本発明の実施形態を説明する。以下説明は図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。工作機械1の左右方向、前後方向、上下方向は、夫々、工作機械1のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向である。
図1,図2を参照し、工作機械1の構造を説明する。工作機械1は、工具を装着した主軸(図示略)を回転し、工作台(図示略)上に固定した被削材を切削する。工作機械1は基台2とカバー5を備える。基台2は工作機械1の下部に設ける。カバー5は基台2上部に設け、切粉と切削液の周囲への飛散を防止する。カバー5は前面右側に操作パネル1Aを備える。カバー5は右側壁51に、開口部511、壁部512、扉6を備える。開口部511は、右側壁51の中央よりも後側に設け略矩形状に形成する。壁部512は開口部511の周囲に設ける。扉6は、壁部512の内面に沿って前後方向に滑動自在に設け開口部511を開閉する。扉6の開閉機構は、例えば右側壁51の開口部511の上下に設けたガイドレール(図示略)、扉6の上部と下部に設けた複数の軸受等を備える。ガイドレールはY軸方向に延びる。扉6側に設けた複数の軸受がガイドレールに沿って摺動することで、扉6はY軸方向に滑動する。図1は、扉6が開口部511を閉塞した状態を示す。図2は、扉6が開口部511を開放した状態を示す。
基台2は右側面に搬送装置10を取り付ける。搬送装置10は、数値制御装置8(図5参照)と相互に通信を行い、被削材の搬送と扉6の開閉を行う。搬送装置10の具体的構成は後述する。カバー5は背面に制御箱1Bを備える。制御箱1Bは数値制御装置8を格納する。数値制御装置8は工作機械1の動作を制御する。
図1,図2を参照し、搬送装置10の構成を説明する。搬送装置10は、移動部11、腕装置12、移動機構14等を備える。移動部11は移動機構14でY軸方向に滑動する。腕装置12は移動部11上部に設け、X軸方向とZ軸方向に伸縮可能で、且つ被削材を把持可能である。従って、腕装置12は扉6を開いた状態で、カバー5内の工作台上に保持する被削材の交換を行える。
移動機構14は基台2の右側面に設け、枠体部15、移動モータ16(図5参照)、ボール螺子17、一対の走行軸18A,18B、蛇腹カバー19等を備える。枠体部15は右側面視略矩形状に形成し、基台2の右側面に固定する。移動モータ16は枠体部15の後部から後方に突出するように固定する。移動モータ16の出力軸は枠体部15内を前方に突出する。ボール螺子17は、枠体部15内にてY軸方向に延びるように配置し、回転可能である。ボール螺子17は移動モータ16の出力軸と同軸上に連結する。
走行軸18A,18Bは、枠体部15の内側にてボール螺子17を上下方向から挟むように、且つY軸方向に延びるように互いに平行に設ける。走行軸18A,18Bは、移動部11をY軸方向に案内可能に支持する。以下説明は、走行軸18A,18Bを総称する場合、走行軸18と呼ぶ。移動部11はボール螺子17に取り付ける。蛇腹カバー19は、枠体部15に設け、枠体部15の開口する部分を覆う。蛇腹カバー19は移動部11のY軸方向への移動に従い伸縮する。従って、移動機構14は枠体部15内に切粉等が侵入するのを防止できる。移動モータ16が駆動すると、ボール螺子17は回転する。ボール螺子17の回転に伴い、移動部11はY軸方向に移動するので、腕装置12はY軸方向に移動する。
腕装置12は、本体部121と腕部122を備える。本体部121は移動部11上部に設け、上下方向に長い略直方体状に形成する。本体部121は前面上部に第一関節部41(図4参照)を備える。第一関節部41は、Y軸方向に延びる軸心を中心に、腕部122の後述する第一腕21を回転可能に支持する。本体部121は内部に第一モータ81(図5参照)を格納する。第一モータ81は第一腕21を回転駆動する。
本体部121は上面部に連結機構30を備える。図3(A)に示すように、連結機構30は、連結棒35、センサ36、37(図5参照)を備える。連結棒35は、エアシリンダ(図示略)を駆動源として、カバー5側である左方向に対し進退可能に駆動する。図3(B)に示すように、連結棒35は、扉6の外面の前端部に設けた連結穴65に挿入して係合可能である。連結棒35が連結穴65に挿入して係合すると、腕装置12は連結棒35を介して扉6と連結する。従って扉6は、腕装置12と連結してY軸方向に移動することで、右側壁51の開口部511を開閉できる。センサ36は、連結棒35が待機位置に移動したことを検出し、信号を出力する。待機位置は、連結穴か65ら完全に抜けた状態の連結棒35の位置である。センサ37は、連結棒35が突出位置に移動したことを検出し、信号を出力する。突出位置は、連結穴65に係合した状態の連結棒35の位置である。
