各図面において、構成要素の寸法は、例えば、理解を容易にするために、実際の寸法に対して拡大、縮小して示す場合があり、また、各図面の間での寸法比は、一致していない場合がある。なお、各図面において、例えば、理解を容易にするために、構成要素の一部を省略して示す場合がある。
第1、第2等の序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、構成要素は、この用語によって特に限定されるものではない。なお、序数を含む構成要素の個数は、特に限定されず、例えば、一つでもよい場合がある。また、以下の明細書及び図面で用いられる序数は、特許請求の範囲に記載された序数と異なる場合がある。
以下、エレベータ検査システム及び検査装置における一実施形態について、図1~図9を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、エレベータ検査システム及び検査装置の構成等の理解を助けるために例示するものであり、エレベータ検査システム及び検査装置の構成を限定するものではない。
図1及び図2に示すように、エレベータ検査システム(以下、単に「検査システム」ともいう)1は、例えば、エレベータ2と、エレベータ2のロープ2aを検査するロープテスタ3及び検査装置4と、データを記憶する記憶装置5とを備えていてもよい。
そして、エレベータ2、ロープテスタ3、検査装置4、及び記憶装置5は、例えば、通信手段6によって、互いに通信可能であってもよい。特に限定されないが、通信手段6は、例えば、有線LAN、通信ケーブル等の有線通信手段であってもよく、また、例えば、インターネット、ブルートゥース(登録商標)、無線LAN等の無線通信手段であってもよい。
記憶装置5は、例えば、サーバ等としてもよい。また、特に限定されないが、記憶装置5の所有者は、例えば、エレベータ2、ロープテスタ3、及び検査装置4の所有者と同じであってもよく、また、異なっていてもよい。
エレベータ2は、例えば、本実施形態のように、ロープ2aにそれぞれ接続されるかご2b及び釣合錘2cと、ロープ2aを駆動してかご2b及び釣合錘2cを上下方向へ走行させる巻上機2dと、かご2bを案内するかごレール2eと、釣合錘2cを案内する錘レール2fと、データが入力される入力装置2gと、データを処理する処理装置2hと、データを出力する出力装置2iとを備えていてもよい。
なお、本実施形態に係るエレベータ2は、巻上機2dを機械室X2の内部に配置する、という構成であるが、斯かる構成に限られない。例えば、機械室X2が備えられておらず、エレベータ2は、巻上機2dを昇降路X1の内部に配置する、という構成でもよい。
入力装置2gは、例えば、図示していないが、かご2bに配置されるかご操作盤、乗場X3に配置される乗場操作盤、かご2b(例えば、上、内部)や機械室X2等に配置され、検査員に操作される検査員用操作部等を備えていてもよい。また、出力装置2iは、例えば、図示しないが、かご2bに配置されるかご出力部、乗場X3に配置される乗場出力部等を備えていてもよい。
処理装置2hは、例えば、通常の運転時において、入力装置2gに入力されたデータ(例えば、かご操作盤に入力される行先階データ、乗場操作盤に入力される行先方向データ等)に基づいて、巻上機2dを制御してもよい。これにより、かご2bは、出発地の乗場X3から、目的地の乗場X3まで、上下方向へ移動する。
また、処理装置2hは、例えば、本実施形態のように、現在のかご2bの位置(かご位置)を検査装置4へ出力してもよい。特に限定されないが、例えば、かご位置は、100mmごとに区画されており、かご2bが100mm移動するごとに、処理装置2hは、現在のかご位置を検査装置4へ出力する、という構成でもよい。
ロープテスタ3は、例えば、ロープ2aを磁化させて、磁化されたロープ2aの磁束を検出し、検出した磁束を検査装置4へ出力する、という構成でもよい。また、ロープテスタ3は、例えば、一つ備えられ、一つのロープ2aを検査してもよく、また、例えば、複数備えられ、複数のロープ2aを同時に検査してもよい。
ロープテスタ3は、例えば、本実施形態のように、機械室X2の内部で、機械室X2に対して固定されてもよく、また、例えば、昇降路X1の内部で、昇降路X1に対して固定されていてもよい。これにより、かご2bが移動することによって、ロープ2aがロープテスタ3に対して移動するため、ロープテスタ3は、ロープ2aを全長に亘って、検査する。
ところで、ロープ2aの検査方法には、例えば、ロープ2aから漏洩する磁束を検出する漏洩磁束法と、ロープ2aの内部を通る磁束を検出する全磁束法とがある。特に限定されないが、ロープテスタ3は、例えば、本実施形態のように、漏洩磁束法の磁束を検出するロープテスタ3であってもよく、また、例えば、全磁束法の磁束を検出するロープテスタ3であってもよく、また、例えば、漏洩磁束法及び全磁束法のそれぞれの磁束を検出するロープテスタ3であってもよい。
なお、漏洩磁束法とは、磁化されたロープ2aから漏洩する磁束を検出し、ロープ2aの劣化を診断するものである。例えば、素線が断線することによって、ロープ2aの表面に凹凸が生じた場合に、当該凹凸から磁束が漏洩するため、当該漏洩磁束を検出することによって、ロープ2aを検査(例えば、断線の発見)することができる。
一方、全磁束法とは、磁化されたロープ2aの内部を通る磁束を検出し、ロープ2aの劣化を診断するものである。例えば、ロープ2aが部分的に細くなったり、腐食や摩耗などがあったりすることによって、有効断面積(磁束が通過できる断面積)が変化した場合に、当該部分の内部を通る磁束が減少するため、当該磁束を検出することによって、ロープ2aを検査(例えば、細り、腐食、摩耗、断線の発見)することができる。
検査装置4は、例えば、携帯して持ち運び可能な端末装置としてもよい。特に限定されないが、検査装置4は、例えば、ノートブック型パソコンであってもよく、また、例えば、タブレットコンピュータであってもよく、また、例えば、スマートデバイス(スマートフォン)であってもよい。特に限定されないが、検査装置4は、例えば、本実施形態においては、機械室X2に配置されている。
