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JP7634516B2 - 止血剤注入デバイス - Google Patents
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Description

本発明は、止血剤注入デバイスに関する。
従来から、患者の腕等の肢体の血管に形成した穿刺部位を介して各種の医療用長尺体(例えば、イントロデューサー)を血管内に導入し、病変部位に対する処置や治療を行う手技が知られている。このような手技を行った場合、術者等は、穿刺部位から医療用長尺体を抜去する際、穿刺部位を止血する。止血方法の一つとして、患者の生体表層側から血管の穿刺部位やその周囲の皮下組織に対して圧迫力を付与する圧迫止血方法が知られている。
圧迫止血方法を採用した場合において、圧迫力が過剰に大きくなる過加圧圧迫が長時間実施されてしまうと、血管閉塞が生じる可能性がある。そのため、圧迫力を適切に調整することが求められる。このような課題に関連して、下記特許文献1には、非圧迫止血を可能にする止血デバイスが開示されている。特許文献1の止血デバイスは、生体内に挿入可能なシースと、シースの内部に保持される止血剤をチャージしたカートリッジと、を備える。特許文献1の止血デバイスを使用した手技では、術者等は、シースの先端開口を血管の穿刺部位周辺まで導入し、先端開口を介して止血剤を吐出させる。術者等は、シースから吐出させた止血剤を血管の穿刺部位周辺に配置することにより、穿刺部位を塞ぐことができる。
国際公開WO00/030553号
上記止血デバイスには、血管の穿刺部位の深さ以上にシースの先端部が挿入されることを防止するストッパー(係止部材)が設けられている。ストッパーは、シースの外周面に装着されており、シースを生体内に挿入した際、患者の生体表層と接触してシースの挿入長を制限する。
上記止血デバイスによれば、血管の穿刺部位の深さ以上にシースが過剰に血管内に挿入されてしまうことを防止できる。しかしながら、上記止血デバイスを使用した場合、術者等は、止血剤の吐出を開始するにあたり、血管の穿刺部位の正確な位置を把握することができない。そのため、術者等は、手先の感覚等に頼ってシースの先端開口を血管の穿刺部位に配置せざるを得ない。したがって、上記止血デバイスを使用した手技では、シースの先端開口を血管の穿刺部位に対して適切に位置決めすることが困難である。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、簡単な構成を備え、かつ、薬剤を吐出可能な第2部材の吐出部を血管の穿刺部位周辺に適切に配置することができる止血剤注入デバイスを提供することを目的とする。
本発明に係る止血剤注入デバイスは、先端開口、基端開口、及び、前記先端開口と前記基端開口を連通するルーメンを備える第1部材と、前記第1部材と接続され、止血剤を吐出可能な吐出部が先端部に設けられた第2部材と、を備え、前記第1部材は、前記第2部材の先端よりも先端側に位置する第1領域と、血管内に挿入される前の状態で、前記第1領域よりも基端側に位置し、前記第2部材と固定された第2領域と、を有し、前記第1領域は、前記第2部材から離れる方向に向けて傾斜する傾斜部を有し、前記傾斜部は、前記第1部材の前記先端開口を形成しており、前記第1部材は、血管内に前記傾斜部が配置された際に、前記先端開口を介して前記ルーメン内に血液を流入させ、かつ前記ルーメン内に流入した前記血液を前記基端開口から漏出させる。
本発明に係る止血剤注入デバイスは、第1部材が第2部材の先端よりも先端側に位置する第1領域を備える。また、第1部材の第1領域は、第2部材から離れる方向に向けて傾斜する傾斜部を有する。そして、傾斜部は、血液を流入可能な第1部材の先端開口を形成している。術者等は、皮下組織を通じて第1部材の先端開口を含む第1領域を血管側へ移動させることにより、第1部材の基端開口から血液が漏出したことを確認することができる。術者等は、第1部材の基端開口から血液が漏出したことを確認することにより、第1部材の先端開口が血管壁の内側(血管)に位置するのか、血管壁の外側(皮下組織)に位置するのかといった状況を容易に把握することができる。そのため、止血剤注入デバイスは、簡単な構成で、血管の穿刺部位周辺に対して第2部材の吐出部の位置を適切に配置するこができる。
実施形態に係る止血剤注入デバイスを示す斜視図である。 実施形態に係る止血剤注入デバイスを示す斜視図であって、第1部材の第3領域を第2部材から分離している際の様子を示す図である。 図1に示す矢印3A-3Aに沿う断面図である。 図3に示す矢印4A-4Aに沿う断面図である。 図3に示す矢印5A-5Aに沿う断面図である。 図3に示す矢印6A-6Aに沿う断面図である。 実施形態に係る止血剤注入デバイスの使用例を説明するための模式的な断面図である。 実施形態に係る止血剤注入デバイスの使用例を説明するための模式的な断面図である。 実施形態に係る止血剤注入デバイスの使用例を説明するための模式的な断面図である。 実施形態に係る止血剤注入デバイスの使用例を説明するための模式的な断面図である。 実施形態に係る止血剤注入デバイスの使用例を説明するための模式的な断面図である。 実施形態に係る止血剤注入デバイスの使用例を説明するための模式的な断面図である。 実施形態に係る止血剤注入デバイスの使用例を説明するための模式的な断面図である。 実施形態に係る止血剤注入デバイスの使用例を説明するための模式的な断面図であって、血管の穿刺部位を拡大して示す図である。 実施形態に係る止血剤注入デバイスの使用例を説明するための模式的な断面図であって、血管の穿刺部位を拡大して示す図である。 変形例1に係る止血剤注入デバイスを示す斜視図であって、第1部材の第3領域を第2部材から分離している際の様子を示す図である。 変形例2に係る止血剤注入デバイスを示す斜視図であって、第1部材の第3領域を第2部材から分離している際の様子を示す図である。 変形例3に係る止血剤注入デバイスを示す斜視図である。
