以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る組電池1の構成の一例を示す図である。図1に示すように、組電池1は、エンドプレート7、8と、拘束バンド9と、複数の単電池10とを備える。複数の単電池10は、予め定められた配置方向に沿って一列に複数個(たとえば、10個)配置される。また、複数の単電池10は、厚さ方向の端面が隣接する単電池10の厚さ方向の端面と対向するように配置される。複数の単電池10の間の各々には、荷重調整機構20が設けられる。複数の単電池10と、荷重調整機構20とによって電池列40が形成されている。
電池列40には、予め定められた配置方向から挟み込むようにエンドプレート7,8が設けられる。電池列40およびエンドプレート7,8には、配置方向についてエンドプレート7,8間の距離が拡大することを抑制するように拘束バンド9が設けられる。
拘束バンド9は、単電池10の上面側であって、かつ、幅方向についての両端部と、単電池10の下面側であって、かつ、幅方向についての両端部との4箇所に設けられる。
単電池10は、密閉型の二次電池であり、上面に開口部を有する直方形状の電池ケース11と、開口部を閉塞(封止)する蓋体13と、電源ケース11内に収容される扁平形状の電極体(図示せず)とを含む。蓋体13には、安全弁13jと、正極外部端子19bと、負極外部端子19cとが設けられる。蓋体13の全周が溶接によって電池ケース11の開口部に接合されている。これにより、単電池10内が密閉状態とされている。
電極体は、たとえば、シート状の正極および負極をシート状のセパレータ(いずれも図示せず)を介して捲回して構成される。この電極体には、正極外部端子19bと電気的に接続する正極接続部材と、負極外部端子19cと電気的に接続する負極接続部材とが溶接されている。
実施の形態1に係る組電池1では、複数の単電池10と荷重調整機構20とによって構成される電池列40に対し、この電池列40を挟むエンドプレート7,8によって配置方向に所定の拘束荷重(圧縮荷重)を加えた状態で、これらを4つの拘束バンド9を組み付けることにより、電池列40とエンドプレート7,8とが一体的に拘束される。
また、図1に示すように、組電池1では、配置方向において隣り合う単電池10の正極外部端子19bと負極外部端子19cとが、バスバー3により電気的に接続されている。
より詳細には、バスバー3は、矩形形状の金属板によって構成され、正極外部端子19bおよび負極外部端子19cを挿通可能とする貫通孔が2つ形成されている。バスバー3の一方の貫通孔内に正極外部端子19bを挿通させた状態で、正極外部端子19bの雄ねじにナット5を螺合させて、負極外部端子19cとバスバー3とが締結される。このようにして、隣接する単電池10がバスバー3によって接続されることによって、組電池1を構成する複数の単電池10が電気的に直列に接続される。
上述したような構成を有する組電池1の充放電時においては、単電池10の膨張と収縮とに起因して拘束荷重の変動が生じる。
図2は、組電池1に作用する充放電に伴う拘束荷重の変化の一例を示すタイミングチャートである。図2の縦軸は、拘束荷重を示す。図2の横軸は、時間を示す。図2に示すように、充放電によって単電池10が膨張する場合には、拘束荷重が増加していく。そして、充放電が停止するなどして単電池10が収縮する場合には、拘束荷重が減少していく。このように、充放電が繰り返されることにより充放電に伴う拘束荷重は一定の変化幅内で増減を繰り返す。
このような組電池1の拘束荷重の変動は、たとえば、単電池10間に配置された荷重調整機構20によって、拘束荷重を一定に保持し得る。
しかしながら、このような組電池1の充放電時における拘束荷重の変動は、一定の変化幅の中に納まるため、これらの変動に加えて、単電池10の経年劣化による拘束荷重の増加が発生する場合に、拘束荷重を一定に保持できない場合がある。
図3は、組電池1に作用する経年劣化に伴う拘束荷重の変化の一例を示すタイミングチャートである。図3の縦軸は、拘束荷重を示す。図3の横軸は、時間を示す。図3に示すように、経年劣化することによって単電池10内にガスが発生して単電池10の外形が膨張する場合には、ガス量の増加にともなって単電池10内の圧力が増加し、圧力の増加にともない単電池10の外形の膨張量が増加する。単電池10の外形が膨張した結果、拘束荷重が増加していくこととなる。
これにより、組電池1に作用する全体の拘束荷重は増加する傾向を示す。図4は、組電池1に作用する全体の拘束荷重の変化の一例を示すタイミングチャートである。図4の縦軸は、拘束荷重を示す。図4の横軸は、時間を示す。図4に示すように、組電池1に作用する全体の拘束荷重は、充放電により一定の変化幅の範囲内で増減を繰り返しつつ、経年劣化に伴う拘束荷重の増加によって一定の変化幅を示す範囲が、拘束荷重が増加する方向に移動していく。
そのため、組電池1の充放電時の拘束荷重の変動に加えて、電池セルの経年劣化による変化幅が移動することによって拘束荷重を一定に保持できない場合がある。
そこで、実施の形態1においては、組電池1の荷重調整機構20が以下のように構成されるものとする。すなわち、荷重調整機構20は、単電池10間に設けられ、単電池10を絶縁する板状の複数のスペーサと、スペーサ間に設けられる絶縁部材とを備えるものとする。絶縁部材は、スペーサよりも高い硬度を有し、スペーサ間の複数の箇所において絶縁部材を挟む2つのスペーサの各々に接触するように設けられ、かつ、拘束荷重の増加によって2つのスペーサ間の隙間が最小となる場合でも絶縁部材がスペーサを貫通しない配置方向の厚さを有するものとする。
このようにすると、充放電による単電池10の膨張に加えて、経年劣化により単電池10が膨張することによって拘束荷重が増加した場合には、スペーサよりも高い硬度を有する絶縁部材がスペーサにめり込むことで拘束荷重が想定以上に増加することを抑制することができる。絶縁部材は、2つのスペーサ間の隙間が小さくなった際に、スペーサ間で突っ張る突っ張り部材として機能する。なお、以下の説明において、絶縁部材は、絶縁性剛体と記載する。
図5は、荷重調整機構20の詳細な構成を示す断面図である。図5に示すように、荷重調整機構20は、第1スペーサ21と、第2スペーサ22と、位置決め部材(保持部材)23と、絶縁性剛体24,25,26とを含む。
第1スペーサ21と第2スペーサ22とは、いずれも板状の部材であって、単電池10の厚さ方向の端面と略同じ矩形形状を有する。第1スペーサ21および第2スペーサ22とは、隣接する単電池10と当接して設けられる。第1スペーサ21と第2スペーサ22との間には、配置方向からみて第1スペーサ21または第2スペーサ22と略同じ矩形形状を有する位置決め部材23が設けられる。
位置決め部材23の複数の箇所には、絶縁性剛体24,25,26を含む複数の絶縁性剛体が設けられる。複数の絶縁性剛体の位置は、位置決め部材23によって制限される。位置決め部材23には、複数の箇所に貫通孔が設けられる。複数の絶縁性剛体は、位置決め部材23の所定の位置に設けられる貫通孔に圧入されて高さ方向および幅方向の位置が制限される。なお、圧入に加えてまたは代えて接着剤による接着が行なわれてもよい。図5においては、複数の絶縁性剛体のうちの絶縁性剛体24,25,26を含む断面が示される。
第1スペーサ21、第2スペーサ22および位置決め部材23の各々は、たとえば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)のうちのいずれかの材料を用いて構成される。第1スペーサ21,第2スペーサ22および位置決め部材23は、いずれも同じ材料を用いて構成されてもよいし、いずれも異なる材料を用いて構成されてもよいし、少なくともいずれか1つが他と異なる材料を用いて構成されてもよい。
複数の絶縁性剛体は、いずれも第1スペーサ21および第2スペーサ22よりも高い硬度を有する材料を用いて構成される。複数の絶縁性剛体の各々は、たとえば、アルミナやジルコニアなどのセラミック材料を用いて構成される。
図5に示されるように、絶縁性剛体24,25,26の単電池10の幅方向から視た断面は、予め定められた形状を有する。実施の形態1においては、絶縁性剛体24,25,26の単電池10の幅方向から視た断面は、たとえば、多角形状を有するものとする。具体的には、絶縁性剛体24,25,26の断面は、たとえば、幅方向から視て上下左右対称の八角形の形状を有する。複数の絶縁性剛体は、すべて同じ形状を有するものとする。なお、複数の絶縁性剛体の単電池の10の厚さ方向から視た断面は、たとえば、円形状であるものとする。
