JP7633016B2 - 有機無機複合組成物 - Google Patents
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Description
1.重合鎖末端に下記式(1)で表される構造単位を含むポリカーボネート樹脂と、無機微粒子とを含む有機無機複合組成物。
3.前記式(1)は、下記式(3)で表される構造単位を含む、前項1または2に記載の有機無機複合組成物。
6.前記無機微粒子の表面が、表面修飾剤により修飾されている、前項1~5のいずれかに記載の有機無機複合組成物。
7.前記表面修飾剤が、酸性官能基を有する、前項6に記載の有機無機複合組成物。
8.前記酸性官能基が、スルホン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基およびカルボン酸基からなる群より選ばれる少なくとも1つの酸性官能基である、前項7に記載の有機無機複合組成物。
9.前記無機微粒子の表面が、前記無機微粒子に対して1~30質量%の前記表面修飾剤で修飾されている、前項6~8のいずれかに記載の有機無機複合組成物。
10.前記無機微粒子の平均粒子径が1~20nmである、前項1~9のいずれかに記載の有機無機複合組成物。
11.前記無機微粒子の含有量が、前記ポリカーボネート樹脂に対して1~50質量%である、前項1~10のいずれかに記載の有機無機複合組成物。
12.前記無機微粒子が、ZrO2(酸化ジルコニウム)、TiO2(酸化チタン)、SnO2(酸化スズ)、SiO2(酸化ケイ素)、およびAl2O3(酸化アルミニウム)からなる群より選ばれる少なくとも1種である、前項1~11のいずれかに記載の有機無機複合組成物。
13.前項1~12のいずれかに記載の有機無機複合組成物を用いて得られる成形品。
14.前項1~12のいずれかに記載の有機無機複合組成物を用いて得られるフィルムまたはシート。
本発明で用いるポリカーボネート樹脂は、重合鎖末端に下記式(1)で表される構造単位を有するポリカーボネート樹脂である。
、およびシクロアルキレン基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を表し、R4中の水素原子はカルボキシル基で置換されてもよい。
基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を表す。好ましくは、R3およびR4はそれぞれ独立しても同一であってもよく、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数6~10のアリーレン基、または炭素数7~20のアラルキレン基であり、より好ましくは、炭素数1~6のアルキレン基、炭素数6~10のアリーレン基、または炭素数7~12のアラルキレン基である。
本発明において好ましい態様(1)としては、前記式(1)として、特に下記式(3)で表される構造単位を含むものが好ましい。
ら、4-ヒドロキシ安息香酸ターシャリブチル、4-ヒドロキシ安息香酸イソプロピルが好ましく、4-ヒドロキシ安息香酸ターシャリブチルがより好ましい。これらは単独で使用しても良く、または2種類以上組み合わせて用いても良い。カルボキシル基を、カルボン酸エステル構造とすることで疎水性が向上し、重合鎖末端に定量的に導入されやすくなる。
本発明において好ましい態様(2)としては、前記式(1)として、特に下記式(4)で表される構造単位を含むものが好ましい。
反応させる工程(工程(II))により製造することができる。
炭素-炭素二重結合を重合鎖末端に有するポリカーボネート樹脂は、通常のポリカーボネート樹脂を製造するそれ自体公知の反応手段によって、少なくとも1種の、炭素-炭素二重結合を有するフェノール化合物を用いることで製造される。反応の方法としては界面重縮合法、溶融エステル交換法、およびカーボネートプレポリマーの固相エステル交換法等を挙げることができる。中でも、式(4)で表される構造を重合鎖末端に定量的に導入する観点から、界面重縮合法において、炭素-炭素二重結合を有するフェノール化合物を末端停止剤として作用させる方法が好ましい。
工程(I)にて製造した炭素-炭素二重結合を有するポリカーボネート樹脂と、カルボキシル基を有するチオール化合物とを反応(エンチオール反応)させることにより、前記式(4)で表される構造を有するポリカーボネート樹脂を製造することができる。エンチオール反応とは、炭素-炭素二重結合とチオール基が1対1で付加する反応である。すなわち、チオールに光照射をするか、またはラジカル発生剤を加えると、容易にチイルラジカルが発生し、炭素-炭素二重結合に付加する。それにより生成した炭素ラジカルがチオール基から水素を引き抜くことで1対1の付加体が生成する。水素を引き抜かれたチオール基はチイルラジカルになるので、連鎖的に反応が進行する。このように、エンチオール反応を用いることにより、定量的かつ高収率にて、カルボキシル基を有するポリカーボネート樹脂を製造することができる。
