以下、図面を参照し、実施の形態に係る冷凍サイクルシステムについて詳述する。なお、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムの構成例を示す模式図である。実施の形態1に係る冷凍サイクルシステム100は、1以上の熱源装置1と、統合制御装置3とを有する。1以上の熱源装置1は、熱媒体を流通させる熱媒体配管5によって負荷システム4と接続されている。1以上の熱源装置1と、負荷システム4と、熱媒体配管5とによって、熱媒体が循環する熱媒体回路6が形成される。熱媒体は、例えば、水またはブラインなどの液体である。冷凍サイクルシステム100が複数の熱源装置1を有する場合には、複数の熱源装置1は、熱媒体配管5を介して負荷システム4に対して並列に接続されている。
1以上の熱源装置1は、熱媒体を冷却し、冷却後の熱媒体を負荷システム4に往管50を介して供給する。ここで、往管50とは、熱媒体配管5のうち、1以上の熱源装置1から負荷システム4に熱媒体を流通させる配管である。統合制御装置3は、1以上の熱源装置1を制御する。
負荷システム4は、1以上の熱源装置1から供給された熱媒体によって、空気または水などの対象を冷却する。なお、負荷システム4は、熱媒体によって対象を冷却する不図示の1以上の負荷装置を含む。負荷装置とは、熱交換器を有する装置である。負荷システム4において対象と熱交換した熱媒体は、還り管51を通過して1以上の熱源装置1に流入する。ここで、還り管51とは、熱媒体配管5のうち、負荷システム4から1以上の熱源装置1に熱媒体を流通させる配管である。
熱源装置1は、図1において破線によって示される筐体の内部に、圧縮機10、送風機11、熱交換器12、膨張弁13、熱媒体熱交換器14、循環装置15、および熱源制御装置16を備える。また、熱源装置1は、流量計17を備える。流量計17は、図1においては破線で囲まれた領域に示されるが、熱源装置1の外郭を形成する上記筐体の内部に含まれてもよいし、当該筐体の外部に設置されてもよい。熱源装置1の熱媒体熱交換器14の下流側の熱媒体配管5には、熱媒体の温度を計測する温度センサ7が設けられている。図1には、温度センサ7が、熱源装置1の外郭を形成する筐体の外部に設けられた例が示されるが、温度センサ7は当該筐体の内部に設置されてもよい。圧縮機10、熱交換器12、膨張弁13、および熱媒体熱交換器14は、順次、冷媒配管18によって接続されており、冷媒が循環する冷媒回路19が形成されている。熱媒体熱交換器14と循環装置15とは、熱媒体配管5によって接続されている。図1には、循環装置15が、熱源装置1の外郭を形成する筐体の内部に設けられた例が示されるが、循環装置15は、当該筐体の外部に設置されてもよい。
圧縮機10は、冷媒配管18から冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮し、圧縮した冷媒を冷媒配管18に吐出する。圧縮機10は、インバータによって容量が制御可能なインバータ圧縮機である。圧縮機10の容量とは、圧縮機10が単位時間あたりに吐出する冷媒の量である。圧縮機10は、熱源制御装置16からの指示に基づいて運転周波数を変化させることにより、容量を変化させることができる。
送風機11は、プロペラファン、ターボファン、またはシロッコファンなどのファンと、ファンモータなどのファン駆動装置とを含み、室外の空気を熱交換器12に導く。ここで、室外とは、負荷システム4による温度調節の対象が室内の空気または水である場合における室内以外の空間を指す。実施の形態1における送風機11は、熱源制御装置16からの指示に基づき、運転周波数を変化させることが可能なものとする。熱交換器12は、送風機11によって供給された空気と冷媒とを熱交換させる。送風機11は、熱交換器12における熱交換後の空気を室外に送り出す。
膨張弁13は、熱交換器12の側から流入した冷媒を減圧して膨張させる。実施の形態1における膨張弁13は、熱源制御装置16からの指示に基づいて開度の変更が可能なものであって、開度の変更によって冷媒の流量の調節が可能な電動膨張弁である。熱媒体熱交換器14は、例えばプレート式熱交換器などであり、冷媒と熱媒体とを熱交換させる。熱媒体熱交換器14において熱媒体は、冷媒との熱交換によって冷却される。
循環装置15は、熱媒体を熱媒体回路6において循環させる。循環装置15は、インバータによる運転周波数の変化により、熱媒体回路6に送り出す熱媒体の流量を調節する。循環装置15は、例えば、ポンプと、当該ポンプを駆動するポンプ駆動装置とを含む。ポンプは、熱媒体回路6における熱媒体を吸引し、吸引した熱媒体に圧力を加えて熱媒体回路6に送り出すことによって、熱媒体を熱媒体回路6に循環させる。ポンプ駆動装置は、熱源制御装置16からの指示に基づいて運転周波数を変化させることによって、ポンプが送り出す熱媒体の流量を変化させることができる。
熱源制御装置16は、例えばマイクロコンピュータなどを含み、圧縮機10、送風機11、膨張弁13、および循環装置15と、不図示の信号線によって接続されている。熱源制御装置16は、当該信号線を介して、圧縮機10、送風機11、膨張弁13、および循環装置15の各々を制御するための制御信号を、圧縮機10、送風機11、膨張弁13、および循環装置15の各々に出力する。なお、熱源制御装置16は、圧縮機10、送風機11、膨張弁13、および循環装置15のうちのいずれかの装置と、有線通信に代えて無線通信を行うものでもよい。この場合には、熱源制御装置16は、当該いずれかの装置に対し、無線通信によって制御信号を送信する。
熱源制御装置16は、統合制御装置3と有線通信または無線通信を行う。熱源制御装置16は、統合制御装置3から指示情報を受信する。指示情報としては、例えば、熱源装置1の起動もしくは停止に関する指示を含む情報、または、圧縮機10の運転周波数に関する指示を含む情報が挙げられる。指示情報には、循環装置15の運転周波数に関する指示が含まれてもよい。熱源制御装置16は、受信した指示情報に基づいて動作を行う。なお、統合制御装置3と、予め定められた熱源装置1の熱源制御装置16とは一体であってもよい。
流量計17は、熱源装置1から流出する熱媒体の流量を計測する。図1には、熱媒体熱交換器14の出口側、すなわち、熱媒体熱交換器14から熱媒体が流出する側の熱媒体配管5に流量計17が設置されている例が示されるが、流量計17は、熱媒体熱交換器14の上流側であって循環装置15の下流側の熱媒体配管5に設置されてもよい。この他、流量計17は、熱源装置1の外部であって、熱源装置1から熱媒体が流出する側の熱媒体配管5に設置されてもよい。流量計17は、熱源装置1から流出する熱媒体の流量に関する情報である流量情報を取得する流量取得装置の例である。流量計17によって計測される熱媒体の流量の値は、流量情報の例である。
流量計17は、熱源制御装置16との間で有線通信または無線通信を行う。流量計17は、統合制御装置3と通信を行ってもよい。流量計17は、計測した熱媒体の流量の値を周期的に熱源制御装置16に送信する。流量計17は、内部にクロックを有してもよく、計測した流量の値を当該クロックが示す時間に従って周期的に熱源制御装置16に送信してもよい。あるいは、流量計17は、熱源制御装置16から周期的に流量の値を要求する要求信号を受信し、当該要求信号に従って、計測した流量の値を送信してもよい。熱源制御装置16は、流量計17から取得した流量の値を統合制御装置3に送信する。なお、流量計17は、統合制御装置3と通信を行ってもよく、熱源制御装置16を介さずに直接的に統合制御装置3に流量の値を送信してもよい。
温度センサ7は、熱媒体熱交換器14から流出した熱媒体の温度を計測する。以下では、熱媒体熱交換器14から流出した熱媒体の温度を、流出温度と記載する場合もある。温度センサ7は、熱源制御装置16との間で有線通信または無線通信を行う。温度センサ7は、計測した流出温度を熱源制御装置16に周期的に送信する。温度センサ7は、熱源制御装置16からの要求に応じて流出温度を熱源制御装置16に送信してもよい。温度センサ7は、流出温度の値を取得し、取得した流出温度の値を熱源制御装置16に通知する温度取得装置の一例である。
熱源制御装置16は、統合制御装置3から受信した指示情報に反しない限り、温度センサ7から取得した流出温度に基づいて圧縮機10を制御する。具体的には、熱源制御装置16は、流出温度を目標温度にするため、圧縮機10の運転周波数を調節する。熱媒体の目標温度は、例えば、負荷システム4に設置されている負荷側検知装置群40の性能により定まる。
熱源装置1には、複数の圧縮機10が含まれてもよい。図2は、実施の形態1における、複数の圧縮機を含む熱源装置の1つ目の構成例を示す図である。図3は、実施の形態1における、複数の圧縮機を含む熱源装置の2つ目の構成例を示す図である。図2には、熱媒体配管5に対して直列的に複数の冷媒回路19が設けられた熱源装置1が示され、図3には、熱媒体配管5に対して並列的に複数の冷媒回路19が設けられた熱源装置1が示される。なお、図3には、熱媒体配管5に対して並列的に設けられた2つの冷媒回路19を含む熱源装置1が示されるが、熱源装置1は、熱媒体配管5に対して並列的に設けられた3つ以上の冷媒回路19を含んでもよい。
図2および図3に示すように、複数の冷媒回路19の各々には、図1と同様、圧縮機10と熱交換器12と膨張弁13と熱媒体熱交換器14とが設けられる。また、複数の冷媒回路19の各々における熱交換器12には、送風機11が設けられる。複数の冷媒回路19は、破線によって示される熱源装置1の外郭を形成する筐体内に収容される。また、熱源制御装置16も当該筐体内に収容される。温度センサ7は、熱源装置1から熱媒体が流出する側の熱媒体配管5に設けられる。図2および図3では、温度センサ7が当該筐体の外部に設けられた例が示されているが、温度センサ7は、当該筐体の内部に設けられてもよい。図2および図3では、流量計17が、当該筐体の内部であって、熱源装置1から熱媒体が流出する側の熱媒体配管5に設けられた例が示されているが、流量計17は、当該筐体の外部に設けられてもよいし、熱源装置1に熱媒体が流入する側の熱媒体配管5に設けられてもよい。図2および図3では、循環装置15が当該筐体の内部に設けられた例が示されているが、循環装置15は、当該筐体の外部に設けられてもよい。熱源制御装置16は、当該筐体内に配置される。
熱源装置1は、図2に示すように、熱媒体配管5に対して直列的に設けられた複数の冷媒回路19と、図3に示すように、熱媒体配管5に対して並列的に設けられた複数の冷媒回路19とを含むものでもよい。
次に、図4を参照して、統合制御装置3について詳述する。図4は、実施の形態1における統合制御装置の構成例を示すブロック図である。統合制御装置3は、通信部30、変動取得部31、指示部32、記憶部33、および台数決定部35を備える。通信部30は、熱源制御装置16と通信する。
