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JP7654639B2 - 改善された熱特性を有するポリマーブレンド - Google Patents
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JP7654639B2 - 改善された熱特性を有するポリマーブレンド - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、2019年8月29日に出願された、米国仮特許出願第62/893,364号に対する優先権を主張する。
本開示の実施形態は、概して、ポリマーブレンド、より具体的には、成形品で使用するためのポリマーブレンドに関する。
ガラスは、その耐擦傷性、透明性、硬度、および耐化学薬品性のために、化粧品のパッケージ用途でよく使用され得る。ただし、ガラスの使用は比較的高額であり得、場合によっては費用的に高すぎる可能性がある。例えば、ガラスはかなり密度が高く、重量が重いことがあり、したがって、輸送費用が高くなり得る。ガラスは、表面の引っかき傷に対してかなり耐性を有し得るが、脆くもある。
プラスチックの化粧品パッケージは、アイオノマーの使用によって、ガラスパッケージのいくつかの欠点を克服し得る。しかしながら、アイオノマーは熱可塑性であるため、高温動作条件下での変形、流動、またはクリープの可能性によって、その使用が制限され得る。例えば、アイオノマーは、射出成形プロセス中に変形、流動、またはクリープの影響を受けやすいことがある。さらに、射出成形プロセスによって生成された容器は、しばしば厚い壁構造を有し得る。かかる射出成形容器の成形にアイオノマーが使用されると、壁の厚さに起因して光学特性が低下する場合がある。
したがって、改善された荷重たわみ温度、(室温およびアイオノマーの融点より低い高温での)改善された剛性およびモジュラス、所定の剛性での改善された使用上限温度、および高温での改善された長期クリープを有し、これらがすべて、所望の光学特性を維持しつつ、改善され得るアイオノマー組成物に対する必要性が存在する。
本開示の実施形態は、1~40重量%の結晶性ブロック複合体と、部分的に中和された前駆体酸コポリマーから形成された、60重量%~99重量%のアイオノマーとを含み得るポリマーブレンドを提供することにより、それらの必要性を満たす。比較アイオノマー組成物およびブレンドと比較して、本開示のポリマーブレンドは、所望の光学特性を維持しつつ、改善された荷重たわみ温度、(室温およびアイオノマーの融点より低い高温での)改善された剛性およびモジュラス、所定の剛性での改善された使用上限温度、および高温での改善された長期クリープを有し得る。実施形態では、本開示のポリマーブレンドが、射出成形されて物品を形成し得る。物品の実施形態は、化粧品パッケージ用途に利用され得る。
実施形態は、ポリマーブレンドおよびポリマーブレンドを含む成形品を対象とする。ポリマーブレンドの実施形態は、1~40重量%の結晶性ブロック複合体と、部分的に中和された前駆体酸コポリマーから形成された、60重量%~99重量%のアイオノマーとを含み得る。結晶性ブロック複合体は、EP-iPPジブロックポリマー、アイソタクチックポリプロピレンホモポリマー、およびエチレンとプロピレンとのコポリマーを含み得る。結晶性ブロック複合体は、50重量%超のアイソタクチックポリプロピレンホモポリマーを含み得る。前駆体酸コポリマーは、エチレンの共重合単位と、前駆体酸コポリマーの総重量に基づいて、5重量%~30重量%の、3~8個の炭素原子を有するα,β-エチレン性不飽和カルボン酸の共重合単位とを含み得る。前駆体酸コポリマーのα,β-エチレン性不飽和カルボン酸に由来する酸基の約25%~約65%が中和され得る。
これらのおよび他の実施形態は、以下の発明を実施するための形態においてより詳細に説明される。
ここで、本出願の特定の実施形態について説明する。これらの実施形態は、本開示が詳細かつ完全であり、当業者に特許請求された主題の範囲を完全に伝えるように提供される。
相反する記載がなく、文脈から暗示されておらず、または当該技術分野で慣例的でない限り、すべての部およびパーセントは、重量に基づくものであり、すべての温度は、℃単位であり、すべての試験方法は、本開示の出願日の時点において最新のものである。
「ポリマー」という用語は、同じ種類または異なる種類にかかわらず、モノマーを重合することによって調製されたポリマー化合物を指す。このため、ポリマーという総称は、通常、1種類のみのモノマーから調製されたポリマーを指す「ホモポリマー」という用語、ならびに2種類以上の異なるモノマーから調製されたポリマーを指す「コポリマー」を包含する。本明細書で使用される場合、「インターポリマー」という用語は、少なくとも2つの異なる種類のモノマーの重合によって調製されたポリマーを指す。したがって、インターポリマーという総称は、コポリマー、およびターポリマーなどの、3種類以上の異なるモノマーから調製されたポリマーを含む。
「ポリエチレン」または「エチレン系ポリマー」は、50モル%超のエチレンモノマー由来の単位を含むポリマーを意味するものとする。これには、エチレン系ホモポリマーまたはコポリマー(2つ以上のコモノマーに由来する単位を意味する)が含まれる。当該技術分野で知られているエチレン系ポリマーの一般的な形態としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(Ultra Low Density Polyethylene:ULDPE)、極低密度ポリエチレン(Very Low Density Polyethylene:VLDPE)、直鎖状および実質的に直鎖状の低密度樹脂の両方を含むシングルサイト触媒化直鎖状低密度ポリエチレン(m-LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、および高密度ポリエチレン(HDPE)が挙げられるが、それらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「組成物」という用語は、組成物を含む材料の混合物、ならびに組成物の材料から形成された反応生成物および分解生成物を指す。
本明細書で使用される場合、「ポリプロピレン」または「プロピレン系ポリマー」という用語は、重合形態において、50モル%超のプロピレンモノマーに由来する単位を含むポリマーを指す。これには、プロピレンホモポリマー、ランダムコポリマーポリプロピレン、インパクトコポリマーポリプロピレン、プロピレン/α-オレフィンコポリマー、およびプロピレン/α-オレフィンコポリマーが含まれる。
「ブレンド」、「ポリマーブレンド」などの用語は、2つ以上のポリマーの組成物を意味する。そのようなブレンドは、混和性であっても、そうでなくてもよい。そのようなブレンドは、相分離していても、していなくてもよい。そのようなブレンドは、透過電子分光法、光散乱、X線散乱、および当該技術分野で知られている任意の他の方法から決定されるような1つ以上のドメイン構成を含有しても、そうでなくてもよい。ブレンドは、積層体ではないが、積層体の1つ以上の層がブレンドを含有してもよい。そのようなブレンドは、乾式ブレンドとして、その場で(例えば、反応器内で)形成されたものとして、溶融ブレンドとして、または当業者に既知の他の技法を使用して調製され得る。
