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JP7638824B2 - インプリント用硬化性組成物、硬化物、インプリントパターンの製造方法及びデバイスの製造方法 - Google Patents
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JP7638824B2 - インプリント用硬化性組成物、硬化物、インプリントパターンの製造方法及びデバイスの製造方法 - Google Patents

インプリント用硬化性組成物、硬化物、インプリントパターンの製造方法及びデバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、インプリント用硬化性組成物、硬化物、インプリントパターンの製造方法及びデバイスの製造方法に関する。
インプリント法とは、パターンが形成された金型(一般的にモールド又はスタンパとも呼ばれる。)を押し当てることにより、材料に微細パターンを転写する技術である。インプリント法を用いることで簡易に精密な微細パターンの作製が可能なことから、半導体集積回路用の精密加工分野など、近年さまざまな分野での応用が期待されている。特に、ナノオーダーレベルの微細パターンを形成するナノインプリント技術が注目されている。
特許文献1には、(A)特定のシリコーン骨格を有する化合物、(B)光重合開始剤、を含み、(B)成分の含有量は上記(A)成分の総質量に対して0.5phr乃至30phrである光インプリント材料が記載されている。
特許文献2には、インプリントリソグラフィーに使用可能で、硬化可能なインプリント材料であって、重合可能な主成分少なくとも1種、及び副成分少なくとも1種から構成される混合物から成る、上記インプリント材料が記載されている。
特開2013-65768号公報 特表2016ー524330号公報
インプリント法としては、その転写方法から熱インプリント法、及び、硬化型インプリント法と呼ばれる方法が提案されている。熱インプリント法では、ガラス転移温度(以下、「Tg」ということがある)以上に加熱した熱可塑性樹脂にモールドをプレスし、冷却後にモールドを離型することにより微細パターンを形成する。この方法は多様な材料を選択できるが、プレス時に高圧を要すること、熱収縮等により寸法精度が低下するなど、微細なパターン形成が困難であるといった問題点も有する。
一方、硬化型インプリント法では、例えば、インプリント用硬化性組成物から形成される硬化性膜にモールドを押し当てた状態で光硬化又は熱硬化させた後、モールドを離型する。未硬化物へのインプリントのため、高圧付加、高温加熱の一部又は全部を省略でき、簡易に微細なパターンを作製することが可能である。また、硬化前後で寸法変動が小さいため、微細なパターンを精度よく形成できるという利点もある。
最近では、熱インプリント法及び硬化型インプリント法の両者の長所を組み合わせたナノキャスティング法や、3次元積層構造を作製するリバーサルインプリント法などの新しい展開も報告されている。
硬化型インプリント法では、支持体(必要に応じて表面に密着処理を行う)上にインプリント用硬化性組成物を塗布して、必要に応じて乾燥を行い、硬化性膜を形成した後、石英等の光透過性素材で作製されたモールドを押し当てる。モールドを押し当てた状態で光照射又は加熱等によりインプリント用硬化性組成物を硬化し、その後モールドを離型することで目的のパターンが転写された硬化物が作製される。
支持体上にインプリント用硬化性組成物を適用する方法としては、スピンコート法やインクジェット法が挙げられる。
また、転写したインプリントパターンをマスクとして微細加工を行う方法はナノインプリントリソグラフィー(NIL)と呼ばれ、現行のArF液浸プロセスに代わる次世代リソグラフィー技術として開発が進められている。そのため、NILに用いられるインプリント用硬化性組成物は、EUVレジストと同様、20nm以下の超微細パターンが解像可能であり、かつ加工対象を微細加工する際のマスクとして高いエッチング耐性が必要となる。マスクとしての使用を想定したインプリント用硬化性組成物の具体例としては、特許5426814号公報、特開2015-009171号公報、特開2015-185798号公報、特開2015-070145号公報、特開2015-128134号公報等が挙げられる。
硬化型インプリント法においては、硬化物の変形、破断等を抑制する等の目的から、モールドとインプリント用硬化性組成物の硬化物とを剥離する際に必要な力が小さいことが求められている。
本明細書において、インプリント用硬化性組成物の硬化物とモールドとを剥離する際に必要な力が小さい場合、その組成物は得られる硬化物の離型性に優れるという。
本発明は、離型性に優れたインプリント用硬化性組成物、上記インプリント用硬化性組成物の硬化物、上記インプリント用硬化性組成物を用いたインプリントパターンの製造方法、及び、上記インプリントパターンの製造方法を含むデバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の代表的な実施態様を以下に示す。
<1> ラジカル重合性基を2個以上有する重合性化合物である化合物Aと
ラジカル重合開始剤である化合物Bと、
ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有しないオルガノポリシロキサン、ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサン、及び、ラジカル重合性基を有さず、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサンよりなる群から選ばれた少なくとも1種である化合物Cとを含む
インプリント用硬化性組成物。
<2> ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有しない上記オルガノポリシロキサン、及び、ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有する上記オルガノポリシロキサンにおけるラジカル重合性基が、アクリロイル基又は(メタ)アクリロイル基である、<1>に記載のインプリント用硬化性組成物。
<3> 上記ポリ(オキシアルキレン)基におけるアルキレン基の炭素数が、2又は3である、<1>又は<2>に記載のインプリント用硬化性組成物。
<4> 上記化合物Cが、下記式(S-1)で表される繰返し単位を含む、<1>~<3>のいずれか1つに記載のインプリント用硬化性組成物。
式(S-1)中、Rはそれぞれ独立に、炭化水素基を表す。
<5> ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有する上記オルガノポリシロキサン、及び、ラジカル重合性基を有さず、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有する上記オルガノポリシロキサンが、下記式(S-2)で表される構成単位を含む、<1>~<4>のいずれか1つに記載のインプリント用硬化性組成物。
式(S-2)中、Rは炭化水素基を表し、RS1はポリ(オキシアルキレン)基を有する基を表す。
<6> 上記化合物Bが、光ラジカル重合開始剤である、<1>~<5>のいずれか1つに記載のインプリント用硬化性組成物。
<7> 組成物に含まれる上記化合物Aの総質量に対する、上記化合物Cの総質量の割合が、0.2~20質量%である、<1>~<6>のいずれか1つに記載のインプリント用硬化性組成物。
<8> 組成物の全固形分に対するラジカル重合性基の含有モル量が、0.03~5.00mol/gである、<1>~<7>のいずれか1つに記載のインプリント用硬化性組成物。
<9> 上記化合物Aのラジカル重合性基価が、100~1,500である、<1>~<8>のいずれか1つに記載のインプリント用硬化性組成物。
<10> 上記ポリ(オキシアルキレン)基が、下記式(OA-1)で表されるオキシアルキレン基を含む、<1>~<9>のいずれか1つに記載のインプリント用硬化性組成物。
式(OA-1)中、RO1及びRO2はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、RO1及びRO2の両方がメチル基となることはない。
<11> 化合物Cにおける上記ポリ(オキシアルキレン)基の含有量が、0~50質量%である、<1>~<10>のいずれか1つに記載のインプリント用硬化性組成物。
<12> <1>~<11>のいずれか1つに記載のインプリント用硬化性組成物を硬化してなる硬化物。
<13> 表面自由エネルギーが10~70mJ/mである、<12>に記載の硬化物。
<14> 表面弾性率が0.5~3.0GPaである、<12>又は<13>に記載の硬化物。
<15> 支持体及びモールドよりなる群から選択される被適用部材に<1>~<11>のいずれか1つに記載のインプリント用硬化性組成物を適用する適用工程、
上記支持体及び上記モールドよりなる群のうち上記被適用部材として選択されなかった部材を接触部材として上記インプリント用硬化性組成物に接触させる接触工程、
上記インプリント用硬化性組成物を硬化物とする硬化工程、並びに、
上記モールドと上記硬化物とを剥離する剥離工程を含む、
インプリントパターンの製造方法。
<16> 上記支持体が、インプリント用硬化性組成物が適用される側の面に密着層を備える部材である、<15>に記載のインプリントパターンの製造方法。
<17> <15>又は<16>に記載のインプリントパターンの製造方法を含む、デバイスの製造方法。
本発明によれば、離型性に優れたインプリント用硬化性組成物、上記インプリント用硬化性組成物の硬化物、上記インプリント用硬化性組成物を用いたインプリントパターンの製造方法、及び、上記インプリントパターンの製造方法を含むデバイスの製造方法が提供される。
以下、本発明の代表的な実施形態について説明する。各構成要素は、便宜上、この代表的な実施形態に基づいて説明されるが、本発明は、そのような実施形態に限定されるものではない。
本明細書において「~」という記号を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、その工程の所期の作用が達成できる限りにおいて、他の工程と明確に区別できない工程も含む意味である。
本明細書において基(原子団)に関し、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さない基(原子団)と共に、置換基を有する基(原子団)をも包含する意味である。例えば、単に「アルキル基」と記載した場合には、これは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)、及び、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)の両方を包含する意味である。
本明細書において「露光」とは、特に断らない限り、光を用いた描画のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線を用いた描画も含む意味である。描画に用いられるエネルギー線としては、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)及びX線などの活性光線、並びに、電子線及びイオン線などの粒子線が挙げられる。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」及び「メタクリレート」の両方、又は、いずれかを意味し、「(メタ)アクリル」は、「アクリル」及び「メタクリル」の両方、又は、いずれかを意味し、「(メタ)アクリロイル」は、「アクリロイル」及び「メタクリロイル」の両方、又は、いずれかを意味する。
本明細書において、組成物中の固形分は、溶剤を除く他の成分を意味し、組成物中の固形分の含有量(濃度)は、特に述べない限り、その組成物の総質量に対する、溶剤を除く他の成分の質量百分率によって表される。
本明細書において、特に述べない限り、温度は23℃、気圧は101325Pa(1気圧)、相対湿度は50%RHである。
本明細書において、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、特に述べない限り、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC測定)に従い、ポリスチレン換算値として示される。この重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、例えば、HLC-8220(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてガードカラムHZ-L、TSKgel Super HZM-M、TSKgel Super HZ4000、TSKgel Super HZ3000及びTSKgel Super HZ2000(東ソー(株)製)を用いることによって求めることができる。また、特に述べない限り、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いて測定したものとする。また、特に述べない限り、GPC測定における検出には、UV線(紫外線)の波長254nm検出器を使用したものとする。
本明細書において、積層体を構成する各層の位置関係について、「上」又は「下」と記載したときには、注目している複数の層のうち基準となる層の上側又は下側に他の層があればよい。すなわち、基準となる層と上記他の層の間に、さらに第3の層や要素が介在していてもよく、基準となる層と上記他の層は接している必要はない。また、特に断らない限り、支持体に対し層が積み重なっていく方向を「上」と称し、又は、感光層がある場合には、支持体から感光層へ向かう方向を「上」と称し、その反対方向を「下」と称する。なお、このような上下方向の設定は、本明細書中における便宜のためであり、実際の態様においては、本明細書における「上」方向は、鉛直上向きと異なることもありうる。
本明細書において、「インプリント」は、好ましくは、1nm~10mmのサイズのパターン転写をいい、より好ましくは、およそ10nm~100μmのサイズのパターン転写(ナノインプリント)をいう。
(インプリント用硬化性組成物)
本発明のインプリント用硬化性組成物は、ラジカル重合性基を2個以上有する重合性化合物である化合物Aとラジカル重合開始剤である化合物Bと、ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有しないオルガノポリシロキサン、ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサン、及び、ラジカル重合性基を有さず、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサンよりなる群から選ばれた少なくとも1種である化合物Cとを含む。
以下、化合物Cのうち、「ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有しないオルガノポリシロキサン」を「化合物C-1」、「ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサン」を「化合物C-2」、「ラジカル重合性基を有さず、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサン」を「化合物C-3」とも記載する。
本発明のインプリント用硬化性組成物から得られる硬化物は、離型性に優れる。
上記効果が得られるメカニズムは不明であるが、下記のように推測される。
本発明のインプリント用硬化性組成物は、ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有しないオルガノポリシロキサン、ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサン、及び、ラジカル重合性基を有さず、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサンよりなる群から選ばれた少なくとも1種である化合物Cを含む。
上記化合物Cとして、ラジカル重合性基を1つのみ有するオルガノポリシロキサン(上述の化合物C-1又はC-2)を含む場合、化合物Aにより形成される架橋密度が高い重合体に、ラジカル重合性基を1つのみ有するオルガノポリシロキサン構造由来のオルガノポリシロキサン構造が導入されることとなる。
これにより、インプリントパターンの表面付近における弾性率(表面弾性率ともいう)を下げることができ、モールドからの離型性を向上することができる。
また、上記化合物Cとして、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサン(上述の化合物C-2又はC-3)を含む場合、ポリ(オキシアルキレン)基がモールドに吸着しやすいため、化合物Cはインプリントパターンの表面に偏在する。
これにより、インプリントパターンの表面付近に、表面自由エネルギーが小さい構造である化合物Cに由来するオルガノポリシロキサン構造も導入されるため、モールドとインプリントパターンとの離型に必要な力を下げることができ、モールドからの離型性を向上することができる。
また、化合物Aがオルガノポリシロキサンである場合、化合物A及びCの両方がオルガノポリシロキサン構造を有することにより、塗布膜が例えば海島構造のように不均一な構造となりにくく、塗布膜の安定性にも優れると考えられる。
以下、本発明のインプリント用硬化性組成物の詳細について説明する。
<化合物A>
