以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下において参照する各図面では互いに共通する部材に同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態における支持装置1を示す斜視図である。この支持装置1は、天井吊り下げ物を天井空間に吊り下げた状態で支持する装置であり、図1に示す態様で天井空間に吊り下げられる。本実施形態では、天井吊り下げ物として、隠蔽式の空気調和機100を例示する。隠蔽式の空気調和機100は、上階の床を形成する床スラブやデッキプレートなどの上階床構造と天井パネルとの間の天井空間に隠蔽された状態で設置される空気調和機である。図1では、支持装置1がその空気調和機100に組み付けられた状態を示している。また、図2は、図1に示す支持装置1の正面図であり、図3は、図1に示す支持装置1の側面図である。これら各図に示すXYZ三次元座標系は、XY平面を水平面とし、Z方向を鉛直方向とする座標系であり、各図において互いに共通する座標系である。尚、他の図に示す三次元座標系も同様である。
天井吊り下げ物である空気調和機100は、平面視略矩形状の箱形ユニットである。本実施形態において、空気調和機100の左右方向とはXYZ三次元座標系におけるX方向に平行な方向であり、前後方向とは同座標系におけるY方向に平行な方向である。この空気調和機100は、左右両側面にボルト部材を接続するための接続部101を有する。また、空気調和機100は、後面側に空気を吸い込むための吸気口105を有し、前面側に空調された空気を吹き出すための吹出口104を有している。
支持装置1は、空気調和機100の上面近傍位置から鉛直方向上向きに延設される吊り部材2と、空気調和機100の側面を支持する支持部材3と、吊り部材2の下端部と支持部材3の上端部とを相互に連結する連結部材4とを備えている。
吊り部材2は、鉛直方向に沿って配置される複数の吊りボルト11を備えている。これら複数の吊りボルト11は、空気調和機100を天井空間に吊り下げるためのボルトである。例えば、吊りボルト11は、3分又は4分のボルト部材によって形成され、空気調和機100の設置高さ位置に応じて予め適切な長さにカットされている。本実施形態では、吊り部材2が4本の吊りボルト11を備えている場合を例示している。これら4本の吊りボルト11は、平面視矩形を成す四隅の位置にそれぞれ配置される。
吊りボルト11の上端部には、上階床構造の下面側に垂下するボルト部材に取り付けるための天井取付金具15が装着される。この天井取付金具15は、上階床構造に予め取り付けられているボルト部材に対し、吊りボルト11の上端部を連結するための金具である。例えば、天井取付金具15は、特開2020-12344号公報に記載されている「天井設置金具」と同様のものである。すなわち、天井取付金具15は、上階床構造に取り付けられるボルト部材を挿入可能な取付孔を有し、吊りボルト11の軸回りに回動することにより、取付孔をボルト部材の位置に適合させてボルト部材を取付孔へ挿入させることが可能な金具である。吊りボルト11の上端部に天井取付金具15を取り付けておくことにより、支持装置1を空気調和機100に組み付けた一体物をそのまま床面から持ち上げて上階床構造の下面に取り付けることが可能である。つまり、吊りボルト11の上端部に天井取付金具15を設けておくことにより、支持装置1を天井空間に吊り下げる前に、支持装置1を空気調和機100に対して先に組み付けておくことができるようになる。また、吊りボルト11の下端部は、連結部材4に固定される。
吊り部材2は、吊りボルト11の長さが所定長さ(例えば50cm程度)以上である場合、図1に示すように、複数の吊りボルト11のうち、互いに隣接する2本の吊りボルト11,11間に斜め補強材となるブレースボルト12が配置される。例えば、ブレースボルト12は、吊りボルト11と同径の3分又は4分のボルト部材によって構成され、2本の吊りボルト11,11間を斜め方向に横断させるために必要な長さに予めカットされる。このようなブレースボルト12は、平面視矩形の各辺に相当する位置に配置される。また、2本の吊りボルト11,11間には、2本のブレースボルト12,12が互いに交差するように配置される。吊りボルト11の上部及び下部の2箇所の位置にはブレース連結金具13が取り付けられる。ブレース連結金具13は、L型形状の金具であり、そのコーナー部が吊りボルト11に固定され、そのコーナー部からXY平面において直角方向に延びる平板部にブレースボルト12を固定することが可能である。ブレースボルト12の両端部は、そのブレース連結金具13に固定される。すなわち、ブレースボルト12の一端が一方の吊りボルト11の上部に取り付けられたブレース連結金具13に固定され、他端が他方の吊りボルトの下部に取り付けられたブレース連結金具13に固定される。これにより、4本の吊りボルト11は、合計8本のブレースボルト12によって相互に連結された状態に補強され、耐震強度が増す。そのため、吊りボルト11の長さが所定長さ以上である場合に地震が発生したとしても吊りボルト11の振れ幅を小さく抑制することができる。尚、2本のブレースボルト12,12が交差する交差部14には、図示を省略する交差連結金具を取り付け、2本のブレースボルト12,12の交差部14を相互に固定することがより好ましい。
尚、吊りボルト11の長さが所定長さ未満である場合には、仮に地震が発生しても吊りボルト11の振れ幅は小さいため、互いに隣接する2本の吊りボルト11,11間にブレースボルト12を配置しない構成としても良い。
