JP7629166B2 - 圧力センサおよび圧力センサの検査方法 - Google Patents
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Description
ここで、基準真空室は、自身を画成する複数のケーシング部材が溶接等によって接合され、また、内部を高真空の状態にするために実施される真空引きのための開口孔へ封止要素を挿入する(以下、この封止要素が挿入された箇所を「最終真空封止箇所」と称することがある。)ことで気密性が保持されるように構成されている。しかし、溶接不良や孔の封止が不完全なことで隙間(漏れ孔)が生じ、基準真空室の気密性が損なわれることがある。このような気密性が損なわれる事態に備えて、例えば、流入する気体を吸着する物質(以下、「ゲッター」と称する。)を基準真空室内に設置する場合がある。しかし、ゲッターが吸着できる気体の量にも上限があるため、流入する気体の量がこの上限量を超えてしまうと高真空の状態が維持されずに基準真空室の内部圧力が上昇する。よって、ゲッターを設けても流入する気体の量が多い場合には高真空の状態を常に維持することが困難となる。 そこで、ダイアフラムを用いた圧力センサにおいては、ゲッターの有無を問わず、その製造過程において基準真空室の気密性に係る漏れ検査(以下、単に「漏れ検査」また「検査」と称することがある。)を実施する工程が設けられている。この漏れ検査においては、真空基準室の僅かな漏れの有無、具体的には、10-7Pam3/s以下の微量な漏れの有無が検査される。
なお、下記説明文中の周囲温度、基準真空室20Wの内部温度および気体Gの温度は、特に記載が無い限り同一温度とする(すなわち、互いが熱平衡の状態にあるとする)。また、説明文中の圧力および温度のうち、斜字で表された添え字が同一である温度および圧力は、同一状態(同一時点)にあるときの温度および圧力を意味する。さらに、説明文中の圧力、温度、流入量および漏れ量の単位は、特に記載が無い限りSI単位系に準拠し、圧力の単位はPa、温度の単位はK、流入量および漏れ量の単位はPam3/sとする。
<圧力センサの構成>
はじめに、本発明の第1の実施の形態に係る圧力センサ10Aの構成を、図1および図2に基づいて説明する。この圧力センサ10Aは、静電容量式の圧力センサであって、例えば、所定の配管内を流れる流体の圧力を測定する流体圧力計として使用され、または、所定の空間の真空状態を測定する真空計として使用される。
圧力センサ素子11は、被測定流体の圧力変化または所定の空間内の圧力変化を機械的変位の形で捉え、さらにこの機械的変位を電気信号(例えば、電圧信号)として検出する要素であって、上述したように、静電容量式の圧力センサ素子として構成されている。この圧力センサ素子11は、例えば、平面視において1cm角の略正方形を呈した薄板形状を有し、薄板状のダイアフラム12と、このダイアフラム12と連接して容量室C1を形成する円板状の台座13と、容量室C1の内部に収容された一対のセンサ電極部14、14と、後述する電極リードピン51と電気的に接続するコンタクトパッド15とを備える。
ケーシング20は、圧力センサ10Aの外枠を構成するとともに、後述する台座プレート30および支持ダイアフラム40とともに所定の容積を有する基準真空室20Wを画成し、また、台座プレート30および支持ダイアフラム40を介して基準真空室20Wの内部に圧力センサ素子11を支持し、さらに、被測定流体が流出入する導入部20Vを画成する要素である。ケーシング20は、ロアハウジング21、アッパーハウジング22およびカバー23から構成され、これらケーシング要素は、例えば、耐食性の金属であるインコネルからそれぞれ形成されている。ロアハウジング21、アッパーハウジング22およびカバー23は、例えば軸心CL(被測定流体が流出入する配管の軸心)に沿って当該順序で下から上に積み上げられるようにして構成されており、それぞれの合わせ面は、例えば、軸心CLに垂直な平面上に形成され、対向する部位同士が、例えば溶接により接合されている。
なお、孔22bは、圧力センサ10Aの外側から上記排気作業および封入作業を行うことのできる位置、すなわち、圧力センサ10Aの外部と基準真空室20Wとを連通し得る位置にあればよく、よって、アッパーハウジング22の側壁ではなく、例えば、基準真空室20Wを画成するカバー23に開口していてもよい。
