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JP7651577B2 - 活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物 - Google Patents
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JP7651577B2 - 活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物 Download PDF

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Description

本発明は、紙類、塩化ビニル系重合体やエチレン-酢酸ビニル系共重合体等の樹脂からなるシート等の基材、特に、ダンボールシート等の紙類等に対して印刷するのに適した活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物、及びそれを用いて得られる印刷物に関する。
特許文献1に記載のように、光硬化型インクジェット用インクの硬化時において、硬化しわの発生防止を課題とすることは公知である。
また、アミン変性オリゴマーと、アルコキシ基含有モノマーを含有するインクジェット用インク組成物も、特許文献2に記載されるように公知である。しかしながらこのようなインク組成物は、本発明におけるCやDの要件等を満たさない。
さらに、環境保全に関する意識の高まりと共に日常的に使用する物品等に対して、その材料を見直すことにより、廃棄物がなるべく出ないことの必要性も注目されている。
国際公開第2007/074768号 国際公開第2017/073654号
本発明が解決する課題は、粘度が低く、かつ硬化後に塗膜に臭気がなく、硬化性に優れ、タック性がなく、硬化塗膜は折り曲げ耐性、耐擦過性及び耐水性に優れるという効果を有する活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意研究した結果、特定の組成とすることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
1.下記(A)~(E)の要件を満たす活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物。
(A)アミン変性オリゴマーの含有量が、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中1.0~20.0質量%
(B)アルコキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーを、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中2.0~20.0質量%含有
(C)炭素数6~20のアルキル基を有する(メタ)アクリレートモノマーを、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中2.0~25.0質量%含有
(D)1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、3-メチル-1,5-ペンタンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、1,10-デカンジオールジアクリレート、プロポキシ化(2)ネオペンチルグリコールジアクリレート及びヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレートからなる群から選択される少なくとも1種を、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中、30.0~60.0質量%含有
(E)光重合開始剤として、エトキシ(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイドを活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク中3.0~15.0質量%と、オリゴ(2-ヒドロキシ-2-メチル-1-(4-(1-メチルビニル)フェニル)プロパノン)及び/又は2-ヒドロキシ-1-{4-〔4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオニル)フェノキシ〕フェニル}-2-メチルプロパノンを活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中2.0~10.0質量%含有し、
光重合開始剤の合計含有量が、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中6.0~25.0質量%含有
2.前記(B)のアルコキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーの少なくとも一部が、多官能(メタ)アクリレートモノマーであり、この多官能(メタ)アクリレートモノマーは、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中、5.0~20.0質量%含有する1記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物。
3.炭素数6~20のアルキル基を有する(メタ)アクリレートモノマーの一種が、ラウリルアクリレート及び/又はステアリルアクリレートである1又は2記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物。
4.炭素数10~20のアルキル基を有する(メタ)アクリレートモノマーの一つが、植物由来の化合物を用いて合成したラウリルアクリレートである1~3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物。
5.1,10-デカンジオールジアクリレートが、植物由来の化合物を用いて合成したものである1~4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物。
6.(H)着色剤を含む、1~5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物は、粘度が低く、かつ硬化後に塗膜に臭気がなく、硬化性に優れ、タック性がなく、硬化塗膜は折り曲げ耐性、耐擦過性及び耐水性に優れるという効果を発揮できる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物は、上記A~Eの要件を満たすものであり、以下に順に説明する。
<要件A>
要件Aとしては、アミン変性オリゴマーの含有量が、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中1.0~20.0質量%である。なかでも、分子内に2個の光重合性官能基と2個のアミノ基とを有するアクリル化アミン化合物が好ましい。
ここで、分子内に2個の光重合性官能基と2個のアミノ基とを有するアクリル化アミン化合物は限定されるものではない。一例を挙げると、アクリル化アミン化合物における光重合性官能基は、可視光または紫外線や電子線等の電離放射線を含む不可視光により重合反応し、分子間に架橋結合を形成し得る官能基が挙げられる。また、光重合性官能基は、光照射により直接活性化して光重合反応する狭義の光重合性官能基、光重合性官能基と光重合開始剤とを共存させて光照射した時に光重合開始剤から発生した活性種の作用により重合反応が開始、促進される広義の光重合性官能基のいずれも含まれる。
光重合性官能基は、エチレン性二重結合等の光ラジカル重合反応性を有するもの、エポキシ基等の環状エーテル基等の光カチオン重合及び光アニオン重合反応性を有するもの等である。これらの中でも、光重合性官能基は、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合であることが好ましく、(メタ)アクリロイル基であることがより好ましい。
分子内に2個の光重合性官能基と2個のアミノ基とを有するアクリル化アミン化合物は、2個の光重合性官能基が共に(メタ)アクリロイル基であり、また、アミン価が130~142KOHmg/gであることが好ましい。なお、このアミン価は固形分1gあたりのアミン価を意味し、0.1Nの塩酸水溶液を用い、電位差滴定法(たとえば、COMTITE(AUTO TITRATOR COM-900、BURET B-900、TITSTATIONK-900)、平沼産業(株)製)によって測定した後、水酸化カリウムの当量に換算した値である。
