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JP7626922B2 - 船舶監視システム、測距方法、測距プログラム、表示制御方法および表示制御プログラム - Google Patents
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船舶監視システム、測距方法、測距プログラム、表示制御方法および表示制御プログラム Download PDF

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本発明は、船舶監視システム、測距方法、測距プログラム、表示制御方法および表示制御プログラムに関する。
船舶上や陸上の測定地点から、海上の船舶を検出してその船舶までの距離を測定する方法としては、レーダやAIS(Automatic Identification System)受信機などの舶用測定機器を用いる方法が一般的である。また、画像認識技術の発展により、撮影画像から船舶を認識することも可能になっている。さらに、例えば三角法を用いることで、撮影画像に基づいて船舶までの距離を測定することもできる。
このような船舶の認識や測距に関しては、次のような技術が提案されている。例えば、撮影画像による船舶の検出結果とレーダによる船舶の検出結果とを用いて、船舶に関する情報表示を行う船舶航行支援装置が提案されている。また、撮影画像を物標の測位信号に座標変換して出力し、得られた測位信号とレーダからの測位信号との合成によりレーダの偽像を除去する偽像除去装置も提案されている。
国際公開第2017/208422号 特開平2-61581号公報
ところで、一般的に、レーダを用いた場合には波を小型船と誤認識してしまう可能性があるが、撮影画像から船舶を認識した場合にはこのような誤認識は発生しにくい。その一方で、撮影画像に基づく船舶の測距精度は、レーダなどの舶用測定機器を用いた場合より低い。そこで、撮影画像から認識された船舶の測距精度を高めるために、舶用測定機器による測距を組み合わせて利用することが考えられる。このような組み合わせを行うためには、撮影画像から認識された船舶と舶用測定機器によって検出された船舶とを正確にマッチングすることが必要となるが、上記のような測距精度の違いから正確なマッチングが難しいという問題がある。
1つの側面では、本発明は、画像から認識された船舶の測距精度を向上させることが可能な船舶監視システム、測距方法、測距プログラム、表示制御方法および表示制御プログラムを提供することを目的とする。
1つの案では、画像を撮影するカメラと、カメラによる撮影位置の周囲から船舶を検出し、検出された船舶の方向と距離を測定する舶用測定機器と、次のような情報処理装置とを有する船舶監視システムが提供される。情報処理装置は、カメラによる撮影画像に基づいて、撮影画像から認識された第1の船舶についての撮影位置からの方向を示す第1の方向を測定し、舶用測定機器によって検出された船舶のうち、方向の測定値が第1の方向と一致する第2の船舶を、第1の船舶に対応する船舶と判定し、舶用測定機器によって測定された第2の船舶の距離に基づいて、第1の船舶についての測距結果を決定する。
また、1つの案では、上記の情報処理装置と同様の処理をコンピュータが実行する測距方法が提供される。
さらに、1つの案では、上記の情報処理装置と同様の処理をコンピュータに実行させる測距プログラムが提供される。
また、1つの案では、コンピュータが、カメラによる撮影画像から認識された船舶の位置を地図上に表示させる際に、カメラによる撮影位置から船舶までの距離が、撮影画像に基づく測定と舶用測定機器による測定の両方で得られている場合には、舶用測定機器による距離の測定結果に基づいて船舶の第1の位置を特定して、第1の位置を地図上に表示させ、撮影位置から船舶までの距離が、撮影画像に基づく測定では得られているが舶用測定機器による測定では得られていない場合には、撮影画像に基づく距離の測定結果に基づいて船舶の第2の位置を特定し、第2の位置を第1の位置とは異なる表示態様で地図上に表示させる、表示制御方法が提供される。
また、1つの案では、上記の表示制御方法と同様の処理をコンピュータに実行させる表示制御プログラムが提供される。
1つの側面では、画像から認識された船舶の測距精度を向上させることができる。
第1の実施の形態に係る船舶監視システムの構成例および処理例を示す図である。 第2の実施の形態に係る船舶監視システムの構成例を示す図である。 監視処理装置のハードウェア構成例を示す図である。 監視処理装置が備える処理機能の構成例を示す図である。 カメラ画像からの船舶の認識および測距処理について説明するための図である。 認識された船舶のマッチング方法について説明するための図である。 カメラ画像における領域分割について説明するための図である。 監視処理装置による認識・測距の処理手順を示すフローチャートの例である。 画像表示処理の第1の例を示す図である。 画像表示処理の第2の例を示す図である。 画像表示処理の第3の例を示す図である。 第3の実施の形態に係る監視処理装置による認識・測距の処理手順を示すフローチャートの例である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態に係る船舶監視システムの構成例および処理例を示す図である。図1に示す船舶監視システムは、カメラ1、舶用測定機器2および情報処理装置3を有する。
カメラ1は、その撮影位置の周囲から船舶を認識するために、画像を撮影する。撮影された画像(撮影画像)は、情報処理装置3に入力される。
舶用測定機器2は、カメラ1による撮影位置の周囲から船舶を検出し、検出された船舶の方向と距離を測定する。測定される距離とは、カメラ1による撮影位置から船舶までの距離を指す。この舶用測定機器2は、例えば、レーダを用いた測定装置である。あるいは、舶用測定機器2は、AIS情報の受信結果を用いた測定装置であってもよい。
情報処理装置3は、カメラ1による撮影画像と、舶用測定機器2による測定結果とを用いて、次のような処理を実行する。
情報処理装置3は、カメラ1による撮影画像から船舶を認識する。船舶が認識された場合、情報処理装置3は、撮影画像に基づいて、撮影位置から船舶までの距離と、水平面に沿った船舶の方向とを測定する(ステップS1)。図1の例では、船舶Aが認識され、その船舶Aについて、距離が2kmと測定され、方向が30度と判定されたとする。
