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JP7642202B2 - 電柱劣化診断方法および電柱劣化診断システム - Google Patents
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JP7642202B2 - 電柱劣化診断方法および電柱劣化診断システム - Google Patents

電柱劣化診断方法および電柱劣化診断システム Download PDF

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Description

本発明は、鉄筋コンクリート構造の電柱内の鉄筋の劣化を診断するための電柱劣化診断方法および電柱劣化診断システムに関する。
鉄筋コンクリート電柱の強度評価には内部鉄筋の腐食状態の把握が重要である。鉄筋コンクリート電柱の主な劣化過程は、電柱表面にひび割れが生じ、そこから鉄筋腐食へと進行する「ひび割れ先行型」であることが明らかとなっている。電柱保全点検は、外観上の変状目視による判定方法が一般的である。しかし、コンクリート表面に現れるひび割れ等から内部鉄筋の劣化状態を推定するには、精度の高い強度評価は難しい。
内部鉄筋の状態を検査する方法として、X線透過を用いた非破壊検査装置を用いた診断方法が知られている(特許文献1参照)。具体的に、非破壊検査装置は、電柱にX線を照射するX線源と、X線源から出射して電柱を透過したX線を検出する撮像装置と、撮像装置からの信号に基づいて画像を生成する制御部とを備えている。この技術では、電柱内の鉄筋を、X線透過画像として生成することができる。
特許第6763526号公報
しかしながら、特許文献1の従来技術では、例えば鉄筋の周面の一部分のみが減肉している場合など、一方向からの撮像では、鉄筋の減肉した部分の輪郭を得ることができない場合があるため、異なる角度から複数画像を撮像することが必要となる。そして、このように異なる角度から複数画像を撮像する方法は、市街地など人の往来が激しい場所においては通行障害、放射線障害の観点から適用が限定される。
また、特許文献1の従来技術では、X線透過画像を基に鉄筋の劣化状態を診断するためには、熟練技術者の目視により行わなければならず、定量的に電柱強度の評価ができないという問題がある。
そこで、本発明は、鉄筋コンクリート電柱の内部の鉄筋の劣化状況の診断を、極力少ない撮像枚数で短時間に行い、定量的に電柱の強度評価を行うことを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る電柱劣化診断方法は、円筒状のコンクリート柱と、当該コンクリート柱内に周方向に並ぶように埋設された複数の鉄筋とを有する電柱の劣化を診断するための電柱劣化診断方法であって、X線照射装置を前記電柱の外周面に対向して配置し、撮像パネルを前記電柱に対して前記X線照射装置とは反対側に配置した後、前記X線照射装置からX線を照射して、電柱の縦方向に延びる鉄筋が横方向に複数並ぶX線透過画像を取得する画像取得工程と、電柱劣化診断装置によって前記X線透過画像を解析して、鉄筋画像の輝度に基づいて鉄筋の劣化部分を特定し、前記劣化部分に対応した画像において横方向に並ぶ複数の画素の輝度のプロファイルである劣化部分輝度プロファイルを取得し、前記劣化部分輝度プロファイルのピーク面積に基づいて、鉄筋の残肉量を推定する残肉量推定工程と、を有する。
また、本発明に係る電柱劣化診断システムは、円筒状のコンクリート柱と、当該コンクリート柱内に周方向に並ぶように埋設された複数の鉄筋とを有する電柱の劣化を診断するための電柱劣化診断システムであって、X線を照射するX線照射装置と、前記電柱に対して前記X線照射装置とは反対側に配置され、電柱の縦方向に延びる鉄筋が横方向に複数並ぶX線透過画像を取得する撮像パネルと、前記撮像パネルで取得したX線透過画像を解析する電柱劣化診断装置と、を備える。
前記電柱劣化診断装置は、鉄筋画像の輝度に基づいて鉄筋の劣化部分を特定し、前記劣化部分に対応した画像において横方向に並ぶ複数の画素の輝度のプロファイルである劣化部分輝度プロファイルを取得し、前記劣化部分輝度プロファイルのピーク面積に基づいて、鉄筋の残肉量を推定する。
このような電柱劣化診断方法および電柱劣化診断システムによれば、鉄筋画像の輝度に基づいて鉄筋の劣化部分を特定し、劣化部分に対応した画像における劣化部分輝度プロファイルのピーク面積に基づいて、鉄筋の残肉量を推定するので、鉄筋の劣化状況の診断を極力少ない撮像枚数で短時間に行うことができるとともに、定量的に電柱の強度評価を行うことができる。