支持部材3は、支持ボルト16によって構成される。例えば、支持ボルト16は、吊りボルト11と同径の3分又は4分のボルト部材によって構成される。支持ボルト16の上端部は、連結部材4に固定される。また、支持ボルト16は、空気調和機100の側面から所定間隔離れた位置を空気調和機100の側面と平行に鉛直方向に配置される。そして支持ボルト16の下端部は、空気調和機100の左右両側面の下部に設けられている接続部101に接続して固定される。例えば、接続部101はU字状の切欠が設けられた平板部を有しており、支持ボルト16の下端部はその切欠に挿通され、2つのナットで平板部を挟み込んだ状態に締結されることにより、接続部101に固定される。これにより、支持部材3は、空気調和機100の側面を支持する状態となる。
連結部材4は、仮止め状態のときに所定の水平軸周りに回動可能な回動部材17を備えている。図4は、回動部材17の構成例を示す斜視図である。この回動部材17は、第1部材21と、第2部材22と、ボルト23と、ナット24とを備えている。
第1部材21は、吊りボルト11の下端部を固定するための部材であり、全体として概略コ字状の金具として形成される。すなわち、第1部材21は、互いに対向する2つの壁部211,212と、それら2つの壁部211,212の端部を接続する平板部213とを備えている。2つの壁部211,212の中央には、ボルト23の軸部を挿通する孔21a,21bが形成されている。また、平板部213の中央には、吊りボルト11の下端部を挿通する孔21cが形成されている。吊りボルト11の下端部は、平板部213の孔21cに挿通され、吊りボルト11に装着される2つのナット25a,25bで平板部213を挟み込んだ状態に締め付けることにより、第1部材21の平板部213に固定される。
第2部材22は、支持ボルト16の上端部を固定するための部材であり、第1部材21と同様に全体として概略コ字状の金具として形成される。すなわち、第2部材22は、互いに対向する2つの壁部221,222と、それら2つの壁部221,222の端部を接続する平板部223とを備えている。例えば、2つの壁部221,222の外面どうしの間隔は、第1部材21の2つの壁部211,212の内面どうしの間隔と同じ間隔、又は、それよりも若干小さい間隔として形成される。また、2つの壁部211,222の先端角部は、面取りしたR形状としておくことが好ましい。2つの壁部221,222の中央には、ボルト23の軸部を挿通する孔22a,22bが形成されている。また、平板部223の中央には、支持ボルト16の上端部を挿通する孔22cが形成されている。支持ボルト16の上端部は、平板部223の孔22cに挿通され、支持ボルト16に装着される2つのナット25c,25dで平板部223を挟み込んだ状態に締め付けることにより、第2部材22の平板部223に固定される。
第2部材22は、2つの壁部221,222が第1部材21の2つの壁部211,212の内側に配置され、2つの壁部221,222に形成された孔22a,22bが第1部材21に形成された孔21a,21bと連通する状態となるように嵌め込まれる。その状態で、ボルト23の軸部が第1部材21及び第2部材22に形成された孔21a,22a,22b,21bに挿通され、ボルト23の軸部にナット24が装着される。ボルト23とナット24とが仮止め状態のとき、第1部材21及び第2部材22は、ボルト23の軸部を中心に相対回転可能な状態となる。これに対し、ボルト23とナット24とがきつく締結された完全締着状態のとき、第1部材21及び第2部材22は、ボルト23の軸部を中心に相対回転しない固定状態となる。
図5は、回動部材17によって形成される連結部材4の姿勢変化を示す図である。回動部材17のボルト23とナット24とが仮止め状態であるとき、回動部材17は、ボルト23の軸部を中心に第1部材21と第2部材22とを相対回転させることによって、図5(a)に示す第1態様と、図5(b)に示す第2態様との間で姿勢変化する。回動部材17が第1態様であるとき、吊りボルト11及び支持ボルト16は、鉛直方向に沿って同一直線上に位置する。これに対し、回動部材17が第2態様であるとき、吊りボルト11及び支持ボルト16は、互いに同一直線上にはなく、回動部材17を介して折れ曲がった状態となる。つまり、回動部材17は、ボルト23とナット24とを仮止め状態とすることにより、支持ボルト16に対する吊りボルト11の姿勢を第1態様から第2態様に変化させることができるのである。また、回動部材17は、ボルト23とナット24とを完全締着状態とすることにより、支持ボルト16に対する吊りボルト11の姿勢を第1態様とした状態で完全に固定することができる。
したがって、本実施形態の連結部材4は、上記のような回動部材17の機能により、吊り部材2を鉛直方向上向きに立設させた状態から空気調和機100の上面側に傾倒させ状態に折り畳むことが可能である。本実施形態の支持装置1は、そのような連結部材4を利用することにより、工場において、支持装置1を空気調和機100に取り付け、工場から施工現場へ搬送する際には吊り部材2を空気調和機100の上面側に折り畳んだ状態とすることを可能にする。これにより、空気調和機100に組み付けられた支持装置1の容積を低減し、運搬車両に多くの支持装置を積載することを可能にすることで、従来よりも搬送効率を向上させるようにしている。
