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JP7626356B2 - 窒化ホウ素粒子、窒化ホウ素粒子の製造方法、樹脂組成物、及び樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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JP7626356B2 - 窒化ホウ素粒子、窒化ホウ素粒子の製造方法、樹脂組成物、及び樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

窒化ホウ素粒子、窒化ホウ素粒子の製造方法、樹脂組成物、及び樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、窒化ホウ素粒子、窒化ホウ素粒子の製造方法、樹脂組成物、及び樹脂組成物の製造方法に関する。
窒化ホウ素は、潤滑性、高熱伝導性、及び絶縁性を有しており、固体潤滑材、離型材、化粧料の原料、放熱材、並びに、耐熱性及び絶縁性を有する焼結体等の種々の用途に利用されている。
例えば、特許文献1には、樹脂に充填して得られる樹脂組成物に高い熱伝導性と高い絶縁耐力を付与することが可能な六方晶窒化ホウ素粉末として、六方晶窒化ホウ素の一次粒子からなる凝集粒子を含み、BET比表面積が0.7~1.3m/gであり、且つ、JIS K 5101-13-1に基づき測定される吸油量が80g/100g以下であることを特徴とする六方晶窒化ホウ素粉末が開示されている。
特開2016-160134号公報
上記の特許文献1に開示されているように、窒化ホウ素粒子を例えば放熱材に用いる場合、熱伝導性を高めるためには、窒化ホウ素粒子をできるだけ大きくすることが望ましい。また、特定の方向の熱伝導性を高めたい場合には、窒化ホウ素粒子のアスペクト比を大きくすることが望ましい。しかし、従来の製造方法により得られる窒化ホウ素粒子の大きさ及びアスペクト比には限度がある。
本発明の主な目的は、新規な窒化ホウ素粒子及びその製造方法を提供することである。
本発明の一側面は、炭素材料で形成された容器内に、炭化ホウ素及びホウ酸を含有する混合物と、炭素材料で形成された基材とを配置する工程と、容器内を窒素雰囲気にした状態で加熱及び加圧することにより、基材上に窒化ホウ素粒子を生成させる工程と、を備える、窒化ホウ素粒子の製造方法である。
上記の加圧は、0.3MPa以上での加圧であってよい。
以上のような製造方法によれば、従来の製造方法では得られなかった大きさ及びアスペクト比を有する窒化ホウ素粒子が得られる。すなわち、本発明の他の一側面は、最大長さが80μm以上であり、アスペクト比が1.5以上である、窒化ホウ素粒子である。
上記の最大長さは、150μm以上であってよい。
窒化ホウ素粒子は、窒化ホウ素により形成される外殻部と、上記外殻部に囲われた中空部とを有してもよい。
本発明の他の一側面は、上記窒化ホウ素粒子と、樹脂と、を含有する樹脂組成物である。
本発明の他の一側面は、上記窒化ホウ素粒子を用意する工程と、上記窒化ホウ素粒子を樹脂と混合する工程と、を備える、樹脂組成物の製造方法である。この樹脂組成物の製造方法は、上記窒化ホウ素粒子を粉砕する工程を更に備えてよい。
本発明の一側面によれば、新規な窒化ホウ素粒子及びその製造方法を提供することができる。
粉砕された窒化ホウ素粒子(窒化ホウ素粉砕粒子)の一実施形態を示す模式図である。 実施例1の窒化ホウ素粒子のX線回折測定結果のグラフである。 実施例1の窒化ホウ素粒子のSEM画像である。 実施例2の窒化ホウ素粒子のSEM画像である。 実施例3の窒化ホウ素粒子のSEM画像である。 実施例4の窒化ホウ素粒子のSEM画像である。 実施例5の窒化ホウ素粒子のSEM画像である。 実施例1の窒化ホウ素粒子の粉砕後のSEM画像である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明の一実施形態は、最大長さが80μm以上であり、アスペクト比が1.5以上である、窒化ホウ素粒子である。
