JP7626578B2 - 断熱防水構造、施工方法 - Google Patents
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Description
断熱工法において、防水シートを固定する工法として、いわゆる機械的固定工法が用いられている。この工法では、断熱材の上から固定用ディスクを固定用ビスで屋根材に固定し、防水シートも固定用ディスクと固定用ビスで固定される。固定用ディスクで防水シートを固定する方法としては、防水シートを先に断熱材の上に敷設し、その上に固定用ディスクを載せ固定用ビスを打ち込む方法や、断熱材の上に接着層を有する固定用ディスクを固定し、その上に防水シートを敷設し防水シートの上から電磁誘導加熱装置で接着層を溶融させ防水シートの裏面と固定用ディスクを接合する方法などが用いられている。
特許文献2では、防水下地上に断熱板を載置し、断熱板の上面に沿って防水シートを設け、防水シートを防水下地に固定する固定板を、防水シートと防水下地との間に設けて、固定板によって防水シートを防水下地に固定してある防水シート固定構造であって、固定板は、防水シートの裏面を接着自在な接着部と、防水下地に締結固定自在な締結部とを一体的に備えて構成してあり、締結部は、接着部より防水下地側に位置させて防水下地に締結固定してある防水シート固定構造が開示されている。
さらに厚さの薄い金属製屋根下地(例えば、金属板の厚みが0.8mm~1.0mm)においては、風による繰り返しの揚力や微振動によりビス抜けの傾向が高いため、より簡易に短時間で防水施工ができ、ビスの緩みが生じにくい防水構造が必要である。
このように、金属製屋根材の上に機械的固定工法で防水シートを敷設固定する際に、特別な部材を追加し用いることなく、固定板と固定具を用いて、より簡易に短時間で防水施工ができ、風による振動の影響により固定具の緩みを低減する断熱防水構造を得ることを目的とする。
金属製屋根材の上に敷設された断熱材と、断熱材の上に敷設された防水シートと、防水シートを金属製屋根材の上に固定するために断熱材の上に配置される貫通孔を有する固定板と、固定板の上から貫通孔を通して、金属製屋根材に固定されている固定具と、を備え、固定板の上面には樹脂被覆層を有し、固定具が貫通孔の周縁部である貫通孔周縁部の樹脂被覆層と接触され、固定具に金属製屋根材との接触部分での緩みを低減する緩み低減手段を有し、前記緩み低減手段が前記固定具のねじ部に設けられた前記金属製屋根材へ引っ掛かる部分であり、前記ねじ部に設けられた切り欠き部である、断熱防水構造、とすることができる。また、一度目の防水構造の施工の後で2回目の防水構造としても同様の断熱防水構造とすることができる。
ここで、固定板の上面には樹脂被覆層を有し、固定具が貫通孔の周縁部である貫通孔周縁部の樹脂被覆層と接触された部分が断熱材より上部での固定具の緩み低減手段であり、 固定具において金属製屋根材との接触部分での緩みを低減する部分が断熱材より下側での固定具の緩み低減手段とすることで断熱材の上下で固定具の緩み低減手段を備えることとなる。
また、施工方法としては、金属製屋根材の上に断熱材を敷設し、断熱材の上に防水シートを敷設し、防水シートを金属製屋根材の上に固定するために断熱材の上に貫通孔を有する固定板を配置し、固定板の上から貫通孔を通して、金属製屋根材に固定具を固定し、固定板の上面には樹脂被覆層を有し、固定具を貫通孔の周縁部である貫通孔周縁部の樹脂被覆層と接触させ、固定具に金属製屋根材との接触部分での緩みを低減する緩み低減手段を有し、前記緩み低減手段が前記固定具のねじ部に設けられた前記金属製屋根材へ引っ掛かる部分であり、前記ねじ部に設けられた切り欠き部である、断熱防水構造の施工方法、を用いることができる。また、一度目の防水構造の施工の後で2回目の防水構造についても同様の施工方法を用いることができる。