図6は、空気調和機100に組み付けられた支持装置1から空気調和機100の前面側及び後面側に配置されたブレースボルト12を取り外した状態を示す図である。このように互いに平行な2つの面に配置されているブレースボルト12が未装着状態であるとき、回動部材17のボルト23とナット24とを仮止め状態とすることにより、支持装置1は、吊り部材2を空気調和機100の上面側に折り畳むことができる。支持装置1は、吊り部材2に組み付けられる複数のブレースボルト12のうち、吊り部材2を傾倒させる方向と平行な面内に配置されているブレースボルト12が未装着であるときに、吊り部材2を折り畳み可能である。
図7は、左右両側面に配置された2つの吊り部材2のうちの一方を空気調和機100の上面側に傾倒させて折り畳んだ状態を示す図である。また、図8は、2つの吊り部材2の両方を空気調和機100の上面側に傾倒させて折り畳んだ状態を示す図である。例えば、空気調和機の100の左右両側面側に配置された2つの吊り部材2,2の下端部に接続された回動部材17を仮止め状態とし、2つの吊り部材2,2を1つずつ順番に折り畳むことにより、支持装置1を、図6に示す状態から図7に示す状態へと姿勢変化させ、更に図7に示す状態から図8に示す状態へと姿勢変化させることができる。図8に示すように、支持装置1の吊り部材2が空気調和機100の上面側に折り畳まれた状態になると、支持装置1において吊り部材2が占める容積を小さくすることができる。言い換えると、空気調和機100に支持装置1が組み付けられた状態の容積を、空気調和機100単体の容積とほぼ同一視できる状態となる。そのため、図8に示すように吊り部材2を空気調和機100の上面側に折り畳んだ状態とすることで運搬車両の荷台に支持装置1が組み付けられた空気調和機100を従来よりも多数積載することができる。例えば、運搬車両の荷台に、図8に示す空気調和機100を上下方向に多段積載することができるようになる。
以上のように、本実施形態の支持装置1は、空気調和機100の上面近傍位置から鉛直方向上向きに延設される吊り部材2と、空気調和機100の側面を支持する支持部材3と、吊り部材2の下端部と支持部材3の上端部とを相互に連結する連結部材4とを備えており、連結部材4は、吊り部材2を鉛直方向上向きに立設させた状態から傾倒させた状態に折り畳み可能な構成である。このような構成を有する支持装置1は、空気調和機100に組み付けられた状態で吊り部材2を傾倒させた状態に折り畳むことにより、支持装置1が占有する容積を小さくすることができる。それ故、工場において予め支持装置1を空気調和機に100に組み付け、吊り部材2を折り畳んだ状態で工場から施工現場に搬送する際の搬送効率の低下を抑制することが可能である。そして施工現場では、傾倒させた状態の吊り部材2を鉛直方向に立設させた状態で固定し、更にブレースボルト12を追加的に取り付けるだけで支持装置1が完成する。そのため、施工現場において支持装置1を作成するための作業負担を従来よりも軽減することができる。それ故、施工現場において熟練度の高い作業者の人数が少ない場合であっても、作業負担が軽減されているので、作業の遅延が生じることを未然に防止することができる。
そして施工現場では、空気調和機100に組み付けられた支持装置1が完成すると、昇降台などを用いて空気調和機100が持ち上げられ、吊り部材2の上端部に設けられた天井取付金具15が上階床構造の下面から垂下するボルト部材に固定される。これにより、空気調和機100は、天井空間に吊り下げられた状態に設置される。したがって、本実施形態の支持装置1を用いれば、施工現場における空気調和機100の設置作業を効率的に行うことができるようになる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について説明する。図9は、本発明の第2実施形態における支持装置1を示す斜視図である。図9では、支持装置1が空気調和機100に組み付けられた状態を示している。支持装置1は、図9に示す態様で天井空間に吊り下げられる。また、図10は、図9に示す支持装置1の正面図であり、図11は、図9に示す支持装置1の側面図である。
本実施形態では、天井吊り下げ物として、隠蔽式の空気調和機120を例示する。この空気調和機120は、第1実施形態と同様、隠蔽式の空気調和機であり、空気調和機本体130と、吹出チャンバ140と、吸気チャンバ150とを備えている。空気調和機本体130は、第1実施形態で説明した空気調和機100と同様の構成を有している。ただし、本実施形態の空気調和機本体130は、後面側にフィルタユニット135を備えている。そのフィルタユニット135の更に後面側に、吸気チャンバ150が接続される。この吸気チャンバ150は、内部が中空の箱形ユニットであり、その側面の少なくとも1箇所に図示を省略するダクト接続部が設けられ、そのダクト接続部に外気を取り込むためのダクトが接続される。また、空気調和機本体130の前面側には、吹出チャンバ140が接続される。吹出チャンバ140も内部が中空の箱形ユニットであり、空気調和機本体130において空調された空気を室内へ供給するための複数のダクト(図示省略)が接続される。
本実施形態の支持装置1は、上記のように空気調和機本体130の前後方向に吹出チャンバ140及び吸気チャンバ150が装着された空気調和機120を天井空間に吊り下げた状態に支持する。この支持装置1は、空気調和機120の上面近傍位置から鉛直方向上向きに延設される吊り部材2と、空気調和機本体130の側面を支持する支持部材3と、吊り部材2の下端部と支持部材3の上端部とを相互に連結する連結部材4と、吹出チャンバ140及び吸気チャンバ150の端面を支持する支持部材5とを備えている。
