JP7632853B2 - 6,3’-ジヒドロキシエクオールの産生のための組成物 - Google Patents
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Description
また、エクオールと同様に、5-ヒドロキシエクオールのようなエクオール誘導体もエストロゲン様活性を有し、かつ、3β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害活性を有することが報告されており(特許文献1)、アルドステロン及び糖質コルチコイドの生合成を阻害することにより、これらのホルモンの過剰症に対する予防もしくは治療への利用が期待されている。
さらに、o-キノンメチドベースの手法によるイソフラバン誘導体の合成法の報告において、3’-ヒドロキシエクオールが化学的合成法により得られることが開示されている(非特許文献3)。
該エクオール含有組成物中のエクオールを3’-ヒドロキシエクオールに変換できる、第一の酵素又は第一の微生物、及び
該エクオール含有組成物中のエクオールを6-ヒドロキシエクオールに変換できる、第二の酵素又は第二の微生物
を含む、組成物。
<2>前記エクオール含有組成物が、エクオール、大豆胚芽エキス発酵物、大豆胚軸発酵物、大豆発酵物、又はアルファルファ発酵物である、<1>に記載の組成物。
<3>前記第一の酵素及び前記第二の酵素がフラビン依存性酸化酵素であり、前記第一の微生物及び前記第二の微生物がエクオール酸化活性を有する微生物である、<1>又は<2>に記載の組成物。
<4>エクオール含有組成物に、該エクオール含有組成物中のエクオールを3’-ヒドロキシエクオールに変換できる、第一の酵素又は第一の微生物と、該エクオール含有組成物中のエクオールを6-ヒドロキシエクオールに変換できる、第二の酵素又は第二の微生物とを作用させる作用工程を含む、6,3’-ジヒドロキシエクオールの製造方法。
<5>前記作用工程が、前記エクオール含有組成物を含有する培地で前記第一の微生物と前記第二の微生物とを培養して、6,3’-ジヒドロキシエクオールを生産させる工程である、<4>に記載の製造方法。
<6>前記第一の酵素及び前記第二の酵素がフラビン依存性酸化酵素であり、前記第一の微生物及び前記第二の微生物がエクオール酸化活性を有する微生物である、<4>又は<5>に記載の製造方法。
<7>エクオール含有組成物に、該エクオール含有組成物中のエクオールを3’-ヒドロキシエクオールに変換できる、第一の酵素又は第一の微生物と、該エクオール含有組成物中のエクオールを6-ヒドロキシエクオールに変換できる、第二の酵素又は第二の微生物とを作用させて、6,3’-ジヒドロキシエクオールを生産する工程、及び
該6,3’-ジヒドロキシエクオールと飲食品の素材とを配合する工程
を含む、6,3’-ジヒドロキシエクオールを含有する飲食品の製造方法。
<8>エクオール含有組成物に、該エクオール含有組成物中のエクオールを3’-ヒドロキシエクオールに変換できる、第一の酵素又は第一の微生物と、該エクオール含有組成物中のエクオールを6-ヒドロキシエクオールに変換できる、第二の酵素又は第二の微生物とを作用させて、6,3’-ジヒドロキシエクオールを生産する工程、及び
該6,3’-ジヒドロキシエクオールと医薬品の素材とを配合する工程
を含む、6,3’-ジヒドロキシエクオールを含有する医薬品の製造方法。
本開示の一態様は、エクオール含有組成物、該エクオール含有組成物中のエクオールを3’-ヒドロキシエクオールに変換できる、第一の酵素又は第一の微生物、及び該エクオール含有組成物中のエクオールを6-ヒドロキシエクオールに変換できる、第二の酵素又は第二の微生物を含む、組成物である。
前記エクオール含有組成物としては、例えば、大豆、インゲンマメ、ソラマメ、ラッカセイ、ヒヨコマメ、クズ、レッドクローバー、アルファルファ、カンゾウ等のマメ科植物そのものの発酵物が挙げられる。すなわち、前記マメ科植物が大豆であれば、大豆そのものの発酵物(大豆発酵物)である。
また、前記エクオール含有組成物としては、前記マメ科植物のうち大豆を例に挙げれば、大豆胚芽部分の発酵物(大豆胚芽発酵物)や大豆胚軸部分の発酵物(大豆胚軸発酵物)のように、大豆の一部分の発酵物でもよい。さらに、大豆胚芽発酵物を例に挙げれば、大豆胚芽部分から得られるエキスを発酵して得られる発酵物(大豆胚芽エキス発酵物)であってもよい。
尚、大豆発酵物とは、大豆全体を用いて発酵して得られた発酵物であり、大豆胚芽部分を用いて得られた前記大豆胚芽発酵物や、大豆胚軸部分を用いて得られた前記大豆胚軸発酵物のように、大豆の一部を用いて発酵して得られた発酵物とは異なる。
大豆胚芽発酵物や大豆胚軸発酵物、大豆胚芽エキス発酵物を得る態様についても、常法に従うことができる。
尚、該酵素は、基質がエクオールではなく6-ヒドロキシエクオールである場合にも同様に3’位を水酸化できるものである。すなわち、該酵素は、前記エクオール含有組成物中のエクオールを3’-ヒドロキシエクオールに変換することもできるし、6-ヒドロキシエクオールを6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換することもできるものである。
微生物が産生した酵素の場合、該微生物としては、元来、該酵素を発現する微生物であってもよいし、遺伝子組換え等の公知の技術により該酵素を発現するようにした微生物であってもよい。
微生物が産生した酵素であってそれを回収する場合、その回収方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、微生物を培養した後、該微生物をろ過や遠心分離等の方法で集め、緩衝液や生理食塩水等で該微生物を洗浄し、例えば、物理的処理(例えば、凍結融解処理、超音波処理、加圧処理、浸透圧差処理、磨砕処理等)、生化学的処理(例えば、リゾチーム等の細胞壁溶解酵素による処理等)、化学的処理(例えば、界面活性剤との接触処理等)を、単独又は組み合わせて、酵素を回収することができる。回収した酵素は、その後、分離や精製の処理が施されてもよい。
