JP7633575B2 - 含フッ素ジオキソランの製造方法及びその製造に有用な組成物 - Google Patents
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Description
「本発明者らは、パーフルオロ(2-メチレン-4-メチル-1,3-ジオキソラン)の製造方法について鋭意検討した結果、原料であるパーフルオロ(2,4-ジメチル-2-フルオロホルミル-1,3-ジオキソラン)およびその加水分解生成物の少なくともいずれか一方を、アルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンからなる群から選択される1種以上のカチオンを含む塩基性水溶液と反応させた後、生じたパーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)カルボン酸アルカリ金属塩またはパーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)カルボン酸アルカリ土類金属塩を含む液体を、分液操作により分取後、水の留去および水の吸着からなる群から選択される水分含有率低減処理の1種以上を行い、その後に液相系での脱炭酸反応に用いることにより、分離困難な2-ヒドロ-パーフルオロ(2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン)の生成を抑制しながら高収率でパーフルオロ(2-メチレン-4-メチル-1,3-ジオキソラン)が得られることを新たに見出した。」
本開示は、HF付加体の副生が抑制された、2-(ジフルオロメチレン)構造を有する1,3-ジオキソラン化合物の製造に有用な、前記カルボン酸塩を含有する組成物の提供を一つの目的とする。
項1.
式(1):
で表される化合物の製造方法であって、
下記工程A、工程B、工程C、及び工程Dを含む製造方法。
(工程A)
式(2):
で表される化合物を、
アルカリ金属及びアルカリ土類金属の、水酸化物、炭酸塩、並びにアルコキシドからなる群から選択される少なくとも1種の塩基と反応させて、
式(3):
で表される化合物へ変換して、pH11.0を超える範囲のpHを有する反応生成物を得る工程A。
(工程B)
工程Aで得られる反応生成物又は当該反応生成物に水を混合した液に、炭酸ガスを添加して、pHを6.0~11.0に調整し、pH調整液を得る工程B。
(工程C)
工程Bで得られるpH調整液を濃縮して濃縮物を得る工程C。
(工程D)
工程Cで得られる濃縮物を加熱することにより式(3)で表される化合物を熱分解して、式(1)で表される化合物を生成する工程D。
項2.
前記R1~R4が、それぞれ独立して、フッ素原子、パーフルオロC1-C7アルキル基、又はパーフルオロC1-C7アルコキシ基である、項1に記載の製造方法。
項3.
前記R1がトリフルオロメチル基またはフッ素原子であり、R2~R4がいずれもフッ素原子である、項1又は2に記載の製造方法。
項4.
前記Xが、ヒドロキシ基、フッ素原子、塩素原子、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、トリフルオロメトキシ、又は2,2,2-トリフルオロエトキシである、項1~3のいずれかに記載の製造方法。
項5.
前記塩基が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、カリウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、マグネシウムメトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムエトキシド、及びマグネシウムエトキシドからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、項1~4のいずれかに記載の製造方法。
項6.
前記工程Bにおける6.0~11.0のpHの範囲が6.0~10.0である、項1~5のいずれかに記載の製造方法。
項7.
前記工程Bにおける炭酸ガスの添加量が、工程Aで得られる反応生成物に含有される式(3)で表される化合物の含有量に対し、100~10000mol%である、項1~6のいずれかに記載の製造方法。
項8.
前記工程C及び工程Dが同じ反応器内で連続して行われる、項1~7のいずれかに記載の製造方法。
項9.
前記R1がトリフルオロメチル基またはフッ素原子であり、
前記R2~R4がいずれもフッ素原子であり、
前記Xが、フッ素原子、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、又はi-プロポキシであり、
前記塩基が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であり、
前記Mが、カリウム原子又はナトリウム原子であり、
前記工程Bにおける6.0~11.0のpHの範囲が6.5~8.5であり、
前記工程Bにおける炭酸ガスの添加量が、工程Aで得られる反応生成物に含有される式(3)で表される化合物の含有量に対し、500~6000mol%である、
項1~8のいずれかに記載の製造方法。
項10.
前記R1がトリフルオロメチル基またはフッ素原子であり、
前記R2~R4がいずれもフッ素原子であり、
前記Xが、フッ素原子又はメトキシであり、
前記塩基が、炭酸カリウム及び水酸化カリウムからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であり、
前記Mが、カリウム原子であり、
前記工程Bにおける6.0~11.0のpHの範囲が6.9~7.9であり、
前記工程Bにおける炭酸ガスの添加量が、工程Aで得られる反応生成物に含有される式(3)で表される化合物の含有量に対し、600~5000mol%である、
項1~9のいずれかに記載の製造方法。
項11.
式(3):
で表される化合物、及び
式(4):
で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、並びに
炭酸ガス
を含有する組成物であって、
当該組成物が、式(3)で表される化合物及び式(4)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物の水溶液であれば、そのpHが6.0~11.0の範囲内であり、非水溶液であればその組成物に水を添加した水溶液のpHが6.0~11.0の範囲内となる、組成物。
項12.
アルカリ金属及びアルカリ土類金属の、水酸化物、炭酸塩、並びにアルコキシドからなる群から選択される少なくとも1種の塩基をさらに含む項11に記載の組成物。
項13.
前記R1~R4が、それぞれ独立して、フッ素原子、パーフルオロC1-C7アルキル基、又はパーフルオロC1-C7アルコキシ基である、項11又は12に記載の組成物。
項14.
前記R1がトリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、R2~R4がいずれもフッ素原子である、項11~13のいずれかに記載の組成物。
項15.
前記Yが、水素原子、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、トリフルオロメチル、又は2,2,2-トリフルオロエチルである、項11~14のいずれかに記載の組成物。
項16.
前記塩基が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、カリウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、マグネシウムメトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムエトキシド、及びマグネシウムエトキシドからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、項12~15のいずれかに記載の組成物。
項17.
前記水溶液のpHが6.0~10.0の範囲内である、項11~16のいずれかに記載の組成物。
項18.
前記水溶液のpHが6.5~10.0の範囲内である、項11~16のいずれかに記載の組成物。
項19.