変動取得部31は、通信部30を介して熱源制御装置16から、流量計17による計測結果を周期的に取得する。すなわち、変動取得部31は、熱源制御装置16と通信部30とを介し、流量計17から計測結果を周期的に取得する。変動取得部31は、流量計17から周期的に取得した流量の値に基づいて、熱源装置1の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の、第1時間における変動値を演算などによって取得する。変動値は、第1時間の開始時点における流量からの、当該第1時間の終了時点の流量の差分でもよい。あるいは、変動値は、第1時間の開始時点における流量に対する当該差分の割合の値でもよい。第1時間の開始時点における流量に対する当該差分の割合とは、具体的には、流量が第1時間においてX[%]変化した場合には、Xを指す。なお、第1時間は予め定められている。以下では、単に変動値と記載する場合には、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の上記変動値を指すものとする。また、以下では、第1時間における、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の変動値に対応する流量を変動流量と記載する場合もある。
ここで、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量は、循環装置15の運転周波数が一定であっても、負荷システム4、熱媒体配管5、および、熱源装置1の運転台数等の各々における状態変化に応じて変化し得る。具体的には、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量は、負荷システム4に流入する熱媒体の圧力と、負荷システム4から流出する熱媒体の圧力との間の差圧である負荷側差圧の変動によって変化し得る。また、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量は、熱媒体熱交換器14および熱媒体配管5等の各々におけるスケールなどの生成によって変化し得る。
従来の冷凍サイクルシステムは、熱媒体熱交換器を流れる熱媒体の流量が変化した場合には、循環装置の運転周波数を変化させることによって、熱媒体の流量の変動を抑制していた。なお、従来の冷凍サイクルシステムは、実施の形態1に係る冷凍サイクルシステム100に対応付けられ、従来の熱媒体熱交換器は、実施の形態1における熱媒体熱交換器14に対応付けられるものである。そして、従来の循環装置は、実施の形態1における循環装置15に対応付けられるものである。
しかし、循環装置の運転周波数を熱媒体の流量の変化に合わせて変化させる従来の制御によっては、循環装置の運転周波数の変化が熱媒体の流量の変化に追従できず、熱媒体熱交換器を流れる熱媒体の流量が不安定となる場合があった。そして、熱媒体熱交換器を流れる熱媒体の流量が不安定になることにより、熱媒体の温度が不安定になる虞があった。
実施の形態1に係る冷凍サイクルシステム100は、熱媒体の流量の変動に応じて、圧縮機10の運転周波数と容量とを変化させることによって、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の温度の安定化を図る。以下、詳細に説明する。
指示部32は、変動取得部31が熱源装置1の流量計17から取得した変動値に基づいて、当該熱源装置1の圧縮機10の運転周波数を変化させるよう、当該熱源装置1の熱源制御装置16に指示する。すなわち、指示部32は、変動取得部31が熱源装置1の流量計17から取得した変動値に基づいて、当該熱源装置1の圧縮機10の運転周波数を、当該熱源装置1の熱源制御装置16を介して調整する。詳細には、指示部32は、熱源装置1の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の変動値から、当該熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少していると判定される場合には、当該変動値に基づいて、当該熱源装置1の圧縮機10の運転周波数および容量を低減させる。例えば、指示部32は、当該熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が第1時間においてX[%]減少した場合には、当該圧縮機10の容量をX[%]以上低減させる。
なお、熱源装置1に圧縮機10が複数含まれる場合には、指示部32は、複数の当該圧縮機10の容量を合計した合計容量、および、複数の当該圧縮機10の運転周波数を合計した合計圧縮機周波数を、変動値に基づいて調節する。指示部32は、例えば、以下のように合計容量を調節する。指示部32は、当該熱源装置1の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が第1時間においてX[%]減少した場合には、当該複数の圧縮機10の合計容量をX[%]以上低減させる。以下では、熱源装置1に圧縮機10が1つだけ含まれる場合であっても、当該1つの圧縮機10の容量を合計容量と記載する場合もある。そして、当該1つの圧縮機10の運転周波数を合計圧縮機周波数と記載する場合もある。
熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の変動値に対する、合計圧縮機周波数および合計容量の上述の変化分は、後述する第1対応情報に基づいて定められる。以下では、合計容量および合計圧縮機周波数の変化分の値を、圧縮機制御値と記載する場合もある。なお、以下では、圧縮機制御値を、合計圧縮機周波数の変化分の値として説明するが、圧縮機制御値は、合計容量の変化分の値として読み換えられてもよい。合計圧縮機周波数は、上述のようにX[%]など、現時点の合計圧縮機周波数に対する割合の分だけ変化させられてもよく、この場合には、圧縮機制御値を、変化させる合計圧縮機周波数の値の、現時点の合計圧縮機周波数の値に対する割合の値とする。圧縮機制御値は、変化前の合計圧縮機周波数と、変化後の合計圧縮機周波数の差分であってもよい。圧縮機制御値は、合計容量の変化分の値である場合には、変化させる合計容量の値の、現時点の合計容量の値に対する割合の値であってもよいし、変化の前後における合計容量の差分であってもよい。
記憶部33は第1対応情報を記憶する。第1対応情報は、変動値と圧縮機制御値とを対応付けた情報である。なお、冷凍サイクルシステム100が複数の熱源装置1を有する場合には、第1対応情報は、熱源装置1毎に、変動値と圧縮機制御値とを対応付ける。
第1対応情報は、例えば、変動値と、圧縮機制御値とを関係付ける数式である。あるいは、第1対応情報は、変動値と圧縮機制御値とを関連付けた表形式などの情報であってもよい。第1対応情報における圧縮機制御値は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の変動値が、当該圧縮機制御値と対応付けられた変動値である場合において、合計圧縮機周波数を当該圧縮機制御値の分だけ変更させることによって熱媒体の温度が安定する値である。第1対応情報は、熱源装置1の機種もしくは性能等に応じて、または、予め行われた実験の結果、もしく、現時点までの実地運転の結果等に応じて、予め定められている。
指示部32は、第1対応情報に基づいて、変動値に応じて合計圧縮機周波数を変化させるよう、通信部30を介して熱源制御装置16に指示を行う。熱源制御装置16は、指示部32からの当該指示に従って、合計圧縮機周波数を変化させ、変化後の合計圧縮機周波数で1以上の圧縮機10を動作させる。すなわち、指示部32は、通信部30と熱源制御装置16とを介して、当該変動値に応じて合計圧縮機周波数を変化させ、変化後の合計圧縮機周波数で1以上の圧縮機10を動作させる。
実施の形態1では、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少する場合における変動値に限界が設けられてもよい。以下では、当該限界の変動値の絶対値を限界値と記載する場合もある。指示部32は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少した場合において、変動値の大きさが限界値以上である場合には、合計圧縮周波数を下限値へと変更するよう熱源制御装置16に指示を行ってもよい。
ここで、熱媒体が冷媒との間で授受する熱量は、熱媒体熱交換器14の流入側および流出側の熱媒体の温度差と、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量との積から得られる。また、当該熱量は、熱媒体熱交換器14の流入側および流出側の冷媒の温度差と、熱媒体熱交換器14を流れる冷媒の流量との積から得られる。ここで、熱媒体熱交換器14を流れる冷媒の流量が多く、熱媒体の流量が少ない場合には、熱媒体は、冷媒との間の熱量の授受によって過度に冷却される虞がある。これにより、熱媒体熱交換器14において凍結が発生する虞がある。あるいは、熱媒体熱交換器14における熱媒体の温度低下により、熱源装置1が停止する虞がある。このような事態を防止するための熱源制御装置16の構成内容について以下説明する。
記憶部33は、熱媒体熱交換器14を通過する熱媒体の流量の第1下限値と、合計圧縮機周波数の下限値と、を対応付けた第2対応情報を記憶する。なお、第2対応情報は、熱媒体熱交換器14を通過する熱媒体の流量の第1下限値と、合計容量の下限値とを対応付けた情報でもよい。冷凍サイクルシステム100が複数の熱源装置1を有する場合には、第2対応情報は、熱源装置1毎に、第1下限値と、合計圧縮機周波数または合計容量の下限値とを対応付ける。合計圧縮機周波数の下限値は、1以上の圧縮機10の運転周波数の下限値の合計に相当する。また、合計容量の下限値は、圧縮機10における1以上の圧縮機10の容量の下限値の合計に相当する。
第2対応情報における第1下限値は、合計圧縮機周波数が下限値である場合において、熱源装置1がサーモオフの状態にならない範囲における熱媒体の流量の下限値、または、熱媒体熱交換器14において熱媒体が凍結しない範囲における熱媒体の流量の下限値である。第1下限値は、熱源装置1の機種もしくは性能等によって、または、予め行われた実験などによって決定される値である。
指示部32は、流量計17から取得した、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の値が、第1下限値以下である場合には、合計圧縮機周波数を下限の合計圧縮機周波数に変更するよう、通信部30を介して熱源制御装置16に指示を行う。熱源制御装置16は、指示部32からの当該指示に従って、合計圧縮機周波数を下限の合計圧縮機周波数に変更し、変更後の合計圧縮機周波数で1以上の圧縮機10を動作させる。すなわち、指示部32は、通信部30と熱源制御装置16とを介して、1以上の圧縮機10の合計圧縮機周波数を下限の合計圧縮機周波数に変更し、変更後の合計圧縮機周波数で1以上の圧縮機10を動作させる。
ここで、上述したように、熱源制御装置16は、温度センサ7から取得した流出温度に基づいて1以上の圧縮機10の合計圧縮機周波数を変更する。しかし、熱源制御装置16は、当該流出温度を目標温度にするために合計圧縮機周波数を上昇させる必要があっても、合計圧縮機周波数を低減するよう指示部32から指示された場合には、指示部32からの指示に従って合計圧縮機周波数を低減する。
圧縮機周波数取得部34は、1以上の熱源装置1の温度センサ7から、直接的に、または、当該1以上の熱源装置1の熱源制御装置16を介して、流出温度を取得する。圧縮機周波数取得部34は、取得した流出温度を目標温度に近づけるために必要な圧縮機10の運転周波数である必要圧縮機周波数を演算などによって取得する。
ここで、圧縮機周波数取得部34が算出する必要圧縮機周波数は、1台の熱源装置1における1以上の圧縮機10の合計圧縮機周波数の可変範囲を超える場合がある。台数決定部35は、圧縮機周波数取得部34が取得した必要圧縮機周波数に基づき、熱源装置1の運転台数を決定する。