図1に示すように、壁部512の内部の後上方に、検出スイッチ61Aが固定してある。図示されていないが、壁部512の内部の後下方に、検出スイッチ62Aが固定してある。検出スイッチ61A、62Aはリミットスイッチである。検出スイッチ61A、62Aは上下方向に離隔する。検出スイッチ61A、62Aを、検出スイッチ6Aと総称する。検出スイッチ6Aは、接点601、602(図6参照)、プランジャ606を有する。
プランジャ606は、壁部512内面に沿って滑動する扉6の後端に接触可能である。扉6が開口部511を全て閉塞した状態で、扉6の後端は、検出スイッチ61A、62Aの夫々のプランジャ606に接触する。該時、検出スイッチ61A、62Aの夫々の接点601、602は導通する。扉6が開口部511を閉塞しない状態で、検出スイッチ61A、62Aの夫々のプランジャ606に対して扉6は前方に離隔する。該時、検出スイッチ61A、62Aの夫々の接点601、602は導通しない。以下、接点601、602が導通することを、検出スイッチ6AがONすると称し、接点601、602が導通しないことを、検出スイッチ6AがOFFすると称す。
図4を参照し、腕部122の構造を説明する。腕部122は、第一腕21と第二腕22を折り畳み可能に備える。本体部121の第一関節部41は、第一腕21の一端部を回動可能に支持する。第一腕21は他端部に第二関節部42を備える。第二関節部42は、Y軸方向に延びる軸心を中心に、第二腕22の一端部を回動可能に支持する。第二腕22は他端部に第三関節部43を備える。第三関節部43は、Y軸方向に延びる軸心を中心に、二つの把持部23A,23B(図1では省略)を回動可能に支持する。把持部23A,23Bは被削材Wを把持可能である。
第一腕21は内部に第二モータ82(図5参照)を格納する。第二モータ82は第二関節部42のギア(図示略)を介して第二腕22を駆動する。第二腕22は内部に第三モータ83(図5参照)を格納する。第三モータ83は第三関節部43のギアを介して把持部23A,23Bを回転駆動する。把持部23A,23Bはエアシリンダ231(図5参照)を夫々備える。エアシリンダ231は、被削材Wの把持動作を行う為の駆動源である。以下説明は、二つの把持部23A,23Bを総称する場合、把持部23と呼ぶ。
搬送装置10の動作の一例を説明する。以下説明では、X軸方向において、走行軸18から右側であって、扉6とは反対方向を(+)方向、走行軸18よりも扉6の方向を(-)方向とする。Y軸方向における前方を(+)方向、後方を(-)方向とする。図1に示すように、搬送装置10に依り扉6が開口部511を全て閉塞した状態での腕装置12のY軸方向の位置を、閉位置という。図2に示すように、搬送装置10に依り扉6が開口部511を全て開放した状態での腕装置12のY軸方向の位置を、最大開位置とする。閉位置及び最大開位置は、原点から腕装置12迄のY軸方向の距離で示す。原点は、搬送装置10に依り扉6が開口部511を全て閉塞した時の腕装置12の位置(図1参照)で示す。従って、原点と閉位置とは一致し、夫々の間の距離は0である。原点と最大開位置との距離を、Y(max)と表記する。
図1に示すように、搬送装置10は腕装置12が閉位置に配置する状態で、連結棒35を扉6側(左方)に移動する(図3(A)→図3(B))。連結棒35の先端部は連結穴65に挿入し、腕装置12と扉6は連結する。搬送装置10は、該状態で、腕装置12をY軸(+)方向に高速で移動する。腕装置12は高速で扉6を開き、開口部511を広げる。搬送装置10は、腕装置12がY軸(+)方向に距離Ymax移動した後、停止する。該時、図2に示すように、腕装置12は最大開位置に位置し、開口部511は全て開放する。
次に、搬送装置10は腕部122をX軸(-)方向に伸ばす。腕部122は、開口部511を介してカバー5内に進入し、把持部23と被削材Wをカバー5内に配置する。腕装置12は、例えば工作機械1の工作台上面に被削材Wを設置する。被削材Wの設置後、搬送装置10は腕部122を折り畳んでX軸(+)方向に縮め、把持部23をカバー5外に移動する。