一実施形態に係る窒化ホウ素粒子は、その最大長さ及びアスペクト比の大きさに起因して、優れた熱伝導性(特に窒化ホウ素粒子の長手方向での熱伝導性)を有する。したがって、この窒化ホウ素粒子は、放熱材(放熱シート)として好適に用いることができる。なお、窒化ホウ素粒子の用途として放熱材を例示したが、窒化ホウ素粒子は、放熱材に限らず種々の用途に利用できる。
一実施形態において、窒化ホウ素粒子は、複数の窒化ホウ素片で構成されていてよい。窒化ホウ素片は、窒化ホウ素により形成されており、例えば鱗片状の形状を有するものであってよい。この場合、窒化ホウ素片の長手方向の長さは、例えば、1μm以上であってよく、10μm以下であってよい。窒化ホウ素粒子を構成する複数の窒化ホウ素片同士は、物理的に接触していてよく、化学的に結合していてもよい。
窒化ホウ素粒子の最大長さは、100μm以上、125μm以上、150μm以上、175μm以上、200μm以上、225μm以上、250μm以上、300μm以上、又は350μm以上であってよく、500μm以下であってよい。
窒化ホウ素粒子の最大長さとは、窒化ホウ素粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したときに、1個の窒化ホウ素粒子上の任意の2点間の直線距離のうち最大となる長さを意味する。最大長さの測定は、SEM画像を画像解析ソフトウェア(例えば、株式会社マウンテック製の「Mac-view」)に取り込んで行ってもよい。
窒化ホウ素粒子の最大長さが大きいことで、例えば、窒化ホウ素粒子を樹脂と混合して放熱材としたときに、放熱材の厚み方向に並ぶ窒化ホウ素粒子の数が少なくなり、窒化ホウ素粒子間での伝熱ロスが少なくなるため、放熱材の熱伝導性がより優れると考えられる。
窒化ホウ素粒子のアスペクト比は、1.7以上、2.0以上、3.0以上、5.0以上、又は7.0以上であってよく、12.0以下、10.0以下、9.5以下、9.0以下、又は8.0以下であってよい。
窒化ホウ素粒子のアスペクト比は、上述した窒化ホウ素粒子の最大長さ(長手方向の最大長さ)Lと、当該最大長さLを有する方向(長手方向)に対して垂直な方向(短手方向)における窒化ホウ素粒子の最大長さ(短手方向の最大長さ)Lとの比(L/L)として定義される。短手方向の最大長さLは、長手方向の最大長さLと同様の方法で測定することができる。
窒化ホウ素粒子のアスペクト比が大きいほど、窒化ホウ素粒子はより細長い形状を有する。そのため、例えば、窒化ホウ素粒子を樹脂と混合して放熱材としたときに、窒化ホウ素粒子同士が重なりやすくなる。さらに、窒化ホウ素粒子が他の窒化ホウ素粒子と重なるときに、細長形状を有する窒化ホウ素粒子が斜めになるように重なると考えられる。したがって、放熱材の厚さ方向に並ぶ窒化ホウ素粒子の数が少なくなり、窒化ホウ素粒子間での伝熱ロスが少なくなるため、放熱材の熱伝導性がより優れると考えられる。
窒化ホウ素粒子は、中実又は中空であってよい。窒化ホウ素粒子が中空である場合、窒化ホウ素粒子は、窒化ホウ素により形成される外殻部と、外殻部に囲われた中空部とを有してよい。中空部は、窒化ホウ素粒子の長手方向に沿って形成されていてよく、窒化ホウ素粒子の外観形状と略相似形の細長形状であってもよい。また、窒化ホウ素粒子が中空である場合、窒化ホウ素粒子の長手方向における両端の少なくとも一方が開口端であってよく、両端がいずれも開口端であってよい。当該開口端は、上述した中空部と連通していてよい。窒化ホウ素粒子が中空であり、窒化ホウ素粒子の最大長さを有する方向における両端の少なくとも一方が開口端であることにより、例えば、窒化ホウ素粒子を樹脂と混合して放熱材として用いたときに、窒化ホウ素粒子よりも軽い樹脂が中空部に充填されることで、放熱材の熱伝導率の向上が図られつつ、放熱材の軽量化も期待できる。
