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JP7633704B2 - 多視点映像撮影装置 - Google Patents
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JP7633704B2 - 多視点映像撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、外科手術や解剖等に用いられる多視点映像撮影装置に関する。
外科手術の基本は開腹、開胸下の広い術部で行われる直視下型手術であり、高難度手術においても様々な不測の事態に対応することができる確実な術式である。しかし、外科医は自分の目で見た情報だけを基にこの直視下型手術を行っているのが現状で、この方法は100年以上も続く近代外科の歴史の中でも、ほとんど改善されていない。
直視下型手術を飛行機の操縦に例えると、現代の外科医は、未だに長時間のフライトを何のサポートもなく、有視界飛行で操縦しているパイロットのような状況にあり、その意味で外科手術の分野はIT技術から取り残された分野であるとも言える。
これに対し、近年、内視鏡を患者の腹部あるいは胸部に挿入し、内視鏡の映像を大画面のモニタで表示して手術を行う、鏡視下手術が急速に普及している。この鏡視下手術では、一つの鮮明な拡大映像情報を参加メンバー全員で共有することができ、安全性の向上に寄与している。さらに、術部の中心を捉えた映像を簡単に記録してアーカイブ化することができるので、若手外科医や学生と振り返り学習をする、外科教育用の外科教材を作成する上でも貢献している面が大きい。
近年、腹腔鏡手術の適応は格段に広がり、多くの高難度の手術を行うまでになっているが、部分的に拡大された術部画像を見ながら、不自由な器具を使って行う術式には、かえってトラブルを起こすリスクもある。このため、直視下手術は、依然として外科手術において中心的な役割を果たし続けている。
そこで、外科手術の基本である直視下手術において、IT情報を有効に提供する技術開発が強く求められている。
従来、直視下手術における映像撮影は術者の頭上に配置した1つのビデオカメラで撮影することが広く行われてきた。しかし、術者の覗き込み動作により頭、肩などの体に遮られることが多く、有効な映像を撮影できない場面が多くあった。これを解決するためには、少なくとも1人の映像担当スタッフを配置し、複数の術者の頭などの隙間を狙ってカメラ位置を頻回に調整して撮影する必要があった。
しかし、そういった労力を割いたとしてしてもなお、術者の覗き込みによる映像の妨げを完全に回避することはできなかった。また、人的資源に比較的余裕のある大病院などでは、撮影を企図した特別な直視下手術においてはこのような人員を配置することも可能であるが、それでも、日常行われる全ての手術で気軽に撮影することはできなかった。まして、人員の少ない市中病院などで、直視下手術の有効な手術映像記録を行うことは殆どの場合、できないのが現状である。
直視下手術において、術者の視線から見た術野を介助者や術野外の観察者(麻酔科医、看護師、医学生など)も見ることができれば、腹腔鏡下手術のような術野の共有という恩恵に浴することができるが、今までそれを叶える映像機器システムはなかった。
一つの対応策として、術者の頭やメガネに小型カメラを取り付け術者の視線を撮影する試みは多くなされている。しかし、実臨床上は、術者の不規則な頭の動きによって画面が非常に大きくブレる為、とても観察に耐えられるような画像が撮れないのが実情であった。
さらに、術者は集中して非常に狭い術野だけを見ていることが多くなるが、術者にとっては、広い視野から俯瞰的に術野を見た像や、術者の逆方向の視点から術野を見た像を参考にしながら手術を行うことは、手術の安全性を高める上でも有効である。
しかし、今まで術者は自分の視線以外の視点から見た術野映像を見ることはできなかった。また、白色光以外に、遠赤外線を使って、ICG蛍光色素を注入したがん病巣やリンパ節を浮き上がらせたり、血管走行を描出したりする技術を応用して、術者に白色光以外の映像情報を提供することも、近未来の手術支援装置としては大切な機能である。
特許文献1には、外科手術などの医療の撮影に際し、治療者の覗き込み動作による頭、術者の手や手術機械等によるカメラの視野障害を避けて、医療措置や治療対象患部状態などを高確率で画面に表示するカメラシステムが記載されている。
特許文献1に記載の技術は、術者の頭上に複数の光源を備えた無影灯付きカメラ機構を配置している。この無影灯付きカメラ機構は、一つの中央カメラと複数の周囲カメラを有し、照明の対象である術部を複数の視点から同時に撮影するように構成されている
さらに、特許文献1に記載の技術では、モニタ機構が設けられ、このモニタ機構により、中央カメラ及び複数の周囲カメラで撮影された複数の映像の中から必要な映像が選択されて、ディスプレイ装置に表示されるようになっている。
また、特許文献2には、赤外線光とコールドミラーまたはホットミラーを用いて、血管の映像を撮影する技術が開示されている。
近年、あるシーンを複数のカメラで同期して撮影し、任意の視点(仮想視点)からの見える風景を再現した画像(自由視点画像)を生成する技術が発展し、例えば、サッカーやバスケットボールのハイライトシーン等を様々な角度から見ることができるようになっている。
特開2019-42199号公報 特開2017-68810号公報 特開2019-3320号公報
直視下外科手術に多視点映像技術を応用するためには、スポーツ観戦などを想定した多視点自由映像技術とは全く異なる課題が存在する。それは、被写体とカメラと観察者の位置関係がスタジアムでの撮影環境と手術室での撮影環境では大きく異なるという点である。
スタジアムでは、被写体、すなわち選手とカメラを結ぶ直線上に観察者、すなわち視聴者が存在することはなく、遮蔽物はない。
一方、直視下外科手術では、頭上に設置したカメラと被写体である術部の間に観察者である外科医が必ず存在してしまう。この外科医の頭、肩などが第一の遮蔽物になり、さらに、術野の直上で作業する外科医の手、手術器具が第二の遮蔽物になり、複数のカメラから同期した被写体の画像を得ることができない。
特許文献1は直視下外科手術における上記の遮蔽課題を十分に考慮せずに外科手術に多視点映像を応用しようとした例である。ここに記載される無影灯付きカメラ機構は非常に大きく、外科医の頭上に配置されているため、設置した複数のカメラの多くは外科医の頭に遮られ、有効に術部を撮影することが難しい。結局、従来の1つのカメラで直視下手術を撮影する場合と同様に、カメラ撮影専用のスタッフを配置し、カメラ位置を調整し続けなければ意味のある画像を得ることは困難である。
さらに、複数のカメラの多くは外科医の頭、肩などに遮られてしまい無効になるので、多視点映像を得るための十分に多くの複数のカメラからの有効な映像を得ることは困難であった。
一方、手術を遂行する上で不可欠な要素は術野を照らす照明装置である。複数のライトが設置された無影灯は、文字通り影ができないことを期待して設計されている。しかし、実際には特許文献1に記載されるような大きな無影灯による照明は、外科医の頭、肩などに遮られて有効な光量が術野に届かないことが多くなる。その結果、手術中に外科医自身、もしくは外から助手により、頻回に照明装置の位置を調整する必要に迫られる。
このように、頭上の無影灯付き複数カメラ機構も含めて、従来の機器では、術野のビデオ画像の表示及び記録を、カメラ撮影専用のスタッフなしに有効に行うことは難しかった。また、近年スポーツ観戦などで飛躍的に進歩している多視点映像というIT技術を、外科手術領域に応用することはできなかった。
自由視点映像を生成する方式として、例えば特許文献3に記載されるような、被写体の位置や形状のような幾何学的情報の推定法に関する技術がある。しかしながら、外科手術にとって有意義な自由視点映像を生成するためには、幾何学的な情報だけでは不十分であり、それに加えて、意味的なコンテキスト情報の取得、及びそれに基づいた提示映像生成が必要になる。
