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JP7639636B2 - 産業車両の重心推定装置 - Google Patents
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JP7639636B2 - 産業車両の重心推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、産業車両の重心推定装置に関する。
産業車両の重心推定装置としては、例えば特許文献1に記載されているように、フォークリフトのティルトシリンダ及びリフトシリンダの圧力をそれぞれ検出し、ティルトシリンダの圧力及びリフトシリンダの圧力に基づいて、フォークに保持された荷物の重心位置を推定する技術が知られている。
特開2020-93741号公報
荷物の重心位置を高精度に推定するためには、フォークに荷物が保持された後におけるマスト及びフォークの各々の重心を正確に把握する必要がある。しかし、フォークリフトでは、マストとフォーク等のアタッチメント(保持部)とが特注品等となることもある。このため、全てのマスト及びアタッチメントについて重心を取得しようとすると、重心推定を行うための工数が増大する場合がある。
本発明の目的は、工数の削減を図りつつ、保持部に保持された荷物の重心位置の推定精度を向上させることができる産業車両の重心推定装置を提供することである。
本発明の一態様は、マストに取り付けられ荷物を保持する保持部と保持部を昇降させるリフトシリンダとマストを傾動させるティルトシリンダとを有する荷役装置を具備した産業車両の重心推定装置において、荷役装置の構造に関するデータを記憶する記憶部と、保持部に保持される荷物の重量を検知する重量検知部と、保持部に荷物が保持される前のティルトシリンダの状態と保持部に荷物が保持された後のティルトシリンダの状態とを検知するティルト状態検知ユニットと、荷物の重量と、保持部に荷物が保持される前後のティルトシリンダの状態と、荷役装置の構造に関するデータとに基づいて、産業車両の車体の前後方向における荷物の重心位置の推定演算を行う重心推定演算部とを備える。
このような重心推定装置においては、保持部に保持される荷物の重量が検知されると共に、保持部に荷物が保持される前のティルトシリンダの状態と保持部に荷物が保持された後のティルトシリンダの状態とが検知される。そして、荷物の重量と保持部に荷物が保持される前後のティルトシリンダの状態と荷役装置の構造に関するデータとに基づいて、車体の前後方向における荷物の重心位置の推定演算が行われる。このようにマスト及び保持部の各々の重心を取得しなくても、保持部に保持された荷物の重心位置が推定される。これにより、重心推定を行うための工数の削減が図られつつ、保持部に保持された荷物の重心位置の推定精度が向上する。
ティルト状態検知ユニットは、ティルトシリンダのロッド室の圧力を検出するロッド圧検出部と、ティルトシリンダのボトム室の圧力を検出するボトム圧検出部と、ティルトシリンダのロッド室の圧力及びティルトシリンダのボトム室の圧力に基づいて、保持部に荷物が保持される前のティルトシリンダの推力と保持部に荷物が保持された後のティルトシリンダの推力とを算出するティルト推力算出部とを有し、重心推定演算部は、荷物の重量と、保持部に荷物が保持される前後のティルトシリンダの推力と、荷役装置の構造に関するデータとに基づいて、車体の前後方向における荷物の重心位置の推定演算を行ってもよい。このような構成では、ティルトシリンダのロッド室及びボトム室の圧力を検出することにより、ティルトシリンダの状態としてティルトシリンダの推力が検知される。従って、保持部に荷物が保持される前後のティルトシリンダの状態が適切に得られるため、車体の前後方向における荷物の重心位置が高精度に推定される。