また、情報処理装置3は、舶用測定機器2によって検出された船舶についての距離と方向の測定結果を、舶用測定機器2から取得する(ステップS2)。図1の例では、舶用測定機器2によって船舶B,Cが検出されたとする。船舶Bについては、距離が2.5kmと測定され、方向が30度と測定されたとする。船舶Cについては、距離が1.1kmと測定され、方向が60度と測定されたとする。
情報処理装置3は、ステップS1で撮影画像から船舶Aが認識された場合に、ステップS2で舶用測定機器2によって検出された船舶B,Cの中から、方向の測定値が船舶Aについての方向の測定値と一致するものを判定する(ステップS3)。そして、情報処理装置3は、ステップS3での判定結果に基づいて、船舶Aについての測距結果を決定する(ステップS4)。
図1の例では、ステップS3において、船舶B,Cのうち船舶Bについての方向の測定値が、船舶Aについての方向の測定値と一致すると判定される。この場合、舶用測定機器2によって検出された船舶Bは、撮影画像から認識された船舶Aに対応する(船舶Aと同一の船舶である)と推定される。このケースでは、ステップS4において、情報処理装置3は、舶用測定機器2によって測定された船舶Bについての測距結果に基づいて、船舶Aについての測距結果を決定する。例えば、船舶Bについての距離の測定値(2.5km)が、船舶Aについての測距値としてそのまま決定される。あるいは、船舶Bについての距離の測定値(2.5km)と、船舶Aについての距離の測定値(2km)との間の中間的な値が、船舶Aについての測距値として決定されてもよい。
このように、舶用測定機器2によって検出された船舶の中から、撮影画像から認識された船舶に対応する船舶を探索するマッチング処理が、方向の測定値に基づいて実行される。測距精度とは異なり、方向の測定精度は、撮影画像に基づく測定でも舶用測定機器2による測定と同程度に高い。このため、舶用測定機器2によって検出された船舶の中から、撮影画像から認識された船舶に対応する船舶を正確に見つけることができる。そして、対応する船舶が見つかった場合に、撮影画像から認識された船舶についての測距結果を、舶用測定機器2による測距結果に基づいて決定することで、測距精度を高めることができる。したがって、撮影画像から認識された船舶の測距精度を向上させることができる。
なお、図示しないが、ステップS3において、船舶B,Cのいずれについての方向の測定値も、船舶Aについての方向の測定値と一致しなかった場合には、船舶Aに対応する船舶(同一の船舶)が舶用測定機器2によって検出されなかったと判定される。この場合、ステップS4において、情報処理装置3は、撮影画像に基づいて測定された船舶Aについての測距結果に基づいて、船舶Aについての測距結果を決定する。
これにより、例えばFRP(Fiber Reinforced Plastics)製の船舶など、舶用測定機器2によって検出されにくい船舶を、撮影画像から認識して、その測距結果を出力することができる。
〔第2の実施の形態〕
図2は、第2の実施の形態に係る船舶監視システムの構成例を示す図である。図2に示す船舶監視システムは、監視処理装置100に対してカメラ101、レーダ装置102、AIS装置103および表示装置104が接続された構成を有している。監視処理装置100、カメラ101、レーダ装置102、AIS装置103および表示装置104は、船舶に搭載されている。以下、船舶監視システムが搭載された船舶を「自船」と記載し、それ以外の他の船舶を「他船」と記載する場合がある。
カメラ101は、自船の周囲を撮影し、撮影された画像(カメラ画像)を監視処理装置100に送信する。本実施の形態では、カメラ画像は、自船の周囲に存在する他船を認識し、自船からその他船までの距離を測定するために利用される。
レーダ装置102は、レーダ波(例えば、パルス状のマイクロ波)の送信や反射波の受信のためのアンテナ、アンテナを回転させる回転機構、アンテナによる受信信号を処理する処理装置などを含む。レーダ装置102は、アンテナを360度回転させながらレーダ波を水平方向に照射することで、自船の周囲に存在する他船を認識して自船からの距離を測定する。レーダ装置102は、反射波の受信結果に基づくレーダ情報を監視処理装置100に送信する。レーダ情報には、他船の方向や距離の情報が含まれる。
AIS装置103は、他船からのAIS情報を受信するための装置であり、AIS情報を受信するためのアンテナ、アンテナによる受信信号を処理する処理装置などを含む。AIS情報には、他船の識別符号、船名、位置情報(例えば緯度、経度などの絶対位置情報)が含まれる。AIS装置103は、受信したAIS情報を監視処理装置100に送信する。
監視処理装置100は、他船の監視に関する処理を実行するコンピュータ装置である。監視処理装置100は、カメラ101、レーダ装置102およびAIS装置103から得られた情報に基づいて、他船の認識結果と、認識された他船との距離を判定する。また、監視処理装置100は、他船の認識結果および他船との距離を示す画像を生成して表示装置104に表示させる。例えば、監視処理装置100は、カメラ画像上において、認識された他船の画像領域や、その他船との距離を示す情報を表示させる。あるいは、監視処理装置100は、認識された他船の位置を示す情報を地図(海図)上に表示させる。
表示装置104は、監視処理装置100からの指示にしたがって画像を表示する。表示装置104としては、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイなどが用いられる。
このような船舶監視システムは、例えば、海上での工事用の作業船に搭載される。この場合、船舶監視システムによる測距結果や表示内容を作業者が利用することで、海上工事の安全性を向上させることができる。
なお、他の例として、上記の船舶監視システムは海上監視用の設備として陸上に設置されていてもよい。
図3は、監視処理装置のハードウェア構成例を示す図である。監視処理装置100は、例えば、図3に示すようなコンピュータとして実現される。図3に示す監視処理装置100は、プロセッサ111、RAM(Random Access Memory)112、HDD(Hard Disk Drive)113、グラフィックインタフェース(I/F)114、入力インタフェース(I/F)115、読み取り装置116、通信インタフェース(I/F)117およびネットワークインタフェース(I/F)118を有する。
