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JP7630223B2 - ティシュペーパー収納体 - Google Patents
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JP7630223B2 - ティシュペーパー収納体 - Google Patents

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Description

本発明は、複数枚のティシュペーパーからなる束を収納箱に収納したティシュペーパー収納体に関する。
複数枚のティシュペーパーからなる束を収納箱内に収納し、その収納箱(カートン箱或いはカートンとも称される)の上面に設けられた取出口からポップアップ式に引き出して使用するティシュペーパー収納体が知られる。このティシュペーパー収納体は、一般的に一箱に二枚一組(2プライ)とされたティシュペーパーが150~220組と多数収納されており、ティシュペーパーを全て使い切るために数週間から数か月程度の比較的長期間を要する。また、ティシュペーパー収納体は、ティシュペーパーをすぐに利用できるように室内の目に付くところに置かれて使用される。
このため、ティシュペーパー収納体は、インテリアデザインと調和しやすい外観であることが望まれ、収納箱の外面には、種々の模様印刷が施される。
しかし、インテリアデザインのコンセプトは居住者や生活者等、その空間を使用する者の趣味や好みによって細かく異なる。従来のティシュペーパー収納体の模様や柄、色彩は、このような細分化されたインテリアデザインに対応するものではなく、また、そのような模様や柄、色彩は、印刷により施されているため変更することが難しい。
また、インテリアデザインを統一的なものとするために、室内で使用する種々の物や製品をデコレートしたり、色彩や柄を統一するよう着色等したりすることが行われることがあるが、ティシュペーパー収納体は、上記のとおり色柄等の外観デザインの変更が難しく、統一されたインテリアデザインにおいて、違和感を与えやすいものであった。
ティシュペーパー収納体においては、下記特許文献1(特開2010-155619号公報)において、収納箱外面にフィルムシートを積層して、その積層部分に水性ペン等によって情報を記入できるようにしたものが知られるが、インテリアに調和させやすいものではなかった。また、このフィルムシートを貼付したものや、収納箱の外表面がコートボール紙の地そのものである従来収納体は、鉛筆や色鉛筆等の鉛筆芯を有する筆記具によっては筆記や着色がし難かった。
他方で、ティシュペーパー収納体は、日常的に使用されるため使用しやすく低価格であることが求められ、また、製造設備を改良することなく製造がしやすいことも求められる。
特開2010-155619
そこで、本発明の主たる課題は、インテリアと調和させやすく、さらに製造しやすく使用しやすいティシュペーパー収納体を提供することにある。
上記の課題を解決した第一の手段は、
底面部、取出口が形成される天面部、一対の長側面部及び一対の短側面部を有する直六面体の収納箱内に、複数のティシュペーパーの束が収納されているティシュペーパー収納体であって、
収納箱外面に、
マットニスの塗布により、
基材となるコートボール紙の地の表面よりも表面粗度が高められ、JIS規格に基づく硬度2Hより柔らかい鉛筆、鉛筆芯を用いた筆記具及びJIS規格に基づく硬質より柔らかい色鉛筆、色鉛筆芯を用いた筆記具によって着色、筆記が可能とされた粗面化部と、
グロスニスの塗布により、前記筆記具による着色、筆記が不可能か困難とされた平坦化部と、を有する、
ことを特徴とするティシュペーパー収納体。
第二の手段は、マットニスが塗布された部分の上にグロスニスが塗布された平坦化部を有する上記第1の手段のティシュペーパー収納体である。
第三の手段は、グロスニスが模様印刷された平坦化部を有する上記第一又は第二の手段に係るティシュペーパー収納体である。
第四の手段は、平坦化部及び粗面化部は収納箱原紙の地色が視認可能である上記第一~第三に係るティシュペーパー収納体である。
第五の手段は、底面部に平坦化部を有する上記第一~第四に係るティシュペーパー収納体である。
第六の手段は、各短側面部、底面部及び一方の長側面部に平坦化部を有する上記第一~第五に係るティシュペーパー収納体である。