図1、図6を用いて本発明の断熱防水構造を構成する固定板40と防水シート50の位置により大別される2つの構造について説明する。
ここで、金属製屋根材10を基準として、金属製屋根材10に近い側を下側、下面とし、金属製屋根材10から離れた側を上側、上面とする。
このように防水シート50の上に固定板40を配置し防水シート50を固定する構造を後付け構造と記載し、後付け構造を施工するための施工方法を後付け工法と記載する場合がある。
図2の固定板40と固定具30とが固定されている上側部分Uの拡大図を図3に示し、上側部分Uでの緩み低減手段について説明する。固定板40の金属製屋根材10に対しての上面には樹脂被覆層41が形成されている。そして、固定板40には固定具30を通すための貫通孔42が設けられている。貫通孔42の周縁を貫通孔周縁部43とすると、固定具30と固定板40の貫通孔周縁部43とは接触されている。固定具30が金属製屋根材10に打ち込まれた際に、固定具30は貫通孔周縁部43と接触することで貫通孔周縁部43に設けられた樹脂被覆層41と押し付けられ、固定具30は固定板40とより強く固定され、振動等による緩みが生じにくくなる。
ここで、図1や図6のように固定板40の上から固定具30を貫通させ、固定具30をドライバ等で回転させながら金属製屋根材10に打ち込むと、固定具30のビス頭31の下側面31aが凹部として形成された貫通孔周縁部43の樹脂被覆層41と接触し、かつ互いに押し付けられることで摩擦による力でより強く固定され、振動等による緩みが生じにくくなる。
貫通孔周縁部43には樹脂被覆層41が形成されることで、固定具30のビス頭31の下側面31aとは固定具30が打ち込まれる際の力で樹脂被覆層43が変形しながら貫通孔周縁部43とビス頭31とが密着されている。
さらにビス頭31の形状に対応してビス頭31が収納され、ビス頭31の上面と固定板40の上面とが略同一平面となるように貫通孔周縁部43が凹部として形成されることで、凹部として形成された貫通孔周縁部43とビス頭31の下側面31aとがより強く押し付けられる。これにより摩擦力も大きくなりさらに振動等による緩みが生じにくくなる。
より具体的には、図4に示したようにねじ部32の周囲に樹脂被覆層41を設けている。金属製屋根材10と接する部分のみに樹脂被覆層41を設けてもよいが、ねじ部32の全体に樹脂被覆層41を設けてもよい。また、ねじ先には樹脂被覆層41を設けないことが好ましい。
さらに断熱材の上側において固定具3と固定板40との接触部分での密着性を高め摩擦により振動等による固定具30の緩みを防止するのに加え、金属製屋根材10と固定具30との引っ掛かりを強化し逆回転を抑制することで振動等による緩みを防止する場合もある。この場合、上下で異なる緩み防止の手段を用いることで、一方が緩みやすい状況となっても他方は有効に緩み止め低減の機能を発現することが期待でき、より有効に緩みを低減することができるため好ましい態様である。
図1、図8には先付け構造の実施形態を示している。金属製屋根材10である折板屋根11の上に板状の断熱材20が敷設され、断熱材20の上に金属製の固定板40が配置され固定板40の上から固定具30として固定用ビス35が折板屋根11に打ち込まれている。そして、断熱材20、固定板40の上を覆うように防水シートである熱可塑性樹脂製の防水シート50´が敷設され、固定板40と防水シート50´とが接合されることで防水シート50´が折板屋根11に対して固定された断熱防水構造となっている。固定板40の上面には樹脂被覆層41が設けられており、樹脂被覆層41が防水シート50´の下面の熱可塑性樹脂層と接合されている。本実施形態では、樹脂被覆層41と防水シート50´の裏面の熱可塑性樹脂層とは同種の熱可塑性樹脂層で形成され、加熱によって樹脂被覆層41と防水シート50´の裏面の熱可塑性樹脂層とが熱融着することで、固定板40の上面に防水シート50´が接合し固定されている。