図6は、荷重調整機構を構成する各部材の厚さを説明するための図である。図6には、図5の枠線部分を拡大した図が示される。図6に示すように、第1スペーサ21および第2スペーサ22の厚さ(配置方向における長さ、以下同じ)をtp1とし、位置決め部材の厚さをtp2とし、絶縁性剛体25の厚さをtrとする。この場合、各部材の厚さは、tp2<tr<tp2+2×tp1の式で示される大小関係が成立するように設定される。上記式は、第1スペーサ21および第2スペーサ22間の隙間が最小となる場合でも絶縁性剛体25が第1スペーサ21および第2スペーサ22を貫通しない配置方向の厚さを絶縁性剛体25が有するように設定される。
図7は、位置決め部材23に設けられる複数の絶縁性剛体の配置の一例を説明するための図である。図7に示すように、複数の絶縁性剛体(絶縁性剛体24,25,26を含む)は、位置決め部材23の平面に対して、高さ方向に3個ずつ、幅方向に10個ずつ行列状にそれぞれ配置される。すなわち、位置決め部材23には、30個の絶縁性剛体が配置される。複数の絶縁性剛体は、高さ方向について予め定められた第1間隔をあけて配置されるとともに、幅方向について予め定められた第2間隔をあけて配置される。実施の形態1においては、第1間隔は、第2間隔よりも大きいものとして説明するが、第2間隔とは同じであってもよいし、第2間隔よりも小さくしてもよい。本実施の形態において、複数の絶縁性剛体24,25,26のうち絶縁性剛体25は、高さ方向における単電池10の中央領域に対応する第1領域に配置された第1突っ張り部材に相当する。複数の絶縁性剛体24,26は、高さ方向において、上記中央領域の両外側に位置する単電池10の外側領域に対応する第2領域に設けられた第2突っ張り部材に相当する。
複数の絶縁性剛体の幅方向および高さ方向の個数は、複数の絶縁性剛体の各々から第1スペーサ21および第2スペーサ22に作用する拘束荷重が全体に拡散するように設定されればよく、図7に示す配置に限定されるものではない。また、複数の絶縁性剛体の位置は、単電池10の充放電時の膨張と収縮が行なわれる状態、使用初期の経年劣化による膨張が生じていない状態、および、使用中期から後期の経年劣化による膨張が生じている状態を考慮して設定される。
上述のように構成される組電池1は、以下のような手順によって組付けられる。たとえば、第1スペーサ21、第2スペーサ22および位置決め部材23が予め定められた矩形形状に成形される。位置決め部材23の所定の位置に貫通孔が形成される。貫通孔に複数の絶縁性剛体が圧入される。単電池10の厚さ方向が配置方向に一致するようにして10個の単電池10が配置される。単電池10間に第1スペーサ21と位置決め部材23と第2スペーサ22とを含む荷重調整機構20が挿入される。このとき、位置決め部材23は、第1スペーサ21および第2スペーサ22の間に配置される。そして、エンドプレート7,8で挟み込むようにして電池列40に対して拘束荷重が作用される。この状態で、拘束バンド9によって電池列40が拘束され組電池1が形成される。
以上のような構造に基づく実施の形態1に係る組電池1の荷重調整機構20の作用について説明する。図8は、組電池1の荷重調整機構20の作用を説明するための図である。図8(A)の荷重調整機構20に示すように、初期状態においては、絶縁性剛体24,25および26は、第1スペーサ21および第2スペーサ22に対して接触した状態になる。単電池10が初期状態である場合の充放電による単電池10の膨張と収縮時には、第1スペーサ21、第2スペーサ22および絶縁性剛体24,25,26の各々が弾性変形することによって拘束荷重が吸収されるため、単電池10に想定以上の拘束荷重が作用することが抑制される。
図8(B)の荷重調整機構20に示すように、経年劣化した後においては、単電池10内においてガスが発生すると、ガス量の増加にともなって単電池10の外形が膨張していく。その結果、第1スペーサ21および第2スペーサ22間の隙間が小さくなるように第1スペーサ21および第2スペーサ22の各々が移動する。そのため、第1スペーサ21と位置決め部材23との隙間および第2スペーサ22と位置決め部材23との隙間の各々が小さくなる。絶縁性剛体24,25,26は、第1スペーサ21および第2スペーサ22よりも高い硬度を有するため、第1スペーサ21および第2スペーサ22にめり込んでいく。このとき、第1スペーサ21および第2スペーサ22において塑性変形が生じる。そのため、ガス発生に伴う膨張により増加した拘束荷重が第1スペーサ21および第2スペーサ22の塑性変形により吸収され、単電池10に想定以上の拘束荷重が作用することが抑制される。
図9は、実施の形態1に係る組電池1に作用する充放電に伴う拘束荷重の変化の一例を示すタイミングチャートである。図9の縦軸は、拘束荷重を示す。図2の横軸は、時間を示す。図9に示す拘束荷重の変化については、図2に説明した充放電に伴う拘束荷重の変化と同様である。そのため、その詳細な説明は繰り返さない。
図10は、実施の形態1に係る組電池1に作用する経年劣化に伴う拘束荷重の変化の一例を示すタイミングチャートである。図10の縦軸は、拘束荷重を示す。図10の横軸は、時間を示す。時間t(0)になるまでの期間においては、図10の実線に示すように、経年劣化することによって単電池10内にガスが発生して単電池10の外形が膨張する場合には、ガス量の増加にともなって単電池10内の圧力が増加し、圧力の増加にともない単電池10の外形の膨張量が増加する。単電池10の外形が膨張した結果、拘束荷重が増加していくこととなる。
一方、時間t(0)に到達すると、第1スペーサ21および第2スペーサ22に複数の絶縁性剛体がめり込み、第1スペーサ21および第2スペーサ22が塑性変形する。第1スペーサ21および第2スペーサ22の塑性変形により拘束荷重が吸収されるともに弾性変形による反力が生じないため、図10の破線に示すように、拘束荷重が減少する。
図11は、実施の形態1に係る組電池1に作用する全体の拘束荷重の変化の一例を示すタイミングチャートである。図11の縦軸は、拘束荷重を示す。図11の横軸は、時間を示す。図11の実線に示すように、時間t(0)になるまでの期間においては、組電池1に作用する全体の拘束荷重は、充放電により一定の変化幅の範囲内で増減を繰り返しつつ、経年劣化に伴う拘束荷重の増加によって一定の変化幅を示す範囲が、拘束荷重が増加する方向に移動していく。
一方、図11の破線に示すように、時間t(0)に到達すると、経年劣化により増加した拘束荷重が第1スペーサ21および第2スペーサ22の塑性変形により吸収されるため、変化幅を示す範囲が、拘束荷重が増加する方向に移動することが抑制される。これにより、単電池10に想定以上の拘束荷重が作用することが抑制される。
以上のようにして、実施の形態1に係る組電池1によると、充放電による単電池10の膨張に加えて、経年劣化により単電池10が膨張することによって拘束荷重が増加した場合には、絶縁性剛体24,25,26を含む複数の絶縁性剛体が第1スペーサ21および第2スペーサ22にめり込むことで拘束荷重が想定以上に増加することを抑制することができる。これにより、拘束荷重を一定に保持することができる。したがって、経年劣化による拘束荷重の増加を抑制する組電池を提供することができる。
以下、変形例について記載する。
上述の実施の形態1では、絶縁性剛体24,25,26は、高さ方向と幅方向とに行列状配置されるものとして説明したが、特に行列状に配置されることに限定されるものではない。図12は、変形例における複数の絶縁性剛体の配置の第1例を説明するための図である。図12に示すように、複数の絶縁性剛体は、矩形形状の位置決め部材23における対角線上に配置されてもよい。図12においては、複数の絶縁性剛体を対角線に沿って等間隔で配置した場合を一例として示しているが、対角線に沿って等間隔に配置することに特に限定されるものではない。
さらに上述の実施の形態1では、絶縁性剛体24,25,26は、高さ方向について3個配置されるものとして説明したが、特に高さ方向に設けられる個数は3個に限定されるものではない。図13は、変形例における複数の絶縁性剛体の配置の第2例を説明するための図である。図13に示すように、複数の絶縁性剛体は、位置決め部材23の平面に対して、高さ方向に4個ずつ、幅方向に10個ずつ行列状にそれぞれ配置されてもよい。
さらに上述の実施の形態1では、高さ方向に配置される絶縁性剛体の間隔が幅方向に配置される絶縁性剛体の間隔よりも長いものとして説明したが、特に限定されるものではない。図14は、変形例における複数の絶縁性剛体の配置の第3例を説明するための図である。図14に示すように、複数の絶縁性剛体は、位置決め部材23の平面に対して、高さ方向に7個ずつ、幅方向に6個ずつ行列状に配置されるようにしてもよい。この場合において、高さ方向に配置される絶縁性剛体の間隔は、幅方向に配置される絶縁性剛体の間隔よりも短くなる。