好ましくはオキシゲナーゼであり、より好ましくはフラビン依存性酸化酵素である。
このことは、上記したHpaBpa以外の各HpaB、及びHpaCpaについても同様である。
尚、該微生物は、基質がエクオールではなく6-ヒドロキシエクオールである場合にも同様に3’位を水酸化できるものである。すなわち、該微生物は、前記エクオール含有組成物中のエクオールを3’-ヒドロキシエクオールに変換することもできるし、6-ヒドロキシエクオールを6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換することもできるものである。
尚、該酵素は、基質がエクオールではなく3’-ヒドロキシエクオールである場合にも同様に6位を水酸化できるものである。すなわち、該酵素は、前記エクオール含有組成物中のエクオールを6-ヒドロキシエクオールに変換することもできるし、3’-ヒドロキシエクオールを6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換することもできるものである。
微生物が産生した酵素の場合、該微生物としては、元来、該酵素を発現する微生物であってもよいし、遺伝子組換え等の公知の技術により該酵素を発現するようにした微生物であってもよい。
微生物が産生した酵素であってそれを回収する場合、その回収方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、微生物を培養した後、該微生物をろ過や遠心分離等の方法で集め、緩衝液や生理食塩水等で該微生物を洗浄し、例えば、物理的処理(例えば、凍結融解処理、超音波処理、加圧処理、浸透圧差処理、磨砕処理等)、生化学的処理(例えば、リゾチーム等の細胞壁溶解酵素による処理等)、化学的処理(例えば、界面活性剤との接触処理等)を、単独又は組み合わせて、酵素を回収することができる。回収した酵素は、その後、分離や精製の処理が施されてもよい。
好ましくはオキシゲナーゼであり、より好ましくはフラビン依存性酸化酵素である。
このことは、HpaCpaについても同様である。
尚、該微生物は、基質がエクオールではなく3’-ヒドロキシエクオールである場合にも同様に6位を水酸化できるものである。すなわち、該微生物は、前記エクオール含有組成物中のエクオールを6-ヒドロキシエクオールに変換することもできるし、3’-ヒドロキシエクオールを6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換することもできるものである。
本開示の他の態様は、エクオール含有組成物に、該エクオール含有組成物中のエクオールを3’-ヒドロキシエクオールに変換できる、第一の酵素又は第一の微生物と、該エクオール含有組成物中のエクオールを6-ヒドロキシエクオールに変換できる、第二の酵素又は第二の微生物とを作用させる作用工程を含む、6,3’-ジヒドロキシエクオールの製造方法である。
尚、ここでは、エクオール含有組成物に、該エクオール含有組成物中のエクオールを3’-ヒドロキシエクオールに変換できる第一の酵素を作用させる工程について記載するが、このことは、エクオール含有組成物に、該エクオール含有組成物中のエクオールを6-ヒドロキシエクオールに変換できる第二の酵素を作用させる工程においても同様である。
有機溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、クロロホルム、n-ヘキサン等が挙げられる。
水性媒体としては、例えば、エタノールやアセトン等が挙げられる。
包摂化合物としては、例えば、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリン、クラスターデキストリン(高度分岐環状デキストリン)のほか、これらの類縁体でもよい。例えば、メチル-β-シクロデキストリン、トリメチル-β-シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン等を挙げることができる。
前記包摂化合物の前記溶液への添加量としては、エクオール含有組成物中のエクオールに対して、モル比の総量で、通常0.1当量以上、好ましくは0.5当量以上、より好ましくは1.0当量以上であり、一方、通常5.0当量以下、好ましくは2.5当量以下、より好ましくは2.0当量以下である。
反応時間としては、好ましくは8~340時間、より好ましくは12~170時間、さらも好ましくは16~120時間である。
反応液のpHは、好ましくは4~10、より好ましくは6~8である。
尚、ここでは、エクオール含有組成物に、該エクオール含有組成物中のエクオールを3’-ヒドロキシエクオールに変換できる第一の微生物を作用させる工程について記載するが、このことは、エクオール含有組成物に、該エクオール含有組成物中のエクオールを6-ヒドロキシエクオールに変換できる第二の微生物を作用させる工程においても同様である。
該有機物の濃度は、効率的に発育させるために適宜調節することができる。一般的には、0.1~10wt/vol%の範囲である。
好ましい無機窒素源として、アンモニウム塩、硝酸塩、尿素等を、より好ましくは、硫安、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素アンモニウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム及び硝酸ソーダ等を挙げることができる。
また、有機窒素源としては、アミノ酸類、ミルクカゼイン、カザミノ酸、コーンスティープリカー、酵母エキス、ペプトン類(例えばポリペプトンN、大豆ペプトン等)、肉エキス(例えばエールリッヒカツオエキス、ラブ-レムコ末、ブイヨン等)、魚介類エキス、肝臓エキス、消化血清末、魚油等を挙げることができる。
