以下、本開示における実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下で説明する実施形態は本開示の一具体例であって、本開示にかかる技術が以下の態様に限定されるものではない。また、本開示の各図に示す各構成要素の配置、寸法、及び寸法比等についても、各図に示すものに限定されるものではない。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.撮像装置の構成
2.第1の実施形態
3.第2の実施形態
4.第3の実施形態
5.変形例
6.具体例
6.1.実施の形態(3つの基板の積層構造を有する撮像装置)
6.2.変形例1(平面構成の例1)
6.3.変形例2(平面構成の例2)
6.4.変形例3(平面構成の例3)
6.5.変形例4(画素アレイ部の中央部に基板間のコンタクト部を有する例)
6.6.変形例5(プレーナー型の転送トランジスタを有する例)
6.7.変形例6(1つの画素回路に1つの画素が接続される例)
6.8.変形例7(画素分離部の構成例)
6.9.適用例(撮像システム)
6.10.応用例
<<1.撮像装置の構成>>
まず、図1~図13を参照して、本開示に係る技術が適用される撮像装置について説明する。
図1は、本開示の一実施形態に係る撮像装置1の概略構成の一例を示す模式図である。図1に示すように、撮像装置1は、第1基板10、第2基板20、及び第3基板30を備え、これらの3つの基板を貼り合わせることで構成された三次元構造の撮像装置である。なお、第1基板10、第2基板20、及び第3基板30は、この順で積層される。
第1基板10は、光電変換を行う複数のセンサ画素12を有する第1半導体基板11を含む。複数のセンサ画素12は、第1基板10の画素領域13の内部に行列状に配置されて設けられる。
第2基板20は、センサ画素12からの電荷に基づいて画素信号を出力する画素回路22を有する第2半導体基板21を含む。画素回路22は、例えば、4つのセンサ画素12ごとに1つずつ設けられ、4つのセンサ画素12から光電変換された電荷を順次読み出す読み出し回路である。また、第2基板20は、行方向に延伸する複数の画素駆動線23と、列方向に延伸する複数の垂直信号線24とを備える。
第3基板30は、画素信号を信号処理する処理回路32を有する第3半導体基板31を含む。また、処理回路32は、例えば、垂直駆動回路33、カラム信号処理回路34、水平駆動回路35、及びシステム制御回路36を有する。処理回路32は、センサ画素12ごとの出力電圧Voutを水平駆動回路35から外部に出力することができる。
垂直駆動回路33は、例えば、複数のセンサ画素12を行単位で順に選択する。カラム信号処理回路34は、例えば、垂直駆動回路33によって選択された行の各センサ画素12から出力される画素信号に対して、相関二重サンプリング処理を施す。例えば、カラム信号処理回路34は、相関二重サンプリング処理を施すことによって画素信号の信号レベルを抽出し、各センサ画素12の受光量に応じた画素データを保持することができる。水平駆動回路35は、例えば、カラム信号処理回路34に保持されている画素データを順次、外部に出力する。システム制御回路36は、例えば、処理回路32内の各構成の駆動を制御する。これによれば、処理回路32は、センサ画素12の各々の受光量に基づいた画素データを外部に出力することができる。
図2は、センサ画素12、及び画素回路22の一例を示す回路図である。図2に示す回路図では、4つのセンサ画素12が1つの画素回路22を共有している。ここでの「共有」とは、4つのセンサ画素12からの出力が共通の1つの画素回路22に入力されることを表す。
センサ画素12の各々は、互いに共通の構成要素を有する。以下では、センサ画素12の各々の構成要素を互いに区別する場合には、構成要素の符号の末尾に識別番号(1、2、3、4)を付与する。一方、センサ画素12の各々を互いに区別しない場合には、構成要素の符号の末尾への識別番号の付与は省略する。
センサ画素12は、例えば、フォトダイオードPDと、フォトダイオードPDに電気的に接続された転送トランジスタTRと、転送トランジスタTRを介してフォトダイオードPDから出力された電荷を一時的に保持するフローティングディフュージョンFDとを有する。フォトダイオードPDは、光電変換を行うことで、受光量に応じた電荷を発生させる光電変換素子である。転送トランジスタTRは、例えば、MOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタである。
フォトダイオードPDのカソードは、転送トランジスタTRのソースに電気的に接続され、フォトダイオードPDのアノードは、基準電位線に電気的に接続される。転送トランジスタTRのドレインは、フローティングディフュージョンFDに電気的に接続され、転送トランジスタTRのゲートは、画素駆動線23に電気的に接続される。
画素回路22を共有するセンサ画素12の各々のフローティングディフュージョンFDは、互いに電気的に接続され、かつ共通の画素回路22の入力端に電気的に接続される。画素回路22は、例えば、リセットトランジスタRSTと、選択トランジスタSELと、増幅トランジスタAMPとを有する。さらに、画素回路22は、選択トランジスタSELを任意で有する。
リセットトランジスタRSTのソース(すなわち、画素回路22の入力端)は、フローティングディフュージョンFDに電気的に接続され、リセットトランジスタRSTのドレインは、電源線VDD、及び増幅トランジスタAMPのドレインに電気的に接続され、リセットトランジスタRSTのゲートは、画素駆動線23に電気的に接続される。増幅トランジスタAMPのソースは、選択トランジスタSELのドレインに電気的に接続され、増幅トランジスタAMPのゲートは、リセットトランジスタRSTのソースに電気的に接続される。選択トランジスタSELのソース(すなわち、画素回路22の出力端)は、垂直信号線24に電気的に接続され、選択トランジスタSELのゲートは、画素駆動線23に電気的に接続される。
オン状態となった転送トランジスタTRは、フォトダイオードPDにて光電変換された電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する。リセットトランジスタRSTは、フローティングディフュージョンFDの電位を所定の電位にリセットする。オン状態となったリセットトランジスタRSTは、フローティングディフュージョンFDの電位を電源線VDDの電位にリセットする。選択トランジスタSELは、画素回路22からの画素信号の出力タイミングを制御する。
増幅トランジスタAMPは、フローティングディフュージョンFDに保持された電荷のレベルに応じた電圧の信号を画素信号として生成する。増幅トランジスタAMPは、いわゆるソースフォロア型の増幅器を構成しており、フォトダイオードPDで発生した電荷のレベルに応じた電圧の画素信号を出力する。選択トランジスタSELがオン状態となった場合、増幅トランジスタAMPは、フローティングディフュージョンFDの電位を増幅し、垂直信号線24を介して、増幅した電位に応じた電圧をカラム信号処理回路34に出力する。リセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、及び選択トランジスタSELは、例えば、MOSトランジスタである。
図3~図5は、センサ画素12、及び画素回路22の他の例を示す回路図である。
図3に示すように、選択トランジスタSELは、電源線VDD、及び増幅トランジスタAMPの間に設けられてもよい。この場合、リセットトランジスタRSTのドレインは、電源線VDD、及び選択トランジスタSELのドレインに電気的に接続される。選択トランジスタSELのソースは、増幅トランジスタAMPのドレインに電気的に接続され、選択トランジスタSELのゲートは、画素駆動線23に電気的に接続される。増幅トランジスタAMPのソース(すなわち、画素回路22の出力端)は、垂直信号線24に電気的に接続され、増幅トランジスタAMPのゲートは、リセットトランジスタRSTのソースに電気的に接続される。
また、図4又は図5に示すように、リセットトランジスタRSTのソースと増幅トランジスタAMPのゲートとの間に、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGがさらに設けられてもよい。
電荷Qは、容量Cと、電圧Vとの積で表されるため、フローティングディフュージョンFDの容量Cが大きい場合、増幅トランジスタAMPでの変換後の電圧Vが低くなってしまう。一方、画素信号の電荷Qが大きい場合、フローティングディフュージョンFDの容量Cが十分に大きくなければ、フローティングディフュージョンFDでフォトダイオードPDからの電荷Qを保持しきれなくなる。また、フローティングディフュージョンFDの容量Cは、増幅トランジスタAMPにて変換された電圧Vが過度に高くなりすぎないように、適度に大きいことも重要である。そこで、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGは、画素回路22における電荷-電圧変換効率を切り替えるために設けられる。
FD変換ゲイン切替トランジスタFDGは、オン状態となることで、オフ状態と比較して、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGのゲート容量の分だけフローティングディフュージョンFDの容量Cを大きくすることができる。したがって、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGのオン又はオフの状態を切り替えてフローティングディフュージョンFDの容量Cを可変とすることで、画素回路22における電荷-電圧変換効率を切り替えることができる。
図6は、複数の画素回路22と、複数の垂直信号線24との接続の一例を示す回路図である。
図6に示すように、複数の画素回路22が垂直信号線24の延伸方向(例えば、列方向)に並んで配置されている場合、複数の垂直信号線24は、画素回路22ごとに1つずつ割り当てられてもよい。なお、図6では、垂直信号線24の各々を区別するために、垂直信号線24の各々の符号の末尾に識別番号(1、2、3、4)を付した。
図7は、撮像装置1の積層方向の断面構成の一例を示す縦断面図である。
図7に示すように、撮像装置1は、第1基板10、第2基板20、及び第3基板30をこの順に積層して構成される。第1基板10の光入射面側(裏面側ともいう)には、例えば、センサ画素12ごとにカラーフィルタ40、及び受光レンズ50がそれぞれ設けられる。すなわち、撮像装置1は、いわゆる裏面照射型の撮像装置である。
第1基板10は、第1半導体基板11上に第1絶縁層46を積層して構成される。第1半導体基板11は、シリコン基板であり、例えば、表面の一部及びその近傍に、pウェル層42を有し、それ以外の領域(すなわち、pウェル層42よりも深い領域)にフォトダイオードPDを有する。pウェル層42は、p型の半導体領域で構成され、フォトダイオードPDは、pウェル層42とは異なる導電型(具体的には、n型)の半導体領域で構成される。第1半導体基板11は、pウェル層42の内部にpウェル層42とは異なる導電型(具体的には、n型)の半導体領域であるフローティングディフュージョンFDを有する。
第1基板10は、センサ画素12ごとに、フォトダイオードPD、転送トランジスタTR、及びフローティングディフュージョンFDを有する。第1基板10は、第1半導体基板11の光入射面側と反対側(すなわち、表面側、又は第2基板20側)の部分に転送トランジスタTR、及びフローティングディフュージョンFDを有する。
第1基板10は、センサ画素12の各々を分離する素子分離部43を有する。素子分離部43は、第1半導体基板11の主面の法線方向(第1半導体基板11の表面に対して垂直な方向)に延伸して形成され、互いに隣接するセンサ画素12の各々を電気的に分離する。素子分離部43は、例えば、第1半導体基板11を貫通する酸化シリコンによって構成される。
第1基板10は、例えば、素子分離部43のフォトダイオードPD側の側面に接するpウェル層44を有する。pウェル層44は、フォトダイオードPDとは異なる導電型(具体的にはp型)の半導体領域で構成される。第1基板10は、例えば、第1半導体基板11の裏面に接する固定電荷膜45を有する。固定電荷膜45は、第1半導体基板11の受光面側の界面準位に起因する暗電流の発生を抑制するために、負の固定電荷を有する絶縁膜にて構成される。固定電荷膜45の材料としては、例えば、酸化ハフニウム、酸化ジルコン、酸化アルミニウム、酸化チタン、又は酸化タンタル等を例示することができる。固定電荷膜45は、電界を誘起することによって、第1半導体基板11の受光面側の界面に、界面からの電子の発生を抑制するホール蓄積層を形成することができる。
カラーフィルタ40は、第1半導体基板11の裏面側に設けられる。具体的には、カラーフィルタ40は、例えば、固定電荷膜45に対してセンサ画素12と対向する位置に、固定電荷膜45に接して設けられる。受光レンズ50は、例えば、カラーフィルタ40、及び固定電荷膜45に対してセンサ画素12と対向する位置に、カラーフィルタ40に接して設けられる。
第2基板20は、第2半導体基板21の上に第2絶縁層52を積層して構成される。第2半導体基板21は、シリコン基板であり、4つのセンサ画素12ごとに1つの画素回路22を有する。第2基板20は、第2半導体基板21の第3基板30側(すなわち、表面側)の部分に画素回路22を有する。第2基板20は、第1半導体基板11の表面側に第2半導体基板21の裏面を向けるようにして、第1基板10に貼り合わせられる。つまり、第2基板20は、第1基板10と、フェイストゥーバックにて貼り合わせられる。
第2半導体基板21には、分離絶縁層53が設けられており、分離絶縁層53の内部には、貫通配線54が設けられる。貫通配線54は、分離絶縁層53にて側面を覆われることによって、第2半導体基板21と電気的に絶縁される。貫通配線54は、第2半導体基板21の主面の法線方向に延伸しており、第1基板10の各素子、及び第2基板20の各素子を互いに電気的に接続する。具体的には、貫通配線54は、フローティングディフュージョンFD、及び接続配線55を電気的に接続する。貫通配線54は、例えば、センサ画素12ごとに1つずつ設けられる。
第2基板20は、例えば、第2絶縁層52内に、画素回路22、又は第2半導体基板21と電気的に接続された複数の接続部59を有する。配線層56は、例えば、層間絶縁層57、層間絶縁層57の内部に設けられた複数の画素駆動線23、及び複数の垂直信号線24を有する。配線層56は、例えば、層間絶縁層57の内部に、4つのセンサ画素12ごとに1つずつ接続配線55を有する。接続配線55は、画素回路22を共有する4つのセンサ画素12の貫通配線54を互いに電気的に接続する。
配線層56は、さらに、層間絶縁層57の内部に複数のパッド電極58を有する。パッド電極58の各々は、例えば、銅(Cu)などの金属で形成される。パッド電極58の各々は、配線層56の表面に露出されており、第2基板20と第3基板30との貼り合わせ、及び第2基板20と第3基板30との電気的な接続に用いられる。複数のパッド電極58は、例えば、画素駆動線23、及び垂直信号線24ごとに1つずつ設けられる。
ここで、第2基板20は、複数の半導体基板と、複数の絶縁層との積層構造にて設けられてもよい。
具体的には、第2基板20は、厚み方向に積層された2つの半導体基板を含んでもよい。例えば、第2基板20は、第2半導体基板21の上に積層された第2絶縁層52の上に、さらに半導体基板が積層されることで設けられてもよい。第2絶縁層52の上にさらに設けられた半導体基板には、例えば、トランジスタが設けられ、接続部59を介して第2半導体基板21に設けられたトランジスタと電気的に接続される。
すなわち、第2基板20に設けられる画素回路22は、第2半導体基板21と、第2絶縁層52の上にさらに積層された半導体基板とに分かれて設けられてもよい。具体的には、画素回路22に含まれる増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRST、及び選択トランジスタSELは、少なくとも1つ以上のトランジスタが第2半導体基板21に設けられ、残りのトランジスタが第2絶縁層52の上にさらに積層された半導体基板に設けられてもよい。一例として、第2半導体基板21に増幅トランジスタAMPが設けられ、第2絶縁層52の上にさらに積層された半導体基板にリセットトランジスタRST、及び選択トランジスタSELが設けられてもよい。
または、第2基板20は、厚み方向に積層された3つの半導体基板を含んでもよい。例えば、第2基板20は、第2半導体基板21の上に積層された第2絶縁層52の上にさらに上部第1半導体基板が積層され、上部第1半導体基板の上に絶縁層を介してさらに上部第2半導体基板が積層されることで設けられてもよい。積層された上部第1半導体基板、及び上部第2半導体基板には、例えば、トランジスタが設けられ、接続部59等を介して第2半導体基板21に設けられたトランジスタと電気的に接続される。
すなわち、第2基板20に設けられる画素回路22は、第2半導体基板21と、積層された上部第1半導体基板、及び上部第2半導体基板とに分かれて設けられてもよい。具体的には、画素回路22に含まれる増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRST、及び選択トランジスタSELは、少なくとも1つ以上のトランジスタが第2半導体基板21、上部第1半導体基板、及び上部第2半導体基板の各々に設けられてもよい。一例として、第2半導体基板21に増幅トランジスタAMPが設けられ、第2半導体基板21の上にさらに設けられた上部第1半導体基板にリセットトランジスタRSTが設けられ、上部第1半導体基板の上にさらに設けられた上部第2半導体基板に選択トランジスタSELが設けられてもよい。
厚み方向に積層された複数の半導体基板を含む第2基板20では、半導体基板を分けて積層することにより、1つの画素回路22が占める半導体基板の面積をより小さくすることができる。このような第2基板20を用いることにより、撮像装置1は、撮像装置1のチップ面積をより小さくすることが可能である。
また、このような第2基板20を用いることにより、撮像装置1は、画素回路22に含まれる増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRST、及び選択トランジスタSELのうち、任意のトランジスタの面積を選択的に拡大することができる。これによれば、撮像装置1は、増幅トランジスタAMPの面積を拡大することで、ノイズをより低減することが可能である。
第3基板30は、例えば、第3半導体基板31上に第3絶縁層61を積層して構成される。第3半導体基板31は、シリコン基板であり、処理回路32を有する。なお、第3基板30は、第2基板20に対して、表面側の面同士で貼り合わせられている。そのため、第3基板30の各構成についての説明では、上下の説明が図面での上下方向とは逆となっている。第3基板30は、第2半導体基板21の表面側に第3半導体基板31の表面を向けるようにして、第2基板20に貼り合わせられている。つまり、第3基板30は、第2基板20と、フェイストゥーフェイスで貼り合わせられている。
第3基板30は、例えば、第3絶縁層61上に配線層62を有する。配線層62は、例えば、層間絶縁層63と、層間絶縁層63の内部に設けられ、処理回路32と電気的に接続された複数のパッド電極64を有する。パッド電極64の各々は、例えば、銅(Cu)などの金属で形成される。パッド電極64は、配線層62の表面に露出されており、第2基板20と第3基板30との貼り合わせ、及び第2基板20と第3基板30との電気的な接続に用いられる。第2基板20、及び第3基板30は、パッド電極58、64同士の接合によって、互いに電気的に接続される。つまり、転送トランジスタTRのゲート(転送ゲートTG)は、貫通配線54、及びパッド電極58、64を介して、処理回路32に電気的に接続される。
図8及び図9は、撮像装置1の水平方向の断面構成の一例を示す模式図である。図8及び図9の上側の図は、図7における切断面Sec1の断面構成の一例を示す模式図であり、図8及び図9の下側の図は、図7における切断面Sec2の断面構成の一例を示す模式図である。
図8には、第1方向V1に、2×2の4つのセンサ画素12を2組並べた構成が例示されており、図9には、第1方向V1、及び第2方向V2に、2×2の4つのセンサ画素12を4組並べた構成が例示されている。
第1方向V1は、マトリクス状に配置された複数のセンサ画素12の2つの配列方向(例えば行方向、及び列方向)のうち一方の配列方向(例えば、行方向)と平行となっている。また、第2方向V2は、第1方向と直交する配列方向(例えば、列方向)と平行となっている。
貫通配線54は、例えば、センサ画素12ごとに設けられ、フローティングディフュージョンFD、及び後述の接続配線55を電気的に接続する。貫通配線47、48は、例えば、センサ画素12ごとに設けられる。貫通配線47は、第1半導体基板11のpウェル層42と、第2基板20内の配線とを電気的に接続する。貫通配線48は、転送ゲートTG、及び画素駆動線23を電気的に接続する。
図8に示すように、複数の貫通配線54、複数の貫通配線48、及び複数の貫通配線47は、第1基板10の面内において第2方向V2(図8の上下方向)に帯状に並んで配置される。図8には、複数の貫通配線54、複数の貫通配線48、及び複数の貫通配線47が第2方向V2に2列に並んで配置されている場合が例示されている。
図9に示すように、複数の貫通配線54、複数の貫通配線48、及び複数の貫通配線47は、第1基板10の面内において第1方向V1(図9の左右方向)に帯状に並んで配置される。図9には、複数の貫通配線54、複数の貫通配線48、及び複数の貫通配線47が第1方向V1に2列に並んで配置されている場合が例示されている。
画素回路22を共有する4つのセンサ画素12において、4つのフローティングディフュージョンFDは、例えば、素子分離部43を介して互いに近接して配置される。画素回路22を共有する4つのセンサ画素12において、4つの転送ゲートTGは、4つのフローティングディフュージョンFDを囲むように配置されており、例えば、4つの転送ゲートTGによって円環形状を構成している。
図8に示すように、分離絶縁層53は、第2方向V2に延伸する複数のブロックで構成される。第2半導体基板21は、第2方向V2に延伸し、かつ第2方向V2に並んで配置された複数の島状のブロック21Aで構成される。ブロック21Aの各々には、例えば、複数組のリセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、及び選択トランジスタSELが設けられる。4つのセンサ画素12によって共有される1つの画素回路22は、例えば、4つのセンサ画素12と対応する領域内に存在するリセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、及び選択トランジスタSELによって構成される。例えば、画素回路22は、分離絶縁層53の左隣りのブロック21A内の増幅トランジスタAMPと、分離絶縁層53の右隣りのブロック21A内のリセットトランジスタRST、及び選択トランジスタSELとによって構成される。
また、図9に示すように、分離絶縁層53は、第1方向V1に延伸する複数のブロックで構成される。第2半導体基板21は、第1方向V1に延伸し、かつ第1方向V1に並んで配置された複数の島状のブロック21Aで構成される。ブロック21Aの各々には、例えば、複数組のリセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、及び選択トランジスタSELが設けられる。4つのセンサ画素12によって共有される1つの画素回路22は、例えば、4つのセンサ画素12と対応する領域内に存在するリセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、及び選択トランジスタSELによって構成される。例えば、画素回路22は、分離絶縁層53の左隣りのブロック21A内の増幅トランジスタAMPと、分離絶縁層53の右隣りのブロック21A内のリセットトランジスタRST、及び選択トランジスタSELとによって構成される。
図10~図13は、撮像装置1の水平面内での配線レイアウトの一例を示した模式図である。図10~図13では、図8と同様に、4つのセンサ画素12によって共有された1つの画素回路22が4つのセンサ画素12と対応する領域内に設けられる場合の配線レイアウトの一例を示す。図10~図13では、例えば、配線層56において互いに異なる層内に設けられた配線のレイアウトをそれぞれ示している。
図10に示すように、例えば、互いに隣接する4つの貫通配線54は、接続配線55と電気的に接続される。貫通配線54は、接続配線55、及び接続部59を介して、分離絶縁層53の左隣りブロック21Aに含まれる増幅トランジスタAMPのゲートと、分離絶縁層53の右隣りブロック21Aに含まれるリセットトランジスタRSTのゲートとに電気的に接続される。
図11に示すように、例えば、電源線VDDは、第1方向V1に並んで配置された画素回路22の各々と対応する位置に配置される。電源線VDDは、接続部59を介して、第1方向V1に並んで配置された画素回路22の各々の増幅トランジスタAMPのドレイン、及びリセットトランジスタRSTのドレインに電気的に接続される。例えば、2本の画素駆動線23は、第1方向V1に並んで配置された画素回路22の各々と対応する位置に配置される。画素駆動線23の一方は、例えば、第1方向V1に並んで配置された画素回路22の各々のリセットトランジスタRSTのゲートに電気的に接続された配線RSTGとして機能する。画素駆動線23の他方は、例えば、第1方向V1に並んで配置された画素回路22の各々の選択トランジスタSELのゲートに電気的に接続された配線SELGとして機能する。例えば、増幅トランジスタAMPのソースと、選択トランジスタSELのドレインとは、配線25を介して互いに電気的に接続される。
図12に示すように、例えば、2本の基準電位線VSSは、第1方向V1に並んで配置された画素回路22の各々と対応する位置に配置されている。基準電位線VSSの各々は、第2方向V2に並んで配置された各センサ画素12と対応する位置において、複数の貫通配線47に電気的に接続される。例えば、4本の画素駆動線23は、第1方向V1に並んで配置された各画素回路22と対応する位置に配置される。4本の画素駆動線23の各々は、第1方向V1に並んで配置された画素回路22の各々に対応する1つのセンサ画素12の貫通配線48に電気的に接続された配線TRGとして機能する。4本の画素駆動線23は、第1方向V1に並んで配置されたセンサ画素12の各々の転送トランジスタTRのゲートに電気的に接続される。図12では、配線TRGの各々を区別するために、配線TRGの末尾に識別番号(1、2、3、4)を付与した。
図13に示すように、例えば、垂直信号線24は、第2方向V2に並んで配置された画素回路22の各々と対応する位置に配置される。垂直信号線24は、第2方向V2に並んで配置された画素回路22の各々の増幅トランジスタAMPのソースに電気的に接続される。
本開示に係る技術は、上記にて説明した積層型の撮像装置1に適用される。以下では、本開示に係る技術について、具体的に説明を行う。
<<2.第1の実施形態>>
まず、図14~図22Hを参照して、本開示の第1の実施形態に係る技術について説明する。本実施形態に係る技術は、撮像装置1の特定の配線の周囲に低誘電率領域を設けることで、第2基板20に設けられる画素回路の電気的な特性をより効率的に向上させるものである。
3つの基板を積層することで構成される撮像装置1では、例えば、第1基板10に設けられたフォトダイオードPDにて光電変換された電荷は、貫通配線54を介して第2基板に設けられた増幅トランジスタAMPに出力される。貫通配線54は、第2半導体基板21を貫通する分離絶縁層53の内部に設けられ、第1基板10に設けられた配線と、第2基板20に設けられた配線とを電気的に接続する。
そのため、撮像装置1では、貫通配線54、分離絶縁層53、及び第2半導体基板21の間でキャパシタ構造が形成されることで、寄生容量が形成されてしまう。形成された寄生容量は、増幅トランジスタAMPにて増幅される前の電荷に影響を与えることで、画素回路22において電荷を電圧に変換する際の変換効率を低下させてしまう。
本実施形態に係る技術は、かかる事情を鑑みて想到されたものである。本実施形態に係る技術は、センサ画素12のフローティングディフュージョンFDから読み出した電荷を画素信号に変換する回路の周囲の少なくとも一部の領域に低誘電率領域を設けるものである。これによれば、本実施形態に係る技術は、寄生容量による画素信号への影響を低減することができる。
続いて、図14を参照して、本実施形態に係る技術についてより具体的に説明する。図14は、本実施形態に係る撮像装置1の積層方向の断面構成の一例を示す縦断面図である。
図14に示すように、第1基板10は、素子分離部43にて画定された領域にフォトダイオードPDを有する。フォトダイオードPDによって光電変換された電荷は、転送ゲートTGを有する転送トランジスタTRを介して、フローティングディフュージョンFDに出力される。出力された電荷は、フローティングディフュージョンFDにて一時的に保持された後、貫通配線54を介して第2半導体基板21に設けられた画素回路22に出力される。
貫通配線54は、第1半導体基板11、及び第2半導体基板21の積層方向に延伸して、第2半導体基板21を貫通する分離絶縁層53の内部に設けられる。貫通配線54は、接続配線55、及び接続部59を介して、フローティングディフュージョンFDにて一時的に保持された電荷を画素回路22の増幅トランジスタAMP等に出力する。
また、第2基板20は、第2絶縁層52の上にさらに配線層56を有する。配線層56は、例えば、層間絶縁層57と、層間絶縁層57の内部に設けられた複数の画素駆動線23と、複数の垂直信号線24とを有する。複数の画素駆動線23、及び複数の垂直信号線24は、画素回路22の選択トランジスタSELのゲート、及びソースに電気的に接続される。複数の画素駆動線23、及び複数の垂直信号線24は、選択トランジスタSELを制御することで、フローティングディフュージョンFDから出力された電荷に基づいて生成された画素信号の出力タイミングを制御する。
例えば、貫通配線54、接続配線55、接続部59、画素駆動線23、及び垂直信号線24などの金属配線は、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)などの金属材料で形成することができる。また、これらの金属配線の表面には、配線の形成に用いられた金属の拡散を抑制するために、炭化シリコン(SiC)、又は炭窒化シリコン(SiCN)などのバリア層が設けられてもよい。
本実施形態に係る撮像装置1では、第1の様態として、分離絶縁層53の内部の少なくとも一部領域に低誘電率領域90Aが設けられる。具体的には、低誘電率領域90Aは、分離絶縁層53の内部を貫通する貫通配線54と第2半導体基板21との間、又は分離絶縁層53の内部を貫通する貫通配線54同士の間の少なくとも一部領域に設けられる。これによれば、低誘電率領域90Aは、貫通配線54と、第2半導体基板21又は他の貫通配線54との間で生じる寄生容量の大きさを低減することができる。したがって、低誘電率領域90Aは、画素回路22の増幅トランジスタAMPにて電荷を電圧に変換する際の変換効率を向上させることができる。
なお、低誘電率領域90Aは、分離絶縁層53の内部に設けられた貫通配線54の周囲を囲むように全周に亘って設けられてもよい。低誘電率領域90Aは、貫通配線54の全周に亘って形成されることで、貫通配線54と、貫通配線54の周囲に存在するすべての導体との間で生じる寄生容量を低減することができる。
また、低誘電率領域90Aは、積層方向において、第2半導体基板21の厚さよりも長くなるように設けられてもよい。これによれば、低誘電率領域90Aは、貫通配線54と、第2半導体基板21との間の積層方向のすべての領域に設けられることになるため、貫通配線54と、第2半導体基板21との間に生じる寄生容量をより低減することができる。
低誘電率領域90Aは、周囲の第1絶縁層46、分離絶縁層53、及び第2絶縁層52を構成する材料よりも誘電率が低い領域である。例えば、低誘電率領域90Aは、内部が真空となる空隙、又は内部に空気が封入された空隙として構成されてもよい。また、第1絶縁層46、分離絶縁層53、及び第2絶縁層52が酸化シリコン(SiO2:比誘電率3.9)にて構成される場合、低誘電率領域90Aは、酸化シリコンの比誘電率よりも低い比誘電率を有する材料で構成されてもよい。さらに、低誘電率領域90Aは、上述した空隙と、該空隙の内部の一部を埋め込む低誘電率材料とによって構成されてもよい。なお、低誘電率材料としては、例えば、炭素添加シリコン(SiOC)、又はポーラスシリカなどのLow-k材料として知られる誘電体材料を用いることができる。
また、本実施形態に係る撮像装置1では、第2の様態として、貫通配線54から増幅トランジスタAMPまでを電気的に接続する配線の周囲の少なくとも一部領域に低誘電率領域90Bが設けられる。具体的には、低誘電率領域90Bは、貫通配線54を介してフローティングディフュージョンFDと電気的に接続する接続配線55又は接続部59の周囲の少なくとも一部領域に設けられる。これによれば、低誘電率領域90Bは、貫通配線54以降から増幅トランジスタAMPまでを電気的に接続する配線に生じる寄生容量を貫通配線54と同様に低減することができる。したがって、低誘電率領域90Bは、低誘電率領域90Aと同様に、画素回路22の増幅トランジスタAMPにて電荷を電圧に変換する際の変換効率を向上させることができる。
低誘電率領域90Bは、周囲の第2絶縁層52、及び層間絶縁層57を構成する材料よりも誘電率が低い領域である。低誘電率領域90Bは、低誘電率領域90Aと同様に、内部が真空となる空隙、又は内部に空気が封入された空隙として構成されてもよい。また、低誘電率領域90Bは、低誘電率材料で形成された領域として構成されてもよく、空隙と、該空隙の内部の一部を埋め込む低誘電率材料とによって構成されてもよい。なお、低誘電率材料としては、例えば、炭素添加シリコン(SiOC)、又はポーラスシリカなどのLow-k材料として知られる誘電体材料を用いることができる。
さらに、本実施形態に係る撮像装置1では、第3の様態として、第2絶縁層52の上に積層される配線層56に含まれる配線の周囲の少なくとも一部領域に低誘電率領域90Cが設けられる。具体的には、低誘電率領域90Cは、フローティングディフュージョンFDから出力された電荷に基づいて生成された画素信号の出力タイミングを制御する選択トランジスタSELのソースに電気的に接続される複数の垂直信号線24の周囲の少なくとも一部領域に設けられる。これによれば、低誘電率領域90Cは、垂直信号線24と他の配線との間で生じる寄生容量を低減することができる。したがって、低誘電率領域90Cは、画素回路22、又は処理回路32における信号処理の高速化、及び低消費電力化を実現することができる。
低誘電率領域90Cは、周囲の層間絶縁層57を構成する材料よりも誘電率が低い領域である。低誘電率領域90Cは、低誘電率領域90A及び90Bと同様に、内部が真空となる空隙、又は内部に空気が封入された空隙として構成されてもよい。また、低誘電率領域90Cは、低誘電率材料で形成された領域として構成されてもよく、空隙と、該空隙の内部の一部を埋め込む低誘電率材料とによって構成されてもよい。なお、低誘電率材料としては、例えば、炭素添加シリコン(SiOC)、又はポーラスシリカなどのLow-k材料として知られる誘電体材料を用いることができる。
低誘電率領域90A、90B、90Cは、互いに独立して設けられる。したがって、本実施形態に係る撮像装置1では、低誘電率領域90A、90B、又は90Cの少なくともいずれか1つ以上が設けられてもよく、低誘電率領域90A、90B、及び90Cのすべてが設けられてもよい。
なお、第2基板20が厚み方向に積層された複数の半導体基板を含む場合であっても、本実施形態に係る撮像装置1は、フローティングディフュージョンFDから読み出した電荷を画素信号に変換する回路の周囲の少なくとも一部の領域に低誘電率領域を設けることが可能である。