搬送装置10は、腕装置12を扉6と連結した状態で、Y軸(-)方向に高速で移動する。検出スイッチ6AがONした場合、搬送装置10は腕装置12の移動を停止する。該時、図1に示すように、腕装置12は閉位置に位置し、扉6は開口部511を全て閉塞する。搬送装置10は連結棒35を右方に後退する。連結棒35は連結穴65から抜ける(図3(B)→図3(A))。腕装置12と扉6の連結は解消する。以上に依り、搬送装置10の一連の動作は終了する。
搬送装置10は、検出スイッチ61A、62Aのうち一方のみONして他方がOFFした状態が所定時間以上継続した場合、検出スイッチ61A、62Aのうち少なくとも一方が故障したと判定する。該時、工作機械1は動作を停止する。
図5を参照し、工作機械1の電気的構成を説明する。搬送装置10は、制御部70を備える。制御部70は、CPU71、ROM72、RAM73、記憶装置74、入出力部77を備える。CPU71は、搬送装置10の動作を統括制御する。ROM72は、CPU71が駆動する為のプログラム等を記憶する。RAM73は、各種情報を一時的に記憶する。記憶装置74は不揮発性の記憶装置であり、距離Y(max)、Y(inv)(後述)等の各種パラメータを記憶する。入出力部77は、外部装置とのデータの入出力を行う。入出力部77には、数値制御装置8、エンコーダ16A、81A、82A、83A、移動モータ16、第一モータ81、第二モータ82、第三モータ83、エアシリンダ231、センサ36、37、検出スイッチ61A、62A、及び、後述する介在スイッチ61B、62B等が接続する。
移動モータ16は、エンコーダ16Aを備える。エンコーダ16Aは、移動モータ16の回転位置を検出する。第一モータ81は、エンコーダ81Aを備える。エンコーダ81Aは、第一モータ81の回転位置を検出する。第二モータ82は、エンコーダ82Aを備える。エンコーダ82Aは、第二モータ82の回転位置を検出する。第三モータ83は、エンコーダ83Aを備える。エンコーダ83Aは、第三モータ83の回転位置を検出する。
図6を参照し、検出機構60について説明する。検出機構60は、扉6の閉塞を検出する為の機構であり、検出系統610、620を有する。検出系統610は、検出スイッチ61Aに依り扉6の閉塞を検出する。検出系統620は、検出スイッチ62Aに依り扉6の閉塞を検出する。
検出系統610は、検出スイッチ61A、介在スイッチ61B、スイッチ検出部77A、スイッチ切替部77Cを有する。スイッチ検出部77Aは入出力部77に設け、検出スイッチ61Aの導通状態を検出可能である。スイッチ検出部77Aは、検出スイッチ61Aの接点601に接続する端子台771Aと、介在スイッチ61Bを介して検出スイッチ61Aの接点602に接続する端子台772Aを有する。
介在スイッチ61Bはフォトカプラであり、検出スイッチ61Aの接点602と、スイッチ検出部77Aの端子台772Aとの間に介在する。介在スイッチ61Bのエミッタ603は、検出スイッチ61Aの接点602に接続する。介在スイッチ61Bのコレクタ604は、スイッチ検出部77Aの端子台772Aに接続する。介在スイッチ61Bのダイオード605は、スイッチ切替部77Cに接続する。
スイッチ切替部77Cは入出力部77に設け、介在スイッチ61Bのエミッタ603とコレクタ604の導通状態を切替え可能である。エミッタ603とコレクタ604が導通した状態で、検出スイッチ61Aの接点602とスイッチ検出部77Aの端子台772Aは導通する。エミッタ603とコレクタ604が導通しない状態で、検出スイッチ61Aの接点602とスイッチ検出部77Aの端子台772Aは導通しない。
検出系統620の検出スイッチ62A、介在スイッチ62B、スイッチ検出部77B、スイッチ切替部77Dは夫々、検出系統610の検出スイッチ61A、介在スイッチ61B、スイッチ検出部77A、スイッチ切替部77Cに対応する。スイッチ検出部77Bの端子台771B、772Bは夫々、スイッチ検出部77Aの端子台771A、772Aに対応する。スイッチ検出部77B、スイッチ切替部77Dは、入出力部77に設ける。