リン酸二水素カリウム ビオチン
硫酸マグネシウム 葉酸
硫酸マンガン ピリドキシン
塩化ナトリウム チアミン
塩化コバルト リボフラビン
塩化カルシウム ニコチン酸
硫酸亜鉛 パントテン酸
硫酸銅 ビタミンB12
明ばん チオオクト酸
モリブデン酸ソーダ p-アミノ安息香酸
塩化カリウム ビタミンK
ホウ酸等
塩化ニッケル
タングステン酸ナトリウム
セレン酸ナトリウム
硫酸第一鉄アンモニウム
酢酸ナトリウム三水和物
硫酸マグネシウム七水和物
硫酸マンガン四水和物
培養温度は、好ましくは20℃~45℃、より好ましくは25℃~40℃、さらに好ましくは30℃~37℃である。
培養器の加圧条件は、生育できる条件であれば特に限定されず、例えば0.001~1MPa、好ましくは0.01~0.5MPaである。
培養時間は、通常8~340時間、好ましくは12~170時間、より好ましくは16~120時間である。
培養開始時の培地のpHは、通常4~10、好ましくは6~8である。
界面活性剤としては、例えば、SDS、TritonX-100、Tween80、アデカノール等が挙げられ、0.001g/L以上10g/L以下程度添加することができる。
吸着剤としては、例えば、セルロース及びその誘導体;デキストリン;三菱化学株式会社製の疎水吸着剤であるダイアイオンHPシリーズやセパビーズシリーズ;オルガノ株式会社製のアンバーライトXADシリーズ等を挙げることができる。
包摂化合物としては、例えば、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリン、クラスターデキストリン(高度分岐環状デキストリン)のほか、これらの類縁体でもよい。例えば、メチル-β-シクロデキストリン、トリメチル-β-シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン等を挙げることができる。
包摂化合物の添加量としては、エクオール含有組成物中のエクオールに対して、モル比の総量で、通常0.1当量以上、好ましくは0.5当量以上、より好ましくは1.0当量以上であり、一方、通常5.0当量以下、好ましくは2.5当量以下、より好ましくは2.0当量以下である。
尚、本開示では、微生物を固定するこのようなゲル等も溶液と定義する。
さらに、6,3’-ジヒドロキシエクオールを含む溶液は、凍結乾燥、噴霧乾燥などにより粉末化することができる。粉末化において、ラクトース、デキストリン、コーンスターチ等の賦形剤を添加することもできる。
タンパク質としては、例えば、全脂粉乳、脱脂粉乳、部分脱脂粉乳、カゼイン、大豆タンパク質、鶏卵タンパク質、肉タンパク質等の動植物性タンパク質、及びこれらの加水分解物、バターなどが挙げられる。
糖質としては、糖類、加工澱粉(デキストリンのほか、可溶性澱粉、ブリティッシュスターチ、酸化澱粉、澱粉エステル、澱粉エーテル等)、食物繊維などが挙げられる。
脂質としては、例えば、ラード、サフラワー油、コーン油、ナタネ油、ヤシ油、魚油、これらの分別油、水素添加油、エステル交換油等の植物性油脂などが挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、カロチン類、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD群、ビタミンE、ビタミンK群、ビタミンP、ビタミンQ、ナイアシン、ニコチン酸、パントテン酸、ビオチン、イノシトール、コリン、葉酸などが挙げられる。
ミネラル類としては、例えば、カルシウム、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、銅、鉄、マンガン、亜鉛、セレン、乳清ミネラルなどが挙げられる。
有機酸としては、例えば、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、酒石酸などが挙げられる。
これらの成分は、2種以上を組み合わせて使用してもよく、合成品であってもよい。
配列番号1は、Pseudomonas aeruginosa PAO1由来のフラビン依存性酸化酵素の遺伝子hpaBpa(ORF No. PA4091)がコードする酵素HpaBpaのアミノ酸配列である。
配列番号2は、Escherichia coli BL21 (DE3)由来のフラビン依存性酸化酵素の遺伝子hpaBpa(ORF No. B21_04188)がコードする酵素HpaBecのアミノ酸配列である。
配列番号3は、Photorhabdus luminescens sub sp. laumondii TTO1由来のフラビン依存性酸化酵素の遺伝子hpaBpl-1(ORF No. plu0246)がコードする酵素HpaBpl-1のアミノ酸配列である。
配列番号4は、Photorhabdus luminescens sub sp. laumondii TTO1由来のフラビン依存性酸化酵素の遺伝子(ORF No. plu0975)がコードする酵素HpaBpl-2のアミノ酸配列である。
配列番号5は、Photorhabdus luminescens sub sp. laumondii TTO1由来のフラビン依存性酸化酵素の遺伝子(ORF No. plu4027)がコードする酵素HpaBpl-3のアミノ酸配列である。
配列番号6は、Rhodococcus opacus B4由来のフラビン依存性酸化酵素の遺伝子(ORF No. ROP_20940)がコードする酵素HpaBro-1のアミノ酸配列である。
配列番号7は、Rhodococcus opacus B4由来のフラビン依存性酸化酵素の遺伝子(ORF No. ROP_22410)がコードする酵素HpaBro-2のアミノ酸配列である。
配列番号8は、Rhodococcus opacus B4由来のフラビン依存性酸化酵素の遺伝子(ORF No. ROP_37410)がコードする酵素HpaBro-3のアミノ酸配列である。
