〔実施形態1〕
(薬剤仕分装置1の概要)
まず、薬剤仕分装置1の概要について図1および図2を用いて説明する。図1は、薬剤仕分装置1の全体構成を示すブロック図である。図2は、薬剤仕分装置1の構成例を示す図であり、2001は薬剤仕分装置1の斜視図であり、2002は、薬剤仕分領域2の基本構成を示す斜視図である。図1、並びに、図2の2001および2002に示すように、薬剤仕分装置1は、薬剤仕分領域2、タッチパネル3、印刷出力部4および分包機構6を備える。
薬剤仕分装置1は、複数種類の薬剤のそれぞれについて撮像し、撮像の結果得られた画像に基づき薬剤の種類を判別し、種類毎に薬剤を仕分ける。具体的には、薬剤仕分領域2においてこの処理が行われる。薬剤仕分領域2(薬剤仕分装置1の内部構成)の詳細については後述する。なお、種類毎に仕分けられた薬剤は、ユーザによる目視鑑査が行われた後、分包されたり、薬剤棚または分包機へと返却されたりする。
本実施形態では、複数種類の薬剤は、容器等に収容されていない薬剤、または包装等が施されていない薬剤であり、その一例として、錠剤またはカプセルであるものとして説明する。また、複数種類の薬剤が返品された薬剤であるものとして説明する。当該薬剤は、薬局または病院における採用薬が当該薬局または病院にて「返品薬」として返品される薬剤である。但し、複数種類の薬剤は、当該薬局または病院において、当該採用薬以外に、他の薬局または病院で発行された薬剤も含み得る「持参薬」であっても構わない。薬剤仕分装置1は、薬剤が返品された後、撮像から仕分までの処理を自動的に行うことが可能である。
タッチパネル3は、操作部31にて各種ユーザ入力を受け付けるとともに、表示部32にて各種画像(例:薬剤仕分の推移を示す画像、目視鑑査用の画像)を表示する。
印刷出力部4は、目視鑑査後のユーザ入力に従って、目視鑑査後の薬剤に関する薬剤データ(例:薬剤名、製造元または成分を示すデータ)を表すジャーナルを印字する。薬剤データには、薬剤固有の画像を示す画像データが含まれていてもよい。
分包機構6は仕分けられた薬剤を分包する。分包機構6はオプション機構である。分包機構6が薬剤仕分装置1に備えられる場合、返品された薬剤の仕分から、目視鑑査を経た後の分包までの処理を、薬剤仕分装置1で一括して行うことが可能となる。特に、搬送・仕分ユニット12により分包機構6へ薬剤が投入される場合には、目視鑑査を除き、上記仕分から分包までの処理を自動で行うことができる。
分包機構6としては、従来から用いられている錠剤分包機または散薬分包機の分包部を採用することが可能である。この場合、例えば、同一薬種毎に仕分けられた仕分カップ141内の薬剤を、一包または複数包に分包することができる。
なお、本願明細書を通して、少なくとも薬剤仕分装置1の説明において用いられる「分包」には、「処方データに基づいて服用時期毎に分けて薬剤を包装する」という意味と、「処方データに関係なく、第2収容部14に仕分けられた薬剤を単に包装する」という意味と、が包含されることに留意されたい。
また、薬剤仕分装置1は、第1RFID(Radio Frequency Identifier)リーダ・ライタユニット5を備えている。第1RFIDリーダ・ライタユニット5は、図2の2002に示すように、台座19の、薬剤の取出し側に設けられている。
第1RFIDリーダ・ライタユニット5は、第2収容部14の各仕分カップ141の底部に設けられたRFIDタグ(不図示)に記憶された、各仕分カップ141に格納された薬剤に関するデータを読取る。当該データとしては、例えば、格納された薬剤の個数を示すデータ、薬剤を識別するための薬剤識別データ(例:GS1コード)、仕分カップ141の種別を示すデータ、および、仕分カップ141を識別するための仕分カップ識別情報(RFIDタグに付与された識別情報)が挙げられる。なお、仕分カップ141に格納された薬剤の薬剤データ(例:薬剤名)、および撮像ユニット13が取得した画像データ等については、仕分カップ識別情報に紐付けて薬剤データベース81に記憶される。
また、上記データは、目視鑑査によって決定された薬剤データ(目視鑑査後の薬剤データ)を含んでもよい。また、上記RFIDタグに目視鑑査後の薬剤データを書込んでもよい。目視鑑査後の薬剤データは、対応する仕分カップ141に格納された薬剤を、(1)分包機構6、もしくは薬剤仕分装置1とは異なる分包機で分包する時、または(2)薬剤棚へ返却する時に用いられる。なお、これらの薬剤データも、仕分カップ識別情報に紐付けて薬剤データベースに記憶されてよい。
また、図2の2001に示すように、薬剤仕分装置1は、薬剤の取出し側を開閉可能とする開閉シャッター51と開閉扉52とを備えている。
(薬剤仕分領域2の基本構成)
次に、図1および図2の2002を用いて、薬剤仕分領域2の基本構成(薬剤仕分装置1の内部構成)について説明する。
図1および図2の2002に示すように、薬剤仕分領域2は、ハードウェアとして主に、第1収容部11、搬送・仕分ユニット12(仕分部)、撮像ユニット13、第2収容部14、待機トレイ15、回収トレイ16、薬剤投入口17および第2RFIDリーダ・ライタユニット18を備える。そして、搬送・仕分ユニット12を除く各部材は台座19に設けられている。搬送・仕分ユニット12、撮像ユニット13、および第2RFIDリーダ・ライタユニット18の主要機能については、後述の各処理の説明において詳細に説明する。
第1収容部11は、ユーザによって返品された複数種類の薬剤を混在した状態で収容する。本実施例では、第1収容部11は、複数の収容部に分割されている。この場合、例えば、1つの収容部に収容された薬剤の全てが搬送・仕分ユニット12によって搬送されると、当該収容部に隣接する収容部に収容された薬剤が搬送対象となる。また、第1収容部11がZ軸(円柱形状の中心)に対して回動可能に設けられてもよい。この場合、コンピュータ(種類判別装置)60の制御部60aは、例えば1つの収容部が空になったタイミングで、搬送・仕分ユニット12が薬剤を取得しやすいように第1収容部11を回動させてもよい。
第2収容部14は、薬剤を種類毎に仕分けられた状態で収容する複数の仕分カップ141を備える。制御部60aは、撮像ユニット13で撮像された薬剤の画像に基づき薬剤の種類を判別し、その判別結果に基づき当該薬剤を格納する仕分カップ141を決定する。当該薬剤は、その決定された仕分カップ141に搬送・仕分ユニット12により搬送され、格納される。
待機トレイ15は、薬剤が仮置きされる仮収容部である。例えば、仕分カップ141の全てに薬剤が格納されている場合に、制御部60aによりそれら以外の種類であると判別された薬剤が、待機トレイ15に仮置きされる。この場合、仕分カップ141から薬剤が取り除かれた後、待機トレイ15から当該仕分カップ141に搬送されてもよい。
また、本実施形態では、待機トレイ15には、薬剤であると推定された推定薬剤(後述)が仮置きされても構わない。推定薬剤が仮置きされた場合、例えば、制御部60aの判別結果に応じて、待機トレイ15から第2収容部14の所定領域に推定薬剤が搬送される。
回収トレイ16は、制御部60aにより種類が判別できなかった物(例:薬剤以外の異物)を格納する収容部である。薬剤以外の異物としては、例えば、PTP(Press Through Pack)シートの破片が挙げられる。PTPシートの破片は、薬剤の返品時に第1収容部11に混入する可能性がある。また、制御部60aは、薬剤データベース81に廃棄する薬剤として登録されている薬剤、またはユーザが廃棄することを所望する薬剤(例:製造日の古い薬剤)についても、回収トレイ16に格納する。
薬剤投入口17は、薬剤仕分装置1に分包機構6が備えられている場合に、第2収容部14に格納された薬剤を、搬送・仕分ユニット12により分包機構6へ搬送するためのものである。当然ながら、薬剤仕分装置1に分包機構6が備えられていない場合には、薬剤投入口17は不要な構成である。
また、図1に示すように、薬剤仕分装置1の上記各部材(ハードウェア)を統括して制御するコンピュータ60を備える。コンピュータ60は、制御部60aと記憶部80を備えている。そして、制御部60aには、搬送制御部61、仕分制御部(仕分決定部)62、撮像制御部63、判別部64、優先度決定部65、操作入力部66、表示制御部67、RFID制御部68、印刷出力制御部69、登録部70、分包制御部71、薬剤吸着制御部72、画像処理部73、薬剤データベース更新部(更新部)74、通知制御部75および照明故障判定部76が含まれる。
ここでは、操作入力部66、表示制御部67、RFID制御部68、印刷出力制御部69、登録部70及び分包制御部71の基本的な処理について説明する。搬送制御部61、仕分制御部62、撮像制御部63及び判別部64の基本的な処理については、後述の(撮像ユニット13への薬剤搬送処理)、(薬剤仕分処理)、(薬剤撮像処理)、(画像処理・判別処理)の欄等において詳細に説明する。制御部60aが含むその他の構成による処理については、後述の各実施形態において説明する。
操作入力部66および表示制御部67は、それぞれタッチパネル3の操作部31および表示部32を制御する。RFID制御部68は、第1RFIDリーダ・ライタユニット5および第2RFIDリーダ・ライタユニット18を制御する。印刷出力制御部69は、操作入力部66が受け付けたユーザ入力に従って、印刷出力部4を制御する。
登録部70は、判別部64によって画像データに対応する薬剤データが存在しないと判定された薬剤に関する薬剤データを、薬剤データベース81に登録する。具体的には、登録部70は、判別部64により対応する薬剤データが存在しないと判定された薬剤について、当該薬剤の撮像画像82と、ユーザにより特定された薬剤データとを紐付けて薬剤データベース81に登録する。
なお、薬剤仕分装置1が分包機構6を備える場合には、制御部60aは、分包機構6を制御する分包制御部71を備えることとなる。分包制御部71は、分包機構6の動作を制御する。また、分包制御部71は、搬送・仕分ユニット12を制御することにより、仕分カップ141に格納された薬剤を薬剤投入口17まで搬送する。
また、薬剤仕分装置1は、バーコードリーダ7を備えていても構わない。バーコードリーダ7は、例えば、分包機構6が仕分後の薬剤を分包した薬包(分包紙)に印刷した、当該薬剤の薬剤データを示すバーコードを読取る。これにより、制御部60aは、読取ったバーコードに基づく処理(例:バーコードが示す薬剤データの表示)を行うことができる。なお、分包機構6は、薬包に分包した薬剤の薬剤データを示すバーコードを、当該薬包に印刷するバーコード印刷機構(不図示)を備えていても構わない。
なお、バーコードリーダ7は、薬包等に印刷された薬剤データを示す情報を読取り可能な読取装置であればよい。また、薬剤仕分装置1がバーコードリーダ7を備える必要は必ずしもない。制御部60aが上記情報に基づく処理を行う場合、制御部60aは、バーコードリーダ7を備える外部装置との通信により上記情報を取得すればよい。
また、薬剤仕分装置1は、通知部8を備えていても構わない。通知部8は、例えば、光を点灯するパトライト(登録商標)、音声を出力するスピーカ等を備えている。
また、コンピュータ60は記憶部80を備える。記憶部80には、複数種類の薬剤に関する薬剤データを管理する薬剤データベース(薬剤マスタ)81が予め記憶されていると共に、薬剤仕分装置1による仕分けが行われるにつれて、撮像画像82等が記憶される。撮像画像82は、第1カメラ131が撮像した画像である。また、撮像画像82は、第1カメラ131が撮像した画像であって、撮像制御部63によって画像処理が施された画像であっても構わない。上記画像処理としては、判別部64が解析対象とする画像(薬剤の特徴を抽出して、薬剤データベース81に含まれる薬剤(基準薬剤)の特徴との比較を可能にするための画像)を生成する処理が挙げられる。例えば、撮像された画像から薬剤の画像を抽出する処理が挙げられる。
なお、記憶部80に記憶された各種データは、記憶部80にて管理されていなくてもよく、例えば外部装置で管理されてもよい。この場合、制御部60aは、上記各種データを、必要に応じて、インターネット等の通信回線を通じて当該外部装置から取得してもよい。また、薬剤データベース81は、新たな薬剤データが追加されることにより、更新されてもよい。
また、記憶部80は、優先度データ83、対象薬剤色データ84、識別情報変更情報85、撮像画像判別情報86および判別回数情報88を備えていてもよい。なお、これらの構成は、薬剤仕分装置1に必須な構成ではない。これらの構成の詳細については、これらの構成を必要とする各実施形態にて説明を行う。
(薬剤仕分装置1における処理の概要)
薬剤仕分装置1では、搬送・仕分ユニット12が、第1収容部11に返品された各薬剤を撮像ユニット13まで搬送する。搬送された各薬剤を順次撮像ユニット13が撮像する。制御部60aは、撮像された画像に基づき各薬剤の種類を判別するとともに、判別した各薬剤の第2収容部14における仕分位置を決定する。搬送・仕分ユニット12は、決定された仕分位置に各薬剤を搬送する。そして、第2収容部14に格納された薬剤についての情報は、仕分カップ141のRFIDタグに書き込まれたり、記憶部80に記憶されたり、タッチパネル3に表示されたりする。また、薬剤の仕分が完了した後、または仕分の途中において、ユーザがタッチパネル3を操作することで、目視鑑査、分包等の処理が行われる。以降、各処理について具体的に説明する。
(撮像ユニット13への薬剤搬送処理)
まず、第1収容部11から撮像ユニット13への薬剤搬送処理について、図1および図2の2001を用いて説明する。
具体的には、搬送・仕分ユニット12は、第1収容部11に収容された薬剤を、撮像ユニット13が薬剤を受け入れる受入領域Ar1(図3の3002参照)まで搬送させる。搬送制御部61は、搬送・仕分ユニット12による当該搬送処理を制御する。
搬送・仕分ユニット12は、第2カメラ121、吸着・シャッター機構122、および搬送機構123を備える。
第2カメラ121は、搬送対象とする薬剤を特定するために、第1収容部11を逐次撮像する。撮像制御部63は、第2カメラ121の撮像処理を制御する。第2カメラ121は、搬送・仕分ユニット12の(具体的には、少なくとも吸着・シャッター機構122を含む筐体の)、台座19と対向する側の端部に設けられる。第2カメラ121は、後述の吸着機構の先端部に設けられてもよい。撮像制御部63は、撮像された画像を解析して、当該画像に薬剤が含まれるか否かを判定する。搬送制御部61は、薬剤が含まれると判定された場合には、例えば、上記先端部を第1収容部11に近づけ、そのとき撮像された画像に含まれる薬剤を搬送対象の薬剤として特定する。
吸着・シャッター機構122は、搬送対象として特定された薬剤を吸着する吸着機構と、吸着機構が吸着した薬剤が落下することを防止するシャッター機構とを含む。吸着機構はZ軸方向に移動可能に設けられる。シャッター機構は上記端部の前方に、XY平面と略平行に移動可能に設けられる。
吸着機構は、薬剤取得時に、上記端部から延伸して、その先端部において、特定された薬剤を吸着した後、上記端部の位置まで戻る。この状態において、搬送制御部61は、上記端部と対向する位置にシャッター機構を移動させ、薬剤搬送中、シャッター機構の位置を維持する(閉状態とする)。搬送制御部61は、受入領域Ar1に配置された薬剤保持機構133の薬剤載置台133a(図3の3002参照)と対向する位置まで吸着・シャッター機構122を移動させると、シャッター機構を上記端部と対向しない位置に移動させる(開状態とする)。そして、吸着機構を上記端部から延伸させた後、吸着状態を解除することにより、薬剤載置台133aに薬剤を載置する。
搬送機構123は、搬送制御部61の制御を受けて、X軸およびY軸方向に吸着・シャッター機構122を移動させる。この搬送機構123により、第1収容部11上での搬送対象となる薬剤の探索時の吸着・シャッター機構122の動き、または第1収容部11から薬剤載置台133aまでの薬剤搬送が可能となる。また、薬剤仕分処理においても、薬剤載置台133aから、第2収容部14、待機トレイ15または回収トレイ16への薬剤搬送が可能となる。なお、薬剤仕分処理では、仕分制御部62が、受入領域Ar1に配置された薬剤を、判別部64による判別結果に基づき、搬送・仕分ユニット12を制御して、第2収容部14の所定の仕分カップ141または待機トレイ15まで搬送する。
(薬剤撮像処理)
次に、撮像ユニット13による薬剤撮像処理について、図1、図2の2002、図3および図4を用いて説明する。図3の3001および3002は、撮像ユニット13の全体構成を示す斜視図であり、図3の3003は、薬剤載置台133aの一例を示す斜視図である。図4の4001および4002は、撮像ユニット13の旋回について説明するための図である。上記薬剤撮像処理は、主として、撮像ユニット13および撮像制御部63により行われる。
具体的には、撮像ユニット13は、薬剤載置台133aに載置され、図3の3002に示す撮像対象となる薬剤を配置する配置領域Ar2(撮像領域)に配置された薬剤を撮像する。撮像制御部63は、撮像ユニット13による当該撮像処理と、第1カメラ131および照明器134の旋回移動と、薬剤保持機構133の移動とを制御する。撮像ユニット13は、図1および図3に示すように、第1カメラ131(撮像部)、回転機構132(回動部)、薬剤保持機構133(薬剤載置台、移動機構)、および照明器134(紫外光照射部、可視光照射部)を備える。
第1カメラ131は、後述の判別部64において薬剤の種類を判別するために、第1カメラ131と対向する配置領域Ar2に配置された薬剤を撮像する。薬剤保持機構133は、薬剤を保持する機構であり、図3の3001および3002に示すように、薬剤載置台(シャーレ)133aと、旋回機構133b(移動機構)と、薬剤載置台133aおよび旋回機構133bを接続する軸部133cとを備える。薬剤載置台133aは、撮像対象となる薬剤を載置するものである。旋回機構133bは、薬剤載置台133aを移動させるものであり、具体的には、薬剤載置台133aをXY平面に対して旋回させるとともに、軸部133cを、軸部133cの周方向に旋回させる。
撮像制御部63は、薬剤載置台133aに第1収容部11から搬送された薬剤が載置されると、旋回機構133bを駆動し、当該薬剤載置台133aを受入領域Ar1から配置領域Ar2へと移動させる。その後、少なくとも第1カメラ131および照明器134を制御して、配置領域Ar2に配置された薬剤を撮像する。撮像した画像は記憶部80に撮像画像82として記憶される。撮像制御部63は、例えば撮像が完了した後に、旋回機構133bを駆動し、撮像された薬剤が載置された薬剤載置台133aを配置領域Ar2から受入領域Ar1へと移動させる。
本実施形態では、薬剤載置台133aは軸部133cの先端部(端部)に2つ設けられている。旋回機構133bは、軸部133cを旋回させることにより、一方の薬剤載置台133aを配置領域Ar2に配置したとき、他方の薬剤載置台133aを受入領域Ar1に配置する。配置領域Ar2での薬剤撮像時に、搬送・仕分ユニット12により、受入領域Ar1に存在する薬剤載置台133aに、第1収容部11から薬剤を搬送しておくことで、連続的な薬剤の撮像処理が可能となる。なお、当該薬剤載置台133aは、第2収容部14への薬剤仕分処理後等、薬剤が載置されていない状態であることが前提である。
また、本実施形態では、薬剤載置台133aは透明性を有する。そのため、第1カメラ131は、薬剤載置台133aに載置された薬剤を、薬剤載置台133aを通して多方面から撮像できる。
また、図3の3003に示すように、薬剤載置台133aは底部が凹んだ状態の断面略V字形状であってもよい。また、図3の3003および図4に示すように、薬剤載置台133aが受入領域Ar1および配置領域Ar2に配置されている場合、断面略V字形状の溝方向(軸部133cの延伸方向)は、回転機構132による撮像機構(後述)の旋回軸Ayに対して略平行である。また、薬剤載置台133aの底部は、鋭角なV字形状ではなくてよい。図3の3003に示すように、底部は、底面部133aaと、底面部133aaの対向する2箇所から傾斜した傾斜面部133abとを備えていてもよい。底部の形状は、薬剤載置台133aの裏側から見ても(撮像しても)、薬剤の刻印またはプリントが示す情報(刻印情報または印字情報)を認識できる程度で、かつ薬剤が固定される程度の形状であればよい。
薬剤がカプセルまたは変形錠(例:ラグビーボール形)の場合、薬剤載置台133aの底部が平坦であれば、XY平面上で薬剤の向きがそろわずに、鮮明な薬剤の画像(刻印情報または印字情報)を取得することが困難になる可能性がある。断面略V字形状であれば、最下端部にカプセルまたは変形錠が嵌合され、当該薬剤を固定できる。そのため、鮮明な薬剤の画像が取得しやすくなる。なお、錠剤の場合には、例えば、軸部133cを軸部133cの周方向に旋回させることで、薬剤載置台133aの平面部分(傾斜面部133ab)を第1カメラ131に対向させることで、当該薬剤を確実に動かないようにしてもよい。