「結晶性」という用語は、示差走査熱量測定(DSC)または同等の技法によって決定されるような第1次転移または結晶融点(T)を有するポリマーまたはポリマーブロックを指す。この用語は、「半結晶性」という用語と互換的に使用され得る。
「結晶化可能な」という用語は、得られたポリマーが結晶性になるように重合し得るモノマーを指す。結晶性エチレンポリマーは、典型的には0.89g/cc~0.97g/ccの密度および75℃~140℃の融点を有するが、それらに限定されない。結晶性プロピレンポリマーは、典型的には0.88g/cc~0.91g/ccの密度および100℃~170℃の融点を有するが、それらに限定されない。
「アモルファス」という用語は、結晶融点を欠くポリマーを指す。
「アイソタクチック」という用語は、13C-NMR分析によって決定された場合、少なくとも70パーセントのアイソタクチックペンタッドを有するポリマー繰り返し単位を指す。「高度アイソタクチック」は、少なくとも90パーセントのアイソタクチックペンタッドを有するポリマーとして定義される。
「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」という用語、およびそれらの派生語は、いかなる追加の構成要素、工程、または手順の存在も、それらが具体的に開示されているか否かにかかわらず、除外することを意図するものではない。いかなる疑念も避けるため、「含む(comprising)」という用語の使用を通して特許請求されたすべての組成物は、別段矛盾する記述がない限り、ポリマー性かまたは別のものであるかにかかわらず、いかなる追加の添加剤、アジュバント、または化合物を含んでもよい。対照的に、「から本質的になる」という用語は、操作性に必須ではないものを除き、任意の以降の記述の範囲からいかなる他の構成要素、工程、または手順を除外する。「からなる」という用語は、具体的に描写または列記されていないいずれの構成要素、工程、または手順も除外する。
ポリマーブレンド
ここで、本明細書でさらに説明されるようなポリマーブレンドの実施形態を詳細に参照する。実施形態では、ポリマーブレンドは、結晶性ブロック複合体およびアイオノマーを含み得る。
ポリマーブレンドの実施形態は、ポリマーブレンドの総重量に基づいて、約1重量%~約40重量%の結晶性ブロック複合体を含み得る。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、ポリマーブレンドの総重量に基づいて、約1重量%~約30重量%、1重量%~約20重量%、約1重量%~約10重量%、約1重量%~約5重量%、約5重量%~約30重量%、約5重量%~約20重量%、約5重量%~約15重量%、約5重量%~約10重量%、約10重量%~約30重量%、約10重量%~約20重量%、約20重量%~約30重量%の結晶性ブロック複合体を含み得る。
ポリマーブレンドの実施形態は、ポリマーブレンドの総重量に基づいて、60重量%~99重量%の部分的に中和された前駆体酸コポリマーから形成されたアイオノマーを含み得る。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、ポリマーブレンドの総重量に基づいて、約60重量%~約90%重量%、約60重量%~約80重量%、約60重量%~約70重量%、約70重量%~約99重量%、約70重量%~約90重量%、約70重量%~約80重量%、約80重量%~約99重量%、約80重量%~約90重量%、約85重量%~約95重量%、または約90重量%~約99重量%のアイオノマーを含み得る。
結晶性ブロック複合体
ここで、本明細書に記載のポリマーブレンドの結晶性ブロック複合体の実施形態を詳細に参照する。「結晶性ブロック複合体」(CBC)という用語は、EP-iPPジブロックポリマー、iPP、およびEPを含むポリマーを指し、iPPは、アイソタクチックポリプロピレンホモポリマーを指し得、EPは、エチレンとプロピレンとのコポリマーを指し得る。
実施形態では、結晶性ブロック複合体は、総重量の結晶性ブロック複合体に基づいて、50重量%超のアイソタクチックポリプロピレンを含み得る。すなわち、結晶性ブロック複合体は、EP-iPPジブロックポリマーおよび結晶性ブロック複合体のアイソタクチックポリプロピレンホモポリマーに含まれるアイソタクチックポリプロピレンに基づいて、50重量%または60重量%超のアイソタクチックポリプロピレンを含み得る。他の実施形態では、結晶性ブロック複合体は、総重量の結晶性ブロック複合体に基づいて、約55重量%~約85重量%または約60重量%~約75重量%のアイソタクチックポリプロピレンを含み得る。理論に縛られるものではないが、驚くべきことに、50重量%超のアイソタクチックポリプロピレンを含めると、荷重たわみ温度、耐オーブンクリープ性、および光学性能(例えば、透明度)の改善されたバランスを有する生成物が得られることが発見された。
実施形態では、結晶性ブロック複合体は、約2g/10分~約50g/10分のメルトフローレートMFR(230℃、2.16kgでASTM D1238による)を有し得る。いくつかの実施形態では、結晶性ブロック複合体は、約2g/10分~約25g/10分、約2g/10分~約10g/10分、約2g/10分~約5g/10分、約5g/10分~約50g/10分、約5g/10分~約25g/10分、約5g/10分~約10g/10分、約10g/10分~約50g/10分、約10g/10分~約25g/10分、約10g/10分~約50g/10分、約10g/10分~約25g/10分、または約25g/10分~約50g/10分のメルトフローレートMFR(230℃、2.16kgでASTM D1238による)を有し得る。
結晶性ブロック複合体ポリマーは、好ましくは、付加重合条件下で付加重合性モノマーまたはモノマー混合物を少なくとも1つの付加重合触媒、共触媒および連鎖シャトル剤を含む組成物と接触させることを含むプロセスによって調製され、当該プロセスは、定常状態重合条件下で運転する2つ以上の反応器中またはプラグフロー重合条件下で運転する反応器の2つ以上の区画での、異なるプロセス条件下での少なくともいくつかの成長ポリマー鎖の形成を特徴とする。好ましい実施形態では、ブロック複合体は、最も蓋然性の高いブロック長分布を有するブロックポリマー画分を含み得る。
結晶性ブロック複合体を生成するのに有用な好適なプロセスは、例えば、2008年10月30日に発行された米国特許出願公開第2008/0269412号に見出すことができ、これは、参照により本明細書に組み込まれる。特に、重合は、触媒成分、モノマー、ならびに任意選択で溶媒、アジュバント、捕捉剤、および重合助剤が1つ以上の反応器または区画に連続的に供給され、そこからポリマー生成物が連続的に除去される連続的な重合、好ましくは連続的な溶液重合として実施されることが望ましい。この文脈において使用される場合、「連続的」および「連続的に」という用語の範囲内にあるのは、反応物質の断続的な添加および規則的または不規則な小間隔での生成物の除去が存在し、そのため経時的に、全体的なプロセスが実質的に連続的であるそれらのプロセスである。さらには、前述のように、連鎖シャトル剤(複数可)は、第1の反応器もしくは区画中での添加、第1の反応器の出口もしくは出口の少し手前での添加、または第1の反応器もしくは区画と、第2のもしくは任意の後続の反応器もしくは区画との間での添加を含む、重合中の任意の時点で添加され得る。直列に連結された反応器または区画のうちの少なくとも2つの間の、モノマー、温度、圧力の相違、または重合条件における他の相違に起因して、同じ分子内において、異なる組成、例えば、コモノマー含有量、結晶化度、密度、タクチシティ、部位規則性、または他の化学的もしくは物理的相違などを有するポリマーセグメントは、その異なる反応器または区画中で形成される。各セグメントまたはブロックのサイズは、連続ポリマー反応条件によって決定され、好ましくは最も蓋然性の高いポリマーサイズ分布をなす。
