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JP7639522B2 - 車両の車体構造及びその車体製造方法 - Google Patents
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JP7639522B2 - 車両の車体構造及びその車体製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アウタ部材の車幅方向内側に固定され且つ車幅方向に略直交するアウタ面部を有するアウタ側部材と、インナ部材の車幅方向外側に固定され且つ車幅方向に略直交すると共にアウタ面部に対向したインナ面部を有するインナ側部材とを備えた車両の車体構造及びその車体製造方法に関する。
従来より、フロアフレーム、サイドシル、ピラー、ルーフサイドレール、及びフロアクロスメンバ等の車両用骨格部材は、1又は2以上の部材により形成され、長手方向に延びる閉断面を有するように構成される。これら骨格部材の閉断面内部には、乗員の乗り心地を向上させるため、粘弾性特性を備えた合成樹脂製の振動減衰部材が配置されている。
振動減衰部材の振動減衰メカニズムは、骨格部材の捩れ変位に基づき変換された歪エネルギーを振動減衰部材(材料)の内部に剪断歪として一旦蓄えた後、蓄積された歪エネルギーの一部を熱エネルギーとして散逸することにより振動を減衰している。
特許文献1の車両の車体構造は、協働して閉断面を形成するサイドシルインナ及びサイドシルアウタレインと、サイドシルの閉断面を車幅方向に仕切るセンタピラーインナと、サイドシルインナとセンタピラーインナとの間に配置され且つサイドシルインナに接合されるパネル接合部とセンタピラーインナに接合されるフランジ部とを備えたバルクヘッドとを有する。このバルクヘッドは、パネル接合部がサイドシルインナに当接結合された剛結合部と、フランジ部がセンタピラーインナに振動減衰部材を介して結合された柔結合部とを含み、センタピラーインナは、柔結合部の近傍から車幅方向外側に延びてサイドシルアウタレインに接合される延長部を備えている。
一般に、車体段階における製造方法は、車体外側部分に相当するアウタ組立体や車体内側部分に相当するインナ組立体等各組立体を作成する組立体形成工程と、これらの組立体を夫々連結接合して車両状態の車体に相当する組立連結体を作成する組立連結体形成工程と、作成された組立連結体を電着液槽に浸漬すると共に浸漬後の組立連結体を焼付乾燥させる電着塗装工程等を主な手順としている。アウタ組立体は、ルーフアッシやサイドフレームアッシ等から構成され、インナ組立体は、アンダボディアッシ等から構成される。
特開2017-043137号公報
特許文献1の車両の車体構造は、アウタ側部材であるセンタピラーインナとインナ側部材であるバルクヘッドのフランジ部との隙間に振動減衰部材を充填することで、車両走行中、サイドシルの捩れ変位を用いてフロアパネル等に生じる振動を減衰している。
しかし、特許文献1の技術では、本来、振動減衰部材が有する振動減衰機能を十分に発揮できない虞がある。
通常、サイドフレームアッシは、アウタ側部材としてのセンタピラーインナやサイドシルアウタ等によって構成される。また、アンダボディアッシは、インナ側部材としてのバルクヘッド(節部材)を含むサイドシルインナやフロアパネル等によって構成される。
そして、後工程である接着部材塗布工程にて、バルクヘッドのフランジ部(インナ面部)に接着機能を備えた振動減衰部材を塗布した後、組立連結体形成工程にて、フランジ部とセンタピラーインナとを振動減衰部材を介して接着するようにアンダボディアッシとサイドフレームアッシとを連結して電着塗装前の組立連結体、所謂車両状態の車体を形成する。
一方、アンダボディアッシ等の大型部品には、各構成部材の公差が累積される。
このような大型部品同士を組立(連結)する場合、大型部品の連結部分に各々の累積公差が集中するため、組立終了状態(車両状態の車体)において、フランジ部のインナ面部とセンタピラーインナのアウタ面部とが離隔して離隔距離の著しい増加が懸念される。
振動減衰部材の塗布量が少なく、インナ面部とアウタ面部との間の隙間に振動減衰部材が十分に充填されていない場合、振動減衰部材に捩れ変位が伝達されないことから歪エネルギーの蓄積が難しく、振動減衰部材は振動減衰機能を発揮することができない。
そこで、接着部材塗布工程において、インナ面部とアウタ面部との間の離隔距離が最大公差である場合を予め想定して両面部間の接続に十分な量の振動減衰部材を塗布することが考えられる。
最大公差時の車両状態の車体におけるインナ面部とアウタ面部とを接続可能な量の振動減衰部材を塗布した場合、インナ面部とアウタ面部との間の離隔距離が最大公差であっても両面部間を接着することができ、振動減衰部材に捩れ変位を伝達することができる。
しかし、上記のような十分な量の振動減衰部材が最大公差よりも小さく形成された、所謂誤差の小さい両面部の連結部分に塗布された場合、振動減衰部材が両面部間の隙間から外部に溢出する(はみ出す)可能性がある。