第七の手段は、天面部における短側面部との間の稜線から5cm以内の領域の60%以下の範囲、及び前記一方の長側面部と対になる他方の長側面部であって短側面部との間の稜線から5cm以内の領域の60%以下の範囲が平坦化部とされている、上記第六の手段に係るティシュペーパー収納体である。
第八の手段は、収納箱の各面部間の稜線に沿って平坦化部が配されている上記第一~第七の手段に係るティシュペーパー収納体である。
本発明によれば、インテリアと調和させやすく、さらに製造しやすく使用しやすいティシュペーパー収納体が提供される。
本発明に係るティシュペーパー収納体の斜視図である。 本発明に係るティシュペーパー収納体の構造を説明するための一部分解の斜視図である。 本発明に係るティシュペーパー収納体の使用時の斜視図である。 本発明に係るティシュペーパー収納体の断面図である。 本発明に係るティシュペーパー収納体の収納箱の展開図である 本発明に係るティシュペーパー収納体の収納箱の外表面の拡大概略図である。 本発明に係るティシュペーパー収納体の収納箱の外表面の他の拡大概略図である。 本発明に係るティシュペーパー収納体の着色時の斜視図である。 本発明に係るティシュペーパー収納体の着色時の収納箱の外表面の拡大概略図である。 本発明に係る他のティシュペーパー収納体の斜視図である。 本発明に係る別のティシュペーパー収納体の斜視図である。 本発明に係るさらに他のティシュペーパー収納体の展開図である。
次いで、本発明の実施の形態を図1~12を参照しながら以下に詳述する。
本実施形態に係るティシュペーパー収納体1は、複数枚のティシュペーパー2t,2t…が、折り畳まれ積層されてなるティシュペーパー束2が、天面部11に環状に閉じた部分を有する取出口形成用ミシン目20が形成された収納箱1に収納され、使用時に取出口形成用ミシン目20の裂開により形成される取出口20Xからティシュペーパー2tを取り出すと、隣接して積層されている下層のティシュペーパー2tの一部が取出口20Xから露出される、所謂ポップアップ形式のものである。
ティシュペーパー束2が収納される収納箱10は、カートン箱やカートンとも呼ばれる直六面体の形状であり、収納体1の外殻をなすものである。この収納箱10は、上記のとおり天面部11に取出口20Xを形成するための取出口形成用ミシン目線20を有しており、またその取出口形成用ミシン目線20により囲まれる範囲20aは、収納箱内側からスリットを有するシート材31によって覆われている。天面部11に形成される取出口形成用ミシン目線20は環状をなし、適宜のカットタイ比で構成されている。取出口形成用ミシン目線20は、通常のミシン目線の他、二重ミシン目線、ジッパーミシン目線等で構成することができる。一部分のみ二重ミシン目線としてもよい。
本実施形態に係る取出口形成用ミシン目線20は、収納箱10の長手方向に延在する長辺21,21とこの長辺21,21の端同士を繋ぐ短手縁に平行な短辺22,22とを有し、取出口形成用ミシン目線20に囲まれる範囲20aの形状は、収納箱10の長手方向に沿う方向が長い適宜の形状である。一般的には、収納箱10の長手方向に沿うやや細長い角取り矩形、或いはその矩形の長辺21,21の中央部を外方に向かってやや膨張させてアーチ状とし、楕円に近い形状としたものである。図示の形態は後者の例を示している。
他方、本実施形態に係るティシュペーパー収納体1では、上記のとおり取出口形成用ミシン目線20で囲まれる範囲20aが収納箱内面に貼付されたシート材31によって被覆されている。シート材31は、取出口形成用ミシン目線20により囲まれる範囲20aより大きく、例えば、矩形や楕円形であり、収納箱天面部の箱内側において、特に取出口形成用ミシン目線20の切り剥がしに影響がないように、取出口形成用ミシン目線20に囲まれる範囲20aの外側で接着剤40によって貼付されている。シート材31におけるスリット30は、前記取出口形成用ミシン目線20により囲まれる範囲20aで長手方向に沿って位置されており、したがって、特に図1~図4に示されるように、取出口形成用ミシン目線20に沿ってその取出口形成用ミシン目線20で囲まれる範囲20aを切り剥がすことにより、天面部11に取出口20Xが形成されるとともに、前記シート材31及びスリット30が取出口20Xを介して露出される。そして、このスリット30から一枚ずつティシュペーパー2tが引き出せるようになる。なおシート材31は、公知の樹脂製のフィルムや紙が用いられる。
