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JP7635739B2 - 品質予測モデルの生成装置、品質予測装置、品質予測モデルの生成方法および品質予測方法 - Google Patents
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品質予測モデルの生成装置、品質予測装置、品質予測モデルの生成方法および品質予測方法 Download PDF

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Description

本発明は、品質予測モデルの生成装置、品質予測装置、品質予測モデルの生成方法および品質予測方法に関する。
特許文献1には、鉄鋼製品の品質を予測する方法として、鋳片の過去の製造実績データと品質実績データとから学習されたニューラルネットワークモデルを用いて、当該鋳片の欠陥の有無を予測する方法が開示されている。
特開2020-157333号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、ニューラルネットワークの入力構造に依らずに特徴判別層が形成される。そのため、複数の製造実績データに潜在する可能性のある、特徴的な関係性を強調するような入力構造的な工夫を加えることができない。また、特許文献1の方法では、モデルの精度向上が、ニューラルネットワークのハイパーパラメータの調整のみに依存しているため、十分な予測精度に至らない可能性があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、製品の品質を高精度に予測可能な、品質予測モデルの生成装置、品質予測装置、品質予測モデルの生成方法および品質予測方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る品質予測モデルの生成装置は、製品を製造する際の操業条件と、製造された前記製品の品質とを紐付けた実績データをデータベースに保存する実績データ保存手段と、前記操業条件を入力データとして、前記品質を予測する品質予測モデルであって、前記入力データの構造を特徴パターンとして学習する品質予測モデルを、前記実績データを利用して構築する品質予測モデル構築手段と、評価用データを用いて、前記品質予測モデルの予測精度を評価する予測精度評価手段と、前記予測精度評価手段で得た前記予測精度の評価結果に基づき、前記入力データの構造を変化させることにより、前記品質予測モデルの予測精度の最適化を図る予測精度最適化手段と、を備える。
また、本発明に係る品質予測モデルの生成装置は、上記発明において、前記実績データ保存手段が、前記製品の品質が前記製品の特定位置ごとに評価される場合には、前記製品の特定位置ごとに、前記操業条件と前記製品の品質とを紐付けた実績データを作成し、前記製品の品質が前記製品の特定位置ごとに評価され、かつ前記製品が複数の製造工程を経て製造される場合には、前記製品の特定位置ごとに、前記製造工程ごとの操業条件と前記製品の品質とを紐付けた実績データを作成する。
また、本発明に係る品質予測モデルの生成装置は、上記発明において、前記予測精度最適化手段が変化させる前記入力データの構造が、前記操業条件の順序に対応する前記入力データの並び順である。
また、本発明に係る品質予測モデルの生成装置は、上記発明において、前記品質予測モデルが、前記入力データの特徴量抽出を行う機能を有するニューラルネットワークである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る品質予測装置は、上記の品質予測モデルの生成装置によって生成された品質予測モデルに基づいて、製造された製品の品質を予測する品質予測手段を備える。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る品質予測モデルの生成方法は、コンピュータによって構築された装置によって実行される品質予測モデルの生成方法であって、前記コンピュータが備える実績データ保存手段が、製品を製造する際の操業条件と、製造された前記製品の品質とを紐付けた実績データをデータベースに保存する実績データ保存ステップと、前記コンピュータが備える品質予測モデル構築手段が、前記操業条件を入力データとして、前記品質を予測する品質予測モデルであって、前記入力データの構造を特徴パターンとして学習する品質予測モデルを、前記実績データを利用して構築する品質予測モデル構築ステップと、前記コンピュータが備える予測精度評価手段が、評価用データを用いて、前記品質予測モデルの予測精度を評価する予測精度評価ステップと、前記コンピュータが備える予測精度最適化手段が、前記予測精度評価ステップで得た前記予測精度の評価結果に基づき、前記入力データの構造を変化させることにより、前記品質予測モデルの予測精度の最適化を図る予測精度最適化ステップと、を含む。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る品質予測方法は、コンピュータによって構築された装置によって実行される品質予測方法であって、上記の品質予測モデルの生成方法によって生成された品質予測モデルに基づいて、製造された製品の品質を予測する品質予測ステップを含む。
本発明に係る品質予測モデルの生成装置、品質予測装置、品質予測モデルの生成方法および品質予測方法では、入力データの構造を特徴パターンとして学習する品質予測モデルを構築する際に、入力データの構造を変化させて予測精度の最適化を図る。これにより、製品の品質を高精度に予測可能な品質予測モデルを生成することができるとともに、当該品質予測モデルを用いて製品の品質を高精度に予測することができる。