以下、図1~図15を参照して本実施形態に係る止血剤注入デバイス10及び止血剤注入デバイス10を使用した止血方法を説明する。
図1~図6は、実施形態に係る止血剤注入デバイス10の各部の構成の説明に供する図であり、図7~図15は、実施形態に係る止血剤注入デバイス10の使用例の説明に供する図である。
本明細書の説明では、止血剤注入デバイス10の延在方向(図1、図2、図3の上下方向)を軸方向と称する。また、止血剤注入デバイス10の生体内に導入される側を先端側(図1、図2、図3の下端側)と称し、先端側と反対の端部側(図1、図2、図3の上端側)を基端側と称する。また、本明細書の説明において、先端部とは、先端(最先端)及び先端から基端側に向かう所定の範囲を含む領域を意味し、基端部とは、基端(最基端)及び基端から先端側に向かう所定の範囲を含む領域を意味するものとする。
止血剤注入デバイス10は、概説すると、図1、図2、図3に示すように、先端開口101、基端開口103、及び、先端開口101と基端開口103を連通するルーメン105を備える第1部材100と、第1部材100に接続され、止血剤240を吐出可能な吐出部201aが先端部に設けられた第2部材200と、を備える。第1部材100は、第2部材200の先端よりも先端側に位置する第1領域101Aを有する。第1領域101Aは、第2部材200から離間する方向に向けて傾斜する傾斜部101aを有する。傾斜部101aは、第1部材100の先端開口101を形成している。
第1部材100は、先端開口101、基端開口103、及び、ルーメン105を備える管状部材で構成している。
第2部材200は、第1本体部材210、第2本体部材220、及び、接続部材230を有する。第1本体部材210は、基端開口部213及びルーメン215を備える管状部材で構成している。第2本体部材220は、基端開口部223及びルーメン225が形成された管状部材で構成している。後述するように、各本体部材210、220には各ルーメン215、225内に所定の空間を区間する仕切り部203及び第6領域206Aを設けている。
本実施形態では、第1本体部材210のルーメン215を「第2部材200の第1ルーメン215」と称し、第2本体部材220のルーメン225を「第2部材200の第2ルーメン225」と称する。なお、第2部材が一つの管状部材により構成される場合、第2部材には一つのルーメンのみを設けることができる。また、第2部材が三つ以上の管状部材により構成される場合、第2部材には三つ以上のルーメンを設けることができる。
接続部材230は、第1本体部材210と第2本体部材220を接続する。接続部材230の内側には第1本体部材210及び第2本体部材220を挿入可能な内部空間235が形成されている(図4、図5を参照)。接続部材230の内面と各本体部材210、220との間には隙間が形成されている。ただし、接続部材230の内面と各本体部材210、220との間には隙間を設けなくてもよい。例えば、接続部材230と各本体部材210、220の間に樹脂材料等の充填材を充填することにより隙間を埋めることができる。
接続部材230は、図4、図5に示すように、各本体部材210、220の外周面を覆った状態で、各本体部材210、220と固定されている。接続部材230と各本体部材210、220の固定方法としては、例えば、接着や融着を採用することができる。
第2部材200から止血剤240を吐出させる吐出部201aは、接続部材230の先端開口201で形成している。なお、第2部材200が一つの管状部材で構成される場合(例えば、後述する図16に示す変形例を参照)、吐出部201aは一つの管状部材の先端開口で形成することができる。
第1部材100は、図1、図2、図3に示すように、第1領域101Aよりも基端側に位置し、第2部材200と固定された第2領域102Aと、第2領域102Aよりも基端側に位置し、第1部材100の基端を含む第3領域103Aと、を有する。
第3領域103Aは、第2部材200から分離可能に構成している。図2には、第3領域103Aを第2部材200から分離している際の様子を簡略的に示している。
第1領域101Aに形成された傾斜部101aは、第2部材200から離間する方向へ向けて傾斜している。なお、傾斜部101aの傾斜角度(第3領域103Aが第2部材200から分離される前の状態における第1部材100の軸心に対する傾斜角度)は特に限定されない。
止血剤注入デバイス10は、傾斜部101aにより先端開口101が形成されている。そのため、止血剤注入デバイス10は、血管Bv内に先端開口101を配置する際、先端開口101の向きを血流方向に対向させて配置することにより、第1部材100のルーメン105内へ血液Bを容易に流入させることができる(図9、図10を参照)。
第3領域103Aは、例えば、融着や接着により第2部材200の接続部材230の外表面に接続することができる。第3領域103Aと接続部材230との間の接続を維持する接続力は、術者等が手指の力で第2部材200から第1部材100を相対的に離間する方向へ引っ張った際に、第3領域103Aが第2部材200から分離可能な大きさに設定することができる。なお、第3領域103Aと第2部材200を接続する接続力の具体的な大きさは特に限定されない。また、第2部材200に接続部材230が設けられていない場合(例えば、後述する図16、図18に示す変形例を参照)、第3領域103Aは、第1本体部材210及び/又は第2本体部材220に対して分離可能に接続することができる。
第2部材200は、図1、図2、図3に示すように、吐出部201aを含む第4領域204Aと、第4領域204Aよりも基端側に位置し、止血剤240を保持する第5領域205Aと、第4領域204Aと第5領域205Aとの間に配置され、第4領域204Aと第5領域205Aとを仕切る仕切り部203と、を有する。仕切り部203は、第5領域205Aが圧迫された状態において、第5領域205Aの内圧によって第4領域204Aと第5領域205Aを連通可能である。