本発明のインプリント用硬化性化合物は、ラジカル重合性基を2個以上有する重合性化合物である化合物Aを含む。
本発明のインプリント用硬化性組成物において、インプリント用硬化性組成物に含まれる溶剤以外の成分のうち、最も含有量が多い成分が化合物Aであることが好ましい。
〔ラジカル重合性基〕
化合物Aにおけるラジカル重合性基としては、エチレン性不飽和結合含有基が好ましく、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、ビニルオキシ基、アリル基、マレイミド基、芳香環にビニル基が直接結合した基(例えば、ビニルフェニル基)等が例示され、(メタ)アクリルアミド基又は(メタ)アクリロキシ基がより好ましく、アクリルアミド基又はアクリロキシ基が更に好ましく、アクリロキシ基が特に好ましい。
化合物Aのラジカル重合性基価は、100~15,000であることが好ましく、200~10,000であることがより好ましく、300~5,000であることが更に好ましい。
本明細書において、化合物のラジカル重合性基価は下記式で算出される。
(ラジカル重合性基価)=(化合物の数平均分子量)/(化合物中の重合性基数)
ラジカル重合性基価が上記下限値以上であれば硬化時の弾性率が適切な範囲となり、離型性に優れると考えられる。一方、重合性基価が上記上限値以下であれば、硬化物パターンの架橋密度が適切な範囲となり、転写パターンの解像性に優れると考えられる。
〔オルガノポリシロキサン〕
塗布膜の安定性の観点からは、化合物Aは、ラジカル重合性基を2個以上有するオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
オルガノポリシロキサンとは、シロキサン結合(-Si-O-Si-O-Si-)を骨格として含み、そのケイ素原子に結合した有機基を有する化合物をいう。
上記有機基は、ケイ素原子に結合する原子が炭素原子であることが好ましい。
ケイ素原子の一部には有機基以外の原子や基(たとえば、水素原子、ヒドロキシ基、加水分解性基等)が結合していてもよい。
加水分解性基とは、水と反応してヒドロキシ基となり得る基であり、ハロゲン原子(塩素原子等)、アルコキシ基、アシル基、アミノ基等が挙げられる。
有機基としては、炭化水素基が好ましく、芳香族炭化水素基又は飽和脂肪族炭化水素基がより好ましい。上記炭化水素基、芳香族炭化水素基、飽和脂肪族炭化水素基はそれぞれ更に置換基を有してもよい。置換基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリーロキシ基、上述のラジカル重合性基を含む基等が挙げられる。
化合物Aは、下記式(S1)で表されるD単位のシロキサン構造及び式(S2)で表されるT単位のシロキサン構造のうち少なくとも一方を有する化合物が好ましい。
式(S1)又は式(S2)中、RS1~RS3はそれぞれ独立に水素原子又は1価の置換基を表し、*はそれぞれ独立に、他の構造との結合部位を表す。
S1~RS3はそれぞれ独立に、1価の置換基であることが好ましい。
上記1価の置換基としては、芳香族炭化水素基(炭素数6~22が好ましく、6~18がより好ましく、6~10がさらに好ましい)又は脂肪族炭化水素基(炭素数1~24が好ましく、1~12がより好ましく、1~6がさらに好ましい)が好ましく、中でも、環状又は鎖状(直鎖若しくは分岐)のアルキル基(炭素数1~12が好ましく、1~6がより好ましく、1~3がさらに好ましい)又は重合性基を含む基が好ましい。
具体的なオルガノポリシロキサンの構造の例としては、部分構造で示すと、以下の式(s-1)~(s-9)の例が挙げられる。式中のQは上述の重合性基を含む基である。これらの構造は化合物に複数存在してもよく、組み合わせて存在していてもよい。
化合物Aであるオルガノポリシロキサンは、シリコーン樹脂と重合性基を有する化合物との反応物であることが好ましい。
上記シリコーン樹脂としては、反応性シリコーン樹脂が好ましい。
反応性シリコーン樹脂としては、上述したシリコーン骨格を有する変性シリコーン樹脂が挙げられ、例えば、モノアミン変性シリコーン樹脂、ジアミン変性シリコーン樹脂、特殊アミノ変性シリコーン樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂、脂環式エポキシ変性シリコーン樹脂、カルビノール変性シリコーン樹脂、メルカプト変性シリコーン樹脂、カルボキシ変性シリコーン樹脂、ハイドロジェン変性シリコーン樹脂、アミノ・ポリエーテル変性シリコーン樹脂、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーン樹脂、エポキシ・アラルキル変性シリコーン樹脂などが挙げられる。
上記重合性基を有する化合物としては、重合性基と、アルコキシシリル基又はシラノール基と反応可能な基とを有する化合物が好ましく、重合性基及びヒドロキシ基を有する化合物がより好ましい。
また、シリコーン樹脂として上述の変性シリコーン樹脂を用いる場合、上記重合性基を有する化合物として、重合性基及び上記変性シリコーン樹脂に含まれるアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、カルボキシ基等と反応する基を有する化合物を用いてもよい。
上記重合性基を有する化合物における重合性基の好ましい態様は、上述の重合性化合物における重合性基の好ましい態様と同様である。
これらの中でも、上記重合性基を有する化合物としては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
さらに具体的には、重合性基及びアルコキシシリル基又はシラノール基と反応可能な基(例えば、ヒドロキシ基)を有する化合物と、アルコキシシリル基又はシラノール基を有するシリコーン樹脂との反応物であることが好ましい。
化合物Aであるオルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、300~10,000であることが好ましく、400~7,000であることがより好ましく、500~5,000であることが更に好ましい。
化合物Aであるオルガノポリシロキサンにおけるラジカル重合性基の数は、一分子中、2個以上であることが好ましく、3個以上であることがより好ましく、4個以上であることがさらに好ましい。上限としては、50個以下であることが好ましく、40個以下であることがより好ましく、30個以下であることがさらに好ましく、20個以下であることが一層好ましい。
化合物Aであるオルガノポリシロキサンの23℃における粘度は、100mPa・s以上であることが好ましく、120mPa・s以上であることがより好ましく、150mPa・s以上であることがさらに好ましい。上記粘度の上限値は、2,000mPa・s以下であることが好ましく、1,500mPa・s以下であることがより好ましく、1,200mPa・s以下であることがさらに好ましい。
本明細書において粘度は、特に断らない限り、東機産業(株)製のE型回転粘度計RE85L、標準コーン・ロータ(1°34’×R24)を用い、サンプルカップを23℃に温度調節して測定した値とする。測定に関するその他の詳細はJISZ8803:2011に準拠する。1水準につき2つの試料を作製し、それぞれ3回測定する。合計6回の算術平均値を評価値として採用する。
〔他の高分子量重合性化合物〕
また、化合物Aは、上述したオルガノポリシロキサンとは異なる、他の高分子量重合性化合物であってもよい。
他の高分子量重合性化合物としては、環状構造を含む化合物(環含有化合物)、デンドリマー型化合物等が挙げられる。
他の高分子量重合性化合物の重量平均分子量は、800以上であり、1,000以上であることが好ましく、1,500以上がより好ましく、2,000超が更に好ましい。重量平均分子量の上限は特に定めるものではないが、例えば、100,000以下が好ましく、50,000以下がより好ましく、10,000以下がさらに好ましく、8,000以下が一層好ましく、5,000以下がより一層好ましく、3,500以下がさらに一層好ましく、3,000以下が特に一層好ましい。分子量を上記下限値以上とすることで、化合物の揮発が抑えられ、組成物や塗布膜の特性が安定化する。また、塗布膜の形態を維持するための良好な粘性も確保できる。さらに、離型剤を少量に抑えた影響を補完して、膜の良好な離型性を実現することができる。分子量を上記上限値以下とすることで、パターン充填に必要な低粘度(流動性)を確保しやすくなり好ましい。
-環含有化合物-
環状構造を含む化合物(環含有化合物)における環状構造としては、芳香族環、脂環が挙げられる。芳香族環としては、芳香族炭化水素環、芳香族複素環が挙げられる。
芳香族炭化水素環としては、炭素数6~22のものが好ましく、6~18がより好ましく、6~10がさらに好ましい。芳香族炭化水素環の具体例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フェナレン環、フルオレン環、ベンゾシクロオクテン環、アセナフチレン環、ビフェニレン環、インデン環、インダン環、トリフェニレン環、ピレン環、クリセン環、ペリレン環、テトラヒドロナフタレン環などが挙げられる。なかでも、ベンゼン環又はナフタレン環が好ましく、ベンゼン環がより好ましい。芳香族環は複数が連結した構造を取っていてもよく、例えば、ビフェニル構造、ジフェニルアルカン構造(例えば、2,2-ジフェニルプロパン)が挙げられる。(ここで規定する芳香族炭化水素環をaCyと称する)
芳香族複素環としては、炭素数1~12のものが好ましく、1~6がより好ましく、1~5がさらに好ましい。その具体例としては、チオフェン環、フラン環、ジベンゾフラン環、ピロール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、オキサゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、イソインドール環、インドール環、インダゾール環、プリン環、キノリジン環、イソキノリン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、カルバゾール環、アクリジン環、フェナジン環、フェノチアジン環、フェノキサチイン環、フェノキサジン環などが挙げられる。(ここで規定する芳香族複素環をhCyと称する)
脂環としては炭素数3~22が好ましく、4~18がより好ましく、6~10がさらに好ましい。具体的に脂肪族炭化水素環としては、例としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロブテン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、ジシクロペンタジエン環、スピロデカン環、スピロノナン環、テトラヒドロジシクロペンタジエン環、オクタヒドロナフタレン環、デカヒドロナフタレン環、ヘキサヒドロインダン環、ボルナン環、ノルボルナン環、ノルボルネン環、イソボルナン環、トリシクロデカン環、テトラシクロドデカン環、アダマンタン環などが挙げられる。脂肪族複素環としては、ピロリジン環、イミダゾリジン環、ピぺリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、オキシラン環、オキセタン環、オキソラン環、オキサン環、ジオキサン環などが挙げられる。(ここで規定する脂環をfCyと称する)
本発明においては、他の高分子量重合性化合物が環含有化合物であるとき、芳香族炭化水素環を含有する化合物であることが好ましく、ベンゼン環を有する化合物であることがより好ましい。例えば、下記式(C-1)で表される構造を有する化合物が挙げられる。
式中、Arは上記の芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表す。
及びLはそれぞれ独立に単結合又は連結基である。連結基としては、酸素原子(オキシ基)、カルボニル基、アミノ基、アルキレン基(炭素数1~12が好ましく、1~6がより好ましく、1~3がさらに好ましい)、又はこれらを組み合わせた基が挙げられる。中でも、(ポリ)アルキレンオキシ基が好ましい。(ポリ)アルキレンオキシ基とは、アルキレンオキシ基が1つのものでも、複数繰り返して連結されているものでもよい。また、アルキレン基とオキシ基の順序が限定されるものではない。アルキレンオキシ基の繰り返し数は1~24が好ましく、1~12がより好ましく、1~6がさらに好ましい。また、(ポリ)アルキレンオキシ基は母核となる環Ar又は重合性基Qとの連結の関係で、アルキレン基(炭素数1~24が好ましく、1~12がより好ましく、1~6がさらに好ましい)が介在していてもよい。したがって、(ポリ)アルキレンオキシ=アルキレン基となっていてもよい。
は任意の置換基であり、アルキル基(炭素数1~12が好ましく、1~6がより好ましく、1~3がさらに好ましい)、アルケニル基(炭素数2~12が好ましく、2~6がより好ましく、2~3がさらに好ましい)、アリール基(炭素数6~22が好ましく、6~18がより好ましく、6~10がさらに好ましい)、アリールアルキル基(炭素数7~23が好ましく、7~19がより好ましく、7~11がさらに好ましい)、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシ基(炭素数1~24が好ましく、1~12がより好ましく、1~6がさらに好ましい)、アシル基(炭素数2~12が好ましく、2~6がより好ましく、2~3がさらに好ましい。また、アルキルカルボニル基が好ましい)、アリーロイル基(炭素数7~23が好ましく、7~19がより好ましく、7~11がさらに好ましい)が挙げられる。
は単結合又は連結基である。連結基としては、上記L,Lの例が挙げられる。
n3は3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましく、1以下であることがさらに好ましく、0であることが特に好ましい。
及びQはそれぞれ独立に重合性基であり、上記重合性基の例が好ましい。
環含有化合物においては、重合性基を有する側鎖の数が増えることで、硬化時に強固な架橋構造を形成することが可能となり解像性が向上する傾向がある。かかる観点から、nqは1以上であり、2以上であることが好ましい。上限としては、6以下であることが好ましく、4以下であることがより好ましく、3以下であることがさらに好ましい。
同様に均一な架橋構造を形成しやすいという観点から、環状構造に重合性基を含む基ないし置換基が導入される場合、直列状に置換基が配置されることが好ましい。
-デンドリマー型化合物-
他の高分子量重合性化合物はデンドリマー型化合物であってもよい。デンドリマーは、中心から規則的に分枝した構造を持つ樹状高分子を意味する。デンドリマーはコアと呼ばれる中心分子(幹)と、デンドロンと呼ばれる側鎖部分(枝)から構成される。全体としては扇形の化合物が一般的であるが、半円状ないし円状にデンドロンがひろがった、デンドリマーであってもよい。このデンドリマーのデンドロンの部分(例えば、コアからは離れる末端部分)に重合性基を有する基を導入し重合性化合物とすることができる。導入する重合性基に(メタ)アクリロイル基を用いれば、デンドリマー型の多官能(メタ)アクリレートとすることができる。
デンドリマー型化合物については、例えば、特許第5512970号公報に開示された事項を参照することができ、上記公報の記載は本明細書に組み込まれる。
-重合性基価-
他の高分子量重合性化合物は、重合性基価が、130以上であることが好ましく、150以上であることがより好ましく、160以上であることがさらに好ましく、190以上であることが一層好ましく、240以上であることがより一層好ましい。重合性基価の上限値としては、2,500以下であることが好ましく、1,800以下であることがより好ましく、1,000以下であることがさらに好ましく、500以下であることが一層好ましく、350以下であることがより一層好ましく、300以下であってもよい。
他の高分子量重合性化合物の重合性基価が上記下限値以上であれば硬化時の弾性率が適切な範囲となり、離型性に優れると考えられる。一方、重合性基価が上記上限値以下であれば、硬化物パターンの架橋密度が適切な範囲となり、転写パターンの解像性に優れると考えられる。
他の高分子量重合性化合物中の重合性基の数は、環含有化合物の場合は、一分子中、2個以上である。上限としては、4個以下であることが好ましく、3個以下であることがより好ましい。
デンドリマー型化合物である場合は、一分子中、5個以上であることが好ましく、10個以上であることがより好ましく、20個以上であることがさらに好ましい。上限としては、1,000個以下であることが好ましく、500個以下であることがより好ましく、200個以下であることがさらに好ましい。
他の高分子量重合性化合物の23℃における粘度は、100mPa・s以上であることが好ましく、120mPa・s以上であることがより好ましく、150mPa・s以上であることがさらに好ましい。上記粘度の上限値は、2,000mPa・s以下であることが好ましく、1,500mPa・s以下であることがより好ましく、1,200mPa・s以下であることがさらに好ましい。
〔低分子重合性化合物〕
本発明の組成物は、化合物Aとして、低分子重合性化合物を含むことも好ましい。
低分子重合性化合物の分子量は、1000以下であることが好ましく、100~900であることがより好ましい。
低分子重合性化合物は、下記式(2)で表される化合物であることが好ましい。このような化合物を用いることにより、密着性、離型力、経時安定性について、バランスよく、より優れる傾向にある。
式(2)中、R21はq価の有機基であり、Xはラジカル重合性基であり、qは2以上の整数である。