なお、冷凍サイクルシステム100に含まれる熱源装置1が1台のみの場合には、統合制御装置3は、台数決定部35を備えなくともよい。以下、台数決定部35に関する説明では、冷凍サイクルシステム100は複数の熱源装置1を含むものとする。
台数決定部35は、圧縮機周波数取得部34が取得した必要圧縮機周波数を得るために最低限必要な熱源装置1の運転台数を演算などによって取得する。台数決定部35は、最低限必要な熱源装置1の運転台数を取得後、成績係数(COP:Coefficient Of Performance)に基づいて、熱源装置1の運転台数を決定する。すなわち、台数決定部35は、成績係数が最大となる熱源装置1の運転台数を決定する。以下、台数決定部35について、より詳細に説明する。
台数決定部35は、通信部30を介して複数の熱源装置1の各々の熱源制御装置16から、各熱源装置1における1以上の圧縮機10の合計圧縮機周波数を取得する。台数決定部35は、各熱源装置1の合計圧縮機周波数の上限を記憶する。なお、台数決定部35は、合計圧縮機周波数に代え、運転比率を各熱源装置1の熱源制御装置16から取得してもよい。運転比率とは、上限の合計圧縮機周波数に対する、現時点の合計圧縮機周波数の比率を指す。台数決定部35は、各熱源制御装置16から運転比率を取得する場合には、各熱源装置1の合計圧縮機周波数の上限を記憶しなくともよい。
ここで、各圧縮機10が最高の効率で運転する場合における、運転比率または合計圧縮機周波数は、予め定められている。なお、当該効率は成績係数と対応し、各圧縮機10が最高の効率で運転する場合とは、成績係数が最大である場合を指す。台数決定部35は、運転する熱源装置1から得られる合計圧縮機周波数の総和が必要圧縮機周波数以上であるよう、また、各圧縮機10が最高の効率で運転するよう、熱源装置1の運転台数を増減させる。
台数決定部35は、熱源装置1の運転台数を増加させる場合には、通信部30を介し、増加させる運転台数分の停止中の熱源装置1に運転開始の指示を送信し、当該停止中の熱源装置1に運転を開始させる。通信部30を介して台数決定部35から運転開始の指示を取得した熱源装置1の熱源制御装置16は、循環装置15に運転を開始させた後、1以上の圧縮機10に運転を開始させる。この場合において当該熱源制御装置16は、当該熱源装置1が複数の圧縮機10を備える場合には、各圧縮機10が最高の効率で運転するよう圧縮機10の運転台数を増減させる。
台数決定部35は、熱源装置1の運転台数を減少させる場合には、通信部30を介し、減少させる運転台数分の運転中の熱源装置1に停止の指示を送信し、当該運転中の熱源装置1に運転を停止させる。通信部30を介して台数決定部35から停止の指示を取得した熱源装置1の熱源制御装置16は、1以上の圧縮機10を停止させる。
運転中の熱源装置1であって、台数決定部35から停止の指示を取得しない熱源装置1が複数の圧縮機10を備える場合には、当該運転中の熱源装置1の熱源制御装置16は、各圧縮機10が最高の効率で運転するよう圧縮機10の運転台数を増減させる。
ここで、熱源装置1の運転台数が増加した場合には、各熱源装置1の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少し得る。これにより、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の温度が不安定になる可能性がある。
しかし、上述したように、実施の形態1では、変動取得部31が、各熱源装置1の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の上記変動値を取得し、指示部32が、当該変動値に基づいて各熱源装置1の合計圧縮機周波数を変化させる。また、指示部32は、各熱源装置1の流量計17からの流量が第1下限値である場合には、各熱源装置1の合計圧縮機周波数を下限値に変更させる。これにより、実施の形態1における統合制御装置3は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の温度の安定化を図る。
以下、実施の形態1における統合制御装置3のハードウェア構成について説明する。図5は、実施の形態1における統合制御装置のハードウェア構成例を示す図である。実施の形態1における統合制御装置3は、例えば、第1バス36によって互いに接続された第1プロセッサ37と第1メモリ38と第1通信インターフェース回路39とを用いて構成することができる。第1プロセッサ37は、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)である。第1メモリ38は、例えば、ROM(Read Only Memory)またはRAM(Random Access Memory)である。第1メモリ38は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、USB(Universal Serial Bus)メモリもしくはSDメモリカード等のフラッシュメモリ、またはCD(Compact Disc)であってもよい。第1プロセッサ37は、ROMまたはRAM等の内部メモリを有してもよい。
通信部30の機能は、第1通信インターフェース回路39により実現することができる。記憶部33の機能は、第1メモリ38により実現することができる。変動取得部31、指示部32、圧縮機周波数取得部34、および台数決定部35の各機能は、第1プロセッサ37が、第1メモリ38または内部メモリに記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより実現することができる。統合制御装置3の全部または一部は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、またはFPGA(Field Programmable Gate Array)等の専用のハードウェアでもよい。
次に、実施の形態1における熱源制御装置16のハードウェア構成について説明する。図6は、実施の形態1における熱源制御装置のハードウェア構成例を示す図である。実施の形態1における熱源制御装置16は、例えば、第2バス160によって互いに接続された第2プロセッサ161と第2メモリ162と第2通信インターフェース回路163と入力インターフェース回路164と出力インターフェース回路165等を用いて構成することができる。第2プロセッサ161は、例えば、CPUまたはMPUである。第2メモリ162は、例えば、ROMまたはRAMである。
熱源制御装置16が統合制御装置3と通信する機能は、第2通信インターフェース回路163により実現することができる。熱源制御装置16が温度センサ7および流量計17等から計測結果を取得する機能は、入力インターフェース回路164により実現することができる。なお、熱源制御装置16は、温度センサ7および流量計17等の全部または一部から、無線通信によって計測結果を取得してもよい。この場合における熱源制御装置16による計測結果の取得機能は、入力インターフェース回路164に代え、または、入力インターフェース回路164と共に、不図示の無線通信インターフェース回路によって実現することができる。熱源制御装置16が圧縮機10および膨張弁13等を制御する機能は、第2プロセッサ161と第2メモリ162と出力インターフェース回路165とによって実現することができる。熱源制御装置16は、圧縮機10および膨張弁13等の全部または一部を無線通信によって制御してもよい。この場合における熱源制御装置16の制御機能は、出力インターフェース回路165に代え、または、出力インターフェース回路165と共に、不図示の無線通信インターフェース回路と第2プロセッサ161と第2メモリ162によって実現することができる。熱源制御装置16の全部または一部は、例えば、ASIC、CPLD、またはFPGA等の専用のハードウェアでもよい。
以下、実施の形態1に係る冷凍サイクルシステム100による熱媒体の温度の安定化処理について図7を参照して説明する。図7は、実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムによる圧縮機の制御処理の流れを例示するフローチャートである。なお、理解容易のため、図7には、冷凍サイクルシステム100に1つの熱源装置1が含まれる場合の処理を示す。冷凍サイクルシステム100に複数の熱源装置1が含まれる場合の処理は、熱源装置1毎の、ステップS1~ステップS7の並行処理となる。冷凍サイクルシステム100は、ステップS1~ステップS7の処理を、第1時間の周期で繰り返し実行する。
ステップS1において統合制御装置3の通信部30は、流量計17から、直接的に、または、熱源制御装置16を介して、流量情報を取得する。当該流量情報は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の値である。ステップS2において変動取得部31は、今回と前回のそれぞれのステップS1で通信部30が取得した流量情報に基づいて、第1時間における流量の変動値を取得する。
ステップS3において指示部32は、ステップS2で変動取得部31が取得した変動値に基づいて、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少したかを判定する。熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少していない場合には(ステップS3:NO)、冷凍サイクルシステム100はステップS1に処理を戻す。熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少した場合には(ステップS3:YES)、ステップS4において指示部32は、今回のステップS1において通信部30が取得した流量情報が示す流量の値が第1下限値以下かを判定する。
今回のステップS1において通信部30が取得した流量情報が示す流量の値が第1下限値より大きい場合には(ステップS4:NO)、ステップS5において指示部32は、変動値の大きさが限界値以上か否かを判定する。変動値の大きさが限界値以上である場合には(ステップS5:YES)、統合制御装置3は処理をステップS7に移す。変動値の大きさが限界値未満である場合には(ステップS5:NO)、ステップS6において指示部32は、第1対応情報に基づいて圧縮機10の容量を減少させる。すなわち、指示部32は、第1対応情報に基づく合計容量の減少分だけ、1以上の圧縮機10の合計容量を減少させるよう熱源制御装置16に指示を行い、熱源制御装置16は、当該指示に応じて圧縮機10の運転容量を減少させる。
今回のステップS1において通信部30が取得した流量の値が第1下限値以下である場合には(ステップS4:YES)、統合制御装置3は処理をステップS7に移す。ステップS7において指示部32は、圧縮機10の容量を、予め定められた下限の容量である下限容量に変更するよう熱源制御装置16に指示を行い、熱源制御装置16は、当該指示に基づいて下限容量で圧縮機10を動作させる。ステップS6およびステップS7の各処理の後、冷凍サイクルシステム100は、処理をステップS1に戻す。
なお、ステップS3において指示部32は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が増加したと判定した場合には、ステップS1に処理が戻る前に圧縮機10の容量を増加させてもよい。