重合鎖末端以外の単位、すなわち主鎖の単位としては、各種ジオール化合物が挙げられる。かかるジオール化合物としては、芳香族ジオール化合物、脂肪族ジオール化合物、脂環式ジオール化合物のいずれでも良く、国際公開第2004/111106号パンフレット、国際公開第2011/021720号パンフレットに記載のジオール化合物やジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどのオキシアルキレングリコール類が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、または二種以上組み合わせて用いてもよい。以下にジオール成分の代表的具体例を示すが、本発明のその他の成分は、それらによって限定されるものではない。
カーボネート前駆物質として例えばホスゲンを使用する反応では、通常酸結合剤および溶媒の存在下に反応を行う。酸結合剤としては例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物またはピリジン等のアミン化合物が用いられる。溶媒としては例えば塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。また反応促進のために例えば第三級アミンまたは第四級アンモニウム塩等の触媒を用いることもできる。その際、反応温度は通常0~40℃であり、反応時間は数分~5時間である。
ス(4-ヒドロキシフェニル)エタンが好ましい。かかる多官能性芳香族化合物から誘導される構成単位は、他の二価成分からの構成単位との合計100モル%中、好ましくは0.03~1.5モル%、より好ましくは0.1~1.2モル%、特に好ましくは0.2~1.0モル%である。
本発明のポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は、好ましくは5,000~40,000、より好ましくは8,000~30,000、さらに好ましくは10,000~25,000、特に好ましくは12,000~23,000である。このような範囲である場合、成形性と機械強度のバランスに優れるため好ましい。
比粘度(ηSP)=(t-t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
求められた比粘度(ηSP)から次の数式により粘度平均分子量Mvを算出したものである。
ηSP/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10-4Mv0.83
c=0.7
ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは90~200℃、より好ましくは100~190℃であり、さらに好ましくは110~180℃である。Tgが上記範囲内であると、光学成形体として使用した際に、耐熱安定性及び成形性が良好であり好ましい。ガラス転移温度(Tg)はティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製2910型DSCを使用し、昇温速度20℃/minにて測定する。
本発明のポリカーボネート樹脂のカルボキシル基量は、好ましくは1~200eq/tonであり、より好ましくは10~170eq/tonであり、さらに好ましくは30~150eq/tonであり、特に好ましくは50~120eq/tonである。カルボキシル基量が下限以上であれば、高温条件下における無機微粒子の分散安定性が十分となり、透明な有機無機複合組成物を与えることができる。上限以下であれば、ポリカーボネート樹脂の分子量低下が抑制され物性に好ましい影響を与えることができる。
本発明で用いられる無機微粒子は、表面修飾剤により修飾されていることが好ましい。無機微粒子は、その平均粒子径が好ましくは20nm以下のナノスケールの範囲にあり、
酸性官能基を有する表面修飾剤で修飾されているものが好ましく使用できる。
本発明の有機無機複合組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリカーボネート樹脂および無機微粒子以外に、離型剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、流動改質剤および帯電防止剤などのそれ自体公知の機能剤を含有できる。
本発明の有機無機複合組成物の製造方法は、前記式(1)で表される構造を重合鎖末端に有するポリカーボネート樹脂を得ること、および表面修飾剤で表面修飾された無機微粒子をそのポリカーボネート樹脂に分散させることを含む。
本発明における有機無機複合組成物の成形方法としては、射出成形、押出成形、圧縮成形、溶液キャスト法等、一般のポリカーボネート樹脂の成形法を採用することができる。本発明の有機無機複合組成物は、透明性、高屈折率に優れているので種々の成形体として利用することができる。殊に光学レンズ、光学ディスク、液晶パネル、光カード、シート
、フィルム、光ファイバー、コネクター、蒸着プラスチック反射鏡、ディスプレイなどの光学部品の構造材料、パソコンや携帯電話の外装や前面板などの電気電子部品、自動車のヘッドランプや窓などの自動車用途、または機能材料用途に適した成形体として有利に使用することができ、特に光学レンズや光学フィルムに好適である。