マストは、車体の前端部にマストサポートを介して回動可能に連結されており、ティルト状態検知ユニットは、マストの傾動角を検出する角度検出部と、マストの傾動角に基づいて、保持部に荷物が保持される前におけるマストサポートからティルトシリンダまでの距離と保持部に荷物が保持された後におけるマストサポートからティルトシリンダまでの距離とを算出する距離算出部とを更に有し、重心推定演算部は、荷物の重量と、保持部に荷物が保持される前後のティルトシリンダの推力及びマストサポートからティルトシリンダまでの距離と、荷役装置の構造に関するデータとに基づいて、車体の前後方向における荷物の重心位置の推定演算を行ってもよい。このような構成では、ティルトシリンダの状態として、ティルトシリンダの推力とマストサポートからティルトシリンダまでの距離とが検知される。従って、保持部に荷物が保持される前後のティルトシリンダの状態が更に適切に得られるため、車体の前後方向における荷物の重心位置がより高精度に推定される。
重心推定演算部は、保持部に荷物が保持される前におけるマスト及び保持部の合成重心と保持部に荷物が保持された後におけるマスト、保持部及び荷物の合成重心とを求める計算式を用いて、車体の前後方向における荷物の重心位置の推定演算を行ってもよい。このような構成では、マスト及び保持部の合成重心とマスト、保持部及び荷物の合成重心とを求める計算式を用いることにより、車体の前後方向における荷物の重心位置の推定演算を容易に実現することができる。
荷役装置の構造に関するデータは、マスト及び保持部の重量を含んでもよい。このような構成では、マスト及び保持部の重量を検出しなくて済むため、使用するセンサの数の減少に寄与することができる。
本発明によれば、工数の削減を図りつつ、保持部に保持された荷物の重心位置の推定精度を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る重心推定装置を備えた車両制御装置の構成を示すブロック図である。 図1に示された車両制御装置が搭載された産業車両としてフォークリフトを示す側面図である。 図1に示されたティルト推力算出部により実行されるティルト推力算出処理の手順を示すフローチャートである。 ティルトシリンダの推力とマストサポートからティルトシリンダまでの距離と荷物の前後方向の重心位置とを示す概念図である。 図2に示されたティルトシリンダの断面図である。 図1に示された距離算出部により実行される距離算出処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る重心推定装置を備えた車両制御装置の構成を示すブロック図である。図1において、車両制御装置1は、産業車両であるフォークリフト2(図2)に搭載されている。車両制御装置1は、フォークリフト2の走行制御を行う装置である。
フォークリフト2は、図2に示されるように、走行装置3と、この走行装置3の前側に配置され、荷物Wの揚げ降ろしを行う荷役装置4とを具備している。
走行装置3は、車体5と、この車体5の前部に配置された左右1対の駆動輪である前輪6と、車体5の後部に配置された左右1対の操舵輪である後輪7と、前輪6を回転させる走行モータ8と、後述する油圧駆動ユニット26(図1参照)の油圧ポンプ(図示せず)を回転駆動する荷役モータ9と、走行モータ8及び荷役モータ9に電力を供給するバッテリ10とを有している。
荷役装置4は、車体5の前端部にマストサポート11(図4参照)を介して回動可能に連結されたマスト12と、このマスト12にリフトブラケット13を介して取り付けられた左右1対のフォーク14と、このフォーク14を昇降させるリフトシリンダ15と、マスト12を傾動させるティルトシリンダ16とを有している。フォーク14は、荷物Wを保持する保持部であるアタッチメントの1つである。リフトシリンダ15及びティルトシリンダ16は、油圧駆動ユニット26(後述)により駆動される。
車両制御装置1は、リフトシリンダ用圧力センサ21と、ティルトシリンダ用圧力センサ22,23と、ティルト角センサ24と、表示器25と、上記の走行モータ8と、油圧駆動ユニット26と、電子制御ユニット27(ECU:Electronic Control Unit)とを備えている。
リフトシリンダ用圧力センサ21は、リフトシリンダ15の圧力を検出する。具体的には、リフトシリンダ用圧力センサ21は、リフトシリンダ15のボトム室の圧力を検出する。
ティルトシリンダ用圧力センサ22は、ティルトシリンダ16のロッド室16a(図5参照)の圧力(ロッド圧)を検出するロッド圧検出部である。ティルトシリンダ用圧力センサ23は、ティルトシリンダ16のボトム室16b(図5参照)の圧力(ボトム圧)を検出するボトム圧検出部である。