したがって、上記した術者の頭、体により映像または照明が遮蔽されるという第1の課題を解決したとしても、被写体の直上には必ず術者の手、手術器具という第2の遮蔽物が存在するため有効な多視点映像を得ることはできない。つまり、手術現場に多視点映像技術を応用するためには、撮影シーンの状況判断、つまり、コンテキスト情報を推定し、コンテキスト情報に基づいて、術者の手、手術器具が障害となっていないカメラ映像を映像情報的に自動選択する機能を備える必要がある。
さらに、本装置をリアルタイムで手術ナビゲーションとして応用する場面において、術者の視点からは気づくことができない他の視点からの映像を術者に提示することができれば、手術の安全性を高める有効な技術になる。
そのためには、広い撮影範囲の中で術者が注視する、限られた狭い領域を自動認識できる機能を備える必要がある。その上で、術者が現在注視している以外に術者に提示すべき有効な画像を判断して提示する機能を備える必要がある。
本発明の目的は、撮影専用のカメラスタッフを配置することなく、術者の頭、体に遮られることのない、さらに術者の手、手術器具に妨げられることのない手術術野の画像表示及び記録を過不足なく行うことができる多視点映像撮影装置を提供することにある。
すなわち、本発明は、既存の装置では回避することができなかった術者の頭、体により映像、照明が遮蔽されるという第一の課題を機器形状の工夫及び機器の配置位置の工夫で解決した上で、さらに、術者の手、手術器具による第二の遮蔽問題を映像情報処理技術で解決し、外科手術分野に多視点映像撮影技術を応用することを目的にする。
一方、本発明の多視点映像撮影装置は、術者の視線の妨げ、作業の障害にならないように形状、大きさ、配置を工夫することが要件となる。
上記課題を解決するために、本発明の多視点映像撮影装置は、複数のカメラを術者が作業対象とする被写体に向けて、リング状の円形もしくは弧状などの有限長曲線形状の筐体に取り付けた撮影器具と、撮影器具を、術者の頭頂と被写体との間の位置に配置する固定器具とを備える。
本発明の好ましい形態としては、撮影器具に取り付けた複数のカメラの位置、姿勢、焦点距離を含むカメラパラメータを、複数のカメラが撮影した被写体の撮影情報に基づいて推定するカメラ較正処理部と、外科医が注目する被写体の領域である注視点を多視点画像データ中で検出し、カメラパラメータを参照して注視点の三次元座標情報を推定し、三次元座標情報に基づき、前記注視点を最も良い状態で撮影するカメラを1つ以上選択する提示視点注視点判定処理部とを備える。
さらに、筐体に取り付けられた複数のカメラの間に複数の照明を配置することにより、術者の頭や肩による遮蔽のない照明環境をも具備する。
本発明によれば、撮影専用のカメラスタッフを配置することなく術者の頭や体に遮られることのない照明環境のもとで明瞭な術野画像を撮影し続けることが可能である。さらに術者が注視する術野中心を多視点から有効に捉える機能を備えることにより、外科医の視点以外からの詳細な術野情報をリアルタイムに外科医に提供する施術支援機能も具備し、直視下手術の安全性向上に寄与できる。また、この明瞭な術野画像を録画することは、信頼性の高い画像的な手術記録の保存になる。
これは、診療情報記録としての価値が非常に高く、かつ、外科教育にも大きく寄与することが期待できる。さらに、医療スタッフが少ない医師不足地域の病院などで行われる手術において、撮影スタッフなしに明瞭な術野画像を得ることができるので、これを遠隔地にいる熟練外科医にリアルタイムに送信してアドバイスを受ける等、遠隔地医療の安全性を高めるという応用も期待できる。
加えて、後述するように、変形例3においては、腹腔鏡手術においてカメラを持つ医師を不要とし、人的資源の効率化を図るだけでなく、従来の狭い視野ではなく、広い多視点映像を提供することにより安全性の向上にも寄与することができる。
本発明の多視点映像撮影装置に設置した複数の照明光源は、外科医の頭頂より低い位置に設置されるという本装置の特徴により、一切外科医の頭・体に遮られることがなく、影のない無影環境を術野に提供することができる。さらに、赤外光、紫外光など波長の異なる光源を装備することにより、外科医が肉眼で認識することができない多くの情報を提供することが可能になる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施形態に係る、多視点映像撮影装置の使用状態を示す概略図と、撮影照明器具の使用状態を上から見た図である。 撮影照明器具の透過側面図と、下面図と、透過斜視図である。 中空リング型多視点映像撮影装置の手術室における使用状態のシミュレーション図である。 中空リング型多視点映像撮影装置の6面図である。 中空リング型多視点映像撮影装置を使用した際の、外科医の視点から見たシミュレーション図である。 多視点映像撮影装置の設置バリエーション(多角形、弧状)の例を示す図である。 多視点映像撮影装置の設置バリエーション(線形、V字状)の例を示す図である。 多視点映像撮影装置の設置バリエーション(アーチ型、複合型)の例を示す図である。 照明のないバリエーション、撮影器具の設置の例を示す図である。 映像撮影装置のないバリエーション、照明器具の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る多視点映像撮影装置の、ハードウェア構成を示すブロック図である。 映像照明処理装置のソフトウェア機能を示すブロック図である。 提示視点注視点判定処理部の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第一変形例に係る、多視点映像撮影装置の使用状態を示す概略図である。 本発明の第二変形例に係る、多視点映像撮影装置の使用状態を示す概略図である。 本発明の第三変形例に係る、撮影照明器具のLED照明とカメラを示す概略図である。 本発明の第四変形例に係る、撮影照明器具のLED照明とカメラを示す概略図と、可視光LEDと赤外線LEDの発光タイミングを示すタイムチャートと、映像照明処理装置の入出力制御部内に設けられる、赤外線映像取得部のソフトウェア機能を示すブロック図である。 本発明の第五変形例に係る吊り下げアームのバリエーションを示す概略図である。
[多視点映像撮影装置]
図1Aは、本発明の実施形態に係る、多視点映像撮影装置101の使用状態を示す概略図、図1Bは、撮影照明器具102の使用状態を上から見た図である。
図1Aに示すように、多視点映像撮影装置101は、撮影照明器具102と、これに接続される映像照明処理装置103を有する。さらに、映像照明処理装置103には大画面の外部モニタ104が接続されている。
手術台105には麻酔をかけられ、腹部を切開された患者106が横たわっている。この患者106に外科医107aが執刀を行い、外科医107bが外科医107aの執刀補助を行う。すなわち、外科医107aは執刀を行う外科医であり、外科医107bはその補助者である。以下、外科医107aとその補助者107bを総称して、「外科医107」として記載することにする。
手術台105の横幅は概ね50cm程度である。切開された腹部、すなわち手術術野106aは、開口部が概ね短辺20cm程度であり、深さが概ね10cm程度である。
図1A及び図1Bに示すように、手術術野106aの中心からおよそ40cm程度、上方向に離間した位置に、中空リング形状の撮影照明器具102が設置される。撮影照明器具102は、外科医107a、107bが手術術野106aを視認する上でその視野障害にならないように、図1の例では円または楕円リング形状の筐体に、複数のカメラ(図2B参照)と複数の照明(図2B参照)が、手術術野106aに向けて設置されている。
