以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る車両運転支援装置について説明する。図1に示したように、本発明の実施形態に係る車両運転支援装置10は、車両(自車両100)に搭載されている。
<ECU>
車両運転支援装置10は、制御装置としてのECU90を備えている。ECUは、エレクトロニックコントロールユニットの略称である。ECU90は、マイクロコンピュータを主要部として備える。マイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM、不揮発性メモリ及びインターフェース等を含む。CPUは、ROMに格納されたインストラクション又はプログラム又はルーチンを実行することにより、各種機能を実現するようになっている。
<駆動装置等>
又、自車両100には、駆動装置21、制動装置22及び操舵装置23が搭載されている。
<駆動装置>
駆動装置21は、自車両100を走行させるために自車両100に与えられる駆動力(駆動トルク)を出力する装置であり、例えば、内燃機関及びモータ等である。駆動装置21は、ECU90に電気的に接続されている。ECU90は、駆動装置21の作動を制御して駆動装置21から出力される駆動力を制御することができる。
<制動装置>
制動装置22は、自車両100を制動するために自車両100に与えられる制動力(制動トルク)を出力する装置であり、例えば、油圧ブレーキ装置である。制動装置22は、ECU90に電気的に接続されている。ECU90は、制動装置22の作動を制御して制動装置22から出力される制動力を制御することができる。
<操舵装置>
操舵装置23は、自車両100を操舵するために自車両100に加えられる操舵力(操舵トルク)を出力する装置であり、例えば、パワーステアリング装置である。操舵装置23は、ECU90に電気的に接続されている。ECU90は、操舵装置23の作動を制御して操舵装置23から出力される操舵力を制御することができる。
<センサ等>
更に、自車両100には、アクセルペダル31、アクセルペダル操作量センサ32、ブレーキペダル33、ブレーキペダル操作量センサ34、ハンドル35、ステアリングシャフト36、操舵角センサ37、操舵トルクセンサ38、車速検出装置50及び周辺情報検出装置60が搭載されている。
<アクセルペダル操作量センサ>
アクセルペダル操作量センサ32は、アクセルペダル31の操作量を検出するセンサである。アクセルペダル操作量センサ32は、ECU90に電気的に接続されている。アクセルペダル操作量センサ32は、検出したアクセルペダル31の操作量の情報をECU90に送信する。ECU90は、その情報に基づいてアクセルペダル31の操作量(アクセルペダル操作量AP)を取得する。
ECU90は、アクセルペダル操作量AP及び自車両100の走行速度(自車速)に基づいて要求駆動力(要求駆動トルク)を演算により取得する。要求駆動力は、駆動装置21に出力が要求されている駆動力である。ECU90は、要求駆動力に相当する駆動力が出力されるように駆動装置21の作動を制御する。
<ブレーキペダル操作量センサ>
ブレーキペダル操作量センサ34は、ブレーキペダル33の操作量を検出するセンサである。ブレーキペダル操作量センサ34は、ECU90に電気的に接続されている。ブレーキペダル操作量センサ34は、検出したブレーキペダル33の操作量の情報をECU90に送信する。ECU90は、その情報に基づいてブレーキペダル33の操作量(ブレーキペダル操作量BP)を取得する。
ECU90は、ブレーキペダル操作量BPに基づいて要求制動力(要求制動トルク)を演算により取得する。要求制動力は、制動装置22に出力が要求されている制動力である。ECU90は、要求制動力に相当する制動力が出力されるように制動装置22の作動を制御する。
<操舵角センサ>
操舵角センサ37は、中立位置に対するステアリングシャフト36の回転角度を検出するセンサである。操舵角センサ37は、ECU90に電気的に接続されている。操舵角センサ37は、検出したステアリングシャフト36の回転角度の情報をECU90に送信する。ECU90は、その情報に基づいてステアリングシャフト36の回転角度(操舵角θs)を取得する。
<操舵トルクセンサ>
操舵トルクセンサ38は、自車両100の運転者が自車両100に入力したトルク(本例においては、ハンドル35を介してステアリングシャフト36に入力したトルク)を検出するセンサである。操舵トルクセンサ38は、ECU90に電気的に接続されている。操舵トルクセンサ38は、検出したトルクの情報をECU90に送信する。ECU90は、その情報に基づいて運転者がハンドル35を介してステアリングシャフト36に入力したトルク(ドライバー操舵操作力TQ_D)を取得する。
<車速検出装置>
車速検出装置50は、自車両100の走行速度を検出する装置であり、例えば、車輪速センサである。車速検出装置50は、ECU90に電気的に接続されている。車速検出装置50は、検出した自車両100の走行速度の情報をECU90に送信する。ECU90は、その情報に基づいて自車両100の走行速度(自車速V)を取得する。
ECU90は、取得した操舵角θs、ドライバー操舵操作力TQ_D及び自車速Vに基づいてドライバー要求操舵力TQ_Dreq(要求操舵トルク)を演算により取得する。ドライバー要求操舵力TQ_Dreq(運転者要求操舵力)は、操舵装置23に出力が要求されている操舵力である。ECU90は、後述する車線逸脱防止制御を実行する場合を除き、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力が操舵装置23から出力されるように操舵装置23の作動を制御する通常操舵制御を行う。
<周辺情報検出装置>
周辺情報検出装置60は、自車両100の周辺の情報を検出する装置であり、本例においては、画像センサ61及び電波センサ62を備えている。画像センサ61は、例えば、カメラである。電波センサ62は、例えば、レーダセンサ(ミリ波レーダ等)である。尚、周辺情報検出装置60は、超音波センサ(クリアランスソナー)等の音波センサやレーザーレーダ(LiDAR)等の光センサを備えていてもよい。
<画像センサ>
画像センサ61は、ECU90に電気的に接続されている。画像センサ61は、自車両100の周辺を撮像し、撮像した画像の情報をECU90に送信する。ECU90は、その情報(画像情報II)に基づいて自車両100の周辺に関する情報(周辺検出情報IS)を取得することができる。
<電波センサ>
電波センサ62は、ECU90に電気的に接続されている。電波センサ62は、電波を発信するとともに、物体で反射した電波(反射波)を受信する。電波センサ62は、発信した電波及び受信した電波(反射波)に係る情報をECU90に送信する。別の言い方をすると、電波センサ62は、自車両100の周辺に存在する物体を検知し、その検知した物体に係る情報をECU90に送信する。ECU90は、その情報(電波情報)に基づいて自車両100の周辺に存在する構造物等の物体に係る情報(周辺検出情報IS)を取得することができる。
<車両運転支援装置の作動の概要>
次に、車両運転支援装置10の作動の概要を説明する。車両運転支援装置10は、自車両100の走行中、自車両100が自車線LN(自車両100が走行している車線)から逸脱する可能性があるとの車線逸脱条件が成立した場合、後述する制御不要条件が成立していない限りにおいて、図2に示したように、自車両100を自律的に操舵して自車両100が自車線LNから逸脱することを防止する車線逸脱防止制御を実行するようになっている。
車両運転支援装置10は、自車両100の走行中、左側逸脱判定ラインLLに自車両100が達したとき、車線逸脱条件が成立したと判定し、右側逸脱判定ラインLRに自車両100が達したとき、車線逸脱条件が成立したと判定する。より具体的には、車両運転支援装置10は、自車両100の走行中、左側距離DLがゼロになったとき、車線逸脱条件が成立したと判定し、或いは、右側距離DRがゼロになったとき、車線逸脱条件が成立したと判定する。
左側逸脱判定ラインLLは、自車線LNの左側の端(図2に示した例においては、左側区画線200L)に沿って延びるラインであり、右側逸脱判定ラインLRは、自車線LNの右側の端(図2に示した例においては、右側区画線200R)に沿って延びるラインである。尚、車両運転支援装置10は、周辺検出情報ISに基づいて左側区画線200L及び右側区画線200Rを取得する。
又、図3に示したように、左側距離DLは、自車両100の左前端部と左側逸脱判定ラインLLとの間の距離であり、右側距離DRは、自車両100の右前端部と右側逸脱判定ラインLRとの間の距離である。
ここで、車線逸脱防止制御を実行する場合、自車両100が直線道路を走行しているのか或いはカーブ路を走行しているのかや、運転者がどのような操舵操作力を自車両100に加えているのか等の自車両の走行状況に応じて車線逸脱防止制御の実行の要否を判断したり、車線逸脱防止制御により自車両100を自車線LN内に戻すための操舵力として自律的に設定する操舵力(システム介入操舵力)を変更したりすることが好ましい。
しかしながら、車線逸脱防止制御が自車両100の自車線LNからの逸脱を防止する制御であることから、車線逸脱防止制御を実行しなかったりシステム介入操舵力を変更したりしたときの自車両100の自車線LNからの逸脱リスクを考慮して、車線逸脱防止制御の実行の要否を判断し、又、システム介入操舵力を変更することが望ましい。
そこで、車両運転支援装置10は、以下のようにして車線逸脱防止制御を実行するようになっている。
本例においては、車線逸脱防止制御の実行が不要であるか否か(即ち、制御不要条件が成立しているか否か)を判定するためにドライバー操舵操作力TQ_Dに関する閾値(制御不要判定閾値)として、第1閾値TQ1、第2閾値TQ2及び第3閾値TQ3の3つの閾値が用意されている。第1閾値TQ1は、ゼロよりも大きい値であって3つの閾値の中で最も小さい値に設定されており、第2閾値TQ2は、第1閾値TQ1よりも大きい値に設定されており、第3閾値TQ3は、第2閾値TQ2よりも大きい値、即ち、3つの閾値の中で最も大きい値に設定されている。
<直線道路走行中の左側逸脱>
<車線逸脱防止制御の開始前>
図2に示したように、自車両100が直線道路を走行しているときに左側逸脱判定ラインLLに達した場合(即ち、左側距離DLがゼロになった場合)、車両運転支援装置10は、第1閾値TQ1以上の同相のドライバー操舵操作力TQ_D(同相操舵操作力)又は第2閾値TQ2以上の逆相のドライバー操舵操作力TQ_D(逆相操舵操作力)が検出されているか否か(自車両100に入力されているか否か)を判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「直線車線逸脱条件が成立したときに介入前同相条件が成立しているとの制御不要条件」が成立しているか否か、及び、「直線車線逸脱条件が成立したときに介入前逆相条件が成立しているとの制御不要条件」が成立しているか否かを判定する。
ここでの直線車線逸脱条件は、自車両100が直線道路を走行しているときに左側逸脱判定ラインLLに達したとの条件である。又、直線車線逸脱条件が成立したときに用いられる介入前同相条件は、第1閾値TQ1以上の同相のドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されている(自車両100に入力されている)との条件である。又、直線車線逸脱条件が成立したときに用いられる介入前逆相条件は、第2閾値TQ2以上の逆相のドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されている(自車両100に入力されている)との条件である。
又、同相のドライバー操舵操作力TQ_D(同相操舵操作力)は、自車線LNから逸脱した自車両100を自車線LN内に戻す方向(逸脱回避方向)のドライバー操舵操作力TQ_Dであり、図2に示した場面においては、右方向(即ち、時計回り)のドライバー操舵操作力TQ_Dである。一方、又、逆相のドライバー操舵操作力TQ_D(逆相操舵操作力)は、自車両100を自車線LNから逸脱させる方向(逸脱方向)のドライバー操舵操作力TQ_Dであり、図2に示した場面においては、左方向(即ち、反時計回り)のドライバー操舵操作力TQ_Dである。
制御不要条件が成立している場合、車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を実行せずに、通常操舵制御を継続する。先に述べたように、通常操舵制御は、操舵角θs、ドライバー操舵操作力TQ_D及び自車速Vに基づいて要求操舵力を演算により取得し、その要求操舵力に相当する操舵力を操舵装置23から出力させる制御である。
一方、制御不要条件が成立していない場合、車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始する。車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始すると、システム介入操舵力の目標値(目標システム介入操舵力TQ_Stgt)を設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとに基づいて目標操舵力TQtgtを設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる(自車両100に加える)。