配列番号17は、Pseudomonas aeruginosa PAO1由来であってフラビン依存性酸化酵素に還元型フラビンを供給するフラビン還元酵素の遺伝子(ORF no. PA4092)がコードする酵素HpaCpaのアミノ酸配列である。
配列番号10は、Escherichia coli BL21 (DE3)由来のフラビン依存性酸化酵素の遺伝子であって、ORF No. B21_04188に対応する遺伝子hpaBecの塩基配列である。
配列番号11は、Photorhabdus luminescens sub sp. laumondii TTO1由来のフラビン依存性酸化酵素の遺伝子であって、ORF No. plu0246に対応する遺伝子hpaBpl-1の塩基配列である。
配列番号12は、Photorhabdus luminescens sub sp. laumondii TTO1由来のフラビン依存性酸化酵素の遺伝子であって、ORF No. plu0975に対応する遺伝子hpaBpl-2の塩基配列である。
配列番号13は、Photorhabdus luminescens sub sp. laumondii TTO1由来のフラビン依存性酸化酵素の遺伝子であって、ORF No. plu4027に対応する遺伝子hpaBpl-3の塩基配列である。
配列番号14は、Rhodococcus opacus B4由来のフラビン依存性酸化酵素の遺伝子であって、ORF No. ROP_20940対応する遺伝子hpaBro-1の塩基配列である。
配列番号15は、Rhodococcus opacus B4由来のフラビン依存性酸化酵素の遺伝子であって、ORF No. ROP_22410に対応する遺伝子hpaBro-2の塩基配列である。
配列番号16は、Rhodococcus opacus B4由来のフラビン依存性酸化酵素の遺伝子であって、ORF No. ROP_37410に対応する遺伝子hpaBro-3の塩基配列である。
配列番号18は、Pseudomonas aeruginosa PAO1由来であってフラビン依存性酸化酵素に還元型フラビンを供給するフラビン還元酵素の遺伝子であり、ORF no. PA4092に対応する遺伝子hpaCpaの塩基配列である。
2種のフラビン依存性酸化酵素をコードする遺伝子を用いた。具体的には、Photorhabdus luminescens sub sp. laumondii TTO1由来の遺伝子hpaBpl-1(ORF No. plu0246に対応する遺伝子である。アミノ酸配列は配列番号3に示すアミノ酸配列である。)と、Rhodococcus opacus B4由来の遺伝子hpaBro-3(ORF No. ROP_37410に対応する遺伝子、アミノ酸配列は配列番号8に示すアミノ酸配列である。)を合成した。
hpaBpl-1については、配列番号19、20のプライマーを用いてPCRで増幅後、制限酵素PciIおよびBamHIで切断し、pETDuet-1ベクター(Novagen社製)に連結してpETDhpaBpl-1を作製した。
hpaBro-3については、配列番号21、22のプライマーを用いてPCRで増幅後、制限酵素NdeIおよびMunIで切断し、pETDuet-1ベクターに連結してpETDhpaBro-3を作製した。
pETDhpaBpl-1、pCDFDhpaCpaおよびpGro7を保持する大腸菌は以下のように培養、発現誘導を行った。作製した組換え大腸菌をアンピシリン50 μg/ml、ストレプトマイシン50 μg/ml、クロラムフェニコール30 μg/ml、アラビノース4 mg/mlを含むLB培地(トリプトン1%、イーストエクストラクト0.5%、NaCl 1% (pH 7.0))に植菌し、30℃で6時間培養した。6時間後にイソプロピル-β-D-チオガラクトピラノシド1 mMを添加してさらに15℃で15時間培養し、遺伝子の発現を誘導した。集菌後、グリセロール10% (v/v)を含むリン酸カリウム緩衝液50 mM (pH 7.5)で洗菌し、回収した菌体を反応に用いた。
実施例2で示した方法により、フラスコスケールでの(S)-6,3’-ジヒドロキシエクオール生産を試みた。その結果、(S)-エクオールは(S)-3’-ヒドロキシエクオール又は(S)-6-ヒドロキシエクオールを経由して、(S)-6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換された(図2)。(S)-6,3’-ジヒドロキシエクオールの生産量は24時間で8.7 mM(2.4 g/l)に達した。また、副生物は検出されなかった(図1)。以上より、フラスコスケールで(S)-6,3’-ジヒドロキシエクオールを効率的に生産可能なことが明らかとなった。
Claims (10)
- エクオール含有組成物、
該エクオール含有組成物中のエクオールを3’-ヒドロキシエクオールに変換できる、第一の酵素又は第一の微生物、及び
該エクオール含有組成物中のエクオールを6-ヒドロキシエクオールに変換できる、第二の酵素又は第二の微生物
を含む、組成物であって、
該第一の酵素が、配列番号1~2及び4~8からなる群から選択されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素であって、該エクオールを該3’-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ該6-ヒドロキシエクオールを該6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
該第二の酵素が、配列番号3で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素であって、該エクオールを該6-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ該3’-ヒドロキシエクオールを該6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