さらに上述の実施の形態1では、複数の絶縁性剛体は、行列状に配置されるものとして説明したが、特にこのような配置に限定されるものではない。図15は、変形例における複数の絶縁性剛体の配置の第4例を説明するための図である。図15に示すように、複数の絶縁性剛体は、たとえば、位置決め部材23の平面に設定される格子線上に配置されてもよい。すなわち、複数の絶縁性剛体は、位置決め部材23の外縁から所定距離離れた位置に設定された枠線に沿って配置されるとともに、高さ方向について枠線の横線に平行な中央線に沿って配置されるとともに、幅方向について枠線の縦線に平行な2本の線に沿って配置されてもよい。
さらに上述の実施の形態1では、複数の絶縁性剛体は、行列状に配置されるものとして説明したが、特に規則的に配置されることに限定されるものではない。図16は、変形例における複数の絶縁性剛体の配置の第5例を説明するための図である。図16に示すように、複数の絶縁性剛体は、たとえば、無作為的に設定された予め定められた位置に配置されてもよい。
さらに上述の実施の形態1では、複数の絶縁性剛体は、高さ方向について3個ずつ均等な間隔で配置される場合を一例として説明したが、特に高さ方向に均等な間隔で配置されることに限定されるものではない。複数の絶縁性剛体は、たとえば、使用中期や末期において膨張状態になる単電池10において拘束荷重が集中する単電池10の高さ方向についての中央部分に集中的に設けられるようにしてもよい。
さらに上述の実施の形態1では、絶縁性剛体の幅方向から視た断面が八角形状である場合を一例として説明したが、特にこのような形状に限定されるものではない。絶縁性剛体は、たとえば、単電池10の膨張によって第1スペーサ21および第2スペーサ22の間の隙間が小さくなる場合に、第1スペーサ21および第2スペーサ22のいずれも貫通しないようにするとともに、貫通した場合でも電池ケース11を保護される断面形状が形成されてもよい。図17は、変形例における絶縁性剛体の断面形状の第1例を説明するための図である。図17に示すように、絶縁性剛体は、たとえば、矩形形状の断面を有していてもよい。このようにすると、先細りの断面形状である場合と比較して電池ケース11との接触面積が大きくなるため、絶縁性剛体が仮に貫通しても絶縁性剛体から電池ケース11に作用する力が分散し、電池ケース11の保護が図れる。
さらに上述の実施の形態1では、絶縁性剛体の幅方向から視た断面が八角形状である場合を一例として説明したが、特にこのような形状に限定されるものではない。図18は、変形例における絶縁性剛体の断面形状の第2例を説明するための図である。図18に示すように、絶縁性剛体は、たとえば、楕円形状の断面を有していてもよい。
さらに上述の実施の形態1では、複数の絶縁性剛体がいずれも同じ断面形状を有するものとして説明したが、部位によって(たとえば、高さ方向や幅方向で位置が異なる場合)異なる断面形状を有するように複数の絶縁性剛体が構成されてもよい。
さらに上述の実施の形態1では、複数の絶縁性剛体が位置決め部材23の貫通孔に圧入して配置されるものとして説明したが、特にこのような構成に限定されるものではない。複数の絶縁性剛体は、たとえば、位置決め部材23の表面に接着されるようにしてもよい。図19は、変形例における絶縁性剛体の断面形状の第3例を説明するための図である。図19に示すように、絶縁性剛体は、2つの絶縁部材で構成され、位置決め部材23の幅方向から視て左側表面と右側表面とにおける同じ高さ方向および同じ幅方向の位置に接着剤を用いて接着されてもよい。
さらに上述の実施の形態1では、複数の絶縁性剛体は、第1スペーサ21と第2スペーサ22との間に設けられる位置決め部材23に配置されるものとして説明したが、たとえば、位置決め部材23を省略し、第1スペーサ21と第2スペーサ22とのうちの少なくともいずれかに配置されてもよい。
図20は、変形例における荷重調整機構20の詳細な構成を示す断面図である。図20に示すように、この変形例における荷重調整機構20は、第1スペーサ21と、第2スペーサ22と、絶縁性剛体29,30,31とを含む。なお、絶縁性剛体30は、上述の第1突っ張り部材に相当し、絶縁性剛体29、31は、上述の第2突っ張り部材に相当する。
第1スペーサ21および第2スペーサ22は、第2スペーサ22に絶縁性剛体29,30,31を含む複数の絶縁性剛体が配置される点を除き、上述の実施の形態1における第1スペーサ21および第2スペーサ22の形状および材質と同じである。そのため、その詳細な説明は繰り返さない。
第2スペーサ22に設けられる複数の絶縁性剛体の材質については、上述の実施の形態1における絶縁性剛体24,25,26と同じである。そのため、その詳細な説明は繰り返さない。
絶縁性剛体29,30,31の断面は、予め定められた形状を有し、たとえば、六角形状を有する。具体的には、絶縁性剛体29,30,31の断面は、第2スペーサ22との接触面積が第1スペーサ21との接触面積よりも大きくなるように第1スペーサ21に近い方の端部が先細りした六角形状を有する。絶縁性剛体29,30,31は、第1スペーサ21と第2スペーサ22との隙間が最小となる場合でも(すなわち、第1スペーサ21と第2スペーサ22とが接触する場合でも)第1スペーサ21および第2スペーサ22が貫通しない配置方向の厚さを有する。絶縁性剛体29,30,31は、第1スペーサ21に対しては当接しており、かつ、第2スペーサ22に対して接着剤を用いて接着される。
図21は、変形例における第2スペーサ22に配置される複数の絶縁性剛体の第1配置例を説明するための図である。図21を示すように、複数の絶縁性剛体は、第2スペーサ22に対して、高さ方向に3個ずつ、幅方向に10個ずつ行列状に配置される。その結果、30個の絶縁性剛体が第2スペーサ22に対して配置される。図22は、変形例における第1スペーサ21の構成を説明するための図である。図22に示すように、第1スペーサ21には、絶縁性剛体は配置されない。
上述の変形例に係る組電池1は、以下のような手順で組付けられる。たとえば、第1スペーサ21および第2スペーサ22が予め定められた矩形形状に成形される。第2スペーサ22の単電池10と当接する面とは反対側の面に複数の絶縁性剛体が接着剤を用いて予め定められた位置に接着される。単電池10の厚さ方向が配置方向に一致するようにして10個の単電池10が配置される。単電池10間に第1スペーサ21と第2スペーサ22とを含む荷重調整機構20が挿入される。そして、エンドプレート7,8で挟み込むようにして電池列40に対して拘束荷重が作用される。この状態で、拘束バンド9によって電池列40が拘束され組電池1が形成される。
以上のような構造に基づくこの変形例に係る組電池1の荷重調整機構20の作用について説明する。図23は、変形例に係る組電池1の荷重調整機構20の作用を説明するための図である。初期状態においては、図20で示したように、絶縁性剛体29,30,31は、第1スペーサ21および第2スペーサ22に対して接触した状態になる。単電池10が初期状態である場合の充放電による単電池10の膨張と収縮時には、第1スペーサ21、第2スペーサ22および絶縁性剛体29,30,31の各々が弾性変形することによって拘束荷重が吸収されるため、単電池10に想定以上の拘束荷重が作用することが抑制される。
経年劣化した後においては、図23に示すように、単電池10内においてガスが発生すると、ガス量の増加にともなって単電池10の外形が膨張していく。その結果、第1スペーサ21および第2スペーサ22の隙間が小さくなるように第1スペーサ21および第2スペーサ22の各々が移動する。絶縁性剛体29,30,31は、第1スペーサ21および第2スペーサ22よりも高い硬度を有しているとともに第1スペーサ21との接触面積が第2スペーサ22の接触面積よりも小さいため第1スペーサ21にめり込んでいく。このとき、第1スペーサ21において塑性変形が生じる。そのため、ガス発生に伴う膨張により増加した拘束荷重が第1スペーサ21の塑性変形により吸収され、単電池10に想定以上の荷重が作用することが抑制される。
この変形例においては、複数の絶縁性剛体は、第2スペーサ22の表面にのみ配置され、第1スペーサ21に配置されないものとして説明したが、第1スペーサ21の表面および第1スペーサ21の表面に対向する第2スペーサ22の表面の双方に配置されてもよい。
図24は、他の変形例における荷重調整機構20の詳細な構成を示す断面図である。この変形例における荷重調整機構20は、第1スペーサ21と、第2スペーサ22と、絶縁性剛体32、33,34,35,36,37とを含む。なお、絶縁性剛体34,35は、上述の第1突っ張り部材に相当し、絶縁性剛体32-33,36-37は、上述の第2突っ張り部材に相当する。
第1スペーサ21および第2スペーサは、絶縁性剛体32、33,34,35,36,37が配置される点を除き、上述の実施の形態1における第1スペーサ21および第2スペーサ22の形状および材質と同じである。そのため、その詳細な説明は繰り返さない。
さらに、第1スペーサ21および第2スペーサ22に配置される絶縁性剛体32、33,34,35,36,37の材質については、上述の実施の形態1における絶縁性剛体24,25,26と同じである。そのため、その詳細な説明は繰り返さない。