また、前記電柱劣化診断方法において、前記残肉量推定工程で推定した前記残肉量に基づいて、鉄筋の劣化の度合いを示す劣化度RTを算出し、前記コンクリート柱のうち引張荷重が加わる部位内のn個の鉄筋のそれぞれの劣化度をRTn、前記引張荷重が加わる部位内のn番目の鉄筋から中立面までの距離をln、電柱の劣化度をRPとして、
RP = Σ(RTn×ln)
より電柱の劣化度RPを算出して、電柱の評価を行ってもよい。
また、前記電柱劣化診断方法は、前記劣化部分輝度プロファイルのピーク面積である第1面積と、鉄筋が劣化していない部分の輝度のプロファイルのピーク面積に対応した第2面積とを比較して、鉄筋の残肉率を推定する残肉率推定工程を有していてもよい。
これによれば、鉄筋の残肉率を精度よく推定することができる。
また、前記電柱劣化診断方法は、前記X線透過画像において、鉄筋の横方向における位置である鉄筋位置Xnを1つの鉄筋画像に対して少なくとも1つ特定する鉄筋位置特定工程と、前記X線透過画像の鉄筋位置Xnにおいて、縦方向に並ぶ複数の画素の輝度のプロファイルである鉄筋輝度プロファイルを取得する鉄筋輝度取得工程と、前記鉄筋輝度プロファイルにおいて、周囲より局所的に輝度が高いピークを検出した場合に、鉄筋位置Xnに対応する鉄筋が劣化していると判定する判定工程と、を有し、前記鉄筋輝度プロファイルのピークに対応した、前記X線透過画像の縦方向における位置であるピーク位置Ypを特定し、前記X線透過画像のピーク位置Ypにおいて、前記劣化部分輝度プロファイルを取得してもよい。
これによれば、横方向に並ぶ複数の鉄筋のうちどの鉄筋が劣化しているかを判定することができる。
また、前記鉄筋位置特定工程において、前記X線透過画像における、少なくとも1つの縦方向の位置において、横方向に並ぶ複数の画素の輝度のプロファイルである、位置特定用プロファイルを取得し、当該位置特定用プロファイルにおいて、輝度が小さくなるピーク位置Xpを検出し、当該ピーク位置Xpに基づいて前記鉄筋位置Xnを特定してもよい。
また、前記鉄筋位置特定工程において、前記鉄筋画像の横方向の中央からずれた位置を、前記鉄筋位置Xnとしてもよい。
これによれば、外周面側から減肉していく鉄筋の外周面付近の部分について、鉄筋輝度プロファイルが取得されるので、減肉した部分の鉄筋輝度プロファイルを取得することができる。
また、前記残肉率推定工程において、前記鉄筋輝度プロファイルのピークから離れた、前記X線透過画像の縦方向における位置である比較位置Ycを決定し、前記X線透過画像の比較位置Ycにおいて、横方向に並ぶ複数の画素の輝度のプロファイルである比較輝度プロファイルを取得し、前記比較輝度プロファイルのピーク面積を、前記第2面積として算出してもよい。
本発明によれば、鉄筋コンクリート電柱の内部の鉄筋の劣化状況の診断を極力少ない撮像枚数で短時間に行うことができるとともに、定量的に電柱の強度評価を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る電柱劣化診断システムを示す図である。 電柱内の鉄筋を撮影する方法の一例を示す図(a),(b)である。 X線透過画像を示す図(a)と、位置特定用プロファイルを示す図(b)と、第1鉄筋位置の特定方法を説明するための拡大図(c)である。 X線透過画像を示す図(a)と、鉄筋輝度プロファイルを示す図(b)である。 鉄筋の劣化部分の画像を拡大して示す図(a)と、劣化部分輝度プロファイルを示す図(b)と、比較輝度プロファイルを示す図(c)である。 電柱に曲げ荷重が加わった状態を示す図(a)と、鉄筋と中立面との距離を示すB-B断面図(b)である。 電柱劣化診断装置の動作を示すフローチャートである。 撮影方向の違いによって鉄筋の劣化部分の輪郭が得られない場合と得られる場合における劣化部分輝度プロファイルのピーク面積を示す図(a)~(f)である。 1つの鉄筋画像に対して複数の鉄筋位置を設定した例を示す図である。
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、電柱劣化診断システム1は、電柱2の劣化を診断するためのシステムである。電柱2は、円筒状のコンクリート柱21と、当該コンクリート柱21内に周方向に並ぶように埋設された複数の鉄筋22とを有する。
電柱劣化診断システム1は、X線照射装置11と、撮像パネル12と、電柱劣化診断装置13と、第1カバー14と、第2カバー15とを備えている。X線照射装置11は、X線を照射する装置であり、電柱2の外周面と対向するように電柱2に固定されている。