外科医107は、撮影照明器具102の中空部分から手術術野106aを覗き込むとともに、撮影照明器具102の下の40cm程度の空間に手を差し込み、手術操作を行う。この手術操作を行うスペースを確保するために、撮影照明器具102は例えば固定器具102bにより術野上の構造物(例えば天井)から吊り下げて、外科医の頭頂と手術術野106aの間に設置される。
外科医107は、撮影照明器具102の中空部分から覗き込むように手術術野106aを視認することができるが、外部モニタ104に表示される手術術野106aの映像を参照しながら、撮影照明器具102と手術術野106aの間の空間を使って執刀及び執刀補助を行うこともできる。
従来の直視下手術では、術部の真上60cmは、立ち入ることができない神聖な領域として外科手術医療の界隈で広く認識されており、新たな医療機器を開発して配置することがためらわれる領域であった。すなわち、直視下手術における手術のモニタリングは、執刀する外科医107a、107bの肉眼による手術術野106aの目視が全てであったため、術部の真上60cmに何らかの物体を配置することは外科医107の視界を妨げるものと認識されていた。
本発明の実施形態に係る多視点映像撮影装置101に用いられる撮影照明器具102は、このタブーであった領域である、術部の真上60cm以内に配置される器具である。しかし、外科医107は、中空に設置されたリング状の本装置を覗き込むように術野を視認することができ、一方、本装置と患部との間には十分な作業空間が確保されているので、外科医107は滞りなく手術操作を行うことができる。そして、外科医107の頭や肩に遮られることのない照明環境のもとで明瞭な術野画像を撮影し続けることが可能になる。
撮影照明器具102に設けられている多数のカメラは、手術術野106aを取り囲むように配置される。したがって、手術の際に手術術野106aを様々な方向から撮影することが可能である。
従来、手術術野106aを様々な方向から撮影するためには、必要な方向へその都度カメラを動かしていた。本発明の実施形態に係る、多視点映像撮影装置101の一部を構成する撮影照明器具102の場合、個々のカメラを物理的に動かす機能は必要ない。予め手術術野106aを取り囲むように配置された複数のカメラの映像を、必要に応じて電子的に切り替えることにより、外科医107が必要とする撮影方向の映像を容易に取得可能になる。
撮影照明器具102のカメラが撮影する映像は、手術台105の近傍に設置されている外部モニタ104で見ることができる。外科医107は、肉眼で手術術野106aを見るとともに大画面の外部モニタ104でも手術術野106aを確認することができる。
さらに、多視点映像撮影装置101はその名称に示されるように、複数のカメラから得られる映像を基に、自由な視点からの映像を形成することができる。したがって、カメラを切り替えて視点を移動することで、被写体である手術術野106aを立体的に見ることも可能になる。
[撮影照明器具102の全体像]
図2Aは、撮影照明器具102の透過側面図、図2Bは、撮影照明器具102を下側から見た下面図、図2Cは、撮影照明器具102の透過斜視図である。
撮影照明器具102は、中空の円または楕円リング形状の筐体102aと、固定器具102bを有する。固定器具102bは、撮影照明器具102の筐体102aを、被写体である手術術野106aと術者である外科医107の頭頂の間の位置に配置して固定するために、撮影照明器具102に設けられている。
図2A、図2B及び図2Cに示すように、筐体102aの大きさは例えば30~40cmの円形である。筐体102aが中空形状であるため、外科医107は、筐体102aの中空部分から手術術野106aを肉眼で直接見ることができる。
筐体102aの太さは、外科医107の視界を妨げないために、細ければ細いほど好ましい。近年の撮像素子は小型化が進んでいるので、筐体102aを細いパイプで形成し、そのパイプに撮像素子を収納してもよい。また、撮像素子が収納できない太さのパイプの外部に、例えば1cm程度の撮像素子を括り付けるように固定してもよい。
つまり、外科医107は、直視下手術において、手術術野106aを肉眼で直接見ることの他に、外部モニタ104を通じて見ることも可能になる。手術術野106aを観察する手段が複数存在することは、外科医107に対する心理的安心感に繋がるとともに、安全性の向上に寄与する。
外科医107の視界を妨げないために、リング形状の筐体102aの太さは細ければ細いほどよく、また執刀及び執刀補助を妨げない様に、固定器具102bは撮影照明器具102と手術術野106aの間には介在しないことが必須である。
図2A及び図2Bに示すように、筐体102aには、例えば36個のカメラ201と、36個の照明202が、交互に配置されている。これらカメラ201と照明202は、図2Cに示すように手術術野106aに向けて配置されている。
筐体102aの形状が真円で、カメラ201の個数が36個の場合、各々のカメラ201は手術術野106aを10°の範囲を取り囲むような映像を撮影することとなる。
すなわち、カメラ201は、それぞれが所定の間隔を開けて筐体102aに配置されていると共に、それら全てのカメラ201は、手術術野106aに向けて配置されている。このため、これらカメラ201は、各々が被写体である手術術野106aに対し、異なる撮影角度を有して、筐体102aに配置されている。
但し、カメラ201の数が多くなれば、各々のカメラ201同士の間隔を開けずに、並べて配置することとなる。そのような場合であっても、各々のカメラ201は被写体である手術術野106aに対し、撮影角度を異ならせた状態で、筐体102aに配置される。
前述の通り、撮影照明器具102は被写体である手術術野106aの真上60cm以内に配置される。したがって、筐体102aに配置されるカメラ201は、被写体に対して極めて近い距離にあるので、必然的に全てのカメラ201の撮影角度は異なる状態になる。
カメラ201及び照明202の数は、任意に決定すればよいが、高解像度の多視点映像を得るには理想的には36個以上のカメラ201を配置することが好ましい。カメラ201間の角度が10°くらいになると、カメラ201で撮影した映像を見ている外科医107に対して、映像の切り替わりが滑らかに見える。カメラ201間の角度が概ね15°以上になると、カメラ201で撮影した映像を見ている外科医107に対して、映像の切り替わりが明確にわかるようになり、映像の切り替わりに違和感を覚えることもある。
カメラ201としては、例えば近年スマートフォン等に使われている様な高詳細カラー映像を撮影可能な超小型の撮像素子を使用することが望ましい。各々のカメラ201は例えばUSBインターフェース等のインターフェースを備え、USBハブ203を介して、図1に示す映像照明処理装置103に接続される。
照明202に使用する光源としては、例えば色再現性の高い三原色を発する高輝度LEDを使用することが望ましい。一般的にLEDは指向性を有しているので、スモーク加工あるいはサンドブラスト加工等で不透明化させたアクリル板または塩化ビニール板で筐体102aに封止することで、光を適切に被写体である手術術野106aに向けて分散させることが望ましい。
なお、照明202に使用する光源はLEDに限られず、例えばクリプトン球を採用する他、色再現性を向上させるためにLEDとクリプトン球を混在させてもよい。
図3は基本型であるリング型の撮影照明器具102を手術室で使用した状態のシミュレーション図である。外科医107は撮影照明器具102の筐体102aが形成するリングを覗き込むようにして術野を観察し、本装置と術野の間の約40cmのワーキングスペースを使って手術を施行する。
図4Aは撮影照明器具102の上面図、図4Bは撮影照明器具102の下面図、図4Cは撮影照明器具102の前面図、図4Dは撮影照明器具102の背面図、図4E及び図4Fは撮影照明器具102の側面図である。
図4A、図4B、図4D、図4E及び図4Fを見て明らかなように、固定器具102bには外科医107が撮影照明器具102を適切な位置に配置するための把手401が設けられている。