仕切り部203は、図3に示すように、第5領域205Aが圧迫されていない状態において、第1本体部材210の先端を封止する第1仕切り部材203aと、第5領域205Aが圧迫されていない状態において、第2本体部材220の先端を封止する第2仕切り部材203bと、を有する。
第5領域205Aは、第1仕切り部材203aと後述する第1閉塞部材206aとにより区画された第1ルーメン215内の所定の空間と、第2仕切り部材203bと後述する第2閉塞部材206bとにより区画された第2ルーメン225内の所定の空間と、で構成している。
第1仕切り部材203aは、例えば、第1本体部材210の先端開口を塞ぐように設けられる樹脂製の膜状の部材で構成することができる。第2仕切り部材203bは、例えば、第2本体部材220の先端開口を塞ぐように設けられる樹脂製の膜状の部材で構成することができる。
なお、仕切り部203は、第5領域205Aに対して所定の大きさ以上の圧迫力が付与されていない状態において、第5領域205Aに保持した各薬剤240a、240bが第4領域204Aへ移動することを防止し得る限り、具体的な構成は特に限定されない。例えば、仕切り部203は、第1本体部材210の先端と第2本体部材220の先端を融着した融着部で構成してもよい。このような融着部を仕切り部203として第2部材200に設ける場合、第1本体部材210と第2本体部材220の融着量等を調整することにより、融着部を破断させるために必要な圧迫力の大きさを調整することができる。また、仕切り部203は、例えば、第5領域205Aに対して付与する圧迫力の大きさに応じて、第4領域204Aと第5領域205Aとを連通させる弁(例えば、一方弁)等で構成してもよい。
第5領域205Aは、図1、図2、図3、図5に示すように、第1薬剤240aを保持する第1ルーメン215と、第1薬剤240aと混合されることにより止血剤240をなす第2薬剤240bを保持する第2ルーメン225と、第1ルーメン215と第2ルーメン225とを分離する壁部204(図3を参照)と、を有する。
壁部204は、図3に示すように、第1本体部材210の管壁と第2本体部材220の管壁により構成している。壁部204は、第1ルーメン215に保持した第1薬剤240aと第2ルーメン225に保持した第2薬剤240bを隔離する。
第2部材200は、第5領域205Aが圧迫された状態において、壁部204の破断よりも第4領域204Aと第5領域205Aの連通が生じやすいように構成されている。つまり、仕切り部203は、壁部204よりも破断し易く構成されている。そのため、術者者等が第5領域205Aを圧迫した際、壁部204が意図せずに破断して第1薬剤240aと第2薬剤240bが第4領域204Aで混ざり合ってしまうことを防止できる。
第2部材200は、図1、図2、図3、図4に示すように、第5領域205Aよりも基端側に位置し、第2部材200の第1ルーメン215及び第2ルーメン225を閉塞する第6領域206Aを有する。
第6領域206Aは、図3に示すように、第1ルーメン215において第5領域205Aを形成する部分よりも基端側に配置された第1閉塞部材206aと、第2ルーメン225において第5領域205Aを形成する部分よりも基端側に配置された第2閉塞部材206bと、で構成している。
第1ルーメン215の第5領域205Aが形成された部分は、第5領域205Aが圧迫されていない状態において、当該部分よりも先端側に配置された第1仕切り部材203aと当該部分よりも基端側に配置された第1閉塞部材206aとにより区画されている。また、第2ルーメン225の第5領域205Aが形成された部分は、第5領域205Aが圧迫されていない状態において、当該部分よりも先端側に配置された第2仕切り部材203bと当該部分よりも基端側に配置された第2閉塞部材206bとにより区画されている。したがって、止血剤注入デバイス10は、第5領域205Aが圧迫されていない状態において、各薬剤240a、240bが第5領域205Aよりも先端側に移動したり、基端側に移動したりすることを防止できる。
第2部材200は、第5領域205Aが圧迫された状態において、第6領域206Aよりも壁部204の破断が生じやすいように構成されている。そのため、止血剤注入デバイス10は、第5領域205Aが圧迫された際、壁部204よりも先に第6領域206Aが破断することを防止できる。
各閉塞部材206a、206bは、例えば、第5領域205Aが圧迫された状態においても破断が生じることを防止できる所定の厚みを備える樹脂材料等で構成することができる。
止血剤注入デバイス10において、第5領域205Aに対して圧迫力を付与した際の各部の破断のし易さや連通のし易さは、例えば、次のように設定することができる。
第4領域204Aと第5領域205Aとを連通させるために第5領域205Aに付与する第1圧迫力(仕切り部203による仕切りを解除するための圧迫力)<壁部204が破断する際の第5領域205Aに付与される第2圧迫力<第6領域206Aが破断する際の第5領域205Aに付与される第3圧迫力。
上記のように「第1圧迫力<第3圧迫力」が設定されることにより、第4領域204Aで第1薬剤240aと第2薬剤240bを確実に混合させ、かつ、先端開口201から吐出させることができる。また、上記のように「第1圧迫力<第2圧迫力」が設定されることにより、各薬剤240a、240bが第5領域205Aから第4領域204Aに移動する前に、各薬剤240a、240bが第5領域205Aで混合されることを防止できる。また、上記のように「第2圧迫力<第3圧迫力」が設定されることにより、各薬剤240a、240bが第5領域205Aよりも基端側へ移動することを防止しつつ、仕切り部203が破断した状態で壁部204が破断した場合においても、止血剤240を第4領域204Aから先端開口201を介して吐出させることができる。そのため、止血剤注入デバイス10は、壁部204よりも第6領域206Aが先に破断して止血剤240が基端側に漏れ出して先端側に吐出されない状態になることを好適に防止することができる。