式(2)中、qは2以上7以下の整数が好ましく、2以上4以下の整数がより好ましく、2又は3がさらに好ましく、2が一層好ましい。
式(2)中、Xにおけるラジカル重合性基の好ましい態様は、上述の化合物Aにおけるラジカル重合性基の好ましい態様と同様である。
式(2)中、R21は、2~7価の有機基であることが好ましく、2~4価の有機基であることがより好ましく、2又は3価の有機基であることがさらに好ましく、2価の有機基であることが一層好ましい。R21は直鎖、分岐及び環状の少なくとも1つの構造を有する炭化水素基であることが好ましい。炭化水素基の炭素数は、2~20が好ましく、2~10がより好ましい。
21が2価の有機基であるとき、下記式(1-2)で表される有機基であることが好ましい。
式中、Z及びZはそれぞれ独立に、単結合、-O-、-Alk-、又は-Alk-O-であることが好ましい。Alkはアルキレン基(炭素数1~12が好ましく、1~6がより好ましく、1~3がさらに好ましい)を表し、本発明の効果が得られる範囲で、置換基を有していてもよい。
は、単結合又は下記の式(9-1)~(9-10)から選ばれる連結基又はその組み合わせが好ましい。中でも、式(9-1)~(9-3)、(9-7)、及び(9-8)から選ばれる連結基であることが好ましい。
101~R117は任意の置換基である。中でも、アルキル基(炭素数1~12が好ましく、1~6がより好ましく、1~3がさらに好ましい)、アラルキル基(炭素数7~21が好ましく、7~15がより好ましく、7~11がさらに好ましい)、アリール基(炭素数6~22が好ましく、6~18がより好ましく、6~10がさらに好ましい)、チエニル基、フリル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルオキシアルキル基(アルキル基は炭素数1~24のものが好ましく、1~12がより好ましく、1~6がさらに好ましい)が好ましい。R101とR102、R103とR104、R105とR106、R107とR108、R109とR110、複数あるときのR111、複数あるときのR112、複数あるときのR113、複数あるときのR114、複数あるときのR115、複数あるときのR116、複数あるときのR117は、互いに結合して環を形成していてもよい。
Arはアリーレン基(炭素数6~22が好ましく、6~18がより好ましく、6~10がさらに好ましい)であり、具体的には、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、フルオレンジイル基が挙げられる。
hCyはヘテロ環基(炭素数1~12が好ましく、1~6がより好ましく、2~5がさらに好ましい)であり、5員環又は6員環がより好ましい。hCyを構成するヘテロ環の具体例としては、上記芳香族複素環hCy、ピロリドン環、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環、モルホリン環などの例が挙げられ、中でも、チオフェン環、フラン環、ジベンゾフラン環が好ましい。
n及びmは100以下の自然数であり、1~12が好ましく、1~6がより好ましく、1~3がさらに好ましい。
pは0以上で、各環に置換可能な最大数以下の整数である。上限値は、それぞれの場合で独立に、置換可能最大数の半分以下であることが好ましく、4以下であることがより好ましく、2以下であることがさらに好ましい。
低分子重合性化合物は、下記式(2-1)で表されることが好ましい。
式(2-1)中、R、Z及びZは、それぞれ、式(1-2)におけるR、Z及びZと同義であり、好ましい範囲も同様である。
これらの低分子重合性化合物は、1種のみ含んでいても、2種以上含んでいてもよい。
本発明で用いる低分子重合性化合物を構成する原子の種類は特に定めるものでは無いが、炭素原子、酸素原子、水素原子及びハロゲン原子から選択される原子のみで構成されることが好ましく、炭素原子、酸素原子及び水素原子から選択される原子のみで構成されることがより好ましい。
また、低分子重合性化合物は、上記で定義される重合性基価が150以上のものであることが好ましく、160以上であることがより好ましく、190以上であることがさらに好ましく、240以上であることが一層好ましい。上限としては、2,500以下であることが好ましく、1,800以下であることがより好ましく、1,000以下であることがさらに好ましい。
低分子重合性化合物は、環状構造を有することが好ましい。その環状構造として、芳香族炭化水素環aCy、芳香族複素環hCy、脂環fCyの例が挙げられる。
その他、化合物Aの例としては下記実施例で用いた化合物、特開2014-090133号公報の段落0017~0024及び実施例に記載の化合物、特開2015-009171号公報の段落0024~0089に記載の化合物、特開2015-070145号公報の段落0023~0037に記載の化合物、国際公開第2016/152597号の段落0012~0039に記載の化合物のうち、ラジカル重合性基を2個以上有する化合物を挙げることができるが、本発明がこれにより限定して解釈されるものではない。
また、本発明のインプリント用硬化性組成物は、上記各公報に記載の化合物のうち、ラジカル重合性基を1つのみ有する化合物であって、化合物Cに該当しない化合物を更に含んでもよい。
上記化合物の含有量は、化合物Aの全質量に対して、10~70質量%であることが好ましく、20~60質量%であることがより好ましく、30~50質量%であることが更に好ましい。
化合物Aの含有量は、インプリント用硬化性組成物の全固形分に対して、30質量%以上であることが好ましく、45質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましく、55質量%以上が一層好ましく、60質量%以上であってもよく、さらに70質量%以上であってもよい。また、上限値は、99質量%未満であることが好ましく、98質量%以下であることがさらに好ましく、97質量%以下とすることもできる。
化合物Aの沸点は、後述する密着層形成用組成物に含まれる重合性化合物との関係で設定され配合設計されることが好ましい。重合性化合物の沸点は、500℃以下であることが好ましく、450℃以下であることがより好ましく、400℃以下であることがさらに好ましい。下限値としては200℃以上であることが好ましく、220℃以上であることがより好ましく、240℃以上であることがさらに好ましい。
<化合物B>
インプリント用硬化性組成物は、ラジカル重合開始剤である化合物Bを含む。
上記ラジカル重合開始剤は、熱ラジカル重合開始剤又は光ラジカル重合開始剤であることが好ましく、光インプリント法に用いることが可能となる点からは光ラジカル重合開始剤が好ましい。
光ラジカル重合開始剤は、光照射により上述の重合性化合物を重合する活性種を発生させる化合物であればいずれのものでも用いることができる。また、本発明において、光ラジカル重合開始剤は複数種を併用してもよい。
本発明に用いられるラジカル重合開始剤の含有量は、インプリント用硬化性組成物の全固形分に対し、例えば、0.01~15質量%であり、好ましくは0.1~12質量%であり、さらに好ましくは0.2~7質量%である。2種類以上のラジカル重合開始剤を用いる場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
光ラジカル重合開始剤の含有量が0.01質量%以上であると、感度(速硬化性)、解像性、ラインエッジラフネス性、塗膜強度が向上する傾向にあり好ましい。一方、ラジカル重合開始剤の含有量を15質量%以下とすると、光透過性、着色性、取り扱い性などが向上する傾向にあり、好ましい。
熱ラジカル重合開始剤については、特開2013-036027号公報、特開2014-090133号公報、特開2013-189537号公報に記載の各成分を用いることができる。含有量等についても、上記公報の記載を参酌できる。
本発明で使用される光ラジカル重合開始剤としては、例えば、市販されている開始剤を用いることができる。これらの例としては、例えば、特開平2008-105414号公報の段落番号0091に記載のものを好ましく採用することができる。この中でもアセトフェノン系化合物、フェニルグリオキシレート系化合物、アシルホスフィンオキサイド系化合物、オキシムエステル系化合物が硬化感度、吸収特性の観点から好ましい。
アセトフェノン系化合物として好ましくはヒドロキシアセトフェノン系化合物、ジアルコキシアセトフェノン系化合物、アミノアセトフェノン系化合物が挙げられる。ヒドロキシアセトフェノン系化合物として好ましくはBASF社から入手可能なIrgacure(登録商標)2959(1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、Irgacure(登録商標)184(1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)、Irgacure(登録商標)500(1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン)、Darocure(登録商標)1173(2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-1-プロパン-1-オン)が挙げられる。
ジアルコキシアセトフェノン系化合物として好ましくはBASF社から入手可能なIrgacure(登録商標)651(2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン)が挙げられる。
アミノアセトフェノン系化合物として好ましくはBASF社から入手可能なIrgacure(登録商標)369(2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)ブタノン-1)、Irgacure(登録商標)379(EG)(2-ジメチルアミノー2ー(4メチルベンジル)-1-(4-モルフォリン-4-イルフェニル)ブタン-1-オン)、Irgacure(登録商標)907(2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-(4-モルフォリニル)-1-プロパノン)が挙げられる。
フェニルグリオキシレート系化合物として好ましくはBASF社から入手可能なIrgacure(登録商標)754、Darocure(登録商標)MBFが挙げられる。
アシルホスフィンオキサイド系化合物(分子内にアシルホスフィンオキサイド基を有する重合開始剤)として好ましくはBASF社から入手可能なIrgacure(登録商標)819(ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド、Irgacure(登録商標)1800(ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルホスフィンオキサイド、BASF社から入手可能なLucirinTPO(2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド)、Lucirin TPO-L(2,4,6-トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド)が挙げられる。
オキシムエステル系化合物として好ましくはBASF社から入手可能なIrgacure(登録商標)OXE01(1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)フェニル]-2-(O-ベンゾイルオキシム)、Irgacure(登録商標)OXE02(エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)が挙げられる。
なお、本発明において「光」には、紫外、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波長の光や、電磁波だけでなく、放射線も含まれる。上記放射線には、例えばマイクロ波、電子線、EUV、X線が含まれる。また248nmエキシマレーザー、193nmエキシマレーザー、172nmエキシマレーザーなどのレーザー光も用いることができる。これらの光は、光学フィルターを通したモノクロ光(単一波長光)を用いてもよいし、複数の波長の異なる光(複合光)でもよい。露光は、多重露光も可能であり、膜強度、エッチング耐性を高めるなどの目的でパターン形成した後、全面露光することも可能である。
<化合物C>
インプリント用硬化性組成物は、ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有しないオルガノポリシロキサン(化合物C-1)、ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサン(化合物C-2)、及び、ラジカル重合性基を有さず、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサン(化合物C-3)よりなる群から選ばれた少なくとも1種である化合物Cを含む。
〔ラジカル重合性基〕
化合物Cにおけるラジカル重合性基(すなわち、化合物C-1又は化合物C-2にそれぞれ1つのみ含まれるラジカル重合性基)としては、エチレン性不飽和結合含有基が好ましく、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、ビニルオキシ基、アリル基、マレイミド基、芳香環にビニル基が直接結合した基(例えば、ビニルフェニル基)等が例示され、(メタ)アクリルアミド基又は(メタ)アクリロキシ基又はビニルフェニル基がより好ましく、アクリルアミド基、アクリロキシ基又はビニルフェニル基が更に好ましく、アクリルアミド基が特に好ましい。
〔ポリ(オキシアルキレン)基〕
化合物Cにおけるポリ(オキシアルキレン)基(すなわち、化合物C-2又は化合物C-3のそれぞれに含まれるポリ(オキシアルキレン)基)は、2個以上のオキシアルキレン基が直接結合した基であり、5~100個のオキシアルキレン基が直接結合した基であることが好ましく、8~50個のオキシアルキレン基が直接結合した基であることがより好ましい。
ポリ(オキシアルキレン)基に含まれるそれぞれのオキシアルキレン基は、構造が同一であっても異なっていてもよい。
また、ポリ(オキシアルキレン)基が構造の異なる2種以上のオキシアルキレン基を含む場合、例えば、ポリ(オキシアルキレン)基は、構造の異なる2種以上のオキシアルキレン基がランダムに結合した物であってもよいし、ある構造のオキシアルキレン基によるブロックと、別の構造のオキシアルキレン基によるブロックとを含んでもよく、オキシアルキレン基の配列は特に限定されない。
ポリオキシアルキレン基におけるアルキレン基の炭素数は、2~10であることが好ましく、2~4であることがより好ましく、2又は3であることがより好ましい。
ポリ(オキシアルキレン)基は、下記式(OA-1)で表されるオキシアルキレン基を含むことが好ましく、下記式(OA-1)で表されるオキシアルキレン基からなる基であることがより好ましい。
式(OA-1)中、RO1及びRO2はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、RO1及びRO2の両方がメチル基となることはない。
ポリ(オキシアルキレン)基は、ポリ(エチレンオキシ)基、ポリ(エチレンオキシ-ran-プロピレンオキシ)基、又は、ポリ(エチレンオキシ-block-プロピレンオキシ)基であることが好ましい。
ポリ(A-ran-B)とは、AとBとがランダムに結合していることを示し、ポリ(A-block-B)とは、Aにより形成されるブロックと、Bにより形成されるブロックとが結合していることを示す。
化合物Cがポリ(オキシアルキレン)基を含む場合の含有量(すなわち、化合物C-2又は化合物C-3におけるポリ(オキシアルキレン)基の含有量)は、組成物の全質量に対して、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることが更に好ましい。また、上記含有量の下限は、特に限定されないが、例えば1質量%以上とすることができる。
〔式(S-1)で表される繰返し単位〕
化合物Cは、下記式(S-1)で表される繰返し単位を含むことが好ましい。
式(S-1)中、Rはそれぞれ独立に、炭化水素基を表す。
式(S-1)中、Rはそれぞれ独立に、芳香族炭化水素基又はアルキル基が好ましく、フェニル基又はメチル基が好ましく、メチル基が更に好ましい。
化合物C-1における式(S-1)で表される繰返し単位の含有量は、50~95質量%であることが好ましく、60~90質量%であることがより好ましく、70~85質量%であることが更に好ましい。
化合物C-2における式(S-1)で表される繰返し単位の含有量は、5~80質量%であることが好ましく、8~70質量%であることがより好ましく、10~50質量%であることが更に好ましい。
化合物C-3における式(S-1)で表される繰返し単位の含有量は、5~80質量%であることが好ましく、8~70質量%であることがより好ましく、10~50質量%であることが更に好ましい。
化合物Cは、下記式(S2)で表される構造、及び、式(S3)で表される構造よりなる群から選ばれた少なくとも1種の構造を含んでもよい。
また、化合物Cが、下記式(S2)で表される構造、及び、式(S3)で表される構造のいずれをも含まない態様も、本発明の好ましい態様の1つである。
式(S2)又は式(S3)中、RS3は水素原子又は1価の置換基を表し、*はそれぞれ独立に、他の構造との結合部位を表す。
S3は1価の置換基であることが好ましい。
