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JP7633866B2 - 保持部材 - Google Patents
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本開示は、対象物を保持する保持部材に関する。
半導体製造工程において、半導体ウエハを保持するために、静電チャック(保持部材)が使用されている。そして、静電チャックとして、例えば、特許文献1に、加工プロセス時に半導体ウエハを吸着保持するとともに、保持面に吸着保持した半導体ウエハと一体的にプロセス間で搬送が可能な薄型の静電チャックが開示されている。このような静電チャックは、加工プロセス時には基台(半導体製造装置に設けられる設置面)に設置され、搬送時には搬送アーム等に把持される。
特開2015-228406号公報
ここで、半導体製造装置に設けられる設置面は平面度が高く製作されている一方、保持部材はセラミックス自身が持つ応力(残留応力)によって反り(撓み)が生じやすい。そして、保持部材に反り(撓み)が生じてしまうと、セラミックスの曲げ剛性が高いため、保持部材を設置面に沿わせて(なじませて)設置することが難しくなり、半導体ウエハを保持する保持部材の保持面の平面度を担保することができないおそれがある。
そこで、本開示は上記した問題点を解決するためになされたものであり、設置面に沿うように設置することができ、対象物を保持する保持面の平面度を担保することができる保持部材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本開示の一形態は、
第1の面と、前記第1の面とは反対側に設けられる第2の面とを備えるセラミックス部材と、
前記セラミックス部材の内部に備わるチャック電極とを有し、
前記セラミックス部材の前記第1の面上に対象物を保持する保持部材において、
前記セラミックス部材は、前記第1の面と前記第2の面とを貫通する貫通孔を複数有し、
前記第1の面から前記第2の面に向かって見たときに、前記セラミックス部材における前記複数の貫通孔の総面積は、前記セラミックス部材の面積を100%として、10%以上50%以下であることを特徴とする。
この保持部材では、セラミックス部材に複数の貫通孔を設けて、複数の貫通孔の総面積が、セラミックス部材の面積を100%とした場合、10%以上50%以下になるようにしている。つまり、セラミックス部材の貫通孔の面積がセラミックス部材の貫通孔以外の部分の面積の1/9以上1/2以下である。そのため、セラミックス部材の曲げ剛性を下げることができる。従って、セラミックス部材が持つ応力(残留応力)が小さくなって反り(撓み)を抑制することができ、要求されるセラミックス部材の平面度を確保することができる。これにより、保持部材を、対象物を加工する装置の設置面に沿うように(なじませて)精度良く取り付けることができる。その結果、保持部材の第1の面(保持面)の平面度を担保することができるため、設置面に設置された保持部材に保持される対象物の平面度が担保される。
なお、複数の貫通孔の総面積を、セラミックス部材の面積を100%として、10%以上50%以下に設定しているのは、面積割合を10%より小さくすると、セラミックス部材の曲げ剛性を下げることができない一方、面積割合を50%より大きくすると、セラミックス部材に必要とされる強度を確保することができなくなるからである。つまり、複数の貫通孔の総面積の割合を10%以上50%以下、好ましくは面積割合を20%以上30%以下に設定することにより、セラミックス部材に要求される強度を確保しつつ曲げ剛性を小さくすることができる。
上記した保持部材において、
前記複数の貫通孔は、それぞれの開口面積が20mm以上の大きさであることが好ましい。
このように、セラミックス部材に開口面積が20mm(直径が約5mm)以上の貫通孔を設けることにより、セラミックス部材の曲げ剛性を確実に下げることができる。なお、セラミックス部材に設けられるリフトピン孔や真空引き用の孔は、開口面積が20mm未満(直径が2~3mm程度)であるため、本開示の貫通孔には含まれない。
上記した保持部材において、
前記複数の貫通孔は、同心円上に形成されていることが好ましい。
このように、セラミックス部材に設ける貫通孔を同心円上に形成することにより、セラミックス部材の曲げ剛性を面内で均等に下げることができるため、セラミックス部材の反り(撓み)を効果的に抑制することができる。
上記した保持部材において、
前記セラミックス部材は、前記チャック電極より前記第2の面側に平板状の金属部材を備えていることが好ましい。
このように、チャック電極より第2の面側に平板状の金属部材を設けることにより、第1の面側にチャック電極が配置され、第2の面側に平板状の金属部材が配置される。つまり、両表面側に板状の部材が配置されるため、セラミックス部材の反り(撓み)をより抑制することができ、要求されるセラミックス部材の平面度を確実に担保することができる。これにより、保持部材を、対象物を加工する装置の設置面に沿わせて(なじませて)より精度良く取り付けることができる。