また、固定用ビス35には図5に示すようにねじ山32sに切り欠き部32vを有している。下側部分L(図2)では、切り欠き部32Vが金属製屋根材10の下面側で引っ掛かりとなり、固定用ビス35が緩みやすくなるのを防止している。
また、防水用補強シート90は固定板40全体を覆うように固定板40より大きく形成され、防水用補強シート90の端縁部は防水シート50´と接し、防水用補強シート90の端縁部と防水シート50´とは接合されている。
本実施形態では、固定板40の上面には樹脂被覆層41が設けられており、樹脂被覆層41が防水補強用シート90の下面の熱可塑性樹脂層と接合されている。さらに、樹脂被覆層41と防水補強用シート90の裏面の熱可塑性樹脂層とは同種の熱可塑性樹脂層で形成され、加熱によって樹脂被覆層41と防水補強用シート90の裏面の熱可塑性樹脂層とが熱融着することで、固定板40の上面に防水補強用シート90が接合し固定されている。同様に、防水用補強シート90と防水シート50´とは熱可塑性樹脂層で形成され互いを熱融着により接合されている。より強く接合するために防水用補強シート90と防水シート50´とは同種の熱可塑性樹脂系で構成されていることが好ましい。
また、本実施形態では固定板補強用シート60と防水シート50´とは接合されており、これにより固定板40の動きを抑制しやすくなり固定具30が緩むのをより防止することができる。固定板補強用シート60と防水シート50´とは熱可塑性樹脂組成物で構成され熱融着により接合されている。固定板補強用シート60と防水シート50´との接合は液溶着を用いることもできる。
また、固定用ビス35には図4に示すようにねじ部32に樹脂被覆層41を有している。下側部分L(図2)では、ねじ部32の樹脂被覆層41が金属製屋根材10に強く密着させれることで摩擦力が大きくなり、固定用ビス35が緩みやすくなるのを防止している。
また、固定用ビス35には図5に示すようにねじ山32sに切り欠き部32vを有している。下側部分L(図2)では、固定用ビス35をドライバ等で回転させながら打ち込むことで、切り欠き部32Vが金属製屋根材10の下面側で引っ掛かるため、固定用ビス35が緩みやすくなるのを防止している。
そして、防水シート50´の上であって固定板補強用シート60の上に金属製の固定板40を配置し固定板40の上から固定具30として固定用ビス35を防水シート50´を貫通して折板屋根11に打ち込む。固定板40の上から防水用補強シート90が固定板40の形状に対応し、固定板40の全体を覆うように敷設し、固定板40の上面と防水補強用シート90の下面とを接合する。このように、防水シート50´は、固定板40と固定具30である固定用ビス35とで金属製屋根材10に対し固定されている。また、防水用補強シート90は固定板40全体を覆うように固定板40より大きく形成され、防水用補強シート90の端縁部は防水シート50´と接し、防水用補強シート90の端縁部と防水シート50´とを接合する。
本実施形態では、固定板40の上面には樹脂被覆層41が設けられており、樹脂被覆層41が防水補強用シート90の下面の熱可塑性樹脂層に接合する。さらに、樹脂被覆層41と防水補強用シート90の裏面の熱可塑性樹脂層とは同種の熱可塑性樹脂層で形成され、加熱によって樹脂被覆層41と防水補強用シート90の裏面の熱可塑性樹脂層とが熱融着することで、固定板40の上面に防水補強用シート90が接合し固定されている。同様に、防水用補強シート90と防水シート50´とは熱可塑性樹脂層で形成され互いを熱融着により接合する。より強く接合するために防水用補強シート90と防水シート50´とは同種の熱可塑性樹脂系で構成されていることが好ましい。
また、固定用ビス35には図4に示すようにねじ部32に樹脂被覆層41を有している。下側部分L(図2)では、ねじ部32の樹脂被覆層41が金属製屋根材10に強く密着させれることで摩擦力が大きくなり、固定用ビス35が緩みやすくなるのを防止している。