具体的には、車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御の開始後、以下に述べる大幅低減条件及び小幅低減条件が成立しない限り、基準値(基準操舵力TQbase)をシステム介入操舵力の目標値(目標システム介入操舵力TQ_Stgt)として設定する。そして、車両運転支援装置10は、そのときのドライバー要求操舵力TQ_Dreqの方向が目標システム介入操舵力TQ_Stgtの方向と同じである場合には、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとを合計した値を目標操舵力TQtgtとして設定し、そのときのドライバー要求操舵力TQ_Dreqの方向が目標システム介入操舵力TQ_Stgtの方向とは異なる場合には、目標システム介入操舵力TQ_Stgtからドライバー要求操舵力TQ_Dreqを減じた値を目標操舵力TQtgtとして設定する。そして、車両運転支援装置10は、目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる(自車両100に加える)。
基準操舵力TQbaseは、ドライバー操舵操作力TQ_Dがゼロである場合に操舵角θs、自車速V及び判定ライン交差角度θL等を考慮したときに自車両100を所定のルートに沿って走行させて自車線LN内に戻すために自車両100に加えられることが要求される操舵力であり、例えば、操舵角θs、自車速V及び判定ライン交差角度θL等をパラメータとする演算式により取得され、或いは、予め用意されているルックアップテーブル(マップ)に操舵角θs、自車速V及び判定ライン交差角度θL等を適用して取得される。
判定ライン交差角度θLは、自車両100の縦中央ライン(自車両100の幅方向における中央を通って前後方向に延びるライン)と左側逸脱判定ラインLLとがなす角度である。尚、自車両100が右側逸脱判定ラインLRの方を向いている場合、判定ライン交差角度θLは、自車両100の縦中央ラインと右側逸脱判定ラインLRとがなす角度である。
以上説明したように、直線道路を走行している自車両100が自車線LNの左側を逸脱する可能性が生じたとき(直線車線逸脱条件が成立したとき)に運転者が自車両100を自車線LN内に戻す方向にハンドル35を操作している場合には、運転者自身が自車両100を自車線LN内に戻そうとしてハンドル35を操作しているものと推察され、従って、逸脱リスク(自車両100が許容される程度以上に自車線LNから逸脱してしまう可能性)が小さいので、車両運転支援装置10は、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが比較的小さくても(即ち、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが第1閾値TQ1以上であれば)、車線逸脱防止制御を実行しないようにする。
一方、直線道路を走行している自車両100が自車線LNの左側を逸脱する可能性が生じたとき(直線車線逸脱条件が成立したとき)に運転者が自車両100を自車線LNから逸脱させる方向にハンドル35を操作している場合には、逸脱リスクが大きいので、車両運転支援装置10は、基本的には、車線逸脱防止制御を実行するが、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが比較的大きければ(即ち、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが第2閾値TQ2以上であれば)、運転者が意図的に自車両100を自車線LNから逸脱させようとしているものと推察されるため、車線逸脱防止制御を実行しないようにする。
<車線逸脱防止制御の開始後>
車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始すると、車線逸脱防止制御の実行中、ドライバー操舵操作力TQ_Dを監視する。
車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御の開始後、自車両100の左右前輪が自車線LN内に戻されるまでの間の期間(回避制御期間)において、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きい同相のドライバー操舵操作力TQ_D又は逆相のドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されたか否か(自車両100に入力されたか否か)を判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「直線車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御を開始したときの回避制御期間中に介入後同相条件が成立しているとの大幅低減条件」が成立しているか否か、及び、「直線車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御を開始したときの回避制御期間中に制御開始後逆相条件が成立しているとの小幅低減条件」が成立しているか否かを判定する。
自車両100が左側逸脱判定ラインLLに達して直線車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の回避制御期間中に用いられる介入後同相条件は、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きい同相のドライバー操舵操作力TQ_Dが検出された(自車両100に入力された)との条件である。
又、自車両100が左側逸脱判定ラインLLに達して直線車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の回避制御期間中に用いられる制御開始後逆相条件は、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きい逆相のドライバー操舵操作力TQ_Dが検出された(自車両100に入力された)との条件である。
大幅低減条件が成立した場合、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseから所定の値(大幅低減値dTQlarge)を減じて得た値(小操舵力TQsmall)をシステム介入操舵力の目標値(目標システム介入操舵力TQ_Stgt)として設定する(TQ_Stgt=TQbase-dTQsmall)。そして、車両運転支援装置10は、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの合計値を目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる(自車両100に加える)。
このときに自車両100に加えられる操舵力は、自車両100を自車線LN内に戻す方向の操舵力であり、本例においては、基準操舵力TQbaseに相当する大きさの操舵力である。即ち、本例においては、大幅低減値dTQlargeは、目標操舵力TQtgtが基準操舵力TQbaseと一致する値となるように設定される。
大幅低減値dTQlargeは、ドライバー操舵操作力TQ_Dに応じた値であり、特に、ドライバー操舵操作力TQ_Dが大きいほど大きくなる値である。本例においては、「(1)ドライバー操舵操作力TQ_Dが同相の操舵力であるのか逆相の操舵力であるのか、(2)自車両100が走行している道路が直線道路であるのかカーブ路であるのか、(3)自車両100が走行している道路がカーブ路である場合、カーブ路の内側から自車線LNを逸脱したのかカーブ路の外側から自車線LNを逸脱したのか、(4)回避制御期間中であるのか後述する復帰制御期間中であるのか」により定まる逸脱リスクに応じたルックアップテーブル(マップ)が予め用意されており、大幅低減値dTQlargeは、そのときの逸脱リスクに応じて選択したルックアップテーブルにドライバー操舵操作力TQ_Dを適用して取得される。
一方、小幅低減条件が成立した場合、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseから大幅低減値dTQlargeよりも小さい所定の値(小幅低減値dTQsmall)を減じた値(大操舵力TQlarge)をシステム介入操舵力の目標値(目標システム介入操舵力TQ_Stgt)として設定する(TQ_Stgt=TQbase-dTQlarge)。このように逆相のドライバー操舵操作力TQ_Dが自車両100に入力されたときに設定される目標システム介入操舵力TQ_Stgt(大操舵力TQlarge)は、上述したように同相のドライバー操舵操作力TQ_Dが自車両100に入力されたときに設定される目標システム介入操舵力TQ_Stgt(小操舵力TQsmall)よりも大きい。そして、車両運転支援装置10は、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの差を目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる(自車両100に加える)。
このとき、自車両100に加えられる操舵力は、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqが目標システム介入操舵力TQ_Stgtよりも小さければ、自車両100を自車線LN内に戻す方向の操舵力であり、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqが目標システム介入操舵力TQ_Stgtよりも大きければ、自車両100を自車線LNから逸脱させる方向の操舵力である。
小幅低減値dTQsmallも、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dに応じた値であり、特に、ドライバー操舵操作力TQ_Dが大きいほど大きくなる値であるが、先に述べたように、大幅低減値dTQlargeよりも小さい値である。又、小幅低減値dTQsmallも、そのときの逸脱リスクに応じて選択したルックアップテーブルにドライバー操舵操作力TQ_Dを適用して取得される。
又、大幅低減条件も小幅低減条件も成立していない場合、先に述べたように、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる(自車両100に加える)。
その後、車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御により自車両100の左右前輪が自車線LN内に戻った後、車線逸脱防止制御が終了されるまでの間の期間(復帰制御期間)において、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きいドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されたか否か(自車両100に入力されたか否か)を判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「直線車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御を開始したときの復帰制御期間中に介入後操舵条件が成立したとの大幅低減条件」が成立しているか否かを判定する。
自車両100が左側逸脱判定ラインLLに達して直線車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の復帰制御期間中に用いられる介入後操舵条件は、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きいドライバー操舵操作力TQ_Dが検出された(自車両100に入力された)との条件である。尚、この介入後操舵条件には、検出されたドライバー操舵操作力TQ_Dが同相のトルクであるのか逆相のトルクであるのかを判定する条件は含まれていない。
大幅低減条件が成立した場合、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseから所定の値(大幅低減値dTQlarge)を減じて得た値(小操舵力TQsmall)をシステム介入操舵力の目標値(目標システム介入操舵力TQ_Stgt)として設定する。そして、車両運転支援装置10は、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと同じであれば、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの合計値を目標操舵力TQtgtとして設定し、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと異なれば、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの差を目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる(自車両100に加える)。
