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JP7647766B2 - 電解液及び電気化学デバイス - Google Patents
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JP7647766B2 - 電解液及び電気化学デバイス - Google Patents

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Description

本開示は、電解液及び電気化学デバイスに関する。
近年、携帯型電子機器、電気自動車等の普及により、リチウムイオン二次電池に代表される非水電解液二次電池、キャパシタ等の高性能な電気化学デバイスが必要とされている。電気化学デバイスの性能を向上させる手段としては、例えば、電解液に所定の添加剤を添加する方法が検討されている。特許文献1には、サイクル特性及び内部抵抗特性を改善するために、特定のシロキサン化合物を含有させた非水電解液電池用電解液が開示されている。
特開2015-005329号公報
本発明の一側面は、電気化学デバイスの性能を向上させることが可能な電解液を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、下記式(1)で表される化合物と、リチウム塩とを含有する、電解液である。
Figure 0007647766000001
式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に、ハロゲン原子で置換されていてもよい1価の炭化水素基、又はハロゲン原子を表し、Rはアルキレン基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、又はシリル基を表す。
及びRは、それぞれ独立に無置換の1価の炭化水素基を表してよい。Rは、直鎖状のアルキレン基を表してよい。Rは、炭素数2以上のアルキレン基を表してよい。Rは、水素原子を表してよい。Rは、ハロゲン原子を表してよい。
は、シリル基を表してよい。当該シリル基は、下記式(1a)で表されてよい。
Figure 0007647766000002
式(1a)中、R41~R43は、それぞれ独立に、ハロゲン原子で置換されていてもよい1価の炭化水素基、又はハロゲン原子を表す。
式(1)で表される化合物における合計の炭素数は、4以上であってよい。
及びRがメチル基を表し、Rが炭素数2以上の直鎖状のアルキレン基を表し、Rが水素原子又はハロゲン原子を表してよい。当該Rは、水素原子であってよい。
リチウム塩は、LiPF、LiBF、LiClO、LiB(C、LiCHSO、CFSOOLi、LiN(SOF)、LiN(SOCF、及びLiN(SOCFCFからなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでよい。リチウム塩は、ホウ素原子又はリン原子を含む環を有する環状化合物のリチウム塩を含んでよい。リチウム塩は、フッ素原子、酸素原子及びリン原子を有する化合物のリチウム塩を含んでよい。
電解液は、式(1)で表される化合物及びリチウム塩とは異なる添加剤を更に含有してよく、添加剤の含有量は、電解液全量を基準として10質量%以下であってよい。
添加剤は、炭素-炭素二重結合を有する環状化合物を含んでよい。添加剤は、フッ素原子を有する環状化合物を含んでよい。添加剤は、硫黄原子を有する環状化合物を含んでよい。添加剤は、ニトリル化合物を含んでよい。
本発明の他の一側面は、正極と、負極と、上記の電解液と、を備える電気化学デバイスである。
本発明の一側面によれば、電気化学デバイスの性能を向上させることが可能な電解液を提供することができる。
一実施形態に係る電気化学デバイスとしての非水電解液二次電池を示す斜視図である。 図1に示した二次電池の電極群を示す分解斜視図である。
以下、図面を適宜参照しながら、本発明の実施形態について説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、一実施形態に係る電気化学デバイスを示す斜視図である。本実施形態において、電気化学デバイスは非水電解液二次電池である。図1に示すように、非水電解液二次電池1は、正極、負極及びセパレータから構成される電極群2と、電極群2を収容する袋状の電池外装体3とを備えている。正極及び負極には、それぞれ正極集電タブ4及び負極集電タブ5が設けられている。正極集電タブ4及び負極集電タブ5は、それぞれ正極及び負極が非水電解液二次電池1の外部と電気的に接続可能なように、電池外装体3の内部から外部へ突き出している。電池外装体3内には、電解液(図示せず)が充填されている。非水電解液二次電池1は、上述したようないわゆる「ラミネート型」以外の形状の電池(コイン型、円筒型、積層型等)であってもよい。
電池外装体3は、例えばラミネートフィルムで形成された容器であってよい。ラミネートフィルムは、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の樹脂フィルムと、アルミニウム、銅、ステンレス鋼等の金属箔と、ポリプロピレン等のシーラント層とがこの順で積層された積層フィルムであってよい。
図2は、図1に示した非水電解液二次電池1における電極群2の一実施形態を示す分解斜視図である。図2に示すように、電極群2は、正極6と、セパレータ7と、負極8とをこの順に備えている。正極6及び負極8は、正極合剤層10側及び負極合剤層12側の面がそれぞれセパレータ7と対向するように配置されている。
正極6は、正極集電体9と、正極集電体9上に設けられた正極合剤層10とを備えている。正極集電体9には、正極集電タブ4が設けられている。
