JP7628425B2 - トラネキサム酸配合外用組成物 - Google Patents
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Description
これまで、トラネキサム酸類の固化物の析出を抑制する組成物が種々提供されており、例えば、特許文献1ではカルボキシルビニルポリマーと、キサンタンガムと、アルギン酸塩より選択される2種以上の水溶性高分子と、トラネキサム酸類とを組み合わせることで、製剤中のトラネキサム酸類が容器の口元で固化するのを抑制することが開示されている。
[1]トラネキサム酸及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種のトラネキサム酸類を配合した外用組成物に、ヘパリン類似物質を配合することを含む、トラネキサム酸類の固化物の析出を抑制する方法、
[2]前記トラネキサム酸類と前記ヘパリン類似物質との質量比が、1:0.007ないし1:0.15である、[1]に記載の方法、
[3]トラネキサム酸及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種のトラネキサム酸類、ヘパリン類似物質、並びに、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、ポリオキシエチレンメチルグルコシド及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種を配合した外用組成物、
[4]前記トラネキサム酸類と前記ヘパリン類似物質との質量比が、1:0.007ない
し1:0.15である、[3]に記載の外用組成物、
[5]前記ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、ポリオキシエチレンメチルグルコシド及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種が、前記外用組成物の総質量に基づいて、0.001ないし0.3質量%のジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、0.1ないし10.0質量%のポリオキシエチレンメチルグルコシド及び0.1ないし10.0質量%のポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である、[3]又は[4]に記載の外用組成物、
[6]トラネキサム酸及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種のトラネキサム酸類、ヘパリン類似物質、並びに、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、ポリオキシエチレンメチルグルコシド及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種を配合した外用組成物であって、トラネキサム酸類の固化物の析出が抑制されている外用組成物、
[7]前記トラネキサム酸類と前記ヘパリン類似物質との質量比が、1:0.007ないし1:0.15である、[6]に記載の外用組成物、
[8]前記ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、ポリオキシエチレンメチルグルコシド及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種が、前記外用組成物の総質量に基づいて、0.001ないし0.3質量%のジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、0.1ないし10.0質量%のポリオキシエチレンメチルグルコシド及び0.1ないし10.0質量%のポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である、[6]又は[7]に記載の外用組成物
に関する。
[9]前記外用組成物の総質量に基づいて、トラネキサム酸類の配合量が0.001ないし15質量%であり、ヘパリン類似物質の配合量が0.001ないし5質量%である、[3]に記載の外用組成物、
[10]前記外用組成物の総質量に基づいて、トラネキサム酸類の配合量が0.001ないし15質量%であり、ヘパリン類似物質の配合量が0.001ないし5質量%である、[6]に記載の外用組成物、
[11]保湿成分、界面活性剤、キレート剤、酸化防止剤及びpH調整剤からなる群から選ばれる1種以上を配合することを更に含む、[1]又は[2]に記載のトラネキサム酸類の固化物の析出を抑制する方法、
[12]保湿成分を配合することを更に含む、[1]、[2]又は[11]に記載の方法、
[13]保湿成分、界面活性剤、キレート剤、酸化防止剤及びpH調整剤からなる群から選ばれる1種以上を更に配合した、[3]ないし[5]、又は[9]のいずれか1つに記載の外用組成物、
[14]保湿成分、界面活性剤、キレート剤、酸化防止剤及びpH調整剤からなる群から選ばれる1種以上を更に配合した、[6]ないし[8]、又は[10]のいずれか1つに記載の外用組成物、
[15]保湿成分が、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、グリセリン、濃グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及び1,3-ブチレングリコールからなる群から選ばれる1種以上を含む、[13]又は[14]に記載の外用組成物
に関する。
したがって、本発明の方法を使用することにより、トラネキサム酸類の固化物の析出を抑制することができるので、品質が劣化しにくく、使用感が損なわれにくいトラネキサム
酸類配合製品を提供することができる。
[トラネキサム酸類の固化物の析出抑制方法]
本発明は、トラネキサム酸及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種のトラネキサム酸類を配合した外用組成物に、ヘパリン類似物質を配合することを含む、トラネキサム酸類の固化物の析出を抑制する方法に関する。
トラネキサム酸とは、トランス-(4-アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸の略称である。