撮像パネル12は、電柱2を透過したX線照射装置11からのX線を検出することで、電柱2の縦方向に延びる鉄筋22が横方向に複数並ぶX線透過画像を取得するパネルである。撮像パネル12は、電柱2に対してX線照射装置11とは反対側に配置されて電柱2に固定されている。撮像パネル12は、例えばX線を検出可能なフラットパネルディテクタであり、画素がマトリクス状に配置された受光部を備えている。撮像パネル12の各画素には、例えば、受光したX線の線量に応じた電荷が蓄積される画素と制御回路が配置されている。これにより端部に配置されたアナログ・デジタル変換回路を通じて各画素からX線の受光量に応じた電気信号を、電柱劣化診断装置に13に出力可能となっている。
第1カバー14は、X線照射装置11を覆う部材であり、電柱2に固定されている。第2カバー15は、撮像パネル12を覆う部材であり、電柱2に固定されている。第1カバー14および第2カバー15は、例えば、X線を遮蔽する鉛などからなり、装置表面で基準値(0.6μSv/h)以下とすることができる。
電柱劣化診断装置13は、撮像パネル12で取得したX線透過画像を解析して、鉄筋の劣化を判定する装置である。電柱劣化診断装置13は、画像を表示する画面13Aと、図示せぬ制御部とを備える。制御部は、CPU、ROM、RAM、書換可能な不揮発性メモリ等を有し、予め記憶されたプログラムを実行する。
X線照射装置11、撮像パネル12および各カバー14,15は、電柱2の外周面の周方向における任意の位置に固定することが可能となっている。これにより、劣化判定の対象となる鉄筋22を選択し、選択した鉄筋22についてのX線透過画像を得ることが可能となっている。
具体的には、例えば、図2(a),(b)に示すように、劣化判定の対象となる鉄筋22としては、円筒状のコンクリート柱21のうち引張荷重が加わる部位に配置される鉄筋22を選択することができる。ここで、電柱2には、架線や風などの力による曲げモーメントが加わるため、コンクリート柱21の一部には、引張荷重が加わり、他部には、圧縮荷重が加わる。コンクリートは、圧縮に強く、引張に弱い特性を有するため、引張側に配置される鉄筋22の劣化を判定することで、電柱2の現状の強度を精度よく評価することができる。なお、引張荷重が加わる部位は、例えばコンクリート柱21の外表面に形成されたひび割れや、電柱2に取り付けられた架線の位置などにより特定することができる。図2では、コンクリート柱21のうち、中立面を示す直線L1の図示左側の部位に引張荷重が加わり、直線L1の図示右側の部位に圧縮荷重が加わった例を示している。
劣化判定の対象となる複数の鉄筋22を撮影する場合、まず、X線照射装置11および撮像パネル12等を、図2(a)に示す第1位置に配置してX線透過画像を取得する。詳しくは、撮像パネル12を、コンクリート柱21のうち引張荷重が加わる部位の外周面と対向するように配置する。その後、X線照射装置11および撮像パネル12等を電柱2を中心に回動させて図2(b)に示す第2位置に配置してX線透過画像を取得する。このように適宜X線照射装置11および撮像パネル12等を適宜回動させ、異なる位置において撮影を行うことで、引張荷重が加わる鉄筋22のすべてを撮影することができる。言い換えると、撮影において、引張荷重が加わる鉄筋22のすべてを撮影し、圧縮荷重が加わる鉄筋22については撮影を行わない。これにより、例えばコンクリート柱21の全周にわたって配置されるすべての鉄筋22を撮影する場合に比べ、作業時間の短縮を図ることができる。
ここで、撮影においては、X線照射装置11に近い圧縮側の鉄筋22の影が、撮像パネル12に近い引張側の鉄筋22の影と重なることがあるが、圧縮側の鉄筋22の影は、薄くぼやけた画像となるため、引張側の鉄筋22の画像の濃淡や輪郭がはっきりしていれば、影が重なったX線透過画像を後述する劣化判定に使用することができる。なお、撮影角度の異なる複数のX線透過画像を取得し、複数のX線透過画像の中から圧縮側の影が重なっていない引張側の鉄筋22の画像を選択することで、引張側のすべての鉄筋22の画像について圧縮側の影が重ならないようにして劣化判定を行ってもよい。
電柱劣化診断装置13は、画像取得処理と、劣化判定処理と、残肉量推定工程を含む残肉率推定処理と、評価処理とを実行可能となっている。画像取得処理において、電柱劣化診断装置13は、撮像パネル12から、図3(a)に示すようなX線透過画像Gを取得する。劣化判定処理において、電柱劣化診断装置13は、X線透過画像Gを解析して鉄筋22の劣化を判定する。
詳しくは、劣化判定処理は、鉄筋位置特定処理と、鉄筋輝度取得処理と、判定処理とを含んでいる。鉄筋位置特定処理は、X線透過画像Gにおいて、鉄筋22の横方向(X)の位置である鉄筋位置Xnを1つの鉄筋画像Gsに対して少なくとも1つ特定する処理である。本実施形態では、1つの鉄筋画像Gsに対して鉄筋位置Xnを1つだけ特定する例を示す。