正極集電体9は、例えば、アルミニウム、チタン、ステンレス、ニッケル、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス等で形成されている。正極集電体9は、接着性、導電性及び耐酸化性向上の目的で、アルミニウム、銅等の表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀等で処理が施されたものであってもよい。正極集電体9の厚さは、電極強度及びエネルギー密度の点から、例えば1~50μmである。
正極合剤層10は、一実施形態において、正極活物質と、導電剤と、結着剤とを含有する。正極合剤層10の厚さは、例えば20~200μmである。
正極活物質は、例えばリチウム酸化物であってよい。リチウム酸化物としては、例えば、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiCoNi1-y、LiCo1-y、LiNi1-y、LiMn及びLiMn2-y(各式中、Mは、Na、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、V及びBからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を示す(ただし、Mは、各式中の他の元素と異なる元素である)。x=0~1.2、y=0~0.9、z=2.0~2.3である。)が挙げられる。LiNi1-yで表されるリチウム酸化物は、LiNi1-(y1+y2)Coy1Mny2(ただし、x及びzは上述したものと同様であり、y1=0~0.9、y2=0~0.9であり、かつ、y1+y2=0~0.9である。)であってよく、例えばLiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi0.5Co0.2Mn0.3、LiNi0.6Co0.2Mn0.22、LiNi0.8Co0.1Mn0.1であってよい。LiNi1-yで表されるリチウム酸化物は、LiNi1-(y3+y4)Coy3Aly4(ただし、x及びzは上述したものと同様であり、y3=0~0.9、y4=0~0.9であり、かつ、y3+y4=0~0.9である。)であってよく、例えばLiNi0.8Co0.15Al0.05であってもよい。
正極活物質は、例えばリチウムのリン酸塩であってもよい。リチウムのリン酸塩としては、例えば、リン酸マンガンリチウム(LiMnPO)、リン酸鉄リチウム(LiFePO)、リン酸コバルトリチウム(LiCoPO)及びリン酸バナジウムリチウム(Li(PO)が挙げられる。
正極活物質の含有量は、正極合剤層全量を基準として、80質量%以上、又は85質量%以上であってよく、99質量%以下であってよい。
導電剤は、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック、黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブなどの炭素材料であってよい。導電剤の含有量は、正極合剤層全量を基準として、例えば、0.01質量%以上、0.1質量%以上、又は1質量%以上であってよく、50質量%以下、30質量%以下、又は15質量%以下であってよい。
結着剤は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、芳香族ポリアミド、セルロース、ニトロセルロース等の樹脂;SBR(スチレン-ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル-ブタジエンゴム)、フッ素ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン-プロピレンゴム等のゴム;スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体又はその水素添加物、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体)、スチレン・エチレン・ブタジエン・エチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体又はその水素添加物等の熱可塑性エラストマー;シンジオタクチック-1、2-ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α-オレフィン共重合体等の軟質樹脂;ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体等のフッ素含有樹脂;ニトリル基含有モノマーをモノマー単位として有する樹脂;アルカリ金属イオン(例えばリチウムイオン)のイオン伝導性を有する高分子組成物などが挙げられる。
結着剤の含有量は、正極合剤層全量を基準として、例えば、0.1質量%以上、1質量%以上、又は1.5質量%以上であってよく、30質量%以下、20質量%以下、又は10質量%以下であってよい。
セパレータ7は、正極6及び負極8間を電子的には絶縁する一方でイオンを透過させ、かつ、正極6側における酸化性及び負極8側における還元性に対する耐性を備えるものであれば、特に制限されない。このようなセパレータ7の材料(材質)としては、樹脂、無機物等が挙げられる。
樹脂としては、オレフィン系ポリマー、フッ素系ポリマー、セルロース系ポリマー、ポリイミド、ナイロン等が挙げられる。セパレータ7は、電解液に対して安定で、保液性に優れる観点から、好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンで形成された多孔質シート又は不織布である。
無機物としては、アルミナ、二酸化珪素等の酸化物、窒化アルミニウム、窒化珪素等の窒化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩が挙げられる。セパレータ7は、例えば、不織布、織布、微多孔性フィルム等の薄膜状基材に、繊維状又は粒子状の無機物を付着させたセパレータであってよい。