窒化ホウ素粒子は、外殻部及び中空部の合計面積に占める中空部の面積割合が5%以上である断面を有してよい。窒化ホウ素粒子の中空部の面積割合は、窒化ホウ素粒子の断面画像(SEM画像)を画像解析ソフトウェア(例えば、株式会社マウンテック製の「Mac-view」)に取り込んで計算することにより求めることができる。窒化ホウ素粒子は、放熱材に用いられたときの当該放熱材の軽量化の観点から、上記面積割合が、10%以上、20%以上、30%以上、40%以上、又は50%以上である断面を有してよく、当該面積割合が、90%以下又は80%以下である断面を有してよい。
外殻部の厚さは、50μm以下であってよく、窒化ホウ素粒子の軽量化が更に図られる観点から、好ましくは30μm以下であり、より好ましくは15μm以下である。外殻部の厚さは、窒化ホウ素粒子の形状を維持しやすい観点から、1μm以上又は3μm以上であってよい。外殻部の厚さは、窒化ホウ素粒子の長手方向に対して垂直な方向の断面をSEMで観察したときの観察画像において、窒化ホウ素粒子の断面上に任意の2点間の直線距離が最大となる直線を作図したときに、当該直線の各外殻部上に作図した部分の長さの平均値と定義される。
窒化ホウ素粒子は、定形であっても不定形であってもよい。窒化ホウ素粒子の外観形状としては、回転楕円体状、柱状(棒状)、板状(平板状、曲板状など)、ダンベル状等が挙げられる。窒化ホウ素粒子は、例えば、二以上の方向に分岐する分岐構造を有していてもよい。
窒化ホウ素粒子は、実質的に窒化ホウ素のみからなってよい。窒化ホウ素粒子が実質的に窒化ホウ素のみからなることは、X線回折測定において、窒化ホウ素に由来するピークのみが検出されることにより確認できる。
続いて、上述した窒化ホウ素粒子の製造方法について以下に説明する。窒化ホウ素粒子は、例えば、炭素材料で形成された容器内に、炭化ホウ素及びホウ酸を含有する混合物と、炭素材料で形成された基材とを配置する工程(配置工程)と、容器内を窒素雰囲気にした状態で加熱及び加圧することにより、基材上に窒化ホウ素粒子を生成させる工程(生成工程)と、を備える窒化ホウ素粒子の製造方法により製造することができる。本発明の他の一実施形態は、このような窒化ホウ素粒子の製造方法である。
炭素材料で形成された容器は、上記混合物及び基材を収容できるような容器である。当該容器は、例えばカーボンルツボであってよい。容器は、好ましくは、開口部に蓋をすることにより、気密性を高められるような容器である。配置工程では、例えば、混合物を容器内の底部に配置し、基材を容器内の側壁面や蓋の内側に固定するように配置してよい。炭素材料で形成された基材は、例えば、シート状、板状、又は棒状であってよい。炭素材料で形成された基材は、例えば、カーボンシート(グラファイトシート)、カーボン板、又はカーボン棒であってよい。
混合物中の炭化ホウ素は、例えば粉末状(炭化ホウ素粉末)であってよい。混合物中のホウ酸は、例えば粉末状(ホウ酸粉末)であってよい。混合物は、例えば、炭化ホウ素粉末とホウ酸粉末とを公知の方法で混合することにより得られる。
炭化ホウ素粉末は、公知の製造方法により製造することができる。炭化ホウ素粉末の製造方法としては、例えば、ホウ酸とアセチレンブラックとを混合した後、不活性ガス(例えば窒素ガス)雰囲気中で、1800~2400℃にて、1~10時間加熱し、塊状の炭化ホウ素粒子を得る方法が挙げられる。この方法により得られた塊状の炭化ホウ素粒子を、粉砕、篩分け、洗浄、不純物除去、乾燥等を適宜行うことで炭化ホウ素粉末を得ることができる。
