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JP7638873B2 - 立体視のデジタル測定のためのシステム及び方法 - Google Patents
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JP7638873B2 - 立体視のデジタル測定のためのシステム及び方法 - Google Patents

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Description

関連出願
本出願は、2019年1月17日に出願された米国仮特許出願第62/793,632号明細書の優先権を主張するものであり、この明細書は、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、視覚の分野に関し、より詳細には立体視測定に関する。
正常な両眼視において、脳は、両眼からの入力を一緒に利用する。両眼間の距離に起因して、一方の眼の網膜に投影される像は、他方の眼に投影される像とわずかに異なる。これらの差分は、眼で見ている人と、網膜像を形成する形体(例えば、物体)との間の相対距離に依存する。脳は、両眼に見えている形体間の水平方向の視差を利用して、その形体までの距離を判断することができる。このような能力は、視覚系の健康状態をモニタするために使用される一連の検査の一部として評価されることが多い。何らかの認められている基準に対して悪い成績である場合、i)片眼若しくは両眼で取り込まれた網膜像が劣化していること、ii)両眼からの像を組み合わせるために行われる処理に不具合があること、又はiii)視差情報の抽出に不具合があることを示す場合がある。
両眼視に障害のある一部の患者では、視覚野は、優位眼で見た像を選び、弱い方の眼の像を抑制する。特に弱視の場合、弱視の眼を抑制眼と呼び、僚眼を優位眼と呼ぶ。弱視の眼の抑制は、その眼の光学系を(例えば、矯正レンズによって)矯正して許容できる視力を得ても継続され得る。そのため、僚眼を(例えば、眼帯によって)を覆った場合、弱視の眼の像は、僚眼と同様に世界を知覚するために使用され得る。しかしながら、眼帯を取り除いて両眼を視覚に用いると、一般に抑制が戻る。この結果、視覚の質が低下することに加えて、立体視が失われることになる。
立体視検査に使用される画像は、一般に、被検者が応答時に使用する必要がある情報を提供し、その応答を測定することにより、被検者の立体を知覚する能力を判定することができる。例示的な検査画像は、複数の異なる物体が異なる視差で提示されている画像であり得、したがって、被検者には、いずれの物体が最も近くに見えるかを質問する。立体視が不全となっている被検者にとって、異なる奥行きを知覚できないことは、フラストレーションがたまることであり得、意識的にせよ無意識的にせよ、別の方法で答えを判断したいという誘惑がある。慎重に設計されていないと、立体視検査には、立体盲の患者が許容できるレベルの成績を達成することを可能にする非立体の手がかりが入り込み得る。刺激に視差を導入するために、奥行き方向に提示される形体は、両眼に提示される画像において異なる方向に動かされる必要がある。この動きにより、操作を行ったディスプレイの領域を示す形体の局所的な配置又は密度の変化がもたらされ得る。赤色/緑色のメガネを用いて提示されたシャープエッジ刺激では、視差が与えられている形体のまさにそのエッジが色鮮やかに見え得る。また、シャープエッジ刺激を(その位置が2つのピクセル間に入る)正確な視差で提示しようとすると、操作された形体が分かる「ぼやけた」見え方をもたらし得る。最後の例として、弱い方の眼の像は、僚眼を閉じることによって知覚され得るため、被検者は、僚眼でまばたきすることにより、画像対における物体の視差の変化を事実上認識することができる。これにより、たとえ立体視を答えに関与させていなくても、被検者は、どのような答えを出すべきかを知ることができる。ロバストな立体視検査では、立体視視差による奥行き感に基づいてタスクを実行していない患者の成績を最小化する必要がある。
更に、従来の立体視検査は、片眼又は両眼の視力が低い患者に有用ではない場合がある。これは、弱い方の眼の光学系が矯正され得るが、視力が依然として良好ではない弱視の患者の場合に特に問題である。従来の立体視検査で提示された画像は、一般にハードエッジを有する。これらのハードエッジは、低視力の患者に知覚されない場合がある細部(高い空間周波数)にある。低視力の患者には、ハードエッジがかえって「ぼやけている」と感じられる。立体視検査の刺激からの情報が結果として失われることにより、これらの被検者は、適切に矯正された視力を有する人に比べて不利になる。したがって、これが測定を混乱させる。このため、立体視検査の成績が相対的に悪いことが、立体視の問題によるものなのか、単に被検者の片眼又は両眼の視力が低い結果であるのか、明確でないことがある。
立体視を検査するための現在利用可能な技法には、測定された感度に関連付けられた誤差の尺度がない。また、既存の技法では、検査され得る視差の範囲が限られている。したがって、特に立体視が障害されている場合、これらの技法の立体視を測定するための有用性は、低くなる。立体視の比較的良くない患者は、検査可能な範囲から外れる場合があり、誤って「立体盲」と見なされる場合がある。反対に、患者が、現在の検査では正確に測定できないほど良好な立体視を有する場合もある。これは、最小の視差が提示されても依然として検査を行うことができる場合に当てはまる。加えて、検査範囲が限られること及び誤差の測定ができないことに起因して、治療の結果として立体視の改善が求められる臨床試験では、既存の技法を主要な結果尺度として使用することはできない。更に、現在の技法では、限られた一式の視差を有する書籍からの刺激を被検者に提示する。これでは、能力が所定のレベル間に含まれる被検者の立体視を正確に測定できない。
したがって、現在、広範囲の視差にわたって立体視力を正確に測定し、それに伴う誤差を測定する立体視検査が入手可能ではない。これは、立体視力が低く、奥行きを認識するために大きい視差を必要とする被検者を測定するために、また病気又は治療の結果としての立体視力の変化を評価しなければならない状況で特に問題である。したがって、改善の余地がある。
第1の広い態様によれば、立体視測定のためのシステムが提供される。本システムは、処理ユニットと、処理ユニットに通信可能に結合された非一時的メモリであって、三次元視覚刺激を生成することであって、視覚刺激は、立体視機能を分離するように構成された複数の空間フィルタされたドット要素から構成される、生成することと、表示デバイスを介して視覚刺激をユーザに提示することと、提示された視覚刺激をユーザが見ることに応じて、入力データを受け取ることと、入力データからユーザの立体視能力を判定することとのための、処理ユニットによって実行可能なコンピュータ可読プログラム命令を含む非一時的なメモリとを含む。
第2の広い態様によれば、立体視測定のためのコンピュータ実施方法であって、コンピューティングデバイスにおいて、三次元視覚刺激を生成することであって、視覚刺激は、立体視機能を分離するように構成された複数の空間フィルタされたドット要素から構成される、生成することと、表示デバイスを介して視覚刺激をユーザに提示することと、提示された視覚刺激をユーザが見ることに応じて、入力データを受け取ることと、入力データからユーザの立体視能力を判定することとを含むコンピュータ実施方法が提供される。
第3の広い態様によれば、非一時的コンピュータ可読媒体であって、三次元視覚刺激を生成することであって、視覚刺激は、立体視機能を分離するように構成された複数の空間フィルタされたドット要素から構成される、生成することと、表示デバイスを介して視覚刺激をユーザに提示することと、提示された視覚刺激をユーザが見たことに応じて、入力データを受け取ることと、入力データからユーザの立体視能力を判定することとのための、少なくとも1つの処理ユニットによって実行可能なプログラムコードをその上に格納している非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。
本発明の更なる特徴及び利点は、以下の詳細な説明を添付の図面と併せて読めば明らかになるはずである。