そして、振動減衰部材が両面部間から溢出した場合、後工程の電着塗装工程の車体搬送形態に伴いサイドシル内を流動する電着液に振動減衰部材の溢出部が押圧され(引き摺られ)、最終的に、溢出部がインナ面部とアウタ面部との連結部分から剥離するという事態を招く。連結部分から剥離された溢出部は、自身或いは別の車体の表面に付着して外板品質に悪影響を与える虞があり、また、槽底に堆積して液槽内の電着液を汚染する虞もある。
即ち、車両の振動減衰性と生産性とを両立することは容易ではない。
本発明の目的は、車両の振動減衰性と生産性とを両立可能な車両の車体構造及びその車体製造方法等を提供することである。
請求項1の車両の車体構造は、車体前後方向に延びる骨格部材の車幅方向外側部分を構成するアウタ部材と、前記骨格部材の車幅方向内側部分を構成すると共に前記アウタ部材と協働して車体前後方向に延びる閉断面を形成するインナ部材と、前記アウタ部材の車幅方向内側に固定され且つ車幅方向に略直交するアウタ面部を有するアウタ側部材と、前記インナ部材の車幅方向外側に固定され且つ車幅方向に略直交すると共に前記アウタ面部に対向したインナ面部を有するインナ側部材とを備えた車両の車体構造において、前記アウタ面部とインナ面部との間を接着すると共に振動減衰可能な振動減衰接着部材を有し、前記骨格部材の車体前後方向において、前記インナ面部は前記アウタ面部よりも前後寸法が小さくなるように設定され、前記インナ面部の前端部は前記アウタ面部の前端部よりも後方に所定距離オフセットして形成され、前記インナ面部の後端部は前記アウタ面部の後端部よりも前方に所定距離オフセットして形成されたことを特徴としている。
この車両の車体構造では、前記アウタ面部とインナ面部との間を接着すると共に振動減衰可能な振動減衰接着部材を有するため、アウタ部材とインナ部材の捩れ変位に基づき変換された歪エネルギーを剪断歪として一旦振動減衰接着部材内部に蓄え、蓄積された歪エネルギーの一部を熱エネルギーとして散逸することにより振動減衰している。
前記骨格部材の車体前後方向において、前記インナ面部が前記アウタ面部よりも前後寸法が小さく、前記インナ面部の前端部が前記アウタ面部の前端部よりも後方に所定距離オフセットされ、前記インナ面部の後端部が前記アウタ面の後端部よりも前方に所定距離オフセットして形成されたため、車両状態において最大公差である場合を想定して十分な量の振動減衰部材を塗布しても、インナ面部とアウタ面部との連結部分から溢出する振動減衰接着部材の溢出部が接着可能な接着部をアウタ側部材に確保することができ、溢出部の剥離を回避することができる。また、電着塗装工程にて剥離傾向の高い前側端部の溢出部の剥離を抑制することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記アウタ面部とインナ面部は、上下に平行状に並ぶとともに車幅方向に凸凹した波形状に夫々形成され、一方の面部の複数の凹部に他方の面部の複数の凸部が夫々係合した状態で接着されていることを特徴としている。この構成によれば、接着面積を確保しつつ振動減衰性を高くすることができる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記一方の面部の複数の凹部に塗布された前記振動減衰接着部材が前記アウタ面部とインナ面部との間を接着することを特徴としている。この構成によれば、放置時間が長くても、塗布された振動減衰接着部材の垂れ落ちを回避することができる。
請求項の発明は、請求項1~の何れか1項の発明において、前記骨格部材はサイドシルであることを特徴としている。この構成によれば、捩れ変位が大きいサイドシルに振動減衰接着部材を配置することができ、振動減衰効果を増加することができる。また、サイドシルをサイドフレームアッシとアンダボディアッシに分離して構成することができる。
請求項の発明は、請求項の発明において、前記アウタ側部材は、前記サイドシルから上方に延びるピラー部材のインナパネル、又は前記閉断面を前後に仕切る節部材であり、前記インナ側部材は、前記閉断面を前後に仕切る節部材であることを特徴としている。この構成によれば、既存の節部材を用いて振動減衰を図ることができる。
請求項の車両の車体製造方法は、車体前後方向に延びる骨格部材の車幅方向外側部分を構成するアウタ部材と、前記骨格部材の車幅方向内側部分を構成すると共に前記アウタ部材と協働して車体前後方向に延びる閉断面を形成するインナ部材と、前記アウタ部材の車幅方向内側に固定され且つ車幅方向に略直交するアウタ面部を有するアウタ側部材と、前記インナ部材の車幅方向外側に固定され且つ車幅方向に略直交すると共に前記アウタ面部に対向したインナ面部を有するインナ側部材とを備えた車両の車体製造方法において、前記アウタ部材に前記アウタ側部材を固定したアウタ組立体を形成するアウタ組立工程と、前記インナ部材に前記インナ側部材を固定したインナ組立体を形成するインナ組立工程と、車両状態におけるアウタ面部とインナ面部との間の離隔距離が最大公差のとき、前記アウタ面部とインナ面部のうち少なくとも一方に前記アウタ面部とインナ面部とを接着可能な車幅方向高さの振動減衰接着部材を塗布する接着部材塗布工程と、前記アウタ面部とインナ面部との間に前記振動減衰接着部材を介在させると共に前記骨格部材の長手方向における前記アウタ面部の一側端部と前記インナ面部の一側端部とが車体前後方向に所定距離オフセットするように前記アウタ組立体とインナ組立体とを連結して組立連結体を形成する組立連結体形成工程と、前記組立連結体の前記閉断面内を電着液が車体前後方向に流れるように前記組立連結体を電着液槽に浸漬する電着塗装工程と、を有することを特徴としている。