図3に示すように、検査装置4は、データが入力される入力部11と、データを処理する処理部12と、データを出力する出力部13とを備えていてもよい。処理部12は、例えば、本実施形態のように、データを取得する取得部14と、データを記憶する記憶部15と、データを演算する演算部16と、検査装置4の各部を制御する制御部17とを備えていてもよい。
なお、検査装置4は、例えば、一つの装置で構成されていてもよく、また、例えば、互いに通信可能な複数の装置で構成されていてもよい。具体的には、検査装置4の各部11,12,13は、例えば、一つの装置に備えられていてもよく、また、例えば、互いに通信可能な複数の装置に分散して備えられていてもよい。
入力部11の構成は、特に限定されないが、入力部11は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、スイッチ(押しボタンスイッチ、セレクトスイッチ等)等としてもよい。
出力部13は、例えば、本実施形態のように、データを表示する表示部18と、データを音で発する発音部19と、外部(例えば、エレベータ2等)へデータを送信する送信部(図示していない)とを備えていてもよい。表示部18及び発音部19の構成は、特に限定されないが、表示部18は、例えば、モニター、電光掲示板、表示灯等としてもよく、また、発音部19は、例えば、ブザー、スピーカ等としてもよい。
処理部12は、例えば、CPU及びMPU等のプロセッサ(例えば、演算部16、制御部17)、ROM及びRAM等のメモリ(例えば、取得部14、記憶部15)、各種インターフェイス等を備えるコンピュータとしてもよい。これにより、メモリに格納されたプログラムをプロセッサが実行し、ソフトウェア及びハードウェアが協働することによって、処理部12の各部14,15,16,17が実現される。
なお、処理部12は、例えば、一つの装置で構成されていてもよく、また、例えば、互いに通信可能な複数の装置で構成されていてもよい。具体的には、処理部12の各部14,15,16,17は、例えば、一つの装置に備えられていてもよく、また、例えば、互いに通信可能な複数の装置に分散して備えられていてもよい。
記憶部15は、例えば、本実施形態のように、異常データベース記憶部15aと、乗場間距離記憶部15bと、磁束・位置記憶部15cとを備えていてもよい。なお、本明細書においては、記憶とは、例えば、入力指示により削除されるまで記憶し続ける場合だけでなく、例えば、演算部16の演算に用いるために一時的に記憶し、入力指示に関係なく演算終了後に削除される場合も含む。
異常データベース記憶部15aは、例えば、本実施形態のように、それぞれのロープ2aに対して、かご位置と異常データとが関連付けて記憶された異常データベースを記憶していてもよい。異常データベースは、例えば、図4に示すように、かご位置に関連付けて、検査日ごとに、異常データ、素線切れ本数及び画像を、それぞれ累積して記憶されたデータであってもよい。
例えば、2023年4月1日の検査結果においては、「4」、「N+1」、「N+5」のかご位置が異常であり、それぞれの素線切れ本数が「1」、「3」、「0」であり、それぞれの画像が記憶されていることを示している。また、例えば、「N+1」のかご位置の検査結果においては、検査日が「2023年4月1日」、「2023年2月1日」、「2022年12月1日」でそれぞれ異常であり、それぞれの素線切れ本数が「3」、「2」、「2」であり、それぞれの画像が記憶されていることを示している。
画像は、例えば、図5に示すように、ロープ2aの異常箇所の写真であって、素線切れをしている箇所に、マーク(例えば、丸囲い等)をされていてもよい。これにより、例えば、過去の写真のロープ2aと現在のロープ2aとを比較することができる。したがって、例えば、経年によって、素線切れ箇所がロープ2aの表面から内部へ移動した場合でも、当該事実を把握することができる。
なお、ロープ2aは、例えば、撚り合わされる複数のストランドを備えており、ストランドは、撚り合わされる複数の素線を備えている。そして、例えば、当該素線の切断本数である素線切れ本数が、設定数以上となった場合に、ロープ2aの強度が不足しているため、ロープ2aの交換が行われる。
図3に戻り、乗場間距離記憶部15bは、例えば、本実施形態のように、それぞれのエレベータ2に対して、乗場間距離を記憶していてもよい。乗場間距離とは、隣接する乗場X3,X3間のそれぞれの距離のことである。例えば、1階の乗場X3及び2階の乗場X3間の距離は、かご2bが1階の乗場X3に停止するかご位置と、かご2bが2階の乗場X3に停止するかご位置と、の間の距離である。
磁束・位置記憶部15cは、例えば、本実施形態のように、ロープテスタ3が出力した磁束と、処理装置2hが出力したかご位置とを関連付けて記憶していてもよい。例えば、磁束・位置記憶部15cは、取得部14で同じタイミングで取得された磁束及びかご位置を、関連付けて記憶していてもよい。
演算部16は、例えば、本実施形態のように、異常判定部16aと、かご位置演算部16bとを備えていてもよい。
異常判定部16aは、例えば、本実施形態のように、磁束・位置記憶部15cで記憶されたデータに基づいて、磁束の異常を判定してもよい。具体的には、ロープテスタ3で検出した磁束の大きさが異常であった場合に、ロープテスタ3で検査したロープ2aの箇所が異常であると判定されてもよい。
例えば、本実施形態のように、漏洩磁束法の磁束を検出するロープテスタ3においては、ロープテスタ3で検出した磁束の大きさが設定値よりも大きい場合に、ロープテスタ3で検査したロープ2aの箇所が異常であると判定されてもよい。また、例えば、全磁束法の磁束を検出するロープテスタ3においては、ロープテスタ3で検出した磁束の大きさが設定値よりも小さい場合に、ロープテスタ3で検査したロープ2aの箇所が異常であると判定されてもよい。