分子内に2個の光重合性官能基と2個のアミノ基とを有するアクリル化アミン化合物は、2官能(メタ)アクリレートとアミン化合物とを反応させて得られるアクリル化アミン化合物であることが好ましい。
2官能(メタ)アクリレートは、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、チオビスフェノールのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、臭素化ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート等のビスフェノールアルキレンオキシド付加物ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのジ(メタ)アクリレート等である。これらの中でも、2官能(メタ)アクリレートは、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートであることが好ましい。
アミン化合物は、ベンジルアミン、フェネチルアミン、エチルアミン、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、n-ブチルアミン、イソブチルアミン、n-ペンチルアミン、イソペンチルアミン、n-ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、n-ヘプチルアミン、n-オクチルアミン、2-エチルヘキシルアミン、n-ノニルアミン、n-デシルアミン、n-ドデシルアミン、n-テトラデシルアミン、n-ヘキサデシルアミン、n-オクタデシルアミン等の単官能アミン化合物、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、1,6-ヘキサメチレンジアミン、1,8-オクタメチレンジアミン、1,12-ドデカメチレンジアミン、o-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、o-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、m-キシリレンジアミン、メンタンジアミン、ビス(4-アミノ-3-メチルシクロヘキシル)メタン、イソフォロンジアミン、1,3-ジアミノシクロヘキサン、スピロアセタール系ジアミン等の多官能アミン化合物等である。また、アミン化合物は、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン等の高分子量タイプの多官能アミン化合物であってもよい。
上記分子内に2個の光重合性官能基と2個のアミノ基とを有するアクリル化アミン化合物は、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートとアミン化合物とを反応させて得られる化合物であることが好ましい。具体的には、分子内に2個の活性エネルギー線重合性官能基及び2個のアミノ基を有するアクリル化アミン化合物のオリゴマーであるCN371、CN373、CN383、CN386(サートマー社製)等のアクリル化アミン化合物である。さらに、EB7100(EBECRYL 7100、サイテック社製)、Agi008(DSM社製)等も使用できる。
活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中の、アミン変性オリゴマーの含有量は、1.0質量%以上であり、好ましくは3.0質量%以上であり、より好ましくは4.0質量%以上であり、さらに好ましくは5.0質量%以上である。
また、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中の、アミン変性オリゴマーの含有量は、20.0質量%以下であり、好ましくは15.0質量%以下であり、より好ましくは12.0質量%以下、もっとも好ましくは9.0質量%以下である。
アミン変性オリゴマーの含有量が1.0質量%未満である場合には、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物は、硬化性が劣る傾向がある。一方、含有量が20.0質量%を超える場合には、インク組成物は、保存安定性及び吐出安定性が低下する傾向がある。
また、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中の全重合性成分に対する、アミン変性オリゴマーの含有量は、好ましくは2.0質量%以上であり、より好ましくは3.0質量%以上であり、さらに好ましくは4.0質量%以上である。
また、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中の全重合性成分に対する、アミン変性オリゴマーの含有量は、好ましくは16.0質量%以下であり、より好ましくは10.0質量%以下であり、さらに好ましくは8.0質量%以下である。
<要件B>
要件Bとしては、アルコキシ基含有(メタ)アクリレートモノマーを、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物の全重合性成分中2.0~20.0質量%含有することである。
アルコキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーは特に限定されない。一例を挙げると、(メタ)アクリレートモノマーは、臭気の少ない各種単官能(メタ)アクリレートモノマー、2官能(メタ)アクリレートモノマー、3官能(メタ)アクリレートモノマー、4官能以上の多官能アクリレートモノマー等である。環境面を考慮して、バイオマス由来のアルコキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーを使用できる。
具体的には、2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、2-メトキシブチル(メタ)アクリレート、2-(2-エトキシエトキシ)エチルアクリレート、3-メトキシブチル(メタ)アクリレート、2-ブトキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、2-ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール-モノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール構造含有単官能アルコキシ基含有(メタ)アクリレートが挙げられ、
さらにエトキシ化(3)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化(2)ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化(2)ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能のアルコキシ基含有(メタ)アクリレートを採用することもできる。
要件Bであるアルコキシ基含有(メタ)アクリレートとして、上記したアルコキシ基含有多官能(メタ)アクリレートを、B要件中、30~100質量%含有することが好ましい。アルコキシ基含有多官能(メタ)アクリレートがこの範囲であると耐摩擦性に優れる。
活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中のアルコキシ基含有(メタ)アクリレートモノマーの含有量は、好ましくは5.0質量%以上であり、より好ましくは10.0質量%以上である。
また、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中の、アルコキシ基含有(メタ)アクリレートモノマーの含有量は、好ましくは18.0質量%以下であり、より好ましくは16.0質量%以下であり、さらに好ましくは14.0質量%以下である。
アルコキシ基含有(メタ)アクリレートモノマーの含有量が、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中の2.0質量%未満であると、耐折り曲げ性に劣ることになり、20.0質量%を超えると、耐水性に劣ることになる。
また、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物の全重合性成分中の、アルコキシ基含有(メタ)アクリレートモノマーの含有量は、好ましくは6.0質量%以上であり、より好ましくは10.0質量%以上であり、さらに好ましくは12.0質量%以上である。また、20.0質量%以下が好ましく、さらに好ましくは18.0質量%以下、より好ましくは16.0質量%以下である。
<要件C>
要件Cとしては、炭素数6~20のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中に2.0~25.0質量%含有することである。炭素数6~20のアルキル基は直鎖、分岐及び脂環構造のいずれの構造も有することができる。