この車両の車体製造方法では、前記アウタ部材に前記アウタ側部材を固定したアウタ組立体を形成するアウタ組立工程と、前記インナ部材に前記インナ側部材を固定したインナ組立体を形成するインナ組立工程とを有するため、アウタ組立体とインナ組立工程とを独立して作成することができる。車両状態におけるアウタ面部とインナ面部との間の離隔距離が最大公差のとき、前記アウタ面部とインナ面部のうち少なくとも一方に前記アウタ面部とインナ面部とを接着可能な車幅方向高さの振動減衰接着部材を塗布する接着部材塗布工程を有するため、アウタ面部とインナ面部との間の離隔距離が最大公差であっても、アウタ面部とインナ面部とを接着することができ、振動減衰を図ることができる。
前記アウタ面部とインナ面部との間に前記振動減衰接着部材を介在させると共に前記骨格部材の長手方向における前記アウタ面部の一側端部と前記インナ面部の一側端部とが車体前後方向に所定距離オフセットするように前記アウタ組立体とインナ組立体とを連結して組立連結体を形成する組立連結体形成工程を有するため、振動減衰接着部材の溢出部が接着可能な接着部を片方の面部を用いて形成することができる。
前記組立連結体の前記閉断面内を電着液が車体前後方向に流れるように前記組立連結体を電着液槽に浸漬する電着塗装工程を有するため、振動減衰接着部材の溢出部が剥離することを回避しつつ電着塗装を行うことができる。
請求項の発明は、請求項の発明において、前記アウタ面部とインナ面部は、予め車幅方向に凸凹した波形状に夫々形成され、前記接着部材塗布工程は、前記アウタ面部とインナ面部のうち一方の面部の複数の凹部に前記振動減衰接着部材を塗布し、前記組立連結体形成工程は、前記一方の面部の凹部に他方の面部の凸部が係合するように組立連結体を形成することを特徴としている。この構成によれば、塗布された振動減衰接着部材の垂れ落ちを回避することができ、接着性と振動減衰性とを高くすることができる。
請求項の発明は、請求項の発明において、前記一側端部は、車体前後方向前側端部であり、前記組立連結体形成工程は、前記一方の面部の車体前後方向前側端部を前記他方の面部の車体前後方向前側端部よりも後側端部側に配置し、前記電着塗装工程は、前記組立連結体を車体前後方向前側から浸漬することを特徴としている。この構成によれば、電着塗装工程にて剥離傾向の高い前側端部の溢出部の剥離を抑制することができる。
請求項の発明は、請求項の何れか1項の発明において、前記骨格部材はサイドシルであり、前記アウタ側部材は、前記サイドシルから上方に延びるピラー部材のインナパネル、又は前記閉断面を前後に仕切る節部材であり、前記インナ側部材は、前記閉断面を前後に仕切る節部材であることを特徴としている。この構成によれば、既存の節部材を用いて振動減衰を図ることができる。
本発明の車両の車体構造及びその車体製造方法によれば、振動減衰接着部材の溢出部が接着可能な接着部を既存部材を用いて確保することにより、車両の振動減衰性と生産性とを両立することができる。
実施例1に係る車両の要部を車体左側から視た斜視図である。 サイドシルとセンタピラーとの接合部を含む領域においてサイドシルインナを取り除いて車幅方向内側から視た斜視図である。 図2においてセンタピラーインナを取り除いた斜視図である。 図1のIV-IV線断面図である。 図1のV-V線断面図である。 図1のVI-VI線断面図である。 図1のVII-VII線断面図である。 サイドシルの前側途中部における縦断面斜視図である。 サイドシルの中間途中部における縦断面斜視図である。 外側前節部材及び内側前節部材の斜視図である。 車体の製造手順を示すステップチャートである。 組立連結体の説明図である。 組立体形成工程の処理手順を示すステップチャートである。 接合前のサイドシルアウタとサイドシルインナとの斜視図である。 組立連結体の搬送形態を示す図である。 電着液槽を模式的に示す断面図である。 接着部周辺の拡大断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
以下、本発明の実施例1について図1~図16に基づいて説明する。
本実施例1に係る車両Vは、左右に夫々前後2つのドア用開口部A1,A2と、リヤ開口部を開閉可能なリフトゲート(図示略)を備えた4ドアハッチバック車両である。
図1に示すように、車両Vは、車室床面を形成するフロアパネル1と、車体前後方向に延びる左右1対のサイドシル2と、左右1対のルーフサイドレール3と、上下方向に延びる左右1対のヒンジピラー4と、左右1対のセンタピラー6と、左右1対のクォータピラー7等を備えている。
フロアパネル1には、車幅方向中央部分に上方に突出して、ダッシュパネル(図示略)からキックアップ部に亙って車体前後方向に延びるトンネル部1aが形成されている。
1対のサイドシル2は、フロアパネル1の左右両端部に前後方向に延びるように設けられている。車体前後方向に延びる1対のルーフサイドレール3は、ルーフパネル3a(図12参照。)の左右両端部に前後方向に延びるように夫々設けられている。