尚、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと異なる場合において、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqがシステム介入操舵力TQ_Sよりも大きければ、自車両100に加えられる操舵力の向きは、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きと同じであり、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqがシステム介入操舵力TQ_Sよりも小さければ、自車両100に加えられる操舵力の向きは、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きとは逆である。
一方、大幅低減条件が成立していない場合、先に述べたように、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる(自車両100に加える)。
<直線道路走行中の右側逸脱>
<車線逸脱防止制御の開始前>
一方、図4に示したように、自車両100が直線道路を走行しているときに右側逸脱判定ラインLRに達した場合(即ち、右側距離DRがゼロになった場合)、車両運転支援装置10は、第1閾値TQ1以上の同相のドライバー操舵操作力TQ_D(同相操舵操作力)又は第2閾値TQ2以上の逆相のドライバー操舵操作力TQ_D(逆相操舵操作力)が検出されているか否かを判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「直線車線逸脱条件が成立したときに介入前同相条件が成立しているとの制御不要条件」が成立しているか否か、及び、「直線車線逸脱条件が成立したときに介入前逆相条件が成立しているとの制御不要条件」が成立しているか否かを判定する。
ここでの直線車線逸脱条件は、自車両100が直線道路を走行しているときに右側逸脱判定ラインLRに達したとの条件である。又、直線車線逸脱条件が成立したときに用いられる介入前同相条件は、第1閾値TQ1以上の同相のドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されている(自車両100に入力されている)との条件である。又、直線車線逸脱条件が成立したときに用いられる介入前逆相条件は、第2閾値TQ2以上の逆相のドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されている(自車両100に入力されている)との条件である。
又、先に述べたように、同相のドライバー操舵操作力TQ_D(同相操舵操作力)は、自車線LNから逸脱した自車両100を自車線LN内に戻す方向(逸脱回避方向)のドライバー操舵操作力TQ_Dであり、図4に示した場面においては、左方向(即ち、反時計回り)のドライバー操舵操作力TQ_Dである。又、逆相のドライバー操舵操作力TQ_Dは、自車両100を自車線LNから逸脱させる方向(逸脱方向)のドライバー操舵操作力TQ_Dであり、図4に示した場面においては、右方向(即ち、時計回り)のドライバー操舵操作力TQ_Dである。
制御不要条件が成立している場合、車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を実行せずに、通常操舵制御を継続する。
一方、制御不要条件が成立していない場合、車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始する。車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始すると、以下に述べる大幅低減条件及び小幅低減条件が成立しない限り、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
以上説明したように、直線道路を走行している自車両100が自車線LNを逸脱する可能性が生じたとき(直線車線逸脱条件が成立したとき)に運転者が自車両100を自車線LN内に戻す方向にハンドル35を操作している場合には、運転者自身が自車両100を自車線LN内に戻そうとしてハンドル35を操作しているものと推察され、従って、逸脱リスクが小さいので、車両運転支援装置10は、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが比較的小さくても(即ち、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが第1閾値TQ1以上であれば)、車線逸脱防止制御を実行しないようにする。
一方、直線道路を走行している自車両100が自車線LNを逸脱する可能性が生じたとき(直線車線逸脱条件が成立したとき)に運転者が自車両100を自車線LNから逸脱させる方向にハンドル35を操作している場合には、逸脱リスクが大きいので、車両運転支援装置10は、基本的には、車線逸脱防止制御を実行するが、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが比較的大きければ(即ち、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが第2閾値TQ2以上であれば)、運転者が意図的に自車両100を自車線LNから逸脱させようとしているものと推察されるため、車線逸脱防止制御を実行しないようにする。
<車線逸脱防止制御の開始後>
車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始すると、車線逸脱防止制御の実行中、ドライバー操舵操作力TQ_Dを監視する。
車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御の開始後、回避制御期間において、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きい同相のドライバー操舵操作力TQ_D又は逆相のドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されたか否かを判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「直線車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御を開始したときの回避制御期間中に介入後同相条件が成立しているとの大幅低減条件」が成立しているか否か、及び、「直線車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御を開始したときの回避制御期間中に制御開始後逆相条件が成立しているとの小幅低減条件」が成立しているか否かを判定する。
自車両100が右側逸脱判定ラインLRに達して直線車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の回避制御期間中に用いられる介入後同相条件は、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きい同相のドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されたとの条件である。
又、自車両100が右側逸脱判定ラインLRに達して直線車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の回避制御期間中に用いられる制御開始後逆相条件は、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きい逆相のドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されたとの条件である。
大幅低減条件が成立した場合、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseから所定の値(大幅低減値dTQlarge)を減じて得た値(小操舵力TQsmall)をシステム介入操舵力の目標値(目標システム介入操舵力TQ_Stgt)として設定する。そして、車両運転支援装置10は、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの合計値を目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる(自車両100に加える)。
このとき、自車両100に加えられる操舵力は、自車両100を自車線LN内に戻す方向の操舵力であり、本例においては、基準操舵力TQbaseに相当する大きさの操舵力である。即ち、本例においては、大幅低減値dTQlargeは、目標操舵力TQtgtが基準操舵力TQbaseと一致する値となるように設定される。
一方、小幅低減条件が成立した場合、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseから大幅低減値dTQlargeよりも小さい所定の値(小幅低減値dTQsmall)を減じた値(大操舵力TQlarge)をシステム介入操舵力の目標値(目標システム介入操舵力TQ_Stgt)として設定する。従って、このように逆相のドライバー操舵操作力TQ_Dが自車両100に入力されたときに設定される目標システム介入操舵力TQ_Stgt(大操舵力TQlarge)は、上述したように同相のドライバー操舵操作力TQ_Dが自車両100に入力されたときに設定される目標システム介入操舵力TQ_Stgt(小操舵力TQsmall)よりも大きい。そして、車両運転支援装置10は、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの差を目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる(自車両100に加える)。
このとき、自車両100に加えられる操舵力は、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqが目標システム介入操舵力TQ_Stgtよりも小さければ、自車両100を自車線LN内に戻す方向の操舵力であり、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqが目標システム介入操舵力TQ_Stgtよりも大きければ、自車両100を自車線LNから逸脱させる方向の操舵力である。
又、大幅低減条件も小幅低減条件も成立していない場合、先に述べたように、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
その後、車両運転支援装置10は、復帰制御期間において、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きいドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されたか否かを判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「直線車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御を開始したときの復帰制御期間中に介入後操舵条件が成立したとの大幅低減条件」が成立しているか否かを判定する。
自車両100が右側逸脱判定ラインLRに達して直線車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の復帰制御期間中に用いられる介入後操舵条件は、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きいドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されたとの条件である。尚、この介入後操舵条件には、検出されたドライバー操舵操作力TQ_Dが同相のトルクであるのか逆相のトルクであるのかを判定する条件は含まれていない。
大幅低減条件が成立した場合、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseから所定の値(大幅低減値dTQlarge)を減じて得た値(小操舵力TQsmall)をシステム介入操舵力の目標値(目標システム介入操舵力TQ_Stgt)として設定する。そして、車両運転支援装置10は、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと同じであれば、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの合計値を目標操舵力TQtgtとして設定し、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと異なれば、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの差を目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる(自車両100に加える)。
尚、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと異なる場合において、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqがシステム介入操舵力TQ_Sよりも大きければ、自車両100に加えられる操舵力の向きは、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きと同じであり、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqがシステム介入操舵力TQ_Sよりも小さければ、自車両100に加えられる操舵力の向きは、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きとは逆である。