好適な触媒および触媒前駆体には、例えば、参照により本明細書に組み込まれている、WO2005/090426で開示された金属錯体、特に、20頁30行目~53頁20行目に開示されたものが含まれ得る。好適な触媒はまた、触媒に関しては参照により本明細書に組み込まれている、US2006/0199930、US2007/0167578、US2008/0311812、US7,355,089B2、またはWO2009/012215で開示されている。
特に好ましい触媒は、以下の式のものである。
式中、R20は、水素を数えずに5~20個の原子を含有する芳香族もしくは不活性置換芳香族基、またはその多価誘導体であり、Tは、水素を数えずに1~20個の原子を有するヒドロカルビレンもしくはシラン基、またはそれらの不活性置換誘導体であり、Mは、第4族金属、好ましくは、ジルコニウムまたはハフニウムであり、Gは、アニオン性、中性、またはジアニオン性の配位子基、好ましくは、水素を数えずに最大20個の原子を有するハロゲン化物、ヒドロカルビル、またはジヒドロカルビルアミド基であり、gは、そのようなG基の数を示す1~5の数字であり、結合および電子供与相互作用は、それぞれ、線および矢印で表される。
好ましくは、そのような錯体は、以下の式に対応する。
式中、Tは、水素を数えずに2~20個の原子を有する二価架橋基、好ましくは、置換または非置換のC3~6アルキレン基であり、Arは、独立して、各出現において、水素を数えずに6~20個の原子を有するアリーレンまたはアルキルもしくはアリール置換アリーレン基であり、Mは、第4族金属、好ましくは、ハフニウムまたはジルコニウムであり、Gは、独立して、各出現において、アニオン性、中性、またはジアニオン性の配位子基であり、gは、そのようなX基の数を示す1~5の数字であり、電子供与相互作用は、矢印で表される。
前述の式の金属錯体の好ましい例としては、以下の化合物が挙げられる。
式中、Mは、HfまたはZrであり、Arは、C6~20アリールまたはその不活性置換誘導体、特に3,5-ジ(イソプロピル)フェニル、3,5-ジ(イソブチル)フェニル、ジベンゾ-1H-ピロール-1-イル、またはアントラセン-5-イルであり、Tは、独立して、各出現において、C3~6アルキレン基、C3~6シクロアルキレン基、またはそれらの不活性置換誘導体を含み、R21は、独立して、各出現において、水素を数えずに最大50個の原子を有する、水素、ハロ、ヒドロカルビル、トリヒドロカルビルシリル、またはトリヒドロカルビルシリルヒドロカルビルであり、Gは、独立して、各出現において、水素を数えずに最大20個の原子を有するハロもしくはヒドロカルビルもしくはトリヒドロカルビルシリル基であるか、または2つのG基が、一緒にして、前述のヒドロカルビルもしくはトリヒドロカルビルシリル基の二価誘導体である。
特に好ましいのは、以下の式の化合物である。
式中、Ar4は、3,5-ジ(イソプロピル)フェニル、3,5-ジ(イソブチル)フェニル、ジベンゾ-1H-ピロール-1-イル、またはアントラセン-5-イルであり、R21は、水素、ハロ、またはC1~4アルキル、特に、メチルであり、Tは、プロパン-1,3-ジイルまたはブタン-1,4-ジイルであり、Gは、クロロ、メチル、またはベンジルである。
他の好適な金属錯体は、以下の式のものである。
前述の多価ルイス塩基錯体は、第4族金属の供給源および中性多官能配位子源が関与する標準的な金属化および配位子交換手順によって都合よく調製される。さらに、錯体はまた、対応する第4族金属テトラアミドおよびトリメチルアルミニウムなどのヒドロカルビル化剤から出発する、アミド除去およびヒドロカルビル化プロセスによって調製され得る。他の技法も同様に使用され得る。これらの錯体は、とりわけ、米国特許第6,320,005号、第6,103,657号、第6,953,764号、ならびに国際公開第02/38628号および第03/40195号の開示から知られている。
好適な共触媒は、参照により本明細書に組み込まれている、WO2005/090426で開示されたもの、特に、54頁1行目~60頁12行目に開示されたものである。
好適な連鎖シャトル剤は、参照により本明細書に組み込まれている、WO2005/090426で開示されたもの、特に、19頁21行目~20頁12行目に開示されたものである。特に好ましい連鎖シャトル剤は、ジアルキル亜鉛化合物である。
結晶性ブロック複合体は、100℃超、好ましくは、120℃超、より好ましくは、125℃超のTmを有することが好ましい。好ましくは、Tmは、100℃~250℃、より好ましくは、120℃~220℃の範囲内、さらに同様に好ましくは、125℃~220℃の範囲内にある。好ましくは、結晶性ブロック複合体のMFRは、0.1~1000dg/分、より好ましくは、0.1~50dg/分、さらに好ましくは、0.1~30dg/分である。
好ましくは、さらに、結晶性ブロック複合体は、10,000~約2,500,000、好ましくは、35,000~約1,000,000、さらに好ましくは、50,000~約300,000、好ましくは、50,000~約200,000の重量平均分子量(Mw)を有する。
好ましい好適なCBC樹脂(複数可)は、DSCで測定された場合、少なくとも1グラム当たり約50ジュール(J/g)、より好ましくは、少なくとも約75J/g、さらに好ましくは、少なくとも約85J/g、最も好ましくは、少なくとも約90J/gの融解熱値を有するであろう。
実施形態では、結晶性ブロック複合体は、本明細書に記載の方法に従って決定された場合、1.49~1.52の屈折率(RI)を示し得る。いくつかの実施形態では、結晶性ブロック複合体は、1.49~1.51の屈折率(RI)を示し得る。
アイオノマー
ここで、ポリマーブレンドのアイオノマーの実施形態を参照する。本明細書の実施形態では、部分的に中和された前駆体酸コポリマーから形成されたアイオノマーが開示される。
前駆体酸コポリマーは、エチレンの共重合単位と、前駆体酸コポリマーの総重量に基づいて、約5重量%~約30重量%の、3~8個の炭素原子を有するα,β-エチレン性不飽和カルボン酸の共重合単位とを含む。約5重量%~約30重量%のすべての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、開示される。例えば、いくつかの実施形態では、前駆体酸コポリマー(a)は、エチレンの共重合単位と、前駆体酸コポリマーの総重量%に基づいて、約5重量%~約25重量%、約7重量%~約25重量%、または約7重量%~約22重量%の、3~8個の炭素原子を有するα,β-エチレン性不飽和カルボン酸の共重合単位とを含む。コモノマー含有量は、核磁気共鳴(「NMR」)分光法に基づく技術などの任意の好適な技術を使用して、例えば、参照により本明細書に組み込まれている米国特許第7,498,282号に記載のような13C NMR分析により測定され得る。