図5は外科医107の視点から見た術野をシミュレーションしたものである。視野の辺縁に本装置が部分的に見えるが、術野を遮る部分は少なく、十分快適に手術操作を行うことができる。
図6、図7、図8には本装置の様々な形状の変形形態例を示す。
図6Aは、第一の形状の変形形態例に係る撮影照明器具601を使用した手術室におけるシミュレーション図であり、図6Bは、第一の形状の変形形態例に係る撮影照明器具601の上面図である。
撮影照明器具601は、四角形形状の筐体601aと、固定器具601bを有する。固定器具601bには前述の撮影照明器具102と同様に、把手401が設けられている。
図6Cは、第二の形状の変形形態例に係る撮影照明器具602を使用した手術室におけるシミュレーション図であり、図6Dは、第二の形状の変形形態例に係る撮影照明器具602の上面図である。
撮影照明器具602は、円弧形状の第一筐体602aと、第一固定器具602bと、円弧形状の第二筐体602cと、第二固定器具602dを有する。第一固定器具602b及び第二固定器具602dにはそれぞれに、前述の撮影照明器具102と同様に、把手401が設けられている。
図7Aは、第三の形状の変形形態例に係る撮影照明器具701を使用した手術室におけるシミュレーション図であり、図7Bは、第三の形状の変形形態例に係る撮影照明器具701の上面図である。
撮影照明器具701は、直線形状の第一筐体701aと、第一固定器具701bと、直線形状の第二筐体701cと、第二固定器具701dを有する。第一固定器具701b及び第二固定器具701dにはそれぞれに、前述の撮影照明器具102と同様に、把手401が設けられている。
図7Cは、第四の形状の変形形態例に係る撮影照明器具702を使用した手術室におけるシミュレーション図であり、図7Dは、第四の形状の変形形態例に係る撮影照明器具702の上面図である。
撮影照明器具702は、V字形状の筐体702aと、固定器具702bを有する。固定器具702bには前述の撮影照明器具102と同様に、把手401が設けられている。
図8Aは、第五の形状の変形形態例に係る撮影照明器具801を使用した手術室におけるシミュレーション図であり、図8Bは、第五の形状の変形形態例に係る撮影照明器具801の上面図、図8Cは、第五の形状の変形形態例に係る撮影照明器具801を横方向から見た図である。
撮影照明器具801は、縦方向に円弧形状の筐体801aと、固定器具801bを有する。固定器具801bには前述の撮影照明器具102と同様に、把手401が設けられている。
図8Dは、第六の形状の変形形態例に係る撮影照明器具802を使用した手術室におけるシミュレーション図であり、図8Eは、第六の形状の変形形態例に係る撮影照明器具802の上面図、図8Fは、第六の形状の変形形態例に係る撮影照明器具802を横方向から見た図である。
撮影照明器具802は、縦方向に円弧の部分を有し、かつ円弧の両端にさらに円弧の端部を有する筐体802aと、固定器具802bを有している。固定器具801bには前述の撮影照明器具102と同様に、把手401が設けられている。
図6A、図6Bに示す四角形に代表される多角形の形状も、基本型であるリング型と同等に十分多数のカメラ+ライトの組みを配置することができるので、多視点映像の作成が可能である。
図6C、図6DのC型×2、及び図7A、図7BのI型×2は、360°のリング型のものによる視野障害をさらに軽減するために、術者及び助手の前面の装置をなくし、より良好な視野、作業性を確保することができるように工夫されている。一方、この形式は視野性の向上の代償として、配置できるカメラ+ライトの数が減ることから、多視点映像の質が落ちる可能性があることは否めない。
図7C、図7Dは、V型の装置を片面に配置したものである。術者及び助手の視野性、作業性は優れる一方、カメラ+ライト組み数が半減することから多視点映像装置としての質は落ちることが想定される。
一方、図8A、図8B及び図8Cには術者と助手の間の狭い範囲にアーチ型に複数のカメラとライトを縦方向に配置した変形形態例を示す。術者と助手の視野性、作業性を保ったまま、縦方向に多くのカメラ+ライトを配置することが可能である。
図8D、図8E及び図8Fの変形形態例は、図6Dに示すC型×2と図8B及び図8Cに示すアーチ型を組み合わせたものを示す。術者及び助手の視野性、作業性を良好に保つと共に、多視点視野映像を構成する為に十分に多くのカメラ+ライトを配置することが可能である。
図9Aは、照明のないバリエーションとしての撮影器具901の上面図、図9Bは、撮影器具901の使用状態を示す概略図である。
撮影器具901は、撮影照明器具102から照明202を除き、複数のカメラ201のみ、筐体901aに組み込んだものである。
本発明の実施形態に係る撮影照明器具102は、複数のカメラと複数のライトの両者を例えば交互に配置する構造を基本としているが、図9A及び図9Bに示す様に、照明のないバリエーションで、複数のカメラによる撮影器具901として設計、利用することも想定される。この場合、既存の手術室に装備されている無影照明を流用できるので、設備を導入する際にかかるコストの面で有利である。
図10Aは、カメラのないバリエーションとしての照明器具1001の上面図、図10Bは、照明器具1001の使用状態を示す概略図である。
照明器具1001は、撮影照明器具102からカメラ201を除き、複数の照明202のみ、筐体1001aに組み込んだものである。
本発明の実施形態に係る撮影照明器具102は、複数のカメラと複数のライトの両者を例えば交互に配置する構造を基本としているが、図10A及び図10Bに示すように、照明だけのバリエーションも想定される。従来の外科医107の頭上に設置される無影灯で外科医107の頭、体に光が遮られ、頻回に照明位置の調整が必要になるが、外科医の頭頂と患者の間に設置される本装置は、一切外科医の頭・体に遮られることがなく、影のない完全な無影照明装置となる。
本発明の撮影照明器具102は、術者の視線の妨げを最小限に留める為に、図3、図4、図5、図6、図7及び図8に示した様に、有限長の直線、あるいは有限長の曲線の各種形状で形成されている。筐体102aの太さは術者の邪魔にならないよう、収納される複数個のカメラ201及び照明202の大きさに合わせて、可能な限り細く形成される。
ここで、曲線とは、数学の世界では直線を含む概念であり、直線とは曲線の特殊な例である。したがって、本発明の実施形態における撮影照明器具102は、直線状の撮影照明器具102も含めて、有限長曲線形状の筐体(housing made of wire member of finite length)で形成されていると言うことができる。すなわち、本発明の撮影照明器具102の形状は、図3、図4、図5、図6、図7及び図8に例示したものに限定する事ではなく、術者の視野や作業の妨げにならないという目的を叶える為の、全ての筐体形状を含む。
この、有限長曲線形状の筐体に収納された複数個のカメラ及び複数個の照明は、全て被写体である手術術野106aに向けて配置されている。
上述したように、本発明の多視点映像撮影装置101に用いられる撮影照明器具102は様々な形状を採り得る。
筐体102aは、例えばアルミニウム合金、ポリカーボネート、カーボン等の、軽量で高い剛性を有する材料で形成することが望ましい。しかし、水道管等に用いられるステンレス製等のフレキシブルパイプにカメラ201及び照明202を装着し、手術術野106aの形態に応じて自由に変形可能に構成してもよい。フレキシブルパイプ等の自由変形が可能な材料であれば、上述の様々な筐体形状にも変形が可能である。
[多視点映像撮影装置101:ハードウェア構成]
図11は、本発明の実施形態に係る多視点映像撮影装置101の、ハードウェア構成を示すブロック図である。