図3に示すように、第6領域206Aの基端側には第7領域207Aが形成されている。第3領域103Aの一部は、第7領域207Aの外周面の一部(接続部材230の外周面の一部)に対して分離可能に接続されている。
図3に示すように、第4領域204Aの内部(接続部材230の内部空間235において第1本体部材210の先端及び第2本体部材220の先端よりも先端側に位置する部分)には、第5領域205Aに保持した各薬剤240a、240bを混合させるための混合空間208が形成されている。止血剤注入デバイス10は、第5領域205Aが圧迫されて各仕切り部材203a、203bが破断すると、第5領域205Aに保持した各薬剤240a、240bを混合空間208へ移動させる。止血剤注入デバイス10は、各薬剤240a、240bを混合空間208で混ざり合わせることにより、止血剤240を形成する。止血剤注入デバイス10は、混合空間208で形成された止血剤240を混合空間208の先端側に位置する吐出部201aを介して第2部材200の先端側へ吐出させることができる。
第2領域102Aの一部は、第4領域204Aに固定されている。また、第5領域205Aは、図1、図3に示すように、第4領域204Aよりも第2部材200の軸方向に沿う長さが長い。術者は、上記のように第4領域204Aが短いため、第5領域205Aの混合空間208で形成された止血剤240を、吐出部201aから効率的に吐出させることができる。
第1部材100は、例えば、軸方向に沿う全長を100mm~500mmに形成することができる。上記のように第1部材100の全長を形成する場合、第1領域101Aは、例えば、1mm~2mmに形成することができ、第2領域102Aは、例えば、1mm~2mmに形成することができ、第3領域103Aは、例えば、96mm~498mmに形成することができる。
第2部材200は、例えば、軸方向に沿う全長を99mm~499mmに形成することができる。上記のように第2部材200の全長を形成する場合、第4領域204Aは、例えば、1mm~2mmに形成することができ、第5領域205Aは、例えば、30mm~150mmに形成することができ、第6領域206Aは、例えば、0.1mm~0.5mmに形成することができ、第7領域207Aは、例えば、67.9mm~467.9mmに形成することができる。
第1部材100は、図1、図2に示すように、止血剤注入デバイス10の外周方向における第1部材100と第2部材200の相対的な位置関係を把握可能にする認識部110を有する。
認識部110は、例えば、第1部材100の外周面に付した着色部、図形、記号、絵柄、凹凸形状等で構成することができる。なお、認識部110は、術者等が視覚や触覚等により、止血剤注入デバイス10の外周方向における第1部材100と第2部材200の相対的な位置関係を把握することが可能な限り、具体的な構成は限定されない。また、認識部110は、第2部材200のみに設けてもよいし、第1部材100及び第2部材200に設けてもよい。ただし、認識部110を第1部材100及び第2部材200に設ける場合、第1部材100に設ける認識部110と第2部材200に設ける認識部110の外観や形状等は異なるものであることが好ましい。このように第1部材100と第2部材200に認識部110を設けることにより、止血剤注入デバイス10から止血剤240を吐出させる際、術者が止血剤注入デバイス10の外周方向の位置を容易に把握することができる。
止血剤注入デバイス10は、例えば、止血剤240として液状組織接着剤を用いる場合、第1薬剤240aとしてフィブリノゲン溶液を用いることができ、第2薬剤240bとしてトロンビン溶液を用いることができる。ただし、止血剤240の種類(各薬剤240a、240bの種類)は血管Bvの穿刺部位P2を止血することが可能限り、特に限定されない。
第1部材100及び第2部材200(第1本体部材210、第2本体部材220、接続部材230)を構成する材料としては、例えば、ポリアミドエラストマー等の樹脂材料を用いることができる。ただし、各部材100、200を構成する材料の具体的な種類は特に限定されない。
次に、図7~図15を参照して、止血剤注入デバイス10を使用した止血方法を説明する。
図7には、患者の皮膚から血管Bv内にイントロデューサー300を挿入した状態を示している。本実施形態で説明する手技では、血管Bv内を流れる血流方向(図7の右側から左側に向かう方向)に対向する方向へ向けてイントロデューサー300を挿入する。術者等は、イントロデューサー300を介して各種の医療デバイスを患者の治療対象部位へ送達し、治療や診断を実施することができる。術者等は、イントロデューサー300を使用した手技に先立ち、イントロデューサー300のシースチューブ310を血管Bv内に導入するために、血管壁Bwまで達する穿孔P1を皮下組織Sに形成する。また、術者等は、皮下組織Sにある血管Bvの穿刺部位P2(血管壁Bwを貫通する穿孔P2)を形成する。なお、血管Bvは、例えば、患者の手首を走行する橈骨動脈である。ただし、血管Bvは、手技の内容等に応じて任意に選択することができ、特に限定されない。
術者等は、図8に示すように、各種の医療デバイスを使用した手技を終えた後、イントロデューサー300のシースチューブ310を介して生体内に止血剤注入デバイス10を挿入する。
術者等は、シースチューブ310の先端開口311を介して第1部材100の第1領域101Aを血管Bv内に配置する。術者等は、血管Bv内に配置したシースチューブ310の先端部に第1領域101Aを配置した状態で、イントロデューサー300を矢印b1で示すように基端側へ移動(後退)させる。これにより、術者等は、第1領域101Aをシースチューブ310の先端開口311から突出させることができる。術者等は、止血剤注入デバイス10に沿ってイントロデューサー300を基端側へさらに移動させることにより、図9に示すように、イントロデューサー300を生体から抜去することができる。