さらに、一度目の防水構造において、防水シートを固定する際に接着剤により固定する接着工法を用いた後に本発明の先付け方法、後付け工法を適応することもできる?。
そこで、本発明の緩み低減手段を断熱材20を挟んで上下に設ける構造は固定具30の緩みを低減するとともに、工数、部材、廃棄物の増加をもたらすことがないとの効果を有する。さらに、断熱材20の下側部分での緩み低減手段は、固定具30に設けた手段のため、2回目以降の改修工法においても、金属製屋根材10に対し緩み低減を行えるため好ましい。
なお、1回目の施工時に第1緩衝シート71、第1固定板緩衝材61を用いていなくても良い。また、一度目の先付け工法においては、第1固定具として用いられた第1固定用ビス36に緩み低減手段を用いていなくても良いが、いずれか一方または両方の手段を用いることは好ましい。
ここで、折板屋根11の山部の対応する位置に固定板を配置し、第1固定板46とは重ならない山部に第2固定板47を配置する。図7には、折板屋根11の平面図に固定板40を配置する位置を示している。なお、図7は折板屋根11に対し固定板40の配置を図示したものであり、折板屋根11の上に直接、固定板40を配置したものではない。図7のように第1固定板46と第2固定板47を交互となるように配置しても良く、折板屋根11の長手方向と垂直な方向の一断面において、折板屋根11の山部11aの上に交互に第1固定板46と第2固定板47を交互に配置している。
第2固定用ビス37は断熱材20の上側部分Uと下側部分L(図2)の2か所で緩み低減手段を設けられている。本実施態様において、図3のように第2固定板47の上面には樹脂被覆層41が設けられ、第2固定板47の上面から第2固定用ビス37を通すための貫通孔42が設けられている。貫通孔42の周縁である貫通孔周縁部43は第2固定用ビス37のビス頭31の形状に応じて凹部として形成され、貫通孔周縁部43にも樹脂被覆層41が被覆されている。第2固定用ビス37をドライバ等で回転させながら打ち込まれることで、貫通孔周縁部43の樹脂被覆層41と第2固定用ビス37とがより隙間なく密着し摩擦が生じる状態で固定されている。
また、第2固定用ビス37には図5に示すようにねじ山32sに切り欠き部32vを有している。下側部分L(図2)では、切り欠き部32Vが金属製屋根材10の下面側で引っ掛かりとなり、第2固定用ビス37が緩みやすくなるのを防止している。
なお、一度目の後付け構造においては、第1固定具として用いられた第1固定用ビス36に緩み低減手段を用いていなくても良いが、上側部分か下側部分の一方または両方においての緩み低減手段を用いることは好ましい。
既に敷設された第1防水シート51の上に緩衝シートとして第2緩衝シート72を敷設し、第2緩衝シート72の上に防水シートである熱可塑性樹脂製の第2防水シート52´を敷設する。そして、第2防水シート52´の上であって第1固定板46と重ならないように第2固定板47を配置する位置に第2固定板補強用シート62を配置し、第2固定板補強用シート62と第2防水シート52´とは接合されている。第2固定板補強用シート62の上に第2固定板47を配置し固定具である第2固定用ビス37が第2固定板47を貫通して折板屋根11に打ち込まれている。第2固定板47を覆うように第2防水用補強シート92を敷設されている。
ここで第1固定板46と第2固定板47は、重ならないようにずらして配置し、図7のように第1固定板46と第2固定板47を交互となるように配置しても良く、図11では折板屋根11の長手方向と垂直な方向の一断面において、折板屋根11の山部の上に交互に第1固定板46と第2固定板47を交互に配置されている。