一方、大幅低減条件が成立していない場合、先に述べたように、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
以上説明したように、自車両100が直線道路を走行している状況において車線逸脱防止制御により自車両100が自車線LN内に戻されている最中(回避制御期間中)に運転者が自車両100を自車線LN内に戻す方向にハンドル35を操作した場合には、運転者自身が自車両100を自車線LN内に戻そうとしてハンドル35を操作しているものと推察されるので、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしても、逸脱リスクは小さく、しかも、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしたほうが、ハンドル35の操作に対する違和感を運転者に抱かせてしまうことを回避することができるので、車両運転支援装置10は、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくする。
一方、自車両100が直線道路を走行している状況において車線逸脱防止制御により自車両100が自車線LN内に戻されている最中(回避制御期間中)に運転者が自車両100を自車線LNから逸脱させる方向にハンドル35を操作した場合には、運転者が意図的に自車両100を自車線LNから逸脱させようとしているものとは考え難く、従って、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしてしまうと、逸脱リスクが大きいので、車両運転支援装置10は、システム介入操舵力TQ_Sを低減する幅を小さくする。
又、自車両100が直線道路を走行している状況において車線逸脱防止制御により自車両100が自車線LN内に戻された後(復帰制御期間中)に運転者がハンドル35を操作した場合には、そのハンドル35の操作が左方向の操作であっても右方向の操作であっても、運転者が自車両100を自車線LN内で走行させようとしているものと推察されるので、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしても、逸脱リスクは小さく、しかも、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしたほうが、ハンドル35の操作に対する違和感を運転者に抱かせてしまうことを回避することができるので、車両運転支援装置10は、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくする。
<左カーブ路走行中の内側逸脱>
<車線逸脱防止制御の開始前>
又、図5に示したように、自車両100が左カーブ路を走行しているときに左側逸脱判定ラインLL(カーブ内側逸脱判定ライン)に達した場合、車両運転支援装置10は、第1閾値TQ1以上の同相のドライバー操舵操作力TQ_D(同相操舵操作力)又は第2閾値TQ2以上の逆相のドライバー操舵操作力TQ_D(逆相操舵操作力)が検出されているか否かを判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「カーブ内側車線逸脱条件が成立したときに介入前同相条件が成立しているとの制御不要条件」が成立しているか否か、及び、「カーブ内側車線逸脱条件が成立したときに介入前逆相条件が成立しているとの制御不要条件」が成立しているか否かを判定する。
ここでのカーブ内側車線逸脱条件は、自車両100が左カーブ路を走行しているときに左側逸脱判定ラインLL(カーブ内側逸脱判定ライン)に達したとの条件である。又、自車両100が左側逸脱判定ラインLLに達してカーブ内側車線逸脱条件が成立したときに用いられる介入前同相条件及び介入前逆相条件は、それぞれ、直線車線逸脱条件が成立したときに用いられる介入前同相条件及び介入前逆相条件と同じであるが、条件成立の有無の判定に用いられる所定値として異なる値を用いる等して、異なる条件とされてもよい。
尚、図5に示した場面においては、同相のドライバー操舵操作力TQ_D(同相操舵操作力)は、右方向(即ち、時計回り)のドライバー操舵操作力TQ_Dであり、逆相のドライバー操舵操作力TQ_D(逆相操舵操作力)は、左方向(即ち、反時計回り)のドライバー操舵操作力TQ_Dである。
制御不要条件が成立している場合、車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を実行せずに、通常操舵制御を継続する。
一方、制御不要条件が成立していない場合、車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始する。車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始すると、以下に述べる大幅低減条件及び小幅低減条件が成立しない限り、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
以上説明したように、左カーブ路を走行している自車両100が自車線LNの左側を逸脱する可能性が生じたとき(カーブ内側車線逸脱条件が成立したとき)に運転者が自車両100を自車線LN内に戻す方向にハンドル35を操作している場合には、運転者が自車両100を自車線LN内に戻そうとしてハンドル35を操作しているものと推察され、従って、逸脱リスクが小さいので、車両運転支援装置10は、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが比較的小さくても(即ち、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが第1閾値TQ1以上であれば)、車線逸脱防止制御を実行しないようにする。
一方、左カーブ路を走行している自車両100が自車線LNの左側を逸脱する可能性が生じたとき(カーブ内側車線逸脱条件が成立したとき)に運転者が自車両100を自車線LNから逸脱させる方向にハンドル35を操作している場合には、逸脱リスクが大きいので、車両運転支援装置10は、基本的には、車線逸脱防止制御を実行するようにし、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが比較的大きければ(即ち、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが第2閾値TQ2以上であれば)、運転者が意図的に自車両100を自車線LNから逸脱させようとしているものと推察されるため、車線逸脱防止制御を実行しないようにする。
<車線逸脱防止制御の開始後>
車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始すると、車線逸脱防止制御の実行中、ドライバー操舵操作力TQ_Dを監視する。
車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御の開始後、回避制御期間において、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きい同相のドライバー操舵操作力TQ_D又は所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きい逆相のドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されたか否かを判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「カーブ内側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御を開始したときの回避制御期間中に介入後同相条件が成立したとの大幅低減条件」が成立したか否か、及び、「カーブ内側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御を開始したときの回避制御期間中に介入後逆相条件が成立したとの小幅低減条件」が成立したか否かを判定する。
大幅低減条件が成立した場合、車両運転支援装置10は、小操舵力TQsmallを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定する。そして、車両運転支援装置10は、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの合計値を目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
このとき、自車両100に加えられる操舵力は、自車両100を自車線LN内に戻す方向の操舵力であり、本例においては、基準操舵力TQbaseに相当する大きさの操舵力である。
一方、小幅低減条件が成立した場合、車両運転支援装置10は、大操舵力TQlargeを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定する。そして、車両運転支援装置10は、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの差を目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
このとき、自車両100に加えられる操舵力は、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqが目標システム介入操舵力TQ_Stgtよりも小さければ、自車両100を自車線LN内に戻す方向の操舵力であり、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqが目標システム介入操舵力TQ_Stgtよりも大きければ、自車両100を自車線LNから逸脱させる方向の操舵力である。
又、大幅低減条件も小幅低減条件も成立していない場合、先に述べたように、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
その後、車両運転支援装置10は、復帰制御期間において、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きいドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されたか否かを判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「カーブ内側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御を開始したときの復帰制御期間中に介入後操舵条件が成立したとの大幅低減条件」が成立したか否かを判定する。
カーブ内側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の復帰制御期間中に用いられる介入後操舵条件は、直線車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の復帰制御期間中に用いられる介入後操舵条件と同じであるが、条件成立の有無の判定に用いられる所定値として異なる値を用いる等して、異なる条件とされてもよい。
大幅低減条件が成立した場合、車両運転支援装置10は、小操舵力TQsmallを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定する。そして、車両運転支援装置10は、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと同じであれば、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの合計値を目標操舵力TQtgtとして設定し、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと異なれば、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの差を目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
尚、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと異なる場合において、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqがシステム介入操舵力TQ_Sよりも大きければ、自車両100に加えられる操舵力の向きは、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きと同じであり、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqがシステム介入操舵力TQ_Sよりも小さければ、自車両100に加えられる操舵力の向きは、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きとは逆である。