統合制御装置3は、圧縮機10の合計容量を変化させる制御装置の例である。また、熱源制御装置16および統合制御装置3の組み合わせも制御装置の例である。
以下、実施の形態1の冷凍サイクルシステム100による効果について述べる。実施の形態1に係る冷凍サイクルシステム100は、熱源装置1と制御装置とを有する。熱源装置1は熱媒体を冷却する。熱源装置1は、熱媒体熱交換器14と流量計17と圧縮機10とを備える。熱媒体熱交換器14は、熱媒体と冷媒とを熱交換させる。流量計17は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の値である流量情報を取得する。圧縮機10は、冷媒を圧縮する。制御装置は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が第1時間において変化した場合には、圧縮機10の運転容量を変化させて、変化後の運転容量で圧縮機10を動作させる。これにより、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の変化に合わせて、圧縮機10の容量が変化するため、熱媒体熱交換器14に流入する冷媒の量が、熱媒体熱交換器14に流入する熱媒体の流量に応じたものとなる。従って、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の温度の安定化が図られる。
実施の形態1における制御装置は、第1時間において熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少した場合には、圧縮機10の運転容量を減少させて圧縮機10を動作させる。ここで、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が少ない場合には、熱媒体は、冷媒との間の熱量の授受によって過度に温度が低下する場合がある。これにより、熱媒体熱交換器14において凍結が発生する虞がある。あるいは、熱媒体熱交換器14において熱媒体の温度が低下することにより、熱源装置1が停止する虞がある。実施の形態1における制御装置は、熱媒体の流量の減少に応じて、圧縮機10の運転容量を減少させるため、熱源装置1の停止と、熱媒体熱交換器14における凍結との抑制を図ることができる。
実施の形態1における制御装置は、第1時間における流れる流量の変動値に基づいて、運転容量を変化させて圧縮機10を動作させる。これにより、熱媒体熱交換器14に流入する冷媒の量が、熱媒体熱交換器14に流入する熱媒体の流量の変動に応じたものとなる。従って、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の温度の安定化が図られる。
実施の形態1における制御装置は、流量が減少する場合における変動値の大きさが予め定められた限界値以上である場合には、運転容量を下限容量に変化させて圧縮機10を動作させる。これにより、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が急激に減少しても、当該熱媒体の流量の減少に応じて、熱媒体熱交換器14に流入する冷媒の流量が減少するため、熱源装置1の停止と、熱媒体熱交換器14における凍結との抑制が図られる。
実施の形態1における制御装置は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が第1下限値以下である場合には、圧縮機10の運転容量を下限容量に変化させて圧縮機10を動作させる。これにより、冷凍サイクルシステム100は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が第1下限値まで落ち込んだ際において発生する虞がある、圧縮機10の停止、または、熱媒体熱交換器14における凍結を抑制することができる。
上記実施の形態1では、第1対応情報が変動値と圧縮機制御値とを対応付けたものであったが、第1対応情報は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量と、1以上の圧縮機10の合計容量または合計圧縮機周波数と、を対応付けた数式を含む情報であってもよい。あるいは、第1対応情報は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量と、当該1以上の圧縮機10の合計容量または合計圧縮機周波数と、を対応付けた表形式の情報などであってもよい。この場合において、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の第1下限値と、1以上の圧縮機10の合計容量または合計圧縮機周波数の下限値とが対応付けられた第2対応情報は、当該第1対応情報に含まれる。当該第1対応情報では、より大きな流量の値に対して、より大きな合計容量、または、より大きな合計圧縮機周波数が対応付けられる。当該第1対応情報における合計容量または合計圧縮機周波数の値は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の値が、当該合計容量または当該合計圧縮機周波数の値と対応付けられた流量の値になった場合において、熱媒体熱交換器14が凍結しない値、または、熱源装置1がサーモオフの状態にならない値などであって、予め定められている。
指示部32は、第1対応情報が、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量と、1以上の圧縮機10の合計容量または合計圧縮機周波数とを対応付けた情報である場合には、流量計17から取得した流量の値と第1対応情報において対応付けられた合計容量または合計周波数で運転を行うよう当該1以上の圧縮機10を制御する。
実施の形態2.
実施の形態2では、冷凍サイクルシステム100が複数の熱源装置1を有し、統合制御装置3が熱源装置1の運転台数を変化させる場合における圧縮機10の制御に関する例について説明する。なお、実施の形態2では、上記実施の形態1における構成要素と同様の構成要素に対し、同一の符号を付すものとする。また、実施の形態2において、実施の形態1における構成と同様の構成、および、実施の形態1における機能と同様の機能等については、特段の事情がない限り説明を省略する。
実施の形態2における統合制御装置3は、決定した運転台数が、現時点で運転する熱源装置1の運転台数より多い場合には、当該運転台数の増加分に基づいて、各熱源装置1の1以上の圧縮機10の合計圧縮機周波数および合計容量を低減させる。すなわち、統合制御装置3は、熱源装置1の運転台数が増加する場合には、当該運転台数の増加分に基づいて各熱源装置1の1以上の圧縮機10の合計圧縮機周波数を減少させ、減少後の合計圧縮機周波数で当該1以上の圧縮機10を動作させる。
記憶部33は、運転する熱源装置1の増加数と、各熱源装置1の1以上の圧縮機10の合計圧縮機周波数または合計容量の低減分である上記圧縮機制御値と、を対応付けた第3対応情報を記憶する。第3対応情報は、例えば、運転する熱源装置1の増加数と、圧縮機制御値との関係を表す数式である。あるいは、第3対応情報は、運転する熱源装置1の増加数と、圧縮機制御値とを関連付けた表形式などの情報であってもよい。
第3対応情報における圧縮機制御値は、熱源装置1の運転台数が、第3対応情報において当該圧縮機制御値と対応する増加数だけ増えても、圧縮機10の合計圧縮機周波数または合計容量を当該圧縮機制御値の分だけ変化させることによって、熱媒体の温度が安定する値である。第3対応情報は、各熱源装置1の機種もしくは性能等に応じて、または、実験結果もしくは運転結果等に応じて予め定められているものとする。
統合制御装置3の指示部32は、運転する熱源装置1の増加数と第3対応情報によって対応付けられた圧縮機制御値の分だけ、運転する各熱源装置1の1以上の圧縮機10の合計圧縮機周波数を変化させるよう、通信部30を介して当該各熱源装置1の熱源制御装置16に指示を行う。当該熱源制御装置16は、当該指示に応じて当該1以上の圧縮機10の合計圧縮機周波数を変化させ、変化後の合計圧縮機周波数で当該1以上の圧縮機10に動作させる。
以下、実施の形態2に係る冷凍サイクルシステム100による熱媒体の温度の安定化処理について図8を参照して説明する。図8は、実施の形態2に係る冷凍サイクルシステムによる圧縮機の制御処理の流れを例示するフローチャートである。図8に示す処理は、図7に示す処理と並行して実行される。なお、図8に示す処理は、熱源装置1の運転台数の増減、すなわち、熱源装置1の運転開始または停止に伴う、冷凍サイクルシステム100の不安定性を抑制するために、予め定められた第2時間の経過毎に実行される。当該第2時間の長さは、上記第1時間の長さとは異なるものとするが、同じでもよい。
ステップS11において統合制御装置3の台数決定部35は、各熱源装置1から合計圧縮機周波数を取得する。ステップS12において台数決定部35は、各熱源装置1から取得した合計圧縮機周波数の総和である総和圧縮機周波数を演算などによって取得する。ステップS13において台数決定部35は、総和圧縮機周波数が必要圧縮機周波数以上となるよう、また、運転する圧縮機10が最高の効率で運転するよう、熱源装置1の運転台数を決定する。統合制御装置3の指示部32は、決定した運転台数が現時点の熱源装置1の運転台数、すなわち、前回のステップS13で決定した運転台数より多い場合には、増加させる運転台数分の停止中の熱源装置1に運転を開始させる。なお、指示部32が当該停止中の熱源装置1に運転を開始させる処理は、後述するステップS14の前に行われてもよいが、ステップS14またはステップS15の処理と並行して行われてもよいし、ステップS14またはステップS15の処理後に行われてもよい。統合制御装置3は、決定した運転台数が現時点の熱源装置1の運転台数より少ない場合には、減少させる運転台数分の運転中の熱源装置1を停止させる。
ステップS14において指示部32は、今回のステップS13で決定された運転台数が、前回のステップS13で決定された運転台数から増加したか否かを判定する。運転台数が増加していない場合には(ステップS14:NO)、冷凍サイクルシステム100は、処理をステップS11に戻す。運転台数が増加した場合には(ステップS14:YES)、ステップS15において指示部32は、第3対応情報に基づいて、各熱源装置1の圧縮機10の容量を減少させて、減少後の容量で圧縮機10を動作させる。すなわち、指示部32は、運転する各熱源装置1の熱源制御装置16に対して、第3対応情報に基づく合計容量の減少分だけ、当該各熱源装置1の1以上の圧縮機10の合計容量を減少させるよう指示を行い、当該熱源制御装置16は、当該指示に応じて圧縮機10の運転容量を減少させる。ステップS15の処理後、冷凍サイクルシステム100は、処理をステップS11に戻す。
以下、実施の形態2に係る冷凍サイクルシステム100による効果について述べる。実施の形態2における制御装置は、複数の熱源装置1のうち運転している熱源装置1の圧縮機10の運転周波数に基づいて、熱源装置1の運転台数を増減させる。制御装置は、運転台数を増加させる場合には、運転している熱源装置1の圧縮機10の運転容量を減少させて圧縮機10を動作させる、これにより、熱源装置1の運転台数が増えた場合であっても、運転する各熱源装置1の圧縮機10の運転容量が減少するため、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の温度の安定化が図られる。
実施の形態3.