ところで、例えば、本実施形態においては、検査員がロープ2aを確認する位置は、ロープテスタ3の設置位置である。これにより、検査員がロープ2aを確認するためにかご2bを位置させるかご位置は、異常判定部16aで異常と判定された磁束に関連付けて記憶されたかご位置と、同じである。
したがって、本実施形態においては、かご位置演算部16bは、異常判定部16aで異常と判定された磁束に関連付けて記憶されたかご位置を、ロープ2aを確認するためのかご位置である確認かご位置とする。そして、かご位置演算部16bは、例えば、本実施形態のように、乗場間距離記憶部15bで記憶された乗場間距離に基づいて、確認かご位置を、最寄り乗場X3と最寄り乗場X3からの距離とへ、変換してもよい。
最寄り乗場X3は、例えば、対象のかご位置に対して、上方向の最寄り乗場X3と下方向の最寄り乗場X3との両方を含んでいてもよい。例えば、対象のかご位置がN階乗場X3とN+1階乗場X3との間の位置である場合には、最寄り乗場X3は、N階乗場X3とN+1階乗場X3との両方を含んでいてもよい。
そして、例えば、入力部11に設定データが入力されることによって、最寄り乗場X3は、例えば、上方向の最寄り乗場X3に設定されてもよく、また、例えば、下方向の最寄り乗場X3に設定されてもよく、また、例えば、最も距離が近い最寄り乗場X3に設定されてもよい。なお、斯かる場合に限られず、例えば、最寄り乗場X3は、対象のかご位置に対して、最も距離が近い一つの乗場X3に限定されていてもよい。
表示部18は、例えば、本実施形態のように、対象表示部18aと、異常かご位置表示部18bと、異常内容表示部18cと、位置演算表示部18dと、現在位置表示部18eとを備えていてもよい。
対象表示部18aは、例えば、検査対象のエレベータ2及びロープ2aを表示してもよい。異常かご位置表示部18bは、例えば、異常データベースにおいて、異常データが関連付けて記憶されたかご位置を表示してもよい。異常内容表示部18cは、例えば、異常データベースにおいて、かご位置に関連付けて記憶された異常データ、素線切れ本数及び画像を表示してもよい。
位置演算表示部18dは、例えば、かご位置演算部16bで演算されたかご位置を表示してもよい。現在位置表示部18eは、例えば、現在のかご位置を表示してもよい。なお、各表示部18a~18eは、例えば、本実施形態のように、それぞれのデータを画面に表示してもよい。
入力部11は、例えば、本実施形態のように、エレベータ選択入力部11aと、ロープ選択入力部11bと、入力選択入力部11cと、異常内容入力部11dと、出力選択入力部11eと、位置選択入力部11fとを備えていてもよい。
エレベータ選択入力部11aは、例えば、検査対象のエレベータ2を選択するエレベータ選択データが入力されてもよい。ロープ選択入力部11bは、例えば、検査対象のロープ2aを選択するロープ選択データが入力されてもよい。
入力選択入力部11cは、例えば、異常かご位置表示部18bに表示されたかご位置のうち、データを入力する対象のかご位置を選択する入力選択データが入力されてもよい。異常内容入力部11dは、例えば、ロープ2aの異常箇所の素線切れ本数と、ロープ2aの異常箇所の画像とが入力されてもよい。
出力選択入力部11eは、例えば、異常かご位置表示部18bに表示されたかご位置のうち、データを出力させる対象のかご位置を選択する出力選択データが入力されてもよい。位置選択入力部11fは、例えば、異常かご位置表示部18bに表示されたかご位置のうち、ロープ2aを確認する対象のかご位置を選択する位置選択データが入力されてもよい。
本実施形態に係る検査システム1の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る検査システム1の検査方法について、図6~図9を参照しながら説明する。なお、以下の検査方法は、検査システム1の検査方法等の理解を助けるために例示するものであり、検査システム1の検査方法を限定するものではない。
検査方法は、例えば、本実施形態のように、ロープテスタ3でロープ2aの磁束を検出して異常を検出する異常検出工程と、ロープ2aの異常箇所を確認できる確認かご位置にかご2bを移動させるかご移動工程と、ロープ2aの異常内容を確認して記憶させる異常確認工程とを含んでいてもよい。なお、検査装置4は、例えば、異常検出工程においては、異常検出モードとなり、かご移動工程においては、かご移動モードとなり、異常確認工程においては、異常確認モードとなってもよい。
<異常検出工程>
まず、異常検出工程について説明する。
例えば、エレベータ選択入力部11aに、検査対象のエレベータ2を選択するエレベータ選択データが入力され、ロープ選択入力部11bに、検査対象のロープ2aを選択するロープ選択データが入力される。これにより、図6に示すように、対象表示部18aは、選択された検査対象のエレベータ2及びロープ2aを表示する。
特に限定されないが、エレベータ選択入力部11a及びロープ選択入力部11bは、例えば、対象表示部18aの位置にマウスポインタを合せて、マウスをクリックすることでデータの入力ができる、という構成でもよく、また、例えば、対象表示部18aの位置にタッチすることでデータの入力ができる、という構成でもよい。
ロープテスタ3は、例えば、機械室X2の内部で、機械室X2に対して固定される(図2参照)。その後、かご2bは、例えば、検査開始位置である最下階の乗場X3から、検査終了位置である最上階の乗場X3まで、上方向へ移動する。特に限定されないが、かご2bの移動速度は、一定としてもよい。このとき、磁束・位置記憶部15cは、例えば、ロープテスタ3が出力した磁束と、処理装置2hが出力したかご位置とを関連付けて記憶する。
異常判定部16aは、例えば、磁束・位置記憶部15cで記憶されたデータに基づいて、磁束の異常を判定する。そして、異常データベース記憶部15aは、例えば、ロープ選択入力部11bで選択されたロープ2aの異常データベースに対して、異常と判定された磁束に関連付けて記憶されたかご位置に関連付けて、新規の異常データを累積して記憶する。