一方、大幅低減条件が成立していない場合、先に述べたように、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
以上説明したように、自車両100が左カーブ路を走行しているときにカーブ内側から自車線LNを逸脱した状況において車線逸脱防止制御により自車両100が自車線LN内に戻されている最中(回避制御期間中)に運転者が自車両100を自車線LN内に戻す方向にハンドル35を操作した場合には、運転者が自車両100を自車線LN内に戻そうとしてハンドル35を操作しているものと推察されるので、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしても、逸脱リスクは小さく、しかも、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしたほうが、ハンドル35の操作に対する違和感を運転者に抱かせてしまうことを回避することができるので、車両運転支援装置10は、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくする。
一方、自車両100が左カーブ路を走行しているときにカーブ内側から自車線LNを逸脱した状況において車線逸脱防止制御により自車両100が自車線LN内に戻されている最中(回避制御期間中)に運転者が自車両100を自車線LNから逸脱させる方向にハンドル35を操作した場合には、運転者が意図的に自車両100を自車線LNから逸脱させようとしているものとは考え難く、従って、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしてしまうと、逸脱リスクが大きいので、車両運転支援装置10は、システム介入操舵力TQ_Sを低減する幅を小さくする。
又、自車両100が左カーブ路を走行しているときにカーブ内側から自車線LNを逸脱した状況において車線逸脱防止制御により自車両100が自車線LN内に戻された後(復帰制御期間中)に運転者がハンドル35を操作した場合には、そのハンドル35の操作が左方向の操作であっても右方向の操作であっても、運転者が自車両100を自車線LN内で走行させようとしているものと推察されるので、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしても、逸脱リスクは小さく、しかも、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしたほうが、ハンドル35の操作に対する違和感を運転者に抱かせてしまうことを回避することができるので、車両運転支援装置10は、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくする。
<左カーブ路走行中の外側逸脱>
<車線逸脱防止制御の開始前>
一方、図6に示したように、自車両100が左カーブ路を走行しているときに右側逸脱判定ラインLR(カーブ外側逸脱判定ライン)に達した場合、車両運転支援装置10は、第3閾値TQ3以上の同相のドライバー操舵操作力TQ_D(同相操舵操作力)又は第2閾値TQ2以上の逆相のドライバー操舵操作力TQ_D(逆相操舵操作力)が検出されているか否かを判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「カーブ外側車線逸脱条件が成立したときに介入前同相条件が成立しているとの制御不要条件」が成立しているか否か、及び、「カーブ外側車線逸脱条件が成立したときに介入前逆相条件が成立しているとの制御不要条件」が成立しているか否かを判定する。
ここでのカーブ外側車線逸脱条件は、自車両100が左カーブ路を走行しているときに右側逸脱判定ラインLR(カーブ外側逸脱判定ライン)に達したとの条件である。又、自車両100が右側逸脱判定ラインLRに達してカーブ外側車線逸脱条件が成立したときに用いられる介入前同相条件は、直線車線逸脱条件又はカーブ内側車線逸脱条件が成立したときに用いられる介入前同相条件とは異なり、第3閾値TQ3以上の同相のドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されているとの条件である。又、自車両100が右側逸脱判定ラインLRに達してカーブ外側車線逸脱条件が成立したときに用いられる介入前逆相条件は、直線車線逸脱条件又はカーブ内側車線逸脱条件が成立したときに用いられる介入前逆相条件とは異なり、第2閾値TQ2以上の逆相のドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されているとの条件である。
尚、図6に示した場面においては、同相のドライバー操舵操作力TQ_D(同相操舵操作力)は、左方向(即ち、反時計回り)のドライバー操舵操作力TQ_Dであり、逆相のドライバー操舵操作力TQ_D(逆相操舵操作力)は、右方向(即ち、時計回り)のドライバー操舵操作力TQ_Dである。
制御不要条件が成立している場合、車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を実行せずに、通常操舵制御を継続する。
一方、制御不要条件が成立していない場合、車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始する。車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始すると、以下に述べる大幅低減条件及び小幅低減条件が成立しない限り、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
以上説明したように、左カーブ路を走行している自車両100が自車線LNの右側を逸脱する可能性が生じたとき(カーブ外側車線逸脱条件が成立したとき)に運転者が自車両100を自車線LN内に戻す方向にハンドル35を操作している場合には、運転者が自車両100を自車線LN内に戻そうとしてハンドル35を操作しているものの、そのハンドル35の操作量が不十分であり、自車両100が左カーブ路の外側に逸脱してしまっていると推察され、従って、逸脱リスクが大きいので、車両運転支援装置10は、基本的には、車線逸脱防止制御を実行するようにし、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが相当に大きければ(即ち、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが第3閾値TQ3以上であれば)、運転者が意図的に自車両100を自車線LNから逸脱させようとしているものと推察されるため、車線逸脱防止制御を実行しないようにする。
一方、左カーブ路を走行している自車両100が自車線LNの右側を逸脱する可能性が生じたとき(カーブ外側車線逸脱条件が成立したとき)に運転者が自車両100を自車線LNから逸脱させる方向にハンドル35を操作している場合には、逸脱リスクが大きいので、車両運転支援装置10は、基本的には、車線逸脱防止制御を実行するようにし、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが比較的大きければ(即ち、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが第2閾値TQ2以上であれば)、運転者が意図的に自車両100を自車線LNから逸脱させようとしているものと推察されるため、車線逸脱防止制御を実行しないようにする。
<車線逸脱防止制御の開始後>
車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始すると、車線逸脱防止制御の実行中、ドライバー操舵操作力TQ_Dを監視する。
車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御の開始後、回避制御期間において、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きいドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されたか否かを判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「カーブ外側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御を開始したときの回避制御期間中に介入後操舵条件が成立したとの小幅低減条件」が成立したか否かを判定する。
自車両100が右側逸脱判定ラインLRに達してカーブ外側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の回避制御期間中に用いられる介入後操舵条件は、直線車線逸脱条件又はカーブ内側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の回避制御期間中に用いられる介入後操舵条件と同じであるが、条件成立の有無の判定に用いられる所定値として異なる値を用いる等して、異なる条件とされてもよい。
小幅低減条件が成立した場合、車両運転支援装置10は、大操舵力TQlargeを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定する。そして、車両運転支援装置10は、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと同じであれば、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの合計値を目標操舵力TQtgtとして設定し、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと異なれば、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの差を目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
尚、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと異なる場合において、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqがシステム介入操舵力TQ_Sよりも大きければ、自車両100に加えられる操舵力の向きは、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きと同じであり、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqがシステム介入操舵力TQ_Sよりも小さければ、自車両100に加えられる操舵力の向きは、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きとは逆である。
一方、小幅低減条件が成立していない場合、先に述べたように、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
その後、車両運転支援装置10は、復帰制御期間において、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きいドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されたか否かを判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「カーブ外側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御を開始したときの復帰制御期間中に介入後操舵条件が成立しているとの大幅低減条件」が成立しているか否かを判定する。
自車両100が右側逸脱判定ラインLRに達してカーブ外側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の復帰制御期間中に用いられる介入後操舵条件は、直線車線逸脱条件又はカーブ内側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の復帰制御期間中に用いられる介入後操舵条件と同じであるが、条件成立の有無の判定に用いられる所定値として異なる値を用いる等して、異なる条件とされてもよい。
大幅低減条件が成立した場合、車両運転支援装置10は、小操舵力TQsmallを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定する。そして、車両運転支援装置10は、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと同じであれば、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの合計値を目標操舵力TQtgtとして設定し、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと異なれば、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの差を目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