図1は、本発明の実施形態1,2に係る品質予測モデルの生成装置および品質予測装置を実現する情報処理装置の概略的な構成を示す図である。 図2は、本発明の実施形態1に係る品質予測モデルの生成装置および品質予測装置において、操業条件データと品質データとを紐付けて作成した実績データを示す図である。 図3は、本発明の実施形態1に係る品質予測モデルの生成装置および品質予測装置において、入力データにおける操業条件列の順序を探索する手順を説明するための図である。 図4は、本発明の実施形態1に係る品質予測モデルの生成装置が実行する品質予測モデルの生成方法の手順を示すフローチャートである。 図5は、本発明の実施形態2に係る品質予測モデルの生成装置および品質予測装置において、操業条件データと品質データとを紐付けて作成した実績データを示す図である。 図6は、本発明の実施形態2に係る品質予測モデルの生成装置および品質予測装置において、入力データにおける操業条件列の順序を探索する手順を説明するための図である。 図7は、本発明の実施形態2に係る品質予測モデルの生成装置が実行する品質予測モデルの生成方法の手順を示すフローチャートである。
本発明の実施形態に係る品質予測モデルの生成装置(以下、「モデル生成装置」という)、品質予測装置、品質予測モデルの生成方法(以下、「モデル生成方法」という)および品質予測方法について、図面を参照しながら説明する。なお、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係るモデル生成装置、品質予測装置、モデル生成方法および品質予測方法について、図1~図4を参照しながら説明する。
〔装置構成〕
図1は、本実施形態に係る品質予測装置を実現するための情報処理装置1の構成の一例を示している。情報処理装置1は、入力部10と、記憶部20と、演算部30と、表示部40と、を備えている。なお、本実施形態に係るモデル生成装置は、情報処理装置1の構成要素のうち、演算部30の品質予測部33を除いた構成要素によって実現される。
入力部10は、演算部30に対する入力手段であり、例えばキーボード、マウスポインタ、テンキー等の入力装置によって実現される。
記憶部20は、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)およびリムーバブルメディア等の記録媒体から構成される。リムーバブルメディアとしては、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリ、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)のようなディスク記録媒体が挙げられる。記憶部20には、オペレーティングシステム(Operating System:OS)、各種プログラム、各種テーブル、各種データベース等が格納可能である。記憶部20には、操業DB(データベース)21が保存されている。
操業DB21には、過去に製造された製品の実績データが検索可能に格納されている。ここで、本実施形態における「製品」としては、複数の工程を経て製造される鉄鋼製品等が挙げられる。例えば鉄鋼製品の場合、前記した「複数の工程」としては、例えば製銑工程、製鋼工程、熱延工程、冷延工程、焼鈍工程および表面処理工程の、いずれか一つ以上の工程が含まれる。
また、「実績データ」には、例えば過去に製品を製造した際の複数の工程における操業条件(以下、「操業条件データ」という)と、最終工程後に検査された製品の品質(以下、「品質データ」という)とが含まれる。また、操業条件データには、例えば各工程における製造条件データ、センサデータ等が含まれる。
例えば鉄鋼製品の場合、操業条件データとしては、製鋼工程における製品厚、製品幅、製品長、鋼中成分、鋳造速度等のデータ、熱延工程における製品厚、製品幅、製品長、製品温度、圧延速度等のデータ、冷延工程における製品厚、製品幅、製品長、圧延速度等のデータ、表面処理工程における製品厚、製品幅、製品長、表面処理炉中温度、表面処理速度等のデータ、が挙げられる。また、品質データとしては、表面処理工程終了時における表面欠陥検査結果のデータ等が挙げられる。
演算部30は、例えばCPU(Central Processing Unit)等からなるプロセッサと、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等からなるメモリ(主記憶部)と、によって実現される。
演算部30は、プログラムを主記憶部の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等を制御することにより、所定の目的に合致した機能を実現する。演算部30は、前記したプログラムの実行を通じて、データ紐付部31、モデル構築部32および品質予測部33として機能する。なお、図1では、各部の機能を一台のコンピュータによって実現する場合の例を示しているが、各部の機能の具体的な実現方法は特に限定されず、例えば各部の機能を複数台のコンピュータによって実現してもよい。
データ紐付部31は、操業条件データと品質データとの紐付けを行う。まず、データ紐付部31は、例えば多工程における製造の過程において、複数の計測装置によって計測された操業条件データと、最終工程後に実際に検査された製品の品質データとを、それぞれ操業DB21から収集する。
ここで、ある製品の製造時の操業条件データXは、例えば以下のような要素を有している。
X=[x,x,…,x,…,x](1≦m≦M)
但し、上記の「x」は、一番目の工程からK番目の工程までのK個の工程を経て製品を製造する際に、K個の工程のうちの工程k(1≦k≦K)における、一つの製造設備や製造装置の一つの実績値を示している。すなわち、「x」は、全工程で総数M種類の実績値のうち、m種類目(1≦m≦M)にあたる実績値を示している。
また、ある製品の品質データYは、例えば以下のような要素を有している。
Y=[y]