絶縁性剛体32、33,34,35,36,37の断面は、予め定められた形状を有し、たとえば、六角形状を有する。具体的には、絶縁性剛体33,35,37の断面は、第1スペーサ21との接触面積が第2スペーサ22との接触面積よりも大きくなるように第2スペーサ22に近い方の端部が先細りした六角形状を有する。さらに、絶縁性剛体33,35,37は、第2スペーサ22に対しては当接しており、かつ、第1スペーサ21に対して接着剤を用いて接着される。さらに、絶縁性剛体32,34,36の断面は、第2スペーサ22との接触面積が第1スペーサ21との接触面積よりも大きくなるように第1スペーサ21に近い方の端部が先細りした六角形状を有する。絶縁性剛体32,34,36は、第1スペーサ21に対しては当接しており、かつ、第2スペーサ22に対して接着剤を用いて接着される。
図25は、変形例における第2スペーサ22に配置される複数の絶縁性剛体の第2配置例を説明するための図である。図25に示すように、複数の絶縁性剛体は、第2スペーサ22に対して高さ方向に3個ずつ、幅方向に10個ずつ行列状に配置される。その結果、30個の絶縁性剛体が第2スペーサ22に対して配置される。
図26は、変形例における第1スペーサ21に配置される複数の絶縁性剛体の配置例を説明するための図である。図26に示すように、複数の絶縁性剛体は、第1スペーサ21に対して高さ方向に3個ずつ、幅方向に10個ずつ行列状に配置される。その結果、30個の絶縁性剛体が第1スペーサ21に対して配置される。さらに、第1スペーサ21に配置される複数の絶縁性剛体は、第1スペーサ21と第2スペーサ22とが単電池10の間に組み付けられた状態で第2スペーサ22に配置される複数の絶縁性剛体と対向しないように配置される。図26においては、第1スペーサ21に配置される複数の絶縁性剛体の各々は、第2スペーサ22に設けられる複数の絶縁性剛体の各々に対向する位置から高さ方向に所定の距離だけずれた位置に配置される。なお、第1スペーサ21に配置される複数の絶縁性剛体と、第2スペーサ22に配置される複数の絶縁性剛体とは、単電池10に組み付けられるときに互いに対向しない位置に配置されればよく、高さ方向および幅方向のうちの少なくともいずれかにずれた位置に配置されればよい。
なお、絶縁性剛体の厚さは、第1スペーサ21と第2スペーサ22との間の隙間が最小となる場合にも第1スペーサ21および第2スペーサ22を貫通しない厚さであればよく、たとえば、第1スペーサ21の厚さおよび第2スペーサ22の厚さよりも小さい厚さである。
この変形例では、絶縁性剛体の幅方向から視た断面形状は、図24に示すように、六角形状を有する場合を一例として説明したが、特にこのような形状に限定されるものではない。
図27は、変形例における絶縁性剛体の断面形状の第4例を説明するための図である。図27に示すように、絶縁性剛体38は、接着面以外が曲線で形成された半楕円形状を有していてもよい。図28は、変形例における絶縁性剛体の断面形状の第5例を説明するための図である。図28に示すように、絶縁性剛体39は、対向する第1スペーサ21に近くなるほど先細った形状を有していてもよい。
なお、上記した変形例は、その全部または一部を適宜組み合わせて実施してもよい。
一般的に、単電池に具備される電池要素として巻回電極体を用いる場合には、充放電、あるいは経年劣化による単電池の変形量(より特定的には電池要素の変形量)は、単電池の高さ方向における中央部とその両端部とで異なる。中央部が大きく変形するのに対して、両端部の変形は小さい。このため、高さ方向において拘束荷重にばらつきが生じる。
実施の形態2以降に記載の組電池にあっては、以下に説明するように、経年劣化による拘束荷重の増加を抑制しつつ、さらに高さ方向における拘束荷重のばらつきを抑制することができる。
(実施の形態2)
図29は、実施の形態2に係る組電池の縦断面図である。図30は、図29に示すXXX-XXX線に沿った断面図である。図29および図30を参照して、実施の形態2に係る組電池1Aについて説明する。
図29および図30に示すように、実施の形態2に係る組電池1Aは、実施の形態1に係る組電池1と比較した場合に、荷重調整機構20Aの構成が相違する。その他の構成は、ほぼ同様である。
荷重調整機構20Aは、第1スペーサ21、第2スペーサ22、位置決め部材(保持部材)23、第1弾性体41、第2弾性体42、および複数の突っ張り部材50とを含む。
第1スペーサ21、第2スペーサ22、および位置決め部材23は、実施の形態1とほぼ同様の構成を有する。
複数の突っ張り部材50は、第1スペーサ21および第2スペーサ22の間に設けられており、第1スペーサ21および第2スペーサ22よりも高い硬度を有する。複数の突っ張り部材50は、絶縁性剛体によって構成されている。たとえば、複数の突っ張り部材50は、アルミナやジルコニアなどのセラミック材料を用いて構成される。
複数の突っ張り部材50は、複数の第1突っ張り部材51および複数の第2突っ張り部材52を含む。
上記幅方向から見た第1突っ張り部材51および第2突っ張り部材52の断面形状は、たとえば、多角形状を有するものとする。具体的には、第1突っ張り部材51および第2突っ張り部材52の断面形状は、上記幅方向から見て上下左右対称の八角形の形状を有する。第2突っ張り部材52の厚さは、第1突っ張り部材51の厚さよりも厚くなっている。なお、後述するように第1突っ張り部材51および第2突っ張り部材52の断面形状は、適宜変更することができる。
複数の第1突っ張り部材51は、複数の単電池10が列状に配置される配置方向から見た場合に、単電池10の中央領域に対応する第1領域R1に配置されている。複数の第1突っ張り部材51は、たとえば、上記配置方向と直交する単電池10の高さ方向と平行な方向に沿って並ぶものと、上記配置方向および上記高さ方向に直交する単電池10の幅方向と平行な方向に沿って並ぶものと、単電池の対角線に沿って並ぶものとを含む。
複数の第1突っ張り部材51のうち上記高さ方向と平行な方向に沿って並ぶものは、単電池10の幅方向における略中央に配置されている。複数の第1突っ張り部材51のうち上記幅方向と平行な方向に沿って並ぶものは、単電池10の高さ方向における略中央に配置されている。
複数の第1突っ張り部材51は、上記配置方向から見た場合に、単電池10の幅方向の中央を上記高さ方向に沿って延びる単電池の中心線に対して、線対称となる位置に配置されている。
複数の第1突っ張り部材51は、後述するように、拘束荷重によって第1スペーサ21と第2スペーサ22の間の隙間が最小となった状態において、第1スペーサ21および第2スペーサ22を貫通せずに、第1スペーサ21および第2スペーサ22にめり込んだ状態となるように設けられている。なお、拘束荷重によって第1スペーサ21と第2スペーサ22の間の隙間が最小となった状態とは、後述するように、使用末期となり、経年劣化した単電池が膨張した状態を指す。
複数の第2突っ張り部材52は、上記配置方向から見た場合に、単電池10の高さ方向において上記中央領域の両外側に対応する第2領域R2に配置されている。複数の第2突っ張り部材52は、たとえば、上記高さ方向と平行な方向に沿って並ぶものと、単電池10の対角線に沿って並ぶものとを含む。
複数の第2突っ張り部材52のうち上記高さ方向と平行な方向に沿って並ぶものは、単電池10の幅方向における略中央に配置されている。複数の第2突っ張り部材52は、上記配置方向から見た場合に、単電池10の幅方向の中央を上記高さ方向に沿って延びる単電池の中心線に対して、線対称となる位置に配置されている。
なお、第1突っ張り部材51および第2突っ張り部材52の配置は、上記のように限定されず、第1領域R1と第2領域R2に分散して配置される限り、上述した図13~図16に示すように配置されていてもよいし、適宜変更することができる。
第1弾性体41および第2弾性体42は、板状形状を有し、配置方向から見た場合に上記単電池10の中央領域に重なるように配置されている。第1弾性体41および第2弾性体42は、たとえば、組電池1の組付け初期状態において、上記外側領域と同等の拘束荷重を作用させる程度の硬度を有する。第1弾性体41および第2弾性体42は、拘束荷重の増加に伴って変形するゴムや発泡剤が好ましい。
第1弾性体41は、上記組付け初期状態において、複数の第1突っ張り部材51と第1スペーサ21との間に配置されている。第1弾性体41は、第1スペーサ21に隣接して配置されている。第1弾性体41は、接着剤等によって第1スペーサ21に固定されている。上記組付け初期状態において、第1弾性体41は、第1突っ張り部材51に当接しており、これにより、位置決め部材23との間に隙間が形成されている。