本発明の有機無機複合組成物において、無機微粒子の平均粒子径は、好ましくは1~100nmの範囲であり、より好ましくは1~50nmの範囲であり、さらに好ましくは1~20nmの範囲である。平均粒子径がかかる範囲の上限を超えると、有機無機複合組成物の透明性が不十分となる可能性がある。
本発明の有機無機複合組成物は透過率が高いことが好ましい。1mm厚の成形体のD線透過率70%以上であることが好ましく、D線透過率80%以上であることがより好ましい。かかる特性を満足することで光学レンズ用途や光学フィルム用途に好適に用いることができる。
本発明の有機無機複合組成物の25℃で測定した波長589nmの屈折率(以下nDと略すことがある)は、1.500~2.000であることが好ましい。屈折率が下限以上の場合、レンズの球面収差を低減でき、さらにレンズの焦点距離を短くすることができる。
(組成比)
日本電子社製 JNM-AL400のプロトンNMRにて各繰り返し単位を測定し、ポリマー組成比(モル比)を算出した。
次式にて算出される比粘度(ηSP)を20℃で塩化メチレン100mlに試料0.7gを溶解した溶液からオストワルド粘度計を用いて求め、
比粘度(ηSP)=(t-t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
求められた比粘度(ηSP)から次の数式により粘度平均分子量Mvを算出した。
ηSP/c=[η]+0.45×[η]2c (但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10-4Mv0.83
c=0.7
試料8mgを用いてティー・エイ・インスツルメント(株)製の熱分析システム DSC-2910を使用して、JIS K7121に準拠して窒素雰囲気下(窒素流量:40ml/min)、昇温速度:20℃/minの条件下で測定した。
試料を窒素雰囲気下でベンジルアルコールに溶解させ、水酸化ナトリウムのベンジルア
ルコール溶液でフェノールレッドを指示薬に滴定し算出した。
押出機で溶融混錬したペレットを射出成形機(日本製鋼所製J-75E3)により、シリンダ温度300℃、金型温度80℃の条件で、保圧時間20秒および冷却時間20秒にて幅50mm、長さ90mm、厚みがゲート側から3mm(長さ20mm)、2mm(長さ45mm)、1mm(長さ25mm)である3段型樹脂プレートを成形し、各種評価を実施した。上記の条件で3段型樹脂プレートが得られた場合には成形性「◎」、樹脂プレートは得られたが気泡の発生など外観不良が生じた場合には「〇」、加水分解等により樹脂の強度が不十分となり樹脂プレートが得られなかった場合には成形性「×」として評価した。
押出機で溶融混錬したペレットを、熱プレス成形機((神藤金属工業所(株)製 圧縮成形機:SFV-10、真空ポンプユニット:GXD-360)でプレス成形し、厚さ約1mmの成形板を得た。プレス成形条件は、金型温度220℃、1次圧:1MPa(30秒)、2次圧:1.5MPa(5分)とした。この成形板を切削して超薄切片を作成し、グリッド(日本電子株式会社製 EM FINE GRID No.2632 F-200-CU 100PC/CA)に付着させ、日本電子株式会社製 透過型電子顕微鏡TEM JEM-2100を用いて加速電圧200kVで観察した。
観察倍率100,000倍の顕微鏡写真を用い、画像解析ソフトWin ROOF Ver.6.6(三谷商事(株))を用いて粒子解析を行い、試料薄片中の無機微粒子の平均サイズおよび粒径分布(頻度分布)を得た。ここで各粒子のサイズとして最大長径(粒子の外側輪郭線上の任意の2点を、その間の長さが最大になるように選んだ時の長さ)を利用した。3枚の試料切片で同様の解析を行い、その平均値を各試料の値とした。
射出成形して得られた3段型樹脂プレートの1.0mm厚における、589nmの分光透過率が80%以上の場合を〇、80%未満の場合を×として評価した。
射出成形して得られた3段型樹脂プレートをATAGO製DR-M2アッベ屈折計を用いて、25℃における屈折率(nD)(波長:589nm)を測定した。
(製造例1)
(重合反応)
温度計、撹拌機、還流冷却器付き反応器にイオン交換水8,523部、25%水酸化ナトリウム水溶液3787部を入れ、二価フェノールとして2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、BPAと称することがある)901部および2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン(以下、BPCと称することがある)1,010部、およびハイドロサルファイト5.73部を溶解した後、塩化メチレン6708部を加え、撹拌下16~24℃でホスゲン(以下“FH”と略することがある)1,000部を70分要して吹き込んだ。25%水酸化ナトリウム水溶液631部を加え、さらに末端停止剤として4-ヒドロキシ安息香酸ターシャリブチル(富士フィルム和光純薬株式会社製)58.2部を塩化メチレン580部に溶解した溶液を加え、攪拌して乳化状態とした後、再度激しく撹拌した。かかる攪拌下、反応液が28℃の状態でトリエチルアミン2.0部を加えて温度26~31℃において1時間撹拌を続けて反応を終了した。反応終了後有機相を分離し、塩化メチレンで希釈して水洗を繰り返し、洗浄液が中性になったところで塩酸酸性水にて水洗した。その後、イオン交換水で繰り返し洗浄し水相の導電率