具体的には、第2基板20が厚み方向に積層された複数の半導体基板を含む場合、積層された複数の半導体基板(すなわち、第2半導体基板21、及び第2半導体基板21の上に設けられた少なくとも1つ以上の半導体基板)に亘って、フローティングディフュージョンFDから読み出した電荷を画素信号に変換する回路が設けられる。したがって、積層された複数の半導体基板の近傍に設けられた配線の周囲の少なくとも一部領域には、低誘電率領域90A、90B、90Cが設けられてもよい。低誘電率領域90A、90B、90Cは、積層された複数の半導体基板の各々の近傍に設けられた配線の周囲の領域にそれぞれ設けられてもよく、積層された複数の半導体基板の各々の近傍に設けられた配線の周囲の領域に連続して設けられてもよい。
これによれば、本実施形態に係る撮像装置1は、第2基板20に設けられる回路の電気的な特性をより効率的に向上させることができるため、フローティングディフュージョンFDから読み出した電荷を電圧に変換する際の変換効率をさらに向上させることができる。
次に、図15を参照して、本実施形態に係る撮像装置1におけるフローティングディフュージョンFDの構成のバリエーションについて説明する。図15は、フローティングディフュージョンFDを複数のセンサ画素12で共有する撮像装置1の積層方向の断面構成を示す縦断面図である。
図15に示すように、例えば、フローティングディフュージョンFDは、隣接する複数のフォトダイオードPDを互いに離隔する素子分離部43の上に設けられてもよい。フローティングディフュージョンFDには、隣接する複数のフォトダイオードPDでそれぞれ光電変換された電荷をそれぞれ読み出す複数の転送トランジスタTRが電気的に接続されている。
すなわち、図15に示す撮像装置1では、フローティングディフュージョンFD、及びフローティングディフュージョンFDの後段の画素回路22が隣接するセンサ画素12にて共有されている。なお、フローティングディフュージョンFD、及び画素回路22を共有するセンサ画素12の数は、特に限定されないが、例えば、2個、4個、8個、又は16個であってもよい。
このような撮像装置1では、低誘電率領域90A、90B、90Cを設けることにより、電荷から電位への変換の際の変換効率を複数のセンサ画素12にて同時に向上させることが可能である。したがって、図15に示す撮像装置1は、より少ない数の低誘電率領域90A、90B、90Cで、複数のセンサ画素12における変換効率を向上させることができるため、低誘電率領域90A、90B、90Cの形成によって撮像装置1全体の強度が低下することを抑制することができる。
(低誘電率領域の平面配置)
続いて、図16~図19を参照して、本実施形態に係る撮像装置1における低誘電率領域90A、90B、90Cの平面配置の一例について説明する。図16~図19は、一方向に配列された4つのセンサ画素12にてフローティングディフュージョンFD、及び画素回路22を共有する場合の平面配置の一例である。
図16は、画素領域13における第2半導体基板21と、分離絶縁層53との平面配置を示す平面図である。図16において、正方形の破線で囲った領域には、センサ画素12のフォトダイオードPDがそれぞれ設けられる。
図16に示すように、第2半導体基板21は、分離絶縁層53によって分断されており、分離絶縁層53は、センサ画素12のフォトダイオードPDの各々の一方向に延伸する境界に対応して設けられる。
第2半導体基板21には、活性化領域AAと、素子分離領域SAとが設けられる。活性化領域AAは、電界効果トランジスタのソース、ドレイン、又はチャネル領域となる領域である。活性化領域AAは、シリコン、又は導電型不純物を導入したシリコンにて構成される。素子分離領域SAは、活性化領域AAに設けられる電界効果トランジスタの各々を電気的に分離する領域である。素子分離領域SAは、STI(Shallow Trench Isolation)法等を用いて、第2半導体基板21を貫通しない程度の深さで絶縁層を形成することにより構成される。
図17は、画素領域13における貫通配線54、接続部59、及びゲート電極の平面配置を示す平面図である。図17において、一方向に配列された4つのセンサ画素12は、1つのフローティングディフュージョンFD、及び画素回路22を共有する。
図17に示すように、一方向に延伸する活性化領域AAには、一方の端部から他方の端部に向けて、4つのセンサ画素12にて共有される選択トランジスタSEL、増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRST、及びFD変換ゲイン切替トランジスタFDGのゲート電極がそれぞれ設けられる。
これらのゲート電極の間には、接続部59として、水平駆動回路35を介して出力電圧を外部に出力するコンタクトCVoutと、電源電位を供給する電源線VDDに電気的に接続するコンタクトCVDDと、基準電位を供給する基準電位線VSSに電気的に接続するコンタクトCVSSと、フローティングディフュージョンFDと電気的に接続するコンタクトCFDとが設けられている。
分離絶縁層53には、貫通配線54として、フローティングディフュージョンFDと電気的に接続する貫通コンタクトTFD、及び基準電位線VSSと電気的に接続する貫通コンタクトTVSSが設けられる。また、分離絶縁層53には、センサ画素12の各々の転送トランジスタTRの転送ゲートと電気的に接続する貫通コンタクトがそれぞれ設けられる。
このとき、フローティングディフュージョンFDに電気的に接続するコンタクトCFD、及び貫通コンタクトTFDの周囲の少なくとも一部領域には、低誘電率領域90Aが設けられることが好ましい。また、コンタクトCFD、及び貫通コンタクトTFDの周囲の領域には、全周に亘って低誘電率領域90Aが設けられることがより好ましい。
図18は、画素領域13における接続配線55の平面配置を示す平面図である。
図18に示すように、接続配線55として、図17で示した接続部59の各々、及び貫通配線54の各々を互いに電気的に接続する配線が設けられる。このとき、フローティングディフュージョンFDに電気的に接続する接続配線55の周囲の少なくとも一部の領域には、低誘電率領域90Bが設けられることが好ましい。具体的には、低誘電率領域90Bは、コンタクトCFD、及び貫通コンタクトTFDを介して、フローティングディフュージョンFDから出力された電荷を増幅トランジスタAMPのゲートに伝送する接続配線55の周囲の少なくとも一部領域に設けられることが好ましい。例えば、低誘電率領域90Bは、図18において破線で囲った接続配線55の周囲の少なくとも一部の領域に設けられることが好ましい。
図19は、画素領域13における配線層56に含まれる配線の平面配置を示す平面図である。
図19に示すように、配線層56は、分離絶縁層53の延伸方向と平行方向に延伸して設けられる電源線VDD、基準電位線VSS、及び垂直信号線24(VSL)を含む。垂直信号線24は、センサ画素12のフォトダイオードPDの各々の境界に対応する領域に設けられ、電源線VDD、基準電位線VSSは、垂直信号線24の両側方にそれぞれ設けられる。このとき、低誘電率領域90Cは、垂直信号線24の周囲の少なくとも一部領域に設けられることが好ましい。例えば、低誘電率領域90Cは、図19において破線で囲った垂直信号線24の周囲の少なくとも一部領域に設けられることが好ましい。
(低誘電率領域の形成方法)
次に、図20A~図22Hを参照して、本実施形態に係る撮像装置1における低誘電率領域90A、90B、90Cの形成方法について説明する。
まず、図20A~図20Dを参照して、低誘電率領域90Aの形成方法の一例について説明する。図20A~図20Dは、低誘電率領域90Aの形成方法の一例を説明する縦断面図である。
図20Aに示すように、フォトダイオードPD、フローティングディフュージョンFD、及び転送トランジスタTRが形成された第1基板10に、分離絶縁層53が設けられた第2半導体基板21を貼り合わせる。
次に、図20Bに示すように、ドライエッチング等を用いて、分離絶縁層53の領域にスリット形状の開口91Aを形成する。具体的には、ドライエッチング等を用いて、後段にて貫通配線54を形成する領域、及び第2半導体基板21の間の分離絶縁層53の領域に、略均一な幅のスリット形状にて開口91Aを形成する。開口91Aを略均一な幅のスリット形状とすることで、後段の工程で第2絶縁層52を堆積する際に開口91Aの各々を均一に閉塞させることができる。
続いて、図20Cに示すように、被覆性が低い条件でCVD(Chemical Vapor Deposition)等を行うことで、第2半導体基板21の上に第2絶縁層52を堆積する。このとき、第2絶縁層52の堆積の被覆性が低いため、開口91Aでは、内部が埋め込まれる前に上部が閉塞されてしまう。これにより、開口91Aの上部を閉塞することで形成された空隙が低誘電率領域90Aとなる。
次に、図20Dに示すように、フォトリソグラフ、エッチング、及び堆積を順に行うことで、第2絶縁層52に接続部59、及び貫通配線54を形成する。ここで、貫通配線54は、例えば、フローティングディフュージョンFDと電気的に接続し、かつ第2半導体基板21との間に低誘電率領域90Aが位置するように設けられる。その後、第2絶縁層52の上に接続配線55を設けることで、接続部59、及び貫通配線54から他の配線への電気的な接続を形成する。このような工程により、本実施形態に係る撮像装置1は、低誘電率領域90Aを形成することができる。
続いて、図20E~図20Gを参照して、低誘電率領域90B、90Cの形成方法の一例について説明する。図20E~図20Gは、低誘電率領域90B、90Cの形成方法の一例を説明する縦断面図である。
図20Eに示すように、図20A及び図20Dにて示した工程を連続して行うことで、フォトダイオードPD、フローティングディフュージョンFD、及び転送トランジスタTRが形成された第1基板10に第2半導体基板21を貼り合わせ、第2絶縁層52の表面から接続部59、及び貫通配線54を形成する。さらに、接続部59、及び貫通配線54の上に接続配線55、及び層間絶縁層57を形成する。
次に、図20Fに示すように、ドライエッチング等を用いて、接続配線55同士の間の領域の一部にスリット形状の開口91Bを形成する。具体的には、ドライエッチング等を用いて、接続配線55同士の間の領域に、略均一な幅のスリット形状にて開口91Bを形成する。開口91Bを略均一な幅のスリット形状とすることで、後段の工程で層間絶縁層57をさらに堆積する際に、開口91Bの各々を均一に閉塞させることができる。
続いて、図20Gに示すように、被覆性が低い条件でCVD等を行うことで、第2絶縁層52の上に層間絶縁層57をさらに堆積する。このとき、層間絶縁層57の堆積の被覆性が低いため、開口91Bでは、内部が埋め込まれる前に上部が閉塞されてしまう。これにより、開口91Bの上部を閉塞することで形成された空隙が低誘電率領域90Bとなる。このような工程により、本実施形態に係る撮像装置1は、低誘電率領域90Bを形成することができる。また、同様にして、本実施形態に係る撮像装置1は、低誘電率領域90Cを形成することができる。
図21は、低誘電率領域90A、90B、90Cの断面形状のバリエーションを説明する模式的な断面図である。
上記の実施形態では、空隙にて形成された低誘電率領域90A、90B、90Cの断面形状を矩形形状にて例示した。しかしながら、空隙にて形成された低誘電率領域90A、90B、90Cの断面形状は、矩形形状以外の形状であってもよい。
例えば、図21に示すように、配線1192同士の間の狭いパターンの絶縁層1193をエッチングした際に形成される開口1191の断面形状は、エッチングのエッチャントが開口1191の底部まで十分に入り込まないことで、逆テーパー形状となることがあり得る。また、配線1192同士の間に形成された開口1191をCVD等によって閉塞する場合、CVDの堆積物が開口1191の上部にも一部入り込むことで、上部を閉塞された低誘電率領域90A、90B、90Cの断面形状が順テーパー形状、又は三角形形状となることがあり得る。
すなわち、空隙にて形成された低誘電率領域90A、90B、90Cの断面形状は、空隙の形成方法によって変わり得る。そのため、低誘電率領域90A、90B、90Cの断面形状は、上記で説明した形状に限定されるわけではない。
さらに、図22A~図22Hを参照して、低誘電率領域90Aの形成方法の他の例について説明する。図22A~図22Hは、低誘電率領域90Aの形成方法の他の例の各工程を説明する縦断面図である。
まず、図22Aに示すように、フォトダイオードPD、及びフローティングディフュージョンFDを形成した第1半導体基板11の上に第1絶縁層46を積層した第1基板10と、第2半導体基板21の上に第2絶縁層52及び配線層56を積層した第2基板20とを貼り合わせる。その後、エッチング等を用いて、第1基板10のフローティングディフュージョンFDと第2基板20の各種配線とを電気的に接続する貫通配線54の周囲の絶縁層をエッチング等によって除去することで、開口91Aを形成する。なお、開口91Aの内側の側面及び底面には、保護膜としてSiN膜が成膜されていてもよい。
続いて、図22Bに示すように、SiO2膜1101を表面に成膜した貼合基板1100を用意する。
そして、図22Cに示すように、SiO2膜1101が配線層56と対向するようにして、貼合基板1100と、第1基板10及び第2基板20の積層体とを貼り合わせる。
次に、図22Dに示すように、貼合基板1100をSiO2膜1101から剥離する。これにより、開口91Aは、貼合基板1100の表面に一様に形成されたSiO2膜1101によって上部の開口面を封止されることで空隙となり、低誘電率領域90Aが形成される。
続いて、図22Eに示すように、配線層56の各種配線と電気的に接続されたパッド電極58をSiO2膜1101の表面に形成する。
その後、図22Fに示すように、第3半導体基板31に配線層62を積層した第3基板30を用意する。なお、配線層62の表面には、SiO2膜1101の表面に設けられたパッド電極58と対向する位置に、同様にパッド電極64が形成される。
そして、図22Gに示すように、SiO2膜1101が配線層62と対向するようにして、第1基板10及び第2基板20の積層体と、第3基板30とを貼り合わせる。このとき、パッド電極58と、パッド電極64とが接合されることによって、第2基板20の各種配線と、第3基板30の各種配線との間で電気的な接続が形成される。
その後、図22Hに示すように、第1絶縁層46が形成された面と反対側の第1基板10の裏面側(すなわち、第1半導体基板11の第1絶縁層46が形成された面と反対側の面)にカラーフィルタ40、及び受光レンズ50を設ける。これにより、撮像装置1を形成することができる。
以上にて、本開示の第1の実施形態に係る技術について詳細に説明した。本実施形態に係る技術によれば、フローティングディフュージョンFDから画素信号を出力するまでの画素回路22の配線に生じる寄生容量を低減することができる。したがって、本実施形態に係る技術によれば、画素回路22における電荷-電圧の変換効率を向上させることが可能である。
<<3.第2の実施形態>>
次に、図23~図25Fを参照して、本開示の第2の実施形態に係る技術について説明する。本実施形態に係る技術は、貫通配線54と、第2半導体基板21との間に低誘電率領域をより効率的に形成するものである。
第1の実施形態で説明したように、撮像装置1では、フローティングディフュージョンFDから読み出した電荷を画素信号に変換する回路の周囲の少なくとも一部の領域に低誘電率領域を設けることで、寄生容量による画素信号への影響を低減することができる。特に、3つの基板を積層することで構成される撮像装置1では、貫通配線54と、第2半導体基板21との間の領域に低誘電率領域90Aを設けることで、寄生容量によって電荷-電圧の変換効率が低下することを抑制することができる。
第1の実施形態では、貫通配線54と、第2半導体基板21との間の所定の領域に低誘電率領域90Aを設けるために、分離絶縁層53に対してフォトリソグラフィ、及びエッチングを行っている。しかしながら、このような形成方法では、低誘電率領域90Aの形成のために多くの工程が追加されてしまう。
本実施形態に係る技術は、かかる事情を鑑みて想到されたものである。本実施形態に係る技術は、貫通配線54と、第2半導体基板21との間に自己整合的に低誘電率領域90Aを形成するものである。これによれば、本実施形態に係る技術は、低誘電率領域90Aを形成する際の工程を低減することができるため、より少ない追加コストにて、貫通配線54と、第2半導体基板21との間に低誘電率領域90Aを形成することができる。
まず、図23を参照して、本実施形態に係る技術についてより具体的に説明する。図23は、本実施形態における第1基板10と第2基板20との積層体の構成を模式的に示す断面図、及び上面図である。
図23の上図の断面図に示すように、本実施形態に係る積層体では、第1絶縁層1246(第1絶縁層46に対応)を第1半導体基板1211(第1半導体基板11に対応)に積層した第1基板10と、第2絶縁層1252(第2絶縁層52に対応)を第2半導体基板1221(第2半導体基板21に対応)に積層した第2基板20とが貼り合わせられる。なお、第2半導体基板1221(第2半導体基板21に対応)は、第2半導体基板1221を貫通して設けられる分離絶縁層1253(分離絶縁層53に対応)によって分断される。
第2基板1220の第2半導体基板1221には、例えば、電界効果トランジスタTr2が設けられる。電界効果トランジスタTr2は、例えば、第2半導体基板1221の上にゲート絶縁膜1231を介して設けられたゲート電極1230と、ゲート電極1230の側面に設けられたサイドウォール絶縁膜1232と、ゲート電極1230を挟んで両側の第2半導体基板1221に設けられたソース領域1221S、及びドレイン領域1221Dとによって構成される。また、ゲート電極1230、ソース領域1221S、及びドレイン領域1221Dの上部には、それぞれゲートコンタクト1259、ソースコンタクト1259S、及びドレインコンタクト1259Dが設けられる。また、第1基板1210の第1半導体基板1211には、例えば、電界効果トランジスタTr2と同様の構造の電界効果トランジスタTr1が設けられる。
ここで、第1基板1210に設けられた電界効果トランジスタTr1の各端子は、分離絶縁層1253を貫通して設けられる貫通配線1254によって、第2基板1220に設けられた電界効果トランジスタTr2の各端子と図示しない領域で電気的に接続されている。
本実施形態に係る技術では、図23の下図の上面図に示すように、低誘電率領域1290は、分離絶縁層1253の外周に沿って、貫通配線1254を全周に亘って囲むように第2半導体基板1221の側方に設けられる。これによれば、低誘電率領域1290は、貫通配線1254と第2半導体基板1221との間で生じる寄生容量を低減することができる。
低誘電率領域1290は、分離絶縁層1253を構成する材料よりも誘電率が低い領域である。低誘電率領域1290は、内部が真空である空隙、又は内部に空気が封入された空隙として構成されてもよい。または、低誘電率領域1290は、低誘電率材料で形成された領域として構成されてもよく、空隙と、該空隙の一部を低誘電率材料によって埋め込んだ領域とによって構成されてもよい。なお、低誘電率材料としては、例えば、炭素添加シリコン(SiOC)、又はポーラスシリカなどのLow-k材料として知られる誘電体材料を用いることができる。
後述するが、本実施形態に係る技術では、低誘電率領域1290は、分離絶縁層1253を形成する際に第2半導体基板1221に設けられる貫通孔の内側側面のサイドウォールを用いて形成される。そのため、本実施形態に係る技術によれば、分離絶縁層1253の外周に沿って低誘電率領域1290を自己整合的に形成することが可能である。
なお、第1の実施形態でも言及したように、第2基板20が厚み方向に積層された複数の半導体基板を含む場合でも本実施形態に係る技術を適用することは可能である。具体的には、第2基板20が厚み方向に積層された複数の半導体基板を含む場合、低誘電率領域1290は、積層された複数の半導体基板(すなわち、第2半導体基板21、及び第2半導体基板21の上に設けられた少なくとも1つ以上の半導体基板)を貫通する分離絶縁層1253の外周に沿って自己整合的に形成されてもよい。
(低誘電率領域の第1の形成方法)
次に、図24A~図24Lを参照して、本実施形態における低誘電率領域1290の第1の形成方法について説明する。図24A~図24Lは、低誘電率領域1290の第1の形成方法の各工程を説明する縦断面図である。
まず、図24Aに示すように、第2半導体基板1221の上にSiN膜1261、及びレジスト層1281を成膜した後、エッチングを行うことで、後段にて分離絶縁層1253が形成される領域に開口1271を形成する。開口1271は、後段のエッチングで第2半導体基板1221をほぼ貫通することができる程度の深さで設けられることが好ましい。
続いて、図24Bに示すように、レジスト層1281を剥離した後、開口1271を形成された第2半導体基板1221の上に、第2半導体基板1221の表面形状に沿ってSiO2膜1262、及びSiN膜1263を堆積する。
次に、図24Cに示すように、ドライエッチングを用いて、SiO2膜1262、及びSiN膜1263を全面に亘ってエッチバックすることで、開口1271の側面にサイドウォール1263Aを形成する。
続いて、図24Dに示すように、第2半導体基板1221にて素子分離領域となる領域、及び後段にて分離絶縁層1253が形成される領域をエッチングすることによって、開口1272、及び開口1273をそれぞれ形成する。このとき、開口1273は、第2半導体基板1221の一部が残るように(すなわち、第2半導体基板1221を貫通しないように)設けられてもよく、第2半導体基板1221を貫通するように設けられてもよい。
次に、図24Eに示すように、開口1272、及び開口1273をSiO2からなる分離絶縁層1253で埋め込み、CMP(Chemical Mechanical Polish)を行うことで、表面を平坦化する。このとき、分離絶縁層1253へのCMPは、サイドウォール1263Aの先端が露出するまで行う。これにより、後段の工程にて、露出面からサイドウォール1263Aを除去することが可能となる。
続いて、図24Fに示すように、SiNを剥離することによって、サイドウォール1263A、及びSiN膜1261を除去する。これにより、サイドウォール1263Aが設けられていた領域に低誘電率領域1290として機能する空隙が形成される。図24Eにて示す工程にてサイドウォール1263Aの一部は、分離絶縁層1253の表面に露出されているため、図24Fにて示す工程にてエッチング等の方法で除去することが可能となる。
次に、図24Gに示すように、ゲート絶縁膜1231を堆積した後、ポリシリコン等からなるゲート電極層1233を堆積する。ゲート電極層1233は、埋め込み性が低い条件でゲート電極層1233の堆積を行うことにより、ゲート電極層1233が空隙である低誘電率領域1290へ進入することを抑制することができる。
その後、図24Hに示すように、ゲート電極層1233をエッチングすることで、ゲート電極1230を形成する。さらに、ゲート電極1230の両側の第2半導体基板1221に導電型不純物を導入することで、LDD(Lightly Doped Drain)領域を形成する。
続いて、図24Iに示すように、第2半導体基板1221、分離絶縁層1253、及びゲート電極1230の上に、埋め込み性が低い条件でSiO2膜1265を堆積することで、空隙の上部を閉塞させる。
さらに、図24Jに示すように、ゲート電極1230の表面形状に沿ってSiN膜を堆積した後、エッチバックを行うことで、サイドウォール絶縁膜1232を形成する。その後、サイドウォール絶縁膜1232のさらに外側の第2半導体基板1221に導電型不純物を導入することで、ソース領域1221S、及びドレイン領域1221Dを形成する。
次に、図24Kに示すように、図24Jまでの工程にて形成された第2基板20に、電界効果トランジスタTr1が設けられた第1基板10を貼り合わせる。具体的には、第2基板20の裏面側の第2半導体基板1221を除去することで、分離絶縁層1253が第2半導体基板1221を完全に分断し、その後、第2基板20の裏面側に第1基板10を貼り合わせる。
続いて、図24Lに示すように、第2半導体基板1221の上に第2絶縁層1252を堆積する。その後、分離絶縁層1253が形成された領域にて、第2絶縁層1252から第1基板10の電界効果トランジスタTr1の各種端子まで達するコンタクトを形成することで、図23で示した第1基板10と第2基板20との積層体を形成することができる。
(低誘電率領域の第2の形成方法)
次に、図25A~図25Fを参照して、本実施形態における低誘電率領域1290の第2の形成方法について説明する。図25A~図25Fは、低誘電率領域1290の第2の形成方法の各工程を説明する縦断面図である。
まず、図24A~図24Dに示した工程と同様の工程を経ることで、第2半導体基板1221に開口1272、及び開口1273を形成する。
次に、図25Aに示すように、開口1272、及び開口1273をSiO2からなる分離絶縁層1253で埋め込み、CMP(Chemical Mechanical Polish)を行うことで、表面を平坦化する。このとき、分離絶縁層1253へのCMPは、サイドウォール1263Aの先端が露出しない程度に行われ、サイドウォール1263Aの除去は、ゲート電極1230等の形成後に行われる。これによれば、ゲート電極1230を形成する際に、サイドウォール1263Aを除去することで形成された空隙が再度埋め込まれてしまうことを防止することができる。
続いて、図25Bに示すように、SiNを剥離することによって、SiN膜1261を除去する。一方、サイドウォール1263Aは、残存する。その後、再度、分離絶縁層1253のエッチングを行うことで、分離絶縁層1253の表面にサイドウォール1263Aの先端を露出させる。
次に、図25Cに示すように、ゲート絶縁膜1231を堆積した後、ポリシリコン等からなるゲート電極層の堆積、及びパターニングを行うことで、ゲート電極1230を形成する。さらに、ゲート電極1230の上面には、SiO2膜1230Aを形成する。
その後、図25Dに示すように、ゲート電極1230の両側の第2半導体基板1221に導電型不純物を導入することで、LDD(Lightly Doped Drain)領域を形成する。次に、ゲート電極1230の表面形状に沿ってSiO2膜を堆積した後、エッチバックを行うことで、サイドウォール絶縁膜1232Aを形成する。続いて、サイドウォール絶縁膜1232Aのさらに外側の第2半導体基板1221に導電型不純物を導入することで、ソース領域1221S、及びドレイン領域122Dを形成する。
そして、図25Eに示すように、SiNを剥離することによって、サイドウォール1263Aを除去する。これにより、サイドウォール1263Aが設けられていた領域に、低誘電率領域1290として機能する空隙が形成される。
続いて、図25Fに示すように、分離絶縁層1253の上に、埋め込み性が低い条件でSiO2膜1265を堆積することで、空隙の上部を閉塞させる。次に、ゲート電極1230の表面形状に沿ってSiN膜を堆積する。その後、図24K~図24Lにて示した工程と同様の工程を経ることで、図23で示した第1基板10と第2基板20との積層体と同様の積層体を形成することができる。
以上にて、本開示の第2の実施形態に係る技術について詳細に説明した。本実施形態に係る技術によれば、リソグラフィ等を用いずとも自己整合的に貫通配線1254と第2半導体基板1221との間に空隙からなる低誘電率領域1290を形成することが可能である。したがって、本実施形態に係る技術によれば、貫通配線1254と第2半導体基板1221との間に、より低コストで低誘電率領域1290を形成することが可能である。
なお、空隙からなる低誘電率領域1290の内部には、除去しきれなかったサイドウォール1263Aが残存してもよい。このような場合でも、低誘電率領域1290は、貫通配線1254と第2半導体基板1221との間に生じる寄生容量の大きさを低減することができる。
<<4.第3の実施形態>>
続いて、図26~42Eを参照して、本開示の第3の実施形態に係る技術について説明する。本実施形態に係る技術は、第2半導体基板21の近傍に低誘電率領域を設けることで、第1基板10と第2基板20とを貼り合わせた三次元構造により生じる寄生容量を低減するものである。
3つの基板を積層することで構成される撮像装置1では、第1半導体基板11と、第2半導体基板21とが第1絶縁層46を介して積層されている。寄生容量は、2つの導体にて絶縁体を挟み込むことで生じるため、積層された第2半導体基板21には、三次元の様々な方向に存在する導体との間で寄生容量を生じさせる可能性がある。
例えば、第2半導体基板21が生じさせる寄生容量の一例を図26に示す。図26は、第1基板10と第2基板20とを積層した積層体にて生じる寄生容量の一例を示す模式的な断面図である。
図26に示すように、例えば、本実施形態に係る積層体では、第1絶縁層1342(第1絶縁層46に対応)を第1半導体基板1311(第1半導体基板11に対応)に積層した第1基板10と、第2絶縁層1352(第2絶縁層52に対応)を第2半導体基板1321(第2半導体基板21に対応)に積層した第2基板20とが貼り合わせられている。また、第2半導体基板1321(第2半導体基板21に対応)は、第2半導体基板1321を貫通して設けられる分離絶縁層1353(分離絶縁層53に対応)によって分断される。第1基板10には、転送トランジスタのゲートである転送ゲートTGが設けられ、第2基板20には、ゲート電極1322を含む電界効果トランジスタTr2が設けられる。さらに、第1基板10に設けられた転送トランジスタ等の各端子は、分離絶縁層1353を貫通して設けられる貫通配線1360によって、第2基板1320に設けられた電界効果トランジスタTr2のゲートコンタクト1359と図示しない領域で電気的に接続されている。
ここで、第2半導体基板1321は、側方では、例えば、貫通配線1360との間で寄生容量を発生させてしまう。また、第2半導体基板1321は、下方では、例えば、転送トランジスタの転送ゲートTGとの間で寄生容量を発生させてしまう。特に、第2半導体基板1321がより薄肉化され、かつ第1絶縁層1342の厚さが薄くなった場合、第2半導体基板1321と、転送ゲートTGとの距離が近づいてしまう。このような場合、電界効果トランジスタTr2と、転送ゲートTGとの間で生じる寄生容量、及びバックバイアスは、電界効果トランジスタTr2の特性に大きな影響を与えてしまう。
本実施形態に係る技術は、かかる事情を鑑みて想到されたものである。本実施形態に係る技術は、上記の寄生容量の大きさを低減するために、第2半導体基板1321の側方又は下方に低誘電率領域を設けるものである。
図27及び図28を参照して、本実施形態に係る技術についてより具体的に説明する。図27は、本実施形態の第1の様態において、低誘電率領域が設けられる領域を示す縦断面図である。図28は、本実施形態の第2の様態において、低誘電率領域が設けられる領域を示す縦断面図である。
図27に示すように、本実施形態に係る撮像装置1では、第1の様態として、第2半導体基板1321(第2半導体基板21に対応)の側方に低誘電率領域1391が設けられる。具体的には、低誘電率領域1391は、面内方向において、第2半導体基板1321と、分離絶縁層1353に設けられる貫通配線1360との間の領域に少なくとも設けられる。これによれば、低誘電率領域1391は、第2半導体基板1321と、貫通配線1360との間に生じる寄生容量の大きさを低減することができる。
低誘電率領域1391とは、分離絶縁層1353を構成する材料よりも誘電率が低い領域である。例えば、低誘電率領域1391は、内部が真空となる空隙領域、又は内部に空気が封入された空隙領域として構成されてもよい。また、低誘電率領域1391は、分離絶縁層1353を構成する材料よりも比誘電率が低い材料で形成された領域であってもよい。さらに、低誘電率領域1391は、空隙領域と、該空隙領域の一部を低誘電率材料にて埋め込んだ領域とによって構成されてもよい。なお、低誘電率材料としては、例えば、炭素添加シリコン(SiOC)、又はポーラスシリカなどのLow-k材料として知られる誘電体材料を用いることができる。
また、図28に示すように、本実施形態に係る撮像装置1では、第2の様態として、第2半導体基板(第2半導体基板21に対応)の下方に低誘電率領域1392が設けられる。具体的には、低誘電率領域1392は、積層方向において、第2半導体基板1321と、転送トランジスタの転送ゲートTGとの間の領域に設けられる。例えば、低誘電率領域1392は、積層方向に第2半導体基板1321を平面視した際に、第2半導体基板1321と転送ゲートTGとが重なり合う領域に少なくとも設けられる。これによれば、低誘電率領域1392は、第2半導体基板1321と、転送ゲートTGとの間に生じる寄生容量の大きさを低減することができる。
低誘電率領域1392とは、第1絶縁層1342を構成する材料よりも誘電率が低い領域である。例えば、低誘電率領域1392は、内部が真空となる空隙領域、又は内部に空気が封入された空隙領域として構成されてもよい。また、低誘電率領域1392は、第1絶縁層1342を構成する材料よりも比誘電率が低い材料で形成された領域であってもよい。さらに、低誘電率領域1392は、空隙領域と、該空隙領域の一部を低誘電率材料にて埋め込んだ領域とによって構成されてもよい。なお、低誘電率材料としては、例えば、炭素添加シリコン(SiOC)、又はポーラスシリカなどのLow-k材料として知られる誘電体材料を用いることができる。
なお、第2基板20が厚み方向に積層された複数の半導体基板を含む場合、積層された複数の半導体基板(すなわち、第2半導体基板21、及び第2半導体基板21の上に設けられた少なくとも1つ以上の半導体基板)の側方には、低誘電率領域1391が設けられてもよい(第1の様態)。また、積層された複数の半導体基板(すなわち、第2半導体基板21、及び第2半導体基板21の上に設けられた少なくとも1つ以上の半導体基板)の下方には、低誘電率領域1392が設けられてもよい(第2の様態)。これによれば、本実施形態に係る撮像装置1は、第2基板20に含まれる半導体基板と、配線又は電極との間に生じる寄生容量をより効率的に減少させることが可能である。
(第1の様態)
以下では、図29A~図36Cを参照して、本実施形態に係る技術の第1の様態についてより詳細に説明を行う。
図29A~図29Cは、第1の様態において、低誘電率領域1391の第1の形成方法を説明する平面図、及び縦断面図である。
図29Aに示すように、第1絶縁層1342は、エッチングレートが異なる複数の絶縁材料からなる膜を積層することで構成される。具体的には、第1絶縁層1342は、互いにエッチングレートが異なるSiO2膜と、SiN膜とを交互に積層することで構成される。
第1絶縁層1342の上には、第2半導体基板1321、及び分離絶縁層1353が設けられる。第2半導体基板1321の上には、図示しないゲート絶縁膜を介してゲート電極1322が設けられることで、電界効果トランジスタTr2が配置される。電界効果トランジスタTr2のゲート電極1322には、ゲートコンタクト1359が電気的に接続され、第2半導体基板1321のソース又はドレイン領域には、ソース又はドレインコンタクト1358が電気的に接続される。なお、第2半導体基板1321、及びゲート電極1322の表面には、ストレスライナー膜、又はエッチングストッパ膜として機能するSiN膜1365が成膜されていてもよい。
分離絶縁層1353には、分離絶縁層1353、及び第1絶縁層1342を貫通する貫通配線1360が設けられる。貫通配線1360は、図示しない領域にて第1基板10の各種配線と、第2基板20の各種配線とを電気的に接続している。
低誘電率領域1391の第1の形成方法では、まず、ハードマスクを用いたリソグラフィ、第2絶縁層1352のドライエッチング、SiN膜1365の除去、及び分離絶縁層1353のドライエッチングを順次行うことで、第2半導体基板1321と、貫通配線1360との間の領域に開口1393が形成される。このとき、第1絶縁層1342には、SiO2膜とはエッチングレートが異なるSiN膜が含まれているため、第1絶縁層1342の積層方向へのエッチングは、SiN膜にて止められる。