プロセッサ111は、監視処理装置100全体を統括的に制御する。プロセッサ111は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはPLD(Programmable Logic Device)である。また、プロセッサ111は、CPU、MPU、DSP、ASIC、PLDのうちの2以上の要素の組み合わせであってもよい。
RAM112は、監視処理装置100の主記憶装置として使用される。RAM112には、プロセッサ111に実行させるOS(Operating System)プログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM112には、プロセッサ111による処理に必要な各種データが格納される。
HDD113は、監視処理装置100の補助記憶装置として使用される。HDD113には、OSプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、補助記憶装置としては、SSD(Solid State Drive)などの他の種類の不揮発性記憶装置を使用することもできる。
グラフィックインタフェース114には、前述した表示装置104が接続されている。グラフィックインタフェース114は、プロセッサ111からの命令にしたがって、画像を表示装置104に表示させる。
入力インタフェース115には、入力装置115aが接続されている。入力インタフェース115は、入力装置115aから出力される信号をプロセッサ111に送信する。入力装置115aとしては、キーボードやポインティングデバイスなどがある。ポインティングデバイスとしては、マウス、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボールなどがある。
読み取り装置116には、可搬型記録媒体116aが脱着される。読み取り装置116は、可搬型記録媒体116aに記録されたデータを読み取ってプロセッサ111に送信する。可搬型記録媒体116aとしては、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどがある。
通信インタフェース117は、カメラ101、レーダ装置102、AIS装置103などの他の機器との間でデータの送受信を行うインタフェース装置である。ネットワークインタフェース118は、ネットワーク118aを介して他の装置との間でデータの送受信を行う。
以上のようなハードウェア構成によって、監視処理装置100の処理機能を実現することができる。
ところで、従来からレーダは、他船の存在を認識して測距する手段として広く利用されている。レーダを用いた測距の利点は、特に距離が比較的遠い場合に精度が高いという点にある。その一方で、レーダを用いた場合には、波を小型船と誤認識する場合がある、あるいはFRP製の小型船を認識できない場合がある、という問題がある。
一方、カメラ画像からの画像認識技術の進歩は目覚ましく、カメラ画像から船舶を認識する技術も実用的なレベルにある。また、例えば三角法を用いることで、カメラ画像から認識された船舶との距離を測定する技術もある。カメラ画像からの船舶の認識に関しては、波を船舶と誤認識する可能性は低く、FRP製の船舶も特に問題なく認識可能であることから、レーダを用いた場合と比較して認識精度は高いといえる。しかし、カメラ画像を用いた船舶の測距に関しては、レーダを用いた場合より精度が劣る。特に、カメラ画像を用いた場合には、対象物体が遠いほど測距精度が低下するという問題がある。
そこで、レーダを用いた認識・測距結果とカメラ画像を用いた認識・測距結果の両方を組み合わせることで、より高精度な船舶の認識・測距を行うことが考えられる。しかしこのためには、レーダを用いて認識された船舶とカメラ画像を用いて認識された同一の船舶とをどのようにマッチングするかという点に課題がある。例えば、両者の測距結果から認識された船舶の位置を水平面に沿った2次元座標上にプロットすることで、同一の船舶同士をマッチングする方法が考えられる。しかし、上記のように両者の測距結果には精度の差があるので、2次元座標上で同一の船舶同士を正確にマッチングすることは難しい。
そこで、本実施の形態では、カメラ画像を用いた場合でも、レーダ情報を用いた場合と遜色ない高い精度で他船の方向を測定できることを利用して、他船の測距が行われる。監視処理装置100は、レーダ情報に基づく他船の方向とカメラ画像に基づく他船の方向とを用いて、レーダおよびカメラ画像を用いてそれぞれ認識された同一の船舶同士をマッチングする。監視処理装置100は、マッチングに成功した場合、主としてレーダを用いた測距結果を用いて他船までの距離を測定する。これにより、監視処理装置100は、他船を精度よく認識して、認識された他船までの距離を精度よく測定できるようになる。
また、監視処理装置100は、上記のような方法を用いたマッチングにより、カメラ画像を用いて認識された他船がレーダを用いて認識されていないと判定した場合には、カメラ画像に基づく測距結果を採用する。ただし、監視処理装置100は、AIS情報に含まれる他船の中に該当する他船が存在すると判定される場合には、AIS情報に含まれるこの他船に関する位置情報を用いて、カメラ画像に基づく測距結果を補正する。
図4は、監視処理装置が備える処理機能の構成例を示す図である。監視処理装置100は、画像認識情報記憶部121、レーダ情報記憶部122、AIS情報記憶部123、追尾情報記憶部124、地図情報記憶部125、画像認識処理部131、レーダ情報取得部132、AIS情報取得部133、測距処理部134および表示処理部135を備える。
なお、画像認識情報記憶部121、レーダ情報記憶部122、AIS情報記憶部123、追尾情報記憶部124および地図情報記憶部125は、RAM112、HDD113など、監視処理装置100が備える記憶装置の記憶領域として実現される。また、画像認識処理部131、レーダ情報取得部132、AIS情報取得部133、測距処理部134および表示処理部135の各処理は、プロセッサ111が所定のプログラムを実行することで実現される。
画像認識情報記憶部121は、画像認識処理部131によるカメラ画像からの画像認識結果を示す画像認識情報を記憶する。画像認識情報には、カメラ画像から認識された他船についての方向および距離の情報、認識された他船がカメラ画像上に写っている領域を示す領域情報、認識された他船の種別を示す情報などが含まれる。
レーダ情報記憶部122は、レーダ情報取得部132によってレーダ装置102から取得されたレーダ情報を記憶する。レーダ情報には、認識された他船についての方向および距離の情報が含まれる。