上記した保持部材において、
前記チャック電極は、バイポーラ電極であることが好ましい。
バイポーラ電極は、正負の一対の電極を備えているため、電源に接続されていなくても対象物を静電力で吸着保持することができるので、このような保持部材であれば、対象物を搬送するための搬送用保持部材として使用することができる。そして、このような搬送用保持部材は、対象物を搬送した後、対象物を加工する装置の設置面に対して取り付けられる。
そこで、この保持部材であれば、セラミックス部材の平面度を確保することができるため、装置の設置面に沿うように(なじませて)精度良く取り付けることができる。また、セラミックス部材に複数の貫通孔が設けられているため、保持部材が軽量化されており、対象物の搬送速度を向上させることができ、効率良く対象物を搬送することができる。
本開示によれば、設置面に沿うように設置することができ、対象物を保持する保持面の平面度を担保することができる保持部材を提供することができる。
実施形態の静電チャックの平面図である。 実施形態の静電チャックの断面図である。 静電チャックに設ける貫通孔の配置に関する変形例を示す図である。 静電チャックに設ける貫通孔の配置に関する変形例を示す図である。 静電チャックに設ける貫通孔の配置に関する変形例を示す図である。 静電チャックに設ける貫通孔の配置に関する変形例を示す図である。
本開示に係る実施形態である保持部材について、図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、対象物である半導体ウエハWを保持する静電チャック1を例示して説明する。そこで、本実施形態の静電チャック1について、図1および図2を参照しながら説明する。
本実施形態の静電チャック1は、半導体ウエハW(対象物)を静電引力により吸着して保持するための部材であり、例えば、半導体製造装置の真空チャンバー内で半導体ウエハWを固定したり、半導体ウエハWをプロセス間で搬送するために使用される。図1および図2に示すように、静電チャック1は、セラミックスにより形成された円盤状のセラミックス部材10を有する。
セラミックスとしては、様々なセラミックスが用いられるが、強度や耐摩耗性、耐プラズマ性等の観点から、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ、Al)または窒化アルミニウム(AlN)を主成分とするセラミックスが用いられることが好ましい。なお、ここでいう主成分とは、含有割合の最も多い成分(例えば、体積含有率が90vol%以上の成分)を意味する。
このセラミックス部材10の直径は、例えば150~350mm程度であり、セラミックス部材10の厚さは、例えば2mm程度である。セラミックス部材10は、半導体ウエハWを保持する保持面11と、セラミックス部材10の厚み方向(図2では上下方向)について保持面11とは反対側に設けられる下面12とを備えている。なお、保持面11は本開示の「第1の面」の一例であり、下面12は本開示の「第2の面」の一例である。
このようなセラミックス部材10には、保持面11と下面12との間を厚み方向(図2では上下方向)に貫通する円筒形状の貫通孔15が複数形成されている。本実施形態では、図2に示すように、複数の貫通孔15として、同心円上に形成された複数の貫通孔15aと、中心に形成された貫通孔15bとを含む。同心円上の複数の貫通孔15aは同一径であり、等間隔に8個形成されている。なお、貫通孔15aの径と貫通孔15bの径は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。本実施形態では、貫通孔15aの径が例えば直径13mm程度、貫通孔15bの径が例えば18mm程度であり、貫通孔15aの径が貫通孔15bの径より小さくなっている。
複数の貫通孔15(15a,15b)は、それぞれの開口面積が20mm以上の大きさとなっている。つまり、セラミックス部材10に設けられる貫通孔であっても、開口面積が20mm未満(直径が2~3mm程度)であるリフトピン孔や真空引き用の孔等は、貫通孔15には含まれない。
そして、保持面11から下面12に向かって(厚み方向から)見たときに、複数の貫通孔15の総面積(開口面積の合計)が、セラミックス部材10(保持面11)の面積を100%とした場合に、10%以上50%以下、好ましくは20%以上30%以下になっている。つまり、保持面11において貫通孔15の占める面積割合が、保持面11の面積の10%以上50%以下、好ましくは20%以上30%以下となるように、セラミックス部材10に設ける貫通孔15の総数が決定されている。