図11に示すように、多視点映像撮影装置101は、カメラアレイ部1101と、照明アレイ部1102と、これらに接続される映像照明処理装置103から構成される。
カメラアレイ部1101と照明アレイ部1102は、撮影照明器具102に内蔵されている。
さらに、映像照明処理装置103にはネットワーク1103を通じて大画面の外部モニタ104が接続されている。
カメラアレイ部1101は、図1及び図2にて説明した、撮影照明器具102に組み込まれている複数のカメラ201の集合体である。これらカメラ201は映像照明処理装置103が有するUSBインターフェース等のシリアルインターフェース1128に接続されている。
照明アレイ部1102は、図1及び図2にて説明した、撮影照明器具102に組み込まれている複数の照明202の集合体である。これら照明202は、マイコン1104で制御されるマルチプレクサ1105を通じて、映像照明処理装置103から指定された照明202が選択的に発光制御される。そして、電源電圧ノードから電流制限抵抗R1106とマルチプレクサ1105を通じて流れる電流にて発光駆動される。なお、マルチプレクサ1105の切り替え制御においては、一つの照明を選択するだけではなく、必要に応じて、全ての照明の一斉点灯を含め、同時に複数の照明を選択することができるように構成されている。
マルチプレクサ1105と映像照明処理装置103との間にはマイコン1104が接続されており、マイコン1104は映像照明処理装置103の命令に従ってマルチプレクサ1105を制御する。マイコン1104は映像照明処理装置103が有するUSBインターフェース等のシリアルインターフェース1128に接続されている。
マイコン1104は、バス1107に接続されるCPU1108、ROM1109、RAM1110と、USBインターフェース等のシリアルインターフェース1111(図11中「SI/F」と略)を備える。マルチプレクサ1105はバス1107に接続されてマイコン1104により制御される。
周知の計算機である映像照明処理装置103は、バス1121に接続される、CPU1122、ROM1123、RAM1124、表示部1125、操作部1126、不揮発性ストレージ1127を備える。
CPU1122は、映像照明処理装置103が備える各部の機能を実現するソフトウェアのプログラムを不揮発性ストレージ1127またはROM1123から読み出して実行する。
RAM1124には、カメラアレイ部1101から受信した全てのカメラ201の映像と、映像照明処理装置103内で行われる演算処理の途中で発生した変数等が一時的に書き込まれる。CPU1122が不揮発性ストレージ1127またはROM1123に記録されているプログラムを実行することにより、映像照明処理装置103の各種機能が実現される。
バス1121には上記の他に、通信インターフェースとして、USB等のシリアルインターフェース1128とNIC(Network Interface Card)1129が接続されている。
NIC1129にはネットワーク1103を通じて外部モニタ104が接続される。外部モニタ104は周知の計算機を含み、計算機はネットワークOSを稼働させ、映像照明処理装置103の外部モニタ104として機能する。
映像照明処理装置103の表示部1125をそのままモニタとして使用してもよいが、一般的に表示部1125と映像照明処理装置103との接続ケーブルに長さの制約があるため、外部モニタ104とネットワーク1103で接続することが好ましい。
そして、映像照明処理装置103をネットワーク動画サーバとして構築すると、複数の外部モニタ104を容易に接続することができるので、同じ所望の映像を同時に異なるモニタに表示させることが可能になる。よって、仮に外部モニタ104が何らかの事故で故障してしまっても、予備の外部モニタ104をそのまま運用することで、手術の事故を未然に防ぐことが可能になる。
[映像照明処理装置103:ソフトウェア機能]
図12は、映像照明処理装置103のソフトウェア機能を示すブロック図である。
映像照明処理装置103は、入出力制御部1201、カメラ較正処理部1202、提示視点注視点判定処理部1204、映像処理部1205、照明判定処理部1206及び表示部1125を備える。
カメラアレイ部1101は、撮影照明器具102に埋め込まれて手術術野106aの周辺を取り囲むように配置された多数のカメラ1~Nよりなり、手術の際に手術術野106aを様々な方向から撮影する。
照明アレイ部1102は、カメラ201とともに撮影照明器具102に埋め込まれて手術術野106aの周辺を取り囲むように配置された、通常はカメラアレイ部1101のカメラ201の数に等しい多数のLED照明1~Nよりなる。そして、提示視点注視点判定処理部1204で選択されたカメラ201に隣接する照明202が発光制御される。また必要に応じて、全照明を一斉発光制御する。
入出力制御部1201は、カメラアレイ部1101から得られる映像データを受け取る他、照明アレイ部1102に対して、照明1~Nを切り替える制御情報を与える。
入出力制御部1201とカメラアレイ部1101との間は双方向のシリアルインターフェース1128にて接続されている。
カメラアレイ部1101の、全てのカメラ201は、映像データを入出力制御部1201へ送信する。
入出力制御部1201と照明アレイ部1102との間はUSBインターフェースにて接続されている。入出力制御部1201は、後述する照明判定処理部1206から点灯命令を受け取ると、点灯命令に従って、照明判定処理部1206から指定された照明202に対する発光命令を送信する。
照明アレイ部1102の中の、入出力制御部1201から発光命令を受け取ったマイコン1104は、マルチプレクサ1105を制御して、指定された照明202を発光制御する。
入出力制御部1201とカメラ較正処理部1202との間はシリアルインターフェースにて接続されている。カメラ較正処理部1202は、カメラアレイ部1101を構成するカメラ1~Nの位置、姿勢、焦点距離などのカメラパラメータを映像情報に基づいて推定する。
撮影照明器具102に埋め込まれるカメラ201は、隣接するカメラ201同士の映像で共通の領域が観察される画角で構成される。そして、共通観察領域の対応関係から被写体である手術術野106aに対する各々のカメラ201の位置、姿勢、焦点距離等のカメラパラメータを推定する。
外科手術において、例えば術者が右利きの場合、右手には電気メス、剪刀などの手術器具を持ち、左手は鑷子もしくは自らの指で作業をサポートして手術操作を行う事が一般的である。従って、外科医107が注目したいと考える作業対象である被写体の箇所は、以下に記す二箇所の先0~5cm程度の範囲にある。
(1)メス、鑷子、剪刀等の手術器具の先端
(2)手術器具を持っていない外科医の指の先端
以下、それぞれの物品について、部分画像データとその観測位置の設定手順を説明する。
(1)メス、鑷子、剪刀等の手術器具の場合
手術の直前等で、予めメス、鑷子、剪刀等の手術器具をカメラアレイ部1101で撮影する。カメラアレイ部1101から得られた映像データは、入出力制御部1201のRAM1124に多視点映像データとして記録される。
次に、外科医107以外の看護師等のスタッフが、多視点映像データに写っているメス等の手術器具の先端を操作部1126のマウス等で選択する。また、看護師等のスタッフは、メス等の手術器具の選択操作の際、画面中での観測位置となる二次元座標も指定する。例えばメス、鑷子等の手術器具の先端から0~5cm程度の範囲を観測位置座標情報として指定する。
多視点映像データから切り出された、メス、鑷子、剪刀等の手術器具の部分画像データと観測位置座標情報は、注視点物品映像及び注視点座標1207として、RAM1124または不揮発性ストレージ1127に記憶される。
(2)外科医の指の場合