その他、旋回機構133bは、薬剤載置台133aを振動させる(小さく動かす、ゆする)ことも可能である。この場合、例えば、薬剤載置台133aに載置されたカプセルに振動を与えて転がすことで、カプセルのプリントが付された部分を所定の方向に向かせることができる(例:当該部分を、後述の初期位置に配置された第1カメラ131と対向させることができる)。また、上記振動により、例えば円筒状(底部が円形状)の錠剤が上記平面部分に立った状態で載置されたとしても、錠剤を横に倒す(錠剤の底部が当該平面部分に対向するように配置する)ことができる。
照明器134は、撮像制御部63の制御により、薬剤の撮像時に、薬剤に照射される光を出射する。図5は撮像ユニット13の内部の構成を模式的に示す図である。照明器134は、図3の3001および図5に示すように、薬剤に可視光を照射する可視光照射部(第1照射部134aおよび第2照射部134b)と、薬剤に紫外光を照射する紫外光照射部134cとを備える。
第1照射部134aおよび第2照射部134bは、可視光として白色光を薬剤に照射する。第1照射部134aはバー形状の可視光源(バー照明)であり、第2照射部134bはリング形状の可視光源(リング照明)である。第1カメラ131は、第1照射部134aまたは第2照射部134bから出射され、薬剤で反射した可視光を受光することにより、可視光に基づく画像(可視光画像)を取得する。撮像制御部63は、第1カメラ131が取得した可視光画像を示す画像データを撮像画像82として記憶部80に記憶する。
紫外光照射部134cは、薬剤に紫外光(例:365nm以上410nm以下のピーク波長を有する光)を照射することで、薬剤に含まれる成分を励起させる。これにより、薬剤から蛍光(例:410nm以上800nm以下のピーク波長を有する光)が取り出される。第1カメラ131は、薬剤から発せられた蛍光を受光することにより、紫外光に基づく画像(紫外光画像)を取得する。撮像制御部63は、第1カメラ131が取得した紫外光画像を示す画像データを撮像画像82として記憶部80に記憶する。
回転機構132は、図3および図4に示すように、撮像対象となる薬剤が配置される配置領域Ar2(当該位置に配置された薬剤載置台133a)の周囲を旋回するように第1カメラ131を回動させる。第1カメラ131は、回転機構132が回動させた複数の位置から、配置領域Ar2に配置された薬剤を撮像する。具体的には、第1カメラ131および照明器134を含む撮像機構を、配置領域Ar2の周囲を旋回するように回動させる。そのため、配置領域Ar2に対する第1カメラ131および照明器134の位置関係を維持したまま、第1カメラ131が複数の方向から薬剤を撮像できる。
回転機構132は、図3の3001に示すように、撮像機構駆動部132aと動力伝達機構132bとを含む。撮像機構駆動部132aは、撮像機構を配置領域Ar2の周囲を旋回させるための動力を発生する。動力伝達機構132bは、撮像機構駆動部132aが発生させた動力を撮像機構へと伝達する。撮像機構駆動部132aは、撮像制御部63の制御により駆動し、配置領域Ar2の周囲における撮像機構の位置を変更する。
回転機構132は、撮像機構を、初期位置と、初期位置と対向する位置との間において旋回させる。初期位置とは、配置領域Ar2に対して略垂直方向の位置であって、配置領域Ar2の上方の位置である。初期位置と対向する位置とは、配置領域Ar2に対して略垂直方向の位置であって、配置領域Ar2の下方の位置である。また、当該位置は、第1カメラ131が配置領域Ar2に存在する薬剤載置台133aの底部と対向する位置であるともいえる。
図4に示すように、配置領域Ar2の中心を通りZ軸と平行な軸を軸Ax0とし、配置領域Ar2の中心および撮像機構の中心を通る軸を軸Ax1とする。また、軸Ax0と軸Ax1とのなす角をθとする。本実施形態では、回転機構132は、撮像機構を、θ=0°(初期位置)、45°、135°および180°の位置のいずれかに配置する。なお、図4の4001は撮像機構がθ=0°の位置にある場合を示し、図4の4002は撮像機構が初期位置から旋回してθ=45°の位置にある場合を示す。
このように、撮像機構を配置領域Ar2の周囲を旋回させることにより、薬剤を配置領域Ar2に固定した状態で、複数の方向から薬剤を撮像できる。また、薬剤載置台133aをゆすっても薬剤(錠剤)が立っている場合であっても、斜め方向(θ=45°または135°)からの撮像で、薬剤に付された刻印等が示す情報を取得できる。
なお、撮像機構を固定し薬剤を回動させることで複数の方向から当該薬剤を撮像してもよい。
(撮像位置制御)
次に、撮像機構の位置制御の一例について説明する。撮像制御部63は、まず撮像機構を初期位置にセットし、第1カメラ131に、当該初期位置おいて配置領域Ar2に配置された薬剤を撮像させる。このとき、第1カメラ131は、第1照射部134aおよび第2照射部134bからの可視光に基づく可視光画像(2つの可視光画像)を取得するとともに、紫外光照射部134cからの紫外光に基づく紫外光画像を取得する。
次に、撮像制御部63は、撮像機構を初期位置とは対向する位置にセットし、第1カメラ131に、当該位置において配置領域Ar2に配置された薬剤を撮像させ、2つの可視光画像および紫外光画像を取得する。判別部64は、これら6つの画像を解析することにより、薬剤の種類を判別する。薬剤の種類を1つに特定できなかった場合、撮像制御部63は、θ=45°および135°の位置において、第1照射部134aおよび第2照射部134bから可視光を出射させ、第1カメラ131に薬剤を撮像させる。判別部64は、このときの可視光画像を解析して薬剤の種類を判別する。
上記に限らず、撮像機構の位置制御は種々の方法が挙げられる。例えば、初期位置と対向する位置から撮像した後、初期位置から撮像を行ってもよい。また、θ=45°の位置から撮像したときの可視光画像に基づく薬剤の判別処理を行い、薬剤の種類を1つに特定できなかった場合にのみθ=135°の位置から撮像したときの可視光画像を取得してもよい。また、初期位置および初期位置と対向する位置において紫外光画像のみを取得し、当該紫外光画像に基づく薬剤の判別処理を行った後、当該位置における可視光画像を取得してもよい。また、全ての位置において可視光画像および紫外光画像を取得してもよい。
(画像処理・判別処理)
次に、撮像ユニット13により撮像された画像に対する画像処理と、画像処理の結果に基づく薬剤の判別処理について、図1を用いて説明する。上記画像処理は、主として撮像制御部63により行われ、上記判別処理は、主として判別部64により行われる。
判別部64は、第1カメラ131により撮像された薬剤の画像に基づき、薬剤の種類を判別する。具体的には、判別部64は、第1照射部134aまたは第2照射部134bから可視光が照射された状態で撮像された薬剤の撮像結果(可視光画像)に基づき、薬剤の種類を判別する。また、判別部64は、紫外光が照射された状態で撮像された薬剤の撮像結果(紫外光画像)に基づき、薬剤の種類を判別する。
判別部64は、可視光画像および/または紫外光画像のそれぞれにおいて画像解析を実行することにより、当該画像に含まれる薬剤の特徴を抽出する。薬剤の特徴としては、例えば、大きさ、形状、刻印、プリント、割線、代表色(刻印またはプリントが付された領域の色)が挙げられる。
上記薬剤の特徴としての大きさとは、例えば、薬剤の長径、短径等が挙げられる。また、上記薬剤の特徴としての形状とは、例えば、薬剤の真円度、縦横比等が挙げられる。
OCR(Optical Character Recognition)等を行った場合には、薬剤の特徴として、刻印またはプリントにより表された薬剤名(例:識別コード)または製造元を示す識別情報(薬剤を識別する識別情報)、使用期限等のその他の情報が抽出される。また、紫外光画像の場合には、薬剤の特徴として、画像中の薬剤における代表色が挙げられる。判別部64は、抽出した各薬剤の特徴を示す情報を、薬剤の撮像画像82に紐づけて記憶部80に記憶する。なお、薬剤の特徴抽出は、公知の技術により行われてもよい。
抽出した薬剤の特徴には、上述のように画像中の薬剤の代表色が含まれている。以下では、この代表色を示すデータを色データ(薬剤の色を示すデータ)と呼ぶ。色データには、可視光画像から生成されたものと、紫外光画像から生成されたものとが含まれる。なお、以下の説明では、特に断らない限り、単に「色データ」と記載した場合には、可視光画像から生成された色データと、紫外光画像から生成された色データの両方を指す。色データは、薬剤を撮像した画像における所定領域(薬剤が写っている領域の少なくとも一部、典型的には刻印またはプリントが付された領域)の色を示すデータである。例えば、当該領域に含まれる各画素のRGB値の平均値を色データとしてもよい。また、当該領域に含まれる色をCIELab色空間におけるL*値、a*値、およびb*値の組み合わせで表した値であるCIELab値を色データとしてもよい。
判別部64は、各薬剤の特徴を薬剤データベース81と照合することにより薬剤の種類を判別する。例えば、判別部64は、色データに基づいて、薬剤データベース81の中から、撮像された薬剤に関する薬剤データ(基準薬剤データ)の候補を順位づけする。その後、判別部64は、上記順位に従って、他の特徴に基づく種類の判別を行う。
また、判別部64は、抽出した薬剤の特徴に基づいて、パターンマッチング等を用いて、薬剤データベース81の中から、撮像された薬剤に関する薬剤データの候補を絞込んでも構わない。この場合、例えば、上述した大きさ、形状、刻印、プリント、割線、および代表色の少なくとも1つを用いて薬剤データの候補を絞込む。その後、判別部64は、OCR等を行い、刻印またはプリントに表された識別情報等を読取り、パターンマッチング等を用いて上記候補の中から薬剤の種類をさらに絞込む。また、判別部64は、抽出した薬剤の特徴と、薬剤データベース81に含まれる薬剤(基準薬剤)の特徴との一致度に基づき、上記候補の順位づけを行っても構わない。
また、判別部64は、パターンマッチング等を用いて抽出した薬剤の特徴(対象特徴)が薬剤データベース81に無い場合であっても、対象特徴の少なくとも一部に基づき薬剤(錠剤またはカプセル)であると推定される場合には、薬剤の種類を推定薬剤として判別する。この場合、推定薬剤も、第2収容部14または待機トレイ15への仕分け対象とすることができる。本実施形態では、推定薬剤は、まず待機トレイ15へ仮置きされても構わない。
このように、判別部64は、予め登録された複数種類の薬剤に関する薬剤データ(薬剤データベース81)の中に、第1カメラ131によって撮像された撮像画像82に対応する薬剤データが存在するか否かを判定している。
判別部64は、薬剤の種類の判別結果を仕分制御部62に出力する。例えば、薬剤の種類を1つに特定できた場合、または所定数以内の候補数に絞込んだ場合には、当該薬剤に関する薬剤データを判別結果として出力する。この場合、判別部64は、当該薬剤に関する薬剤データを、当該薬剤の撮像画像82に紐づけて記憶部80に記憶する。
判別部64は、薬剤の種類を推定薬剤として判別した場合には、薬剤の特徴(推定薬剤として推定された物の特徴)を判別結果として出力する。一方、判別部64は、薬剤データベース81に廃棄する薬剤として登録された薬剤であると判別した場合、または第1収容部11に収容された物が薬剤以外の異物であると判別した場合、仕分対象外の薬剤である旨を判別結果として出力する。
判別部64は、上述したように、撮像画像82を解析して判別処理を行う。判別部64は、一回の判別処理によって薬剤の種類を判別することが困難である(一回の判別処理によって薬剤の種類を判別できなかった)場合に以下の処理を行う構成としてもよい。例えば、判別部64は、予め決められた上限回数(例:3回)に達するまで、又はタイムアウトとなるまで、再度、撮像画像82に対する画像解析を行い、薬剤の種類の判別を試みる(判別リトライ処理)構成としてもよい。
(薬剤仕分処理)
次に、上記判別処理の結果に基づく薬剤仕分処理について、図1を用いて説明する。上記薬剤仕分処理は、主として、搬送・仕分ユニット12および仕分制御部62により行われる。
搬送・仕分ユニット12は、判別部64による判別結果に基づき、薬剤を種類毎に仕分けて第2収容部14または待機トレイ15へ格納する。仕分制御部62は、搬送・仕分ユニット12を制御して、撮像および判別処理後に受入領域Ar1に配置された薬剤を、判別結果に基づき、第2収容部14の所定の仕分カップ141または待機トレイ15まで搬送する。
仕分制御部62は、薬剤の判別結果を受けると、当該薬剤を格納する仕分位置を決定し、当該判別結果と、決定した仕分位置とを紐付けて記憶部80に記憶する。具体的には、仕分制御部62は、上記判別結果と同一の判別結果が記憶部80に記憶されているか否かを判定する。
上記判別結果と同一の判別結果が記憶されている場合、記憶されている判別結果に紐付けられた仕分カップ141を、仕分位置として決定する。また、記憶されている判別結果(例:推定薬剤)に紐付けられた仕分位置が待機トレイ15である場合、待機トレイ15を仕分位置として決定する。一方、上記判別結果と同一の判別結果が記憶されていない場合、薬剤未格納の仕分カップ141(仕分位置として未決定の仕分カップ141)を、仕分位置として決定する。仕分カップ141の全てに薬剤が格納されている場合には、待機トレイ15を仕分位置として決定する。なお、仕分制御部62は、推定薬剤については、待機トレイ15ではなく、第2収容部14の所定領域に含まれる仕分カップ141の何れかを仕分位置として決定しても構わない。
仕分制御部62は、仕分位置を決定すると、搬送制御部61と同様に搬送機構123を制御して、搬送・仕分ユニット12を受入領域Ar1の上方に移動させる。仕分制御部62は、搬送制御部61と同様、第2カメラ121および吸着・シャッター機構122を制御して、受入領域Ar1に配置された薬剤を吸着する。その後、搬送機構123により、決定した仕分カップ141または待機トレイ15へと薬剤を搬送させる。上述したように、薬剤搬送中はシャッター機構が閉状態となるため、決定した仕分位置以外の領域(例:決定した仕分カップ141以外の仕分カップ141)に薬剤が落下することを防止できる。搬送後、吸着を解除することにより、当該仕分カップ141または待機トレイ15に薬剤を格納する。また、仕分制御部62は、仕分カップ141に格納した薬剤の個数をカウントし、仕分位置に紐づけて記憶部80に記憶する。
仕分制御部62が、受入領域Ar1に配置された薬剤載置台133aの薬剤(判別完了後の薬剤)を仕分位置に搬送した後、搬送制御部61は、搬送・仕分ユニット12を制御して、第1収容部11に収容されている薬剤を、空になった上記薬剤載置台133aに搬送し、載置する。これにより、薬剤仕分装置1は、薬剤の種類の判別を連続的に行うことができる。
また、仕分制御部62は、薬剤の種類を判別できなかった旨の判別結果を受けた場合には、判別後に受入領域Ar1に配置された物は異物であるため、当該異物を回収トレイ16へと搬送する。
このように、仕分制御部62は、薬剤の種類の判別結果に依らず、第1収容部11に収容された物の全てを、第2収容部14、待機トレイ15または回収トレイ16の何れかに格納する。そのため、薬剤の種類を1つに特定できない場合、または第1収容部11に異物が混入していた場合であっても、それを理由に仕分処理を停止することなく、継続させることができる。
なお、仕分制御部62は、受入領域Ar1に配置された薬剤載置台133aから、判別処理が完了した薬剤を取り出すために、第2カメラ121に当該薬剤載置台133aを撮像させて、当該薬剤の位置を絞り込む。また、仕分制御部62は、仕分カップ141に格納された薬剤の分包機構6への搬送時に、当該仕分カップ141から薬剤を取り出すために、第2カメラ121に当該仕分カップ141を撮像させて、搬送対象とする薬剤を絞り込む。
また、仕分制御部62は、仕分カップ141に格納される薬剤の個数の上限値まで薬剤が格納された場合には、仕分けようとする薬剤の種類が、当該仕分カップ141に仕分られた薬剤の種類と同一であっても、仕分けようとする薬剤を、当該仕分カップ141とは異なる空の仕分カップ141に格納する。
また、仕分制御部62により仕分カップ141に格納された薬剤に関するデータは、第2RFIDリーダ・ライタユニット18によって、当該仕分カップ141に設けられたRFIDタグに記憶される。
第2RFIDリーダ・ライタユニット18は、第1RFIDリーダ・ライタユニット5と同様、RFIDタグへの各種データの書込み、またはRFIDタグに記憶された各種データの読出しを行う。仕分制御部62は、RFID制御部68に、仕分カップ141に薬剤を格納するたびに、当該薬剤に関するデータを書込ませる。なお、第2RFIDリーダ・ライタユニット18は、第2収容部14の下側に設けられている。具体的には、各仕分カップ141のRFIDタグに記憶された薬剤に関するデータの読取りまたは書込み時に、各仕分カップ141の底部と対向するように設けられる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。以降の実施形態についても同様である。
(概要)
本実施形態では、図6および図7を用いて、糖衣錠等の薬剤の表面が膜で被われているコーティング錠とそれ以外の薬剤(裸錠)とを素早く、精度よく判別する構成について説明する。
本実施形態に係る判別部64は、判別の対象となる薬剤(対象薬剤)の撮像画像から、対象薬剤に対して照射された光の反射領域を示す反射領域情報を少なくとも含む、対象薬剤の外観の特徴を示す特徴情報を抽出し、当該反射領域情報を対象薬剤の判別に用いる。
薬剤においては、例えば、薬剤における糖衣の有無等により薬剤に照射された光の反射領域が異なる。上記の構成によれば、薬剤に対して照射された光の反射領域を対象薬剤の種類の判別に用いることによって、コーティング錠とそれ以外の薬剤とを素早く、精度よく判別することができる。
(制御部60a)
本実施形態に係る制御部60aは、実施形態1にて説明した要部構成を備えている。
(判別部64)
本実施形態に係る判別部64は、図1に示す特徴抽出部64aおよび照合部64bを備えている。判別部64は実施形態1にて説明した処理に加え以下の処理を行う。
(特徴抽出部64a)
特徴抽出部64aは、対象薬剤が撮像されている撮像画像から、対象薬剤に対して照射された光の反射領域を示す反射領域情報を少なくとも含む、対象薬剤の外観の特徴を示す特徴情報(第1特徴情報)を抽出する。上述の光の反射領域とは、例えば、撮像画像82においてハレーションによる影響を受けた領域ということもできる。
詳細には、特徴抽出部64aは、可視光画像および/または紫外光画像(撮像画像82)において画像解析を実行することにより、当該画像に含まれる薬剤の特徴を抽出する。特徴抽出部64aは、実施形態1にて説明した判別部64が抽出する薬剤の特徴に加えて、対象薬剤に対して照射された光の反射領域を対象薬剤の特徴として抽出する。特徴抽出部64aは、反射領域情報を含む抽出した薬剤の特徴を示す特徴情報を照合部64bに出力する。
例えば、特徴抽出部64aは、撮像画像82において所定の値よりも高い値の彩度を有する画像領域を上記反射領域として抽出してもよい。上記所定の値とは、例えば、実験により、コーティング錠とそれ以外の薬剤とを区別できるように、コーティング錠の撮像画像から上記反射領域を抽出できる程度の彩度が設定されていればよい。
また、特徴抽出部64aは、撮像画像82に対して、例えばバイラテラルフィルタを用いたフィルタ処理を行うことによって上記反射領域を抽出してもよい。
図6は、撮像画像における対象薬剤によって反射した光の反射領域の一例を示す図である。図6のD1に示す図は、第2照射部134b(リング照明)を用いて撮像された糖衣錠の可視光画像である。図6のD2に示す図は、D1に示す可視光画像に対してバイラテラルフィルタを用いたフィルタ処理を行った画像である。
また、図6のD3に示す図は、第2照射部134bを用いて撮像された裸錠の可視光画像である。図6のD4に示す図は、D3に示す可視光画像に対してバイラテラルフィルタを用いたフィルタ処理を行った画像である。
図6のD2が示すように、バイラテラルフィルタを用いたフィルタ処理を行った画像において、糖衣錠を撮像した画像ではリング状の反射領域が抽出される。一方で、図6のD4が示すように、バイラテラルフィルタを用いたフィルタ処理を行った画像において、裸錠を撮像した画像では反射領域が抽出されない。
(照合部64b)
照合部64bは、基準薬剤の外観の特徴を示す特徴情報(第2特徴情報)と、対象薬剤の特徴情報とを照合する。上記基準薬剤の特徴情報は、基準薬剤に対して照射された光の反射領域を示す反射領域情報を少なくとも含む。当該特徴情報は、薬剤データベース81に含まれる基準薬剤に関する薬剤データである。また、上記対象薬剤の特徴情報は、対象薬剤に対して照射された光の反射領域を示す反射領域情報を少なくとも含む。照合部64bは、該照合の結果に基づいて対象薬剤の種類を判別する。