その後、図7に示すように、異常かご位置表示部18bは、例えば、異常データベースにおいて、異常データが関連付けて記憶されたかご位置を一覧に表示する。例えば、新規(今回の検査)の異常データが関連付けて記憶されたかご位置は、新規異常かご位置として一覧に表示され、また、新規の異常データが関連付けて記憶されておらず、過去(今回よりも前の検査)の異常データのみが関連付けて記憶されたかご位置は、過去異常かご位置として一覧に表示される。
図7においては、新規異常かご位置は、異常かご位置表示部18bに一覧で表示されるかご位置のうち、「異常」と表示されるかご位置「4」、「N+1」、「N+3」であり、過去異常かご位置は、異常かご位置表示部18bに一覧で表示されるかご位置のうち、「正常」と表示されるかご位置「N+5」である。
これにより、一覧に表示された新規異常かご位置を確認することによって、ロープ2aの検査結果を容易に把握することができる。また、一覧に表示された過去異常かご位置も確認することによって、新規(今回)及び過去(今回よりも前)のロープ2aの検査結果を容易に把握することができる。したがって、例えば、新規異常かご位置と過去異常かご位置とを比較することによって、ロープ2aの状況を正確に把握することができる。
異常かご位置表示部18bは、例えば、図7に示すように、新規異常かご位置及び過去異常かご位置を、同じ一覧に表示してもよい。なお、斯かる構成に限られず、異常かご位置表示部18bは、例えば、新規異常かご位置及び過去異常かご位置を、区別された異なる一覧に表示してもよい。
また、異常かご位置表示部18bは、例えば、図7に示すように、異常かご位置の一部を同時に表示し、スクロール等の操作をすることによって、異常かご位置の全てを表示可能であってもよい。なお、斯かる構成に限られず、異常かご位置表示部18bは、例えば、異常かご位置の全てを同時に表示してもよい。
また、素線切れ本数表示部18cは、例えば、図7に示すように、異常かご位置表示部18bに一覧に表示されるかご位置と一緒に、素線切れ本数とその検査日とを表示してもよい。そして、表示される素線切れ本数は、例えば、異常データベースにおいて、それぞれのかご位置に関連付けて累積して記憶された素線切れ本数のうち、最新の素線切れ本数としてもよい。
これにより、ロープ2aの異常である最新の素線切れ本数を容易に把握することができるため、例えば、ロープ2aの異常箇所の確認の優先度を把握することができる。したがって、例えば、異常かご位置表示部18bに表示されたかご位置が非常に多く、検査当日に全てのロープ2aの異常箇所を確認することができない場合は、確認するロープ2aの異常箇所を決めるために、参考にすることができる。
なお、かご位置「N+3」のように、異常データベースにおいて、素線切れ本数が記憶されていない場合には(図4参照)、素線切れ本数表示部18cは、図7に示すように、素線切れ本数及び検査日を表示しない。
<かご移動工程>
次に、かご移動工程について説明する。
例えば、出力選択入力部11eに、異常かご位置表示部18bに表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する出力選択データが入力され、位置選択入力部11fに、異常かご位置表示部18bに表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する位置選択データが入力される。
これにより、図8に示すように、対象表示部18aの他に、異常内容表示部18c及び位置演算表示部18dが、表示される。なお、図8においては、出力選択入力部11e及び位置選択入力部11fで選択されたかご位置は、「N+1」である。
特に限定されないが、出力選択入力部11e及び位置選択入力部11fは、例えば、異常かご位置表示部18bのかご位置の位置にマウスポインタを合せて、マウスをクリックすることでデータの入力ができる、という構成でもよく、また、例えば、異常かご位置表示部18bのかご位置の位置にタッチすることでデータの入力ができる、という構成でもよい。
これにより、本実施形態においては、出力選択入力部11eによる出力選択データの入力と、位置選択入力部11fによる位置選択データの入力とは、共通の操作によって同時に行われる。また、異常内容表示部18cが表示されることによって、後述するように、対象のかご位置の素線切れ本数及び画像が入力可能となるため、本実施形態においては、入力選択入力部11cによる入力選択データの入力も、当該共通の操作によって同時に行われている。
なお、斯かる構成に限られず、例えば、出力選択入力部11eによる出力選択データの入力と、位置選択入力部11fによる位置選択データの入力とは、異なる操作によって別々に行われてもよい。また、例えば、入力選択入力部11cによる入力選択データの入力は、出力選択入力部11eによる出力選択データの入力や位置選択入力部11fによる位置選択データの入力と、異なる操作によって別々に行われてもよい。
異常内容表示部18cは、例えば、選択されたかご位置に関連付けて累積して記憶された素線切れ本数及び画像を一覧に表示する。これにより、ロープ2aの異常である素線切れ本数の変化や画像の変化を容易に把握することができる。
異常内容表示部18cは、例えば、図8に示すように、素線切れ本数及び画像の一部を同時に表示し、スクロール等の操作をすることによって、素線切れ本数及び画像の全てを表示可能であってもよい。なお、斯かる構成に限られず、異常内容表示部18cは、例えば、素線切れ本数及び画像の全てを同時に表示してもよい。
また、かご位置演算部16bは、例えば、本実施形態のように、乗場距離記憶部15bで記憶される乗場間距離のうち、エレベータ選択入力部11aで選択されたエレベータ2の乗場間距離に基づいて、位置選択入力部11fで選択されたかご位置に対する確認かご位置(本実施形態においては、選択されたかご位置と同じかご位置)を、最寄り乗場X3と最寄り乗場X3からの距離とへ変換していてもよい。