次に、図29Bに示すように、開口1393の内側の側面、及び底面にSiNからなるライナー膜1366を成膜する。ライナー膜1366は、開口1393の内側の側面、及び底面の強度を高めることができるため、開口1393が内部応力等によって潰れたり、変形したりすることを防止する膜である。
続いて、図29Cに示すように、埋め込み性が低い条件のCVD(Chemical Vapor Deposition)等を用いることによって低誘電率層1354をライナー膜1366の上に堆積させることで、開口1393の底部が埋め込まれる前に開口1393の上部を閉塞する。これにより、開口1393を形成した領域に空隙からなる低誘電率領域1391を形成することができる。なお、低誘電率層1354を形成する材料としては、Low-k材料として公知の材料を適宜使用することができる。その後、CMP(Chemical Mechanical Polish)を用いて低誘電率層1354を平坦化することで、低誘電率層1354の上にさらに配線層等を形成することができる。
図30は、図29Aで示した開口1393の形成のバリエーションを示した平面図、及び縦断面図である。図30に示すように、第1絶縁層1342は、SiN膜を含まないSiO2膜の単層膜として設けられてもよい。このような場合、エッチングストッパとなるSiN膜が存在しないため、分離絶縁層1353、及び第1絶縁層1342の積層方法のエッチングの終端は、エッチング時間で制御されることになる。
したがって、第1絶縁層1342の積層方向のエッチングの終端を厳密に制御する要請がない場合には、第1絶縁層1342中のSiN膜の形成を省略することで、第1絶縁層1342を形成する工程をより簡略化することができる。
図31A~図31Fは、第1の様態における低誘電率領域1391の形状のバリエーションを示す平面図、及び縦断面図である。
図31Aに示すように、低誘電率領域1391は、空隙として設けられる。低誘電率領域1391は、第2半導体基板1321と、貫通配線1360との間の少なくとも一部領域に設けられる。第2半導体基板1321の面内における貫通配線1360、及び第2半導体基板1321の配列方向と直交する方向の低誘電率領域1391の長さは、貫通配線1360、及び第2半導体基板1321の双方よりも長いことが好ましい。また、積層方向の低誘電率領域1391の長さは、第2半導体基板1321の厚みよりも長いことが好ましい。すなわち、貫通配線1360、及び第2半導体基板1321の配列方向と垂直な面で低誘電率領域1391を切断した断面は、貫通配線1360と対向する第2半導体基板1321の面を包含する大きさを有することが好ましい。これによれば、低誘電率領域1391は、第2半導体基板1321と、貫通配線1360との間の寄生容量の大きさをより低減することができる。
図31Bに示すように、低誘電率領域1391は、空隙として設けられ、スリット形状の平面形状にて設けられてもよい。このような場合、分離絶縁層1353に形成した開口の上部をより閉塞しやすくなるため、低誘電率領域1391をより容易に形成することができる。
図31Cに示すように、低誘電率領域1391は、空隙として設けられ、貫通配線1360に近接して設けられてもよい。低誘電率領域1391は、第2半導体基板1321と、貫通配線1360との間の空間であれば、第2半導体基板1321側、又は貫通配線1360側のいずれに設けられていても同様の効果を奏することが可能である。
図31Dに示すように、低誘電率領域1391は、空隙として設けられ、略正方形形状にて設けられてもよい。低誘電率領域1391の大きさが大きいほど第2半導体基板1321、及び貫通配線1360の間に生じる寄生容量を低減することができる。しかしながら、低誘電率領域1391の大きさが過度に大きい場合、低誘電率領域1391は、第1基板10、及び第2基板の全体の強度を低下させてしまう。そのため、第1基板10、及び第2基板の全体の強度を優先させる場合、低誘電率領域1391は、過度に大きすぎない形状にて設けられることになる。
図31Eに示すように、低誘電率領域1391は、空隙として設けられ、貫通配線1360の周囲の領域に設けられてもよい。このような場合でも、第2半導体基板1321と、貫通配線1360との間に低誘電率領域1391が設けられるため、低誘電率領域1391は、第2半導体基板1321と、貫通配線1360との間の寄生容量の大きさを低減することができる。
図31Fに示すように、貫通配線1360が複数設けられる場合、低誘電率領域1391は、第2半導体基板1321、及び貫通配線1360の間の領域に加えて、貫通配線1360同士の間の領域に設けられてもよい。このような場合、低誘電率領域1391は、複数の貫通配線1360の間に生じる寄生容量の大きさも低減することができる。
続いて、図32A~図32Cは、第1の様態において、低誘電率領域1391の第2の形成方法を説明する平面図、及び縦断面図である。
図32Aに示すように、第2の形成方法では、分離絶縁層1353のエッチングにウェットエッチングを用いる点が第1の形成方法と異なる。
図32Aに示すように、具体的には、まず、ハードマスクを用いたリソグラフィ、及び第2絶縁層1352の除去を行った後、SiN膜1365に開口1393を設ける。
次に、図32Bに示すように、SiN膜1365に形成した開口1393を介して、ウェットエッチング液(例えば、フッ化水素水溶液)を分離絶縁層1353に作用させる。これにより、分離絶縁層1353をウェットエッチングし、第2半導体基板1321と、貫通配線1360との間の領域に空隙を形成することができる。
ウェットエッチングでは、ドライエッチングと比較して、エッチング領域が等方的に広がるため、空隙の形状は、第2半導体基板1321の面内方向、及び積層方向にて円形又は球形形状となる。そのため、SiN膜1365に設ける開口1393の大きさが小さい場合でも、大きな空隙を分離絶縁層1353に形成することができる。
第1絶縁層1342へのウェットエッチングの深さは、第1絶縁層1342中のSiO2膜とはエッチングレートが異なるSiN膜の形成位置にて制御することができる。一方、分離絶縁層1353の面内方向のウェットエッチングの広がりは、エッチング時間で制御することができる。
続いて、図32Cに示すように、埋め込み性が低い条件のCVD等を用いることによって、SiN膜1365の上から低誘電率層1354を堆積させることで、開口1393を閉塞する。これにより、分離絶縁層1353に形成された空隙が低誘電率領域1391となる。なお、低誘電率層1354を形成する材料としては、Low-k材料として公知の材料を適宜使用することができる。その後、CMP(Chemical Mechanical Polish)を用いて低誘電率層1354を平坦化することで、低誘電率層1354の上にさらに配線層等を形成することができる。
第2の形成方法では、空隙を形成するために設けられる開口の開口面が小さいため、低誘電率層1354を形成する際にLow-k材料等が空隙内に入り込むことを抑制することができる。また、第2の形成方法では、より容易に空隙の上部を閉塞させることができるようになる。
図33A~図33Cは、図32A~図32Cで示した開口1393の形成のバリエーションを示した平面図、及び縦断面図である。
上述したようにウェットエッチングでは、エッチング領域は、等方的に広がってしまう。そのため、図33A~図33Cに示すように、ウェットエッチングが行われる範囲を厳密に制御する場合には、低誘電率領域1391を形成する領域をSiN膜1367にてあらかじめ画定することになる。
具体的には、ハードマスクを用いたリソグラフィ、及びSiN膜1367の成膜を順次行うことで、底面、及び側面がSiN膜1367で覆われた領域を分離絶縁層1353に形成する。その後、図33Aに示すように、リソグラフィによってSiN膜1365に開口1393を設ける。
次に、図33Bに示すように、SiN膜1365に形成した開口1393を介して、ウェットエッチング液(例えば、フッ化水素水溶液)を分離絶縁層1353に作用させる。これにより、分離絶縁層1353をウェットエッチングし、第2半導体基板1321と、貫通配線1360との間の領域に空隙を形成することができる。このとき、ウェットエッチング液が分離絶縁層1353に作用する領域は、SiN膜1367によって画定されているため、オーバーエッチングによって意図しない領域にウェットエッチング液が作用することを防止することができる。
続いて、図33Cに示すように、埋め込み性が低い条件のCVD等を用いることによって、SiN膜1365の上から低誘電率層1354を堆積させることで、開口1393を閉塞する。これにより、分離絶縁層1353に形成された空隙が低誘電率領域1391となる。その後、CMP(Chemical Mechanical Polish)を用いて低誘電率層1354を平坦化することで、低誘電率層1354の上にさらに配線層等を形成することができる。
図34A~図34Cは、第1の様態における低誘電率領域1391の形状のバリエーションを示す平面図、及び縦断面図である。
図34Aに示すように、低誘電率領域1391は、空隙として設けられる。低誘電率領域1391は、第2半導体基板1321と、貫通配線1360との間の少なくとも一部領域に設けられる。第2半導体基板1321の面内における貫通配線1360、及び第2半導体基板1321の配列方向と直交する方向の低誘電率領域1391の長さは、貫通配線1360、及び第2半導体基板1321の双方よりも長いことが好ましい。また、積層方向の低誘電率領域1391の形成深さは、第2半導体基板1321の厚みよりも長いことが好ましい。
図34Bに示すように、低誘電率領域1391は、空隙として設けられ、貫通配線1360に近接して設けられてもよい。低誘電率領域1391は、第2半導体基板1321と、貫通配線1360との間の空間であれば、第2半導体基板1321側、又は貫通配線1360側のいずれに設けられていても同様の効果を奏することが可能である。
図34Cに示すように、低誘電率領域1391は、空隙として設けられ、貫通配線1360、及び第2半導体基板1321の双方に近接して設けられてもよい。このような場合、低誘電率領域1391は、貫通配線1360、及び第2半導体基板1321の間の領域全体に亘って設けられることになる。
図34A~図34Cに示すように、低誘電率領域1391の位置は、分離絶縁層1353をウェットエッチングする際の開口1393の位置で制御することができる。また、低誘電率領域1391の大きさ、及び深さは、ウェットエッチングのプロセス時間で制御することができる。なお、SiN膜等のウェットエッチングされにくい構成を必要に応じて配置することでも、低誘電率領域1391が形成される領域の大きさ、及び深さを制御することが可能である。
図35A~図35Dは、第1の様態において、低誘電率領域1391の第3の形成方法を説明する縦断面図である。
図35Aに示すように、まず、第1絶縁層1342の上に全面に亘って形成された第2半導体基板1321、SiN膜1371、及びSiO2膜1372の一部領域をエッチングにて除去し、開口1393を形成する。開口1393が形成される領域は、分離絶縁層1353が形成される領域である。
次に、図35Bに示すように、開口1393の形状に沿って、有機樹脂1394の付着性を向上させるためにSiO2膜1373を成膜する。その後、低誘電率領域1391を形成する開口1393の領域に有機樹脂1394を埋め込み、分離絶縁層1353を形成する開口1393の領域にSiO2膜(図示せず)を埋め込む。すなわち、開口1393が形成された領域の内、貫通配線1360、及び第2半導体基板1321の間の一部領域には、後段の工程で除去され、空隙となる有機樹脂1394が埋め込まれる。有機樹脂1394は、有機Low-k材料を用いることができ、例えば、SiLK(登録商標、ダウ・コーニング社)に代表されるポリアリルエーテル(PAE)樹脂を用いることができる。
続いて、図35Cに示すように、第2半導体基板1321の上には、図示しないゲート絶縁膜を介してゲート電極1322を設けることで、電界効果トランジスタTr2を形成する。また、電界効果トランジスタTr2のゲート電極1322、及び第2半導体基板1321のソース又はドレイン領域には、それぞれゲートコンタクト1359、及びソース又はドレインコンタクト1358を電気的に接続する。第2半導体基板1321、及びゲート電極1322の表面には、ストレスライナー膜、又はエッチングストッパ膜として機能するSiN膜1365を形成する。
さらに、分離絶縁層1353には、図示しない領域にて第1基板10の各種配線と、第2基板20の各種配線とを電気的に接続する貫通配線1360を形成する。例えば、貫通配線1360は、分離絶縁層1353、及び第1絶縁層1342を貫通するように設けられてもよい。
次に、図35Dに示すように、有機樹脂1394に達するスルーホールを介して、分離絶縁層1353に埋め込まれた有機樹脂1394を反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)を用いて除去する。これにより、有機樹脂1394が埋め込まれた領域に低誘電率領域1391となる空隙を形成することができる。第3の形成方法によれば、有機樹脂1394を埋め込んだ領域に、選択的に低誘電率領域1391となる空隙を形成することができる。
図36A~図36Cは、第1の様態において、低誘電率領域1391の第3の形成方法のバリエーションを説明する縦断面図である。
まず、図35Aにて示したように、第1絶縁層1342の上に全面に亘って形成された第2半導体基板1321、SiN膜1371、及びSiO2膜1372の一部領域をエッチングにて除去し、開口1393を形成する。次に、図36Aに示すように、一旦、開口1393を分離絶縁層1353にて埋め込んだ後、リソグラフィ及びエッチングによって、低誘電率領域1391を形成する領域の分離絶縁層1353を選択的に除去し、有機樹脂1394を埋め込む。
続いて、図36Cに示すように、図35Cにて示した工程と同様に、第2半導体基板1321の上には、電界効果トランジスタTr2を形成し、電界効果トランジスタTr2の各端子にそれぞれゲートコンタクト1359、及びソース又はドレインコンタクト1358を電気的に接続する。さらに、分離絶縁層1353には、図示しない領域にて第1基板10の各種配線と、第2基板20の各種配線とを電気的に接続する貫通配線1360を、分離絶縁層1353、及び第1絶縁層1342を貫通するように形成する。
続いて、図36Dに示すように、図35Dにて示した工程と同様に、有機樹脂1394に達するスルーホールを介して、分離絶縁層1353に埋め込まれた有機樹脂1394を反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)を用いて除去する。これにより、有機樹脂1394が埋め込まれた領域に低誘電率領域1391となる空隙を形成することができる。
図36A~図36Dにて説明した第3の形成方法のバリエーションは、有機樹脂1394が埋め込まれる領域をより厳密に制御することができる。したがって、有機樹脂1394の存在によって貫通配線1360の形成の難度が高まることを防止することができる。
図37A~図37Cは、第1の様態において、低誘電率領域1391の第4の形成方法を説明する縦断面図である。
図37A~図37Cに示すように、低誘電率領域1391の第4の形成方法では、第1基板10と、第2基板20とを電気的に接続する貫通配線1360の周囲のSiN膜1365で囲まれた領域に低誘電率領域1391が形成される。
具体的には、第1基板10は、第1絶縁層1342を第1半導体基板1311に積層することで構成され、第2基板20は、第2絶縁層1352を第2半導体基板1321に積層することで構成される。第1基板10には、フォトダイオード(図示せず)が設けられ、第2基板20には、フォトダイオードで光電変換された信号電荷を信号処理する電界効果トランジスタTr2(画素トランジスタとも称される)が設けられる。第1基板10に設けられた各配線又は各端子は、第2半導体基板1321を貫通して設けられた分離絶縁層1353を通過する貫通配線1360によって、例えば、ゲートコンタクト1359を介してゲート電極1359と電気的に接続される。第2半導体基板1321の側方に設けられた貫通配線1360の周囲の領域は、SiN膜1365にて囲まれており、低誘電率領域1391は、SiN膜1365にて囲まれた領域に設けられる。
このような低誘電率領域1391の形成方法について、図37A~図37Cを参照して説明する。
例えば、図37Aに示すように、第2基板20の分離絶縁層1353の一部又は全部の領域を囲むようにSiN膜1365が形成される。その後、SiN膜1365にて囲まれた領域を貫通するように貫通配線1360が形成される。これにより、第2半導体基板1321の側方において、貫通配線1360の周囲の領域を囲むSiN膜1365が設けられる。なお、SiN膜1365は、例えば、電界効果トラジスタTr2のゲート電極1322のサイドウォール絶縁膜1322Sと連続して設けられてもよい。
次に、図37Bに示すように、リソグラフィ及び反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)によって、第2絶縁層1352と、上側のSiN膜1365とを貫通し、SiN膜1365にて囲まれた領域の内部に達する開口1393が形成される。その後、開口1393の第2絶縁層1352を露出させる内側面に沿ってSiN膜1366が形成される。
続いて、図37Cに示すように、開口1393を介して、SiN膜1365で囲まれた領域にエッチング液が流し込まれることでウェットエッチングが行われ、SiN膜1365で囲まれた領域の内部の分離絶縁層1353が除去される。これにより、貫通配線1360の周囲に空隙である低誘電率領域1391が形成される。なお、低誘電率領域1391は、空隙のままであってもよく、炭素添加シリコン(SiOC)又はポーラスシリカなどのLow-k材料にて埋め込まれてもよい。
低誘電率領域1391の第4の形成方法によれば、低誘電率領域1391が形成される領域をSiN膜1365で囲まれた領域に限定することができるため、低誘電率領域1391の形状又は大きさのばらつきを抑制することができる。
また、第4の形成方法では、分離絶縁層1353にSiN膜1365で囲まれた領域をあらかじめ形成しておくことで、低誘電率領域1391を形成する際の追加の工程をリソグラフィ、RIEエッチング、及びウェットエッチングのみとすることができる。よって、第4の形成方法は、より低コストにて低誘電率領域1391を形成することができる。
(第2の様態)
以下では、図38A~図42Eを参照して、本実施形態に係る技術の第2の様態についてより詳細に説明を行う。
図38A~図38Dは、第2の様態において、低誘電率領域1392の第1の形成方法を説明する縦断面図である。
図38Aに示すように、まず、第1基板10の第1絶縁層1342の一部を開口させ、開口の形状に沿ってSiN膜1343を堆積する。
次に、図38Bに示すように、開口を形成した第1絶縁層1342の上に、支持基板1380に保持された第2半導体基板1321、及び絶縁層1344を貼り合わせる。第1絶縁層1342に形成された開口に対向する絶縁層1344の面は平坦であるため、第1絶縁層1342に形成された開口と、絶縁層1344との間に空隙からなる低誘電率領域1392が形成される。
その後、図38Cに示すように、支持基板1380を剥離した後、第2半導体基板1321の上にSiN膜1371、及びSiO2膜1372を形成する。続いて、第2半導体基板1321、SiN膜1371、及びSiO2膜1372の一部領域をエッチングにて除去する。
次に、図38Dに示すように、エッチングで除去した領域を分離絶縁層1353にて埋め込み、電界効果トランジスタTr2、及び貫通配線1360を形成する。具体的には、第2半導体基板1321の上に、図示しないゲート絶縁膜を介してゲート電極1322を設けることで、電界効果トランジスタTr2を形成する。また、電界効果トランジスタTr2のゲート電極1322、及び第2半導体基板1321のソース又はドレイン領域には、それぞれゲートコンタクト1359、及びソース又はドレインコンタクト1358を電気的に接続する。第2半導体基板1321、及びゲート電極1322の表面には、ストレスライナー膜、又はエッチングストッパ膜として機能するSiN膜1365を形成する。
さらに、分離絶縁層1353には、図示しない領域にて第1基板10の各種配線と、第2基板20の各種配線とを電気的に接続する貫通配線1360を形成する。例えば、貫通配線1360は、分離絶縁層1353、及び第1絶縁層1342を貫通するように設けられてもよい。
これによれば、比較的少ない追加工程によって、第2半導体基板1321の下方に、空隙からなる低誘電率領域1392を形成することができる。低誘電率領域1392は、例えば、矩形形状であり、第2半導体基板1321の平面領域の内側の領域に形成することができる。
図39A~図39Dは、第2の様態における低誘電率領域1392の形状のバリエーションを示す平面図である。
図39Aに示すように、空隙として設けられた低誘電率領域1392は、第2半導体基板1321の平面領域の外側まで延伸して設けられてもよい。また、図39Bに示すように、空隙として設けられた低誘電率領域1392は、互いに平行に配置された複数の矩形形状にて設けられてもよい。また、図39Cに示すように、空隙として設けられた低誘電率領域1392は、第2半導体基板1321の平面領域よりも大きな領域に設けられてもよい。さらに、図39Dに示すように、空隙として設けられた低誘電率領域1392は、互いに平行に配置された複数の矩形形状にて、第2半導体基板1321の平面領域の外側まで延伸して設けられてもよい。
第1の形成方法では、低誘電率領域1392と、第2半導体基板1321との間には、絶縁層1344が設けられている。そのため、低誘電率領域1392と、第2半導体基板1321とは、互いに独立した平面形状を採ることが可能である。
次に、図40A~図40Dは、第2の様態において、低誘電率領域1392の第2の形成方法を説明する縦断面図である。
図40A及び図40Bに示すように、第1絶縁層1342の上にSiN膜1343を形成した第1基板10の上に、支持基板1380に保持された第2半導体基板1321、及び絶縁層1344を貼り合わせる。ここで、第2半導体基板1321の上に設けられた絶縁層1344の一部は開口しており、第2半導体基板1321の裏面と、絶縁層1344に形成された開口と、第1絶縁層1342の上のSiN膜1343との間に空隙からなる低誘電率領域1392が形成される。
その後、図40Cに示すように、支持基板1380を剥離した後、第2半導体基板1321の上にSiN膜1371、及びSiO2膜1372を形成する。続いて、第2半導体基板1321、SiN膜1371、及びSiO2膜1372の一部領域をエッチングにて除去する。
次に、図40Dに示すように、エッチングで除去した領域を分離絶縁層1353にて埋め込み、電界効果トランジスタTr2、及び貫通配線1360を形成する。具体的には、第2半導体基板1321の上に、図示しないゲート絶縁膜を介してゲート電極1322を設けることで、電界効果トランジスタTr2を形成する。また、電界効果トランジスタTr2のゲート電極1322、及び第2半導体基板1321のソース又はドレイン領域には、それぞれゲートコンタクト1359、及びソース又はドレインコンタクト1358を電気的に接続する。第2半導体基板1321、及びゲート電極1322の表面には、ストレスライナー膜、又はエッチングストッパ膜として機能するSiN膜1365を形成する。
さらに、分離絶縁層1353には、図示しない領域にて第1基板10の各種配線と、第2基板20の各種配線とを電気的に接続する貫通配線1360を形成する。例えば、貫通配線1360は、分離絶縁層1353、及び第1絶縁層1342を貫通するように設けられてもよい。
これによれば、第1の形成方法と同様に、第2半導体基板1321の下方に空隙からなる低誘電率領域1392を形成することができる。低誘電率領域1392は、例えば、矩形形状であり、第2半導体基板1321の平面領域の内側の領域に形成することができる。
第2の形成方法では、第2半導体基板1321の裏面が低誘電率領域1390に露出している。そのため、低誘電率領域1392は、図39Cで示すような低誘電率領域1392の平面領域が第2半導体基板1321の平面領域よりも大きくなる場合を除いた任意の平面形状を採ることが可能である。
続いて、図41A~図41Eは、第2の様態において、低誘電率領域1932の第3の形成方法を説明する縦断面図である。
図41A及び図41Bに示すように、第1絶縁層1342の上にSiN膜1343を形成した第1基板10の上に、支持基板1380に保持された第2半導体基板1321、及び有機樹脂1394を含む絶縁層1344を貼り合わせる。
ここで、第2半導体基板1321の上に設けられた絶縁層1344には、開口が形成されており、形成された開口は、有機Low-k材料からなる有機樹脂1394にて埋め込まれている。有機Low-k材料としては、例えば、SiLK(登録商標、ダウ・コーニング社)に代表されるポリアリルエーテル(PAE)樹脂を用いることができる。有機Low-k材料からなる有機樹脂1394は、後段で選択的に除去されることによって、空隙からなる低誘電率領域1390を形成する。
その後、図41Cに示すように、支持基板1380を剥離した後、第2半導体基板1321の上にSiN膜1371、及びSiO2膜1372を形成する。続いて、第2半導体基板1321、SiN膜1371、及びSiO2膜1372の一部領域をエッチングにて除去する。これにより、第2半導体基板1321の上に設けられていた有機樹脂1394が第2半導体基板1321の側面から露出する。
続いて、図41Dに示すように、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)を用いて、露出された有機樹脂1394を除去する。これにより、第2半導体基板1321の下方に空隙からなる低誘電率領域1392が形成される。
次に、図41Eに示すように、図41Cにて示した工程のエッチングで除去した領域を分離絶縁層1353にて埋め込み、電界効果トランジスタTr2、及び貫通配線1360を形成する。具体的には、第2半導体基板1321の上に、図示しないゲート絶縁膜を介してゲート電極1322を設けることで、電界効果トランジスタTr2を形成する。また、電界効果トランジスタTr2のゲート電極1322、及び第2半導体基板1321のソース又はドレイン領域には、それぞれゲートコンタクト1359、及びソース又はドレインコンタクト1358を電気的に接続する。第2半導体基板1321、及びゲート電極1322の表面には、ストレスライナー膜、又はエッチングストッパ膜として機能するSiN膜1365を形成する。
さらに、分離絶縁層1353には、図示しない領域にて第1基板10の各種配線と、第2基板20の各種配線とを電気的に接続する貫通配線1360を形成する。例えば、貫通配線1360は、分離絶縁層1353、及び第1絶縁層1342を貫通するように設けられてもよい。
これによれば、第1の形成方法と同様に、第2半導体基板1321の下方に空隙からなる低誘電率領域1392を形成することができる。低誘電率領域1392は、例えば、第2半導体基板1321の平面領域の一方の辺から他方の辺にかけて延伸する複数の矩形形状として形成することができる。
第3の形成方法では、分離絶縁層1353を形成する際のエッチングにて有機樹脂1394を露出させることで、後段のRIEにて有機樹脂1394を除去している。そのため、低誘電率領域1392は、図38D、図39Bに示すような低誘電率領域1392の平面領域が第2半導体基板1321の平面領域の内部に包含されている場合、及び図39Cで示すような低誘電率領域1392の平面領域が第2半導体基板1321の平面領域よりも大きくなる場合を除いた任意の平面形状を採ることが可能である。
続いて、図42A~図42Eは、第2の様態において、低誘電率領域1932の第4の形成方法を説明する縦断面図である。
図42A及び図42Bに示すように、第1絶縁層1342の上にSiN膜1343を形成した第1基板10の上に、支持基板1380に保持された第2半導体基板1321、及び有機樹脂1394を含む絶縁層1344を貼り合わせる。
ここで、第2半導体基板1321の上に設けられた絶縁層1344には、開口が形成されており、形成された開口は、有機Low-k材料からなる有機樹脂1394にて埋め込まれている。有機Low-k材料としては、例えば、SiLK(登録商標、ダウ・コーニング社)に代表されるポリアリルエーテル(PAE)樹脂を用いることができる。有機Low-k材料からなる有機樹脂1394は、後段で選択的に除去されることによって、空隙からなる低誘電率領域1390を形成する。第4の形成方法は、第3の形成方法に対して、有機樹脂1394が形成される領域が第2半導体基板1321の下方のみとなっていることが異なる。
その後、図42Cに示すように、支持基板1380を剥離した後、第2半導体基板1321の上にSiN膜1371、及びSiO2膜1372を形成する。続いて、第2半導体基板1321、SiN膜1371、及びSiO2膜1372の一部領域をエッチングにて除去する。これにより、第2半導体基板1321の上に設けられていた有機樹脂1394が第2半導体基板1321の側面から露出する。
続いて、図42Dに示すように、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)を用いて、露出された有機樹脂1394を除去する。これにより、第2半導体基板1321の下方に空隙からなる低誘電率領域1392が形成される。
次に、図42Eに示すように、図42Cにて示した工程のエッチングで除去した領域を分離絶縁層1353にて埋め込み、電界効果トランジスタTr2、及び貫通配線1360を形成する。具体的には、第2半導体基板1321の上に、図示しないゲート絶縁膜を介してゲート電極1322を設けることで、電界効果トランジスタTr2を形成する。また、電界効果トランジスタTr2のゲート電極1322、及び第2半導体基板1321のソース又はドレイン領域には、それぞれゲートコンタクト1359、及びソース又はドレインコンタクト1358を電気的に接続する。第2半導体基板1321、及びゲート電極1322の表面には、ストレスライナー膜、又はエッチングストッパ膜として機能するSiN膜1365を形成する。
さらに、分離絶縁層1353には、図示しない領域にて第1基板10の各種配線と、第2基板20の各種配線とを電気的に接続する貫通配線1360を形成する。例えば、貫通配線1360は、分離絶縁層1353、及び第1絶縁層1342を貫通するように設けられてもよい。
これによれば、第1の形成方法と同様に、第2半導体基板1321の下方に空隙からなる低誘電率領域1392を形成することができる。低誘電率領域1392は、例えば、第2半導体基板1321の平面領域の一方の辺から他方の辺にかけて延伸する矩形形状として形成することができる。
第4の形成方法では、分離絶縁層1353を形成する際のエッチングにて有機樹脂1394を露出させることで、後段のRIEにて有機樹脂1394を除去している。そのため、低誘電率領域1392は、図38D、図39Bに示すような低誘電率領域1392の平面領域が第2半導体基板1321の平面領域の内部に包含されている場合、及び図39Cで示すような低誘電率領域1392の平面領域が第2半導体基板1321の平面領域よりも大きくなる場合を除いた任意の平面形状を採ることが可能である。
以上にて、本開示の第3の実施形態に係る技術について詳細に説明した。本実施形態に係る技術によれば、第2半導体基板21と、貫通配線54又は転送ゲートTG等との間で生じる寄生容量の大きさを低減することが可能である。したがって、本実施形態に係る技術によれば、三次元構造の撮像装置1において、第2半導体基板21に設けられる電界効果トランジスタの電気的特性を向上させることが可能である。
<<5.変形例>>
以下では、本開示に係る技術が適用される撮像装置1の変形例について説明する。
(第1の変形例)
まず、図43を参照して、撮像装置1の積層方向の断面構成の一変形例である第1の変形例について説明する。図43は、図7に記載の断面構成の一変形例を示す縦断面図である。
図43に示すように、第1の変形例に係る撮像装置1では、転送トランジスタTRは、平面型の転送ゲートTGを有する。そのため、転送ゲートTGは、pウェル層42を貫通しておらず、第1半導体基板11の表面に形成される。転送トランジスタTRに平面型の転送ゲートTGが用いられる場合であっても、撮像装置1は、上記と同様の効果を奏することができる。
(第2の変形例)
次に、図44を参照して、撮像装置1の積層方向の断面構成の一変形例である第2の変形例について説明する。図44は、図7に記載の断面構成の一変形例を示す縦断面図である。
図44に示すように、第2の変形例に係る撮像装置1では、第2基板20と第3基板30との電気的な接続が第1基板10における周辺領域14と対応する領域で形成されている。周辺領域14は、第1基板10の画素領域13の周縁に設けられた額縁領域に対応する領域である。第2の変形例に係る撮像装置1では、第2基板20は、周辺領域14と対応する領域に複数のパッド電極58を有し、第3基板30は、周辺領域14と対応する領域に、複数のパッド電極64を有する。これにより、第2基板20、及び第3基板30は、周辺領域14と対応する領域に設けられたパッド電極58、64同士の接合にて、互いに電気的に接続される。したがって、第2の変形例に係る撮像装置1では、画素領域13に対応する領域にてパッド電極58、64同士を接合する場合と比較して、パッド電極58、64同士の接合による影響が画素領域13に及ぶ可能性を低減することができる。
(第3の変形例)
さらに、図45~図50を参照して、第3の変形例に係る撮像装置1Bの構成例について説明する。図45~図47は、第3の変形例に係る撮像装置1Bの構成例を示す厚さ方向の断面図である。図48~図50は、第3の変形例に係る撮像装置1Bの複数の画素ユニットPUのレイアウト例を示す水平方向の断面図である。なお、図48~図50に示す断面図は、あくまで模式図であり、実際の構造を厳密に正しく示すことを目的とした図ではない。図48~図50に示す断面図は、撮像装置1Bの構成を紙面でわかり易く説明するために、位置sec1からsec3で、トランジスタや不純物拡散層の水平方向における位置を意図的に変えて示している。
具体的には、図45に示す撮像装置1Bの画素ユニットPUにおいて、位置sec1における断面は図48をA1-A1’線で切断した断面に対応し、位置sec2における断面は図49をB1-B1’線で切断した断面に対応し、位置sec3における断面は図50をC1-C1’線で切断した断面に対応する。同様に、図46に示す撮像装置1Bにおいて、位置sec1における断面は図48をA2-A2’線で切断した断面に対応し、位置sec2における断面は図49をB2-B2’線で切断した断面に対応し、位置sec3における断面は図50をC2-C2’線で切断した断面に対応する。図47に示す撮像装置1Bにおいて、位置sec1における断面は図48をA3-A3’線で切断した断面に対応し、位置sec2における断面は図49をB3-B3’線で切断した断面に対応し、位置sec3における断面は図50をC3-C3’線で切断した断面に対応する。
図45~図50に示すように、第1基板(ボトム基板)10のおもて面10a(一方の面)側に第2基板20が積層されている。第1基板10のおもて面10a側に、フォトダイオードPD、転送トランジスタTR、及びフローティングディフュージョンFDが設けられている。フォトダイオードPD、転送トランジスタTRおよびフローティングディフュージョンFDは、それぞれ、センサ画素12ごとに設けられている。
第1基板10の他方の面(例えば、裏面)は光入射面である。撮像装置1Bは、裏面照射型の撮像装置であり、裏面にカラーフィルタおよび受光レンズが設けられている。カラーフィルタおよび受光レンズは、それぞれ、センサ画素12ごとに設けられている。
第1基板10が有する第1半導体基板11は、例えばシリコン基板で構成されている。第1半導体基板11のおもて面の一部およびその近傍には、第1導電型(例えば、p型)のウェル層WEが設けられており、ウェル層WEよりも深い領域に第2導電型(例えば、n型)のフォトダイオードPDが設けられている。また、ウェル層WE内には、ウェル層WEよりもp型の濃度が高いウェルコンタクト層と、n型のフローティングディフュージョンFDとが設けられている。ウェルコンタクト層は、ウェル層WEと配線との接触抵抗を低減するために設けられている。