吊り部材2は、鉛直方向に沿って配置される複数の吊りボルト11を備えている。これら複数の吊りボルト11は、空気調和機120を天井空間に吊り下げるためのボルトであり、第1実施形態で説明したものと同様である。本実施形態においても、吊り部材2が4本の吊りボルト11を備えている場合を例示している。これら4本の吊りボルト11は、平面視矩形を成す四隅の位置にそれぞれ配置される。
吊りボルト11の上端部には、第1実施形態と同様に、上階床構造の下面側に垂下するボルト部材に取り付けるための天井取付金具15が装着される。吊りボルト11の上端部に天井取付金具15を設けておくことにより、支持装置1を天井空間に吊り下げる前に、支持装置1を空気調和機120に対して先に組み付けておくことができるようになる。また、吊りボルト11の下端部は、連結部材4に固定される。
また、本実施形態では、吊りボルト11の長さが所定長さ(例えば50cm程度)以上である場合を例示している。そのため、図9に示すように、複数の吊りボルト11のうち、互いに隣接する2本の吊りボルト11,11間に斜め補強材となるブレースボルト12が配置される。吊りボルト11に対するブレースボルト12の取付態様は、第1実施形態と同様である。すなわち、ブレースボルト12は、空気調和機120の前面、後面及び左右両側面のそれぞれに平行な4つの面内において交差状態に取り付けられる。
尚、吊りボルト11の長さが所定長さ未満である場合には、互いに隣接する2本の吊りボルト11,11間にブレースボルト12を配置しない構成としても良い。
支持部材3は、支持ボルト16によって構成される。支持ボルト16の上端部は、連結部材4に固定される。また、支持ボルト16は、空気調和機本体130の側面から所定間隔離れた位置を空気調和機本体130の側面と平行に鉛直方向に配置される。そして支持ボルト16の下端部は、空気調和機本体130の左右両側面の下部に設けられている接続部131に接続して固定される。接続部131に対する支持ボルト16の取付態様は、第1実施形態で説明したものと同様である。また、支持ボルト16の上端部は、連結部材4に固定される。
本実施形態の連結部材4は、フレーム枠体30を備えて構成される。フレーム枠体30は、空気調和機120の上面近傍位置において第1の方向(X方向)に沿って配置される一対の第1フレーム部材31,31と、空気調和機120の上面近傍位置において第1フレーム部材31,31と直交する第2の方向(Y方向)に沿って配置される一対の第2フレーム部材32,32とを備えており、それら第1フレーム部材31,31と第2フレーム部材32,32とが井桁状に組み付けられることによって構成される。例えば、第1フレーム部材31,31及び第2フレーム部材32,32のそれぞれは、断面L型の金属製アングル材によって構成され、互いに直角を成す縦板部と横板部とを備えている。
例えば第1フレーム部材31,31は、空気調和機本体130の左右方向(X方向)の長さよりも長尺であり、横板部が空気調和機本体130の上面に接合し、且つ、両端部が空気調和機本体130の左右両側に突出した状態に配置される。また、第1フレーム部材31,31の両端部は、空気調和機本体130の左右両側面に設けられている接続部131の上方位置に配置される。支持部材3として設けられる支持ボルト16の上端部は、その第1フレーム部材31,31の突出する両端部の横板部に接続固定される。例えば、第1フレーム部材31,31の両端の横板部には、支持ボルト16を挿通する孔が形成され、支持ボルト16の上端部がその孔に挿通される。そして支持ボルト16の装着される2つのナットで第1フレーム部材31,31の横板部を挟み込んだ状態に締め付けることにより、支持ボルト16の上端部が第1フレーム部材31,31に固定される。
また、一対の第1フレーム部材31,31の縦板部には、Y方向に沿って配置される連結ボルト33が接続される。すなわち、一対の第1フレーム部材31,31は、連結ボルト33によって互いに連結固定され、仮に地震が発生したとしても、互いの相対位置を変化させないように固定される。また、連結ボルト33の両端部は、第1フレーム部材31,31から空気調和機本体130の前後方向両端面を超える位置まで延設される。そして連結ボルト33の両端部には、押え板34が取り付けられる。この押え板34は、空気調和機本体130の前後方向両端面の上部に係合する。したがって、一対の第1フレーム部材31,31は、空気調和機本体130の上面に位置固定されており、空気調和機本体130と一体となっている。
第2フレーム部材32,32は、空気調和機120の上面から所定間隔離れた高さ位置に取り付けられる。すなわち、第2フレーム部材32,32は、第1フレーム部材31,31よりも若干高い位置に配置される。そして吊り部材2として設けられる吊りボルト11の下端部が、第2フレーム部材32,32の横板部に接続固定される。例えば、第2フレーム部材32,32の横板部には、吊りボルト11を挿通する孔が形成され、吊りボルト11の下端部がその孔に挿通される。そして吊りボルト11の装着される2つのナットで第2フレーム部材32,32の横板部を挟み込んだ状態に締め付けることにより、吊りボルト11の下端部が第2フレーム部材32,32に固定される。
また、フレーム枠体30は、第2フレーム部材32,32を第1フレーム部材31,31から所定高さの位置で保持する保持部材35を備えている。この保持部材35は、コイルバネなどで構成される防振部材36を備えており、その防振部材36を介して第2フレーム部材32,32を保持する。防振部材36は、空気調和機120の運転稼働中に空気調和機本体130で発生する微小な振動が第2フレーム部材32,32に伝わることを防止する部材である。保持部材35が防振部材36を介して第2フレーム部材32,32を保持することにより、空気調和機120に運転中に発生する振動が吊りボルト11を介して上階床構造に伝わることを防止することができる。更に、保持部材35は、第1フレーム部材31,31に対して仮止め状態のときに所定の水平軸周りに回動可能なように構成される。