そして、位置演算表示部18dは、例えば、本実施形態のように、かご位置演算部16bで換算された最寄り乗場X3と最寄り乗場X3からの距離とを表示していてもよい。これにより、選択されたかご位置に対する確認かご位置の位置を把握することができる。このように、確認かご位置が、最寄り乗場X3と最寄り乗場X3からの距離とによって表示されることによって、検査員は、例えば、確認かご位置の位置を直感的に把握可能となる。
また、例えば、本実施形態のように、現在位置表示部18eが、位置演算表示部18dと一緒に表示されていてもよい。現在位置表示部18eは、例えば、本実施形態のように、最寄り乗場X3から現在のかご位置までの距離を表示していてもよい。これにより、位置演算表示部18dで表示される距離と、現在位置表示部18eで表示される距離とが一致する位置まで、かご2bが移動されることによって、選択されたかご位置に対する確認かご位置にかご2bを位置させることができる。
このとき、入力装置2g(図1参照)に、かご2bを最寄り乗場X3まで移動させる第1移動データが入力されることによって、かご2bは、最大速度が第1速度で、最寄り乗場X3まで移動する。そして、入力装置2gに、かご2bを最寄り乗場X3から移動させる第2移動データが入力されることによって、かご2bは、最大速度が第1速度よりも遅い第2速度で、最寄り乗場X3から移動する。
これにより、かご2bが最寄り乗場X3まで速い速度で移動するため、例えば、最寄り乗場X3までかご2bを速く移動させることができる。したがって、かご2bを効率的に移動させることができる。一方で、かご2bが最寄り乗場X3から遅い速度で移動するため、例えば、選択されたかご位置に対する確認かご位置で、かご2bを容易に停止させることができる。
なお、特に限定されないが、第1移動データの入力は、例えば、かご操作盤の行先階ボタンを押すことでもよく、また、例えば、乗場操作盤の行先方向ボタンを押すことでもよく、また、例えば、検査員用操作部の行先階ボタンを押すことでもよい。また、特に限定されないが、第2移動データの入力は、例えば、検査員用操作部の移動ボタン(例えば、上移動ボタン、下移動ボタン等)を押すことでもよい。
また、かご2bが、選択されたかご位置に対する確認かご位置に位置したときに、出力部13は、例えば、音や表示を出力してもよい。特に限定されないが、例えば、表示部18は、かご2bが当該かご位置に位置したこと示す画像を表示してもよく、また、例えば、発音部19は、かご2bが当該かご位置に位置したこと示す音声を発してもよい。これにより、音や表示が出力される位置まで、かご2bが移動されることによって、選択されたかご位置に対する確認かご位置に、かご2bを位置させることができる。
<異常確認工程>
次に、異常確認工程について説明する。
かご2bが、選択されたかご位置に対する確認かご位置に位置している状態で、検査員は、例えば、ロープ2aのうち、ロープテスタ3の設置位置の箇所を確認する。このとき、異常内容表示部18cが、累積して記憶された素線切れ本数及びロープ2aの画像を一覧に表示しているため、例えば、過去の素線切れ本数及び画像と比較して、現在のロープ2aの状況を正確に把握することができる。
そして、素線切れ本数を確認し、ロープ2aの画像を撮影して作成した後に、異常内容入力部11dに、素線切れ本数及びロープ2aの画像が入力される。特に限定されないが、異常内容入力部11dは、例えば、異常内容表示部18cの位置にマウスポインタを合せて、マウスをクリックすることでデータの入力ができる、という構成でもよく、また、例えば、異常内容表示部18cの位置にタッチすることでデータの入力ができる、という構成でもよい。
これにより、異常データベース記憶部15aは、例えば、図9に示すように、異常データベースに対して、新規の異常データ、素線切れ本数及び画像を、累積して記憶する。なお、図9においては、かご位置「N+5」が、過去異常かご位置であった(新規の検査で磁束が正常であった)が、ロープ2aを確認した結果、素線切れ本数が「1」であったことを示している。
[1]
以上より、エレベータ検査システム1は、本実施形態のように、
ロープ2aの磁束を検出して出力するロープテスタ3と、
現在のかご位置を出力する処理装置2hと、
データを記憶する記憶部15と、データを演算する演算部16と、データを出力する出力部13と、を有する検査装置4と、を備え、
前記記憶部15は、前記磁束と前記かご位置とを関連付けて記憶し、
前記演算部16は、前記磁束の異常を判定し、
前記記憶部15は、異常と判定された磁束に関連付けて記憶されたかご位置に、新規の異常データを関連付けて記憶し、
前記出力部13は、前記新規の異常データが関連付けて記憶されたかご位置を、新規異常かご位置として一覧に表示する表示部18を備える、
という構成が好ましい。
斯かる構成によれば、新規の異常データが関連付けて記憶されたかご位置は、新規異常かご位置として一覧に表示される。これにより、一覧に表示された新規異常かご位置を確認することによって、ロープ2aの検査結果を容易に把握することができる。
[2]
また、上記[1]のエレベータ検査システム1においては、本実施形態のように、
前記記憶部15は、前記かご位置と前記異常データが関連付けて記憶された異常データベースを記憶し、
前記記憶部15は、前記異常データベースに対して、前記かご位置に関連付けて前記新規の異常データを累積して記憶する、
という構成が好ましい。
斯かる構成によれば、異常データベースは、かご位置に関連付けて新規の異常データを累積して記憶されている。これにより、過去の検査結果を累積して記憶することができる。
[3]
また、上記[2]のエレベータ検査システム1においては、本実施形態のように、
前記表示部18は、過去の異常データのみが関連付けて記憶されたかご位置を、過去異常かご位置として一覧に表示する、
という構成が好ましい。
斯かる構成によれば、過去の異常データのみが関連付けて記憶されたかご位置は、過去異常かご位置として一覧に表示される。これにより、一覧に表示された新規異常かご位置及び過去異常かご位置を確認することによって、新規及び過去のロープ2aの検査結果を容易に把握することができる。
[4]