例示的な実施形態による、立体視のデジタル測定のための方法のフローチャートである。 例示的な実施形態による三次元視覚刺激を示す概略図である。 図3A~3Bは、例示的な実施形態による、例示的な等方ログガボールドット及びその画像を通る水平断面の対応する輝度プロファイルを示す。 図4A~4Fは、例示的な実施形態による、同様のサイズのハードエッジドットと比較した、図3A及び図3Bのログガボールドットにおけるブラーの効果を示す。 図5A~5Dは、例示的な実施形態による、刺激においてターゲットとなり得る領域の提案されるデザインを示す。 図6A~6Cは、それぞれ例示的な実施形態による、例示的な心理測定関数のプロット、例示的な外挿法のプロット及び例示的な合成関数のプロットである。 例示的な実施形態による、図1の方法を実施するための例示的なコンピューティングシステムの概略図である。 図8A~8Cは、本開示による等方ログガボールドットである。図9A~9Cは、本開示によるガウス差分ドットである。 本開示によるガウス差分の構成の概略図である。 図11A~11Bは、本開示によるバンドパス環である。 図12A~12Cは、本開示によるバンドパス形状である。図13A~13Bは、空間バンドパスフィルタの構成を示す図である。 本開示による視覚刺激の提案されるデザインである。 図15A~15Bは、本開示による視覚刺激を示す。 図15C~15Dは、本開示による視覚刺激を示す。
添付の図面全体を通して、同様の特徴は、同様の参照番号で示されることに留意されたい。
本明細書で説明するのは、立体視のデジタル測定のためのシステム及び方法である。本明細書で説明されるシステム及び方法を使用することにより、立体視力の測定値を評価項目尺度として使用することができ、これにより両眼視機能を目標とした臨床試験が可能になる。本明細書で説明されるシステム及び方法は、立体視力閾値の信頼度の尺度(誤差の測定値)を提供することもできる。実際に、説明されるシステム及び方法は、連続した大きい範囲の視差の検査を可能にし得る。視覚刺激は、視差の範囲内の任意の視差で生成されて、立体視閾値の正確な測定を可能にし得る。
したがって、本明細書で説明されるシステム及び方法は、医療従事者によって(例えば、診療所において眼科医及び検眼医によって)患者の立体視を評価するために使用され得る。本明細書で説明されるシステム及び方法は、異常な両眼機能を治療することを目的とした臨床試験において、結果の一次評価項目尺度としても使用され得る。加えて、本明細書で説明されるシステム及び方法は、学校検診(片眼又は両眼において立体視を障害する視覚的問題の存在を検出するように設計されたもの)及び又は視覚能力に依存するタスク(例えば、運転、飛行)を行う能力を検査するための職業関連の評価にも使用され得る。
ここで、図1を参照しながら、一実施形態による立体視のデジタル測定のための方法100について説明する。ステップ102において、空間フィルタされたドット要素から構成された三次元(3D)視覚刺激が生成される。次いで、ステップ104において、適切な3D表示デバイス及び/又はシステムを使用して、被検者の各眼に異なる画像が提示される状態で視覚刺激が被検者(本明細書ではユーザとも呼ばれる)に提示される。次いで、ステップ106において、被検者の立体視測定を実現するために、被検者に関連するデータが収集及び解析される。
図2に示すように、刺激200は、ブラーの影響を受けにくい空間バンドパスされた円形の小波である複数のドット202を含む。ドットの配置は、「融像固定」フレーム204内に提示されている。このフレームの目的は、画面の面において眼の適切な輻輳を促すことである。高コントラストのパターンが付けられた境界は、両眼間で容易に融合されるはずである。フレーム204は、両眼に同じように提示され得る。それにより、フレームは、眼が適切に画像を輻輳させることを促進し得る。フレーム204は、高コントラストのパターンが付けられた境界として示されているが、実線の境界、破線の境界位置、ジグザグの境界又は湾曲した境界など、他の形態を取ることもできる。更に、フレーム204は、空間によってドット202から隔てられ得る。この空間は、患者が、ターゲットの視差をより容易に発見するために、形体(ドット202など)をフレーム204に対して比較することを防止し得る。そうしなければ、患者は、意識的又は無意識的にフレーム及びドットにおける視差を比較するか、又は視覚刺激内の形体の単眼的に見える部分同士を比較し得る。視覚刺激200は、患者の立体視能力が分離されるように生成される。刺激は、被検者が所与の立体視タスクを実行するために使用され得るあらゆる他の手がかりを最小化するように設計される。本明細書で使用される場合、立体視タスクという用語は、以下に詳述するように、被検者が刺激200を提示され、それに応答するように促される立体視検査を指す。
特に、刺激200は、ステップ102において、ドット202間を定義された平均間隔(図示せず)として、正方形のグリッドにドット202をタイル表示することにより生成される。各ドット202は、グリッドの上に配置される前に、黒又は白のドットのいずれかになるようにランダムに割り当てられる。各ドット202の配置を制御するx及びy座標は、一様分布からの無作為標本によって微小変動させることにより、ドット202を所与の元の位置からドットの変位範囲内に配置する。これにより、規則的なグリッドの構造の印象を崩すことができる。変位範囲を確実にドット間隔の半分未満にすることにより、少なくとも視差が導入される前に、隣接するドット202が重ならないようにすることが可能になる。
図2は、「黒」及び「白」の両方の外観を有するドットを含む状態でドットの混合したものを示すが、本開示による刺激200は、いくつかの実施形態において、1つの色調のドットのみを含み得ることが当業者に理解されるであろう。ドット202は、色付きメガネ(例えば、赤色/緑色のメガネ)で見るとドットの見え方に影響が出るような色にされ得る。左眼の画像と右眼の画像とを異なる色で提示することにより(アナグリフ)、立体的な提示が実現され得る。したがって、カラーフィルタを各眼の前に置くことにより、各眼に適した画像のみが見えるようにすることができる。いくつかの実施形態では、ドット202の色は、裸眼で見たときに容易に分からない場合がある。
上述のように、視覚刺激は、空間フィルタされたドット要素から構成され得る。一般に、空間フィルタされたドット要素は、空間フィルタを用いて生成された1つ又は複数のドットから構成された任意の要素であり得る。空間フィルタされたドット要素は、中心と、1つ又は複数のエッジとを有するピクセルの変調を含み得る。バンドパス振幅スペクトルは、ドットの異なる領域にぼやけた見え方を与え得る。空間フィルタされた要素は、その中心が、それが表示されている表示デバイスのピクセル間の位置に配置され得るように構成され得る。空間フィルタされた要素が様々な形態を取り得ることが当業者に認識されるであろう。いくつかの例示的な形態が後述され、図3A~図3B及び図8A~図8Cは、ログガボールドットを示し、図9A~図9C及び図10は、ガウス差分(DoGドット)を示し、図11A~図11Cは、環状ドットを示し、図12A~図12C及び図13は、任意の形状の空間フィルタされたドット要素を示す。ただし、本開示の範囲を逸脱することなく、任意のタイプの空間フィルタされた要素が使用され得る。
一実施形態では、ドット202は、図3A~図3Bに示すように、各向きにおいて等しいエネルギーを有し、且つあるバンドパス空間周波数スペクトルを有するようにフーリエ領域で定義された等方ログガボールドットである。この空間周波数スペクトルは、対数周波数軸上でガウス分布のスペクトルである。ハードエッジの正方形又は円形のドットを使用することに比べて、ログガボールドットを使用することには、いくつかの利点がある。まず、ステップエッジ輝度境界を有する刺激は、視力が標準に満たない被検者の視覚系がもたらすあらゆるブラーに対して脆弱である。これは、図4A~図4Fに示されており、上段は、提案されているバンドパスログガボールドットから構成された刺激(図4A)を示し、下段は、ハードエッジ円形ドットから構成された均等な刺激(図4D)を示す。第2の列(図4B及び図4E)は、第1の列で提示された刺激をぼかした効果を示す。第3の列は、ぼかしたことが刺激の振幅スペクトル(図4C及び図4F)に与える影響を示す。ログガボール刺激の方がブラーの影響を受けにくいことがスペクトルから分かる。本明細書で開示されるバンドパスログガボールドットを用いた予備検査は、4c/deg超の空間周波数情報をすべて除去することにより立体閾値が影響されないことを更に示す。
図3A及び図3Bは、ログガボールドットの対を示す。図8A~図8Cは、単一のログガボールドットを示す。ドットは、ドットに存在する空間周波数又は空間における輝度の変化を意味する空間バンドパスドットであり得る。
