JP7635279B2 - 使用済み紙おむつの処理方法及び使用済み紙おむつの処理システム - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、以下の使用済み紙おむつの処理方法及び使用済み紙おむつの処理システムである。
特に、病院や福祉施設など、1日で大量の使用済み紙おむつが排出される場合、各施設自体で使用済み紙おむつに対して破砕処理などの前処理を行う必要がなく、処理に係る手間及び処理コストを削減することが可能となる。また、使用済み紙おむつについて、新たな資源としての利用を促進することができる。
この特徴によれば、使用済み紙おむつの分離回収工程を簡略化することが可能となる。また、使用済み紙おむつの洗浄を下水処理場で処理された処理水により行うことで、使用済み紙おむつに付着した汚物の洗浄に用いる洗浄用水に係るコストについて、大幅に削減することが可能となる。
この特徴によれば、使用済み紙おむつから除去した汚物の処理について、新規に処理設備を設ける必要がなくなる。また、使用済み紙おむつから分離回収したパルプ、高吸水性樹脂やプラスチックなどを新たな資源として下水処理設備内で利用することが可能となる。
本発明の使用済み紙おむつの処理システムは、使用済み紙おむつをそのまま下水処理場に搬送し、下水処理場内に破砕処理及び分離回収処理を行う処理施設を設けることで、使用済み紙おむつの処理を行うものである。これにより、下水処理場内に比較的簡易な設備を設けることで使用済み紙おむつの処理を行うことができるため、使用済み紙おむつの処理に係るコストを低減し、使用済み紙おむつの構成成分の再利用を可能とする。
特に、病院や福祉施設など各施設自体で使用済み紙おむつに対する破砕処理などの前処理装置を備える必要がなく、処理に係る手間及び処理コストを削減することが可能となる。また、使用済み紙おむつについて、新たな資源としての利用を促進することができる。
この特徴によれば、使用済み紙おむつの分離回収手段を簡略化することが可能となる。また、使用済み紙おむつの洗浄を下水処理場で処理された処理水により行うことができ、使用済み紙おむつに付着した汚物の洗浄に用いる洗浄用水に係るコストについて、大幅に削減することが可能となる。
この特徴によれば、使用済み紙おむつから除去した汚物の処理について、新規に処理設備を設ける必要がなくなる。また、使用済み紙おむつから分離回収したパルプ、高吸水性樹脂やプラスチックなどを新たな資源として下水処理設備内で再利用することが可能となる。
なお、実施態様に記載する使用済み紙おむつの処理方法及び使用済み紙おむつの処理システムについては、本発明に係る使用済み紙おむつの処理方法及び使用済み紙おむつの処理システムを説明するために例示したにすぎず、これに限定されるものではない。
(使用済み紙おむつの処理システム)
図1は、本発明の第1の実施態様における使用済み紙おむつの処理システムを示す概略説明図である。
本実施態様に係る使用済み紙おむつの処理システム1aは、図1に示すように、使用済み紙おむつDを排出する排出施設10、使用済み紙おむつDの搬送手段20、複数の下水処理設備31を備える下水処理場30、及び使用済み紙おむつDの処理を行う処理設備40を備えるものである。
本実施態様の使用済み紙おむつの処理システム1aにおいて、排出施設10から排出された使用済み紙おむつDを、搬送手段20により回収する。回収された使用済み紙おむつDは、搬送手段20により下水処理場30に搬送された後、使用済み紙おむつDを処理する処理設備40に投入される。また、一部の下水処理設備31と処理設備40は接続されており、必要に応じて下水処理設備31から処理設備40へ、又は処理設備40から下水処理設備31へと、固形物及び/又は液体を移送することが可能とされている。図1において、太線で示された矢印は、使用済み紙おむつDの移動の流れを示すものである。
紙おむつの構造の一例としては。例えば、紙おむつの内側で使用者の肌に直接触れる部分である表面材と、尿を吸収する吸水材と、紙おむつの外側を覆い、おむつカバーに相当する防水材(防水シート)を含むものが挙げられる。
紙おむつの構成成分としては、例えば、表面材としてはポリプロピレンやポリエステルなどの化学繊維からなる不織布などが挙げられる。また、吸水材としては、パルプ、高吸水性樹脂などが挙げられる。また、防水材としてはポリエチレンフィルムなどの樹脂製フィルムや、ポリエチレンラミネート紙及びポリエチレンラミネート不織布のように樹脂による加工処理がなされた紙や不織布などが挙げられる。