第1半導体基板11には、互いに隣り合うセンサ画素12同士を電気的に分離する素子分離層16が設けられている。素子分離層16は、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)構造を有し、第1半導体基板11の深さ方向に延在している。素子分離層16は、例えば、酸化シリコンによって構成されている。また、第1半導体基板11において、素子分離層16とフォトダイオードPDとの間には、不純物拡散層17が設けられている。例えば、不純物拡散層17は、第1半導体基板11の厚さ方向に延設されたp型層とn型層とを有する。素子分離層16側にp型層が位置し、フォトダイオードPD側にn型層が位置する。
第1半導体基板11のおもて面11a側には、絶縁膜2015が設けられている。絶縁膜2015は、例えば、シリコン酸化膜(SiO)、シリコン窒化膜(SiN)、シリコン酸窒化膜(SiON)又はシリコン炭窒化膜(SiCN)のうちの1つ、又は、これらのうち2つ以上を積層した膜である。
第2基板20は、下側基板2210と上側基板2220とを有する。下側基板2210は、半導体基板2211を有する。半導体基板2211は、例えば単結晶シリコンで構成されるシリコン基板である。半導体基板2211の一方の面(例えば、おもて面2211a)側に、増幅トランジスタAMPと、増幅トランジスタAMPの周囲を囲む素子分離層2213とが設けられている。素子分離層2213によって、隣り合う画素ユニットPUの一方の増幅トランジスタAMPと他方の増幅トランジスタAMPは電気的に分離されている。
下側基板2210は、半導体基板2211のおもて面2211aを覆う絶縁膜2215を有する。絶縁膜2215によって、増幅トランジスタAMP及び素子分離層2213は覆われている。また、下側基板2210は、半導体基板2211の他方の面(例えば、裏面2211b)を覆う絶縁膜2217を有する。絶縁膜2215、2217は、例えば、SiO、SiN、SiON又はSiCNのうちの1つ、又は、これらのうち2つ以上を積層した膜である。第1基板10の絶縁膜2015と下側基板2210の絶縁膜2217は互いに接合されて、層間絶縁膜2051を構成している。
上側基板2220は、半導体基板2221を有する。半導体基板2221は、例えば単結晶シリコンで構成されるシリコン基板である。半導体基板2221の一方の面(例えば、おもて面2221a)側に、リセットトランジスタRST及び選択トランジスタSELと、素子分離層2223とが設けられている。例えば、素子分離層2223は、リセットトランジスタRSTと選択トランジスタSELとの間、及び、選択トランジスタSELと半導体基板2221のウェル層との間にそれぞれ設けられている。
上側基板2220は、半導体基板2221のおもて面2221a、裏面2221b及び側面を覆う絶縁膜2225を有する。絶縁膜2225は、例えば、SiO、SiN、SiON又はSiCNのうちの1つ、又は、これらのうち2つ以上を積層した膜である。下側基板2210の絶縁膜2215と上側基板2220の絶縁膜2225は互いに接合されて、層間絶縁膜2053を構成している。
撮像装置1Bは、層間絶縁膜2051、2053中に設けられて、第1基板10又は第2基板20の少なくとも一方に電気的に接続する複数の配線L1からL10を備える。配線L1は、増幅トランジスタAMPのドレインと電源線VDDとを電気的に接続している。配線L2は、1つの画素ユニットPUに含まれる4つのフローティングディフュージョンFDと、増幅トランジスタAMPのゲート電極AGとを電気的に接続している。配線L3は、増幅トランジスタAMPのソースと選択トランジスタSELのドレインとを電気的に接続している。配線L4は、選択トランジスタSELのゲート電極SGと画素駆動線とを電気的に接続している。
配線L5は、選択トランジスタSELのソースと垂直信号線とを電気的に接続している。配線L6は、リセットトランジスタRSTのドレインと電源線VDDとを電気的に接続している。配線L7は、リセットトランジスタRSTのゲート電極RGと画素駆動線とを電気的に接続している。配線L8は、リセットトランジスタRSTのソースと配線L2とを電気的に接続している。配線L9は、転送トランジスタTRのゲート電極TGと画素駆動線とを電気的に接続している。配線L10は、ウェルコンタクト層と、基準電位(例えば、接地電位:0V)を供給する基準電位線とを電気的に接続している。
配線L1~L10において、積層体の厚さ方向に延設されている部分はタングステン(W)で構成されており、積層体の厚さ方向と直交する方向(例えば、水平方向)に延設されている部分は銅(Cu)又はCuを主成分とするCu合金で構成されている。ただし、配線L1~L10を構成する材料は、これらに限定されず、他の材料で構成されていてもよい。
第2基板20は、上記の配線L1~L10のうちの任意の配線(例えば、配線L1、L4~L7、L9、L10)に接続する複数のパッド電極2227を有する。複数のパッド電極2227は、例えばCu又はCu合金で構成されている。
第3基板30は、第2基板20において第1基板10と向かい合う面の反対側(例えば、おもて面側)に配置されている。第3基板30は、半導体基板2301と、半導体基板2301のおもて面2301a側を覆う絶縁膜2304と、半導体基板2301のおもて面2301a側に設けられた複数の配線L30と、複数の配線L30にそれぞれ接続するパッド電極2305と、を備える。なお、第3基板30は、後述するように、第2基板20とおもて面同士が貼り合わされている。このため、半導体基板2301のおもて面2301aは下側を向いている。
半導体基板2301は、例えば単結晶シリコンで構成されるシリコン基板である。半導体基板2301のおもて面2301a側には、ロジック回路を構成する複数のトランジスタ及び不純物拡散層が設けられている。絶縁膜2304は、ロジック回路を構成する複数のトランジスタや不純物拡散層を覆っている。絶縁膜2304には、これらのトランジスタや不純物拡散層に接続するコンタクトホールが設けられている。
配線L30は、コンタクトホール内に設けられている。配線L30において、第3基板30の厚さ方向に延設されている部分はチタン(Ti)又はコバルト(Co)で構成されており、第3基板30厚さ方向と直交する方向(例えば、水平方向)に延設されている部分はCu又はCuを主成分とするCu合金で構成されている。ただし、配線L30を構成する材料は、これらに限定されず、他の材料で構成されていてもよい。
配線L30と半導体基板2301との接続部には、シリサイド2303(例えば、チタンシリサイド(TiSi)又はコバルトシリサイド(CoSi2)が形成されている。シリサイド2303によって、配線L30と半導体基板2301との接続がよりオーミックコンタクトに近いものとなり、接触抵抗が低減されている。これにより、ロジック回路の演算速度の高速化が図られている。
なお、第1基板10及び第2基板20には、シリサイドは形成されていない。これにより、第1基板10と第2基板20とを形成する際に、シリサイドの耐熱温度を超える温度での熱処理等が可能となっている。ただし、第1基板10及び第2基板20の少なくとも一方にシリサイドが形成されていてもよい。
複数のパッド電極2305は、例えばCu又はCu合金で構成されている。撮像装置1Bの厚さ方向において、第3基板30のパッド電極2305は、第2基板20のパッド電極2227と向かい合って電気的に接続している。例えば、パッド電極2305、2227は、互いに向かい合った状態でCu-Cu接合されて一体化している。これにより、第2基板20と第3基板30とが電気的に接続されるとともに、第2基板20と第3基板30との貼り合わせの強度が高められている。
第3の変形例に係る撮像装置1Bでは、複数のセンサ画素12ごとに、1つのフローティングディフュージョン用コンタクトが配置されていてもよい。例えば、互いに隣り合う4つのセンサ画素12が、1つのフローティングディフュージョン用コンタクトを共有していてもよい。同様に、複数のセンサ画素12ごとに、1つのウェル用コンタクトが配置されていてもよい。例えば、互いに隣り合う4つのセンサ画素12が、1つのウェル用コンタクトを共有していてもよい。
具体的には、図46及び図50に示すように、撮像装置1Bは、複数のセンサ画素12に跨るように配置された共通パッド電極2102と、共通パッド電極2102上に設けられた1つの配線L2と、を共有してもよい。例えば、撮像装置1Bには、平面視で、4つのセンサ画素12の各フローティングディフュージョンFD1~FD4が素子分離層16を介して互いに隣り合う領域が存在する。この領域に共通パッド電極2102が設けられている。共通パッド電極2102は、4つのフローティングディフュージョンFD1~FD4に跨るように配置されており、4つのフローティングディフュージョンFD1~FD4とそれぞれ電気的に接続している。共通パッド電極2102は、例えば、n型不純物又はp型不純物がドープされたポリシリコン膜で構成されている。
また、共通パッド電極2102の中心部上に1つの配線L2(すなわち、フローティングディフュージョン用コンタクト)が設けられている。図46、図48~図50に示すように、共通パッド電極2102の中心部上に設けられた配線L2は、第1基板10から、第2基板20の下側基板2210を貫いて第2基板20の上側基板2220まで延設されており、上側基板2220に設けられた配線等を介して、増幅トランジスタAMPのゲート電極AGに接続している。
図45及び図50に示すように、撮像装置1Bは、複数のセンサ画素12に跨るように配置された共通パッド電極2110と、共通パッド電極2110上に設けられた1つの配線L10と、を共有してもよい。例えば、撮像装置1Bには、平面視で、4つのセンサ画素12の各ウェル層WEが素子分離層16を介して互いに隣り合う領域が存在する。この領域に共通パッド電極2110が設けられている。共通パッド電極2110は、4つのセンサ画素12の各ウェル層WEに跨るように配置されており、4つのセンサ画素12の各ウェル層WEとそれぞれ電気的に接続している。一例を挙げると、共通パッド電極2110は、Y軸方向に並ぶ一方の共通パッド電極2102と他方の共通パッド電極2102との間に配置されている。Y軸方向において、共通パッド電極2102、2110は交互に並んで配置されている。共通パッド電極2110は、例えば、n型不純物又はp型不純物がドープされたポリシリコン膜で構成されている。
また、共通パッド電極2110の中心部上に1つの配線L10(すなわち、ウェル用コンタクト)が設けられている。図45、図48~図50に示すように、共通パッド電極2110の中心部上に設けられた配線L10は、第1基板10から、第2基板20の下側基板2210を貫いて第2基板20の上側基板2220まで延設されており、上側基板2220に設けられた配線等を介して、基準電位(例えば、接地電位:0V)を供給する基準電位線に接続している。
共通パッド電極2110の中心部上に設けられた配線L10は、共通パッド電極2110の上面と、下側基板2210に設けられた貫通孔の内側面と、上側基板2220に設けられた貫通孔の内側面とに、それぞれ電気的に接続している。これにより、第1基板10の第1半導体基板11のウェル層WEと、第2基板20の下側基板2210のウェル層及び上側基板2220のウェル層は、基準電位(例えば、接地電位:0V)に接続される。
第3の変形例に係る撮像装置1Bは、第1基板10を構成する第1半導体基板11のおもて面11a側に設けられ、互いに隣り合う複数(例えば、4つ)のセンサ画素12に跨るように配置された共通パッド電極2102、2110をさらに備える。共通パッド電極2102は、4つのセンサ画素12のフローティングディフュージョンFDと電気的に接続しているため、4つのセンサ画素12ごとに、フローティングディフュージョンFDに接続する配線L2を共通化することができる。また、共通パッド電極2110は、4つのセンサ画素12のウェル層WEと電気的に接続しているため、4つのセンサ画素12ごとに、ウェル層WEに接続する配線L10を共通化することができる。これにより、配線L2、L10の本数が低減されるため、センサ画素12の面積低減が可能であり、撮像装置1Bの小型化が可能である。
(第4の変形例)
続いて、図51及び図52を参照して、撮像装置1の水平方向の断面構成の一変形例である第4の変形例について説明する。図51及び図52の上側の図は、図7における切断面Sec1の断面構成の一変形例を示す模式図であり、図51及び図52の下側の図は、図7における切断面Sec2の断面構成の一変形例を示す模式図である。
図51及び図52に示すように、複数の貫通配線54、複数の貫通配線48、及び複数の貫通配線47は、第1基板10の面内において第1方向V1(図51及び図52の左右方向)に帯状に並んで配置される。図51及び図52では、複数の貫通配線54、複数の貫通配線48、及び複数の貫通配線47が第1方向V1に2列に並んで配置されている場合が例示されている。
画素回路22を共有する4つのセンサ画素12において、4つのフローティングディフュージョンFDは、例えば、素子分離部43を介して互いに近接して配置される。画素回路22を共有する4つのセンサ画素12において、4つの転送ゲートTG(TG1、TG2、TG3、TG4)は、4つのフローティングディフュージョンFDを囲むように配置される。例えば、4つの転送ゲートTGは、円環形状となるように配置される。
分離絶縁層53は、第1方向V1に延伸する複数のブロックで構成されている。第2半導体基板21は、第1方向V1に延伸し、かつ第1方向V1に並んで配置された複数の島状のブロック21Aで構成される。ブロック21Aの各々には、例えば、リセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、及び選択トランジスタSELが設けられる。4つのセンサ画素12によって共有される1つの画素回路22は、例えば、4つのセンサ画素12と対応して配置されておらず、第2方向V2にずれて配置される。
図51では、4つのセンサ画素12によって共有される1つの画素回路22は、第2基板20において、4つのセンサ画素12と対応する領域を第2方向V2にずらした領域内にあるリセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、及び選択トランジスタSELによって構成される。例えば、4つのセンサ画素12によって共有される1つの画素回路22は、1つのブロック21A内の増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRST、及び選択トランジスタSELによって構成される。
図52では、4つのセンサ画素12によって共有される1つの画素回路22は、第2基板20において、4つのセンサ画素12と対応する領域を第2方向V2にずらした領域内にあるリセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、選択トランジスタSEL、及びFD変換ゲイン切替トランジスタFDGによって構成される。例えば、4つのセンサ画素12によって共有される1つの画素回路22は、1つのブロック21A内の増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRST、選択トランジスタSEL、及びFD変換ゲイン切替トランジスタFDGによって構成される。
第4の変形例に係る撮像装置1では、4つのセンサ画素12によって共有される1つの画素回路22は、4つのセンサ画素12と正対して配置されておらず、4つのセンサ画素12と正対する位置から第2方向V2にずれて配置されている。この構成によれば、第4の変形例に係る撮像装置1は、配線25を短くしたり、配線25を省略して増幅トランジスタAMPのソースと、選択トランジスタSELのドレインとを共通の不純物領域で構成したりすることが可能となる。したがって、第4の変形例に係る撮像装置1は、画素回路22のサイズを小さくすることが可能となる。
(第5の変形例)
次に、図53を参照して、撮像装置1の水平方向の断面構成の一変形例である第5の変形例について説明する。図53は、図7における切断面Sec1、及び切断面Sec2の断面構成の一変形例を示す模式図である。
図53に示すように、第2半導体基板21は、分離絶縁層53を介して第1方向V1、及び第2方向V2に並んで配置された複数の島状のブロック21Aで構成されている。ブロック21Aの各々には、例えば、一組のリセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、及び選択トランジスタSELが設けられている。このような場合、第5の変形例に係る撮像装置1は、互いに隣接する画素回路22同士でのクロストークを分離絶縁層53によって抑制することができるため、画像の解像度低下、又は混色による画質低下を抑制することができる。
(第6の変形例)
続いて、図54を参照して、撮像装置1の水平方向の断面構成の一変形例である第6の変形例について説明する。図54は、図7における切断面Sec1、及び切断面Sec2の断面構成の一変形例を示す模式図である。
図54では、第2半導体基板21は、4つのセンサ画素12によって共有される1つの画素回路22は、例えば、4つのセンサ画素12と対応して配置されておらず、第1方向V1にずれて配置されている。また、第6の変形例に係る撮像装置1では、第2半導体基板21は、分離絶縁層53を介して第1方向V1、及び第2方向V2に並んで配置された複数の島状のブロック21Aで構成される。ブロック21Aの各々には、例えば、一組のリセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、及び選択トランジスタSELが設けられる。さらに、第6の変形例に係る撮像装置1では、複数の貫通配線47、及び複数の貫通配線54が、第2方向V2に配列される。
これにより、複数の貫通配線47は、1つの画素回路22を共有する4つの貫通配線54と、該画素回路22の第2方向V2に隣接する他の画素回路22を共有する4つの貫通配線54との間に配置される。これによれば、第6の変形例に係る撮像装置1は、互いに隣接する画素回路22同士のクロストークを分離絶縁層53、及び貫通配線47によって抑制することができるため、画像の解像度低下、又は混色による画質低下を抑制することができる。
(第7の変形例)
次に、図55~図57を参照して、撮像装置1の水平方向の断面構成の一変形例である第7の変形例について説明する。図55は、図7における切断面Sec1、及び切断面Sec2の断面構成の一変形例を示す模式図である。
図55に示すように、第7の変形例に係る撮像装置1では、第1基板10は、フォトダイオードPD、及び転送トランジスタTR(すなわち、転送ゲートTG)をセンサ画素12ごとに有し、フローティングディフュージョンFDを4つのセンサ画素12ごとに共有している。そのため、第7の変形例に係る撮像装置1は、4つのセンサ画素12ごとに1つの貫通配線54が設けられている。
また、第7の変形例に係る撮像装置1では、1つのフローティングディフュージョンFDを共有する4つのセンサ画素12に対応する単位領域を1つのセンサ画素12分だけ第2方向V2にずらした領域ごとに、貫通配線47が設けられている。すなわち、第7の変形例に係る撮像装置1では、1つのフローティングディフュージョンFDを共有する4つのセンサ画素12に対応する単位領域と、該単位領域と第2方向V2に隣接する隣接単位領域との間に貫通配線47が設けられる。また、貫通配線47は、貫通配線47の周囲に存在する単位領域の2つのセンサ画素12、及び貫通配線47の周囲に存在する隣接単位領域の2つのセンサ画素12にて共有されている。
さらに、第7の変形例に係る撮像装置1では、第1基板10は、フォトダイオードPD、及び転送トランジスタTRをセンサ画素12ごとに分離する素子分離部43を有する。第1半導体基板11の主面を法線方向から平面視した場合、素子分離部43は、センサ画素12の周囲を完全に囲っておらず、フローティングディフュージョンFD(すなわち、貫通配線54)の近傍、及び貫通配線47の近傍に間隙(未形成領域)を有している。この間隙によって、4つのセンサ画素12による貫通配線54の共有、及び単位領域と隣接単位領域との間での4つのセンサ画素12による貫通配線47の共有が可能となる。なお、第7の変形例に係る撮像装置1では、第2基板20は、フローティングディフュージョンFDを共有する4つのセンサ画素12ごとに画素回路22を有する。
図56及び図57は、第7の変形例に係る撮像装置1の切断面Sec2の断面構成の他の例を示す模式図である。図56に示すように、第1基板10は、フォトダイオードPD、及び転送トランジスタTRをセンサ画素12ごとに有し、フローティングディフュージョンFDを4つのセンサ画素12ごとに共有していてもよい。さらに、第1基板10は、フォトダイオードPD、及び転送トランジスタTRをセンサ画素12ごとに分離する素子分離部43を有していてもよい。また、図57に示すように、フォトダイオードPD、及び転送トランジスタTRをセンサ画素12ごとに有し、フローティングディフュージョンFDを4つのセンサ画素12ごとに共有していてもよい。さらに、第1基板10は、フォトダイオードPD、及び転送トランジスタTRをセンサ画素12ごとに分離する素子分離部43を有していてもよい。
(第8の変形例)
続いて、図58を参照して、撮像装置1の回路構成の一変形例である第8の変形例について説明する。図58は、列並列ADC(Analog to Digital Converter)搭載のCMOSイメージセンサの回路構成を示す模式図である。
図58に示すように、第8の変形例に係る撮像装置1は、光電変換素子を含む複数のセンサ画素12が行列状(すなわち、マトリクス状)に二次元配置された画素領域13と、垂直駆動回路33と、カラム信号処理回路34と、参照電圧供給部38と、水平駆動回路35と、水平出力線37と、システム制御回路36とを備える。
システム制御回路36は、マスタークロックMCKに基づいて、垂直駆動回路33、カラム信号処理回路34、参照電圧供給部38、及び水平駆動回路35などの動作の基準となるクロック信号、及び制御信号などを生成する。システム制御回路36は、さらに、生成したクロック信号、及び制御信号を垂直駆動回路33、カラム信号処理回路34、参照電圧供給部38、及び水平駆動回路35に供給する。
垂直駆動回路33は、画素領域13のセンサ画素12の各々が形成された第1基板10、及び画素回路22が形成された第2基板20にそれぞれ形成される。カラム信号処理回路34、参照電圧供給部38、水平駆動回路35、水平出力線37、及びシステム制御回路36は、第3基板30に形成される。
ここでの図示は省略するが、センサ画素12は、例えば、フォトダイオードPDと、フォトダイオードPDで光電変換された電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する転送トランジスタTRとを有する。画素回路22は、例えば、フローティングディフュージョンFDの電位を制御するリセットトランジスタRSTと、フローティングディフュージョンFDの電位に応じた信号を出力する増幅トランジスタAMPと、画素選択を行うための選択トランジスタSELとを有する。
画素領域13には、センサ画素12が二次元配置される。例えば、n行m列のマトリクス状にセンサ画素12が配置された画素領域13では、行ごとに画素駆動線23が配線され、列ごとに垂直信号線24が配線される。複数の画素駆動線23の一端には、垂直駆動回路33の各行に対応した出力端がそれぞれ接続されている。垂直駆動回路33は、シフトレジスタなどによって構成され、複数の画素駆動線23を介して画素領域13の行アドレス又は行走査の制御を行う。
カラム信号処理回路34は、例えば、画素領域13の画素列ごと、すなわち垂直信号線24ごとに設けられたADC(アナログ-デジタル変換回路)34-1~34-mを有する。カラム信号処理回路34は、ADCによって、画素領域13のセンサ画素12の各々から列ごとに出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して出力する。
参照電圧供給部38は、例えば、DAC(デジタル-アナログ変換回路)38Aを有し、時間が経過するにつれてレベルが傾斜状に変化する、いわゆるランプ(RAMP)波形の参照電圧Vrefを生成する。なお、参照電圧供給部38は、DAC38A以外の手段を用いて、ランプ波形の参照電圧Vrefを生成してもよい。
DAC38Aは、システム制御回路36からの制御信号CS1、及びクロックCKに基づいてランプ波形の参照電圧Vrefを生成し、生成した参照電圧Vrefをカラム信号処理回路34のADC34-1~34-mに対して供給する。
なお、ADC34-1~34-mの各々は、センサ画素12全ての情報を読み出すプログレッシブ走査方式での通常フレームレートモードと、通常フレームレートモード時に比べてセンサ画素12の露光時間を1/Nに設定することでフレームレートをN倍(例えば、2倍)に引き上げる高速フレームレートモードとの各動作モードに対応したAD変換動作を選択的に実行可能に構成される。この動作モードの切り替えは、システム制御回路36からの制御信号CS2、CS3による制御によって行われる。また、システム制御回路36は、外部のシステムコントローラ(図示せず)からの指示情報に基づいて、通常フレームレートモードと高速フレームレートモードの各動作モードとを切り替えるための制御信号CS2、CS3を生成する。
ADC34-1~34-mは、全て同じ構成であるため、ここではADC34-mを例に挙げて説明する。
ADC34-mは、比較器34Aと、アップ/ダウンカウンタ(U/DCNT)34Bと、転送スイッチ34Cと、メモリ装置34Dとを有する。
比較器34Aは、画素領域13のm列目のセンサ画素12の各々から出力される信号に応じた垂直信号線24の信号電圧Vxと、参照電圧供給部38から供給されるランプ波形の参照電圧Vrefとを比較する。比較器34Aは、例えば、参照電圧Vrefが信号電圧Vxよりも大きい場合に出力Vcoを「H」レベルとし、参照電圧Vrefが信号電圧Vx以下の場合に出力Vcoを「L」レベルとする。
アップ/ダウンカウンタ34Bは、非同期カウンタである。アップ/ダウンカウンタ34Bは、システム制御回路36から与えられる制御信号CS2に基づいて、システム制御回路36からクロックCKを供給される。アップ/ダウンカウンタ34Bは、該クロックCKに同期してダウン(DOWN)カウント、又はアップ(UP)カウントを行うことにより、比較器34Aでの比較動作の開始から終了までの比較期間を計測する。
具体的には、通常フレームレートモードでは、アップ/ダウンカウンタ34Bは、1つのセンサ画素12からの1回目の読み出し動作時にダウンカウントを行うことにより1回目の読み出し時の比較時間を計測する。また、アップ/ダウンカウンタ34Bは、2回目の読み出し動作時にアップカウントを行うことにより2回目の読み出し時の比較時間を計測する。
一方、高速フレームレートモードでは、アップ/ダウンカウンタ34Bは、ある行のセンサ画素12についてのカウント結果をそのまま保持する。その後、アップ/ダウンカウンタ34Bは、次の行のセンサ画素12について、前回のカウント結果を引き継いで1回目の読み出し動作時のダウンカウントを行うことで1回目の読み出し時の比較時間を計測する。また、アップ/ダウンカウンタ34Bは、2回目の読み出し動作時にアップカウントを行うことで2回目の読み出し時の比較時間を計測する。
転送スイッチ34Cは、システム制御回路36から与えられる制御信号CS3に基づいて動作する。転送スイッチ34Cは、通常フレームレートモードでは、ある行のセンサ画素12についてのアップ/ダウンカウンタ34Bのカウント動作が完了した時点でオン(閉)状態となることで、アップ/ダウンカウンタ34Bのカウント結果をメモリ装置34Dに転送する。
一方、例えばN=2の高速フレームレートでは、転送スイッチ34Cは、ある行のセンサ画素12についてのアップ/ダウンカウンタ34Bのカウント動作が完了した時点でオフ(開)状態のままとなる。その後、転送スイッチ34Cは、次の行のセンサ画素12についてのアップ/ダウンカウンタ34Bのカウント動作が完了した時点でオン状態となることで、アップ/ダウンカウンタ34Bの垂直2画素分についてのカウント結果をメモリ装置34Dに転送する。
このようにして、画素領域13のセンサ画素12の各々から垂直信号線24を経由して列ごとに供給されるアナログ信号は、ADC34-1~34-mにおける比較器34A、及びアップ/ダウンカウンタ34Bの動作により、Nビットのデジタル信号に変換されてメモリ装置34Dに格納される。
水平駆動回路35は、シフトレジスタなどによって構成され、カラム信号処理回路34におけるADC34-1~34-mの列アドレス、及び列走査の制御を行う。水平駆動回路35は、ADC34-1~34-mの各々を制御することで、AD変換されたNビットのデジタル信号を順に水平出力線37に読み出させる。読み出されたNビットのデジタル信号は、水平出力線37を経由して撮像データとして出力される。
なお、本特に図示しないが、水平出力線37を経由して出力される撮像データに対して各種の信号処理を施す回路等を上記構成要素以外に設けることも可能である。
第8の変形例に係る撮像装置1では、転送スイッチ34Cを介してアップ/ダウンカウンタ34Bのカウント結果を選択的にメモリ装置34Dに転送することができる。これによれば、第8の変形例に係る撮像装置1では、アップ/ダウンカウンタ34Bのカウント動作と、アップ/ダウンカウンタ34Bのカウント結果の水平出力線37への読み出し動作とを独立して制御することが可能である。
(第9の変形例)
次に、図59を参照して、撮像装置1の積層構造の一変形例である第9の変形例について説明する。図59は、図58に示す撮像装置1を3つの基板を積層して構成した一例を示す模式図である。
図59に示すように、第9の変形例に係る撮像装置1は、第1基板10、第2基板20、及び第3基板を積層して構成される。第1基板10では、中央部分に複数のセンサ画素12を含む画素領域13が形成されており、画素領域13の周囲に垂直駆動回路33が形成されている。また、第2基板20では、中央部分に、複数の画素回路22を含む画素回路領域15が形成されており、画素回路領域15の周囲に垂直駆動回路33が形成されている。さらに、第3基板30では、カラム信号処理回路34、水平駆動回路35、システム制御回路36、水平出力線37、及び参照電圧供給部38が形成されている。なお、垂直駆動回路33は、上述したように第1基板10、及び第2基板20の両方に形成されてもよく、第1基板10のみに形成されてもよく、第2基板20のみに形成されてもよい。
第9の変形例に係る撮像装置1は、基板同士を電気的に接続する構造に起因するチップサイズの拡大、又は画素面積の拡大を抑制することができる。これによれば、第9の変形例に係る撮像装置1は、1画素あたりの面積をより微細化することが可能となる。
(第10の変形例)
続いて、図60及び図61を参照して、撮像装置1の断面構成の一変形例である第10の変形例について説明する。図60は、第10の変形例に係る撮像装置1の断面構成の一例を示す模式図である。
上記で説明した実施形態、及び変形例では、撮像装置1は、第1基板10、第2基板20、及び第3基板30の3つの基板を積層して構成される例を示した。しかしながら、本開示に係る技術は、上記例示に限定されない。例えば、撮像装置1は、第1基板10、及び第2基板20の2つの基板を積層して構成されてもよい。
図60に示すように、このような場合、処理回路32は、例えば、第1基板10と、第2基板20とに分けて形成される。
処理回路32のうち第1基板10側に設けられた回路32Aでは、高温プロセスに耐え得る材料(例えば、high-k材料)からなる高誘電率膜と、メタルゲート電極とを積層したゲート構造を有するトランジスタが設けられる。
一方、処理回路32のうち第2基板20側に設けられた回路32Bでは、ソース電極及びドレイン電極と接する不純物拡散領域の表面に、CoSi2又はNiSiなどのシリサイドからなる低抵抗領域26が形成されている。シリサイドからなる低抵抗領域は、半導体基板の材料と金属との化合物で形成されており、耐熱性が高い。したがって、センサ画素12を形成する際に熱酸化などの高温プロセスを用いることができるようになる。また、CoSi2又はNiSiなどのシリサイドからなる低抵抗領域26は、接触抵抗を低減することができるため、処理回路32での演算速度を高速化することができる。
なお、CoSi2又はNiSiなどのシリサイドからなる低抵抗領域26は、上記で説明した実施形態、及び変形例に係る撮像装置1に設けられてもよい。具体的には、第1基板10、第2基板20、及び第3基板30の3つの基板を積層して構成される撮像装置1においても、CoSi2又はNiSiなどのシリサイドからなる低抵抗領域26が設けられてもよい。図61は、3つの基板を積層して構成される撮像装置1にCoSi2又はNiSiなどのシリサイドからなる低抵抗領域26を適用した例を示す模式図である。
図61に示すように、第3基板30の処理回路32において、ソース電極及びドレイン電極と接する不純物拡散領域の表面に、CoSi2又はNiSiなどのシリサイドからなる低抵抗領域26が形成されてもよい。これにより、センサ画素12を形成する際に、熱酸化などの高温プロセスを用いることができるようになる。また、CoSi2又はNiSiなどのシリサイドからなる低抵抗領域26は、接触抵抗を低減することができるため、処理回路32での演算速度を高速化することができる。
<<6.具体例>>
上記で説明した本開示に係る技術は、種々の撮像装置等に適用することが可能である。以下では、本開示に係る技術が適用される撮像装置、及び該撮像装置を備える機器について、具体例を挙げて説明する。
<6.1.実施の形態>
[撮像装置1の機能構成]
図62は、本開示の一実施の形態に係る撮像装置(撮像装置1)の機能構成の一例を示すブロック図である。
図62の撮像装置1は、例えば、入力部510A、行駆動部520、タイミング制御部530、画素アレイ部540、列信号処理部550、画像信号処理部560および出力部510Bを含んでいる。
画素アレイ部540には、画素541がアレイ状に繰り返し配置されている。より具体的には、複数の画素を含んだ画素共有ユニット539が繰り返し単位となり、これが、行方向と列方向とからなるアレイ状に繰り返し配置されている。なお、本明細書では、便宜上、行方向をH方向、行方向と直交する列方向をV方向、と呼ぶ場合がある。図62の例において、1つの画素共有ユニット539が、4つの画素(画素541A,541B,541C,541D)を含んでいる。画素541A,541B,541C,541Dは各々、フォトダイオードPD(後述の図67等に図示)を有している。画素共有ユニット539は、1つの画素回路(後述の図64の画素回路210)を共有する単位である。換言すれば、4つの画素(画素541A,541B,541C,541D)毎に、1つの画素回路(後述の画素回路210)を有している。この画素回路を時分割で動作させることにより、画素541A,541B,541C,541D各々の画素信号が順次読み出されるようになっている。画素541A,541B,541C,541Dは、例えば2行×2列で配置されている。画素アレイ部540には、画素541A,541B,541C,541Dとともに、複数の行駆動信号線542および複数の垂直信号線(列読出し線)543が設けられている。行駆動信号線542は、画素アレイ部540において行方向に並んで配列された、複数の画素共有ユニット539各々に含まれる画素541を駆動する。画素共有ユニット539のうち、行方向に並んで配列された各画素を駆動する。後に図65を参照して詳しく説明するが、画素共有ユニット539には、複数のトランジスタが設けられている。これら複数のトランジスタをそれぞれ駆動するために、1つの画素共有ユニット539には複数の行駆動信号線542が接続されている。垂直信号線(列読出し線)543には、画素共有ユニット539が接続されている。画素共有ユニット539に含まれる画素541A,541B,541C,541D各々から、垂直信号線(列読出し線)543を介して画素信号が読み出される。