ここで、炭素数6~20のアルキル基含有(メタ)アクリレートは単官能の(メタ)アクリレートである。
その例として、
トリデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソテトラデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。好ましくは、ステアリルアクリレート及びラウリルアクリレートである。
活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中の炭素数6~20のアルキル基含有(メタ)アクリレートの含有量は、2.0質量%以上であり、好ましくは5.0質量%以上であり、より好ましくは7.0質量%以上である。
また、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中の、炭素数6~20のアルキル基含有(メタ)アクリレートの含有量は、25.0質量%以下であり、好ましくは18.0質量%以下であり、より好ましくは15.0質量%以下である。
炭素数6~20のアルキル基含有(メタ)アクリレートの含有量が、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中の2.0質量%未満であると、耐折り曲げ性が劣ることになり、25.0質量%を超えると耐摩擦性が劣ることになる。
活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物の全重合性成分中の、炭素数6~20のアルキル基含有(メタ)アクリレートの含有量は、好ましくは7.0質量%以上であり、より好ましくは9.0質量%以上であり、さらに好ましくは10.0質量%以上である。また、25.0質量%以下が好ましく、より好ましくは22.0質量%以下、さらに好ましくは18.0質量%以下である。
この炭素数6~20のアルキル基含有(メタ)アクリレートの原料の一つは、(メタ)アクリル酸であり、他方の原料は、炭素数6~20のアルコールである。そして、このアルコールは例えば植物由来の原料から得ることができ、再生可能な炭素を有するものである。この植物由来の原料としては、パーム油やパーム核油、ヤシ油等の植物原料である。
炭素数6~20のアルキル基は比較的炭素数が多いので、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中これを原料とした(メタ)アクリレートをより多く使用するほど、組成物全体中のバイオマス由来の炭素を多く使用できる効果がある。
<要件D>
要件Dとしては、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、3-メチル-1,5-ペンタンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、1,10-デカンジオールジアクリレート、プロポキシ化(2)ネオペンチルグリコールジアクリレート及びヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレートからなる群から選択される少なくとも1種を使用することである。要件Dの化合物の合計含有量は、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中に30.0~60.0質量%含有することである。
なお、要件Dの合計量が30.0質量%未満であると耐摩擦性が劣り、60.0質量を超える場合は耐折り曲げ性が劣る。
なお、これらの化合物の原料として植物由来のものを採用できる。
<要件E>
要件Eとしては、光重合開始剤として、エトキシ(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイドを活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク中3.0~15.0質量%と、オリゴ(2-ヒドロキシ-2-メチル-1-(4-(1-メチルビニル)フェニル)プロパノン)及び/又は2-ヒドロキシ-1-{4-〔4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオニル)フェノキシ〕フェニル}-2-メチルプロパノンを活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク中2.0~10.0質量%含有し、かつ、光重合開始剤の合計含有量が、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク中6.0~25.0質量%含有することである。
要件Eにて使用する光重合開始剤の含有量について一例を挙げると、光源として紫外線(UV)、紫外線(発光ダイオード(LED))を用いる場合は、光重合開始剤の含有量は、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中、6.0質量%以上であることが好ましく、8.0質量%以上であることがより好ましい。また、光重合開始剤の含有量は、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中、25.0質量%以下であることが好ましく、15.0質量%以下であることがより好ましい。光重合開始剤の含有量が上記範囲内であることにより、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物は、充分な硬化性、内部硬化性及び低コストとなり得る。
本発明の効果を毀損しない範囲で、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中に、上記以外の光重合開始剤を含有させることができる。なお活性エネルギー線として電子線を使用する際には、光重合開始剤を含有させても良く、または含有させなくても良い。
使用できる光重合開始剤は例えば下記のものが挙げられる。
アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤である、ビス-2,6-ジメトキシベンゾイル-2,4,4-トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンジル-ジフェニルフォスフィンオキサイド(TPO)、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド等
α-ヒドロキシケトン系重合開始剤である、2-ヒドロキシ-1-{4-〔4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル〕-フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン(Irgacure127)、2-ヒドロキシ-4’-ヒドロキシエトキシ-2-メチルプロピオフェノン(Irgacure2959)、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(Irgacure184)、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等
その他、ベンゾフェノン系化合物(4,4’-ジエチルアミノベンゾフェノン等)及びチオキサントン系化合物(2,4-ジエチルチオキサントン)、2-メチル-1-(4-メチルチオ)フェニル-2-モルフォリノプロパン-1-オン、4’-(メチルチオ)-α-モルホリノ-α-メチルプロピオフェノン、チオフェニル系化合物(4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルスルフィド)、1-クロロ-4-プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン)、2,2-ジメチル-2-ヒドロキシアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(モルホリノフェニル)-ブタン-1-オン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルサルファイド、エチルミヒラーズケトン、ポリマータイプの開始剤(Omnipol TP、Omnipol BP)、1-〔4-(4-ベンゾイルフェニルサルファニル)フェニル〕-2-メチル-2-(4-メチルフェニルスルホニル)プロパン-1-オン(ESACURE1001M)である。
このような光重合開始剤は市販されており、たとえばIrgacure907、Irgacure369、Irgacure184、Irgacure379、Irgacure819、TPO等の商品名で入手することができる。複数の光重合開始剤は、併用されてもよい。