該第一の微生物が、配列番号1~2及び4~8からなる群から選択されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素を発現する微生物であって、該酵素が、該エクオールを該3’-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ該6-ヒドロキシエクオールを該6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
該第二の微生物が、配列番号3で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素を発現する微生物であって、該酵素が、該エクオールを該6-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ該3’-ヒドロキシエクオールを該6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素である、組成物(ただし、第一の酵素及び/又は第二の酵素がシトクロムP450である態様を除く)。 - 前記エクオール含有組成物が、エクオール、大豆胚芽エキス発酵物、大豆胚軸発酵物、大豆発酵物、又はアルファルファ発酵物である、請求項1に記載の組成物。
- 前記第一の酵素が、配列番号8で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素であって、前記エクオールを前記3’-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ前記6-ヒドロキシエクオールを前記6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
前記第二の酵素が、配列番号3で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素であって、前記エクオールを前記6-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ前記3’-ヒドロキシエクオールを前記6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
前記第一の微生物が、配列番号8で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素を発現する微生物であって、該酵素が、前記エクオールを前記3’-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ前記6-ヒドロキシエクオールを前記6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
前記第二の微生物が、配列番号3で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素を発現する微生物であって、該酵素が、前記エクオールを前記6-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ前記3’-ヒドロキシエクオールを前記6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素である、請求項1又は2に記載の組成物。 - エクオール含有組成物に、該エクオール含有組成物中のエクオールを3’-ヒドロキシエクオールに変換できる、第一の酵素又は第一の微生物と、該エクオール含有組成物中のエクオールを6-ヒドロキシエクオールに変換できる、第二の酵素又は第二の微生物とを作用させる作用工程を含む、6,3’-ジヒドロキシエクオールの製造方法であって、
該第一の酵素が、配列番号1~2及び4~8からなる群から選択されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素であって、該エクオールを該3’-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ該6-ヒドロキシエクオールを該6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
該第二の酵素が、配列番号3で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素であって、該エクオールを該6-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ該3’-ヒドロキシエクオールを該6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
該第一の微生物が、配列番号1~2及び4~8からなる群から選択されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素を発現する微生物であって、該酵素が、該エクオールを該3’-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ該6-ヒドロキシエクオールを該6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
該第二の微生物が、配列番号3で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素を発現する微生物であって、該酵素が、該エクオールを該6-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ該3’-ヒドロキシエクオールを該6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素である、製造方法(ただし、第一の酵素及び/又は第二の酵素がシトクロムP450である態様を除く)。 - 前記作用工程が、前記エクオール含有組成物を含有する培地で前記第一の微生物と前記第二の微生物とを培養して、6,3’-ジヒドロキシエクオールを生産させる工程である、請求項4に記載の製造方法。