収納箱10の大きさは、特に限定されないが、公知の多くのティシュペーパー収納体1は長手縁の長さL1が110~320mm、短手縁の長さL2が70~200mm、高さL3が40~150mm程度であり、本実施形態に係る収納箱10もこの大きさとすることができる。
本実施形態に係る収納箱10の構造は、特に図2及び図5に示されるように、底面部12と一方の長側面部13を糊代部12Aで糊付けして筒状とした後、天面部11、底面部12及びこれらを連接する長側面部13から延出する各フラップF1,F2,F3を箱内面側に折り返し、各フラップF1,F2,F3の当接部分をホットメルト接着剤等により接着して短側面部14を構成した構造となっている。特に、本実施形態の収納箱10は、長側面部13からのフラップF1を折り返し、底面部12からのフラップF2を折り返して前記長側面部13からのフラップF1に重ね、さらに天面部11からのフラップF3を折り返して、底面部12からのフラップF2に重ねるようにして短側面部14が形成されている。但し、収納箱10は、この構造に限定されるわけではない。
収納箱10に用いられるカートン原紙とも称される収納箱原紙3は、バージンパルプ、古紙パルプ等の各種のパルプ繊維を主原料とする、坪量250~500g/mのコートボール紙を基材としたものが挙げられる。
ここで、本実施形態に係るティシュペーパー収納体1は、特徴的に収納箱外面にマットニスの塗布による粗面化部41とグロスニスの塗布による平坦化部42とを有する。粗面化部41及び平坦化部42は、組み立て前の収納箱原紙、カートンブランク、組み立て後の収納箱に対して印刷装置や塗布装置によって、マットニスやグロスニスを塗布することで形成することができる。マットニスとグロスニスとは同時に付与してもよいし、別々に付与してもよい。マットニス及びグロスニスの塗布量は限定されるものではなく、マットニス及びグロスニスの粘度等に応じて適宜に調整すればよい。
この本発明に係る粗面化部41は、少なくともJIS規格に基づく硬度2Hより柔らかい鉛筆、鉛筆芯を用いた筆記具及びJIS規格に基づく硬質より柔らかい色鉛筆、色鉛筆芯を用いた筆記具によって着色、筆記が可能な部分となっている。粗面化部41は、収納箱原紙であるコートボール紙の地の表面よりも表面粗度が高められた部分であり、光散乱によってマット調に視認される。粗面化部41における具体的な表面粗度は限定されない上記のとおり鉛筆等による着色及び筆記が可能となる範囲で適宜に定める。また、粗面化部41を形成するためのマットニスとしては、例えば、セルロース樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂などの可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂からなるクリアニスに、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、クレー、珪酸アルミニウム、タルク、カオリン、ホワイトカーボン等の無機粉体、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂などの樹脂ビーズ粉体、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のワックス粉体等のフィラーを混入させたものが挙げられる。フィラーの平均粒子径は、例えば、0.1~100μmであり、収納箱の素材となる収納箱原紙に応じて適宜に選択することができる。
従来の粗面化部41を有さないコートボール紙の地の表面や地の表面にグラビア等の模様印刷を行っただけの収納箱は、表面の平滑度が高いため、鉛筆、色鉛筆等による着色や筆記が困難であったり、着色しても色が薄かったりコートボール紙表面の光沢によって視認し難いが、本実施形態のティシュペーパー収納体1は、収納箱10の外表面に粗面化部41を設けたことで、使用者がインテリアと調和するように鉛筆や色鉛筆によって模様を描いたり、着色することが容易に行える。特に、粗面化部41は、鉛筆芯で擦ることで粒子が削れてしっかりと着色され、また、光沢感のないマット調の着色も可能となるため、インテリアデザインとの調和性を高めやすい。