がイオン交換水と殆ど同じになったところで温水を張ったニーダーに投入して、攪拌しながら塩化メチレンを蒸発し、樹脂パウダーを得た。脱水後、熱風循環式乾燥機により100℃で12時間乾燥した。
温度計、撹拌機、還流冷却器付き反応器に、かかる樹脂パウダー500部を入れ、塩化メチレン650部に溶解し、攪拌しながらトリフルオロ酢酸(富士フィルム和光純薬株式会社製)500部を30分かけて加えた後、温度20~30℃において5時間攪拌を続けて反応を終了した。反応終了後、塩化メチレンで希釈し、イオン交換水で繰り返し洗浄して水相の導電率がイオン交換水と殆ど同じになったところで温水を張ったニーダーに投入して、攪拌しながら塩化メチレンを蒸発し、樹脂のパウダーを得た。脱水後、熱風循環式乾燥機により100℃で12時間乾燥した。得られた樹脂の粘度平均分子量は19,800、ガラス転移温度は130℃、カルボキシル基量は68eq/tonであった。
二価フェノールとしてBPA1,988部、末端停止剤として4-ヒドロキシ安息香酸ターシャリブチル54.1部、塩化メチレン7,401部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で製造した。
(酸変性反応)
製造例1と同様の方法で製造した。得られた樹脂の粘度平均分子量は22,300、ガラス転移温度は148℃、カルボキシル基量は72eq/tonであった。
(重合反応)
二価フェノールとして9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-フェニルフェニル)フルオレン(以下、BPPFと称することがある)2,538部および4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルフィド(以下、TDPと称することがある)735部、末端停止剤として4-ヒドロキシ安息香酸ターシャリブチル83.3部、塩化メチレン7,154部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で製造した。
(酸変性反応)
製造例1と同様の方法で製造した。得られた樹脂の粘度平均分子量は15,000、ガラス転移温度は179℃、カルボキシル基量は112eq/tonであった。
(重合反応)
二価フェノールとしてBPA901部およびBPC1010部、末端停止剤として2-アリルフェノール(東京化成工業製)40.2部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で製造し樹脂パウダーを得た。
(酸変性反応)
温度計、撹拌機、還流冷却器付き反応器に、かかる樹脂パウダー500部、1,2-ジクロロエタン5,000部を加え溶解した後、アゾビスイソブチロニトリル(以下AIBN)117部、および3-メルカプトプロパン酸150部を加え、窒素雰囲気下70℃に加熱し、4時間反応させた。反応終了後、反応溶液をアセトンに添加しポリカーボネート樹脂を沈殿させた後、減圧ろ過で沈殿物を回収した。次いで、沈殿物を塩化メチレンに溶解し、アセトンに添加しポリカーボネート樹脂を沈殿させた後、減圧ろ過で沈殿物を回収した。得られた沈殿物を減圧ろ過で回収し、乾燥してポリカーボネート樹脂のパウダーを得た。得られた樹脂の粘度平均分子量は20,300、ガラス転移温度は136℃、カルボキシル基量は58eq/tonであった。
(重合反応)
二価フェノールとしてBPA1,712部および2,2-ビス(3-アリル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン(以下BPDAL)122部、末端停止剤としてp-tert-ブチルフェノール47.3部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で製造し樹脂パウダーを得た。
(酸変性反応)
製造例4と同様の方法で製造した。得られた樹脂の粘度平均分子量は20,400、ガラス転移温度は132℃、カルボキシル基量は228eq/tonであった。
末端停止剤としてp-tert-ブチルフェノール45.0部に変更した以外は製造例1の(重合反応)と同様の方法で製造し、酸変性反応は行わなかった。得られた樹脂の粘度平均分子量は20,000、ガラス転移温度は131℃であった。
末端停止剤としてp-tert-ブチルフェノール41.8部に変更した以外は製造例2の(重合反応)と同様の方法で製造し、酸変性反応は行わなかった。得られた樹脂の粘度平均分子量は22,000、ガラス転移温度は146℃であった。
末端停止剤としてp-tert-ブチルフェノール64.4部に変更した以外は製造例3の(重合反応)と同様の方法で製造し、酸変性反応は行わなかった。得られた樹脂の粘度平均分子量は15,200、ガラス転移温度は180℃であった。
(製造例9)