図3Aは、2つのログガボールドットを空間領域で示す。左のドットは、低輝度への負のピークがあり、中央が黒く見え、右のドットは、高輝度への正のピークがあり、中央が白く見え得る。これらのドットは、具体的には、各向きにおいて等しいエネルギーを有し、且つあるバンドパス空間周波数スペクトルを有するようにフーリエ領域で定義された等方ログガボールドットであり得る。
図3Bは、同じログガボールドットを周波数領域で示す。空間領域と周波数領域との間でドットを変換するためにフーリエ変換を用いることができる。バンドパス空間周波数スペクトルは、図3Bにおいて明瞭に見ることができる。ハイパスフィルタが低周波を除去することができ、ローパスフィルタが高周波を除去することができ、バンドパスフィルタは、ハイパスフィルタ及びローパスフィルタの両方を含むことができる。図3Bから分かるように、この場合にはバンドパスフィルタが適用され得る。1よりも高い輝度及び-1よりも低い輝度は、フィルタで除去され得る。本開示の範囲を逸脱することなく、異なる高値及び低値を用いたバンドパスフィルタも使用され得ることが当業者に認識されるであろう。
空間領域では、ローパスフィルタをかけた画像は、ぼやけて見える場合があり、ハイパスフィルタをかけた画像は、エッジなどのより小さい細部のみを含む場合がある。バンドパスフィルタをかけた画像は、これらの2つの効果を組み合わせることができる。これらの効果は、図8Cから分かり、ログガボールの振幅スペクトルがピークを有し、そのピークよりも高い周波数及び低い周波数の両方で振幅が落ちている。
換言すれば、ドットは、空間フィルタされる。これは、その構成に対する異なる空間周波数の寄与に対して何らかの制御がなされているためである。空間バンドパスの特定の場合、ドットを形成する空間周波数の特定の範囲がある。更に、ドットは、ログガボールドットであり得る。これは、振幅スペクトルの形状、すなわち空間周波数ごとの振幅に特定の意味を有する。周波数軸に対して対数変換を行い得、振幅スペクトルは、その対数周波数軸上のガウス分布スペクトルとして定義され得る。
図8A~図8Cは、単一のログガボールドットを、空間領域において、フーリエ領域において且つ図8Bの中心からエッジまでの半径方向スライスとして取られた振幅スペクトルとしてそれぞれ示す。図8Aに示す空間領域は、ログガボールドットを使用して構築された視覚刺激において見えるものであり得る。
図8Bに示すように、ログガボールドットがフーリエ領域において構築され得る。ここで示されるフーリエ変換における各点の値は、画像に対する空間周波数(f)及び向き(θ)の寄与を示し得る。フーリエ変換(F)は、以下の式で表すことができる。
式(1)において、fは、ピーク空間周波数であり、bは、帯域幅を制御し得る。図8Bに示すフーリエ領域から図8Aに示す空間領域への変換により、ログガボールドット要素が得られ、この後、これを用いて視覚刺激が構築され得る。
式(1)から、f=0であるとき、振幅が限りなく小さくならなければならないことに留意されたい。実用上、振幅は、ゼロと見なされ得る。これは、重要であり、それは、ログガボールドットでは、ドットをディスプレイに追加した結果、画面の輝度における全体的な変化があってはならないことを意味するためである。輝度が上がった領域は、輝度が下がった領域によってバランスが取られる。これは、視覚的ディスプレイに特に有利であり得る。これは、空間バンドパスドットが画面上でどのように配置されても、全体的な輝度に影響しないことを意味する。例えば、画像に置いて視差を生じるためにドットの位置をずらすと、ドットの密度が局所的に高くなったり低くなったりし得る。ドットが刺激の局所的な輝度を変化させた場合、その密度変化により、その部分を他の部分よりも著しく明るい部分又は暗い部分であった刺激の領域にする。これは、視差が操作されているディスプレイ内の領域を患者が特定できるような非立体の手がかりを提供し得る。
上述のログガボールドットに加えて、他の空間フィルタされたドットが視覚刺激を構築するために使用され得る。実際には、ログガボールドットは、空間フィルタされたドットの膨大な数の選択肢の1つに過ぎない場合もある。本明細書で使用される視覚刺激を、その振幅スペクトルを制御しながら発展させていくことに特別な関心があり得る。これにより、開発者は、所望の特性を備えた視覚刺激を設計することが可能になり得る。例えば、低視力の患者に有用ではない高い空間周波数の情報は、除去され得る。このような刺激をフーリエ領域又は空間領域で開発することが可能であり得る。
空間フィルタされたドットの別の例は、ガウス差分(DoG)ドットであり得る。図9A~図9Cは、DoGドットを、空間領域において、フーリエ領域において且つ図9Bの中心からエッジまでの半径方向スライスとして取られた振幅スペクトルとしてそれぞれ示す。図9Bから分かるように、DoG要素は、中心部分と周囲部分とを含み得る。
DoGは、画像に対する空間フィルタリングを行うために使用された歴史を有するよく知られた関数である。上述のログガボールと同様に、DoG要素は、視覚刺激におけるドットを直接置き換えるために使用され得る。代わりに、デルタ関数を近似し得るドットで刺激を生成することができ、それらのドットをDoG関数でフィルタリングすることができる。
DoG要素は、あるガウス分布から別のガウス分布を差し引くことにより作成され得る。2つのガウス分布は、同じ平均を有し得るが、異なる標準偏差を有し得る。図10は、中心のガウス分布(灰色の線)から周囲のガウス分布(破線)を差し引くことにより作成されたガウス差分(実線)を示す。
生成されるドットの中心からの各ピクセルの半径方向の距離は、以下の式(2)で与えることができる。ドットの中心は、rx,y=0に設定され得る。
中心のガウス分布は、以下の式(3)で定義することができ、周囲のガウス分布は、以下の式(4)で定義することができる。
σ周囲は、σ中心よりも大きいことができ、この2つのシグマがDoGの形状を制御し得る。DoGは、式(5)を用いて、中心のガウス分布と周囲のガウス分布との差分を取ることにより作成され得る。
d(x,y)=g中心(rx,y,σ中心)-a×g周囲(rx,y,σss周囲) (5)
式(5)において、aは、周囲のガウス分布の相対的な寄与を制御し得る。aの値は、f=0において振幅が最小になるような値を選択することにより、輝度にグローバルな変化がないDoGになるように設定され得る。これは、図9A~図9Cに示されている。したがって、DoGドットでもログガボールドットと同様の振幅スペクトル(図9C参照)を実現することが可能であり得る。
上述の例は、グリッド構成の孤立した空間フィルタされたドットのみを示したが、これらのドットは、他の形態にも構成され得ることを理解されたい。次に、これらを用いて、図13A及び図13Bに示すような空間バンドパス形状を作成することができる。空間バンドパス形状は、空間フィルタされたドット要素と見なされ得る。これは、数学的には、i)特定の形状を形成するように空間フィルタされたドットを配置すること(図13B)、又はii)所望の形状の鮮明な線の画像から始めて、その画像に単一の空間フィルタされたドットを畳み込むこと(図13A)のいずれかと均等である。空間バンドパス形状を生成するための更なる方法は、形状のアウトラインを数学的に定義した後、そのアウトラインの断面が特定の形状を有するようにレンダリングする方法である。これらの断面の2つの取り得る形態は、図8Bに示すログガボール断面又は図9Bに示すDoG断面を利用する。また、後述の他の関数を使用することもできる。
本開示による空間バンドパス形状を有する刺激要素は、ガウス関数の4階微分を適合させることにより作成され得る。このような関数の空間周波数は、以下の式(6)で与えられるように、σによって設定され得る。
式(6)において、fは、振幅スペクトルのピーク空間周波数を制御し得る。そうすると、各位置xについての中心xに対する断面の二乗距離Dsqは、式(7)によって定義され得る。
二乗距離Dsqは、断面Cの各位置での輝度を定義するために使用され得る。Cは、式(8)によって定義され得る。
図11A~図11Dは、式8によって定義された断面を用いて作られた環状形状を有する空間フィルタされたドット要素の一例を示す。図11Aは、環状ドットを空間領域で示す。これは、このような環状ドットを用いて作られた刺激において見えるものである。環状ドットは、2つの幅狭の暗い環が幅広の明るい環を挟んでいる見え方を有する。これは、図11Aの中心を通る水平断面図である図11Cからも分かる。中心の明るい環の正の輝度偏差は、隣接する暗い環の負の輝度偏差によってバランスを取られる。この結果、この刺激をディスプレイに加えたとき、全体的な輝度のオフセットは、発生しない。明るい領域と暗い領域との間の移行は、シャープエッジを感じさせるような高い空間周波数が存在しないため、滑らかに見える。