負極8は、負極集電体11と、負極集電体11上に設けられた負極合剤層12とを備えている。負極集電体11には、負極集電タブ5が設けられている。
負極集電体11は、銅、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、チタン、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、アルミニウム-カドミウム合金等で形成されている。負極集電体11は、接着性、導電性、耐還元性向上の目的で、銅、アルミニウム等の表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀等で処理が施されたものであってもよい。負極集電体11の厚さは、電極強度及びエネルギー密度の点から、例えば1~50μmである。
負極合剤層12は、例えば、負極活物質と、結着剤とを含有する。
負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な物質であれば特に制限されない。負極活物質としては、例えば、炭素材料、金属複合酸化物、錫、ゲルマニウム、ケイ素等の第四族元素の酸化物又は窒化物、リチウムの単体、リチウムアルミニウム合金等のリチウム合金、Sn、Si等のリチウムと合金を形成可能な金属などが挙げられる。負極活物質は、安全性の観点からは、好ましくは炭素材料及び金属複合酸化物からなる群より選択される少なくとも1種である。負極活物質はこれらの1種単独又は2種以上の混合物であってよい。負極活物質の形状は、例えば、粒子状であってよい。
炭素材料としては、非晶質炭素材料、天然黒鉛、天然黒鉛に非晶質炭素材料の被膜を形成した複合炭素材料、人造黒鉛(エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の樹脂原料、又は、石油、石炭等から得られるピッチ系原料を焼成して得られるもの)などが挙げられる。金属複合酸化物は、高電流密度充放電特性の観点からは、好ましくはチタン及びリチウムのいずれか一方又は両方を含有し、より好ましくはリチウムを含有する。
負極活物質の中でも炭素材料は、導電性が高く、低温特性及びサイクル安定性に特に優れている。炭素材料の中でも高容量化の観点からは、黒鉛が好ましい。黒鉛においては、好ましくはX線広角回折法における炭素網面層間(d002)が0.34nm未満であり、より好ましくは0.3354nm以上0.337nm以下である。このような条件を満たす炭素材料を、擬似異方性炭素と称する場合がある。
負極活物質には、ケイ素及びスズからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む材料が更に含まれていてもよい。ケイ素及びスズからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む材料は、ケイ素又はスズの単体、ケイ素及びスズからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む化合物であってよい。当該化合物は、ケイ素及びスズからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む合金であってよく、例えば、ケイ素及びスズの他に、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン及びクロムからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む合金である。ケイ素及びスズからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む化合物は、酸化物、窒化物、又は炭化物であってもよく、具体的には、例えば、SiO、SiO、LiSiO等のケイ素酸化物、Si、SiO等のケイ素窒化物、SiC等のケイ素炭化物、SnO、SnO、LiSnO等のスズ酸化物などであってよい。
負極8は、低温入力特性等の電気化学デバイスの性能を更に向上させる観点から、負極活物質として、好ましくは炭素材料を含み、より好ましくは黒鉛を含み、更に好ましくは、炭素材料と、ケイ素及びスズからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む材料との混合物を含み、特に好ましくは、黒鉛とケイ素酸化物との混合物を含む。当該混合物におけるケイ素及びスズからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む材料(ケイ素酸化物)に対する炭素材料(黒鉛)の含有量は、当該混合物全量を基準として、1質量%以上、又は3質量%以上であってよく、30質量%以下であってよい。
負極活物質の含有量は、負極合剤層全量を基準として、80質量%以上、又は85質量%以上であってよく、99質量%以下であってよい。
結着剤及びその含有量は、上述した正極合剤層における結着剤及びその含有量と同様であってよい。
負極合剤層12は、粘度を調節するために増粘剤を含有してもよい。増粘剤は、特に制限されないが、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼイン、これらの塩等であってよい。増粘剤は、これらの1種単独又は2種以上の混合物であってよい。
負極合剤層12が増粘剤を含む場合、その含有量は特に制限されない。増粘剤の含有量は、負極合剤層の塗布性の観点からは、負極合剤層全量を基準として、0.1質量%以上であってよく、好ましくは0.2質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上である。増粘剤の含有量は、電池容量の低下又は負極活物質間の抵抗の上昇を抑制する観点からは、負極合剤層全量を基準として、5質量%以下であってよく、好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下である。