実施の形態3に係る冷凍サイクルシステム100は、運転する熱源装置1が複数ある場合であって、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少する場合において、熱源装置1の運転台数を減少させるものである。以下、実施の形態3に係る冷凍サイクルシステム100について詳述する。なお、実施の形態3では、上記実施の形態1~実施の形態2における構成要素と同様の構成要素に対し、同一の符号を付すものとする。また、実施の形態3において、実施の形態1~実施の形態2における構成と同様の構成、および、実施の形態1~実施の形態2における機能と同様の機能等については、特段の事情がない限り説明を省略する。
統合制御装置3は、運転する2以上の熱源装置1の各々の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少した場合には、熱源装置1の運転台数を減少させる。このとき、統合制御装置3は、当該2以上の熱源装置1の各々の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の変動値に基づいて、熱源装置1の運転台数を減少させてもよい。具体的には、記憶部33は、熱源装置1の運転台数と、当該運転台数の熱源装置1の各々の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の変動値と、当該運転台数の減少分の台数と、を対応付けた第4対応情報を記憶してもよい。そして、指示部32は、現時点の熱源装置1の運転台数と、当該運転台数の熱源装置1の流量計17から取得した流量の変動値と、に第4対応情報において対応付けられた、熱源装置1の運転台数の減少分だけ、熱源装置1を停止させてもよい。以下では、熱源装置1の運転台数の減少分の台数を減少台数と記載する場合もある。第4対応情報が示す熱源装置1の減少台数は、当該減少台数に対応付けられた運転台数の熱源装置1における熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が、当該運転台数に対応付けられた変動値の分だけ減少した場合において、当該減少台数の熱源装置1が停止することによって、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の温度が安定する値である。第4対応情報は、各熱源装置1の機種もしくは性能等に応じて、または、実験結果もしくは運転結果等に応じて予め定められているものとする。
統合制御装置3は、2以上の熱源装置1が運転する場合であって、当該2以上の熱源装置1の各々の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が予め定められた第2下限値以下となった場合には、熱源装置1の運転台数を減少させてもよい。この場合において記憶部33は、第2下限値と、2以上の運転台数と、減少台数とを対応付けた第5対応情報を記憶してもよい。第2下限値は、第1下限値と等しい値であってもよいし、異なる値であってもよいが、例えば、熱媒体熱交換器14が凍結しない最低限の流量の値、または、運転中の圧縮機10が停止しない最低限の流量の値である。そして、指示部32は、2以上の運転台数の熱源装置1の各々の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が第2下限値以下となった場合には、第5対応情報において当該2以上の運転台数に対応付けられた減少台数だけ、運転中の熱源装置1を停止させる。第5対応情報が示す減少台数は、運転する熱源装置1の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が第2下限値以下となった場合において、当該減少台数の熱源装置1の停止によって、当該熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の温度が安定する数である。この他、第5対応情報は、第2下限値と、熱源装置1の運転台数とを対応付けたものでもよい。この場合において第5対応情報における運転台数は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が第2下限値を維持できるものとする。また、この場合において統合制御装置3は、運転中の熱源装置1の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が第2下限値以下になった場合には、熱源装置1の運転台数を、当該第5対応情報において第2下限値に対応付けられた運転台数以下とする。
以下、図9を参照して、実施の形態3における熱媒体の温度の安定化処理について説明する。図9は、実施の形態3に係る冷凍サイクルシステムによる熱媒体の温度の安定化処理の流れを例示するフローチャートである。図9に示す処理は、図7に示す処理、および、図8に示す処理と並行して実行される。図9に示す処理は、熱源装置1の運転台数の増減、すなわち、熱源装置1の運転開始または停止に伴う、冷凍サイクルシステム100の不安定性を抑制するために、予め定められた第3時間の経過毎に実行される。当該第3時間の長さは、第1時間および第2時間の各長さとは異なるものとする。ただし、第3時間の長さは、第1時間の長さ、または第2時間の長さと同じであってもよい。
ステップS21において統合制御装置3は、熱源装置1の運転台数が2以上かを判定する。運転台数が1以下である場合には(ステップS21:NO)、冷凍サイクルシステム100は、ステップS21に処理を戻す。運転台数が2以上である場合には(ステップS21:YES)、ステップS22において統合制御装置3は、運転する熱源装置1に設けられた流量計17から流量情報を取得する。ステップS23において統合制御装置3の変動取得部31または指示部32は、今回と前回のそれぞれのステップS22において取得した流量情報に基づいて、運転する熱源装置1の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少したか否かを判定する。運転する熱源装置1の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少していない場合には(ステップS23:NO)、冷凍サイクルシステム100は、ステップS21に処理を戻す。運転する熱源装置1の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少した場合には(ステップS23:YES)、ステップS24において指示部32は、熱源装置1の運転台数を減少させる。ステップS24の処理後、冷凍サイクルシステム100は、ステップS21に処理を戻す。
ステップS23において統合制御装置3は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が増加したと判定した場合には、ステップS21に処理が戻る前に、熱源装置1の運転台数を増加させてもよい。
以下、実施の形態3に係る冷凍サイクルシステム100による効果について述べる。実施の形態3における制御装置は、運転を行う2以上の熱源装置1の各々の流量計17などの流量取得装置から、流量情報を取得する。制御装置は、当該2以上の熱源装置1の各々の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少した場合には、当該2以上の熱源装置1の台数を減少させる。熱源装置1の運転台数が減少することにより、1台の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が増加する。従って、熱媒体の温度が安定し、冷凍サイクルシステム100は、熱源装置1がサーモオフの状態になることを抑制することができる。また、冷凍サイクルシステム100は、熱媒体熱交換器14の凍結を抑制することができる。
実施の形態4.
実施の形態4に係る冷凍サイクルシステム100は、熱媒体熱交換器14を通過する熱媒体の流量に応じて、圧縮機10の容量に加えて、循環装置15の運転周波数を変化させることにより、熱媒体の温度の安定化を図る。以下、実施の形態4に係る冷凍サイクルシステム100について詳述する。なお、実施の形態4では、上記実施の形態1~実施の形態3における構成要素と同様の構成要素に対し、同一の符号を付すものとする。また、実施の形態4において、実施の形態1~実施の形態3における構成と同様の構成、および、実施の形態1~実施の形態3における機能と同様の機能等については、特段の事情がない限り説明を省略する。
実施の形態4の統合制御装置3は、熱源装置1の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量に基づいて、当該熱源装置1の循環装置15の運転周波数を変化させる。具体的には、指示部32は、当該熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が第1時間において減少した場合には、当該循環装置15の運転周波数を増加させる。すなわち、指示部32は、当該熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が第1時間において減少した場合には、当該循環装置15の運転周波数を増加させるよう、当該熱源装置1の熱源制御装置16に指示を行う。当該指示を取得した当該熱源制御装置16は、当該循環装置15の運転周波数を増加させ、増加後の運転周波数で当該循環装置15を動作させる。以下では、循環装置15に運転周波数を循環周波数と記載する場合もある。
指示部32は、変動取得部31による変動値に基づいて、循環周波数を変化させてもよい。この場合には、記憶部33は、変動値と循環制御値とを対応付ける第6対応情報を記憶してもよい。循環制御値は、指示部32による循環周波数の変化分に対応する値である。なお、循環制御値は、変化の前後における循環周波数の差分であってもよいし、変化前の循環周波数に対する当該差分の割合であってもよい。指示部32は、変動取得部31が取得した変動値と、第6対応情報によって対応付けられた循環制御値の分、循環周波数を変化させる。従って、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少した場合には、当該流量の変動値に応じて、循環周波数が上昇する。
第6対応情報は、変動値と循環制御値との関係を表す数式を含む情報であってもよいし、変動値と循環制御値とを関連付けた表形式などの情報であってもよい。第6対応情報における循環制御値は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の変動値が、当該循環制御値と対応付けられた変動値になった場合において、循環周波数を当該循環制御値の分、変化させることによって熱媒体の流量と温度とが安定する値である。第6対応情報は、熱源装置1の機種もしくは性能等に応じて、または、実験結果もしくは運転結果等に応じて予め定められているものとする。
上述の他、第6対応情報は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量と、循環周波数とを対応付けた数式を含む情報であってもよいし、当該流量と、循環周波数とを対応付けた表形式の情報などであってもよい。なお、当該第6対応情報では、より小さな流量の値に対して、より大きな循環周波数が対応付けられる。当該第6対応情報における循環周波数の値は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の値が、当該循環周波数の値と対応付けられた流量の値になった場合において、熱媒体熱交換器14が凍結しない値、または熱源装置1がサーモオフの状態にならない値などであって、予め定められている。指示部32は、熱源装置1の流量計17から取得した流量の値と第6対応情報において対応付けられた循環周波数で運転を行うよう循環装置15を制御する。
図10は、実施の形態4に係る冷凍サイクルシステムによる循環装置の制御処理の流れを例示するフローチャートである。図10に示す処理は、図7に示す処理と並行して実行される。なお、理解容易のため、図10には、冷凍サイクルシステム100に1つの熱源装置1が含まれる場合の処理を示す。冷凍サイクルシステム100に複数の熱源装置1が含まれる場合の処理は、熱源装置1毎の、ステップS31~ステップS33の並行処理となる。冷凍サイクルシステム100は、ステップS31~ステップS33の処理を、第1時間の周期で繰り返し実行する。
ステップS31の処理は、上述のステップS1の処理と同様である。統合制御装置3は、ステップS31の処理を行うことなく、ステップS1の処理を行った後、ステップS32の処理を行ってもよい。ステップS32の処理は、上述のステップS3の処理と同様である。統合制御装置3は、ステップS32の処理を行うことなく、ステップS3の処理を行ってもよい。そして、ステップS3で流量の減少を判定した場合には、統合制御装置3は、ステップS33の処理を行ってもよい。ステップS3またはステップS32で流量が減少していないと判定された場合には、冷凍サイクルシステム100は、ステップS31に処理を戻す。
熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少した場合には(ステップS32:YES)、ステップS33において統合制御装置3の指示部32は、循環周波数を上昇させる。そして、指示部32は、上昇させた循環周波数で循環装置15を動作させる。ステップS33の処理後、冷凍サイクルシステム100は、処理をステップS31に戻す。
以下、実施の形態4に係る冷凍サイクルシステム100による効果について述べる。実施の形態4に係る冷凍サイクルシステム100は、熱媒体熱交換器14に熱媒体を流通させる循環装置15を更に有する。制御装置は、流量計17などの流量取得装置から取得した流量情報に基づいて、循環装置15の運転周波数を変化させる。そして、制御装置は、変化後の運転周波数で循環装置15を動作させる。冷凍サイクルシステム100は、流量情報に基づいて圧縮機10の容量を変化させることに加え、循環装置15の運転周波数を変化させることにより、熱媒体の流量を冷媒の流量に合わせて調節できる。具体的には、冷凍サイクルシステム100は、熱媒体熱交換器14を流れる冷媒の流量を少なくすると共に、熱媒体の流量を増加させることができ、熱媒体の温度の安定化を図ることができる。
実施の形態5.