照合部64bは、特徴抽出部64aが抽出した対象薬剤の特徴に基づいて、パターンマッチング等を用いて、薬剤データベース81に含まれる基準薬剤に関する薬剤データの中から、撮像された対象薬剤に関する薬剤データの候補を絞込んでもよい。また、照合部64bは、上記反射領域情報に加えて、実施形態1で説明した薬剤の特徴の少なくとも1つを用いて薬剤データの候補を絞込んでもよい。また、照合部64bは、抽出した対象薬剤の特徴と、薬剤データベース81に含まれる基準薬剤の特徴との一致度に基づき、上記候補の順位づけを行っても構わない。
例えば、薬剤データベース81には、各基準薬剤が撮像されている撮像画像における該基準薬剤に対して照射された光の反射領域を示す反射領域情報が、各基準薬剤に関する薬剤データとして含まれている。照合部64bは、対象薬剤の反射領域情報が示す反射領域の形状と各基準薬剤の反射領域情報が示す反射領域の形状とを照合し、複数の基準薬剤に関する薬剤データの中から、対象薬剤に関する薬剤データの候補(すなわち対象薬剤の種類の候補)を絞込む。
照合部64bは、対象薬剤の種類の判別結果を仕分制御部62に出力する。例えば、対象薬剤の種類を1つに特定できた場合、または所定数以内の候補数に絞込んだ場合には、当該対象薬剤に関する薬剤データを判別結果として出力する。この場合、照合部64bは、当該対象薬剤に関する薬剤データを、当該対象薬剤の撮像画像82に紐づけて記憶部80に記憶する。
(処理例)
図7は、本実施形態の判別部64の判別処理の一例を示すフローチャートである。図7に示すように、特徴抽出部64aは、撮像画像82から反射領域情報を含む対象薬剤の特徴情報を抽出する(S11)。続いて、照合部64bは、薬剤データベース81に含まれる基準薬剤の特徴情報(薬剤データ)と、対象薬剤の特徴情報とを照合する(S12)。続いて、照合部64bは、当該照合の結果に基づいて対象薬剤の種類を判別し(S13)、薬剤の種類の判別結果を仕分制御部62に出力し、処理は終了する。
(変形例)
(変形例の概要)
本変形例では、判別部64は、対象薬剤の撮像画像から、対象薬剤の外観の特徴を示す特徴情報を抽出する。該特徴情報は対象薬剤に対して照射された光が対象薬剤によって反射されているか否かを示す反射情報を少なくとも含む。判別部64は、当該反射情報を対象薬剤の判別に用いる。
例えば、薬剤におけるコーティング(例:糖衣)の有無等により薬剤に照射された光が反射されているか否かが決まる。そのため薬剤に対して照射された光が反射されているか否かを対象薬剤の種類の判別に用いることによって、コーティング錠とそれ以外の薬剤とを素早く、精度よく判別することができる。
本変形例に係る判別部64のその他の処理については上述の実施形態2にて説明した判別部64と同様であるため、説明を繰り返さない。
(特徴抽出部64a)
本変形例に係る特徴抽出部64aは、対象薬剤が撮像されている撮像画像から対象薬剤の特徴情報(第3特徴情報)を抽出する。該特徴情報は対象薬剤に対して照射された光が対象薬剤によって反射されているか否かを示す反射情報を少なくとも含む。特徴抽出部64aは、抽出した反射情報を含む対象薬剤の特徴情報を照合部64bに出力する。
例えば、特徴抽出部64aは、実施形態2において説明したように、撮像画像82における所定の値よりも高い値の彩度を有する画像領域を抽出する。特徴抽出部64aは、当該抽出の有無に応じて対象薬剤によって光が反射されているか否かを判断する。また、特徴抽出部64aは、実施形態2において説明したように、撮像画像82に対するバイラテラルフィルタのフィルタ処理を行った撮像画像を用いて、対象薬剤によって光が反射されているか否かを判断する。上記判断に応じて、特徴抽出部64aは照射された光が当該基準薬剤によって反射されているか否かを示す反射情報を抽出する。
(照合部64b)
本変形例に係る照合部64bは、基準薬剤の特徴情報(第4特徴情報)と、対象薬剤の特徴情報(第3特徴情報)とを照合する。上記基準薬剤の特徴情報は、照射された光が当該基準薬剤によって反射されているか否かを示す反射情報を少なくとも含む。また、上記対象薬剤の特徴情報は、照射された光が当該対象薬剤によって反射されているか否かを示す反射情報を少なくとも含む。照合部64bは、該照合の結果に基づいて対象薬剤の種類を判別する。照合部64bは、対象薬剤の種類の判別結果を仕分制御部62に出力する。
例えば、薬剤データベース81には、各基準薬剤が撮像された撮像画像において照射された光が当該基準薬剤によって反射されているか否かを示す反射情報が、各基準薬剤に関する薬剤データとして含まれている。照合部64bは、対象薬剤の反射情報と各基準薬剤の反射情報とを照合し、複数の基準薬剤に関する薬剤データの中から、対象薬剤に関する薬剤データの候補を絞込んでもよい。
例えば、照合部64bは、対象薬剤が撮像された撮像画像において照射された光が当該対象薬剤によって反射されていることを示す反射情報を、当該撮像画像から抽出すると、薬剤データベース81から、反射情報を含む特徴情報(薬剤データ)を抽出する。当該反射情報は、基準薬剤が撮像された撮像画像において照射された光が反射されていることを示す情報である。これにより、照合部64bは、薬剤データベース81において、対象薬剤に関する薬剤データの候補として、上記光が反射されていることを示す反射情報を含む基準薬剤の特徴情報を絞込む。
同様に、照合部64bは、対象薬剤が撮像された撮像画像において照射された光が当該対象薬剤によって反射されていないことを示す反射情報を、撮像画像から抽出すると、以下の反射情報を含む特徴情報を抽出する。当該反射情報は、当該基準薬剤が撮像された撮像画像において照射された光が反射されていないことを示す情報である。これにより、照合部64bは、薬剤データベース81において、対象薬剤に関する薬剤データの候補として、上記光が反射されていないことを示す反射情報を含む基準薬剤の特徴情報を絞込む。
また、照合部64bは、上記反射情報に加えて、実施形態1および2で説明した薬剤の特徴の少なくとも1つを用いて薬剤データの候補を絞込んでもよい。
〔実施形態3〕
(概要)
本実施形態では、薬剤の厚みの相違を利用して薬剤を素早く、精度よく判別する構成について説明する。
(制御部60a)
本実施形態に係る制御部60aは、実施形態1にて説明した要部構成を備えている。
(判別部64)
本実施形態に係る判別部64は、図1に示す特徴抽出部64aおよび照合部64bを備えている。本変形例に係る判別部64は、実施形態1にて説明した処理に加え以下の処理を行う。
(特徴抽出部64a)
本実施形態に係る特徴抽出部64aは、斜め方向(θ=45°または135°)から対象薬剤を撮像した撮像画像から対象薬剤の厚みを抽出する。特徴抽出部64aは当該厚みを示す厚み情報を対象薬剤の特徴の1つとして照合部64bに出力する。例えば、特徴抽出部64aは、可視光画像および/または紫外光画像(撮像画像82)において画像解析を実行することにより、当該画像に含まれる薬剤の厚みを抽出する。なお、斜め方向から対象薬剤を撮像する処理については、実施形態1の「薬剤撮像処理」にて詳細を説明しているため、ここでの説明は繰り返さない。
図8は、特徴抽出部64aが抽出する対象薬剤の厚みの一例を示す図である。詳細には、図8のD5に示す図は、第1照射部134a(バー照明)を用いて撮像された薬剤の可視光画像である。例えば、特徴抽出部64aは、撮像されている対象薬剤の厚みT1を公知の画像処理の技術によって抽出する。例えば、特徴抽出部64aは、撮像された画像から、対象薬剤の厚みT1を台形補正の技術、パノラマ画像化の技術等を用いて抽出してもよい。
(照合部64b)
照合部64bは、基準薬剤の特徴情報と、対象薬剤の特徴情報とを照合する。上記基準薬剤の特徴情報は、基準薬剤の厚みを示す厚み情報を少なくとも含む。また、上記対象薬剤の特徴情報は、対象薬剤の厚みを示す厚み情報を少なくとも含む。
例えば、薬剤データベース81には、各基準薬剤おける厚みを示す厚み情報が、各基準薬剤に関する薬剤データとして含まれている。照合部64bは、対象薬剤の厚み情報と各基準薬剤の厚み情報とを照合し、複数の基準薬剤に関する薬剤データの中から、対象薬剤に関する薬剤データの候補を絞込んでもよい。また、照合部64bは、上記厚み情報に加えて、実施形態1および実施形態2で説明した薬剤の特徴の少なくとも1つを用いて薬剤データの候補を絞込んでもよい。また、照合部64bは、実施形態1の「画像処理・判別処理」にて説明した、「判別リトライ処理」において対象薬剤の厚み情報と各基準薬剤の厚み情報とを照合して対象薬剤の種類の判別を行ってもよい。
〔実施形態4〕
(概要)
本実施形態では、図9を用いて、対象薬剤の種類の判別を精度よく行うことができる構成について説明する。
本実施形態に係る薬剤データベース更新部74は、判別部64が対象薬剤の種類の判別に失敗した場合に、以下の処理を行う。薬剤データベース更新部74は、ユーザによる操作を受け付けた後、当該判別に使用された対象薬剤の色を示す対象薬剤色データ84(対象色情報)を、薬剤データベース81に含まれている基準薬剤の色を示す色データ(基準色情報)として更新する。
上記構成によれば、種類の判別に失敗した対象薬剤について、対象薬剤の種類の判別を実際に行う環境で撮像した撮像画像82から抽出された対象薬剤色データ84を、基準薬剤の色データとすることができる。そのため、対象薬剤の種類の判別を精度よく行うことができる。
制御部60aは、外部装置により作成された薬剤データベース81を、外部装置から受信することにより、記憶部80に記憶する。外部装置が薬剤データベース81を作成する際に使用する薬剤仕分装置1と、病院等の医療機関に設置された薬剤仕分装置1とは異なり、また、薬剤の撮像環境も異なる。上記構成によれば、上記薬剤仕分装置1又は撮像環境の相違に起因した撮像画像における色の相違により、対象薬剤の種類が適切に判別されない可能性を低減できる。
また、薬剤データベース81を作成する際には、薬剤データベース81に登録した薬剤データによって適切に薬剤の種類を判別できるかを、同種又は類似する種類の複数の薬剤の撮像画像を用いてチェックする。上記構成において、基準薬剤の色データのみを更新する場合には、当該チェックを行う必要がない。そのため、当該チェックに要する時間および手間を削減できる。
(制御部60a)
本実施形態に係る制御部60aは、実施形態1にて説明した要部構成に加え、図1に示す薬剤データベース更新部74を備えている。
(判別部64)
本実施形態に係る判別部64は実施形態1にて説明した処理に加え以下の処理を行う。判別部64は、対象薬剤の特徴情報(第5特徴情報)と、薬剤データベース81に含まれている基準薬剤の色を示す色データ(基準色情報)を含む特徴情報(第6特徴情報)とを照合し、該照合の結果に基づいて対象薬剤の種類を判別する。上記対象薬剤の特徴情報には、対象薬剤が撮像されている撮像画像から抽出された、対象薬剤の色を示す対象薬剤色データ84(対象色情報)が含まれている。上記対象薬剤色データ84は、実施形態1にて説明した色データと同様であるため、ここでの説明を繰り返さない。また、判別部64は、対象薬剤色データ84を当該対象薬剤の撮像画像82に紐づけて対象薬剤色データ84として記憶部80に記憶する。
(操作部31)
タッチパネル3の操作部31はユーザ入力を受け付ける。特に本実施形態の操作部31は、判別部64による対象薬剤の種類の判別に失敗した撮像画像82に紐付いた対象薬剤色データ84を、ユーザが指定する基準薬剤の色データに更新するための入力操作を受付ける。
例えば、判別部64が対象薬剤の種類の判別に失敗した場合、ユーザは失敗した撮像画像82をタッチパネル3の表示部32等から確認する。ユーザによる撮像画像82に撮像された対象薬剤の判別が可能であった場合、ユーザは判別した薬剤の種類を指定し、当該撮像画像82に紐付いた対象薬剤色データ84を指定した基準薬剤の色データに更新する操作入力を行う。すなわち、上記操作入力では、基準薬剤の指定および撮像画像82の指定が入力される。また、操作部31は基準薬剤の色データだけを、指定された撮像画像82に紐付いた対象薬剤色データ84に更新する操作入力を受け付けてもよい。また、操作部31は、基準薬剤の色データおよび撮像画像の両方を、指定された撮像画像82、および指定された撮像画像82に紐付いた対象薬剤色データ84に更新する操作入力を受け付けてもよい。
(薬剤データベース更新部74)
薬剤データベース更新部74は、判別部64が対象薬剤の種類の判別に失敗した場合に、ユーザによる操作を受け付けた後、当該判別に使用された対象薬剤色データ84を、新たな基準薬剤の色データとして更新する。
詳細には、薬剤データベース更新部74は、操作入力部66を介したユーザの操作入力に従い、薬剤データベース81においてユーザが指定する基準薬剤の色データを、ユーザが指定する撮像画像82に紐付いた対象薬剤色データ84に更新する。
また、薬剤データベース更新部74は、基準薬剤の色データおよび基準薬剤の撮像画像の両方を更新する操作入力を受け付けた場合は以下のように処理を行う。薬剤データベース更新部74は、薬剤データベース81においてユーザが指定する基準薬剤の色データおよび撮像画像を、指定された撮像画像82、および指定された撮像画像82に紐付いた対象薬剤色データ84に更新する。
(処理例)
図9は、本実施形態の薬剤データベース更新部74の更新処理の一例を示すフローチャートである。図9に示すように、薬剤データベース更新部74は、薬剤データベース81に格納されている基準薬剤の色データを更新する操作入力を受け付けたか否かを判断する(S21)。基準薬剤の色データを更新する操作入力を受け付けた場合(S21でYES)、薬剤データベース更新部74は以下の処理を行う。薬剤データベース更新部74は、薬剤データベース81においてユーザが指定する基準薬剤の色データを、指定された撮像画像82に紐付いた対象薬剤色データ84に更新し(S22)、処理は終了する。なお、基準薬剤の色データを更新する操作入力を受け付けていない場合(S21でNO)、処理はS21に戻る。
〔実施形態5〕
(概要)
本実施形態では、図10から図12を用いて、対象薬剤の判別を素早く、精度よく行うことができる構成について説明する。
本実施形態においては、薬剤データベース81には、各基準薬剤が特定の薬剤であるか否かを示す特定薬剤情報が、各基準薬剤に関する薬剤データとして含まれている。
本実施形態に係る判別部64は、基準薬剤および対象薬剤の表面に表示されている識別情報、および、基準薬剤および対象薬剤の撮像画像における薬剤の像に対する識別情報の表示領域の相対位置を示す位置情報を用いて、対象薬剤の種類を判別する。但し、特定薬剤情報が特定の薬剤であることを示す基準薬剤が対象薬剤の候補である場合に、判別部64は、上記位置情報を対象薬剤の種類の判別に用いずに、対象薬剤が基準薬剤と同種の薬剤であるか否かを判別する。
例えば、形状が球状の薬剤、生産ロット間で識別情報の表示位置が異なっている薬剤においては、同種の薬剤であっても、基準画像における相対位置と対象画像における相対位置とが所定の値以上離れている場合がある。上記の構成によれば、上述のような薬剤が対象薬剤である場合には、上記2つの相対位置が所定の値以上離れているかどうかに依らず、対象薬剤が基準薬剤と同種の薬剤であるか否かを判別できる。一方、所定の種類の対象薬剤以外の薬剤については、上記2つの相対位置が所定の値以上離れている場合には、対象薬剤の種類が基準薬剤と同種の薬剤であるものと判別しない。例えば、識別情報の一部が同じ文字列である異種の2つの薬剤については、対象薬剤を基準薬剤と同種の薬剤であるものと判別しない。従って、上記の構成によれば、薬剤の誤判別の可能性を低減することができる。
(制御部60a)
本実施形態に係る制御部60aは、実施形態1にて説明した要部構成を備えている。
(判別部64)
本実施形態に係る判別部64は、図1に示す特徴抽出部64aおよび照合部64bを備えている。判別部64は、実施形態1にて説明した処理に加えて以下の処理を行う。
(特徴抽出部64a)
特徴抽出部64aは、対象薬剤が撮像されている撮像画像82から、対象薬剤の特徴情報(第7特徴情報)を抽出する。上記特徴情報には、(1)対象薬剤の表面に表示されている識別情報、および(2)対象薬剤の像に対する識別情報の表示領域の相対位置を示す位置情報(第1位置情報)、が少なくとも含まれている。
詳細には、特徴抽出部64aは、実施形態1にて説明した判別部64が抽出する対象薬剤の特徴に加えて、対象薬剤の像に対する識別情報の表示領域の相対位置を特徴として抽出する。特徴抽出部64aは、第1位置情報を含む特徴情報を照合部64bに出力する。
例えば、上記識別情報は、実施形態1で説明したように、薬剤を識別するために薬剤の表面に付された刻印またはプリント等である。また、上記「対象薬剤の像に対する識別情報の表示領域の相対位置」は、対象薬剤の像に対する薬剤の表面の刻印またはプリントの表示領域における所定の位置(例えば、表示領域の中心)等を例に挙げることができる。
(照合部64b)
照合部64bは、基準薬剤の特徴情報(第8特徴情報)と、対象薬剤の特徴情報(第7特徴情報)とを照合する。上記対象薬剤の特徴情報は、識別情報、および、第1位置情報を少なくとも含む。また、上記基準薬剤の特徴情報(基準薬剤に関する薬剤データ)は、基準薬剤が特定の薬剤であるか否かを示す特定薬剤情報、基準薬剤の表面に表示されている識別情報、および、基準薬剤の像に対する識別情報の表示領域の相対位置を示す位置情報(第2位置情報)を少なくとも含む。上記「基準薬剤の像に対する識別情報の表示領域の相対位置」は、対象薬剤における所定の位置に対応する位置(例えば、表示領域の中心)等を例に挙げることができる。対象薬剤おける相対位置と対象薬剤おける相対位置とは、対応する位置関係にあれば、どのような位置であってもよい。また、特定薬剤情報が示す特定薬剤の例として、当該基準薬剤が転がりやすい形状(球状等)の薬剤、生産ロット間で識別情報の表示位置が異なっている薬剤等を挙げることができる。
照合部64bは、該照合の結果に基づいて対象薬剤の種類を判別する。照合部64bは、特徴抽出部64aが抽出した対象薬剤の特徴に基づいて、パターンマッチング等を用いて、薬剤データベース81に含まれる基準薬剤に関する薬剤データの中から、撮像された対象薬剤に関する薬剤データの候補を絞込んでもよい。また、照合部64bは、上記識別情報に加えて、実施形態1で説明した薬剤の特徴の少なくとも1つを用いて薬剤データの候補を絞込んでもよい。
照合部64bは、特定薬剤情報によって基準薬剤が特定の薬剤であると示されている場合に、第1位置情報と第2位置情報とを対象薬剤の種類の判別に用いずに、対象薬剤が基準薬剤と同種の薬剤であるか否かを判別する。
また、照合部64bは、特定薬剤情報によって基準薬剤が特定の薬剤でないと示されている場合に、第1位置情報と第2位置情報とを対象薬剤の種類の判別に用いて、対象薬剤が基準薬剤と同種の薬剤であるか否かを判別する。
詳細には、照合部64bは、第1位置情報が示す位置と第2位置情報が示す位置とが所定の値以上離れているか否かを判定する。すなわち、照合部64bは、対象薬剤における相対位置と基準薬剤における相対位置とが所定の値以上離れているかを判断する。照合部64bは、上記判断の結果に応じて、薬剤の種類の判別結果を仕分制御部62に出力する。
(処理例)
図10は、本実施形態の判別部64の判別処理の一例を示すフローチャートである。図10に示すように、特徴抽出部64aは、撮像画像82から対象薬剤の特徴情報を抽出する(S1)。上記特徴情報には、例えば、形状、色データ、識別情報、および、第1位置情報等が含まれている。続いて、照合部64bは、対象薬剤の特徴情報の一部(形状、色データ等)と薬剤データベース81に含まれる基準薬剤の特徴情報とを照合し、対象薬剤の候補となる薬剤データを絞り込む(S2)。続いて、照合部64bは、絞り込んだ対象薬剤の各候補の基準薬剤データの識別情報と対象薬剤の識別情報との照合を開始する(S3)。識別情報の照合の処理において、照合部64bは、識別情報の全体のマッチングを開始する(S4)。詳細には、照合部64bは、候補の基準薬剤データの識別情報の表示領域の形状と対象薬剤の識別情報の表示領域の形状とが一致しているか否かを判定する(S5)。
候補の基準薬剤データの識別情報の表示領域の形状と対象薬剤の識別情報の表示領域の形状とが一致していると判定した場合(S5でYES)、判別部64は、識別情報の1文字ごとのパターンマッチングを開始する(S6)。特徴抽出部64aは、対象薬剤の識別情報に対してOCRを行う(S7)。なお、特徴抽出部64aは、対象薬剤の識別情報に対するOCRをS1のステップで行なってもよい。続いて、照合部64bは、対象薬剤の識別情報に含まれる全ての文字が薬剤データベース81に含まれる基準薬剤の識別情報に含まれる文字と一致しているか否かを判定する(S8)。対象薬剤の識別情報に含まれる全ての文字が基準薬剤の識別情報に含まれる文字と一致していると判定した場合(S8でYES)、照合部64bは以下の処理を行う。照合部64bは、候補の基準薬剤データの特定薬剤情報が特定の薬剤であること示しているか否かを判定する(S31)。なお、本例においては、上記特定の薬剤が転がり易い形状である薬剤である場合を説明する。特定薬剤情報が候補の基準薬剤データが転がり易い形状である薬剤でないことを示していると判定した場合(S31でNO)、照合部64bは、特徴抽出部64aが抽出した第1位置情報と、薬剤データベース81に含まれる対象薬剤の候補の薬剤データが示す基準薬剤の第2位置情報とを照合する(S32)。当該照合により、照合部64bは第1位置情報が示す位置と第2位置情報が示す位置とが所定の値以上離れているか否かを判断する(S33)。