- 前記第一の酵素が、配列番号8で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素であって、前記エクオールを前記3’-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ前記6-ヒドロキシエクオールを前記6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
前記第二の酵素が、配列番号3で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素であって、前記エクオールを前記6-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ前記3’-ヒドロキシエクオールを前記6,3’-ジヒドロキシエクオールに変
換できる酵素であり、
前記第一の微生物が、配列番号8で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素を発現する微生物であって、該酵素が、前記エクオールを前記3’-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ前記6-ヒドロキシエクオールを前記6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
前記第二の微生物が、配列番号3で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素を発現する微生物であって、該酵素が、前記エクオールを前記6-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ前記3’-ヒドロキシエクオールを前記6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素である、請求項4又は5に記載の製造方法。 - エクオール含有組成物に、該エクオール含有組成物中のエクオールを3’-ヒドロキシエクオールに変換できる、第一の酵素又は第一の微生物と、該エクオール含有組成物中のエクオールを6-ヒドロキシエクオールに変換できる、第二の酵素又は第二の微生物とを作用させて、6,3’-ジヒドロキシエクオールを生産する工程、及び
該6,3’-ジヒドロキシエクオールと飲食品の素材とを配合する工程
を含む、6,3’-ジヒドロキシエクオールを含有する飲食品の製造方法であって、
該第一の酵素が、配列番号1~2及び4~8からなる群から選択されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素であって、該エクオールを該3’-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ該6-ヒドロキシエクオールを該6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
該第二の酵素が、配列番号3で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素であって、該エクオールを該6-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ該3’-ヒドロキシエクオールを該6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
該第一の微生物が、配列番号1~2及び4~8からなる群から選択されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素を発現する微生物であって、該酵素が、該エクオールを該3’-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ該6-ヒドロキシエクオールを該6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
該第二の微生物が、配列番号3で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素を発現する微生物であって、該酵素が、該エクオールを該6-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ該3’-ヒドロキシエクオールを該6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素である、製造方法(ただし、第一の酵素及び/又は第二の酵素がシトクロムP450である態様を除く)。 - 前記第一の酵素が、配列番号8で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素であって、前記エクオールを前記3’-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ前記6-ヒドロキシエクオールを前記6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
前記第二の酵素が、配列番号3で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素であって、前記エクオールを前記6-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ前記3’-ヒドロキシエクオールを前記6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