以下、検出系統610、620を区別しない場合、検出系統600と総称する。介在スイッチ61B、62Bを区別しない場合、介在スイッチ6Bと総称する。介在スイッチ6Bのエミッタ603とコレクタ604が導通することを、介在スイッチ6BがONすると称し、エミッタ603とコレクタ604が導通しないことを、介在スイッチ6BがOFFすると称す。スイッチ検出部77A、77Bを区別しない場合、スイッチ検出部701と総称する。スイッチ切替部77C、77Dを区別しない場合、スイッチ切替部702と総称する。
搬送装置10は、扉6が開口部511を開閉する動作と、エンコーダ16Aが検出する移動モータ16の回転位置との関係を確認する為、確認動作を行う。確認動作では、扉6に連結した腕装置12を、移動モータ16の駆動に依り低速で閉位置(図1参照)と最大開位置(図2参照)の間で移動する。搬送装置10は、該時にエンコーダ16Aが検出する回転位置を、記憶装置74に記憶する。
腕装置12のY軸方向の所定の位置であって最大開位置と閉位置との間の何れかの位置を、無効位置(図7、図8参照)と定義する。原点(閉位置)と無効位置との間のY軸方向の距離Y(inv)は、記憶装置74に予め記憶する。扉6に連結した腕装置12が無効位置と閉位置との間の何れかの位置にある時、検出スイッチ6Aのプランジャ606と扉6の接触状態が変化する。該時、検出スイッチ6Aの導通状態はONとOFFの間で切替わる。
検出スイッチ61A、62Aは上下方向に離隔する為、夫々のプランジャ606は扉6の異なる位置に接触する。又、検出スイッチ61A、62Aには個体差がある。従って、扉6が開口部511を閉塞する過程で腕装置12が無効位置から閉位置まで移動する時、検出スイッチ61Aのプランジャ606、及び、検出スイッチ62Aのプランジャ606には、異なるタイミングで扉6が接触する。このため、検出スイッチ61A、62Aは夫々異なるタイミングでOFFからONに切替わる。図7(A)に示す例では、介在スイッチ61B、62BがONした状態で、検出スイッチ62Aが先にOFFからONに切替わり(時機t11)、その後、検出スイッチ61AがOFFからONに切替わる(時機t12)。
搬送装置10は、スイッチ検出部77Bが検出する検出スイッチ62Aの導通状態がOFFからONに切替わったと判定し(時機t13)、スイッチ検出部77Aが検出する検出スイッチ62Aの導通状態がOFFからONに切替わったと判定する(時機t14)。時機t13~t14の期間Y11中、スイッチ検出部77Aは検出スイッチ61AがOFFであることを検出し、且つ、スイッチ検出部77Bは検出スイッチ62AがONであることを検出する。搬送装置10は、スイッチ検出部77A、77Bが検出する検出スイッチ61A、62Aの導通状態が、一方がONして他方がOFFした状態であると判定する。
確認動作時、腕装置12は低速移動する為、検出スイッチ61A、62Aの導通状態が異なる期間Y11は、腕装置12が高速移動する時よりも長くなる。搬送装置10は、期間Y11が経過する前に、該状態が所定時間T11以上継続した場合、検出スイッチ61A、62Aのうち少なくとも一方が故障したと判定し、工作機械1の動作を停止する。該時、搬送装置10は、扉6が開口部511を閉塞する過程で確認動作を行えない。
同様に、扉6が開口部511を開放する過程で腕装置12が閉位置から無効位置まで移動する時、検出スイッチ61A、62Aは夫々異なるタイミングでONからOFFに切替わる。図8(A)に示す例では、介在スイッチ61B、62BがONした状態で、検出スイッチ61Aが先にONからOFFに切替わり(時機t21)、その後、検出スイッチ62AがONからOFFに切替わる(時機t22)。
搬送装置10は、スイッチ検出部77Aが検出する検出スイッチ61Aの導通状態がONからOFFに切替わったと判定し(時機t23)、スイッチ検出部77Bが検出する検出スイッチ62Aの導通状態がONからOFFに切替わったと判定する(時機t24)。時機t23~t24の期間Y21中、スイッチ検出部77Aは検出スイッチ61AがOFFであることを検出し、且つ、スイッチ検出部77Bは検出スイッチ62AがONであることを検出する。搬送装置10は、スイッチ検出部77A、77Bが検出する検出スイッチ61A、62Aの導通状態が、一方がONして他方がOFFした状態であると判定する。搬送装置10は、期間Y21が経過する前に、該状態が所定時間T11以上継続した場合、検出スイッチ61A、62Aのうち少なくとも一方が故障したと判定し、工作機械1の動作を停止する。該時、搬送装置10は、扉6が開口部511を開放する過程で確認動作を行えない。