電解液は、一実施形態において、下記式(1)で表される化合物と、リチウム塩と、非水溶媒とを含有する。
Figure 0007647766000003
式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に、ハロゲン原子で置換されていてもよい1価の炭化水素基、又はハロゲン原子を表し、Rはアルキレン基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、又はシリル基を表す。
及びRで表される「ハロゲン原子で置換されていてもよい1価の炭化水素基」は、無置換の1価の炭化水素基、又は、当該1価の炭化水素基における水素原子の少なくとも1個がハロゲン原子で置換された1価の炭化水素基(以下「ハロゲン置換の1価の炭化水素基」ともいう)である。
1価の炭化水素基は、例えば、アルキル基又はアリール基であってよい。当該アルキル基は、直鎖状であってよく、分岐状であってもよい。1価の炭化水素基の炭素数は、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、又は6以上であってよく、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、又は2以下であってよい。
ハロゲン置換の1価の炭化水素基におけるハロゲン原子は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子であってよく、フッ素原子又は塩素原子であってよく、フッ素原子であってよい。ハロゲン置換の1価の炭化水素基におけるハロゲン原子の数は、1以上、2以上、3以上、又は4以上であってよく、6以下、5以下、4以下、3以下、又は2以下であってよい。
及びRで表されるハロゲン原子は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子であってよく、フッ素原子又は塩素原子であってよく、フッ素原子であってよい。
で表されるアルキレン基は、直鎖状であってよく、分岐状であってもよい。アルキレン基の炭素数は、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、又は6以上であってよく、12以下、11以下、10以下、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、又は3以下であってよい。
で表されるハロゲン原子は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子であってよく、フッ素原子又は塩素原子であってよく、フッ素原子であってよい。
で表されるシリル基は、例えば下記式(1a)で表される。
Figure 0007647766000004
式(1a)中、R41~R43は、それぞれ独立に、ハロゲン原子で置換されていてもよい1価の炭化水素基、又はハロゲン原子を表す。
41~R43で表される「ハロゲン原子で置換されていてもよい1価の炭化水素基」は、無置換の1価の炭化水素基、又は、ハロゲン置換の1価の炭化水素基である。1価の炭化水素基は、例えば、アルキル基又はアリール基であってよい。当該アルキル基は、直鎖状であってよく、分岐状であってもよい。1価の炭化水素基の炭素数は、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、又は6以上であってよく、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、又は2以下であってよい。
ハロゲン置換の1価の炭化水素基におけるハロゲン原子は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子であってよく、フッ素原子又は塩素原子であってよく、フッ素原子であってよい。ハロゲン置換の1価の炭化水素基におけるハロゲン原子の数は、1以上、2以上、3以上、又は4以上であってよく、6以下、5以下、4以下、3以下、又は2以下であってよい。
41~R43で表されるハロゲン原子は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子であってよく、フッ素原子又は塩素原子であってよく、フッ素原子であってよい。
式(1)で表される化合物における合計の炭素数は、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、又は10以上であってよく、20以下、19以下、18以下、17以下、16以下、15以下、14以下、13以下、12以下、11以下、10以下、9以下、又は8以下であってよい。
式(1)で表される化合物の好ましい一実施形態では、R及びRがそれぞれ独立にメチル基又はハロゲン原子を表し、Rが炭素数2以上の直鎖状のアルキレン基を表し、Rが水素原子又はハロゲン原子を表す。式(1)で表される化合物の好ましい他の一実施形態では、R及びRがメチル基を表し、Rが炭素数2以上の直鎖状のアルキレン基を表し、Rが水素原子又はハロゲン原子を表す。式(1)で表される化合物の好ましい他の一実施形態では、R及びRがメチル基を表し、Rが炭素数2以上の直鎖状のアルキレン基を表し、Rが水素原子を表す。
式(1)で表される化合物の具体例としては、下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 0007647766000005