行駆動部520は、例えば、画素駆動するための行の位置を決める行アドレス制御部、言い換えれば、行デコーダ部と、画素541A,541B,541C,541Dを駆動するための信号を発生させる行駆動回路部とを含んでいる。
列信号処理部550は、例えば、垂直信号線543に接続され、画素541A,541B,541C,541D(画素共有ユニット539)とソースフォロア回路を形成する負荷回路部を備える。列信号処理部550は、垂直信号線543を介して画素共有ユニット539から読み出された信号を増幅する増幅回路部を有していてもよい。列信号処理部550は、ノイズ処理部を有していてもよい。ノイズ処理部では、例えば、光電変換の結果として画素共有ユニット539から読み出された信号から、系のノイズレベルが取り除かれる。
列信号処理部550は、例えば、アナログデジタルコンバータ(ADC)を有している。アナログデジタルコンバータでは、画素共有ユニット539から読み出された信号もしくは上記ノイズ処理されたアナログ信号がデジタル信号に変換される。ADCは、例えば、コンパレータ部およびカウンタ部を含んでいる。コンパレータ部では、変換対象となるアナログ信号と、これと比較対象となる参照信号とが比較される。カウンタ部では、コンパレータ部での比較結果が反転するまでの時間が計測されるようになっている。列信号処理部550は、読出し列を走査する制御を行う水平走査回路部を含んでいてもよい。
タイミング制御部530は、装置へ入力された基準クロック信号やタイミング制御信号を基にして、行駆動部520および列信号処理部550へ、タイミングを制御する信号を供給する。
画像信号処理部560は、光電変換の結果得られたデータ、言い換えれば、撮像装置1における撮像動作の結果得られたデータに対して、各種の信号処理を施す回路である。画像信号処理部560は、例えば、画像信号処理回路部およびデータ保持部を含んでいる。画像信号処理部560は、プロセッサ部を含んでいてもよい。
画像信号処理部560において実行される信号処理の一例は、AD変換された撮像データが、暗い被写体を撮影したデータである場合には階調を多く持たせ、明るい被写体を撮影したデータである場合には階調を少なくするトーンカーブ補正処理である。この場合、撮像データの階調をどのようなトーンカーブに基づいて補正するか、トーンカーブの特性データを予め画像信号処理部560のデータ保持部に記憶させておくことが望ましい。
入力部510Aは、例えば、上記基準クロック信号、タイミング制御信号および特性データなどを装置外部から撮像装置1へ入力するためのものである。タイミング制御信号は、例えば、垂直同期信号および水平同期信号などである。特性データは、例えば、画像信号処理部560のデータ保持部へ記憶させるためのものである。入力部510Aは、例えば、入力端子511、入力回路部512、入力振幅変更部513、入力データ変換回路部514および電源供給部(不図示)を含んでいる。
入力端子511は、データを入力するための外部端子である。入力回路部512は、入力端子511へ入力された信号を撮像装置1の内部へと取り込むためのものである。入力振幅変更部513では、入力回路部512で取り込まれた信号の振幅が、撮像装置1の内部で利用しやすい振幅へと変更される。入力データ変換回路部514では、入力データのデータ列の並びが変更される。入力データ変換回路部514は、例えば、シリアルパラレル変換回路により構成されている。このシリアルパラレル変換回路では、入力データとして受け取ったシリアル信号がパラレル信号へと変換される。なお、入力部510Aでは、入力振幅変更部513および入力データ変換回路部514が、省略されていてもよい。電源供給部は、外部から撮像装置1へ供給された電源をもとにして、撮像装置1の内部で必要となる各種の電圧に設定された電源を供給する。
撮像装置1が外部のメモリデバイスと接続されるとき、入力部510Aには、外部のメモリデバイスからのデータを受け取るメモリインタフェース回路が設けられていてもよい。外部のメモリデバイスは、例えば、フラッシュメモリ、SRAMおよびDRAM等である。
出力部510Bは、画像データを装置外部へと出力する。この画像データは、例えば、撮像装置1で撮影された画像データ、および、画像信号処理部560で信号処理された画像データ等である。出力部510Bは、例えば、出力データ変換回路部515、出力振幅変更部516、出力回路部517および出力端子518を含んでいる。
出力データ変換回路部515は、例えば、パラレルシリアル変換回路により構成されており、出力データ変換回路部515では、撮像装置1内部で使用したパラレル信号がシリアル信号へと変換される。出力振幅変更部516は、撮像装置1の内部で用いた信号の振幅を変更する。変更された振幅の信号は、撮像装置1の外部に接続される外部デバイスで利用しやすくなる。出力回路部517は、撮像装置1の内部から装置外部へとデータを出力する回路であり、出力回路部517により、出力端子518に接続された撮像装置1外部の配線が駆動される。出力端子518では、撮像装置1から装置外部へとデータが出力される。出力部510Bでは、出力データ変換回路部515および出力振幅変更部516が、省略されていてもよい。
撮像装置1が外部のメモリデバイスと接続されるとき、出力部510Bには、外部のメモリデバイスへとデータを出力するメモリインタフェース回路が設けられていてもよい。外部のメモリデバイスは、例えば、フラッシュメモリ、SRAMおよびDRAM等である。
[撮像装置1の概略構成]
図63および図64は、撮像装置1の概略構成の一例を表したものである。撮像装置1は、3つの基板(第1基板100、第2基板200、第3基板300)を備えている。図63は、第1基板100、第2基板200、第3基板300各々の平面構成を模式的に表したものであり、図64は、互いに積層された第1基板100、第2基板200および第3基板300の断面構成を模式的に表している。図64は、図63に示したIII-III’線に沿った断面構成に対応する。撮像装置1は、3つの基板(第1基板100、第2基板200、第3基板300)を貼り合わせて構成された3次元構造の撮像装置である。第1基板100は、半導体層100Sおよび配線層100Tを含む。第2基板200は、半導体層200Sおよび配線層200Tを含む。第3基板300は、半導体層300Sおよび配線層300Tを含む。ここで、第1基板100、第2基板200および第3基板300の各基板に含まれる配線とその周囲の層間絶縁膜を合せたものを、便宜上、それぞれの基板(第1基板100、第2基板200および第3基板300)に設けられた配線層(100T、200T、300T)と呼ぶ。第1基板100、第2基板200および第3基板300は、この順に積層されており、積層方向に沿って、半導体層100S、配線層100T、半導体層200S、配線層200T、配線層300Tおよび半導体層300Sの順に配置されている。第1基板100、第2基板200および第3基板300の具体的な構成については後述する。図64に示した矢印は、撮像装置1への光Lの入射方向を表す。本明細書では、便宜上、以降の断面図で、撮像装置1における光入射側を「下」「下側」「下方」、光入射側と反対側を「上」「上側」「上方」と呼ぶ場合がある。また、本明細書では、便宜上、半導体層と配線層を備えた基板に関して、配線層の側を表面、半導体層の側を裏面と呼ぶ場合がある。なお、明細書の記載は、上記の呼び方に限定されない。撮像装置1は、例えば、フォトダイオードを有する第1基板100の裏面側から光が入射する、裏面照射型撮像装置となっている。
画素アレイ部540および画素アレイ部540に含まれる画素共有ユニット539は、ともに、第1基板100および第2基板200の双方を用いて構成されている。第1基板100には、画素共有ユニット539が有する複数の画素541A,541B,541C,541Dが設けられている。これらの画素541のそれぞれが、フォトダイオード(後述のフォトダイオードPD)および転送トランジスタ(後述の転送トランジスタTR)を有している。第2基板200には、画素共有ユニット539が有する画素回路(後述の画素回路210)が設けられている。画素回路は、画素541A,541B,541C,541D各々のフォトダイオードから転送トランジスタを介して転送された画素信号を読み出し、あるいは、フォトダイオードをリセットする。この第2基板200は、このような画素回路に加えて、行方向に延在する複数の行駆動信号線542および列方向に延在する複数の垂直信号線543を有している。第2基板200は、更に、行方向に延在する電源線544(後述の電源線VDD等)を有している。第3基板300は、例えば、入力部510A,行駆動部520、タイミング制御部530、列信号処理部550、画像信号処理部560および出力部510Bを有している。行駆動部520は、例えば、第1基板100、第2基板200および第3基板300の積層方向(以下、単に積層方向という)において、一部が画素アレイ部540に重なる領域に設けられている。より具体的には、行駆動部520は、積層方向において、画素アレイ部540のH方向の端部近傍に重なる領域に設けられている(図63)。列信号処理部550は、例えば、積層方向において、一部が画素アレイ部540に重なる領域に設けられている。より具体的には、列信号処理部550は、積層方向において、画素アレイ部540のV方向の端部近傍に重なる領域に設けられている(図63)。図示は省略するが、入力部510Aおよび出力部510Bは、第3基板300以外の部分に配置されていてもよく、例えば、第2基板200に配置されていてもよい。あるいは、第1基板100の裏面(光入射面)側に入力部510Aおよび出力部510Bを設けるようにしてもよい。なお、上記第2基板200に設けられた画素回路は、別の呼称として、画素トランジスタ回路、画素トランジスタ群、画素トランジスタ、画素読み出し回路または読出回路と呼ばれることもある。本明細書では、画素回路との呼称を用いる。
第1基板100と第2基板200とは、例えば、貫通電極(後述の図67の貫通電極120E,121E)により電気的に接続されている。第2基板200と第3基板300とは、例えば、コンタクト部201,202,301,302を介して電気的に接続されている。第2基板200にコンタクト部201,202が設けられ、第3基板300にコンタクト部301,302が設けられている。第2基板200のコンタクト部201が第3基板300のコンタクト部301に接し、第2基板200のコンタクト部202が第3基板300のコンタクト部302に接している。第2基板200は、複数のコンタクト部201が設けられたコンタクト領域201Rと、複数のコンタクト部202が設けられたコンタクト領域202Rとを有している。第3基板300は、複数のコンタクト部301が設けられたコンタクト領域301Rと、複数のコンタクト部302が設けられたコンタクト領域302Rとを有している。コンタクト領域201R,301Rは、積層方向において、画素アレイ部540と行駆動部520との間に設けられている(図64)。換言すれば、コンタクト領域201R,301Rは、例えば、行駆動部520(第3基板300)と、画素アレイ部540(第2基板200)とが積層方向に重なる領域、もしくはこの近傍領域に設けられている。コンタクト領域201R,301Rは、例えば、このような領域のうち、H方向の端部に配置されている(図63)。第3基板300では、例えば、行駆動部520の一部、具体的には行駆動部520のH方向の端部に重なる位置にコンタクト領域301Rが設けられている(図63,図64)。コンタクト部201,301は、例えば、第3基板300に設けられた行駆動部520と、第2基板200に設けられた行駆動信号線542とを接続するものである。コンタクト部201,301は、例えば、第3基板300に設けられた入力部510Aと電源線544および基準電位線(後述の基準電位線VSS)とを接続していてもよい。コンタクト領域202R,302Rは、積層方向において、画素アレイ部540と列信号処理部550との間に設けられている(図64)。換言すれば、コンタクト領域202R,302Rは、例えば、列信号処理部550(第3基板300)と画素アレイ部540(第2基板200)とが積層方向に重なる領域、もしくはこの近傍領域に設けられている。コンタクト領域202R,302Rは、例えば、このような領域のうち、V方向の端部に配置されている(図63)。第3基板300では、例えば、列信号処理部550の一部、具体的には列信号処理部550のV方向の端部に重なる位置にコンタクト領域301Rが設けられている(図63,図64)。コンタクト部202,302は、例えば、画素アレイ部540が有する複数の画素共有ユニット539各々から出力された画素信号(フォトダイオードでの光電変換の結果発生した電荷の量に対応した信号)を、第3基板300に設けられた列信号処理部550へと接続するためのものである。画素信号は、第2基板200から第3基板300に送られるようになっている。
図64は、上記のように、撮像装置1の断面図の一例である。第1基板100、第2基板200、第3基板300は、配線層100T、200T、300Tを介して電気的に接続される。例えば、撮像装置1は、第2基板200と第3基板300とを電気的に接続する電気的接続部を有する。具体的には、導電材料で形成された電極でコンタクト部201,202,301,302を形成する。導電材料は、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、などの金属材料で形成される。コンタクト領域201R、202R、301R、302Rは、例えば電極として形成された配線同士を直接接合することで、第2基板と第3基板とを電気的に接続し、第2基板200と第3基板300との信号の入力及び/又は出力を可能にする。
第2基板200と第3基板300とを電気的に接続する電気的接続部は、所望の箇所に設けることができる。例えば、図64においてコンタクト領域201R、202R、301R、302Rとして述べたように、画素アレイ部540と積層方向に重なる領域に設けても良い。また、電気的接続部を画素アレイ部540と積層方向に重ならない領域に設けても良い。具体的には、画素アレイ部540の外側に配置された周辺部と、積層方向に重なる領域に設けても良い。
第1基板100および第2基板200には、例えば、接続孔部H1,H2が設けられている。接続孔部H1,H2は、第1基板100および第2基板200を貫通している(図64)。接続孔部H1,H2は、画素アレイ部540(または画素アレイ部540に重なる部分)の外側に設けられている(図63)。例えば、接続孔部H1は、H方向において画素アレイ部540より外側に配置されており、接続孔部H2は、V方向において画素アレイ部540よりも外側に配置されている。例えば、接続孔部H1は、第3基板300に設けられた入力部510Aに達しており、接続孔部H2は、第3基板300に設けられた出力部510Bに達している。接続孔部H1,H2は、空洞でもよく、少なくとも一部に導電材料を含んでいても良い。例えば、入力部510A及び/又は出力部510Bとして形成された電極に、ボンディングワイヤを接続する構成がある。または、入力部510A及び/又は出力部510Bとして形成された電極と、接続孔部H1,H2に設けられた導電材料とを接続する構成がある。接続孔部H1,H2に設けられた導電材料は、接続孔部H1,H2の一部または全部に埋め込まれていても良く、導電材料が接続孔部H1,H2の側壁に形成されていても良い。
なお、図64では第3基板300に入力部510A、出力部510Bを設ける構造としたが、これに限定されない。例えば、配線層200T、300Tを介して第3基板300の信号を第2基板200へ送ることで、入力部510A及び/又は出力部510Bを第2基板200に設けることもできる。同様に、配線層100T、200Tを介して、第2基板200の信号を第1基板100へ送ることで、入力部510A及び/又は出力部510Bを第1基板100に設けることもできる。
図65は、画素共有ユニット539の構成の一例を表す等価回路図である。画素共有ユニット539は、複数の画素541(図65では、画素541A,541B,541C,541Dの4つの画素541を表す)と、この複数の画素541に接続された1の画素回路210と、画素回路210に接続された垂直信号線543とを含んでいる。画素回路210は、例えば、4つのトランジスタ、具体的には、増幅トランジスタAMP、選択トランジスタSEL、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGを含んでいる。上述のように、画素共有ユニット539は、1の画素回路210を時分割で動作させることにより、画素共有ユニット539に含まれる4つの画素541(画素541A,541B,541C,541D)それぞれの画素信号を順次垂直信号線543へ出力するようになっている。複数の画素541に1の画素回路210が接続されており、この複数の画素541の画素信号が、1の画素回路210により時分割で出力される態様を、「複数の画素541が1の画素回路210を共有する」という。
画素541A,541B,541C,541Dは、互いに共通の構成要素を有している。以降、画素541A,541B,541C,541Dの構成要素を互いに区別するために、画素541Aの構成要素の符号の末尾には識別番号1、画素541Bの構成要素の符号の末尾には識別番号2、画素541Cの構成要素の符号の末尾には識別番号3、画素541Dの構成要素の符号の末尾には識別番号4を付与する。画素541A,541B,541C,541Dの構成要素を互いに区別する必要のない場合には、画素541A,541B,541C,541Dの構成要素の符号の末尾の識別番号を省略する。
画素541A,541B,541C,541Dは、例えば、フォトダイオードPDと、フォトダイオードPDと電気的に接続された転送トランジスタTRと、転送トランジスタTRに電気的に接続されたフローティングディフュージョンFDとを有している。フォトダイオードPD(PD1,PD2,PD3,PD4)では、カソードが転送トランジスタTRのソースに電気的に接続されており、アノードが基準電位線(例えばグラウンド)に電気的に接続されている。フォトダイオードPDは、入射した光を光電変換し、その受光量に応じた電荷を発生する。転送トランジスタTR(転送トランジスタTR1,TR2,TR3,TR4)は、例えば、n型のCMOS(Complementary-Metal-Oxide Semiconductor)トランジスタである。転送トランジスタTRでは、ドレインがフローティングディフュージョンFDに電気的に接続され、ゲートが駆動信号線に電気的に接続されている。この駆動信号線は、1の画素共有ユニット539に接続された複数の行駆動信号線542(図62参照)のうちの一部である。転送トランジスタTRは、フォトダイオードPDで発生した電荷をフローティングディフュージョンFDへと転送する。フローティングディフュージョンFD(フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4)は、p型半導体層中に形成されたn型拡散層領域である。フローティングディフュージョンFDは、フォトダイオードPDから転送された電荷を一時的に保持する電荷保持手段であり、かつ、その電荷量に応じた電圧を発生させる、電荷―電圧変換手段である。
1の画素共有ユニット539に含まれる4つのフローティングディフュージョンFD(フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4)は、互いに電気的に接続されるとともに、増幅トランジスタAMPのゲートおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGのソースに電気的に接続されている。FD変換ゲイン切替トランジスタFDGのドレインはリセットトランジスタRSTのソースに接続され、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGのゲートは駆動信号線に接続されている。この駆動信号線は、1の画素共有ユニット539に接続された複数の行駆動信号線542のうちの一部である。リセットトランジスタRSTのドレインは電源線VDDに接続され、リセットトランジスタRSTのゲートは駆動信号線に接続されている。この駆動信号線は、1の画素共有ユニット539に接続された複数の行駆動信号線542のうちの一部である。増幅トランジスタAMPのゲートはフローティングディフュージョンFDに接続され、増幅トランジスタAMPのドレインは電源線VDDに接続され、増幅トランジスタAMPのソースは選択トランジスタSELのドレインに接続されている。選択トランジスタSELのソースは垂直信号線543に接続され、選択トランジスタSELのゲートは駆動信号線に接続されている。この駆動信号線は、1の画素共有ユニット539に接続された複数の行駆動信号線542のうちの一部である。
転送トランジスタTRは、転送トランジスタTRがオン状態となると、フォトダイオードPDの電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する。転送トランジスタTRのゲート(転送ゲートTG)は、例えば、いわゆる縦型電極を含んでおり、後述の図67に示すように、半導体層(後述の図67の半導体層100S)の表面からPDに達する深さまで延在して設けられている。リセットトランジスタRSTは、フローティングディフュージョンFDの電位を所定の電位にリセットする。リセットトランジスタRSTがオン状態となると、フローティングディフュージョンFDの電位を電源線VDDの電位にリセットする。選択トランジスタSELは、画素回路210からの画素信号の出力タイミングを制御する。増幅トランジスタAMPは、画素信号として、フローティングディフュージョンFDに保持された電荷のレベルに応じた電圧の信号を生成する。増幅トランジスタAMPは、選択トランジスタSELを介して垂直信号線543に接続されている。この増幅トランジスタAMPは、列信号処理部550において、垂直信号線543に接続された負荷回路部(図62参照)とともにソースフォロアを構成している。増幅トランジスタAMPは、選択トランジスタSELがオン状態となると、フローティングディフュージョンFDの電圧を、垂直信号線543を介して列信号処理部550に出力する。リセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMPおよび選択トランジスタSELは、例えば、N型のCMOSトランジスタである。
FD変換ゲイン切替トランジスタFDGは、フローティングディフュージョンFDでの電荷―電圧変換のゲインを変更する際に用いられる。一般に、暗い場所での撮影時には画素信号が小さい。Q=CVに基づき、電荷電圧変換を行う際に、フローティングディフュージョンFDの容量(FD容量C)が大きければ、増幅トランジスタAMPで電圧に変換した際のVが小さくなってしまう。一方、明るい場所では、画素信号が大きくなるので、FD容量Cが大きくなければ、フローティングディフュージョンFDで、フォトダイオードPDの電荷を受けきれない。さらに、増幅トランジスタAMPで電圧に変換した際のVが大きくなりすぎないように(言い換えると、小さくなるように)、FD容量Cが大きくなっている必要がある。これらを踏まえると、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGをオンにしたときには、FD変換ゲイン切替トランジスタFDG分のゲート容量が増えるので、全体のFD容量Cが大きくなる。一方、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGをオフにしたときには、全体のFD容量Cが小さくなる。このように、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGをオンオフ切り替えることで、FD容量Cを可変にし、変換効率を切り替えることができる。FD変換ゲイン切替トランジスタFDGは、例えば、N型のCMOSトランジスタである。
なお、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGを設けない構成も可能である。このとき、例えば、画素回路210は、例えば増幅トランジスタAMP、選択トランジスタSELおよびリセットトランジスタRSTの3つのトランジスタで構成される。画素回路210は、例えば、増幅トランジスタAMP、選択トランジスタSEL、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGなどの画素トランジスタの少なくとも1つを有する。
選択トランジスタSELは、電源線VDDと増幅トランジスタAMPとの間に設けられていてもよい。この場合、リセットトランジスタRSTのドレインが電源線VDDおよび選択トランジスタSELのドレインに電気的に接続されている。選択トランジスタSELのソースが増幅トランジスタAMPのドレインに電気的に接続されており、選択トランジスタSELのゲートが行駆動信号線542(図62参照)に電気的に接続されている。増幅トランジスタAMPのソース(画素回路210の出力端)が垂直信号線543に電気的に接続されており、増幅トランジスタAMPのゲートがリセットトランジスタRSTのソースに電気的に接続されている。なお、図示は省略するが、1の画素回路210を共有する画素541の数は、4以外であってもよい。例えば、2つまたは8つの画素541が1の画素回路210を共有してもよい。
図66は、複数の画素共有ユニット539と、垂直信号線543との接続態様の一例を表したものである。例えば、列方向に並ぶ4つの画素共有ユニット539が4つのグループに分けられており、この4つのグループ各々に垂直信号線543が接続されている。図66には、説明を簡単にするため、4つのグループが各々、1つの画素共有ユニット539を有する例を示したが、4つのグループが各々、複数の画素共有ユニット539を含んでいてもよい。このように、撮像装置1では、列方向に並ぶ複数の画素共有ユニット539が、1つまたは複数の画素共有ユニット539を含むグループに分けられていてもよい。例えば、このグループそれぞれに、垂直信号線543および列信号処理部550が接続されており、それぞれのグループから画素信号を同時に読み出すことができるようになっている。あるいは、撮像装置1では、列方向に並ぶ複数の画素共有ユニット539に1つの垂直信号線543が接続されていてもよい。このとき、1つの垂直信号線543に接続された複数の画素共有ユニット539から、時分割で順次画素信号が読み出されるようになっている。
[撮像装置1の具体的構成]
図67は、撮像装置1の第1基板100、第2基板200および第3基板300の主面に対して垂直方向の断面構成の一例を表したものである。図67は、構成要素の位置関係を分かりやすくするため、模式的に表したものであり、実際の断面と異なっていてもよい。撮像装置1では、第1基板100、第2基板200および第3基板300がこの順に積層されている。撮像装置1は、さらに、第1基板100の裏面側(光入射面側)に受光レンズ401を有している。受光レンズ401と第1基板100との間に、カラーフィルタ層(図示せず)が設けられていてもよい。受光レンズ401は、例えば、画素541A,541B,541C,541D各々に設けられている。撮像装置1は、例えば、裏面照射型の撮像装置である。撮像装置1は、中央部に配置された画素アレイ部540と、画素アレイ部540の外側に配置された周辺部540Bとを有している。
第1基板100は、受光レンズ401側から順に、絶縁膜111、固定電荷膜112、半導体層100Sおよび配線層100Tを有している。半導体層100Sは、例えばシリコン基板により構成されている。半導体層100Sは、例えば、表面(配線層100T側の面)の一部およびその近傍に、pウェル層115を有しており、それ以外の領域(pウェル層115よりも深い領域)に、n型半導体領域114を有している。例えば、このn型半導体領域114およびpウェル層115によりpn接合型のフォトダイオードPDが構成されている。pウェル層115は、p型半導体領域である。
図68Aは、第1基板100の平面構成の一例を表したものである。図68Aは、主に、第1基板100の画素分離部117、フォトダイオードPD、フローティングディフュージョンFD、VSSコンタクト領域118および転送トランジスタTRの平面構成を表している。図67とともに、図68Aを用いて第1基板100の構成について説明する。
半導体層100Sの表面近傍には、フローティングディフュージョンFDおよびVSSコンタクト領域118が設けられている。フローティングディフュージョンFDは、pウェル層115内に設けられたn型半導体領域により構成されている。画素541A,541B,541C,541D各々のフローティングディフュージョンFD(フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4)は、例えば、画素共有ユニット539の中央部に互いに近接して設けられている(図68A)。詳細は後述するが、この画素共有ユニット539に含まれる4つのフローティングディフュージョン(フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4)は、第1基板100内(より具体的には配線層100Tの内)で、電気的接続手段(後述のパッド部120)を介して互いに電気的に接続されている。更に、フローティングディフュージョンFDは、第1基板100から第2基板200へ(より具体的には、配線層100Tから配線層200Tへ)と電気的手段(後述の貫通電極120E)を介して接続されている。第2基板200(より具体的には配線層200Tの内部)では、この電気的手段により、フローティングディフュージョンFDが、増幅トランジスタAMPのゲートおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGのソースに電気的に接続されている。
VSSコンタクト領域118は、基準電位線VSSに電気的に接続される領域であり、フローティングディフュージョンFDと離間して配置されている。例えば、画素541A,541B,541C,541Dでは、各画素のV方向の一端にフローティングディフュージョンFDが配置され、他端にVSSコンタクト領域118が配置されている(図68A)。VSSコンタクト領域118は、例えば、p型半導体領域により構成されている。VSSコンタクト領域118は、例えば接地電位や固定電位に接続されている。これにより、半導体層100Sに基準電位が供給される。
第1基板100には、フォトダイオードPD、フローティングディフュージョンFDおよびVSSコンタクト領域118とともに、転送トランジスタTRが設けられている。このフォトダイオードPD、フローティングディフュージョンFD、VSSコンタクト領域118および転送トランジスタTRは、画素541A,541B,541C,541D各々に設けられている。転送トランジスタTRは、半導体層100Sの表面側(光入射面側とは反対側、第2基板200側)に設けられている。転送トランジスタTRは、転送ゲートTGを有している。転送ゲートTGは、例えば、半導体層100Sの表面に対向する水平部分TGbと、半導体層100S内に設けられた垂直部分TGaとを含んでいる。垂直部分TGaは、半導体層100Sの厚み方向に延在している。垂直部分TGaの一端は水平部分TGbに接し、他端はn型半導体領域114内に設けられている。転送トランジスタTRを、このような縦型トランジスタにより構成することにより、画素信号の転送不良が生じにくくなり、画素信号の読み出し効率を向上させることができる。
転送ゲートTGの水平部分TGbは、垂直部分TGaに対向する位置から例えば、H方向において画素共有ユニット539の中央部に向かって延在している(図68A)。これにより、転送ゲートTGに達する貫通電極(後述の貫通電極TGV)のH方向の位置を、フローティングディフュージョンFD、VSSコンタクト領域118に接続される貫通電極(後述の貫通電極120E,121E)のH方向の位置に近づけることができる。例えば、第1基板100に設けられた複数の画素共有ユニット539は、互いに同じ構成を有している(図68A)。
半導体層100Sには、画素541A,541B,541C,541Dを互いに分離する画素分離部117が設けられている。画素分離部117は、半導体層100Sの法線方向(半導体層100Sの表面に対して垂直な方向)に延在して形成されている。画素分離部117は、画素541A,541B,541C,541Dを互いに仕切るように設けられており、例えば格子状の平面形状を有している(図68A,図68B)。画素分離部117は、例えば、画素541A,541B,541C,541Dを互いに電気的および光学的に分離する。画素分離部117は、例えば、遮光膜117Aおよび絶縁膜117Bを含んでいる。遮光膜117Aには、例えば、タングステン(W)等が用いられる。絶縁膜117Bは、遮光膜117Aとpウェル層115またはn型半導体領域114との間に設けられている。絶縁膜117Bは、例えば、酸化シリコン(SiO)によって構成されている。画素分離部117は、例えば、FTI(Full Trench Isolation)構造を有しており、半導体層100Sを貫通している。図示しないが、画素分離部117は半導体層100Sを貫通するFTI構造に限定されない。例えば、半導体層100Sを貫通しないDTI(Deep Trench Isolation)構造であっても良い。画素分離部117は、半導体層100Sの法線方向に延在して、半導体層100Sの一部の領域に形成される。
半導体層100Sには、例えば、第1ピニング領域113および第2ピニング領域116が設けられている。第1ピニング領域113は、半導体層100Sの裏面近傍に設けられており、n型半導体領域114と固定電荷膜112との間に配置されている。第2ピニング領域116は、画素分離部117の側面、具体的には、画素分離部117とpウェル層115またはn型半導体領域114との間に設けられている。第1ピニング領域113および第2ピニング領域116は、例えば、p型半導体領域により構成されている。
半導体層100Sと絶縁膜111との間には、負の固定電荷を有する固定電荷膜112が設けられている。固定電荷膜112が誘起する電界により、半導体層100Sの受光面(裏面)側の界面に、ホール蓄積層の第1ピニング領域113が形成される。これにより、半導体層100Sの受光面側の界面準位に起因した暗電流の発生が抑えられる。固定電荷膜112は、例えば、負の固定電荷を有する絶縁膜によって形成されている。この負の固定電荷を有する絶縁膜の材料としては、例えば、酸化ハフニウム、酸化ジルコン、酸化アルミニウム、酸化チタンまたは酸化タンタルが挙げられる。
固定電荷膜112と絶縁膜111との間には、遮光膜117Aが設けられている。この遮光膜117Aは、画素分離部117を構成する遮光膜117Aと連続して設けられていてもよい。この固定電荷膜112と絶縁膜111との間の遮光膜117Aは、例えば、半導体層100S内の画素分離部117に対向する位置に選択的に設けられている。絶縁膜111は、この遮光膜117Aを覆うように設けられている。絶縁膜111は、例えば、酸化シリコンにより構成されている。
半導体層100Sと第2基板200との間に設けられた配線層100Tは、半導体層100S側から、層間絶縁膜119、パッド部120,121、パッシベーション膜122、層間絶縁膜123および接合膜124をこの順に有している。転送ゲートTGの水平部分TGbは、例えば、この配線層100Tに設けられている。層間絶縁膜119は、半導体層100Sの表面全面にわたって設けられており、半導体層100Sに接している。層間絶縁膜119は、例えば酸化シリコン膜により構成されている。なお、配線層100Tの構成は上述の限りでなく、配線と絶縁膜とを有する構成であれば良い。