これに対し、搬送装置10は、スイッチ検出部77A、77Bが検出する導通状態が一致するよう、検出系統600の状態を介在スイッチ6Bに依り切替える。これにより、搬送装置10は、腕装置12を低速で移動する時も確認動作を可能とする。詳細は次の通りである。
図7(B)に示すように、搬送装置10は、扉6が開口部511を閉塞する確認動作時、スイッチ検出部77Bが検出する検出スイッチ62Aの導通状態がOFFからONに切替わったと判定する(時機t31)。尚、スイッチ検出部77Aが検出する検出スイッチ61Aの導通状態はOFFである為、スイッチ検出部77A、77Bが検出する検出スイッチ61A、62Aの導通状態は、この時点で相違する。
搬送装置10は、時機t31から所定時間T12経過後、スイッチ切替部77C、77Dを制御して介在スイッチ61B、62BをONからOFFに切替える(時機t32、t33)。尚、所定時間T12は所定時間T11よりも短い(T11>T12)。該時、スイッチ検出部77Bが検出する検出スイッチ62Aの導通状態は、ONからOFFに切替わる(時機t34)。スイッチ検出部77A、77Bが検出する検出スイッチ61A、62Aの導通状態は、何れもOFFとなり一致する。スイッチ検出部77A、77Bが検出する検出スイッチ61A、62Aの導通状態が異なる状態は、所定時間T11以上継続しない。従って、図7(A)と異なり、搬送装置10は、検出スイッチ61A、62Aのうち少なくとも一方が故障したと判定せず、工作機械1の動作を停止しない。従って、搬送装置10は、扉6が開口部511を閉塞する過程で確認動作を行うことができる。
該後、搬送装置10は、エンコーダ16Aが検出する移動モータ16の回転位置に基づき、腕装置12のY軸方向における現在位置を取得する。搬送装置10は、取得した現在位置に基づき、腕装置12が閉位置迄移動したか判定する。搬送装置10は腕装置12が閉位置迄移動した場合、スイッチ切替部77C、77Dを制御して介在スイッチ61B、62BをOFFからONに切替える(時機t35、t36)。尚、腕装置12が閉位置迄移動する前の時機t12で、検出スイッチ61AはOFFからONに切替わる。検出スイッチ61A、62Aの導通状態は何れもONとなる。従って、時機t35、t36で介在スイッチ61B、62BがONになった後、スイッチ検出部77A、77Bが検出する検出スイッチ61A、62Aの導通状態は、何れもONとなり一致する。
図8(B)に示すように、搬送装置10は、扉6が開口部511を開放する確認動作時、スイッチ検出部77Aが検出する検出スイッチ61Aの導通状態がONからOFFに切替わったと判定する(時機t41)。尚、スイッチ検出部77Bが検出する検出スイッチ62Aの導通状態はONである為、スイッチ検出部77A、77Bが検出する検出スイッチ61A、62Aの導通状態は、この時点で相違する。
搬送装置10は、時機t41から所定時間T12経過後、スイッチ切替部77C、77Dを制御して介在スイッチ61B、62BをONからOFFに切替える(時機t42、t43)。該時、搬送装置10は、スイッチ検出部77Bが検出する検出スイッチ62Aの導通状態は、ONからOFFに切替わる(時機t44)。スイッチ検出部77A、77Bが検出する検出スイッチ61A、62Aの導通状態は、何れもOFFとなり一致する。スイッチ検出部77A、77Bが検出する検出スイッチ61A、62Aの導通状態が異なる状態は、所定時間T11以上継続しない。従って、図8(A)と異なり、搬送装置10は、検出スイッチ61A、62Aのうち少なくとも一方が故障したと判定せず、工作機械1の動作を停止しない。従って、搬送装置10は、扉6が開口部511を開放する過程で確認動作を行うことができる。
該後、搬送装置10は、エンコーダ16Aが検出する移動モータ16の回転位置に基づき、腕装置12のY軸方向における現在位置を取得する。搬送装置10は、取得した現在位置に基づき、腕装置12が無効位置迄移動したか判定する。搬送装置10は腕装置12が無効位置迄移動した場合、スイッチ切替部77C、77Dを制御して介在スイッチ61B、62BをOFFからONに切替える(時機t45、t46)。尚、腕装置12が無効位置まで移動する前の時機t22で、検出スイッチ62AはONからOFFに切替わる。検出スイッチ61A、62Aの導通状態は何れもOFFとなる。従って、時機t45、t46で介在スイッチ61B、62BがONになった後、スイッチ検出部77A、77Bが検出する検出スイッチ61A、62Aの導通状態は、何れもOFFとなり一致する。