ティルト角センサ24は、マスト12の傾動角(ティルト角)を検出する角度検出部である。
表示器25は、マスト12の傾動角及び荷物Wの重心位置等の情報を表示すると共に、荷物Wの重心に関する警告表示を行う。
油圧駆動ユニット26は、特に図示はしないが、リフトシリンダ15及びティルトシリンダ16に作動油を供給する油圧ポンプ(前述)と、油圧ポンプとリフトシリンダ15との間に配置されたリフトバルブと、油圧ポンプとティルトシリンダ16との間に配置されたティルトバルブとを有している。
電子制御ユニット27は、CPU、RAM、ROM及び入出力インターフェース等から構成されている。電子制御ユニット27は、記憶部31と、荷物重量算出部32と、ティルト推力算出部33と、距離算出部34と、重心推定演算部35と、制御部36とを有している。
記憶部31は、リフトシリンダ15及びティルトシリンダ16を含む荷役装置4の構造に関するデータと、荷物Wの重心の推定演算を行うための計算式とを記憶している。リフトシリンダ15の構造としては、リフトシリンダ15の寸法、重量及び位置等がある。ティルトシリンダ16の構造としては、ティルトシリンダ16の寸法、重量、位置及び姿勢等がある。その他の荷役装置4の構造としては、マスト12及びフォーク14等の寸法、位置及び重量等がある。
荷物重量算出部32は、リフトシリンダ用圧力センサ21により検出されたリフトシリンダ15の圧力に基づいて、フォーク14に保持された荷物Wの重量を算出する。荷物重量算出部32は、リフトシリンダ用圧力センサ21と協働して、フォーク14に保持される荷物Wの重量を検知する重量検知部を構成している。
ティルト推力算出部33は、ティルトシリンダ用圧力センサ22により検出されたティルトシリンダ16のロッド室16aの圧力と、ティルトシリンダ用圧力センサ23により検出されたティルトシリンダ16のボトム室16bの圧力と、記憶部31に記憶されたティルトシリンダ16の構造に関するデータとに基づいて、フォーク14に荷物Wが保持される前のティルトシリンダ16の推力とフォーク14に荷物Wが保持された後のティルトシリンダ16の推力とを算出する。
図3は、ティルト推力算出部33により実行されるティルト推力算出処理の手順を示すフローチャートである。
図3において、ティルト推力算出部33は、まずフォーク14に荷物Wが保持される前のティルトシリンダ用圧力センサ22,23の検出値を取得する(手順S101)。そして、ティルト推力算出部33は、ティルトシリンダ用圧力センサ22,23の検出値とティルトシリンダ16の寸法とに基づいて、フォーク14に荷物Wが保持される前のティルトシリンダ16の推力を算出する(手順S102)。
具体的には、ティルト推力算出部33は、下記式によりフォーク14に荷物Wが保持される前のティルトシリンダ16の推力Ftilt1を算出する。ティルトシリンダ16の推力(Ftilt)は、図4に示されるように、ティルトシリンダ16の軸線方向にかかる荷重である。
Ftilt1=Srod×Prod1―Sbtm×Pbtm1
Sbtmは、図5に示されるように、ティルトシリンダ16のボトム室16bの断面積である。Srodは、ティルトシリンダ16のロッド室16aの断面積であり、下記式で表される。Rrodは、ティルトシリンダ16のピストンロッド16cの径である。Sbtm及びSrodは、記憶部31に記憶されている。
Srod=Sbtm―Rrod
Prod1は、フォーク14に荷物Wが保持される前のティルトシリンダ16のロッド室16aの圧力である。Pbtm1は、フォーク14に荷物Wが保持される前のティルトシリンダ16のボトム室16bの圧力である。
その後、ティルト推力算出部33は、フォーク14に荷物Wが保持された後のティルトシリンダ用圧力センサ22,23の検出値を取得する(手順S103)。そして、ティルト推力算出部33は、ティルトシリンダ用圧力センサ22,23の検出値とティルトシリンダ16の寸法とに基づいて、フォーク14に荷物Wが保持された後のティルトシリンダ16の推力を算出する(手順S104)。
具体的には、ティルト推力算出部33は、下記式によりフォーク14に荷物Wが保持された後のティルトシリンダ16の推力Ftilt2を算出する。