AIS情報記憶部123は、AIS情報取得部133によってAIS装置103から取得されたAIS情報を記憶する。AIS情報には、他船の識別符号、船名、位置情報が含まれる。
追尾情報記憶部124は、測距処理部134によって測距された他船のうち、同一の船舶についての位置の推移を示す追尾情報を記憶する。
地図情報記憶部125は、地図(海図)の情報を記憶する。
画像認識処理部131は、カメラ101による撮影によって得られたカメラ画像を受信し、そのカメラ画像に対する画像認識処理を実行することで、カメラ画像に写っている他船を認識するとともに、その他船までの距離を測定する。さらに、後述するように本実施の形態では、画像認識処理部131は、他船の種別も判別できるようになっている。画像認識処理部131は、このような画像認識処理を一定時間間隔で(例えば、カメラ101による画像撮影周期で)実行し、画像認識結果を示す画像認識情報を画像認識情報記憶部121に格納する。画像認識情報には、カメラ画像から認識された他船についての、カメラ101の撮影方向を基準とした方向、自船からの距離の情報、カメラ画像上の領域情報、および船舶種別を示す情報が含まれる。
レーダ情報取得部132は、レーダ装置102による他船の認識および測距の結果を一定時間間隔で受信し、それらの結果をレーダ情報としてレーダ情報記憶部122に格納する。レーダ情報には、認識された他船についての、所定の基準方向を基準とした方向、および自船からの距離を示す情報が含まれる。また、レーダ装置102がGPS(Global Positioning System)信号の受信機能を備える場合には、レーダ情報には認識された他船の絶対座標が含まれてもよい。
AIS情報取得部133は、AIS装置103によって受信された、他船についてのAIS情報を取得して、AIS情報記憶部123に格納する。前述のように、AIS情報には、他船の識別符号、船名、位置情報が含まれる。
測距処理部134は、画像認識情報記憶部121、レーダ情報記憶部122およびAIS情報記憶部123に記憶された情報に基づき、カメラ画像から認識された他船についての測距結果を、他船の認識結果とともに表示処理部135に出力する。また、測距処理部134は、直近の認識・測距結果を追尾情報記憶部124に蓄積する。これとともに、測距処理部134は、直近の認識・測距結果と追尾情報記憶部124に蓄積された情報とに基づいて、同一の船舶についての位置の推移を示す追尾情報を生成し、追尾情報として追尾情報記憶部124に記録する。
表示処理部135は、他船の認識結果や測距結果を表示するための表示情報を生成して、表示装置104に表示させる。例えば、表示処理部135は、認識された他船の画像領域や、その他船との距離を示す情報をカメラ画像上に表示させる。あるいは、表示処理部135は、認識された他船の位置を示す情報を地図(海図)上に表示させる。
図5は、カメラ画像からの船舶の認識および測距処理について説明するための図である。
カメラ画像から船舶を認識する方法としては、例えば、船舶が写っている多数の画像を教師画像として用いることで認識処理を学習させる方法がある。また、カメラ画像から対象物までの距離を測定する方法としては、例えば、カメラ画像上の対象物の座標情報を基に三角法を用いて測距する方法がある。
これに対して、本実施の形態では例として、多数の教師画像を用いて、船舶の認識処理だけでなく、認識された船舶までの距離を測定する測距処理も学習させる。より具体的な例として、本実施の形態では、船舶の認識処理、認識された船舶の種別の判定処理、船舶の方向と船舶までの距離とを測定する測定処理を学習させる。
そのために、図5の上側に示すように、教師データを用いた学習が事前に実行される。教師データには、入力データとしての教師画像と、複数種類のラベル情報を含む出力データとのペアが、多数含まれる。出力データには、教師画像における船舶の画像領域を座標によって示す領域情報、船舶の種別を示す船舶種別、撮影方向を基準とした水平方向に対する船舶の方向、および、船舶までの距離が含まれる。
このような学習により、図5の下側に示すように、領域情報、船舶種別、方向および距離を入力されたカメラ画像から推論する画像認識処理部131が生成される。例えば、学習結果が推論のための学習モデルの設定値として算出され、画像認識処理部131の処理時に利用される。これにより、画像認識処理部131が上記各ラベル情報を識別する識別器として動作するようになる。
なお、教師データを用いた学習処理は、監視処理装置100上で実行されてもよいし、他の情報処理装置上で実行されてもよい。
ところで、上記のような学習結果に基づく画像認識処理部131の測距処理についても、レーダを用いた測距処理と比較すると、特に比較的遠距離における測距精度が低い。しかし、認識された船舶の方向については、画像認識処理部131による測定処理でもレーダを用いた場合と同程度に高精度に測定可能である。そこで、測距処理部134は、画像認識処理部131によって測定された他船の方向と、レーダ装置102によって測定された他船の方向とを用いて、それぞれによって認識された船舶の中から同一の船舶を探索する。
図6は、認識された船舶のマッチング方法について説明するための図である。
図6の上側に示すように、カメラ101の撮影範囲は、そのカメラ101の撮影パラメータに応じた画角の範囲となる。以下、この画角を角度θとする。したがって、カメラ101によって撮影されたカメラ画像からは、カメラ101の撮影方向Dを中心とした角度θの範囲(中心から左方向、右方向にそれぞれ1/θの範囲)において、他船の方向を測定することができる。
一方、図6の下側に示すレーダ測定画面103aは、認識された船舶の方向と距離とに基づいて、その船舶の位置を自船の位置を中心とした画像上に示したものである。このレーダ測定画面103aからわかるように、レーダ装置102による測定では、自船の位置を中心とした360度の範囲において他船の方向が測定される。このようなレーダ装置102による方向の測定結果を、カメラ101の撮影方向Dを中心とした角度θの範囲を示す角度に換算することで、カメラ画像に基づく方向の測定結果とレーダ装置102による方向の測定結果の各スケールを合わせることができる。
測距処理部134は、レーダ装置102からのレーダ情報に含まれる方向の測定値を、カメラ画像に基づく方向のスケールに換算した状態で取得する。そして、測距処理部134は、カメラ画像から認識された船舶と、レーダ装置102によって認識された船舶との間で方向の測定値が一致するものを、同一の船舶と認識する。このように、方向の測定結果を用いて同一船舶のマッチングを行うことで、距離と方向の測定結果に基づく2次元座標上のマッチングと比較して、同一の船舶であることを正確に判定できるようになる。