また、上記[1]~[3]の何れか1つのエレベータ検査システム1においては、本実施形態のように、
前記検査装置4は、データが入力される入力部11を備え、
前記入力部11は、前記新規異常かご位置のうち、対象のかご位置を選択する入力選択データと、前記ロープ2aの素線切れ本数と、が入力され、
前記記憶部15は、前記異常データベースに対して、前記入力選択データで選択されたかご位置に関連付けて、前記素線切れ本数を累積して記憶し、
前記表示部18は、一覧に表示するかご位置と一緒に、それぞれのかご位置に関連付けて累積して記憶された素線切れ本数のうち、最新の素線切れ本数を表示する、
という構成が好ましい。
斯かる構成によれば、最新の素線切れ本数は、かご位置と一緒に表示される。これにより、ロープ2aの異常である最新の素線切れ本数を容易に把握することができる。
[5]
また、上記[1]~[4]の何れか1つのエレベータ検査システム1においては、本実施形態のように、
前記検査装置4は、データが入力される入力部11を備え、
前記入力部11は、前記新規異常かご位置のうち、対象のかご位置を選択する入力選択データと、前記ロープ2aの素線切れ本数と、が入力され、
前記記憶部15は、前記異常データベースに対して、前記入力選択データで選択されたかご位置に関連付けて、前記素線切れ本数を累積して記憶し、
前記入力部11は、前記表示部18に一覧に表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する出力選択データが入力され、
前記表示部18は、前記出力選択データで選択されたかご位置に関連付けて累積して記憶された素線切れ本数を一覧に表示する、
という構成が好ましい。
斯かる構成によれば、選択したかご位置に対して、素線切れ本数は、一覧に表示される。これにより、ロープ2aの異常である素線切れ本数の変化を容易に把握することができる。
[6]
また、検査装置4は、本実施形態のように、
上記[1]~[5]の何れか1つのエレベータ検査システム1に用いられる、
という構成が好ましい。。
斯かる構成によれば、ロープ2aの検査結果を容易に把握することができる。
なお、エレベータ検査システム1及び検査装置4は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、エレベータ検査システム1及び検査装置4は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
(A)上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、検査員がロープ2aを確認する位置は、ロープテスタ3の設置位置と同じである。そして、演算部16は、異常と判定された磁束に関連付けて記憶されたかご位置を、ロープ2aを確認するためのかご位置である確認かご位置とする、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
例えば、検査員がロープ2aを確認する位置は、ロープテスタ3の設置位置と異なっていてもよい。そして、記憶部15は、磁束に関連付けて記憶されたかご位置(「検査かご位置」ともいう)と、ロープ2aを確認するためのかご位置である確認かご位置と、の相関データを記憶し、演算部16は、相関データに基づいて、異常と判定された磁束に関連付けて記憶されたかご位置に対して、確認かご位置を演算する、という構成でもよい。
特に限定されないが、例えば、ロープテスタ3が、昇降路X1の内部で、昇降路X1に対して固定されることに対して、作業員は、かご2bの上で、対面するロープ2aの箇所を確認してもよい。また、特に限定されないが、相関データは、例えば、検査かご位置から確認かご位置を演算する計算データであってもよく、また、例えば、各検査かご位置に対する確認かご位置が関連付けて記憶される一覧データであってもよい。
なお、斯かる構成においては、演算部16が磁束の異常を判定する工程と、演算部16が検査かご位置に対して確認かご位置を演算する工程と、の順番は、どちらが先でもよい。例えば、演算部16は、磁束の異常を判定した後に、異常と判定された磁束に関連付けて記憶された検査かご位置のみに対して確認かご位置を演算してもよく、また、例えば、磁束に関連付けられた検査かご位置の全てに対して確認かご位置を演算した後に、磁束の異常を判定してもよい。
(B)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、記憶部15は、異常データベースに対して、かご位置に関連付けて、新規の異常データ、素線切れ本数及び画像を累積して記憶する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
例えば、記憶部15は、異常データベースに対して、かご位置に関連付けて、新規の異常データ、素線切れ本数及び画像のうち、少なくとも一つを、最新のデータのみ記憶し、それ以前のデータを全て削除する(累積して記憶しない)、という構成でもよい。また、例えば、記憶部15は、過去の検査日のデータを記憶していない、即ち、異常データベースを記憶していない、という構成でもよい。
(C)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、記憶部15がかご位置に関連付けて記憶する異常の内容は、新規の異常データ、素線切れ本数及び画像である、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
例えば、記憶部15がかご位置に関連付けて記憶する異常の内容は、新規の異常データのみである、という構成でもよい。また、ロープテスタ3が全磁束法の磁束を検出する場合には、記憶部15がかご位置に関連付けて記憶する異常の内容は、ロープ2aの太さを含む、という構成でもよい。また、例えば、記憶部15がかご位置に関連付けて記憶する異常の内容においては、新規の異常データは、他の異常に関するデータ(例えば、素線切れ本数、画像等)で兼ねられている、という構成でもよい。