但し、上記の「y」は、一番目の工程からK番目の工程までのK個の工程を経て製品を製造する際に、K個の工程のうちの工程K、すなわち最終工程後における製品の品質検査判定結果を示している。なお、製品の品質は、複数の異なる品質評価であってもよい。すなわち、品質カテゴリごとにyとして複数の出力を考慮することもできる。
データ紐付部31は、最終工程で製造される製品(最終製品)を一単位として、各工程における操業条件データと、最終工程後に検査された製品の品質データとを紐づけて、例えば図2に示すような表形式の実績データを作成する。
図2に示した実績データの例では、N個の製品ごとのデータが行方向に並び、品質データYと、操業条件データX(1≦m≦M)が列方向に並んでいる。同図に示した実績データは、後記する品質予測モデルを構築する際の入力データとなる。データ紐付部31は、このように紐付けを行った実績データを、例えば操業DB21に保存する。このように、データ紐付部31は、製品を製造する際の操業条件データと、製造された製品の品質データとを紐付けた実績データを操業DB21に保存する実績データ保存手段として機能する。
モデル構築部32は、データ紐付部31が作成した実績データを利用して、任意の操業条件に対する製品の品質を予測する品質予測モデル(数理モデル)を構築する。この品質予測モデルは、操業条件データを入力データとして、製品の品質を予測するモデルであり、入力データの構造を特徴パターンとして学習するモデルである。また、品質予測モデルは、具体的には、入力部分、特徴判別部分、予測判定部分および出力部分により構成される。
入力部分では、前記した図2に示すように、複数の操業条件(操業条件列)を要素とする、ベクトル構造を有する入力データが入力される。
特徴判別部分では、入力データの構造の特徴のパターンを捉えて特徴判別するように、モデルの学習が実施される。これにより、特定の特徴パターンに対して反応して情報を伝達する特徴判別層が形成される。この特徴判別層は複数層分形成され、ある層から次の層へと順次情報を伝達する。また、情報を渡す入力部分に接続された層から、情報を受ける予測判定部分に接続された層に向かって情報を伝達する。
予測判定部分では、品質に影響を及ぼす複数の操業条件の複雑なパターンをもとに、データの入力に対して、品質判定予測結果を出力する。
本実施形態では、具体的には、入力データの特徴量抽出を行う機能を有する深層学習アルゴリズムの一種である畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Network(以下、「CNN」という))を利用して品質予測モデルを構築する。このCNNは、人間の脳の神経回路網と呼ばれる神経細胞(ニューロン)からなるネットワーク構造とその学習機構を模した機械学習アルゴリズムである。また、CNNは、入力層、畳み込み層、プーリング層、全結合層および出力層から構成される。
入力層では入力データが入力される。畳み込み層では、入力データの一部の領域ごとにカーネルと呼ばれるフィルタを掛けることにより、データの畳み込みを行い、特徴抽出を行って特徴マップ(「要素」ともいう)を構成する。フィルタの数は複数であってもよく、その場合は構成される特徴マップの数も複数になる。また、CNNの学習では、フィルタのパラメータが自動的に学習される。
プーリング層では、畳み込みによって得られた各々の特徴マップのサイズを縮約する。畳み込み層およびプーリング層は、交互にそれぞれ同数の複数層で構成してもよい。全結合層では、特徴マップの組み合わせから、特定の予測結果に分類するための識別を行う。例えば鉄鋼製品の場合、前記した「特定の予測結果」としては、表面欠陥等の品質不良の有無が挙げられる。
CNNを適用することにより、入力データに対する特徴的なパターンを抽出し、そのパターンによって高精度に識別される分類を出力データとして得ることができる。本実施形態では、品質に影響を及ぼす複数の操業条件の複雑なパターンを、各操業条件の一次元入力に対して品質不良発生の有無の分類確率を出力とするCNN(一次元CNN)によって識別を行う。この場合、品質不良発生の分類確率が、任意の値p(0≦p≦1)未満の場合は「品質不良なし」と分類し、当該分類確率が任意の値p以上の場合は「品質不良あり」と分類するように、分類確率の閾値を設定する。
モデル構築部32は、製品を製造する際の複数の工程における操業条件を入力データとし、製造された製品の品質カテゴリごとの欠陥発生確率スコアを出力データとして、CNNの学習を行う。なお、「品質カテゴリごとの欠陥発生確率スコア」とは、例えば「欠陥Aの発生確率が70%」、「欠陥Bの発生確率が30%」等のように、複数種類の欠陥の有無に関する分類確率のことを示している。
なお、モデル構築部32は、各工程において、最終工程で製造される製品内の複数の部位に対応する部位の操業条件を入力データとし、最終工程で製造される製品内の複数の部位の欠陥発生確率スコアを出力データとして、CNNの学習を行ってもよい。これにより、最終製品の特定の部位について、それに対応する操業条件を、各工程を遡って追跡し、品質予測モデルを構築することができる。
データ紐付部31で作成されたデータ、すなわち品質予測モデルを構築する際に入力されるベクトル構造の入力データには、潜在的な情報として、入力データのデータ構造上において近傍にある操業条件間の関係性に関する情報が含まれていると見做すことができる。
ここで、複数の操業条件列、すなわち入力データ(入力ベクトル)の各要素の並び順が、製品の品質の良否に対して関係性を持つ場合を考える。この場合、当該操業条件列の並び順によって、特定のパターンに対して反応して情報を伝達する特徴判別層が、操業条件データ間の関係性の情報のパターンを一層判別しやすくなる状況が発生し得る。
そこで、モデル構築部32は、評価用データを用いて、品質予測モデルの予測精度を評価する。そして、その際に得た予測精度の評価結果に基づき、入力データの構造を変化させることにより、品質予測モデルの予測精度の最適化を図る。ここで、上記の「入力データの構造」とは、具体的には操業条件の順序に対応する入力データの並び順である。