また、回収ボックス11は、除菌・殺菌機能を有するものとしてもよい。除菌・殺菌機能としては、例えば、回収ボックス11の素材自体が除菌・殺菌機能を有するものとすることや、回収ボックス11に別途除菌剤や殺菌剤を添加及び保持する機能を設けるものなどが挙げられる。
搬送手段20は、使用済み紙おむつDを回収し、搬送することができるものであればよく、特に限定されない。例えば、図1に示すように、使用済み紙おむつDが入った回収ボックス11又は搬送用コンテナ12を積み込むための荷台21aを備えた搬送車両21などが挙げられる。また、荷台21a上に幌やパネル等により荷室21bを設けるものとしてもよい。これにより、回収ボックス11が雨などで濡れることを防ぐことができる。なお、搬送車両21以外に、水上航行する移動体(船舶など)や飛行体などを用いるものとしてもよく、陸路搬送に限定されるものではない。
図2に示すように、下水処理場30の下水処理設備31としては、例えば、水処理プロセスに用いる下水処理設備として、最初沈殿池31a、反応槽31b、最後沈殿池31c、消毒設備31dなどが挙げられる。また、汚泥処理プロセスに用いる下水処理設備として、濃縮設備31e、消化設備31f、脱水設備31g、焼却設備31hなどが挙げられる。さらに、消化ガス発電プロセスに用いる下水処理設備として、脱硫装置31i、ガスホルダ31j、発電設備31kなどが挙げられる。
なお、回収したエネルギーのうち、電気エネルギーは下水処理場30内の各種設備で使用し、熱エネルギーは消化設備31aの加温に使用することができる。また、回収したエネルギーを下水処理場30外で利用するものであってもよい。
破砕手段41としては、使用済み紙おむつDの表面材や防水材を破断し、内側の吸水材(パルプ及び高吸水性樹脂)を外部に放出させることができるものであればよく、特に限定されない。破砕手段41の具体的な例としては、例えば、破砕刃による裁断を行うものや、多数の針がついた部材を繰り返し刺し込むものなどが挙げられる。
また、破砕された使用済み紙おむつDの形状は、正方形に限定するものではなく、長方形や短冊状とするものであってもよい。また、破砕された使用済み紙おむつDの形状は、定形状であることに限定するものではなく、不定形であってもよい。
さらに、破砕された使用済み紙おむつDは、大きさ及び形状が全て略均等となるものとしてもよく、大きさ及び形状の異なるものが混合している状態であってもよい。
分離回収手段42としては、破砕された使用済み紙おむつCDを構成成分ごとに分離回収することができるものであれば特に限定されない。例えば、サイズによる分級、比重差による分離、溶媒に対する可溶性又は不溶性に基づくものなどが挙げられる。
処理設備40では、破砕手段41により使用済み紙おむつDを破砕する破砕工程が行われ、破砕された使用済み紙おむつDは分離回収手段42に供給されて、構成成分ごと(例えば、パルプD1、高吸水性樹脂D2、プラスチックD3及び汚物D4など)に分離回収される分離回収工程が行われる。
図5は、本発明の第2の実施態様の使用済み紙おむつの処理システムにおける使用済み紙おむつの処理に係るフロー図である。なお、図5においては、図2で示した下水処理場30における下水処理設備31の構成を一部省略して示している。
第2の実施態様に係る使用済み紙おむつの処理システム1bは、図5に示すように、第1の実施態様の使用済み紙おむつの処理システム1aに係る処理設備40において、使用済み紙おむつDを洗浄する洗浄手段43を更に設けるものである。また、洗浄手段43は、下水処理場30にて処理された処理水Wを用いるものである。なお、第1の実施態様の構成と同じものについては、説明を省略する。
洗浄手段43としては、使用済み紙おむつDから汚物D4を除去することができるものであれば特に限定されない。例えば、洗浄手段43として洗浄槽(水槽)を設け、洗浄増内に搬送された使用済み紙おむつDを投入し、撹拌混合後、洗浄槽内の水を抜くことで、洗浄済みの使用済み紙おむつDを得るものが挙げられる。また、洗浄手段43の他の例としては、例えば、高圧水を使用済み紙おむつDに噴射することで汚物D4を剥離させて除去することなどが挙げられる。
図6は、本発明の第3の実施態様の使用済み紙おむつの処理システムにおける使用済み紙おむつの処理に係るフロー図である。なお、図6においては、図2で示した下水処理場30における下水処理設備31の構成を一部省略して示している。