鉄筋位置特定処理において、電柱劣化診断装置13は、まず、X線透過画像Gにおける、縦方向の所定位置Yaにおいて、横方向に並ぶ複数の画素の輝度のプロファイルである、図3(b)に示す位置特定用プロファイルPF1を取得する。次に、電柱劣化診断装置13は、位置特定用プロファイルPF1において、輝度が小さくなるピーク位置Xpを検出し、当該ピーク位置Xpに基づいて鉄筋位置Xnを特定する。
詳しくは、位置特定用プロファイルPF1には複数の鉄筋画像Gs1~Gs8のそれぞれに対応したピークP1~P8が含まれているため、電柱劣化診断装置13は、それぞれのピークP1~P8についてピーク位置Xp1~Xp8を検出する。より詳しくは、第1ピークP1に対応した第1ピーク位置Xp1を特定する場合、電柱劣化診断装置13は、第1ピークP1の波形に近い二次近似曲線をプロットし、この二次近似曲線の頂点の横方向の位置を第1ピーク位置Xp1とする。このように特定された第1ピーク位置Xp1は、通常、第1鉄筋画像Gs1の横方向の中央に対応した位置となる。第1ピーク位置Xp1を特定した後、電柱劣化診断装置13は、図3(c)に示すように、第1ピーク位置Xp1から横方向にずれた位置であって、かつ、第1鉄筋画像Gs1の横方向の幅内(ピークスタートからピークエンドまでの横方向の範囲内)の位置を、第1鉄筋位置X1として特定する。その他の鉄筋位置Xnの特定方法については、同様であるため、説明を省略する。
なお、ピーク位置Xpおよび鉄筋位置Xnの特定方法は、その他の方法であってもよい。例えば、ピークのピークスタートからピークエンドまでの横方向の範囲の中間点を、鉄筋画像Gsの横方向の中央に対応したピーク位置Xpとし、このピーク位置Xpに基づいて前述した方法で鉄筋位置Xnを特定してもよい。また、ピークのピークトップの位置をピーク位置Xpとし、ピーク位置Xpをそのまま鉄筋位置Xnとしてもよい。
なお、位置特定用プロファイルPF1を取得するための縦方向の所定位置Yaを複数設定することで、複数の位置特定用プロファイルPF1を取得してもよい。この場合、例えば、複数の位置特定用プロファイルPF1のそれぞれで特定した複数の鉄筋位置Xnの平均値を、鉄筋位置Xnとしてもよい。
鉄筋輝度取得処理は、図4(a),(b)に示すように、X線透過画像Gの鉄筋位置Xnにおいて、縦方向に並ぶ複数の画素の輝度のプロファイルである鉄筋輝度プロファイルPF2を取得する処理である。図4(a),(b)に示す例では、第4鉄筋位置X4における縦線L2上の鉄筋輝度プロファイルPF2を示している。第4鉄筋画像Gs4のように鉄筋22の劣化部分に対応した画像である劣化画像Gdが存在する場合には、電柱劣化診断装置13は、鉄筋輝度プロファイルPF2において、周囲より局所的に輝度が高いピークP11を検出する。具体的には、電柱劣化診断装置13は、例えばピーク高さが所定値以上となるピークを、周囲より局所的に輝度が高いピークP11として検出する。
判定処理は、鉄筋輝度プロファイルPF2においてピークP11を検出した場合に、鉄筋位置Xnに対応する鉄筋22が劣化していると判定する処理である。電柱劣化診断装置13は、判定処理において、ピークP11を検出しない場合には、鉄筋位置Xnに対応する鉄筋22が健全であると判定する。電柱劣化診断装置13は、判定処理において鉄筋22が劣化していると判定した場合には、残肉率推定処理を実行する。
残肉率推定処理は、鉄筋22の残肉率を推定する処理である。残肉率推定処理において、電柱劣化診断装置13は、まず、図4(b)に示すように、鉄筋輝度プロファイルPF2のピークP11に対応した、X線透過画像Gの縦方向における位置であるピーク位置Ypと、鉄筋輝度プロファイルPF2のピークP11から横方向に離れた、X線透過画像Gの縦方向における位置である比較位置Ycとを決定する。ピーク位置Ypの決定方法は、例えばピークP11のピークトップの位置をピーク位置Ypとするなど、前述したピーク位置Xpの決定方法と同様に行うことができる。比較位置Ycの決定方法は、例えばピーク位置Ypから所定距離離れた位置を比較位置Ycとする方法などを採用することができる。
次に、電柱劣化診断装置13は、図5(a)に示すように、X線透過画像G(図5では拡大した画像を示す。)のピーク位置Ypにおける横線L3上の、横方向に並ぶ複数の画素の輝度のプロファイルである劣化部分輝度プロファイルPF3(図5(b)参照)を取得する。また、電柱劣化診断装置13は、X線透過画像Gの比較位置Ycにおける横線L4上の、横方向に並ぶ複数の画素の輝度のプロファイルである比較輝度プロファイルPF4(図5(c)参照)を取得する。