前記R1がトリフルオロメチル基またはフッ素原子であり、
前記R2~R4がいずれもフッ素原子であり、
前記塩基が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であり、
前記Yが、メチル、エチル、n-プロピル、又はi-プロピルであり、
前記Mが、カリウム原子又はナトリウム原子であり、
前記水溶液のpHが6.5~8.5の範囲内であり、
前記炭酸ガスの含有量が、前記組成物の質量に対して、0.2~30質量%である、
項12~18のいずれかに記載の組成物。
項20.
前記R1がトリフルオロメチル基またはフッ素原子であり、
前記R2~R4がいずれもフッ素原子であり、
前記塩基が、炭酸カリウム及び水酸化カリウムからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であり、
前記Yが、メチルであり、
前記Mが、カリウム原子であり、
前記水溶液のpHが6.9~7.9の範囲内であり、
前記炭酸ガスの含有量が、前記組成物の質量に対して、0.3~17質量%である、
項12~19のいずれかに記載の組成物。
項21.
式(3):
で表される化合物、及び
式(4):
で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、並びに
炭酸ガスを含有する組成物であって、
炭酸ガスの含有量が、前記組成物の質量に対して、0.05~1000質量%である組成物。
項22.
前記炭酸ガスの含有量が、前記組成物の質量に対して、0.1~500質量%である項21に記載の組成物。
項23.
前記炭酸ガスの含有量が、前記組成物の質量に対して、0.1~100質量%である項21に記載の組成物。
項24.
前記R1~R4が、それぞれ独立して、フッ素原子、パーフルオロC1-C7アルキル基、又はパーフルオロC1-C7アルコキシ基である、項21~23のいずれかに記載の組成物。
項25.
前記R1がトリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、R2~R4がいずれもフッ素原子である、項21~24のいずれかに記載の組成物。
項26.
前記Yが、水素原子、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、トリフルオロメチル、又は2,2,2-トリフルオロエチルである、項21~25のいずれかに記載の組成物。
項27.
前記組成物は塩基をさらに含み、
前記R1がトリフルオロメチル基またはフッ素原子であり、
前記R2~R4がいずれもフッ素原子であり、
前記塩基が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であり、
前記Yが、メチル、エチル、n-プロピル、又はi-プロピルであり、
前記Mが、カリウム原子又はナトリウム原子であり、
前記水溶液のpHが6.5~8.5の範囲内であり、
前記炭酸ガスの含有量が、前記組成物の質量に対して、0.2~30質量%である、
項21~26のいずれかに記載の組成物。
項28.
前記組成物は塩基をさらに含み、
前記R1がトリフルオロメチル基またはフッ素原子であり、
前記R2~R4がいずれもフッ素原子であり、
前記塩基が、炭酸カリウム及び水酸化カリウムからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であり、
前記Yが、メチルであり、
前記Mが、カリウム原子であり、
前記水溶液のpHが6.9~7.9の範囲内であり、
前記炭酸ガスの含有量が、前記組成物の質量に対して、0.3~17質量%である、
項21~27のいずれかに記載の組成物。
本開示によれば、カルボン酸塩の調製後に、炭酸ガスを使用して反応液のpHを6.0~11.0へ調整することにより、無機酸(硫酸、塩酸、フッ化水素酸等)の使用を回避でき、無機酸による設備(例えば反応容器)の腐食を抑制できる。
本開示の組成物は、2-(ジフルオロメチレン)構造を有する1,3-ジオキソラン化合物の製造の原料として使用されると、副生物の生成を抑制することができ、2-(ジフルオロメチレン)構造を有する1,3-ジオキソラン化合物を高純度で得ることができる。
本開示の後記説明は、実例の実施形態をより具体的に例示する。
本開示のいくつかの箇所では、例示を通してガイダンスが提供され、及びこの例示は、様々な組み合わせにおいて使用できる。
それぞれの場合において、例示の群は、非排他的な、及び代表的な群として機能できる。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願はそのまま引用により本明細書に組み入れられる。
本明細書中の記号及び略号は、特に限定のない限り、本明細書の文脈に沿い、本開示が属する技術分野において通常用いられる意味に理解できる。
本明細書中、室温は、10~40℃の範囲内の温度を意味することができる。
アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(例:n-プロポキシ、イソプロポキシ)、ブトキシ(例:n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ)、ペンチルオキシ(例:n-ペンチルオキシ、tert-ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、sec-ペンチルオキシ、3-ペンチルオキシ)、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、及びデシルオキシ等の、直鎖又は分岐鎖状の、C1-C10(好ましくはC1-C7、より好ましくはC1-C6、より一層好ましくはC1-C4)、特に好ましくはC1-C3)のアルコキシ基、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシ、アダマンチルオキシ等の環状のC3-C10(例えば、C3-C6、C4-C6、C3-C5、C5-C6)のアルコキシ基を包含する。
フルオロアルキル基の炭素数は、例えば、1~10、1~7、1~6、1~5、1~4、1~3、1~2、又は1であることができる。
フルオロアルキル基の例は、1~3個のフッ素原子を有するメチル、1~5個のフッ素原子を有するエチル、1~7個のフッ素原子を有するプロピル(例:n-プロピル、イソプロピル)、1~9個のフッ素原子を有するブチル(例:n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル)、1~11個のフッ素原子を有するペンチル(例:n-ペンチル、tert-ペンチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec-ペンチル、3-ペンチル)、1~13個のフッ素原子を有するヘキシル、1~15個のフッ素原子を有するヘプチル、1~17個のフッ素原子を有するオクチル、1~19個のフッ素原子を有するノニル、1~21個のフッ素原子を有するデシル等の、直鎖又は分岐状の、C1-C10(好ましくはC1-C7、より好ましくはC1-C6、より一層好ましくはC1-C4、特に好ましくはC1-C3)のフルオロアルキル基(好ましくはパーフルオロアルキル基)を包含する。