図9を参照し、主処理について説明する。主処理は、搬送装置10が確認動作を実行する時、ROM72に記憶したプログラムをCPU71が読み出して実行することにより開始する。
CPU71は、スイッチ切替部77C、77Dを制御して介在スイッチ61B、62BをONする(S11)。CPU71は、センサ36、37が出力する信号に基づき、腕装置12と扉6が連結した状態か判定する(S13)。CPU71は、センサ36が検出する信号に基づき、連結棒35が待機位置にあると判定した場合、腕装置12と扉6が連結した状態でないと判定する(S13:NO)。該時、CPU71は処理をS11に戻す。CPU71は、センサ37が検出する信号に基づき、連結棒35が突出位置にあると判定した場合、腕装置12と扉6が連結した状態であると判定する(S13:YES)。該時、CPU71は処理をS15に進める。
CPU71は、エンコーダ16Aが検出する移動モータ16の回転位置に基づき、腕装置12のY軸方向における現在位置を取得する。CPU71は、記憶装置74に記憶した距離Y(inv)に基づき、取得した現在位置が閉位置よりもY軸方向の(+)側、且つ、無効位置よりもY軸方向の(-)側であるか判定する(S15)。CPU71は、取得した現在位置が、閉位置よりもY軸方向の(+)側、且つ、無効位置よりもY軸方向の(-)側であると判定した場合(S15:YES)、現在位置が閉位置と無効位置との間に位置することになるので、処理をS17に進める。
CPU71は、スイッチ検出部77Aが検出する検出スイッチ61Aの導通状態と、スイッチ検出部77Bが検出する検出スイッチ62Aの導通状態を取得する。CPU71は、取得した検出スイッチ61A、62Aの夫々の導通状態が相違するか判定する(S17)。CPU71は、取得した検出スイッチ61A、62Aの夫々の導通状態が一致すると判定した場合(S17:NO)、処理をS11に戻す。CPU71は、取得した検出スイッチ61A、62Aの夫々の導通状態が相違すると判定した場合(S17:YES)、処理をS19に進める。
CPU71は、検出スイッチ61A、62Aの夫々の導通状態が相違する状態が、所定時間T12以上継続したか判定する(S19)。CPU71は、検出スイッチ61A、62Aの夫々の導通状態が相違する状態が、所定時間T12以上継続していないと判定した場合(S19:NO)、処理をS17に戻す。CPU71は、検出スイッチ61A、62Aの夫々の導通状態が相違する状態が、所定時間T12以上継続したと判定した場合(S19:YES)、処理をS21に進める。
CPU71は、スイッチ切替部77C、77Dを制御して介在スイッチ61B、62BをOFFし(S21)、検出系統610、620の状態を切替える。該時、スイッチ検出部77Aが検出する検出スイッチ61Aの導通状態と、スイッチ検出部77Bが検出する検出スイッチ62Aの導通状態は、検出スイッチ61A、62Aの実際の導通状態に関わらず何れもOFFとなり、一致する。CPU71は、処理をS23に進める。
CPU71は、エンコーダ16Aが検出する移動モータ16の回転位置に基づき、腕装置12のY軸方向における現在位置を取得する。CPU71は、記憶装置74に記憶した距離Y(inv)に基づき、取得した現在位置が閉位置よりもY軸方向の(-)側、又は、無効位置よりもY軸方向の(+)側であるか判定する(S23)。CPU71は、取得した現在位置が閉位置よりもY軸方向の(+)側、且つ、無効位置よりもY軸方向の(-)側であると判定した場合(S23:NO)、処理をS21に戻す。CPU71は、取得した現在位置が閉位置よりもY軸方向の(-)側、又は、無効位置よりもY軸方向の(+)側であると判定した場合(S23:YES)、処理をS11に戻す。CPU71は、スイッチ切替部77C、77Dを制御し、S21でOFFした介在スイッチ61B、62Bを元に戻して夫々ONとする(S11)。