(増感剤)
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物には、さらに、発光ダイオード(LED)を光源とした紫外線に対する硬化性を促進する等のために、400nm以上の主に紫外線の波長域で光吸収特性を有し、その範囲の波長の光により硬化反応の増感機能が発現する光増感剤(化合物)を重合開始剤と共に使用できる。なお、上記「400nm以上の波長の光により増感機能が発現する」とは、400nm以上の波長域で光吸収特性を有することをいう。このような増感剤を用いることで、本実施形態のインク組成物は、LED硬化性を促進され得る。
そのような増感剤としては、アントラセン系増感剤、チオキサントン系増感剤等で、好ましくは、チオキサントン系増感剤である。これらは単独又は2種以上を併用できる。
具体的には、9,10-ジブトキシアントラセン、9,10-ジエトキシアントラセン、9,10-ジプロポキシアントラセン、9,10-ビス(2-エチルヘキシルオキシ)アントラセン等のアントラセン系増感剤、2,4-ジエチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、4-イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系増感剤を挙げることができる。市販品の代表例としては、アントラセン系増感剤では、DBA、DEA(川崎化成工業社製)、チオキサントン系増感剤では、DETX、ITX、CPTX(LAMBSON社製)、Omnipol TX(IGM社製)等が例示できる。
増感剤の含有量は、好ましくは活性エネルギー線重合性成分の総質量に対して0~8.0質量%である。8.0質量%を超えても効果の向上が見られず、過剰添加となり好ましくない。
なお、増感剤として、チオキサントン系増感剤を使用した場合は、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物を黄色に変色させる傾向があるため、顔料等に基づく色(本来の色相)より黄味がかった色相になるので、色毎に、チオキサントン系増感剤の含有量を適宜決めることが好ましい。
具体的には、色味の変化の影響を受けやすいホワイトインク組成物及びクリアーインク組成物では、増感剤として、チオキサントン化合物は含まないようにすることが好ましい。また、マゼンタインク組成物、シアンインク組成物では、色相の変化が問題となるので、色相に問題が生じない範囲で使用することが好ましい。また、ブラックインク組成物、及びイエローインク組成物は、変色があっても色相に影響しないこと、活性エネルギー線重合性が他の色相より乏しいことから、増感剤として、チオキサントン系化合物を併用することが好ましい。
(要件G)
採用しても良い要件Gとしては、水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーの含有量が、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中の全重合性成分中に0~25.0質量%含有することである。
白インク以外の場合は、水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーの含有量が、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中の全重合性成分中に、好ましくは5.0~25.0質量%、より好ましくは7.0~25.0質量%含有させることができるが、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中に水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーを含有しても良くしなくても良い。
白色インクの場合は、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中に水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーを含有しないことが好ましいが、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中に水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーを含有させても良い。
水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーとしては、下記のモノマーから1種以上を使用することができる。
2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、1,4-シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレートなどのグリコールモノ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミド、EO(エチレンオキサイド)変性コハク酸(メタ)アクリレート等、
また、臭気の少ない(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル等の水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーであることが好ましい。
<要件H>
採用しても良い要件Hとして、ビニルモノマーを含有させることができる。ビニルモノマーは、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中の全重合性成分中に1.0~20.0質量%含有させることができる。ビニルモノマーを含有させることにより、段ボールシート等に印刷し、かつ、段ボールシート等が折り曲げられた場合、折り曲げ耐性がより良好となる。
但し、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中にビニルモノマーを含有しても良くしなくても良い。
ビニルモノマーは特に限定されない。一例を挙げると、ビニルモノマーは、エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、1,4-シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等である。
これらの中でも、ビニルモノマーは、臭気の少ないトリエチレングリコールジビニルエーテル等であることが好ましい。
<その他の重合性化合物>
本発明において、上記の重合性成分以外に、性能が低下しない範囲で、臭気の少ない範囲でその他の重合性化合物を含有させることができる。
なお下記の化合物の記載のうち、ポリオール部分の前の(ポリ)は、モノ-又はジ-以上のポリオールの縮合体を意味する。
ベンジルメタアクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、
その他に、アクリロイルモルフォリン、アクリロニトリル、アクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、スチレン、(メタ)アクリル酸、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、アルコキシ化テトラヒドロフルフリルアクリレート、ジメチロール-トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びそのエチレンオキサイド変性物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート)
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5-プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7-ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4-ジメチル-2,4-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオ-ルジ(メタ)アクリレート、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12-ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2-ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,14-テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2-テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,16-ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2-ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、2-メチル-2,4-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、3-メチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールオクタンジ(メタ)アクリレート、2-エチル-1,3-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2-メチル-1,8-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