図68Bは、図68Aに示した平面構成とともに、パッド部120,121の構成を表している。パッド部120,121は、層間絶縁膜119上の選択的な領域に設けられている。パッド部120は、画素541A,541B,541C,541D各々のフローティングディフュージョンFD(フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4)を互いに接続するためのものである。パッド部120は、例えば、画素共有ユニット539毎に、平面視で画素共有ユニット539の中央部に配置されている(図68B)。このパッド部120は、画素分離部117を跨ぐように設けられており、フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4各々の少なくとも一部に重畳して配置されている(図67,図68B)。具体的には、パッド部120は、画素回路210を共有する複数のフローティングディフュージョンFD(フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4)各々の少なくとも一部と、その画素回路210を共有する複数のフォトダイオードPD(フォトダイオードPD1,PD2,PD3,PD4)の間に形成された画素分離部117の少なくとも一部とに対して、半導体層100Sの表面に対して垂直な方向に重なる領域に形成される。層間絶縁膜119には、パッド部120とフローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4とを電気的に接続するための接続ビア120Cが設けられている。接続ビア120Cは、画素541A,541B,541C,541D各々に設けられている。例えば、接続ビア120Cにパッド部120の一部が埋め込まれることにより、パッド部120とフローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4とが電気的に接続されている。
パッド部121は、複数のVSSコンタクト領域118を互いに接続するためのものである。例えば、V方向に隣り合う一方の画素共有ユニット539の画素541C,541Dに設けられたVSSコンタクト領域118と、他方の画素共有ユニット539の画素541A,541Bに設けられたVSSコンタクト領域118とがパッド部121により電気的に接続されている。パッド部121は、例えば、画素分離部117を跨ぐように設けられており、これら4つのVSSコンタクト領域118各々の少なくとも一部に重畳して配置されている。具体的には、パッド部121は、複数のVSSコンタクト領域118各々の少なくとも一部と、その複数のVSSコンタクト領域118の間に形成された画素分離部117の少なくとも一部とに対して、半導体層100Sの表面に対して垂直な方向に重なる領域に形成される。層間絶縁膜119には、パッド部121とVSSコンタクト領域118とを電気的に接続するための接続ビア121Cが設けられている。接続ビア121Cは、画素541A,541B,541C,541D各々に設けられている。例えば、接続ビア121Cにパッド部121の一部が埋め込まれることにより、パッド部121とVSSコンタクト領域118とが電気的に接続されている。例えば、V方向に並ぶ複数の画素共有ユニット539各々のパッド部120およびパッド部121は、H方向において略同じ位置に配置されている(図68B)。
パッド部120を設けることで、チップ全体において、各フローティングディフュージョンFDから画素回路210(例えば増幅トランジスタAMPのゲート電極)へ接続するための配線を減らすことができる。同様に、パッド部121を設けることで、チップ全体において、各VSSコンタクト領域118への電位を供給する配線を減らすことができる。これにより、チップ全体の面積の縮小、微細化された画素における配線間の電気的干渉の抑制、及び/又は部品点数の削減によるコスト削減などが可能になる。
パッド部120、121は、第1基板100、第2基板200の所望の位置に設けることができる。具体的には、パッド部120、121を配線層100T、半導体層200Sの絶縁領域212のいずれかに設けることができる。配線層100Tに設ける場合には、パッド部120、121を半導体層100Sに直接接触させても良い。具体的には、パッド部120、121が、フローティングディフュージョンFD及び/又はVSSコンタクト領域118の各々の少なくとも一部と直接接続される構成でも良い。また、パッド部120、121に接続するフローティングディフュージョンFD及び/又はVSSコンタクト領域118の各々から接続ビア120C,121Cを設け、配線層100T、半導体層200Sの絶縁領域212の所望の位置にパッド部120、121を設ける構成でも良い。
特に、パッド部120、121を配線層100Tに設ける場合には、半導体層200Sの絶縁領域212におけるフローティングディフュージョンFD及び/又はVSSコンタクト領域118に接続される配線を減らすことができる。これにより、画素回路210を形成する第2基板200のうち、フローティングディフュージョンFDから画素回路210に接続するための貫通配線を形成するための絶縁領域212の面積を削減することができる。よって、画素回路210を形成する第2基板200の面積を大きく確保することができる。画素回路210の面積を確保することで、画素トランジスタを大きく形成することができ、ノイズ低減などによる画質向上に寄与することができる。
特に、画素分離部117にFTI構造を用いた場合、フローティングディフュージョンFD及び/又はVSSコンタクト領域118は、各画素541に設けることが好ましいため、パッド部120、121の構成を用いることで、第1基板100と第2基板200とを接続する配線を大幅に削減することができる。
また、図68Bのように、例えば複数のフローティングディフュージョンFDが接続されるパッド部120と、複数のVSSコンタクト領域118が接続されるパッド部121とは、V方向において直線状に交互に配置される。また、パッド部120、121は、複数のフォトダイオードPDや、複数の転送ゲートTGや、複数のフローティングディフュージョンFDに囲まれる位置に形成される。これにより、複数の素子を形成する第1基板100において、フローティングディフュージョンFDとVSSコンタクト領域118以外の素子を自由に配置することができ、チップ全体のレイアウトの効率化を図ることができる。また、各画素共有ユニット539に形成される素子のレイアウトにおける対称性が確保され、各画素541の特性のばらつきを抑えることができる。
パッド部120,121は、例えば、ポリシリコン(Poly Si)、より具体的には、不純物が添加されたドープドポリシリコンにより構成されている。パッド部120,121はポリシリコン、タングステン(W)、チタン(Ti)および窒化チタン(TiN)等の耐熱性の高い導電性材料により構成されていることが好ましい。これにより、第1基板100に第2基板200の半導体層200Sを貼り合わせた後に、画素回路210を形成することが可能となる。以下、この理由について説明する。なお、以下の説明において、第1基板100と第2基板200の半導体層200Sを貼り合わせた後に、画素回路210を形成する方法を、第1の製造方法と呼ぶ。
ここで、第2基板200に画素回路210を形成した後に、これを第1基板100に貼り合わせることも考え得る(以下第2の製造方法という)。この第2の製造方法では、第1基板100の表面(配線層100Tの表面)および第2基板200の表面(配線層200Tの表面)それぞれに、電気的接続用の電極を予め形成しておく。第1基板100と第2基板200を貼り合わせると、これと同時に、第1基板100の表面と第2基板200の表面のそれぞれに形成された電気的接続用の電極同士が接触する。これにより、第1基板100に含まれる配線と第2基板200に含まれる配線との間で電気的接続が形成される。よって、第2の製造方法を用いた撮像装置1の構成とすることで、例えば第1基板100と第2基板200の各々の構成に応じて適切なプロセスを用いて製造することができ、高品質、高性能な撮像装置を製造することができる。
このような第2の製造方法では、第1基板100と第2基板200とを貼り合わせる際に、貼り合せ用の製造装置に起因して、位置合わせの誤差が生じることがある。また、第1基板100および第2基板200は、例えば、直径数十cm程度の大きさを有するが、第1基板100と第2基板200とを貼り合わせる際に、この第1基板100、第2基板200各部の微視的領域で、基板の伸び縮みが発生するおそれがある。この基板の伸び縮みは、基板同士が接触するタイミングが多少ずれることに起因する。このような第1基板100および第2基板200の伸び縮みに起因して、第1基板100の表面および第2基板200の表面それぞれに形成された電気的接続用の電極の位置に、誤差が生じることがある。第2の製造方法では、このような誤差が生じても、第1基板100および第2基板200それぞれの電極同士が接触するように対処しておくことが好ましい。具体的には、第1基板100および第2基板200の電極の少なくとも一方、好ましくは両方を、上記誤差を考慮して大きくしておく。このため、第2の製造方法を用いると、例えば、第1基板100または第2基板200の表面に形成された電極の大きさ(基板平面方向の大きさ)が、第1基板100または第2基板200の内部から表面に厚み方向へ延在する内部電極の大きさよりも大きくなる。
一方、パッド部120,121を耐熱性の導電材料により構成することで、上記第1の製造方法を用いることが可能となる。第1の製造方法では、フォトダイオードPDおよび転送トランジスタTRなどを含む第1基板100を形成した後、この第1基板100と第2基板200(半導体層2000S)とを貼り合わせる。このとき、第2基板200は、画素回路210を構成する能動素子および配線層などのパターンは未形成の状態である。第2基板200はパターンを形成する前の状態であるため、仮に、第1基板100と第2基板200を貼り合わせる際、その貼り合せ位置に誤差が生じたとしても、この貼り合せ誤差によって、第1基板100のパターンと第2基板200のパターンとの間の位置合わせに誤差が生じることはない。なぜならば、第2基板200のパターンは、第1基板100と第2基板200を貼り合わせた後に、形成するからである。なお、第2基板にパターンを形成する際には、例えば、パターン形成のための露光装置において、第1基板に形成されたパターンを位置合わせの対象としながらパターン形成する。上記理由により、第1基板100と第2基板200との貼り合せ位置の誤差は、第1の製造方法においては、撮像装置1を製造する上で問題とならない。同様の理由で、第2の製造方法で生じる基板の伸び縮みに起因した誤差も、第1の製造方法においては、撮像装置1を製造する上で問題とならない。
第1の製造方法では、このようにして第1基板100と第2基板200(半導体層200S)とを貼り合せた後、第2基板200上に能動素子を形成する。この後、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGV(図67)を形成する。この貫通電極120E,121E,TGVの形成では、例えば、第2基板200の上方から、露光装置による縮小投影露光を用いて貫通電極のパターンを形成する。縮小露光投影を用いるため、仮に、第2基板200と露光装置との位置合わせに誤差が生じても、その誤差の大きさは、第2基板200においては、上記第2の製造方法の誤差の数分の一(縮小露光投影倍率の逆数)にしかならない。よって、第1の製造方法を用いた撮像装置1の構成とすることで、第1基板100と第2基板200の各々に形成される素子同士の位置合わせが容易になり、高品質、高性能な撮像装置を製造することができる。
このような第1の製造方法を用いて製造された撮像装置1は、第2の製造方法で製造された撮像装置と異なる特徴を有する。具体的には、第1の製造方法により製造された撮像装置1では、例えば、貫通電極120E,121E,TGVが、第2基板200から第1基板100に至るまで、略一定の太さ(基板平面方向の大きさ)となっている。あるいは、貫通電極120E,121E,TGVがテーパー形状を有するときには、一定の傾きのテーパー形状を有している。このような貫通電極120E,121E,TGVを有する撮像装置1は、画素541を微細化しやすい。
ここで、第1の製造方法により撮像装置1を製造すると、第1基板100と第2基板200(半導体層200S)とを貼り合わせた後に、第2基板200に能動素子を形成するので、第1基板100にも、能動素子の形成の際に必要な加熱処理の影響が及ぶことになる。このため、上記のように、第1基板100に設けられたパッド部120,121には、耐熱性の高い導電材料を用いることが好ましい。例えば、パッド部120,121には、第2基板200の配線層200Tに含まれる配線材の少なくとも一部よりも、融点の高い(すなわち耐熱性の高い)材料を用いていることが好ましい。例えば、パッド部120,121にドープトポリシリコン、タングステン、チタンあるいは窒化チタン等の耐熱性の高い導電材を用いる。これにより、上記第1の製造方法を用いて撮像装置1を製造することが可能となる。
パッシベーション膜122は、例えば、パッド部120,121を覆うように、半導体層100Sの表面全面にわたって設けられている(図67)。パッシベーション膜122は、例えば、窒化シリコン(SiN)膜により構成されている。層間絶縁膜123は、パッシベーション膜122を間にしてパッド部120,121を覆っている。この層間絶縁膜123は、例えば、半導体層100Sの表面全面にわたって設けられている。層間絶縁膜123は、例えば酸化シリコン(SiO)膜により構成されている。接合膜124は、第1基板100(具体的には配線層100T)と第2基板200との接合面に設けられている。即ち、接合膜124は、第2基板200に接している。この接合膜124は、第1基板100の主面全面にわたって設けられている。接合膜124は、例えば、窒化シリコン膜により構成されている。
受光レンズ401は、例えば、固定電荷膜112および絶縁膜111を間にして半導体層100Sに対向している(図67)。受光レンズ401は、例えば画素541A,541B,541C,541D各々のフォトダイオードPDに対向する位置に設けられている。
第2基板200は、第1基板100側から、半導体層200Sおよび配線層200Tをこの順に有している。半導体層200Sは、シリコン基板で構成されている。半導体層200Sでは、厚み方向にわたって、ウェル領域211が設けられている。ウェル領域211は、例えば、p型半導体領域である。第2基板200には、画素共有ユニット539毎に配置された画素回路210が設けられている。この画素回路210は、例えば、半導体層200Sの表面側(配線層200T側)に設けられている。撮像装置1では、第1基板100の表面側(配線層100T側)に第2基板200の裏面側(半導体層200S側)が向かうようにして、第2基板200が第1基板100に貼り合わされている。つまり、第2基板200は、第1基板100に、フェイストゥーバックで貼り合わされている。
図69~図73は、第2基板200の平面構成の一例を模式的に表している。図69には、半導体層200Sの表面近傍に設けられた画素回路210の構成を表す。図70は、配線層200T(具体的には後述の第1配線層W1)と、配線層200Tに接続された半導体層200Sおよび第1基板100の各部の構成を模式的に表している。図71~図73は、配線層200Tの平面構成の一例を表している。以下、図67とともに、図69~図73を用いて第2基板200の構成について説明する。図69および図70ではフォトダイオードPDの外形(画素分離部117とフォトダイオードPDとの境界)を破線で表し、画素回路210を構成する各トランジスタのゲート電極に重なる部分の半導体層200Sと素子分離領域213または絶縁領域212との境界を点線で表す。増幅トランジスタAMPのゲート電極に重なる部分では、チャネル幅方向の一方に、半導体層200Sと素子分離領域213との境界、および素子分離領域213と絶縁領域212との境界が設けられている。
第2基板200には、半導体層200Sを分断する絶縁領域212と、半導体層200Sの厚み方向の一部に設けられた素子分離領域213とが設けられている(図67)。例えば、H方向に隣り合う2つの画素回路210の間に設けられた絶縁領域212に、この2つの画素回路210に接続された2つの画素共有ユニット539の貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGV(貫通電極TGV1,TGV2,TGV3,TGV4)が配置されている(図70)。
絶縁領域212は、半導体層200Sの厚みと略同じ厚みを有している(図67)。半導体層200Sは、この絶縁領域212により分断されている。この絶縁領域212に、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVが配置されている。絶縁領域212は、例えば酸化シリコンにより構成されている。
貫通電極120E,121Eは、絶縁領域212を厚み方向に貫通して設けられている。貫通電極120E,121Eの上端は、配線層200Tの配線(後述の第1配線層W1,第2配線層W2,第3配線層W3,第4配線層W4)に接続されている。この貫通電極120E,121Eは、絶縁領域212、接合膜124、層間絶縁膜123およびパッシベーション膜122を貫通して設けられ、その下端はパッド部120,121に接続されている(図67)。貫通電極120Eは、パッド部120と画素回路210とを電気的に接続するためのものである。即ち、貫通電極120Eにより、第1基板100のフローティングディフュージョンFDが第2基板200の画素回路210に電気的に接続される。貫通電極121Eは、パッド部121と配線層200Tの基準電位線VSSとを電気的に接続するためのものである。即ち、貫通電極121Eにより、第1基板100のVSSコンタクト領域118が第2基板200の基準電位線VSSに電気的に接続される。
貫通電極TGVは、絶縁領域212を厚み方向に貫通して設けられている。貫通電極TGVの上端は、配線層200Tの配線に接続されている。この貫通電極TGVは、絶縁領域212、接合膜124、層間絶縁膜123、パッシベーション膜122および層間絶縁膜119を貫通して設けられ、その下端は転送ゲートTGに接続されている(図67)。このような貫通電極TGVは、画素541A,541B,541C,541D各々の転送ゲートTG(転送ゲートTG1,TG2,TG3,TG4)と、配線層200Tの配線(行駆動信号線542の一部、具体的には、後述の図72の配線TRG1,TRG2,TRG3,TRG4)とを電気的に接続するためのものである。即ち、貫通電極TGVにより、第1基板100の転送ゲートTGが第2基板200の配線TRGに電気的に接続され、転送トランジスタTR(転送トランジスタTR1,TR2,TR3,TR4)各々に駆動信号が送られるようになっている。
絶縁領域212は、第1基板100と第2基板200とを電気的に接続するための前記貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVを、半導体層200Sと絶縁して設けるための領域である。例えば、H方向に隣り合う2つの画素回路210(画素共有ユニット539)の間に設けられた絶縁領域212に、この2つの画素回路210に接続された貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGV(貫通電極TGV1,TGV2,TGV3,TGV4)が配置されている。絶縁領域212は、例えば、V方向に延在して設けられている(図69,図70)。ここでは、転送ゲートTGの水平部分TGbの配置を工夫することにより、垂直部分TGaの位置に比べて、貫通電極TGVのH方向の位置が貫通電極120E,121EのH方向の位置に近づくように配置されている(図68A,図70)。例えば、貫通電極TGVは、H方向において、貫通電極120E,120Eと略同じ位置に配置されている。これにより、V方向に延在する絶縁領域212に、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVをまとめて設けることができる。別の配置例として、垂直部分TGaに重畳する領域のみに水平部分TGbを設けることも考え得る。この場合には、垂直部分TGaの略直上に貫通電極TGVが形成され、例えば、各画素541のH方向およびV方向の略中央部に貫通電極TGVが配置される。このとき、貫通電極TGVのH方向の位置と貫通電極120E,121EのH方向の位置とが大きくずれる。貫通電極TGVおよび貫通電極120E,121Eの周囲には、近接する半導体層200Sから電気的に絶縁するため、例えば、絶縁領域212を設ける。貫通電極TGVのH方向の位置と貫通電極120E,121EのH方向の位置とが大きく離れる場合には、貫通電極120E,121E,TGV各々の周囲に絶縁領域212を独立して設けることが必要となる。これにより、半導体層200Sが細かく分断されることになる。これに比べ、V方向に延在する絶縁領域212に、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVをまとめて配置するレイアウトは、半導体層200SのH方向の大きさを大きくすることができる。よって、半導体層200Sにおける半導体素子形成領域の面積を大きく確保することができる。これにより、例えば、増幅トランジスタAMPのサイズを大きくし、ノイズを抑えることが可能となる。
画素共有ユニット539は、図65を参照して説明したように、複数の画素541のそれぞれに設けられたフローティングディフュージョンFDの間を電気的に接続し、これら複数の画素541が1つの画素回路210を共有する構造を有している。そして、前記フローティングディフュージョンFD間の電気的接続は、第1基板100に設けられたパッド部120によってなされている(図67、図68B)。第1基板100に設けられた電気的接続部(パッド部120)と第2基板200に設けられた画素回路210は、1つの貫通電極120Eを介して電気的に接続されている。別の構造例として、フローティングディフュージョンFD間の電気的接続部を第2基板200に設けることも考え得る。この場合、画素共有ユニット539には、フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4各々に接続される4つの貫通電極が設けられる。したがって、第2基板200において、半導体層200Sを貫通する貫通電極の数が増え、これら貫通電極の周囲を絶縁する絶縁領域212が大きくなる。これに比べ、第1基板100にパッド部120を設ける構造(図67,図68B)は、貫通電極の数を減らし、絶縁領域212を小さくすることができる。よって、半導体層200Sにおける半導体素子形成領域の面積を大きく確保することができる。これにより、例えば、増幅トランジスタAMPのサイズを大きくし、ノイズを抑えることが可能となる。
素子分離領域213は、半導体層200Sの表面側に設けられている。素子分離領域213は、STI(Shallow Trench Isolation)構造を有している。この素子分離領域213では、半導体層200Sが厚み方向(第2基板200の主面に対して垂直方向)に掘り込まれており、この掘り込みに絶縁膜が埋め込まれている。この絶縁膜は、例えば、酸化シリコンにより構成されている。素子分離領域213は、画素回路210を構成する複数のトランジスタ間を、画素回路210のレイアウトに応じて素子分離するものである。素子分離領域213の下方(半導体層200Sの深部)には、半導体層200S(具体的には、ウェル領域211)が延在している。
ここで、図68A,図68Bおよび図69を参照して、第1基板100での画素共有ユニット539の外形形状(基板平面方向の外形形状)と、第2基板200での画素共有ユニット539の外形形状との違いを説明する。
撮像装置1では、第1基板100および第2基板200の両方にわたり、画素共有ユニット539が設けられている。例えば、第1基板100に設けられた画素共有ユニット539の外形形状と、第2基板200に設けられた画素共有ユニット539の外形形状とは互いに異なっている。
図68A,図68Bでは、画素541A,541B,541C,541Dの外形線を一点鎖線で表し、画素共有ユニット539の外形形状を太線で表している。例えば、第1基板100の画素共有ユニット539は、H方向に隣接して配置された2つの画素541(画素541A,541B)と、これにV方向に隣接して配置された2つの画素541(画素541C,541D)により構成されている。即ち、第1基板100の画素共有ユニット539は、隣接する2行×2列の4つの画素541により構成されており、第1基板100の画素共有ユニット539は、略正方形の外形形状を有している。画素アレイ部540では、このような画素共有ユニット539が、H方向へ2画素ピッチ(画素541の2個分に相当するピッチ)、かつ、V方向へ2画素ピッチ(画素541の2個分に相当するピッチ)、で隣接して配列されている。
図69および図70では、画素541A,541B,541C,541Dの外形線を一点鎖線で表し、画素共有ユニット539の外形形状を太線で表している。例えば、第2基板200の画素共有ユニット539の外形形状は、H方向において第1基板100の画素共有ユニット539よりも小さく、V方向において第1基板100の画素共有ユニット539よりも大きくなっている。例えば、第2基板200の画素共有ユニット539は、H方向には画素1個分に相当する大きさ(領域)で形成され、V方向には、画素4個分に相当する大きさで形成されている。即ち、第2基板200の画素共有ユニット539は、隣接する1行×4列に配列された画素に相当する大きさで形成されており、第2基板200の画素共有ユニット539は、略長方形の外形形状を有している。
例えば、各画素回路210では、選択トランジスタSEL、増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGがこの順にV方向に並んで配置されている(図69)。各画素回路210の外形形状を、上記のように、略長方形状に設けることにより、一方向(図69ではV方向)に4つのトランジスタ(選択トランジスタSEL、増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDG)を並べて配置することができる。これにより、増幅トランジスタAMPのドレインと、リセットトランジスタRSTのドレインとを一の拡散領域(電源線VDDに接続される拡散領域)で共有することができる。例えば、各画素回路210の形成領域を略正方形状に設けることも可能である(後述の図82参照)。この場合には、一方向に沿って2つのトランジスタが配置され、増幅トランジスタAMPのドレインと、リセットトランジスタRSTのドレインとを一の拡散領域で共有することが困難となる。よって、画素回路210の形成領域を略長方形状に設けることにより、4つのトランジスタを近接して配置しやすくなり、画素回路210の形成領域を小さくすることができる。即ち、画素の微細化を行うことができる。また、画素回路210の形成領域を小さくすることが不要であるときには、増幅トランジスタAMPの形成領域を大きくし、ノイズを抑えることが可能となる。
例えば、半導体層200Sの表面近傍には、選択トランジスタSEL、増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGに加えて、基準電位線VSSに接続されるVSSコンタクト領域218が設けられている。VSSコンタクト領域218は、例えば、p型半導体領域により構成されている。VSSコンタクト領域218は、配線層200Tの配線および貫通電極121Eを介して第1基板100(半導体層100S)のVSSコンタクト領域118に電気的に接続されている。このVSSコンタクト領域218は、例えば、素子分離領域213を間にして、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGのソースと隣り合う位置に設けられている(図69)。
次に、図68Bおよび図69を参照して、第1基板100に設けられた画素共有ユニット539と第2基板200に設けられた画素共有ユニット539との位置関係を説明する。例えば、第1基板100のV方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のうち、一方(例えば図68Bの紙面上側)の画素共有ユニット539は、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のうちの一方(例えば、図69の紙面左側)の画素共有ユニット539に接続されている。例えば、第1基板100のV方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のうち、他方(例えば図68Bの紙面下側)の画素共有ユニット539は、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のうちの他方(例えば、図69の紙面右側)の画素共有ユニット539に接続されている。
例えば、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539では、一方の画素共有ユニット539の内部レイアウト(トランジスタ等の配置)が、他方の画素共有ユニット539の内部レイアウトをV方向およびH方向に反転させたレイアウトに略等しくなっている。以下、このレイアウトによって得られる効果を説明する。
第1基板100のV方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539では、各々のパッド部120が、画素共有ユニット539の外形形状の中央部、即ち、画素共有ユニット539のV方向およびH方向の中央部に配置される(図68B)。一方、第2基板200の画素共有ユニット539は、上記のように、V方向に長い略長方形の外形形状を有しているので、例えば、パッド部120に接続される増幅トランジスタAMPは、画素共有ユニット539のV方向の中央から紙面上方にずれた位置に配置されている。例えば、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539の内部レイアウトが同じであるとき、一方の画素共有ユニット539の増幅トランジスタAMPと、パッド部120(例えば、図7の紙面上側の画素共有ユニット539のパッド部120)との距離は比較的短くなる。しかし、他方の画素共有ユニット539の増幅トランジスタAMPと、パッド部120(例えば、図7の紙面下側の画素共有ユニット539のパッド部120)との距離が長くなる。このため、この増幅トランジスタAMPとパッド部120との接続に要する配線の面積が大きくなり、画素共有ユニット539の配線レイアウトが複雑になるおそれがある。このことは、撮像装置1の微細化に影響を及ぼす可能性がある。
これに対して、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539で、互いの内部レイアウトを少なくともV方向に反転させることにより、これら2つの画素共有ユニット539の両方の増幅トランジスタAMPとパッド部120との距離を短くすることができる。したがって、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539の内部レイアウトを同じにした構成と比べて、撮像装置1の微細化を行いやすくなる。なお、第2基板200の複数の画素共有ユニット539各々の平面レイアウトは、図69に記載の範囲では左右対称であるが、後述する図70に記載の第1配線層W1のレイアウトまで含めると、左右非対称のものとなる。
また、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539の内部レイアウトは、互いに、H方向にも反転されていることが好ましい。以下、この理由について説明する。図70に示したように、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539はそれぞれ、第1基板100のパッド部120,121に接続されている。例えば、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のH方向の中央部(H方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539の間)にパッド部120,121が配置されている。したがって、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539の内部レイアウトを、互いに、H方向にも反転させることにより、第2基板200の複数の画素共有ユニット539それぞれとパッド部120,121との距離を小さくすることができる。即ち、撮像装置1の微細化を更に行いやすくなる。
また、第2基板200の画素共有ユニット539の外形線の位置は、第1基板100の画素共有ユニット539のいずれかの外形線の位置に揃っていなくてもよい。例えば、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のうち、一方(例えば図70の紙面左側)の画素共有ユニット539では、V方向の一方(例えば図70の紙面上側)の外形線が、対応する第1基板100の画素共有ユニット539(例えば図68Bの紙面上側)のV方向の一方の外形線の外側に配置されている。また、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のうち、他方(例えば図70の紙面右側)の画素共有ユニット539では、V方向の他方(例えば図70の紙面下側)の外形線が、対応する第1基板100の画素共有ユニット539(例えば図68Bの紙面下側)のV方向の他方の外形線の外側に配置されている。このように、第2基板200の画素共有ユニット539と、第1基板100の画素共有ユニット539とを互いに配置することにより、増幅トランジスタAMPとパッド部120との距離を短くすることが可能となる。したがって、撮像装置1の微細化を行いやすくなる。
また、第2基板200の複数の画素共有ユニット539の間で、互いの外形線の位置は揃っていなくてもよい。例えば、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539は、V方向の外形線の位置がずれて配置されている。これにより、増幅トランジスタAMPとパッド部120との距離を短くすることが可能となる。したがって、撮像装置1の微細化を行いやすくなる。
図68Bおよび図70を参照して、画素アレイ部540での画素共有ユニット539の繰り返し配置について説明する。第1基板100の画素共有ユニット539は、H方向に2つ分の画素541の大きさ、およびV方向に2つ分の画素541の大きさを有している(図68B)。例えば、第1基板100の画素アレイ部540では、この4つの画素541に相当する大きさの画素共有ユニット539が、H方向へ2画素ピッチ(画素541の2つ分に相当するピッチ)、かつ、V方向へ2画素ピッチ(画素541の2つ分に相当するピッチ)、で隣接して繰り返し配列されている。あるいは、第1基板100の画素アレイ部540に、画素共有ユニット539がV方向に2つ隣接して配置された一対の画素共有ユニット539が設けられていてもよい。第1基板100の画素アレイ部540では、例えば、この一対の画素共有ユニット539が、H方向へ2画素ピッチ(画素541の2つ分に相当するピッチ)、かつ、V方向へ4画素ピッチ(画素541の4つ分に相当するピッチ)、で隣接して繰り返し配列している。第2基板200の画素共有ユニット539は、H方向に1つ分の画素541の大きさ、およびV方向に4つ分の画素541の大きさを有している(図70)。例えば、第2基板200の画素アレイ部540には、この4つの画素541に相当する大きさの画素共有ユニット539を2つ含む、一対の画素共有ユニット539が設けられている。この画素共有ユニット539は、H方向に隣接して配置され、かつ、V方向にはずらして配置されている。第2基板200の画素アレイ部540では、例えば、この一対の画素共有ユニット539が、H方向へ2画素ピッチ(画素541の2個分に相当するピッチ)、かつ、V方向へ4画素ピッチ(画素541の4個分に相当するピッチ)、で隙間なく隣接して繰り返し配列されている。このような画素共有ユニット539の繰り返し配置により、画素共有ユニット539を隙間なく配置することが可能となる。したがって、撮像装置1の微細化を行いやすくなる。