測距処理部134は、このように同一船舶のマッチングに成功した場合には、その船舶についてのレーダ装置102による距離の測定値を、出力する測距値として採用する。これにより、レーダ装置102によって船舶と認識された対象物のうち、カメラ画像からも船舶として認識された対象物のみが最終的に船舶と認識される。このため、波を船舶と誤認識する可能性が低くなる。そして、このように誤認識の可能性が低減された状態で、レーダ装置102の測距値を採用することで船舶との距離を正確に測定できるようになる。
したがって、カメラ画像に基づく高い認識精度とレーダ装置102を用いた高い測距精度という両方のメリットを有効活用して、カメラ画像に基づく低測距精度とレーダ装置102を用いた誤認識発生という問題点をともに改善することができる。また、船舶に一般的に搭載されている舶用機器やカメラを流用することで、新たな製造コストや機器購入コストをかけることなく、上記のような船舶の正確な認識と測距とが可能になる。
ここで、本実施の形態では一例として、カメラ画像から認識された船舶とレーダ装置102によって認識された船舶とのマッチングが、以下のように行われる。図6の上側に示すように、カメラ101の画角(角度θ)が所定数(図6では6個)の範囲に均等に分割される。以下、分割された領域の1つ1つを「角度範囲」と記載する。一方、レーダ装置102による方向の測定範囲のうち、図6の下側に示すような、カメラ101の撮影方向Dを中心とした角度θの範囲も、同じ数(図6では6個)の角度範囲に均等分割される。
測距処理部134は、カメラ画像およびレーダ装置102のどちらから認識された船舶についても、その方向がどの角度範囲に含まれるかを判定する。測距処理部134は、カメラ画像から認識された船舶がある角度範囲に含まれる場合に、レーダ装置102によって認識された船舶のうち同じ角度範囲に含まれる船舶を、同一の船舶と判定する。このようなマッチング方法により、カメラ画像に基づく方向の測定結果とレーダ装置102を用いた方向の測定結果との間にある程度の誤差が生じた場合でも、同一の船舶であるか否かを正確に判定できるようになる。
また、次の図7に示すように、カメラ画像から認識された船舶の方向が属する角度範囲は、カメラ画像に基づく方向の測定結果を直接用いずに、カメラ画像における船舶の位置(座標)に基づいて判定することもできる。
図7は、カメラ画像における領域分割について説明するための図である。カメラ画像から認識された船舶の方向は、カメラ画像上に写るその船舶の位置(座標)から一意に決まる。このため、船舶の方向が属する角度範囲は、カメラ画像を分割して得られる分割領域に対応付けることができる。
図7に示すカメラ画像101aにおいて太い破線で示すように、角度範囲に対応する各領域を分割する分割線は、カメラ画像101aの横方向に対する中心に位置する垂直中心線上の所定位置を中心とした放射状の線によって表される。垂直中心線における、放射状の線の中心位置は、カメラ101の設置高さから決まり、通常は図7の例のようにカメラ画像101aの下端の線より下側の位置となる。
また、カメラ101の撮影方向が水平であればカメラ画像101aの中央部に水平線Hが現れる。カメラ画像101aに写る船舶の中心位置の上限は水平線Hの高さになることから、カメラ画像101aにおける放射状の線(図7の太い破線)と水平線Hとによって囲まれた各分割領域が、それぞれ個別の角度範囲に対応付けられる。したがって、測距処理部134は、カメラ画像101aから船舶が認識されたとき、カメラ画像101aにおいてその船舶の中心位置がどの分割領域に含まれるかによって、その船舶の方向が属する角度範囲を判別することができる。
なお、測距処理部134は、カメラ画像101a上の同一の分割領域から複数の船舶が認識された場合、それらのうち最も手前の船舶(距離が最短の船舶)についてのみ、レーダ装置102によって認識された船舶とのマッチングを行う。これは、同じ分割領域では、奥側に位置する船舶の一部が手前に位置する船舶と重複している場合があり、奥側に位置する船舶の認識が正しくない場合が生じるからである。通常、最も手前側に位置する他船が自船と衝突する可能性が高いなど、最も危険性が高いと考えられるため、最も手前側に位置する他船との距離を測定できれば問題ない場合が多い。
図8は、監視処理装置による認識・測距の処理手順を示すフローチャートの例である。
[ステップS11]測距処理部134は、直近に撮影されたカメラ画像から船舶が認識されると、当該カメラ画像に基づく画像認識情報を画像認識情報記憶部121から取得して、ステップS12以降の処理を実行する。なお、カメラ画像から他船が複数認識された場合、ステップS12~S18の処理は認識された船舶ごとに実行される。そして、ステップS19では、認識された船舶ごとに画像表示が行われる。
[ステップS12]測距処理部134は、取得した画像認識情報からカメラ画像における船舶の領域情報を抽出し、船舶の領域における中心位置の座標を特定する。測距処理部134は、特定された中心位置が、カメラ画像におけるどの分割領域に含まれるかを判定する。これにより、船舶の方向がどの角度範囲に含まれるかが判定される。
[ステップS13]測距処理部134は、レーダ装置102から直近に出力されたレーダ情報をレーダ情報記憶部122から取得し、そのレーダ情報から、認識された各船舶についての方向の測定結果を参照する。測距処理部134は、認識された船舶の中から、測定された方向が含まれる角度範囲がステップS12で判定された角度範囲と一致する船舶を探索する。
[ステップS14]測距処理部134は、ステップS13での探索により該当する船舶が見つかったかを判定する。該当する船舶が見つかった場合、処理がステップS15に進められ、該当する船舶が見つからなかった場合、処理がステップS16に進められる。
[ステップS15]測距処理部134は、該当する船舶についての距離の測定結果をレーダ情報から取得し、取得した距離をこの船舶の測距結果として表示処理部135に出力する。なお、レーダ情報に測距結果の代わりに船舶の絶対座標の測定結果が含まれる場合、その絶対座標と自船の現在位置とに基づいて距離が算出され、測距結果とされる。