3~8個の炭素原子を有する好適なα,β-不飽和カルボン酸の例には、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、モノメチルマレイン酸、およびこれらの酸コモノマーのうちの2つ以上の組み合わせが含まれ得るが、それらに限定されない。いくつかの実施形態では、3~8個の炭素原子を有するα,β-不飽和カルボン酸は、アクリル酸およびメタクリル酸を含む。他の実施形態では、3~8個の炭素原子を有するα,β-不飽和カルボン酸は、アクリル酸を含む。
前駆体酸コポリマーは、約10g/10分~約4,000g/10分のメルトインデックスIを有する。メルトインデックスIは、190℃、2.16kgでASTM D1238に従って決定される。10g/10分~4,000g/10分のすべての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、開示される。例えば、いくつかの実施形態では、前駆体酸コポリマーは、約10g/10分~約2,500g/10分、約10g/10分~約1,250g/10分、約25g/10分~約1,000g/10分、約25g/10分~約750g/10分、約50g/10分~約500g/10分、または約100g/10分~約450g/10分のメルトインデックスIを有し得る。
前駆体酸コポリマーは、反応性コモノマーおよび存在するならば溶媒(複数可)の各々が、開始剤と一緒に撹拌反応器に連続的に供給される連続プロセスで合成され得る。開始剤の選択は、開始剤の予想される反応器温度範囲と開始剤の分解温度との対に基づいており、この選択の基準は当業界でよく理解されている。一般に、前駆体酸コポリマーを生成するためのエチレンと酸コモノマーとの共重合による合成中、反応温度は、約120℃~約300℃、または約140℃~約260℃に維持され得る。反応器中の圧力は、約130MPa~約310MPa、または約165MPa~250MPaに維持され得る。
反応器は、例えば、激しい撹拌のための手段を備えた、一定種類のオートクレーブ反応器を説明する米国特許第2,897,183号に記載されたものなどのオートクレーブ反応器であり得る。この特許はまた、「実質的に一定の環境」下でエチレンを重合するための連続プロセスも説明している。この環境は、特定のパラメーター、例えば、圧力、温度、開始剤濃度、およびポリマー生成物と未反応エチレンとの比を、重合反応中に、実質的に一定に保つことによって維持される。かかる条件は、様々な連続撹拌槽型反応器のうちのいずれか、中でも、例えば、連続撹拌等温反応器および連続撹拌断熱反応器において達成され得る。
前駆体酸コポリマーを含有する反応混合物を、激しく撹拌し、オートクレーブから連続的に取り出す。反応混合物が反応容器を出た後、得られた前駆体酸コポリマー生成物は、揮発性の未反応モノマーおよび存在するならば溶媒(複数可)から、未重合材料および溶媒(複数可)を、減圧下または高温で気化させることなどの従来の手順によって、分離される。前駆体酸コポリマーの非限定的な例には、The Dow Chemical Company、Midland,MIから入手可能なNUCREL(商標)0403、0903、または0910が含まれる。
一般に、本明細書に記載のアイオノマーを得るためには、重合反応中、反応器の内容物を、単相が実質的に反応器全体に存在するような条件下で維持するべきである。これは、米国特許第5,028,674号に記載のように、反応器温度を調整することによって、反応器圧力を調整することによって、共溶媒を添加することによって、またはこれらの技法の任意の組み合わせによって達成され得る。単相が実質的に反応器全体にわたって維持されているかどうかの判定には、従来の手段が使用され得る。例えば、Haschらは、“High-Pressure Phase Behavior of Mixtures of Poly(Ethylene-co-Methyl Acrylate)with Low-Molecular Weight Hydrocarbons,”Journal of Polymer Science:Part B:Polymer Physics,Vol.30、1365-1373(1992)において、単相条件と多相条件との間の境界を決定する際に使用することができる曇り点測定について説明している。
本明細書に記載のブレンドで有用なアイオノマーを得るために、前駆体酸コポリマーは、前駆体酸コポリマー中の酸基(例えば、カルボン酸)が反応して酸塩基(acid salt group)(例えば、カルボン酸塩)を形成するように、金属カチオンを含む塩基で中和される。本明細書の実施形態では、前駆体酸コポリマーのα,β-エチレン性不飽和カルボン酸に由来する酸基の約25%~約65%、または約30%~約60%、または約35%~約60%、または約30%~約55%、または約35%~約55%が中和される。前駆体酸コポリマーのα,β-エチレン性不飽和カルボン酸に由来する酸基の中和レベルは、添加された塩基性金属化合物の量に基づいて計算されるか、または赤外分光法を使用して測定され得る。実際の中和レベルは、赤外分光法を使用して、1530~1630cm-1におけるカルボキシレートアニオン伸縮振動に帰属する吸収ピークと、1690~1710cm-1におけるカルボニル伸縮振動に帰属する吸収ピークとを比較することによって決定され得る。酸性基を中和することができる塩基性金属化合物の量は、酸コポリマー中の目標量の酸部分を中和するように計算された化学量論量の塩基性化合物を添加することによって提供され得る。アイオノマーの非限定的な例には、The Dow Chemical Company、Midland,MIから入手可能なSURLYN(商標)製品が含まれる。
任意の安定したカチオンおよび2つ以上の安定したカチオンの任意の組み合わせが、アイオノマーの酸基に対する対イオンとして好適であると考えられている。アルカリ金属、アルカリ土類金属、および一部の遷移金属のカチオンなどの二価および一価カチオンが使用され得る。いくつかの実施形態では、カチオンは、二価カチオン(例えば、亜鉛、カルシウム、またはマグネシウム)である。他の実施形態では、カチオンは、一価カチオン(例えば、カリウムまたはナトリウム)である。さらなる実施形態では、前駆体酸コポリマーのα,β-エチレン性不飽和カルボン酸に由来する酸基は、ナトリウムイオン含有塩基(sodium-ion-containing base)によって中和される。これは、前駆体酸の酸基の水素原子がナトリウムカチオンによって置き換えられたナトリウムアイオノマーを提供し得る。本発明で使用されるアイオノマーを得るために、前駆体酸コポリマーは、米国特許第3,404,134号および第6,518,365号に記載のものなどの任意の従来の手順によって中和され得る。