式(1)で表される化合物は、25℃において固体又は液体であってよい。式(1)で表される化合物が25℃において液体である場合、式(1)で表される化合物の25℃における粘度は、10mPa・s以下、5mPa・s以下、又は1mPa・s以下であってよく、0.2mPa・s以上であってもよい。式(1)で表される化合物の25℃における粘度は、差圧式微量粘度計(例えば、RheoSense社製、差圧式微量粘度計マイクロビスク(低粘度用センサーカートリッジHA01-01を適用))により測定される。
式(1)で表される化合物の含有量は、電解液全量を基準として、0.1質量%以上、0.3質量%以上、0.5質量%以上、0.7質量%以上、1質量%以上、2質量%以上、3質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、15質量%以上、又は20質量%以上であってよく、50質量%以下、40質量%以下、30質量%以下、20質量%以下、15質量%以下、10質量%以下、9質量%以下、8質量%以下、7質量%以下、6質量%以下、又は5質量%以下であってよい。
リチウム塩としては、例えば、電解質塩として機能するリチウム塩(第1のリチウム塩)、ホウ素原子又はリン原子を含む環を有する環状化合物のリチウム塩(第2のリチウム塩)、フッ素原子、酸素原子及びリン原子を有する化合物のリチウム塩(第3のリチウム塩)等が挙げられる。なお、第2のリチウム塩又は第3のリチウム塩に該当するリチウム塩は、第1のリチウム塩には含まれないものとする。また、第2のリチウム塩に該当するリチウム塩は、第3のリチウム塩には含まれないものとする。
第1のリチウム塩は、例えば、LiPF、LiBF、LiClO、LiB(C、LiCHSO、CFSOOLi、LiN(SOF)(Li[FSI]、リチウムビスフルオロスルホニルイミド)、LiN(SOCF(Li[TFSI]、リチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド)、及びLiN(SOCFCFからなる群より選ばれる少なくとも1種であってよい。リチウム塩は、溶媒に対する溶解性、二次電池の充放電特性、出力特性、サイクル特性等に更に優れる観点から、好ましくはLiPFを含む。
第1のリチウム塩の濃度は、充放電特性に優れる観点から、非水溶媒全量を基準として、好ましくは0.5mol/L以上、より好ましくは0.7mol/L以上、更に好ましくは0.8mol/L以上であり、また、好ましくは1.5mol/L以下、より好ましくは1.3mol/L以下、更に好ましくは1.2mol/L以下である。
第2のリチウム塩は、例えば、下記式(2)で表されるリチウム塩であってよい。
Figure 0007647766000006
式中、Mは、ホウ素原子又はリン原子を表し、Xは、ハロゲン原子又はフルオロアルキル基を表し、pは1~3の整数を表す。Mがホウ素原子である場合、(q,r)=(1,2)又は(2,0)であり、Mがリン原子である場合、(q,r)=(1,4)、(2,2)又は(3,0)である。
pは、好ましくは2である。Xで表されるフルオロアルキル基の炭素数は、例えば1~4であってよい。Xは、好ましくは、フッ素原子又はトリフルオロメチル基であり、より好ましくはフッ素原子である。
第2のリチウム塩の具体例としては、下記式で表されるリチウム塩が挙げられる。
Figure 0007647766000007
第2のリチウム塩の含有量は、電解液全量を基準として、0.001質量%以上、0.005質量%以上、0.01質量%以上、0.05質量%以上、又は0.1質量%以上であってよく、10質量%以下、5質量%以下、3質量%以下、2質量%以下、又は1質量%以下であってよい。
第3のリチウム塩を構成する、フッ素原子、酸素原子及びリン原子を有する化合物は、例えば、P=O結合及びP-F結合を有する化合物であってよく、P=O結合、P-O結合及びP-F結合を有する化合物であってよい。
第3のリチウム塩の具体例としては、下記式で表されるリチウム塩が挙げられる。
Figure 0007647766000008
第3のリチウム塩の含有量は、電解液全量を基準として、0.001質量%以上、0.005質量%以上、0.01質量%以上、0.05質量%以上、又は0.1質量%以上であってよく、10質量%以下、5質量%以下、3質量%以下、2質量%以下、又は1質量%以下であってよい。
リチウム塩は、第1のリチウム塩、第2のリチウム塩、及び第3のリチウム塩のいずれか1種を含んでよく、2種以上を含んでよい。リチウム塩が2種以上のリチウム塩を含む場合、リチウム塩は、例えば、第1のリチウム塩及び第2のリチウム塩を含んでよく、第1のリチウム塩及び第3のリチウム塩を含んでよく、第1のリチウム塩、第2のリチウム塩、及び第3のリチウム塩を含んでよい。
電解液が、第1のリチウム塩と、第2のリチウム塩及び/又は第3のリチウム塩とを含有する場合、第2のリチウム塩及び/又は第3のリチウム塩の含有量は、第1のリチウム塩、第2のリチウム塩及び第3のリチウム塩の合計量100質量部に対して、1質量部以上、3質量部以上、又は5質量部以上であってよく、20質量部以下、15質量部以下、又は10質量部以下であってよい。
非水溶媒は、リチウム塩を溶解し得る非水溶媒である。非水溶媒は、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ-ブチルラクトン、アセトニトリル、1,2-ジメトキシエタン、ジメトキシメタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、塩化メチレン、酢酸メチル等であってよい。非水溶媒は、これらの1種単独又は2種以上の混合物であってよく、好ましくは2種以上の混合物である。
非水溶媒の含有量は、電解液全量を基準として、50質量%以上、60質量%以上、70質量%以上、80質量%以上、又は90質量%以上であってよく、99質量%以下であってよい。