図11は、対象薬剤における相対位置または基準薬剤における相対位置の一例を示す図である。図11のD6、D7、D8およびD9に示す対象薬剤または基準薬剤の像には位置P1、P2、P3およびP4が示されている。位置P1、P2、P3およびP4のそれぞれは、識別情報(ABCまたはABC 12)の表示領域における中心(所定の位置)である。例えば、対象薬剤における相対位置または基準薬剤における相対位置とは、D6、D7、D8およびD9が示す対象薬剤の像に対する、位置P1、P2、P3およびP4である。特徴抽出部64aは、例えば公知の画像処理の技術を用いて識別情報の表示領域を抽出し、当該表示領域の中心を特定する。
図12は、対象薬剤における相対位置と基準薬剤における相対位置との比較の一例を示す図である。
図12のD10は、対象薬剤の像の一例を示している。図12のD10に示すP5は、対象薬剤の像D10に対する識別情報の表示領域の相対位置(識別情報の表示領域の中心)を示している。また、図12のD11は、基準薬剤の像の一例を示している。図12のD11に示すP6は、基準薬剤の像D11に対する識別情報の表示領域の相対位置(識別情報の表示領域の中心)を示している。また、図12のD12は、対象薬剤の像D10と基準薬剤の像D11とを重ねあわせた図である。図12に示す距離L1は、対象薬剤の像における識別情報の表示領域の中心P5と基準薬剤の像における識別情報の表示領域の中心P6との距離を示している。
照合部64bは、距離L1の値が所定の値以上であるか否かを判断する。上記所定の値は適宜設定可能であるが、例えば、30pixel等としてもよい。上記所定の値は、例えば実験により所定の薬剤以外の薬剤について、異種の薬剤であると判別できる程度に設定されていればよい。
照合部64bが、第1位置情報が示す位置と第2位置情報が示す位置とが所定の値以上離れていないと判断した場合(S33でNO)、照合部64bは、判別した薬剤の種類を仕分制御部62に出力し(S34)、処理は終了する。
なお、候補の基準薬剤データの識別情報の表示領域の形状と対象薬剤の識別情報の表示領域の形状とが一致していないと判定した場合(S5でNO)、判別部64は以下の処理を行う。判別部64は、照合未処理の候補の基準薬剤データがあるか否かを判定する(S35)。照合未処理の候補の基準薬剤データがある場合(S35でYES)、処理はS3に戻る。照合未処理の候補の基準薬剤データがない場合(S35でNO)、処理は終了する。また、対象薬剤の識別情報に含まれる全ての文字が基準薬剤の識別情報に含まれる文字と一致していないと判定した場合(S8でNO)、処理はS35に続く。また、照合部64bが、第1位置情報が示す位置と第2位置情報が示す位置とが所定の値以上離れていると判断した場合(S33でYES)、処理はS35に続く。また、特定薬剤情報が候補の基準薬剤データが転がり易い形状である薬剤であることを示していると判定した場合(S31でYES)、処理はS34に続く。
なお、対象薬剤の候補となり得る薬剤データが薬剤データベース81に含まれていない場合、すなわち、照合未処理の候補の基準薬剤データがない場合(S35でNO)、以下の処理が行われてもよい。照合部64bは、対象薬剤の特徴の少なくとも一部に基づき薬剤(錠剤またはカプセル)であると推定した場合には、対象薬剤の種類を推定薬剤として判別して、処理は終了する。また、照合部64bは、撮像画像82における撮像対象を薬剤と判別できなかった場合には、撮像対象を薬剤以外の異物として判別して、処理は終了する。
〔実施形態6〕
(概要)
本実施形態では、図13を用いて、仕分処理の効率を向上させることできる構成について説明する。
本実施形態に係る優先度決定部65は、薬剤仕分装置1の過去の仕分け実績に基づいて薬剤の種類に優先度を付ける。例えば、優先度決定部65は、判別部64の判別履歴における判別の頻度に応じた優先度を薬剤の種類ごとに決定してもよい。また、本実施形態に係る仕分制御部62は、該優先度が所定の値よりも低い種類の薬剤を待機トレイ(仮収容部)15に仮置きすることを決定する。
一般に、薬剤仕分装置1においては数百~数千の薬剤が仕分される一方で、第2収容部14に配置できる仕分カップ141の数には限りがある(本実施形態では、40個の仕分カップ141を配置できる)。従って、仕分順に薬剤を仕分けた場合、判別頻度の低い薬剤(仕分カップ141への収容数が少ない薬剤)が仕分カップ141へ、判別頻度の高い薬剤(仕分カップ141への収容数が多い薬剤)を待機トレイ15へ仕分られる可能性がある。
上記の構成によれば、判別履歴において頻度の低い薬剤を待機トレイ15に仮置きする。そのため、判別履歴において頻度の高い薬剤を優先して第2収容部14の仕分カップ141に仕分けることができる。すなわち、より多くの薬剤を仕分対象(仕分カップ141に仕分ける対象)とすることができる。
また、優先度決定部65は、処方頻度に応じた優先度を薬剤の種類ごとに決定してもよい。
また、優先度決定部65は、1度の仕分け作業における仕分カップ141への仕分けのみで仕分け作業が完結する率が最も高くなる、仕分カップ141に仕分ける薬剤の種類の組み合わせを遺伝的アルゴリズムを用いて特定する。上記特定において、優先度決定部65は、過去の仕分実績を用いてもよい。優先度決定部65は、特定した薬剤の種類の組み合わせから各薬剤の種類の指標を算出する。優先度決定部65は、算出した指標から各薬剤の種類に優先度を付ける。
また、本実施形態に係る処理は、第1収容部11に収容されている薬剤が所定の量よりも多い(例えば、収容されている薬剤によって第1収容部11の底が見えない)場合に行われる構成としてもよい。
(制御部60a)
本実施形態に係る制御部60aは、実施形態1にて説明した要部構成に加え、図1に示す優先度決定部65を備えている。
(優先度決定部65)
優先度決定部65は、薬剤仕分装置1の過去の仕分実績に基づいて薬剤の種類に優先度を付ける。優先度決定部65は、決定した各薬剤の種類の優先度を示す優先度データ83を記憶部80に記憶する。詳細には、優先度決定部65は、判別部64の判別履歴における判別の頻度に応じた優先度を薬剤(基準薬剤)の種類ごとに決定する。さらに詳細には、判別部64は、対象薬剤の種類を1つに特定できた場合、または所定数以内の候補数に絞込んだ場合には、当該対象薬剤に関する薬剤データ(判別した種類)を当該対象薬剤の撮像画像82に紐づけて記憶部80に記憶する。例えば、優先度決定部65は、当該対象薬剤に関する薬剤データ(判別した種類)を判別履歴として用いてもよい。また、優先度決定部65は、判別履歴において判別した頻度が多い薬剤の種類順に優先度が高くなるように、各薬剤の種類に優先度を設定してもよい。
なお、優先度決定部65は、判別部64が対象薬剤の判別を行う毎に、優先度データ83を更新してもよい。また、優先度決定部65は、前回の優先度データ83の更新から判別部64の判別回数が所定の回数に達した場合に、優先度データ83を更新してもよい。また、優先度決定部65は、所定の期間の間隔で優先度データ83を更新してもよい。
(仕分制御部62)
本実施形態に係る仕分制御部62は、実施形態1にて説明した処理に加え以下の処理を行う。
仕分制御部62は、判別部64により判別された対象薬剤の種類に対応する優先度が、所定の値よりも低い場合に当該対象薬剤を待機トレイ15に仮置きすることを決定する。詳細には、仕分制御部62は、記憶部80の優先度データ83から、判別部64により判別された対象薬剤の種類に対応する優先度を取得する。仕分制御部62は、取得した優先度が所定の値よりも低い場合、判別部64により判別された対象薬剤を待機トレイ15に仮置きすることを決定する。上記所定の値は、例えば薬剤仕分装置1を使用していくうえで、ユーザが所望する種類数の薬剤を仕分けできる程度に設定されていればよい。
(処理例)
図13は、本実施形態の仕分制御部62の薬剤仕分処理の一例を示すフローチャートである。
図13に示すように、仕分制御部62は判別した対象薬剤の種類を受け付けると、当該対象薬剤の種類に対応する優先度が所定の値よりも低いか否かを判断する(S41)。当該優先度が所定の値よりも低い場合(S41でYES)、当該対象薬剤を待機トレイ15に仮置きすることを決定し(S42)、処理は終了する。
上記優先度が所定の値以上である場合(S41でNO)、仕分制御部62は、上記判別結果と同一の判別結果が記憶部80に記憶されているか否かを判定する(S43)。すなわち、当該対象薬剤の種類が既に判別されているか否かを判定する。上記判別結果と同一の判別結果が記憶されている場合(S43でYES)、記憶されている判別結果に紐付けられた仕分カップ141を、仕分位置として決定し(S44)、処理は終了する。
また、同一の判別結果が記憶されていない場合(S43でNO)、薬剤未格納の仕分カップ141(仕分位置として未決定の仕分カップ141)を、仕分位置として決定する(S45)。続いて、仕分制御部62は、当該判別した薬剤の種類と、決定した仕分位置とを紐付けて記憶部80に記憶し(S46)、処理は終了する。
〔実施形態7〕
(概要)
本実施形態では、図14を用いて、仕分作業を向上させることができる構成について説明する。
ある薬剤に示されている識別情報が製薬メーカ等により変更された場合、変更前の識別情報を有する薬剤と変更後の識別情報を有する薬剤とが薬局内に混在することとなる。特に、ある薬剤において識別情報が変更されているが、変更前後で判別された薬剤が同一のYJコード等で管理される場合、変更前後の識別情報を有する薬剤は混在された状態で管理され得る。
本実施形態に係る印刷出力制御部69は、識別情報の変更が生じた薬剤が判別部64により複数回判別されている場合、以下の処理を行う。印刷出力制御部69は、「識別情報変更あり」とのアラートを、薬剤を分包する薬包紙、または薬剤に関する薬剤データを表すジャーナルに印字するように印刷出力部4を制御する。
上記の構成によれば、識別情報が変更される前後の薬剤が混在して仕分けられている可能性をユーザに認識させることができる。例えば分包機での薬剤の充填または再利用時に、識別情報が変更される前後の薬剤同士が混在しないよう、ユーザに注意喚起できる。
(制御部60a)
本実施形態に係る制御部60aは、実施形態1にて説明した要部構成を備えている。
(判別部64)
本実施形態に係る判別部64は、実施形態1にて説明した処理に加え以下の処理を行う。判別部64は、対象薬剤の判別に用いた撮像画像82および撮像画像判別情報86を記憶部80に記憶する。詳細には、判別部64は、撮像画像82から対象薬剤の種類を判別し、判別した当該対象薬剤の種類を特定するコード(例えば、YJコード)を撮像画像判別情報86として記憶部80に記憶させる。撮像画像判別情報86と対象薬剤の判別に用いた撮像画像82とは紐付いて記憶部80に記憶される。
また、本実施形態に係る記憶部80は、識別情報変更情報85を記憶している。識別情報変更情報85は、識別情報に変更が生じた薬剤の種類を特定するコード(例えば、YJコード)を示す。また、識別情報変更情報85は、識別情報の変更が生じた日時を示してもよい。
(印刷出力制御部69)
印刷出力制御部69は、識別情報変更情報85を参照し、識別情報に変更が生じた薬剤の種類を特定するコードを取得する。印刷出力制御部69は、撮像画像判別情報86と識別情報変更情報85とを照合して、識別情報に変更が生じた薬剤に紐付いた撮像画像82が複数存在するか否かを判断する。なお、印刷出力制御部69は、ある薬剤において識別情報の変更が生じた場合、変更が生じてから所定の期間(例えば、変更が生じてから30日間)に限り、上記処理を行う構成としてもよい。
識別情報に変更が生じた薬剤に紐付いた撮像画像82が複数存在すると判断した場合、印刷出力制御部69は以下の処理を行う。印刷出力制御部69は、「識別情報変更あり」とのアラートを、薬包紙またはジャーナルに印字するように印刷出力部4を制御する。上記構成においては、分包機構6は、薬包に分包した薬剤の薬剤データを、当該薬包に印刷する印刷機構(不図示)を備えており、印刷出力制御部69によって当該印刷機構の印刷の制御が行われてもよい。
なお、識別情報に変更が生じた薬剤について、所定の期間において変更前の識別情報または変更後の識別情報の何れか1つを示す薬剤のみが判別部64に判別された場合、印刷出力制御部69は該アラートを印字するための制御を中止してもよい。
(処理例)
図14は、本実施形態に係る印刷出力制御部69の印刷制御処理の一例を示すフローチャートである。
図14に示すように、印刷出力制御部69は、識別情報変更情報85を参照し、識別情報に変更が生じた薬剤が存在するか否かを判断する(S51)。例えば、印刷出力制御部69は、識別情報に変更が生じてから所定の期間内である薬剤が存在するか否かを判断してもよい。
識別情報に変更が生じた薬剤が存在すると判断した場合(S51でYES)、印刷出力制御部69は、識別情報に変更が生じた薬剤を特定するコードに紐付いた撮像画像82が複数存在するか否を判断する(S52)。当該撮像画像82が複数存在すると判断した場合(S52でYES)、印刷出力制御部69は、印刷出力部4に「識別情報変更あり」とのアラートを印字するように制御し(S53)、処理は終了する。
なお、印刷出力制御部69が識別情報に変更が生じた薬剤が存在しないと判断した場合(S51でYES)、処理は終了する。また、印刷出力制御部69が上記撮像画像82が複数存在しないと判断した場合(S52でNO)、処理は終了する。
〔実施形態8〕
(概要)
本実施形態では、仕分作業を向上させることができる構成について説明する。
本実施形態に係る薬剤仕分装置1は、夜間等の無人となる時間の設定の操作入力を受付けて、熱源を要する処理、発光を行う処理、報知音を出力する処理等を制限する。
例えば、夜間等の無人となる時間帯に警備システムが起動する環境に設置されている薬剤仕分装置1を夜間等に運転すると、薬剤仕分装置1から生じる光、報知音、熱等を警備システムが検知する可能性が生じ得る。この場合、薬剤仕分装置1の処理を停止させる可能性がある。あるいは、薬剤仕分装置1を夜間に使用できない可能性がある。上記構成によれば、警備システムが起動する夜間等の無人となる時間帯における薬剤仕分装置1の運転を可能にする。
(操作部31)
タッチパネル3の操作部31は、ユーザ入力を受け付ける。特に本実施形態に係る操作部31は、ユーザが指定する上記時間帯の設定の入力操作を受付ける。
(通知部8)
本実施形態に係る薬剤仕分装置1は、図1に示す通知部8を備えている。通知部8は、例えば、光を点灯するパトライト(登録商標)、音声を出力するスピーカ等を備えている。通知部8は、パトライト(登録商標)の点灯、音声出力等により薬剤仕分装置1の各処理の完了、中断等を通知する。
(分包機構6)
本実施形態に係る分包機構6は、実施形態1に説明した構成に加え、分包紙をシールするためのヒータローラ(不図示)を備えている。
(制御部60a)
本実施形態に係る制御部60aは、実施形態1にて説明した要部構成に加え、図1に示す通知制御部75を備えている。
(通知制御部75)
通知制御部75は、制御部60aに含まれている各部材から処理の完了、処理中断の通知を行う指示を受信する。通知制御部75は、受信した指示に応じて、通知部8を制御する。
本実施形態では特に、通知制御部75は、ユーザが指定する上記時間帯の設定入力を、操作入力部66を介して受付ける。通知制御部75は、設定された当該時間帯において通知部8による通知が行われないように通知部8を制御する。
(分包制御部71)
分包制御部71は、分包機構6の動作を制御する。本実施形態では特に、分包制御部71は、ユーザが指定する上記時間帯の設定入力を操作入力部66を介して受付ける。分包制御部71は、設定された当該時間帯において、分包機構6のヒータローラが始動しないように分包機構6を制御する。
(処理例)
次に、本実施形態に係る薬剤仕分装置1の機能制限処理の一例を説明する。
通知制御部75および分包制御部71は、上記時間帯の設定の入力操作を受付けたか否かを判断する。該時間帯の設定の入力操作を受付けた場合、通知制御部75および分包制御部71は以下の処理を行う。通知制御部75は、設定された時間帯において通知部8による通知が行われないように通知部8を制御する。また、分包制御部71は、設定された当該時間帯において、分包機構6のヒータローラを始動させないように分包機構6を制御する。そして、処理は終了する。なお、上記時間帯の設定の入力操作を受付けていない場合、分包制御部71が上記時間帯の設定の入力操作を受付けたか否かを判断する処理に戻る。
〔実施形態9〕
(概要)
本実施形態では、図15を用いて、対象薬剤の判別を精度よく行うことができる構成について説明する。
本実施形態に係る照明故障判定部76は、薬剤仕分装置1の起動時、または、判別処理が所定の回数行われると、照明器134が故障しているか否かを判定する。上記の構成によれば、照明器134の故障を検出することができるため、照明器134に故障が生じている状態で撮像した撮像画像82を用いた判別処理が行われる可能性を低減できる。
(制御部60a)
本実施形態に係る制御部60aは、実施形態1にて説明した要部構成に加え、照明故障判定部76を備えている。
(照明故障判定部76)
図1に示すように、照明故障判定部76は、輝度算出部76aおよび輝度比較部76bを備えている。
(輝度算出部76a)
輝度算出部76aは、撮像制御部63に画像の撮像を指示し、取得した撮像画像における所定の領域(薬剤載置台133aの枠等の撮像領域)における輝度の平均値を算出する。輝度算出部76aは、算出した輝度の平均値を輝度比較部76bに出力する。
例えば、輝度算出部76aは、判別部64による対象薬剤の種類を判別する判別処理の回数が前回行った故障判定から所定の回数に達した場合に上記平均値を算出してもよい。
記憶部80は、判別回数情報88を記憶していてもよい。判別回数情報88は、判別部64による判別処理の累積回数を示す。判別部64は、1つの撮像画像82についての判別処理が終了する毎に判別回数情報88が示す該累積回数を更新する。輝度算出部76aは、判別回数情報88を参照し、判別部64による判別処理の回数が前回行った故障判定から所定の回数に達したか否かを判断する。例えば、輝度算出部76aは、判別部64による判別処理の回数が前回行った故障判定から、100回に達したか否かを判断する。上記所定の回数は、例えば実験等により、故障が生じる可能性が高い回数よりも少ない回数に設定されていればよい。
また、輝度算出部76aは、薬剤仕分装置1の起動時に撮像制御部63に画像の撮像を指示し、取得した撮像画像の輝度の平均値を算出してもよい。
(輝度比較部76b)
輝度比較部76bは、輝度算出部76aが算出した撮像画像の輝度の平均値が基準値に対して所定の範囲内の値であるか否かを判断する。例えば、輝度比較部76bは、輝度算出部76aが算出した撮像画像の輝度の平均値が基準値の80%以上、かつ、120%以下の値であるか否かを判断する。上記所定の範囲は、例えば実験等により適宜設定されればよい。
上記基準値は、例えば、照明器134に故障が生じていない時点において撮像された撮像画像の所定の領域(薬剤載置台133aの枠等の撮像領域)における輝度の平均値である。上記基準値は、薬剤仕分装置1の起動時(例:ティーチング時)に取得されてもよい。
上記輝度は、例えば、撮像画像における上記所定の領域に含まれる各画素のRGB値から変換することが可能なHSV(H:色相、S:彩度、V:明度)値のV値であってもよい。
また、紫外光照射部134cの故障判定に用いる撮像画像は、例えば、紫外光照射部134cの露光時間として許容される最大時間で撮像された画像であってよい。例えば、通常の撮像時における露光時間を8~10msecとした場合、上記最大時間は例えば1secに設定されてよい。上記最大時間は、例えば実験等により適宜設定されればよい。
輝度比較部76bは、上記判断結果に応じて照明器134が故障しているか否かを判定する。表示制御部67は、故障の判定結果を表示部32に表示させる。
(処理例)
図15は、本実施形態に係る薬剤仕分装置1の故障判定処理の一例を示すフローチャートである。図15に示すように、輝度算出部76aは、判別部64による判別処理の回数が前回行った故障判定から所定の回数に達したか否かを判断する(S71)。