CPU71は、S15の処理で、取得した現在位置が閉位置よりもY軸方向の(-)側、又は、無効位置よりもY軸方向の(+)側であると判定した場合(S15:NO)、処理をS25に進める。CPU71は、取得した現在位置が無効位置よりもY軸方向の(+)側であると判定した場合(S25:NO)、処理をS11に戻す。CPU71は、取得した現在位置が閉位置よりもY軸方向の(-)側にあると判定した場合(S25:YES)、処理をS27に進める。
CPU71は、現在位置が閉位置よりもY軸方向の(-)側にある状態が所定時間T3以上継続したか判定する(S27)。CPU71は、現在位置が閉位置よりもY軸方向の(-)側にある状態が所定時間T3以上継続していないと判定した場合(S27:NO)、処理をS11に戻す。CPU71は、現在位置が閉位置よりもY軸方向の(-)側にある状態が所定時間T3以上継続したと判定した場合(S27:YES)、検出スイッチ6Aが故障した可能性があることを通知する為に、数値制御装置8に通知信号を出力する。数値制御装置8は、検出スイッチ6Aが故障した可能性があることを示すエラーコードを、操作パネル1Aに含まれる表示部に表示して使用者に通知する(S29)。CPU71は、主処理を終了する。
搬送装置10は、スイッチ検出部77A、77Bが検出した検出スイッチ61A、62Aの導通状態が相違する場合(S17:YES)、スイッチ検出部77A、77Bが検出する導通状態が一致するよう、検出系統610、620の状態を介在スイッチ61B、62Bに依り切替える(S21)。従って搬送装置10は、検出スイッチ61A、62Aの導通状態が相違する場合でも、スイッチ検出部77A、77Bが検出する導通状態を一致させることができる。このため搬送装置10は、確認動作中において検出スイッチ61A、62Aのうち少なくとも一方が故障したと判定することを回避できるので、確認動作を確実に実行できる。
搬送装置10は、スイッチ検出部77A、77Bが検出した検出スイッチ61A、62Aの導通状態が相違する状態が、所定時間T12継続したと判定した場合(S17:YES、S19:YES)、検出系統610、620の状態を介在スイッチ61B、62Bに依り切替える(S21)。この場合、搬送装置10は、スイッチ検出部77A、77Bが検出する検出スイッチ61A、62Aの導通状態が所定時間T12以上継続して相違することを防止できる。なお、搬送装置10は、スイッチ検出部77A、77Bが検出する検出スイッチ61A、62Aの導通状態が所定時間T11(T11>T12)以上継続して相違する場合、検出スイッチ61A、62Aのうち少なくとも一方が故障したと判定する。従って、搬送装置10は、検出スイッチ61A、62Aのうち少なくとも一方が故障したと判定することを、上記動作により回避できるので、確認動作を確実に実行できる。
搬送装置10は、検出系統610の検出スイッチ61Aとスイッチ検出部77Aとの間の導通状態を、介在スイッチ61Bに依り切替え、検出系統620の検出スイッチ62Aとスイッチ検出部77Bとの間の導通状態を、介在スイッチ62Bに依り切替える。該時、介在スイッチ61B、62Bは、検出スイッチ61A、62Aの実際の導通状態が相違する場合でも、スイッチ検出部77A、77Bが検出する導通状態を一致させることができる。
搬送装置10は、エンコーダ16Aが検出する移動モータ16の回転位置に基づき、腕装置12のY軸方向における現在位置を取得する。搬送装置10は、腕装置12の現在位置が、閉位置よりもY軸方向の(+)側、且つ、無効位置よりもY軸方向の(-)側(即ち、閉位置と無効位置との間の何れかの位置)である状態で(S15:YES)、スイッチ検出部77A、77Bが検出した検出スイッチ61A、62Aの導通状態が相違する場合(S17:YES)、検出系統610、620の状態を介在スイッチ61B、62Bに依り切替える(S21)。尚、検出スイッチ61A、62Aは、扉6に連結した腕装置12が閉位置と無効位置の間の何れかの位置にある時、プランジャ606と扉6の接触状態が変化し、導通状態が切替わる。従って、搬送装置10は、検出スイッチ61A、62Aの夫々のプランジャ606と扉6の接触状態が変化して導通状態が切替わるタイミングで、スイッチ検出部77A、77Bが検出する導通状態を一致させることができる。