フルオロアルキル基に含まれるフッ素原子の数は、1個~置換可能な最大個数であってよく、例えば1~21個、1~19個、1~17個、1~15個、1~13個、1~11個、1~9個、1~7個、1~5個、1~3個等とできる。
フルオロアルコキシ基の炭素数は、例えば、1~10、1~7、1~6、1~5、1~4、1~3、1~2、又は1であることができる。
フルオロアルコキシ基の例は、1~3個のフッ素原子を有するメトキシ、1~5個のフッ素原子を有するエトキシ、1~7個のフッ素原子を有するプロポキシ(例:n-プロポキシ、イソプロポキシ)、1~9個のフッ素原子を有するブトキシ(例:n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ)、1~11個のフッ素原子を有するペンチルオキシ(例:n-ペンチルオキシ、tert-ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、sec-ペンチルオキシ、3-ペンチルオキシ)、1~13個のフッ素原子を有するヘキシルオキシ、1~15個のフッ素原子を有するヘプチルオキシ、1~17個のフッ素原子を有するオクチルオキシ、1~19個のフッ素原子を有するノニルオキシ、1~21個のフッ素原子を有するデシルオキシ等の、直鎖又は分岐状の、C1-C10(好ましくはC1-C7、より好ましくはC1-C6、より一層好ましくはC1-C4、特に好ましくはC1-C3)のフルオロアルコキシ基(好ましくはパーフルオロアルコキシ基)を包含する。
フルオロアルコキシ基に含まれるフッ素原子の数は、1個~置換可能な最大個数であってよく、例えば1~21個、1~19個、1~17個、1~15個、1~13個、1~11個、1~9個、1~7個、1~5個、1~3個等とできる。
エーテル性酸素を含むC1-C7フルオロアルキル基は、その末端に又は内部に、エーテル性酸素である「-O-」を有する、C1-C7フルオロアルキル基(好ましくはパーフルオロC1-Cアルキル基)を包含する。したがって、エーテル性酸素を含むC1-C7フルオロアルキル基は、C1-C7フルオロアルキル基の末端又は炭素-炭素結合間にエーテル性の酸素原子を有する基と称することもできる。トリフルオロメトキシ(CF3-O-)は末端に「-O-」を有するフルオロアルキル基の一例であり、パーフルオロ(メトキシメチル)(CF3-O-CF2-)は構造の内部に「-O-」を有するフルオロアルキル基の一例である。
エーテル性酸素を含むC1-C7フルオロアルキル基に含まれるエーテル性酸素の数は1、2、3個等とできるが、1又は2個が好ましく、1個が好ましい。
エーテル性酸素を含むC1-C7フルオロアルキル基の炭素数は、1~7であり、好ましくはC1-C6、より好ましくはC1-C4、一層好ましくはC1-C3とできる。
C1-C3アルキル基及びC1-C3フルオロアルキル基の例は、前記のアルキル基の例及び前記のフルオロアルキル基の例に記載されている。
C1-C3アルコキシ基及びC1-C3フルオロアルコキシ基の例は、前記のアルコキシ基の例及び前記のフルオロアルコキシ基の例に記載されている。
本開示の一実施態様は、式(1):
で表される化合物(本明細書中、化合物(1)と称する場合がある。)の製造方法である。
当該製造方法は、工程A、工程B、工程C、及び工程Dを包含する。
工程Bを除いた、工程A、工程C、及び工程Dは、公知の方法で実施してもよく、例えば、特許文献1、特許文献2、特開2005-002014号公報、米国特許第3308107号明細書、又は米国特許第6664431号明細書に記載の方法に準じて実施してもよい。当該公報は、引用により本明細書に組み入れられる。
R1~R4は、それぞれ独立して、フッ素原子、直鎖状又は分岐状のC1-C6フルオロアルキル基、又はエーテル性酸素を含む直鎖状又は分岐状のC1-C6フルオロアルキル基であることができる。
R1~R4は、それぞれ独立して、フッ素原子、直鎖状又は分岐状のC1-C5フルオロアルキル基、又はエーテル性酸素を含む直鎖状又は分岐状のC1-C5フルオロアルキル基であることができる。
R1~R4は、それぞれ独立して、フッ素原子、直鎖状又は分岐状のC1-C4フルオロアルキル基、又はエーテル性酸素を含む直鎖状又は分岐状のC1-C4フルオロアルキル基であることができる。
R1~R4は、それぞれ独立して、フッ素原子、直鎖状又は分岐状のC1-C3フルオロアルキル基、又はエーテル性酸素を含む直鎖状又は分岐状のC1-C3フルオロアルキル基であることができる。
R1~R4は、それぞれ独立して、フッ素原子、直鎖状又は分岐状のパーフルオロC1-C6アルキル基、又はエーテル性酸素を含む直鎖状又は分岐状のパーフルオロC1-C6アルキル基であることができる。
R1~R4は、それぞれ独立して、フッ素原子、直鎖状又は分岐状のパーフルオロC1-C5アルキル基、又はエーテル性酸素を含む直鎖状又は分岐状のパーフルオロC1-C5アルキル基であることができる。
R1~R4は、それぞれ独立して、フッ素原子、直鎖状又は分岐状のパーフルオロC1-C4アルキル基、又はエーテル性酸素を含む直鎖状又は分岐状のパーフルオロC1-C4アルキル基であることができる。
R1~R4は、それぞれ独立して、フッ素原子、直鎖状又は分岐状のパーフルオロC1-C3アルキル基、又はエーテル性酸素を含む直鎖状又は分岐状のパーフルオロC1-C3アルキル基であることができる。
R1~R4は、それぞれ独立して、フッ素原子、パーフルオロC1-C6アルキル基、又はパーフルオロC1-C6アルコキシ基であることができる。
R1~R4は、それぞれ独立して、フッ素原子、パーフルオロC1-C5アルキル基、又はパーフルオロC1-C5アルコキシ基であることができる。
R1~R4は、それぞれ独立して、フッ素原子、パーフルオロC1-C4アルキル基、又はパーフルオロC1-C4アルコキシ基であることができる。
R1~R4は、それぞれ独立して、フッ素原子、パーフルオロC1-C3アルキル基、又はパーフルオロC1-C3アルコキシ基であることができる。
R1~R4は、少なくとも2つの基がフッ素原子であり、残りの基は、当該残りの基が複数あるときは独立して、パーフルオロC1-C2アルキル基又はパーフルオロC1-C3アルコキシ基であってよい。
R1~R4は、少なくとも3つの基がフッ素原子であり、残りの基は、パーフルオロC1-C3アルキル基又はパーフルオロC1-C2アルコキシ基であってよい。
R1~R4は、少なくとも3つの基がフッ素原子であり、残りの基は、パーフルオロC1-C3アルキル基であってよい。
R1~R4は、全てフッ素原子であってよい。