輝度算出部76aが判別処理の回数が前回行った故障判定から所定の回数に達したと判断した場合(S71でYES)、撮像制御部63は、第1カメラ131を制御して画像を撮像する(S72)。続いて、輝度算出部76aは、S72にて撮影した撮像画像の輝度の平均値を算出する(S73)。続いて、輝度比較部76bは、輝度算出部76aが算出した撮像画像の輝度の平均値が、基準値に対して所定の範囲内の値であるか否かを判断する(S74)。輝度比較部76bが、当該平均値が所定の範囲内の値ではないと判断した場合(S74でNO)、輝度比較部76bは、照明器134が故障していると判定する(S75)。続いて、表示部32は、当該判定結果を表示し(S76)、処理は終了する。
なお、輝度算出部76aが判別処理の回数が前回行った故障判定から所定の回数に達していないと判断した場合(S71でNO)、処理はS71に戻る。また、輝度比較部76bが、当該平均値が所定の範囲内の値であると判断した場合(S74でYES)、輝度比較部76bは、照明器134が正常であると判定し(S77)、処理はS76に続く。
〔実施形態10〕
(概要)
本実施形態では、主として図16から図18を用いて、薬剤の種類の判別に用いる画像を作成するための画像のデータ容量を低減する構成について説明する。
本実施形態に係る薬剤仕分装置1が備える画像処理部73は、対象薬剤の種類判別のための基準薬剤の画像を生成するために、対象薬剤の像を含む撮像画像から、対象薬剤の像の領域である第1領域、または、第1領域を含む対象薬剤を載置している薬剤載置台133aの像の領域である第2領域を切り出した切り出し画像を生成する。
例えば、上記の構成によれば、当該基準薬剤の画像を生成するための画像のデータの容量を低減することができる。薬剤仕分装置1が外部装置に撮像画像を送信する場合、薬剤仕分装置1が外部装置に切り出し画像を撮像画像として送信することで、切り出し画像を生成しない構成と比較し送信するデータの容量を低減することができる。よって、薬剤仕分装置1から外部装置へのデータの転送を容易に行うことができるようになる。
また、撮像画像のデータの転送時間を低減することができる。そのため、VPN回線などを用いた撮像画像のデータの転送が可能となる。また、当該データをHDDに転送する場合においても、データの容量を低減することによってHDDのコストを低減することができる。よって、データの転送コストを低減することができる。また、薬剤仕分装置1のランニングコストを低減することができる。
(画像生成システム1000)
本実施形態に係る画像生成システム1000について、図16を用いて説明する。図16は、画像生成システム1000の一例を示す図である。
図16に示すように、画像生成システム1000は、薬剤仕分装置1と、薬剤仕分装置1と通信可能に接続できる情報処理装置200とを含む。情報処理装置200は、対象薬剤の種類判別のための基準薬剤の画像を生成する。より詳細には、情報処理装置200は、薬剤仕分装置1が生成した切り出し画像に基づいて基準画像を生成する。基準画像とは、判別対象となる対象薬剤の種類を判別するための画像であり、薬剤データベース81に予め登録されている画像(マスタ画像)である。薬剤仕分装置1および情報処理装置200はインターネット回線、または専用VPN(Virtual Private Network)回線を介してデータの送受信を行う。なお、画像生成システム1000に含まれる薬剤仕分装置1は複数であり、薬剤仕分装置1のそれぞれが情報処理装置200に通信可能に接続できる構成であってもよい。
また、薬剤仕分装置1と情報処理装置200との間でのデータの送受信は、上述の回線を用いて行われなくてもよい。例えば、薬剤仕分装置1とは異なる通信装置(例:PC(Personal Computer))を用いて、情報処理装置200とのデータの送受信が行われてもよい。また、記憶媒体(例:HDD(Hard Disk Drive)またはDVD(Digital Versatile Disc))に情報処理装置200に送信すべきデータを記憶させて、当該データを情報処理装置200に入力してもよい。通信装置または記憶媒体を用いる場合、薬剤仕分装置1は送受信部100を備えていなくてもよい。また、同様に、情報処理装置200は送受信部201を備えていなくてもよい。
(薬剤仕分装置1)
図16に示すように、薬剤仕分装置1は、撮像ユニット13、タッチパネル3およびコンピュータ60を備える。また、コンピュータ60は、制御部60b、記憶部80b、および情報処理装置200とデータの送受信を行う送受信部100を備える。
なお、図16においては、薬剤仕分装置1の構成のうち本実施形態に係る切り出し処理および情報処理装置200に対する送信処理に関わる構成のみを示している。本実施形態に係る薬剤仕分装置1は、図1に示す薬剤仕分装置1が備える構成をすべて含んでいてもよい。
(操作部31)
タッチパネル3の操作部31は、ユーザによる入力操作を受け付ける。特に、本実施形態に係る操作部31は、切り出し画像821、領域情報ファイル822および圧縮画像823を情報処理装置200に送信するためのユーザによる入力操作を受付ける。
(制御部60b)
本実施形態に係る制御部60bは、実施形態1にて説明した制御部60aが備えている要部構成に加えて、送信制御部77bを備えている。
(撮像制御部63)
撮像制御部63は、第1カメラ131に、薬剤載置台133aに配置された薬剤を撮像させる。撮像制御部63は第1カメラ131から撮像画像を取得し、当該画像を画像処理部73に送信する。
(操作入力部66)
操作入力部66は、操作部31におけるユーザによる入力を受付ける。本実施形態では、特に、操作入力部66は、切り出し画像821、領域情報ファイル822および圧縮画像823を情報処理装置200に送信するための操作を受付ける。当該操作を受付けると、操作入力部66は当該操作を受付けたことを示す信号を送信制御部77bに送信する。
(画像処理部73)
画像処理部73は、撮像制御部63から撮像画像を受信する。画像処理部73は受信した撮像画像から、切り出し画像821、領域情報ファイル822および圧縮画像823を生成する。切り出し画像821は対象薬剤の像を含む撮像画像から、対象薬剤の像の領域(第1領域)を切り出した切り出し画像であってもよい。また、切り出し画像821は対象薬剤の像を含む対象薬剤を載置している薬剤載置台133aの像の領域(第2領域)であってもよい。また、領域情報ファイル822は撮像画像において切り出した領域(撮像画像における薬剤の像の位置および大きさ)を示す領域情報である。また、圧縮画像823は撮像画像を圧縮した画像である。画像処理部73は、生成した切り出し画像、領域情報ファイル822および圧縮画像823を記憶部80bに記憶させる。
(送信制御部77b)
送信制御部77bは受け付けたユーザによる操作入力に従って、送受信部100を介して、記憶部80bに記憶されている切り出し画像821、領域情報ファイル822および圧縮画像823を情報処理装置200に送信する。
(記憶部80b)
本実施形態に係る記憶部80bは、実施形態1にて説明した記憶部80が記憶しているデータに加えて、切り出し画像821、領域情報ファイル822および圧縮画像823を記憶している。
(情報処理装置200)
情報処理装置200は薬剤仕分装置1と通信可能に接続でき、基準薬剤の画像を生成する。図16に示すように、情報処理装置200は送受信部201、制御部202、記憶部203およびタッチパネル204を備えている。タッチパネル204は、操作部241および表示部242を備えている。
(送受信部201)
送受信部201は、薬剤仕分装置1とデータの送受信を行う。本実施形態においては、特に、送受信部201は、薬剤仕分装置1の送受信部100から切り出し画像821、領域情報ファイル822および圧縮画像823を受信する。
(制御部202)
制御部202は、情報処理装置200を統括的に制御するものである。制御部202は、主として、取得部(受信部)221および画像生成部222を備える。取得部221は、送受信部201から切り出し画像821、領域情報ファイル822および圧縮画像823を取得し、記憶部203に記憶させる。記憶部203は、切り出し画像821、領域情報ファイル822および圧縮画像823を記憶する。画像生成部222は、領域情報ファイル822に基づいて、圧縮画像823に切り出し画像821を重畳させて基準画像を生成する。例えば、画像生成部222は、縮小された圧縮画像823を基のサイズにリサイズ後、領域情報ファイル822が示す撮像画像における薬剤の像の位置に、切り出し画像821を重畳させて基準画像を生成してもよい。例えば、タッチパネル204の操作部241を介したユーザによる操作入力に応じて、画像生成部222は基準画像を生成してもよい。
上記の構成によれば、薬剤仕分装置1が圧縮画像823と切り出し画像821と領域情報ファイル822とを外部装置である情報処理装置200に転送することによって、薬剤仕分装置1から情報処理装置200へのデータ転送量を低減させることができる。また、薬剤仕分装置1から情報処理装置200へのデータ転送量を低減させても、情報処理装置200は、少なくとも薬剤の像の解像度を撮像画像の解像度と同等とした、基準画像を生成することができる。
(処理例)
図17は、本実施形態の画像処理部73の切り出し処理の一例を示すフローチャートである。図17に示すように、撮像制御部63は、第1カメラ131から撮像画像を取得する(S101)。
続いて、画像処理部73は受信した撮像画像における切り出し領域を特定する(S102)。例えば、画像処理部73は当該撮像画像を二値(白、黒)化した画像に変換する。画像処理部73は二値化した画像において白の領域を切り出し領域と特定してもよい。また、画像処理部73は二値化した画像における白の領域の形状と所定の形状とのパターンマッチング等を用いて切り出し領域を特定してもよい。上記所定の形状とは、例えば、薬剤載置台133aに薬剤を載置して撮像した画像における薬剤の像の形状であってもよい。また、上記所定の形状とは、例えば、薬剤載置台133aを撮像した画像における薬剤載置台133aの像の形状であってもよい。例えば、画像処理部73は、薬剤載置台133aを撮像した画像における薬剤載置台133aの像の形状を用いて切り出し画像を生成する場合は、以下の2つの撮像画像からそれぞれ切り出し画像を生成してもよい。1つは、錠剤の表面が撮像されている撮像画像であり、もう1つは、錠剤の裏面が撮像されている撮像画像である。ここで、表面とは錠剤において識別情報が表示されている一方の面であり、裏面とは、錠剤において識別情報が表示されている上記一方の面とは異なる他方の面である。
続いて、画像処理部73は、S102にて特定した領域を撮像画像D100から切り出すことによって、切り出し画像821を生成する(S103)。また、画像処理部73は領域情報ファイル822を生成する(S104)。続いて、圧縮画像823を生成する(S105)。図18は対象薬剤の撮像画像D100、切り出し画像D101、領域情報ファイルD102および圧縮画像D103の一例を示す図である。
例えば、切り出し画像D101はPNG形式のデータとして生成されてもよい。また、図18に示すように、領域情報ファイルD102は、撮像画像D100における切り出し画像D101の位置を示す。また、圧縮画像D103は、撮像画像D100を圧縮したjpeg形式のデータとして生成されてもよい。例えば、圧縮画像D103の一例として、撮像画像D100を1/4サイズにリサイズしたjpeg形式の画像データ等を挙げることができる。すなわち、撮像画像D100を1/4サイズにリサイズすることで、データ量を圧縮することができる。
続いて、画像処理部73は切り出し画像821、領域情報ファイル822および圧縮画像823を記憶部80bに記憶させて(S106)、処理は終了する。
その後、薬剤仕分装置1が、情報処理装置200に、切り出し画像821、領域情報ファイル822および圧縮画像823を送信する。これにより、情報処理装置200は、例えば切り出し画像D101、領域情報ファイルD102および圧縮画像D103に基づき、撮像画像D100を復元することができる。
なお、1つの対象薬剤の種類の判別に複数の撮像画像が用いられてもよい。例えば、対象薬剤が錠剤である場合は10枚の撮像画像を用いて当該判別が行われ、対象薬剤がカプセルである場合は10枚の撮像画像に、さらに最大で10枚の撮像画像を加えて当該判別が行われてもよい。例えば、画像処理部73は、受信した撮像画像に撮像されている対象薬剤が錠剤であるか、カプセルであるかを判別してもよい。なお、画像処理部73は、受信した撮像画像に撮像された対象薬剤の像と所定の形状とのパターンマッチング等を用いて当該判別を行ってもよい。画像処理部73は、対象薬剤が錠剤であると判別した場合、受信した撮像画像のうちはじめに受信した10枚の撮像画像以外の撮像画像については処理を行わず、当該撮像画像を記憶部80bにも記憶させない構成としてもよい。対象薬剤が錠剤の場合、10枚の撮像画像により、種類の判別を行うことが可能なためである。一方、カプセルの場合、10枚の撮像画像では、種類の判別を行うことができない可能性がある。そのため、対象薬剤がカプセルの場合、画像処理部73は、対象薬剤がカプセルであると判別できたときまでに取得している10枚を超える撮像画像を、記憶部80bに記憶させてよい。
(変形例)
本実施形態の変形例について、図19を用いて説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
本変形例に係る画像処理部73は、切り出し画像、切り出し領域画像、領域情報ファイル、対象薬剤の色を示す情報、対象薬剤の形状を示す情報等がシリアライズ(直列化)したデータを生成し、1つのファイルに集約する。画像処理部73は当該ファイルを指定のバックアップディスクに格納する。例えば、シリアライズされたデータとは、特定のデータが規則的に並べられたデータである。本変形例では、撮像画像における対象薬剤の像の範囲を切り出した画像を切り出し画像とよぶ。ここで、「対象薬剤の像の範囲」とは、上記実施形態10における「対象薬剤の像の領域(第1領域)」と同様である。説明の便宜上、本変形例では「対象薬剤の像の範囲」とよぶ。
また、本変形例では、撮像画像における対象薬剤の像を含む薬剤載置台133aの像を切り出した画像を切り出し領域画像とよぶ。また、本変形例の「対象薬剤の像を含む対象薬剤を載置している薬剤載置台133aの像の範囲」は、上記実施形態10における「対象薬剤の像を含む対象薬剤を載置している薬剤載置台133aの像の領域(第2領域)」と同様である。説明の便宜上、本変形例では「対象薬剤の像を含む対象薬剤を載置している薬剤載置台133aの像の範囲」とよぶ。また、本変形例では、撮像画像における対象薬剤の像を中心とした所定の範囲の切り出し画像についても切り出し領域画像とよぶ。
また、本変形例に係る情報処理装置200は、シリアライズされたデータをデシリアライズ(直列化を復元)し、シリアライズされたデータをシリアライズされる前のファイル形式に戻す。シリアライズされたデータは、1つの対象薬剤の種類の判別処理に対して、判別処理回数、薬剤の色及び形状を示すデータ、撮像画像から生成される切り出し画像および切り出し集約したデータである。
例えば、情報処理装置200は、切り出しが行われた撮像画像と同じサイズの黒背景を作成する。情報処理装置200は、領域情報ファイルに基づいて撮像画像において切り出しが行われた範囲に対応する黒背景の範囲に、切り出し画像を貼り付けることによって、基準画像を生成する。
(画像セットクラスおよび軽量化クラスの生成)
本変形例に係る画像処理部73は、1つの対象薬剤の種類の判別処理毎に画像セットクラスを生成する。画像処理部73は、1回の判別処理において生成され得る切り出し画像および切り出し領域画像の最大数を格納できるデータ格納領域を、画像セットクラスとして予め準備している。本実施形態では、画像セットクラスは、最大20枚の撮像画像から生成される切り出し画像および切り出し領域画像を格納できる。
例えば、1回の判別処理において、照合部64bが、所定の枚数(例えば、10枚)の撮像画像から種類の判別を行うことができた場合、画像処理部73は、所定の枚数(例えば、10枚)の撮像画像から生成する切り出し画像および切り出し領域画像をまとめて、当該判別処理のために予め準備された画像セットクラスに格納する。
照合部64bが、所定の枚数(例えば、10枚)の撮像画像から種類の判別を行うことができなかった場合、撮像制御部63は、第1カメラ131を制御して、更なる撮像画像を取得する。照合部64bが、取得した撮像画像から種類の判別を行うことができるまで、撮像制御部63は撮像画像を取得する。画像処理部73は、所定の枚数を超えて取得した分の撮像画像から生成する切り出し画像および切り出し領域画像についても、上記画像セットクラスに格納する。
例えば、画像処理部73は、照合部64bによる1つの対象薬剤の判別が完了すると、判別処理毎に対応する画像セットクラスを、軽量化クラスの画像セットクラスリストに追加する。薬剤仕分装置1が、軽量化クラスの画像セットクラスリストを情報処理装置200に送信することにより、情報処理装置200は、対象画像毎に、画像セットクラスに含まれるデータをデシリアライズすることにより、基準画像を生成することができる。
なお、判別部64は、一回の判別処理によって薬剤の種類を判別できなかった場合に再度、撮像画像82に対する画像解析を行い、薬剤の種類の判別を試みる(判別リトライ処理を行う)構成としてもよい。本変形例に係る画像処理部73は、判別リトライ処理が発生した場合には、当該判別リトライ処理に対応した画像セットクラスを生成する。
(切り出し処理の例)
次に、図19を用いて本変形例に係る画像処理部73の撮像画像からの切り出し処理の一例について説明する。図19は画像処理部73によって行われる撮像画像からの切り出し処理の一例を示す図である。
はじめに、2つのパターンの撮像画像について説明する。撮像画像には当該撮像画像の撮像時の薬剤載置台133aの傾きに応じた水平画像(N画像)および垂直画像(V画像)の2つのパターンがある。図19のNは、撮像画像がN画像として撮像される場合の薬剤載置台133aの傾きを示す図である。図19のNに示すように、撮像画像がN画像として撮像される場合、薬剤載置台133aの傾斜面部133abの何れか一方の面が水平となっている状態でN画像は撮像される。
図19のVは、撮像画像が垂直画像(V画像)として撮像される場合の薬剤載置台133aの傾きを示す図である。図19のVに示すように、撮像画像がV画像として撮像される場合、薬剤載置台133aの底面部133aaの面が水平となっている状態でV画像は撮像される。
画像処理部73は、撮像画像のパターン(V画像、N画像)、撮像画像の撮影時に用いられた照明の種類等に応じて、撮像画像の切り出し処理を行う。
(1)N画像であり、撮影時に第1照射部134a(バー照明)を用いて撮像された撮像画像(バー照明N画像)に対する画像処理部73による切り出し処理の一例について、図19の撮像画像D104を用いて説明する。図19の撮像画像D104は、バー照明N画像である。図19の撮像画像D104においては、切り出しが行われる範囲である対象薬剤の像の範囲J104および対象薬剤の像を含む薬剤載置台133aの像の範囲R104が示されている。
画像処理部73は、撮像画像を二値化処理する。画像処理部73は二値化した撮像画像の白の範囲を切り出す範囲として検出する。図19の撮像画像D104に示すように、例えば、画像処理部73が検出する切り出す範囲は、対象薬剤の像の範囲J104、および対象薬剤の像を含む薬剤載置台133aの像の範囲R104である。例えば、画像処理部73は、対象薬剤の像の範囲の検出と、対象薬剤の像を含む薬剤載置台133aの像の範囲の検出とでは、異なる閾値を用いて二値化した撮像画像を用いてもよい。画像処理部73は、撮像画像の対象薬剤の像の範囲を切り出して、切り出し画像を生成する。また、画像処理部73は、対象薬剤の像を含む薬剤載置台133aの像の範囲を切り出して、切り出し領域画像を生成する。
(2)V画像であり、撮影時に第1照射部134a(バー照明)を用いて撮像された撮像画像(バー照明V画像)に対する画像処理部73による切り出し処理の一例について、図19の撮像画像D105を用いて説明する。
図19の撮像画像D105は、バー照明V画像である。図19の撮像画像D105においては、切り出しが行われる範囲である対象薬剤の像の範囲J105および対象薬剤の像を中心とした所定の範囲R105が示されている。
図19の撮像画像D105に示すように、例えば、画像処理部73はパターンマッチングによって対象薬剤の像の範囲J105を検出する。上記所定の形状とは、例えば、薬剤載置台133aに薬剤を載置して撮像した画像における薬剤の像の形状であってもよい。次に、画像処理部73は対象薬剤の像の範囲J105を中心とした所定の範囲である範囲R105を決定する。例えば、範囲R105は対象薬剤の像の範囲J105を中心として、範囲J105を所定の倍率で拡大した範囲である。上記所定の倍率は、例えば、画像データの容量の低減の程度、または、復元した画像の良否等を検証した結果から決定されてもよい。