以上説明した電解液は、式(1)で表される化合物を含有することにより、電気化学デバイスの性能を向上させることができる。具体的には、例えば、電解液が式(1)で表される化合物を含有することにより、電解液の低粘度化が図られる。これにより、電解液中でのリチウム塩のカチオン(Li)の拡散速度が向上し、その結果、電気化学デバイスのレート特性が向上し得る。加えて、電解液の低粘度化により、高密度電極への電解液の浸透性の向上、及び電解液の泡立ちの抑制が達成され得る。
また、例えば、式(1)で表される化合物におけるSi-F結合が、リチウム塩のアニオン(例えばPF )をトラップして、リチウム塩の解離性を向上させ、結果として、電気化学デバイス(二次電池)における界面電荷移動抵抗が低減し得る。また、例えば、式(1)で表される化合物におけるSi-F結合が、リチウム塩のアニオンを安定化し、当該アニオンの電極上での分解を抑制し得る。また、例えば、式(1)で表される化合物が電気化学的安定性に優れているため、ビニレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート等の従来の被膜形成用添加剤に比べて、上述したような効果が長期にわたって発揮され得る。
電解液は、式(1)で表される化合物、リチウム塩及び非水溶媒に加えて、添加剤を更に含有してもよい。電解液が添加剤を更に含有することにより、上述した式(1)で表される化合物による効果がより顕著に得られることが期待される。本明細書における添加剤は、式(1)で表される化合物、リチウム塩及び非水溶媒以外の成分であって、その含有量が電解液全量を基準として10質量%以下である成分を意味する。
添加剤は、炭素-炭素二重結合を有する環状化合物を含んでよい。炭素-炭素二重結合を有する環状化合物は、例えば、炭素-炭素二重結合を有する環状カーボネートであってよい。一実施形態では、環状カーボネートにおいて、環を構成する二つの炭素が二重結合を形成していてよい。
炭素-炭素二重結合を有する環状カーボネートとしては、例えば、ビニレンカーボネート、メチルビニレンカーボネート、ジメチルビニレンカーボネート(4,5-ジメチルビニレンカーボネート)、エチルビニレンカーボネート(4,5-ジエチルビニレンカーボネート)、及びジエチルビニレンカーボネートが挙げられる。炭素-炭素二重結合を有する環状カーボネートは、電気化学デバイスの性能を更に向上させることができる観点から、好ましくはビニレンカーボネートである。
炭素-炭素二重結合を有する環状化合物の含有量は、電解液全量を基準として、0.001質量%以上、0.005質量%以上、0.01質量%以上、0.05質量%以上、又は0.1質量%以上であってよく、10質量%以下、5質量%以下、3質量%以下、又は2質量%以下であってよい。
添加剤は、フッ素原子を有する環状化合物を含んでよい。フッ素原子を有する環状化合物は、例えばフッ素原子を有する環状カーボネートであってよい。一実施形態において、フッ素原子を有する環状カーボネートは、フルオロ基を有する環状炭酸エステルである。
フッ素原子を有する環状カーボネートとしては、例えば、4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン(フルオロエチレンカーボネート;FEC)、1,2-ジフルオロエチレンカーボネート、1,1-ジフルオロエチレンカーボネート、1,1,2-トリフルオロエチレンカーボネート、及び1,1,2,2-テトラフルオロエチレンカーボネートが挙げられる。フッ素原子を有する環状カーボネートは、負極上で安定な被膜を形成した際の副反応を抑制する観点から、好ましくは、4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン(フルオロエチレンカーボネート;FEC)である。
フッ素原子を有する環状化合物の含有量は、電解液全量を基準として、0.001質量%以上、0.005質量%以上、0.01質量%以上、0.05質量%以上、又は0.1質量%以上であってよく、10質量%以下、5質量%以下、3質量%以下、2質量%以下、又は1質量%以下である。
添加剤は、硫黄原子を有する環状化合物を含んでよい。硫黄原子を有する環状化合物は、例えば、環状スルホン酸エステル化合物(スルトン化合物とも呼ばれる)であってよい。環状スルホン酸エステル化合物は、-OSO-基を含む環を有する化合物である。環状スルホン酸エステル化合物は、-OSO-基を1つ又は2つ含む環を有している。
-OSO-基を1つ含む環を有する環状スルホン酸エステル化合物は、例えば下記式(X)で表される化合物(モノスルホン酸エステル)であってよい。
Figure 0007647766000009
式(X)中、Aは、炭素数3~5のアルキレン基又は炭素数3~5のアルケニレン基を表し、該アルキレン基及び該アルケニレン基における水素原子は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はフルオロ基で置換されていてもよい。
上記アルキル基の炭素数は、例えば1~12であってよい。上記シクロアルキル基の炭素数は、例えば3~6であってよい。上記アリール基の炭素数は、例えば6~12であってよい。
は、好ましくは、炭素数3のアルキレン基又は炭素数3のアルケニレン基である。すなわち、モノスルホン酸エステルは、好ましくは、下記式(X-1)又は式(X-2)で表される化合物である。
Figure 0007647766000010
式中、R11~R20は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はフルオロ基を表す。R11~R20で表されるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基の炭素数は、式(X)について説明したアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基の炭素数とそれぞれ同様である。R11~R20は、好ましくは水素原子である。