術者等は、第1領域101Aを血管Bv内に配置する際、認識部110の位置に基づいて止血剤注入デバイス10の外周方向における第1部材100と第2部材200の相対的な位置関係を確認することができる。術者等は、血管Bvの血流方向の上流側(図9の右側)に第1部材100の先端開口101が臨むように止血剤注入デバイス10を配置することにより、血管Bvを流れる血液Bを第1部材100のルーメン105内へ容易に流入させることができる。
また、術者等がシースチューブ310の先端開口311から第1領域101Aを突出させると(術者等が血管Bvに第1部材100の第1領域101Aを突出させると)、図10に示すように、第1領域101Aに形成された先端開口101を介して第1部材100のルーメン105内に血液Bが流入する。止血剤注入デバイス10は、血液Bが第1部材100のルーメン105を移動して基端開口103に到達すると、基端開口103から血液Bを漏出させる。術者等は、基端開口103から血液Bが漏出したことを確認することにより、第1領域101Aが血管Bv内に配置されていることを把握することができる。
なお、術者等は、第1部材100の先端開口101をシースチューブ310の先端開口311から突出させた後、所定の時間を経過しても第1部材100の基端開口103から血液Bが漏出しない場合、止血剤注入デバイス10を血管Bv側へ向けて前進させてもよい。術者等は、止血剤注入デバイス10を前進させて、第1部材100の先端開口101を血管Bv内まで移動させることにより、先端開口101を介してルーメン105内に血液Bを流入させることができる。
術者等は、第1部材100の基端開口103から血液Bが漏出したことを確認した後、止血剤注入デバイス10を基端側へ移動させる。術者等は、第1部材100の基端開口103から血液Bが漏出しているときは、第1領域101Aが血管Bv内に配置されていることを把握することができる。また、術者等は、止血剤注入デバイス10を基端側へ移動させた際、第1部材100の基端開口103から血液Bが漏出しなくなったとき、もしくは基端開口103から漏出する血液Bの量が大幅に減少したとき、第1部材100の先端開口101が血管壁Bwの外側(血管壁Bwよりも皮下組織S側)に移動したことを把握できる。
なお、術者等は、止血剤注入デバイス10を複数回に亘って前進及び後退させてもよい。術者等は、第1部材100の先端開口101を血管Bvの内外へ往復させることにより、第1部材100の先端開口101の位置をより確実に把握することが可能になる。
次に、術者等は、図12に示すように、第3領域103Aを第2部材200から分離させる。術者等は、第3領域103Aを第2部材200から分離させた状態で、図13に示すように、第5領域205Aを圧迫する。術者等は、例えば、第5領域205Aに把持力(挟持力)を付与可能な圧迫部材250を使用することができる。なお、圧迫部材250としては、例えば、クリップのような公知の器具を利用することができる。
術者等は、第5領域205Aの外表面に装着した圧迫部材250を第2部材200の軸方向に沿って先端側へ向けて移動させることにより、第5領域205Aに対して圧迫力を付与することができる。術者等は、第5領域205Aに対して圧迫力を付与する際、第1本体部材210の第5領域205Aを形成する部分及び第2本体部材220の第5領域205Aを形成する部分に対して同時に圧迫力を付与する。この際、術者等は、第1領域101Aを第2部材200から分離させた状態で第5領域205Aに対して圧迫力を付与することができる。そのため、術者等は、第1部材100に対して圧迫力が付与されて第1部材100のルーメン105が潰れたり、第1部材100のルーメン105内に流入させた血液Bが血管Bv内へ押し戻されたりすることを防止できる。
術者等は、第5領域205Aに対して圧迫力を付与して、第5領域205Aの内圧を大きくすることにより、第2部材200に設けられた仕切り部203(図1、図3を参照)を破断させることができる。また、術者等は、仕切り部203を破断させた後、第5領域205Aに対して第2部材200の軸方向に沿って先端側へ向けて圧迫力を付与することにより、第4領域204Aに設けられた吐出部201aを介して第2部材200の先端側へ向けて止血剤240を吐出させることができる。
術者等は、図14に示すように、第2部材200の吐出部201aから止血剤240を吐出させつつ、止血剤注入デバイス10を矢印b2で示すように基端側へ移動させることにより、皮下組織Sの穿孔P1の深さ方向の所定の範囲に止血剤240を配置(充填)することができる。術者等は、止血剤240により、血管Bvの穿刺部位P2を塞ぐことができる。
術者等は、図15に示すように、止血剤注入デバイス10を生体から抜去し、かつ、皮下組織Sの穿孔P1に止血剤240を配置した後、生体表層側から穿孔P1付近を手指Fで押してもよい。術者等は、生体表層側から穿孔P1付近を手指Fで押すことにより、皮下組織Sに形成された穿孔P1の付着を促すことができる。
以上のように、本実施形態に係る止血剤注入デバイス10は、先端開口101、基端開口103、及び先端開口101と基端開口103を連通するルーメン105を備える第1部材100と、第1部材100に接続され、止血剤240を吐出可能な吐出部201aが先端部に設けられた第2部材200と、を備える。第1部材100は、第2部材200の先端よりも先端側に位置する第1領域101Aを有する。第1領域101Aは、第2部材200から離間する方向に向けて傾斜する傾斜部101aを有する。傾斜部101aは、第1部材100の先端開口101を形成している。