尚、この車両Vは、左右対称構造に構成されているため、以下、左側の構造及び部材について主に説明する。また、図中、矢印F方向を前方とし、矢印L方向を左方とし、矢印U方向を上方として説明する。
図1に示すように、ヒンジピラー4は、サイドシル2の前端部から上方に延びる閉断面を構成すると共に、フロントピラー5を介してルーフサイドレール3の前端部に接続されている。センタピラー6は、サイドシル2の中央部から上方に延びてルーフサイドレール3の途中部に接続されている。閉断面を構成するクォータピラー7は、サイドシル2の後端部(ホイールアーチの前端部)から上方に延びてルーフサイドレール3の後端部に接続されている。
以上のように、ドア用開口部A1は、サイドシル2の前部分、ルーフサイドレール3の前部分、ヒンジピラー4、フロントピラー5、センタピラー6により、環状体閉断面構造に形成されている。同様に、ドア用開口部A2も、サイドシル2の後部分、ルーフサイドレール3の後部分、センタピラー6、クォータピラー7により、環状体閉断面構造に形成されている。
次に、サイドシル2について説明する。
図2~図9に示すように、サイドシル2は、前後に延びるサイドシルアウタ20と、このサイドシルアウタ20と協働して前後に延びる断面略矩形状の閉断面を形成するサイドシルインナ30を備えている。サイドシルアウタ20とサイドシルインナ30は、断面略ハット状に夫々形成されている。サイドシルアウタ20は、上端部及び下端部にフランジ部20f,20fを夫々有し、その底壁部には電着液を導入及び排出するための複数の開口部が形成されている。フランジ部20f,20fは、サイドシルインナ30の上端部及び下端部のフランジ部30f,30fに夫々溶接にて接合される。
図2、図3、図5に示すように、サイドシルアウタ20には、センタピラーアウタ11が連結されている。センタピラーアウタ11は、断面略ハット状に形成され、車幅方向外側壁部がサイドシルアウタ20の車幅方向外側壁部の外面に接合され、前後の両フランジ部が上側フランジ部20fに夫々接合されている。センタピラーアウタ11と協働して上下に延びる閉断面を形成するセンタピラーインナ12は、センタピラーアウタ11の下端部よりも下方に延びる延長部12aを備えている。
延長部12aは、車幅方向に略直交する面を形成すると共に、上側フランジ部20fから下側フランジ部20fに亙って掛け渡されている。
延長部12a中段部には、平行状に並んだ上下1対の凸部12xが形成されている。これにより、延長部12aの中段部は、上下方向に凸凹した波形状に形成されている。
この延長部12aは、上側フランジ部20f,30fと下側フランジ部20f,30fとに挟持され、夫々三重接合されている。これにより、延長部12aは、センタピラー6に対応した所定領域において、サイドシル2の閉断面を車幅方向に部分的に仕切っている。
次に、サイドシルアウタ20側の部材構成について説明する。
図2、図3に示すように、サイドシルアウタ20の内部には、外側前節部材21と、この外側前節部材21よりも後方に配置された外側後節部材22が設けられている。
図1、図8に示すように、外側前節部材21は、フロントシート前部を支持するNo.2クロスメンバ(図示略)に対応した前後方向位置に配置され、外側後節部材22は、リヤシート前部を支持するNo.3クロスメンバ9に対応した前後方向位置に配置されている。外側前節部材21と外側後節部材22は、設置位置以外同じ構成である。
外側前節部材21は、板金のプレス加工により、横断面略ハット状に構成されている。
図2~図4、図6、図8に示すように、この外側前節部材21は、車幅方向に略直交する外側フランジ部21aと、この外側フランジ部21aの後端に連なり前方に対向する前壁部21bと、この前壁部21bの内端に連なる車幅方向に略直交する側壁部21cと、この側壁部21cの後端に連なり後方に対向する後壁部21dと、この後壁部21dの外端に連なり車幅方向に略直交する内側フランジ部21eとを有している。
フランジ部21a,21eが、サイドシルアウタ20の車幅方向外側壁部の内面に溶接にて接合されている。
図10に示すように、前壁部21b及び後壁部21dは、略矩形状に夫々形成され、その中央部分には、前後に連通可能な開口部が夫々設けられている。これにより、軽量化と電着塗装工程S4(図16参照)での液抜き効率の向上を図っている。
側壁部21cには、平行状に並んだ上下1対の凸部21xが形成されている。これにより、側壁部21cは、上下方向に凸凹した波形状に形成されている。
次に、サイドシルインナ30側の部材構成について説明する。
図2、図3に示すように、サイドシルインナ30の内部には、内側前節部材31と、この内側前節部材31よりも後方に配置された内側中節部材32と、この内側中節部材32よりも後方に配置された内側後節部材33とが設けられている。
図1、図9に示すように、内側前節部材31は、外側前節部材21に対応した前後方向位置に配置され、内側中節部材32は、フロントシート後部を支持するNo.2.5クロスメンバ8に対応した前後方向位置に配置され、内側後節部材33は、外側後節部材22に対応した前後方向位置に配置されている。