((ポリ)グリセリンポリ(メタ)アクリレート)
グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、((ポリ)トリメチロールプロパンポリ(メタ)アクリレート)
トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、
((ポリ)ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート)
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びそのエチレンオキサイド変性物、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びそのエチレンオキサイド変性物、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート及びそのエチレンオキサイド変性物、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、
(その他の多価(メタ)アクリレート)
上記に包含されない多価アクリレートとして以下のものを使用できる。
ペンタエリスリトールテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールオクタンテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリアルキレンオキシドヘプタ(メタ)アクリレート等の4官能以上のモノマー等、
ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート等
なお、アクリル酸2-(2-ビニロキシエトキシ)エチルや2-(アリルオキシメチル)アクリル酸メチル、アミド基含有モノマーは含有してもしなくても良い。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物の性能が低下しない範囲内で、上記アクリル系樹脂以外の樹脂、例えば、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル系樹脂及びエチレン-酢酸ビニル系樹脂、スチレン-アクリル系樹脂、スチレン-マレイン酸系樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、石油樹脂、クマロンインデン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、フェノール樹脂、ケトン樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ブチラール樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂等を併用することも可能である。
(要件F)
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物に含有される着色剤としては、従来から活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物に使用されている公知の顔料、染料を使用でき、有機着色顔料及び無機着色顔料等の顔料であることが好ましい。本実施形態のインク組成物は、(I)成分として着色剤を好適に含む。
着色剤を含有させることにより、インク組成物は、各色のインク組成物を作製することができる。
有機着色顔料は、染料レーキ顔料、アゾ系、ベンゾイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジコ系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、ニトロ系、ニトロソ系、アンスラキノン系、フラバンスロン系、キノフタロン系、ピランスロン系、インダンスロン系の顔料等である。
無機着色顔料は、酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、カドミウムイエロー、コバルトブルー、群青、紺青、鉄黒、酸化クロムグリーン、カーボンブラック、黒鉛等の有色顔料(白色、黒色等の無彩色の着色顔料も含める)、及び、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、タルク等の体質顔料等である。
本発明のインク組成物の代表的な色相ごとの着色顔料の具体例は、以下のとおりである。イエロー顔料は、C.I.Pigment Yellow 1、2、3、12、13、14、16、17、42、73、74、75、81、83、87、93、95、97、98、108、109、114、120、128、129、138、139、150、151、155、166、180、184、185、213等であり、C.I.Pigment Yellow 150、155、180、213等であることが好ましい。
マゼンタ顔料は、C.I.Pigment Red 5、7、12、19、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57、57:1、63:1、101、102、112、122、123、144、146、149、168、177、178、179、180、184、185、190、202、209、224、242、254、255、270、C.I.Pigment Violet 19等であり、C.I.Pigment Red 122、202、C.I.Pigment Violet 19等であることが好ましい。
シアン顔料は、C.I.Pigment Blue 1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、18、22、27、29、60等であり、C.I.Pigment Blue 15:4等であることが好ましい。
ブラック顔料は、カーボンブラック(C.I.Pigment Black 7)等である。
ホワイト顔料は、酸化チタン、酸化アルミニウム等であり、アルミナ、シリカ等の種々の材料で表面処理された酸化チタン等であることが好ましい。
着色剤の含有量は、インク組成物中、1質量%以上であることが好ましい。また、着色剤の含有量は、インク組成物中、20質量%以下であることが好ましい。着色剤の含有量が上記範囲内であることにより、インク組成物は、得られる印刷物の画像品質が適切となり、かつ、粘度特性が優れる。
(顔料分散剤)
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物が顔料を有する際に含有しても良い顔料分散剤としては、イオン性または非イオン性の界面活性剤や、アニオン性、カチオン性またはノニオン性の高分子化合物等である。
中でも高分子化合物であるものが好ましく、例えば、特開2004-083872号公報、国際公開WO2003/076527号公報、国際公開WO2004/000950号公報に記載されているカルボジイミド系化合物、塩基性官能基含有共重合物であるアジスパーPB821、822(味の素ファインテクノ社製)(酸価及びアミン価が共に10~20mgKOH/g)、ソルスパース56000(ルーブリゾール社製)、ソルスパース32000(ルーブリゾール社製)、ソルスパース39000(ルーブリゾール社製)、DISPERBYK(ビックケミー・ジャパン社製)等が好ましい。これら顔料分散剤は1種または2種以上を混合して使用できる。
中でもアミン価が10~40mgKOH/gの塩基性官能基含有共重合物が好ましい。
なお、上記顔料分散剤は、顔料の種類、使用する有機溶剤の種類に応じて適宜選択して使用する。
(有機溶剤)
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物は、全ての液体成分が硬化反応されて固化するいわゆる無溶剤型でも良く、印刷後の塗膜を乾燥して溶媒を除去したのちに硬化させる溶剤型でも良い。但し、溶媒として水を使用しない。