また、孔22bを設けずに上記排気作業および/または封入作業を行うことができる場合には、孔22bおよび封止要素25を省略することができる。例えば、ケーシング20を真空室内で組み立てるように製造工程を構成した場合、基準真空室20Wの内部に規定量の気体Gを封入したのち基準真空室20Wを画成するケーシング部材(アッパーハウジング22およびカバー23)の合わせ面を溶接等で接合することで、孔22bおよび封止要素25を要さずとも気体Gの封入作業を行うことができる。このように、基準真空室20Wへ気体Gを封止する方法は、様々な方法があり、特定のものに限定されない。
また、基準真空室20W内には、所望の真空度を維持するために、気体吸着物質からなるゲッター24が配設されていてもよい。ゲッター24は、例えば、空気を構成する酸素、窒素等を吸着するために、ジルコニウム (Zr)、 バナジウム(V)および鉄(Fe)などから構成される。また、ゲッター24は、例えば、アッパーハウジング22の内周側面とカバー23の下面とに接する位置に配設される。ただし、ゲッター24が配設される位置は、この位置に限定されない。
さらに、気体Gは、漏れ検査の実効性および所与の精度を確保する観点から、基準真空室20Wを画成する壁面、すなわち、ケーシング20(より具体的には、アッパーハウジング22およびカバー23)の内側壁面、圧力センサ素子11の外表面、台座プレート30(より具体的には、第1の台座プレート31)の外表面、支持ダイアフラム40の外表面、および後述するハーメチックシール57の外表面を構成する部材に吸蔵されない物質であることが望ましい。例えば、ヘリウムガス(He2)はガラスに吸蔵されるため、ハーメチックシール57がガラスからなる場合には、ヘリウムガス以外の物質を気体Gに用いることが望ましい。
台座プレート30は、圧力センサ素子11を支持する構成要素であって、第1の台座プレート31と第2の台座プレート32とから構成されている。台座プレート30は、後述する支持ダイアフラム40を通じてケーシング20 に橋架されるように支持されている。
支持ダイアフラム40は、上述したように、ケーシング20を通じて台座プレート30を橋架するために設けられた構成要素であって、インコネルの薄板からなり、その形状は、ケーシング20の外周縁形状、具体的には、アッパーハウジング22の下部開口端およびロアハウジング21の上部開口端の外周縁形状と整合した形状を有する。支持ダイアフラム40は、上面に第1の台座プレート31が接合され下面に第2の台座プレート32が接合された状態で、その外周部(周囲縁部)がアッパーハウジング22の下部開口端およびロアハウジング21の上部開口端に挟まれながら溶接等により接合されている。なお、支持ダイアフラム40の厚さは、例えば本実施形態の場合数十ミクロンであって、第1および第2の台座プレート31、32より十分に薄い厚さとなっている。また、支持ダイアフラム40の中央部には、導入孔31aおよび導入孔32aとともに、ダイアフラム12の受圧面が対向する空間C2と被測定流体が流入する導入部20Vとを連通させるための導入孔40aが開口している。
電極リード部50は、電極リードピン51と金属製のシールド52とを備え、電極リードピン51は金属製のシールド52にガラスなどの絶縁性材料からなるハーメチックシール53によってその中央部分が埋設され、電極リードピン51の両端部間で気密状態を保っている。電極リードピン51およびシールド52の一端は、カバー23の上面から軸心CLに沿って外部へ突出し、圧力センサ素子11から出力される電気信号(例えば、電圧信号SV)が、外部に配設された増幅器(アンプ)および信号処理部に伝達されるように構成されている(なお、増幅器(アンプ)は、後述するアナログ検出回路ACに含まれ、また、信号処理部は、測定部60に準ずる機能部である)。なお、シールド52とカバー23との間にも上述の通りハーメチックシール53が介在している。また、電極リードピン51の他方の端部には導電性を有するコンタクトバネ55、56が接続されている。