上記のように構成された止血剤注入デバイス10は、第1部材100が第2部材200の先端よりも先端側に位置する第1領域101Aを備える。また、第1領域101Aは、第2部材200から離れる方向に向けて傾斜する傾斜部101aを有する。そして、傾斜部101aは、血液を流入可能にする第1部材100の先端開口101を形成している。術者等は、皮下組織Sを通じて第1部材100の先端開口101を含む第1領域101Aを血管Bv側へ移動させることにより、第1部材100の基端開口103から血液Bが漏出したことを確認することができる。術者等は、第1部材100の基端開口103から血液Bが漏出したことを確認することにより、第1部材100の先端開口101が血管壁Bwの内側(血管Bv)に位置するのか、血管壁Bwの外側(皮下組織S)に位置するのかといった状況を容易に把握することができる。そのため、止血剤注入デバイス10は、簡単な構成で、血管Bvの穿刺部位P2周辺に対して第2部材200の吐出部201aの位置を適切に配置するこができる。
また、止血剤注入デバイス10において、第1部材100は、第1領域101Aよりも基端側に位置し、第2部材200と固定された第2領域102Aと、第2領域102Aよりも基端側に位置し、第1部材100の基端を含む第3領域103Aと、を有する。第3領域103Aは、第2部材200から分離可能である。上記のように構成された止血剤注入デバイス10によれば、術者等は、第1領域101Aを生体内に挿入した状態において、第3領域103Aを第2部材200から分離することができる。術者等は、第3領域103Aを第2部材200から分離することにより、止血剤注入デバイス10を生体内に挿入した状態を維持しながら、第1部材100に対して圧迫力が付与されることを避けつつ、第2部材200に対して止血剤240を吐出させるための圧迫力を簡単に付与することができる。
また、止血剤注入デバイス10において、第2部材200は、吐出部201aを含む第4領域204Aと、第4領域204Aよりも基端側に位置し、止血剤240を保持する第5領域205Aと、第4領域204Aと第5領域205Aとの間に配置され、第4領域204Aと第5領域205Aとを仕切る仕切り部203と、を有する。仕切り部203は、第5領域205Aが圧迫された状態において、第5領域205Aの内圧によって第4領域204Aと第5領域205Aを連通可能である。上記のように構成された止血剤注入デバイス10によれば、術者等が第5領域205Aを圧迫する前の状態においては、止血剤240を第5領域205Aに確実に保持しておくことができる。また、術者等が第5領域205Aを圧迫することにより、第4領域204Aと第5領域205Aが仕切り部203により隔離された状態を解除することができる。それにより、術者等は、第5領域205Aを圧迫した際、仕切り部203を破断させて、第5領域205Aに保持された各薬剤240a、240bを第4領域204Aへ円滑に移動させることができる。そのため、術者等は、第4領域204Aに含まれる吐出部201aを介して血管Bvの穿刺部位P2に止血剤240を適切に配置することができる。
また、第5領域205Aは、第1薬剤240aを保持する第1ルーメン215と、第1薬剤240aと混合されることにより止血剤240をなす第2薬剤240bを保持する第2ルーメン225と、第1ルーメン215と第2ルーメン225とを分離する壁部204と、を有する。第2部材200は、第5領域205Aが圧迫された状態において、壁部204の破断よりも第4領域204Aと第5領域205Aの連通が生じやすいように構成されている。上記のように構成された止血剤注入デバイス10によれば、術者等は、第2部材200に設けられた壁部204により、第1ルーメン215に保持した第1薬剤240aと第2ルーメン225に保持した第2薬剤240bが意図せずに混合されることを防止できる。また、術者等は、第5領域205Aを圧迫することにより、壁部204が破断することを防止しつつ、仕切り部203を破断させることができる。それにより、第1ルーメン215に保持した第1薬剤240aと第2ルーメン225に保持した第2薬剤240bを第4領域204Aで合流させて止血剤240を形成することができる。そのため、術者等は、第4領域204Aに含まれる吐出部201aを介して第4領域204Aで形成した止血剤240を血管Bvの穿刺部位P2に適切に配置することができる。また、第1薬剤240aと第2薬剤240bを使用直前まで分離しておくことで、混合により硬化反応が開始する生体物質(例えば、フィブリノゲン等)を止血剤240として使用することができる。また、第1薬剤240aと第2薬剤240bを使用直前に混合することで、各薬剤240a、240bが止血剤注入デバイス10内で硬化することを防ぎつつ、皮下組織Sにおいて高い接着力を薬剤が発現することができる。
また、第2部材200は、第5領域205Aよりも基端側に位置し、第1ルーメン215及び第2ルーメン225を閉塞する第6領域206Aを有する。第2部材200は、第5領域205Aが圧迫された状態において、第6領域206Aの破断よりも壁部204の破断が生じやすいように構成されている。上記のように構成された止血剤注入デバイス10によれば、術者等は、第2部材200に設けられた第6領域206Aにより、第1ルーメン215に保持した第1薬剤240aと第2ルーメン225に保持した第2薬剤240bが第2部材200の基端側へ移動することを防止できる。また、止血剤注入デバイス10は、各薬剤240a、240bが第5領域205Aよりも基端側へ移動することを防止しつつ、仕切り部203が破断した状態で壁部204が破断した場合においても、止血剤240を第4領域204Aから先端開口201を介して吐出させることができる。そのため、止血剤注入デバイス10は、壁部204よりも第6領域206Aが先に破断して止血剤240が基端側に漏れ出して先端側に吐出されない状態になることを好適に防止することができる。