以下本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物に有機溶剤を含有させた場合について記載する。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物に含有しても良い有機溶剤は、プロピレンカーボネート、ジエチレングリコールジアルキルエーテル及びジプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート等である。
ジエチレングリコールジアルキルエーテルとしてはジエチレングリコールエチルメチルエーテル及び/又はジエチレングリコールジエチルエーテルを使用することが好ましく、さらに別のジエチレングリコールジアルキルエーテルを併用することができる。
ジプロピレングリコールアルキルエーテルアセテートとしては、好ましくは炭素数6以下のアルキル基であるもの、より好ましくは炭素数3以下のアルキル基であるもの、さらに好ましくは炭素数2以下のアルキル基であるものを採用できる。
また、乾燥性の調整及びモタリング発生防止性をさらに向上させるために、ジエチレングリコールジアルキルエーテル以外に、引火点50~150℃のアルキレングリコール誘導体を併用することができる。
このような引火点50~150℃のアルキレングリコール誘導体としては、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等の(ポリ)エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、テトラプロピレングリコールジエチルエーテル、テトラプロピレングリコールジメチルエーテル等の(ポリ)プロピレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)プロピレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等の(ポリ)プロピレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル等の(ポリ)エチレングリコールモノアルキルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の(ポリ)エチレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジアセテート等の(ポリ)エチレングリコールジエステル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等の(ポリ)エチレングリコールモノエーテルモノエステル等が例示できる。
引火点50~150℃のアルキレングリコール誘導体の内で、まず、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルが挙げられる。
また、溶媒全体の引火点を大きく変更しない範囲において、引火点が50~150℃の範囲内ではない、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等を併用しても良い。
(その他成分)
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物には、必要に応じて、界面活性剤、可塑剤、重合禁止剤、表面調整剤、紫外線防止剤、光安定化剤、酸化防止剤等の種々の添加剤を使用することができる。
(活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物の粘度)
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物は、25℃における粘度が好ましくは30.0mPa・s以下である。30.0mPa・sを超えるとインクジェット印刷用ノズルからのインク組成物の吐出が困難になる可能性がある。
なお、その粘度は、E型粘度計(商品名:RE100L型粘度計、東機産業社製)を用いて、25℃、20rpmの条件で測定した粘度である。
(活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物の製造)
次に、これらの材料を用いて本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物を製造する方法について説明する。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物は、例えば、湿式サーキュレーションミル、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、DCPミル、アジテータ、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー(マイクロフルイダイザー、ナノマイザー、アルティマイザー、ジーナスPY、DeBEE2000等)、パールミル等の分散機を使用して分散混合し、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物の粘度が2~10mPa・sとなるように調整することによって得ることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中における全有機溶剤の含有量は、インク組成物全量から、各固形分、必要により使用するその他の添加剤の合計量を差し引いた量であるが、インク粘度が前記範囲内になるように適宜変更するのが好ましい。
このようにして得られた本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物は、印刷用紙やダンボール用紙等の紙基材に、インクジェット用プリンターを用いて使用できる。
(印刷物の製造方法)
次に、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物を用いて印刷物を製造する方法について説明する。
この製造方法は、上記した活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物を、インクジェット方式にて基材に印刷する工程を含む。
基材は特に限定されない。一例を挙げると、基材は、各樹樹脂基材、紙、カプセル、ジェル、金属箔、ガラス、木材、布等の基材、特に、段ボールシート等の紙類である。本実施形態のインク組成物は、基材に印刷された後に、基材が折り曲げられる場合であっても、優れた折り曲げ耐性を示す。そのため、インク組成物は、基材が段ボールシート等の折り曲げられる用途に使用される基材である場合に、特に好適に使用される。
基材がCライナー、Kライナー等の段ボールシートである場合、インク組成物は、段ボールシートに対して直接付与してもよく、段ボールシートにプレコート層(プライマー層)を設けたり、コロナ放電処理等を施したりした後に、付与してもよい。すなわち、近年、環境に配慮するために、段ボールシートは、古紙や再生紙等が利用される場合がある。段ボールシートとしてKライナーを使用する場合は、表面の凹凸が粗く、色合いが不鮮明であり、印字した際にインクの浸透性が高い。そのため、段ボールシートにインク組成物が印字されると、下地であるライナー原紙の茶色が印刷品質の低下の原因となりやすい。
特に、印刷部分に下地の色が発現すると、インクジェット画像がくすんで見え、印刷物の見栄えが損なわれ得る。このような段ボールシートに対し、上記凹凸等を解消するために、プレコート層が適宜設けられる。
プレコート層は、段ボールシートを構成するライナー原紙の白色度や色味等を調整し、下地の白色度を高めること等を目的として設けられる。プレコート層は、顔料および接着剤を含むプレコート剤を塗布することにより形成され得る。
顔料は特に限定されない。一例を挙げると、顔料は、二酸化チタン(アナターゼ、ルチル)のほか、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、無定形シリカ、クレー等の体質顔料が挙げられる。また、白色顔料の含有量はプレコート剤100質量部中20~85質量部が好ましく、より好ましくは20~80質量部である。
段ボールのプレコート層に使用されるバインダー樹脂は、水性樹脂であることが好ましい。水性樹脂は、天然樹脂、合成樹脂等であることが好ましく、澱粉誘導体、カゼイン、シェラック、ポリビニルアルコール誘導体、アクリル系およびマレイン酸系樹脂等がより好ましい。より具体的には、水性樹脂は、アクリル酸あるいはメタクリル酸とそのアルキルエステル、あるいはスチレン等を主なモノマー成分として共重合した水性アクリル系樹脂、水性スチレン-アクリル樹脂、水性スチレン-マレイン酸樹脂、水性スチレン-アクリル酸-マレイン酸樹脂、水性ポリウレタン樹脂、水性ポリエステル樹脂等が好適に用いられる。バインダー樹脂の含有量は、プレコート剤100質量部中1~25質量部が好ましく、1~15質量部がより好ましい。