上記1価の置換基としては、芳香族炭化水素基(炭素数6~22が好ましく、6~18がより好ましく、6~10がさらに好ましい)又は脂肪族炭化水素基(炭素数1~24が好ましく、1~12がより好ましく、1~6がさらに好ましい)が好ましく、中でも、環状又は鎖状(直鎖若しくは分岐)のアルキル基(炭素数1~12が好ましく、1~6がより好ましく、1~3がさらに好ましい)又は重合性基を含む基が好ましい。
〔式(S-2)で表される構成単位〕
化合物C-2又は化合物C-3は、下記式(S-2)で表される構成単位を含むことが好ましい。
化合物C-2又は化合物C-3は、下記式(S-2)で表される構成単位を1つのみ含んでもよいし、2以上含んでもよい。
式(S-2)中、Rは炭化水素基を表し、RS1はポリ(オキシアルキレン)基を有する基を表す。
式(S-2)中、Rの好ましい態様は式(S-1)中のRの好ましい態様と同様である。
式(S-2)中、RS1におけるポリ(オキシアルキレン)基の好ましい態様は上述の化合物Cにおけるポリ(オキシアルキレン)基の好ましい態様と同様である。
式(S-2)中、RS1は下記式(RS-1)で表される基が好ましい。
式(RS-1)中、LS1は単結合又は2価の連結基を表し、ROAはポリ(オキシアルキレン)基を表し、RS2は水素原子又は1価の有機基を表し、*は式(S-2)中のケイ素原子との結合部位を表す。
式(RS-1)中、LS1は単結合、炭化水素基、又は、1以上の炭化水素基と、-O-、-CO-、-S-、-SO-又は-NHCO-よりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物との結合により表される基であることが好ましく、単結合、炭化水素基、又は、炭化水素基と、-O-との結合により表される基であることが好ましい。
S1における炭化水素基は、炭素数2~20の炭化水素基であることが好ましく、炭素数2~10の炭化水素基がより好ましく、炭素数2~4の炭化水素基が更に好ましい。
また、LS1における炭化水素基は、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基のいずれであってもよいが、アルキレン基、芳香族炭化水素基、又は、その組み合わせにより表される基であることが好ましく、アルキレン基がより好ましい。
式(RS-1)中、ROAにおけるポリ(オキシアルキレン)基の好ましい態様は、上述の化合物Cにおけるポリ(オキシアルキレン)基の好ましい態様と同様である。
化合物C-2において、式(RS-1)中、RS2は水素原子、炭化水素基、上述のラジカル重合性基、又は、炭化水素基と、上述のラジカル重合性基との組み合わせにより表される基であることが好ましい。
化合物C-3において、RS2は水素原子又は炭化水素基であることが好ましい。
S2における炭化水素基は、炭素数2~20の炭化水素基であることが好ましく、炭素数2~10の炭化水素基がより好ましく、炭素数2~4の炭化水素基が更に好ましい。
また、LS1における炭化水素基は、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基のいずれであってもよいが、アルキル基、芳香族炭化水素基、又は、これらの組み合わせにより表される基がより好ましい。
式(S-2)で表される構成単位の具体例を以下に記載するが、本発明はこれに限定されるものではない。下記構造式中、括弧の添え字は繰返し数を表す。本明細書において、特段の記載がない限り、(C2xO)(C2yO)の記載は、n個の(C2xO)のブロックと、m個の(C2yO)のブロックとを含むブロック共重合体であることを示す。
化合物C-2における式(S-2)で表される構成単位の含有量は、5~80質量%であることが好ましく、8~70質量%であることがより好ましく、10~50質量%であることが更に好ましい。
化合物C-3における式(S-2)で表される構成単位の含有量は、5~80質量%であることが好ましく、8~70質量%であることがより好ましく、10~50質量%であることが更に好ましい。
〔式(S-3)で表される構造〕
また、化合物C-2又は化合物C-3は、下記式(S-3)で表される構造を含むことが好ましい。
式(S-3)中、Rはそれぞれ独立に、炭化水素基を表し、RS3はポリ(オキシアルキレン)基を有する基を表し、*は他の構造との結合部位を表す。
式(S-3)中、Rの好ましい態様は式(S-1)中のRの好ましい態様と同様である。
式(S-3)中、RS3におけるポリ(オキシアルキレン)基の好ましい態様は上述の化合物Cにおけるポリ(オキシアルキレン)基の好ましい態様と同様である。
式(S-3)中、RS3は上述の式(RS-1)で表される基が好ましい。
式(S-3)中、*は式(S-1)で表される繰返し単位における酸素原子、又は、式(S-2)で表される構成単位における酸素原子との結合部位であることが好ましく、式(S-1)で表される繰返し単位における酸素原子との結合部位であることがより好ましい。
式(S-3)で表される構造の具体例を以下に記載するが、本発明はこれに限定されるものではない。下記構造式中、*は式(S-3)中の*と同義であり、括弧の添え字は繰返し数を表す。
化合物C-2における式(S-3)で表される構造の含有量は、5~80質量%であることが好ましく、8~70質量%であることがより好ましく、10~50質量%であることが更に好ましい。
化合物C-3における式(S-3)で表される構造の含有量は、5~80質量%であることが好ましく、8~70質量%であることがより好ましく、10~50質量%であることが更に好ましい。
〔式(S-4)で表される構成単位〕
化合物C-1又は化合物C-2は、下記式(S-4)で表される構成単位を1つのみ含んでもよい。
式(S-4)中、Rは炭化水素基を表し、RS4はラジカル重合性基を有する基を表す。
式(S-4)中、Rの好ましい態様は式(S-1)中のRの好ましい態様と同様である。
式(S-4)中、RS4におけるラジカル重合性基の好ましい態様は上述の化合物Cにおけるラジカル重合性基の好ましい態様と同様である。
式(S-4)中、RS4は下記式(RS-4)で表される基が好ましい。
式(RS-4)中、LS2は単結合又は2価の連結基を表し、RS5はラジカル重合性基を表し、*は式(S-4)中のケイ素原子との結合部位を表す。
式(RS-4)中、LS2は有機基からなる連結基であることが好ましく、炭化水素基であることがより好ましい。
S2における炭化水素基としては、アルキレン基(炭素数1~24が好ましく、2~12がより好ましく、2~6が更に好ましい)、アルケニレン基(炭素数2~24が好ましく、2~12がより好ましく、2~6が更に好ましい)、芳香族炭化水素基(炭素数6~22が好ましく、6~18がより好ましく、6~10が更に好ましい)が挙げられる。 また、化合物C-2において、LS2が上述のポリ(オキシアルキレン)基を含む態様も、本発明の好ましい態様の1つである。
化合物C-1において、RS5は上述のポリ(オキシアルキレン)基を含まない。
式(RS-4)中、RS5におけるラジカル重合性基の好ましい態様は、上述の化合物Cにおけるラジカル重合性基の好ましい態様と同様である。
式(S-4)で表される構成単位の具体例を以下に記載するが、本発明はこれに限定されるものではない。下記構造式中、括弧の添え字は繰返し数を表す。
〔式(S-5)で表される構造〕
化合物C-1又は化合物C-2は、下記式(S-5)で表される構造を1つのみ含んでもよい。
式(S-5)中、Rはそれぞれ独立に、炭化水素基を表し、RS6はラジカル重合性基を有する基を表し、*は他の構造との結合部位を表す。
式(S-5)中、Rの好ましい態様は式(S-1)中のRの好ましい態様と同様である。
式(S-5)中、RS6におけるラジカル重合性基の好ましい態様は上述の化合物Cにおけるラジカル重合性基の好ましい態様と同様である。
式(S-5)中、RS6は上述の式(RS-4)で表される基が好ましい。
式(S-5)中、*は式(S-1)で表される繰返し単位における酸素原子、又は、式(S-2)で表される構成単位における酸素原子との結合部位であることが好ましく、式(S-1)で表される繰返し単位における酸素原子との結合部位であることがより好ましい。
式(S-5)で表される構造の具体例を以下に記載するが、本発明はこれに限定されるものではない。下記構造式中、*は式(S-5)中の*と同義であり、括弧の添え字は繰返し数を表す。
〔具体例〕
化合物Cの具体例としては、後述の実施例に記載のG-1~G-16が挙げられる。
上記G-1~G-16のうち、G-1~G-2、G-5~G-6は化合物C-1に該当する。
G-3~G-4、G-11~G-12は化合物C-2に該当する。
G-7~G-10、G-13~G-16は化合物C-3に該当する。
〔物性〕
化合物Aと化合物CとのSP(溶解パラメータ)値の差は、5(MPa)1/2以下であることが好ましく、3(MPa)1/2以下であることがより好ましく、1(MPa)1/2以下であることがより好ましい。
本発明において、SP値は沖津法により求められる値である。沖津法は、従来周知のsp値の算出方法の一つであり、例えば、日本接着学会誌Vol.29、No.6(1993年)249~259頁に詳述されている方法である。
〔分子量〕
化合物Cの重量平均分子量は、500~15,000であることが好ましく、700~8,000であることがより好ましく、900~5,000であることが更に好ましい。
〔含有量〕
本発明に用いられる化合物Cの含有量は、インプリント用硬化性組成物の全固形分に対し、例えば、0.01~15質量%であり、好ましくは0.1~12質量%であり、さらに好ましくは0.2~7質量%である。2種類以上の化合物Cを用いる場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
また、組成物に含まれる化合物Aの総質量に対する、化合物Cの総質量の割合(化合物Cの総質量/化合物Aの総質量×100)は、離型性の観点から、0.2~20質量%であることが好ましく、0.5~15質量%であることがより好ましく、1.0~10質量%であることが更に好ましい。
〔離型剤〕
本発明のインプリント用硬化性組成物は、離型剤を更に含んでもよい。
離型剤の含有量は、組成物の全固形分に対して0.1質量%以上であることが好ましく、0.3質量%以上であることがより好ましく、0.5質量%以上が更に好ましく、0.6質量%以上が特に好ましい。上限値としては、1.0質量%未満であることが好ましく、0.9質量%以下がより好ましく、0.85質量%以下が更に好ましい。
離型剤の含有量を上記下限値以上とすることで、離型性が良好となり、硬化膜の剥がれや、離型時のモールド破損を防ぐことができる。また、上記上限値以下とすることで、離型剤の影響による硬化時のパターン強度の過度な低下を招かず、良好な解像性を実現することができる。
離型剤は1種を用いても複数のものを用いてもよい。複数のものを用いる場合はその合計量が上記の範囲となる。
離型剤の種類は特に限定されないが、好ましくは、モールドとの界面に偏析し、効果的にモールドとの離型を促進する機能を有することが好ましい。本発明では、離型剤が、フッ素原子およびケイ素原子を実質的に含まないことが好ましい。実質的に含まないとは、フッ素原子およびケイ素原子の合計量が離型剤の1質量%以下であることをいい、0.5質量%以下が好ましく、0.1質量%以下がより好ましく、0.01質量%以下がさらに好ましい。離型剤としてフッ素原子およびケイ素原子を実質的に含有しないものを用いることにより、インプリント用硬化性組成物を、その膜の高い離型性を実現しつつ、エッチング等に対する加工耐性に優れたものとする観点から好ましい。
本発明で用いられる離型剤は、具体的には、界面活性剤であることが好ましい。あるいは、末端に少なくとも1つのヒドロキシ基を有するアルコール化合物か、または、ヒドロキシ基がエーテル化された(ポリ)アルキレングリコール構造を有する化合物((ポリ)アルキレングリコール化合物)であることが好ましい。界面活性剤および(ポリ)アルキレングリコール化合物は重合性基を持たない非重合性化合物であることが好ましい。なお、(ポリ)アルキレングリコールとは、アルキレングリコール構造が1つのものでも、複数繰り返して連結されているものでもよい意味である。
-界面活性剤-
本発明において離型剤として用いることができる界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤が好ましい。
ノニオン性界面活性剤とは、少なくとも一つの疎水部と少なくとも一つのノニオン性親水部を有する化合物である。疎水部と親水部は、それぞれ、分子の末端にあっても、内部にあってもよい。疎水部は、例えば炭化水素基で構成され、疎水部の炭素数は、1~25が好ましく、2~15がより好ましく、4~10がさらに好ましく、5~8が一層好ましい。ノニオン性親水部は、アルコール性ヒドロキシ基、フェノール性ヒドロキシ基、エーテル基(好ましくは(ポリ)アルキレンオキシ基、環状エーテル基)、アミド基、イミド基、ウレイド基、ウレタン基、シアノ基、スルホンアミド基、ラクトン基、ラクタム基、シクロカーボネート基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有することが好ましい。なかでも、アルコール性ヒドロキシ、エーテル基(好ましくは(ポリ)アルキレンオキシ基、環状エーテル基)を有する化合物であることがより好ましい。
-アルコール化合物、(ポリ)アルキレングリコール化合物-
本発明のインプリント用硬化性組成物に用いられる好ましい離型剤として、上記のように、末端に少なくとも1つのヒドロキシ基を有するアルコール化合物か、または、ヒドロキシ基がエーテル化された(ポリ)アルキレングリコール化合物が挙げられる。
(ポリ)アルキレングリコール化合物は、具体的には、アルキレンオキシ基またはポリアルキレンオキシ基を有することが好ましく、炭素数1~6のアルキレン基を含む(ポリ)アルキレンオキシ基を有することがより好ましい。具体的には、(ポリ)エチレンオキシ基、(ポリ)プロピレンオキシ基、(ポリ)ブチレンオキシ基、またはこれらの混合構造を有するが好ましく、(ポリ)エチレンオキシ基、(ポリ)プロピレンオキシ基、またはこれらの混合構造を有するがより好ましく、(ポリ)プロピレンオキシ基を有することがさらに好ましい。(ポリ)アルキレングリコール化合物は、末端の置換基を除き実質的に(ポリ)アルキレンオキシ基のみで構成されていてもよい。ここで実質的にとは、(ポリ)アルキレンオキシ基以外の構成要素が全体の5質量%以下であることをいい、好ましくは1質量%以下であることをいう。特に、(ポリ)アルキレングリコール化合物として、実質的に(ポリ)プロピレンオキシ基のみからなる化合物を含むことが特に好ましい。
(ポリ)アルキレングリコール化合物における、アルキレンオキシ基の繰り返し数は、3~100であることが好ましく、4~50であることがより好ましく、5~30であることがさらに好ましく、6~20であることが一層好ましい。
(ポリ)アルキレングリコール化合物は、末端のヒドロキシ基がエーテル化されていれば、残りの末端はヒドロキシ基であってもよく、末端ヒドロキシ基の水素原子が置換されているものであってもよい。末端ヒドロキシ基の水素原子が置換されていてもよい基としてはアルキル基(すなわち(ポリ)アルキレングリコールアルキルエーテル)、アシル基(すなわち(ポリ)アルキレングリコールエステル)が好ましい。連結基を介して複数(好ましくは2または3本)の(ポリ)アルキレングリコール鎖を有している化合物も好ましく用いることができる。
(ポリ)アルキレングリコール化合物の好ましい具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール(例えば、和光純薬製)、これらのモノまたはジメチルエーテル、モノまたはジブチルエーテル、モノまたはジオクチルエーテル、モノまたはジセチルエーテル、モノステアリン酸エステル、モノオレイン酸エステル、ポリオキシエチレングリセリルエーテル、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、これらのトリメチルエーテルが挙げられる。
(ポリ)アルキレングリコール化合物は下記の式(P1)または(P2)で表される化合物であることが好ましい。
式中のRP1は鎖状でも環状でもよく、直鎖でも分岐でもよいアルキレン基(炭素数1~12が好ましく、1~6がより好ましく、1~3がさらに好ましい)である。RP2、RP3は水素原子あるいは鎖状でも環状でもよく、直鎖でも分岐でもよいアルキル基(炭素数1~36が好ましく、2~24がより好ましく、3~12がさらに好ましい)である。pは1~24の整数が好ましく、2~12の整数がより好ましい。
P4はq価の連結基であり、有機基からなる連結基であることが好ましく、炭化水素からなる連結基であることが好ましい。具体的に炭化水素からなる連結基としては、アルカン構造の連結基(炭素数1~24が好ましく、2~12がより好ましく、2~6がさらに好ましい)、アルケン構造の連結基(炭素数2~24が好ましく、2~12がより好ましく、2~6がさらに好ましい)、アリール構造の連結基(炭素数6~22が好ましく、6~18がより好ましく、6~10がさらに好ましい)が挙げられる。
qは2~8の整数であることが好ましく、2~6の整数であることがより好ましく、2~4の整数であることがさらに好ましい。
離型剤として用いられるアルコール化合物または(ポリ)アルキレングリコール化合物の重量平均分子量としては150~6000が好ましく、200~3000がより好ましく、250~2000がさらに好ましく、300~1200が一層好ましい。
また、本発明で用いることができる(ポリ)アルキレングリコール化合物の市販品としては、オルフィンE1010(日信化学工業社製)、Brij35(キシダ化学社製)等が例示される。
<溶剤>
本発明のインプリント用硬化性組成物は、溶剤を含んでもよい。