モデル構築部32は、例えば図3に示すように、入力データにおける操業条件列の並び替えを行い、予測精度が最も良くなるような操業条件列の並び順を探索する。例えばモデル構築部32は、探索1回目では「操業条件データX…X…X…X」の並び順からなる入力データを用いてCNNの学習を行い、予測精度の評価を行う(同図の(a)参照)。また、モデル構築部32は、探索2回目では「操業条件データX…X…X…X」の並び順からなる入力データを用いてCNNの学習を行い、予測精度の評価を行う(同図の(b)参照)。そして、モデル構築部32は、探索i回目では「操業条件データX…X…X…XM-1」の並び順からなる入力データを用いてCNNの学習を行い、予測精度の評価を行う(同図の(c)参照)。
このように、モデル構築部32は、入力データにおける操業条件列の並び順を入れ替えながら、各並び順について予測精度の評価を行う。また、モデル構築部32は、操業条件列の並び順を入れ替える際に、図2に示した実績データの列方向のデータ、すなわち列単位(工程単位)で操業条件データの入れ替えを実施する。なお、図3では、説明の便宜上、操業条件データまたは品質データを示す記号の一部を、図2とは異なる記号で示している。
本実施形態では、入力に対する分類を予測結果として出力するモデルを扱う。そのため、モデル構築部32における予測精度の評価の指標として、具体的には「Accuracy」を用いる。すなわち、モデル構築部32は、下記式(1)に示す評価式の値が最も大きくなるような入力データにおける操業条件列の並び順を探索する。
Figure 0007635739000001
但し、上記式(1)において、TP(True Positive)は、品質予測モデルが「Positive」と予測して正解が「Positive」である予測結果の総数である。また、TN(True Negative)は、品質予測モデルが「Negative」と予測して正解が「Negative」である予測結果の総数である。また、FP(False Positive)は、品質予測モデルが「Positive」と予測したが正解が「Negative」である予測結果の総数である。また、FN(False Negative)は、品質予測モデルが「Negative」と予測したが正解が「Positive」である予測結果の総数である。
また、入力データにおける操業条件列の並び替えのたびに実施する上記指標の評価には、ホールドアウト検証と呼ばれる方法や、交差検証(クロスバリデーション)と呼ばれる方法を用いることができる。
ホールドアウト検証では、学習に用いる実績データを、品質予測モデルを学習させるための学習データと、品質予測モデルを評価するための評価データとに分割する。そして、評価データに対する結果に基づいて指標を算出する。また、交差検証では、学習に用いる実績データをK個の群に分割し、k回目(1≦k≦K)にはk番目の群を評価データとし、それ以外の群全体を学習データとして学習および評価を繰り返し実行する。そして、各回で算出した指標の平均を取って最終的な指標を算出する。
入力データの構造の候補、すなわち入力データにおける操業条件列の並び順の候補は、操業条件データの項目総数の階乗の分だけ存在するため、組み合せ爆発の問題から、全ての入力データの構造における評価関数の値を計算することは現実的ではない。これら最適化問題の解法としては、例えばメタヒューリスティクス、遺伝的アルゴリズム、数理計画法等が知られており、それらを用いてよい。
また、ここで得られた入力データにおける操業条件列の並び順は最適解である必要はなく、計算時間に条件を設け、その時間内で得られた最も優れた解を用いてもよい。または、予め設定した計算時間内に得られた解を全て保存しておき、最後に全て出力してもよい。
このように、モデル構築部32は、品質予測モデルを構築する手段として機能するとともに、品質予測モデルの予測精度の評価を行う予測精度評価手段と、予測精度の評価に基づき、品質予測モデルの予測精度の最適化を図る予測精度最適化手段としても機能する。
品質予測部33は、モデル構築部32で構築された品質予測モデルに対して、品質を予測したい製品の、複数の操業条件列からなるベクトル構造の入力データを入力することにより、品質予測結果を出力させる。「品質予測結果の出力」とは、具体的には対象製品の欠陥発生確率スコアを算出することを示している。
そして、品質予測部33は、品質予測結果である欠陥発生確率スコアを、表示部40に表示させる。この場合、品質予測部33は、対象製品に関する情報を閲覧できる表示部40に、品質不良なしの予測結果の場合には○印を表示させ、品質不良ありの予測結果の場合には×印を表示させてもよく、あるいは品質不良ありの予測結果の場合にのみ「対象製品は品質不良発生が予測される」等といった文言を表示させてもよい。
表示部40は、例えばLCDディスプレイ、CRTディスプレイ等の表示装置によって実現される。表示部40は、演算部30から入力される表示信号をもとに、例えば品質予測部33による品質予測結果(欠陥発生確率スコア)等を、文字や図形等形式で表示する。
〔モデル生成方法〕
実施形態1に係るモデル生成装置によるモデル生成方法について、図4を参照しながら説明する。品質予測方法には、データ収集ステップ(ステップS1)と、データ紐付けステップ(ステップS2)と、モデル構築ステップ(ステップS3)とが含まれる。
データ収集ステップでは、データ紐付部31が、複数の工程における操業条件データおよび品質データを、操業DB21から収集する(ステップS1)。続いて、データ紐付ステップでは、データ紐付部31が、操業条件データと品質データとを紐付けることにより、実績データを作成する(ステップS2)。続いて、モデル構築ステップでは、モデル構築部32が、製品を製造する際の複数の工程における操業条件を入力データとし、製造された製品の品質カテゴリごとの欠陥発生確率スコアを出力データとする品質予測モデルを構築する(ステップS3)。