R1がトリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、R2~R4がいずれもフッ素原子であってよい。
工程Aでは、式(2):
で表される化合物(本明細書中、化合物(2)と称する場合がある。)を、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の、水酸化物、炭酸塩、並びにアルコキシドからなる群から選択される少なくとも1種の塩基と反応させて、
式(3):
で表される化合物(本明細書中、化合物(3)と称する場合がある。)へ変換して、pH11.0を超える範囲のpHを有する反応生成物を得る。
Xは、フッ素原子、塩素原子、又は一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換されてよいC1-C3アルコキシ基であることができる。Xは、フッ素原子、塩素原子、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、トリフルオロメトキシ、又は2,2,2-トリフルオロエトキシであることができる。Xは、フッ素原子、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、又は2,2,2-トリフルオロエトキシであることができる。Xは、フッ素原子、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、又はi-プロポキシであることができる。Xは、フッ素原子、メトキシ、又はトリフルオロメトキシであることができる。Xは、フッ素原子又はメトキシであることができる。
化合物(2)の好適な具体例は、パーフルオロ(2-ホルミル-2,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン)、4,4,5-トリフルオロ-2,5-ビス(トリフルオロメチル)-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸、4,4,5-トリフルオロ-2,5-ビス(トリフルオロメチル)-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸 メチルエステル、及び4,4,5-トリフルオロ-2,5-ビス(トリフルオロメチル)-1,3-ジオキソラン-2-カルボン酸 トリフルオロメチルエステルを包含する。
水酸化物の例は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、及び水酸化バリウムを包含する。
炭酸塩の例は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、及び炭酸水素リチウムを包含する。
アルコキシドの例は、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムブトキシド、リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、マグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシド、カルシウムメトキシド、及びカルシウムエトキシドを包含する。
塩基は、より好ましくは、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、水酸化カリウム、及び水酸化ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種である。
塩基は、より一層好ましくは、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種である。
塩基は、特に好ましくは、炭酸カリウム及び水酸化ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種である。
Mは、アルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子であることができる。
Mは、アルカリ金属原子が好ましく、カリウム原子又はナトリウム原子がより好ましく、カリウム原子がより一層好ましい。
Mは、工程Aにおいて使用される塩基に対応する基であることができる。したがって、塩基がカリウム塩であれば、Mはカリウム原子であることができる。
溶媒としては、水又は有機溶媒を使用してもよい。溶媒は1種単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
有機溶媒の好適な例は、アルキルアルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、及びニトリル系溶媒を包含する。
飽和炭化水素系溶媒の好適な具体例は、n-ペンタン、n-ヘキサン、シクロヘキサン、及びn-ヘプタンを包含する。
ニトリル系溶媒の好適な具体例は、1,4-ジシアノブタン、アセトニトリル及びベンゾニトリルを包含する。
スルホキシド系溶媒の好適な具体例は、ジメチルスルホキシド及びスルホランを包含する。
ハロゲン化炭化水素系溶媒の好適な具体例は、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,2-ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、及びパーフルオロヘキサンを包含する。
塩基の量は、工程Aで得られる反応生成物又は当該反応生成物に水を混合した液のpHが11.0を超える量であることが好ましい。
反応生成物は、水溶液または非水溶液であってよい。水溶液は化合物(3)の水溶液を包含する。非水溶液は、化合物(3)を含有する有機溶媒及び化合物(3)を含有する固形物を包含する。
工程Aにおいて溶媒として水又は水とその他の溶媒との混合溶媒を使用した場合、反応生成物は化合物(3)の水溶液として得られ得る。
工程Aにおいて溶媒として有機溶媒を使用した場合、反応生成物は化合物(3)を含有する有機溶媒(スラリー状を含む)として得られ得る。
工程Aにおいて溶媒を使用しない場合、反応生成物は化合物(3)を含有する固形物(
スラリー状を含む)として得られ得る。
反応生成物のpHは11.0を超える範囲であり得、12.0以上の範囲であり得る。 反応生成物は、次の工程Bに供される。
工程Bは、工程Aで得られるpH11.0を超える範囲のpHを有する反応生成物(反応生成物は液体であることができる。))を、次の工程Cの濃縮工程に供する前に、炭酸ガスを用いて、そのpHを6.0~11.0の範囲内へ調整する工程である。このpHは、6.0~10.0、6.5~10.0等であって良く、好ましくは6.5~9.0、より一層好ましくは6.5~8.5、特に好ましくは6.9~7.9である。pHの調整の前に、工程Aで得られる反応生成物のpHが11.0を超えることを確認するために、反応生成物のpHを測定してもよい。pH調整がなされた反応生成物(「pH調整液」と称することがある。)は工程Cに供される。