また、セラミックス部材10の内部の保持面11側には、図2に示すように、導電性材料(例えば、タングステン、モリブデン、白金等)により形成されたチャック電極30が配置されている。チャック電極30はバイポーラ電極であり、正負の一対のチャック電極30aとチャック電極30bとを備えている。これらチャック電極30aとチャック電極30bは、同一平面上に配置されている。保持面11から下面12に向かって見たときに、チャック電極30bは円環形状であり、チャック電極30aはチャック電極30bを取り囲むような円環形状である。このようなチャック電極30では、外部からの給電がなくても半導体ウエハWを静電引力によって、半導体ウエハWが静電チャック1の保持面11に吸着保持することができる。これにより、静電チャック1は、搬送アームなどを介してプロセス間における半導体ウエハWの搬送を可能としている。そして、チャック電極30a,30bへの給電とデチャック時のアースを行うために、チャック電極30a,30bの一部を外部に露出させる有底孔16,16が、セラミックス部材10の下面12に形成されている。
さらに、セラミックス部材10の内部の下面12側には、図2に示すように、平板状の金属部材31(ダミー電極)が配置されている。金属部材31は、導電体で形成されているが、基本的に電極としては機能しないものであり、他の電極と電気的及び物理的に接続されていない。金属部材31は、例えば銅、タングステン、モリブデン、白金等からなり、サブトラクティブ法、セミアディティブ法、フルアディティブ法などといった公知の手法によって形成すればよい。具体的には、例えば、銅箔のエッチング、無電解銅めっきあるいは電解銅めっきなどの手法を適用できる。なお、スパッタやCVD等の手法により薄膜を形成した後にエッチングを行うことで金属部材31を形成したり、導電性ペースト等の印刷により金属部材31を形成することができる。そして、デチャック時に金属部材31をアースに接続するために、金属部材31の一部を外部に露出させる有底孔17が、セラミックス部材10の下面12に形成されている。デチャック時に金属部材31をアースに接続するのは、金属部材31には給電されないものの、チャック電極30の影響を受けて少し電荷を持ってしまうからである。
ここで、上記のような構成を有する静電チャック1では、セラミックス部材10を構成するセラミックスが持つ応力(残留応力)によって反り(撓み)が生じやすい。そして、セラミックス部材10に反り(撓み)が生じてしまうと、セラミックスの曲げ剛性が高いために、静電チャック1を半導体製造装置の設置面に沿わせて(なじませて)設置することが難しくなる。その結果として、半導体製造装置の設置面に設置した静電チャック1の保持面11の平面度を担保、つまり要求されている平面度を確保することができないおそれがある。
そこで、本実施形態の静電チャック1では、保持面11の面積を100%として保持面11の面積の10%以上50%以下、好ましくは20%以上30%以下を占めるように、セラミックス部材10に対して開口面積が20mm以上の貫通孔15(15a,15b)を複数設けている。複数の貫通孔15の総面積を、セラミックス部材10(保持面11)の面積を100%とした場合、10%以上50%以下に設定しているのは、面積割合を10%より小さくすると、セラミックス部材10の曲げ剛性を下げることができない一方、面積割合を50%より大きくすると、セラミックス部材10に必要とされる強度を確保することができなくなるからである。つまり、保持面11の面積に対する複数の貫通孔15の総面積の割合を10%以上50%以下、好ましくは面積割合を20%以上30%以下に設定することにより、セラミックス部材10に要求される強度を確保しつつ曲げ剛性を小さくすることができる。
そのため、セラミックス部材10の残留応力が小さくなって反り(撓み)を抑制することができ、要求されるセラミックス部材10の平面度を確保することができる。従って、静電チャック1を半導体製造装置の設置面に沿うように(なじませて)精度良く取り付けることができる。これにより、保持面11の平面度を担保することができるため、半導体製造装置に取り付けられた静電チャック1に保持される半導体ウエハWの平面度が担保される。なお、保持面11の平面度は、例えばのようにして測定することができる。すなわち、まず、測定装置のワーク設置面に平坦な定盤(上面平面度3μm以下が好ましい)を設置し、定盤の上に静電チャック1を設置する。そして、定盤に設置した静電チャック1の表面の20点程度の高さを、接触式または非接触式の測定器で測定する。
また、セラミックス部材10に複数の貫通孔15が設けられているため、セラミックス部材10が軽量化されている。そのため、プロセス間で半導体ウエハWを静電チャック1により搬送する際の搬送速度を速めることができ、プロセス間において効率良く半導体ウエハWを搬送することができる。
そして、同一径の複数の貫通孔15aを同心円上に形成しているため、セラミックス部材10の曲げ剛性を面内で均等に下げることができる。これにより、セラミックス部材10の反り(撓み)が効果的に抑制されている。
また、本実施形態の静電チャック1では、セラミックス部材10の内部において、保持面11側にチャック電極30が配置され、下面12側に平板状の金属部材31が配置されいる。すなわち、セラミックス部材10内において、厚さ方向の両側に板状の部材が配置されている。そのため、セラミックス部材10の反り(撓み)をより抑制することができ、要求されるセラミックス部材10の平面度を確実に担保することができる。これにより、静電チャック1を、半導体製造装置の設置面に沿わせて(なじませて)より精度良く取り付けることができる。