モノスルホン酸エステルとしては、例えば、1,3-プロパンスルトン、1,4-ブタンスルトン、2,4-ブタンスルトン、1,3-プロペンスルトン、1,4-ブテンスルトン、1-メチル-1,3-プロパンスルトン、3-メチル-1,3-プロパンスルトン、1-フルオロ-1,3-プロパンスルトン、及び3-フルオロ-1,3-プロパンスルトンが挙げられる。モノスルホン酸エステルは、電気化学デバイスの性能を更に向上させることができる観点から、好ましくは、1,3-プロパンスルトン(式(X-1)において、R11~R16のすべてが水素原子である化合物)又は1-プロペン-1,3-スルトン(式(X-2)において、R17~R20のすべてが水素原子である化合物)である。
-OSO-基を2つ含む環を有する環状スルホン酸エステル化合物は、例えば下記式(X-3)で表される化合物(ジスルホン酸エステル)であってよい。
Figure 0007647766000011
式中、B及びBは、それぞれ独立に、炭素数1~5のアルキレン基又は炭素数1~5のアルケニレン基を表し、該アルキレン基及び該アルケニレン基における水素原子は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はフルオロ基で置換されていてもよい。
及びBは、好ましくは、炭素数1又は2の無置換のアルキレン基である。ジスルホン酸エステルとしては、例えば、メチレンメタンジスルホン酸エステル、及びエチレンメタンジスルホン酸エステルが挙げられる。
硫黄原子を有する環状化合物は、例えば、式(Y)で表される化合物又は式(Z)で表される化合物であってもよい。
Figure 0007647766000012
Figure 0007647766000013
式(Y),(Z)中、A及びAは、それぞれ独立に、炭素数3~5のアルキレン基又は炭素数3~5のアルケニレン基を表し、該アルキレン基及び該アルケニレン基における水素原子は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。
及びAにおけるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基の炭素数は、式(X)について説明したアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基の炭素数とそれぞれ同様である。
式(Y)で表される化合物としては、例えば、スルホラン、2-メチルスルホラン、3-メチルスルホラン、2-エチルスルホラン、3-エチルスルホラン、2,4-ジメチルスルホラン、2-フェニルスルホラン、3-フェニルスルホラン、スルホレン、及び3-メチルスルホレンが挙げられる。式(Y)で表される化合物は、電気化学デバイスの性能を更に向上させることができる観点から、好ましくはスルホランである。
式(Z)で表される化合物としては、例えば、エチレンサルファイト、プロピレンサルファイト、ブチレンサルファイト、ビニレンサルファイト、及びフェニルエチレンサルファイトが挙げられる。式(Z)で表される化合物は、電気化学デバイスの性能を更に向上させることができる観点から、好ましくはエチレンサルファイトである。
硫黄原子を有する環状化合物の含有量は、電解液全量を基準として、0.001質量%以上、0.005質量%以上、0.01質量%以上、0.05質量%以上、又は0.1質量%以上であってよく、10質量%以下、5質量%以下、3質量%以下、2質量%以下、又は1質量%以下であってよい。
添加剤は、ニトリル化合物を含んでよい。ニトリル化合物は、シアノ基(ニトリル基)を少なくとも1つ有する化合物である。ニトリル化合物は、シアノ基を1つ又は2つ以上有していてよく、シアノ基を2つ又は3つ有していてもよい。
シアノ基を1つ有するニトリル化合物としては、例えば、ブチロニトリル、バレロニトリル、及びn-ヘプタンニトリルが挙げられる。シアノ基を2つ有するニトリル化合物としては、例えば、スクシノニトリル、グルタルニトリル、アジポニトリル、ピメロニトリル、及びスベロニトリルが挙げられる。シアノ基を3つ有するニトリル化合物としては、例えば、1,2,3-プロパントリカルボニトリル、及び1,3,5-ペンタントリカルボニトリルが挙げられる。
ニトリル化合物は、正極又は負極上にて安定な被膜が形成され、電解液の分解に起因する電池の膨張を抑制できる観点から、好ましくは、シアノ基を2つ以上有し、シアノ基における炭素原子を除く炭素原子の数が2以上のニトリル化合物である。ニトリル化合物は、より好ましくは、シアノ基を2つ又は3つ有し、シアノ基における炭素原子を除く炭素原子の数が2以上の化合物である。ニトリル化合物は、更に好ましくは、スクシノニトリル、グルタルニトリル、アジポニトリル、ピメロニトリル、スベロニトリル、1,2,3-プロパントリカルボニトリル、又は1,3,5-ペンタントリカルボニトリルである。
ニトリル化合物の含有量は、電解液全量を基準として、0.001質量%以上、0.005質量%以上、0.01質量%以上、0.05質量%以上、又は0.1質量%以上であってよく、10質量%以下、5質量%以下、3質量%以下、2質量%以下、又は1質量%以下であってよい。
添加剤の含有量(電解液が2種以上の添加剤を含有する場合はそれらの合計の含有量)は、電解液全量を基準として、0.001質量%以上、0.005質量%以上、0.01質量%以上、0.05質量%以上、又は0.1質量%以上であってよく、10質量%以下、5質量%以下、3質量%以下、2質量%以下、又は1質量%以下であってよい。
電解液の25℃における粘度は、20mPa・s以下、10mPa・s以下、又は5mPa・s以下であってよく、0.5mPa・s以上であってもよい。電解液の25℃における粘度は、差圧式微量粘度計(例えば、RheoSense社製、差圧式微量粘度計マイクロビスク(低粘度用センサーカートリッジHA01-01を適用))により測定される。