プレコート層(プライマー層)で使用できる水性媒体は、水または水と水混和性溶剤との混合物が挙げられる。水混和性溶剤は、低級アルコール類、多価アルコール類、およびそれらのアルキルエーテルまたはアルキルエステル類等である。具体的には、水混和性溶剤は、メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類、エチレングリコール、プルピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等である。
プレコート層には、上記に示した成分以外に、必要に応じて造膜剤、顔料分散剤または顔料分散樹脂、ブロッキング防止剤、湿潤剤、粘度調整剤、pH調整剤、消泡剤、一般の界面活性剤等の種々の添加剤を適宜選択して使用することができる。
これら各種材料を使用してプレコート剤を製造する方法は特に限定されない。一例を挙げると、プレコート剤を製造する方法は、白色顔料、水性バインダー樹脂、水、必要に応じて水混和性溶剤、および顔料分散剤または顔料分散樹脂を混合して混練し、さらに、添加剤、水、必要に応じて水混和性溶剤、および所定の材料の残りを添加、混合する方法が一般的である。
なお、プレコート剤は、上記の各成分を必要量混合し、ホモミキサー、ラボミキサー等の高速撹拌機や、3本ロールミルやビーズミル等の分散機にて混合、分散することにより容易に得ることが出来る。
プライマー層が設けられる場合、プライマー層の厚み(プレコート剤の塗布量)は特に限定されない。プライマー層は、固形分塗布量が0.1~5g/m2の範囲にあることが好ましい。プライマー層の厚み(プレコート剤の塗布量)が上記範囲内であることにより、段ボールシートは、白色度や色味が適切に調整されやすい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物を印字、硬化する方法として、具体的には、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物をインクジェットヘッドにより基材に吐出した後、基材に着弾した本発明のインク組成物の塗膜を光で露光し硬化させる方法が挙げられる。
例えば、基材への吐出(画像の印字)は、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物をインクジェット記録用プリンターの低粘度対応のプリンタヘッドに供給し、基材に対して塗膜の膜厚が、例えば、1~60μmとなるように該インク組成物をプリンタヘッドから吐出することにより行うことができる。また、光での露光、硬化(画像の硬化)は、画像として基材に塗布された本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物の塗膜に活性エネルギー線を照射することにより行うことができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物を印字するインクジェット記録方式用プリンター装置としては、従来から使用されているインクジェット記録方式用プリンター装置が利用できる。なお、コンティニュアスタイプのインクジェット記録方式用プリンター装置を用いる場合は、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物にさらに導電性付与剤を加え電導度の調節をする。
上記塗膜の硬化における活性エネルギー線源としては、紫外線(UVランプ)、紫外線(発光ダイオード(LED))、電子線、可視光線等を挙げることができる。具体的には装置として、例えば、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、水銀キセノンランプ、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、キセノンランプ、パルス発光キセノンランプ、重水素ランプ、蛍光灯、Nd-YAG3倍波レーザー、He-Cdレーザー、窒素レーザー、Xe-Clエキシマレーザー、Xe-Fエキシマレーザー、半導体励起固体レーザー、LEDランプ等からなる群より選ばれる1種以上を用いることができる。環境面から好ましくは発光ピーク波長が350~420nmの範囲の紫外線を発生する発光ダイオード(LED)である。
なお、発光ダイオード(LED)を光源とした紫外線とは、「発光ピーク波長が350~420nmの範囲である紫外線を発生する、発光ダイオードから照射される光」とする。
なお印刷時のインク組成物の温度としては20~26℃程度の室温でも良く、その他の温度でも良い。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。
以下の実施例、比較例で使用した材料は次の通りである。表中の顔料、分散剤、樹脂、溶剤及び合計に関する欄の数値の単位は「質量%」である。
(顔料)
P.B.15:4 : ピグメントブルー15:4
酸化チタン
CN371(Sartomer社製)(アミン変性オリゴマー)
EOTMPTA:エトキシトリメチロールプロパントリアクリレート(アルコキシ基含有光重合性化合物)
HDDA:1,6-ヘキサンジオールジアクリレート
LA:ラウリルアクリレート
STA:ステアリルアクリレート
4HBA:4-ヒドロキシブチルアクリレート
(光重合開始剤)
TPO:2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド
Irgacure819:ビス(2,4,6-トリメチルべンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド
TPOL:エトキシ(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド
Esacure ONE:オリゴ{2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパノン}
KIP160:2-ヒドロキシ-1-{4-〔4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオニル)フェノキシ〕フェニル}-2-メチルプロパノン
(増感剤)
DETX:ジエチルチオキサントン(Lambson社製)
TX1 : Omnipol TX(IGM社製)
(重合禁止剤)
UV-5
(表面調整剤)
BYK-331:シリコン系界面活性剤
(顔料分散剤)
PB822(味の素ファインテクノ社製)
(実施例1~12、比較例1~8)
<活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物の製造>
表1の配合に従って実施例及び比較例の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物を得た。
<段ボール基材>
Kライナー、Cライナー
<プレコート剤>
平均粒子径0.05μmの炭酸カルシウム45質量部、酸価170mgKOH/gのスチレンマレイン酸樹脂(固形分25%)25質量部、水の30質量部をビーズミルで分散させ炭酸カルシウムの45%スラリーを得た。炭酸カルシウムの45%スラリーの80質量部、酸価170mgKOH/gのスチレン-マレイン酸樹脂(固形分25%)20質量部を混合撹拌し、プレコート剤を得た。
<Kライナーへのプレコート剤の塗布>
上記で調整したプレコート剤を、0.1mmメアバーを用いて、塗布量が約4g/m2の塗布量となるようにKライナーに塗布を行った。次いで、プレコート剤塗布面の乾燥を、熱風乾燥により間行った。
<評価方法及び評価基準>
表1に記載の評価基材は以下の通りである。
(粘度)
実施例及び比較例で得られた活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物をE型粘度計(商品名:RE100L型粘度計、東機産業社製)を使用して、温度25℃、ローター回転速度20rpmの条件で、粘度を測定した。
(塗膜臭気)
塗膜大きさが8cm×12cmになるように、基材上に塗膜を形成・硬化させたのち、基材を24cm×34cmのチャック袋に入れ、一時間後袋内の臭気を確認。10人に嗅いでもらい以下5段階で評価。表は10人の平均値を小数点以下四捨五入で表示
5:無臭
4:低臭
3:中臭
2:強臭
1:激臭
(硬化性)