本実施形態では、第2固定板47の上面には樹脂被覆層41が設けられており、樹脂被覆層41が第2防水用補強シート92の下面の熱可塑性樹脂層とは熱融着により接合されている。同様に、第2防水用補強シート92と第2防水シート52´とは熱可塑性樹脂層で形成され互いを熱融着により接合されている。より強く接合するために第2固定板47の樹脂被覆層41、第2防水用補強シート92と第2防水シート52´とは同種の熱可塑性樹脂系組成物で構成されていることが好ましい。
第2固定板補強用シート62と第2防水シート52´とは、熱可塑性樹脂層で構成されており接合は熱溶着でもよいし、液溶着でも可能である。
また、固定用ビス35には図4に示すようにねじ部32に樹脂被覆層41を有している。下側部分L(図2)では、ねじ部32の樹脂被覆層41が金属製屋根材10に強く密着させれることで摩擦力が大きくなり、固定用ビス35が緩みやすくなるのを防止している。
一度目の先付け工法を用いる場合は図1、図8の態様と同様に行うことができる。その後、二度目の先付け工法について、図10を用いて説明する。なお、一度目を後付け工法で行った場合も以下と同様な施工方法を行うことができる。
第1防水シート51の上に緩衝シートである第2緩衝シート72を敷設し、第2緩衝シート72の上に新たに設置する固定板40として第2固定板47を配置する。なお、第2固定板47を配置する位置であって、第2緩衝シート72の上には予め第2固定板緩衝材82を配置しておく。ここで、第2固定板47は第1固定板46の位置をずらして設置する。図10の態様では金属製屋根材10である折板屋根の長手方向に対し垂直な一方向の断面において、第1固定板46を配置した山部とは別の山部の上に第2固定板47を配置している。第2固定板47の上から固定具である第2固定具37を折板屋根11に打ち込む。そして、第2固定板40の上を覆うように熱可塑性樹脂系の防水シートである第2防水シート52´を敷設する。
ここで、第2固定板47の上面には樹脂被覆層41が設けられており、樹脂被覆層41が第2防水シート52´の下面の熱可塑性樹脂層と接合する。本実施形態では、樹脂被覆層41と第2防水シート52´の裏面の熱可塑性樹脂層とは同種の熱可塑性樹脂層で形成されている。第2防水シート52´の第2固定板47の対応する位置に電磁誘導加熱装置を置き、発振することで金属製の第2固定板47が加熱され、樹脂被覆層41と第2防水シート52´の裏面の熱可塑性樹脂層とを熱融着する。
第2固定板補強用シート62と第2防水シート52´とは、熱可塑性樹脂層で構成されており接合は熱溶着でもよいし、液溶着でも可能である。
第2固定用ビス37´は断熱材20の上側部分Uと下側部分L(図2)の2か所で緩み低減手段を設けられている。本実施態様において、図3のように第2固定板47の上面には樹脂被覆層41が設けられ、第2固定板47の上面から第2固定用ビス37´を通すための貫通孔42が設けられている。貫通孔42の周縁である貫通孔周縁部43は第2固定用ビス37´のビス頭31の形状に応じて凹部として形成され、貫通孔周縁部43にも樹脂被覆層41が被覆されている。第2固定用ビス37´をドライバ等で回転させながら打ち込まれることで、貫通孔周縁部43の樹脂被覆層41と第2固定用ビス37´とがより隙間なく密着し摩擦が生じる状態で固定されている。
また、第2固定用ビス37´には図5に示すようにねじ山32sに切り欠き部32vを有している。下側部分L(図2)では、切り欠き部32Vが金属製屋根材10の下面側で引っ掛かりとなり、第2固定用ビス37´が緩みやすくなるのを防止している。
第2固定板47の上面には樹脂被覆層41が設けられており、樹脂被覆層41が第2防水用補強シート92の下面の熱可塑性樹脂層と接合されている。本実施形態では、樹脂被覆層41と第2防水用補強シート92の裏面の熱可塑性樹脂層とは同種の熱可塑性樹脂層で形成され、加熱によって樹脂被覆層41と第2防水用補強シート92の裏面の熱可塑性樹脂層とが熱融着することで、第2固定板47の上面に第2防水用補強シート92が接合し固定されている。