アイオノマーは、190℃、2.16kgでのASTM D1238によれば、0.1g/10分~50g/10分のメルトインデックスIを有し得る。0.1g/10分~50g/10分のすべての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、開示される。例えば、いくつかの実施形態では、アイオノマーは、約0.1g/10分~約50g/10分、約0.1g/10分~約25g/10分、約0.1g/10分~約10g/10分、約0.1g/10分~約5g/10分、約0.1g/10分~約1g/10分、約1g/10分~約50g/10分、約1g/10分~約25g/10分、約1g/10分~約10g/10分、約1g/10分~約5g/10分、約5g/10分~約50g/10分、約5g/10分~約25g/10分、約5g/10分~約10g/10分、約10g/10分~約50g/10分、約10g/10分~約25g/10分、または約25g/10分~約50g/10分のメルトインデックスIを有し得る。
成形品
本開示の実施形態は、本明細書に記載のポリマーブレンドを含む成形品を含み得る。
ポリマーブレンドは、化粧品容器(例えば、キャップ、ボトル、タブ、または厚肉容器)として使用するための物品へと射出成形、圧縮成形、またはブロー成形され得る。しかしながら、これらは、本明細書に記載の実施形態の単なる例示的な実装形態であることに留意されたい。実施形態は、上述のものと類似した問題を起こしやすい他の技術にも応用可能である。例えば、本明細書に記載の成形品は、携帯電話のカバーおよびケース、ならびに自動車の内装部品などの他の用途で使用され得る。
成形品は、本明細書に記載のブレンドから形成され、組成物の射出成形、ブロー成形、トランスファー成形、鋳造、押出成形、オーバー成形、圧縮成形、またはキャビティ成形などのプロセスを使用して形成され得る。いくつかの実施形態では、成形品は射出成形品である。他の実施形態では、成形品は圧縮成形品である。
実施形態では、成形品は、ASTM D1003に従って決定された場合、60%以下の内部ヘイズを示し得る。いくつかの実施形態では、成形品は、ASTM D1003に従って決定された場合、50%、25%、20%、または15%未満の内部ヘイズを示し得る。
実施形態では、成形品は、本明細書に記載の方法に従って決定された場合、160分後に150%未満の伸びのオーブンクリープを示し得る。いくつかの実施形態では、成形品は、160分後に140%、130%、または120%未満の伸びのオーブンクリープを示し得る。
実施形態では、成形品は、ISO 527に従って決定された場合、少なくとも25MPaの引張強度を示し得る。いくつかの実施形態では、成形品は、少なくとも29MPaまたは少なくとも30MPaの引張強度を示し得る。
実施形態では、成形品は、0.45MPaの荷重を使用するISO 75によれば、35℃超の荷重たわみ温度(HDT)を示し得る。いくつかの実施形態では、成形品は、0.45MPaの荷重を使用するISO 75によれば、40℃または45℃超の荷重たわみ温度(HDT)を示し得る。
本明細書に記載の実施形態は、以下の非限定的な例によってさらに例示され得る。
試験方法
別途明記されない限り、以下の試験方法が使用される。
密度
密度は、ASTM D792に従って決定され、1立方センチメートル当たりのグラム数(すなわちg/cc)で報告される。
メルトインデックス
メルトインデックス、すなわちIは、190℃、2.16kgでASTM D1238に従って決定され、10分当たりのグラム数(すなわちg/10分)で報告される。
メルトフローレート
メルトフローレート、すなわちMFRは、230℃、2.16kgでASTM D1238に従って測定され、10分当たりのグラム数(すなわちg/10分)で報告される。
内部ヘイズ
内部ヘイズは、ASTM D1003に従って決定され、%で報告される。試料は、ホットプレスによって、210℃で6インチ×6インチ×10ミル(長さ×幅×厚さ)のフィルムに圧縮成形され、次いでヘイズを測定するために水冷によって室温まで冷却される。
オーブンクリープ試験
厚さ10ミル、長さ3インチ、および幅1インチのフィルム試料が、210℃で圧縮成形により調製される。フィルム試料は、温度85℃のオーブン中に吊るされ、30グラムの重りがフィルム試料に取り付けられる。寸法変化%は、フィルム長の変化を元のフィルム長で割ることによって算出され、0~240分の期間にわたり30分間隔で決定される。試験の不合格は、フィルムがオーブンの底に触れるところまで伸びた場合(すなわち、1200%の寸法変化)に起こる。
荷重たわみ温度(HDT)
HDTは、0.45MPaの荷重を使用してISO 75に従って決定され、℃単位で報告される。
引張特性
引張強度、引張モジュラス、および破断点伸びは、ISO 527に従って測定される。タイプ1Aの試験棒は、引張測定用に射出成形される。
屈折率
屈折率は、圧縮成形プラーク(6ミル)を使用して、周囲温度および湿度で、632.8nmのHeNeレーザーを使用する、Metriconモデル2010/Mプリズムカプラーを使用して測定される。材料は、滑らかな表面用に、PET(マイラー)シートを背景にして、190℃~210℃の温度で成形される。急冷冷却が使用され得、これは、溶融プラークが急冷用の冷却システムを備えたプラテンに移されることを意味する。
示差走査熱量測定(DSC)
示差走査熱量測定(DSC)は、広い温度範囲にわたるポリマーの融解、結晶化、およびガラス転移挙動の測定に使用され得る。例えば、RCS(冷蔵冷却システム)およびオートサンプラーを備えたTA Instruments Q1000 DSCを使用してこの分析が実施される。試験中、50ml/分の窒素パージガス流量が使用される。各試料は、約175℃で薄いフィルムにメルトプレスされ、融解した試料は、次いで、室温(約25℃)まで空冷される。冷却されたポリマーから3~10mg、直径6mmの試験片が抽出され、それが重量測定され、軽い(約50mg)アルミニウムパンに入れられ、圧着されて閉じられる。次いで、その熱特性を決定するために分析が行われる。
試料の熱挙動は、試料温度を昇降して熱流量対温度のプロファイルを作成することにより決定される。まず、試料は、180℃まで急速に加熱され、その熱履歴を除去するために3分間等温に保持される。次に、試料は、10℃/分の冷却速度で-40℃まで冷却され、3分間、-40℃で等温に保持される。次いで、試料は、10℃/分の加熱速度で180℃まで加熱される(これが、「第2の熱」ランプである)。冷却曲線および第2の加熱曲線が記録される。冷却曲線は、結晶化の開始~-20℃にベースラインエンドポイントを設定することによって分析される。加熱曲線は、-20℃~融解終了にベースラインエンドポイントを設定することによって分析される。決定された値は、外挿融解開始点Tm、および外挿結晶化開始点Tcである。融解熱(Hf)(融解エンタルピーとしても知られている)およびピーク融解温度は、第2の加熱曲線から報告される。ピーク結晶化温度は、冷却曲線から決定される。
融点Tmは、まず、融解転移の開始と終了との間にベースラインを引くことにより、DSC加熱曲線から決定される。次いで、融解ピークの低温側のデータへと接線を引く。この線がベースラインと交差する場所が、外挿融解開始点(Tm)である。これは、Bernhard Wunderlich,The Basis of Thermal Analysis,Thermal Characterization of Polymeric Materials 92,277-278(Edith A.Turi ed.,2d ed.1997)で説明されている通りである。