また、第2領域102Aは、第4領域204Aに固定されている。第5領域205Aは、第4領域204Aよりも第2部材200の軸方向に沿う長さが長い。上記のように構成された止血剤注入デバイス10によれば、第2領域102Aが第4領域204Aに固定されているため、第3領域103Aが第2部材200から分離した際、第2領域102Aが第2部材200から分離することを防止できる。そのため、術者等は、第2領域102Aを生体内に挿入した状態を維持しつつ、第3領域103Aを第2部材200から簡単に分離させることができる。また、止血剤注入デバイス10は、第5領域205Aが第4領域204Aよりも第2部材200の軸方向に沿う長さが長いため、第5領域205Aに所望量の止血剤240(第1薬剤240a、第2薬剤240b)を保持することができる。そのため、止血剤注入デバイス10は、血管Bvの穿刺部位P2を止血する際に止血剤240が不足することを防止できる。
また、第1部材100は、止血剤注入デバイス10の外周方向における第1部材100と第2部材200の相対的な位置関係を把握可能にする認識部110を有する。術者等は、止血剤注入デバイス10を生体内に挿入する際、認識部110を確認することにより、止血剤注入デバイス10の外周方向における第1部材100と第2部材200の相対的な位置関係を容易に把握することができる。術者等は、例えば、血管Bvの血流方向の上流側に臨むように第1部材100の先端開口101の向き調整することにより、血管Bvを流れる血液Bを第1部材100のルーメン105内へ容易に流入させることができる。そのため、術者等は、第1部材100の基端開口103から血液Bが漏出したことを簡単かつ確実に確認することが可能になる。
次に、変形例に係る止血剤注入デバイスを説明する。変形例では既に説明した内容についての重複した説明を省略する。また、変形例において特に説明の無い内容については前述した実施形態と同様のものとすることができる。
<変形例1>
図16には、変形例1に係る止血剤注入デバイス20の斜視図を示す。
止血剤注入デバイス20は、例えば、第2部材200を一つの部材で構成することもできる。本変形例では前述した実施形態で説明した第1本体部材210で第2部材200を構成している。なお、第2部材200は第2本体部材220で構成してもよいし、ルーメンを備えるその他の部材で構成してもよい。止血剤240としては、一種類の薬剤で止血効果を発現するものを利用することができる。止血剤240としては、例えば、シアノアクリレート等の接着剤組成物を用いることができる。止血剤注入デバイス20のその他の構成は、前述した実施形態に係る止血剤注入デバイス10(図2を参照)と略同一であるため、詳細な説明は省略する。
本変形例に係る止血剤注入デバイス20によれば、第2部材200が一つの部材で構成されているため、構造が簡単なものとなる。また、止血剤240として一種類の薬剤で構成されたものを使用することができるため、血管Bvの穿刺部位P2に止血剤240を配置する前に、複数の薬剤同士が適切に混じり合わずに止血効果が低下するといった課題が発生することを防止できる。
<変形例2>
図17には、変形例2に係る止血剤注入デバイス30の斜視図を示す。
止血剤注入デバイス30は、第2部材200の吐出部201bの構造が前述した実施形態に係る止血剤注入デバイス10(図2を参照)と相違する。第2部材200の吐出部201bは、第2部材200の第4領域204Aに形成された複数の孔部で構成されている。複数の孔部は、第1本体部材210及び第2本体部材220に設けている。第2本体部材220に設けた各孔部は、第1本体部材210のルーメン215と第1本体部材210の側面とを貫通している。また、第2本体部材220に設けた各孔部は、第2本体部材220のルーメン225と第2本体部材220の側面とを貫通している。第2部材200の先端は、当該先端から止血剤240が吐出されないように塞がれている。止血剤注入デバイス30のその他の構成は、前述した実施形態に係る止血剤注入デバイス10(図2を参照)と略同一であるため、詳細な説明は省略する。
術者等は、止血剤注入デバイス30を使用して血管Bvの穿刺部位P2に止血剤240を配置する際、第5領域205Aを圧迫する。術者等が第5領域205Aを圧迫すると、止血剤注入デバイス30は、第5領域205Aに保持された各薬剤240a、240bを第4領域204Aへ移動させる。止血剤注入デバイス30は、第4領域204Aの混合空間208で第1薬剤240aと第2薬剤240bを混ぜ合わせることにより、止血剤240を形成する。止血剤注入デバイス30は、第4領域204Aに含まれる吐出部201bから止血剤240を吐出させる。止血剤注入デバイス30は、複数の孔部からなる吐出部201bにより、第2部材200の側面から第2部材200の外周方向の広い範囲に亘って止血剤240を吐出させることができる。そのため、止血剤注入デバイス30は、止血剤240を血管Bvの穿刺部位P2により確実に充填することができる。
また、術者等は、止血剤注入デバイス30を使用した止血を実施する際、第5領域205Aの基端側から先端側へ向けて圧迫力を付与することにより、第2部材200が生体に挿入された状態を維持しながら、第2部材200を基端側へ移動させることなく、皮下組織Sの穿孔P1内に止血剤240を配置することができる。そのため、術者等は、前述した実施形態に係る止血剤注入デバイス10のように、第2部材200の吐出部201bから吐出させた止血剤240を皮下組織Sの穿孔P1内に配置するために、止血剤注入デバイス20を基端側へ移動させる操作を行う必要がない(図14を参照)。したがって、術者等は、止血剤注入デバイス20を使用することにより、血管Bvの穿刺部位P2の止血をより一層簡単かつ円滑に実施することができる。
なお、本変形例に係る吐出部201bは、変形例1に係る止血剤注入デバイス20や変形例3に係る止血剤注入デバイス40に設けることも可能である。
<変形例3>
図18には、変形例3に係る止血剤注入デバイス40の斜視図を示す。
止血剤注入デバイス40は、第2部材200の構造が前述した実施形態に係る止血剤注入デバイス10(図2を参照)と相違する。本変形例に係る第2部材200は、止血剤240の吐出に先立ってルーメン215内には止血剤や止血剤を形成する薬剤が保持されていない。そのため、止血剤注入デバイス40には、止血剤や止血剤を形成する薬剤を予め保持するための第5領域205A、仕切り部203、及び、第6領域206A等が設けられていない。