モデル構築ステップでは、品質予測モデルを構築する際に、予測精度評価ステップと、予測精度最適化ステップとを実施する。予測精度評価ステップでは、モデル構築部32が、評価用データを用いて、品質予測モデルの予測精度を評価する。また、予測精度最適化ステップでは、モデル構築部32が、予測精度評価ステップで得た予測精度の評価結果に基づき、入力データの構造(具体的には操業条件の順序に対応する入力データの並び順)を変化させることにより、品質予測モデルの予測精度の最適化を図る。
〔品質予測方法〕
実施形態1に係る品質予測装置による品質予測方法では、品質予測部33が、上記のモデル生成方法で生成された品質予測モデルに基づいて、製造された製品の品質を予測する品質予測ステップを実施する。なお、この品質予測ステップの後に、品質予測部33が、品質予測結果を表示部40に表示させる予測結果表示ステップを実施してもよい。
(実施形態2)
本発明の実施形態2に係るモデル生成装置、品質予測装置、モデル生成方法および品質予測方法について、図1、図5~図7を参照しながら説明する。
〔装置構成〕
本実施形態に係るモデル生成装置および品質予測装置の装置構成は、実施形態1と同様である(図1参照)。そのため、以下では、データ紐付部31、モデル構築部32および品質予測部33の具体的な処理の内容について説明し、それ以外の構成の説明については省略する。
データ紐付部31は、操業条件データと品質データとの紐付けを行う。まず、データ紐付部31は、例えば多工程における製造の過程において、複数の計測装置によって計測された操業条件データと、最終工程後に実際に検査された製品の品質データとを、それぞれ操業DB21から収集する。
ここで、ある製品の製造時の操業条件データXは、例えば下記式(2)に示すような要素を有している。
Figure 0007635739000002
但し、上記式(2)の「xmn」は、製品の特定方向(例えば製品の長さ方向)の特定位置(領域)に対する製造条件情報として、予め定めた単位長さ(例えば1m)ごとに一番目からM番目まで区切ったうちのm番目(1≦m≦M)の値を示している。また、「xmn」は、製品を製造するための複数の工程を通して存在する多数の製造設備または製造装置の設定値または出力値のN種類の集合を、一番目からN番目まで並べたうちのn番目(1≦n≦N)の値を示している。あるいは、「xmn」は、操業状態を計測することにより得られる計測値等のN種類の集合を、一番目からN番目まで並べたうちのn番目(1≦n≦N)の値を示している。
また、ある製品の品質データYは、例えば以下のような要素を有している。
Y=[y]
但し、上記の「y」は、一番目の工程からK番目の工程までのK個の工程を経て製品を製造する際に、K個の工程のうちの工程K、すなわち最終工程後における製品の品質検査判定結果を示している。なお、製品の品質は、複数の異なる品質評価であってもよい。すなわち、品質カテゴリごとにyとして複数の出力を考慮することもできる。また、最終製品の品質データは、製品の特定方向の任意の長さ単位で検査された品質が、予め定めた所定長(例えば100m)ごとに集計され、集計結果に基づいた判定結果として付与される。例えば、所定長内の品質に、品質不良として取得された部位が1点以上ある場合、その所定長内の判定結果を「品質不良あり」とし、逆に所定長内の品質に、品質不良として取得された部位が全くない場合、その所定長内の判定結果を「品質不良なし」とする。
データ紐付部31は、後記する品質予測モデルを作成する際に入力する入力データを作成する。この入力データは、最終工程後の最終製品の特定方向の特定位置ごとに、各工程における一以上の操業条件データと、最終工程後に検査された最終製品の品質データとが紐付けられた実績データ(二次元データ)であり、例えば図5に示すような複数の二次元行列によって構成される。
図5に例示した二次元データは、二次元行列からなるデータD1,D2,D3から構成されている。データD1,D2,D3の列方向には、品質データYと、各工程の操業条件データが並んでいる。また、データD1,D2,D3の行方向には、製品の特定方向の特定位置(特定領域)に関するデータが並んでいる。
前記した「製品の特定方向の特定位置に関するデータ」とは、例えば最終製品を特定方向(例えば長さ方向)に分割した際のどの位置であるかを表す番号、座標等が挙げられる。図5に例示したような二次元データが、後記する品質予測モデルを構築する際の入力データとなる。また、データ紐付部31は、このように作成した実績データ(二次元データ)を、例えば操業DB21に保存する。このように、データ紐付部31は、製品を製造する際の操業条件データと、製造された製品の品質データとを紐付けた実績データを操業DB21に保存する実績データ保存手段として機能する。
なお、図5に示したデータD1,D2,D3は、同じ製品(例えばコイル)に関するデータでもよく、異なる製品に関するデータでもよい。データD1,D2,D3が同じ製品に関するデータである場合、データD1は、例えば前記した製品の位置「1~100」までの各工程の操業条件データが行方向に並んだデータとなる。また、データD2は、前記した製品の位置「101~200」までの各工程の操業条件データが行方向に並んだデータとなる。そして、データD3は、前記した製品の位置「201~300」までの各工程の操業条件データが行方向に並んだデータとなる。
データ紐付部31が二次元データの作成の際に用いる、最終工程後の最終製品の長さ方向の操業条件データは、予め定めた単位長さごとに収集され、上記式(2)のMは所定長に設定される。例えば「単位長さ」が1mに設定され、「所定長」が100mに設定される場合、「M=100」となり、最終製品の長さ方向100mごと、言い換えるとデータ行100個ごとに、行列方式で二次元データが作成される。またこの場合、例えば図5のAに相当する長さは1mとなり、Bに相当する長さは100mとなる。