pHは、pH試験紙、pHメーター(例えば、HORIBA製卓上型pH・水質分析計 F-74)、又はpH指示薬を用いた滴定で特定される値であってよく、好ましくはpHメーターにより特定される値である。
工程Aで得られる反応生成物は液体でもよいし固形物でもよい。工程Aで得られる反応生成物のpHを確認するためのpH測定では、工程Aで得られる反応生成物の全量でpHを測定する必要はなく、その一部でpHを測定してもよい。
工程Aで得られる反応生成物が化合物(3)の水溶液である場合、この水溶液の一部又は全部をpH測定に供することができる。
工程Aで得られる反応生成物が化合物(3)を含有する有機溶媒(化合物(3)が溶解した有機溶媒溶液(例えば化合物(3)を溶解したアルコール溶液))を包含する。以下同様。)である場合、この有機溶媒の一部又は全部に水を混合した混合液をpH測定に供することができる。なお、混合液を静置すると水相と有機相とに分液するときは水相をpH測定に供することができる。
工程Aで得られる反応生成物が化合物(3)を含有する固形物である場合、この固形物の一部又は全部に水を混合して化合物(3)を溶解した液をpH測定に供することができる。
炭酸ガス処理の対象は、炭酸ガス処理によるpH調整が可能であれば特に制限されず、反応生成物がそのままpH調整処理に供されてもよいし、反応生成物が濾過されて得られる濾液がpH調整処理に供されてもよいし、反応生成物が濃縮された濃縮物がpH調整処理に供されてもよい。
工程Aで得られる反応生成物が化合物(3)の水溶液である場合、この水溶液が炭酸ガス処理に供され得る。
工程Aで得られる反応生成物が化合物(3)が溶解した有機溶媒溶液である場合、この有機溶媒溶液が炭酸ガス処理に供され得る。
工程Aで得られる反応生成物が化合物(3)を含有する有機溶媒である場合、この有機溶媒に水を混合した混合液、又は混合液を分液して得られた水相が炭酸ガス処理に供され得る。
工程Aで得られる反応生成物が化合物(3)を含有する固形物である場合、この固形物に水又は有機溶媒を混合して化合物(3)を溶解した液が炭酸ガス処理に供され得る。
炭酸ガス処理の条件は、対象物のpHを所望の範囲内に調整できる限り、限定されない。
炭酸ガスの添加量は、工程Aで得られる反応生成物に含有される式(3)で表される化合物の含有量に対し、例えば100~10000mol%、300~10000mol%等とでき、好ましくは300~6000mol%、より一層好ましくは500~6000mol%、特に好ましくは600~5000mol%であり得る。
炭酸ガス処理の温度は、例えば-100~100℃、好ましくは-10~40℃であり得る。
炭酸ガス処理の時間は、例えば0.1~72時間、好ましくは0.5~24時間であり得る。
炭酸ガス処理は、加圧下、減圧下、又は大気圧下で実施し得る。
炭酸ガス処理で得られるpH調整液が次の工程Cに供される。
工程Cでは、工程Bで得られたpH調整液が濃縮される。
濃縮の条件の例は、0~150℃での減圧留去、0~150℃での乾燥を包含する。
濃縮によって得られる濃縮物は液状、ゲル状、及び固体状であることができる。
濃縮工程では、化合物(3)濃度が、例えば90質量%以上、92質量%以上、94質量%以上になるまで濃縮する。
工程Dでは、工程Cで得られる濃縮物を加熱する。濃縮物を加熱することにより濃縮物に含有される化合物(3)が脱炭酸されて化合物(1)が高純度で生成する。工程Dは、工程Cの濃縮処理が実施された反応器内で行われ得る。
本開示の一実施形態は、式(3):
で表される化合物、及び
式(4):
で表される化合物(本明細書中、化合物(4)と称する場合がある。)からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、並びに
炭酸ガスを含有する組成物であって、
当該組成物が、化合物(3)及び化合物(4)からなる群から選択される少なくとも1種の化合物の水溶液である場合、その組成物(水溶液)のpHは6.0~11.0の範囲内であり、非水溶液である場合、その組成物(非水溶液)に水を添加した水溶液のpHが6.0~11.0の範囲内である組成物(本明細書中、組成物(1)と称する場合がある。)である。
当該組成物は、水溶液であれば、そのpHが6.0~11.0の範囲内であり、非水溶液であればその組成物に水を添加した水溶液のpHが6.0~11.0の範囲内であり得る。前記pHは、どちらも、6.0~10.0、6.5~10.0等であって良く、好ましくは6.5~9.0、より一層好ましくは6.5~8.5、特に好ましくは6.9~7.9である。
非水溶液が化合物(3)及び(4)からなる群から選択される少なくとも1種の化合物が溶解した有機溶媒溶液である場合は、この溶液のpHが6.0~11.0の範囲内であり得る。前記pHは、6.0~10.0、6.5~10.0等であって良く、好ましくは6.5~9.0、より一層好ましくは6.5~8.5、特に好ましくは6.9~7.9である。
非水溶液が化合物(3)及び(4)からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含有する有機溶媒である場合は、この有機溶媒に水を混合した混合液又は混合液を分液して得られた水相のpHが6.0~11.0の範囲内であり得る。前記pHは、6.0~10.0、6.5~10.0等であって良く、好ましくは6.5~9.0、より一層好ましくは6.5~8.5、特に好ましくは6.9~7.9である。
Yは、水素原子、C1-C3アルキル基、又はパーフルオロC1-C3アルキル基であることができる。
Yは、水素原子、又は一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換されたC1-C3アルキル基であることができる。
Yは、水素原子、又はC1-C3アルキル基であることができる。
Yは、水素原子、又はパーフルオロC1-C3アルキル基であることができる。
Yは、水素原子、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、トリフルオロメチル、又は2,2,2-トリフルオロエチルであってよい。
Yは、水素原子、メチル、エチル、又はトリフルオロメチルであってよい。
Yは、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、トリフルオロメチル、又は2,2,2-トリフルオロエチルであってよい。
Yは、メチル、エチル、n-プロピル、又はi-プロピルであることができる。
Yは、メチルであることができる。
組成物(1)は、水を、組成物(1)の質量に対して、例えば5~90質量%含有することができ、好適には10~80質量%、より好適には10~70質量%含有することができる。