続いて、非水電解液二次電池1の製造方法を説明する。非水電解液二次電池1の製造方法は、正極6を得る第1の工程と、負極8を得る第2の工程と、電極群2を電池外装体3に収容する第3の工程と、電解液を電池外装体3に注液する第4の工程と、を備える。
第1の工程では、正極合剤層10に用いる材料を混練機、分散機等を用いて分散媒に分散させてスラリー状の正極合剤を得た後、この正極合剤をドクターブレード法、ディッピング法、スプレー法等により正極集電体9上に塗布し、その後分散媒を揮発させることにより正極6を得る。分散媒を揮発させた後、必要に応じて、ロールプレスによる圧縮成型工程が設けられてもよい。正極合剤層10は、上述した正極合剤の塗布から分散媒の揮発までの工程を複数回行うことにより、多層構造の正極合剤層として形成されてもよい。分散媒は、水、1-メチル-2-ピロリドン(以下、NMPともいう。)等であってよい。
第2の工程は、上述した第1の工程と同様であってよく、負極集電体11に負極合剤層12を形成する方法は、上述した第1の工程と同様の方法であってよい。
第3の工程では、作製した正極6及び負極8の間にセパレータ7を挟み、電極群2を形成する。次いで、この電極群2を電池外装体3に収容する。
第4の工程では、電解液を電池外装体3に注入する。電解液は、例えば、はじめにリチウム塩を非水溶媒に溶解させてから、その他の材料を非水溶媒に更に溶解させることにより調製することができる。
他の実施形態として、電気化学デバイスはキャパシタであってもよい。キャパシタは、上述した非水電解液二次電池1と同様に、正極、負極及びセパレータから構成される電極群と、電極群を収容する袋状の電池外装体とを備えていてよい。キャパシタにおける各構成要素の詳細は、非水電解液二次電池1と同様であってよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[電解液の調製]
(実施例1)
1mol/LのLiPFを含む、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)及びエチルメチルカーボネート(EMC)の混合溶液(EC/DMC/EMC=1:1:1(体積比))に、電解液全量基準で、1質量%のビニレンカーボネート(VC)、及び0.5質量%の下記式(A)で表される化合物(LiPF 1molに対して0.033molに相当)を添加して、電解液を調製した。なお、式(A)で表される化合物の25℃における粘度は、0.48mPa・sであった。
Figure 0007647766000014
(実施例2)
式(A)で表される化合物の含有量を電解液全量基準で5質量%(LiPF 1molに対して0.33molに相当)に変更した以外は、実施例1と同様に電解液を調製した。
(比較例1)
式(A)で表される化合物を添加しなかった以外は、実施例1と同様に電解液を調製した。
[電解液の粘度の測定]
実施例及び比較例の各電解液の25℃における粘度をRheoSense社製、差圧式微量粘度計マイクロビスク(低粘度用センサーカートリッジHA01-01を適用)により測定した。結果を以下に示す。
実施例1:3.00mPa・s
実施例2:2.77mPa・s
比較例1:3.07mPa・s
以上のとおり、電解液が式(1)で表される化合物を含有することにより、電解液の低粘度化が図られた。これにより、電解液中でのリチウム塩のカチオン(Li)の拡散速度が向上し、その結果、電気化学デバイスのレート特性が向上し得る。つまり、電解液が式(1)で表される化合物を含有することにより、電気化学デバイスの性能を向上させることができる。
1…非水電解液二次電池(電気化学デバイス)、6…正極、7…セパレータ、8…負極。

Claims (11)

  1. 下記式(1)で表される化合物と、リチウム塩とを含有する、電解液であって、
    Figure 0007647766000015

    [式(1)中、R及びRメチル基を表し、R炭素数2以上5以下のアルキレン基を表し、R は水素原子を表す。]
    前記式(1)で表される化合物の含有量が、前記電解液全量を基準として、3質量%以上である、電解液。
  2. 前記Rが直鎖状のアルキレン基を表す、請求項に記載の電解液。
  3. 前記リチウム塩が、LiPF、LiBF、LiClO、LiB(C、LiCHSO、CFSOOLi、LiN(SOF)、LiN(SOCF、及びLiN(SOCFCFからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の電解液。
  4. 前記リチウム塩が、ホウ素原子又はリン原子を含む環を有する環状化合物のリチウム塩を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の電解液。
  5. 前記リチウム塩が、フッ素原子、酸素原子及びリン原子を有する化合物のリチウム塩を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の電解液。
  6. 前記式(1)で表される化合物及び前記リチウム塩とは異なる添加剤を更に含有し、
    前記添加剤の含有量が、前記電解液全量を基準として10質量%以下である、請求項1~のいずれか一項に記載の電解液。
  7. 前記添加剤が、炭素-炭素二重結合を有する環状化合物を含む、請求項に記載の電解液。
  8. 前記添加剤が、フッ素原子を有する環状化合物を含む、請求項又はに記載の電解液。
  9. 前記添加剤が、硫黄原子を有する環状化合物を含む、請求項のいずれか一項に記載の電解液。
  10. 前記添加剤が、ニトリル化合物を含む、請求項のいずれか一項に記載の電解液。
  11. 正極と、負極と、請求項1~10のいずれか一項に記載の電解液と、を備える電気化学デバイス。
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