Ftilt2=Srod×Prod2―Sbtm×Pbtm2
Prod2は、フォーク14に荷物Wが保持された後のティルトシリンダ16のロッド室16aの圧力である。Pbtm2は、フォーク14に荷物Wが保持された後のティルトシリンダ16のボトム室16bの圧力である。
続いて、ティルト推力算出部33は、フォーク14に荷物Wが保持される前におけるティルトシリンダ16の推力Ftilt1の算出データと、フォーク14に荷物Wが保持された後におけるティルトシリンダ16の推力Ftilt2の算出データとを重心推定演算部35に出力する(手順S105)。
なお、フォーク14に荷物Wが保持される前におけるティルトシリンダ16の推力Ftilt1の算出(手順S101,S102)については、必ずしも毎回実施する必要はなく、適当な時期のみ実施してもよい。この場合には、Ftilt1の算出値が記憶部31に記憶される。
距離算出部34は、ティルト角センサ24により検出されたマスト12の傾動角と、記憶部31に記憶されたティルトシリンダ16の構造に関するデータとに基づいて、フォーク14に荷物Wが保持される前におけるマストサポート11からティルトシリンダ16までの距離とフォーク14に荷物Wが保持された後におけるマストサポート11からティルトシリンダ16までの距離とを算出する。
図6は、距離算出部34により実行される距離算出処理の手順を示すフローチャートである。
図6において、距離算出部34は、まずフォーク14に荷物Wが保持される前のティルト角センサ24の検出値を取得する(手順S111)。そして、距離算出部34は、ティルト角センサ24の検出値とティルトシリンダ16の位置及び姿勢とに基づいて、フォーク14に荷物Wが保持される前におけるマストサポート11からティルトシリンダ16までの距離Ltilt1を算出する(手順S112)。
マストサポート11からティルトシリンダ16までの距離(Ltilt)は、図4に示されるように、マストサポート11を通り且つティルトシリンダ16の軸線に垂直な直線とティルトシリンダ16の軸線との交点におけるマストサポート11からの距離である。
その後、距離算出部34は、フォーク14に荷物Wが保持された後のティルト角センサ24の検出値を取得する(手順S113)。そして、距離算出部34は、ティルト角センサ24の検出値とティルトシリンダ16の位置及び姿勢とに基づいて、フォーク14に荷物Wが保持された後におけるマストサポート11からティルトシリンダ16までの距離Ltilt2を算出する(手順S114)。
続いて、距離算出部34は、フォーク14に荷物Wが保持される前におけるマストサポート11からティルトシリンダ16までの距離Ltilt1の算出データと、フォーク14に荷物Wが保持された後におけるマストサポート11からティルトシリンダ16までの距離Ltilt2の算出データとを重心推定演算部35に出力する(手順S115)。
なお、フォーク14に荷物Wが保持される前におけるマストサポート11からティルトシリンダ16までの距離Ltilt1の算出(手順S111,S112)については、上記のティルトシリンダ16の推力Ftilt1の算出と同様に、必ずしも毎回実施する必要はなく、適当な時期のみ実施してもよい。この場合にも、Ltilt1の算出値が記憶部31に記憶される。
ティルトシリンダ用圧力センサ22,23、ティルト角センサ24、ティルト推力算出部33及び距離算出部34は、フォーク14に荷物Wが保持される前のティルトシリンダ16の状態とフォーク14に荷物Wが保持された後のティルトシリンダ16の状態とを検知するティルト状態検知ユニットを構成している。
重心推定演算部35は、荷物重量算出部32により算出された荷物Wの重量と、ティルト推力算出部33により算出されたフォーク14に荷物Wが保持される前後のティルトシリンダ16の推力と、距離算出部34により算出されたフォーク14に荷物Wが保持される前後におけるマストサポート11からティルトシリンダ16までの距離と、記憶部31に記憶された荷役装置4の構造に関するデータとに基づいて、車体5の前後方向における荷物Wの重心位置の推定演算を行う。