塊状の炭素ホウ素粒子の粉砕時間を調整することによって、炭化ホウ素粉末の平均粒子径を調整することができる。炭化ホウ素粉末の平均粒子径は、5μm以上、7μm以上、又は10μm以上であってよく、100μm以下、90μm以下、80μm以下、又は70μm以下であってよい。炭化ホウ素粉末の平均粒子径は、レーザー回折散乱法により測定することができる。
炭化ホウ素とホウ酸との混合比率は、適宜選択できる。混合物中のホウ酸の含有量は、窒化ホウ素粒子が大きくなりやすい観点から、炭化ホウ素100質量部に対して、好ましくは2質量部以上であり、より好ましくは5質量部以上であり、更に好ましくは8質量部以上であり、100質量部以下、90質量部以下、又は80質量部以下であってよい。
炭化ホウ素及びホウ酸を含有する混合物は、他の成分を更に含有してもよい。他の成分としては、炭化ケイ素、炭素、酸化鉄等が挙げられる。炭化ホウ素及びホウ酸を含有する混合物が炭化ケイ素を更に含むことで、開口端を有さない窒化ホウ素粒子を得やすくなる。
容器内は、例えば95体積%以上の窒素ガスを含む窒素雰囲気となっている。窒素雰囲気中の窒素ガスの含有量は、好ましくは95体積%以上であり、より好ましくは99.9体積%以上であり、実質的に100体積%であってよい。窒素雰囲気中に、窒素ガスに加えて、アンモニアガス等が含まれてもよい。
加熱温度は、窒化ホウ素粒子が大きくなりやすい観点から、好ましくは1450℃以上であり、より好ましくは1600℃以上であり、更に好ましくは1800℃以上である。加熱温度は、2400℃以下、2300℃以下、又は2200℃以下であってよい。
加圧する際の圧力は、窒化ホウ素粒子が大きくなりやすい観点から、好ましくは0.3MPa以上であり、より好ましくは0.6MPa以上である。加圧する際の圧力は、1.0MPa以下、又は0.9MPa以下であってよい。
加熱及び加圧を行う時間は、窒化ホウ素粒子が大きくなりやすい観点から、好ましくは3時間以上であり、より好ましくは5時間以上である。加熱及び加圧を行う時間は、40時間以下、又は30時間以下であってよい。
この製造方法によれば、上述した最大長さを有する窒化ホウ素粒子が炭素材料で形成された基材上に生成する。したがって、基材上の窒化ホウ素粒子を回収することにより、窒化ホウ素粒子が得られる。基材上に生成した粒子が窒化ホウ素粒子であることは、当該粒子の一部を基材から回収し、回収した粒子についてX線回折測定を行い、窒化ホウ素に由来するピークが検出されることにより確認できる。
以上のようにして得られる窒化ホウ素粒子に対して、80μm以上の最大長さを有し、アスペクト比が1.5以上である窒化ホウ素粒子のうち、特定の範囲の最大長さを有する窒化ホウ素粒子のみが得られるように分級する工程(分級工程)を実施してもよい。
以上のようにして得られる窒化ホウ素粒子は、樹脂と混合して樹脂組成物として用いることができる。すなわち、本発明の他の一実施形態は、上記の窒化ホウ素粒子と、樹脂と、を含有する樹脂組成物である。
樹脂としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、フッ素樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、全芳香族ポリエステル、ポリスルホン、液晶ポリマー、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、マレイミド変性樹脂、ABS(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン)樹脂、AAS(アクリロニトリル-アクリルゴム・スチレン)樹脂、AES(アクリロニトリル・エチレン・プロピレン・ジエンゴム-スチレン)樹脂等が挙げられる。