前記第一の微生物が、配列番号8で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素を発現する微生物であって、該酵素が、前記エクオールを前記3’-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ前記6-ヒドロキシエクオールを前記6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
前記第二の微生物が、配列番号3で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素を発現する微生物であって、該酵素が、前記エクオールを前記6-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ前記3’-ヒドロキシエクオールを前記6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素である、請求項7に記載の製造方法。 - エクオール含有組成物に、該エクオール含有組成物中のエクオールを3’-ヒドロキシエクオールに変換できる、第一の酵素又は第一の微生物と、該エクオール含有組成物中のエクオールを6-ヒドロキシエクオールに変換できる、第二の酵素又は第二の微生物とを作用させて、6,3’-ジヒドロキシエクオールを生産する工程、及び
該6,3’-ジヒドロキシエクオールと医薬品の素材とを配合する工程
を含む、6,3’-ジヒドロキシエクオールを含有する医薬品の製造方法であって、
該第一の酵素が、配列番号1~2及び4~8からなる群から選択されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素であって、該エクオールを該3’-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ該6-ヒドロキシエクオールを該6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
該第二の酵素が、配列番号3で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素であって、該エクオールを該6-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ該3’-ヒドロキシエクオールを該6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
該第一の微生物が、配列番号1~2及び4~8からなる群から選択されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素を発現する微生物であって、該酵素が、該エクオールを該3’-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ該6-ヒドロキシエクオールを該6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
該第二の微生物が、配列番号3で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素を発現する微生物であって、該酵素が、該エクオールを該6-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ該3’-ヒドロキシエクオールを該6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素である、製造方法(ただし、第一の酵素及び/又は第二の酵素がシトクロムP450である態様を除く)。 - 前記第一の酵素が、配列番号8で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素であって、前記エクオールを前記3’-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ前記6-ヒドロキシエクオールを前記6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
前記第二の酵素が、配列番号3で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素であって、前記エクオールを前記6-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ前記3’-ヒドロキシエクオールを前記6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
前記第一の微生物が、配列番号8で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素を発現する微生物であって、該酵素が、前記エクオールを前記3’-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ前記6-ヒドロキシエクオールを前記6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素であり、
前記第二の微生物が、配列番号3で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列の酵素を発現する微生物であって、該酵素が、前記エクオールを前記6-ヒドロキシエクオールに変換でき、かつ前記3’-ヒドロキシエクオールを前記6,3’-ジヒドロキシエクオールに変換できる酵素である、請求項9に記載の製造方法。
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| 野澤大樹, 向井克之, 松山彰収, 古屋俊樹, 位置選択性の異なる二種類のエクオール水酸化酵素の機能解析, |
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