増幅トランジスタAMPは、例えば、Fin型等の三次元構造を有していることが好ましい(図67)。これにより、実効のゲート幅の大きさが大きくなり、ノイズを抑えることが可能となる。選択トランジスタSEL、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGは、例えば、プレーナー構造を有している。増幅トランジスタAMPがプレーナー構造を有していてもよい。あるいは、選択トランジスタSEL、リセットトランジスタRSTまたはFD変換ゲイン切替トランジスタFDGが、三次元構造を有していてもよい。
配線層200Tは、例えば、パッシベーション膜221、層間絶縁膜222および複数の配線(第1配線層W1,第2配線層W2,第3配線層W3,第4配線層W4)を含んでいる。パッシベーション膜221は、例えば、半導体層200Sの表面に接しており、半導体層200Sの表面全面を覆っている。このパッシベーション膜221は、選択トランジスタSEL、増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDG各々のゲート電極を覆っている。層間絶縁膜222は、パッシベーション膜221と第3基板300との間に設けられている。この層間絶縁膜222により、複数の配線(第1配線層W1,第2配線層W2,第3配線層W3,第4配線層W4)が分離されている。層間絶縁膜222は、例えば、酸化シリコンにより構成されている。
配線層200Tには、例えば、半導体層200S側から、第1配線層W1、第2配線層W2、第3配線層W3、第4配線層W4およびコンタクト部201,202がこの順に設けられ、これらが互いに層間絶縁膜222により絶縁されている。層間絶縁膜222には、第1配線層W1、第2配線層W2、第3配線層W3または第4配線層W4と、これらの下層とを接続する接続部が複数設けられている。接続部は、層間絶縁膜222に設けた接続孔に、導電材料を埋設した部分である。例えば、層間絶縁膜222には、第1配線層W1と半導体層200SのVSSコンタクト領域218とを接続する接続部218Vが設けられている。例えば、このような第2基板200の素子同士を接続する接続部の孔径は、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVの孔径と異なっている。具体的には、第2基板200の素子同士を接続する接続孔の孔径は、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVの孔径よりも小さくなっていることが好ましい。以下、この理由について説明する。配線層200T内に設けられた接続部(接続部218V等)の深さは、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVの深さよりも小さい。このため接続部は、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVに比べて、容易に接続孔へ導電材を埋めることができる。この接続部の孔径を、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVの孔径よりも小さくすることにより、撮像装置1の微細化を行いやすくなる。
例えば、第1配線層W1により、貫通電極120Eと増幅トランジスタAMPのゲートおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGのソース(具体的にはFD変換ゲイン切替トランジスタFDGのソースに達する接続孔)とが接続されている。第1配線層W1は、例えば、貫通電極121Eと接続部218Vとを接続しており、これにより、半導体層200SのVSSコンタクト領域218と半導体層100SのVSSコンタクト領域118とが電気的に接続される。
次に、図71~図73を用いて、配線層200Tの平面構成について説明する。図71は、第1配線層W1および第2配線層W2の平面構成の一例を表したものである。図72は、第2配線層W2および第3配線層W3の平面構成の一例を表したものである。図73は、第3配線層W3および第4配線層W4の平面構成の一例を表したものである。
例えば、第3配線層W3は、H方向(行方向)に延在する配線TRG1,TRG2,TRG3,TRG4,SELL,RSTL,FDGLを含んでいる(図72)。これらの配線は、図65を参照して説明した複数の行駆動信号線542に該当する。配線TRG1,TRG2,TRG3,TRG4は各々、転送ゲートTG1,TG2,TG3,TG4に駆動信号を送るためのものである。配線TRG1,TRG2,TRG3,TRG4は各々、第2配線層W2、第1配線層W1および貫通電極120Eを介して転送ゲートTG1,TG2,TG3,TG4に接続されている。配線SELLは選択トランジスタSELのゲートに、配線RSTLはリセットトランジスタRSTのゲートに、配線FDGLは、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGのゲートに各々駆動信号を送るためのものである。配線SELL,RSTL,FDGLは各々、第2配線層W2、第1配線層W1および接続部を介して、選択トランジスタSEL,リセットトランジスタRST,FD変換ゲイン切替トランジスタFDG各々のゲートに接続されている。
例えば、第4配線層W4は、V方向(列方向)に延在する電源線VDD、基準電位線VSSおよび垂直信号線543を含んでいる(図73)。電源線VDDは、第3配線層W3、第2配線層W2、第1配線層W1および接続部を介して増幅トランジスタAMPのドレインおよびリセットトランジスタRSTのドレインに接続されている。基準電位線VSSは、第3配線層W3、第2配線層W2、第1配線層W1および接続部218Vを介してVSSコンタクト領域218に接続されている。また、基準電位線VSSは、第3配線層W3、第2配線層W2、第1配線層W1、貫通電極121Eおよびパッド部121を介して第1基板100のVSSコンタクト領域118に接続されている。垂直信号線543は、第3配線層W3、第2配線層W2、第1配線層W1および接続部を介して選択トランジスタSELのソース(Vout)に接続されている。
コンタクト部201,202は、平面視で画素アレイ部540に重なる位置に設けられていてもよく(例えば、図64)、あるいは、画素アレイ部540の外側の周辺部540Bに設けられていてもよい(例えば、図67)。コンタクト部201,202は、第2基板200の表面(配線層200T側の面)に設けられている。コンタクト部201,202は、例えば、Cu(銅)およびAl(アルミニウム)などの金属により構成されている。コンタクト部201,202は、配線層200Tの表面(第3基板300側の面)に露出している。コンタクト部201,202は、第2基板200と第3基板300との電気的な接続および、第2基板200と第3基板300との貼り合わせに用いられる。
図67には、第2基板200の周辺部540Bに周辺回路を設けた例を図示した。この周辺回路は、行駆動部520の一部または列信号処理部550の一部等を含んでいてもよい。また、図64に記載のように、第2基板200の周辺部540Bには周辺回路を配置せず、接続孔部H1,H2を画素アレイ部540の近傍に配置するようにしてもよい。
第3基板300は、例えば、第2基板200側から配線層300Tおよび半導体層300Sをこの順に有している。例えば、半導体層300Sの表面は、第2基板200側に設けられている。半導体層300Sは、シリコン基板で構成されている。この半導体層300Sの表面側の部分には、回路が設けられている。具体的には、半導体層300Sの表面側の部分には、例えば、入力部510A、行駆動部520、タイミング制御部530、列信号処理部550、画像信号処理部560および出力部510Bのうちの少なくとも一部が設けられている。半導体層300Sと第2基板200との間に設けられた配線層300Tは、例えば、層間絶縁膜と、この層間絶縁膜により分離された複数の配線層と、コンタクト部301,302とを含んでいる。コンタクト部301,302は、配線層300Tの表面(第2基板200側の面)に露出されており、コンタクト部301は第2基板200のコンタクト部201に、コンタクト部302は第2基板200のコンタクト部202に各々接している。コンタクト部301,302は、半導体層300Sに形成された回路(例えば、入力部510A、行駆動部520、タイミング制御部530、列信号処理部550、画像信号処理部560および出力部510Bの少なくともいずれか)に電気的に接続されている。コンタクト部301,302は、例えば、Cu(銅)およびアルミニウム(Al)等の金属により構成されている。例えば、接続孔部H1を介して外部端子TAが入力部510Aに接続されており、接続孔部H2を介して外部端子TBが出力部510Bに接続されている。
ここで、撮像装置1の特徴について説明する。
一般に、撮像装置は、主な構成として、フォトダイオードと画素回路とからなる。ここで、フォトダイオードの面積を大きくすると光電変換の結果発生する電荷が増加し、その結果画素信号のシグナル/ノイズ比(S/N比)が改善し、撮像装置はよりよい画像データ(画像情報)を出力することができる。一方、画素回路に含まれるトランジスタのサイズ(特に増幅トランジスタのサイズ)を大きくすると、画素回路で発生するノイズが減少し、その結果撮像信号のS/N比が改善し、撮像装置はよりよい画像データ(画像情報)を出力することができる。
しかし、フォトダイオードと画素回路とを同一の半導体基板に設けた撮像装置において、半導体基板の限られた面積の中でフォトダイオードの面積を大きくすると、画素回路に備わるトランジスタのサイズが小さくなってしまうことが考えられる。また、画素回路に備わるトランジスタのサイズを大きくすると、フォトダイオードの面積が小さくなってしまうことが考えられる。
これらの課題を解決するために、例えば、本実施の形態の撮像装置1は、複数の画素541が1つの画素回路210を共有し、かつ、共有した画素回路210をフォトダイオードPDに重畳して配置する構造を用いる。これにより、半導体基板の限られた面積の中で、フォトダイオードPDの面積をできるだけ大きくすることと、画素回路210に備わるトランジスタのサイズをできるだけ大きくすることとを実現することができる。これにより、画素信号のS/N比を改善し、撮像装置1がよりよい画像データ(画像情報)を出力することができる。
複数の画素541が1つの画素回路210を共有し、これをフォトダイオードPDに重畳して配置する構造を実現する際、複数の画素541各々のフローティングディフュージョンFDから1つの画素回路210に接続される複数の配線が延在する。画素回路210を形成する半導体基板200の面積を大きく確保するためには、例えばこれらの延在する複数の配線の間を相互に接続し、1つにまとめる接続配線を形成することができる。VSSコンタクト領域118から延在する複数の配線についても同様に、延在する複数の配線の間を相互に接続し、1つにまとめる接続配線を形成することができる。
例えば、複数の画素541各々のフローティングディフュージョンFDから延在する複数の配線の間を相互に接続する接続配線を、画素回路210を形成する半導体基板200において形成すると、画素回路210に含まれるトランジスタを形成する面積が小さくなってしまうことが考えられる。同様に、複数の画素541各々のVSSコンタクト領域118から延在する複数の配線の間を相互接続して1つにまとめる接続配線を、画素回路210を形成する半導体基板200に形成すると、これにより画素回路210に含まれるトランジスタを形成する面積が小さくなってしまうことが考えられる。
これらの課題を解決するために、例えば本実施の形態の撮像装置1は、複数の画素541が1つの画素回路210を共有し、かつ、共有した画素回路210をフォトダイオードPDに重畳して配置する構造であって、前記複数の画素541各々のフローティングディフュージョンFDの間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、前記複数の画素541のそれぞれに備わるVSSコンタクト領域118の間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、を第1基板100に設けた構造を備えることができる。
ここで、前記複数の画素541各々のフローティングディフュージョンFDの間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、前記複数の画素541各々のVSSコンタクト領域118の間を相互に接続して1つにまとめる接続配線とを、第1基板100に設けるための製造方法として、先に述べた第2の製造方法を用いると、例えば、第1基板100および第2基板200各々の構成に応じて適切なプロセスを用いて製造することができ、高品質、高性能な撮像装置を製造することができる。また、容易なプロセスで第1基板100および第2基板200の接続配線を形成することができる。具体的には、上記第2の製造方法を用いる場合、第1基板100と第2基板200の貼り合せ境界面となる第1基板100の表面と第2基板200の表面とに、フローティングディフュージョンFDに接続する電極とVSSコンタクト領域118に接続する電極とをそれぞれ設ける。さらに、第1基板100と第2基板200を貼り合せた際にこれら2つの基板表面に設けた電極間で位置ずれが発生してもこれら2つの基板表面に形成した電極同士が接触するように、これら2つの基板表面に形成する電極を大きくすることが好ましい。この場合、撮像装置1に備わる各画素の限られた面積の中に上記電極を配置することが難しくなってしまうことが考えられる。
第1基板100と第2基板200の貼り合せ境界面に大きな電極が必要となる課題を解決するために、例えば本実施の形態の撮像装置1は、複数の画素541が1つの画素回路210を共有し、かつ、共有した画素回路210をフォトダイオードPDに重畳して配置する製造方法として、先に述べた第1の製造方法を用いることができる。これにより、第1基板100および第2基板200各々に形成される素子同士の位置合わせが容易になり、高品質、高性能な撮像装置を製造することができる。さらに、この製造方法を用いることによって生じる固有の構造を備えることができる。すなわち、第1基板100の半導体層100Sと配線層100Tと第2基板200の半導体層200Sと配線層200Tをこの順で積層した構造、言い換えれば、第1基板100と第2基板200をフェイストゥーバックで積層した構造を備え、かつ、第2基板200の半導体層200Sの表面側から、半導体層200Sと第1基板100の配線層100Tを貫通して、第1基板100の半導体層100Sの表面へと至る、貫通電極120E,121Eを備える。
前記複数の画素541各々のフローティングディフュージョンFDの間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、前記複数の画素541各々のVSSコンタクト領域118の間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、を第1基板100に設けた構造において、この構造と第2基板200とを前記第1の製造方法を用いて積層し第2基板200に画素回路210を形成すると、画素回路210に備わる能動素子を形成する際に必要となる加熱処理の影響が、第1基板100に形成した上記接続配線に及んでしまう可能性がある。
そこで、上記接続配線に対して、上記能動素子を形成する際の加熱処理の影響が及んでしまう課題を解決するために、本実施の形態の撮像装置1は、前記複数の画素541各々のフローティングディフュージョンFD同士を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、前記複数の画素541各々のVSSコンタクト領域118の間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、に耐熱性の高い導電材料を用いることが望ましい。具体的には、耐熱性の高い導電材料は、第2基板200の配線層200Tに含まれる配線材の少なくとも一部よりも、融点の高い材料を用いることができる。
このように、例えば本実施の形態の撮像装置1は、(1)第1基板100と第2基板200をフェイストゥーバックで積層した構造(具体的には、第1基板100の半導体層100Sと配線層100Tと第2基板200の半導体層200Sと配線層200Tをこの順で積層する構造)と、(2)第2基板200の半導体層200Sの表面側から、半導体層200Sと第1基板100の配線層100Tを貫通して、第1基板100の半導体層100Sの表面へと至る、貫通電極120E,121Eを設けた構造と、(3)複数の画素541のそれぞれに備わるフローティングディフュージョンFDの間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、複数の画素541のそれぞれに備わるVSSコンタクト領域118の間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、を耐熱性の高い導電材料で形成した構造と、を備えることで、第1基板100と第2基板200との界面に大きな電極を備えることなく、第1基板100に、複数の画素541のそれぞれに備わるフローティングディフュージョンFDの間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、複数の画素541のそれぞれに備わるVSSコンタクト領域118の間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、を設けることを可能としている。
[撮像装置1の動作]
次に、図74および図75を用いて撮像装置1の動作について説明する。図74および図75は、図64に各信号の経路を表す矢印を追記したものである。図74は、外部から撮像装置1に入力される入力信号と、電源電位および基準電位の経路を矢印で表したものである。図75は、撮像装置1から外部に出力される画素信号の信号経路を矢印で表している。例えば、入力部510Aを介して撮像装置1に入力された入力信号(例えば、画素クロックおよび同期信号)は、第3基板300の行駆動部520へ伝送され、行駆動部520で行駆動信号が作り出される。この行駆動信号は、コンタクト部301,201を介して第2基板200に送られる。更に、この行駆動信号は、配線層200T内の行駆動信号線542を介して、画素アレイ部540の画素共有ユニット539各々に到達する。第2基板200の画素共有ユニット539に到達した行駆動信号のうち、転送ゲートTG以外の駆動信号は画素回路210に入力されて、画素回路210に含まれる各トランジスタが駆動される。転送ゲートTGの駆動信号は貫通電極TGVを介して第1基板100の転送ゲートTG1,TG2,TG3,TG4に入力され、画素541A,541B,541C,541Dが駆動される(図74)。また、撮像装置1の外部から、第3基板300の入力部510A(入力端子511)に供給された電源電位および基準電位は、コンタクト部301,201を介して第2基板200に送られ、配線層200T内の配線を介して、画素共有ユニット539各々の画素回路210に供給される。基準電位は、さらに貫通電極121Eを介して、第1基板100の画素541A,541B,541C,541Dへも供給される。一方、第1基板100の画素541A,541B,541C,541Dで光電変換された画素信号は、貫通電極120Eを介して画素共有ユニット539毎に第2基板200の画素回路210に送られる。この画素信号に基づく画素信号は、画素回路210から垂直信号線543およびコンタクト部202,302を介して第3基板300に送られる。この画素信号は、第3基板300の列信号処理部550および画像信号処理部560で処理された後、出力部510Bを介して外部に出力される。
[効果]
本実施の形態では、画素541A,541B,541C,541D(画素共有ユニット539)と画素回路210とが互いに異なる基板(第1基板100および第2基板200)に設けられている。これにより、画素541A,541B,541C,541Dおよび画素回路210を同一基板に形成した場合と比べて、画素541A,541B,541C,541Dおよび画素回路210の面積を拡大することができる。その結果、光電変換により得られる画素信号の量を増大させ、かつ、画素回路210のトランジスタノイズを低減することが可能となる。これらにより、画素信号のシグナル/ノイズ比を改善して、撮像装置1は、よりよい画素データ(画像情報)を出力することが可能となる。また、撮像装置1の微細化(言い換えれば、画素サイズの縮小および撮像装置1の小型化)が可能となる。撮像装置1は、画素サイズの縮小により、単位面積当たりの画素数を増加させることができ、高画質の画像を出力することができる。
また、撮像装置1では、第1基板100および第2基板200が、絶縁領域212に設けられた貫通電極120E,121Eによって互いに電気的に接続されている。例えば、第1基板100と第2基板200とをパッド電極同士の接合により接続する方法や、半導体層を貫通する貫通配線(例えばTSV(Thorough Si Via))により接続する方法も考え得る。このような方法に比べて、絶縁領域212に貫通電極120E,121Eを設けることにより、第1基板100および第2基板200の接続に要する面積を小さくすることができる。これにより、画素サイズを縮小し、撮像装置1をより小型化することができる。また、1画素あたりの面積の更なる微細化により、解像度をより高くすることができる。チップサイズの小型化が不要なときには、画素541A,541B,541C,541Dおよび画素回路210の形成領域を拡大することができる。その結果、光電変換により得られる画素信号の量を増大させ、かつ、画素回路210に備わるトランジスタのノイズを低減することが可能となる。これにより、画素信号のシグナル/ノイズ比を改善して、撮像装置1はよりよい画素データ(画像情報)を出力することが可能となる。
また、撮像装置1では、画素回路210と列信号処理部550および画像信号処理部560とが互いに異なる基板(第2基板200および第3基板300)に設けられている。これにより、画素回路210と列信号処理部550および画像信号処理部560とを同一基板に形成した場合と比べて、画素回路210の面積と、列信号処理部550および画像信号処理部560の面積とを拡大することができる。これにより、列信号処理部550で生じるノイズを低減したり、画像信号処理部560により高度な画像処理回路を搭載することが可能となる。よって、画素信号のシグナル/ノイズ比を改善して、撮像装置1はよりよい画素データ(画像情報)を出力することが可能となる。
また、撮像装置1では、画素アレイ部540が、第1基板100および第2基板200に設けられ、かつ、列信号処理部550および画像信号処理部560が第3基板300に設けられている。また、第2基板200と第3基板300とを接続するコンタクト部201,202,301,302は、画素アレイ部540の上方に形成されている。このため、コンタクト部201,202,301,302は、画素アレイに備わる各種配線からレイアウト上の干渉を受けずに自由にレイアウトにすることが可能となる。これにより、第2基板200と第3基板300との電気的な接続に、コンタクト部201,202,301,302を用いることが可能となる。コンタクト部201,202,301,302を用いることにより、例えば、列信号処理部550および画像信号処理部560はレイアウトの自由度が高くなる。これにより、列信号処理部550で生じるノイズを低減したり、画像信号処理部560により高度な画像処理回路を搭載することが可能となる。したがって、画素信号のシグナル/ノイズ比を改善して、撮像装置1はよりよい画素データ(画像情報)を出力することが可能となる。
また、撮像装置1では、画素分離部117が半導体層100Sを貫通している。これにより、1画素あたりの面積の微細化によって隣り合う画素(画素541A,541B,541C,541D)の距離が近づいた場合であっても、画素541A,541B,541C,541Dの間での混色を抑制できる。これにより、画素信号のシグナル/ノイズ比を改善して、撮像装置1はよりよい画素データ(画像情報)を出力することが可能となる。
また、撮像装置1では、画素共有ユニット539毎に画素回路210が設けられている。これにより、画素541A,541B,541C,541D各々に画素回路210を設けた場合に比べて、画素回路210を構成するトランジスタ(増幅トランジスタAMP,リセットトランジスタRST,選択トランジスタSEL,FD変換ゲイン切替トランジスタFDG)の形成領域を大きくすることが可能となる。例えば、増幅トランジスタAMPの形成領域を大きくすることにより、ノイズを抑えることが可能となる。これにより、画素信号のシグナル/ノイズ比を改善して、撮像装置1はよりよい画素データ(画像情報)を出力することが可能となる。
更に、撮像装置1では、4つの画素(画素541A,541B,541C,541D)のフローティングディフュージョンFD(フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4)を電気的に接続するパッド部120が、第1基板100に設けられている。これにより、このようなパッド部120を第2基板200に設ける場合に比べて、第1基板100と第2基板200とを接続する貫通電極(貫通電極120E)の数を減らすことができる。したがって、絶縁領域212を小さくし、画素回路210を構成するトランジスタの形成領域(半導体層200S)を十分な大きさで確保することができる。これにより、画素回路210に備わるトランジスタのノイズを低減することが可能となり、画素信号のシグナル/ノイズ比を改善して、撮像装置1はよりよい画素データ(画像情報)を出力することが可能となる。
以下、上記実施の形態に係る撮像装置1の変形例について説明する。以下の変形例では、上記実施の形態と共通の構成に同一の符号を付して説明する。
<6.2.変形例1>
図76~図80は、上記実施の形態に係る撮像装置1の平面構成の一変形例を表したものである。図76は、第2基板200の半導体層200Sの表面近傍の平面構成を模式的に表しており、上記実施の形態で説明した図69に対応する。図77は、第1配線層W1と、第1配線層W1に接続された半導体層200Sおよび第1基板100の各部の構成を模式的に表しており、上記実施の形態で説明した図70に対応する。図78は、第1配線層W1および第2配線層W2の平面構成の一例を表しており、上記実施の形態で説明した図71に対応する。図79は、第2配線層W2および第3配線層W3の平面構成の一例を表しており、上記実施の形態で説明した図72に対応する。図80は、第3配線層W3および第4配線層W4の平面構成の一例を表しており、上記実施の形態で説明した図73に対応する。
本変形例では、図77に示したように、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のうち、一方(例えば紙面右側)の画素共有ユニット539の内部レイアウトが、他方(例えば紙面左側)の画素共有ユニット539の内部レイアウトをH方向にのみ反転させた構成となっている。また、一方の画素共有ユニット539の外形線と他方の画素共有ユニット539の外形線との間のV方向のずれが、上記実施の形態で説明したずれ(図70)よりも大きくなっている。このように、V方向のずれを大きくすることにより、他方の画素共有ユニット539の増幅トランジスタAMPと、これに接続されたパッド部120(図7に記載のV方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のうちの他方(紙面下側)のパッド部120)との間の距離を小さくすることができる。このようなレイアウトにより、図76~図80に記載の撮像装置1の変形例1は、H方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539の平面レイアウトを互いにV方向に反転させることなく、その面積を、上記実施の形態で説明した第2基板200の画素共有ユニット539の面積と同じにすることができる。なお、第1基板100の画素共有ユニット539の平面レイアウトは、上記実施の形態で説明した平面レイアウト(図68A,図68B)と同じである。したがって、本変形例の撮像装置1は、上記実施の形態で説明した撮像装置1と同様の効果を得ることができる。第2基板200の画素共有ユニット539の配置は、上記実施の形態および本変形例で説明した配置に限定されるものではない。
<6.3.変形例2>
図81~図86は、上記実施の形態に係る撮像装置1の平面構成の一変形例を表したものである。図81は、第1基板100の平面構成を模式的に表しており、上記実施の形態で説明した図68Aに対応する。図82は、第2基板200の半導体層200Sの表面近傍の平面構成を模式的に表しており、上記実施の形態で説明した図69に対応する。図83は、第1配線層W1と、第1配線層W1に接続された半導体層200Sおよび第1基板100の各部の構成を模式的に表しており、上記実施の形態で説明した図70に対応する。図84は、第1配線層W1および第2配線層W2の平面構成の一例を表しており、上記実施の形態で説明した図71に対応する。図85は、第2配線層W2および第3配線層W3の平面構成の一例を表しており、上記実施の形態で説明した図72に対応する。図86は、第3配線層W3および第4配線層W4の平面構成の一例を表しており、上記実施の形態で説明した図73に対応する。
本変形例では、各画素回路210の外形が、略正方形の平面形状を有している(図82等)。この点において、本変形例の撮像装置1の平面構成は、上記実施の形態で説明した撮像装置1の平面構成と異なっている。
例えば、第1基板100の画素共有ユニット539は、上記実施の形態で説明したのと同様に、2行×2列の画素領域にわたって形成されており、略正方形の平面形状を有している(図81)。例えば、各々の画素共有ユニット539では、一方の画素列の画素541Aおよび画素541Cの転送ゲートTG1,TG3の水平部分TGbが、垂直部分TGaに重畳する位置からH方向において画素共有ユニット539の中央部に向かう方向(より具体的には、画素541A,541Cの外縁に向かう方向、かつ画素共有ユニット539の中央部に向かう方向)に延在し、他方の画素列の画素541Bおよび画素541Dの転送ゲートTG2,TG4の水平部分TGbが、垂直部分TGaに重畳する位置からH方向において画素共有ユニット539の外側に向かう方向(より具体的には、画素541B,541Dの外縁に向かう方向、かつ画素共有ユニット539の外側に向かう方向)に延在している。フローティングディフュージョンFDに接続されたパッド部120は、画素共有ユニット539の中央部(画素共有ユニット539のH方向およびV方向の中央部)に設けられ、VSSコンタクト領域118に接続されたパッド部121は、少なくともH方向において(図81ではH方向およびV方向において)画素共有ユニット539の端部に設けられている。
別の配置例として、転送ゲートTG1,TG2,TG3,TG4の水平部分TGbを垂直部分TGaに対向する領域のみに設けることも考え得る。このときには、上記実施の形態で説明したのと同様に、半導体層200Sが細かく分断されやすい。したがって、画素回路210のトランジスタを大きく形成することが困難となる。一方、転送ゲートTG1,TG2,TG3,TG4の水平部分TGbを、上記変形例のように、垂直部分TGaに重畳する位置からH方向に延在させると、上記実施の形態で説明したのと同様に、半導体層200Sの幅を大きくすることが可能となる。具体的には、転送ゲートTG1,TG3に接続された貫通電極TGV1,TGV3のH方向の位置を、貫通電極120EのH方向の位置に近接させて配置し、転送ゲートTG2,TG4に接続された貫通電極TGV2,TGV4のH方向の位置を、貫通電極121EのH方向の位置に近接して配置することが可能となる(図83)。これにより、上記実施の形態で説明したのと同様に、V方向に延在する半導体層200Sの幅(H方向の大きさ)を大きくすることができる。よって、画素回路210のトランジスタのサイズ、特に増幅トランジスタAMPのサイズを大きくすることが可能となる。その結果、画素信号のシグナル/ノイズ比を改善して、撮像装置1はよりよい画素データ(画像情報)を出力することが可能となる。
第2基板200の画素共有ユニット539は、例えば、第1基板100の画素共有ユニット539のH方向およびV方向の大きさと略同じであり、例えば、略2行×2列の画素領域に対応する領域にわたって設けられている。例えば、各画素回路210では、V方向に延在する1の半導体層200Sに選択トランジスタSELおよび増幅トランジスタAMPがV方向に並んで配置され、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGおよびリセットトランジスタRSTがV方向に延在する1の半導体層200Sに、V方向に並んで配置されている。この選択トランジスタSELおよび増幅トランジスタAMPが設けられた1の半導体層200Sと、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGおよびリセットトランジスタRSTが設けられた1の半導体層200Sとは、絶縁領域212を介してH方向に並んでいる。この絶縁領域212はV方向に延在している(図82)。
ここで、第2基板200の画素共有ユニット539の外形について、図82および図83を参照して説明する。例えば、図81に示した第1基板100の画素共有ユニット539は、パッド部120のH方向の一方(図83の紙面左側)に設けられた増幅トランジスタAMPおよび選択トランジスタSELと、パッド部120のH方向の他方(図83の紙面右側)に設けられたFD変換ゲイン切替トランジスタFDGおよびリセットトランジスタRSTとに接続されている。この増幅トランジスタAMP、選択トランジスタSEL、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGおよびリセットトランジスタRSTを含む第2基板200の画素共有ユニット539の外形は、次の4つの外縁により決まる。
第1の外縁は、選択トランジスタSELおよび増幅トランジスタAMPを含む半導体層200SのV方向の一端(図83の紙面上側の端)の外縁である。この第1の外縁は、当該画素共有ユニット539に含まれる増幅トランジスタAMPと、この画素共有ユニット539のV方向の一方(図83の紙面上側)に隣り合う画素共有ユニット539に含まれる選択トランジスタSELとの間に設けられている。より具体的には、第1の外縁は、これら増幅トランジスタAMPと選択トランジスタSELとの間の素子分離領域213のV方向の中央部に設けられている。第2の外縁は、選択トランジスタSELおよび増幅トランジスタAMPを含む半導体層200SのV方向の他端(図83の紙面下側の端)の外縁である。この第2の外縁は、当該画素共有ユニット539に含まれる選択トランジスタSELと、この画素共有ユニット539のV方向の他方(図83の紙面下側)に隣り合う画素共有ユニット539に含まれる増幅トランジスタAMPとの間に設けられている。より具体的には、第2の外縁は、これら選択トランジスタSELと増幅トランジスタAMPとの間の素子分離領域213のV方向の中央部に設けられている。第3の外縁は、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGを含む半導体層200SのV方向の他端(図83の紙面下側の端)の外縁である。この第3の外縁は、当該画素共有ユニット539に含まれるFD変換ゲイン切替トランジスタFDGと、この画素共有ユニット539のV方向の他方(図83の紙面下側)に隣り合う画素共有ユニット539に含まれるリセットトランジスタRSTとの間に設けられている。より具体的には、第3の外縁は、これらFD変換ゲイン切替トランジスタFDGとリセットトランジスタRSTとの間の素子分離領域213のV方向の中央部に設けられている。第4の外縁は、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGを含む半導体層200SのV方向の一端(図83の紙面上側の端)の外縁である。この第4の外縁は、当該画素共有ユニット539に含まれるリセットトランジスタRSTと、この画素共有ユニット539のV方向の一方(図83の紙面上側)に隣り合う画素共有ユニット539に含まれるFD変換ゲイン切替トランジスタFDG(不図示)との間に設けられている。より具体的には、第4の外縁は、これらリセットトランジスタRSTとFD変換ゲイン切替トランジスタFDGとの間の素子分離領域213(不図示)のV方向の中央部に設けられている。