(D)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、表示部18は、過去の異常データのみが関連付けて記憶されたかご位置を、過去異常かご位置として一覧に表示する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
例えば、表示部18は、過去の異常データのみが関連付けて記憶されたかご位置を、表示しない、という構成でもよい。また、例えば、表示部18は、過去の異常データのみが関連付けて記憶されたかご位置を、個別に一つずつ表示する(一覧に表示しない)、という構成でもよい。
(E)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、表示部18は、一覧に表示するかご位置と一緒に、それぞれのかご位置に関連付けて累積して記憶された素線切れ本数のうち、最新の素線切れ本数を表示する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。例えば、表示部18は、一覧に表示するかご位置と一緒に、それぞれのかご位置に関連付けて累積して記憶された素線切れ本数を一覧に表示する、という構成でもよい。
(F)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、記憶部15は、複数のロープ2aの異常データベースを記憶している、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。例えば、記憶部15は、一つのロープ2aの異常データベースを記憶している、という構成でもよい。。
(G)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、記憶部15は、複数のロープ2aにおける、かご位置と異常データとが関連付けて記憶された異常データベースを記憶し、入力部11は、複数のロープ2aのうち、対象のロープ2aを選択するロープ選択データが入力され、記憶部15は、ロープ選択データで選択されたロープ2aの異常データベースに対して、かご位置に関連付けて異常データを記憶する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
例えば、記憶装置5は、複数のロープ2aにおける、かご位置と異常データとが関連付けて記憶された異常データベースを記憶し、入力部11は、複数のロープ2aのうち、対象のロープ2aを選択するロープ選択データが入力され、出力部13は、ロープ選択データを記憶装置5へ出力し、記憶装置5は、ロープ選択データで選択されたロープ2aの異常データベースを検査装置4へ出力し、記憶部15は、記憶装置5が出力した異常データベースに対して、かご位置に関連付けて異常データを記憶する、という構成でもよい。
(H)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、演算部16は、乗場間距離に基づいて、異常データが関連付けて記憶されたかご位置のうち、選択されたかご位置に対する確認かご位置の最寄り乗場X3を演算し、表示部18は、最寄り乗場X3を表示する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
例えば、表示部18は、演算部16で演算された最寄り乗場X3を表示しない、という構成でもよい。また、演算部16は、異常データが関連付けて記憶されたかご位置に対する確認かご位置の最寄り乗場X3を演算しない、という構成でもよい。
(I)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、演算部16は、乗場間距離に基づいて、確認かご位置を、最寄り乗場X3と最寄り乗場X3からの距離とへ変換し、表示部18は、最寄り乗場X3と最寄り乗場X3からの距離とを表示する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
例えば、演算部16は、乗場間距離に基づいて、確認かご位置に対して、最寄り乗場X3のみを演算する、という構成でもよい。また、例えば、表示部18は、図11に示すように、最寄り乗場X3のみを表示する、という構成でもよい。
(J)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、表示部18は、最寄り乗場X3(基準かご位置)から確認かご位置までの距離と、最寄り乗場X3(基準かご位置)から現在のかご位置までの距離とを一緒に表示する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
例えば、図10に示すように、表示部18は、検査開始位置である最下階の乗場X3(基準かご位置)から確認かご位置までの距離と、当該最下階の乗場X3(基準かご位置)から現在のかご位置までの距離とを一緒に表示する、という構成でもよい。即ち、基準かご位置は、最寄り乗場X3でなく、検査開始位置である最下階の乗場X3としてもよい。
また、例えば、図11に示すように、表示部18は、現在のかご位置から確認かご位置までの距離を、表示する、という構成でもよい。斯かる構成によれば、当該距離がゼロになる位置まで、かご2bが移動されることによって、かご2bを確認かご位置に位置させることができる。
(K)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、出力部13は、かご2bが確認かご位置に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つを出力する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