手術に先立ち、術者は、メス等の手術器具を持たない状態で、自らの手指をカメラアレイ部1101で何回か撮影する。撮影の際、様々な手技を実施しながら撮影する。カメラアレイ部1101から得られた映像データは、入出力制御部1201のRAM1124に多視点映像データとして記録される。次に、外科医107以外の看護師等のスタッフが、多視点映像データ写っている術者の指の先端を操作部1126のマウス等で選択する。また、看護師等のスタッフは、術者の手の選択操作の際、画面中での観測位置となる二次元座標も指定する。例えば術者が右利きの場合、左手人差し指の先端から0~5cm程度の範囲を観測位置座標情報として指定する。
切り出された術者の手の部分画像データと観測位置座標情報は、注視点物品映像及び注視点座標1207として、RAM1124または不揮発性ストレージ1127に記憶される。
術者の手指の多視点映像データを複数個用意する理由は、手指がその形状を自在に変化させるので、画像マッチングの確率を高めるために、複数個の多視点映像データを注視点物品映像及び注視点座標1207として用意する必要があるからである。
なお、注視点とは、カメラアレイ部1101から得られる多視点画像データ中で術者が注目している被写体の部分領域の代表点(二次元点)に対して、カメラパラメータに基づいた三角測量を適用することで推定される三次元の点をいう。
入出力制御部1201と提示視点注視点判定処理部1204との間はシリアルインターフェースにて接続されている。提示視点注視点判定処理部1204は、注視点物品映像及び注視点座標1207を参照して、入出力制御部1201から受信した全てのカメラ201の映像中から、外科医107が見たい被写体の箇所を検出し、その二次元位置座標を推定する。
その上で、提示視点注視点判定処理部1204はさらに、当該注視点を最も適切に撮影できる視点である提示視点を判定する。提示視点注視点判定処理部1204による、この提示視点の判定処理は、撮影画像に対する外科医107の手や手術器具の映り込みを考慮した上で、外科医107の観察に適した方向から撮影するカメラ201を、カメラアレイ部1101を構成するカメラ1~Nの中から選定する。
カメラ較正処理部1202と提示視点注視点判定処理部1204とは、シリアルインターフェースにて接続されている。提示視点注視点判定処理部1204は、カメラ較正処理部1202から受信したカメラ201の位置、姿勢、焦点距離等のカメラパラメータと推定した二次元位置座標から、外科医107aの補助者107bが見たい被写体の箇所、つまり、注視点の三次元座標をステレオビジョンに基づいて算出する。
注視点の三次元座標情報が定まったら、次に提示視点注視点判定処理部1204は、注視点を明瞭に撮影するカメラ201を特定する。
以上が、提示視点注視点判定処理部1204による提示視点の判定処理である。
照明判定処理部1206は、基本的に提示視点注視点判定処理部1204によって
注視点を明瞭に撮影すると特定されたカメラ201の両脇に配置されている照明202をオン制御するための情報を生成する。なお、特定のカメラ201が指定されない場合は、全ての照明がオン制御される。
映像処理部1205は、提示視点注視点判定処理部1204で特定した注視点を明瞭に撮影するカメラ201を表示部1125や外部モニタ104等に出力するためのインターフェースである。映像処理部1205は、手術室内に設けられる表示部1125に多視点映像を供給する他、ネットワーク1103を介して外部モニタ104aにも多視点映像を提供する。
外部モニタ104aは、複数のカメラ201の映像を同時に表示することが可能である。そのうち、例えば外科医107aの視線に最も近く、かつ術者、助手の手、手術器具に邪魔されていない明瞭な映像を捉えている一つのカメラ映像をメインの画像として拡大表示させ、参加メンバー全員で共有する事ができる。また、例えば外部モニタ104bは外科医107aに対して、自身の視線とは異なったアングルからの画像を提示したり、例えば外部モニタ104cには近赤外線で捉えた白色光以外の画像情報を提示するなど、術者に直視映像以外の画像情報を提示できる表示装置になっている。
なお、特に図示はしていないが、閲覧者または外科医107が直観的または簡易な操作で多視点映像を閲覧するために、提示視点注視点判定処理部1204及び/または映像処理部1205に対して、操作部から手動でカメラ201を選定する機能を追加するようにしてもよい。
[提示視点注視点判定処理部1204の処理の流れ]
図13は、提示視点注視点判定処理部1204の処理の流れを示すフローチャートである。
処理を開始すると(S1301)、提示視点注視点判定処理部1204は、入出力制御部1201とカメラ較正処理部1202から受信した多視点映像とカメラパラメータに基づき、カメラ201の位置、人物領域ボリューム(主に外科医107の手の位置)、注視点位置、器具領域位置の、三次元座標情報を取得する(S1302)。
次に、提示視点注視点判定処理部1204は、注視点の三次元座標情報に基づき、カメラ位置と注視点位置の間に外科医107の手があるか否かを判断する(S1303)。
ステップS1303でカメラ位置と注視点位置の間に外科医107の手があると判断した場合には(S1303のYES)、カメラ位置と注視点位置の間から外科医107の手がなくなるカメラを探索する。
ステップS1303でカメラ位置と注視点位置の間に外科医107の手がないと判断した場合には(S1303のNO)、続いて、提示視点注視点判定処理部1204は、注視点の三次元座標情報に基づき、カメラ位置と注視点位置の間に手術器具があるか否かを判断する(S1304)。
ステップS1304でカメラ位置と注視点位置の間に手術器具があると提示視点注視点判定処理部1204が判断した場合には(S1304のYES)、カメラ位置と注視点位置の間に手術器具が存在しないカメラを探索する。
ステップS1304でカメラ位置と注視点位置の間に手術器具がないと提示視点注視点判定処理部1204が判断した場合には(S1304のNO)、カメラ1~Nの中の使用カメラアドレス情報とズーム値を出力して(S1306)、一連の処理を終了する(S1307)。
以上説明した、本発明の実施形態に係る多視点映像撮影装置101は、今まで肉眼による直視のみで行われた手術に対して、肉眼による直視に加え、肉眼とは異なる視点によるライブの拡大情報を外科医107に提示する。
カメラ201と照明202を搭載した撮影照明器具102は、外科医107と患者106の間に位置しており、従来の外科手術用照明器具とは異なり、照明器具の光が外科医107a、107bの頭によって遮られてしまうことがない。したがって、手術術野106aと注視点周辺は照明202によって常時明るく照射され、視認性が著しく向上する。
さらに、多視点映像撮影装置101によって拡大表示される手術術野106aと注視点周辺は多視点映像であるため、視点を移動させることで手術術野106aと注視点周辺を立体的に確認することができる。
特に、提示視点注視点判定処理部1204が予め注視点物品映像及び注視点座標1207に記憶していた注視点の三次元座標情報から撮影中の多視点映像における注視点の三次元座標情報を特定することで、注目したい物体(例えばメスの先)を中心として、適切な視点の切り替えが実現される。
その結果、注目したい物体(例えばメスの先)が画面上の同一箇所で常に観察されるので、注目したい物体の観察が容易になる。
本発明の実施形態に係る多視点映像撮影装置101は、以上の特徴により、手術の確実性及び安全性を格段に向上させることが可能になる。
なお、提示視点注視点判定処理部1204、照明判定処理部1206及び注視点物品映像及び注視点座標1207がない場合でも、操作部1126を通じたマニュアル操作で、提示視点を動かすことは可能である。但し、この場合、注視点の三次元座標情報が不明であるため、注目したい物体(例えばメスの先)以外の物体を中心として、視点が切り替わることとなる。その結果、注目したい物体(例えばメスの先)の観察位置は、視点移動に伴い、画面上で移動する。
[第一変形例:リングを患者106の手術術野106aに直接載せる撮影照明器具102]