実施の形態5における統合制御装置3は、熱媒体熱交換器14を通過する熱媒体の流量に応じて、後述するバイパス弁8の開度を変化させることにより、熱媒体の流量と温度の安定化を図る。以下、実施の形態5に係る冷凍サイクルシステム100について詳述する。なお、実施の形態5では、実施の形態1~実施の形態4における構成要素と同様の構成要素に対し、同一の符号を付すものとする。また、実施の形態5において、実施の形態1~実施の形態4における構成と同様の構成、および、実施の形態1~実施の形態4における機能と同様の機能等については、特段の事情がない限り説明を省略する。
図11は、実施の形態5に係る冷凍サイクルシステムの構成例を示す模式図である。なお、実施の形態5における熱源装置1は、図11に代え、図2または図3に示される熱源装置1であってもよい。あるいは、実施の形態5における熱源装置1は、図2に示すように、熱媒体配管5に対して直列的に設けられた複数の冷媒回路19と、図3に示すように、熱媒体配管5に対して並列的に設けられた複数の冷媒回路19とを含むものでもよい。実施の形態5における熱媒体回路6には、1以上の熱源装置1に対して負荷システム4と並列接続されたバイパス配管52が設けられている。バイパス配管52は、往管50と還り管51とに接続されている。1以上の熱源装置1から流出した熱媒体の一部は、バイパス配管52に流入する。バイパス配管52には、バイパス弁8が設けられている。
バイパス弁8は、負荷システム4に流れる熱媒体の流量を調節する。バイパス弁8は、統合制御装置3との間で有線通信または無線通信を行い、統合制御装置3から受信した制御信号に基づいて開度を変化させる。バイパス弁8の開度の変化により、バイパス配管52を通過する熱媒体の流量が変化する。バイパス弁8が全閉状態でない場合には、1以上の熱源装置1から流出した熱媒体の一部は、バイパス配管52を通過して1以上の熱源装置1に戻る。バイパス配管52とバイパス弁8とによって、負荷システム4への熱媒体の流量が調整可能となる。
実施の形態5に係る統合制御装置3は、熱媒体熱交換器14を通過する熱媒体の流量に応じて、バイパス弁8の開度を変化させる。統合制御装置3は、1以上の熱源装置1に設けられた流量計17などの流量取得装置から取得した流量情報に基づいて、開度を変化させるよう指示する制御信号をバイパス弁8に送信する。ここで、統合制御装置3は、流量情報に基づいて変動値を取得し、当該変動値に基づいて、バイパス弁8の開度を変化させてもよい。この場合には、統合制御装置3の記憶部33は、変動値と開度制御値とを対応付けた第7対応情報を記憶し、指示部32は、当該第7対応情報に基づいてバイパス弁8の開度を変化させてもよい。なお、開度制御値は、指示部32によるバイパス弁8の開度の変化分を指す。開度制御値は、変化の前後における開度の差分であってもよいし、変化前における開度に対する当該差分の割合であってもよい。第7対応情報における開度制御値は、当該開度制御値と対応する変動値の分、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が変動した場合において、当該開度制御値の分、バイパス弁8の開度が変化することによって、熱媒体の流量と温度とが安定するものである。開度制御値は、1以上の熱源装置1もしくはバイパス弁8の機種もしくは性能等に応じて、または、実験結果もしくは運転結果等に応じて予め定められている。
上述の他、第7対応情報は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量と、バイパス弁8の開度と、を対応付けた数式などの情報であってもよい。当該第7対応情報におけるバイパス弁8の開度の値は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の値が、当該開度の値と対応する流量の値になった場合において、熱媒体熱交換器14が凍結しない値、またはサーモオフの状態にならない値などであって、予め定められている。統合制御装置3は、流量計17などの流量取得装置から取得した流量情報と第7対応情報において対応付けられた開度にバイパス弁8の開度を制御する。
図12は、実施の形態5における統合制御装置によるバイパス弁の制御処理の流れを例示するフローチャートである。図12に示すバイパス弁8の制御処理は、図7~図10に示す処理と並行して実行される。図12の処理は、例えば、第1時間毎に実行される。なお、図12では、1以上の熱源装置1の熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少した場合においてバイパス弁8の開度を調節する処理内容を示す。図12に示すバイパス弁8の開度の変更処理は、熱媒体の温度の安定化処理の例である。
ステップS41の処理は、上述のステップS1の処理と同様である。統合制御装置3は、ステップS41の処理を行うことなく、ステップS1の処理を行った後、ステップS42の処理を実行してもよい。ステップS42の処理は、ステップS3の処理と同様である。統合制御装置3は、ステップS42の処理を行うことなく、ステップS3の処理を行ってもよい。そして、統合制御装置3は、ステップS3において、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の減少を判定した場合には、ステップS43の処理を実行してもよい。ステップS3またはステップS42において熱媒体の流量が減少していないと判定された場合には、冷凍サイクルシステム100は、ステップS41に処理を戻す。
熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量が減少した場合には(ステップS42:YES)、ステップS43において統合制御装置3の指示部32は、バイパス弁8の開度を変化させる。ステップS43の処理後、冷凍サイクルシステム100は、処理をステップS41に戻す。
以下、実施の形態5に係る冷凍サイクルシステム100による効果について述べる。実施の形態5における熱源装置1は、熱媒体によって対象を冷却または加熱する負荷システム4と、熱媒体を流通させる熱媒体配管5を介して接続されて熱媒体回路6を形成する。熱媒体回路6は、負荷システム4と並列に接続されたバイパス配管52が設けられている。バイパス配管52は、負荷システム4に流れる熱媒体の流量を調節するバイパス弁8が設けられている。制御装置は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の変動に応じてバイパス弁8の開度を変化させる。冷凍サイクルシステム100は、変動値に基づいて圧縮機10の容量を変化させることに加え、バイパス弁8の開度を変化させることにより、熱媒体の流量を冷媒の流量に合わせて調節できる。具体的には、冷凍サイクルシステム100は、熱媒体熱交換器14を流れる冷媒の流量を少なくすると共に、熱媒体の流量を増加させることができ、熱媒体の温度の安定化を図ることができる。
実施の形態6.
実施の形態1~実施の形態5では、流量情報を流量計17によって取得した。実施の形態6では流量計17に代え、後述する差圧計20によって流量情報を取得する。以下、実施の形態6に係る冷凍サイクルシステム100について詳述する。なお、実施の形態6では、実施の形態1~実施の形態5における構成要素と同様の構成要素に対し、同一の符号を付すものとする。また、実施の形態6において、実施の形態1~実施の形態5における構成と同様の構成、および、実施の形態1~実施の形態5における機能と同様の機能等については、特段の事情がない限り説明を省略する。
図13は、実施の形態6における冷凍サイクルシステムの構成例を示す模式図である。なお、図13では、負荷システム4、または、負荷システム4とバイパス配管52とバイパス弁8との組み合わせの図示を省略する。実施の形態6における熱源装置1は、上述の流量計17に代えて、差圧計20を備える。図13では、差圧計20が熱源装置1の外郭を構成する筐体の内部に設置された例が示されるが、差圧計20は、熱源装置1の外部に設けられてもよい。実施の形態6における熱源装置1は、図13に示す熱源装置1に代え、図2または図3に示す熱源装置1であって、流量計17を差圧計20に置き換えた熱源装置1であってもよい。あるいは、実施の形態6における熱源装置1は、図2に示すように、熱媒体配管5に対して直列的に設けられた複数の冷媒回路19と、図3に示すように、熱媒体配管5に対して並列的に設けられた複数の冷媒回路19とを含み、流量計17を差圧計20に置き換えた熱源装置1であってもよい。
差圧計20は、熱媒体熱交換器14の上流側と下流側の各々の熱媒体配管5に接続される。そして、差圧計20は、熱媒体熱交換器14の上流側の熱媒体配管5における熱媒体の圧力と、当該熱媒体熱交換器14の下流側の熱媒体配管5における熱媒体の圧力との間の差圧を計測する。差圧計20は、上述の流量取得装置の例である。また、差圧計20によって計測される差圧の値は、流量情報の例である。
なお、実施の形態6における熱源装置1が、図2に示すように直列接続された複数の熱媒体熱交換器14を備える場合には、差圧計20は、当該複数の熱媒体熱交換器14のうち、いずれか1つの熱媒体熱交換器14の上流側と下流側の各々の熱媒体配管5に接続される。あるいは、差圧計20は、2つ以上の熱媒体熱交換器14の上流側と下流側の各々の熱媒体配管5に接続されてもよい。差圧計20は、2つ以上の熱媒体熱交換器14の上流側と下流側の各々の熱媒体配管5に接続される場合には、当該2以上の熱媒体熱交換器14の上流側の熱媒体配管5における熱媒体の圧力と、当該2以上の熱媒体熱交換器14の下流側の熱媒体配管5における熱媒体の圧力との間の差圧を計測する。
統合制御装置3は、差圧計20から、計測結果である差圧の値を周期的に取得する。なお、統合制御装置3が差圧計20から差圧の値を取得する周期の時間を第1時間とする。統合制御装置3は、熱源制御装置16を介して差圧計20から差圧の値を取得してもよい。
統合制御装置3の変動取得部31は、差圧計20から得られた差圧の値に基づいて、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量を演算などによって取得する。変動取得部31は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量を差圧流量情報に基づいて取得する。差圧流量情報は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量と、当該熱媒体熱交換器14の上流側および下流側の各々における熱媒体の圧力の間の差圧との関係を示す、例えば数式などの情報である。差圧流量情報は、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量と、当該熱媒体熱交換器14の上流側および下流側の各々における熱媒体の圧力の間の差圧との関係を示す表形式の情報であってもよい。
図14は、実施の形態6における差圧流量情報をグラフ化したものを例示する図である。図14に示すように、熱媒体熱交換器14の上流側の熱媒体の圧力と下流側の熱媒体の圧力との差圧が大きければ大きいほど、当該熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量は大きい。変動取得部31は、差圧流量情報によって、差圧計20から取得した差圧の値に基づき、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量を取得できる。
変動取得部31は、差圧計20から周期的に得られた差圧の値に基づき、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の変動値を取得する。
実施の形態6における指示部32~台数決定部35の構成内容および機能等については、上記実施の形態1~実施の形態5と同様である。なお、実施の形態6における記憶部33は、実施の形態1~実施の形態5における記憶部33が記憶する第1対応情報などに加え、更に差圧流量情報を記憶する。
なお、変動取得部31は、差圧を流量に換算することなく、第1時間における差圧の変化から流量の変動値を取得してもよい。この他、指示部32は、第1時間において変化した差圧の値に基づいて合計圧縮機周波数を変化させてもよい。この場合には、第1対応情報は、第1時間における差圧の変化分と、圧縮機制御値とを対応付けるものであってもよい。なお、この場合の第1対応情報が示す、第1時間における差圧の変化分は、第1時間の前後の各差圧の差分であってもよいし、第1時間の開始時点における差圧に対する当該差分の割合であってもよい。第1対応情報が、第1時間における差圧の変化分と、圧縮機制御値とを対応付ける情報である場合には、記憶部33は差圧流量情報を記憶しなくともよい。
以下、実施の形態6に係る冷凍サイクルシステム100による熱媒体の温度の安定化処理について説明する。実施の形態6の当該安定化処理は、図7によって例示される。なお、実施の形態6の当該安定化処理は、図7についての上記説明において、流量計17を差圧計20に読み換え、流量情報を、熱媒体熱交換器14の上流側の熱媒体の圧力と下流側の熱媒体の圧力との差圧の値としたものになる。
実施の形態6では、図8~図10および図12に示す処理が実行されてもよい。なお、図9によって例示される実施の形態6の処理は、図9についての上記説明において、流量計17を差圧計20に読み替えたものとなる。
以下、実施の形態6に係る冷凍サイクルシステム100による効果について述べる。実施の形態6における流量取得装置は、熱媒体熱交換器14に流入する熱媒体の圧力と、熱媒体熱交換器14から流出する熱媒体の圧力との間の差分である差圧を計測する差圧計20である。制御装置は、第1時間において流量取得装置が計測した差圧に基づいて、圧縮機10の運転容量を変化させる。そして、制御装置は、変化後の運転容量で圧縮機10を動作させる。流量計17は大型で高価である場合が多いが、流量計17に代えて差圧計20を含む冷凍サイクルシステム100によれば、小型化と費用削減とを図ることができる。
実施の形態7.