また、固定用ビス35には図4に示すようにねじ部32に樹脂被覆層41を有している。下側部分L(図2)では、ねじ部32の樹脂被覆層41が金属製屋根材10に強く密着させれることで摩擦力が大きくなり、固定用ビス35が緩みやすくなるのを防止している。
ビス頭用接着剤Sは2回目以降の施工においても用いることができる。
金属製屋根材10が金属板により構成されている場合、特に折板屋根のように金属板の厚みが固定具30との接合部分となる場合、金属板の厚みが薄いと固定具30との固定部分が薄いため、より振動による緩みが起こりやすく、緩んだ場合に固定具30が引き抜かれやすくなる。そのため、金属板の厚みが薄い場合には、本発明の緩み低減手段を断熱材20を挟んで上下で用いることが重要となる。すなわち、上側部分、下側部分の両側で緩みを低減することで固定具30が緩むのを効果的に防止することができる。特に下側部分において、金属板の厚みが薄いため、図4のような樹脂被覆層を設けたり、図5のようにねじ部32に切り欠き部32vを設けることでより効果的に緩みを低減することができる。
金属板の厚みが薄いとは、0.8mm~1.5mmが例示できるが、0.8mm~1.2mmの場合や0.8mm~1.0mmの場合はより本発明の緩み低減手段が固定具30の緩みを低減するとの点で有効となる。
断熱材の厚みは、25mm~150mmが用いられる。また、断熱材に厚みが、25mm以上の場合、固定板40の位置が断熱材20が薄い場合よりも離れるため、モーメントによりより固定具30が緩みやすくなるため、本発明の緩み低減手段を断熱材20を挟んで上下に設けることが効果的に固定具30の緩みを低減することができる。
固定板40の上面には樹脂被覆層41が設けられている。樹脂被覆層41は、熱可塑性樹脂層や接着剤層を用いることができる。熱可塑性樹脂層とする場合には、ポリ塩化ビニル樹脂系、加硫ゴム系、非加硫ゴム系、熱可塑性エラストマー系、エチレン酢酸ビニル樹脂系等を用いることができる。防水シートをポリ塩化ビニル樹脂系防水シートとする場合には、樹脂被覆層41もポリ塩化ビニル樹脂系組成物で構成することが接合強度を向上させ、熱融着や液溶着を容易に行うことができるため好ましい。
防水シート50は、熱可塑性樹脂層の単層でも良いが、寸法安定性、引張強度に優れるという点からガラスクロス、ガラス不織布、ポリエステルクロス、ポリエステル不織布等の基材層を積層した複層品が好ましい。基材層は最下層に設けても良いが熱可塑性樹脂層の中間に設けても良い。また熱可塑性樹脂層は一層であっても、複数の層であってもよく、それぞれの層の組成を異なるものとしてもよい。
固定板補強用シート60、防水用補強シート90、熱可塑性樹脂層の単層でも良いが、寸法安定性、引張強度に優れるという点からガラスクロス、ガラス不織布、ポリエステルクロス、ポリエステル不織布等の基材層を積層した複層品が好ましい。基材層は最下層に設けても良いが熱可塑性樹脂層の中間に設けても良い。また熱可塑性樹脂層は一層であっても、複数の層であってもよく、それぞれの層の組成を異なるものとしてもよい。
防水シート50、固定板補強用シート60、防水用補強シート90をポリ塩化ビニル樹脂系シートとすることで、柔軟性、耐候性、防水シート同士または他の部材とを容易かつ充分に接合できるため特に好ましい。
緩衝シート70は、熱可塑性樹脂製のシートが好適に用いられるが、層間の組成物の移行防止できれば紙や金属薄膜、織物や不織布であてもよい。ポリ塩化ビニル樹脂系防水シートを用いる場合はポリオレフィン系樹脂製が好ましい。
コストと十分な断熱性を有することから紙製が好適に用いられる。
20 断熱材
30 固定具
40 固定板
50 防水シート
60 固定板補強用シート
70 緩衝シート
80 固定板緩衝材
90 防水用補強シート
Claims (7)
- 金属製屋根材の上に敷設された断熱材と、
前記断熱材の上に敷設された防水シートと、
前記防水シートを前記金属製屋根材の上に固定するために前記断熱材の上に配置される貫通孔を有する固定板と、