まず、内側前節部材31について説明する。
内側前節部材31は、板金のプレス加工により、横断面略クランク状に構成されている。
図2~図4、図6、図8に示すように、この内側前節部材31は、先端が後方に向かって車幅方向に略直交する内側フランジ部31aと、前後方向に略直交する仕切壁部31bと、先端が前方に向かって車幅方向に略直交する外側フランジ部31cとを有している。
内側フランジ部31aが、サイドシルインナ30の車幅方向内側壁部の内面に溶接にて接合されている。
図10に示すように、仕切壁部31bは、略矩形状に夫々形成され、前後に連通可能な上下1対の開口部が設けられている。外側フランジ部31cには、平行状に並んだ上下1対の凹部31xが形成されている。これにより、外側フランジ部31cは、上下方向に凸凹した波形状に形成されている。図6に示すように、外側フランジ部31cの前後寸法は、側壁部21cの前後寸法よりも小さくなるように設定されている。外側フランジ部31cの前端部は、側壁部21cの前端部よりも後方にオフセットされ、外側フランジ部31cの後端部は、側壁部21cの後端部よりも前方にオフセットされている。ここで、前端部及び後端部は、エッジ状の端部だけを意味するのではなく、屈曲された角状端部を含んでいる。
図4、図10に示すように、外側フランジ部31cは、1対の凹部31xと1対の凸部21xが係合するように位置合わせされた状態で、側壁部21cに対して振動減衰接着部材Bにより接着されている。振動減衰接着部材Bは、側壁部21cと外側フランジ部31cとの間の隙間に充填された熱硬化性合成樹脂材料である。
具体的には、振動減衰接着部材Bとして、温度が20℃、且つ加振力の周波数が30Hzである条件下において、貯蔵弾性率が500MPa以下、損失係数が0.2以上の粘弾性部材を用いる。損失係数が0.4、貯蔵弾性率が200MPa(20℃、30Hz)であれば、より好ましい。
次に、内側中節部材32について説明する。
図2、図3、図5、図7、図9に示すように、内側中節部材32は、内側前節部材31と同じ仕様で構成され、内側フランジ部32aと、仕切壁部32bと、外側フランジ部32cとを有している。内側フランジ部32aが、サイドシルインナ30の車幅方向内側壁部の内面に溶接にて接合されている。外側フランジ部32cには、平行状に並んだ上下1対の凹部32xが形成されている。これにより、外側フランジ部32cは、上下方向に凸凹した波形状に形成されている。
図7に示すように、外側フランジ部32cの前後寸法は、延長部12aの前後寸法よりも小さくなるように設定されている。外側フランジ部32cの前端部は、延長部12aの前端部よりも後方にオフセットされ、外側フランジ部32cの後端部は、延長部12aの後端部よりも前方にオフセットされている。外側フランジ部32cは、1対の凹部32xと1対の凸部12xが係合するように位置合わせされた状態で、延長部12aに対して振動減衰接着部材Bにより接着されている。尚、延長部12aの前端部(後端部)とは、実際の延長部12aの前端部(後端部)以外に、延長部12aが、外側フランジ部32cの前端部(後端部)の前方(後方)位置に開口部等を有する場合、その開口部のエッジ部分について延長部12aの前端部(後端部)と見做している。
後側中節部材33は、車幅方向に略直交する内側フランジ部の先端が前方に向かっている以外、内側前節部材31及び内側中節部材32と同じ構成である。内側フランジ部が、サイドシルインナ30の車幅方向内側壁部の内面に溶接にて接合される。外側フランジ部の前後寸法は、外側後節部材22の側壁部の前後寸法よりも小さくなるように設定されている。外側フランジ部は、1対の凹部と1対の凸部が係合するように位置合わせされた状態で、外側後節部材22の側壁部に対して振動減衰接着部材Bにより接着されている。
次に、図11のステップチャートに基づき、車体の製造手順について説明する。
車体の製造手順は、組立体形成工程S1、接着部材塗布工程S2、組立連結体形成工程S3の順で処理して車両状態の車体を形成した後、この車体を電着塗装する電着塗装工程S4を実行する。図12に示すように、車両状態の車体は、アウタ組立体及びインナ組立体によって構成された組立連結体40である。アウタ組立体は、ルーフアッシ41やサイドフレームアッシ42から構成され、インナ組立体は、アンダボディアッシ43から構成される。
図13に示すように、組立体形成工程S1は、車体上部のルーフアッシ41を作成するルーフアッシ形成工程S11と、車体側部のサイドフレームアッシ42を作成するサイドフレームアッシ形成工程S12と、車体下部のアンダボディアッシ43を作成するアンダボディアッシ形成工程S13とを有する。これら形成工程S11~S13は、各々別ステーションで独立して組み立てられる。
ルーフアッシ形成工程S11では、ルーフパネル3aと、前後のヘッダ部材等によってルーフアッシ41を作成する。サイドフレームアッシ形成工程S12では、センタピラー6(センタピラーインナ12)と、サイドシルアウタ20と、外側前節部材21と、外側後節部材22等によって左右1対のサイドフレームアッシ42を作成する。
アンダボディアッシ形成工程S13では、フロアパネル1と、サイドシルインナ30と、内側前節部材31と、内側中節部材32と、内側後節部材33等によってアンダボディアッシ43を作成する。