測定部60は、図2に示すように、圧力センサ素子11から出力される電圧信号SVを受信し、この電圧信号SVに含まれる圧力に係る電圧値から導入部20V内部の圧力の値(以下、「測定圧力値」と称する。この測定圧力値は、特許請求の範囲に記載の「圧力」の値、および「測定値」に相当する。)を測定する機能部であって、インターフェース61と演算処理装置(CPU)62とメモリ63とから主に構成されている。
メモリ63は、演算処理装置(CPU)62を通じて実行される上記演算プログラム、およびこの演算プログラムに用いられる情報、例えば、電圧値と測定圧力値との相関(較正曲線)に係る情報等を記憶する装置であって、例えば、不揮発性メモリから構成される。
インターフェース61は、外部装置等と電気的に連通するための要素であって、現存する種々の規格の形態をとり得る。演算処理装置(CPU)62によって算出された測定圧力値は、インターフェース61を介して電気的に連通する外部機器100へ、例えば、電気信号Sの形で送信される。
ダイアフラムを用いた圧力センサが属する技術分野においては、測定精度の観点から基準真空室を高真空の状態に維持することが技術常識である。しかし、本発明は、この技術常識にみられる技術的発想を転換し、上記課題を解決するために基準真空室に敢えて気体Gを封止することを特徴とする。このため、本発明の目的を実現しつつ所与の測定精度を維持するためには、気体Gの封入圧力を適正に管理することが望ましい。具体的には、上述したように、検査の実効性を確実に担保する観点から、基準真空室20Wに封止される気体Gの封入圧力に下限値を設けることが望ましい。また、測定誤差を低減する観点から、基準真空室20Wに封止される気体Gの封入圧力に上限値を設けることが好ましい。以下、封入圧力の下限値と封入圧力の上限値について詳細に説明する。
基準真空室20Wにおいては、自身を画成する部位の合わせ面に、溶接不良等による接合不良が原因で外部(大気)と連通する極小さな隙間(漏れ孔)が形成され、また、封止が不十分なことが原因で隙間が形成されることがある。具体的には、外部(大気)に面するアッパーハウジング22、カバー23および支持ダイアフラム40の各合わせ面、ならびにカバー23に開口する電極リード挿通孔23aとこの孔にハーメチックシール57を介して埋め込まれている電極リード部50との合わせ面に隙間が形成され、また、孔22bと封止要素25との間に隙間が形成されることがある。このため、圧力センサ10Aの使用中に、大気圧下にある周囲の気体(大気)が、基準真空室20Wに向けて流入することがある。この周囲の気体の流入は、背景技術のところで述べたように、測定誤差の要因になる。よって、高い測定精度の圧力センサ10Aを提供するためには、基準真空室20Wを高真空の状態に維持すること、すなわち、周囲の気体の流入量を規定値以下に抑えることが必要である(以下、この規定値を「許容流入量Qα」と称する。)。 許容流入量Qαは、例えば、圧力センサ10Aに求められる測定精度や品質保証期間に基づいて設定され、また、ゲッター24が配設されている場合には、その吸着能力(容量)を考慮して設定される。
基準真空室20Wに気体Gが封止された状態で基準真空室20Wの内部の温度が変化すると、当該温度変化に比例して当該室内の圧力も変化する。この温度変化に起因する圧力変化が大きい場合には、温度変化を利用して測定圧力値が補正される(このような補正を、「温度補正」と称することがある。)。このため、温度補正ができる限界の圧力変化よりも小さな圧力変化に収まるように、気体Gの上限封入圧力Pmaxを設定すれば、気体Gの封入による測定精度への影響を実質的に抑えることができる。
ここで、温度補正の限界の圧力変化をΔPrとし、圧力センサ10Aの使用が想定される環境下での最大周囲温度をT1、このときの基準真空室20Wの内部圧力をP1、気体Gを封入する時点の周囲温度をT、および同時点の封入圧力をPとしたとき、P1 ― P=(T1/T-1)×P≦ΔPrの条件を満たすように封入圧力Pを設定すればよいことになる。したがって、上限封入圧力Pmaxを下記式(9)から求まる値に設定すればよいことになる。