また、トラネキサム酸の塩としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩等の金属塩、塩酸塩、アルギニン塩等のアミノ酸塩、リン酸塩、硫酸塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
本発明において、トラネキサム酸類としては、遊離酸の形態であるトラネキサム酸が好ましい。
本発明におけるトラネキサム酸類の固化物とは、固化したトラネキサム酸類を含む固体であり、固化したトラネキサム酸類の形態は特に限定されず、結晶質であっても非晶質であってもよい。
本発明において、トラネキサム酸類の配合量及び質量比は、遊離酸の形態であるトラネキサム酸に換算した配合量及び質量比である。
本発明において、ヘパリン類似物質とは、コンドロイチン多硫酸等の多硫酸化ムコ多糖の総称である。
ヘパリン類似物質としては、ムコ多糖を硫酸化することにより得られたもの等が挙げられ、日本薬局方外医薬品規格に記載されているヘパリン類似物質が好ましい。
ヘパリン類似物質の配合量は、トラネキサム酸類の固化物の析出を抑制するのに十分な量であれば特に限定されず、トラネキサム酸類配合外用組成物の総質量に基づいて、好ましくは0.001ないし5質量%であり、より好ましくは0.01ないし3質量%であり、さらに好ましくは0.05ないし1質量%である。
本発明において、トラネキサム酸類とヘパリン類似物質との配合比率は、トラネキサム酸類の固化物の析出を十分に抑制する点で、質量比にて、好ましくは1:0.007ないし1:0.15であり、トラネキサム酸類の固化物の析出を十分に抑制する点に加えて、無色透明の溶液が得られる点で、より好ましくは1:0.007ないし1:0.05である。
保湿成分を配合する場合には、その配合量はその効果が認められる範囲であればよく、保湿成分の配合量は、トラネキサム酸類配合外用組成物の総質量に基づいて、0.001ないし60質量%が好ましく、0.1ないし45質量%がより好ましい。
酸化防止剤を配合する場合には、その配合量はその効果が認められる範囲であればよく、酸化防止剤の配合量は、トラネキサム酸類配合外用組成物の総質量に基づいて、0.0001ないし10質量%が好ましく、0.0001ないし5質量%がより好ましい。
エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、フェノキシエタノール、安息香酸、グルコン酸クロルヘキシジン等が挙げられる。
抗菌・防腐剤を配合する場合には、その配合量はその効果が認められる範囲であればよく、抗菌・防腐剤の配合量は、トラネキサム酸類配合外用組成物の総質量に基づいて、0ないし3.0質量%が好ましく、0ないし1.0質量%がより好ましい。
増粘剤を配合する場合には、その配合量はその効果が認められる範囲であればよく、増粘剤の配合量は、トラネキサム酸類配合外用組成物の総質量に基づいて、0.001ないし3.0質量%が好ましく、0.01ないし1.0質量%がより好ましく、0.01ないし0.8質量%がさらに好ましい。
キレート剤を配合する場合には、その配合量はその効果が認められる範囲であればよく、キレート剤の配合量は、トラネキサム酸類配合外用組成物の総質量に基づいて、0.001ないし5.0質量%が好ましく、0.01ないし3.0質量%がより好ましい。
界面活性剤を配合する場合には、その配合量はその効果が認められる範囲であればよく、界面活性剤の配合量は、トラネキサム酸類配合外用組成物の総質量に基づいて、0.01ないし15質量%が好ましく、0.05ないし10質量%がより好ましい。
水としては、精製水を用いることができる。トラネキサム酸類配合外用組成物中に含まれる水の量は、通常、上述の各成分の合計量を100質量%から差し引いた残部である。
本発明において、トラネキサム酸類配合外用組成物に含まれる水の量は、トラネキサム酸類配合外用組成物の総質量に基づいて、通常、30ないし99.9質量%であり、好ましくは40ないし99.9質量%であり、より好ましくは50ないし99質量%である。
また後述のように、本発明の外用組成物は、種々の性状や製剤形態をとることができるので、目的に合わせて水の量を調節することが可能である。例えば、外用組成物に流動性をもたせたい場合、水の量は、外用組成物の総質量に基づいて、50ないし99質量%であってもよく、60ないし99質量%であってもよい。
の水にトラネキサム酸類、及び上記の任意成分を混合し、必要に応じて加温、攪拌等の処理を行って、各成分を溶解することにより調製できる。
得られた溶液は、必要に応じてpH調整剤を添加して所望のpHに調整できる。本発明における溶液のpHは特に限定されないが、トラネキサム酸類配合外用組成物として用いることから、好ましくはpH3以上、より好ましくはpH4ないし8、より更に好ましくはpH4.5ないし7である。
本発明は、トラネキサム酸及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種のトラネキサム酸類、ヘパリン類似物質、並びに、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、ポリオキシエチレンメチルグルコシド及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種を配合した外用組成物に関する。
ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウムの配合量は、外用組成物の総質量に基づいて、好ましくは0.001ないし0.3質量%であり、より好ましくは0.01ないし0.3質量%であり、さらに好ましくは0.01ないし0.1質量%である。
ポリオキシエチレンメチルグルコシドの配合量は、外用組成物の総質量に基づいて、好ましくは0.1ないし10.0質量%であり、より好ましくは0.1ないし5.0質量%であり、さらに好ましくは1.0ないし5.0質量%である。
ポリエチレングリコールの配合量は、外用組成物の総質量に基づいて、好ましくは0.1ないし10.0質量%であり、より好ましくは0.1ないし5.0質量%であり、さらに好ましくは1.0ないし5.0質量%である。
さらに、本発明において、外用組成物には、上述の成分以外に、溶媒として水を配合する。水の含有量などは、トラネキサム酸類配合外用組成物で説明したとおりである。