[ステップS16]測距処理部134は、現時刻から一定時間内に受信されたAIS情報をAIS情報記憶部123から取得する。測距処理部134は、取得したAIS情報が示す船舶の中に、ステップS11で認識された船舶があるかを判定する。例えば、AIS情報が示す船舶のうち、ステップS11で認識された船舶と船舶種別が同じであり、かつ、位置(絶対座標)の誤差が一定以下である船舶が、ステップS11で認識された船舶と同一であると判定される。該当する船舶がある場合、処理がステップS17に進められ、該当する船舶がない場合、処理がステップS18に進められる。
[ステップS17]測距処理部134は、該当する船舶についてのAIS情報から位置情報を取得し、その位置情報と自船の位置情報との距離を、この船舶(他船)の測距結果として表示処理部135に出力する。
[ステップS18]測距処理部134は、該当する船舶についてのカメラ画像に基づく画像認識情報から距離の測定結果を取得し、取得した距離をこの船舶の測距結果として表示処理部135に出力する。
以上のステップS15,S17,S18のいずれかの処理によって、該当する船舶についての最終的な測距結果が出力されることになる。ここで、ステップS17,S18では、レーダ装置102によって認識できなかった船舶についての測距結果が出力される。このため、レーダ装置102によって認識できなかったFRP製の船舶についての測距結果も出力される可能性が高くなる。このため、レーダ装置102だけを用いて船舶を認識する場合と比較して、FRP製の船舶を見逃す可能性を低減することができる。また、特にステップS17では、FRP製の船舶についての正確な測距結果を出力できるようになる。
なお、ステップS15,S17,S18では、実際には、船舶の測距結果と、カメラ画像における領域情報と、船舶種別とが表示処理部135に出力される。また、測距結果と方向と船舶種別とは、追尾情報記憶部124に蓄積される。そして、これらの測距結果、方向および船舶種別と、追尾情報記憶部124に蓄積された過去の測距結果、方向および船舶種別に基づいて、同一の船舶についての位置の推移を示す追尾情報が生成され、追尾情報記憶部124に記録される。該当する船舶に関する追尾情報がすでに記録されている場合には、その追尾情報に最新の測距結果に基づく位置情報が追記される。
また、表示処理部135に出力された情報や、生成された追尾情報には、認識種別情報が付加される。ステップS15では、カメラ画像とレーダ装置102の両方から認識された船舶の情報であることを示す認識種別情報が付加される。ステップS17では、カメラ画像とAIS情報の両方から認識された船舶の情報であることを示す認識種別情報が付加される。ステップS18では、カメラ画像のみから認識された船舶の情報であることを示す認識種別情報が付加される。
[ステップS19]表示処理部135は、測距結果に基づく画像表示処理を実行する。以下、画像表示処理の例について図9~図11を用いて説明する。
図9は、画像表示処理の第1の例を示す図である。図9では、カメラ画像上に、認識された船舶の画像領域と、船舶までの距離と、船舶の種別とが表示される場合を示す。図9に示すカメラ画像140では、例として3艘の船舶が認識されており、それぞれについての画像領域141~143が矩形によって示されている。また、画像領域141~143のそれぞれの近傍に、距離と船舶種別を示す船舶情報141a~143aが表示されている。
ここで、画像領域141,142に含まれる船舶の測距結果は、図8のステップS14でレーダ情報に基づいて決定されたものであるとする。一方、画像領域143に含まれる船舶の測距結果は、図8のステップS18でカメラ画像に基づいて決定されたものであるとする。すなわち、画像領域141,142に含まれる船舶は、カメラ画像に基づく認識結果とレーダを用いた認識結果との間でのマッチングに成功した船舶である。一方、画像領域143に含まれる船舶は、そのようなマッチングに失敗した船舶(カメラ画像のみから認識された船舶)である。このような各船舶の違いは、各船舶についての測距結果に付加された認識種別情報に基づいて判定される。
この場合、表示処理部135は、画像領域141,142と画像領域143とを異なる表示態様でカメラ画像140上に表示させる。図9の例では、前者については実線の矩形で表示され、後者については破線の矩形で表示されている。図9の例ではさらに、画像領域141,142に対応する船舶情報141a,142aと、画像領域143に対応する船舶情報143aとが、それぞれ異なる表示態様で(図9では異なる色で)表示されている。
このような処理により、船舶の監視作業者に対して船舶の認識結果や測距結果を通知するとともに、それらの測距結果についての測距精度の違いを監視作業者に認識させることが可能となる。
なお、図8のステップS17で測距結果が決定された船舶については、ステップS15,S18で測距結果が決定された船舶とはさらに異なる表示態様で、画像領域や船舶情報を表示させてもよい。ただし、ステップS17での測距結果はステップS15での測距結果と同程度に高いので、ステップS15,S17で測距結果が決定された船舶については同じ表示態様で表示が行われてもよい。
次に、図10、図11を用いて、測距結果に基づいて算出された船舶の位置を地図(海図)上に表示させる場合について説明する。
図10は、画像表示処理の第2の例を示す図である。図10の例では、地図150において、自船の位置を示す位置画像151と、撮影画像から認識された他船の位置を示す位置画像152,153とが表示されている。
自船の位置を示す絶対座標は、例えば、自船が備えるGPS受信機によって受信されたGPS信号から特定される。他船の位置を示す絶対座標は、少なくとも測距処理部134から出力された測距結果に基づいて特定される。より具体的には、他船の位置を示す絶対座標は、例えば、測距処理部134から出力された測距結果と、方向の測定結果と、自船の位置とに基づいて算出される。
ここで、位置画像152に対応する船舶の測距結果は、図8のステップS14でレーダ情報に基づいて決定されたものであるとする。一方、位置画像153に対応する船舶の測距結果は、図8のステップS18でカメラ画像に基づいて決定されたものであるとする。この場合、表示処理部135は、前者の位置を示す情報と後者の位置を示す情報とを互いに異なる表示態様で地図150上に表示させる。特に、本実施の形態では、後者の方が位置の特定精度が低いことが視覚的に理解できるような表示態様が用いられる。
図10の例では、前者については、他船の位置を中心とした楕円状の点である位置画像152のみによって位置が示される。一方、特定精度が低い後者については、他船の位置を中心とした楕円状の点である位置画像153に加えて、船舶の位置を中心とした円153aによって船舶の位置が示されている。これにより、後者の方がより低い精度の測距結果を基に特定された位置であることが視覚的に明示され、監視作業者がこのような精度の違いを直感的に理解できるようになる。