つぎに、本発明の第1の実施形態に係る圧力センサ10Aの気密性を確認するための漏れ検査を、図3に基づいて説明する。この漏れ検査は、圧力センサ10Aの製造工程内の所定の時点、具体的には、基準真空室20Wが形成される程度に圧力センサ10Aが組み上がった時点以降に実施される。
所定の容器(ペルジャー)内に載置する(ステップS1)。このとき、基準真空室20W内には、上述したように、所定の温度下で下限封入圧力Pmin以上の圧力が維持されるように気体Gが封止されている。
なお、測定値の具体的な判定方法については、従来の方法にしたがうこととし、詳細な説明を省略する。
上記構成の圧力センサ10Aによれば、基準真空室20Wの気密性に係る漏れ検査において、ボンビング工程を省略することができる。これにより、製造に要する時間を短縮することができ、生産効率を向上させることができる(短いリードタイムで圧力センサを生産することができる)。
つぎに、本発明の第2の実施の形態に係る圧力センサ10Bを、図4および図5に基づいて説明する。この圧力センサ10Bは、基準真空室20Wに所定の封入圧力で気体Gを封入したことに伴う測定圧力値への影響(誤差)を補正するための補正部70が設けられ、また、当該補正を実施するために、圧力センサ10Bの周囲の温度T10Bを測定するための温度センサ80が設けられていることを特徴とし、これら特徴に係る構成以外は、圧力センサ10Aと同一である。以下、これら特徴に係る構成について説明する。
補正部70は、基準真空室20Wの内部に気体Gが封止されたことに起因して生じ得る測定圧力値の誤差、すなわち、基準真空室20Wの内部温度が変化すると気体Gが封止された基準真空室20Wの内部圧力もこれに比例して変化し、その結果として生じる測定圧力値の誤差を補正するために設けられた機能部であって、図5に示すように、測定部60の一部、より具体的には、測定部60が備える演算処理装置(CPU)62とメモリ63とを含むようにして構成されている。
補正部70を構成する演算処理装置(CPU)62は、所定の補正演算プログラムおよび所定の各種データに基づいて補正演算を行い、補正された測定圧力値を算出する。
補正部70を構成するメモリ63は、演算処理装置(CPU)62を通じて実行される上記補正演算プログラム、およびこの補正演算プログラムを実行するために必要な各種データ、例えば、製品出荷前に実施される検査時(調整時)に取得する圧力センサ素子11からの温度に係る電圧値V0、および温度センサ80からの温度に係る電圧値VT、およびこれら値を用いて算出される補正係数(後述する補正係数aij、ならびに補正係数a0、a1、b0、b1)を記憶する。
なお、上記補正演算の具体例については、後述する「補正方法」のところで詳しく説明する。
圧力センサ10Bの周囲の温度を測定するための温度センサ80は、例えば、白金測温抵抗体から構成され、図4に示すように、ケーシング20の外側面の略中間部分に配設される。ただし、温度センサ80を設ける位置は、当該位置に限定される訳ではなく、例えば、基準真空室20Wの内部であってもよい。
上記補正演算(補正方法)は、基準真空室20Wの内部に気体Gが封止されたことに起因して生じ得る測定圧力値の誤差、すなわち、圧力センサ10Bの周囲温度の変化に伴って生じる気体Gの圧力および基準真空室20Wの内部圧力の変化に起因した測定圧力値の誤差を補正するために実行されるものである。補正演算(補正方法)の具体例として、例えば、以下に示す「第1の補正方法」、「第2の補正方法」および「第3の補正方法」がある。
第1の補正方法は、下記式(10)を用いて補正演算を行う方法である。この式(10)は、センサが検出する電圧値と測定圧力値との関係を規定する較正曲線に相当するものであって、圧力に係る電圧値VOおよび温度に係る電圧値Vtを測定パラメータとして含み、また、定数である補正係数aij(i=0~m、j=0~n)を含む。補正係数aijは、製品出荷前の検査工程(調整工程)等において、所定の周囲温度下にある圧力センサ10Bへ所定の圧力を印加することで測定される圧力および温度に係る数値、具体的には、圧力センサ10Bが備える圧力センサ素子11および温度センサ80からそれぞれ出力される圧力に係る電圧値VOおよび温度に係る電圧値Vtを式(10)に代入することで予め算定される(上記検査工程において圧力および温度に係る電圧値VO、Vtを測定する時点を「検査測定点」と称する。)。これら補正係数aijは、演算処理装置(CPU)62を通じて算定されたのち、製品特性値としてメモリ63に記憶される。