図12は、保持部材35の取付態様を示す拡大図である。保持部材35は、保持金具35aと、ボルト部材35bと、防振部材36とを備えている。保持金具35aは、第1板部351と第2板部352とを有し、これら第1板部351と第2板部352とが互いに直角を成す断面L型の金具である。第2板部352は、所定長さを有し、その一端から第1板部351が第2板部352に対して直角方向に延びている。第1板部351の中央部には、ボルト部材35bを挿通する孔が設けられており、その孔に防振部材36が装着されている。また、第2板部352には、ボルト381の軸部382を挿通する孔353が形成されている。
防振部材36は、コイルバネなどで構成される弾性体361と、第1板部351の孔に装着される装着部362と、ワッシャーなどで構成される支持体363とを備えている。第1板部351の孔に装着される装着部362は、その内側にボルト部材35bを挿通可能な孔を有している。また、装着部362は、第1板部351の下面側で弾性体361の上端部を保持するように構成される。弾性体361は、その上端部が装着部362に装着され、下端部に支持体363が装着される。
ボルト部材35bは、装着部362の内側の孔よりも小径であり、その軸部が装着部362の孔に遊挿され、更に弾性体361の内側に挿通される。そしてボルト部材35bの下端部にナット373が装着される。ナット373は、ボルト部材35bに螺合した状態で支持体363の下面に接合するように配置される。
一方、第1フレーム部材31は、上述したように互いに直角を成す縦板部311と横板部312とを有している。第1フレーム部材31の横板部312には、端部近傍の所定位置に上述した支持ボルト16の上端部を固定するための孔31bが設けられている。また、第1フレーム部材31の縦板部311には、所定位置に保持部材35を取り付けるための取付孔31aが設けられている。例えば、取付孔31aは、図12に示すように、上下方向(Z方向)に所定長さを有する長孔として形成される。
また、第2フレーム部材32は、上述したように互いに直角を成す縦板部321と横板部322とを有している。第2フレーム部材32の横板部322の所定位置には、ボルト部材35bの上端部を固定するための孔32aが設けられる。また、第2フレーム部材32の横板部322には、吊りボルト11の下端部を固定するための孔32bも設けられる。
保持部材35は、第2板部352に設けられた孔353を第1フレーム部材31の縦板部311に形成された孔31aに整合させた状態で、ボルト381の軸部382がそれぞれの孔353,31aに挿通され、軸部382の先端にワッシャー384とナット383が装着されることによって第1フレーム部材31に取り付けられる。また、保持部材35は、ボルト部材35bにナット371とワッシャー372とを装着した状態でボルト部材35bの先端を第2フレーム部材32の横板部322に形成された孔32aに差し込み、横板部322の上面側でボルト部材35bの先端にワッシャー375とナット374とが装着されることによって第2フレーム部材32に取り付けられる。つまり、ボルト部材35bは、2つのナット371,374で第2フレーム部材32の横板部322を挟み込むことによって軸部の所定位置が第2フレーム部材32の横板部322に固定される。
図13は、保持部材35が第1フレーム部材31と第2フレーム部材32とを相互に連結した状態を示す図である。保持部材35は、保持金具35a(第2板部352)の下端を第1フレーム部材31の横板部312に対して接合させた状態で第1フレーム部材31に取り付けられる。また、保持部材35のボルト部材35bは、下端部が防振部材36によって保持され、上端部が第2フレーム部材32を支持している。ボルト部材35bに対する第2フレーム部材32の固定位置は、ボルト部材35bの軸方向に調整可能であるため、その固定位置を調整することにより、第1フレーム部材31に対する第2フレーム部材32の高さ位置を調整することができる。このように第2フレーム部材32は、防振部材36を介して第1フレーム部材31に接続されるため、空気調和機120の運転稼働中に発生する振動が、防振部材36によって吸収される。そのため、空気調和機120の振動が第2フレーム部材32に伝わることはない。
上記のような保持部材35は、保持金具35aを第1フレーム部材31に固定するボルト381とナット383との締め付け状態を緩めた仮止め状態のとき、ボルト381の軸部382を中心に回動可能であり、連結部材4の姿勢(第1フレーム部材31に対する第2フレーム部材32の姿勢)を変化させることができる。図14及び図15は、保持部材35を仮止め状態とした場合の連結部材4の姿勢変化を示す図である。ボルト381の軸部382は、第1フレーム部材31の縦板部311に長孔として形成された取付孔31aに挿通されている。そのため、ボルト381とナット383とが仮止め状態であるとき、図14に示すように第2フレーム部材32を矢印F1方向(鉛直上向き)に持ち上げると、保持部材35は、上方に持ち上げられ、保持金具35a(第2板部352)の下端と第1フレーム部材31の横板部312との間に隙間Dが生じる。この隙間Dが、保持金具35aの回動を許容し、ボルト381の軸部382を中心に保持部材35を回動させることができるようになる。図15は、保持部材35を回動させた状態を示している。