溶剤を含むインプリント用硬化性組成物を用いた場合、例えば溶剤を乾燥により除去して硬化性膜を得ることができる。
本発明では、インプリント用硬化性組成物が溶剤を含む場合の含有量は、インプリント用硬化性組成物の全質量に対して90.0~99.0質量%であることが好ましく、92.0~99.0質量%であることがより好ましく、95.0~99.0質量%であることが更に好ましい。
インプリント用硬化性組成物に含まれる溶剤としては、1気圧における沸点が80~200℃の溶剤が好ましい。
溶剤の種類は特に限定されないが、好ましくはエステル構造、ケトン構造、ヒドロキシ基、エーテル構造のいずれか1つ以上を有する溶剤が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、2-ヘプタノン、ガンマブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルが挙げられる。
これらの溶剤は1種単独で用いてもよいし、混合して使用してもよい。
これらの中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有する溶剤が塗布均一性の観点で最も好ましい。
<その他の添加剤>
本発明のインプリント用硬化性組成物は、上述した化合物A~C、離型剤、溶剤以外の添加剤を含有してもよい。他の添加剤として、界面活性剤、増感剤、酸化防止剤、重合禁止剤等を含んでいてもよい。
本発明で用いることができるインプリント用硬化性組成物に含まれるその他の添加剤の具体例としては、特開2013-036027号公報、特開2014-090133号公報、特開2013-189537号公報に記載の組成物に含まれる添加剤が例示され、これらの内容は本明細書に組み込まれる。また、インプリント用硬化性組成物の調製、パターンの製造方法についても、上記公報の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
<物性値等>
インプリント用硬化性組成物の全固形分に対するラジカル重合性基の含有モル量は、0.03~5.00mol/gであることが好ましく、0.05~4.50mol/gであることがより好ましく、0.08~4.00mol/gであることが更に好ましい。
インプリント用硬化性組成物から溶剤を除いた組成物(すなわち、インプリント用硬化性組成物において、溶剤以外の成分(固形分)を混合することにより調製される組成物)の粘度は、20.0mPa・s以下であることが好ましく、15.0mPa・s以下であることがより好ましく、11.0mPa・s以下であることがさらに好ましく、9.0mPa・s以下であることが一層好ましい。上記粘度の下限値としては、特に限定されるものではないが、例えば、5.0mPa・s以上とすることができる。粘度は、公知の方法により測定することができるが、例えば、下記の方法に従って測定される。
粘度は、東機産業(株)製のE型回転粘度計RE85L、標準コーン・ロータ(1°34’×R24)を用い、サンプルカップを23℃に温度調節して測定する。単位は、mPa・sで示す。測定に関するその他の詳細はJISZ8803:2011に準拠する。1水準につき2つの試料を作製し、それぞれ3回測定する。合計6回の算術平均値を評価値として採用する。
インプリント用硬化性組成物から溶剤を除いた組成物の表面張力(γResist)は28.0mN/m以上であることが好ましく、30.0mN/m以上であることがより好ましく、32.0mN/m以上であってもよい。表面張力の高い組成物を用いることで毛細管力が上昇し、モールドパターンへの組成物の高速な充填が可能となる。上記表面張力の上限値としては、特に限定されるものではないが、密着層との関係およびインクジェット適性を付与するという観点では、40.0mN/m以下であることが好ましく、38.0mN/m以下であることがより好ましく、36.0mN/m以下であってもよい。
インプリント用硬化性組成物から溶剤を除いた組成物の表面張力は、協和界面科学(株)製、表面張力計 SURFACE TENS-IOMETER CBVP-A3を用い、ガラスプレートを用いて23℃で測定される。
インプリント用硬化性組成物から溶剤を除いた組成物の大西パラメータは、5.0以下であることが好ましく、4.0以下であることがより好ましく、3.7以下であることがさらに好ましい。インプリント用硬化性組成物から溶剤を除いた組成物の大西パラメータの下限値は、特に定めるものではないが、例えば、1.0以上、さらには、2.0以上であってもよい。
大西パラメータはインプリント用硬化性組成物の固形分について、それぞれ、全構成成分の炭素原子、水素原子および酸素原子の数を下記式に代入して求めることができる。
大西パラメータ=炭素原子、水素原子および酸素原子の数の和/(炭素原子の数-酸素原子の数)
<保存容器>
本発明のインプリント用硬化性組成物の収容容器としては従来公知の収容容器を用いることができる。また、収容容器としては、原材料や組成物中への不純物混入を抑制することを目的に、容器内壁を6種6層の樹脂で構成された多層ボトルや、6種の樹脂を7層構造にしたボトルを使用することも好ましい。このような容器としては例えば特開2015-123351号公報に記載の容器が挙げられる。
(硬化物およびインプリントパターンの製造方法)
本発明の硬化物は、本発明のインプリント用硬化性組成物を硬化してなる硬化物である。
本発明の硬化物は、パターン状の硬化物(インプリントパターン)であることが好ましい。
本発明の硬化物の表面自由エネルギーは、10~70mJ/mであることが好ましく、15~60mJ/mであることがより好ましく、20~50mJ/mであることが更に好ましい。
表面自由エネルギーγaは、下記数式(1)により得られる値である。
数式(1): γa=γa+γa
数式(1)において、γaおよびγaはそれぞれ、Kaelbel-Uy理論に基づいて導出される密着膜表面の表面自由エネルギーの分散成分および極性成分を表す。
表面自由エネルギーの測定は、まず、ガラスプレート等の基板に形成された硬化物上に、表面自由エネルギーの分散成分および極性成分が既知の複数種の溶剤をそれぞれ滴下し、各溶剤の接触角を測定する。次に、測定された各接触角を下記数式(1-2)に適用して、密着膜のγaおよびγaに関する連立方程式を解くことでγaが得られる。
数式(1-2):γL(1-cosθ)=2√(γaγL)+2√(γaγL
数式(1-2)において、
θは、密着膜上での溶剤の接触角を表し、
γLは、溶剤の表面自由エネルギー(mJ/m)を表し、
γLは、溶剤の表面自由エネルギーの分散成分を表し、
γLは、溶剤の表面自由エネルギーの極性成分を表し、
γL=γL+γLを満たす。
接触角の測定には、例えば、全自動接触角計DMo-901(協和界面科学社製)を使
用できる。表面自由エネルギーの測定において、雰囲気は例えば大気圧下であり、温度は
例えば23℃である。また、Kaelbel-Uy理論を適用するにあたり、表面自由エ
ネルギーの分散成分および極性成分が既知の溶剤として、水、ジヨードメタン、ホルムア
ミド、オレイン酸およびn-ヘキサデカンを使用することができる。Kaelbel-U
y理論に基づいて固体表面の表面自由エネルギーを求めるには、少なくとも2種類の溶剤
が必要であるところ、本発明においては、水およびジヨードメタンの組み合わせを優先的
に採用する。そして、何らかの理由で、接触角を測定することが不可能あるいは実際的で
ない溶剤がある場合には、該当する溶剤は、実際的に測定可能な溶剤に変更される。変更
により採用される溶剤は、ホルムアミド、オレイン酸およびn-ヘキサデカンの中から優
先順位に従って順次選択される。なお、これらの溶剤の優先順位は、ホルムアミド>オレ
イン酸>n-ヘキサデカンである。Kaelbel-Uy理論の詳細については、例えば
、日本接着学会誌Vol.52,No.6(2016)pp.171-175を参照する
ことができ、その内容は本明細書に組み込まれる。
本発明の硬化物の表面弾性率は、0.5~3.0GPaであることが好ましく、0.6~2.5GPaであることがより好ましく、0.7~2.0GPaであることが更に好ましい。
上記表面弾性率は、原子間力顕微鏡(AFM)により測定される。
以下、インプリントパターンの製造方法について説明する。
<インプリントパターンの製造方法>
本発明のインプリントパターンの製造方法は、支持体及びモールドよりなる群から選択される被適用部材に本発明のインプリント用硬化性組成物を適用する適用工程、
上記支持体及び上記モールドよりなる群のうち上記被適用部材として選択されなかった部材を接触部材として上記インプリント用硬化性組成物に接触させる接触工程、
上記インプリント用硬化性組成物を硬化物とする硬化工程、並びに、
上記モールドと上記硬化物とを剥離する剥離工程を含む。
〔適用工程〕
本発明のインプリントパターンの製造方法は、支持体及びモールドよりなる群から選択される被適用部材に本発明のインプリント用硬化性組成物を適用する適用工程を含む。
適用工程において、支持体及びモールドよりなる群から選択された1つの部材が被適用部材として選択され、選択された被適用部材上に本発明のインプリント用硬化性組成物が適用される。
支持体及びモールドのうち、選択された一方が被適用部材であり、他方が接触部材となる。
すなわち、適用工程において、本発明のインプリント用硬化性組成物を支持体に適用した後にモールドと接触させてもよいし、モールドに適用した後に支持体(後述する密着層等を有していてもよい)と接触させてもよい。
-支持体-
支持体としては、特開2010-109092号公報(対応米国出願は、米国特許出願公開第2011/0199592号明細書)の段落0103の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。具体的には、シリコン基板、ガラス基板、サファイア基板、シリコンカーバイド(炭化ケイ素)基板、窒化ガリウム基板、金属アルミニウム基板、アモルファス酸化アルミニウム基板、多結晶酸化アルミニウム基板、GaAsP、GaP、AlGaAs、InGaN、GaN、AlGaN、ZnSe、AlGaInP、又は、ZnOから構成される基板が挙げられる。なお、ガラス基板の具体的な材料例としては、アルミノシリケートガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスが挙げられる。本発明では、基板として、シリコン基板が好ましい。
上記支持体は、インプリント用硬化性組成物が適用される側の面に密着層を備える部材であることが好ましい。
密着層は、後述する密着層形成用組成物を支持体に適用することにより形成された密着層であることが好ましい。
また、上記支持体は、密着層の支持体と接する側とは反対側の面に後述する液膜を更に備えてもよい。
液膜は、後述する液膜形成用組成物を密着層上に適用することにより形成された液膜であることが好ましい。
上記密着層としては、例えば、特開2014-024322号公報の段落0017~0068、特開2013-093552号公報の段落0016~0044に記載されたもの、特開2014-093385号公報に記載の密着層、特開2013-202982号公報に記載の密着層等を用いることができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
-モールド-
本発明においてモールドは特に限定されない。モールドについて、特開2010-109092号公報(対応米国出願は、米国特許出願公開第2011/0199592号明細書)の段落0105~0109の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。本発明において用いられるモールドとしては、石英モールドが好ましい。本発明で用いるモールドのパターン(線幅)は、サイズが50nm以下であることが好ましい。上記モールドのパターンは、例えば、フォトリソグラフィや電子線描画法等によって、所望する加工精度に応じて形成できるが、本発明では、モールドパターン製造方法は特に制限されない。
また、インプリントパターンとして、ライン、ホール、ピラーのいずれかの形状を含むインプリントパターンが形成されるモールドが好ましい。
中でも、サイズが100nm以下のライン、ホール、ピラーのいずれかの形状を含むインプリントパターンが形成されるモールドが好ましい。
-適用方法-
被適用部材に本発明のインプリント用硬化性組成物を適用する方法としては、特に定めるものではなく、一般によく知られた適用方法を採用できる。例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法、スピンコート法、スリットスキャン法、インクジェット法が例示される。
これらの中でも、インクジェット法及びスピンコート法が好ましく挙げられる。
また、インプリント用硬化性組成物を多重塗布により塗布してもよい。
インクジェット法により液滴を配置する方法において、液滴の体積は1~20pL程度が好ましく、液滴間隔をあけて支持体表面に配置することが好ましい。液滴間隔としては、液滴の体積に応じて適宜設定すればよいが、10~1000μmの間隔が好ましい。液滴間隔は、インクジェット法の場合は、インクジェットのノズルの配置間隔とする。
インクジェット法は、インプリント用硬化性組成物のロスが少ないといった利点がある。
インクジェット方式によるインプリント用硬化性組成物の適用方法の具体例として、特開2015-179807号公報、国際公開第2016/152597号等に記載の方法が挙げられ、これらの文献に記載の方法を本発明においても好適に使用することができる。
一方、スピンコート方式は塗布プロセスの安定性が高く使用可能な材料の選択肢も広がるという利点がある。
スピンコート方式によるインプリント用硬化性組成物の適用方法の具体例として、特開2013-095833号公報、特開2015-071741号公報等に記載の方法が挙げられ、これらの文献に記載の方法を本発明においても好適に使用することができる。
-乾燥工程-
また、本発明のインプリントパターンの製造方法は、適用工程により適用した本発明のインプリント用硬化性組成物を乾燥する乾燥工程を更に含んでもよい。
特に、本発明のインプリント用硬化性組成物として、溶剤を含む組成物を用いる場合、本発明のインプリントパターンの製造方法は乾燥工程を含むことが好ましい。
乾燥工程においては、適用された本発明のインプリント用硬化性組成物に含まれる溶剤のうち、少なくとも一部が除去される。
乾燥方法としては特に限定されず、加熱による乾燥、送風による乾燥等を特に限定なく使用することができるが、加熱による乾燥を行うことが好ましい。
加熱手段としては、特に限定されず、公知のホットプレート、オーブン、赤外線ヒーター等を用いることができる。
本発明において、適用工程、及び、必要に応じて行われる乾燥工程後のインプリント用硬化性組成物から形成される層であって、接触工程前の層を「硬化性膜」ともいう。
〔接触工程〕
本発明のインプリントパターンの製造方法は、上記支持体及び上記モールドよりなる群のうち上記被適用部材として選択されなかった部材を接触部材として上記インプリント用硬化性組成物(硬化性膜)に接触させる接触工程を含む。
上記適用工程において支持体を被適用部材として選択した場合、接触工程においては、支持体の本発明のインプリント用硬化性組成物が適用された面(硬化性膜が形成された面)に、接触部材であるモールドを接触させる。
上記適用工程においてモールドを被適用部材として選択した場合、接触工程においては、モールドの本発明のインプリント用硬化性組成物が適用された面(硬化性膜が形成された面)に、接触部材である支持体を接触させる。
すなわち、接触工程において、本発明のインプリント用硬化性組成物は被適用部材と接触部材との間に存在することとなる。
支持体及びモールドの詳細は上述の通りである。
被適用部材上に適用された本発明のインプリント用硬化性組成物(硬化性膜)と接触部材とを接触させるに際し、押接圧力は1MPa以下とすることが好ましい。押接圧力を1MPa以下とすることにより、支持体及びモールドが変形しにくく、パターン精度が向上する傾向にある。また、加圧力が低いため装置を小型化できる傾向にある点からも好ましい。
また、硬化性膜と接触部材との接触を、ヘリウムガス又は凝縮性ガス、あるいはヘリウムガスと凝縮性ガスの両方を含む雰囲気下で行うことも好ましい。
〔硬化工程〕
本発明のインプリントパターンの製造方法は、上記インプリント用硬化性組成物を硬化物とする硬化工程を含む。
硬化工程は、上記接触工程の後、上記剥離工程の前に行われる。
本発明の硬化物の製造方法は、本発明のインプリント用硬化性組成物の製造方法により得られたインプリント用硬化性組成物を硬化する工程を含む。上記硬化する工程は、本発明のインプリントパターンの製造方法における硬化工程と同様の方法により行うことができる。また、上記硬化物は、後述する剥離工程によりモールドが剥離された状態の硬化物であることが好ましい。
硬化方法としては、加熱による硬化、露光による硬化等が挙げられ、インプリント用硬化性組成物に含まれる重合開始剤の種類等に応じて決定すればよいが、露光による硬化が好ましい。
例えば、上記重合開始剤が光重合開始剤である場合、硬化工程において露光を行うことにより、インプリント用硬化性組成物を硬化することができる。
露光波長は、特に限定されず、重合開始剤に応じて決定すればよいが、例えば紫外光等を用いることができる。