第2弾性体42は、上記組付け初期状態において、複数の第1突っ張り部材51と第2スペーサ22との間に配置されている。第2弾性体42は、第2スペーサ22に隣接して配置されている。第2弾性体42は、接着剤等によって第1スペーサ21に固定されている。上記組付け初期状態において、第2弾性体42は、第1突っ張り部材51に当接しており、これにより、位置決め部材23との間に隙間が形成されている。
図31は、実施の形態2に係る組電池に具備される荷重調整機構を構成する各部材の厚さを説明するための図である。
図31に示すように、第1スペーサ21および第2スペーサ22の厚さをtp1とし、位置決め部材の厚さをtp2とし、第1突っ張り部材51の厚さをtr1とし、第2突っ張り部材52の厚さをtr2とする。第1突っ張り部材51の厚さtr1は、第2突っ張り部材51の厚さtr2よりも弾性体の厚さ分だけ小さくなる。
この場合において、第1スペーサ21および第2スペーサ22間の隙間が最小となる場合でも第1突っ張り部材51および第2突っ張り部材52が、第1スペーサ21および第2スペーサ22を貫通しないようするために、以下の関係式(1)を満たすように設定されている。
tp2<tr2<tp2+2×tp1・・・(式1)
ここで、組付け前の第1弾性体41および第2弾性体42の厚さをそれぞれT0(図31において不図示)として、組み付け初期状態における第1弾性体41および第2弾性体42の厚さをT1とし、クリープ等の変形後の第1弾性体41および第2弾性体42の厚さをT2とし、上記T1とT2との間の任意の厚さをT3とする。また、単電池10が膨張した際に変形を許容できる単電池10の厚さをΔtcell(図31において不図示)とする。
この場合において、以下の関係式(2)、(3)、(4)を満たすことが好ましい。
1/2(tr2-tp2)>T0>T1>T3>T2≧0・・・(式2)
tr1+2×T1+tp1=tr2・・・(式3)
tr1+2×-tp2<Δtcell・・・(式4)
図32および図33は、変形例における第1突っ張り部材の断面形状の第1例および第2例を示す断面図である。図32を参照して、実施の形態2に係る第1突っ張り部材51の形状について説明する。
第1突っ張り部材51の断面形状は、以下の第1例および第2例に示すように変形してもよい。
図32に示すように、第1変形例においては、上記幅方向から見た場合に、第1突っ張り部材51の断面形状は、第1弾性体41および第2弾性体42に当接する面が円弧状となる円弧状面を有する。具体的には、第1突っ張り部材51の断面形状は、円形状を有する。なお、第1突っ張り部材51の断面形状は、円形状に限定されず、楕円形状、オーバル形状であってもよい。
図33に示すように、第2変形例においては、上記幅方向から見た場合に、第1突っ張り部材51の断面形状は、第1弾性体41および第2弾性体42に向けて突出する鋭角先端部を有する。具体的には、第1突っ張り部材51の断面形状は、略菱形形状を有する。
なお、第2突っ張り部材52の断面形状も適宜変更することができ、図17および図18を用いて上述したように、矩形形状としたり、楕円形状、あるいはオーバル形状としてもよい。
以下、図34から図70を用いて、比較例1、2、参考例1における組電池1X1、1X2、1Yと、本実施の形態に係る組電池1Aにおいて、初期状態、使用中期の状態、または使用末期の状態における単電池の高さ方向における拘束荷重の分布および単電池の変位量の分布について説明する。
図34は、比較例1における組電池の初期状態を示す組電池の断面図である。図34に示すように、比較例1における組電池1X1にあっては、実施の形態1および実施の形態2に係る組電池1、1Aと比較して、荷重調整機構20、20Aを備えておらず、スペーサ21Xが互いに隣り合う2つの単電池10の間に配置されている。スペーサ21Xは、2つの単電池10によって挟持されている。スペーサ21Xは、絶縁性を有する樹脂プレートによって構成されている。
図35は、比較例1の初期状態において、単電池の高さ方向における拘束荷重の単電池の高さ方向における分布を示す図である。
図35に示すように、初期状態においては、単電池10は膨張しておらず、単電池10に負荷される拘束荷重は、単電池の高さ方向において略一定となっている。
図36は、比較例1の初期状態において、単電池の高さ方向における単電池の変位量の分布を示す図である。
図36に示すように、初期状態においては、単電池10は膨張しておらず、単電池10の変位量は、高さ方向において0である。
図37は、比較例1の使用中期における単電池の状態を示す断面図である。なお、使用中期とは、たとえば、図10および図11に示す時間t(0)から一定期間経過するまでの状態である。
図37に示すように、使用中期においては、電池要素の中央部が膨張することにより、単電池も高さ方向の中央部が、高さ方向の両端部よりも大きく膨張しようとする。しかしながら、比較例1では、2つの単電池10間に配置されたスペーサ21Xは変形しないため、単電池10の変形が防止される。
図38は、比較例1の使用中期において、単電池の高さ方向における拘束荷重の単電池の高さ方向における分布を示す図である。
図38に示すように、比較例1の使用中期においては、上述のように、単電池の中央部が、高さ方向の両端部よりも大きく膨張しようとするため、太線で示すように、高さ方向の中央部において負荷される荷重(拘束荷重)が大きくなる。また、初期状態と比較して、高さ方向の全体に負荷される荷重は、全体的に増加する。
図39は、比較例1の使用中期において、単電池の高さ方向における単電池の変位量の分布を示す図である。
一方で、スペーサ21Xによって単電池の変形は防止されるため、比較例1の使用中期においては、図39に示すように、単電池の変位量は、高さ方向において0の状態を維持する。
図40は、比較例1の使用末期における単電池の状態を示す断面図である。なお、使用末期とは、上述の使用中期から長期間経過した状態である。
図40に示すように、比較例1の使用末期においては、使用中期と比較して単電池10が全体的にさらに膨張しようとし、特に、単電池の中央部は、さらに大きく膨張しようとする。
図41は、比較例1の使用末期において、単電池の高さ方向における拘束荷重の単電池の高さ方向における分布を示す図である。
図41に示すように、比較例1の使用末期においては、上述のように単電池10がさらに膨張することにより、一点鎖線で示す使用中期の拘束荷重の分布に対して、全体的に拘束荷重が増加する。特に、高さ方向における単電池10の中央部では、拘束荷重が大きく増加する。
図42は、比較例1の使用末期において、単電池の高さ方向における単電池の変位量の分布を示す図である。
一方で、スペーサ21Xによって単電池の変形は防止されるため、比較例1の使用中期においては、図42に示すように、単電池の変位量は、高さ方向において0の状態を維持する。
このように、比較例1においては、スペーサ21Xによって単電池の変位を抑制できるものの、使用末期では高さ方向における単電池の中央部に負荷される荷重が大きくなり、高さ方向において拘束荷重のばらつきが大きくなる。
拘束荷重が所定の値を超過したり、拘束荷重のばらつきが大きくなった場合には、Li析出耐性の悪化、および電気抵抗の増加を引き起こしやすくなる。これにより、組電池1X1の安全性や寿命が悪化してしまう。
図43は、比較例2における組電池の初期状態を示す断面図である。図43に示すように、比較例2における組電池1X2にあっては、実施の形態1および実施の形態2に係る組電池1、1Aと比較して荷重調整機構20X2が、弾性体60で構成されている。弾性体60は、2つの単電池10によって挟持されている。
図44は、比較例2の初期状態において、単電池の高さ方向における拘束荷重の単電池の高さ方向における分布を示す図である。
図44に示すように、初期状態においては、単電池10は膨張しておらず、単電池10に負荷される拘束荷重は、単電池の高さ方向において略一定となっている。
図45は、比較例2の初期状態において、単電池の高さ方向における単電池の変位量の分布を示す図である。
図45に示すように、初期状態においては、単電池10は膨張しておらず、単電池10の変位量は、高さ方向において0である。
図46は、比較例2の使用中期における組電池の状態を示す断面図である。図46に示すように、使用中期においては、電池要素の中央部が膨張することにより、単電池10も高さ方向の中央部が、高さ方向の両端部よりも大きく膨張する。当該単電池10の膨張に応じて弾性体60が変形する。具体的には、膨張した単電池によって弾性体60が圧縮される。
図47は、比較例2の使用中期において、単電池の高さ方向における拘束荷重の単電池の高さ方向における分布を示す図である。
図47に示すように、比較例2の使用中期においては、上述のように、単電池10の中央部が、高さ方向の両端部よりも大きく膨張する。この際、弾性体60が単電池の膨張に追従するように変形することにより、膨張による荷重が緩和される。このため、単電池10に負荷される拘束荷重は、初期状態における荷重とほぼ変化せず、高さ方向において略一定となる。