スターラーチップをセットした2Lナスフラスコに、表面修飾剤としてパラフェノキシ安息香酸3.84gをとり、メタノール300mLおよびクロロホルム700mLを加え、溶解させた。次に、ZrO2水分散液(堺化学工業製:SZR-W)37.2を15分かけて滴下した。混合液を1時間室温で撹拌した後、ロータリーエバポレーターにより200mL程度になるまで溶媒を留去した。留去は液相内で突沸が生じない程度の圧力に減圧することにより行った。その混合液に、さらにメタノール300mL、クロロホルム700mLを加えて再び界面がない透明な分散液とし、再度200mL程度になるまで溶媒を留去した。この操作を3回繰り返し、粉状の固体を得た。
表面修飾剤としてジフェニルホスフィン酸1.34gを用いた以外は、製造例9と同様の方法で表面修飾ZrO2の粉末を得た。
[実施例1~6、比較例1~4]
前記無機微粒子を塩化メチレンに分散させ、前記ポリカーボネート樹脂の塩化メチレン溶液を5分かけて滴下した後、30分撹拌した。この塩化メチレン分散液を、80℃4時
間乾燥して塩化メチレンを留去し、さらに120℃24時間乾燥させて有機無機複合体のフレークを得た。このフレークを二軸押出機(テクノベル社製 KZW15-25MG)により、シリンダ・ダイス温度300℃条件で溶融混錬し、吐出された樹脂を水槽で冷却しながらペレタイザーでカットしてペレットを得た。かかる押出後のペレットを射出成形機(日本製鋼所製J-75E3)により、シリンダ温度300℃、金型温度80℃の条件で、保圧時間20秒および冷却時間20秒にて幅50mm、長さ90mm、厚みがゲート側から3mm(長さ20mm)、2mm(長さ45mm)、1mm(長さ25mm)である3段型樹脂プレートを成形した。各種評価を行い、その結果を表3に記載した。使用した樹脂の種類、表面修飾剤の種類と無機微粒子の添加量は、表3に示す通りである。
微粒子が凝集していた。
Claims (13)
- 重合鎖末端に下記式(1)で表される構造単位を含むポリカーボネート樹脂と、無機微粒子とを含む有機無機複合組成物。
(式(1)において、R1およびR2はそれぞれ独立であっても同一であってもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、シクロアルコキシ基、アルケニル基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基およびシアノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を表し、a及びbはそれぞれ1~2の整数であり、Xは下記式(2)
で表される二価の基であり、ここでR3およびR4は、それぞれ独立に、アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基、およびシクロアルキレン基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を表し、R4中の水素原子はカルボキシル基で置換されてもよい。) - 重合鎖末端のモル比が、全カーボネート繰り返し単位100モル%に対して1.0モル%以上10モル%以下である、請求項1に記載の有機無機複合組成物。
- 前記式(1)は、下記式(4)で表される構造単位を含む、請求項1または2に記載の有機無機複合組成物。
(式(4)において、R7は、アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基、およびシクロアルキレン基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を表す。) - 前記ポリカーボネート樹脂のカルボキシル基量が1eq/ton~200eq/tonである、請求項1~3のいずれかに記載の有機無機複合組成物。
- 前記無機微粒子の表面が、表面修飾剤により修飾されている、請求項1~4のいずれかに記載の有機無機複合組成物。
- 前記表面修飾剤が、酸性官能基を有する、請求項5に記載の有機無機複合組成物。
- 前記酸性官能基が、スルホン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基およびカルボン酸基からなる群より選ばれる少なくとも1つの酸性官能基である、請求項6に記載の有機無機複合組成物。
- 前記無機微粒子の表面が、前記無機微粒子に対して1~30質量%の前記表面修飾剤により修飾されている、請求項5~7のいずれかに記載の有機無機複合組成物。
- 前記無機微粒子の平均粒子径が1~20nmである、請求項1~8のいずれかに記載の有機無機複合組成物。
- 前記無機微粒子の含有量が、前記ポリカーボネート樹脂に対して1~50質量%である、請求項1~9のいずれかに記載の有機無機複合組成物。
- 前記無機微粒子が、ZrO2(酸化ジルコニウム)、TiO2(酸化チタン)、SnO2(酸化スズ)、SiO2(酸化ケイ素)、およびAl2O3(酸化アルミニウム)からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1~10のいずれかに記載の有機無機複合組成物。
- 請求項1~11のいずれかに記載の有機無機複合組成物を用いて得られる成形品。
- 請求項1~11のいずれかに記載の有機無機複合組成物を用いて得られるフィルムまたはシート。
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