結晶化温度Tcは、接線が結晶化ピークの高温側に引かれることを除き、上記のように、DSC冷却曲線から決定される。この接線がベースラインと交差する場所が、外挿結晶化開始点(Tc)である。
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)
Robotic Assistant Deliver(RAD)システムを備えた高温ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)システムが、試料調製および試料注入に使用される。濃度検出器は、Polymer Char Inc.(Valencia,Spain)製の赤外線検出器(IR-5)である。データ収集は、Polymer Char DM 100データ取得ボックスを使用して実施される。担体溶媒は、1,2,4-トリクロロベンゼン(TCB)である。システムには、Agilent製のオンライン溶媒脱気装置が装備されている。カラムコンパートメントは、150℃で操作される。カラムは、4つのMixed A LS 30cm、20ミクロンカラムである。溶媒は、約200ppmの2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール(BHT)を含有する窒素パージされた1,2,4-トリクロロベンゼン(TCB)である。流量は、1.0mL/分であり、注入体積は、200μlである。N2パージされ、かつ予熱されたTCB(200ppmのBHTを含有する)中に、試料を、穏やかに撹拌しながら160℃で2.5時間溶解することによって、「2mg/mL」の試料濃度が調製される。
GPCカラムセットは、20個の狭い分子量分布のポリスチレン標準物を実行することによって較正される。標準物の分子量(「MW」)は、580g/mol~8,400,000g/molの範囲であり、標準物は、6つの「カクテル」混合物に含有される。各標準物混合物は、個々の分子量間に少なくとも10倍の間隔を有する。各PS標準物の同等のポリプロピレン分子量は、次の式を使用することによって計算され、ポリプロピレン(Th.G.Scholte,N.L.J.Meijerink,H.M.Schoffeleers,&A.M.G.Brands,J.Appl.Polym.Sci.,29,3763-3782(1984))およびポリスチレン(E.P.Otocka,R.J.Roe,N.Y.Hellman,&P.M.Muglia,Macromolecules,4,507(1971))には、報告されたMark-Houwink係数が使用される。
式中、Mppは、PP等価MWであり、MPSは、PS等価MWであり、log KならびにPPおよびPSのMark-Houwink係数の値は、以下に列挙される。
対数分子量較正は、溶出体積の関数として四次多項式回帰を使用して生成される。数平均および重量平均分子量は、次の式に従って計算される。
式中、WfおよびMは、それぞれ、溶出成分iの重量分率および分子量である。
高温液体クロマトグラフィー(HTLC)
高温液体クロマトグラフィー(HTLC)実験方法の計装は、D.Lee et al.,J.Chromatogr.A 2011,1218,7173の公開された方法に従って実施される。2つのShimadzu(Columbia,MD,USA)LC-20ADポンプを使用して、それぞれ、デカンおよびトリクロロベンゼン(TCB)が送達される。各ポンプは、10:1の固定フロースプリッター(部品番号:620-PO20-HS、Analytical Scientific Instruments Inc.、CA,USA)に連結される。スプリッターは、製造業者によれば、H2O中では、0.1mL/分で1500psi(10.34MPa)の圧力降下を有する。両方のポンプの流量が、0.115mL/分に設定される。分流後、小流は、デカンおよびTCBの両方について0.01mL/分であり、これは、収集された溶媒を30分超重量測定することによって決定される。収集された溶出液の体積は、室温での溶媒の質量および密度によって決定される。小流は、分離のためにHTLCカラムに送達される。主流は、溶媒貯蔵器に送り返される。50μLの混合機(Shimadzu)がスプリッターの先に連結されて、Shimadzuポンプからの溶媒を混合する。混合溶媒は、次いで、Waters(Milford,MA,USA)GPCV2000のオーブン内のインジェクターに送達される。Hypercarb(商標)カラム(2.1×100mm、5μmの粒径)が、インジェクターと10ポートVICIバルブ(Houston,TX,USA)との間に連結される。バルブは、2つの60μL試料ループを備える。このバルブを使用して、第1の寸法(D1)のHTLCカラムから第2の寸法(D2)のSECカラムへと溶出液が連続的にサンプリングされる。Waters GPCV2000のポンプおよびPLgel Rapid(商標)-Mカラム(10×100mm、粒径5μm)が、D2サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)用のVICIバルブに連結される。諸文献に記載されているように、連結には対称構成が使用される(Y.Brun&P.Foster,J.Sep.Sci.2010,33,3501)。デュアルアングル光散乱検出器(PD2040、Agilent、Santa Clara,CA,USA)およびIR5推測吸光度検出器が、濃度、組成、および分子量の測定のためにSECカラムの先に連結される。
HTLCのための分離:バイアルを160℃で2時間穏やかに振とうすることによって、約30mgが8mLのデカン中に溶解される。デカンは、ラジカル捕捉剤として400ppmのBHT(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール)を含有する。試料バイアルは、次いで、注入用のGPCV2000オートサンプラーに移される。オートサンプラー、インジェクター、HypercarbカラムおよびPLgelカラムの両方、10ポートVICIバルブ、ならびにLSおよびIR5検出器の両方の温度は、分離全体を通して140℃に維持される。
注入前の初期条件は、次の通りである:HTLCカラムの流量は、0.01mL/分であり、D1 Hypercarbカラムの溶媒組成は、100%デカンであり、SECカラムの流量は、室温で2.51mL/分であり、D2 PLgelカラム中の溶媒組成は、100%TCBであり、D2 SECカラム中の溶媒組成は、分離全体を通して変化しない。
試料溶液の311μLのアリコートが、HTLCカラムに注入される。注入は、以下に記載の勾配を生じさせる。
0~10分、100%デカン/0%TCB、
10~651分、TCBは0%TCB~80%TCBへと直線的に増加される。
注入はまた、EZChrom(商標)クロマトグラフィーデータシステム(Agilent)を使用して、15°の角度での光散乱信号(LS15)の収集、ならびにIR5検出器からの「測定」および「メチル」信号(IR測定およびIRメチル)を生じさせる。検出器からのアナログ信号は、SS420Xアナログ/デジタル変換器を介してデジタル信号に変換される。収集周波数は、10Hzである。注入はまた、10ポートVICIバルブの切り替えを生じさせる。バルブの切り替えは、SS420X変換器からのリレー信号によって制御される。バルブは、3分ごとに切り替えられる。クロマトグラムは、0~651分で収集される。各クロマトグラムは、651/3=217個のSECクロマトグラムから構成される。