図14は、本発明の第一変形例に係る、多視点映像撮影装置1401の使用状態を示す概略図である。
図14に示す多視点映像撮影装置1401と図1に示す多視点映像撮影装置101との相違点は、撮影照明器具1402が小型化され、患者106の手術術野106aに直接載せている点である。
前述の通り、図1に示す撮影照明器具102は、カメラアレイ部1101と照明アレイ部1102を配列した中空型リングを患者106と外科医107の間、例えば患者106から30cm程度離れた位置に配置したフレームに取り付けている。これにより、外科医107は手術術野106aを目視しながら手術を行うことができる。
図1の例でも、外科医107の頭が照明の影になって撮影の不完全性をなくすことが可能になるが、問題は中空型リングを取り付けたフレームが外科医107の視界の妨げになる場合があることである。
そこで、図14に示す本発明の第一変形例に係る多視点映像撮影装置1401では、カメラアレイ部1101と照明アレイ部1102を配列した中空型リングを患者106の手術術野106aの周縁にかぶせるように設置している。この場合も外科医107は目視しながら手術を行うことができる。この術式であれば、通常の外科手術と同じ状態で施術ができるので、図1の撮影照明器具102と比べて、外科医107にとって作業の妨げがより少なくなる。但し、撮影照明器具1402が患者106と接触するため、外科医107a、107bの手や手術器具が照明の影になる可能性がある。
[第二変形例:リングを患者106の手術術野106aの内部に直接挿入する撮影照明器具102]
図15は、本発明の第二変形例に係る、多視点映像撮影装置1501の使用状態を示す概略図である。
図15に示す多視点映像撮影装置1501と図1に示す多視点映像撮影装置101及び図14に示す多視点映像撮影装置1401との相違点は、撮影照明器具1502が図14の第一変形例に係る撮影照明器具1402よりもさらに小型化され、患者106の手術術野106aの内部に直接挿入している点である。
図15に示す撮影照明器具1502は、カメラアレイ部1101と照明アレイ部1102を配列した中空型リングを患者106の腹腔内に挿入し、腹腔上部から術部を見下ろすように設置した例である。この術式によれば、外科医107a、107bは撮影映像を見ながら手術を行うことができ、さらにカメラ201は腹腔内をもれなく撮影することが可能になる。
但し、カメラ201及び照明アレイ部1102が配置された中空型リングを患者106の腹部に設けた挿入用ポートから出し入れしなければならない。
例えば、一列に並べて紐状になったカメラアレイ部1101と照明アレイ部1102をポートから腹腔内に入れ、腹腔内で円形に変形させる必要がある。そして、撮影が終了した手術後には、再度紐状に変形してポートから取り出す機構が必要になる。
[第三変形例:赤外線LED1605とコールドミラー1606またはホットミラーを用いて患者106の手術術野106aの血管を同時撮影するための撮影照明器具1601]
外科手術の際、可視光映像とともに、血管の映像が外部モニタ104に表示されると、血管を傷つける医療事故の発生を未然に防ぐことができ、さらに安全性の向上が期待できる。
図16は、本発明の第三変形例に係る撮影照明器具1601と、撮影照明器具1601に組み込まれるLED照明1602とカメラユニット1603を示す概略図である。
LED照明1602は、可視光LED1604と赤外線LED1605を有する。可視光LED1604と赤外線LED1605は同時に連続発光している。
カメラユニット1603は、光軸上に斜め45°に設置されたコールドミラー1606と、光軸上のコールドミラー1606を通過した位置に設置された第一カメラ1007と、光軸上のコールドミラー1606を直交した位置に設置された第二カメラ1008を有する。
コールドミラー1606は、近赤外光を透過し、かつ可視光を反射する。したがって、第一カメラ1007は赤外線映像を撮影し、第二カメラ1008は可視光映像を撮影する。
コールドミラー1606の代わりに、可視光を透過しかつ近赤外光を反射させるホットミラーを設置した場合でも、第一カメラ1007は可視光映像を撮影し、第二カメラ1008は赤外線映像を撮影することができる。
何れの場合でも、入来する光から可視光映像と赤外線映像を同時に撮影することができるため、表示部1125及び外部モニタ104に可視光映像と赤外線映像を同時に表示することが可能になる。
[第四変形例:赤外線LED1605を用いて時分割にて患者106の手術術野106aの血管を撮影する多視点映像撮影装置]
前述の第三変形例では、カメラユニット1603にコールドミラー1606またはホットミラーと、2個のカメラ201を内蔵させる必要がある。このような特殊な製品は市場に多く出回ってはおらず、既製品から作るとコスト高になる。しかし、時間分解能を犠牲にすれば、このような特殊な構造のカメラでなくとも、可視光映像と赤外線映像を概ね同時に撮影することは可能である。
図17Aは、本発明の第四変形例に係る、撮影照明器具のLED照明1602とカメラ201を示す概略図、図17Bは、可視光LED1604と赤外線LED1605の発光タイミングを示すタイムチャートである。また、図17Cは、映像照明処理装置103の入出力制御部1201内に設けられる、赤外線映像取得部1702のソフトウェア機能を示すブロック図である。
図17Aに示すように、カメラ201は一般的な撮像素子であり、第三変形例のような特殊な構造ではない。その代わり、カメラ201はフレームタイミングパルスを出力する。フレームタイミングパルスは発光タイミング制御部1701に入力される。
発光タイミング制御部1701は、可視光LED1604と赤外線LED1605の発光タイミングをカメラ201が出力する映像データに含まれるフレームタイミングパルスに同期させて、図17Bに示すタイミングで、可視光LED1604と赤外線LED1605の発光を制御する。
すなわち、発光タイミング制御部1701は、第一のフレームタイミングt1711時点で可視光LED1604のみ発光し、第二のフレームタイミングt1712時点で赤外線LED1605のみ発光し、第三のフレームタイミングt1713時点で可視光LED1604と赤外線LED1605の両方を消灯する。この動作を繰り返す。
そして、第二のフレームタイミング時点で得られる赤外線LED点灯撮影映像データと、第三のフレームタイミング時点で得られる赤外線LED消灯撮影映像データは、映像照明処理装置103の入出力制御部1201内に形成される赤外線映像取得部1702(図17C参照)に入力される。
また、図17Cに示すように、赤外線映像取得部1702は、赤外線LED点灯撮影映像データを保持する赤外線LED点灯撮影映像バッファ1703と、赤外線LED消灯撮影映像データを保持する赤外線LED消灯撮影映像バッファ1704と、加算器1705を有する。
赤外線LED点灯撮影映像バッファ1703から出力される赤外線LED点灯撮影映像データと、赤外線LED消灯撮影映像バッファ1704から出力される赤外線LED消灯撮影映像データは、加算器1705に入力される。
加算器1705は、赤外線LED点灯撮影映像データから、赤外線LED消灯撮影映像データを、ピクセル毎に減算する。すると、赤外線LED点灯撮影映像データに含まれている、赤外線LED消灯撮影映像データ、すなわち可視光によるノイズ成分が減算される。
以上の構成により、第三変形例と比べるとフレームレートが1/3に低下するものの、汎用品のカメラ201をそのまま使用して、赤外線映像を取得することができる。よって、第三変形例と同様に、外科手術において血管を傷つける医療事故の発生を未然に防ぐことができ、安全性の向上が期待できる。
さらに、赤外線に留まらず、特定波長スペクトルのみの光を照射する照明の種類を増やして、図17A、図17B及び図17Cに示す処理を行うことで、当該特定波長スペクトルの映像データを取得することが可能になる。
