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JP7629389B2 - 建物性能予測方法及びプログラム - Google Patents
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Description

本発明は、建物性能予測方法及びプログラムに関する。
昨今、ZEH(ゼッチ、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及が推進されている。ZEHとは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」である。ZEHを達成するには、建物の断熱性を向上させて空調に要するエネルギーを抑えた上で、高効率の空調機器を備えると共に、太陽光発電等によりエネルギーを創造する必要がある。このためには、建物の外皮性能(断熱性能)と、建物において空調等に要する消費エネルギーとを正確に把握することが必要となる。
例えば、特許文献1に断熱性能推定装置が記載されているが、これは温度センサによる実測を行うものであり、設計段階での断熱性能の予測はできない。
建物における消費エネルギーは、例えば国立研究開発法人建築研究所が公表している「建築物のエネルギー消費性能計算プログラム」等の計算プログラムを利用して算出することができる。このような計算プログラムを利用するにあたり、消費エネルギーを算出するための入力条件として、対象とする建物における日射及び断熱性能の情報が必要となるものであった。
特開2014-009498号公報
本開示は、上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、対象とする建物における日射及び断熱性能を簡易にかつ精度良く予測する建物性能予測方法及びプログラムを提供することを課題とする。
本開示の一態様の建物性能予測方法は、取得ステップと、算出ステップと、出力ステップと、を備え、対象とする建物における日射及び断熱性能を予測する建物性能予測方法である。前記建物は、外皮の平面視における一の辺の長さとして予め設定された基準ピッチの整数倍の長さを有すると共に複数の前記辺は互いに平行か直角をなし、前記外皮の高さとして一又は複数の予め設定された高さのうちの一の高さを有するように設計されるものである。前記取得ステップは、前記辺の長さとしてのピッチ数及び前記高さを有する建物情報、前記建物が建てられる地域区分及び方位ブレの有無の情報を含む入力条件を取得するステップである。前記方位ブレは、無の場合には、前記外皮の平面視における前記辺の法線が北、東、南又は西を向くとして設定され、有の場合には、前記法線が北東、南東、南西又は北西を向くものとして設定されるものである。前記算出ステップは、前記入力条件に基づいて、前記外皮の合計面積、前記外皮の平均熱貫流率、冷房期平均日射熱取得率及び暖房期平均日射熱取得率を算出結果として算出するステップである。前記出力ステップは、前記算出結果を出力するステップである。
本開示の一態様のプログラムは、1以上のプロセッサに、前記建物性能予測方法を実行させる。
本開示の一態様の建物性能予測方法及びプログラムによれば、対象とする建物における日射及び断熱性能を簡易にかつ精度良く予測することができる。
図1A及び図1Bは、一実施形態の建物を設計する際のグリッドを示す図である。 図2は、同上の実施形態における建物性能予測システムの構成図である。 図3は、同上の実施形態における建物性能予測方法のフロー図である。
(概要)
本開示は、建物性能予測システム、建物性能予測方法及びプログラムに関する。更に詳しくは、本開示は、対象とする建物における日射及び断熱性能を簡易にかつ精度良く予測することができる建物性能予測システム、建物性能予測方法及びプログラムに関する。
(詳細)
以下、本開示の一実施形態に係る建物性能予測システム、建物性能予測方法及びプログラムについて、図1~図3を参照して詳細に説明する。まず、建物性能予測システム及び建物性能予測方法の対象となる建物について説明する。
(1)建物
建物は、外皮の断熱性能に関わる部位として、屋根部、天井部、外壁部、床部、基礎部及び開口部を有する。建物は、二階建ての構成となっており、各階には間仕切により仕切られる複数の部屋が形成されている。
建物の内外の熱的境界となる外皮の上面部は、屋根部(又は天井部)の開口部を除く部分により構成される。また、建物の内外の熱的境界となる外皮の側面部は、外壁部の開口部を除く部分により構成される。また、建物の内外の熱的境界となる外皮の下面部は、床部(又は基礎部)により構成される。開口部は、出入口、窓、天窓等により構成される。
なお、本開示において対象とする建物は、現実に建築されている必要はなく、主に設計段階やラフプラン上での建物でよい。