実施の形態1~実施の形態5では、熱媒体熱交換器14を通過する熱媒体の流量を流量計17によって取得した。実施の形態6では、熱媒体熱交換器14を通過する熱媒体の流量を、差圧計20による検知結果から取得した。実施の形態7では、熱媒体の流量に関する情報を取得する構成要素を、後述する第1圧力計21および第2圧力計22とする。以下、実施の形態7に係る冷凍サイクルシステム100について詳述する。なお、実施の形態7では、実施の形態1~実施の形態6における構成要素と同様の構成要素に対し、同一の符号を付すものとする。また、実施の形態7において、実施の形態1~実施の形態6における構成と同様の構成、および、実施の形態1~実施の形態6における機能と同様の機能等については、特段の事情がない限り説明を省略する。
図15は、実施の形態7における冷凍サイクルシステムの構成例を示す模式図である。なお、図15では、負荷システム4、または、負荷システム4とバイパス配管52とバイパス弁8との組み合わせの図示を省略する。実施の形態7における熱源装置1は、上述の流量計17などに代え、第1圧力計21と第2圧力計22とを備える。図15では、第1圧力計21と第2圧力計22とが熱源装置1の外郭を構成する筐体の内部に設置された例が示されるが、第1圧力計21と第2圧力計22の両方または一方は、熱源装置1の外部に設けられてもよい。実施の形態7における熱源装置1は、図15に示す熱源装置1に代え、図2または図3に示す熱源装置1であって、流量計17を第1圧力計21と第2圧力計22とに置き換えた熱源装置1であってもよい。あるいは、実施の形態7における熱源装置1は、図2に示すように、熱媒体配管5に対して直列的に設けられた複数の冷媒回路19と、図3に示すように、熱媒体配管5に対して並列的に設けられた複数の冷媒回路19とを含み、流量計17を第1圧力計21と第2圧力計22とに置き換えた熱源装置1であってもよい。
第1圧力計21は、熱媒体熱交換器14の上流側の熱媒体配管5に設けられ、熱媒体熱交換器14の上流側における熱媒体の圧力を計測する。第2圧力計22は、熱媒体熱交換器14の下流側の熱媒体配管5に設けられ、熱媒体熱交換器14の下流側における熱媒体の圧力を計測する。第1圧力計21および第2圧力計22との組み合わせは、上述の流量取得装置の例である。第1圧力計21と第2圧力計22の各々によって計測された圧力の値は、流量情報の例である。
なお、実施の形態7における熱源装置1が、図2に示すように直列接続された複数の熱媒体熱交換器14を備える場合には、第1圧力計21は、熱源装置1の複数の熱媒体熱交換器14のうち、いずれか1つの熱媒体熱交換器14の上流側の熱媒体配管5に設けられ、第2圧力計22は、当該いずれか1つの熱媒体熱交換器14の下流側の熱媒体配管5に設けられる。あるいは、第1圧力計21は、2つ以上の熱媒体熱交換器14の上流側の熱媒体配管5に設けられ、第2圧力計22は、当該2つ以上の熱媒体熱交換器14の下流側の熱媒体配管5に設けられてもよい。第1圧力計21は、2つ以上の熱媒体熱交換器14の上流側の熱媒体配管5に設けられる場合には、当該2以上の熱媒体熱交換器14の上流側の熱媒体配管5における熱媒体の圧力を計測する。そして、第2圧力計22は、当該2つ以上の熱媒体熱交換器14の下流側の熱媒体配管5に設けられる場合には、当該2以上の熱媒体熱交換器14の下流側の熱媒体配管5における熱媒体の圧力を計測する。
統合制御装置3は、第1圧力計21から、直接的に、または、熱源制御装置16を介して、計測結果である圧力の値を周期的に取得する。実施の形態7では、統合制御装置3が第1圧力計21から圧力の値を取得する周期の時間を第1時間とする。統合制御装置3は、第2圧力計22から、直接的に、または、熱源制御装置16を介して、計測結果である圧力の値を周期的に取得する。実施の形態7では、統合制御装置3が第2圧力計22から圧力の値を取得する周期の時間を第1時間とする。
統合制御装置3の変動取得部31は、第1圧力計21と第2圧力計22から得られた圧力の値に基づいて、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量を演算などによって取得する。変動取得部31は、第1圧力計21から得られた圧力の値と、第2圧力計22から得られた圧力の値との差分を演算し、演算した差分に基づいて、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量を取得する。当該差分は、実施の形態6における差圧に相当する。
変動取得部31は、第1圧力計21から得られた圧力の値と、第2圧力計22から得られた圧力の値との差分である上記差圧により、実施の形態6における差圧流量情報に基づいて、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量を取得する。そして、変動取得部31は、第1圧力計21と第2圧力計22から周期的に得られた圧力の値に基づき、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の変動値を取得する。
なお、変動取得部31は、第1圧力計21から得られた圧力と、第2圧力計22から得られた圧力との差圧から流量を取得することなく、第1時間における当該差圧の変化から流量の変動値を得てもよい。この他、指示部32は、第1時間において変化した差圧の値に基づいて、合計圧縮機周波数を変化させてもよい。
以下、実施の形態7に係る冷凍サイクルシステム100による熱媒体の温度の安定化処理について説明する。実施の形態7の当該安定化処理は、図7によって例示される。なお、実施の形態7の当該安定化処理は、図7についての上記説明において、流量計17を第1圧力計21および第2圧力計22の組み合わせに読み換え、流量情報を、熱媒体熱交換器14の上流側の熱媒体の圧力、および、熱媒体熱交換器14の下流側の熱媒体の圧力の組み合わせとしたものになる。
実施の形態7では、図8~図10および図12に示す処理が実行されてもよい。なお、図9によって例示される実施の形態7の処理は、図9についての上記説明において、流量計17を第1圧力計21および第2圧力計22の組み合わせに読み替えたものとなる。
以下、実施の形態7に係る冷凍サイクルシステム100による効果について述べる。実施の形態7における流量取得装置は、熱媒体熱交換器14に流入する熱媒体の圧力と、熱媒体熱交換器14から流出する熱媒体の圧力とを計測する。具体的には、流量取得装置は、熱媒体熱交換器14に流入する熱媒体の圧力を計測する第1圧力計21と、熱媒体熱交換器14から流出する熱媒体の圧力を計測する第2圧力計22の組み合わせである。制御装置は、第1時間において流量取得装置が計測した、熱媒体熱交換器14に流入する熱媒体の圧力と、熱媒体熱交換器14から流出する熱媒体の圧力とに基づいて、圧縮機10の運転容量を変化させる。そして、制御装置は、変化後の運転容量で圧縮機10を動作させる。これにより、冷凍サイクルシステム100の小型化と、費用削減とが実現できる。
実施の形態8.