詳しくは、図5(a)に示すように、各プロファイルPF3,PF4を取得するための対象となる1つの鉄筋画像Gs(図の例ではGs4)を含む横方向の範囲Rであり、かつ、他の鉄筋画像Gsを含まない範囲R内において、横方向に並ぶ複数の画素の輝度のプロファイルをピーク位置Ypと比較位置Ycとで取得することで、各プロファイルPF3,PF4を取得する。なお、範囲Rは、例えばピーク位置Xpを基準にした±α(所定値)の範囲に設定することができる。
その後、電柱劣化診断装置13は、図5(b),(c)に示すように、劣化部分輝度プロファイルPFのピーク面積である第1面積Saと、比較輝度プロファイルPF4のピーク面積である第2面積Sbとを算出し、各面積Sa,Sbを比較して、鉄筋の残肉率Dを推定する。本実施形態では、各面積Sa,Sbの比に基づいて、残肉率Dを以下の式から決定している。
D(%) = Sa/Sb × 100
なお、第2面積Sbは、鉄筋が劣化していない部分の輝度のプロファイルのピーク面積に対応した値であればよく、例えば固定値であってもよい。固定値は、例えば、健全な状態の鉄筋に対応した比較輝度プロファイルPF4のピーク面積を、予め実験やシミュレーションなどから求めておくことで設定することができる。
また、劣化部分輝度プロファイルPFのピーク面積である第1面積Saは、鉄筋22の劣化した部分の残肉量に相当している。そのため、電柱劣化診断装置13は、残肉率推定工程において、残肉量推定工程も実行している。
電柱劣化診断装置13は、劣化していると判定した鉄筋22のすべてに対して、前述した方法で残肉率Dを算出する。また、電柱劣化診断装置13は、健全であると判定した鉄筋22については、残肉率Dを100%に決定する。
評価処理は、残肉率推定処理で推定した残肉率Dに基づいて、鉄筋22の劣化の度合いを示す劣化度RTを算出し、劣化度RTに基づいて電柱2の評価を行う処理である。劣化度RTは、鉄筋22の劣化の度合いが大きいほど大きな値となる数値であればよく、例えば、以下の式より算出される。
RT(%) = 100-D
電柱劣化診断装置13は、複数の鉄筋22のそれぞれについて劣化度RTを算出し、以下の式より、電柱2の劣化度RPを算出して、電柱2の評価を行う。
RP = Σ(RTn×ln)
RTn:コンクリート柱21のうち引張荷重が加わる部位内のn個の鉄筋22のそれぞれの劣化度
ln:引張荷重が加わる部位内のn番目の鉄筋22から中立面までの距離
ここで、図6(a),(b)に示すように、電柱2には、電線に風圧荷重が加わることで、架線張力差が発生し、曲げ荷重が発生する。このような曲げ荷重が繰り返し発生すると、コンクリート柱21のうち引張荷重が加わる部位の外面には、ひび割れが生じる。そして、ひび割れが進行すると雨水等がコンクリート柱21内に浸水し、鉄筋22の腐食が進行する。
一方、電柱2の曲げ強度は、電柱断面引張側の鉄筋22が支配的である。また、電柱2に曲げ荷重が加わった場合において、コンクリート柱21のうち引張荷重が加わる部位内の複数の鉄筋22のそれぞれに加わる引張荷重は、中立面(L1)からの距離lが大きいほど、大きい。そのため、引張荷重が加わる部位内の複数の鉄筋22の中でも、中立面(L1)から最遠位置の鉄筋22の強度劣化が電柱2の曲げ強度の低下に最も大きく影響する。そのため、前述したRP=Σ(RTn×ln)の式のように、鉄筋22の劣化度RTnと、鉄筋22から中立面(L1)までの距離lnをかけた値を積算することで、電柱2の曲げ強度の低下度合いを示す電柱2の劣化度RPを精度よく求めることができる。
すなわち、電柱2に加わる荷重の荷重方向に対する電柱2の曲げ強度の劣化判定が可能となっている。例えば、診断対象となる電柱2に設計風速が加わった際の架線張力差により発生曲げ荷重、荷重方向および引張荷重が加わる部位を特定し、前述した残肉率Dを、引張荷重が加わる部位の残存断面強度として算出することで詳細な劣化診断が可能となる。また、例えば、荷重方向を任意に設定し、荷重方向毎の残存電柱曲げ強度の診断も可能である。
電柱劣化診断装置13は、評価処理を完了した後、評価の結果を画面13Aに表示することで、作業者に評価の結果を報知する。なお、報知の方法は、その他の方法でもよく、例えば音声により評価の結果を報知してもよい。
なお、電柱劣化診断装置13の各処理における画面13Aの表示は、任意に設定することができる。例えば、鉄筋位置特定処理においては、図3(a)に示すX線透過画像Gと、図3(b)に示す位置特定用プロファイルPF1とを、画面13Aに表示することができる。また、例えば、鉄筋輝度取得処理においては、図4(a)に示すX線透過画像Gと、図4(b)に示す鉄筋輝度プロファイルPF2とを、画面13Aに表示することができる。この場合、鉄筋輝度プロファイルPF2に対応する鉄筋位置Xnを示す縦線L2をX線透過画像G上に表示することができる。