前記「単位長さ」内の値は、観測データの平均値を基本として扱う。また、項目全体のうちの一部に、最大値を取る項目もしくは最小値を取る項目を含めてもよい。前記「単位長さ」の特徴として、最終工程で製造される鋼板の単位長さは、品質予測モデルを構築するために必要な品質データの長さ方向のデータ収集周期に応じた最小単位の限界がある。また、「単位長さ」は、途中工程で得られる長さ方向の操業条件データの、最終工程の単位長さに対応したデータ収集周期よりも、長い単位であることが好ましく、予測の対象のデータ収集周期に応じて個別に設定される。
また、前記「所定長」は、コイル内位置を可能な限り詳細に特定するにあたっては、小さな値であることが好ましい。一方で、高い品質予測性能を実現するには、操業条件データの変動の特徴が表れる最低限の長さが必要である。従って、「所定長」は、位置特定の要求と入力データの特徴に応じた適切な値があり、予測の対象や目的に応じて個別に設定される。
このように、データ紐付部31は、所定長(例えば100m)ごとの品質に対して、最終製品の長さ方向の予め定めた単位長さ(例えば1m)ごとに、各工程における操業条件データと品質データとを紐づけて、二次元データを作成する。
すなわち、データ紐付部31は、製品の品質が当該製品の特定位置ごとに評価される場合には、製品の特定位置ごとに、操業条件データと品質データとを紐付けた実績データを作成する。また、データ紐付部31は、製品の品質が当該製品の特定位置ごとに評価され、かつ製品が複数の製造工程を経て製造される場合には、製品の特定位置ごとに、製造工程ごとの操業条件データと品質データとを紐付けた実績データを作成する。
モデル構築部32は、データ紐付部31が作成した実績データを利用して、任意の操業条件に対する製品の品質を予測する品質予測モデル(数理モデル)を構築する。この品質予測モデルは、操業条件データを入力データとして、製品の品質を予測するモデルであり、入力データの構造を特徴パターンとして学習するモデルである。また、品質予測モデルは、具体的には、入力部分、特徴判別部分、予測判定部分および出力部分により構成される。
入力部分では、前記した図5に示すように、製品の特定方向(例えば製品の長さ方向)の位置座標を行方向、各操業条件を列方向とする二次元行列の構造を有する入力データ(二次元データ)が入力される。
特徴判別部分では、入力データの二次元的特徴のパターンを捉えて特徴判別するように、モデルの学習が実施される。これにより、特定の二次元的パターンに対して反応して情報を伝達する特徴判別層が形成される。この特徴判別層は複数層分形成され、ある層から次の層へと順次情報を伝達する。また、情報を渡す入力部分に接続された層から、情報を受ける予測判定部分に接続された層に向かって情報を伝達する。
予測判定部分では、品質に影響を及ぼす複数の操業条件の複雑なパターンをもとに、二次元データの入力に対して、品質判定予測結果を出力する。
本実施形態では、実施形態1と同様に、入力データの特徴量抽出を行う機能を有する深層学習アルゴリズムの一種であるCNNを利用して品質予測モデルを構築する。CNNは、入力層、畳み込み層、プーリング層、全結合層および出力層から構成され、各層における処理内容は実施形態1と同様である。
CNNを適用することにより、入力データに対する特徴的なパターンを抽出し、そのパターンによって高精度に識別される分類を出力データとして得ることができる。本実施形態では、品質に影響を及ぼす複数の操業条件の複雑なパターンを、各操業条件の二次元入力に対して品質不良発生の有無の分類確率を出力とするCNN(二次元CNN)によって識別を行う。この場合、品質不良発生の分類確率が、任意の値p(0≦p≦1)未満の場合は「品質不良なし」と分類し、当該分類確率が任意の値p以上の場合は「品質不良あり」と分類するように、分類確率の閾値を設定する。
モデル構築部32は、製品を製造する際の複数の工程における操業条件を入力データとし、製造された製品の品質カテゴリごとの欠陥発生確率スコアを出力データとして、CNNの学習を行う。なお、「品質カテゴリごとの欠陥発生確率スコア」とは、例えば「欠陥Aの発生確率が70%」、「欠陥Bの発生確率が30%」等のように、複数種類の欠陥の有無に関する分類確率のことを示している。
データ紐付部31で作成されたデータ、すなわち品質予測モデルを構築する際に入力される二次元行列のデータには、潜在的な情報として、製品の特定方向に対する操業条件の変動情報と、入力データのデータ構造上において近傍にある操業条件間の関係性に関する情報とが含まれていると見做すことができる。従って、入力データを二次元化し、製品の特定方向に対する操業情報の情報量を増加させることにより、品質の良否に関係する操業変動のパターンを捉えやすくなる。
ここで、複数の操業条件列、すなわち入力データ(二次元データ)の各要素の並び順が、製品の品質の良否に対して関係性を持つ場合を考える。この場合、当該操業条件列の並び順によって、特定の二次元パターンに対して反応して情報を伝達する特徴判別層が、操業条件データ間の関係性の情報のパターンを一層判別しやすくなる状況が発生し得る。
そこで、モデル構築部32は、評価用データを用いて、品質予測モデルの予測精度を評価する。そして、その際に得た予測精度の評価結果に基づき、入力データの構造を変化させることにより、品質予測モデルの予測精度の最適化を図る。ここで、上記の「入力データの構造」とは、具体的には操業条件の順序に対応する入力データの並び順である。
モデル構築部32は、例えば図6に示すように、入力データにおける操業条件列の並び替えを行い、予測精度が最も良くなるような操業条件列の並び順を探索する。