尚、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと異なる場合において、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqがシステム介入操舵力TQ_Sよりも大きければ、自車両100に加えられる操舵力の向きは、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きと同じであり、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqがシステム介入操舵力TQ_Sよりも小さければ、自車両100に加えられる操舵力の向きは、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きとは逆である。
一方、大幅低減条件が成立していない場合、先に述べたように、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
以上説明したように、自車両100が左カーブ路を走行しているときにカーブ外側から自車線LNを逸脱した状況において車線逸脱防止制御により自車両100が自車線LN内に戻されている最中(回避制御期間中)に運転者が自車両100を自車線LN内に戻す方向にハンドル35を操作した場合には、運転者が自車両100を自車線LN内に戻そうとしてハンドル35を操作しているものの、そのハンドル35の操作量が不十分であり、自車両100が左カーブ路の外側に逸脱してしまっていると推察され、従って、逸脱リスクが大きいので、車両運転支援装置10は、システム介入操舵力TQ_Sを低減する幅を小さくする。
一方、自車両100が左カーブ路を走行しているときにカーブ外側から自車線LNを逸脱した状況において車線逸脱防止制御により自車両100が自車線LN内に戻されている最中(回避制御期間中)に運転者が自車両100を自車線LNから逸脱させる方向にハンドル35を操作した場合には、運転者が意図的に自車両100を自車線LNから逸脱させようとしているものとは考え難く、従って、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしてしまうと、逸脱リスクが大きいので、車両運転支援装置10は、システム介入操舵力TQ_Sを低減する幅を小さくする。
又、自車両100が左カーブ路を走行しているときにカーブ外側から自車線LNを逸脱した状況において車線逸脱防止制御により自車両100が自車線LN内に戻された後(復帰制御期間中)に運転者がハンドル35を操作した場合には、そのハンドル35の操作が左方向の操作であっても右方向の操作であっても、運転者が自車両100を自車線LN内で走行させようとしているものと推察されるので、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしても、逸脱リスクは小さく、しかも、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしたほうが、ハンドル35の操作に対する違和感を運転者に抱かせてしまうことを回避することができるので、車両運転支援装置10は、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくする。
<右カーブ路走行中の内側逸脱>
<車線逸脱防止制御の開始前>
又、図7に示したように、自車両100が右カーブ路を走行しているときに右側逸脱判定ラインLR(カーブ内側逸脱判定ライン)に達した場合、車両運転支援装置10は、第1閾値TQ1以上の同相のドライバー操舵操作力TQ_D(同相操舵操作力)又は第2閾値TQ2以上の逆相のドライバー操舵操作力TQ_D(逆相操舵操作力)が検出されているか否かを判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「カーブ内側車線逸脱条件が成立したときに介入前同相条件が成立しているとの制御不要条件」が成立しているか否か、及び、「カーブ内側車線逸脱条件が成立したときに介入前逆相条件が成立しているとの制御不要条件」が成立しているか否かを判定する。
ここでのカーブ内側車線逸脱条件は、自車両100が右カーブ路を走行しているときに右側逸脱判定ラインLR(カーブ内側逸脱判定ライン)に達したとの条件である。又、自車両100が右側逸脱判定ラインLRに達してカーブ内側車線逸脱条件が成立したときに用いられる介入前同相条件及び介入前逆相条件は、それぞれ、直線車線逸脱条件が成立したときに用いられる介入前同相条件及び介入前逆相条件と同じであるが、条件成立の有無の判定に用いられる所定値として異なる値を用いる等して、異なる条件とされてもよい。
尚、図7に示した場面においては、同相のドライバー操舵操作力TQ_D(同相操舵操作力)は、左方向(即ち、反時計回り)のドライバー操舵操作力TQ_Dであり、逆相のドライバー操舵操作力TQ_D(逆相操舵操作力)は、右方向(即ち、時計回り)のドライバー操舵操作力TQ_Dである。
制御不要条件が成立している場合、車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を実行せずに、通常操舵制御を継続する。
一方、制御不要条件が成立していない場合、車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始する。車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始すると、以下に述べる大幅低減条件及び小幅低減条件が成立しない限り、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
以上説明したように、右カーブ路を走行している自車両100が自車線LNの右側を逸脱する可能性が生じたとき(カーブ内側車線逸脱条件が成立したとき)に運転者が自車両100を自車線LN内に戻す方向にハンドル35を操作している場合には、運転者が自車両100を自車線LN内に戻そうとしてハンドル35を操作しているものと推察され、従って、逸脱リスクが小さいので、車両運転支援装置10は、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが比較的小さくても(即ち、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが第1閾値TQ1以上であれば)、車線逸脱防止制御を実行しないようにする。
一方、右カーブ路を走行している自車両100が自車線LNの右側を逸脱する可能性が生じたとき(カーブ内側車線逸脱条件が成立したとき)に運転者が自車両100を自車線LNから逸脱させる方向にハンドル35を操作している場合には、逸脱リスクが大きいので、車両運転支援装置10は、基本的には、車線逸脱防止制御を実行するようにし、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが比較的大きければ(即ち、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが第2閾値TQ2以上であれば)、運転者が意図的に自車両100を自車線LNから逸脱させようとしているものと推察されるため、車線逸脱防止制御を実行しないようにする。
<車線逸脱防止制御の開始後>
車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始すると、車線逸脱防止制御の実行中、ドライバー操舵操作力TQ_Dを監視する。
車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御の開始後、回避制御期間において、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きい同相のドライバー操舵操作力TQ_D又は所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きい逆相のドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されたか否かを判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「カーブ内側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御を開始したときの回避制御期間中に介入後同相条件が成立したとの大幅低減条件」が成立したか否か、及び、「カーブ内側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御を開始したときの回避制御期間中に介入後逆相条件が成立したとの小幅低減条件」が成立したか否かを判定する。
大幅低減条件が成立した場合、車両運転支援装置10は、小操舵力TQsmallを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定する。そして、車両運転支援装置10は、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの合計値を目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
このとき、自車両100に加えられる操舵力は、自車両100を自車線LN内に戻す方向の操舵力であり、本例においては、基準操舵力TQbaseに相当する大きさの操舵力である。
一方、小幅低減条件が成立した場合、車両運転支援装置10は、大操舵力TQlargeを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定する。そして、車両運転支援装置10は、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの差を目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
このとき、自車両100に加えられる操舵力は、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqが目標システム介入操舵力TQ_Stgtよりも小さければ、自車両100を自車線LN内に戻す方向の操舵力であり、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqが目標システム介入操舵力TQ_Stgtよりも大きければ、自車両100を自車線LNから逸脱させる方向の操舵力である。
又、大幅低減条件も小幅低減条件も成立していない場合、先に述べたように、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
その後、車両運転支援装置10は、復帰制御期間において、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きいドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されたか否かを判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「カーブ内側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御を開始したときの復帰制御期間中に介入後操舵条件が成立したとの大幅低減条件」が成立したか否かを判定する。
カーブ内側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の復帰制御期間中に用いられる介入後操舵条件は、直線車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の復帰制御期間中に用いられる介入後操舵条件と同じであるが、条件成立の有無の判定に用いられる所定値として異なる値を用いる等して、異なる条件とされてもよい。
大幅低減条件が成立した場合、車両運転支援装置10は、小操舵力TQsmallを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定する。そして、車両運転支援装置10は、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと同じであれば、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの合計値を目標操舵力TQtgtとして設定し、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと異なれば、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの差を目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
尚、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと異なる場合において、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqがシステム介入操舵力TQ_Sよりも大きければ、自車両100に加えられる操舵力の向きは、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きと同じであり、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqがシステム介入操舵力TQ_Sよりも小さければ、自車両100に加えられる操舵力の向きは、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きとは逆である。