このような第1,第2,第3,第4の外縁を含む第2基板200の画素共有ユニット539の外形では、第1,第2の外縁に対して、第3,第4の外縁がV方向の一方側にずれて配置されている(言い換えればV方向の一方側にオフセットされている)。このようなレイアウトを用いることにより、増幅トランジスタAMPのゲートおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGのソースをともに、パッド部120にできるだけ近接して配置することが可能となる。したがって、これらを接続する配線の面積を小さくし、撮像装置1の微細化を行いやすくなる。なおVSSコンタクト領域218は、選択トランジスタSELおよび増幅トランジスタAMPを含む半導体層200Sと、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGを含む半導体層200Sとの間に設けられている。例えば、複数の画素回路210は、互いに同じ配置を有している。
このような第2基板200を有する撮像装置1も、上記実施の形態で説明したのと同様の効果が得られる。第2基板200の画素共有ユニット539の配置は、上記実施の形態および本変形例で説明した配置に限定されるものではない。
<6.4.変形例3>
図87~図92は、上記実施の形態に係る撮像装置1の平面構成の一変形例を表したものである。図87は、第1基板100の平面構成を模式的に表しており、上記実施の形態で説明した図68Bに対応する。図88は、第2基板200の半導体層200Sの表面近傍の平面構成を模式的に表しており、上記実施の形態で説明した図69に対応する。図89は、第1配線層W1と、第1配線層W1に接続された半導体層200Sおよび第1基板100の各部の構成を模式的に表しており、上記実施の形態で説明した図70に対応する。図90は、第1配線層W1および第2配線層W2の平面構成の一例を表しており、上記実施の形態で説明した図71に対応する。図91は、第2配線層W2および第3配線層W3の平面構成の一例を表しており、上記実施の形態で説明した図72に対応する。図92は、第3配線層W3および第4配線層W4の平面構成の一例を表しており、上記実施の形態で説明した図73に対応する。
本変形例では、第2基板200の半導体層200Sが、H方向に延在している(図89)。即ち、上記図82等に示した撮像装置1の平面構成を90度回転させた構成に略対応している。
例えば、第1基板100の画素共有ユニット539は、上記実施の形態で説明したのと同様に、2行×2列の画素領域にわたって形成されており、略正方形の平面形状を有している(図87)。例えば、各々の画素共有ユニット539では、一方の画素行の画素541Aおよび画素541Bの転送ゲートTG1,TG2が、V方向において画素共有ユニット539の中央部に向かって延在し、他方の画素行の画素541Cおよび画素541Dの転送ゲートTG3,TG4が、V方向において画素共有ユニット539の外側方向に延在している。フローティングディフュージョンFDに接続されたパッド部120は、画素共有ユニット539の中央部に設けられ、VSSコンタクト領域118に接続されたパッド部121は、少なくともV方向において(図87ではV方向およびH方向において)画素共有ユニット539の端部に設けられている。このとき、転送ゲートTG1,TG2の貫通電極TGV1,TGV2のV方向の位置が貫通電極120EのV方向の位置に近づき、転送ゲートTG3,TG4の貫通電極TGV3,TGV4のV方向の位置が貫通電極121EのV方向の位置に近づく(図89)。したがって、上記実施の形態で説明したのと同様の理由により、H方向に延在する半導体層200Sの幅(V方向の大きさ)を大きくすることができる。よって、増幅トランジスタAMPのサイズを大きくし、ノイズを抑えることが可能となる。
各々の画素回路210では、選択トランジスタSELおよび増幅トランジスタAMPがH方向に並んで配置され、選択トランジスタSELと絶縁領域212を間にしてV方向に隣り合う位置にリセットトランジスタRSTが配置されている(図88)。FD変換ゲイン切替トランジスタFDGは、リセットトランジスタRSTとH方向に並んで配置されている。VSSコンタクト領域218は、絶縁領域212に島状に設けられている。例えば、第3配線層W3はH方向に延在し(図91)、第4配線層W4はV方向に延在している(図92)。
このような第2基板200を有する撮像装置1も、上記実施の形態で説明したのと同様の効果が得られる。第2基板200の画素共有ユニット539の配置は、上記実施の形態および本変形例で説明した配置に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態および変形例1で説明した半導体層200Sが、H方向に延在していてもよい。
<6.5.変形例4>
図93は、上記実施の形態に係る撮像装置1の断面構成の一変形例を模式的に表したものである。図93は、上記実施の形態で説明した図64に対応する。本変形例では、撮像装置1が、コンタクト部201,202,301,302に加えて、画素アレイ部540の中央部に対向する位置にコンタクト部203,204,303,304を有している。この点において、本変形例の撮像装置1は、上記実施の形態で説明した撮像装置1と異なっている。
コンタクト部203,204は、第2基板200に設けられており、第3基板300との接合面の露出されている。コンタクト部303,304は、第3基板300に設けられており、第2基板200との接合面に露出されている。コンタクト部203は、コンタクト部303と接しており、コンタクト部204は、コンタクト部304と接している。即ち、この撮像装置1では、第2基板200と第3基板300とが、コンタクト部201,202,301,302に加えてコンタクト部203,204,303,304により接続されている。
次に、図94および図95を用いてこの撮像装置1の動作について説明する。図94には、外部から撮像装置1に入力される入力信号と、電源電位および基準電位の経路を矢印で表す。図95には、撮像装置1から外部に出力される画素信号の信号経路を矢印で表している。例えば、入力部510Aを介して撮像装置1に入力された入力信号は、第3基板300の行駆動部520へ伝送され、行駆動部520で行駆動信号が作り出される。この行駆動信号は、コンタクト部303,203を介して第2基板200に送られる。更に、この行駆動信号は、配線層200T内の行駆動信号線542を介して、画素アレイ部540の画素共有ユニット539各々に到達する。第2基板200の画素共有ユニット539に到達した行駆動信号のうち、転送ゲートTG以外の駆動信号は画素回路210に入力されて、画素回路210に含まれる各トランジスタが駆動される。転送ゲートTGの駆動信号は貫通電極TGVを介して第1基板100の転送ゲートTG1,TG2,TG3,TG4に入力され、画素541A,541B,541C,541Dが駆動される。また、撮像装置1の外部から、第3基板300の入力部510A(入力端子511)に供給された電源電位および基準電位は、コンタクト部303,203を介して第2基板200に送られ、配線層200T内の配線を介して、画素共有ユニット539各々の画素回路210に供給される。基準電位は、さらに貫通電極121Eを介して、第1基板100の画素541A,541B,541C,541Dへも供給される。一方、第1基板100の画素541A,541B,541C,541Dで光電変換された画素信号は、画素共有ユニット539毎に第2基板200の画素回路210に送られる。この画素信号に基づく画素信号は、画素回路210から垂直信号線543およびコンタクト部204,304を介して第3基板300に送られる。この画素信号は、第3基板300の列信号処理部550および画像信号処理部560で処理された後、出力部510Bを介して外部に出力される。
このようなコンタクト部203,204,303,304を有する撮像装置1も、上記実施の形態で説明したのと同様の効果が得られる。コンタクト部303,304を介した配線の接続先である、第3基板300の回路等の設計に応じてコンタクト部の位置および数等を変えることができる。
<6.6.変形例5>
図96は、上記実施の形態に係る撮像装置1の断面構成の一変形例を表したものである。図96は、上記実施の形態で説明した図67に対応する。本変形例では、第1基板100にプレーナー構造を有する転送トランジスタTRが設けられている。この点において、本変形例の撮像装置1は、上記実施の形態で説明した撮像装置1と異なっている。
この転送トランジスタTRは、水平部分TGbのみにより転送ゲートTGが構成されている。換言すれば、転送ゲートTGは、垂直部分TGaを有しておらず、半導体層100Sに対向して設けられている。
このようなプレーナー構造の転送トランジスタTRを有する撮像装置1も、上記実施の形態で説明したのと同様の効果が得られる。更に、第1基板100にプレーナー型の転送ゲートTGを設けることにより、縦型の転送ゲートTGを第1基板100に設ける場合に比べて、より半導体層100Sの表面近くまでフォトダイオードPDを形成し、これにより、飽和信号量(Qs)を増加させることも考え得る。また、第1基板100にプレーナー型の転送ゲートTGを形成する方法は、第1基板100に縦型の転送ゲートTGを形成する方法に比べて、製造工程数が少なく、製造工程に起因したフォトダイオードPDへの悪影響が生じにくい、とも考え得る。
<6.7.変形例6>
図97は、上記実施の形態に係る撮像装置1の画素回路の一変形例を表したものである。図97は、上記実施の形態で説明した図65に対応する。本変形例では、1つの画素(画素541A)毎に画素回路210が設けられている。即ち、画素回路210は、複数の画素で共有されていない。この点において、本変形例の撮像装置1は、上記実施の形態で説明した撮像装置1と異なっている。
本変形例の撮像装置1は、画素541Aと画素回路210とを互いに異なる基板(第1基板100および第2基板200)に設ける点では、上記実施の形態で説明した撮像装置1と同じである。このため、本変形例に係る撮像装置1も、上記実施の形態で説明したのと同様の効果を得ることができる。
<6.8.変形例7>
図98は、上記実施の形態で説明した画素分離部117の平面構成の一変形例を表したものである。画素541A,541B,541C,541D各々を囲む画素分離部117に、隙間が設けられていてもよい。即ち、画素541A,541B,541C,541Dの全周が画素分離部117に囲まれていなくてもよい。例えば、画素分離部117の隙間は、パッド部120,121近傍に設けられている(図68B参照)。
上記実施の形態では、画素分離部117が半導体層100Sを貫通するFTI構造を有する例(図67参照)を説明したが、画素分離部117はFTI構造以外の構成を有していてもよい。例えば、画素分離部117は、半導体層100Sを完全に貫通するように設けられていなくてもよく、いわゆる、DTI(Deep Trench Isolation)構造を有していてもよい。
<6.9.適用例>
図99は、上記実施の形態およびその変形例に係る撮像装置1を備えた撮像システム7の概略構成の一例を表したものである。
撮像システム7は、例えば、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置や、スマートフォンやタブレット型端末等の携帯端末装置などの電子機器である。撮像システム7は、例えば、上記実施の形態およびその変形例に係る撮像装置1、DSP回路243、フレームメモリ244、表示部245、記憶部246、操作部247および電源部248を備えている。撮像システム7において、上記実施の形態およびその変形例に係る撮像装置1、DSP回路243、フレームメモリ244、表示部245、記憶部246、操作部247および電源部248は、バスライン249を介して相互に接続されている。
上記実施の形態およびその変形例に係る撮像装置1は、入射光に応じた画像データを出力する。DSP回路243は、上記実施の形態およびその変形例に係る撮像装置1から出力される信号(画像データ)を処理する信号処理回路である。フレームメモリ244は、DSP回路243により処理された画像データを、フレーム単位で一時的に保持する。表示部245は、例えば、液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル等のパネル型表示装置からなり、上記実施の形態およびその変形例に係る撮像装置1で撮像された動画又は静止画を表示する。記憶部246は、上記実施の形態およびその変形例に係る撮像装置1で撮像された動画又は静止画の画像データを、半導体メモリやハードディスク等の記録媒体に記録する。操作部247は、ユーザによる操作に従い、撮像システム7が有する各種の機能についての操作指令を発する。電源部248は、上記実施の形態およびその変形例に係る撮像装置1、DSP回路243、フレームメモリ244、表示部245、記憶部246および操作部247の動作電源となる各種の電源を、これら供給対象に対して適宜供給する。
次に、撮像システム7における撮像手順について説明する。
図100は、撮像システム7における撮像動作のフローチャートの一例を表す。ユーザは、操作部247を操作することにより撮像開始を指示する(ステップS101)。すると、操作部247は、撮像指令を撮像装置1に送信する(ステップS102)。撮像装置1(具体的にはシステム制御回路36)は、撮像指令を受けると、所定の撮像方式での撮像を実行する(ステップS103)。
撮像装置1は、撮像により得られた画像データをDSP回路243に出力する。ここで、画像データとは、フローティングディフュージョンFDに一時的に保持された電荷に基づいて生成された画素信号の全画素分のデータである。DSP回路243は、撮像装置1から入力された画像データに基づいて所定の信号処理(例えばノイズ低減処理など)を行う(ステップS104)。DSP回路243は、所定の信号処理がなされた画像データをフレームメモリ244に保持させ、フレームメモリ244は、画像データを記憶部246に記憶させる(ステップS105)。このようにして、撮像システム7における撮像が行われる。
本適用例では、上記実施の形態およびその変形例に係る撮像装置1が撮像システム7に適用される。これにより、撮像装置1を小型化もしくは高精細化することができるので、小型もしくは高精細な撮像システム7を提供することができる。
<6.10.応用例>
[応用例1]
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図101は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図101に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(interface)12053が図示されている。
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図101の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
図102は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
図102では、車両12100は、撮像部12031として、撮像部12101,12102,12103,12104,12105を有する。
撮像部12101,12102,12103,12104,12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102,12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。撮像部12101及び12105で取得される前方の画像は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図102には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、撮像部12031に適用され得る。具体的には、上記実施の形態およびその変形例に係る撮像装置1は、撮像部12031に適用することができる。撮像部12031に本開示に係る技術を適用することにより、ノイズの少ない高精細な撮影画像を得ることができるので、移動体制御システムにおいて撮影画像を利用した高精度な制御を行うことができる。
[応用例2]
図103は、本開示に係る技術(本技術)が適用され得る内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。
図103では、術者(医師)11131が、内視鏡手術システム11000を用いて、患者ベッド11133上の患者11132に手術を行っている様子が図示されている。図示するように、内視鏡手術システム11000は、内視鏡11100と、気腹チューブ11111やエネルギー処置具11112等の、その他の術具11110と、内視鏡11100を支持する支持アーム装置11120と、内視鏡下手術のための各種の装置が搭載されたカート11200と、から構成される。
内視鏡11100は、先端から所定の長さの領域が患者11132の体腔内に挿入される鏡筒11101と、鏡筒11101の基端に接続されるカメラヘッド11102と、から構成される。図示する例では、硬性の鏡筒11101を有するいわゆる硬性鏡として構成される内視鏡11100を図示しているが、内視鏡11100は、軟性の鏡筒を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
鏡筒11101の先端には、対物レンズが嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡11100には光源装置11203が接続されており、当該光源装置11203によって生成された光が、鏡筒11101の内部に延設されるライトガイドによって当該鏡筒の先端まで導光され、対物レンズを介して患者11132の体腔内の観察対象に向かって照射される。なお、内視鏡11100は、直視鏡であってもよいし、斜視鏡又は側視鏡であってもよい。
カメラヘッド11102の内部には光学系及び撮像素子が設けられており、観察対象からの反射光(観察光)は当該光学系によって当該撮像素子に集光される。当該撮像素子によって観察光が光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち観察像に対応する画像信号が生成される。当該画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU: Camera Control Unit)11201に送信される。
CCU11201は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等によって構成され、内視鏡11100及び表示装置11202の動作を統括的に制御する。さらに、CCU11201は、カメラヘッド11102から画像信号を受け取り、その画像信号に対して、例えば現像処理(デモザイク処理)等の、当該画像信号に基づく画像を表示するための各種の画像処理を施す。
表示装置11202は、CCU11201からの制御により、当該CCU11201によって画像処理が施された画像信号に基づく画像を表示する。
光源装置11203は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の光源から構成され、術部等を撮影する際の照射光を内視鏡11100に供給する。
入力装置11204は、内視鏡手術システム11000に対する入力インタフェースである。ユーザは、入力装置11204を介して、内視鏡手術システム11000に対して各種の情報の入力や指示入力を行うことができる。例えば、ユーザは、内視鏡11100による撮像条件(照射光の種類、倍率及び焦点距離等)を変更する旨の指示等を入力する。
処置具制御装置11205は、組織の焼灼、切開又は血管の封止等のためのエネルギー処置具11112の駆動を制御する。気腹装置11206は、内視鏡11100による視野の確保及び術者の作業空間の確保の目的で、患者11132の体腔を膨らめるために、気腹チューブ11111を介して当該体腔内にガスを送り込む。レコーダ11207は、手術に関する各種の情報を記録可能な装置である。プリンタ11208は、手術に関する各種の情報を、テキスト、画像又はグラフ等各種の形式で印刷可能な装置である。
なお、内視鏡11100に術部を撮影する際の照射光を供給する光源装置11203は、例えばLED、レーザ光源又はこれらの組み合わせによって構成される白色光源から構成することができる。RGBレーザ光源の組み合わせにより白色光源が構成される場合には、各色(各波長)の出力強度及び出力タイミングを高精度に制御することができるため、光源装置11203において撮像画像のホワイトバランスの調整を行うことができる。また、この場合には、RGBレーザ光源それぞれからのレーザ光を時分割で観察対象に照射し、その照射タイミングに同期してカメラヘッド11102の撮像素子の駆動を制御することにより、RGBそれぞれに対応した画像を時分割で撮像することも可能である。当該方法によれば、当該撮像素子にカラーフィルタを設けなくても、カラー画像を得ることができる。
また、光源装置11203は、出力する光の強度を所定の時間ごとに変更するようにその駆動が制御されてもよい。その光の強度の変更のタイミングに同期してカメラヘッド11102の撮像素子の駆動を制御して時分割で画像を取得し、その画像を合成することにより、いわゆる黒つぶれ及び白とびのない高ダイナミックレンジの画像を生成することができる。
また、光源装置11203は、特殊光観察に対応した所定の波長帯域の光を供給可能に構成されてもよい。特殊光観察では、例えば、体組織における光の吸収の波長依存性を利用して、通常の観察時における照射光(すなわち、白色光)に比べて狭帯域の光を照射することにより、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影する、いわゆる狭帯域光観察(Narrow Band Imaging)が行われる。あるいは、特殊光観察では、励起光を照射することにより発生する蛍光により画像を得る蛍光観察が行われてもよい。蛍光観察では、体組織に励起光を照射し当該体組織からの蛍光を観察すること(自家蛍光観察)、又はインドシアニングリーン(ICG)等の試薬を体組織に局注するとともに当該体組織にその試薬の蛍光波長に対応した励起光を照射し蛍光像を得ること等を行うことができる。光源装置11203は、このような特殊光観察に対応した狭帯域光及び/又は励起光を供給可能に構成され得る。
図104は、図103に示すカメラヘッド11102及びCCU11201の機能構成の一例を示すブロック図である。
カメラヘッド11102は、レンズユニット11401と、撮像部11402と、駆動部11403と、通信部11404と、カメラヘッド制御部11405と、を有する。CCU11201は、通信部11411と、画像処理部11412と、制御部11413と、を有する。カメラヘッド11102とCCU11201とは、伝送ケーブル11400によって互いに通信可能に接続されている。
レンズユニット11401は、鏡筒11101との接続部に設けられる光学系である。鏡筒11101の先端から取り込まれた観察光は、カメラヘッド11102まで導光され、当該レンズユニット11401に入射する。レンズユニット11401は、ズームレンズ及びフォーカスレンズを含む複数のレンズが組み合わされて構成される。
撮像部11402は、撮像素子で構成される。撮像部11402を構成する撮像素子は、1つ(いわゆる単板式)であってもよいし、複数(いわゆる多板式)であってもよい。撮像部11402が多板式で構成される場合には、例えば各撮像素子によってRGBそれぞれに対応する画像信号が生成され、それらが合成されることによりカラー画像が得られてもよい。あるいは、撮像部11402は、3D(Dimensional)表示に対応する右目用及び左目用の画像信号をそれぞれ取得するための1対の撮像素子を有するように構成されてもよい。3D表示が行われることにより、術者11131は術部における生体組織の奥行きをより正確に把握することが可能になる。なお、撮像部11402が多板式で構成される場合には、各撮像素子に対応して、レンズユニット11401も複数系統設けられ得る。
また、撮像部11402は、必ずしもカメラヘッド11102に設けられなくてもよい。例えば、撮像部11402は、鏡筒11101の内部に、対物レンズの直後に設けられてもよい。
駆動部11403は、アクチュエータによって構成され、カメラヘッド制御部11405からの制御により、レンズユニット11401のズームレンズ及びフォーカスレンズを光軸に沿って所定の距離だけ移動させる。これにより、撮像部11402による撮像画像の倍率及び焦点が適宜調整され得る。
通信部11404は、CCU11201との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11404は、撮像部11402から得た画像信号をRAWデータとして伝送ケーブル11400を介してCCU11201に送信する。
また、通信部11404は、CCU11201から、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を受信し、カメラヘッド制御部11405に供給する。当該制御信号には、例えば、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報、撮像時の露出値を指定する旨の情報、並びに/又は撮像画像の倍率及び焦点を指定する旨の情報等、撮像条件に関する情報が含まれる。
なお、上記のフレームレートや露出値、倍率、焦点等の撮像条件は、ユーザによって適宜指定されてもよいし、取得された画像信号に基づいてCCU11201の制御部11413によって自動的に設定されてもよい。後者の場合には、いわゆるAE(Auto Exposure)機能、AF(Auto Focus)機能及びAWB(Auto White Balance)機能が内視鏡11100に搭載されていることになる。
カメラヘッド制御部11405は、通信部11404を介して受信したCCU11201からの制御信号に基づいて、カメラヘッド11102の駆動を制御する。
通信部11411は、カメラヘッド11102との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11411は、カメラヘッド11102から、伝送ケーブル11400を介して送信される画像信号を受信する。
また、通信部11411は、カメラヘッド11102に対して、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を送信する。画像信号や制御信号は、電気通信や光通信等によって送信することができる。
画像処理部11412は、カメラヘッド11102から送信されたRAWデータである画像信号に対して各種の画像処理を施す。
制御部11413は、内視鏡11100による術部等の撮像、及び、術部等の撮像により得られる撮像画像の表示に関する各種の制御を行う。例えば、制御部11413は、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を生成する。
また、制御部11413は、画像処理部11412によって画像処理が施された画像信号に基づいて、術部等が映った撮像画像を表示装置11202に表示させる。この際、制御部11413は、各種の画像認識技術を用いて撮像画像内における各種の物体を認識してもよい。例えば、制御部11413は、撮像画像に含まれる物体のエッジの形状や色等を検出することにより、鉗子等の術具、特定の生体部位、出血、エネルギー処置具11112の使用時のミスト等を認識することができる。制御部11413は、表示装置11202に撮像画像を表示させる際に、その認識結果を用いて、各種の手術支援情報を当該術部の画像に重畳表示させてもよい。手術支援情報が重畳表示され、術者11131に提示されることにより、術者11131の負担を軽減することや、術者11131が確実に手術を進めることが可能になる。
カメラヘッド11102及びCCU11201を接続する伝送ケーブル11400は、電気信号の通信に対応した電気信号ケーブル、光通信に対応した光ファイバ、又はこれらの複合ケーブルである。
ここで、図示する例では、伝送ケーブル11400を用いて有線で通信が行われていたが、カメラヘッド11102とCCU11201との間の通信は無線で行われてもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡手術システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、内視鏡11100のカメラヘッド11102に設けられた撮像部11402に好適に適用され得る。撮像部11402に本開示に係る技術を適用することにより、撮像部11402を小型化もしくは高精細化することができるので、小型もしくは高精細な内視鏡11100を提供することができる。
以上、第1~第3の実施形態、変形例、及び具体例を挙げて、本開示にかかる技術を説明した。ただし、本開示にかかる技術は、上記実施形態等に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
さらに、各実施形態で説明した構成および動作の全てが本開示の構成および動作として必須であるとは限らない。たとえば、各実施形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素は、任意の構成要素として理解されるべきである。
本明細書および添付の特許請求の範囲全体で使用される用語は、「限定的でない」用語と解釈されるべきである。例えば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。
本明細書で使用した用語には、単に説明の便宜のために用いたものであって、構成および動作を限定したものではないものが含まれる。たとえば、「右」、「左」、「上」、「下」といった用語は、参照している図面上での方向を示しているにすぎない。また、「内側」、「外側」という用語は、それぞれ、注目要素の中心に向かう方向、注目要素の中心から離れる方向を示す。これらに類似する用語や同様の趣旨の用語についても同様である。
なお、本開示にかかる技術は、以下のような構成を取ることも可能である。以下の構成を備える本開示にかかる技術によれば、第2絶縁層を積層した第2半導体基板を有する第2基板において、第2絶縁層に含まれる配線、又は第2半導体基板の周囲の空間の誘電率を低下させることができる。よって、本開示に係る技術は、撮像装置の三次元構造に起因して生じる容量成分を低減し、撮像装置の特性を向上させることができる。本開示にかかる技術が奏する効果は、ここに記載された効果に必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれの効果であってもよい。
(1)
光電変換を行うセンサ画素を有する第1基板と、
前記センサ画素から出力された電荷に基づいて画素信号を出力する画素回路を有する第2基板と、
前記画素信号を信号処理する処理回路を有する第3基板と
を備え、
前記第1基板、前記第2基板、及び前記第3基板は、この順に積層され、
前記センサ画素から電荷を読み出し、前記画素信号を出力するまでの回路の周囲の少なくともいずれかの領域には、低誘電率領域が設けられる、撮像装置。
(2)
前記センサ画素は、光電変換素子と、前記光電変換素子に電気的に接続された転送トランジスタと、前記転送トランジスタを介して前記光電変換素子から出力された前記電荷を一時的に保持するフローティングディフュージョンとを有し、
前記画素回路は、前記フローティングディフュージョンの電位を所定の電位にリセットするリセットトランジスタと、前記フローティングディフュージョンに保持された前記電荷のレベルに応じた電圧の信号を前記画素信号として生成する増幅トランジスタと、前記増幅トランジスタからの前記画素信号の出力タイミングを制御する選択トランジスタとを有する、上記(1)に記載の撮像装置。
(3)
前記第1基板は、前記光電変換素子、前記転送トランジスタ、及び前記フローティングディフュージョンが表面側に設けられた第1半導体基板を含み、
前記第2基板は、前記リセットトランジスタ、前記増幅トランジスタ、及び前記選択トランジスタが表面側に設けられた第2半導体基板を含み、
前記第2基板は、前記第1半導体基板の前記表面側に、前記第2半導体基板の前記表面と反対の裏面側を向けて貼り合わせられる、上記(2)に記載の撮像装置。
(4)
前記センサ画素と前記画素回路とは、前記第2半導体基板を貫通する貫通孔の内部に設けられた貫通配線によって電気的に接続され、
前記低誘電率領域は、前記貫通孔の内部の前記貫通配線の周囲の領域に少なくとも設けられる、上記(3)に記載の撮像装置。
(5)
前記貫通配線は、前記フローティングディフュージョンと前記増幅トランジスタとを電気的に接続する、上記(4)に記載の撮像装置。
(6)
前記第1基板は、前記光電変換素子、及び前記転送トランジスタを前記センサ画素ごとに有し、かつ前記フローティングディフュージョンを複数の前記センサ画素ごとに共有し、
前記第2基板は、前記フローティングディフュージョンを共有する複数の前記センサ画素ごとに前記画素回路を有し、
前記貫通配線は、複数の前記センサ画素ごとに共有された前記フローティングディフュージョンと前記増幅トランジスタとを電気的に接続する、上記(4)又は(5)に記載の撮像装置。
(7)
前記低誘電率領域は、前記貫通配線と、前記第2半導体基板との間の領域に少なくとも設けられる、上記(4)~(6)のいずれか一項に記載の撮像装置。
(8)
前記低誘電率領域は、前記貫通配線を全周に亘って囲む領域に設けられる、上記(7)に記載の撮像装置。
(9)
前記低誘電率領域は、前記貫通孔の内周に沿った領域に設けられる、上記(4)~(8)のいずれか一項に記載の撮像装置。
(10)
前記低誘電率領域は、前記貫通孔の内側面のサイドウォールに相当する領域に設けられる、上記(9)に記載の撮像装置。
(11)
前記貫通配線は、前記貫通孔の内部に複数設けられる、上記(9)又は(10)に記載の撮像装置。
(12)
前記低誘電率領域は、前記リセットトランジスタ、前記増幅トランジスタ、又は前記選択トランジスタのいずれか1つ以上の側方の領域に設けられる、上記(4)~(11)のいずれか一項に記載の撮像装置。
(13)
前記低誘電率領域は、少なくとも前記第2半導体基板の側方に対応する領域に設けられる、上記(12)に記載の撮像装置。
(14)
前記低誘電率領域は、前記貫通孔を埋め込む絶縁材料とはエッチングレートが異なる絶縁材料で囲まれた領域に設けられる、上記(13)に記載の撮像装置。
(15)
前記低誘電率領域は、前記リセットトランジスタ、前記増幅トランジスタ、又は前記選択トランジスタのいずれか1つ以上の下方の領域に設けられる、上記(4)~(14)のいずれか一項に記載の撮像装置。
(16)
前記低誘電率領域は、積層方向から平面視した場合に、前記第2半導体基板に設けられた前記増幅トランジスタと、前記第1半導体基板に設けられた前記転送トランジスタのゲート電極とが重なり合う平面領域に少なくとも設けられる、上記(15)に記載の撮像装置。
(17)
前記低誘電率領域は、前記第2半導体基板の前記裏面と隣接して設けられる、上記(15)又(16)に記載の撮像装置。
(18)
前記第2基板に設けられる配線のうち前記貫通配線と電気的に接続する配線の周囲の領域には、前記低誘電率領域が設けられる、上記(4)~(17)のいずれか一項に記載の撮像装置。
(19)
前記低誘電率領域の平面形状は、矩形形状である、上記(1)~(18)のいずれか一項に記載の撮像装置。
(20)
前記低誘電率領域は、空隙領域である、上記(1)~(19)のいずれか一項に記載の撮像装置。
本出願は、日本国特許庁において2019年6月26日に出願された日本特許出願番号2019-118647号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願の全ての内容を参照によって本出願に援用する。
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。