露光光源は、露光波長に応じて決定すればよいが、g線(波長 436nm)、h線(波長 405nm)、i線(波長 365nm)、ブロードバンド光(g,h,i線の3波長、及び、i線よりも短い波長の光よりなる群から選ばれた、少なくとも2種の波長の光を含む光。例えば、光学フィルタを使用しない場合の高圧水銀灯等が挙げられる。)、半導体レーザー(波長 830nm、532nm、488nm、405nm etc.)、メタルハライドランプ、エキシマレーザー、KrFエキシマレーザー(波長 248nm)、ArFエキシマレーザー(波長 193nm)、Fエキシマレーザー(波長 157nm)、極端紫外線;EUV(波長 13.6nm)、電子線等が挙げられる。
これらの中でも、i線又はブロードバンド光を用いた露光が好ましく挙げられる。
露光時における照射量(露光量)は、インプリント用硬化性組成物の硬化に必要な最小限の照射量よりも十分大きければよい。インプリント用硬化性組成物の硬化に必要な照射量は、インプリント用硬化性組成物の不飽和結合の消費量などを調べて適宜決定することができる。
露光量は、例えば、5~1,000mJ/cmの範囲にすることが好ましく、10~500mJ/cmの範囲にすることがより好ましい。
露光照度は、特に限定されず、光源との関係により選択すればよいが、1~500mW/cmの範囲にすることが好ましく、10~400mW/cmの範囲にすることがより好ましい。
露光時間は特に限定されず、露光量に応じて露光照度を考慮して決定すればよいが、0.01~10秒であることが好ましく、0.5~1秒であることがより好ましい。
露光の際の支持体の温度は、通常、室温とするが、反応性を高めるために加熱をしながら露光してもよい。露光の前段階として、真空状態にしておくと、気泡混入防止、酸素混入による反応性低下の抑制、モールドとインプリント用硬化性組成物との密着性向上に効果があるため、真空状態で光照射してもよい。また、露光時における好ましい真空度は、10-1Paから常圧の範囲である。
露光後、必要に応じて、露光後のインプリント用硬化性組成物を加熱してもよい。加熱温度としては、150~280℃が好ましく、200~250℃がより好ましい。また、加熱時間としては、5~60分間が好ましく、15~45分間がさらに好ましい。
また、硬化工程において、露光を行わずに加熱工程のみを行ってもよい。例えば、上記重合開始剤が熱重合開始剤である場合、硬化工程において加熱を行うことにより、インプリント用硬化性組成物を硬化させることができる。その場合の加熱温度及び加熱時間の好ましい態様は、上記露光後に加熱を行う場合の加熱温度及び加熱時間と同様である。
加熱手段としては、特に限定されず、上述の乾燥工程における加熱と同様の加熱手段が挙げられる。
〔剥離工程〕
本発明のインプリントパターンの製造方法は、上記モールドと上記硬化物とを剥離する剥離工程を含む。
剥離工程により、硬化工程により得られた硬化物とモールドとが剥離され、モールドのパターンが転写されたパターン状の硬化物(「硬化物パターン」ともいう。)が得られる。得られた硬化物パターンは後述する通り各種用途に利用できる。本発明では特にナノオーダーの微細硬化物パターンを形成でき、さらにはサイズが50nm以下、特には30nm以下の硬化物パターンも形成できる点で有益である。上記硬化物パターンのサイズの下限値については特に定めるものでは無いが、例えば、1nm以上とすることができる。
剥離方法としては特に限定されず、例えばインプリントパターン製造方法において公知の機械剥離装置等を用いて行うことができる。
(デバイス、デバイスの製造方法、硬化物パターンの応用)
本発明のデバイスは、本発明の硬化物を含む。また、本発明のデバイスは、例えば、以下の本発明のデバイスの製造方法により得られる。
本発明のデバイスの製造方法は、本発明のインプリントパターンの製造方法を含む。
具体的には、本発明のインプリントパターンの製造方法によって形成されたパターン(硬化物パターン)を、液晶表示装置(LCD)などに用いられる永久膜や、半導体素子製造用のエッチングレジスト(リソグラフィ用マスク)として用いたデバイスの製造方法が挙げられる。
特に、本発明では、本発明のインプリントパターンの製造方法によりパターン(硬化物パターン)を得る工程を含む、回路基板の製造方法、及び、上記回路基板を含むデバイスの製造方法を開示する。さらに、本発明の好ましい実施形態に係る回路基板の製造方法では、上記パターンの形成方法により得られたパターン(硬化物パターン)をマスクとして基板にエッチング又はイオン注入を行う工程と、電子部材を形成する工程と、を有していてもよい。上記回路基板は、半導体素子であることが好ましい。すなわち、本発明では、本発明のインプリントパターンの製造方法を含む半導体デバイスの製造方法を開示する。さらに、本発明では、上記回路基板の製造方法により回路基板を得る工程と、上記回路基板と上記回路基板を制御する制御機構とを接続する工程と、を有するデバイスの製造方法を開示する。
また、本発明のインプリントパターンの製造方法を用いて液晶表示装置のガラス基板にグリッドパターンを形成することで、反射や吸収が少なく、大画面サイズ(例えば55インチ、60インチ超)の偏光板を安価に製造することができる。すなわち、本発明では、本発明のインプリントパターンの製造方法を含む偏光板の製造方法及び上記偏光板を含むデバイスの製造方法を開示する。例えば、特開2015-132825号公報や国際公開第2011/132649号に記載の偏光板が製造できる。なお、1インチは25.4mmである。
本発明のインプリントパターンの製造方法によって製造されたパターン(硬化物パターン)はエッチングレジスト(リソグラフィ用マスク)としても有用である。すなわち、本発明では、本発明のインプリントパターンの製造方法を含み、得られた硬化物パターンをエッチングレジストとして利用するデバイスの製造方法を開示する。
硬化物パターンをエッチングレジストとして利用する場合には、まず、支持体上に本発明のインプリントパターンの製造方法を適用してパターン(硬化物パターン)を形成し、得られた上記硬化物パターンをエッチングマスクとして用いて支持体をエッチングする態様が挙げられる。ウェットエッチングの場合にはフッ化水素等、ドライエッチングの場合にはCF等のエッチングガスを用いてエッチングすることにより、支持体上に所望の硬化物パターンの形状に沿ったパターンを形成することができる。
また、本発明のインプリントパターンの製造方法によって製造されたパターン(硬化物パターン)は、磁気ディスク等の記録媒体、固体撮像素子等の受光素子、LED(light emitting diode)や有機EL(有機エレクトロルミネッセンス)等の発光素子、液晶表示装置(LCD)等の光デバイス、回折格子、レリーフホログラム、光導波路、光学フィルタ、マイクロレンズアレイ等の光学部品、薄膜トランジスタ、有機トランジスタ、カラーフィルタ、反射防止膜、偏光板、偏光素子、光学フィルム、柱材等のフラットパネルディスプレイ用部材、ナノバイオデバイス、免疫分析チップ、デオキシリボ核酸(DNA)分離チップ、マイクロリアクター、フォトニック液晶、ブロックコポリマーの自己組織化を用いた微細パターン形成(directed self-assembly、DSA)のためのガイドパターン等の作製に好ましく用いることもできる。
すなわち、本発明では、本発明のインプリントパターンの製造方法を含むこれらのデバイスの製造方法を開示する。
<密着層形成用組成物>
上記のとおり、支持体とインプリント用硬化性組成物の間に密着層を設けることにより、支持体とインプリント用硬化性組成物層の密着性が向上するなどの効果が得られる。本発明において、密着層は、インプリント用硬化性組成物と同様の手法により、密着層形成用組成物を支持体上に適用し、その後、組成物を硬化することにより得られる。以下、密着層形成用組成物の各成分について説明する。
密着層形成用組成物は、硬化性成分を含む。硬化性成分とは、密着層を構成する成分であり、高分子成分(例えば、分子量1000超)や低分子成分(例えば、分子量1000未満)のいずれであってもよい。具体的には、樹脂及び架橋剤などが例示される。これらは、それぞれ、1種のみ用いられていてもよいし、2種以上用いられていてもよい。
密着層形成用組成物における硬化性成分の合計含有量は、特に限定されないが、全固形分中では50質量%以上であることが好ましく、全固形分中で70質量%以上であることがより好ましく、全固形分中で80質量%以上であることがさらに好ましい。上限は特に制限されないが、99.9質量%以下であることが好ましい。
硬化性成分の密着層形成用組成物中(溶剤を含む)での濃度は、特に限定されないが、0.01質量%以上であることが好ましく、0.05質量%以上であることがより好ましく、0.1質量%以上であることがさらに好ましい。上限としては、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることがさらに好ましく、1質量%未満であることが一層好ましい。
〔樹脂〕
密着層形成用組成物中の樹脂は、公知の樹脂を広く用いることができる。本発明で用いる樹脂は、ラジカル重合性基及び極性基の少なくとも一方を有することが好ましく、ラジカル重合性基及び極性基の両方を有することがより好ましい。
ラジカル重合性基を有することにより、強度に優れた密着層が得られる。また、極性基を有することにより、支持体との密着性が向上する。また、架橋剤を配合する場合は、硬化後に形成される架橋構造がより強固となり、得られる密着層の強度を向上させることができる。
ラジカル重合性基は、エチレン性不飽和結合含有基を含むことが好ましい。エチレン性不飽和結合含有基としては、(メタ)アクリロイル基(好ましくは、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基)、ビニル基、ビニルオキシ基、アリル基、メチルアリル基、プロぺニル基、ブテニル基、ビニルフェニル基、シクロヘキセニル基が挙げられ、(メタ)アクリロイル基、ビニル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基がより好ましく、(メタ)アクリロイルオキシ基がさらに好ましい。ここで定義するエチレン性不飽和結合含有基をEtと称する。
また、極性基は、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシルアミノ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、リン酸基、カルボキシ基及びヒドロキシ基の少なくとも1種であることが好ましく、アルコール性ヒドロキシ基、フェノール性ヒドロキシ基及びカルボキシ基の少なくとも1種であることがより好ましく、アルコール性ヒドロキシ基又はカルボキシ基であることがさらに好ましい。ここで定義する極性基を極性基Poと称する。極性基は、非イオン性の基であることが好ましい。
密着層形成用組成物中の樹脂は、さらに、環状エーテル基を含んでいてもよい。環状エーテル基としては、エポキシ基、オキセタニル基が例示され、エポキシ基が好ましい。ここで定義する環状エーテル基を環状エーテル基Cytと称する。
上記樹脂は、(メタ)アクリル樹脂、ビニル樹脂、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂が例示され、(メタ)アクリル樹脂、ビニル樹脂及びノボラック樹脂の少なくとも1種であることが好ましい。
上記樹脂の重量平均分子量は、4000以上であることが好ましく、6000以上であることがより好ましく、8000以上であることがさらに好ましい。上限としては、1000000以下であることが好ましく、500000以下であってもよい。
上記樹脂は下記の式(1)~(3)の少なくとも1つの構成単位を有することが好ましい。
式中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。R21及びRはそれぞれ独立に置換基である。L、L及びLは、それぞれ独立に、単結合又は連結基である。n2は0~4の整数である。n3は0~3の整数である。Qはエチレン性不飽和結合含有基又は環状エーテル基である。Qはエチレン性不飽和結合含有基、環状エーテル基又は極性基である。
及びRは、メチル基が好ましい。
21及びRはそれぞれ独立に上記置換基が好ましい。
21が複数あるとき、互いに連結して環状構造を形成してもよい。本明細書において連結とは結合して連続する態様のほか、一部の原子を失って縮合(縮環)する態様も含む意味である。また特に断らない限り、連結する環状構造中に、酸素原子、硫黄原子、窒素原子(アミノ基)を含んでいてもよい。形成される環状構造としては、脂肪族炭化水素環(以下に例示するものを環Cfと称する)(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等)、芳香族炭化水素環(以下に例示するものを環Crと称する)(ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環等)、含窒素複素環(以下に例示するものを環Cnと称する)(例えば、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、ピリジン環、ピロリン環、ピロリジン環、イミダゾリジン環、ピラゾリジン環、ピぺリジン環、ピペラジン環、モルホリン環等)、含酸素複素環(以下に例示するものを環Coと称する)(フラン環、ピラン環、オキシラン環、オキセタン環、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環、ジオキサン環等)、含硫黄複素環(以下に例示するものを環Csと称する)(チオフェン環、チイラン環、チエタン環、テトラヒドロチオフェン環、テトラヒドロチオピラン環等)などが挙げられる。
が複数あるとき、互いに連結して環状構造を形成してもよい。形成される環状構造としては、Cf、環Cr、環Cn、環Co、環Csなどが挙げられる。
、L、Lはそれぞれ独立に単結合又は後述する連結基Lであることが好ましい。中でも、単結合、又は連結基Lで規定されるアルキレン基若しくは(オリゴ)アルキレンオキシ基が好ましく、アルキレン基がより好ましい。連結基Lは、極性基Poを置換基として有することが好ましい。また、アルキレン基がヒドロキシ基を置換基として有する態様も好ましい。本明細書において、「(オリゴ)アルキレンオキシ基」は、構成単位である「アルキレンオキシ」を1以上有する2価の連結基を意味する。構成単位中のアルキレン鎖の炭素数は、構成単位ごとに同一であっても異なっていてもよい。
n2は0又は1であることが好ましく、0がより好ましい。n3は0又は1であることが好ましく、0がより好ましい。
はエチレン性不飽和結合含有基Etが好ましい。
は、極性基が好ましく、アルコール性ヒドロキシ基を有するアルキル基が好ましい。
上記の樹脂は、さらに、下記構成単位(11)、(21)及び(31)の少なくとも1つの構成単位を含んでいてもよい。特に、本発明に含まれる樹脂は、構成単位(11)が構成単位(1)と組み合わせられることが好ましく、構成単位(21)が構成単位(2)と組み合わせられることが好ましく、構成単位(31)が構成単位(3)と組み合わせられることが好ましい。
式中、R11及びR22は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。R17は置換基である。R27は置換基である。n21は0~5の整数である。R31は置換基であり、n31は0~3の整数である。
11及びR22は、メチル基が好ましい。
17は極性基を含む基又は環状エーテル基を含む基であることが好ましい。R17が極性基を含む基である場合、上述の極性基Poを含む基であることが好ましく、上述の極性基Poであるか、上述の極性基Poで置換された置換基であることがより好ましい。R17が環状エーテル基を含む基である場合、上述の環状エーテル基Cytを含む基であることが好ましく、上述の環状エーテル基Cytで置換された置換基であることがより好ましい。
27は公知の置換基であり、R27の少なくとも1つは、極性基であることが好ましい。n21は0又は1が好ましく、0がより好ましい。R27が複数あるとき、互いに連結して環状構造を形成していてもよい。形成される環状構造としては、環Cf、環Cr、環Cn、環Co、環Csの例が挙げられる。
31は公知の置換基が好ましい。n31は0~3の整数であり、0又は1が好ましく、0がより好ましい。R31が複数あるとき、互いに連結して環状構造を形成してもよい。形成される環状構造としては、環Cf、環Cr、環Cn、環Co、環Csの例が挙げられる。
連結基Lとしては、アルキレン基(炭素数1~24が好ましく、1~12がより好ましく、1~6がさらに好ましい)、アルケニレン基(炭素数2~12が好ましく、2~6がより好ましく、2~3がさらに好ましい)、(オリゴ)アルキレンオキシ基(1つの構成単位中のアルキレン基の炭素数は1~12が好ましく、1~6がより好ましく、1~3がさらに好ましい;繰り返し数は1~50が好ましく、1~40がより好ましく、1~30がさらに好ましい)、アリーレン基(炭素数6~22が好ましく、6~18がより好ましく、6~10がさらに好ましい)、酸素原子、硫黄原子、スルホニル基、カルボニル基、チオカルボニル基、-NR-、及びそれらの組み合わせに係る連結基が挙げられる。アルキレン基、アルケニレン基、アルキレンオキシ基は置換基を有していてもよい。例えば、アルキレン基がヒドロキシ基を有していてもよい。
連結基Lの連結鎖長は、1~24が好ましく、1~12がより好ましく、1~6がさらに好ましい。連結鎖長は連結に関与する原子団のうち最短の道程に位置する原子数を意味する。例えば、-CH-(C=O)-O-であると3となる。
なお、連結基Lで規定されるアルキレン基、アルケニレン基、(オリゴ)アルキレンオキシ基は、鎖状でも環状でもよく、直鎖でも分岐でもよい。