図11Bは、図11Aのフーリエ変換を示す。空間フィルタされたドットと同様に、刺激エネルギーは原点を中心とした円形の帯状に配置される。振幅スペクトルは、図11Dに提示されている。これは、ログガボール及びガウス差分刺激について先に示したのと同様のバンドパス形態を有する。したがって、環状ドットは、上述の他のドットと同様の利点を提供し得る。
いくつかの実施形態では、環状ドットは、環状ドットの中心に対して各ピクセルの座標を取ることによって生成され得る。いくつかの実施形態では、各ピクセルの座標は、直交座標で与えられ得、環状ドットの中心は、(0,0)であり得る。これらの座標を用いて、式(9)を用いてピクセルごとにドットの中心からの半径方向の距離が計算され得、各半径方向の位置における輝度が、式(10)により、対応するデカルト位置における輝度に関連付けられ得る。

R(x,y,r,σ)=C(rx,y-r,σ) (10)
環状ドットを作成するための上述の方法は、任意の形状のドットの要素を生成するために拡張され得る。例えば、図12A~図12Cは、環状ドット、輪状正方形要素及び輪状十字要素を示す。輪状ドットのアウトラインは、例えば、フーリエのような一連の放射状の周波数パターン成分として数学的に定義されていてもいなくてもよい。
図12Bに示す輪状正方形は、式(9)及び式(10)を用いて上で概説した環状関数と同様に作成され得る。半径の式は、式(9)で与えられるものを若干変更し得、代わりに以下の式(11)を使用し得る。
図12Cに示す輪状十字は、放射状の周波数パターン成分で実現され得る一例である。所与のピクセルにおけるその半径は、そのピクセルの画像の中心の周囲において角度位置に依存するため、その角度を、以下の式(12)に示すように直交x及びy座標から計算する必要がある。
θx,y=atan2(y,x) (12)
したがって、式(10)の環と同様に、その半径によって形状が定義される。ただし、半径は画像におけるθx,yの値ごとに決定される。輪状十字は、以下の式(13)によって生成される。
R=1.4+0.6×sin(3×θx,y)+0.2×sin(9×θx,y)-0.12×sin(15×θx,y) (13)
これらの例に従って、正弦波成分から様々な形状を生成することが可能であることが当業者に認識されるであろう。
式(13)で示したように輪状成分の和を用いて表現することができない形状であっても、空間フィルタされた要素を生成することが可能である。図13Aは、そのようなドットがどのようにして生成され得るかを示す。所望のアウトラインを生成することができ、この例では、アウトラインは、三角形である。アウトラインは、ソース画像としての役割を果たし得る。次いで、アウトラインは、空間バンドパスフィルタカーネルでフィルタリングされ得る。上述のログガボール関数又はDoG関数は、フィルタカーネルとして使用され得る。ソース画像にフィルタカーネルを畳み込んだ結果、所定のアウトラインを有する空間バンドパス輪状形状がもたらされ得る。このようにして多種多様なドットが生成され得ることが当業者に認識されるであろう。いくつかの実施形態では、ドットは、特定の機能のために設計され得る。
上述のドット要素のタイプのいずれかを使用して、例えば図2に示すような視覚刺激200を作成することができる。本開示による視覚刺激については、以下で詳述する。
いくつかの実施形態では、プレースホルダードットで満たされた画像を最初にレンダリングすることにより、視覚刺激200が作成され得る。プレースホルダードットはデルタ関数を近似し得る。次いで、画像には、上述の関数の1つ、例えばログガボール関数を畳み込むことができる。畳み込みでは、すべてのプレースホルダードットを、その位置において空間フィルタされたドット要素202で置き換えることができる。本方法は特に効率的であり得る。代わりに、複数の空間フィルタされたドット要素202を最初にレンダリングした後、ランダムな位置に配置することもできる。これらのステップは、ランダムに配置された空間フィルタされたドット要素202を有する視覚刺激200を生成し得る。
次に、視覚刺激の200を見たときに左眼に提示されるものと右眼に提示されるものとの間に視差感が作成される必要があり得る。視覚刺激200は、このような視差感を生成するために以下のステップを用いて変更され得る。
視差感を与えるために、グリッド204におけるドット202の最終的なx座標が、本明細書では固定平面とも呼ばれる、刺激が提示される画面の表面に対するドット202の所望の視差(又は奥行き)に応じて更に調整され得る。左右の眼のドットを内側にずらす(すなわち左眼のドットを右に、右眼のドットを左に移動させる)と、視差が交差している(すなわちドットが固定平面よりも近くにある)感じを与えることができる。ドット202を外側にずらすと、視差が交差していない(すなわちドットが固定平面よりも遠くにある)感じを与える。図5Aは、刺激における4つのターゲットになり得る領域の設計を示し、ドット202の視差がウェッジ形状の境界内で操作され得ることを示す。これにより、ウェッジが浮いている感じを与える。視覚刺激を見ている患者に課せられたタスクは、ウェッジが刺激のどこで刺激の残りの部分と異なる奥行きに見えるかを特定することを含み得る。視差を大きくして奥行きの差を大きくすることによりタスクを容易にすることができ、奥行きの差を小さくすることによりタスクを難しくすることができる。
図5Aは、ドットの視差に対する制御パターンの例示的な実施形態を示しているに過ぎないことが当業者に認識されるであろう。図5Aに示すウェッジ502に関して上述したように、グリッド204の中のドット202をずらして、当技術分野で知られている任意の形状を生成することができる。
図5B~図5Dは、ターゲット領域の他の実施形態を示す。図5Bは4つの記号、すなわち五角形、星形、三角形及び正方形を示す。いくつかの実施形態では、ターゲット領域には、これらの記号又は当技術分野で知られている任意の他の記号の1つの形状を与えることができる。患者は、記号を識別するか、記号の位置を教えるか、又は記号が視覚刺激の残りの部分の前方に浮かんでいるように見えるか若しくは後方に浮かんでいるように見えるかを判定するように求められ得る。図5Cは、文字Eを4つの異なる向きで示す。いくつかの実施形態では、ターゲット領域は、向きを明確に認識できる文字又は他の記号の形状を与えられ得る。患者は、記号の位置及び/若しくは向きを識別するか、又は記号が視覚刺激の残りの部分の前方に浮かんでいるように見えるか若しくは後方に浮かんでいるように見えるかを判定するように求められ得る。図5Dは、4つの異なる文字を示す。いくつかの実施形態では、ターゲット領域は、文字又は数字の形状を与えられ得、患者は、文字又は数字を識別及び/又は特定するか、又は記号が視覚刺激の残りの部分の前方に浮かんでいるように見えるか若しくは後方に浮かんでいるように見えるかを判定するように求められ得る。
図15A~図15Dは、本開示による例示的な視覚表示を示す。これらの図に示されている表示は、図2に示されている表示と同様であり得る。具体的には、視覚表示は、グリッドの上に最初に配置され、次いでランダムな量だけオフセットされ、最後に両眼に見えるものの間に視差を生じさせるようにサブセットをオフセットした複数のドットの要素を含み得る。図15Cは、表示デバイス上で患者に表示されるはずの視覚表示を示す。患者は、赤色のレンズを左眼の上に、緑色又は青色のレンズを右眼の上にしてメガネをかけて視覚表示を見る。いくつかの実施形態では、異なるメガネ、例えば異なる色のレンズを備えたメガネが使用され得る。図15A及び図15Bは、左眼及び右眼が個別に何を見ているかをそれぞれ示す。図15Dは、立体視のできる患者が、メガネをかけて図15Cを見たときに見るはずのものを示す。すなわち、患者は、表示デバイスのフレームの前方にオフセットされた視覚表示のウェッジ形状部分を見る。
図15A~図15Dから、このような検査で不正を行うことは、難しいことに留意されたい。色付きメガネをかけた立体視のできる患者が見たときにページから延びるウェッジ形状領域は、図15A~図15Cを見たとき、いかなる他の手段でも識別することができない。むしろ、視覚刺激のすべての領域が、ランダムに配置されたドット要素を含むように見え、図15Aに示す左眼用の刺激と、図15Bに示す右眼用の刺激との間の差分を容易に検出できない。