一方、平坦化部42は、グロスニス由来の光沢感を有し、凹凸が平坦化された部分である。この平坦化部42は、上記の鉛筆などの鉛筆芯の削れによる着色、筆記が不可能か困難となっている。平坦化部42を形成するためのグロスニスとしては、水性ニス、OPニス、油性ニスなど可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂等のニスが挙げられる。
この平坦化部42は、特に図7に示されるように、収納箱原紙に直接グロスニスを付与して形成することができるほか、図6に示すようにマットニスが塗布された部分の上にグロスニスを塗布して形成することができる。粗面化部41の表面凹凸をグロスニスが埋めるようにして平坦化部42が形成される。よって、本発明に係るティシュペーパー収納体1は、マットニスを収納箱原紙や組み立て前のカートンブランクのフラップ部等を除いた広範囲や外表面側の全体に塗布した後に、適宜の箇所に平坦化部42を配するようにして形成することができる。このようにするとインテリア等に応じて筆記及び着色できる粗面化部41の範囲を簡易に広範に形成することができる。
本実施形態のティシュペーパー収納体1の収納箱10は、鉛筆等による着色や筆記が可能な粗面化部41に加えて、平坦化部42を設けることで、鉛筆等による筆記や着色を意図的に不可能又は困難とする部分を有する。また、平坦化部42は、粗面化部41や収納箱原紙よりも表面が平坦であるため、手や載置面に対する接触面積が広く防滑性が高まる。さらに、平坦化部42は、粗面化部41よりも塵等が付着しがたくなるため防汚性が高まる。さらに、平坦化部42は光沢感があり、また光加減によって視認性に強弱ができるため、平坦化部42によって柄や模様などを付与することもできる。これら平坦化部42の特徴から、ティシュペーパー収納体1の製造時に製造機器に触れて汚れが付きやすい部分や、手で掴む部分、底面等に平坦化部を設けることで、製造しやすく使用しやすいものとすることができる。また、デザインとの調和をさせやすいものとすることができる。
ここでグロスニスによる平坦化部42は、適宜の位置及び範囲に形成することができるが、次の第一から第四の態様に示すような位置、範囲等にするのが望ましい。もちろん、可能な範囲で第一から第四の態様が重複する態様であってもよい。
すなわち、第一の態様は、特に図1~図3及び図8に示されるように、平坦化部42を柄や模様が描かれるように配した態様である。平坦化部42はグロスニスによるものであるため光沢感があり、また光加減によって視認性に強弱ができるため、平坦化部42によって柄や模様が描かれるように配すると光沢感によるデザイン性が付与される。また、特に図8に示すようにマットニスを外表面側全体に付与し、重ねてグロスニスにより模様印刷をして平坦化部42を設けたもののように、マットニスが塗布された部分の上にグロスニスを塗布して平坦化部42が形成されたものであって平坦化部42を柄、模様を描くように印刷等によって配したものとすると、特に図8及び図9に示すように、平坦化部42上及びその近傍60Aを鉛筆等によって擦るようにすると平坦化部42が着色されずに、その周囲の粗面化部41のみが顔料等61が付着して着色されるため、平坦化部42が模様として浮き出るようになるとともに、その周囲を含む部分が使用者の望む色に着色され、印刷による精細な柄や模様を有しつつインテリアデザインと調和しやすい色に着色されるものとなる。
なお、粗面化部41及び平坦化部42は、着色されていてもよいが、インテリアデザインや好みに応じて使用者が任意の色に着色しやすいほうが望ましいことから、無色透明又は白色であるのが望ましい。なお、ここでの白色とはISO白色度(UVIN)が少なくとも65%以上であることをいう。但し、好ましくは75%以上である。粗面化部41及び平坦化部42を無色透明や白色にするには、無色透明か白色のグロスニスやマットニスを使用すればよい。また、特に無色透明とする場合には、平坦化部及び粗面化部において収納箱原紙の地色が視認可能となる。この場合は、粗面化部41及び平坦化部42を白色にするのと同様の理由により、収納箱原紙の地色が白色であることが望ましい。但し、本発明に係るティシュペーパー収納体1における粗面化部41及び平坦化部42は白色以外に着色されていてもよい。粗面化部41及び平坦化部42は白色以外とするならば、インキを含む着色されたグロスニスとマットニスを用いて粗面化部41と平坦化部42と形成すればよい。