画像処理部73は、撮像画像の対象薬剤の像の範囲を切り出して、切り出し画像を生成する。また、画像処理部73は、対象薬剤の像を中心とした所定の範囲を切り出して、切り出し領域画像を生成する。
(3)N画像であり、撮影時に第2照射部134b(リング照明)を用いて撮像された撮像画像(リング照明N画像)に対する画像処理部73による切り出し処理の一例について、図19の撮像画像D106を用いて説明する。
画像処理部73は、バー照明N画像において検出した対象薬剤の像の範囲(撮像画像に対する対象薬剤の像の範囲の相対的な位置)を参照し、リング照明N画像における対象薬剤の像の範囲の位置を特定する。詳細には、画像処理部73は、リング照明N画像に対する対象薬剤の像の範囲の相対的な位置とバー照明N画像における対象薬剤の像の範囲の相対的な位置とが同じになるように、リング照明N画像における対象薬剤の像の範囲の位置を特定する。
図19の撮像画像D106は、リング照明N画像である。図19の撮像画像D106においては、切り出しが行われる範囲である対象薬剤の像の範囲J106が示されている。
例えば、図19に示す例においては、画像処理部73は、バー照明N画像である撮像画像D104に対する対象薬剤の像の範囲J104の相対的な位置を参照し、撮像画像D106における対象薬剤の像の範囲J106の位置を特定する。
(4)V画像であり、撮影時に第2照射部134b(リング照明)を用いて撮像された撮像画像(リング照明V画像)に対する画像処理部73による切り出し処理の一例について説明する。
画像処理部73は、バー照明V画像において検出した対象薬剤の像の範囲(撮像画像における対象薬剤の像の範囲の相対的な位置)を参照し、リング照明V画像における対象薬剤の像の範囲の位置を特定する。詳細には、画像処理部73は、リング照明V画像における対象薬剤の像の範囲の相対的な位置とバー照明V画像における対象薬剤の像の範囲の相対的な位置とが同じになるように、リング照明V画像における対象薬剤の像の範囲の位置を特定する。
例えば、図19に示す例においては、画像処理部73は、バー照明V画像である撮像画像D105に対する対象薬剤の像の範囲J105の相対的な位置を参照し、リング照明V画像(図示なし)における対象薬剤の像の範囲の位置を特定する。
(5)N画像であり、撮影時に紫外光照射部134c(UV照明)を用いて撮像された撮像画像(UV照明N画像)に対する画像処理部73による切り出し処理の一例について説明する。
画像処理部73は、バー照明N画像において検出した対象薬剤の像の範囲(撮像画像に対する対象薬剤の像の範囲の相対的な位置)を参照し、UV照明N画像における対象薬剤の像の範囲の位置を特定する。詳細には、画像処理部73は、UV照明N画像における対象薬剤の像の範囲の相対的な位置とバー照明N画像における対象薬剤の像の範囲の相対的な位置とが同じになるように、UV照明N画像における対象薬剤の像の範囲の位置を特定する。
例えば、図19に示す例においては、画像処理部73は、バー照明N画像である撮像画像D104に対する対象薬剤の像の範囲J104の相対的な位置を参照し、UV照明N画像(図示なし)における対象薬剤の像の範囲の位置を特定する。
なお、撮影時にリング照明またはUV照明を用いて撮像された撮像画像に対して、画像処理部73は切り出し領域画像を生成しなくてもよい。
なお、上記所定の枚数の撮像画像に対しては、上記(1)~(5)の処理が実行されてもよい。すなわち、上記所定の枚数の撮像画像は、バー照明N画像、バー照明V画像、リング照明N画像、リング照明V画像およびUV照明N画像である。また、上述のバー照明N画像、バー照明V画像、リング照明N画像、リング照明V画像およびUV照明N画像は、図4に示す軸Ax0と軸Ax1とのなす角θを0°および180°になるように撮像機構を配置して撮像された撮像画像であってもよい。この場合、上記所定の枚数の撮像画像は、θが0°および180°になるように撮像機構を配置して撮像されたバー照明N画像、バー照明V画像、リング照明N画像、リング照明V画像およびUV照明N画像の合計10枚の撮像画像となる。一方、所定の枚数を超えて取得した分の撮像画像は、撮像角度を変更しつつ撮像されるバー照明V画像である。そのため、当該画像に対しては、上記(2)の処理が実行される。
上述の処理を行わない撮像画像のデータ容量と上述の処理を行ってシリアライズしたデータのデータ容量を比較した結果、切り出し処理を行わない撮像画像のデータ容量に対してシリアライズされたデータのデータ容量は以下のようになった。
・39錠の刻印錠剤では切り出し処理を行わない撮像画像のデータ容量の23.2%。
・39錠のプリント錠剤では切り出し処理を行わない撮像画像のデータ容量の21.5%。
・20錠のカプセルでは切り出し処理を行わない撮像画像のデータ容量の34.5%。さらに、シリアライズされたデータをzip圧縮すると、切り出し処理を行わない撮像画像のデータ容量の約10%のデータ容量になることを確認した。
本変形例を以下のように換言することができる。
本変形例に係る薬剤仕分装置1の画像処理部73は、対象薬剤の種類判別のための基準薬剤の画像を生成するために、対象薬剤の像を含む撮像画像から、対象薬剤の像の範囲(第1領域)および対象薬剤の像を含む対象薬剤を載置している薬剤載置台133aの像の範囲を切り出した切り出し画像の少なくとも1つを生成する。
上記画像処理部73は撮像画像における第1領域を示す領域情報ファイルおよび第2領域を示す領域情報ファイルの少なくとも1つを生成する。
本変形例に係る情報処理装置200は薬剤仕分装置1と通信可能に接続でき、基準薬剤の画像を生成する。情報処理装置200の取得部221は切り出し画像および当該切り出し画像に対応する領域情報ファイルを薬剤仕分装置1から受信する。また、画像生成部(生成部)222は、領域情報ファイルに基づいて、基準画像を生成する生成する。
本変形例の画像生成システム1000は薬剤仕分装置1および情報処理装置200を含む。
〔実施形態11〕
(概要)
本実施形態では、主として図20から図24を用いて、仕分カップ141の交換コストを低減する構成について説明する。
本実施形態に係る薬剤仕分装置1は、仕分カップ141における傷の形状を示す形状モデル800を生成し、生成した形状モデル800を記憶する。薬剤仕分装置1は、残薬確認等のために仕分カップ141の撮像画像から薬剤の検出を行う場合に形状モデル800を用いて、仕分カップ141における傷を薬剤として検出しないようにする。上記の構成によれば、傷のついた仕分カップ141を使い続けることができる。そのため、仕分カップ141の交換コストを低減することができる。
(薬剤仕分装置1)
本実施形態に係る薬剤仕分装置1について図20を用いて説明する。図20は本実施形態に係る薬剤仕分装置1の一部の構成の一例を示すブロック図である。なお、図20においては、薬剤仕分装置1の構成のうち本実施形態に係る仕分カップ141の形状モデル生成処理および仕分カップ141における薬剤検出処理に関わる構成のみを示している。本実施形態に係る薬剤仕分装置1は、図1に示す薬剤仕分装置1が備える構成をすべて含んでいてもよい。
(操作部31)
タッチパネル3の操作部31は、ユーザによる入力操作を受け付ける。特に、本実施形態に係る操作部31は、仕分カップ141の形状モデル800の生成を指示するユーザ入力を受付ける。また、操作部31は仕分カップ141における残薬確認を指示するユーザ入力を受付ける。残薬確認とは、薬剤仕分装置1が、仕分カップ141の撮像画像に基づき、仕分カップ141に薬剤が収容されていないか否かを判定することを指す。
(制御部60c)
本実施形態に係る制御部60cは、実施形態1にて説明した制御部60aが備えている要部構成に加えて、形状モデル生成部791c、薬剤検出部792cおよびマッチング判定部793cを備えている。
(撮像制御部63)
撮像制御部63は、操作入力部66から受信した指示に従い、第2カメラ121に、仕分カップ141の内部を撮像させる。撮像制御部63は第2カメラ121から撮像画像を取得する。操作入力部66が仕分カップ141の形状モデル800の生成を指示するユーザ入力を受付けている場合には、撮像制御部63は取得した撮像画像を形状モデル生成部791cに送信する。また、操作入力部66が仕分カップ141における残薬確認を指示するユーザ入力を受付けている場合、撮像制御部63は取得した撮像画像を薬剤検出部792cに送信する。
(操作入力部66)
操作入力部66は、操作部31におけるユーザによる入力を受付ける。本実施形態では、特に、操作入力部66は、仕分カップ141の形状モデル800の生成を指示するユーザ入力および仕分カップ141における残薬確認を指示するユーザ入力を受付ける。
仕分カップ141の形状モデル800の生成を指示するユーザ入力および仕分カップ141における残薬確認を指示するユーザ入力を受付けると、操作入力部66は撮像制御部63に第2カメラによる仕分カップ141の撮像を指示する。なお、仕分カップ141の形状モデル800の生成を指示するユーザ入力には、仕分カップ141を指定する入力が含まれていてもよい。
(表示制御部67)
表示制御部67は、薬剤検出部792cから、薬剤の像の検出結果を示す信号を受信する。表示制御部67は残薬確認画像を表示部32に表示する。例えば、残薬確認画像は、各仕分カップ141の画像を表示する共に、当該仕分カップ141に対して「残薬あり」、「残薬なし」等を表示するものであってもよい。
(形状モデル生成部791c)
形状モデル生成部791cは撮像制御部63から撮像画像を受信する。形状モデル生成部791cは、仕分カップ141の形状モデル800を撮像画像から生成する。形状モデル800の生成処理については、詳細を後述する。形状モデル生成部791cは、当該形状モデル800を対応する仕分カップ141のRFIDタグのUID(unique identification)に紐付けて、記憶部80cに記憶させる。上記形状モデル800は、傷の形状を示す形状モデルの他に、仕分カップ141における当該傷の領域を示す領域情報が含まれていてもよい。
(薬剤検出部792c)
薬剤検出部792cは撮像制御部63から撮像画像を受信する。薬剤検出部792cは、撮像画像から薬剤の像の検出を行う。薬剤検出部792cは撮像画像から薬剤の像を検出すると、当該撮像画像をマッチング判定部793cに送信する。
例えば、薬剤検出部792cは当該撮像画像を二値化した画像に変換する。薬剤検出部792は二値化した画像において白の領域を薬剤の像として特定してもよい。また、薬剤検出部792cは二値化した画像における白の領域の形状と所定の形状とのパターンマッチング等を用いて薬剤の像を特定してもよい。上記所定の形状とは、例えば、予め撮像した画像における薬剤の像の形状であってもよい。
また、薬剤検出部792cは、マッチング判定部793cからマッチング領域を示す信号を受信する。マッチング領域については、詳細を後述する。薬剤検出部792cは、検出の対象となる領域から当該信号が示すマッチング領域を除外し、薬剤の像の検出を行う。薬剤の像を検出した場合、薬剤検出部792cは対応する仕分カップ141に残薬があることを示す信号を表示制御部67に送信する。また、薬剤検出部792cは、マッチング判定部793cからマッチング領域が検出されなかったことを示す信号を受信すると、対応する仕分カップ141に残薬があることを示す信号を表示制御部67に送信する。また、マッチング領域を除外した撮像画像、または、撮像制御部63から受信した撮像画像から薬剤の像を検出しない場合、薬剤検出部792cは表示制御部67に対応する仕分カップ141に残薬がないことを示す信号を送信する。
(マッチング判定部793c)
マッチング判定部793cは薬剤検出部792cから撮像画像を受信する。マッチング判定部793cは、記憶部80cの形状モデル800と撮像画像における薬剤の像として検出された像とをマッチングし、マッチングスコアを算出する。マッチング判定部793cは当該マッチングスコアが所定の値よりも大きい値であるか否かを判別する。マッチング判定部793cは、当該マッチングスコアが所定の値よりも大きい場合、薬剤の像として検出された像の領域をマッチング領域に特定する。マッチング判定部793cはマッチング領域を示す信号を薬剤検出部792cに送信する。また、マッチング判定部793cは、当該マッチングスコアが所定の値以下の場合、マッチング領域が検出されなかったことを示す信号を薬剤検出部792cに送信する。
マッチング領域とは、上述のようにマッチングスコアが所定の値よりも大きい領域である。すなわち、マッチング領域とは、形状モデル800に示される傷の形状に類似した形状の像が撮像されている撮像画像の領域である。また、上述の所定の値(閾値)よりも大きい値は、形状モデル800に示される傷の形状と撮像画像の像との類似度が高いとみなすことができる値である。上記所定の値の具体例としては、0.75(75点)などを挙げることができる。例えば、マッチングスコアは完全一致を1(100点)とし、非類似を0(0点)としたときの値である。
(形状モデル800の生成処理の例)
図21は、本実施形態の薬剤仕分装置1による仕分カップ141の形状モデル生成処理の一例を示すフローチャートである。図21に示すように、操作入力部66は、仕分カップ141の形状モデル800の生成の指示を受付ける。(S201)。例えば、仕分カップ141から薬剤が取り除かれた後に行われる残薬確認において、ユーザが仕分カップ141に傷があると判断すると、当該ユーザは操作部31から仕分カップ141の形状モデル800の生成の指示を入力する。
続いて、撮像制御部63は、第2カメラ121から仕分カップ141の内部の撮像画像を取得する(S202)。続いて、形状モデル生成部791cは撮像画像から仕分カップ141の形状モデル800を生成する(S203)。図22は仕分カップ141の撮像画像および仕分カップ141の形状モデル800の一例を示す図である。図22に示す撮像画像D200は、第2カメラ121が撮像した仕分カップ141の内部の撮像画像の一例である。撮像画像D200には領域R20が示されており、領域R20において1つの傷が存在している。図22に示す画像D201は、領域R20の拡大画像である。図22に示す形状モデル800E1は画像D201において検出される傷に対応する形状モデル800を示している。
例えば、形状モデル800E1は画像D201から抽出される仕分カップ141の傷の形状である。なお、形状モデル800は、仕分カップ141の傷の形状の一部の形状のみを示してもよい。また、図22に示す画像D202は、他の仕分カップ141の内部の撮像画像の拡大画像の一例である。画像D202に撮像されている仕分カップ141には複数の傷が存在している。仕分カップ141の撮像画像から複数の傷が検出された場合、形状モデル生成部791cは検出された傷のそれぞれに対応する形状モデル800を生成してもよい。図22に示す形状モデル800E2から800E4は画像D202において検出された複数の傷のそれぞれに対応する形状モデル800を示している。
続いて、形状モデル生成部791cは、生成した形状モデル800を記憶部80cに記憶させる(S204)。
(残薬確認のための薬剤検出処理の例)
図23は、本実施形態の薬剤仕分装置1による残薬確認のための薬剤検出処理の一例を示すフローチャートである。図23に示すように、操作入力部66は、仕分カップ141における残薬確認の指示を受付ける(S301)。続いて、撮像制御部63は、第2カメラ121から仕分カップ141の内部の撮像画像を取得する(S302)。
続いて、薬剤検出部792cは撮像画像から薬剤の像の検出を行う(S303)。薬剤検出部792cが撮像画像から薬剤の像を検出した場合(S303でYES)、マッチング判定部793cは記憶部80cに記憶されている形状モデル800と撮像画像において薬剤として検出された像とのマッチングを行う(S304)。続いて、マッチング判定部793cはマッチングスコアが所定の値よりも大きいか否かを判定する(S305)。
図24は、仕分カップ141の撮像画像、仕分カップ141の内部の像を抽出した抽出画像、形状モデル800および抽出画像におけるマッチング領域の画像の一例を示す図である。図24に示す撮像画像D203は仕分カップ141の撮像画像の一例である。マッチング判定部793cは、仕分カップ141の撮像画像から仕分カップ141の内部の像を抽出した抽出画像を生成してもよい。図24に示す抽出画像D204は、撮像画像D203から仕分カップ141の内部の像を抽出した抽出画像である。マッチング判定部793cは当該抽出画像を撮像画像としてマッチングを行ってもよい。図24に示す形状モデル800F1は、仕分カップ141における傷の形状モデルの一例である。また、図24に示す画像D205は、抽出画像D204における形状モデル800F1に対応するマッチング領域の画像の一例である。図24に示すように、マッチング判定部793cは、抽出画像D204から、形状モデル800F1に類似した画像パターンを探索し、探索された画像パターンが形状モデル800F1にどれだけ類似しているかを示すマッチングスコアを算出する。図24では、マッチング判定部793cによりマッチングスコアが0.93と算出された例を示している。
マッチングスコアが所定の値(閾値)よりも大きいとマッチング判定部793cが判定した場合(S305でYES)、薬剤検出部792cは撮像画像における薬剤の検出を行う領域からマッチング領域を除外し(S306)、薬剤の像の検出を行う(S307)。薬剤検出部792cが薬剤の像を検出した場合(S307でYES)、表示制御部67は対応する仕分カップ141に「残薬あり」と表示した残薬確認画像を表示部32に表示し(S308)、処理は終了する。
図24に示す画像D206は、検出対象の領域からマッチング領域を除外して検出した場合における、薬剤検出部792cの薬剤の検出結果の一例を示している。図24の画像D206に示すように、薬剤検出部792cは薬剤の像J200のみを検出し、傷の像に対しては、薬剤としての検出を行わない。
なお、薬剤検出部792cが撮像画像から薬剤の像の検出しなかった場合(S303でNO)、表示制御部67は対応する仕分カップ141に「残薬なし」と表示した残薬確認画像を表示部32に表示し(S309)、処理は終了する。また、マッチングスコアが所定の値以下とマッチング判定部793cが判定した場合(S305でNO)、処理は308に続く。また、薬剤検出部792cが薬剤の像の検出しなかった場合(S307でNO)、処理は309に続く。
〔実施形態12〕
本実施形態では、図25を用いて、仕分けられた薬剤から状態の悪い薬剤のユーザによる除外を補助することができる構成について説明する。例えば、状態の悪い薬剤とは、一部が欠けている状態の薬剤、汚れている薬剤、変色している薬剤などである。
本実施形態に係る薬剤仕分装置1は、仕分けられた薬剤をユーザが目視鑑査するための画像(目視鑑査用の画像)に、薬剤毎の状態をユーザが選択できるボタンを表示させる。薬剤仕分装置1は受け付けたユーザ入力に従って、薬剤毎の状態をジャーナルおよび分包紙のうちの少なくとも一方に印字する。
上記の構成によれば、仕分けられた薬剤に状態の悪い薬剤が含まれている場合、ユーザは状態の悪い薬剤の個数を容易に把握することができる。そのため、薬剤仕分装置1は、仕分けられた薬剤から状態の悪い薬剤のユーザによる除外を補助することができる。また、仕分けられた薬剤に状態の悪い薬剤が含まれていることをユーザに認識させることができるため、状態の悪い薬剤の除外の漏れを軽減することができる。
本実施形態に係る操作部31、制御部60aおよび印刷出力部4は、実施形態1にて説明した処理に加えて以下の処理を行う。
(操作部31)
操作部31は、ユーザによる入力操作を受け付ける。特に、本実施形態に係る操作部31は、目視監査用の画像を表示するためのユーザ入力を受付ける。また、操作部31は、目視監査用の画像に表示された上記ボタンによって入力されるユーザ入力を受付ける。操作部31は、受け付けたユーザ入力を示す信号を操作入力部66に送信する。
(撮像制御部63)
撮像制御部63は、操作入力部66の指示を受信し、第2カメラ121に、仕分カップ141を撮像させる。撮像制御部63は撮像画像を取得し、表示制御部67に送信する。
(操作入力部66)
操作入力部66は、目視監査用の画像を表示するためのユーザ入力を示す信号を受信すると、撮像制御部63に仕分カップ141を第2カメラ121で撮像するように指示する。また、操作入力部66は、目視監査用の画像に表示された上記ボタンによって入力されるユーザ入力を示す信号を受信する。操作入力部66は、当該ユーザ入力を示す信号を印刷出力制御部69に送信する。
(表示制御部67)
表示制御部67は、撮像制御部63から撮像画像を受信し、当該撮像画像を用いて目視鑑査用の画像を生成し、表示部32に表示させる。目視鑑査用の画像には、「薬剤毎の状態をユーザが選択できるボタン」が含まれる。当該ボタンを介してユーザは仕分カップ141に仕分けされている薬剤毎の状態を入力できる。例えば、ユーザは、当該ボタンを用いて、薬剤の汚れの有無、薬剤の欠けの有無、薬剤の変色の有無など、薬剤の状態を選択できる。