デジタルディスプレイ上に提示されたいくつかの従来の立体視検査は、刺激形体を整数個のピクセルだけずらすことで実現され得る視差においてのみ刺激を提示するように自ら制限していた(例えば、Hess,To,Zhou,Wang&Cooperstock,2015.Stereo vision:the haves and have-nots.i-Perception 6,1-5; Rodriguez-Vallejo,Llorens-Quintana,Montagud,Furlan&Monsoriu,2016.Fast and reliable stereopsis measurement at multiple distances with iPad.arXiv 1609.06669).これにより、検査され得る視差の範囲及び数が大幅に制限される。これは、検査され得る視差が、使用されるデバイスの特性に依存することも意味し、これは、複数のデバイスで実行され得る検査を作成するには不利である。より正確な視差を生成するために、ドット202を整数のピクセル数ではない量だけずらすことが望ましい場合がある。例えば、非常に小さい視差は、ドット202を1ピクセル未満だけずらす必要があり得る。これを実現するために、サブピクセル補間が使用され得る。しかしながら、これには、従来の検査で使用されていたハードエッジ刺激では、奥行き方向に提示されるドットがぼやけるという副次的影響があった。この非立体の手がかりにより、患者は、不正を行うことが可能になり得る。本明細書で提案される設計は、2つの方法でこの問題を回避している。まず、本開示の空間フィルタされたドットの202の固有の「ぼんやり」とした見え方により、サブピクセル補間によって入り込んだいかなるわずかなブラーも認識することがかなり難しくなる。次に、ターゲットウェッジ502を前方(交差視差)に、背景を後方(非交差視差)に両方とも同じ量だけ移動させることにより、奥行きを提案された刺激に組み込むことができる。これは、刺激中のすべてのドット202に同じ程度の補間が適用されることを意味する。
(図1のステップ104において)刺激が被検者に提示されると、被検者の眼を通過した画像は、被検者の網膜に到達する前に、被検者の眼の光学的伝達関数によってフィルタリングされる。これには、あらゆる入力をぼかす効果がある。サブピクセル補間では、画面上の2つのピクセル間に配置されているように(光学ブラー後)見える刺激を提示することにより、これを利用する。ディスプレイ上のピクセル間隔に比べて光学ブラーが比較的広い場合、これにより画面の解像度限界未満の視差を提示できる。この補完は、提案されているログガボールドット202に適用した場合の方が、ハードエッジピクセルドットに適用した場合よりも、所望の視差(サブピクセル補間がエミュレートしている視差)で提示される画像により良く近似することが判明した。
エッジがぼやけた、上記のタイプの空間フィルタされたドット要素は、サブピクセル補間を実現するために特に有利であり得ることが当業者に認識されるであろう。サブピクセル補間により、ハードエッジ視覚刺激を使用した場合よりも、ドットの202をより細かくずらすことが可能になり得る。特に、空間フィルタされたドット要素の中心は、サブピクセル単位で移動させることが可能であり得る。このような利点は、任意のタイプの空間フィルタされたドット要素を使用して実現され得る。対照的に、ハードエッジ要素は、ピクセル単位でのみ移動でき、それにより表示されているディスプレイの解像度によって制限され得る。
ここで、再び図1を参照して、視覚刺激を被検者に提示するステップ104について更に説明する。視覚刺激は、被検者の各眼に異なる画像を示すことを可能にする任意の適切な両眼分離視構成にレンダリングされ得る。特に、視覚刺激は、被検者に提供された表示システムを使用して提示され得る。例えば、視覚刺激は、電子デバイス上(例えば、デスクトップコンピュータ、ポータブルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータの画面上、ヘッドマウントディスプレイ上又はレンチキュラディスプレイ上など)でレンダリングされ得る。いくつかの実施形態では、視覚刺激は、専用のメガネを使用して見ることができる。電子デバイスは、刺激の提示を例示的に制御し、より具体的には被検者の立体視閾値を特定するための適応手順を用いて、被検者に提示される視差を制御する。特に、デバイスは、取得された立体視閾値に対する視力の影響を低減するために、空間フィルタされたドット要素から構成された刺激を提示する。次いで、デバイスは、刺激の提示後に被検者から得られたデータを、被検者のデータから計算された閾値の信頼性の尺度(誤差の測定値)も取得する最尤ベースのフィッティング手順を用いて解析する(図1のステップ106)。
立体視視差から奥行き感をもたらすために、ステップ104において、適切な3D表示デバイス及び/又はシステムを使用して被検者の両眼に異なる画像が示される。一実施形態では、これは、上述のように、ステップ104において、コンピュータに関連付けられた画面上に刺激を提示することによって実現され得る。例えば、リフレッシュレートが120Hzである液晶ディスプレイ(LCD)コンピュータモニタが使用され得る。画面は、NVIDIA 3D Vision(登録商標)2システムなどの任意の適切なシステムを介して、被検者が提示された視覚刺激を見るために使用する専用メガネと同期され得る。一実施形態では、ワイヤレスシャッタメガネが使用される。ただし、他の適切なメガネ(例えば、強誘電性液晶メガネ)が適用され得、またこれらのメガネは、無線か否かを問わず画面に接続され得ることを理解されたい。メガネの左右の眼の「開閉」に合わせて、画面上の左右の眼の画像を交互に表示することにより、同じ画面上に示される刺激によって被検者の眼を別々に刺激することができる。このような立体視検査は、任意の適切なプログラミング言語(Matlab/Octave、Pythonなど)を用いて記述され得、画面上への刺激の提示は、任意の適切なツールボックス(Matlab/Octave用のPsychtoolboxなど)を使用して又は特注のソフトウェアによって制御され得る。
別の実施形態では、立体視検査は、携帯型又はポータブル型のコンピューティングデバイス(例えば、タブレットコンピュータ)上に提示され得、刺激の提示は、赤色/緑色アナグリフを用いて実現され得る。刺激は、赤色又は緑色のカラーチャンネルから情報を除去することにより、左眼版及び右眼版で生成され得る。次いで、結果として得られる2つの画像は、適切なコンピュータソフトウェアを用いて重ね合わされ得る。被検者が赤色/緑色フィルタの3Dメガネをかけた状態で見ると、被検者の両眼は、別々の映像を(多少のクロストークを伴って)見ることができる。他の実施形態が適用され得ることを理解されたい。例えば、立体視検査は、レンチキュラ、偏光若しくは二色性のタブレット上において又は二色性の投影システムを使用して提示され得る。
更に別の実施形態では、立体視検査は、ヘッドマウントディスプレイ上に提示され得る。例えば、ステップ104において被検者の両眼に刺激を提示するために、Oculus Riftバーチャルリアリティヘッドセットが使用され得る。本実施形態では、提示された視覚刺激を見るのに、専用のメガネは、必要とされない。
本明細書で説明される立体視検査は、(上述のような)静的な刺激又は動的な刺激を用いて開発され得ることを理解されたい。動的な刺激の場合、ドット(図2の参照番号202)は、ランダムな期間(例えば、100~300ミリ秒)だけ(例えば、デバイスの画面上に)提示された後に消える。ドット202が消えるたびに、別の位置に(刺激中でのその位置に応じた適切な視差を有して)現れる新しいドット202で置き換わる。この動的な刺激は、静的な刺激よりも多くの情報を含むことができ、それによって被検者が所与の立体視タスクを実行することを支援し得る。加えて、動的な刺激は、ターゲットの位置を特定することを促進する非立体の手がかりがないか、又は被検者が刺激を精査する能力を低下させ得る。これにより、測定された閾値が、被検者の立体視視差に対する感度のみを反映していることが更に確実になる。
一実施形態では、被検者によって行われる立体視タスクが、追加的な非立体の手がかりと共に導入されて、立体視が良好ではない被検者が検査開始前にタスクの仕組みを学べるようにしている。非立体の手がかりを伴う追加的な試行が検査中にランダムに導入されることがあるが、これは、例えば、立体視が良好ではない子供がタスクの実行を継続しようとする動機となる。また、眼位異常の被検者には、刺激を位置合わせするための組み込み調整が存在し得る。