前記固定板の上から前記貫通孔を通して、前記金属製屋根材に固定されている固定具と、
を備え、
前記固定板の上面には樹脂被覆層を有し、前記固定具が前記貫通孔の周縁部である貫通孔周縁部の前記樹脂被覆層と接触され、
前記固定具に前記金属製屋根材との接触部分での緩みを低減する緩み低減手段を有し、前記緩み低減手段が前記固定具のねじ部に設けられた前記金属製屋根材へ引っ掛かる部分であり、前記ねじ部に設けられた切り欠き部である、断熱防水構造。 - 金属製屋根材の上に敷設された断熱材とその上に敷設された防水シートを有する一度目の防水構造の上に敷設された防水シートと、
前記防水シートを前記金属製屋根材の上に固定するために前記一度目の防水構造の上に配置される貫通孔を有する固定板と、
前記固定板の上から前記貫通孔を通して、前記金属製屋根材に固定されている固定具と、
を備え、
前記固定板の上面には樹脂被覆層を有し、前記固定具が前記貫通孔の周縁部である貫通孔周縁部の前記樹脂被覆層と接触され、
前記固定具に前記金属製屋根材との接触部分での緩みを低減する緩み低減手段を有し、前記緩み低減手段が前記固定具のねじ部に設けられた前記金属製屋根材へ引っ掛かる部分であり、前記ねじ部に設けられた切り欠き部である、二度目に施工された断熱防水構造。 - 前記固定板の上面には樹脂被覆層を有し、前記固定具が前記貫通孔の周縁部である貫通孔周縁部の前記樹脂被覆層と接触された部分が前記断熱材より上部での前記固定具の緩み低減手段であり、
前記固定具において前記金属製屋根材との接触部分での緩みを低減する部分が前記断熱材より下側での前記固定具の緩み低減手段であり、
前記断熱材の上下で前記固定具の緩み低減手段を備える、請求項1または請求項2に記載の断熱防水構造。 - 前記断熱材の上に前記固定板が配置され、前記固定板の上に前記防水シートが敷設固定されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の断熱防水構造。
- 前記断熱材の上に前記防水シートが敷設され、前記防水シートの上に固定板が配置され前記固定板を覆う防水用補強シートをさらに備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の断熱防水構造。
- 金属製屋根材の上に断熱材を敷設し、
前記断熱材の上に防水シートを敷設し、
前記防水シートを前記金属製屋根材の上に固定するために前記断熱材の上に貫通孔を有する固定板を配置し、
前記固定板の上から前記貫通孔を通して、前記金属製屋根材に固定具を固定し、
前記固定板の上面には樹脂被覆層を有し、前記固定具を前記貫通孔の周縁部である貫通孔周縁部の前記樹脂被覆層と接触させ、
前記固定具に前記金属製屋根材との接触部分での緩みを低減する緩み低減手段を有し、前記緩み低減手段が前記固定具のねじ部に設けられた前記金属製屋根材へ引っ掛かる部分であり、前記ねじ部に設けられた切り欠き部である、断熱防水構造の施工方法。 - 金属製屋根材の上に敷設された断熱材とその上に敷設された防水シートを有する一度目の防水構造の上に防水シートを敷設し、
前記防水シートを前記金属製屋根材の上に固定するために前記一度目の防水構造の上に貫通孔を有する固定板を配置し、
前記固定板の上から前記貫通孔を通して、前記金属製屋根材に固定具を固定し、
前記固定板の上面には樹脂被覆層を有し、前記固定具を前記貫通孔の周縁部である貫通孔周縁部の前記樹脂被覆層と接触させ、
前記固定具に前記金属製屋根材との接触部分での緩みを低減する緩み低減手段を有し、前記緩み低減手段が前記固定具のねじ部に設けられた前記金属製屋根材へ引っ掛かる部分であり、前記ねじ部に設けられた切り欠き部である、二度目に施工された断熱防水構造の施工方法。
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