組成物(1)は、有機溶媒を、組成物(1)の質量に対して、例えば5~90質量%含有することができ、好適には10~80質量%、より好適には10~70質量%含有することができる。
本開示の一実施形態は、式(3):
で表される化合物、及び
式(4):
で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、並びに
炭酸ガスを含有する組成物であって、
炭酸ガスの含有量が、前記組成物の質量に対して、0.05~1000質量%である組成物(本明細書中、組成物(2)と称する場合がある。)である。
組成物(2)は、炭酸ガスを、組成物(2)の質量に対して、例えば0.05~1000質量%、0.1~500質量%等含有することができ、好適には0.1~100質量%、より好適には0.2~50質量%、より一層好適には0.2~30質量%、特に好適には0.3~17質量%含有することができる。
組成物(2)は、水を、組成物(2)の質量に対して、例えば0.001~90質量%含有することができ、好適には0.001~80質量%、より好適には0.001~70質量%含有することができる。
組成物(2)は、有機溶媒を、組成物(2)の質量に対して、例えば0.001~90質量%含有することができ、好適には0.001~80質量%、より好適には0.001~70質量%含有することができる。
特許文献3の参考例1の記載に従って化合物aを含む租体(純度95%)を、特許文献1の実施例5の記載に従って化合物bを含む粗体(純度98%)を合成し、比較例及び実施例の原料として使用した。
化合物aを含む粗体12.1g(純度95%)を反応容器に加え、5.3gの炭酸カリウム、10gの水をさらに加えて0~10℃で3時間撹拌し反応液を得た。反応液を濾過、濃縮し、NMRで解析したところ12.6gの化合物eを含む濃縮物であった(収率98%)。その濃縮物の1gを水50gに溶解させてpHを測定したところ、pHは12.0であった。得られた濃縮物を反応器に加え、200℃で4時間、次いで300℃で1時間加熱した。生成物を-78℃トラップに回収し、NMR、GCで解析した結果、化合物cを含む生成物を収率63%(化合物c:化合物d=88:12(モル比))で得た。
化合物bを含む粗体41g(純度98%)を反応容器に加え、7.4gの水酸化カリウム、42gのメタノールをさらに加えて20℃で1時間撹拌し反応液を得た。反応液を濾過、濃縮し、NMRで解析したところ42.7gの化合物eを含む濃縮物であった(収率95%)。その濃縮物の1gを水50gに溶解させてpHを測定したところ、pHは13.6であった。得られた濃縮物を反応器に加え、200℃で4時間、300℃で1時間加熱した。生成物を-78℃トラップに回収し、NMR、GCで解析した結果、化合物cを含む生成物を収率72%(化合物c:化合物d=90:10(モル比))で得た。
化合物aを含む粗体12.1g(純度95%)を反応容器に加え、6.2gの炭酸カリウム、10gの水をさらに加えて0~10℃で3時間撹拌し反応液を得た。反応液全量を濾過してpHを確認したところpH12.0であった。反応液にフッ化水素酸を加えてpH7.9のpH調整液(組成物(A):化合物e、炭酸カリウム、KF、水を含む組成物)を調製した。pH調整液を濾過、濃縮して濃縮物を得た。得られた濃縮物をNMRで解析したところ12.6gの化合物eを含んでいた(収率98%)。反応後にSUS製反応器の内部を確認したところ、容器の表面が腐食していることを確認した。得られた濃縮物を反応器に加えて140℃で15時間真空乾燥し、高濃縮物(組成物(B):化合物e、炭酸カリウム、KF、水(97ppm)を含む組成物)となったことを確認してから300℃まで昇温し、さらに300℃で1時間加熱した。生成物を-78℃トラップに回収した。生成物をNMR、GCで解析した結果、化合物cを含む生成物を収率70%(化合物c:化合物d=>99:<1(モル比))で得た。
化合物bを含む粗体41.0g(純度98%)を反応容器に加え、8.4gの水酸化カリウム、42gのメタノールをさらに加えて20℃で1時間撹拌し反応液を得た。反応液全量を濾過し、反応液の1gを10gの水に入れ、激しく攪拌したのち静置し、水相のpHを確認したところpH12.0であった。反応液にフッ化水素酸を加えてpH7.5のpH調整液(組成物(C):化合物b(2.0GC%)、化合物e、水酸化カリウム、水)を調製した。pH調整液を濾過、濃縮して濃縮物を得た。得られた濃縮物をNMRで解析したところ42.8gの化合物eを含んでいた(収率95%)。反応後にSUS製反応器の内部を確認したところ、容器の表面が腐食していることを確認した。得られた生成物を反応器に加えて140℃で15時間真空乾燥し、高濃縮物(組成物(D):化合物e、水酸化カリウム、水(54ppm)を含む組成物)となったことを確認してから300℃まで昇温し、さらに300℃で1時間加熱した。生成物を-78℃トラップに回収した。生成物をNMR、GCで解析した結果、化合物cを含む生成物を収率80%(化合物c:化合物d=>99:<1(モル比))で得た。
化合物aを含む粗体11.5g(純度95%)を反応容器に加え、5.5gの炭酸カリウム、10gの水をさらに加えて0~10℃で3時間撹拌し反応液を得た。反応液全量を濾過してpHを確認したところpH12.0であった。濾液を容積2.0LのSUS製の圧力容器に移した後、炭酸ガスを8.9g(600mol%)添加して1時間撹拌し、pH7.9のpH調整液を調製した。このとき反応容器内は温度25℃で圧力0.25MPaGであった。得られたpH調整液を濃縮し、濃縮物をNMRで解析したところ11.6gの化合物eを含んでいた(収率95%)。また反応後にSUS製反応器の内部を確認したが、容器の表面に腐食が見られなかった。得られた濃縮物を反応器に加えて140℃で15時間真空乾燥し(工程C)、高濃縮物(水分量100ppm以下)となったことを確認してから300℃まで昇温し、さらに300℃で1時間加熱した(工程(D))。生成物を-78℃トラップに回収した。生成物をNMR、GCで解析した結果、化合物cを含む生成物を収率78%(化合物c:化合物d=>99:<1(モル比))で得た。
P:0.25[MPaG]
V:1.985[L](反応容器容積-内容物体積から算出)
内容物体積:溶媒の体積(使用した重量/比重)+化合物eの体積(生成した重量/比重:2.5g/mL)+化合物bの体積(生成した重量/比重:1.7g/mL)
溶媒の比重は、水の比重:1.0g/mL、メタノールの比重:0.78g/mLである。
n:求めたい気相の炭酸ガス量[mol]
R:8.31×103[Pa・L/(mol・K)]
T:298[K](25[℃])
気体の状態方程式を変形してn=PV/RTとし、
n=(0.25×106×(2.0-(10/1+11.6/2.5)/1000))/(8.31×103×298)
=0.199
炭酸ガス添加量(8.9g(0.201mol))から気相の炭酸ガス量(0.199mol)を控除して、組成物中の炭酸ガス量(0.201-0.199=0.002mol(0.09g))を算出した。