本実施形態における建物は、予め設定されたグリッド及び高さから選択して設計される工業化住宅である。図1A及び図1Bに示すように、平面視において、互いに直交する縦方向と横方向とに所定の基準スパンSを有するグリッドが規定される。基準スパンSは、基準ピッチの4倍の長さであるが、3倍又は2倍の基準スパンSであってもよい。建物の外皮の縦方向と横方向の一の辺の長さは、基本的には、基準ピッチの整数倍の長さとなり、ピッチ数により表される。なお、外皮の縦方向と横方向の辺の長さとして、基準ピッチの整数倍とならない辺が一部にあってもよい。例えば、図1Bに示すように、基準スパンSの半分の奥行を有するセットバックSBが形成されてもよい。また、外皮の辺の一部に、他の辺と直交しない辺があってもよい。
外皮(特に側面部)の高さについても同様に、一又は複数の予め設定された高さのうちの一の高さを有するように設計される。基本的には、一階建、二階建、三階建、・・・の階数により、外皮の側面部の高さが決まる。なお、各階に対応する外皮の高さについて、複数種類の高さ(例えば240cm及び260cm)から選択可能としてもよい。
建物の屋根部の形状としては、寄棟、陸屋根等、様々な形状パターンを含む屋根形状群のうち、いずれかの屋根形状が選択される。屋根部は、グリッドで設定された外皮の外郭形状及び屋根形状により、形状、大きさ、各屋根面の向きや水平面に対する角度が決まる。
(2)建物性能予測システム
次に、建物性能予測システム1について説明する。図2に示すように、建物性能予測システム1は、取得部11と、記憶部12と、算出部13と、出力部14と、を備え、対象とする建物における日射及び断熱性能を予測するものである。建物性能予測システムは、例えば、1以上のプロセッサ(マイクロプロセッサ)と1以上のメモリとを含むコンピュータシステムにより実現され得る。つまり、1以上のプロセッサが1以上のメモリに記憶された1以上の(コンピュータ)プログラム(アプリケーション)を実行することで、建物性能予測システムとして機能する。
取得部11は、入力条件を取得するものである。取得部11は、外部機器とのインターフェース111を有し、インターフェース111を介して外部記憶装置15より入力条件を取得することができる。また、取得部11は、いわゆるマウスやキーボードといった入力装置16より、入力条件を取得することができる。また、取得部11は、外部記憶装置15及び入力装置16の両方より入力条件を取得することができる。
取得部11が取得する入力条件には、外皮の辺の長さとしてのピッチ数及び高さ、屋根形状等の建物情報、建物が建てられる地域区分、方位ブレの有無の情報が含まれる。
地域区分とは、広範囲の領域(例えば日本全土)をいくつかの領域区分にまとめたものであり、各地域区分毎に、季節(月日)による日出時刻及び日入時刻、時刻毎の太陽の方角及び高度、時刻毎の気温等の代表値が用いられる。
方位ブレは、外皮の平面視における辺の法線が、北、東、南又は西を向く方向からずれていることをいう。具体的には、方位ブレ無の場合には、外皮の側面部の法線が北、東、南又は西を向くものとして、入力条件の一部として設定される。方位ブレ有の場合には、外皮の側面部の法線が北東、南東、南西又は北西を向くものとして設定される。なお、方位ブレについては、「有」と「無」の二パターンしかないため、実際に建てられる建物が方位ブレ有と方位ブレ無のいずれかに近くなるかという点より、方位ブレの有無が判断されることが好ましい。16方位を用いて具体的に説明する。外皮のうち、方位ブレが無とした場合に法線が北、東、南又は西を向く面をそれぞれ仮第1面~仮第4面とする。この時、仮第1面が北北西~北北東を向き、仮第2面が東北東~東南東を向き、仮第3面が南南東~南南西を向き、仮第4面が西南西~西北西を向く場合、方位ブレ無とする。また、仮第1面が北西~北北西、又は北北東~北東を向き、仮第2面が北東~東北東、又は東南東~南東を向き、仮第3面が南東~南南東、又は南南西~南西を向き、仮第4面が南西~西南西、又は西北西~北西を向く場合、方位ブレ有とする。なお、方位の境界がその両側のいずれに属するかは任意に決めることができる。
記憶部12は、取得部11が取得した入力条件をはじめ、様々なデータを記憶するものである。記憶部12は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やHDD(Hard Disk Drive)により適宜構成されるが、これらに限定されない。
算出部13は、入力条件に基づいて、外皮の合計面積(m)、外皮の平均熱貫流率U(W/mK)、冷房期平均日射熱取得率ηAC、暖房期平均日射熱取得率ηAH、屋根部に搭載可能な太陽光発電パネルによる発電量(W)を算出結果として算出するものである。
出力部14は、算出結果を出力するものである。出力部14は、ディスプレイ等の出力装置17とのインターフェース141を有し、出力装置17に算出結果を出力することができる。