具体的には、重心推定演算部35は、下記式により車体5の前後方向(X方向)における荷物Wの重心位置GCx_wを算出する。なお、車体5の前後方向における重心を、単に前後方向の重心という。ここでは、荷物Wの前後方向の重心位置GCx_wは、図4に示されるように、マストサポート11を原点とした位置である。
GCx_mast_att=(Mmast×GCx_mast+Matt×GCx_att)/(Mmast+Matt) …(A)
GCx_mast_att=(Ftilt1×Ltilt1)/(Mmast+Matt) …(B)
GCx_mast_att_w=((Mmast+Matt)×GCx_mast_att+Mw×GCx_w)/(Mmast+Matt+Mw) …(C)
GCx_mast_att_w=(Ftilt2×Ltilt2)/(Mmast+Matt+Mw) …(D)
Mmast×GCx_mast+Matt×GCx_att=(Mmast+Matt)×GCx_mast_att …(E)
GCx_mast_attは、フォーク14に荷物Wが保持される前におけるマスト12及びフォーク14の前後方向の合成重心である。GCx_mast_att_wは、フォーク14に荷物Wが保持された後におけるマスト12、フォーク14及び荷物Wの前後方向の合成重心である。GCx_mastは、マスト12単体の前後方向の重心である。GCx_attは、フォーク14単体の前後方向の重心である。
Mmastは、マスト12の重量であり、記憶部31に記憶されている。Mattは、フォーク14の重量であり、記憶部31に記憶されている。Mwは、荷物重量算出部32により算出された荷物Wの重量である。
上記の(A)式及び(B)式は、フォーク14に荷物Wが保持される前におけるマスト12及びフォーク14の合成重心を求める計算式である。上記の(C)式及び(D)式は、フォーク14に荷物Wが保持された後におけるマスト12、フォーク14及び荷物Wの合成重心を求める計算式である。上記の(A)~(E)式を用いて、荷物Wの前後方向の重心位置GCx_wが算出される。
ここで、リフトシリンダ用圧力センサ21、ティルトシリンダ用圧力センサ22,23、ティルト角センサ24、電子制御ユニット27の記憶部31、荷物重量算出部32、ティルト推力算出部33、距離算出部34及び重心推定演算部35は、本実施形態の重心推定装置20を構成している。
制御部36は、荷物Wの前後方向の重心位置を表示器25に表示させると共に、荷物Wの前後方向の重心位置が予め決められた重心許容範囲内でないときに、表示器25に警告表示させる。
また、制御部36は、荷物Wの前後方向の重心位置が重心許容範囲内でないときに、走行及び荷役に対する制限を行うように走行モータ8及び油圧駆動ユニット26を制御する。例えば、制御部36は、加速時の走行加速度及び減速時の走行減速度を制限するように走行モータ8を制御する。また、制御部36は、荷物Wの上昇及び下降時の加速度及び減速度とマスト12の前傾時及び後傾時の加速度及び減速度とを制限するように油圧駆動ユニット26を制御する。また、制御部36は、荷役に対する制限として、フォーク14の上昇を停止させるように油圧駆動ユニット26を制御したり、マスト12の前傾を停止させるように油圧駆動ユニット26を制御してもよい。
以上のように本実施形態にあっては、フォーク14に保持される荷物Wの重量が検知されると共に、フォーク14に荷物Wが保持される前のティルトシリンダ16の状態とフォーク14に荷物Wが保持された後のティルトシリンダ16の状態とが検知される。そして、荷物Wの重量とフォーク14に荷物Wが保持される前後のティルトシリンダ16の状態と荷役装置4の構造に関するデータとに基づいて、車体5の前後方向における荷物Wの重心位置の推定演算が行われる。このようにマスト12及びフォーク14の各々の重心を取得しなくても、フォーク14に保持された荷物Wの重心位置が推定される。これにより、重心推定を行うための工数の削減が図られつつ、フォーク14に保持された荷物Wの重心位置の推定精度が向上する。また、マスト12及びフォーク14の製品毎にマスト12及びフォーク14の各々の重心を予め取得する作業が不要となり、汎用性が向上する。