窒化ホウ素粒子の含有量は、樹脂組成物を放熱材として用いる場合、放熱材の熱伝導率を向上させ、優れた放熱性能が得られやすい観点から、樹脂組成物の全体積を基準として、15体積%以上、20体積%以上、30体積%以上、40体積%以上、50体積%以上、又は60体積%以上であってよい。窒化ホウ素粒子の含有量は、樹脂組成物をシート状の放熱材に成形する際に空隙が発生することを抑制し、シート状の放熱材の絶縁性及び機械強度の低下を抑制できる観点から、樹脂組成物の全体積を基準として、85体積%以下、80体積%以下、70体積%以下、60体積%以下、50体積%以下、又は40体積%以下であってよい。
樹脂の含有量は、樹脂組成物の用途、要求特性などに応じて適宜調整してよい。樹脂の含有量は、樹脂組成物の全体積を基準として、例えば、15体積%以上、20体積%以上、30体積%以上、40体積%以上、50体積%以上、又は60体積%以上であってよく、85体積%以下、70体積%以下、60体積%以下、50体積%以下、又は40体積%以下であってよい。
樹脂組成物は、樹脂を硬化させる硬化剤を更に含有していてよい。硬化剤は、樹脂の種類に応じて適宜選択される。例えばエポキシ樹脂と共に用いられる硬化剤としては、フェノールノボラック化合物、酸無水物、アミノ化合物、イミダゾール化合物等が挙げられる。硬化剤の含有量は、樹脂100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上又は1.0質量部以上であってよく、15質量部以下又は10質量部以下であってよい。
樹脂組成物は、その他の成分を更に含有してもよい。その他の成分は、硬化促進剤(硬化触媒)、カップリング剤、湿潤分散剤、表面調整剤等であってよい。
硬化促進剤(硬化触媒)としては、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルフォスフェイト等のリン系硬化促進剤、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール系硬化促進剤、三フッ化ホウ素モノエチルアミン等のアミン系硬化促進剤などが挙げられる。
カップリング剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、及びアルミネート系カップリング剤等が挙げられる。これらのカップリング剤に含まれる化学結合基としては、ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基等が挙げられる。
湿潤分散剤としては、リン酸エステル塩、カルボン酸エステル、ポリエステル、アクリル共重合物、ブロック共重合物等が挙げられる。
表面調整剤としては、アクリル系表面調整剤、シリコーン系表面調整剤、ビニル系表面調整剤、フッ素系表面調整剤等が挙げられる。
樹脂組成物は、例えば、一実施形態に係る窒化ホウ素粒子を用意する工程(用意工程)と、窒化ホウ素粒子を樹脂と混合する工程(混合工程)と、を備える、樹脂組成物の製造方法により製造することができる。本発明の他の一実施形態は、このような樹脂組成物の製造方法である。
一実施形態に係る樹脂組成物の製造方法は、窒化ホウ素粒子を粉砕する工程(粉砕工程)を更に備えてよい。粉砕工程は、用意工程と混合工程との間に行われてよく、混合工程と同時に行われてもよい(窒化ホウ素粒子を樹脂と混合すると同時に、窒化ホウ素粒子を粉砕してもよい)。