なお、位置画像152に対応する船舶についても測距の誤差が生じ得るので、測距結果に基づく位置にも誤差が生じ得る。このため、位置画像152の周囲にも船舶の位置を中心とした円が表示されてもよい。この場合、位置画像152の周囲に表示される円と、位置画像153の周囲に表示される円153aは、異なる大きさ(直径)で表示される。例えば、位置画像152が示す位置の方が高精度に算出されていることから、位置画像152の周囲に表示される円は、位置画像153の周囲に表示される円153aより小さい大きさで表示される。
なお、図10において位置画像152,153に接続された太い曲線は、対応する他船の現在までの軌跡を示す。このような軌跡を示す曲線は、追尾情報記憶部124に記憶された追尾情報に基づいて生成される。
図11は、画像表示処理の第3の例を示す図である。なお、図11では、図10と同じ構成要素には同じ符号を付して示している。
図11に示す地図160には、図10の地図150における表示内容に加えて、現在からの他船の予測経路が表示されている。このような予測経路は、追尾情報記憶部124に記憶された、対応する船舶についての追尾情報に基づいて生成される。
予測経路には誤差が生じるので、予測経路における一定時間ごとの他船の予測位置の範囲は円によって表される。図11の例では、位置画像152に対応する他船の予測経路上の位置の範囲は、円152a,152bによって表されている。また、位置画像153に対応する他船の予測経路上の位置の範囲は、円153b,153cによって表されている。
ここで、同じ時刻における予測位置の範囲は、現在位置の特定精度(すなわち、その特定のために用いた測距の精度)の違いが視覚的に理解できるような表示態様で表される。具体的には、レーダを用いた測距結果が用いられた他船の予測位置は、カメラ画像に基づく測距結果が用いられた他船の予測位置より直径が大きな円で表される。例えば、円153bは円152aより大きな円で表され、円153cは円152bより大きな円で表される。これにより、作業者は、予測位置の特定精度の違いを直感的に理解できるようになる。
〔第3の実施の形態〕
第2の実施の形態に係る監視処理装置100の処理手順は、以下のように変形することができる。
前述のように、カメラ画像に基づく船舶の測距精度は、船舶との距離が遠くなるほど低下する。逆に、レーダを用いた船舶の測距精度は、距離が比較的近い領域において低い。一例として、カメラ101の解像度が7680×4320ピクセルである場合、船舶との距離が6海里を超えた領域では、カメラ画像に基づく測距精度は明らかに低くなる一方、レーダを用いた船舶の測距精度は十分に高い。逆に、船舶との距離が6海里以下の領域では、カメラ画像に基づく測距精度は実用に耐え得る高さとなる。
そこで、第3の実施の形態に係る監視処理装置100は、船舶との距離が6海里を超えている可能性が高い場合にのみ、レーダを用いた測距結果を利用するものとする。これにより、必要な場合にのみレーダを用いた測距結果が利用されるようになり、測距結果の決定処理負荷を軽減することが可能となる。
図12は、第3の実施の形態に係る監視処理装置による認識・測距の処理手順を示すフローチャートの例である。この図12では、図8と共通の処理については同じステップ番号を付して示している。
図12では、ステップS11の次にステップS21の判定処理が実行され、判定結果がYesの場合にステップS12の処理が実行され、Noの場合にステップS22の処理が実行される。
[ステップS21]測距処理部134は、ステップS11で取得した画像認識情報からカメラ画像に基づく距離の測定結果を取得し、取得した距離が所定の閾値(ここでは6海里)を超えるかを判定する。距離が閾値を超える場合、処理がステップS12に進められ、距離が閾値以下の場合、処理がステップS22に進められる。
[ステップS22]測距処理部134は、ステップS21で画像認識情報から取得した距離の測定結果を、該当する船舶の測距結果として表示処理部135に出力する。すなわち、ステップS21でNoと判定された場合では、方向の測定結果を用いた同一船舶のマッチング処理が実行されることなく、カメラ画像に基づく測定結果だけを用いて測距結果が決定される。このため、処理手順が簡略化され、処理負荷が軽減される。このステップS22の処理が完了すると、処理がステップS19に進められる。
ここで、ステップS22での測距結果の精度は、ステップS15での測距結果の精度と同等に高いと考えることができる。このため、ステップS19の画像表示処理では、例えば、ステップS15で決定された測距結果に対応する船舶に関する画像とステップS22で決定された測距結果に対応する船舶に関する画像とが、同じ表示態様で表示されてもよい。
なお、上記の各実施の形態に示した装置(例えば、情報処理装置3、監視処理装置100)の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、各装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供され、そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、半導体メモリなどがある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、磁気テープなどがある。光ディスクには、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc:BD、登録商標)などがある。
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CDなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムまたはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムにしたがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
1 カメラ
2 舶用測定機器
3 情報処理装置
S1~S4 ステップ

Claims (7)

  1. 画像を撮影するカメラと、
    レーダまたはAIS(Automatic Identification System)情報の受信結果を用いて、前記カメラによる撮影位置の周囲から船舶を検出し、検出された船舶の方向と距離を測定する舶用測定機器と、