図48は、比較例2の使用中期において、単電池の高さ方向における単電池の変位量の分布を示す図である。
図48に示すように、比較例2の使用中期においては、上述のように単電池が変形することにより、高さ方向における単電池の変位量は、単電池の変形に応じて高さ方向の中央部が、高さ方向の両端よりも膨出する分布となる。
図49は、比較例2の使用末期における単電池の状態を示す断面図である。図49に示すように、比較例2の使用末期においては、使用中期と比較して単電池10が全体的にさらに膨張し、特に、単電池の中央部は、さらに大きく膨張する。
図50は、比較例2の使用末期において、単電池の高さ方向における拘束荷重の単電池の高さ方向における分布を示す図である。
図50に示すように、使用末期においては、単電池の変形によって弾性体60がさらに圧縮されることとなり、高さ方向において全体的に拘束荷重が増加する。一方で、弾性体60が単電池10の膨張に追従するように変形することにより、単電池10に負荷される拘束荷重は、高さ方向において略一定となる。
図51は、比較例2の使用末期において、単電池の高さ方向における単電池の変位量の分布を示す図である。
図51に示すように、比較例2の使用末期においては、上述のように単電池が変形することにより、高さ方向における単電池の変位量は、使用中期と比較して、高さ方向の中央部が、高さ方向の両端よりもさらに膨出する分布となる。
このように、比較例2においては、単電池10の変形に伴う荷重の偏りは、弾性体60の変形に伴って緩和され、単電池10に負荷される拘束荷重は、高さ方向において略一定となるものの、単電池10に発生する変位については抑制できない。このような場合には、単電池10が大きく変位することで、組電池1X2も初期状態から大きく変形してしまう。許容値を超えるように単電池10、および組電池1X2が変形することで、単電池10同士を接続するバスバーや、組電池1X2を収容する収容ケースが破損する虞がある。
図52は、参考例1における組電池の初期状態を示す断面図である。図52に示すように、参考例1における組電池1Yは、実施の形態1に係る組電池1とほぼ同様の構成を有する。すなわち、参考例1および参考例2においては、第1突っ張り部材51および第2突っ張り部材52は、同一形状であり、かつ、その厚さもほぼ同一となっている。
図53は、参考例1の初期状態において、単電池の高さ方向における拘束荷重の単電池の高さ方向における分布を示す図である。
図53に示すように、初期状態においては、単電池10は膨張しておらず、単電池10に負荷される拘束荷重は、単電池の高さ方向において略一定となっている。
図54は、参考例1の初期状態において、単電池の高さ方向における単電池の変位量の分布を示す図である。
図54に示すように、初期状態においては、単電池10は膨張しておらず、単電池10の変位量は、高さ方向において0である。
図55は、参考例1の使用中期における組電池の状態を示す断面図である。図55に示すように、使用中期においては、電池要素の中央部が膨張することにより、単電池も高さ方向の中央部が、高さ方向の両端部よりも大きく膨張する。この際、第1スペーサ21および第2スペーサ22が互いに間隔が狭くなるように単電池10に押圧される。この状態において、第1突っ張り部材51および第2突っ張り部材52の双方、あるいは、第1突っ張り部材51が、第1スペーサ21および第2スペーサ22にややめり込む。これにより、第1スペーサ21および第2スペーサ22が塑性変形し、膨張により増加した拘束荷重が、吸収される。
図56は、参考例1の使用中期において、単電池の高さ方向における拘束荷重の単電池の高さ方向における分布を示す図である。
図56に示すように、参考例1の使用中期においては、単電池の中央部が、高さ方向の両端部よりも大きく膨張するため、太線で示すように、高さ方向の中央部において負荷される荷重(拘束荷重)が大きくなる。また、初期状態と比較して、高さ方向の全体に負荷される荷重は、全体的に増加する。
図57は、参考例1の使用中期において、単電池の高さ方向における単電池の変位量の分布を示す図である。
図57に示すように、高さ方向における単電池の変位量は、単電池の変形によって高さ方向の中央部が、高さ方向の両端よりも膨出する分布となる。
図58は、参考例1の使用末期における単電池の状態を示す断面図である。図58に示すように、参考例1の使用末期においては、使用中期と比較して単電池10が全体的にさらに膨張し、特に、単電池10の中央部は、さらに大きく膨張する。この際、第1突っ張り部材51が、第1スペーサ21および第2スペーサ22に大きくめり込む。これにより、第1スペーサ21および第2スペーサが塑性変形し、膨張により増加した拘束荷重が、大きく吸収される。
図59は、参考例1の使用末期において、単電池の高さ方向における拘束荷重の単電池の高さ方向における分布を示す図である。
図59に示すように、単電池10の中央部が、高さ方向の両端部よりも大きく膨張するため、太線で示すように、高さ方向の中央部において負荷される荷重(拘束荷重)が大きくなる。また、中期状態と比較して、高さ方向の全体に負荷される荷重は、全体的に増加する。
一方で、上述のように、第1スペーサ21および第2スペーサ22が塑性変形し、膨張により増加した拘束荷重が、大きく吸収されることにより、比較例1と比較して、全体的に拘束荷重を低減することができる。特に単電池10の中央部においては、第1突っ張り部材51が第1スペーサ21および第2スペーサ22に大きくめり込むことにより、拘束荷重を大きく低減させることができる。また、高さ方向における単電池10の両端側においても、第2突っ張り部材52が第1スペーサ21および第2スペーサ22にめり込むことにより、拘束荷重を低減させることができる。これにより、参考例1においては、比較例1、2と比較して、単電池10の高さ方向における拘束荷重のばらつきを抑制することができる。
図60は、参考例1の使用末期において、単電池の高さ方向における単電池の変位量の分布を示す図である。
図60に示すように、参考例1の使用末期においては、上述のように単電池10が変形することにより、高さ方向における単電池の変位量は、使用中期と比較して、高さ方向の中央部が、高さ方向の両端よりもさらに膨出する分布となる。ここで、参考例1では、第1突っ張り部材51が存在することにより、単電池10の中央部の変位量は、第1突っ張り部材51に到達する手前までの値となる。このため、参考例1においては、単電池の変位量は、比較例2と比較して軽減させることができる。これにより、単電池10および組電池1の変位量を変形許容量以下に抑制することができる。この結果、単電池10同士を接続するバスバーの破損や、組電池1X2を収容する収容ケースの破損を抑制することができる。
図61は、実施の形態2における組電池の初期状態を示す断面図である。図61に示すように、実施の形態2における組電池1Aは、上述の構成を有する。
図62は、実施の形態2の初期状態において、単電池の高さ方向における拘束荷重の単電池の高さ方向における分布を示す図である。
図62に示すように、初期状態においては、単電池10は膨張しておらず、単電池10に負荷される拘束荷重は、単電池の高さ方向において略一定となっている。
図63は、実施の形態2の初期状態において、単電池の高さ方向における単電池の変位量の分布を示す図である。
図63に示すように、初期状態においては、単電池10は膨張しておらず、単電池10の変位量は、単電池の高さ方向において略一定となっている。
図64は、実施の形態2の使用中期における組電池の状態を示す断面図である。図64に示すように、使用中期においては、電池要素の中央部が膨張することにより、単電池10も高さ方向の中央部が、高さ方向の両端部よりも大きく膨張する。この際、単電池10の膨張によって押圧される第1スペーサ21および第2スペーサ22の中央部分は、第1弾性体41および第2弾性体42によって変形しやすく、単電池10の経時劣化が進行すると、位置決め部材23に向けて変位する。
図65は、実施の形態2の使用中期において弾性体が変形する様子を示す図である。上述のように、第1スペーサ21および第2スペーサ22の中央部分が、位置決め部材23に向けて変位すると、図65に示すように、第2突っ張り部材52が第1スペーサ21および第2スペーサ22に当接した状態を維持しつつ、あるいはやや食い込んだ状態で、第1突っ張り部材51が第1弾性体41および第2弾性体42に食い込む。この際、第1弾性体41および第2弾性体42が変形することにより、膨張により増加した拘束荷重が、分散される。これにより、実施の形態2では、比較例1および参考例1よりも、高さ方向における拘束荷重のばらつきが抑制される。
図66は、実施の形態2の使用中期において、単電池の高さ方向における拘束荷重の単電池の高さ方向における分布を示す図である。