勾配分離の後、0.2mLのTCBおよび0.3mLのデカンを使用して、次の分離のためにHTLCカラムが洗浄および再較正される。この工程の流量は、0.2mL/分であり、混合機に連結されたShimadzu LC-20 ABポンプによって送達される。
HTLCのデータ分析:まず、651分の生のクロマトグラムが展開されて、217個のSECクロマトグラムをもたらす。各クロマトグラムは、2D溶出体積の単位で0~7.53mLである。次いで、積分限界が設定され、SECクロマトグラムが、スパイク除去、ベースライン補正、および平滑化を経る。このプロセスは、従来のSECにおける複数のSECクロマトグラムのバッチ分析と類似する。すべてのSECクロマトグラムの和を検査して、ピークの左側(上限積分限界)および右側(下限積分限界)の両方がゼロとしてベースラインにあることを確認する。そうではなかった場合、積分限界が調整され、プロセスが繰り返される。
1~217の各々のSECクロマトグラムのnは、HTLCクロマトグラムにおいてX-Yの対をもたらす(nは、画分番号である)。
=溶出体積(mL)=D1流量×n×t切り替え
式中、t切り替え=3分は、10ポートVICIバルブの切り替え時間である。
上の式は、IR測定信号を例として使用する。得られたHTLCクロマトグラムは、分離されたポリマー成分の濃度を溶出体積の関数として示す。
データのX-Y対は、IRメチルおよびLS15信号からも得られる。IRメチル/IR測定の比を使用して、較正後の組成を計算する。LS15/IR測定の比を使用して、較正後の重量平均分子量(M)を計算する。
較正は、Leeらの手順に従う。20.0、28.0、50.0、86.6、92.0、および95.8重量%のPというプロピレン含有量を有するHDPE、アイソタクチックポリプロピレン(iPP)、およびエチレン/プロピレンコポリマーが、IRメチル/IR測定較正用の標準物質として使用される。標準物質の組成は、NMRによって決定される。標準物質は、IR5検出器を用いてSECによって実行される。得られた標準物質のIRメチル/IR測定比が、それらの組成の関数としてプロットされ、較正曲線をもたらす。
慣例的なLS15較正には、HDPE参照物が使用される。参照物のMは、GPCによって、104.2kg/molとして、LSおよびRI(屈折率)検出器を用いて予め決定される。GPCは、GPCにおいて、NBS 1475を標準物質として使用する。この標準物質は、NISTによれば、52.0kg/molの認証値を有する。7~10mgの標準物質が、160℃で、8mLのデカン中に溶解される。溶液は、100%のTCB中でHTLCカラムに注入される。ポリマーは、0.01mL/分で、100%で一定のTCB下で溶出される。したがって、ポリマーのピークは、HTLCカラムの空隙体積で出現する。較正定数Ωは、LS15信号の合計(ALS15)およびIR測定信号の合計(AIR、測定)から決定される:
次いで、実験的LS15/IR測定比が、Ωを通してMに変換される。
C13核磁気共鳴(NMR)
試料の調製:試料は、クロムアセチルアセトネート(緩和剤)中の0.025Mのテトラクロロエタン-d2/オルトジクロロベンゼンの2.7gの50/50混合物を、10mmのNMRチューブ中の0.21gの試料に添加することによって調製される。試料は、チューブおよびその内容物を150℃に加熱することによって溶解され、均一化される。
データ取得パラメーター:データは、BrukerデュアルDUL高温クライオプローブを備えたBruker 400MHz分光計を使用して収集される。データは、データファイルごとに320のトランジェント、7.3秒のパルス繰り返し遅延(6秒の遅延+1.3秒の取得時間)、90度のフリップ角、および125°Cの試料温度での逆ゲートデカップリングを使用して取得される。すべての測定は、ロックモードにある非回転試料に対して行われる。試料は、加熱された(130℃)NMR試料チェンジャーに挿入する直前に均質化され、データ取得の前に、プローブ内で15分間放置されて熱平衡化する。NMRは、エチレンの総重量パーセントを、例えば、以下で考察される、結晶性ブロック複合体指数またはブロック複合体指数に関して決定するために使用され得る。
実施例1-CBC1
CBC1は、CBC1の総重量に基づいて、50重量%の結晶性エチレン-プロピレンコポリマー(92重量%のエチレン含有量を有する)および50重量%のアイソタクチックポリプロピレンを含む結晶性ブロック複合体である。
CBC1は、直列接続された2つの連続撹拌槽型反応器(CSTR)を使用して調製される。第1の反応器は、容積が約12ガロンであり、第2の反応器は、約26ガロンである。各反応器は水力学的に満杯であり、定常状態条件で作動するように設定される。モノマー、溶媒、水素、触媒-1、共触媒-1、共触媒-2、およびCSA-1が、表2で概説されたプロセス条件に従って第1の反応器に供給される。表2に記載されるような第1の反応器の内容物は、直列する第2の反応器に流れる。追加のモノマー、溶媒、水素、触媒-1、共触媒-1、および任意選択で共触媒-2が、第2の反応器に添加される。
触媒-1([[rel-2’,2’’’-[(1R,2R)-1,2-シクロヘキサンジイルビス(メチレンオキシ-κO)]ビス[3-(9H-カルバゾール-9-イル)-5-メチル[1,1’-ビフェニル]-2-オラト-κO]](2-)]ジメチル-ハフニウム)および共触媒-1、すなわち、長鎖トリアルキルアミン(Akzo-Nobel,Inc.から入手可能なArmeen(商標)M2HT)、HCl、およびLi[B(C]を、実質的に、USP5,919,983、実施例2で開示されている通りに反応させることによって調製されたテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのメチルジ(C14~18アルキル)アンモニウム塩の混合物は、Boulder Scientificから購入され、さらに精製されることなく使用される。
CSA-1(ジエチル亜鉛、別称DEZ)および共触媒-2(修飾メチルアルモキサン(MMAO))は、Akzo Nobelから購入され、さらに精製されることなく使用された。重合反応のための溶媒は、ExxonMobil Chemical Companyから入手可能であり、使用前に13-Xモレキュラーシーブの床を通して精製される、炭化水素混合物(ISOPAR(登録商標)E)である。
CBC1は、必要に応じて、示差走査熱量測定(DSC)、C13核磁気共鳴(NMR)、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)、および高温液体クロマトグラフィー(HTLC)分画によって特性評価される。これらは、それぞれ、2011年4月7日に公開され、分析方法の説明に関して参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2011/0082257号、第2011/0082258号、および第2011/0082249号においてより詳細に説明されている。測定されたCBC1の特性は、表3で提供される。
実施例2-CBC2の合成