(3)建物性能予測方法
次に、図3に基づいて建物性能予測方法について説明する。建物性能予測方法は、取得ステップと、算出ステップと、出力ステップと、を備える。
取得ステップ(ステップS1)は、取得部11により実行される。取得ステップは、外皮の辺の長さとしてのピッチ数及び高さ、屋根形状等の建物情報、建物が建てられる地域区分、方位ブレの有無の情報を含む入力条件を取得するステップである。入力条件は、外部記憶装置15又は入力装置16より取得部11が取得する。
記憶ステップ(ステップS2)は、取得部11より取得された入力条件を記憶部12に記憶させるステップである。
算出ステップ(ステップS3)は、算出部13により実行される。算出ステップは、入力条件に基づいて、外皮の合計面積、外皮の平均熱貫流率U、冷房期平均日射熱取得率ηA,C、暖房期平均日射熱取得率ηA,H、屋根部に搭載可能な太陽光発電パネルによる発電量を算出結果として算出するステップである。
外皮の合計面積(m)は、外皮の側面部の各面において、ピッチ数より求まる水平方向長さ(m)×高さ(m)により面積がそれぞれ求まり、これらを合計することで求まる。また、外皮の上面部については、ピッチ数より求まる縦方向長さ(m)×ピッチ数より求まる横方向長さ(m)により面積が求まる。
外皮の平均熱貫流率U(W/mK)は、下記式[数1]により求められる。
ここで、
:外皮の部位(一般部位又は開口)iの面積(m
:外皮の部位(一般部位又は開口)iの熱貫流率(W/mK)
:外皮の部位(一般部位又は開口)iの温度差係数
:熱橋及び土間床等の外周部jの長さ(m)
Ψ:熱橋及び土間床等の外周部jの線熱貫流率(W/mK)
:熱橋及び土間床等の外周部jの温度差係数
env:外皮の部位の面積の合計(m
である。
冷房期平均日射熱取得率ηA,Cは下記式[数2]により、暖房期平均日射熱取得率ηA,Hは下記式[数3]により求められる。
ここで、
ηC,i:外皮の部位(一般部位又は開口部)iの冷房期の日射熱取得率
ηH,i:外皮の部位(一般部位又は開口部)iの暖房期の日射熱取得率
νC,i:外皮の部位(一般部位又は開口部)iの冷房期の方位係数
νH,i:外皮の部位(一般部位又は開口部)iの暖房期の方位係数
である。
また、外皮の部位iに庇等による日除けの効果がある場合には、この部位の冷房期日射熱取得率ηC,iは下記式[数4]により、暖房期日射熱取得率ηH,iは下記式[数5]により求められる。
ここで、
sh,C,i:一般部位iの冷房期の日除けの効果係数
sh,H,i:一般部位iの暖房期の日除けの効果係数
である。
屋根部に搭載可能な太陽光発電パネルによる発電量は、まず、屋根部を構成する各屋根面に搭載可能な太陽光発電パネルの枚数が算出される。これにあたっては、取得された屋根形状より、各屋根面の形状及び大きさより、所定の形状を有する太陽光発電パネルが何枚搭載可能であるかが算出される。また、各屋根面の向き及び水平面に対する角度と、地域区分により、各屋根面に載置された太陽光発電パネルが受ける日射を考慮した発電量が算出される。これら屋根面毎の発電量を合計することにより、屋根部全体における太陽光発電パネルにより発電される発電量が算出される。
出力ステップ(ステップS4)は、出力部14により実行される。出力ステップは、算出結果を出力するステップである。
上述した建物性能予測方法(建物性能予測システム1)によれば、対象とする建物における日射及び断熱性能(外皮の合計面積、外皮の平均熱貫流率U、冷房期平均日射熱取得率ηA,C、暖房期平均日射熱取得率ηA,H、屋根部に搭載可能な太陽光発電パネルによる発電量)を簡易にかつ精度良く予測することができる。特に、建物の方位ブレの有無を考慮することにより、簡易にかつ精度良く冷房期平均日射熱取得率ηA,C及び暖房期平均日射熱取得率ηA,Hを算出することができる。
また、屋根部に搭載可能な太陽光発電パネルによる発電量が算出されるため、特にZEH対応の建物の設計や営業の際に発電量を把握することができ、便利である。
(4)変形例
次に、上述した実施形態に施すことが可能な変形例について説明する。
(4.1)変形例1
変形例1では、算出ステップは、冷房期平均日射熱取得率及び暖房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、建物の向き(方位)を不利な条件に設定して、算出結果の安全性を高める(低スペックとなるように算出する)ステップを更に有する。
具体的には、算出ステップは、冷房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、取得した方位ブレが無のときには、仮第1面の法線が北、東、南又は西を向く場合のそれぞれについて建物の冷房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も大きい値を建物の冷房期平均日射熱取得率として採用するステップを更に有する。