本明細書で説明される立体視検査は、被検者が4つの位置の1つにターゲットを含む刺激を提示される一連の試行から構成される。各試行において、被検者は、ドットの視差の変調によって定義されるターゲットがいずれの位置にあるかを選択するように促され得る(図2の参照番号202)。被検者がターゲットの位置を確信していない試行では、被検者は、推測するように指示され得る。デスクトップコンピュータ版の検査(上記)では、被検者は、キーパッドのボタンを押すことにより回答し得る。タブレットコンピュータ版の検査(上記)では、被検者は、ターゲットの位置において画面をタップし得る。この検査は、被検者からの口頭での応答(例えば、「上」、「下」、「左」及び「右」)を受け取るようにも拡張され得ることを理解されたい。
回答後、被検者に以下の刺激が提示される。刺激の視差は、被検者の成功には立体視タスクをより難しくして(視差を小さくして)対応し、失敗には立体視タスクをより簡単にして(視差を大きくして)対応するステアケースルーチンの対によって制御され得る。各試行後、刺激の視差が記録され、ターゲットの位置が正常に識別されたか否かも記録される。これは、被検者がターゲットを確実に識別できる視差を計算するために後に使用される。また、ステアケースの反転(被検者が誤答から正答に又は正答から誤答に移行したときの視差)から計算された立体視閾値のオンライン概算推定値を得ることもできる。
各検査セッションの最初の数回の試行では、刺激は、ターゲットの位置の追加的な手がかりを特徴とし得る。非ターゲット領域のドット202のコントラストの大きさが小さくなり、それにより立体視の感度がなくてもターゲットが依然として見える。これは、実験で被検者に求められるタスクをどのように実行するかについて被検者を訓練することを促進するために行われ得る。また、上記のように、試行には、立体盲の被検者のモチベーションを維持するために、検査中に追加的な手がかりがランダムに導入され得る。これらの試行からのデータは、立体視機能の解析を行う前に廃棄され得る。
各ステアケースは、被検者が回答した試行の数と、(タスクが易化から難化に又は難化から易化に切り替わる)反転の数とを記録する。最大試行数又は最大反転数のいずれかに到達すると、ステアケースは、終了する。両方のステアケースが終了すると、データ収集の主要部分が完了する。
また、閾値の何倍か(例えば、閾値の3倍)で、交差視差と非交差視差とを識別する被検者の能力の更なる検査を行うことも可能であり得る。この場合、視差のあるウェッジが(図5のように)4つのターゲット位置のすべてに存在し、背景のドットは、視差ゼロになっている。そのうちの3つのウェッジの視差は、ある1つの方向(交差又は非交差)を向き、残りの異質ウェッジの視差は、他の方向を向く。その後、被検者は異質ウェッジを特定する。これは、被検者の回答数が一定数(例えば、12)に達するか、又はより少ない正答の数(例えば、6)に達するまで検査する。その後、被検者の行動は、この交差/非交差視差識別タスクの成績の尺度に変換され得る。
次いで、実験中に(図1のステップ106において)収集されたデータは、任意の適切な方法で提示され得る。図6A~図6Cは、収集されたデータを提示及び解析する1つの方法を示す。一実施形態では、収集されたデータは、3つの列、すなわち第1の列に刺激の視差(秒角)、第2の列に各視差において検査された試行数及び第3の列に各視差における正答の数を有するテーブルを形成する。次いで、図6Aに示すように、本明細書で上述したように任意の適切なフィッティングルーチンを用いて、データが適切な心理測定関数(ロジスティック関数など)602でフィッティングされ得る。心理測定関数602のフィッティングは、被検者の視差閾値の推定値を出力する。また、ブートストラップ法を用いて、閾値推定値の標準誤差及び信頼区間を計算することもできる。
更に、その閾値及び誤差を使用して、通常の解析が失敗し、よりロバストな二次解析からの尺度を代わりに使用すべきときを評価することができる。この二次解析は、心理測定関数のフィッティングから取得され得る閾値の範囲との合成尺度を形成する成績の尺度を与えるために、各視差において患者が達成した正解率スコアに対して計算を行うことができる。成績が改善されると、患者は、尺度のその部分から、患者の成績が心理測定関数で特徴付けられ得る部分に移行することができる。
換言すれば、一部の被検者について、602のように心理測定関数のフィッティングを正常に制約することができない場合があることを理解されたい。この場合、閾値の推定値に関連付けられた誤差が大きくなる。しかしながら、このような場合でも、被検者の成績を何らかの尺度で提供し得ることは、有用であり得る。上述のように、このような場合、ロバストな解析が必要とされ得る。いくつかの実施形態では、適切にロバストな尺度は、被検者の正解率データ(任意の高いx値まで多角形を水平に延ばした追加の右端の点を含む)と、チャンスレベルの成績を表す線(本明細書では25%の「推測」線とも呼ばれる)との間の面積を計算することにより導出され得る。この面積は、台形積分を用いて計算され得る。図6Bは、ロバストな面積ベースの測定方法を示す。図6Bでは、x軸をlog2変換した後に面積が計算され得る。外れ値が面積の計算に不適切に影響することを防ぐために、試行毎の生データからノンパラメトリックブートストラップ法が実行され得、それらの再サンプリングされたブートストラップデータセットから計算された面積中央値が使用され得る。計算された面積は、フィッティングされた心理測定関数閾値と高い相関があることが判明した。心理測定関数のフィッティングからの閾値及び誤差は、通常の解析(ロジスティック関数のフィッティングなど)が失敗し、よりロバストな解析からの尺度を代わりに使用すべきときを評価するために使用され得る。図6Bに示す台形積分法は、例示的な外挿法に過ぎないことが当業者に認識されるであろう。本開示の範囲を逸脱することなく、関数をフィッティングできないデータを解析するために他の方法を使用することができる。
更に、この二次尺度を利用して、合成成績尺度(又は合成成績軸)を作成することができる。その尺度は、602の心理測定関数から推定された閾値に(所与の最大値まで)対応する第1の部分と、尺度がよりロバストな解析からの値を含むように拡張される第2の部分とを有し得る。図6Cは、この合成尺度を示し、第1の部分は、心理測定関数をフィッティングすることにより測定され得る成績のレベルを与える。尺度の第2の部分は、閾値を外挿し、尺度のその部分における被検者の位置を囲まれた面積による方法を使用して決定する。成績が改善されると、患者は、尺度のその部分から、患者の成績が心理測定関数で特徴付けられ得る部分に移行することができる。
したがって、一実施形態では、被検者データの解析の全体的な結果は、(図1のステップ106において実行され、本明細書で上述したように)、(1)検査実施者が被検者の成績を把握できる602のような心理測定関数のグラフ、(2)立体視視差を検出するための閾値の推定値及びそれに伴う標準誤差及び信頼区間、(3)データのフィッティングができなかった被検者の立体視能力のバックアップ指標として使用される、被検者のデータポイントと25%推測線との間の面積から導出された尺度、並びに(4)6/6(すなわち満点)~0/12(すなわち3/12などのチャンスレベル未満のスコア)の奥行き方向識別タスクのスコアからなり得る。
図6A~図6Cに示され、上述した方法は、立体視の任意のタイプの検査に使用され得ることが当業者に認識されるであろう。すなわち、データは、異なる視差レベルにおいて収集されて、各視差レベルにおける患者の成績を示すことができる。次いで、図6に示すように、本明細書で上述した任意の適切なフィッティングルーチンを用いて、データが適切なロジスティック心理測定関数602でフィッティングされ得る。収集されたデータは、本明細書で述べた立体視検査からのものであり得るか、又は当技術分野で知られている任意の他のタイプの立体視検査からのものであり得る。このような解析により、新しい検査方法及び従来の検査方法を使用して、患者からより正確なデータを収集することが可能になり得る。
本明細書で説明されるシステム及び方法は、視野の様々な位置における立体視能力の測定を行うように更に拡張され得る。これは、視差に対する感度が局所的に低下する病気の診断ツールとしての役割を果たし得る。例えば、片方の眼の網膜に影響を与える疾患のために、被検者は、影響を受けた位置の視差情報を使用することができなくなる。これにより、網膜の変形を本来可能であるよりも早い段階で特定することが可能になり得る。