接着部材塗布工程S2では、アンダボディアッシ43の内側節部材31~33の外側フランジ部31c~33cに振動減衰接着部材Bを夫々塗布する。
図14に示すように、振動減衰接着部材Bは、サイドシルインナ30に取り付けられた内側前節部材31の1対の凹部31xに貼付される。同様に、内側中節部材32及び内側後節部材33の1対の凹部に振動減衰接着部材Bを貼付する。
組立連結体40の組立終了時、インナ面部とアウタ面部との間の離隔距離が最大公差である場合を想定して両面部間の接続に十分な振動減衰接着部材Bを塗布する。
尚、外側フランジ部31c,32cがインナ面部、外側フランジ部31c,32cに対応した側壁部21c及び延長部12aがアウタ面部に相当する。また、本実施形態では、アウタ面部とインナ面部が、車幅方向において対向配置されているものの、少なくとも、振動減衰接着部材Bを用いて接着可能な対向配置であれば良く、必ずしも車幅方向において対向するものに限られず、部分的に向かい合う構造であっても良い。
組立連結体形成工程S3では、作成された各アッシ41~43は1箇所に集められて組立連結体40を組み立てる。ルーフアッシ41と1対のサイドフレームアッシ42を溶接にて連結し、1対のサイドフレームアッシ42とアンダボディアッシ43を溶接にて連結する。サイドシルアウタ20とサイドシルインナ30を溶接にて接合する際、内側前節部材31の凹部31xに外側前節部材21の凸部21xが侵入し、振動減衰接着部材Bを押し潰す。同様に、内側中節部材32及び内側後節部材33の凹部に延長部12aの凸部12x及び外側後節部材22の凸部が夫々侵入し、振動減衰接着部材Bを押し潰す。
電着塗装工程S4では、組立連結体40を搬送して電着塗装と焼付乾燥とを行う。
図15、図16に示すように、組立連結体形成工程S3のステーションと電着塗装工程S4のステーションとの間は、ハンガー式搬送装置により連結されている。
ハンガー式搬送装置は、組立連結体形成工程S3のステーションから電着液槽53を経由して焼付乾燥炉(図示略)までを結ぶガイドレール51と、このガイドレール51に吊り下げられて組立連結体40を搭載可能なハンガー52等を備え、組立連結体40を所定のタクトで搬送する。組立連結体40は、車体前方が進行方向前方に向くように搬送される。
組立連結体40が電着液槽53に到着する前に、事前処理として組立連結体40の表面の油脂を除去する脱脂洗浄処理や表面に化成処理層を形成する化成処理が行われる。
電着液槽53では、化成処理層が形成された表面に電着塗膜層を形成する。
組立連結体40は、電着液槽53内に貯留された電着液へ向かって前方下り傾斜状に車体前方から浸漬される。組立連結体40は、電着液内を搬送されながらカチオン電着塗装が行われる。具体的には、組立連結体40を陰極、左右側方及び下方に設けられた対極を陽極として、両電極間に直流電圧を印加して組立連結体40の外板部と内板部に電着塗膜層を形成する。
組立連結体40は、前方上り傾斜状に車体前方から引き上げられ、焼付乾燥炉に搬送される。サイドシル2の閉断面内に導入された電着液は、電着液槽53から組立連結体40を引き上げる時、閉断面内を後方に向けて流動しサイドシルアウタ20の底壁部に設けられた開口部から電着液槽53に排出される。焼付乾燥炉に搬送された組立連結体40は、表面に残留した洗浄水が除去され、電着塗膜層の焼き付けや振動減衰接着部材Bの熱硬化が行われる。
次に、上記車両Vの車体構造の作用、効果について説明する。
実施例1に係る車体構造によれば、アウタ面部である側壁部21c(延長部12a)とインナ面部である外側フランジ部31c(32c)との間を接着すると共に振動減衰可能な振動減衰接着部材Bを有するため、サイドシルアウタ20とサイドシルインナ30の捩れ変位に基づき変換された歪エネルギーを剪断歪として一旦振動減衰接着部材B内部に蓄え、蓄積された歪エネルギーの一部を熱エネルギーとして散逸することにより振動減衰している。サイドシル2の長手方向における側壁部21cの一側端部と外側フランジ部31cの一側端部とが前後方向に所定距離オフセットして形成されたため、図17に示すように、車両状態において最大公差である場合を想定して十分な量の振動減衰部材Bを塗布しても、外側フランジ部31cと側壁部21cとの連結部分、所謂対向領域から溢出する振動減衰接着部材Bの溢出部Baが接着可能な接着部Tをアウタ側部材である外側前節部材21(センタピラーインナ12)に確保することができ、溢出部Baの剥離を回避することができる。
側壁部21c(延長部12a)と外側フランジ部31c(32c)は、車幅方向に凸凹した波形状に夫々形成され、一方の面部の複数の凹部31x(32x)に他方の面部の複数の凸部21x(12x)が夫々係合した状態で接着されているため、接着面積を確保しつつ振動減衰性を高くすることができる。
一方の面部の複数の凹部31x(32x)に塗布された振動減衰接着部材Bが側壁部21c(延長部12a)と外側フランジ部31c(32c)との間を接着するため、放置時間が長くても、塗布された振動減衰接着部材Bの垂れ落ちを回避することができる。