また、算出ステップは、冷房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、取得した方位ブレが有のときには、仮第1面の法線が北東、南東、南西又は北西を向く場合のそれぞれについて建物の冷房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も大きい値を建物の冷房期平均日射熱取得率として採用するステップを更に有する。
次に、算出ステップは、暖房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、取得した方位ブレが無のときには、仮第1面の法線が北、東、南又は西を向く場合のそれぞれについて建物の暖房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も小さい値を建物の暖房期平均日射熱取得率として採用するステップを更に有する。
また、算出ステップは、暖房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、取得した方位ブレが有のときには、仮第1面の法線が北東、南東、南西又は北西を向く場合のそれぞれについて建物の暖房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も小さい値を建物の暖房期平均日射熱取得率として採用するステップを更に有する。
変形例1では、建物の建築現場における方位ブレの有無が決まっているが、建物については間取りや全体の形状は決まっているものの、各壁面がどの方位を向くかが決まっていない場合に、算出結果の安全性が高まる。
(4.2)変形例2
変形例2では、算出ステップは、冷房期平均日射熱取得率及び暖房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、開口部の向き(方位)を不利な条件に設定して、算出結果の安全性を高める(低スペックとなるように算出する)ステップを更に有する。
具体的には、取得ステップは、入力条件として、外皮に形成される開口部の合計開口面積を取得するステップを更に有する。
次に、算出ステップは、冷房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、取得した方位ブレが無のときには、合計開口面積を有する開口部の法線が北、東、南又は西を向く場合のそれぞれについて開口部における冷房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も大きい値を開口部における冷房期平均日射熱取得率として採用するステップを更に有する。
また、算出ステップは、冷房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、取得した方位ブレが有のときには、合計開口面積を有する開口部の法線が北東、南東、南西又は北西を向く場合のそれぞれについて開口部における冷房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も大きい値を開口部における冷房期平均日射熱取得率として採用するステップを更に有する。
次に、算出ステップは、暖房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、取得した方位ブレが無のときには、合計開口面積を有する開口部の法線が北、東、南又は西を向く場合のそれぞれについて開口部における暖房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も小さい値を開口部における暖房期平均日射熱取得率として採用するステップを更に有する。
また、算出ステップは、暖房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、取得した方位ブレが有のときには、合計開口面積を有する開口部の法線が北東、南東、南西又は北西を向く場合のそれぞれについて開口部における暖房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も小さい値を開口部における暖房期平均日射熱取得率として採用するステップを更に有する。
変形例2では、建物の建築現場における方位ブレの有無が決まっているが、建物については間取りや全体の形状は決まっているものの、各壁面及び壁面に形成される開口部がどの方位を向くかが決まっていない場合に、算出結果の安全性が高まる。
(5)態様
上記実施形態から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。