また、本実施形態では、ティルトシリンダ16のロッド室16a及びボトム室16bの圧力を検出することにより、ティルトシリンダ16の状態としてティルトシリンダ16の推力が検知される。従って、フォーク14に荷物Wが保持される前後のティルトシリンダ16の状態が適切に得られるため、車体5の前後方向における荷物Wの重心位置が高精度に推定される。
また、本実施形態では、ティルトシリンダ16の状態として、ティルトシリンダ16の推力とマストサポート11からティルトシリンダ16までの距離とが検知される。従って、フォーク14に荷物Wが保持される前後のティルトシリンダ16の状態が更に適切に得られるため、車体5の前後方向における荷物Wの重心位置がより高精度に推定される。
また、本実施形態では、マスト12及びフォーク14の合成重心とマスト12、フォーク14及び荷物Wの合成重心とを求める計算式を用いることにより、車体5の前後方向における荷物Wの重心位置の推定演算を容易に実現することができる。
また、本実施形態では、マスト12及びフォーク14の重量を記憶部31に記憶することにより、マスト12及びフォーク14の重量を検出しなくて済むため、使用するセンサの数の減少に寄与することができる。
なお、本発明は、上記実施形態には限定されない。例えば上記実施形態では、フォーク14に荷物Wが保持される前におけるマストサポート11からティルトシリンダ16までの距離とフォーク14に荷物Wが保持された後におけるマストサポート11からティルトシリンダ16までの距離とが算出されているが、特にそのような形態には限られない。例えば、フォーク14に荷物Wが保持される前後において、マストサポート11からティルトシリンダ16までの距離の変化が少ない場合には、フォーク14に荷物Wが保持される前におけるマストサポート11からティルトシリンダ16までの距離を算出し、その距離の算出データを、フォーク14に荷物Wが保持された後におけるマストサポート11からティルトシリンダ16までの距離としても使用してもよい。
また、上記実施形態では、ティルトシリンダ16のロッド室16a及びボトム室16bの圧力を検出して、フォーク14に荷物Wが保持される前のティルトシリンダ16の推力とフォーク14に荷物Wが保持された後のティルトシリンダ16の推力とが算出されているが、特にそのような形態には限られない。例えば、歪ゲージやボルト軸力計等を用いて、フォーク14に荷物Wが保持される前のティルトシリンダ16の状態とフォーク14に荷物Wが保持された後のティルトシリンダ16の状態とを検知してもよい。
また、上記実施形態では、リフトシリンダ15の圧力を検出して、フォーク14に保持された荷物Mの重量が算出されているが、特にその形態には限られず、歪ゲージ等を用いて、フォーク14に保持された荷物Mの重量を算出してもよい。また、運転者が荷物Mの重量を予め計測しておき、入力器等により荷物Mの重量データを入力してもよい。
また、上記実施形態の重心推定装置20は、走行モータ8により駆動輪である前輪6が回転するバッテリ式のフォークリフト2に適用されているが、本発明は、エンジンにより駆動輪が回転するエンジン式のフォークリフトにも適用可能である。
また、上記実施形態の重心推定装置20は、荷物Wを保持するフォーク14を具備したフォークリフト2に搭載されているが、本発明は、荷物Wを保持する他のアタッチメントを具備したフォークリフト等の産業車両にも適用可能である。
2…フォークリフト(産業車両)、4…荷役装置、5…車体、11…マストサポート、12…マスト、14…フォーク(保持部)、15…リフトシリンダ、16…ティルトシリンダ、16a…ロッド室、16b…ボトム室、20…重心推定装置、21…リフトシリンダ用圧力センサ(重量検知部)、22…ティルトシリンダ用圧力センサ(ロッド圧検出部、ティルト状態検知ユニット)、23…ティルトシリンダ用圧力センサ(ボトム圧検出部、ティルト状態検知ユニット)、24…ティルト角センサ(角度検出部、ティルト状態検知ユニット)、31…記憶部、32…荷物重量算出部(重量検知部)、33…ティルト推力算出部(ティルト状態検知ユニット)、34…距離算出部(ティルト状態検知ユニット)、35…重心推定演算部、W…荷物。

Claims (6)

  1. マストに取り付けられ荷物を保持する保持部と前記保持部を昇降させるリフトシリンダと前記マストを傾動させるティルトシリンダとを有する荷役装置を具備した産業車両の重心推定装置において、