また、例えば、残肉率推定処理においては、図5(a)に示すX線透過画像Gと、図5(b),(c)に示す各プロファイルPF3,PF4とを、画面13Aに表示することができる。この場合、鉄筋位置Xnを示す縦線L2と、ピーク位置Ypを示す横線L3と、比較位置Ycを示す横線L4とをX線透過画像G上に表示することができる。
次に、電柱劣化診断装置13の動作について図7を参照して詳細に説明する。
図7に示すように、電柱劣化診断装置13は、画像解析を実行する指示を受けると、まず、撮像パネル12からX線透過画像Gを取得する(S1)。
ステップS1の後、電柱劣化診断装置13は、X線透過画像Gに基づいて図3(b)に示す位置特定用プロファイルPF1を取得し、位置特定用プロファイルPF1に基づいて、複数の鉄筋画像Gs1~Gs8に対してそれぞれ鉄筋位置X1~X8を特定する(S2)。ステップS2の後、電柱劣化診断装置13は、1つの鉄筋画像Gsに対応した鉄筋位置Xnにおいて、図4(b)に示す鉄筋輝度プロファイルPF2を取得する(S3)。
ステップS3の後、電柱劣化診断装置13は、鉄筋輝度プロファイルPF2にピークP11があるか否かを判定する(S4)。ステップS4においてピークP11があると判定した場合には(Yes)、電柱劣化診断装置13は、鉄筋22が劣化していると判定し、鉄筋輝度プロファイルPF2に基づいてピーク位置Ypおよび比較位置Ycを特定する(S5)。
ステップS5の後、電柱劣化診断装置13は、図5に示すように、ピーク位置Ypにおいて劣化部分輝度プロファイルPF3を取得する(S6)。ステップS6の後、電柱劣化診断装置13は、比較位置Ycにおいて比較輝度プロファイルPF4を取得する(S7)。
ステップS7の後、電柱劣化診断装置13は、劣化部分輝度プロファイルPFのピーク面積である第1面積Saと、比較輝度プロファイルPF4のピーク面積である第2面積Sbとを算出する(S8)。ステップS8の後、電柱劣化診断装置13は、第1面積Saと第2面積Sbとの比に基づいて劣化度RTを算出する(S9)。
ステップS4においてピークP11がないと判定した場合には(No)、電柱劣化診断装置13は、鉄筋22が健全であると判定する(S12)。ステップS9またはステップS12の後、電柱劣化診断装置13は、劣化判定の対象となる複数の鉄筋画像Gsのすべてについて劣化判定が終了したか否かを判定する(S10)。
ステップS10において劣化判定が終了していないと判定した場合には(No)、電柱劣化診断装置13は、ステップS3の処理に戻る。ステップS10において劣化判定が終了したと判定した場合には(Yes)、電柱劣化診断装置13は、前述したRP=Σ(RTn×ln)の式より電柱2の劣化度RPを算出する。そして、算出した劣化度RPに基づいて、電柱2の状態を評価して、本処理を終了する。
次に、電柱劣化診断方法について説明する。
図1に示すように、作業者は、まず、電柱2の外表面に形成されたひび割れなどにより、電柱2のうち引張荷重が加わる部位を特定する。その後、作業者は、撮像パネル12を、電柱2のうち引張荷重が加わる部位の外周面と対向するように配置する。次に、作業者は、X線照射装置11を電柱2に対して撮像パネル12とは反対側に配置させる。その後、作業者は、第1カバー14をX線照射装置11に被せるとともに、第2カバー15を撮像パネル12に被せる。
その後、作業者は、X線照射装置11を操作して、X線照射装置11からX線を照射させることで、撮像パネル12によって、電柱2のうち引張荷重が加わる部位に対応したX線透過画像Gを取得する(画像取得工程)。次に、作業者が電柱劣化診断装置13を操作して電柱劣化診断装置13に画像解析を開始させる指示を入力すると、電柱劣化診断装置13によってX線透過画像Gが解析され、鉄筋22の劣化が判定される(劣化判定工程)。
劣化判定工程において、電柱劣化診断装置13は、X線透過画像Gから鉄筋位置Xnを特定し(鉄筋位置特定工程)、鉄筋位置Xnにおける鉄筋輝度プロファイルPF2を取得する(鉄筋輝度取得工程)。その後、電柱劣化診断装置13は、鉄筋輝度プロファイルPF2にピークP11があるか否かを判定することで鉄筋22が劣化しているか否かを判定する(判定工程)。判定工程において鉄筋22が劣化していると判定した場合、電柱劣化診断装置13は、鉄筋22の残肉率Dを推定する(残肉率推定工程)。残肉率推定工程の後、電柱劣化診断装置13は、残肉率Dに基づいて鉄筋22の劣化度RTを算出し、劣化度RTに基づいて電柱2の劣化度RPを算出して、電柱2の評価を行う。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
鉄筋画像Gsの輝度に基づいて鉄筋22の劣化部分を特定し、劣化部分に対応した画像における劣化部分輝度プロファイルPF3のピーク面積に基づいて、鉄筋22の残肉量を推定するので、鉄筋22の劣化状況の診断を極力少ない撮像枚数で短時間に行うことができるとともに、定量的に電柱2の強度評価を行うことができる。以下に、この効果について、詳細に説明する。