第1の態様は、取得ステップと、算出ステップと、出力ステップと、を備え、対象とする建物における日射及び断熱性能を予測する建物性能予測方法である。建物は、外皮の平面視における一の辺の長さとして予め設定された基準ピッチの整数倍の長さを有すると共に複数の辺は互いに平行か直角をなし、外皮の高さとして一又は複数の予め設定された高さのうちの一の高さを有するように設計されるものである。取得ステップは、辺の長さとしてのピッチ数及び高さを有する建物情報、建物が建てられる地域区分及び方位ブレの有無の情報を含む入力条件を取得するステップである。方位ブレは、無の場合には、外皮の平面視における辺の法線が北、東、南又は西を向くとして設定され、有の場合には、法線が北東、南東、南西又は北西を向くものとして設定されるものである。算出ステップは、入力条件に基づいて、外皮の合計面積、外皮の平均熱貫流率、冷房期平均日射熱取得率及び暖房期平均日射熱取得率を算出結果として算出するステップである。出力ステップは、算出結果を出力するステップである。
第1の態様では、対象とする建物における外皮の合計面積、外皮の平均熱貫流率U、冷房期平均日射熱取得率ηA,C及び暖房期平均日射熱取得率ηA,Hを簡易にかつ精度良く予測することができる。特に、建物の方位ブレの有無を考慮することにより、簡易にかつ精度良く冷房期平均日射熱取得率ηA,C及び暖房期平均日射熱取得率ηA,Hを算出することができる。
第2の態様は、第1の態様に基づく建物性能予測方法である。第2の態様では、外皮のうち、方位ブレが無とした場合に法線が北、東、南又は西を向く面をそれぞれ仮第1面~仮第4面とする。算出ステップは、冷房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、取得した方位ブレが無のときには、仮第1面の法線が北、東、南又は西を向く場合のそれぞれについて建物の冷房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も大きい値を建物の冷房期平均日射熱取得率として採用するステップである。算出ステップは、冷房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、取得した方位ブレが有のときには、仮第1面の法線が北東、南東、南西又は北西を向く場合のそれぞれについて建物の冷房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も大きい値を建物の冷房期平均日射熱取得率として採用するステップである。
第2の態様では、建物の向き(方位)を不利な条件に設定して、算出結果の安全性を高めることができる。
第3の態様は、第1又は第2の態様に基づく建物性能予測方法である。第3の態様では、外皮のうち、方位ブレが無とした場合に法線が北、東、南又は西を向く面をそれぞれ仮第1面~仮第4面とする。算出ステップは、暖房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、取得した方位ブレが無のときには、仮第1面の法線が北、東、南又は西を向く場合のそれぞれについて建物の暖房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も小さい値を建物の暖房期平均日射熱取得率として採用するステップである。算出ステップは、暖房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、取得した方位ブレが有のときには、仮第1面の法線が北東、南東、南西又は北西を向く場合のそれぞれについて建物の暖房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も小さい値を建物の暖房期平均日射熱取得率として採用するステップである。
第3の態様では、建物の向き(方位)を不利な条件に設定して、算出結果の安全性を高めることができる。
第4の態様は、第1~第3のいずれかの態様に基づく建物性能予測方法である。第4の態様では、取得ステップは、入力条件として、外皮に形成される開口部の合計開口面積を取得するステップである。算出ステップは、冷房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、取得した方位ブレが無のときには、合計開口面積を有する開口部の法線が北、東、南又は西を向く場合のそれぞれについて開口部における冷房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も大きい値を開口部における冷房期平均日射熱取得率として採用するステップである。算出ステップは、冷房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、取得した方位ブレが有のときには、合計開口面積を有する開口部の法線が北東、南東、南西又は北西を向く場合のそれぞれについて開口部における冷房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も大きい値を開口部における冷房期平均日射熱取得率として採用するステップである。