連結基Lを構成する原子としては、炭素原子と水素原子、必要によりヘテロ原子(酸素原子、窒素原子、硫黄原子から選ばれる少なくとも1種等)を含むものであることが好ましい。連結基中の炭素原子の数は1~24個が好ましく、1~12個がより好ましく、1~6個がさらに好ましい。水素原子は炭素原子等の数に応じて定められればよい。ヘテロ原子の数は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、それぞれ独立に、0~12個が好ましく、0~6個がより好ましく、0~3個がさらに好ましい。
上記樹脂の合成は常法によればよい。例えば、式(1)の構成単位を有する樹脂は、オレフィンの付加重合に係る公知の方法により適宜合成することができる。式(2)の構成単位を有する樹脂は、スチレンの付加重合に係る公知の方法により適宜合成することができる。式(3)の構成単位を有する樹脂は、フェノール樹脂の合成に係る公知の方法により適宜合成することができる。
上記の樹脂は1種を用いても複数のものを用いてもよい。
硬化性成分としての樹脂は、上述の他、国際公開第2016/152600号の段落0016~0079の記載、国際公開第2016/148095号の段落0025~0078の記載、国際公開第2016/031879号の段落0015~0077の記載、国際公開第2016/027843号の0015~0057に記載のものを用いることができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
〔架橋剤〕
密着層形成用組成物中の架橋剤は、架橋反応により硬化を進行させるものであれば、特に限定はない。本発明では、架橋剤は、樹脂が有する極性基との反応によって、架橋構造を形成するものが好ましい。このような架橋剤を用いることにより、樹脂がより強固に結合し、より強固な膜が得られる。
架橋剤としては、例えば、エポキシ化合物(エポキシ基を有する化合物)、オキセタニル化合物(オキセタニル基を有する化合物)、アルコキシメチル化合物(アルコキシメチル基を有する化合物)、メチロール化合物(メチロール基を有する化合物)、ブロックイソシアネート化合物(ブロックイソシアネート基を有する化合物)などが挙げられ、アルコキシメチル化合物(アルコキシメチル基を有する化合物)が低温で強固な結合形成が可能であるため好ましい。
〔他の成分〕
密着層形成用組成物は、上記成分に加え、他の成分を含んでいてもよい。
具体的には、溶剤、熱酸発生剤、アルキレングリコール化合物、重合開始剤、重合禁止剤、酸化防止剤、レベリング剤、増粘剤、界面活性剤等を1種又は2種以上含んでいてもよい。上記成分について、特開2013-036027号公報、特開2014-090133号公報、特開2013-189537号公報に記載の各成分を用いることができる。含有量等についても、上記公報の記載を参酌できる。
-溶剤-
本発明では、密着層形成用組成物は、特に、溶剤(以下、「密着層用溶剤」ともいう。)を含むことが好ましい。溶剤は例えば、23℃で液体であって沸点が250℃以下の化合物が好ましい。密着層形成用組成物は、密着層用溶剤を99.0質量%以上含むことが好ましく、99.2質量%以上含むことがより好ましく、99.4質量%以上であってもよい。すなわち、密着層形成用組成物は、全固形分濃度が1質量%以下であることが好ましく、0.8質量%以下であることがより好ましく、0.6質量%以下であることがさらに好ましい。また、下限値は、0質量%超であることが好ましく、0.001質量%以上であることがより好ましく、0.01質量%以上であることがさらに好ましく、0.1質量%以上であることが一層好ましい。溶剤の割合を上記の範囲とすることで、膜形成時の膜厚を薄く保ち、エッチング加工時のパターン形成性が向上する傾向にある。
溶剤は、密着層形成用組成物に、1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。2種以上含む場合、それらの合計量が上記範囲となることが好ましい。
密着層用溶剤の沸点は、230℃以下であることが好ましく、200℃以下であることがより好ましく、180℃以下であることがさらに好ましく、160℃以下であることが一層好ましく、130℃以下であることがより一層好ましい。下限値は23℃であることが好ましく、60℃以上であることがより好ましい。沸点を上記の範囲とすることにより、密着層から溶剤を容易に除去でき好ましい。
密着層用溶剤は、有機溶剤が好ましい。溶剤は、好ましくはエステル基、カルボニル基、ヒドロキシ基及びエーテル基のいずれか1つ以上を有する溶剤である。なかでも、非プロトン性極性溶剤を用いることが好ましい。
密着層用溶剤として中でも好ましい溶剤としては、アルコキシアルコール、プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸エステル、酢酸エステル、アルコキシプロピオン酸エステル、鎖状ケトン、環状ケトン、ラクトン、及びアルキレンカーボネートが挙げられ、プロピレングリコールモノアルキルエーテル及びラクトンが特に好ましい。
<液膜形成用組成物>
また、本発明において、23℃、1気圧で液体であるラジカル重合性化合物を含む液膜形成用組成物を用いて、密着層の上に液膜を形成することも好ましい。本発明において、液膜は、インプリント用硬化性組成物と同様の手法により、液膜形成用組成物を支持体上に適用し、その後、組成物を乾燥させることにより得られる。このような液膜を形成することにより、支持体とインプリント用硬化性組成物との密着性がさらに向上し、インプリント用硬化性組成物の支持体上での濡れ性も向上するという効果がある。以下、液膜形成用組成物について説明する。
液膜形成用組成物の粘度は、1000mPa・s以下であることが好ましく、800mPa・s以下であることがより好ましく、500mPa・s以下であることがさらに好ましく、100mPa・s以下であることが一層好ましい。上記粘度の下限値としては、特に限定されるものでは無いが、例えば、1mPa・s以上とすることができる。粘度は、下記の方法に従って測定される。
粘度は、東機産業(株)製のE型回転粘度計RE85L、標準コーン・ロータ(1°34’×R24)を用い、サンプルカップを23℃に温度調節して測定する。単位は、mPa・sで示す。測定に関するその他の詳細はJISZ8803:2011に準拠する。1水準につき2つの試料を作製し、それぞれ3回測定する。合計6回の算術平均値を評価値として採用する。
〔ラジカル重合性化合物A〕
液膜形成用組成物は、23℃、1気圧で液体であるラジカル重合性化合物(ラジカル重合性化合物A)を含有する。
ラジカル重合性化合物Aの23℃における粘度は、1~100000mPa・sであることが好ましい。下限は、5mPa・s以上であることが好ましく、11mPa・s以上であることがより好ましい。上限は、1000mPa・s以下であることが好ましく、600mPa・s以下であることがより好ましい。
ラジカル重合性化合物Aは、一分子中にラジカル重合性基を1つのみ有する単官能のラジカル重合性化合物であってもよく、一分子中にラジカル重合性基を2つ以上有する多官能のラジカル重合性化合物であってもよい。単官能のラジカル重合性化合物と多官能のラジカル重合性化合物とを併用してもよい。なかでも、パターン倒れ抑制という理由から液膜形成用組成物に含まれるラジカル重合性化合物Aは多官能のラジカル重合性化合物を含むことが好ましく、一分子中にラジカル重合性基を2~5つ含むラジカル重合性化合物を含むことがより好ましく、一分子中にラジカル重合性基を2~4つ含むラジカル重合性化合物を含むことが更に好ましく、一分子中にラジカル重合性基を2つ含むラジカル重合性化合物を含むことが特に好ましい。
また、ラジカル重合性化合物Aは、芳香族環(炭素数6~22が好ましく、6~18がより好ましく、6~10がさらに好ましい)及び脂環(炭素数3~24が好ましく、3~18がより好ましく、3~6がさらに好ましい)の少なくとも一方を含むことが好ましく、芳香族環を含むことがさらに好ましい。芳香族環はベンゼン環が好ましい。また、ラジカル重合性化合物Aの分子量は100~900が好ましい。
ラジカル重合性化合物Aが有するラジカル重合性基は、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基などのエチレン性不飽和結合含有基が挙げられ、(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。
ラジカル重合性化合物Aは、下記式(I-1)で表される化合物であることも好ましい。
20は、1+q2価の連結基であり、例えば、1+q2価の、アルカン構造の基(炭素数1~12が好ましく、1~6がより好ましく、1~3がさらに好ましい)、アルケン構造の基(炭素数2~12が好ましく、2~6がより好ましく、2~3がさらに好ましい)、アリール構造の基(炭素数6~22が好ましく、6~18がより好ましく、6~10がさらに好ましい)、ヘテロアリール構造の基(炭素数1~22が好ましく、1~18がより好ましく、1~10がさらに好ましい、ヘテロ原子としては、窒素原子、硫黄原子、酸素原子が挙げられる、5員環、6員環、7員環が好ましい)、又はこれらを組み合わせた基を含む連結基が挙げられる。アリール基を2つ組み合わせた基としてはビフェニルやジフェニルアルカン、ビフェニレン、インデンなどの構造を有する基が挙げられる。ヘテロアリール構造の基とアリール構造の基を組合せたものとしては、インドール、ベンゾイミダゾール、キノキサリン、カルバゾールなどの構造を有する基が挙げられる。
20は、アリール構造の基及びヘテロアリール構造の基から選ばれる少なくとも1種を含む連結基であることが好ましく、アリール構造の基を含む連結基であることがより好ましい。
21及びR22はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。
21及びL22はそれぞれ独立に単結合又は上記連結基Lを表し、単結合又はアルキレン基であることが好ましい。
20とL21又はL22は連結基Lを介して又は介さずに結合して環を形成していてもよい。L20、L21及びL22は置換基を有していてもよい。置換基は複数が結合して環を形成してもよい。置換基が複数あるときは互いに同じでも異なっていてもよい。
q2は0~5の整数であり、0~3の整数が好ましく、0~2の整数がより好ましく、0又は1がさらに好ましく、1が特に好ましい。
ラジカル重合性化合物Aとしては、特開2014-090133号公報の段落0017~0024及び実施例に記載の化合物、特開2015-009171号公報の段落0024~0089に記載の化合物、特開2015-070145号公報の段落0023~0037に記載の化合物、国際公開第2016/152597号の段落0012~0039に記載の化合物を用いることもできる。
液膜形成用組成物中におけるラジカル重合性化合物Aの含有量は、0.01質量%以上であることが好ましく、0.05質量%以上であることがより好ましく、0.1質量%以上であることがさらに好ましい。上限としては、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることがさらに好ましい。
液膜形成用組成物の固形分中におけるラジカル重合性化合物Aの含有量は、50質量%以上であることが好ましく、75質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。上限としては、100質量%であってもよい。ラジカル重合性化合物Aは、1種のみ用いてもよいし、2種以上用いてもよい。2種以上用いる場合、それらの合計量が上記範囲となることが好ましい。
また、液膜形成用組成物の固形分は実質的にラジカル重合性化合物Aのみからなることも好ましい。液膜形成用組成物の固形分は実質的にラジカル重合性化合物Aのみからなる場合とは、液膜形成用組成物の固形分中におけるラジカル重合性化合物Aの含有量が99.9質量%以上であることを意味し、99.99質量%以上であることがより好ましく、重合性化合物Aのみからなることが更に好ましい。
〔溶剤〕
液膜形成用組成物は溶剤(以下、「液膜用溶剤」ということがある)を含むことが好ましい。液膜用溶剤としては、上述した密着層用溶剤の項で説明したものが挙げられ、これらを用いることができる。液膜形成用組成物は、液膜用溶剤を90質量%以上含むことが好ましく、99質量%以上含むことがより好ましく、99.99質量%以上であってもよい。
液膜用溶剤の沸点は、230℃以下であることが好ましく、200℃以下であることがより好ましく、180℃以下であることがさらに好ましく、160℃以下であることが一層好ましく、130℃以下であることがより一層好ましい。下限値は23℃であることが好ましく、60℃以上であることがより好ましい。沸点を上記の範囲とすることにより、液膜から溶剤を容易に除去でき好ましい。
〔ラジカル重合開始剤〕
液膜形成用組成物はラジカル重合開始剤を含んでいてもよい。ラジカル重合開始剤としては、熱ラジカル重合開始剤及び光ラジカル重合開始剤が挙げられ、光ラジカル重合開始剤であることが好ましい。光ラジカル重合開始剤としては、公知の化合物を任意に使用できる。例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有する化合物、オキサジアゾール骨格を有する化合物、トリハロメチル基を有する化合物など)、アシルホスフィン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、オキシム化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、アセトフェノン化合物、アゾ化合物、アジド化合物、メタロセン化合物、有機ホウ素化合物、鉄アレーン錯体などが挙げられる。これらの詳細については、特開2016-027357号公報の段落0165~0182の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。この中でもアセトフェノン化合物、アシルホスフィン化合物、オキシム化合物が好ましい。市販品としては、IRGACURE-OXE01、IRGACURE-OXE02、IRGACURE-127、IRGACURE-819、IRGACURE-379、IRGACURE-369、IRGACURE-754、IRGACURE-1800、IRGACURE-651、IRGACURE-907、IRGACURE-TPO、IRGACURE-1173等(以上、BASF社製)、Omnirad 184、Omnirad TPO H、Omnirad 819、Omnirad 1173(以上、IGM Resins B.V.製)が挙げられる。
ラジカル重合開始剤は、含有する場合、液膜形成用組成物の固形分の0.1~10質量%であることが好ましく、1~8質量%であることがより好ましく、2~5質量%であることが更に好ましい。2種以上のラジカル重合開始剤を用いる場合は、それらの合計量が上記範囲となることが好ましい。
〔その他の成分〕
液膜形成用組成物は、上記の他、重合禁止剤、酸化防止剤、レベリング剤、増粘剤、界面活性剤等を1種又は2種以上含んでいてもよい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。実施例において、特に述べない限り、「部」及び「%」は質量基準であり、各工程の環境温度(室温)は23℃である。
<インプリント用硬化性組成物の調製>
各実施例及び各比較例において、それぞれ、下記表に記載した各種化合物を混合し、インプリント用硬化性組成物又は比較用組成物を調製した。また、各組成物において、「-」と記載された成分は添加しなかった。これを0.05μmのUPE(超高分子量ポリエチレン樹脂)フィルター、0.02μmのNylonフィルターおよび0.005μmのUPEフィルターで順にろ過して、インプリント用硬化性組成物又は比較用組成物を調製した。表中、「ラジカル重合性基量」の欄には、組成物の全固形分に対するラジカル重合性基の含有モル量を記載した。
表中に記載した各成分の詳細は下記の通りである。
〔化合物A〕
・A-1:下記合成品、ラジカル重合性基価:1,200g/mol
・A-2:下記合成品、ラジカル重合性基価:12,000g/mol、ただし、表中の数値はA-2を50質量%含む溶液としての添加量である。
・A-3:下記式(A-3)で表される化合物。括弧の添え字は繰返し数を表す。ラジカル重合性基価:293g/mol
・A-4:下記合成品、ラジカル重合性基価:2,083g/mol
・A-5:A-BPE-10(商品名、新中村化学工業社製)、ラジカル重合性基価:389g/mol
-化合物A-1の合成-
メチル系シリコーンレジンKR-500(商品名、信越化学工業(株)製)(110.8部)、2-ヒドロキシエチルアクリレート(58.1部)、パラトルエンスルホン酸一水和物(0.034部)を混合、5%の酸素を含む窒素ガスをバブリングしながら120℃に昇温し、縮合反応により生成したメタノールを留去しながら3時間撹拌して反応させ、A-1 153.9部を得た。得られた化合物の物性値は、以下の通りであったことから、分子中にアルコキシシリル基を有し、ケイ素原子を10質量%以上含む重合性化合物であることが確認できた。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm):6.43(m,CH=C),6.13(m,C=CH-C=O),5.83(m,CH=C),4.25(br,CH-OC=O),3.96(br,CH-O-Si),3.50(s,Si-OCH),0.15(s,Si-CH)。また、重量平均分子量を測定したところ、1650であった。
-化合物A-2の合成-