化合物aを含む粗体11.0g(純度95%)を反応容器に加え、5.5gの炭酸カリウム、10gの水をさらに加えて0~10℃で3時間撹拌し反応液を得た。反応液全量を濾過してpHを確認したところpH12.0であった。濾液を容積2.0LのSUS製の圧力容器に移した後、炭酸ガスを21.4g(1500mol%)添加して1時間撹拌し、pH7.4のpH調整液を調製した。このとき反応容器内は温度25℃で圧力0.60MPaGであった。得られたpH調整液を濃縮し、濃縮物をNMRで解析したところ11.2gの化合物eを含んでいた(収率96%)。また反応後にSUS製反応器の内部を確認したが、容器の表面に腐食が見られなかった。得られた濃縮物を反応器に加えて140℃で15時間真空乾燥し(工程C)、高濃縮物(水分量100ppm以下)となったことを確認してから300℃まで昇温し、さらに300℃で1時間加熱した(工程(D))。生成物を-78℃トラップに回収した。生成物をNMR、GCで解析した結果、化合物cを含む生成物を収率78%(化合物c:化合物d=>99:<1(モル比))で得た。
化合物aを含む粗体11.2g(純度95%)を反応容器に加え、5.5gの炭酸カリウム、10gの水をさらに加えて0~10℃で3時間撹拌し反応液を得た。反応液全量を濾過してpHを確認したところpH12.0であった。濾液を容積2.0LのSUS製の圧力容器に移した後、炭酸ガスを74.2g(5000mol%)添加して1時間撹拌し、pH6.9のpH調整液を調製した。このとき反応容器内は温度25℃で圧力2.08MPaGであった。得られたpH調整液を濃縮し、濃縮物をNMRで解析したところ11.7gの化合物eを含んでいた(収率98%)。また反応後にSUS製反応器の内部を確認したが、容器の表面に腐食が見られなかった。得られた濃縮物を反応器に加えて140℃で15時間真空乾燥し(工程C)、高濃縮物(水分量100ppm以下)となったことを確認してから300℃まで昇温し、さらに300℃で1時間加熱した(工程(D))。生成物を-78℃トラップに回収した。生成物をNMR、GCで解析した結果、化合物cを含む生成物を収率82%(化合物c:化合物d=>99:<1(モル比))で得た。
化合物bを含む粗体43.0g(純度98%)を反応容器に加え、8.1gの水酸化カリウム、42gのメタノールをさらに加えて20℃で1時間撹拌し反応液を得た。反応液全量を濾過し、濾液の1gを10gの水に入れ、激しく攪拌したのち静置し、水相のpHを確認したところpH13.6であった。濾液を容積10LのSUS製の圧力容器に移した後、炭酸ガスを32.3g(600mol%)添加して1時間撹拌し、pH7.9のpH調整液を調製した。このとき反応容器内は温度25℃で圧力0.17MPaGであった。得られたpH調整液を濃縮し、濃縮物をNMRで解析したところ42.3gの化合物eを含んでいた(収率93%)。また反応後にSUS製反応器の内部を確認したが、容器の表面に腐食が見られなかった。得られた濃縮物を反応器に加えて140℃で15時間真空乾燥し(工程C)、高濃縮物(水分量100ppm以下)となったことを確認してから300℃まで昇温し、さらに300℃で1時間加熱した(工程(D))。生成物を-78℃トラップに回収した。生成物をNMR、GCで解析した結果、化合物cを含む生成物を収率79%(化合物c:化合物d=>99:<1(モル比))で得た。
化合物bを含む粗体44.5g(純度98%)を反応容器に加え、8.3gの水酸化カリウム、42gのメタノールをさらに加えて20℃で1時間撹拌し反応液を得た。反応液全量を濾過し、濾液の1gを10gの水に入れ、激しく攪拌したのち静置し、水相のpHを確認したところpH13.8であった。濾液を容積10LのSUS製の圧力容器に移した後、炭酸ガスを81.5g(1500mol%)添加して1時間撹拌し、pH7.4のpH調整液を調製した。このとき反応容器内は温度25℃で圧力0.43MPaGであった。得られたpH調整液を濃縮し、濃縮物をNMRで解析したところ42.7gの化合物eを含んでいた(収率91%)。また反応後にSUS製反応器の内部を確認したが、容器の表面に腐食が見られなかった。得られた濃縮物を反応器に加えて140℃で15時間真空乾燥し(工程C)、高濃縮物(水分量100ppm以下)となったことを確認してから300℃まで昇温し、さらに300℃で1時間加熱した(工程(D))。生成物を-78℃トラップに回収した。生成物をNMR、GCで解析した結果、化合物cを含む生成物を収率80%(化合物c:化合物d=>99:<1(モル比))で得た。
化合物bを含む粗体46.0g(純度98%)を反応容器に加え、8.0gの水酸化カリウム、42gのメタノールをさらに加えて20℃で1時間撹拌し反応液を得た。反応液を濾過し、濾液の1gを10gの水に入れ、激しく攪拌したのち静置し、水相のpHを確認したところpH13.6であった。濾液を容積10LのSUS製の圧力容器に移した後、炭酸ガスを277.4g(5000mol%)添加して1時間撹拌し、pH6.9のpH調整液を調製した。このとき反応容器内は温度25℃で圧力1.46MPaGであった。得られたpH調整液を濃縮し、濃縮物をNMRで解析したところ43.6gの化合物eを含んでいた(収率90%)。また反応後にSUS製反応器の内部を確認したが、容器の表面に腐食が見られなかった。得られた濃縮物を反応器に加えて140℃で15時間真空乾燥し(工程C)、高濃縮物(水分量100ppm以下)となったことを確認してから300℃まで昇温し、さらに300℃で1時間加熱した(工程(D))。生成物を-78℃トラップに回収した。生成物をNMR、GCで解析した結果、化合物cを含む生成物を収率84%(化合物c:化合物d=>99:<1(モル比))で得た。
Claims (18)
- 式(1):
[式中、R1~R4は、それぞれ独立して、フッ素原子、又はエーテル性酸素を含んでも良いC1-C7フルオロアルキル基である。]
で表される化合物の製造方法であって、
下記工程A、工程B、工程C、及び工程Dを含む製造方法。
(工程A)
式(2):
[式中、Xは、ヒドロキシ基、フッ素原子、塩素原子、又は一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換されてよいC1-C3アルコキシ基であり、R1~R4は前記と同じ。]
で表される化合物を、
アルカリ金属及びアルカリ土類金属の、水酸化物、炭酸塩、並びにアルコキシドからなる群から選択される少なくとも1種の塩基と反応させて、
式(3):
[式中、Mは、アルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子であり、R1~R4は前記と同じ。]
で表される化合物へ変換して、pH11.0を超える範囲のpHを有する反応生成物を得る工程A。
(工程B)