図8(a)に示すように、鉄筋22の片側半分が減肉している場合において、減肉した部分の輪郭22Aが減肉していない部分の輪郭22Bに重なる向きで撮影を行うと、図8(b)に示すように、減肉している鉄筋22のシルエット(鉄筋画像Gsa)が正常な鉄筋22のシルエット(鉄筋画像Gsb)と同じになる場合がある。減肉部分に対応した鉄筋画像Gsaと正常な部分に対応した鉄筋画像Gsbは、濃淡の違いで区別は可能であるが、減肉の程度によっては、熟練者であっても見分けることが難しい場合がある。そのため、X線透過画像を目視して鉄筋22の劣化を評価する従来のような手法では、様々な角度から撮影を行い、図8(d),(e)に示すような減肉した部分の輪郭22Aが得られる鉄筋画像Gsaを得る必要がある。
X線透過画像の撮影には1回につき線量が発生するため、撮影枚数が多くなるにつれ、被ばくリスクが大きくなる。また撮影環境においても、発生する線量によって、X線源から半径5mを立入禁止区域として設定しなければならなくなり、電柱が多く建っている住宅街や人通りの多い通りなどで撮影検査を行うことが難しくなってしまう。
これに対し、本実施形態の解析方法では、減肉部分に対応した鉄筋画像Gsaから劣化部分輝度プロファイルPF3を取得するとともに、正常な部分に対応した鉄筋画像Gsbから比較輝度プロファイルPF4するので、図8(b)に示す鉄筋画像Gsが得られた場合には、図8(c)に示すようなプロファイルPF3,PF4を取得でき、図8(e)に示す鉄筋画像Gsが得られた場合には、図8(f)に示すようなプロファイルPF3,PF4を取得できる。図8(b)に示す鉄筋画像Gsが得られた場合と、図8(e)に示す鉄筋画像Gsが得られた場合とでは、劣化部分輝度プロファイルPF3の波形は、異なるが、ピーク面積(Sa1,Sa2)は、略同じとなる。そのため、本実施形態の解析方法では、どのような角度の鉄筋画像Gsであっても、劣化部分輝度プロファイルPF3のピーク面積(Sa)が略同じになるので、鉄筋22をどの方向から撮影しても解析可能であり、X線透過画像の撮影方向に依らず鉄筋22の残肉量を推定することができる。そして、この解析方法であれば、X線透過画像を1方向から撮影すれば、内部鉄筋の劣化具合(残肉量)を算出することができるので、撮影枚数が最小1回で済み、撮影時に発生する線量も撮影1回分のみでおさまるというメリットがある。
鉄筋22の横方向における位置である鉄筋位置Xnを特定し、特定した鉄筋位置Xnにおいて鉄筋輝度プロファイルPF2を取得するので、横方向に並ぶ複数の鉄筋22のうちどの鉄筋22が劣化しているかを判定することができる。
鉄筋画像Gsの横方向の中央からずれた位置を鉄筋位置Xnとしたので、外周面側から減肉していく鉄筋22の外周面付近の部分について、鉄筋輝度プロファイルPF2が取得されるので、減肉した部分の鉄筋輝度プロファイルPF2を取得することができる。
劣化部分輝度プロファイルPF3のピーク面積である第1面積Saと、比較輝度プロファイルPF4のピーク面積に対応した第2面積Sbとを比較して、鉄筋22の残肉率Dを推定するので、鉄筋22の残肉率Dを精度よく推定することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、1つの鉄筋画像Gsに対して1つの鉄筋位置Xnを設定したが、本発明はこれに限定されず、1つの鉄筋画像Gsに対して複数の鉄筋位置Xnを設定してもよい。例えば、図9に示すように、1つの第4鉄筋画像Gs4に対して、3つの鉄筋位置X41~X43を設定してもよい。この場合、各鉄筋位置X41~X43において、それぞれ鉄筋輝度プロファイルPF2を取得し、3つの鉄筋輝度プロファイルPF2の少なくとも1つにピークP11があるか否かを判定することで、鉄筋22の劣化を判定してもよい。なお、2つ以上の鉄筋輝度プロファイルPF2にピークP11がある場合には、例えば、複数のピークP11のうちピーク高さが最も大きいピークP11の位置を、ピーク位置Ypとして設定することができる。
前記実施形態では、残肉量に基づいて算出した劣化度を用いて電柱の強度の評価を行ったが、本発明はこれに限定されず、残肉量に基づいて電柱の強度を評価してもよい。具体的には、残肉量に基づいて各鉄筋の断面積に係る残存引張強度から、電柱の残存耐力を算出することもできる。
前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
2 電柱
11 X線照射装置
12 撮像パネル
13 電柱劣化診断装置
21 コンクリート柱
22 鉄筋
G X線透過画像