搬送装置10は、現在位置が、閉位置よりもY軸方向の(-)側、又は、無効位置よりもY軸方向の(+)側(即ち、閉位置と無効位置との間を除く何れかの位置)であると判定した場合(S23:YES)、介在スイッチ61B、62BをONし(S11)、検出系統610、620の状態を元に戻す。尚、扉6に連結した腕装置12が閉位置と無効位置との間を除く何れかの位置にある時、検出スイッチ61A、62Aの夫々のプランジャ606と扉6の接触状態は変化せず、導通状態は切替わらない。該時、搬送装置10は、スイッチ検出部77A、77Bに依り検出スイッチ61A、62Aの導通状態の検出が可能な状態を維持できる。
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。搬送装置10は、工作機械1に設けられる場合に限定されず、扉により開口部を開閉する他の機器に設けられてもよい。搬送装置10は、扉以外の移動対象物の位置を検出することが可能な他の機器に設けられてもよい。
搬送装置10は、扉6と連結した腕装置12を移動することにより扉6を移動して開口部511を開閉した。搬送装置10は、移動モータ16の駆動により扉6を直接的に移動し、開口部511を開閉してもよい。即ち、搬送装置10は、腕装置12の移動と扉6の移動を独立して実行してもよい。
検出スイッチ61A、62Aが設けられる位置は、上記実施形態に限らない。検出スイッチ6A、介在スイッチ6B、及びスイッチ検出部701を含む検出系統600の数は2つに限定されず、3つ以上でもよい。腕装置12が最大開位置にある時の扉6を検出する検出系統が更に設けられてもよい。検出スイッチ6Aはリミットスイッチに限定されず、接触方式及び非接触方式を含む他のスイッチでもよい。
搬送装置10は、検出スイッチ61A、62Aの夫々の導通状態が相違すると判定した場合(S17:YES)、該状態が所定時間T12以上継続したか否かに関わらず介在スイッチ61B、62BをOFFし(S21)、検出系統610、620の状態を切替えてもよい。
介在スイッチ6Bは、検出系統610、620毎に1つずつ設けられなくてもよい。即ち、検出系統610、620に共通する介在スイッチ6Bが1つ設けられてもよい。介在スイッチ6Bはフォトカプラに限定されず、接点と端子台との間の導通状態を切替えることが可能な他のスイッチ(トランジスタスイッチ、リレー等)でもよい。搬送装置10は、スイッチの切替えとは異なる方法で、スイッチ検出部77A、77Bが検出する導通状態が一致するよう検出系統610、620の状態を切替えてもよい。例えば、搬送装置10は、スイッチ検出部77Aの端子台772A、及び、スイッチ検出部77Bの端子台772Bを夫々強制的にプルアップ又はプルダウンすることに依り、スイッチ検出部77A、77Bが検出する導通状態を一致させてもよい。
搬送装置10は、閉位置から最大開位置までの全域に亘って、検出スイッチ61A、62Aの夫々の導通状態が相違するか判定してもよい。
搬送装置10は、S21の処理で介在スイッチ61B、62Bの何れか一方のみOFFしてもよい。例えば搬送装置10は、図7(B)の時機t11でスイッチ検出部77Bが検出する検出スイッチ62Aの導通状態がOFFからONに切替わったと判定してから所定時間T12経過後、スイッチ切替部77Dを制御して介在スイッチ62BのみONからOFFに切替えてもよい(時機t33)。該時、介在スイッチ61BをOFFしなくても、スイッチ検出部77A、77Bが検出する検出スイッチ61A、62Aの導通状態は、何れもOFFとなり一致する。該後、例えば搬送装置10は、図7(B)の時機t12でスイッチ検出部77Aが検出する検出スイッチ61Aの導通状態がOFFからONに切替わったと判定してから所定時間T12経過後、スイッチ切替部77Cを制御して介在スイッチ61BをONからOFFに切替えてもよい。該時、介在スイッチ61B、62Bは何れもOFFとなる為、スイッチ検出部77A、77Bが検出する検出スイッチ61A、62Aの導通状態は何れもOFFとなり一致する。即ち搬送装置10は、検出系統610、620の夫々のスイッチ検出部701が検出する導通状態が一致するよう介在スイッチ6Bの状態を切替えればよく、介在スイッチ61B、62Bの導通状態は必ずしも一致しなくてもよい。
搬送装置10は、本発明の「検出装置」の一例である。工作機械1は、「搬送装置」の一例である。介在スイッチ6Bは、本発明の「切替部」の一例である。S17、S19の処理を行うCPU71は、本発明の「判定部」の一例である。S21の処理を行うCPU71は、本発明の「変更部」の一例である。エンコーダ16Aは、本発明の「位置検出部」の一例である。