第4の態様では、開口部の向き(方位)を不利な条件に設定して、算出結果の安全性を高めることができる。
第5の態様は、第1~第4のいずれかの態様に基づく建物性能予測方法である。第5の態様では、取得ステップは、入力条件として、外皮に形成される開口部の合計開口面積を取得するステップである。算出ステップは、暖房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、取得した方位ブレが無のときには、合計開口面積を有する開口部の法線が北、東、南又は西を向く場合のそれぞれについて開口部における暖房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も小さい値を開口部における暖房期平均日射熱取得率として採用するステップである。算出ステップは、暖房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、取得した方位ブレが有のときには、合計開口面積を有する開口部の法線が北東、南東、南西又は北西を向く場合のそれぞれについて開口部における暖房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も小さい値を開口部における暖房期平均日射熱取得率として採用するステップである。
第5の態様では、開口部の向き(方位)を不利な条件に設定して、算出結果の安全性を高めることができる。
第6の態様は、第1~第5のいずれかの態様に基づく建物性能予測方法である。第6の態様では、入力条件として、建物の屋根部の形状として寄棟及び陸屋根を含む屋根形状群のうちのいずれの屋根形状であるかの情報が含まれる。算出ステップは、外皮の辺の長さとしてのピッチ数及び屋根形状の情報に基づいて、屋根部に搭載可能な太陽光発電パネルによる発電量を算出するステップを更に有する。
第6の態様では、例えばZEH対応の建物の設計や営業の際に発電量を把握することができ、便利である。
第7の態様は、第1~第6のいずれかの態様に基づくプログラムである。第7の態様では、プログラムは、1以上のプロセッサに、第1~第6のいずれかの態様の建物性能予測方法を実行させる。
第7の態様では、対象とする建物における外皮の合計面積、外皮の平均熱貫流率U、冷房期平均日射熱取得率ηA,C及び暖房期平均日射熱取得率ηA,Hを簡易にかつ精度良く予測することができる。特に、建物の方位ブレの有無を考慮することにより、簡易にかつ精度良く冷房期平均日射熱取得率ηA,C及び暖房期平均日射熱取得率ηA,Hを算出することができる。
1 建物性能予測システム
11 取得部
111 インターフェース
12 記憶部
13 算出部
14 出力部
141 インターフェース
15 外部記憶装置
16 入力装置
17 出力装置

Claims (7)

  1. 取得ステップと、算出ステップと、出力ステップと、を備え、
    対象とする建物における日射及び断熱性能を予測する建物性能予測方法であって、
    前記建物は、
    外皮の平面視における一の辺の長さとして予め設定された基準ピッチの整数倍の長さを有すると共に複数の前記辺は互いに平行か直角をなし、
    前記外皮の高さとして一又は複数の予め設定された高さのうちの一の高さを有するように設計されるものであり、
    前記取得ステップは、前記辺の長さとしてのピッチ数及び前記高さを有する建物情報、前記建物が建てられる地域区分及び方位ブレの有無の情報を含む入力条件を取得するステップであり、
    前記方位ブレは、
    無の場合には、前記外皮の平面視における前記辺の法線が北、東、南又は西を向くとして設定され、
    有の場合には、前記法線が北東、南東、南西又は北西を向くものとして設定されるものであり、
    前記算出ステップは、前記入力条件に基づいて、前記外皮の合計面積、前記外皮の平均熱貫流率、冷房期平均日射熱取得率及び暖房期平均日射熱取得率を算出結果として算出するステップであり、
    前記出力ステップは、前記算出結果を出力するステップである、
    建物性能予測方法。
  2. 前記外皮のうち、前記方位ブレが無とした場合に前記法線が北、東、南又は西を向く面をそれぞれ仮第1面~仮第4面とし、
    前記算出ステップは、前記冷房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、
    取得した前記方位ブレが無のときには、前記仮第1面の前記法線が北、東、南又は西を向く場合のそれぞれについて前記建物の前記冷房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も大きい値を前記建物の前記冷房期平均日射熱取得率として採用し、