粉砕工程で粉砕された窒化ホウ素粒子(以下、窒化ホウ素粉砕粒子ともいう)は、折れ曲がった形状を有している。図1は、窒化ホウ素粉砕粒子の一実施形態を示す模式図である。図1に示されるように、窒化ホウ素粉砕粒子1は、一実施形態において、例えば、第一の方向に伸びる第一の部分1aと、第一の部分1aから折れ曲がって、第一の方向とは異なる第二の方向に伸びる第二の部分1bと、を備えている。窒化ホウ素粉砕粒子がこのような折れ曲がった形状を有することは、窒化ホウ素粉砕粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することにより確認できる。具体的には、図1に示されるように、窒化ホウ素粉砕粒子1のSEM画像において、窒化ホウ素粉砕粒子1の一端(第一の部分1aの端)1c上の任意の点P1と、他端(第二の部分1bの端)1d上の任意の点P2とを結ぶ直線L1を引いたときに、窒化ホウ素粉砕粒子1が存在しない領域R上を通るような直線L1を引ける場合、当該窒化ホウ素粉砕粒子1が折れ曲がった形状を有すると判断する。
窒化ホウ素粉砕粒子の折れ曲がり具合は、例えば以下のように定義される折れ曲がり指数によって評価できる。すなわち、図1に示されるように、まず、窒化ホウ素粉砕粒子1のSEM画像において、上述した直線L1又はその延長線から窒化ホウ素粉砕粒子1上の点まで引いた垂線の長さが最大となる点P3を決め、点P3から直線L1又はその延長線に対して垂線L2を引く。このとき、折れ曲がり指数は、直線L1の長さに対する垂線L2の長さの比(折れ曲がり指数=垂線L2の長さ/直線L1の長さ)として定義される。直線L1の長さ及び垂線L2の長さの測定は、SEM画像を画像解析ソフトウェア(例えば、株式会社マウンテック製の「Mac-view」)に取り込んで行ってもよい。
折れ曲がり指数が大きいほど、窒化ホウ素粉砕粒子がより大きく(より鋭角な角度で)折れ曲がっていることを意味する。窒化ホウ素粉砕粒子の折れ曲がり指数は、0.2以上、0.3以上、0.4以上、0.5以上、0.6以上、0.7以上、0.8以上、0.9以上、1.0以上、1.5以上、2.0以上、又は3.0以上であってよく、10以下、8.0以下、6.0以下、5.0以下、4.0以下であってよい。なお、一つの窒化ホウ素粉砕粒子に対して複数の直線L1を引くことができるが、窒化ホウ素粉砕粒子の折れ曲がり指数が上記の範囲となるような直線L1を少なくとも一本引くことができれば、窒化ホウ素粉砕粒子の折れ曲がり指数が上記の範囲であるとする。以下、直線L1が関わる数値範囲について、同様である。
直線L1の長さは、10μm以上、20μm以上、30μm以上、40μm以上、又は50μm以上であってよく、150μm以下又は100μm以下であってよい。垂線L2の長さは、10μm以上、20μm以上、30μm以上、40μm以上、又は50μm以上であってよく、150μm以下又は100μm以下であってよい。
第一の部分1a(第一の方向)と第二の部分1b(第二の方向)とがなす角度は、20~150°であってよい。当該角度は、30°以上、40°以上、50°以上、又は60°以上であってよく、140°以下、120°以下、又は100°以下であってよい。
第一の部分1a(第一の方向)と第二の部分1b(第二の方向)とがなす角度は、以下のとおり定義される。すなわち、図1に示されるように、点P3と窒化ホウ素粉砕粒子1の一端(第一の部分1aの端)1c上の点P1とを直線L3で結び、点P3と他端(第二の部分1bの端)1d上の点P2とを直線L4で結ぶ。このときに、直線L3と直線L4とがなす角度φを、第一の部分1a(第一の方向)と第二の部分1b(第二の方向)とがなす角度と定義する。
第一の部分1a及び第二の部分1bの長さは、それぞれ独立に、10μm以上、20μm以上、30μm以上、40μm以上、又は50μm以上であってよく、150μm以下、又は100μm以下であってよい。