ボルト381とナット383とが仮止め状態であるとき、保持部材35は、水平方向に配置されているボルト381の軸部382を中心に保持金具35aを回動させることにより、図13に示す第1態様と、図15に示す第2態様との間で姿勢変化する。尚、図15では、第2フレーム部材32をR方向に回転させた場合を例示している。保持部材35が第1態様であるとき、保持金具35a及びボルト部材35bが鉛直方向に沿って配置された状態である。これに対し、保持部材35が第2態様であるとき、保持金具35aが傾倒した状態となり、更にボルト部材35bも略水平方向に傾倒した状態となる。このとき、第2フレーム部材32は、縦板部321が略水平な姿勢となり、横板部322が立設した姿勢となって横板部322の先端が第1フレーム部材31の縦板部311の上端に接合する。つまり、第2フレーム部材32は、第1態様から第2態様に変化することに伴い、その姿勢がほぼ90度変化し、第1フレーム部材31によって支持された状態となる。このように保持部材35が第1態様から第2態様に姿勢変化することに伴い、第2フレーム部材32に固定されている吊り部材2は、鉛直方向上向きに立設した状態から空気調和機120の上面側に傾倒した状態に折り畳まれる。
次に、支持部材5について説明する。上述のように、支持部材5は、吹出チャンバ140及び吸気チャンバ150の端面を支持する部材である。支持部材5は、吹出チャンバ140及び吸気チャンバ150の端面の左右両側に取り付けられる。この支持部材5は、支持ボルト40と、支持金具41と、ボルト固定金具42と、防振部材50とを備えている。支持金具41は、吹出チャンバ140及び吸気チャンバ150の左右両側のそれぞれに取り付けられる2種類の支持金具41a,41bを備えている。これら支持金具41a,41bは、互いに左右反転した形状を有する金具である。
図16は、支持金具41a,41bの取付態様を示す図である。尚、図16(a)は、2種類の支持金具41a,41bのうちの一方の支持金具41aの取付態様を示しており、図16(b)は、他方の支持金具41bの取付態様を示している。これら支持金具41a,41bは、互いに左右反転した形状を有する点が相違しており、その他の点は互いに共通している。
支持金具41a,41bは、吹出チャンバ140又は吸気チャンバ150の端面に固定される板状の固定部45と、その固定部45の上端に接続され、略水平に配置される平板部44と、平板部44の左右方向の端部に接続され、第2フレーム部材32の縦板部321と略平行な板状の保持部47とを備えている。この保持部47の上端は、第2フレーム部材32の上端位置と略同一の高さ位置まで延設される。
固定部45は、例えばビスなどの締結部材が打ち込まれることによって吹出チャンバ140又は吸気チャンバ150の端面に固定される。また、平板部44には、保持部47に向かって形成されるスリット46が設けられる。このスリット46は、支持ボルト40を挿通可能な幅を有している。また、保持部47には、平板部44に形成されたスリット46と連通するスリット48が上下方向に形成される。保持部47の下端部は、平板部44よりも更に下方に延設されており、その延設された部分によって防振部材50が横方向(X方向)に滑ることを規制する規制部49が形成されている。
支持ボルト40は、その上端部がボルト固定金具42によって第2フレーム部材32の縦板部321に固定される。すなわち、ボルト固定金具42は、支持ボルト40の外周面に係合するU字状の凹部を有し、その凹部に支持ボルト40を収容し、ボルトとナットによって第2フレーム部材32に固定されることにより、支持ボルト40を第2フレーム部材32の縦板部321との間に挟み込んだ状態で固定する。
また、支持ボルト40の下端部には、ゴムなどの弾性体で形成された円錐台状の防振部材50が装着される。円錐台状の防振部材50は、その中心に支持ボルト40を挿通する孔が設けられており、その孔に支持ボルト40の下端部が挿通される。そして防振部材50の下面から突出する支持ボルト40の先端にワッシャーとナット51とが装着される。そのナット51の位置を調整することにより、防振部材50の上面が平板部44の下面に接合した状態となり、防振部材50が吹出チャンバ140又は吸気チャンバ150の端面を支持するようになる。このようにして支持ボルト40が防振部材50を介して吹出チャンバ140又は吸気チャンバ150の端面を支持することにより、空気調和機本体130の前後に装着される吹出チャンバ140又は吸気チャンバ150を空気調和機本体130と平行な状態に保持することができる。
また、図16に示すように支持部材5が吹出チャンバ140又は吸気チャンバ150を支持している状態で仮に地震が発生し、支持ボルト40が振動した場合であっても、平板部44の下面を支持する防振部材50の横滑りが規制部49によって規制される。そのため、防振部材50が平板部44の下面を支持する状態が良好に維持されるので、支持ボルト40が保持部47に形成されたスリット48に抜けてしまうことを防止することができる。