実使用時には、算定済みの補正係数aijと、圧力センサ素子11を通じて逐次検出される圧力に係る電圧値VOおよび温度センサ80を通じて逐次検出される温度に係る電圧値Vtとを式(10)に代入することで、気体Gが封止されたことに起因する誤差が補正された測定圧力値が逐次算出される。
例えば、圧力に係る電圧値V0の指数iの最大値および温度に係る電圧値Vtの指数jの最大値がいずれも1に設定された式(10)、すなわち2次の式(10)を用いて補正演算を実施する事例においては、4つの補正係数aij(i=0~1、j=0~1)が算定されることになる。そして、この4つの補正係数aij(i=0~1、j=0~1)を算定するために、少なくとも4つの検査測定点が設定され、それぞれの周囲温度Tu(u=1~4)のもと、任意の値の印加圧力Pinu(u=1~4)が所定の装置を用いて圧力センサ10Bへ印加される。このとき、圧力センサ素子11を通じて圧力に係る電圧値V0u(u=1~4)が測定され、温度センサ80を通じて温度に係る電圧値Vtu(u=1~4)が測定される。これら測定値は、アナログ検出回路ACおよびA/DコンバータADを通じて、演算処理装置(CPU)62へと送信される。演算処理装置(CPU)62は、印加圧力Pinu(u=1~4)、圧力に係る電圧値V0u(u=1~4)および温度に係る電圧値Vtu(u=1~4)を式(10)に代入することで補正係数aij(i=0~1、j=0~1)を算定する。
第2の補正方法は、下記式(11)を用いて補正演算を行う方法である。この式(11)は、式(10)と同様に、センサが検出する電圧値と測定圧力値との関係を規定する較正曲線に相当するものであって、圧力に係る電圧値VOおよび温度に係る電圧値Vtを測定パラメータとして含み、また、定数である補正係数a0、a1、b0、b1を含む。補正係数a0、a1、b0、b1は、製品出荷前の検査工程(調整工程)等において、所定の周囲温度下にある圧力センサ10Bへ所定の圧力を印加することで得られる圧力および温度に係る数値、具体的には、圧力センサ10Bが備える圧力センサ素子11および温度センサ80からそれぞれ出力される圧力に係る電圧値VOおよび温度に係る電圧値Vtを式(11)に代入することで予め算定される。この算定プロセスは、演算処理装置(CPU)62を通じて実行される。
この第2の補正方法は、温度変化に対する圧力センサ10Bの感度(圧力センサ素子11の感度)が小さい場合に有用である。
第3の補正方法は、測定部60を構成する演算処理装置(CPU)62を通じて算出される測定圧力値Px(補正前の測定圧力値Px)に対し、気体Gが基準真空室20Wに封止される時点の基準真空室20Wの内部圧力PO(気体Gの封入圧力PO)および内部温度TO(周囲温度TO)と、測定時点の周囲温度Txとをパラメータとして含む下記式(12)を用いて補正後の測定圧力値Pyを算出する方法である。ここで、流体Gの封入時点における基準真空室20Wの内部圧力PO(気体Gの封入圧力PO)および内部温度TO(周囲温度TO)には、補正部70を構成するメモリ63に予め記憶されているデータ(気体Gの封入作業時に記憶されるデータ)が用いられる。また、補正前の測定圧力値Pxおよびこの測定圧力値Pxが測定された時点の流体Gの温度Tx(基準真空室20Wの内部温度Tx)には、圧力センサ素子11および温度センサ80を通じて検出される電圧値VOおよび電圧値Vtに基づいて演算処理装置(CPU)62が逐次算出する値が用いられる。
上記構成の圧力センサ10Bによれば、気体Gが基準圧力室20Wの内部に封止されることにともなう測定圧力値の誤差を補正することができる。このため、本発明の第1の実施形態に係る圧力センサ10Aが奏する上記効果と、より高い測定精度とを兼ね備えた圧力センサを提供することができる。
また、使用中に周囲の気体(大気等)が流入するなどが原因で、基準真空室20Wの内部圧力が製品出荷時と定期メンテナンス時とで異なることが想定される。このため、上記補正演算に用いる補正係数の算定を定期メンテナンス毎に実施することができるように補正部70を構成してもよい。