外側フランジ部31c(32c)の前端部は、側壁部21c(延長部12a)の前端部よりも後端部側に配置されたため、振動減衰接着部材Bの溢出部Baが接着可能な接着部を片方の側壁部21c(延長部12a)を用いて形成することができる。
一側端部は、車体前後方向前側端部であるため、電着塗装工程S4にて剥離傾向の高い前側端部の溢出部Baの剥離を抑制することができる。
骨格部材はサイドシル2であるため、捩れ変位が大きいサイドシル2に振動減衰接着部材Bを配置することができ、振動減衰効果を増加することができる。また、サイドシル2をサイドフレームアッシ42とアンダボディアッシ43に分離して構成することができる。
アウタ側部材は、サイドシル2から上方に延びるセンタピラー6のセンタピラーインナ12、又は閉断面を前後に仕切る節部材21,22であり、インナ側部材は、閉断面を前後に仕切る内側中節部材32、又は節部材31,33であるため、既存の節部材21,22,31~33を用いて振動減衰を図ることができる。
この車体製造方法によれば、サイドシルアウタ20に外側前節部材21、センタピラーインナ12(アウタ側部材)を固定したサイドフレームアッシ42を形成するサイドフレームアッシ形成工程S12と、サイドシルインナ30に内側前節部材31、内側中節部材32(インナ側部材)を固定したアンダボディアッシ43を形成するアンダボディアッシ形成工程13とを有するため、サイドフレームアッシ42とアンダボディアッシ43とを独立して作成することができる。車両状態における側壁部21c(延長部12a)と外側フランジ部31c(32c)との間の離隔距離が最大公差のとき、側壁部21cと外側フランジ部31cのうち少なくとも一方に側壁部21cと外側フランジ部31cとを接着可能な車幅方向高さの振動減衰接着部材Bを塗布する接着部材塗布工程S2を有するため、側壁部21cと外側フランジ部31cとの間の離隔距離が最大公差であっても、側壁部21cと外側フランジ部31cとを接着することができ、振動減衰を図ることができる。
側壁部21cと外側フランジ部31cとの間に振動減衰接着部材Bを介在させると共にサイドシル2の長手方向における側壁部21cの一側端部と外側フランジ部31cの一側端部とが車体前後方向に所定距離オフセットするようにサイドフレームアッシ42とアンダボディアッシ43とを連結して組立連結体40を形成する組立連結体形成工程S3を有するため、振動減衰接着部材Bの溢出部Baが接着可能な接着部Tを片方の面部を用いて形成することができる。組立連結体40の閉断面内を電着液が車体前後方向に流れるように組立連結体40を電着液槽に浸漬する電着塗装工程S4を有するため、振動減衰接着部材Bの溢出部Baが剥離することを回避しつつ電着塗装を行うことができる。
アウタ面部である側壁部21c(延長部12a)とインナ面部である外側フランジ部31c(32c)は、予め車幅方向に凸凹した波形状に夫々形成され、接着部材塗布工程S2は、側壁部21cと外側フランジ部31cのうち一方の面部の複数の凹部31x(32x)に振動減衰接着部材Bを塗布し、組立連結体形成工程S3は、一方の面部の凹部31x(32x)に他方の面部の凸部21x(12x)が係合するように組立連結体40を形成するため、塗布された振動減衰接着部材Bの垂れ落ちを回避することができ、接着性と振動減衰性とを高くすることができる。
一側端部は、車体前後方向前側端部であり、組立連結体形成工程S3は、一方の面部の車体前後方向前側端部を他方の面部の車体前後方向前側端部よりも後側端部側に配置し、電着塗装工程S4は、組立連結体40を車体前後方向前側から浸漬するため、電着塗装工程S4にて剥離傾向の高い前側端部の溢出部Baの剥離を抑制することができる。
アウタ側部材は、サイドシル2から上方に延びるセンタピラーインナ12、又は閉断面を前後に仕切る節部材21,22であり、インナ側部材は、閉断面を前後に仕切る内側中節部材32、又は節部材31,33であるため、既存の節部材21,22,31~33を用いて振動減衰を図ることができる。
次に、前記実施形態を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施形態においては、骨格部材としてサイドシル2の例を説明したが、少なくとも電着液が流動する閉断面を備えていれば良く、ルーフサイドレール3、ピラー部材等にも適用することができる。
2〕前記実施形態においては、インナ面部である外側フランジ部31c(32c)の凹部31x(32x)に振動減衰接着部材Bを塗布した例を説明したが、アウタ面部である側壁部21c(延長部12a)に振動減衰接着部材Bを塗布しても良い。また、上下1対の凹部31x(32x)の例を説明したが、1つでも良く3以上でも良い。
3〕前記実施形態においては、センタピラーインナ12と延長部12aが一体形成された例を説明したが、センタピラーインナ部分と、サイドシルを車幅方向に仕切る仕切部分(延長部12a)とを別部材として形成しても良い。
4〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態や各実施形態を組み合わせた形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
2 サイドシル
6 センタピラー
12 センタピラーインナ