上記のような構成の支持部材5は、連結部材4に設けられている保持部材35が第1態様から第2態様に姿勢変化することに伴い、支持ボルト40の姿勢を変化させることができる。図17は、支持ボルト40の姿勢変化を示す図である。保持部材35が第1態様から第2態様に変化すると、支持部材5は、図16に示す状態から図17に示す状態に姿勢変化する。図17(a)は、2種類の支持金具41a,41bのうちの一方の支持金具41aに取り付けられた支持ボルト40の姿勢変化を示しており、図17(b)は、他方の支持金具41bに取り付けられた支持ボルト40の姿勢変化を示している。例えば、作業者は、保持部材35の姿勢を第1態様から第2態様に変化させるとき、吹出チャンバ140及び吸気チャンバ150の端部を持ち上げておく。吹出チャンバ140及び吸気チャンバ150の端部を持ち上げれば、平板部44の下面が防振部材50から浮いた状態となり、規制部49の先端(下端)が防振部材50の上面よりも高くなる。そのため、保持部材35の姿勢が第1態様から第2態様に変化することに伴い、第2フレーム部材32が回動すると、支持ボルト40は、図16(a),(b)に示す状態から図17(a),(b)に示す状態へと変位する。つまり、支持ボルト40は、鉛直方向に立設した姿勢から略水平方向に傾倒した状態に変位する。このとき、ボルト固定金具42や防振部材50を支持ボルト40から取り外す必要がない。そのため、支持部材5を簡単に姿勢変化させることができる。
したがって、本実施形態の支持装置1は、連結部材4として設けられているフレーム枠体30は、保持部材35が第1フレーム部材31に対して仮止め状態であるときに吊り部材2を傾倒させた状態に折り畳み可能な構成となっている。本実施形態の支持装置1は、そのようなフレーム枠体30(連結部材4)を利用することにより、工場において、支持装置1を空気調和機120に取り付け、工場から施工現場へ搬送する際には吊り部材2を空気調和機120の上面側に折り畳んだ状態とすることを可能にする。これにより、空気調和機120に組み付けられた支持装置1の容積を低減し、運搬車両に多くの支持装置1を積載することを可能にしている。これにより、従来よりも搬送効率が向上する。
図18は、空気調和機120に組み付けられた支持装置1から空気調和機120の前面側及び後面側に配置されたブレースボルト12を取り外した状態を示す図である。このように互いに平行な2つの面に配置されているブレースボルト12が未装着状態であるとき、保持部材35を第1フレーム部材31に対して仮止め状態とすることにより、支持装置1は、吊り部材2を空気調和機120の上面側に折り畳むことができる。
図19は、左右両側面に配置された2つの吊り部材2のうちの一方を空気調和機120の上面側に傾倒させて折り畳んだ状態を示す図である。また、図20は、2つの吊り部材2の両方を空気調和機120の上面側に傾倒させて折り畳んだ状態を示す図である。例えば、フレーム枠体30に設けられている保持部材35を仮止め状態とし、2つの吊り部材2,2を1つずつ順番に折り畳むことにより、支持装置1を、図18に示す状態から図19に示す状態へと姿勢変化させ、更に図19に示す状態から図20に示す状態へと姿勢変化させることができる。図20に示すように、支持装置1の吊り部材2が空気調和機120の上面側に折り畳まれた状態になると、支持装置1において吊り部材2が占める容積を小さくすることができる。言い換えると、空気調和機120に支持装置1が組み付けられた状態の容積を、空気調和機120単体の容積とほぼ同一視できる状態となる。そのため、図20に示すように吊り部材2を空気調和機100の上面側に折り畳んだ状態とすることで運搬車両の荷台に支持装置1が組み付けられた空気調和機120を従来よりも多数積載することができる。例えば、運搬車両の荷台に、図20に示す空気調和機120を上下方向に多段積載することができる。
以上のように、本実施形態の支持装置1は、第1実施形態と同様に、空気調和機100の上面近傍位置から鉛直方向上向きに延設される吊り部材2と、空気調和機100の側面を支持する支持部材3と、吊り部材2の下端部と支持部材3の上端部とを相互に連結する連結部材4とを備えている。本実施形態の連結部材4は、上述のようにフレーム枠体30として構成されている。このフレーム枠体30は、第1フレーム部材31と第2フレーム部材32とが保持部材35によって井桁状に組み付けられることにより形成される。そして、保持部材35が仮止め状態であるときに、第1フレーム部材31に対して第2フレーム部材32を傾倒させることが可能である。第2フレーム部材32を傾倒させることにより、連結部材4は、吊り部材2を鉛直方向上向きに立設させた状態から傾倒させた状態に折り畳み可能である。
このような構成を有する支持装置1は、空気調和機120に組み付けられた状態で吊り部材2を傾倒させた状態に折り畳むことにより、支持装置1が占有する容積を小さくすることができる。それ故、工場において予め支持装置1を空気調和機に120に組み付け、吊り部材2を折り畳んだ状態で工場から施工現場に搬送する際の搬送効率の低下を抑制することが可能である。つまり、支持装置1が組み付けられた空気調和機120を効率よく、工場から施工現場に搬送することができる。そして施工現場では、傾倒させた状態の吊り部材2を鉛直方向に立設させ、仮止め状態としておいた保持部材35を第1フレーム部材31に対して完全に固定し、更にブレースボルト12を追加的に取り付けるだけで支持装置1が完成する。そのため、施工現場において支持装置1を作成するための作業負担を従来よりも軽減することができる。それ故、施工現場において熟練度の高い作業者の人数が少ない場合であっても、作業負担が軽減されているので、作業の遅延が生じることを未然に防止することができる。
そして施工現場では、空気調和機120に組み付けられた支持装置1が完成すると、昇降台などを用いて空気調和機120が持ち上げられ、吊り部材2の上端部に設けられた天井取付金具15が上階床構造の下面から垂下するボルト部材に固定される。これにより、空気調和機120は、天井空間に吊り下げられた状態に設置される。したがって、本実施形態の支持装置1を用いれば、施工現場における空気調和機120の設置作業が軽減され、その作業を効率的に行うことができるようになる。