(印刷出力制御部69)
印刷出力制御部69は、操作入力部66が受け付けたユーザ入力に従って、印刷出力部4を制御する。
(印刷出力部4)
印刷出力部4は、ユーザ入力に従って、薬剤毎の状態をジャーナルおよび分包紙のうちの少なくとも1つに印字する。
(処理例)
図25は、本実施形態に係る薬剤仕分装置の印字処理の一例を示すフローチャートである。図25に示すように、操作入力部66は、目視監査用の画像を表示するためのユーザ入力を受付ける(S401)。続いて、撮像制御部63は、第2カメラ121を制御して仕分カップ141を撮像する(S402)。続いて、表示制御部67は、「薬剤毎の状態をユーザが選択できるボタン」を含ませて目視鑑査用の画像を表示する(S403)。続いて、操作入力部66は、薬剤毎の状態について、上記ボタンに対するユーザ入力を受付ける(S404)。ユーザは、目視鑑査用の画像を視認して、各画像に示される薬剤の目視鑑査を行う。ユーザは、目視鑑査時に、薬剤に何等かの問題を発見した場合に、該当する問題に対して「有」を示す上記ボタンを選択する。また、特に問題を発見しなかった場合には、各問題に対して「無」を示す上記ボタンを選択する。この選択を受けて、操作入力部66は、上記ボタンに対するユーザ入力を受付ける。
続いて、印刷出力制御部69は、印刷出力部4を制御して、薬剤毎の状態をジャーナルに印字し(S405)、処理は終了する。例えば、ユーザによる目視監査が、仕分けられた薬剤の分包前に行われる場合には、薬剤毎の状態がジャーナル紙および分包紙の両方に印字されてもよい。また、ユーザによる目視監査が仕分けられた薬剤の分包後に行われる場合には、薬剤毎の状態がジャーナル紙のみに印字されてもよい。例えば、印字の例としては、仕分カップ141毎に「汚れ:1錠あり 欠け:2錠あり」のように、薬剤の状態と当該状態の薬剤の数とが印字されてもよい。
〔実施形態13〕
(概要)
本実施形態では、主として図26から図28を用いて、対象薬剤の種類の判別の成功の確率を高めることができ、対象薬剤の種類の判別の精度を高めることができる構成について説明する。
本実施形態に係る薬剤仕分装置1は、対象薬剤の識別情報に識別不可能な文字が含まれている場合、識別情報の文字列において識別不可能な文字を全てのパターンにマッチするワイルドカードに変換した変換文字列を生成する。薬剤仕分装置1は、ユーザ採用薬リスト810と薬剤総合データベース541とに対する当該変換文字列を用いた検索結果から、対象薬剤の種類を判定する。
上記の構成によれば、対象薬剤の識別情報に識別不可能な文字が含まれている場合、薬剤仕分装置1は、ユーザ採用薬リスト810と薬剤総合データベース541とを用いた検索結果から対象薬剤の種類を判定する。そのため、薬剤仕分装置1は対象薬剤を何れかの薬剤とする確率を高めることができる。
ここで、図26は、本実施形態に係る薬剤判別システム2000の一例を示す図である。図26に示すように、ユーザ採用薬リスト810は各薬剤仕分装置1の記憶部80dに記憶されている。ユーザ採用薬リスト810は、薬剤仕分装置1が使用される病院、病棟または薬局等で管理している薬剤に対応する基準薬剤の特徴(薬剤データ)を含むリストである。薬剤データは、基準薬剤の識別情報(例:薬剤名等の薬剤の種類を示す情報)に対応付けられている。薬剤データは、基準薬剤の特徴を含む画像データであってもよい。
また、図26に示すように、薬剤総合データベース541は、データ管理装置500の記憶部504に記憶されている。データ管理装置500は、あらゆる病院、病棟もしくは薬局等で使用され得る複数種類の薬剤に関する薬剤データを管理するものである。データ管理装置500は、薬剤仕分装置1と通信可能に接続でき、複数種類の薬剤を薬剤総合データベース541にて総合的に一元管理する。
薬剤総合データベース541で管理されている薬剤データ数は膨大であるため、ユーザ採用薬リスト810にその全てを含めることは現実的ではない。そのため、ユーザ採用薬リスト810が含む薬剤データは、薬剤総合データベースに含まれる薬剤データの中から、各薬剤仕分装置1で、または、各病院、病棟もしくは薬局等で使用されることが想定される薬剤データを抽出された薬剤データである。
(薬剤判別システム2000)
本実施形態に係る薬剤判別システム2000について、図26を用いて説明する。図26に示すように、薬剤判別システム2000は複数の薬剤仕分装置1および各薬剤仕分装置1と通信可能に接続できるデータ管理装置500を含む。薬剤仕分装置1およびデータ管理装置500は、インターネット回線、または専用VPN(Virtual Private Network)回線を介してデータの送受信を行う。なお、薬剤判別システム2000に含まれる薬剤仕分装置1は、1つであっても構わない。
(データ管理装置500)
データ管理装置500は、例えば薬剤仕分装置1の製造元で使用される装置である。データ管理装置500は、通信部501、制御部502、タッチパネル503、および記憶部504を備える。記憶部504は、薬剤総合データベース541を記憶している。通信部501は、薬剤仕分装置1とデータの送受信を行う。通信部501は、例えば、薬剤仕分装置1の通信部101から変換文字列を受信する。制御部502は、薬剤総合データベース541に対して当該変換文字列を用いて検索を行う。制御部502は、薬剤総合データベース541において検索された基準薬剤の薬剤データを通信部501を介して薬剤仕分装置1に送信する。タッチパネル503は、操作部および表示部を備える(図示せず)。例えば、タッチパネル503を介したユーザ操作によって、薬剤総合データベース541に含まれている薬剤データが更新されてもよい。
(薬剤仕分装置1)
図26に示すように、薬剤仕分装置1は、タッチパネル3、制御部60a、記憶部80dおよび通信部101を備える。
なお、図26においては、薬剤仕分装置1の構成のうち本実施形態に係る判別処理に係る構成のみを示している。本実施形態に係る薬剤仕分装置1は、図1に示す薬剤仕分装置1が備える構成をすべて含んでいてもよい。
(タッチパネル3)
タッチパネル3の操作部(図示せず)は、ユーザによる入力操作を受け付ける。特に、本実施形態に係る操作部は、ユーザ採用薬リスト810に、基準薬剤の薬剤データを加えることを指示するユーザ操作等を受付ける。
例えば、ユーザ採用薬リスト810に加えられる基準薬剤の薬剤データは、変換文字列を用いた検索において、ユーザ採用薬リスト810では検索されず、薬剤総合データベース541にて検索された基準薬剤の薬剤データなどである。例えば、基準薬剤の薬剤データを加えることを指示するユーザ操作を操作入力部66が受け付けると、図1に示す薬剤データベース更新部74はユーザ採用薬リスト810に当該基準薬剤の薬剤データを加えてもよい。また、ユーザは、薬剤仕分装置1の製造元に対して、ユーザ採用薬リスト810では検索されず、薬剤総合データベース541にて検索された基準薬剤の薬剤データをユーザ採用薬リスト810に加えるように依頼してもよい。
本実施形態に係る制御部60aは、実施形態1にて説明した機能に加えて、以下の機能を有する。
(特徴抽出部64a)
特徴抽出部64aは、対象薬剤の識別情報に対してOCR処理を行う。また、特徴抽出部64aは、OCR後の識別情報の文字列に識別不可能な文字が含まれているか否かを判定する。
また、特徴抽出部64aは、OCR後の識別情報の文字列に所定の数である第1の数以上の文字が含まれているか否かを判定する。例えば、特徴抽出部64aは、識別情報の文字列に含まれている、識別可能な文字と識別不可能な文字との合計の文字数が第1の数以上であるか否かを判定する。当該第1の数はユーザによって設定される数であってもよい。
また、特徴抽出部64aは、OCR後の識別情報の文字列に、所定の数である第2の数よりも多い識別可能な文字が含まれているか否かを判定する。例えば、特徴抽出部64aは、識別可能な文字数が識別不可能な文字数よりも多いか否かを判定してもよい。OCR後の識別情報の文字列に含まれている文字数が8である場合、識別可能な文字数が5以上であるか(4より多いか)否かを判定してもよい。
OCR後の識別情報の文字列に第1の数以上の文字が含まれており、かつ、OCR後の識別情報の文字列に第2の数よりも多い識別可能な文字が含まれている場合、特徴抽出部64aは、変換文字列を生成する。詳細には、特徴抽出部64aは、OCR後の識別情報の文字列における識別不可能な文字をワイルドカードに変換することによって変換文字列を生成する。特徴抽出部64aは生成した変換文字列を示す信号を照合部64bに送信する。
(照合部64b)
照合部64bは、受信した変換文字列とユーザ採用薬リスト810に含まれている基準薬剤の識別情報の文字列とを照合することによって、対象薬剤と同種の基準薬剤を検索する。
また、照合部64bは、通信部101を介して、データ管理装置500に変換文字列を示す信号を送信する。照合部64bは、通信部101を介してデータ管理装置500から、薬剤総合データベース541に対して変換文字列によって検索された基準薬剤の薬剤データを取得する。照合部64bは、検索結果に応じて、対象薬剤の種類を判別する。また、照合部64bは記憶部80dが記憶している判別結果情報820を更新する。判別結果情報820は、照合部64bが判別した対象薬剤の種類、判別に用いた基準薬剤の薬剤データ、対象薬剤に複数の候補があった場合の全ての候補薬剤などを含む情報である。判別結果情報820は、対象薬剤の撮像画像82に紐づけて記憶部80に記憶されもよい。
(処理例)
図27は、本実施形態の薬剤仕分装置1の判別処理の一例を示すフローチャートである。図27に示すように、特徴抽出部64aは対象薬剤の識別情報に対してOCR処理を行う(S501)。続いて、特徴抽出部64aはOCR後の識別情報の文字列に識別不可能な文字が含まれているか否かを判定する(S502)。
図28は、対象薬剤の識別情報、ユーザ採用薬リスト810における基準薬剤の薬剤データおよび薬剤総合データベース541における基準薬剤の薬剤データの一例を示す図である。図28のD301は対象薬剤のUpper(表)側の像における識別情報の一例を示している。図28のD302は対象薬剤のLower(裏)側の像における識別情報の一例を示している。図28のD301に示す例では、対象薬剤のUpper側には、上段に「ABC」、下段に「123」との識別情報が表示されている。図28のD301のC1に示すように、OCR処理後において、対象薬剤のUpper側の上段の識別情報の「C」の文字は識別不可能な文字となっている。また、図28のD301のC2に示すように、OCR処理後において、対象薬剤のUpper側の下段の「2」の文字は識別不可能な文字となっている。また、図28のD302に示す例では、対象薬剤のLower側には「20」との識別情報が表示されている。図28のD302のC3に示すように、OCR処理後において、対象薬剤のLower側の識別情報の「2」の文字は識別不可能な文字となっている。図28のD301およびD302に示す例では、C1、C2およびC3に示す文字が識別不可能な文字であるため、特徴抽出部64aはOCR後の識別情報の文字列に識別不可能な文字が含まれていると判定する。
識別情報の文字列に識別不可能な文字が含まれている場合(S502でYES)、特徴抽出部64aはOCR後の識別情報の文字列に第1の数以上の文字が含まれているか否かを判定する(S503)。例えば、図28のD301およびD302に示す例では、識別可能または識別不可能にかかわらず、Upper側に「ABC」および「123」の6文字の識別情報が表示されており、Lower側に「20」との2文字の識別情報が表示されている。すなわち、図28のD301およびD302に示す例では、合計8文字の識別情報が表示されている。上記第1の数が8以下の数(例えば、5)に設定されている場合、図28のD301およびD302に示す例では、特徴抽出部64aはOCR後の識別情報の文字列に第1の数以上の文字が含まれていると判定する。
OCR後の識別情報の文字列に第1の数以上の文字が含まれている場合(S503でYES)、特徴抽出部64aは、第2の数よりも多い識別可能な文字がOCR後の識別情報の文字列に含まれているか否かを判定する(S504)。例えば、図28のD301およびD302に示す例では、対象薬剤のUpper側の上段の「A」および「B」、下段の「1」および「3」、Lower側の「0」は識別可能な文字であり、識別情報の文字列に5文字の識別可能な文字が含まれていることになる。例えば、上記第2の数を、対象薬剤に表示されている識別情報の文字列に含まれている文字のうち識別不可能な文字の数としてもよい。この場合、図28のD301およびD302に示す例では識別不可能な文字の数は3となり、識別可能な文字の数5は識別不可能な文字の数3よりも多くなる。よって、特徴抽出部64aは、第2の数(識別不可能な文字の数)よりも多い識別可能な文字がOCR後の識別情報の文字列に含まれていると判定する。
第2の数よりも多い識別可能な文字がOCR後の識別情報の文字列に含まれている場合(S504でYES)、特徴抽出部64aはOCR後の識別情報の文字列における識別不可能な文字をワイルドカードに変換し(S505)、変換文字列を生成する。例えば、図28のD301およびD302に示す例では、特徴抽出部64aは以下のように変換文字列を生成してもよい。
はじめに特徴抽出部64aは区切り文字(「スペース」、「:」)で識別情報の文字列を表示領域毎に分割してもよい。表示領域とは、Upper側の上段、Upper側の下段、Lower側等である。図28のD301およびD302に示す例では、特徴抽出部64aは「AB× 1×3:×0」(×は識別不可能な文字)を生成する。次に、特徴抽出部64aは識別不可能な文字をワイルドカード(*)に変換する。また、特徴抽出部64aは表示領域毎の文字列の先頭と末尾とにワイルドカード(*)を付加する。すなわち、Upper側の上段の文字列は「*AB**」となり、Upper側の下段の文字列は「*1*3*」となり、Lower側の文字列は「**0*」となる。なお、ワイルドカード(*)は任意の0個以上の文字列を示すものである。
なお、文字列の先頭と末尾とにワイルドカード(*)を付加する処理は、当該文字列の先頭よりも前または末尾よりも後ろに特徴抽出部64aが文字として認識できていない文字がある場合に備えた処理である。当該処理により、当該文字列の先頭よりも前または末尾よりも後ろに特徴抽出部64aが文字として認識できていない文字がある場合に、基準薬剤の検索の処理を適切に行うことができるようになる。
続いて、照合部64bは、ユーザ採用薬リスト810を用いて対象薬剤と同種の基準薬剤を検索する(S506)。図28のD303は、ユーザ採用薬リスト810を用いて検索された基準薬剤の薬剤データの一例を示している。図28のD303に示すように、当該基準薬剤(採用薬品MBマスタ)は、Upper側の上段(Upper1)に「ABC」、Upper側の下段(Upper2)に「123」の識別情報が表示されている。また、当該基準薬剤は、Lower側に「30」の識別情報が表示されている。本例においては、ユーザ採用薬リスト810を用いて検索された採用薬品Bマスタは、対象薬剤と異なる種類の薬剤である。
続いて、照合部64bは薬剤総合データベース541を用いた検索結果を取得する(S507)。図28のD304は、薬剤総合データベース541を用いて検索された基準薬剤の薬剤データの一例を示している。図28のD304に示すように、当該基準薬剤(薬品MAマスタ)は、Upper側の上段(Upper1)に「ABC」、Upper側の下段(Upper2)に「123」の識別情報が表示されている。また、当該基準薬剤は、Lower側に「20」の識別情報が表示されている。本例においては、薬剤総合データベース541を用いて検索された薬品Aは、対象薬剤と同じ種類の薬剤である。
続いて、照合部64bは、検索された基準薬剤があるか否かを判定する(S508)。詳細には、照合部64bは、ユーザ採用薬リスト810を用いた検索および薬剤総合データベース541を用いた検索の何れかにおいて、対象薬剤と同種の基準薬剤が検索されたか否かを判定する。
検索された基準薬剤がある場合(S508でYES)、照合部64bは検索された基準薬剤が複数であるか否かを判定する(S509)。例えば、照合部64bは、以下の場合に検索された基準薬剤が複数であると判定する。
(1)ユーザ採用薬リスト810を用いた検索において1つの基準薬剤が検索され、かつ、薬剤総合データベース541を用いた検索において1つの基準薬剤が検索された場合。(2)ユーザ採用薬リスト810を用いた検索、および、薬剤総合データベース541を用いた検索の少なくとも一方で複数の基準薬剤が検索された場合。
検索された基準薬剤が複数である場合(S509でYES)、照合部64bは対象薬剤の種類を複数の候補の薬剤のうちの1つに判別する(S510)。例えば、ユーザ採用薬リスト810を用いた検索および薬剤総合データベース541を用いた検索の両方にて基準薬剤が検索された場合、照合部64bはユーザ採用薬リスト810を用いた検索において検索された基準薬剤を対象薬剤の種類として判別してもよい。また、ユーザ採用薬リスト810および薬剤総合データベース541に含まれる基準薬剤には、判別の優先度を示す判別優先度が設定されていてもよい。照合部64bは当該判別優先度に基づいて、対象薬剤の種類を判別してもよい。続いて、照合部64bは検索された基準薬剤である複数の候補の薬剤すべてを判別結果情報820として記憶部80dに記憶させ(S511)、処理は終了する。
なお、識別情報の文字列に識別不可能な文字が含まれていない場合(S502でNO)、処理は終了する。例えば、識別情報の文字列における識別不可能な文字をワイルドカードに変換する処理を行わず、実施形態1にて説明した判別処理が行われてもよい。
また、OCR後の識別情報の文字列に第1の数以上の文字が含まれていない場合(S503でNO)、照合部64bは対象薬剤を推定薬剤と判定し(S513)、処理は終了する。また、第2の数よりも多い識別可能な文字がOCR後の識別情報の文字列に含まれていない場合(S504でNO)、処理はS513に続く。また、検索された基準薬剤がない場合(S508でNO)に、処理はS513に続く。
また、検索された基準薬剤が複数でない(単数である)場合(S509でNO)、照合部64bは対象薬剤の種類を検索された基準薬剤に判別し(S512)、処理は終了する。
例えば、薬剤仕分装置1の上述の判別処理が終了した後に、操作部31を介した目視監査用の画像を表示するためのユーザ入力を操作入力部66が受信した場合は、以下の処理が行われる。表示制御部67は検索された基準薬剤が複数ある対象薬剤について警告を示す表示画像を表示部32に表示させる。当該目視監査用の画像には、複数の候補があることを示す警告、複数の候補の薬剤の薬剤データ等が含まれる。図28に示す例では、対象薬剤の候補の薬剤として採用薬品MBマスタおよび薬品MAマスタの薬剤データが表示画像に含まれることになる。
また、ユーザは、この表示画像を確認することにより、種類を判別した薬剤の薬剤データがユーザ採用薬リスト810に含まれてない場合に、タッチパネル3の操作部31から、ユーザ採用薬リスト810に、当該薬剤データをユーザ採用薬リスト810に加える指示を入力する。操作入力部66が当該指示を受け付けると、薬剤データベース更新部74はユーザ採用薬リスト810に当該基準薬剤の薬剤データを加える。
〔実施形態14〕
(概要)
薬剤仕分装置1は、上述したように、第1収容部11に収容された薬剤を、種類毎に仕分けることが可能である。第1収容部11に収容される薬剤としては、返品薬および持参薬が挙げられる。本実施形態では、主として、薬剤仕分装置1が持参薬を仕分けることを想定した第1収容部11Aの構成例、薬剤仕分装置1が持参薬を仕分けるときの処理例、および、薬剤仕分装置1が持参薬を仕分ける場合に表示可能な表示画像(表示画面)例について説明する。持参薬は、ある医療機関において患者に一旦処方された薬剤(採用薬)であって、その後、当該患者が入院等のために別の医療機関に持参した、当該患者が服用中の薬剤である。
なお、本実施形態では、患者には複数日数服用分の薬剤が処方されており、1日毎に複数回の服用時間が設定されているものとする。各日の同一服用時間に服用される薬剤の種類は同一であるものとする。複数の服用日のうちの特定の1日を、「所定の服用日」と称する。所定の服用日は、例えば服用開始日であるが、それ以外の特定の1日であってもよい。
(持参薬の仕分けに有効な第1収容部の例)
図29は、第1収容部11Aの一例を示す図である。図29に示す第1収容部11Aは、図2に示す第1収容部11とは異なり、薬剤仕分装置1が持参薬を効率良く仕分けることを可能とする内部構造を有している。第1収容部11Aは、主として持参薬を仕分ける場合に有効に使用できるが、返品薬を仕分ける場合に使用されてもよい。