    前記カメラによる撮影画像に基づいて、前記撮影画像から認識された第1の船舶についての前記撮影位置からの方向を示す第1の方向を測定し、
    前記舶用測定機器によって検出された船舶の中に、方向の測定値が前記第1の方向と一致する第2の船舶が存在する場合には、前記第2の船舶を前記第1の船舶に対応する船舶と判定し、前記舶用測定機器によって測定された前記第2の船舶の距離に基づいて、前記第1の船舶についての測距結果を決定し、当該測距結果に基づいて前記第1の船舶の第1の位置を特定し、前記第1の位置を当該第1の位置を中心とした領域を示す情報として地図上に表示させ、
    前記舶用測定機器によって検出された船舶の中に、方向の測定値が前記第1の方向と一致する船舶が存在しない場合には、前記撮影画像から測定された前記第1の船舶の距離に基づいて、前記第1の船舶についての前記測距結果を決定し、当該測距結果に基づいて前記第1の船舶の第2の位置を特定し、前記第2の位置を、前記第2の位置を中心とした領域であって、前記第1の位置を示す領域より大きな領域を示す情報として前記地図上に表示させる、情報処理装置と、
    を有する船舶監視システム。
  2. 前記情報処理装置は、前記撮影画像から測定された前記第1の船舶の距離が所定の距離を超える場合に、前記舶用測定機器によって検出された船舶の中に、方向の測定値が前記第1の方向と一致する前記第2の船舶が存在するか否かを判定し、前記第2の船舶が存在する場合に、前記舶用測定機器によって測定された前記第2の船舶の距離に基づいて、前記第1の船舶についての前記測距結果を決定する、
    請求項1記載の船舶監視システム。
  3. 前記所定の距離は6海里である、
    請求項記載の船舶監視システム。
  4. コンピュータが、
    カメラによる撮影画像に基づいて、前記撮影画像から認識された第1の船舶についての、前記カメラによる撮影位置からの方向を示す第1の方向を測定し、
    レーダまたはAIS情報の受信結果を用いた舶用測定機器によって前記撮影位置の周囲から検出された船舶の中に、前記舶用測定機器による方向の測定値が前記第1の方向と一致する第2の船舶が存在する場合には、前記第2の船舶を前記第1の船舶に対応する船舶と判定し、前記舶用測定機器によって測定された前記第2の船舶の距離に基づいて、前記第1の船舶についての測距結果を決定し、当該測距結果に基づいて前記第1の船舶の第1の位置を特定し、前記第1の位置を当該第1の位置を中心とした領域を示す情報として地図上に表示させ、
    前記舶用測定機器によって前記撮影位置の周囲から検出された船舶の中に、前記舶用測定機器による方向の測定値が前記第1の方向と一致する船舶が存在しない場合には、前記撮影画像から測定された前記第1の船舶の距離に基づいて、前記第1の船舶についての測距結果を決定し、当該測距結果に基づいて前記第1の船舶の第2の位置を特定し、前記第2の位置を、前記第2の位置を中心とした領域であって、前記第1の位置を示す領域より大きな領域を示す情報として前記地図上に表示させる、
    測距方法。
  5. コンピュータに、
    カメラによる撮影画像に基づいて、前記撮影画像から認識された第1の船舶についての、前記カメラによる撮影位置からの方向を示す第1の方向を測定し、
    レーダまたはAIS情報の受信結果を用いた舶用測定機器によって前記撮影位置の周囲から検出された船舶の中に、前記舶用測定機器による方向の測定値が前記第1の方向と一致する第2の船舶が存在する場合には、前記第2の船舶を前記第1の船舶に対応する船舶と判定し、前記舶用測定機器によって測定された前記第2の船舶の距離に基づいて、前記第1の船舶についての測距結果を決定し、当該測距結果に基づいて前記第1の船舶の第1の位置を特定し、前記第1の位置を当該第1の位置を中心とした領域を示す情報として地図上に表示させ、
    前記舶用測定機器によって前記撮影位置の周囲から検出された船舶の中に、前記舶用測定機器による方向の測定値が前記第1の方向と一致する船舶が存在しない場合には、前記撮影画像から測定された前記第1の船舶の距離に基づいて、前記第1の船舶についての測距結果を決定し、当該測距結果に基づいて前記第1の船舶の第2の位置を特定し、前記第2の位置を、前記第2の位置を中心とした領域であって、前記第1の位置を示す領域より大きな領域を示す情報として前記地図上に表示させる、
    処理を実行させる測距プログラム。
  6. コンピュータが、
    カメラによる撮影画像から認識された船舶の位置を地図上に表示させる際に、
    前記カメラによる撮影位置から前記船舶までの距離が、前記撮影画像に基づく測定と、レーダまたはAIS情報の受信結果を用いた舶用測定機器による測定の両方で得られている場合には、前記舶用測定機器による距離の測定結果に基づいて前記船舶の第1の位置を特定して、前記第1の位置を当該第1の位置を中心とした領域を示す情報として前記地図上に表示させ、
    前記撮影位置から前記船舶までの距離が、前記撮影画像に基づく測定では得られているが前記舶用測定機器による測定では得られていない場合には、前記撮影画像に基づく距離の測定結果に基づいて前記船舶の第2の位置を特定し、前記第2の位置を、前記第2の位置を中心とした領域であって、前記第1の位置を示す領域より大きな領域を示す情報として前記地図上に表示させる、
    表示制御方法。
  7. コンピュータに、
    カメラによる撮影画像から認識された船舶の位置を地図上に表示させる際に、
    前記カメラによる撮影位置から前記船舶までの距離が、前記撮影画像に基づく測定と、レーダまたはAIS情報の受信結果を用いた舶用測定機器による測定の両方で得られている場合には、前記舶用測定機器による距離の測定結果に基づいて前記船舶の第1の位置を特定して、前記第1の位置を当該第1の位置を中心とした領域を示す情報として前記地図上に表示させ、
    前記撮影位置から前記船舶までの距離が、前記撮影画像に基づく測定では得られているが前記舶用測定機器による測定では得られていない場合には、前記撮影画像に基づく距離の測定結果に基づいて前記船舶の第2の位置を特定し、前記第2の位置を、前記第2の位置を中心とした領域であって、前記第1の位置を示す領域より大きな領域を示す情報として前記地図上に表示させる、
    処理を実行させる表示制御プログラム。
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