映像照明処理装置103としては、一般的なパソコンをそのまま利用することができる。したがって、表示部1125及び外部モニタ104に、手術術野106aの可視光による多視点映像、及び赤外光による血管を表示した多視点映像に留まらず、外部機器が出力する情報をも同時に表示することも可能になる。
[第五変形例:固定器具102bのバリエーション]
図18は、本発明の第五変形例に係る固定器具102bのバリエーションを示す概略図である。
図1に示す固定器具102bは、撮影照明器具102を手術術野106aから浮かせた状態を維持するために設けられている。
外科医107の施術の邪魔にならないように、固定器具102bは図示しない手術室の天井から吊り下げる構造を有している。
外科医107の施術の邪魔にならない形態という技術思想を無視するならば、図18に示すように、撮影照明器具102の真下に延びる脚部1801a及び1801bや撮影照明器具102の真横に延びる延長アーム1802を設けることも考えられる。さらに、撮影照明器具102の斜め上に延びる延長アーム1803を設けることもできる。このように、撮影照明器具102を手術術野106aから浮かせた状態を維持するための固定器具の形態としては、様々なバリエーションが考えられる。
従来から直視下手術において外科医107が必要としている器具には、無影灯、術部撮影カメラ、情報表示装置の3つがある。これらは従来、個別に存在していた。
本発明に係る多視点映像撮影装置101は、飛行機のコックピットのように、手術に必須である多種多様な情報を統合的に外科医107に提供することを目的としている。
例えば、複数の医療者と有効な映像情報をリアルタイムで共有するだけでなく、手術前のCT画像、MRI画像及び3D再構成画像等の術前のシミュレーション情報や、赤外線画像による主要部の適切な血管走行等のナビゲーション情報などを、手術の進行に合わせて外部モニタ104上に適切なレイアウトで表示することもできる。
また、患者106の血圧、脈拍、心電、脳波等の、リアルタイムに取得する患者106バイタル情報、術式・手術メンバーなどの医療安全情報、使用機材などの医療コスト情報を共有情報として表示するようにしてもよい。
近年、医療安全を求める社会的要請が非常に大きくなっており、本発明の実施形態の多視点映像撮影装置101は、手術の安全性を高める上で大きな役割を果たすことが期待される。
今まで肉眼による直視のみで行われた手術に対して、ライブの拡大情報、赤外線情報、また術前の放射線画像情報、3Dシミュレーション情報、さらには医療安全情報など、各種情報を外科医107に表示することにより、手術の安全性を格段に向上させることが可能になる。
また、ライブの拡大情報を適切にアーカイブ録画することにより、学生や若手外科医の教育に資することができるとともに、さらには医療情報の開示に耐えうる記録として保存することができる。
また、無影灯は全ての手術室に不可欠な設備であるが、本発明の実施形態で用いられる照明付きカメラ装置は、よりコンパクトな無影灯としての役割を果たすことができる。その結果、本発明で用いられる照明付きカメラ装置を使うことで、手術室に大掛かりな無影灯の設備が不要になり、日本全国に約2万室あると言われている手術室における基幹設備になる可能性もある。
以上説明したように、本発明の実施形態である多視点映像撮影装置101は、全く新しい手術サポートシステムということができ、世界の手術室の景色を一変させる可能性を秘めているとも言える。
上記した様に、本多視点映像撮影装置は主に生体を対象とした外科手術において利用されることを想定しているが、術者の頭、体によって遮蔽されることのない明瞭な照明環境と、遮蔽の無い術野映像撮影を叶えるという本装置の特徴は、ご遺体を対象とした病理解剖、司法解剖、外科解剖、教育解剖といった分野においても、さらに、動物を対象とした獣医的な手術の場面においても、有効に応用される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含む。
例えば、上記した実施形態は、本発明をわかりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。
また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることは可能であり、さらにはある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
101…多視点映像撮影装置、102…撮影照明器具、102a…筐体、102b…固定器具、103…映像照明処理装置、104…外部モニタ、105…手術台、106…患者、106a…手術術野、107…外科医、201…カメラ、202…照明、203…USBハブ、401…把手、601…撮影照明器具、601a…筐体、601b…固定器具、602…撮影照明器具、602a…第一筐体、602b…第一固定器具、602c…第二筐体、602d…第二固定器具、701…撮影照明器具、701a…第一筐体、701b…第一固定器具、701c…第二筐体、701d…第二固定器具、702…撮影照明器具、702a…筐体、702b…固定器具、801…撮影照明器具、801a…筐体、801b…固定器具、802…撮影照明器具、802a…筐体、802b…固定器具、901…撮影器具、901a…筐体、1001…照明器具、1001a…筐体、1007…第一カメラ、1008…第二カメラ、1101…カメラアレイ部、1102…照明アレイ部、1103…ネットワーク、1104…マイコン、1105…マルチプレクサ、R1106…電流制限抵抗、1107…バス、1108…CPU、1109…ROM、1110…RAM、1111…シリアルインターフェース、1121…バス、1122…CPU、1123…ROM、1124…RAM、1125…表示部、1126…操作部、1127…不揮発性ストレージ、1128…シリアルインターフェース、1129…NIC、1201…入出力制御部、1202…カメラ較正処理部、1204…提示視点注視点判定処理部、1205…映像処理部、1206…照明判定処理部、1207…注視点座標、1401…多視点映像撮影装置、1402…撮影照明器具、1501…多視点映像撮影装置、1502…撮影照明器具、1601…撮影照明器具、1602…LED照明、1603…カメラユニット、1604…可視光LED、1605…赤外線LED、1606…コールドミラー、1701…発光タイミング制御部、1702…赤外線映像取得部、1703…赤外線LED点灯撮影映像バッファ、1704…赤外線LED消灯撮影映像バッファ、1705…加算器、1801a…脚部、1802、1803…延長アーム

Claims (3)

  1. 複数のカメラを術者が作業対象とする被写体に向けて、リング状の円形もしくは弧状の有限長曲線形状の筐体に取り付けた撮影器具と、
    前記撮影器具を、前記術者の頭頂と前記被写体との間の位置に配置する固定器具と、
    前記撮影器具に取り付けた前記複数のカメラの位置、姿勢、焦点距離を含むカメラパラメータを、前記複数のカメラが撮影した前記被写体の撮影情報に基づいて推定するカメラ較正処理部と、
    前記術者が注目する前記被写体の領域である注視点を多視点画像データ中で検出し、前記カメラパラメータを参照して前記注視点の三次元座標情報を推定し、前記三次元座標情報に基づき、前記術者もしくは術野外の観察者の観察に適した方向から撮影するカメラを1つもしくは複数選択する提示視点注視点判定処理部と
    を備える多視点映像撮影装置。
  2. (削除)
  3. 前記撮影器具は複数の照明を具備し、
    前記筐体に取り付けられた前記複数のカメラの間に複数の照明を配置する、
    請求項1に記載の多視点映像撮影装置。
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