図29の例では、第1収容部11Aは、容積が略同一の4つの収容部111~114を有する。4つの収容部111~114は、それぞれ更に4分割されている。収容部111は、3つの小収容部111a~111cおよび1つの中収容部111dを有する。収容部112は、3つの小収容部112a~112cおよび1つの中収容部112dを有する。収容部113は、3つの小収容部113a~113cおよび1つの中収容部113dを有する。収容部114は、3つの小収容部114a~114cおよび1つの中収容部114dを有する。
第1収容部11Aに持参薬を収容する場合、ユーザは持参薬を第1持参薬および第2持参薬に分類して収容する。第1持参薬とは、所定の服用日(所定の服用時期)における複数の服用時間のそれぞれにおいて、ある患者PAが服用するものとしてある医療機関から患者PAに処方された薬剤であって、その後に当該医療機関とは別の医療機関に持参された持参薬である。第2持参薬とは、ある医療機関から患者PAに処方された薬剤であって、その後に当該医療機関とは別の医療機関に持参された持参薬のうち、第1持参薬以外の残余の持参薬である。収容部111において、小収容部111a~111cのそれぞれは、患者PAの第1持参薬を収容するものとして機能する。中収容部111dは、患者PAの第2持参薬を収容するものとして機能する。例えば、持参薬が各日において3回服用する薬剤として処方されている場合、初日に服用する3回分の薬剤が第1持参薬となり、2日目以降に服用する薬剤が第2持参薬となる。
小収容部111a~111cに収容される第1持参薬の数は、中収容部111dに収容される第2持参薬の数以下となるため、小収容部111a~111cの容積は、中収容部111dの容積に比べ小さい。小収容部および中収容部の数、並びにその容積を鑑み、図29の例では、収容部111の外側の領域に、周方向に沿って小収容部111a~111cが配置されており、収容部111の残部領域(内側の領域)に中収容部111dが配置されている。収容部112~114についても、収容部111と同様の機能および構成を有する。
収容部111~114にはそれぞれ、例えば、互いに異なる患者PA~PDの第1持参薬および第2持参薬が収容されてよい。この場合、第1収容部11Aには、一度に最大4人分まで持参薬を収容できる。但しこの場合、所定の服用日における服用時間が3回以下(例:朝、昼、晩の少なくとも何れか)に設定された患者PA~PDの持参薬が、収容部111~114のそれぞれに収容されることとなる。ある患者の所定の服用日における服用時間が4回以上に設定されている場合には、当該患者の持参薬の収容箇所として、収容部111~114のうち、2以上の収容部が用いられる。なお、第2持参薬については、2以上の収容部の中収容部のうち、少なくとも1つの中収容部が用いられればよい。上記服用時間が4回以上に設定されている場合、第1収容部11Aには、一度に最大3人分まで持参薬を収容できる。
例えば、ある患者の所定の服用日における服用時間が4回~6回に設定されている場合には、当該患者の持参薬の収容箇所として、2つの収容部(例:収容部111および112)が用いられる。例えば、当該患者の所定の服用日における服用時間が6回に設定されている場合、第1持参薬の収容箇所として、小収容部111a~111cおよび112a~112cが用いられる。一方、第2持参薬の収容箇所としては、中収容部111dおよび/または112dが用いられる。
また、収容部111~114のそれぞれに、インジケータ111e~114eが配されている。インジケータ111e~114eは、収容部111~114のそれぞれを識別するための標識として機能する。インジケータ111e~114eは、互いに異なる色を有する。具体的には、インジケータ111e~114eは、それぞれの色が付された領域であってよい。例えばインジケータ111eの色を赤、インジケータ112eの色を青、インジケータ113eの色を黄、インジケータ114eの色を緑とすることができるがこれに限らない。また、インジケータ111e~114eは、互いに区別可能であれば、必ずしも互いに異なる色を有する必要はなく、例えば互いに異なる形状または模様を有していてもよい。
インジケータ111eは、小収容部111a~111cと中収容部111dとの境界部分の2箇所に配される。インジケータ112eは、小収容部112a~112cと中収容部112dとの境界部分の2箇所に配される。インジケータ113eは、小収容部113a~113cと中収容部113dとの境界部分の2箇所に配される。インジケータ114eは、小収容部114a~114cと中収容部114dとの境界部分の2箇所に配される。ただし、インジケータ111e~114eの位置は、収容部111~114を識別する上で不都合がなければ、上記の例に限らない。
(持参薬の仕分処理例)
本実施形態の薬剤仕分装置1では、返品薬を自動で仕分ける通常仕分けモード(返品薬仕分モード)と、持参薬を自動で仕分ける持参薬仕分けモードと、を設定可能である。
通常仕分けモードに設定された場合の薬剤仕分装置1の処理および動作については上述したとおりである。すなわち、通常仕分モードでは、薬剤仕分装置1は、第1収容部11Aに収容された複数種類の薬剤を1つずつ取り出し、取り出した薬剤の画像に基づき当該薬剤の種類を判別する。薬剤仕分装置1は、その判別結果に基づき、第2収容部14、待機トレイ15、及び回収トレイ16の何れかに薬剤を搬送する。通常仕分モードの場合、ユーザは、仕分け対象の薬剤を任意の小収容部および/または中収容部に収容してよい。
持参薬仕分けモードに設定された場合、ユーザは、上述したとおり、第1持参薬および第2持参薬を分類して小収容部および/または中収容部に収容する。制御部60aは、第2持参薬よりも先に第1持参薬の仕分けを行う。このとき、収容部111~114から持参薬を取出す順番と、仕分カップ141に持参薬を収容する順番と、は予め設定されていてよい。収容部111~114から持参薬を取出す順番は、例えば収容部111、112、113および114の順に設定されている。また、仕分カップ141に持参薬を収容する順番は、例えば仕分カップ141が第1行~第7行という行およびA列~F列という列を有して配置されている場合、第1行のA列~F列、第2行のA列~F列、・・・といった順に設定されている。例えば、収容部111に収容された患者PAの持参薬が5種類、収容部112に収容された患者PBの持参薬が5種類である場合を考える。この場合、制御部60aは、患者PAの持参薬を、第1行のA列~E列に配置された仕分カップ141に収容した後、患者PBの持参薬を、第1行のF列、第2行のA列~D列に収容する。すなわち、制御部60aは、患者ごとに、かつ薬剤の種類ごとに、仕分カップ141に予め設定された順番に沿って持参薬を収容する。
また、本実施形態の薬剤仕分装置1における判別部64は、例えば以下の2つの方法の何れかにより、第2持参薬の種類を判別するための参照データを決定する機能を有する。判別部64は、決定した参照データを記憶部80に記憶する。
(方法1)判別部64は、第1持参薬を撮像した画像から抽出した第1持参薬の少なくとも1つの特徴(例:上述した大きさ、形状、又は代表色)に基づく情報を示す参照データを決定する。判別部64は、例えば、照合部64bによる、第1持参薬の少なくとも1つの特徴と薬剤データベースとの照合により取得した、当該第1持参薬の薬剤データとして管理されている複数の特徴を、参照データとして決定する。この場合、照合部64bは、上記第1持参薬の複数の特徴を、第2持参薬の少なくとも1つの特徴の対比対象とすることができる。
(方法2)判別部64は、第1持参薬の少なくとも1つの特徴を、参照データとして決定する。判別部64は、例えば、第1持参薬の大きさ、形状および代表色を、参照データとして決定する。
制御部60aは、第1持参薬の仕分けが終了した後、第2持参薬の仕分けを行う。このとき、制御部60aは、参照データを使用して、第1持参薬の特徴に基づき第2持参薬を仕分けることができればよい。そのため、第1持参薬の種類が精度良く判別又は絞込まれてなくても、同一の種類とみなされる第1持参薬および第2持参薬が同一の仕分カップ141に収容されればよい。上記方法1では、第1持参薬の特徴を薬剤データベースと照合することにより、第1持参薬の種類を精度良く判別又は絞込めるが、薬剤データベースで管理する薬剤データ数は膨大であるため、その分時間を要する。上記方法2により判別部64が第1持参薬の特徴を参照データとして決定することにより、判別部64の処理時間(参照データの作成時間)を短縮できる。
照合部64bは、同一の小収容部に複数の第1持参薬が含まれる場合、個々の第1持参薬の参照データを照合して、当該参照データ同士が同一とみなせるか否かを判定する。照合部64bは、照合対象となる2つの第1持参薬の少なくとも1つの特徴の一致度が所定値以上である場合に、上記参照データ同士が同一とみなしてよい。一致度が所定値以上であるか否かを判定する特徴の数、および所定値は、実験等により設定されてよい。また、照合部64bは、第2持参薬の少なくとも1つの特徴と参照データとの対比においても同様に処理してよい。
また、照合部64bは、第2持参薬を撮像した画像から抽出した第2持参薬の少なくとも1つの特徴を、判別部64が決定した参照データと照合する第1照合部として機能する。照合部64bは、少なくとも第2持参薬については、第2持参薬の特徴を薬剤データベースと照合しない。また、参照データは、第1持参薬の数しか記憶部80に記憶されていない。そのため、第2持参薬の特徴を、薬剤データベースで管理される全ての薬剤データと照合する場合に比べ、その照合時間を短縮できる。また、参照データに含まれる第1持参薬の特徴を絞ることにより(例:第1持参薬の大きさ、形状および代表色)、上記照合時間を更に短縮できる。
また、照合部64bは、上記方法1により判別部64が参照データを決定する場合、第1持参薬の少なくとも1つの特徴を薬剤データベースと照合することにより、第1持参薬の種類を絞込む第2照合部として機能する。この場合、照合部64bは、第1持参薬の種類を精度良く判別又は絞込むことができ、ひいては第2持参薬の種類を精度良く判別又は絞込むことができる。
なお、照合部64bは、上記第1照合部および上記第2照合部の両方の機能を有するものとして説明するが、制御部60aは、上記第1照合部及および上記第2照合部を別機能として備えていても構わない。
(画面の説明)
図30は、薬剤の仕分結果を表示可能な初期画像(初期画面)の一例を示す図である。表示制御部67は、通常の状態では初期画像を表示部32に表示する。図30に示す初期画像には、薬剤仕分装置1の動作に関するメニューを表示するためのボタンB11が含まれる。ユーザがボタンB11を操作すると、表示制御部67は、薬剤仕分装置1の仕分けモードを切り替えるためのサブメニューを表示するためのボタンB12を含むメニューを表示する。ユーザがボタンB12を操作すると、表示制御部67は、仕分けモードを通常仕分けモードに設定するためのボタンB13と、仕分けモードを持参薬仕分けモードに設定するためのボタンB14と、を含むサブメニューを表示する。ユーザがボタンB14を操作すると、制御部60aは、仕分けモードを持参薬仕分けモードに設定する。
図31は、持参薬仕分けモードに設定されたときに、ユーザが第1収容部11Aへの持参薬の収容方法を設定するための設定画像(設定画面)の一例を示す図である。表示制御部67は、制御部60aが仕分けモードを持参薬仕分けモードに設定した場合に、表示部32に表示する画像を初期画像から設定画像へ変更する。図31に示す設定画像は、患者情報の入力を受付ける入力領域PIRを含んでいる。ユーザは、入力領域PIRにおいて、患者名、性別、年齢、および診療科といった患者情報を入力する。制御部60aは、入力された患者情報を記憶部80に記憶する。
図31に示す設定画像は、持参薬を収容する収容部を選択するためのボタンB21をさらに含む。ボタンB21は、インジケータ111e~114eのそれぞれの色に対応する領域を含む。ユーザは、ボタンB21を操作することで、操作した領域の色に対応するインジケータを有する収容部を、持参薬を収容する収容部として選択できる。
図31に示す設定画像は、持参薬を収容する別の収容部を選択するためのボタンB22をさらに含む。上述したとおり、ある患者の所定の服用日における服用時間が4回以上に設定されている場合には、当該患者の持参薬の収容箇所として、収容部111~114のうち、2以上の収容部が用いられる。ユーザは、ボタンB22を操作することで、操作した領域の色に対応するインジケータを有する収容部を、持参薬を収容する2つめの収容部として選択できる。
ボタンB22は、ボタンB21と同様の、インジケータ111e~114eのそれぞれの色に対応する領域に加えて、収容部の選択をクリアする領域を含む。2つめの収容部の選択が不要である場合には、ユーザは、ボタンB22の、持参薬を収容する収容部をクリアする領域を操作すればよい。
以下では、ボタンB21により収容部111が選択され、ボタンB22により収容部112が選択されているものとして説明する。
図31に示す設定画像は、小収容部111a~111cおよび112a~112cのそれぞれに対応するボタンB3をさらに含む。ボタンB3は、小収容部111a~111cおよび112a~112cのそれぞれに収容する持参薬の用法をユーザが設定するためのボタンである。いずれかのボタンB3を操作すると、表示制御部67は、当該ボタンB3に対応する小収容部に収容する持参薬の用法を選択するサブメニュー(不図示)を表示する。サブメニューでは、ユーザは、例えば「朝」、「昼」、「夜」、「毎」、「起床時」、「寝る前」、「食前」、「食間」、「食後」、「食直前」、および「食直後」といった用法を選択可能である。サブメニューに適切な用法が存在しない場合(例えば「痛い時」)、ユーザは、用法をテキストで直接入力することもできる。ただし、制御部60aは、サブメニュー表示を行わず、全ての用法についてテキストでの入力を受付けてもよい。
図31に示す設定画像は、収容部111を示す画像IA、および収容部112をしめす画像IBをさらに含んでいる。換言すれば、表示制御部67は、ユーザがボタンB21およびB22を操作して選択した収容部111および112のそれぞれに対応する画像IAおよびIBを、設定画像に含める。画像IAは、インジケータ111eに対応する画像IAeを含んでいる。画像IBは、インジケータ112eに対応する画像IBeを含んでいる。画像IAeおよびIBeを参照することで、ユーザは、選択した収容部が収容部111および112であることを確認できる。
画像IAは、収容部111の小収容部111a~111cおよび中収容部111dのそれぞれに対応する画像IAa~IAdを含む。また、画像IAは、小収容部111a~111cのそれぞれに収容されるべき持参薬の用法を示す画像IAfをさらに含む。同様に、画像IBは、収容部112の小収容部112a~112cおよび中収容部112dのそれぞれに対応する画像IBa~IBdを含む。また、画像IBは、小収容部112a~112cのそれぞれに収容されるべき持参薬の用法を示す画像IBfをさらに含む。
表示制御部67は、画像IAfおよびIBfに、ユーザがボタンB3を操作して選択した、小収容部111a~111cおよび112a~112cのそれぞれに収容される持参薬の用法を反映させる。ユーザは、画像IAfおよびIBfを参照して、小収容部111a~111cおよび112a~112cに、第1持参薬を投入する。また、ユーザは、中収容部111dおよび112dに第2持参薬を投入する。
図31に示す設定画像は、持参薬を持参した患者についての患者情報等を追加するためのボタンB41をさらに含む。ボタンB41を操作することで、新たな患者の患者情報等を設定する設定画像を表示するためのタブがボタンB41の隣に追加される。ユーザは、タブを選択することで、患者ごとに、患者情報を登録するとともに、当該患者が持参した持参薬をいずれの収容部に収容するか、およびいずれの小収容部にいずれの用法の第1持参薬を収容するかを設定できる。
図31に示す設定画像は、患者情報等を削除するためのボタンB42をさらに含む。ある患者の持参薬の仕分けが不要になった場合には、ユーザはボタンB42を操作することで当該患者の患者情報等を削除する。制御部60aは、ユーザによるボタンB42の操作を受け付けた場合に、対応する患者の患者情報等を記憶部80から削除する。
図31に示す設定画像は、持参薬の仕分けを開始するためのボタンB5をさらに含む。ユーザは、第1収容部11Aへの持参薬の投入が完了した後、ボタンB5を操作して薬剤仕分装置1に持参薬の仕分けを開始させる。なお、図30に示すように、ボタンB5については初期画像にも含まれている。
一方、図30に示した設定画像においてユーザがボタンB13を操作すると、制御部60aは、仕分モードを通常仕分けモードに設定する。上述したとおり、通常仕分けモードにおいては、患者ごとに第1持参薬および第2持参薬を分類せず、任意の小収容部および/または中収容部に持参薬または返品薬を収容してよい。この場合には、表示制御部67は、表示部32に表示する画像を初期画像から設定画像へ変更しない。ユーザは、仕分けの対象とする薬剤を第1収容部11へ投入した後、初期画像に含まれているボタンB5を操作する。制御部60aは、ボタンB5が操作されると仕分けを開始する。
図32は、持参薬仕分けモードに設定されたときの、持参薬の仕分状況を表示するための仕分画像の一例を示す図である。表示制御部67は、制御部60aによる持参薬の仕分けの開始後、表示部32に表示する画像を初期画像から仕分画像へ変更する。表示制御部67は、制御部60aによる持参薬の仕分けの進行に応じて、仕分画像を更新する。図32に示す仕分画像は、持参薬の仕分状況を示す画像ICを含む。画像ICは、第2収容部14の仕分カップ141に対応する領域ごとに、収容している持参薬の数を示す画像を含む。
表示制御部67は、仕分カップ141に対応する領域の色を、当該仕分カップ141に仕分けられた持参薬が収容されていた収容部のインジケータの色に対応させる。図32に示した例では、表示制御部67は、第1行のA~D列の色を収容部111のインジケータ111eに対応させている。また、表示制御部67は、第1行のEおよびF列の色を収容部112のインジケータ112eに対応させている。また、表示制御部67は、第2行のC~E列の色を収容部113のインジケータ113eに対応させている。また、表示制御部67は、第2行のF列および第3行のA列を収容部114のインジケータ114eに対応させている。
また、画像ICは、第2収容部14の仕分カップ141ごとに、収容している持参薬についての目視監査が完了しているか否かを示す画像を含む。図32に示した例では、いずれの仕分カップ141においても目視監査が完了していない。このため、表示制御部67は、それぞれの仕分カップ141に対応する領域に「目視未」の文字列を表示している。
画像ICは、第2収容部14の仕分カップ141ごとに、収容している持参薬の種類を仕分の時点で判別できた場合には、当該種類を示す画像を含む。図32に示した例では、表示制御部67は、第1行のA列およびC列、第2行のE列、並びに第3行のA列において、当該種類を、上述した「目視未」の文字列の下側に、複数の「*」で示している。また、画像ICは、第2収容部14の仕分カップ141ごとに、収容している持参薬の種類を仕分の時点で判別できなかった場合には、当該仕分カップ141に収容されている持参薬の種類が未判別な仮仕分けの状態であることを示す画像を含む。図32に示した例では、表示制御部67は、種類未判別の持参薬を収容する仕分カップ141に対応する領域において、種類を示す文字列の代わりに、「仮仕分け」を表示している。仮仕分けの状態の持参薬の種類については、ユーザが目視監査で判別して薬剤仕分装置1に当該種類を入力することができる。
図32に示す仕分画像は、仕分けられた持参薬の分包を開始するためのボタンB6をさらに含む。ユーザは、持参薬の仕分けおよび目視監査が完了した後、ボタンB6を操作して薬剤仕分装置1に持参薬の分包を開始させる。ユーザがボタンB6を操作すると、印刷出力制御部69は、分包する持参薬に関する薬剤データを表わすジャーナルを印字するように印刷出力部4を制御する。また、分包制御部71は、各仕分カップ141に仕分けられた持参薬を分包するように分包機構6を制御する。
以上のとおり、薬剤仕分装置1においては、表示制御部67が表示部32に表示する画像を参照して、持参薬を投入すべき収容部を容易に把握できる。したがって、誤った収容部に薬剤を投入する可能性を低減できる。また、薬剤仕分装置1により薬剤の仕分けおよび分包を行うことで、人件費を低減し、経済生産性を向上させることができる。これにより、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献できる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
薬剤仕分装置1、情報処理装置200及びデータ管理装置500は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。