撹拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、フェニルトリメトキシシラン(20.1部)、ジメチルジメトキシシラン(24.4部)、酢酸n-ブチル(107.7部)を仕込んで、窒素ガスの通気下、撹拌しながら、80℃まで昇温した。次いで、メチルメタクリレート(14.5部)、n-ブチルメタクリレート(2部)、シクロヘキシルメタクリレート(105部)、アクリル酸(7.5部)、3-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(4.5部)、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(15部)、酢酸n-ブチル(15部)、tert-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(6部)を含有する混合物を、同温度で、窒素ガスの通気下、攪拌しながら、上記反応容器中へ4時間で滴下した。さらに同温度で2時間撹拌したのち、上記反応容器中に、リン酸イソプロピル(0.05部)と脱イオン水(12.8部)の混合物を、5分間をかけて滴下し、同温度で4時間撹拌することにより、フェニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、3-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランの加水分解縮合反応を進行させた。反応生成物を、H-NMRで分析したところ、上記反応容器中のシランモノマーが有するトリメトキシシリル基におけるメトキシ基のほぼ100%が加水分解していた。次いで、同温度にて10時間撹拌することにより、tert-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエートの残存量が0.1質量%以下の反応生成物であるビニル系重合体が得られた。次いで、得られたビニル系重合体307部に、メチル系シリコーンレジンKR-515(商品名、信越化学工業(株)製)162.5部を添加して、5分間撹拌したのち、脱イオン水27.5部を加え、80℃で4時間撹拌を行い、上記反応生成物とポリシロキサンの加水分解縮合反応を行った。得られた反応生成物を、10~300kPaの減圧下で、40~60℃の条件で2時間蒸留することにより、生成したメタノール及び水を除去し、次いで、メチルエチルケトン(MEK) 150部、酢酸n-ブチル 27.3部を添加し、不揮発分が50.0%である化合物A-2 600部を得た。化合物A-2の重量平均分子量を測定したところ、2,000であった。
-化合物A-4の合成-
冷却管、テフロン(登録商標)製撹拌翼を備えたガラス製のフラスコ中で、メチル系シリコーンレジンX-40-9225(商品名、信越化学工業社製)(110.8部)、2-ヒドロキシエチルアクリレート(58.1部)、硫酸(0.0034部)を混合、120℃に昇温し、縮合反応により生成したメタノールを留去しながら10時間撹拌して反応させ、A-4 153.9部を得た。得られた化合物の物性値は、以下の通りであったことから、硬化性官能基を有する基を有する感光性樹脂であることを確認した。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm):6.43(m,CH=C),6.13(m,C=CH-C=O),5.83(m,CH=C),4.25(br,CH2-O-C=O),3.96(br,CH-O-Si),3.50(s,Si-OCH),0.15(s,Si-CH)。重量平均分子量を測定したところ、5100であった。
〔化合物B(ラジカル重合開始剤)〕
・B-1:Omnirad TPO H(IGM Resins社製)
・B-2:Omnirad 819(IGM Resins社製)
・B-3:Irgacure OXE02(BASF社製)
・B-4:Omnirad 2959(IGM Resins社製)
・B-5:Omnirad MBF(IGM Resins社製)
〔特定化合物〕
・G-1~G-16:下記構造の化合物。G-1~G-16は化合物Cに該当する化合物である。
・H-1:下記構造の化合物。H-1は化合物Cには該当しない化合物である。
下記化学式中、Buはブチル基を、Meはメチル基を表し、括弧の添え字は繰返し数を表す。
〔添加剤〕
・R-1~R-3:下記構造の化合物。下記式中、括弧の添え字は繰返し数を表す。
〔溶剤〕
・PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(評価)
<離型性の評価>
シリコンウェハ上に、特開2014-024322号公報の実施例6に示す密着層形成用組成物をスピンコートし、220℃のホットプレートを用いて1分間加熱し、厚さ5nmの密着層を形成した。上記密着層上に、パターン形成用組成物(インプリント用硬化性組成物又は比較用組成物)をスピンコート法により適用した。パターン形成用組成物からなる層の厚さは50μmとした。
その後、ヘリウム雰囲気下で、パターン形成用組成物にインプリント用モールドを押し当てた。使用したモールドは、線幅15nm、深さ30nmおよびピッチ60nmのライン・アンド・スペースを有する石英モールドである。その後、モールド面から超高圧水銀ランプを用いて、露光量が100mJ/cmとなるように露光し、モールドを離型することにより、パターン形成用組成物の硬化物からなるパターンを得た。
上記パターン形成において、石英モールドを離型する際に必要な力(離型力F、単位:N)を測定した。評価は下記評価基準に従って行い、評価結果は表の「離型性」の欄に記載した。離型力の測定は、特開2011-206977号公報の段落番号0102~0107に記載の比較例の方法に準じて行った。
〔評価基準〕
A:離型力Fが17N未満であった。
B:離型力Fが17N以上20N未満であった。
C:離型力Fが20N以上23N未満であった。
D:離型力Fが23N以上であった。
<塗布膜の安定性の評価>
上記離型性の評価と同様にして得られた作製直後のパターン形成用組成物からなる膜の膜厚(T1)を測定した。さらに膜を形成したウェハを室温にて48時間放置し、再度、膜厚(T2)を測定した。膜形成直後と48時間後の膜厚差(ΔFT=│T1-T2│)を確認した。ΔFTの値から下記評価基準に従い評価を行った。評価結果は表の「塗布膜の安定性」の欄に記載した。
膜厚はエリプソメータにより測定した。
A:ΔFT≦0.1nm
B:0.1nm<ΔFT≦0.3nm
C:0.3nm<ΔFT≦0.5nm
D:0.5nm<ΔFT≦1.0nm
以上の結果から、本発明のインプリント用硬化性組成物を用いた場合、離型性に優れることがわかる。
比較例1~2に係る組成物においては、化合物Cを含まない。このような態様においては、離型性に劣ることがわかる。
また、上述の離型性の評価と同様の方法により密着層形成用組成物を用いて密着層をシリコンウェハ上に形成し、この密着層付シリコンウェハの密着層の上に、各実施例に係るインプリント用硬化性組成物を用いて、ライン&スペース構造、コンタクトホール構造、デュアルダマシン構造、階段構造を形成した。そして、このパターンをエッチングマスクとして、シリコンウェハをそれぞれドライエッチングし、そのシリコンウェハを用いて半導体素子をそれぞれ作製した。いずれの半導体素子についても、性能に問題はなかった。さらに、上述の密着層形成用組成物及び各実施例に係るインプリント用硬化性組成物を使用して、SOC(スピンオンカーボン)層を有する基板上に上記と同様の手順で半導体素子を作製した。この半導体素子についても、性能に問題はなかった。

Claims (22)

  1. ラジカル重合性基を2個以上有する重合性化合物である化合物Aと
    ラジカル重合開始剤である化合物Bと、
    ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有しないオルガノポリシロキサン、ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサン、及び、ラジカル重合性基を有さず、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサンよりなる群から選ばれた少なくとも1種である化合物Cとを含み、
    前記ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有する前記オルガノポリシロキサン、及び、前記ラジカル重合性基を有さず、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有する前記オルガノポリシロキサンが、下記式(S-2)で表される構成単位を含む、
    インプリント用硬化性組成物。
    式(S-2)中、Rは炭化水素基を表し、R S1 はポリ(オキシアルキレン)基を有する基を表す。
  2. ラジカル重合性基を2個以上有する重合性化合物である化合物Aと
    ラジカル重合開始剤である化合物Bと、
    ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有しないオルガノポリシロキサン、ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサン、及び、ラジカル重合性基を有さず、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサンよりなる群から選ばれた少なくとも1種である化合物Cとを含み、
    組成物に含まれる前記化合物Aの総質量に対する、前記化合物Cの総質量の割合が、0.2~20質量%である、
    インプリント用硬化性組成物。
  3. ラジカル重合性基を2個以上有する重合性化合物である化合物Aと
    ラジカル重合開始剤である化合物Bと、
    ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有しないオルガノポリシロキサン、ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサン、及び、ラジカル重合性基を有さず、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサンよりなる群から選ばれた少なくとも1種である化合物Cとを含み、
    組成物の全固形分に対するラジカル重合性基の含有モル量が、0.03~5.00mol/gである、
    インプリント用硬化性組成物。
  4. ラジカル重合性基を2個以上有する重合性化合物である化合物Aと
    ラジカル重合開始剤である化合物Bと、
    ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有しないオルガノポリシロキサン、ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサン、及び、ラジカル重合性基を有さず、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサンよりなる群から選ばれた少なくとも1種である化合物Cとを含み、
    前記化合物Aのラジカル重合性基価が、100~1,500である、
    インプリント用硬化性組成物。
  5. ラジカル重合性基を2個以上有する重合性化合物である化合物Aと
    ラジカル重合開始剤である化合物Bと、
    ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有しないオルガノポリシロキサン、ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサン、及び、ラジカル重合性基を有さず、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサンよりなる群から選ばれた少なくとも1種である化合物Cとを含み、
    前記ポリ(オキシアルキレン)基が、下記式(OA-1)で表されるオキシアルキレン基を含む
    インプリント用硬化性組成物。
    式(OA-1)中、R O1 及びR O2 はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、R O1 及びR O2 の両方がメチル基となることはない。
  6. ラジカル重合性基を2個以上有する重合性化合物である化合物Aと
    ラジカル重合開始剤である化合物Bと、
    ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有しないオルガノポリシロキサン、ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサン、及び、ラジカル重合性基を有さず、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有するオルガノポリシロキサンよりなる群から選ばれた少なくとも1種である化合物Cとを含み、
    化合物Cにおける前記ポリ(オキシアルキレン)基の含有量が、1~50質量%である
    インプリント用硬化性組成物。
  7. ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有しない前記オルガノポリシロキサン、及び、ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有する前記オルガノポリシロキサンにおけるラジカル重合性基が、アクリロイル基又は(メタ)アクリロイル基である、請求項1~6のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  8. 前記ポリ(オキシアルキレン)基におけるアルキレン基の炭素数が、2又は3である、請求項1~7のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  9. 前記化合物Cが、下記式(S-1)で表される繰返し単位を含む、請求項1~のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
    式(S-1)中、Rはそれぞれ独立に、炭化水素基を表す。
  10. ラジカル重合性基を1つのみ有し、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有する前記オルガノポリシロキサン、及び、ラジカル重合性基を有さず、かつ、ポリ(オキシアルキレン)基を有する前記オルガノポリシロキサンが、下記式(S-2)で表される構成単位を含む、請求項2~6のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
    式(S-2)中、Rは炭化水素基を表し、RS1はポリ(オキシアルキレン)基を有する基を表す。
  11. 前記化合物Bが、光ラジカル重合開始剤である、請求項1~10のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  12. 組成物に含まれる前記化合物Aの総質量に対する、前記化合物Cの総質量の割合が、0.2~20質量%である、請求項1、3~6のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  13. 組成物の全固形分に対するラジカル重合性基の含有モル量が、0.03~5.00mol/gである、請求項1、2、4~6のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  14. 前記化合物Aのラジカル重合性基価が、100~1,500である、請求項1~3、5及び6のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  15. 前記ポリ(オキシアルキレン)基が、下記式(OA-1)で表されるオキシアルキレン基を含む、請求項1~4及び6のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
    式(OA-1)中、RO1及びRO2はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、RO1及びRO2の両方がメチル基となることはない。
  16. 化合物Cにおける前記ポリ(オキシアルキレン)基の含有量が、1~50質量%である、請求項1~のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  17. 請求項1~16のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物を硬化してなる硬化物。
  18. 表面自由エネルギーが10~70mJ/mである、請求項17に記載の硬化物。
  19. 表面弾性率が0.5~3.0GPaである、請求項17又は18に記載の硬化物。
  20. 支持体及びモールドよりなる群から選択される被適用部材に請求項1~16のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物を適用する適用工程、
    前記支持体及び前記モールドよりなる群のうち前記被適用部材として選択されなかった部材を接触部材として前記インプリント用硬化性組成物に接触させる接触工程、
    前記インプリント用硬化性組成物を硬化物とする硬化工程、並びに、
    前記モールドと前記硬化物とを剥離する剥離工程を含む、
    インプリントパターンの製造方法。
  21. 前記支持体が、インプリント用硬化性組成物が適用される側の面に密着層を備える部材である、請求項20に記載のインプリントパターンの製造方法。
  22. 請求項20又は21に記載のインプリントパターンの製造方法を含む、デバイスの製造方法。
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