また、収納箱原紙の地色が白色以外であってもよい。白色の色鉛筆によって白色に着色するようにしてもよい。収納箱にはマットニスやグロスニス以外の通常の模様印刷があってもよいが、インテリアデザインと調和しやすい程度に留めるのが望ましい。少なくとも、視認されやすい天面部11の裂開用ミシン目線で囲まれる範囲20aを除く範囲と一方の長側面部12においては、模様印刷の範囲が80%以下となるようにするのが望ましい。また、視認されやすい天面部11の裂開用ミシン目線で囲まれる範囲20aを除く範囲と一方の長側面部12においてはカートン原紙3の地色を白色とするのが望ましい。
第二の態様は、図10に示すように、収納箱10の底面部12に平坦化部42を配した態様である。ティシュペーパー収納体1は、通常、底面部12を底にして使用される。底面部12に平坦化部42があると載置する面との接触面積が高まりティシュペーパー収納体1の防滑性が高まって使用しやすいものとなる。このように底面部12に平坦化部42を設ける場合には、底面部の50%以上の範囲、好適には80%以上の範囲、特に好適には90%以上の範囲とするのが望ましい。平坦化部42が広範にあるほうが防滑性が高まる。また、底面部は、上記のとおり底となって使用時に視認できない部分であるため粗面化部41を配して、着色や筆記による効果が極めて小さい。よって、広範囲に平坦化部42を配して防滑性を高めるようにするのがよい。
第三の態様は、図11に示すように、収納箱10の各面部間の稜線51,52,53に沿って平坦化部42を配した態様である。ティシュペーパー収納体1を手に持つ際には、収納箱10の稜線51,52,53を掴むことが多い。また、特に粗面化部41を鉛筆等で着色した場合には、粉体となった鉛筆芯等由来の顔料が粗面化部41に付着している状態であるため、ティシュペーパー収納体1を手に持つ際には、その鉛筆芯由来の粉が手に付着しないよう、稜線51,52,53を掴んだほうが望ましい。よって、防滑性が高まる平坦化部42が、収納箱10の各面部間の稜線51,52,53に沿って配されていると、ティシュペーパー収納体1を掴んだ際に滑り落としがたいものとなる。なお、この場合、全ての稜線51,52,53に配する必要はなく、例えば、底面部12を底として使用する態様においては、掴みがたい部分となる、底面部12と短側面部14及び長側面部13との間の稜線53は、平坦化部42を設けないようにしてもよい。
第四の態様は、図12に示すように、各短側面部14、底面部12、長側面部13の一方に平坦化部42を配した態様である。いずれの長側面部13とするかについては、一般的な図12に示す展開構造の収納箱であれば糊代部12Aと接着される側の長側面部13とするのが望ましい。これらの部分は、ティシュペーパー収納体1の製造時、搬送時に製造装置や搬送装置と接触しやすい部分である。例えば、短側面部14は、フラップF1、F2、F3を封止して構成されるためフラップ封止装置と接触し、底面部12及び長側面部13のうちの一方は、製造時等にベルトコンベアに載置して搬送する過程で当該ベルトコンベアと接触するようになる。また、糊代部12Aと接着される側の長側面部13は、製箱のための折り曲げ時に装置と接触する。したがって、これらの部分に平坦化部42を配して防滑性を高めるとともに、粗面化された塵や汚れが付きやすい粗面化部41の範囲を狭くするのが望ましい。汚れ等が着きがたく、また目立ち難くなる。なお、天面部11は、粗面化部41を設けるのが望ましいことから、平坦化部42は、短側面部との間の稜線から5cm以内の領域の60%以下の範囲とするのが望ましい。また、上記一方の長側面部13においては、全面的に平坦化部42としてもよいが、その場合は対となる他方の長側面部については、短側面部14との間の稜線から5cm以内の領域の60%以下の範囲を平坦化部42とするのが望ましい。なお、収納箱10に平坦化部42や粗面化部41とは別に地の模様印刷等による模様を設けるのであれば、各短側面部14、底面部12、平坦化部42を配する上記一方の長側面部13に多く配するのが望ましい。模様があると汚れが目立ち難くなる。