Claims (8)

  1. 円筒状のコンクリート柱と、当該コンクリート柱内に周方向に並ぶように埋設された複数の鉄筋とを有する電柱の劣化を診断するための電柱劣化診断方法であって、
    X線照射装置を前記電柱の外周面に対向して配置し、撮像パネルを前記電柱に対して前記X線照射装置とは反対側に配置した後、前記X線照射装置からX線を照射して、電柱の縦方向に延びる鉄筋が横方向に複数並ぶX線透過画像を取得する画像取得工程と、
    電柱劣化診断装置によって前記X線透過画像を解析して、鉄筋画像の輝度に基づいて鉄筋の劣化部分を特定し、前記劣化部分に対応した画像において横方向に並ぶ複数の画素の輝度のプロファイルである劣化部分輝度プロファイルを取得し、前記劣化部分輝度プロファイルのピーク面積に基づいて、鉄筋の残肉量を推定する残肉量推定工程と、を有することを特徴とする電柱劣化診断方法。
  2. 前記残肉量推定工程で推定した前記残肉量に基づいて、鉄筋の劣化の度合いを示す劣化度RTを算出し、
    前記コンクリート柱のうち引張荷重が加わる部位内のn個の鉄筋のそれぞれの劣化度をRTn、前記引張荷重が加わる部位内のn番目の鉄筋から中立面までの距離をln、電柱の劣化度をRPとして、
    RP = Σ(RTn×ln)
    より電柱の劣化度RPを算出して、電柱の評価を行うことを特徴とする請求項1に記載の電柱劣化診断方法。
  3. 前記劣化部分輝度プロファイルのピーク面積である第1面積と、鉄筋が劣化していない部分の輝度のプロファイルのピーク面積に対応した第2面積とを比較して、鉄筋の残肉率を推定する残肉率推定工程を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電柱劣化診断方法。
  4. 前記X線透過画像において、鉄筋の横方向における位置である鉄筋位置Xnを1つの鉄筋画像に対して少なくとも1つ特定する鉄筋位置特定工程と、
    前記X線透過画像の鉄筋位置Xnにおいて、縦方向に並ぶ複数の画素の輝度のプロファイルである鉄筋輝度プロファイルを取得する鉄筋輝度取得工程と、
    前記鉄筋輝度プロファイルにおいて、周囲より局所的に輝度が高いピークを検出した場合に、鉄筋位置Xnに対応する鉄筋が劣化していると判定する判定工程と、を有し、
    前記鉄筋輝度プロファイルのピークに対応した、前記X線透過画像の縦方向における位置であるピーク位置Ypを特定し、
    前記X線透過画像のピーク位置Ypにおいて、前記劣化部分輝度プロファイルを取得することを特徴とする請求項3に記載の電柱劣化診断方法。
  5. 前記鉄筋位置特定工程において、
    前記X線透過画像における、少なくとも1つの縦方向の位置において、横方向に並ぶ複数の画素の輝度のプロファイルである、位置特定用プロファイルを取得し、当該位置特定用プロファイルにおいて、輝度が小さくなるピーク位置Xpを検出し、当該ピーク位置Xpに基づいて前記鉄筋位置Xnを特定することを特徴とする請求項4に記載の電柱劣化診断方法。
  6. 前記鉄筋位置特定工程において、前記鉄筋画像の横方向の中央からずれた位置を、前記鉄筋位置Xnとすることを特徴とする請求項5に記載の電柱劣化診断方法。
  7. 前記残肉率推定工程において、
    前記鉄筋輝度プロファイルのピークから離れた、前記X線透過画像の縦方向における位置である比較位置Ycを決定し、
    前記X線透過画像の比較位置Ycにおいて、横方向に並ぶ複数の画素の輝度のプロファイルである比較輝度プロファイルを取得し、
    前記比較輝度プロファイルのピーク面積を、前記第2面積として算出することを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の電柱劣化診断方法。
  8. 円筒状のコンクリート柱と、当該コンクリート柱内に周方向に並ぶように埋設された複数の鉄筋とを有する電柱の劣化を診断するための電柱劣化診断システムであって、
    X線を照射するX線照射装置と、
    前記電柱に対して前記X線照射装置とは反対側に配置され、電柱の縦方向に延びる鉄筋が横方向に複数並ぶX線透過画像を取得する撮像パネルと、
    前記撮像パネルで取得したX線透過画像を解析する電柱劣化診断装置と、を備え、
    前記電柱劣化診断装置は、鉄筋画像の輝度に基づいて鉄筋の劣化部分を特定し、前記劣化部分に対応した画像において横方向に並ぶ複数の画素の輝度のプロファイルである劣化部分輝度プロファイルを取得し、前記劣化部分輝度プロファイルのピーク面積に基づいて、鉄筋の残肉量を推定することを特徴とする電柱劣化診断システム。
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