一方、大幅低減条件が成立していない場合、先に述べたように、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
以上説明したように、自車両100が右カーブ路を走行しているときにカーブ内側から自車線LNを逸脱した状況において車線逸脱防止制御により自車両100が自車線LN内に戻されている最中(回避制御期間中)に運転者が自車両100を自車線LN内に戻す方向にハンドル35を操作した場合には、運転者が自車両100を自車線LN内に戻そうとしてハンドル35を操作しているものと推察されるので、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしても、逸脱リスクは小さく、しかも、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしたほうが、ハンドル35の操作に対する違和感を運転者に抱かせてしまうことを回避することができるので、車両運転支援装置10は、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくする。
一方、自車両100が右カーブ路を走行しているときにカーブ内側から自車線LNを逸脱した状況において車線逸脱防止制御により自車両100が自車線LN内に戻されている最中(回避制御期間中)に運転者が自車両100を自車線LNから逸脱させる方向にハンドル35を操作した場合には、運転者が意図的に自車両100を自車線LNから逸脱させようとしているものとは考え難く、従って、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしてしまうと、逸脱リスクが大きいので、車両運転支援装置10は、システム介入操舵力TQ_Sを低減する幅を小さくする。
又、自車両100が右カーブ路を走行しているときにカーブ内側から自車線LNを逸脱した状況において車線逸脱防止制御により自車両100が自車線LN内に戻された後(復帰制御期間中)に運転者がハンドル35を操作した場合には、そのハンドル35の操作が左方向の操作であっても右方向の操作であっても、運転者が自車両100を自車線LN内で走行させようとしているものと推察されるので、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしても、逸脱リスクは小さく、しかも、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしたほうが、ハンドル35の操作に対する違和感を運転者に抱かせてしまうことを回避することができるので、車両運転支援装置10は、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくする。
<右カーブ路走行中の外側逸脱>
<車線逸脱防止制御の開始前>
一方、図8に示したように、自車両100が右カーブ路を走行しているときに左側逸脱判定ラインLL(カーブ外側逸脱判定ライン)に達した場合、車両運転支援装置10は、第3閾値TQ3以上の同相のドライバー操舵操作力TQ_D(同相操舵操作力)又は第2閾値TQ2以上の逆相のドライバー操舵操作力TQ_D(逆相操舵操作力)が検出されているか否かを判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「カーブ外側車線逸脱条件が成立したときに介入前同相条件が成立しているとの制御不要条件」が成立しているか否か、及び、「カーブ外側車線逸脱条件が成立したときに介入前逆相条件が成立しているとの制御不要条件」が成立しているか否かを判定する。
ここでのカーブ外側車線逸脱条件は、自車両100が右カーブ路を走行しているときに左側逸脱判定ラインLL(カーブ外側逸脱判定ライン)に達したとの条件である。又、自車両100が左側逸脱判定ラインLLに達してカーブ外側車線逸脱条件が成立したときに用いられる介入前同相条件は、直線車線逸脱条件又はカーブ内側車線逸脱条件が成立したときに用いられる介入前同相条件とは異なり、第3閾値TQ3以上の同相のドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されているとの条件である。又、自車両100が左側逸脱判定ラインLLに達してカーブ外側車線逸脱条件が成立したときに用いられる介入前逆相条件は、直線車線逸脱条件又はカーブ内側車線逸脱条件が成立したときに用いられる介入前逆相条件とは異なり、第2閾値TQ2以上の逆相のドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されているとの条件である。
尚、図8に示した場面においては、同相のドライバー操舵操作力TQ_D(同相操舵操作力)は、右方向(即ち、時計回り)のドライバー操舵操作力TQ_Dであり、逆相のドライバー操舵操作力TQ_D(逆相操舵操作力)は、左方向(即ち、反時計回り)のドライバー操舵操作力TQ_Dである。
制御不要条件が成立している場合、車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を実行せずに、通常操舵制御を継続する。
一方、制御不要条件が成立していない場合、車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始する。車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始すると、以下に述べる大幅低減条件及び小幅低減条件が成立しない限り、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
以上説明したように、右カーブ路を走行している自車両100が自車線LNの左側を逸脱する可能性が生じたとき(カーブ外側車線逸脱条件が成立したとき)に運転者が自車両100を自車線LN内に戻す方向にハンドル35を操作している場合には、運転者が自車両100を自車線LN内に戻そうとしてハンドル35を操作しているものの、そのハンドル35の操作量が不十分であり、自車両100が右カーブ路の外側に逸脱してしまっていると推察され、従って、逸脱リスクが大きいので、車両運転支援装置10は、基本的には、車線逸脱防止制御を実行するようにし、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが相当に大きければ(即ち、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが第3閾値TQ3以上であれば)、運転者が意図的に自車両100を自車線LNから逸脱させようとしているものと推察されるため、車線逸脱防止制御を実行しないようにする。
一方、右カーブ路を走行している自車両100が自車線LNの左側を逸脱する可能性が生じたとき(カーブ外側車線逸脱条件が成立したとき)に運転者が自車両100を自車線LNから逸脱させる方向にハンドル35を操作している場合には、逸脱リスクが大きいので、車両運転支援装置10は、基本的には、車線逸脱防止制御を実行するようにし、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが比較的大きければ(即ち、そのときのドライバー操舵操作力TQ_Dが第2閾値TQ2以上であれば)、運転者が意図的に自車両100を自車線LNから逸脱させようとしているものと推察されるため、車線逸脱防止制御を実行しないようにする。
<車線逸脱防止制御の開始後>
車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御を開始すると、車線逸脱防止制御の実行中、ドライバー操舵操作力TQ_Dを監視する。
車両運転支援装置10は、車線逸脱防止制御の開始後、回避制御期間において、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きいドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されたか否かを判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「カーブ外側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御を開始したときの回避制御期間中に介入後操舵条件が成立したとの小幅低減条件」が成立したか否かを判定する。
自車両100が左側逸脱判定ラインLLに達してカーブ外側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の回避制御期間中に用いられる介入後操舵条件は、直線車線逸脱条件又はカーブ内側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の回避制御期間中に用いられる介入後操舵条件と同じであるが、条件成立の有無の判定に用いられる所定値として異なる値を用いる等して、異なる条件とされてもよい。
小幅低減条件が成立した場合、車両運転支援装置10は、大操舵力TQlargeを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定する。そして、車両運転支援装置10は、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと同じであれば、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの合計値を目標操舵力TQtgtとして設定し、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと異なれば、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの差を目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
尚、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと異なる場合において、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqがシステム介入操舵力TQ_Sよりも大きければ、自車両100に加えられる操舵力の向きは、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きと同じであり、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqがシステム介入操舵力TQ_Sよりも小さければ、自車両100に加えられる操舵力の向きは、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きとは逆である。
一方、小幅低減条件が成立していない場合、先に述べたように、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
その後、車両運転支援装置10は、復帰制御期間において、所定値(本例においては、ゼロ)よりも大きいドライバー操舵操作力TQ_Dが検出されたか否かを判定する。
換言すれば、車両運転支援装置10は、「カーブ外側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御を開始したときの復帰制御期間中に介入後操舵条件が成立しているとの大幅低減条件」が成立しているか否かを判定する。
自車両100が左側逸脱判定ラインLLに達してカーブ外側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の復帰制御期間中に用いられる介入後操舵条件は、直線車線逸脱条件又はカーブ内側車線逸脱条件が成立して車線逸脱防止制御が開始された場合の復帰制御期間中に用いられる介入後操舵条件と同じであるが、条件成立の有無の判定に用いられる所定値として異なる値を用いる等して、異なる条件とされてもよい。
大幅低減条件が成立した場合、車両運転支援装置10は、小操舵力TQsmallを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定する。そして、車両運転支援装置10は、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと同じであれば、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの合計値を目標操舵力TQtgtとして設定し、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと異なれば、目標システム介入操舵力TQ_Stgtとドライバー要求操舵力TQ_Dreqとの差を目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