25℃の雰囲気温度下に、インクジェット記録装置と、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物インク組成物とを24時間置き、インクジェット記録装置及び活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物の温度を25℃とした。その後、25℃で、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物を用いてプレコートを塗布したKライナー、Cライナー上に、連続的に印刷(印字)した後、フォセオン・テクノロジー社製UV-LED光ランプにて、ランプとインクの塗布面との距離2cm下で、UV積算光量180mJ/cmで硬化させた。得られた硬化性塗膜を綿棒でこすり、下記評価基準に従ってその取られ具合により硬化性を評価した。
○:取られがなかった。
△:わずかに取られがあった。
×:取られがあった。
(タック性)
25℃の雰囲気温度下に、低粘度インク用のインクジェットノズルを備えたインクジェット印刷(記録)装置と、各インク組成物とを24時間置き、インクジェット印刷装置及び各インク組成物の温度を25℃とした。その後25℃で、各インク組成物を用いてPVC80(塩化ビニル樹脂シート(12cm×18cm)、リンテック社製)上に、連続的に印刷(印字)した後、フォセオン・テクノロジー社製UV-LED光ランプにて、ランプとインクの塗布面との距離2cm下で、UV積算光量180J/m2で硬化させた。この塗膜表面を指触し、その後の塗膜の状態を目視で確認することにより、タック性を評価した。
○:塗膜に指紋が付着しない。
△:塗膜に僅かに指紋が付着する。
×:塗膜に指紋が付着する。
(折り曲げ耐性)
プレコートを塗布したKライナー、Cライナー上にインク組成物を印字し、印字した表面が外側を向くように(Kライナー、Cライナーの印字した面ではない裏面どうしが対向するように)90度折り曲げ、下記評価基準に沿って評価した。
○:折り曲げた際に、塗膜に罫線割れや細かなクラックが生じなかった。
△:折り曲げた際に、細かなクラックが生じた。
×:折り曲げた際に、罫線割れを生じた。
(耐擦過性)
硬化性の評価において得られた硬化膜について、学振型堅牢度試験機((株)大栄科学精器製作所製)を用いて、水に浸した晒し布で500g×200回塗膜を擦ったときの、プレコートを塗布したKライナー、Cライナーからの硬化膜の取られ具合を目視で観察し、以下の評価基準にしたがって評価した。
○:硬化膜の取られが無かった。
△:硬化膜の表面に傷があった。
×:硬化膜が取られ、シートがみえた。
(耐水性)
硬化性の評価において得られた硬化膜について、学振型堅牢度試験機((株)大栄科学精器製作所製)を用いて、水に浸した晒し布で500g×30回塗膜を擦ったときの、プレコートを塗布したKライナー、Cライナーからの硬化膜の取られ具合を目視で観察し、以下の評価基準にしたがって評価した。
○:硬化膜の取られが無かった。
△:硬化膜の表面に傷があった。
×:硬化膜が取られ、シートがみえた。
本発明に沿った例である各実施例によれば、インク組成物の粘度が低く、塗膜は臭気を有さず、硬化性に優れ、硬化した塗膜はタック性がなく、耐折り曲げ性、耐摩擦性及び耐水性にも優れる活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物を得ることができた。
これに対して、ESACURE ONEとKIP160を含有しない比較例1によると、塗膜臭気を有し、硬化性、タック性、一部基材への密着性、耐擦過性及び耐水性に劣り、同じくESACURE ONEとKIP160を含有せず、Irgacure819とTPOLの合計含有量が多い比較例2によると、タック性及び耐擦過性に劣っていた。
また、TPOLの合計含有量が少ない比較例3によれば、 塗膜臭気を有し、硬化性、タック性、耐擦過性及び耐水性に劣っており、アミン変性オリゴマーを含有しない比較例4によれば、塗膜臭気を有し、硬化性、タック性、折り曲げ耐性及び耐擦過性に劣っており、要件Dの化合物の含有量が少ない比較例5によれば、塗膜臭気を有し、硬化性、タック性、耐擦過性及び耐水性に劣っていた。
さらに、要件Cの化合物を含有せず、炭素数6~20のアルキル基を有する(メタ)アクリレート モノマーを含有しない比較例6によれば、折り曲げ耐性に劣っていおり、要件Dの成分を過剰に含有する比較例7によれば、塗膜臭気を有し、硬化性、タック性、折り曲げ耐性及び耐擦過性に劣っており、さらに、要件Cの化合物を過剰に含有する比較例8によれば、塗膜臭気を有し、硬化性、タック性及び耐擦過性に劣っていた。

Claims (6)

  1. 下記A~Eの要件を満たす活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物:
    (A)アミン変性オリゴマーの含有量が、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中1.0~20.0質量%、
    (B)アルコキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーを、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中2.0~20.0質量%含有、
    (C)炭素数6~20のアルキル基を有する(メタ)アクリレートモノマー(ただし、アルコキシ基を有する場合を除く)を、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中2.0~25.0質量%含有、
    (D)1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、3-メチル-1,5-ペンタンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、1,10-デカンジオールジアクリレート、プロポキシ化(2)ネオペンチルグリコールジアクリレート及びヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレートからなる群から選択される少なくとも1種を、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中、30.0~60.0質量%含有、
    (E)光重合開始剤として、エトキシ(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイドを活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中3.0~15.0質量%と、
    オリゴ(2-ヒドロキシ-2-メチル-1-(4-(1-メチルビニル)フェニル)プロパノン)及び/又は2-ヒドロキシ-1-{4-〔4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオニル)フェノキシ〕フェニル}-2-メチルプロパノンを活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中2.0~10.0質量%含有し、
    光重合開始剤の合計含有量が、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク中6.0~25.0質量%含有。
  2. 前記(B)のアルコキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーの少なくとも一部が、多官能(メタ)アクリレートモノマーであり、この多官能(メタ)アクリレートモノマーは、活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物中、5.0~20.0質量%含有する請求項1記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物。
  3. 前記(C)の炭素数6~20のアルキル基を有する(メタ)アクリレートモノマーの一種が、ラウリルアクリレート及び/又はステアリルアクリレートである請求項1又は2記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物。
  4. 前記(C)の炭素数~20のアルキル基を有する(メタ)アクリレートモノマーの一つが、植物由来の化合物を用いて合成したラウリルアクリレートである請求項1~3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物。
  5. 1,10-デカンジオールジアクリレートが、植物由来の化合物を用いて合成したものである請求項1~4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物。
  6. (F)着色剤を含む、請求項1~5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物。
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