    前記荷役装置の構造に関するデータを記憶する記憶部と、
    前記保持部に保持される荷物の重量を検知する重量検知部と、
    前記保持部に前記荷物が保持される前の前記ティルトシリンダの状態と前記保持部に前記荷物が保持された後の前記ティルトシリンダの状態とを検知するティルト状態検知ユニットと、
    前記荷物の重量と、前記保持部に前記荷物が保持される前後の前記ティルトシリンダの状態と、前記荷役装置の構造に関するデータとに基づいて、前記産業車両の車体の前後方向における前記荷物の重心位置の推定演算を行う重心推定演算部とを備え
    前記ティルト状態検知ユニットは、前記ティルトシリンダのロッド室の圧力を検出するロッド圧検出部と、前記ティルトシリンダのボトム室の圧力を検出するボトム圧検出部と、前記ティルトシリンダのロッド室の圧力及び前記ティルトシリンダのボトム室の圧力に基づいて、前記保持部に前記荷物が保持される前の前記ティルトシリンダの推力と前記保持部に前記荷物が保持された後の前記ティルトシリンダの推力とを算出するティルト推力算出部とを有し、
    前記重心推定演算部は、前記荷物の重量と、前記保持部に前記荷物が保持される前後の前記ティルトシリンダの推力と、前記荷役装置の構造に関するデータとに基づいて、前記車体の前後方向における前記荷物の重心位置の推定演算を行う産業車両の重心推定装置。
  2. 前記マストは、前記車体の前端部にマストサポートを介して回動可能に連結されており、
    前記ティルト状態検知ユニットは、前記マストの傾動角を検出する角度検出部と、前記マストの傾動角に基づいて、前記保持部に前記荷物が保持される前における前記マストサポートから前記ティルトシリンダまでの距離と前記保持部に前記荷物が保持された後における前記マストサポートから前記ティルトシリンダまでの距離とを算出する距離算出部とを更に有し、
    前記重心推定演算部は、前記荷物の重量と、前記保持部に前記荷物が保持される前後における前記ティルトシリンダの推力及び前記マストサポートから前記ティルトシリンダまでの距離と、前記荷役装置の構造に関するデータとに基づいて、前記車体の前後方向における前記荷物の重心位置の推定演算を行う請求項記載の産業車両の重心推定装置。
  3. 前記重心推定演算部は、前記保持部に前記荷物が保持される前における前記マスト及び前記保持部の合成重心と前記保持部に前記荷物が保持された後における前記マスト、前記保持部及び前記荷物の合成重心とを求める計算式を用いて、前記車体の前後方向における前記荷物の重心位置の推定演算を行う請求項1または2記載の産業車両の重心推定装置。
  4. 前記荷役装置の構造に関するデータは、前記マスト及び前記保持部の重量を含む請求項記載の産業車両の重心推定装置。
  5. マストに取り付けられ荷物を保持する保持部と前記保持部を昇降させるリフトシリンダと前記マストを傾動させるティルトシリンダとを有する荷役装置を具備した産業車両の重心推定装置において、
    前記荷役装置の構造に関するデータを記憶する記憶部と、
    前記保持部に保持される荷物の重量を検知する重量検知部と、
    前記保持部に前記荷物が保持される前の前記ティルトシリンダの状態と前記保持部に前記荷物が保持された後の前記ティルトシリンダの状態とを検知するティルト状態検知ユニットと、
    前記荷物の重量と、前記保持部に前記荷物が保持される前後の前記ティルトシリンダの状態と、前記荷役装置の構造に関するデータとに基づいて、前記産業車両の車体の前後方向における前記荷物の重心位置の推定演算を行う重心推定演算部とを備え、
    前記重心推定演算部は、前記保持部に前記荷物が保持される前における前記マスト及び前記保持部の合成重心と前記保持部に前記荷物が保持された後における前記マスト、前記保持部及び前記荷物の合成重心とを求める計算式を用いて、前記車体の前後方向における前記荷物の重心位置の推定演算を行う産業車両の重心推定装置。
  6. 前記荷役装置の構造に関するデータは、前記マスト及び前記保持部の重量を含む請求項記載の産業車両の重心推定装置。
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