一方、上記のとおりティシュペーパー収納体1は、天面部11に取出口20Xを形成するための取出口形成用ミシン目線20を有しており、またその取出口形成用ミシン目線20により囲まれる範囲20aは、収納箱内側からスリットを有するシート材31によって覆われている。この取出口形成用ミシン目線20により囲まれる範囲20aは、使用開始時に切剥がして廃棄する部分であるため、この取出口形成用ミシン目線20により囲まれる範囲20aに、ティシュペーパー収納体1の特徴に関する情報を記載するのが望ましい。例えば、鉛筆等で筆記や着色が可能である旨の使用に関する文字情報を印刷等によって設けるのが望ましい。なお、取出口形成用ミシン目線20により囲まれる範囲20aは、グロスニスを配して平坦化部42として汚れが付着しないようにするのが望ましい。
他方、本実施形態に係るティシュペーパー束2の構成をより具体的に説明すると、本実施形態に係るティシュペーパー束2は、方形のティシュペーパー2tが実質的に二つ折りされ、その折り返し片の縁が上下に隣接するティシュペーパーの折り返し内面に位置するようにして、互い違いに重なり合いつつ積層されているものである。なお、ここで実質的にとは、製造上形成される縁部の若干の折り返しを許容する意味である。
この積層構造のティシュペーパー束2は、最上位に位置する一枚の折り返し片を上方に引き上げると、その直下で隣接する他の一枚の折り返し片が、摩擦により上方に引きずられて持ち上げられる。
そして、本実施形態のティシュペーパー収納体1では、かかる構造のティシュペーパー束2は、その最上面が上述の天面部11に取出口20Xを有する収納箱10の当該上面に向かいあって収納され、前記取出口20Xから最初の一組(最上面に位置する一組)が引き出されたときに、その直近下方に位置する他の一組の一部が露出される。なお、本実施形態におけるティシュペーパー2tの積層枚数は限定されないが、この種の製品の一般的な積層枚数を例示すれば、120~240組である。このティシュペーパー束2は、マルチスタンド式、ロータリ式の既知のインターフォルダにより製造することができる。
ティシュペーパー束2を構成するティシュペーパー2tは、2枚~3枚の薄葉紙が積層されたプライ構造を有する。
他方、本実施形態に係るティシュペーパー2tを構成する薄葉紙の原料パルプとしては、NBKP(針葉樹クラフトパルプ)とLBKP(広葉樹クラフトパルプ)とを配合したものであり、適宜古紙パルプが配合されていてもよいが、風合いなどの点で、NBKPとLBKPのみから構成されているのがよい。その場合配合割合としては、NBKP:LBKP=20:80~80:20がよく、特に、NBKP:LBKP=30:70~60:40が望ましい。
本発明に係るティシュペーパー2tの各プライを構成する薄葉紙1枚あたりの米坪は、好ましくは10~25g/m、より好ましくは11~16g/mである。米坪が10g/m未満では、柔らかさの向上の観点からは好ましいものの、使用に耐えうる十分な強度を適正に確保することが困難となる。逆に米坪が25g/mを超えると紙全体が硬くなるとともに、ゴワ付き感が生じてしまい肌触りが悪くなる。なお、米坪は、JIS P 8124(1998)の米坪測定方法による。
他方、本発明に係るティシュペーパー2tの紙厚は、100~180μm、より好ましくは120~140μmであるのが望ましい。なお、ティシュペーパー2tが複数プライの場合は、複数プライで測定する。紙厚が100μm未満では、柔らかさの向上の観点からは好ましいものの、ティシュペーパー2tとしての強度を適正に確保することが困難となる。また、180μm超では、ティシュペーパー2tの肌触りが悪化するとともに、使用時にゴワツキ感が生じるようになる。
なお、紙厚及びシート材31,32,33の厚みの測定方法は、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて測定するものとする。具体的には、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、前記ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせ、次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろしそのときのゲージを読み取る。このとき、プランジャーをのせるだけとする。プランジャーの端子は金属製で直径10mmの円形の平面が紙平面に対し垂直に当たるようにし、この紙厚測定時の荷重は、約70gfである。なお、厚みは測定を10回行って得られる平均値とする。