術者等は、止血剤注入デバイス40を使用して血管Bvの穿刺部位P2に止血剤を配置する際、第2部材200の基端部にハブ等の部材を接続することができる。術者は、ハブ、各種のコネクタ、チューブ、シリンジ等を使用して第2部材200のルーメン215内に止血剤を供給することができる。術者等は、第2部材200のルーメン215に供給した止血剤を、第2部材200の吐出部201aを介して血管Bvの穿刺部位P2に配置することができる。なお、第2部材200は、例えば、第1本体部材210や第2本体部材220のような一つの管状部材で構成することができる。
本変形例に係る止血剤注入デバイス40は、シリンジ等を利用して第2部材200の先端開口201から止血剤を吐出させることができるため、止血剤を吐出させる際に第2部材200に対して圧迫力を付与する必要がない。そのため、第1部材100は第2部材200から分離できないように第2部材200に対して固定している。なお、第1部材100は第2部材200から分離可能に構成してもよい。
以上、実施形態および変形例を通じて本発明に係る止血剤注入デバイスを説明したが、本発明は説明した各構成のみに限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
明細書内において説明した各部の構造や部材の配置等は適宜変更することができ、また図示により説明した付加的な部材の使用の省略や、その他の付加的な部材の使用等も適宜に行い得る。
本出願は、2020年3月3日に出願された日本国特許出願第2020-036068号に基づいており、その開示内容は、参照により全体として引用されている。
10、20、30、40 止血剤注入デバイス
100 第1部材
101 先端開口
101a 傾斜部
103 基端開口
105 ルーメン
101A 第1領域
102A 第2領域
103A 第3領域
110 認識部
200 第2部材
201 先端開口
201a、201b 吐出部
203 仕切り部
203a 第1仕切り部材
203b 第2仕切り部材
204 壁部
206a 第1閉塞部材
206b 第2閉塞部材
208 混合空間
204A 第4領域
205A 第5領域
206A 第6領域
207A 第7領域
210 第1本体部材
215 第1ルーメン
220 第2本体部材
225 第2ルーメン
230 接続部材
240 止血剤
240a 第1薬剤
240b 第2薬剤
250 押圧部材
300 イントロデューサー
B 血液
Bv 血管
Bw 血管壁
P1 皮下組織の穿孔
P2 血管の穿刺部位
S 皮下組織

Claims (7)

  1. 先端開口、基端開口、及び、前記先端開口と前記基端開口を連通するルーメンを備える第1部材と、
    前記第1部材と接続され、止血剤を吐出可能な吐出部が先端部に設けられた第2部材と、を備え、
    前記第1部材は、前記第2部材の先端よりも先端側に位置する第1領域と、血管内に挿入される前の状態で、前記第1領域よりも基端側に位置し、前記第2部材と固定された第2領域と、を有し、
    前記第1領域は、前記第2部材から離れる方向に向けて傾斜する傾斜部を有し、
    前記傾斜部は、前記第1部材の前記先端開口を形成しており、
    前記第1部材は、血管内に前記傾斜部が配置された際に、前記先端開口を介して前記ルーメン内に血液を流入させ、かつ前記ルーメン内に流入した前記血液を前記基端開口から漏出させる、ことを特徴とする止血剤注入デバイス。
  2. 前記第1部材は
    前記第2領域よりも基端側に位置し、前記第1部材の基端を含む第3領域有し、
    前記第3領域は、前記第2部材から分離可能である、ことを特徴とする請求項1に記載の止血剤注入デバイス。
  3. 前記第2部材は、
    前記吐出部を含む第4領域と、
    前記第4領域よりも基端側に位置し、前記止血剤を保持する第5領域と、
    前記第4領域と前記第5領域との間に配置され、前記第4領域と前記第5領域とを仕切る仕切り部と、を有し、
    前記仕切り部は、前記第5領域が圧迫された状態において、前記第5領域の内圧によって前記第4領域と前記第5領域を連通可能である、ことを特徴とする請求項2に記載の止血剤注入デバイス。
  4. 前記第5領域は、
    第1薬剤を保持する第1ルーメンと、
    前記第1薬剤と混合されることにより前記止血剤をなす第2薬剤を保持する第2ルーメンと、
    前記第1ルーメンと前記第2ルーメンを分離する壁部と、を有し、
    前記第2部材は、前記第5領域が圧迫された状態において、前記壁部の破断よりも前記第4領域と前記第5領域の連通が生じやすいように構成されている、ことを特徴とする請求項3に記載の止血剤注入デバイス。
  5. 前記第2部材は、
    前記第5領域よりも基端側に位置し、前記第2部材の前記第1ルーメン及び前記第2ルーメンを閉塞する第6領域を有し、
    前記第2部材は、前記第5領域が圧迫された状態において、前記第6領域の破断よりも前記壁部の破断が生じやすいように構成されている、ことを特徴とする請求項4に記載の止血剤注入デバイス。
  6. 前記第2領域は、前記第4領域に固定されており、
    前記第5領域は、前記第4領域よりも前記第2部材の軸方向に沿う長さが長い、ことを特徴とする請求項5に記載の止血剤注入デバイス。
  7. 前記第1部材及び前記第2部材の少なくとも一方は、当該止血剤注入デバイスの外周方向における前記第1部材と前記第2部材の相対的な位置関係を把握可能にする認識部を有する、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の止血剤注入デバイス。
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