上述のように、本開示は、患者が画像の視差から奥行きを検出する能力を測定する。視差から奥行きを知覚するために、両眼の網膜の対応する領域からの矛盾しない入力が必要となる。網膜の病気により、一方の眼の出力の質が低下する(又は何らかの理由で他方の眼の出力と一致しなくなる)と、低下した位置の立体視が障害される。このように網膜を劣化させ得る疾患の例としては、黄斑変性症、緑内障及び糖尿病性網膜症が挙げられる。これらの疾患の適切な治療には、早期発見及び疾患の進行状況をモニタできる能力の両方が有効である。現在の臨床診療では、視野の様々な領域の健康状態が様々な方法で評価され得る。これらには、正方形のグリッドを患者に提示して、その外観の異常を報告してもらうアムスラーグリッドが含まれる。優先的超視力視野計測は、同様の原理に基づいて機能し、患者にドットの列を提示し、直線からのずれを指摘してもらう。これらの検査は、両方とも患者による自らの視覚の主観的な報告に依拠している。また、患者は、ターゲット(点滅光又は他の輝度コントラスト刺激)を視野内の異なる位置に提示され、各位置におけるターゲットを検出する能力を採点される視野検査もある。これらの検査では、知覚対象が見えるが、歪んでいる場合又は歪んだ領域若しくは反応しない領域を後の脳領域が「知覚的に補う」場合について特定しない。更に、各眼を別々に検査する必要がある。
本開示による方法は、両眼視差に対する感度を使用して、正常な両眼視で期待されるよりも立体視力が著しく劣る視野の領域を特定する。これは、片方又は両眼の網膜の異常がその位置の視力に影響を与えていることを示し得る。奥行きの知覚をもたらす位置のずれは、極めて小さいため、本検査は、そのずれを妨げる比較的小さい網膜の変化を検知するはずである。本方法は、視野の対象領域を短時間で検査するための最適なアルゴリズムに基づいている。また、本検査は、両眼を同時に検査することにより、患者が更なるスクリーニングを必要とするか否かを特定するために必要な時間を更に短縮できるという利点も有する。視野全体で得られた感度のマップは、異常な知覚対象を見た位置の患者の報告に依拠していない。そうではなく、本検査は、各位置において立体視視差を見る能力のより客観的な検査である。
視野全体の立体視能力の検査は、単一の視差において、被検者が最初の検査でその視差を確実に検出できることを確認した後に実施され得る。一実施形態では、ターゲットは、固定点の周囲の10箇所に提示されたディスクであり得る。各試行において、被検者は、1~4つのディスクを示され得る。被検者は、目にしたディスクの数を回答し得る。次いで、エントロピー最小化アルゴリズムは、被検者がいずれのディスクを一貫して数え損ねているかを試行ごとに算定することができる。これにより、プログラムは、更なる検査のためにその位置(すなわち欠陥があると思われる位置)に集中できる。
いくつかの実施形態では、異なる位置において立体視能力を測定するシステム及び方法は、黄斑変性症、糖尿病性網膜症又は眼の非対称な変性を引き起こす他の病気を測定するために使用され得る。
いくつかの実施形態では、視野全体の検査が複数の視差で実施され得る。例えば、上述のディスクを使用した検査方法全体が複数の視差において実行され得る。このような検査は、患者が視野の各位置において認識することができる視差を判定し得る。したがって、これは、眼の立体視能力のマップを作ることを可能にし得る。このマップにより、変性が生じている可能性がある弱い領域を特定することが可能になり得る。いくつかの実施形態では、視野全体の検査が単一の視差で実施され得る。このような検査には、例えば、ターゲットのサイズ又はターゲットを表示する時間の長さなど、他の変形形態が含まれ得る。これらの検査は、異なる領域における能力の閾値を確立することも可能であり得る。したがって、本システム及び方法は、弱点/強さの領域を特定できるだけでなく、眼の視野全体の異なる領域について弱点/強さを測定することもできる。
いくつかの実施形態では、検査は、眼が異なる強さを有する領域を特定し得る。これは、片方の眼がその位置で損傷/負傷/変性されていることを示し得る。本検査は、いずれの眼が変性されているかを示すことができるか、又は他のイメージング又は検査手順が、いずれの眼が変性されているかを判定するために使用され得る。
図7は、図1を参照して上述した方法100を実施するためのコンピューティングデバイス700の例示的な実施形態である。コンピューティングデバイス700は、処理ユニット702と、コンピュータ実行可能命令706をその中に格納しているメモリ704とを含む。処理ユニット702は、命令706がコンピューティングデバイス700又は他のプログラマブル装置によって実行されたとき、本明細書に記載された方法で指定された機能/行為/ステップを実行させ得るように、一連のステップを実行させるように構成された任意の適切なデバイスを含み得る。処理ユニット702は、例えば、任意のタイプの汎用マイクロプロセッサ若しくはマイクロコントローラ、デジタル信号処理(DSP)プロセッサ、CPU、集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、再構成可能なプロセッサ、他の適切にプログラムされた若しくはプログラム可能な論理回路又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
メモリ704は、任意の適切な既知又は他の機械可読記憶媒体を含み得る。メモリ704は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体、例えば、限定されないが、電子、磁気、光学、電磁、赤外線若しくは半導体のシステム、装置若しくはデバイス又は前述の任意の適切な組み合わせを含み得る。メモリ704は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気光学メモリ、磁気光学メモリ、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)又は強誘電体RAM(FRAM)など、デバイスの内部又は外部に配置された任意のタイプのコンピュータメモリの適切な組み合わせを含み得る。メモリ704は、処理ユニット702によって実行可能な機械可読命令706を取得可能に格納するのに適した任意の記憶手段(例えば、デバイス)を含み得る。
ブロック図では、異なるデータ信号の接続を介して互いに通信する個別のコンポーネントのグループとして示されているが、本実施形態は、ハードウェアコンポーネントとソフトウェアコンポーネントとの組み合わせによって提供され、一部のコンポーネントは、ハードウェア又はソフトウェアシステムの所与の機能又は動作によって実施され、図示されたデータパスの多くは、コンピュータアプリケーション又はオペレーティングシステム内のデータ通信によって実施されることが当業者に理解されるであろう。したがって、図示された構造は、本実施形態を教示する効率上、提供されたものである。
図14は、上記の形状のいずれかを使用し得る視覚刺激の代替的な実施形態を示す。特に、この視覚刺激は、環状ドット又は図11~図12に示すような任意の形状のドットを使用し得る。
立体視検査の変形形態において、図11A~図11Bに記載されているような環状ドットが使用され得る。変形形態の刺激テストでは、図14に示すような両眼提示を用いて、被検者に4つの環が提示され得る。「左眼用の画像」は、左眼に提示され、「右眼用の画像」は、右眼に提示され得る。これは、2つの画面を使用することにより、上述のような専用のメガネを使用することにより、又は当技術分野で知られている任意の他の手段を使用することにより行われ得る。環を立体視視差で提示するために、環の位置は、ずらされ得る。両方の画像は、視差ゼロに設定され得る、刺激環を囲むパターン付きの環を含み得る。パターン付きの環は、基準平面を定義し得る。環を見ている患者は、いずれの環が他の環と異なる奥行き平面にあるかを検出することをタスクとされ得る。図14に示す例示的な実施形態では、左端の環がターゲットであり得る。この立体視検査では、図12A~図12Cに示すような任意の形状のドットも使用され得る。
この立体視検査は、上述のドットを用いて調査することが困難な問題を調査するために使用され得る。例えば、環状ドットは、ランダムドットの立体視検査に必要とされるよりも小さい画面で生成され得る。また、両眼が見た環の対応関係は、ランダムドットの刺激の場合よりも曖昧さが少なくなり得る。ステアケースルーチンなどの測定手順並びに信頼区間を得るためのフィッティング及びブートストラップなどの解析は、ランダムドットを用いたバージョンで使用されたものと同様であり得る。