第一の部分1aの長さは、上述した直線L3の長さとして定義される。第二の部分の長さは、上述した直線L4の長さとして定義される。第一の部分1a及び第二の部分1bの長さの測定は、SEM画像を画像解析ソフトウェア(例えば、株式会社マウンテック製の「Mac-view」)に取り込んで行ってもよい。
第一の部分1a及び第二の部分1bのアスペクト比は、それぞれ独立に、1.1以上、1.2以上、1.3以上、1.4以上、1.5以上、2.0以上、又は3.0以上であってよく、12.0以下、10.0以下、9.0以下、8.0以下、7.0以下、又は6.0以下であってよい。
第一の部分のアスペクト比は、上記第一の部分の長さ(L3)と、当該長さを有する方向に垂直な方向における最大長さ(L5)との比(L3/L5)として定義される。第一の部分の長さを有する方向に垂直な方向における最大長さ(L5)は、第一の部分の長さ(L3)と同様の方法で測定することができる。第二の部分のアスペクト比については、上記定義の「第一の部分」を「第二の部分」と読み替えて定義される。
上記の樹脂組成物は、例えば放熱材として用いることができる。放熱材は、例えば、樹脂組成物を硬化させることにより製造することができる。樹脂組成物を硬化させる方法は、樹脂組成物が含有する樹脂(及び必要に応じて用いられる硬化剤)の種類に応じて適宜選択される。例えば、樹脂がエポキシ樹脂であり、上述した硬化剤が共に用いられる場合、加熱により樹脂を硬化させることができ、加熱と共に加圧が行われてもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
塊状の炭化ホウ素粒子を粉砕機により粉砕し、平均粒子径が10μmである炭化ホウ素粉末を得た。得られた炭化ホウ素粉末100質量部と、ホウ酸9質量部とを混合し、カーボンルツボに充填し、カーボンルツボの開口部をカーボンシート(NeoGraf社製)で覆い、カーボンルツボの蓋とカーボンルツボとでカーボンシートを挟むことで、カーボンシートを固定した。蓋をしたカーボンルツボを抵抗加熱炉内で、窒素ガス雰囲気下で、2000℃、0.85MPaの条件で20時間加熱することで、カーボンシート上に粒子が生成した。
カーボンシート上に生成した粒子の一部を回収し、X線回折装置(株式会社リガク製、「ULTIMA-IV」)を用いてX線回折測定した。このX線回折測定結果、及び比較対象としてデンカ株式会社製の窒化ホウ素粉末(GPグレード)のX線回折測定結果をそれぞれ図2に示す。図2から分かるように、窒化ホウ素に由来するピークのみが検出され、窒化ホウ素粒子が生成したことを確認できた。また、得られた窒化ホウ素粒子のSEM画像を図3に示す。得られた窒化ホウ素粒子の一つ(図3において矢印で示した窒化ホウ素粒子)は、柱状の形状を有していた。当該窒化ホウ素粒子の最大長さは373μmであり、アスペクト比は7.5であった。
(実施例2)
混合物中の炭化ホウ素粉末とホウ酸の含有量を、炭化ホウ素粉末97質量部に対して、ホウ酸12質量部(炭化ホウ素粉末100質量部に対して、ホウ酸12.4質量部)に変更した以外は、実施例1と同様の条件でカーボンシート上に粒子を生成させた。カーボンシート上に生成した粒子の一部を回収し、X線回折測定したところ、窒化ホウ素に由来するピークのみが検出され、窒化ホウ素粒子が生成したことを確認できた。得られた窒化ホウ素粒子のSEM画像を図4に示す。得られた窒化ホウ素粒子の一つ(図4において矢印で示した窒化ホウ素粒子)は、二方向に分岐する分岐構造を有していた。当該窒化ホウ素粒子の最大長さは365μmであり、アスペクト比は8.9であった。
(実施例3)