Claims (9)
- 一の面に受圧面が形成された隔膜と、
前記隔膜の他の面とともに密閉空間を形成するケーシング部材と、
前記受圧面への印加される圧力と前記密閉空間の内部圧力との差によって生じる前記隔
膜の変形から前記受圧面と対向する空間内の前記圧力を測定する測定部とを備え、
前記隔膜と前記ケーシング部材とは、前記密閉空間の気密性の検査において検出対象と
なる気体を前記密閉空間に封止するように構成され、
所定の容積をもつ前記密閉空間に封入される前記気体の封入圧力は、少なくとも前記検査に用いられる漏れ検出装置の検出下限値と、前記密閉空間に流入することが許容される周囲気体の許容流入量と、をそれぞれ用いて算出される下限値よりも大きい値に設定され、且つ、少なくとも使用が想定される環境下での最大周囲温度と、前記気体の温度変化に依存する圧力変化のうち前記温度変化の値を用いて補正できる圧力変化の最小値と、をそれぞれ用いて算出される上限値よりも小さい値に設定される圧力センサ。 - 一の面に受圧面が形成された隔膜と、
前記隔膜の他の面とともに密閉空間を形成するケーシング部材と、
前記受圧面への印加される圧力と前記密閉空間の内部圧力との差によって生じる前記隔
膜の変形から前記受圧面と対向する空間内の前記圧力を測定する測定部とを備え、
前記隔膜と前記ケーシング部材とは、前記密閉空間の気密性の検査において検出対象と
なる気体を前記密閉空間に封止するように構成され、
所定の容積をもつ前記密閉空間に封入される前記気体の封入圧力は、少なくとも前記検査に用いられる漏れ検出装置の検出下限値(Qmin)、前記密閉空間に流入することが許容される周囲気体の許容流入量(Qα)、前記許容流入量の測定時点の周囲圧力(Pα)、前記許容流入量の測定時点の周囲温度(Tα)、前記気体の分子量(M G )、前記周囲気体の分子量(M air )、前記検査の時点の周囲温度(T T )および前記検査の時点の周囲圧力中の前記気体の分圧(Pr T )から算出される下限値(Pmin)よりも大きな値に設定される圧力センサ。 - 請求項1~3のいずれか一項に記載の圧力センサであって、
前記密閉空間の温度を測定する温度センサと、
周囲温度の変化に起因して生じる前記圧力に関する測定値の誤差を前記温度センサが検
出する値を用いて補正する補正部とをさらに備える圧力センサ。 - 請求項4に記載の圧力センサであって、
前記補正部は、前記温度センサが検出する値と前記気体が前記密閉空間へ封入されると
きの封入圧力および温度とを用いて前記補正を行う圧力センサ。 - 請求項1~5のいずれか一項に記載の圧力センサであって、
前記気体は、前記密閉空間を形成する壁面に吸蔵されない物質からなる圧力センサ。 - 請求項1~6のいずれか一項に記載の圧力センサであって、
前記気体は、周囲気体を吸着するために前記密閉空間に配設された吸着物質に吸着され
ない物質からなる圧力センサ。 - 請求項1~7のいずれか一項に記載の圧力センサであって、
前記気体は、1体積%以上の割合で空気に含まれる物質以外の物質からなる圧力センサ
。 - 請求項1~8のいずれか一項に記載の圧力センサが備える前記密閉空間の気密性に関す
る検査方法であって、
圧力センサを所定の容器の内部に載置する第1ステップと、
前記容器の内部を真空にする第2ステップと、
漏れ検出装置を用いて前記容器から流出する前記気体の流出量を測定する第3ステップ
と、
前記気体の流出量から前記密閉空間の気密性を判定する第4のステップと、
からなる検査方法。
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| JP2007537040A (ja) | 2004-05-13 | 2007-12-20 | ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド | 真空パッケージ用のゲッターの付着 |
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| JP2022078546A (ja) | 2022-05-25 |
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