実施の形態8では、実施の形態7の第1圧力計21と、後述する第3圧力計23とによって流量情報を取得する。以下、実施の形態8に係る冷凍サイクルシステム100について詳述する。なお、実施の形態8では、実施の形態1~実施の形態7における構成要素と同様の構成要素に対し、同一の符号を付すものとする。また、実施の形態8において、実施の形態1~実施の形態7における構成と同様の構成、および、実施の形態1~実施の形態7における機能と同様の機能等については、特段の事情がない限り説明を省略する。
図16は、実施の形態8に係る冷凍サイクルシステムの構成例を示す模式図である。なお、図16では、負荷システム4、または、負荷システム4とバイパス配管52とバイパス弁8との組み合わせの図示を省略する。実施の形態8における熱源装置1は、実施の形態7の熱源装置1において第2圧力計22に代え、第3圧力計23を備える。実施の形態8では、循環装置15は、熱媒体熱交換器14の上流側に設けられるものとして説明する。図16では、第3圧力計23が熱源装置1の外郭を構成する筐体の内部に設置された例が示されるが、第3圧力計23は、熱源装置1の外部に設けられてもよい。
なお、実施の形態8における熱源装置1は、図16に示す熱源装置1に代え、図2または図3に示す熱源装置1であって、流量計17を第1圧力計21と第3圧力計23とに置き換えた熱源装置1であってもよい。あるいは、実施の形態8における熱源装置1は、図2に示すように、熱媒体配管5に対して直列的に設けられた複数の冷媒回路19と、図3に示すように、熱媒体配管5に対して並列的に設けられた複数の冷媒回路19とを含み、流量計17を第1圧力計21と第3圧力計23とに置き換えた熱源装置1であってもよい。
第3圧力計23は、循環装置15の上流側の熱媒体配管5に設けられ、循環装置15の上流側の熱媒体の圧力を計測する。第1圧力計21と第3圧力計23の組み合わせは、上述の流量取得装置の例である。また、第1圧力計21と第3圧力計23の各々によって計測される圧力の値は、流量情報の例である。なお、実施の形態8における熱源装置1が、図2に示すように直列接続された複数の熱媒体熱交換器14を備える場合には、第1圧力計21は、熱源装置1の複数の熱媒体熱交換器14のうち、いずれか1つの熱媒体熱交換器14の上流側であって循環装置15の下流側の熱媒体配管5に接続され、第3圧力計23は、循環装置15の上流側の熱媒体配管5に接続される。
実施の形態8では、循環装置15を、ポンプと、当該ポンプの駆動装置を有するものとして説明する。ここで、ポンプには、全揚程と吐出量との関係を規定する特性がある。以下では、当該特性をポンプ特性と記載する場合もある。ポンプ特性によって、全揚程に基づいて、循環装置15から吐出される熱媒体の流量が得られる。ここで、第1圧力計21によって計測された圧力と、第3圧力計23によって計測された圧力との間の差圧は、循環装置15の全揚程に対応する。このため、第1圧力計21および第3圧力計23による計測結果と、ポンプ特性とに基づいて、熱媒体熱交換器14に流入する熱媒体の流量が得られる。
統合制御装置3は、第1圧力計21および第3圧力計23から計測結果を周期的に取得する。なお、統合制御装置3が第1圧力計21および第3圧力計23から計測結果を取得する周期の時間を、以下では第1時間として説明する。
統合制御装置3の変動取得部31は、第1圧力計21と第3圧力計23から得られた圧力の値に基づいて、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量を演算などによって取得する。変動取得部31は、第1圧力計21から得られた圧力の値と、第3圧力計23から得られた圧力の値との差分を演算し、演算した差分と、ポンプ特性とに基づいて、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量を取得する。
変動取得部31は、第1圧力計21と第3圧力計23から周期的に得られた圧力の値に基づき、熱媒体熱交換器14を流れる熱媒体の流量の変動値を取得する。
なお、変動取得部31は、第1圧力計21から得られた圧力と、第3圧力計23から得られた圧力との差圧から流量を取得することなく、第1時間における当該差圧の変化から流量の変動値を得てもよい。この他、指示部32は、第1時間において変化した当該差圧の値に基づいて、合計圧縮機周波数を変化させてもよい。
以下、実施の形態8に係る冷凍サイクルシステム100による熱媒体の温度の安定化処理について説明する。実施の形態8の当該安定化処理は、図7によって例示される。なお、実施の形態8の当該安定化処理は、図7についての上記説明において流量計17を第1圧力計21および第3圧力計23の組み合わせに読み換え、流量情報を、循環装置15の上流側の熱媒体の圧力、および、循環装置15の下流側の熱媒体の圧力の組み合わせとしたものになる。
実施の形態8では、図8~図10および図12に示す処理が実行されてもよい。なお、図9によって例示される実施の形態8の処理は、図9についての上記説明において、流量計17を第1圧力計21および第3圧力計23の組み合わせに読み替えたものとなる。
実施の形態8では、流量計17に代えて、第1圧力計21と第3圧力計23とにより流量情報を取得する。これにより、冷凍サイクルシステム100の小型化と、費用削減とが実現できる。
実施の形態9.
実施の形態1~実施の形態8における冷凍サイクルシステム100は、熱媒体を冷却するものであった。実施の形態9における冷凍サイクルシステム100は、熱媒体の加熱も可能にするものである。図17は、実施の形態9に係る冷凍サイクルシステムの構成例を示す模式図である。なお、図17では、流量取得装置の図示を省略する。また、図17では、負荷システム4、または、負荷システム4とバイパス配管52とバイパス弁8との組み合わせの図示を省略する。
実施の形態9では、実施の形態1~実施の形態8における構成要素と同様の構成要素に対し、同一の符号を付すものとする。実施の形態9において、実施の形態1~実施の形態8における構成内容と同様の構成内容、および、実施の形態1~実施の形態8における機能と同様の機能等については、特段の事情がない限り説明を省略する。
図17に示すように、実施の形態9における熱源装置1は、更に流路切替装置24を有する。流路切替装置24は、例えば四方弁を含み、冷媒の流路の方向を切り換える。
実施の形態9における熱源装置1は、図17に示す熱源装置1に代え、複数の冷媒回路19を含む熱源装置1であってもよい。図18は、実施の形態9における、複数の冷媒回路を含む熱源装置の1つ目の構成例を示す図である。図19は、実施の形態9における、複数の冷媒回路を含む熱源装置の2つ目の構成例を示す図である。図18には、熱媒体配管5に対して直列的に複数の冷媒回路19が設けられた熱源装置1が示され、図19には、熱媒体配管5に対して並列的に複数の冷媒回路19が設けられた熱源装置1が示される。なお、図18および図19では、流量取得装置を省略する。図19には、熱媒体配管5に対して並列的に設けられた2つの冷媒回路19を含む熱源装置1が示されるが、熱源装置1は、熱媒体配管5に対して並列的に設けられた3つ以上の冷媒回路19を含んでもよい。
図18および図19に示すように、複数の冷媒回路19の各々には、図1と同様、圧縮機10と流路切替装置24と熱交換器12と膨張弁13と熱媒体熱交換器14とが設けられる。また、複数の冷媒回路19の各々における熱交換器12には、送風機11が設けられる。複数の冷媒回路19は、破線によって示される熱源装置1の外郭を形成する筐体内に収容される。また、熱源制御装置16も当該筐体内に収容される。温度センサ7は、熱源装置1から熱媒体が流出する側の熱媒体配管5に設けられる。図2および図3では、温度センサ7が当該筐体の外部に設けられた例が示されているが、温度センサ7は、当該筐体の内部に設けられてもよい。図18および図19では、循環装置15が当該筐体の内部に設けられた例が示されているが、循環装置15は、当該筐体の外部に設けられてもよい。熱源制御装置16は、当該筐体内に配置される。
熱源装置1は、図18に示すように、熱媒体配管5に対して直列的に設けられた複数の冷媒回路19と、図19に示すように、熱媒体配管5に対して並列的に設けられた複数の冷媒回路19とを含むものでもよい。
図17~図19に示す流路切替装置24における実線部分は、冷凍サイクルシステム100が対象を冷却する場合、すなわち、熱源装置1が熱媒体を冷却する場合における冷媒の流路を示す。一方、流路切替装置24における破線部分は、冷凍サイクルシステム100が対象を加熱する場合、すなわち、熱源装置1が熱媒体を加熱する場合における冷媒の流路を示す。図17における実線で示される矢印は、対象の冷却時において冷媒が流れる方向を指し示し、破線で示される矢印は、対象の加熱時において冷媒が流れる方向を指し示す。
対象の加熱時には、圧縮機10から吐出された高温で高圧の冷媒は、熱媒体熱交換器14へ流入する。熱媒体熱交換器14において熱媒体は、高温の冷媒と熱交換し、加熱される。熱媒体熱交換器14から流出した高温の熱媒体は、負荷システム4に流入し、対象を加熱する。
上述の他、熱源装置1は、加熱運転のみを行うものであってもよい。この場合には、熱源装置1における冷媒回路19は、流路切替装置24に代えて、図17~図19において流路切替装置24における破線部分が示す流路に対応する冷媒配管18を含む。
実施の形態9に係る冷凍サイクルシステム100によれば、対象を加熱することができる。また、熱媒体熱交換器14において熱媒体の温度の過度な上昇を抑制することができる。
実施の形態1~実施の形態9では、熱交換器12として、冷媒と空気とを熱交換させる空冷式の熱交換器を示したが、熱交換器12は、冷媒と水等の液体とを熱交換させる水冷式の熱交換器であってもよい。
上記実施の形態1、および実施の形態6~実施の形態9では、統合制御装置3が、流量取得装置による流量情報に基づいて、熱源装置1の圧縮機10の合計容量を変化させる場合を例に挙げて説明した。しかし、統合制御装置3に代え、熱源制御装置16が、流量取得装置による流量情報に基づいて、圧縮機10の合計容量を変化させてもよい。この場合には、熱源制御装置16は、第1対応情報および第2対応情報の両方または一方を記憶し、変動値および流量の両方または一方に基づいて、合計容量を変化させる。
上記実施の形態4では、統合制御装置3が、流量取得装置による流量情報に基づいて、熱源装置1の循環装置15の循環周波数を変化させる場合を例に挙げて説明した。しかし、統合制御装置3に代え、熱源制御装置16が、流量取得装置による流量情報に基づいて、循環周波数を変化させてもよい。この場合には、熱源制御装置16は、第6対応情報を記憶し、変動値に基づいて循環周波数を変化させる。
以上、実施の形態について説明したが、本開示の内容は、実施の形態に限定されるものではなく、想定しうる均等の範囲を含む。