    取得した前記方位ブレが有のときには、前記仮第1面の前記法線が北東、南東、南西又は北西を向く場合のそれぞれについて前記建物の前記冷房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も大きい値を前記建物の前記冷房期平均日射熱取得率として採用するステップである、
    請求項1に記載の建物性能予測方法。
  3. 前記外皮のうち、前記方位ブレが無とした場合に前記法線が北、東、南又は西を向く面をそれぞれ仮第1面~仮第4面とし、
    前記算出ステップは、前記暖房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、
    取得した前記方位ブレが無のときには、前記仮第1面の前記法線が北、東、南又は西を向く場合のそれぞれについて前記建物の前記暖房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も小さい値を前記建物の前記暖房期平均日射熱取得率として採用し、
    取得した前記方位ブレが有のときには、前記仮第1面の前記法線が北東、南東、南西又は北西を向く場合のそれぞれについて前記建物の前記暖房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も小さい値を前記建物の前記暖房期平均日射熱取得率として採用するステップである、
    請求項1又は2に記載の建物性能予測方法。
  4. 前記取得ステップは、前記入力条件として、前記外皮に形成される開口部の合計開口面積を取得するステップであり、
    前記算出ステップは、前記冷房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、
    取得した前記方位ブレが無のときには、前記合計開口面積を有する前記開口部の前記法線が北、東、南又は西を向く場合のそれぞれについて前記開口部における前記冷房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も大きい値を前記開口部における前記冷房期平均日射熱取得率として採用し、
    取得した前記方位ブレが有のときには、前記合計開口面積を有する前記開口部の前記法線が北東、南東、南西又は北西を向く場合のそれぞれについて前記開口部における前記冷房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も大きい値を前記開口部における前記冷房期平均日射熱取得率として採用するステップである、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の建物性能予測方法。
  5. 前記取得ステップは、前記入力条件として、前記外皮に形成される開口部の合計開口面積を取得するステップであり、
    前記算出ステップは、前記暖房期平均日射熱取得率を算出するにあたり、
    取得した前記方位ブレが無のときには、前記合計開口面積を有する前記開口部の前記法線が北、東、南又は西を向く場合のそれぞれについて前記開口部における前記暖房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も小さい値を前記開口部における前記暖房期平均日射熱取得率として採用し、
    取得した前記方位ブレが有のときには、前記合計開口面積を有する前記開口部の前記法線が北東、南東、南西又は北西を向く場合のそれぞれについて前記開口部における前記暖房期平均日射熱取得率を仮に算出し、これらのうち最も小さい値を前記開口部における前記暖房期平均日射熱取得率として採用するステップである、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の建物性能予測方法。
  6. 前記入力条件として、前記建物の屋根部の形状として寄棟及び陸屋根を含む屋根形状群のうちのいずれの屋根形状であるかの情報が含まれ、
    前記算出ステップは、前記外皮の前記辺の長さとしての前記ピッチ数及び前記屋根形状の情報に基づいて、前記屋根部に搭載可能な太陽光発電パネルによる発電量を算出するステップを更に有する、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の建物性能予測方法。
  7. 1以上のプロセッサに、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の建物性能予測方法を実行させる、
    プログラム。
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