得られた溶液は、必要に応じてpH調整剤を添加して所望のpHに調整できる。本発明における溶液のpHは特に限定されないが、外用組成物として用いることから、好ましくはpH3以上、より好ましくはpH4ないし8、より更に好ましくはpH4.5ないし7である。
リーム剤、エアゾール剤、泡状剤等が挙げられ、好ましくは、液剤、ローション剤、乳剤が挙げられる。これらの製剤は上記の方法にて調製できる。
尚、以下の試験例及び製剤例では、ヘパリン類似物質(日本薬局方外医薬品規格適合品)を用いた。
表1に記載される配合量で全体で質量100%となるように各成分を秤量し、混合撹拌して外用組成物を調製した。
完全に溶解したのを確認した後、評価試験に用いる外用組成物をガラス製の密封容器に移し、密封容器を40℃の環境に所定の期間放置することによって、トラネキサム酸類の固化物の析出が認められるか否かの観察を行った。
トラネキサム酸類の固化物の析出の有無を以下の基準に従って、判定した。
〇:トラネキサム酸類の固化物が析出しなかった。
△:トラネキサム酸類の固化物は析出しなかったが、溶液に着色が認められた。
×:トラネキサム酸類の固化物が析出した。
なお、表1中の各成分の量は、外用組成物の総質量に基づく質量%を表す。
試験例1等の方法に準じ、表2に示す組成の外用組成物を調製し、所定期間、外用組成物中のトラネキサム酸類の固化物の析出の有無を観察し、試験例1と同様の方法で判定した。
なお、表2中の各成分の量は、外用組成物の総質量に基づく質量%を表す。
試験例1等の方法に準じ、表3に示す組成の外用組成物を調製した(表3中の数値は質量%を意味する。)。
乾燥性敏感肌で、顔面の皮膚の粉吹き、皮剥けがある乾燥に悩む被験者に、表3に示された組成の外用組成物を、洗顔・メイク落とし後に、通常使用している化粧水の後、顔面に1日2回適量を塗布して使用した。塗布前並びに塗布開始から2週間後及び4週間後に、右頬骨の上の皮膚において、角質水分量をMoistureMeter SC Compact(登録商標)(デルフィン・テクノロジーズ社)で測定した。測定結果を表4に示す。結果は、導電性の低い表層部分(角質層)の水分量に比例するキャパシタンスを測定し、相対値(AU)として計算された数値である。
下記の表5ないし表8に示す処方に基づいて、本発明の外用組成物を調製した。各表中の数値は質量%を意味する。調製方法は試験例1等の方法に準じ、調製した。本発明の外用組成物は、試験例1の方法に限定されず、一般的に、医薬品、医薬部外品又は化粧品で用いられる方法で調製することができる。
Claims (8)
- トラネキサム酸及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種のトラネキサム酸類を配合した外用組成物に、ヘパリン類似物質、並びに、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、ポリオキシエチレンメチルグルコシド及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種を配合することを含む、トラネキサム酸類の固化物の析出を抑制する方法。
- 前記トラネキサム酸類と前記ヘパリン類似物質との質量比が、1:0.007ないし1:0.15である、請求項1に記載の方法。
- トラネキサム酸及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種のトラネキサム酸類、ヘパリン類似物質、並びに、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、ポリオキシエチレンメチルグルコシド及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種を配合した外用組成物。
- 前記トラネキサム酸類と前記ヘパリン類似物質との質量比が、1:0.007ないし1:0.15である、請求項3に記載の外用組成物。
- 前記ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、ポリオキシエチレンメチルグルコシド及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種が、前記外用組成物の総質量に基づいて、0.001ないし0.3質量%のジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、0.1ないし10.0質量%のポリオキシエチレンメチルグルコシド及び0.1ないし10.0質量%のポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項3又は請求項4に記載の外用組成物。
- トラネキサム酸及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種のトラネキサム酸類、ヘパリン類似物質、並びに、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、ポリオキシエチレンメチルグルコシド及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくと
も1種を配合した外用組成物であって、
トラネキサム酸類の固化物の析出が抑制されている外用組成物。 - 前記トラネキサム酸類と前記ヘパリン類似物質との質量比が、1:0.007ないし1:0.15である、請求項6に記載の外用組成物。
- 前記ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、ポリオキシエチレンメチルグルコシド及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種が、前記外用組成物の総質量に基づいて、0.001ないし0.3質量%のジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、0.1ないし10.0質量%のポリオキシエチレンメチルグルコシド及び0.1ないし10.0質量%のポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項6又は請求項7に記載の外用組成物。
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