例えばモデル構築部32は、探索1回目では「操業条件データx11~M1…x12~M2…x1n~Mn…x1N~MN」の並び順からなる入力データ(二次元データ)を用いてCNNの学習を行い、予測精度の評価を行う(同図の(a)参照)。また、モデル構築部32は、探索2回目では「操業条件データx12~M2…x11~M1…x1n~Mn…x1N~MN」の並び順からなる入力データ(二次元データ)を用いてCNNの学習を行い、予測精度の評価を行う(同図の(b)参照)。そして、モデル構築部32は、探索i回目では「操業条件データx1N~MN…x11~M1…x1n~Mn…x1N-1~MN-1」の並び順からなる入力データ(二次元データ)を用いてCNNの学習を行い、予測精度の評価を行う(同図の(c)参照)。
なお、例えば図6の(b)では、データD1(紙面手前側)について、同図の(a)に対して、左から一列目の操業条件列と、左から二列目の操業条件列との並び順を入れ替えているが、データD2(紙面奥側)についても同様の並び順の入れ替えを行う。すなわち、データD2についても、データD1と同様に、左から一列目の操業条件列と、左から二列目の操業条件列との並び順を入れ替える。モデル構築部32は、入力データの並び順を入れ替える際に、入力データを構成する二次元データの各データについても、同様の並び替えを実施する。
このように、モデル構築部32は、入力データにおける操業条件列の並び順を入れ替えながら、各並び順について予測精度の評価を行う。また、モデル構築部32は、操業条件列の並び順を入れ替える際に、図5に示した実績データの列方向のデータ、すなわち列単位(工程単位)で操業条件データの入れ替えを実施する。
本実施形態では、入力に対する分類を予測結果として出力するモデルを扱う。そのため、モデル構築部32における予測精度の評価の指標として、具体的には「Accuracy」を用いる。すなわち、モデル構築部32は、下記式(1)に示す評価式の値が最も大きくなるような入力データにおける操業条件列の並び順を探索する。
Figure 0007635739000003
但し、上記式(1)において、TP(True Positive)は、品質予測モデルが「Positive」と予測して正解が「Positive」である予測結果の総数である。また、TN(True Negative)は、品質予測モデルが「Negative」と予測して正解が「Negative」である予測結果の総数である。また、FP(False Positive)は、品質予測モデルが「Positive」と予測したが正解が「Negative」である予測結果の総数である。また、FN(False Negative)は、品質予測モデルが「Negative」と予測したが正解が「Positive」である予測結果の総数である。
また、入力データにおける操業条件列の並び替えのたびに実施する上記指標の評価には、ホールドアウト検証と呼ばれる方法や、交差検証(クロスバリデーション)と呼ばれる方法を用いることができる。
ホールドアウト検証では、学習に用いる実績データを、品質予測モデルを学習させるための学習データと、品質予測モデルを評価するための評価データとに分割する。そして、評価データに対する結果に基づいて指標を算出する。また、交差検証では、学習に用いる実績データをK個の群に分割し、k回目(1≦k≦K)にはk番目の群を評価データとし、それ以外の群全体を学習データとして学習および評価を繰り返し実行する。そして、各回で算出した指標の平均を取って最終的な指標を算出する。
入力データの構造の候補、すなわち入力データにおける操業条件列の並び順の候補は、操業条件データの項目総数の階乗の分だけ存在するため、組み合せ爆発の問題から、全ての入力データの構造における評価関数の値を計算することは現実的ではない。これら最適化問題の解法としては、例えばメタヒューリスティクス、遺伝的アルゴリズム、数理計画法等が知られており、それらを用いてよい。
また、ここで得られた入力データにおける操業条件列の並び順は最適解である必要はなく、計算時間に条件を設け、その時間内で得られた最も優れた解を用いてもよい。または、予め設定した計算時間内に得られた解を全て保存しておき、最後に全て出力してもよい。
このように、モデル構築部32は、品質予測モデルを構築する手段として機能するとともに、品質予測モデルの予測精度の評価を行う予測精度評価手段と、予測精度の評価に基づき、品質予測モデルの予測精度の最適化を図る予測精度最適化手段としても機能する。
品質予測部33は、モデル構築部32で構築された品質予測モデルに対して、品質を予測したい製品の、特定方向の特定位置ごとの複数の操業条件列からなる二次元構造の入力データを入力することにより、品質予測結果を出力させる。「品質予測結果の出力」とは、具体的には対象製品の欠陥発生確率スコアを算出することを示している。
そして、品質予測部33は、品質予測結果である欠陥発生確率スコアを、表示部40に表示させる。この場合、品質予測部33は、対象製品に関する情報を閲覧できる表示部40に、品質不良なしの予測結果の場合には○印を表示させ、品質不良ありの予測結果の場合には×印を表示させてもよく、あるいは品質不良ありの予測結果の場合にのみ「対象製品は品質不良発生が予測される」等といった文言を表示させてもよい。
〔モデル生成方法〕
実施形態2に係るモデル生成装置によるモデル生成方法について、図7を参照しながら説明する。品質予測方法には、データ収集ステップ(ステップS11)と、データ紐付けステップ(ステップS12)と、モデル構築ステップ(ステップS13)とが含まれる。
データ収集ステップでは、データ紐付部31が、複数の工程における操業条件データおよび品質データを、操業DB21から収集する(ステップS11)。続いて、データ紐付ステップでは、データ紐付部31が、操業条件データと品質データとを二次元データとして紐付けることにより、実績データを作成する(ステップS12)。続いて、モデル構築ステップでは、モデル構築部32が、製品を製造する際の複数の工程における操業条件を入力データとし、製造された製品の品質カテゴリごとの欠陥発生確率スコアを出力データとする品質予測モデルを構築する(ステップS13)。