工程Aで得られる反応生成物又は当該反応生成物に水を混合した液に、炭酸ガスを添加して、pHを6.0~11.0に調整し、pH調整液を得る工程B。
(工程C)
工程Bで得られるpH調整液を濃縮して濃縮物を得る工程C。
(工程D)
工程Cで得られる濃縮物を加熱することにより式(3)で表される化合物を熱分解して、式(1)で表される化合物を生成する工程D。 - 前記R1~R4が、それぞれ独立して、フッ素原子、パーフルオロC1-C7アルキル基、又はパーフルオロC1-C7アルコキシ基である、請求項1に記載の製造方法。
- 前記R1がトリフルオロメチル基またはフッ素原子であり、R2~R4がいずれもフッ素原子である、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記Xが、ヒドロキシ基、フッ素原子、塩素原子、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、トリフルオロメトキシ、又は2,2,2-トリフルオロエトキシである、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記塩基が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、カリウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、マグネシウムメトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムエトキシド、及びマグネシウムエトキシドからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記工程Bにおける6.0~11.0のpHの範囲が6.0~10.0である、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記工程Bにおける炭酸ガスの添加量が、工程Aで得られる反応生成物に含有される式(3)で表される化合物の含有量に対し、100~10000mol%である、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記工程C及び工程Dが同じ反応器内で連続して行われる、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記R1がトリフルオロメチル基またはフッ素原子であり、
前記R2~R4がいずれもフッ素原子であり、
前記Xが、フッ素原子、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、又はi-プロポキシであり、
前記塩基が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であり、
前記Mが、カリウム原子又はナトリウム原子であり、
前記工程Bにおける6.0~11.0のpHの範囲が6.5~8.5であり、
前記工程Bにおける炭酸ガスの添加量が、工程Aで得られる反応生成物に含有される式(3)で表される化合物の含有量に対し、500~6000mol%である、
請求項1又は2に記載の製造方法。 - 前記R1がトリフルオロメチル基またはフッ素原子であり、
前記R2~R4がいずれもフッ素原子であり、
前記Xが、フッ素原子又はメトキシであり、
前記塩基が、炭酸カリウム及び水酸化カリウムからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であり、
前記Mが、カリウム原子であり、
前記工程Bにおける6.0~11.0のpHの範囲が6.9~7.9であり、
前記工程Bにおける炭酸ガスの添加量が、工程Aで得られる反応生成物に含有される式(3)で表される化合物の含有量に対し、600~5000mol%である、
請求項1又は2に記載の製造方法。 - 式(3):
[式中、R1~R4は、それぞれ独立して、フッ素原子又はエーテル性酸素を含んでもよいC1-C7フルオロアルキル基であり、Mは、アルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子である。]
で表される化合物、及び
式(4):
[式中、Yは、水素原子、又は一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換されてよいC1-C3アルキル基であり、R1~R4は前記と同じ。]
で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、並びに
炭酸ガスを含有する組成物であって、
炭酸ガスの含有量が、前記組成物の質量に対して、0.05~1000質量%である組成物。 - 前記炭酸ガスの含有量が、前記組成物の質量に対して、0.1~500質量%である請求項11に記載の組成物。
- 前記炭酸ガスの含有量が、前記組成物の質量に対して、0.1~100質量%である請求項11に記載の組成物。
- 前記R1~R4が、それぞれ独立して、フッ素原子、パーフルオロC1-C7アルキル基、又はパーフルオロC1-C7アルコキシ基である、請求項11又は12に記載の組成物。
- 前記R1がトリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、R2~R4がいずれもフッ素原子である、請求項11又は12に記載の組成物。
- 前記Yが、水素原子、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、トリフルオロメチル、又は2,2,2-トリフルオロエチルである、請求項11又は12に記載の組成物。
- 前記組成物は塩基をさらに含み、
前記R1がトリフルオロメチル基またはフッ素原子であり、
前記R2~R4がいずれもフッ素原子であり、
前記塩基が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であり、
前記Yが、メチル、エチル、n-プロピル、又はi-プロピルであり、
前記Mが、カリウム原子又はナトリウム原子であり、
前記水溶液のpHが6.5~8.5の範囲内であり、
前記炭酸ガスの含有量が、前記組成物の質量に対して、0.2~30質量%である、
請求項11に記載の組成物。 - 前記組成物は塩基をさらに含み、
前記R1がトリフルオロメチル基またはフッ素原子であり、
前記R2~R4がいずれもフッ素原子であり、
前記塩基が、炭酸カリウム及び水酸化カリウムからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であり、
前記Yが、メチルであり、
前記Mが、カリウム原子であり、
前記水溶液のpHが6.9~7.9の範囲内であり、
前記炭酸ガスの含有量が、前記組成物の質量に対して、0.3~17質量%である、
請求項11に記載の組成物。
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