ここで、静電チャックのセラミック部材に設ける貫通孔の配置に関する変形例について、図3~図6を参照しながら説明する。上記の実施形態では、1つの同心円上に複数の貫通孔を設けているが、図3に示すように、2つ以上(図3では2つ)の同心円上に、それぞれ複数の貫通孔15a,15cを設けてもよい。すなわち、外側の同心円上に複数(図3では8つ)の貫通孔15aを設け、内側の同心円上に複数(図3では4つ)の貫通孔15cを設ける。これにより、セラミックス部材10の曲げ剛性を面内でより均等に下げることができるため、セラミックス部材10の反り(撓み)が一層効果的に抑制される。
また、図4に示すように、セラミックス部材10に反り(撓み)が生じやすい外周部分のみに同心円上に複数の貫通孔15aを設けることもできる。すなわち、上記の実施形態においてセラミックス部材10の中央に貫通孔15bを設けない形態にしてもよい。あるいは、図5に示すように、複数の貫通孔15を同心円上に配置せず、格子状に配置してもよい。このような貫通孔15の配置パターンであっても、セラミックス部材10の曲げ剛性を下げることができるため、セラミックス部材10の反り(撓み)を抑制することができる。
さらに、上記の実施形態では、貫通孔15として開口が円形のものを例示したが、貫通孔15は円形に限られることはなく、図6に示すように多角形(図6では四角形)や楕円形などであってもよい。このような形状の貫通孔をセラミックス部材10に複数設けることによっても、上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上のように、本実施形態の静電チャック1によれば、セラミックス部材10に複数の貫通孔15(15a,15b)を設けて、複数の貫通孔15の総面積が、セラミックス部材10の面積を100%とした場合、10%以上50%以下となっている。そのため、セラミックス部材10の曲げ剛性を下げることができるので、セラミックス部材10が持つ残留応力が小さくなって反り(撓み)を抑制することができ、要求されるセラミックス部材10の平面度を確保することができる。従って、静電チャック1を、半導体ウエハWを半導体製造装置の設置面に沿うように(なじませて)精度良く取り付けることができる。これにより、静電チャック1の保持面11における平面度を担保することができるため、設置面に設置された静電チャック1に保持される半導体ウエハWの平面度が担保される。
なお、上記の実施形態は単なる例示にすぎず、本開示を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記の実施形態では保持部材として、チャック電極30がバイポーラ電極である静電チャック1を例示したが、モノポーラ電極のチャック電極を備える保持部材に対しても本開示を適用することができる。
また、上記の実施形態では保持部材として、セラミックス部材10内にチャック電極30の他に金属部材31を備える静電チャック1を例示したが、金属部材31(ダミー電極)を備えていない保持部材に対しても本開示を適用することができる。
1 静電チャック
10 セラミックス部材
11 保持面
12 下面
15 貫通孔
30 チャック電極
31 金属部材
W 半導体ウエハ

Claims (5)

  1. 第1の面と、前記第1の面とは反対側に設けられる第2の面とを備えるセラミックス部材と、
    前記セラミックス部材の内部に備わるチャック電極とを有し、
    前記セラミックス部材の前記第1の面上に対象物を保持する保持部材において、
    前記セラミックス部材は、前記第1の面と前記第2の面とを貫通する貫通孔を複数有し、
    前記セラミックス部材は、直径150~350mmであり、
    前記第1の面から前記第2の面に向かって見たときに、前記セラミックス部材における前記複数の貫通孔の総面積は、前記セラミックス部材の面積を100%として、20%以上50%以下である
    ことを特徴とする保持部材。
  2. 請求項1に記載する保持部材において、
    前記複数の貫通孔は、それぞれの開口面積が20mm2以上の大きさである
    ことを特徴とする保持部材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する保持部材において、
    前記複数の貫通孔は、同心円上に形成されている
    ことを特徴とする保持部材。
  4. 請求項1から請求項3に記載するいずれか1つの保持部材において、
    前記セラミックス部材は、前記チャック電極より前記第2の面側に平板状の金属部材を備えている
    ことを特徴とする保持部材。
  5. 請求項1から請求項4に記載するいずれか1つの保持部材において、
    前記チャック電極は、バイポーラ電極である
    ことを特徴とする保持部材。
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