モデル構築ステップでは、品質予測モデルを構築する際に、予測精度評価ステップと、予測精度最適化ステップとを実施する。予測精度評価ステップでは、モデル構築部32が、評価用データを用いて、品質予測モデルの予測精度を評価する。また、予測精度最適化ステップでは、モデル構築部32が、予測精度評価ステップで得た予測精度の評価結果に基づき、入力データの構造(具体的には操業条件の順序に対応する入力データの並び順)を変化させることにより、品質予測モデルの予測精度の最適化を図る。
〔品質予測方法〕
実施形態2に係る品質予測装置による品質予測方法では、品質予測部33が、上記のモデル生成方法で生成された品質予測モデルに基づいて、製造された製品の品質を予測する品質予測ステップを実施する。なお、この品質予測ステップの後に、品質予測部33が、品質予測結果を表示部40に表示させる予測結果表示ステップを実施してもよい。
以上説明した実施形態に係る品質予測モデルの生成装置、品質予測装置、品質予測モデルの生成方法および品質予測方法では、入力データの構造を特徴パターンとして学習する品質予測モデルを構築する際に、入力データの構造を変化させて予測精度の最適化を図る。これにより、製品の品質を高精度に予測可能な品質予測モデルを生成することができるとともに、当該品質予測モデルを用いて製品の品質を高精度に予測することができる。
以上、本発明に係る品質予測モデルの生成装置、品質予測装置、品質予測モデルの生成方法および品質予測方法について、発明を実施するための形態および実施例により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
1 情報処理装置
10 入力部
20 記憶部
21 操業DB
30 演算部
31 データ紐付部
32 モデル構築部
33 品質予測部
40 表示部

Claims (6)

  1. 製品を製造する際の操業条件と、製造された前記製品の品質とを紐付けた実績データをデータベースに保存する実績データ保存手段と、
    前記操業条件を入力データとして、前記品質を予測する品質予測モデルであって、前記入力データの構造を特徴パターンとして学習する品質予測モデルを、前記実績データを利用して構築する品質予測モデル構築手段と、
    評価用データを用いて、前記品質予測モデルの予測精度を評価する予測精度評価手段と、
    前記予測精度評価手段で得た前記予測精度の評価結果に基づき、前記入力データの構造を変化させることにより、前記品質予測モデルの予測精度の最適化を図る予測精度最適化手段と、
    を備え
    前記実績データ保存手段は、
    前記製品の品質が前記製品の特定位置ごとに評価される場合には、前記製品の特定位置ごとに、前記操業条件と前記製品の品質とを紐付けた実績データを作成し、
    前記製品の品質が前記製品の特定位置ごとに評価され、かつ前記製品が複数の製造工程を経て製造される場合には、前記製品の特定位置ごとに、前記製造工程ごとの操業条件と前記製品の品質とを紐付けた実績データを作成する、
    品質予測モデルの生成装置。
  2. 前記予測精度最適化手段が変化させる前記入力データの構造は、前記操業条件の順序に対応する前記入力データの並び順である、
    請求項1に記載の品質予測モデルの生成装置。
  3. 前記品質予測モデルは、前記入力データの特徴量抽出を行う機能を有するニューラルネットワークである、
    請求項1または請求項に記載の品質予測モデルの生成装置。
  4. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の品質予測モデルの生成装置によって生成された品質予測モデルに基づいて、製造された製品の品質を予測する品質予測手段を備える品質予測装置。
  5. コンピュータによって構築された装置によって実行される品質予測モデルの生成方法であって、
    前記コンピュータが備える実績データ保存手段が、製品を製造する際の操業条件と、製造された前記製品の品質とを紐付けた実績データをデータベースに保存する実績データ保存ステップと、
    前記コンピュータが備える品質予測モデル構築手段が、前記操業条件を入力データとして、前記品質を予測する品質予測モデルであって、前記入力データの構造を特徴パターンとして学習する品質予測モデルを、前記実績データを利用して構築する品質予測モデル構築ステップと、
    前記コンピュータが備える予測精度評価手段が、評価用データを用いて、前記品質予測モデルの予測精度を評価する予測精度評価ステップと、
    前記コンピュータが備える予測精度最適化手段が、前記予測精度評価ステップで得た前記予測精度の評価結果に基づき、前記入力データの構造を変化させることにより、前記品質予測モデルの予測精度の最適化を図る予測精度最適化ステップと、
    を含み、
    前記実績データ保存ステップは、
    前記製品の品質が前記製品の特定位置ごとに評価される場合には、前記製品の特定位置ごとに、前記操業条件と前記製品の品質とを紐付けた実績データを作成し、
    前記製品の品質が前記製品の特定位置ごとに評価され、かつ前記製品が複数の製造工程を経て製造される場合には、前記製品の特定位置ごとに、前記製造工程ごとの操業条件と前記製品の品質とを紐付けた実績データを作成する、
    品質予測モデルの生成方法。
  6. コンピュータによって構築された装置によって実行される品質予測方法であって、
    請求項に記載の品質予測モデルの生成方法によって生成された品質予測モデルに基づいて、製造された製品の品質を予測する品質予測ステップを含む品質予測方法。
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