(試験例)
本発明に係る平坦化部と粗面化部について汚れの付着性及び着色性について試験した。
試験試料は、米坪371g/mのコート白ボール紙(ISO白色度(UVIN)74%)にUVマットニスを塗布したもの、油性マットニスを塗布したもの、UVグロスニスを塗布したもの、油性グロスニスを塗布したものとした。試料の大きさは、35mm×50mmとした。これらの試料に対して、色素(共立食品株式会社製、食品添加物着色料製剤 赤)を付着させたティシュペーパー (大王製紙株式会社製 エリエールティシュー180組 2プライ)を四つ折りして、150gfで20回擦りつけた (なお1往復1回と測定した)。
ティシュペーパーへの色素の付着は、色素0.0015gをティシュペーパーに載せ、色素を載せた面を、米坪371g/mのコート白ボール紙(ISO白色度(UVIN)74%)に5回擦りつけて色素をなじませるようにした(なお1往復を1回とする)。
試料に対する20回の擦りつけの後、色素の付着している面積を画像処理ソフトImageJ(アメリカ国立衛生研究所開発)にて測定した。
結果、UVマットニスを塗布した試料は、238.9mmの範囲で付着が確認され、油性マットニスを塗布した試料は、177.9mmの範囲で付着が確認された。一方、UVグロスニス及び油性グロスニスを塗布した試料は、色素の付着が見られなかった。つまり、マットニスによる粗面化部は、着色が可能であるとともに、グロスニスによる平坦化部は、色素の付着がなく汚れも付着しない部分であることが確認された。
1…ティシュペーパー収納体、2…ティシュペーパー束、2t…ティシュペーパー、3…基材(カートン原紙)、10…収納箱、11…天面部、12…底面部、12A…糊代部、 13…長側面部、14…短側面部、20…取出口形成用ミシン目線、20X…取出口、20a…裂開用ミシン目線で囲まれる範囲(取出口形成部)、21…取出口形成用ミシン目線の長辺、22…裂開用ミシン目線の短辺、30…スリット、31…シート材、F1…長側面部から延在するフラップ、F2…底面部から延在するフラップ、F3…天面部から延在するフラップ、40…接着剤、41…粗面化部、42…平坦化部、L1…収納箱の長手縁の長さ、L2…収納箱の短手縁の長さ、L3…収納箱の高さ、51~53…稜線、60A,60B…鉛筆等による着色範囲、61…顔料等。

Claims (6)

  1. 底面部、取出口が形成される天面部、一対の長側面部及び一対の短側面部を有する直六面体の収納箱内に、複数のティシュペーパーの束が収納されているティシュペーパー収納体であって、
    収納箱外面に、収納箱の基材であるコートボール紙上にマットニスが塗布された粗面化部と、マットニスが塗布された部分の上にグロスニスが模様印刷された平坦化部と、を有し、
    前記粗面化部は、基材となるコートボール紙の地の表面よりも表面粗度が高められ、JIS規格に基づく硬度2Hより柔らかい鉛筆、鉛筆芯を用いた筆記具及びJIS規格に基づく硬質より柔らかい色鉛筆、色鉛筆芯を用いた筆記具によって着色、筆記が可能とされ、
    前記平坦化部は、前記筆記具による着色、筆記が不可能か困難とされ、
    前記平坦化部上及びその近傍を筆記具により擦ること前記平坦化部が模様として浮き出る、
    ことを特徴とするティシュペーパー収納体。
  2. グロスニスの塗布による平坦化部及びマットニスの塗布による粗面化部は収納箱原紙の地色が視認可能である請求項1記載のティシュペーパー収納体。
  3. 底面部にグロスニスの塗布による平坦化部を有する請求項1又は2に記載のティシュペーパー収納体。
  4. 各短側面部、底面部及び一方の長側面部にグロスニスの塗布による平坦化部を有する請求項1~3の何れか1項に記載のティシュペーパー収納体。
  5. 天面部における短側面部との間の稜線から5cm以内の領域の60%以下の範囲、及び前記一方の長側面部と対になる他方の長側面部であって短側面部との間の稜線から5cm以内の領域の60%以下の範囲がグロスニスの塗布による平坦化部とされている、請求項4記載のティシュペーパー収納体である。
  6. 収納箱の各面部間の稜線に沿ってグロスニスの塗布による平坦化部が配されている請求項1~5の何れか1項に記載のティシュペーパー収納体。
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