混合物中の炭化ホウ素粉末とホウ酸の含有量を、炭化ホウ素粉末100質量部に対して、ホウ酸20質量部に変更した以外は、実施例1と同様の条件でカーボンシート上に粒子を生成させた。カーボンシート上に生成した粒子の一部を回収し、X線回折測定したところ、窒化ホウ素に由来するピークのみが検出され、窒化ホウ素粒子が生成したことを確認できた。得られた窒化ホウ素粒子のSEM画像を図5に示す。得られた窒化ホウ素粒子の一つ(図5において矢印で示した窒化ホウ素粒子)は、三方向に分岐する分岐構造を有していた。当該窒化ホウ素粒子の最大長さは206μmであり、アスペクト比は1.6であった。
(実施例4)
カーボンシート表面を♯80の研磨紙で研磨し、研磨したカーボンシート表面の800μm×800μmの範囲の算術平均粗さをレーザー顕微鏡(レーザーテック社製、Optelics HYBRID)を用いて測定したところ、算術平均粗さは25μmであった。この研磨したカーボンシートを使用した以外は、実施例1と同様の条件でカーボンシート上に粒子を生成させた。カーボンシート上に生成した粒子の一部を回収し、X線回折測定したところ、窒化ホウ素に由来するピークのみが検出され、窒化ホウ素粒子が生成したことを確認できた。得られた窒化ホウ素粒子のSEM画像を図6に示す。得られた窒化ホウ素粒子の一つ(図6において矢印で示した窒化ホウ素粒子)は、ダンベル状の形状を有していた。当該窒化ホウ素粒子の最大長さは413μmであり、アスペクト比は3.3であった。
(実施例5)
カーボンシートを200℃の乾燥機中で1時間乾燥させて使用した以外は、実施例1と同様の条件でカーボンシート上に粒子を生成させた。カーボンシート上に生成した粒子の一部を回収し、X線回折測定したところ、窒化ホウ素に由来するピークのみが検出され、窒化ホウ素粒子が生成したことを確認できた。得られた窒化ホウ素粒子のSEM画像を図7に示す。得られた窒化ホウ素粒子の一つ(図7において矢印で示した窒化ホウ素粒子)は、中空形状を有していた。当該窒化ホウ素粒子の最大長さは186μmであり、アスペクト比は2.6、外殻部の厚さは3.2μmであった。また、当該窒化ホウ素粒子は、中空部の面積割合が53%である断面を有していた。
(実施例6)
実施例1で得られた窒化ホウ素粒子を、アルミナ乳鉢に1g投入し、アルミナ乳棒を用いて1分間粉砕した。粉砕した窒化ホウ素粒子のSEM画像を図8に示す。粉砕した窒化ホウ素粒子の一つ(図8において矢印で示した窒化ホウ素粒子)は、折れ曲がった形状を有していた。続いて、ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC社製、HP4032)100質量部と、硬化剤としてイミダゾール化合物(四国化成社製、2E4MZ-CN)10質量部とを混合した後、粉砕した窒化ホウ素粒子30質量部を更に混合して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を、500Paの減圧脱泡を10分間行い、PET製シート上に厚みが1.0mmになるように塗布した。その後、温度150℃、圧力160kg/cmの条件で60分間の加熱及び加圧を行ったところ、厚さ0.5mmのシートが得られた。

Claims (5)

  1. 複数の窒化ホウ素片で構成されている窒化ホウ素粒子であって、
    最大長さが175μm以上であり、アスペクト比が1.5以上9.0以下であり、中空である、窒化ホウ素粒子。
  2. 窒化ホウ素により形成される外殻部と、前記外殻部に囲われた中空部とを有する、請求項1に記載の窒化ホウ素粒子。
  3. 請求項1又は2に記載の窒化ホウ素粒子と、樹脂と、を含有する樹脂組成物。
  4. 請求項1又は2に記載の窒化ホウ素粒子を用意する工程と、
    前記窒化ホウ素粒子を樹脂と混合する工程と、を備える、樹脂組成物の製造方法。
  5. 前記窒化ホウ素粒子を粉砕する工程を更に備える、請求項に記載の樹脂組成物の製造方法。
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