図66に示すように、使用中期においては、単電池の変形によって荷重調整機構20Aが圧縮されることとなり、高さ方向において全体的に拘束荷重が増加する。一方で、上述のように、第1弾性体41および第2弾性体42が変形することにより、単電池10に負荷される拘束荷重は、高さ方向において略一定となる。
図67は、実施の形態2の使用中期において、単電池の高さ方向における単電池の変位量の分布を示す図である。
図67に示すように、使用中期においては、上述のように単電池10が変形することにより、高さ方向における単電池の変位量は、高さ方向の中央部が、高さ方向の両端よりも膨出する分布となる。
図68は、実施の形態2の使用末期における単電池の状態を示す断面図である。図68に示すように、実施の形態2の使用末期においては、使用中期と比較して単電池10が全体的にさらに膨張し、特に、単電池の中央部は、さらに大きく膨張する。
この際、第1突っ張り部材51は、第1弾性体41および第2弾性体42を貫通して、あるいは、極限まで薄くなった第1弾性体41および第2弾性体42を介して、第1スペーサ21および第2スペーサ22にめり込む。加えて、第2突っ張り部材52も第1スペーサ21および第2スペーサ22にめり込む。これより、第1弾性体41および第2弾性体42が変形しつつ、第1スペーサ21および第2スペーサ22が、高さ方向における中央部とその両端部で塑性変形をする。
図69は、実施の形態2の使用末期において、単電池の高さ方向における拘束荷重の単電池の高さ方向における分布を示す図である。
図69に示すように、使用末期においては、上述のように、第1弾性体41および第2弾性体42の変形により拘束荷重を吸収しつつ、第1スペーサ21および第2スペーサ22の塑性変形によっても拘束荷重を吸収することにより、比較例1、参考例1と比較して、全体的に拘束荷重を軽減することができる。加えて、上述のように、高さ方向における中央部とその両端部で、第1スペーサ21および第2スペーサ22が塑性変形することで、高さ方向における中央部とその両端部で、拘束荷重のばらつきを抑制することができる。
図70は、実施の形態2の使用末期において、単電池の高さ方向における単電池の変位量の分布を示す図である。
上述のように実施の形態2においては、第1突っ張り部材51が存在することにより、単電池10の中央部の変位量は、第1突っ張り部材51に到達する手前までの値となる。このため、図70に示すように、実施の形態2においては、単電池の変位量は、比較例2と比較して軽減させることができる。これにより、単電池10および組電池1の変位量を変形許容量以下に抑制することができる。この結果、単電池10同士を接続するバスバーの破損や、組電池1X2を収容する収容ケースの破損を抑制することができる。
(実施の形態3)
図71は、実施の形態3に係る組電池の縦断面図である。図71を参照して、実施の形態3に係る組電池1Bについて説明する。
図71に示すように、実施の形態3に係る組電池1Bは、実施の形態2に係る組電池1Aと比較して、第1弾性体41および第2弾性体42が省略されており、第1突っ張り部材51が第2突っ張り部材52よりも第1スペーサ21および第2スペーサ22にめり込みやすく構成されている点において相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
第1突っ張り部材51の断面形状は、高さ方向に短軸を有し、配置方向(厚さ方向)に長軸を有する楕円形状を有する。なお、第1突っ張り部材51の断面形状は、楕円に限定されず、オーバル形状であってもよい。また、第1突っ張り部材51の断面形状は、厚さ方向において先端が先細りとなる形状を有していてもよい。この場合には、先端は、鋭角を有する頂点部を有していてもよく、より特定的には、第1突っ張り部材51の断面形状は、菱形形状であってもい。
第2突っ張り部材52の断面形状は、多角形形状を有し、この場合には、多角形形状のうち高さ方向に平行となる一対の辺部が、第1スペーサ21および第2スペーサ22に接触する。この場合において、多角形形状の各頂点には面取りがされていてもよい。多角形状は、たとえば、四角形、八角形としてもよい。また、第2突っ張り部材52は、第1突っ張り部材51よりも第1スペーサ21および第2スペーサ22にめり込みにくくなるように、第1スペーサ21および第2スペーサ22に接触する面が、弧状に形成されていてもよい。
このように構成する場合には、経年劣化して単電池10が膨張した場合に、第1突っ張り部材51が第2突っ張り部材52よりも第1スペーサ21および第2スペーサ22にめり込むため、第1突っ張り部材51側で第1スペーサ21および第2スペーサ22が大きく塑性変形する。これにより、単電池10の中央部側において拘束荷重をより吸収することができるため、高さ方向における中央部とその両端部で、拘束荷重のばらつきを抑制することができる。
(実施の形態4)
図72は、実施の形態4に係る組電池の縦断面図である。図72を参照して、実施の形態4に係る組電池1Cについて説明する。
図72に示すように、実施の形態4に係る組電池1Cは、実施の形態3に係る組電池1Bと比較した場合に、第1突っ張り部材51の形状が相違し、第1突っ張り部材51が位置決め部材23にめり込み可能に設けられている点において相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
複数の第1突っ張り部材51は、第1部材511、第2部材512、第3部材513、第4部材514、第5部材515、および第6部材516を含む。
第1部材511、第2部材512、および第3部材513と、第4部材514、第5部材515、および第6部材516とは、位置決め部材23を挟み込むように配置されている。第1部材511、第2部材512、および第3部材513は、位置決め部材23に対して、第1スペーサ21が位置する側に配置されている。第4部材514、第5部材515、および第6部材516は、位置決め部材23に対して、第2スペーサ22が位置する側に配置されている。
第1部材511および第4部材514は、略同一形状を有し、位置決め部材23の所定の点に対して点対称となるように配置されている。
第1部材511は、位置決め部材23にめり込む鋭角を有する先端部と、第1スペーサ21に平面的に接触する平面部とを含む。平面部は、先端部の反対側(第1スペーサ21側)に設けられている。上記先端部から上記平面部までの第1部材511の厚さは、tr3とする。
第4部材514は、位置決め部材23にめり込む鋭角を有する先端部と、第2スペーサ22に平面的に接触する平面部とを含む。平面部は、先端部の反対側(第2スペーサ22側)に設けられている。上記先端部から上記平面部までの第1部材511の厚さは、tr2とする。
第2突っ張り部材52の厚さをtr1とし、初期状態における第1スペーサ21および第2スペーサ22間の厚さをtr2-3とする。
この場合において、以下の関係式(4)、(5)、(6)が成立する。
tr2-3=tr1・・・式(4)
tr2<tr1・・・式(5)
tr3<tt_r3・・・式(6)
第2部材512および第5部材515は、略同一形状を有し、位置決め部材23の所定の点に対して点対称となるように配置されている。
第2部材512の断面形状は、多角形状を有する。第2部材512は、位置決め部材23に平面的に接触する第1平面部と、第1スペーサ21に平面的に接触する第2平面部とを含む。第2部材512の厚さは、第1部材511の厚さよりも小さい。
第5部材515の断面形状は、多角形状を有する。第5部材515は、位置決め部材23に平面的に接触する第1平面部と、第2スペーサ22に平面的に接触する第2平面部とを含む。第5部材515の厚さは、第4部材514の厚さよりも小さい。
第3部材513および第6部材516は、略同一形状を有し、位置決め部材23の所定の点に対して点対称となるように配置されている。
第3部材513は、位置決め部材23にめり込むめり込み部と、第1スペーサ21に平面的に接触する平面部とを有する。また、第3部材513は、後述する第6部材516が有するめり込み部との干渉を避けるために、退避部を有する。当該退避部は、めり込み部に連続するように設けられており、第1スペーサ21側に向けて窪むように設けられている。
第6部材516は、位置決め部材23にめり込むめり込み部と、第2スペーサ22に平面的に接触する平面部とを有する。また、第6部材516は、第3部材513が有するめり込み部との干渉を避けるために、退避部を有する。当該退避部は、めり込み部に連続するように設けられており、第2スペーサ22側に向けて窪むように設けられている。
第6部材516のめり込み部は、上記第3部材513の退避部に対向するように配置されている。第6部材516の退避部は、上記第3部材513のめり込み部に対向するように配置されている。