第3の実施態様に係る使用済み紙おむつの処理システム1cは、図6に示すように、第1の実施態様の使用済み紙おむつの処理システム1aに係る処理設備40において、分離回収された使用済み紙おむつDの構成成分を下水処理設備31に投入する投入手段44を更に設けるものである。なお、第1の実施態様の構成と同じものについては、説明を省略する。
投入手段44としては、処理設備40から排出される構成成分D1~D4を下水処理設備31へ移送可能なものであればよく、特に限定されない。例えば、構成成分D1~D4のうち、含水率又は流動性が高いものについては、配管による移送とすることが挙げられる。これにより、構成成分の移送を容易に行うことができ、かつ構成成分の移送量に係る制御も容易となる。また、構成成分D1~D4のうち、含水率又は流動性が低いものについては、移送用容器に充填し、移送用移動体により移送することが挙げられる。これにより、配管の詰まりなどが生じるおそれがなく、構成成分を確実に移送することが可能となる。
なお、移送用移動体は、移送用容器を積載する車両(台車等)に限定されるものではない。例えば、作業者が人力で運ぶことについても、本実施態様の移送用移動体44cに含まれるものである。
図7は、本発明の第4の実施態様における使用済み紙おむつの処理システムを示す概略説明図である。
第4の実施態様に係る使用済み紙おむつの処理システム1dは、図7に示すように、第1の実施態様に係る使用済み紙おむつの処理システム1aにおいて、使用済み紙おむつDの回収、搬送のタイミングに係る連絡や使用済み紙おむつDの排出量に係る情報を集約して管理する情報管理部50を設けるものである。なお、図7中の一点破線は、制御可能に接続されていることを示している。
例えば、排出施設10や下水処理場30からの連絡を受け付け、連絡内容に基づいて搬送手段20の移動経路を設定し、搬送手段20の運転員に通知を行うものが挙げられる。なお、連絡手段及び通知手段は特に限定されず、電話、メールやSNSなどの情報端末を用いたもの等、公知の技術を用いることができる。
また、排出施設10に使用済み紙おむつDの排出量に係る情報を得るための検出器51を設け、検出器51の検出結果を情報管理部50に集約し、搬送手段20の移動経路の設定及び搬送手段20の運転員への通知を行うものが挙げられる。検出器51は、使用済み紙おむつDを一時保管する回収ボックス11又は搬送用コンテナ12に設けられ、具体例としては、重量計などが挙げられる。これにより、排出施設10からの連絡を待つ必要がなく、事前に搬送手段20の移動経路を設定することができ、効率よく使用済み紙おむつDの回収を行うことができる。また、検出器51の代わりに、排出施設10の稼働状態を示す情報(排出施設10に居住中又は滞在中の使用者数、前日の使用済み紙おむつDの排出量等)を情報管理部50に集約するものであってもよい。これにより、使用済み紙おむつDの排出量を予測することが可能となり、検出器51などの新たな設備投資が不要となる。
Claims (4)
- 使用済み紙おむつを処理する使用済み紙おむつの処理方法において、
前記使用済み紙おむつを破砕する破砕工程と、
前記使用済み紙おむつを構成成分ごとに分離回収する分離回収工程と、
前記分離回収工程で分離回収された前記使用済み紙おむつの構成成分を、下水処理場内の消化設備に直接投入する投入工程と、を備えることを特徴とする、使用済み紙おむつの処理方法。 - 前記分離回収工程は、前記使用済み紙おむつから少なくともパルプを分離回収し、回収されたパルプが前記消化設備に投入されることを特徴とする、請求項1に記載の使用済み紙おむつの処理方法。
- 前記消化設備は、嫌気性消化であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の使用済み紙おむつの処理方法。
- 使用済み紙おむつを処理する使用済み紙おむつの処理システムにおいて、
前記使用済み紙おむつを破砕する破砕手段と、
前記使用済み紙おむつを構成成分ごとに分離回収する分離回収手段と、
前記分離回収手段で分離回収された前記使用済み紙おむつの構成成分を、下水処理場内の消化設備に直接投入する投入手段と、を備えることを特徴とする、使用済み紙おむつの処理システム。
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