例えば、出力部13は、かご2bが新規異常かご位置に対する確認かご位置に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つである第1出力データを出力し、出力部13は、かご2bが過去異常かご位置に対する確認かご位置に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つである第2出力データを出力し、第1出力データは、第2出力データと区別できるように、第2出力データと、異なる、という構成でもよい。
また、出力部13は、かご2bが新規異常かご位置に対する確認かご位置に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つを出力し、出力部13は、かご2bが過去異常かご位置に対する確認かご位置に位置したときに、音及び表示を出力しない、という構成でもよい。また、例えば、出力部13は、かご2bが、異常データが関連付けて記憶されたかご位置に対する確認かご位置に位置したときに、音及び表示を出力しない、という構成でもよい。
(L)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、第1移動データが入力されることによって、かご2bは、最寄り乗場X3まで移動し、第1移動データと異なる第2移動データが入力されることによって、かご2bは、最寄り乗場X3から確認かご位置まで移動する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
例えば、一つの移動データが入力されることによって、かご2bは、確認かご位置まで移動する、という構成でもよい。特に限定されないが、例えば、入力部11は、表示部18に一覧に表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する位置選択データが入力され、出力部13は、位置選択データで選択されたかご位置に対する確認かご位置を処理装置2hへ出力し、処理装置2hは、出力部13が出力した確認かご位置へ、かご2bを移動させる、という構成でもよい。
斯かる構成においては、位置選択入力部11fは、例えば、図12に示すように、異常かご位置表示部18bのかご位置の「移動」の位置にマウスポインタを合せて、マウスをクリックすることでデータの入力ができる、という構成でもよく、また、例えば、異常かご位置表示部18bのかご位置の「移動」の位置にタッチすることでデータの入力ができる、という構成でもよい。
(M)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、かご2bが最寄り乗場X3まで移動するときの最大速度は、第1速度であり、かご2bが最寄り乗場X3から移動するときの最大速度は、第2速度であり、第2速度は、第1速度よりも遅い、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。例えば、第2速度は、第1速度と同じ、という構成でもよく、また、例えば、第2速度は、第1速度よりも速い、という構成でもよい。
(N)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、記憶部15は、複数のエレベータ2の乗場間距離を記憶している、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。例えば、記憶部15は、一つのエレベータ2の乗場間距離を記憶している、という構成でもよい。
(O)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、記憶部15は、複数のエレベータ2の乗場間距離を記憶し、入力部11は、複数のエレベータ2のうち、対象のエレベータ2を選択するエレベータ選択データが入力され、演算部16は、エレベータ選択データで選択されたエレベータ2の乗場間距離に基づいて、最寄り乗場X3等を演算する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
例えば、記憶装置5は、複数のエレベータ2の乗場間距離を記憶し、入力部11は、複数のエレベータ2のうち、対象のエレベータ2を選択するエレベータ選択データが入力され、出力部13は、エレベータ選択データを記憶装置5へ出力し、記憶装置5は、エレベータ選択データで選択されたエレベータ2の乗場間距離を検査装置4へ出力し、演算部16は、記憶装置5が出力した乗場間距離に基づいて、最寄り乗場X3等を演算する、という構成でもよい。
(P)また、例えば、エレベータ検査システム1においては、図13に示すように、演算部16は、前記乗場間距離に基づいて、一覧に表示するそれぞれのかご位置に対する確認かご位置の最寄り乗場X3を演算し、表示部18は、一覧に表示する異常かご位置と一緒に、それぞれの異常かご位置に対して演算された確認かご位置の最寄り乗場X3を表示する、という構成でもよい。
(Q)また、例えば、エレベータ検査システム1においては、ロープ2aは、標準領域と、標準領域よりも素線切れが起こり易い注意領域と、に区分けされ、記憶部15は、かご位置に関連付けて、標準領域又は注意領域を記憶している、という構成でもよい。斯かる構成においては、表示部18は、例えば、一覧に表示する異常かご位置と一緒に、それぞれのかご位置に対して当該領域を表示してもよく、また、例えば、表示するかご位置と一緒に、当該領域を表示してもよい。
なお、例えば、ロープ2aの注意領域は、かご2bが乗場X3に位置するときに、巻上機2dの綱車に巻き掛けられて曲線状になる領域であり、ロープ2aの標準領域は、かご2bが何れの乗場X3に位置しても、巻上機2dの綱車から離れて直線状になる領域である、と設定してもよい。
(R)なお、例えば、特許請求の範囲、明細書及び図面において示したシステム、方法、プログラム、及び装置における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、前の処理の出力を後の処理で用いるものでない限り、任意の順序で実現できる。例えば、便宜上、「まず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実行することが必須であることを意味するものではない。