上述の方法及びシステムは、いくつかの利点をもたらし得る。特に、本方法及びシステムは、立体視検査における不正を防ぎ得る。上述のように、ランダムドットの検査は、両眼間で大部分が同じであるが、ごく一部のドットがずらされている複数のドットを含み得る。更に、ドットは、ぼやけたエッジを有し得る。同様に、上述の環もエッジが不明瞭であり、輝度が平均してゼロである。したがって、ランダムドットの検査及び環状の検査の両方において、患者の立体視以外の手段でターゲットの答えを認識することは、難しくなり得る。したがって、立体視を有さない患者は、正答できず、立体視を有する患者は、正答する。これにより、偽陰性又は偽陽性を防ぐことができ、より正確な検査とすることができる。また、これにより、医療従事者や他のオペレータが検査を監督しない遠隔医療又はスクリーニングの用途でも検査の価値が高まり得る。これにより、検査を使用できる患者の範囲が広がり得る。
更に、本明細書に開示される方法及びシステムは、従来のシステム及び方法よりも低視力の患者に適し得る。図4A~図4Fに示すように、低視力の患者は、空間フィルタされたドットの画像を見たときの方が、ハードエッジドットの画像を見たときよりも欠乏感が少なくなる。空間フィルタされたドットのエッジが既にぼやけているため、患者は、高周波の情報が失われることによって不利益を被らない。これにより、これらが低視力の患者に対して、低視力の矯正又は補償をすることなく使用され得る。これにより、本システム及び方法が使用され得る潜在的な患者が広がり得、且つ/又は視力矯正のための追加的な工程なしに使用され得る。ドットのバンドパスの性質は、異なる空間尺度における立体視を評価するために、様々な「ピーク」空間周波数での検査の可能性を更に広げる。
更に、本明細書で開示される方法及びシステムは、視覚刺激の要素をサブピクセル単位で移動させることができる。これにより、より正確な立体視機能の測定を行うことが可能になり得る。特に、患者が立体視できる状態から、立体視できない状態に移行する時点を特定することが可能になり得る。本明細書に開示される解析方法は、様々な状況において、様々な検査を使用してそのような精密な測定を行うことを更に可能にし得る。
本発明は、方法として実行することができ、システムとして具現化することができ、且つ/又はコンピュータ可読媒体上で実施することができることに留意されたい。上述の本発明の実施形態は、例示的なものに過ぎないことが意図されている。したがって、本発明の範囲は、添付の請求項の範囲によってのみ限定されることが意図されている。

Claims (13)

  1. 立体視測定のためのコンピュータ実施方法であって、処理ユニットと、表示デバイスと、前記処理ユニットに通信可能に結合されたメモリとを含むコンピューティングデバイスにおいて、
    三次元視覚刺激を提供するステップであって、前記三次元視覚刺激は、立体視機能を両眼分離構成にするように構成された1以上の空間フィルタされた要素から構成され、前記1以上の空間フィルタされた要素は、高い空間周波数領域及び低い空間周波数領域を除去するバンドパスフィルタを使用してフィルタリングされるものであり、ここにおいて、前記三次元視覚刺激を提供するステップは、
    1以上のプレースホルダードットをグリッド上に配置するステップ
    前記1以上のプレースホルダードットのそれぞれをランダムな量だけ移動させるステップ及び前記プレースホルダードットに、前記1以上の空間フィルタされた要素を生成するための関数を畳み込むステップによってドットのエッジがぼやけた三次元視覚刺激を生成するステップと、
    前記表示デバイスを介して前記三次元視覚刺激をユーザに表示するステップと、
    前記三次元視覚刺激を前記ユーザに表示する間、
    前記表示デバイスを介して前記三次元視覚刺激に対応するタスクを表示するステップと、
    前記三次元視覚刺激に対応する、前記表示されたタスクを実行するための前記1以上の入力セットを受信するステップとを含み、
    三次元視覚刺激に対応する、前記表示されたタスクを実行するための前記1以上の入力セットの受信に応答して、前記表示されたタスクを実行するための前記1以上の入力セットに関連付けられたデータを保存し、
    前記表示されたタスクを実行するための前記1以上の入力セットに関連付けられたデータを保存した後、
    前記保存されたデータに基づいて前記ユーザの立体視能力を判定するステップであって、前記ユーザの前記立体視能力を判定することは、所定の関数に基づいて、前記ユーザが立体視できる閾値を決定すること、および、前記決定された閾値に関連する誤差を決定することを含むステップと、
    前記ユーザの前記立体視能力の前記判定の結果を出力するステップと
    を含む前記コンピュータ実施方法。
  2. 前記三次元視覚刺激を提供するステップは、
    前記三次元視覚刺激を生成するステップ、及び
    前記メモリから前記三次元視覚刺激を取得するステップ
    の1つ又は複数を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記空間フィルタされた要素は、空間フィルタされたドット要素である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記空間フィルタされたドット要素は、等方ログガボールドット要素、ガウス差分ドット要素、環状ドット要素、空間フィルタと画像オブジェクトとの畳み込み及び少なくとも2つの色調の要素からなる群から選択される1つ又は複数の要素を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記三次元視覚刺激を提供するステップは、前記空間フィルタされたドット要素をグリッド上に配置し、その後、前記空間フィルタされたドット要素のそれぞれをランダムな量だけオフセットすることによって前記三次元視覚刺激を生成するステップを含む、請求項3又は4に記載の方法。
  6. 前記空間フィルタされたドット要素の1つ又は複数は、サブピクセルの視差で前記要素を提示するために、前記表示デバイスのピクセルからオフセットされた中心を有する、請求項5に記載の方法。
  7. 前記1以上の空間フィルタされた要素の部分は、第1の眼のための第1の位置及び第2の眼のための第2の位置に現れ、及び前記部分は、前記三次元視覚刺激の単一の領域に配置される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記1以上の空間フィルタされた要素の1つ又は複数は、前記1以上の空間フィルタされた要素の2つ以上からオフセットされて現れる、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記三次元視覚刺激を提供するステップであって、前記三次元視覚刺激のすべては、第1の視差を有する、ステップと、
    前記三次元視覚刺激を前記ユーザに表示するステップと、
    前記生成された三次元視覚刺激に関連するタスクを表示するステップと、
    前記生成された三次元視覚刺激に関連する前記表示されたタスクを実行するための前記1以上の入力セットを受信するステップと、
    前記表示されたタスクを実行するための前記1以上の入力セットに関連するデータを保存するステップと、
    前記保存されたデータに基づいて、前記ユーザの前記立体視能力を判定するステップと
    を繰り返すことを更に含む請求項に記載の方法。
  10. 前記所定の関数は、ロジスティック心理測定関数であり、
    各視差における前記ユーザの前記立体視能力を保存し、且つ前記ロジスティック心理測定関数を各視差における前記立体能力に対する前記視差のプロットにフィッティングするステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記所定の関数は、ロジスティック心理測定関数であり、前記関連する誤差は、ブートストラップ法を通して判定される、請求項1に記載の方法。
  12. コンピュータ可読媒体であって、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサによって実行可能なプログラムコードを格納したコンピュータ可読媒体。
  13. 立体視測定のためのシステムであって、
    処理ユニットと、
    前記処理ユニットに通信可能に結合されたメモリであって、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法を実行するために前記処理ユニットによって実行可能なコンピュータ可読プログラム命令を含むメモリと
    を含むシステム。
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