尚、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きがシステム介入操舵力TQ_Sの向きと異なる場合において、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqがシステム介入操舵力TQ_Sよりも大きければ、自車両100に加えられる操舵力の向きは、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きと同じであり、ドライバー要求操舵力TQ_Dreqがシステム介入操舵力TQ_Sよりも小さければ、自車両100に加えられる操舵力の向きは、ドライバー操舵操作力TQ_Dの向きとは逆である。
一方、大幅低減条件が成立していない場合、先に述べたように、車両運転支援装置10は、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定し、その目標システム介入操舵力TQ_Stgtを目標操舵力TQtgtとして設定し、その目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を操舵装置23から出力させる。
以上説明したように、自車両100が右カーブ路を走行しているときにカーブ外側から自車線LNを逸脱した状況において車線逸脱防止制御により自車両100が自車線LN内に戻されている最中(回避制御期間中)に運転者が自車両100を自車線LN内に戻す方向にハンドル35を操作した場合には、運転者が自車両100を自車線LN内に戻そうとしてハンドル35を操作しているものの、そのハンドル35の操作量が不十分であり、自車両100が左カーブ路の外側に逸脱してしまっていると推察され、従って、逸脱リスクが大きいので、車両運転支援装置10は、システム介入操舵力TQ_Sを低減する幅を小さくする。
一方、自車両100が右カーブ路を走行しているときにカーブ外側から自車線LNを逸脱した状況において車線逸脱防止制御により自車両100が自車線LN内に戻されている最中(回避制御期間中)に運転者が自車両100を自車線LNから逸脱させる方向にハンドル35を操作した場合には、運転者が意図的に自車両100を自車線LNから逸脱させようとしているものとは考え難く、従って、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしてしまうと、逸脱リスクが大きいので、車両運転支援装置10は、システム介入操舵力TQ_Sを低減する幅を小さくする。
又、自車両100が右カーブ路を走行しているときにカーブ外側から自車線LNを逸脱した状況において車線逸脱防止制御により自車両100が自車線LN内に戻された後(復帰制御期間中)に運転者がハンドル35を操作した場合には、そのハンドル35の操作が左方向の操作であっても右方向の操作であっても、運転者が自車両100を自車線LN内で走行させようとしているものと推察されるので、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしても、逸脱リスクは小さく、しかも、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくしたほうが、ハンドル35の操作に対する違和感を運転者に抱かせてしまうことを回避することができるので、車両運転支援装置10は、システム介入操舵力TQ_Sをドライバー操舵操作力TQ_Dに応じて大幅に小さくする。
一例として、車両運転支援装置10は、図9の(A)に示したようにして車線逸脱防止制御の実行の要否を決定し、又、車線逸脱防止制御により自車両100に操舵力を加えるように構成される。
即ち、車両運転支援装置10は、画像情報IIに基づいて左側区画線200Lと自車両100との位置関係及び右側区画線200Rと自車両100との位置関係の認識(画像認識)を行い、その画像認識の結果及び操舵角θs等に基づいて目標システム介入操舵力TQ_Stgtの演算(操舵力演算)を行う。又、車両運転支援装置10は、画像認識の結果及びドライバー操舵操作力TQ_Dに基づいて逸脱リスク判定を行う。
そして、車両運転支援装置10は、逸脱リスク判定の結果に基づいて車線逸脱防止制御を実行しないことを選択する制御不実施選択を行い、或いは、車線逸脱防止制御を実行しないことを選択しなかった場合、逸脱リスク判定の結果に基づいて基準操舵力TQbase、小操舵力TQsmall及び大操舵力TQlargeの何れかを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定することにより目標システム介入操舵力TQ_Stgtを調整する操舵力調整を行い、その調整した目標システム介入操舵力TQ_Stgt等に基づいて操舵装置23に対する目標制御量の演算(制御量演算)を行う。
そして、車両運転支援装置10は、制御量演算により演算した目標制御量を逸脱リスク判定の結果に基づいて調整する制御量調整を行い、その調整した目標制御量を操舵装置23に与えて操舵装置23から操舵力を出力させる。
或いは、車両運転支援装置10は、図9の(B)又は図10乃至図12の何れかに示したようにして車線逸脱防止制御の実行の要否を決定し、又、車線逸脱防止制御により自車両100に操舵力を加えるように構成されてもよい。
尚、直進車線逸脱条件又はカーブ内側車線逸脱条件又はカーブ外側車線逸脱条件が成立する前(即ち、自車両100が左側逸脱判定ラインLL又は右側逸脱判定ラインLRに達する前)に成立する条件(警報条件)を用意しておき、その警報条件が成立したときにブザーからブザー音を発したり等して運転者に自車両100が自車線LNを逸脱する可能性があることを知らせるようにしてもよい。
又、制御不要条件が成立した場合、車線逸脱防止制御を実行しないのではなく、車線逸脱防止制御を実行するが、上述したようにして目標システム介入操舵力TQ_Stgtを設定して車線逸脱防止制御を実行するようにしてもよい。
又、自車両100が直線道路を走行しているときに自車線LNから逸脱する可能性が生じて車線逸脱防止制御が開始された場合、車線逸脱防止制御の開始後、同相のドライバー操舵操作力TQ_Dが第1閾値TQ1以上になったとき、又は、逆相のドライバー操舵操作力TQ_Dが第2閾値TQ2以上になったとき、車線逸脱防止制御を停止するようにしてもよい。同様に、自車線LNがカーブ路を走行していてカーブ内側から自車線LNを逸脱する可能性が生じて車線逸脱防止制御が開始された場合、車線逸脱防止制御の開始後、同相のドライバー操舵操作力TQ_Dが第1閾値TQ1以上になったとき、又は、逆相のドライバー操舵操作力TQ_Dが第2閾値TQ2以上になったとき、車線逸脱防止制御を停止するようにしてもよい。更に、自車線LNがカーブ路を走行していてカーブ外側から自車線LNを逸脱する可能性が生じて車線逸脱防止制御が開始された場合、車線逸脱防止制御の開始後、同相のドライバー操舵操作力TQ_Dが第3閾値TQ3以上になったとき、又は、逆相のドライバー操舵操作力TQ_Dが第2閾値TQ2以上になったとき、車線逸脱防止制御を停止するようにしてもよい。
<効果>
以上説明したように、車両運転支援装置10によれば、自車両100の自車線LNからの逸脱リスクを考慮した適切な車線逸脱防止制御を実行することができる。
特に、車線逸脱防止制御の実行中、逸脱リスクが低く、従って、大幅低減条件が成立した場合、システム介入操舵力TQ_Sが大幅に低減されるため、運転者がハンドル35を操作しやすくなり、一方、逸脱リスクが高く、小幅低減条件が成立した場合、システム介入操舵力TQ_Sの低減幅が小さくされるため、運転者がハンドル35を操作しづらくなる。このため、自車両100の自車線LNからの逸脱リスクを考慮した適切な車線逸脱防止制御を実行することができる。
<車両運転支援装置の具体的な作動>
次に、車両運転支援装置10の具体的な作動を説明する。車両運転支援装置10のECU90のCPUは、図13に示したルーチンを所定演算周期で実行するようになっている。従って、所定のタイミングになると、CPUは、図13に示したルーチンのステップ1300から処理を開始し、その処理をステップ1305に進め、制御実行フラグXの値が「0」であるか否かを判定する。制御実行フラグXの値は、車線逸脱防止制御が実行されている場合、「1」に設定され、車線逸脱防止制御が実行されていない場合、「0」に設定される。
CPUは、ステップ1305にて「Yes」と判定した場合、処理をステップ1310に進め、車線逸脱条件(直線車線逸脱条件又はカーブ内側車線逸脱条件又はカーブ外側車線逸脱条件)が成立したか否かを判定する。CPUは、ステップ1310にて「Yes」と判定した場合、処理をステップ1315に進め、制御不要条件が成立しているか否かを判定する。CPUは、ステップ1315にて「Yes」と判定した場合、処理をステップ1395に直接進め、本ルーチンの処理を一旦終了する。この場合、車線逸脱防止制御は、実行されない。
一方、CPUは、ステップ1315にて「No」と判定した場合、処理をステップ1320に進め、制御実行フラグXの値を「1」に設定する。次いで、CPUは、処理をステップ1395に進め、本ルーチンの処理を一旦終了する。この場合、車線逸脱防止制御が実行される。
又、CPUは、ステップ1305又はステップ1310にて「No」と判定した場合、処理をステップ1395に直接進め、本ルーチンの処理を一旦終了する。
更に、CPUは、図14に示したルーチンを所定演算周期で実行するようになっている。従って、所定のタイミングになると、CPUは、図14に示したルーチンのステップ1400から処理を開始し、その処理をステップ1405に進め、制御実行フラグXの値が「1」であるか否かを判定する。
CPUは、ステップ1405にて「Yes」と判定した場合、処理をステップ1410に進め、制御終了条件が成立していないか否かを判定する。制御終了条件は、車線逸脱防止制御により自車両100が自車線LN内に戻されて自車両100のヨー角θyが所定角度範囲内に収まったときに成立する。ヨー角θyは、自車両100の縦中央ラインと自車線LNの中央ラインとがなす角度である。
CPUは、ステップ1410にて「Yes」と判定した場合、処理をステップ1415に進め、大幅低減条件が成立したか否かを判定する。CPUは、ステップ1415にて「Yes」と判定した場合、処理をステップ1420に進め、小操舵力TQsmallを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定する。次いで、CPUは、処理をステップ1440に進め、ステップ1420にて設定した目標システム介入操舵力TQ_Stgtとそのときのドライバー要求操舵力TQ_Dreqとに基づいて目標操舵力TQtgtを設定(演算)する。次いで、CPUは、処理をステップ1445に進め、目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を出力させるための操舵指令を操舵装置23に送出する。これにより、目標操舵力TQtgtに相当する操舵力が操舵装置23から出力される。次いで、CPUは、処理をステップ1495に進め、本ルーチンの処理を一旦終了する。
一方、CPUは、ステップ1415にて「No」と判定した場合、処理をステップ1425に進め、小幅低減条件が成立しているか否かを判定する。CPUは、ステップ1425にて「Yes」と判定した場合、処理をステップ1430に進め、大操舵力TQlargeを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定する。次いで、CPUは、処理をステップ1440に進め、ステップ1430にて設定した目標システム介入操舵力TQ_Stgtとそのときのドライバー要求操舵力TQ_Dreqとに基づいて目標操舵力TQtgtを設定(演算)する。次いで、CPUは、処理をステップ1445に進め、目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を出力させるための操舵指令を操舵装置23に送出する。これにより、目標操舵力TQtgtに相当する操舵力が操舵装置23から出力される。次いで、CPUは、処理をステップ1495に進め、本ルーチンの処理を一旦終了する。
一方、CPUは、ステップ1425にて「No」と判定した場合、処理をステップ1435に進め、基準操舵力TQbaseを目標システム介入操舵力TQ_Stgtとして設定する。次いで、CPUは、処理をステップ1440に進め、ステップ1435にて設定した目標システム介入操舵力TQ_Stgtとそのときのドライバー要求操舵力TQ_Dreqとに基づいて目標操舵力TQtgtを設定(演算)する。次いで、CPUは、処理をステップ1445に進め、目標操舵力TQtgtに相当する操舵力を出力させるための操舵指令を操舵装置23に送出する。これにより、目標操舵力TQtgtに相当する操舵力が操舵装置23から出力される。次いで、CPUは、処理をステップ1495に進め、本ルーチンの処理を一旦終了する。
又、CPUは、ステップ1410にて「No」と判定した場合、処理をステップ1445に進め、車線逸脱防止制御を終了する。次いで、CPUは、処理をステップ1450に進め、制御実行フラグXの値を「0」に設定する。次いで、CPUは、処理をステップ1495に進め、本ルーチンの処理を一旦終了する。
又、CPUは、ステップ1405にて「No」と判定した場合、処理をステップ1495に進め、本ルーチンの処理を一旦終了する。
以上が車両運転支援装置10の具体的な作動である。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。