このように構成する場合には、経年劣化して単電池10が膨張した場合に、第1突っ張り部材51(より特定的には、第1部材511、第3部材513、第4部材514、第6部材516)が位置決め部材23にめり込むため、高さ方向の中央側において、位置決め部材23が塑性変形する。これにより、単電池10の中央部側において拘束荷重をより吸収することができるため、高さ方向における中央部とその両端部で、拘束荷重のばらつきを抑制することができる。
なお、以下に、図73および図74を用いて説明するように、第1突っ張り部材51は、以下のように変形してもよい。
図73および図74は、第1変形例および第2変形例における第1突っ張り部材および第2突っ張り部材の形状を示す断面図である。図73から図74を参照して、第1変形例および第2変形例における第1突っ張り部材の形状について説明する。
図73に示すように、第1変形例においては、複数の第1突っ張り部材51は、第1部材511A、第2部材512A、第3部材513A、および第4部材514Aを含む。
第1部材511A、第2部材512Aと、第3部材513A、第4部材514Aとは、位置決め部材23を挟み込むように配置されている。第1部材511A、および第2部材512Aは、位置決め部材23に対して、第1スペーサ21が位置する側に配置されている。第3部材513A、および第5部材515、および第6部材516は、位置決め部材23に対して、第2スペーサ22が位置する側に配置されている。
第1部材511Aおよび第3部材513Aは、略同一形状を有し、位置決め部材23の所定の中心線に対して線対称となるように配置されている。
第1部材511Aは、位置決め部材23に向けて突出する鋭角先端部(突出部)を有する。第1部材511Aは、第1スペーサ21に平面的に接触する平面部を有する。
第3部材513Aは、位置決め部材23に向けて突出する鋭角先端部(突出部)を有する3。第3部材513Aは、第2スペーサ22に平面的に接触する平面部を有する。
第2部材512Aおよび第4部材514Aは、略同一形状を有し、位置決め部材23の所定の中心線に対して線対称となるように配置されている。
第2部材512Aは、位置決め部材23に平面的に接触する第1平面部、および第1スペーサ21に平面的に接触する第2平面部を有する。
第4部材514Aは、位置決め部材23に平面的に接触する第1平面部、および第2スペーサ22に平面的に接触する第2平面部を有する。
このように構成する場合にあっても、経年劣化して単電池10が膨張した場合に、第1突っ張り部材51(より特定的には、第1部材511A、および第3部材513A)が位置決め部材23にめり込むため、高さ方向の中央側において、位置決め部材23が塑性変形する。これにより、単電池10の中央部側において拘束荷重をより吸収することができるため、高さ方向における中央部とその両端部で、拘束荷重のばらつきを抑制することができる。
図74に示すように、第2変形例においては、複数の第1突っ張り部材51は、第1部材511B、第2部材512B、第3部材513B、および第4部材514Bを含む。
第1部材511B、第2部材512Bと、第3部材513B、第4部材514Bとは、位置決め部材23を挟み込むように配置されている。
第1部材511Bは、位置決め部材23にめり込むめり込み部と、第1スペーサ21に平面的に接触する平面部とを有する。また、第1部材511Bは、後述する第3部材513Bが有するめり込み部との干渉を避けるために、退避部を有する。めり込み部および退避部は、上記平面部が位置する側とは反対側(位置決め部材23側)に位置する。
第1部材511Bのめり込み部は、高さ方向における両端側に設けられている。第1部材511Bの退避部は、高さ方向における中央部に設けられており、高さ方向における両端側の各々に設けられためり込み部の間に設けられている。
第3部材513Bは、位置決め部材23にめり込むめり込み部と、第2スペーサ22に平面的に接触する平面部とを有する。また、第3部材513Bは、上述した第1部材511Bが有するめり込み部との干渉を避けるために、退避部を有する。めり込み部および退避部は、上記平面部が位置する側とは反対側(位置決め部材23側)に位置する。
第3部材513Bのめり込み部は、高さ方向における中央部に設けられており、第3部材513Bの退避部は、高さ方向における両端側の各々に設けられている。
第2部材512Bは、位置決め部材23にめり込むめり込み部と、第1スペーサ21に平面的に接触する平面部とを有する。第1部材511Bのめり込み部は、高さ方向における中央部に設けられている。めり込み部は、上記平面部が位置する側とは反対側(位置決め部材23側)に位置する。
第4部材514Bは、第2スペーサ22に平面的に接触する平面部とを有する。また、第4部材514Bは、上述した第2部材512Bが有するめり込み部との干渉を避けるために、退避部を有する。退避部は、上記平面部が位置する側とは反対側(位置決め部材23側)に位置する。
第3部材513Bのめり込み部は、高さ方向における中央部に設けられており、第3部材513Bの退避部は、高さ方向における両端側の各々に設けられている。
このように構成する場合にあっても、経年劣化して単電池10が膨張した場合に、第1突っ張り部材51が位置決め部材23にめり込むため、高さ方向の中央側において、位置決め部材23が塑性変形する。これにより、単電池10の中央部側において拘束荷重をより吸収することができるため、高さ方向における中央部とその両端部で、拘束荷重のばらつきを抑制することができる。
(実施の形態5)
図75は、実施の形態5における組電池の初期状態を示す断面図である。図75を参照して、実施の形態5に係る組電池1Dについて説明する。
図75に示すように、実施の形態5に係る組電池1Dは、実施の形態2に係る組電池1Aと比較した場合に、荷重調整機構20Dの構成が相違しており、具体的には、第1弾性体41および第2弾性体42が省略されている点、第2突っ張り部材52Dが弾性部材で構成されている点が相異する。その他の構成については、ほぼ同様である。なお、第2突っ張り部材52Dに使用さえる弾性部材としては、たとえば、コイルバネを採用することができる。
図76は、実施の形態5の初期状態において、単電池の高さ方向における拘束荷重の単電池の高さ方向における分布を示す図である。
図76に示すように、初期状態においては、単電池10は膨張しておらず、単電池10に負荷される拘束荷重は、単電池の高さ方向において略一定となっている。
図77は、実施の形態5の初期状態において、単電池の高さ方向における単電池の変位量の分布を示す図である。
図77に示すように、単電池10は膨張しておらず、単電池10の変位量は、高さ方向において0である。
図78は、実施の形態5の使用末期における組電池の状態を示す断面図である。図78に示すように、実施の形態5の使用末期においては、単電池10が全体的に大きく膨張し、特に、単電池の中央部が最も大きく膨張する。
この際、第1突っ張り部材51は、第1スペーサ21および第2スペーサ22にめり込む。これより、第1スペーサ21および第2スペーサ22が、高さ方向における中央部で塑性変形をする。一方で、弾性部材で構成される第2突っ張り部材52Dは、圧縮方向に抗するように弾性付勢力を第1スペーサ21および第2スペーサ22に作用させる。すなわち、第2突っ張り部材52Dは、第1スペーサ21および第2スペーサ22が互いに離れるように弾性付勢力を作用させる。
図79は、実施の形態5の使用末期において、単電池の高さ方向における拘束荷重の単電池の高さ方向における分布を示す図である。
図79に示すように、使用末期においては、上述のように、第1スペーサ21および第2スペーサ22が、高さ方向における中央部で塑性変形をすることで、中央部側で拘束荷重を吸収する。加えて、上述のように高さ方向における両端側では、第2突っ張り部材52Dは、圧縮方向に抗するように弾性付勢力を第1スペーサ21および第2スペーサ22に作用させる。このため、実施の形態5においては、上述の比較例1と比較して、高さ方向における中央部で拘束荷重を大きく低減させることができる。加えて、高さ方向における両端側で、第2突っ張り部材52Dの弾性付勢力によって拘束荷重が増加する。この結果、高さ方向における中央部とその両端部で、拘束荷重のばらつきを抑制することができる。
図80は、実施の形態5の使用末期において、単電池の高さ方向における単電池の変位量の分布を示す図である。
図80に示すように、第1突っ張り部材51が存在することにより、高さ方向において、単電池10の中央部の変位量は、第1突っ張り部材51に到達する手前までの値となる。一方で、高さ方向の単電池10の両端側においては、第2突っ張り部材52Dの弾性付勢力によって単電池10の変位が抑制される。このため、図80に示すように、実施の形態5においては、単電池の変位量は、比較例2と比較して軽減させることができる。
以上のように、実施の形態5においても、高さ方向における中央部とその両端部で、拘束荷重のばらつきを抑制することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。