12a 延長部
12x 凸部
20 サイドシルアウタ
21 外側前節部材
21c 側壁部
21x 凸部
30 サイドシルインナ
31 内側前節部材
31c 外側フランジ部
31x 凹部
32 内側中節部材
32c 外側フランジ部
32x 凹部
40 組立連結体
42 サイドフレームアッシ
43 アンダボディアッシ
V 車両
S2 接着部材塗布工程
S3 組立連結体形成工程
S4 電着塗装工程
S12 サイドフレームアッシ形成工程
S13 アンダボディアッシ形成工程

Claims (9)

  1. 車体前後方向に延びる骨格部材の車幅方向外側部分を構成するアウタ部材と、前記骨格部材の車幅方向内側部分を構成すると共に前記アウタ部材と協働して車体前後方向に延びる閉断面を形成するインナ部材と、前記アウタ部材の車幅方向内側に固定され且つ車幅方向に略直交するアウタ面部を有するアウタ側部材と、前記インナ部材の車幅方向外側に固定され且つ車幅方向に略直交すると共に前記アウタ面部に対向したインナ面部を有するインナ側部材とを備えた車両の車体構造において、
    前記アウタ面部とインナ面部との間を接着すると共に振動減衰可能な振動減衰接着部材を有し、
    前記骨格部材の車体前後方向において、前記インナ面部は前記アウタ面部よりも前後寸法が小さくなるように設定され、
    前記インナ面部の前端部は前記アウタ面部の前端部よりも後方に所定距離オフセットして形成され、
    前記インナ面部の後端部は前記アウタ面部の後端部よりも前方に所定距離オフセットして形成されたことを特徴とする車両の車体構造。
  2. 前記アウタ面部とインナ面部は、上下に平行状に並ぶとともに車幅方向に凸凹した波形状に夫々形成され、一方の面部の複数の凹部に他方の面部の複数の凸部が夫々係合した状態で接着されていることを特徴とする請求項1に記載の車両の車体構造。
  3. 前記一方の面部の複数の凹部に塗布された前記振動減衰接着部材が前記アウタ面部とインナ面部との間を接着することを特徴とする請求項2に記載の車両の車体構造。
  4. 前記骨格部材はサイドシルであることを特徴とする請求項1~の何れか1項に記載の車両の車体構造。
  5. 前記アウタ側部材は、前記サイドシルから上方に延びるピラー部材のインナパネル、又は前記閉断面を前後に仕切る節部材であり、前記インナ側部材は、前記閉断面を前後に仕切る節部材であることを特徴とする請求項4に記載の車両の車体構造。
  6. 車体前後方向に延びる骨格部材の車幅方向外側部分を構成するアウタ部材と、前記骨格部材の車幅方向内側部分を構成すると共に前記アウタ部材と協働して車体前後方向に延びる閉断面を形成するインナ部材と、前記アウタ部材の車幅方向内側に固定され且つ車幅方向に略直交するアウタ面部を有するアウタ側部材と、前記インナ部材の車幅方向外側に固定され且つ車幅方向に略直交すると共に前記アウタ面部に対向したインナ面部を有するインナ側部材とを備えた車両の車体製造方法において、
    前記アウタ部材に前記アウタ側部材を固定したアウタ組立体を形成するアウタ組立工程と、
    前記インナ部材に前記インナ側部材を固定したインナ組立体を形成するインナ組立工程と、
    車両状態におけるアウタ面部とインナ面部との間の離隔距離が最大公差のとき、前記アウタ面部とインナ面部のうち少なくとも一方に前記アウタ面部とインナ面部とを接着可能な車幅方向高さの振動減衰接着部材を塗布する接着部材塗布工程と、
    前記アウタ面部とインナ面部との間に前記振動減衰接着部材を介在させると共に前記骨格部材の長手方向における前記アウタ面部の一側端部と前記インナ面部の一側端部とが車体前後方向に所定距離オフセットするように前記アウタ組立体とインナ組立体とを連結して組立連結体を形成する組立連結体形成工程と、
    前記組立連結体の前記閉断面内を電着液が車体前後方向に流れるように前記組立連結体を電着液槽に浸漬する電着塗装工程と、
    を有することを特徴とする車両の車体製造方法
  7. 前記アウタ面部とインナ面部は、予め車幅方向に凸凹した波形状に夫々形成され、
    前記接着部材塗布工程は、前記アウタ面部とインナ面部のうち一方の面部の複数の凹部に前記振動減衰接着部材を塗布し、
    前記組立連結体形成工程は、前記一方の面部の凹部に他方の面部の凸部が係合するように組立連結体を形成することを特徴とする請求項6に記載の車両の車体製造方法。
  8. 前記一側端部は、車体前後方向前側端部であり、
    前記組立連結体形成工程は、前記一方の面部の車体前後方向前側端部を前記他方の面部の車体前後方向前側端部よりも後側端部側に配置し、
    前記電着塗装工程は、前記組立連結体を車体前後方向前側から浸漬することを特徴とする請求項7に記載の車両の車体製造方法。
  9. 前記骨格部材はサイドシルであり、
    前記アウタ側部材は、前記サイドシルから上方に延びるピラー部材のインナパネル、又は前記閉断面を前後に仕切る節部材であり、前記インナ側部材は、前記閉断面を前後に仕切る節部材であることを特徴とする請求項6~の何れか1項に記載の車両の車体製造方法。
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