また、本実施形態の支持装置1は、工場で空気調和機120に組み付けられるものに限られず、施工現場で空気調和機120に組み付けるようにしても構わない。この場合、空気調和機120は、支持装置1とは別に施工現場に搬送され、施工現場において支持装置1が組み付けられる。支持装置1は、それ単独で工場から施工現場へ搬送する際も、上述したように吊り部材2を折り畳んだ状態で搬送することにより、搬送効率を向上させることができる。
図21は、吊り部材2を折り畳んだ状態の支持装置1を示す図である。支持装置1は、工場において図21に示すような状態に作成され、工場から施工現場へ搬送される。つまり、支持装置1は、互いに平行な2つの面に配置されるブレースボルト12を未装着状態とし、更に保持部材35を第1フレーム部材31に対して仮止め状態として、吊り部材2を折り畳んだ状態に作成される。これにより、支持装置1において吊り部材2が占める容積を小さくすることができる。そして図21に示す状態の支持装置1が輸送車両に積載され、施工現場へ搬送される。このとき、吊り部材2の容積が小さいため、輸送車両は多数の支持装置1を積載して搬送することができる。
そして施工現場では、傾倒させた状態の吊り部材2を鉛直方向に立設させ、仮止め状態としておいた保持部材35を第1フレーム部材31に対して完全に固定し、更にブレースボルト12を追加的に取り付けるだけで支持装置1が完成する。そのため、施工現場において支持装置1を作成するための作業負担を従来よりも軽減することができる。その後、完成した支持装置1を空気調和機120に組み付けることで支持装置1が空気調和機120と一体物となる。尚、吊り部材2を鉛直方向に立設させる工程は、支持装置1を空気調和機120に組み付けた後に行うようにしても構わない。
支持装置1が空気調和機120に組み付けられると、昇降台などを用いて空気調和機120が持ち上げられ、吊り部材2の上端部に設けられた天井取付金具15が上階床構造の下面から垂下するボルト部材に固定される。これにより、空気調和機120は、天井空間に吊り下げられた状態に設置される。このように本実施形態の支持装置1は、空気調和機120とは別に施工現場に搬送される場合であっても、施工現場における作業を軽減することが可能である。
(変形例)
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態において説明したものに限定されるものではない。すなわち、本発明には、上記各実施形態において説明したものに種々の変形例を適用したものの含まれる。
例えば、上記実施形態では、天井吊り下げ物の一例として、空気調和機100,120を例示した。しかし、本実施形態の支持装置1による天井吊り下げ物は、空気調和機100,120に限られない。すなわち、上述した支持装置1は、概略箱形形状を有する天井吊り下げ物を上階床構造の下面側に吊り下げた状態で支持することができる装置である。
また、上記実施形態では、空気調和機100,120の側面の下部にボルト部材を接続するための接続部101,131が設けられており、支持部材3として設けられる支持ボルト16が空気調和機100,120の側面の下部に設けられた接続部101,102を支持する例を説明した。しかし、空気調和機100,120において接続部101,131が設けられる位置は、必ずしも側面の下部に限られない。すなわち、本発明において、支持部材3が支持する空気調和機100,120の接続部101,131は、空気調和機100,120の側面の任意の高さ位置に設けられていても良い。例えば、空気調和機100,120の側面の上端近傍位置に接続部101,131が設けられているものであっても構わない。この場合、接続部101,131は、空気調和機100,120の上面と面一の状態で側面に設けられているものであっても良い。
また、上記第2実施形態では、フレーム枠体30を構成する第1フレーム部材31と第2フレーム部材32とが保持部材35によって異なる高さ位置に保持される例を説明した。しかし、第1フレーム部材31と第2フレーム部材32とは、必ずしも異なる高さ位置に設けられるものに限られない。すなわち、第1フレーム部材31と第2フレーム部材32とは同一平面内で組み付けられるものであっても構わない。例えば、第1フレーム部材31の両端部に対して第2フレーム部材32の端部を接続することにより、同一平面内で矩形状のフレーム枠体を形成することができる。また、第1フレーム部材31と第2フレーム部材32とを同一平面内で組み付けたフレーム枠体を形成する場合、第2フレーム部材32を第1フレーム部材31に対して仮止め状態としたときに、第2フレーム部材32が第1フレーム部材31に対して回動可能な構成とすることにより、吊り部材2を折り畳むことが可能となる。
また、上記実施形態では、空気調和機100,120の前面側及び後面側に配置されるブレースボルト12が未装着状態であるときに、吊り部材2を空気調和機100,120の左右方向に折り畳む例を説明した。しかし、これに限られるものではなく、空気調和機100,120の左右両側面と平行な面内に配置されるブレースボルト120を未装着状態とし、吊り部材2を空気調和機100,120の前後方向に向けて折り畳むようにしても構わない。例えば第2実施形態の場合には、第2フレーム部材32に対して吊りボルト11の下端部を接続する孔を空気調和機120の前後方向(Y方向)に所定長さを有する長孔とすれば、吊りボルト11の下端部に装着されるナットを緩めることにより、吊り部材2を空気調和機120の前後方向に折り畳むことができるようになる。