70重量%のiPPおよび30重量%のEPを含む結晶性ブロック複合体CBC2は、CBC1と同様に、直列接続された2つの連続撹拌槽型反応器(CSTR)を使用して調製された。反応器条件は、表4に記載される。表5は、CBC2のさらなる分析特性を示す。
実施例3-結晶性ブロック複合体指数(CBCI)計算値
CBCIは、ジブロック内のCEB対CAOBの比が、CBC全体におけるエチレン対α-オレフィンの比と同一であるという仮定の下でのCBC内のブロックコポリマーの量の推定値を提供する。個々の触媒反応速度と、本明細書に記載される連鎖シャトル触媒作用によるジブロックが形成する重合メカニズムとの理解に基づき、この仮定は、これらの統計的オレフィンブロックコポリマーに対して有効である。このCBCI分析は、単離されるPPの量が、ポリマーがプロピレンホモポリマー(これらの実施例ではCAOP)およびポリエチレン(これらの実施例ではCEP)の単純ブレンドである場合に比べて少ないことを示す。結果として、ポリマーがポリプロピレンおよびポリエチレンの単純ブレンドであれば存在しないであろうかなりの量のプロピレンを、ポリエチレン分画は含有する。この「過剰プロピレン」を明らかにするために、物質収支計算を実施して、ポリプロピレンおよびポリエチレン分画の量ならびにHTLCによって分離される各分画に存在するプロピレンの重量%から、CBCIを推定することができる。CBC 1およびCBC2のそれぞれに対応するCBCI計算値が、表6で提供される。
CBCIは、まず、下式5に従って、ポリマーの各成分からのプロピレンの重量パーセントの合計を決定することによって測定され、これが(ポリマー全体の)プロピレン/C3の全重量%となる。この物質収支等式を使用して、ブロックコポリマー中に存在するPPおよびPEの量を定量化することができる。この物質収支等式を使用して、2成分ブレンド中のPPおよびPEの量を定量化することもでき、また、3成分ブレンドまたはn成分ブレンドに拡張することもできる。CBC 1では、PPまたはPEの全量が、ブロックコポリマーならびに非結合PPおよびPEポリマー中に存在するブロック中に含有される。
重量%C3全体=wPP(重量%C3 PP)+wPE(重量%C3 PE) (式5)
式中、wPPは、ポリマー中のPPの重量分率であり、wPEは、ポリマー中のPEの重量分率であり、重量%C3 PPは、PP成分またはブロック中のプロピレンの重量パーセントであり、重量%C3 PEは、PE成分またはブロック中のプロピレンの重量パーセントである。
プロピレン(C3)の全重量パーセントは、ポリマー全体に存在するC3の総量を表すC13 NMRまたは別の組成測定値から測定されることに留意されたい。PPブロック中のプロピレンの重量%(重量%C3 PP)は、100に設定する(該当する場合)か、または、DSC融点、NMR測定、もしくは他の組成予測から別に知られている場合は、その値を代わりに入れることができる。同様に、PEブロック中のプロピレンの重量パーセント(重量%C3 PE)は、100に設定する(該当する場合)か、または、DSC融点、NMR測定、もしくは他の組成予測から別に知られている場合は、その値をその代わりに入れることができる。C3の重量パーセントは、表6で示される。
式5に基づき、ポリマー中に存在するPPの全重量分率は、式6を使用して、ポリマー中で測定された全C3の物質収支から計算することができる。あるいは、重合中のモノマーおよびコモノマー消費の物質収支から推定することもできる。これは、概して、PPおよびPEが非結合成分中に存在するかブロックコポリマー中に存在するかに関わらず、ポリマー中に存在するPPおよびPEの量を表す。従来のブレンドでは、PPの重量分率およびPEの重量分率は、存在するPPおよびPEポリマーの個々の量に対応する。CBCでは、PPのPEに対する重量分率の比も、この統計的ブロックコポリマー中に存在するPPとPEとの間の平均ブロック比に対応すると考えられる。
式中、wPPは、ポリマー中のPPの重量分率であり、重量%C3 PPは、PP成分またはブロック中のプロピレンの重量パーセントであり、重量%C3 PEは、PE成分またはブロック中のプロピレンの重量パーセントである。
CBC中に存在するブロックコポリマー(ジブロック)の量を推定するために、式7~9を適用し、HTLC分析によって測定された単離PPの量は、ジブロックコポリマー中に存在するポリプロピレンの量を決定するために使用される。HTLC分析において最初に単離または分離された量は、「非結合PP」を表し、その組成は、ジブロックコポリマー中に存在するPPブロックを表す。式7の左辺のポリマー全体のC3の全重量%、ならびにPPの重量分率(HTLCにより単離)およびPEの重量分率(HTLCにより分離)を、式7の右辺に代入することにより、PE分画におけるC3の重量%を、式8および9を使用して計算することができる。PE分画は非結合PPから分離された分画として記述され、ジブロックおよび非結合PEを含有する。単離されたPPの組成は、前述の通り、PPブロック中のプロピレンの重量パーセントと同じであると仮定する。
重量%C3全体=wPP単離(重量%C3 PP)+wPE-画分(重量%C3 PE画分) (式7)
PE-画分=1-wPP単離 (式9)
式中、wPP単離は、HTLCから単離されたPPの重量分率であり、wPE-画分は、ジブロックおよび非結合PEを含有する、HTLCから分離されたPEの重量分率であり、重量%C3PPは、PP中のプロピレンの重量%であり(これは、PPブロックおよび非結合PP中に存在するプロピレンと同量でもある)、重量%C3PE-画分は、HTLCから分離されたPE画分中のプロピレンの重量%であり、重量%C3全体は、ポリマー全体におけるプロピレンの全重量%である。
HTLCによるポリエチレン画分中のC3の重量%量は、ブロックコポリマー画分中に存在するプロピレンの量を表し、この量は「非結合ポリエチレン」中に存在する量を上回る。ポリエチレン画分中に存在する「追加の」プロピレンを説明するため、この画分にPPを存在させる唯一の方法は、PPポリマー鎖がPEポリマー鎖に連結しなくてはならないということである(そうでないと、HTLCによって分離されたPP画分とともに単離されていたであろう)。そのため、PE画分が分離されるまで、PPブロックはPEブロック中に吸着されたままである。
ジブロック中に存在するPPの量は、式10を使用して計算する。
式中、重量%C3PE-画分は、HTLCにより分離されたPE画分におけるプロピレンの重量%(式8)であり、重量%C3PPは、PP成分またはブロックにおけるプロピレンの重量%(前述で規定)であり、重量%C3PEは、PE成分またはブロックにおけるプロピレンの重量%(前述で規定)であり、wPP-ジブロックは、HTLCによりPE画分とともに分離されたジブロックにおけるPPの重量分率である。
PPブロックのPEブロックに対する比がポリマー全体に存在するPPのPEに対する全体比と同じであると仮定することにより、このPE画分に存在するジブロックの量を推定することができる。例えば、ポリマー全体におけるPPのPEに対する全体比が1:1である場合、ジブロック中のPPのPEに対する比も1:1であると仮定される。そのため、PE画分に存在するジブロックの重量分率は、ジブロック中のPPの重量分率(wPP-ジブロック)に2を掛けたものである。これを計算する別の方法は、ジブロック中のPPの重量分率(wPP-ジブロック)を、ポリマー全体におけるPPの重量分率で割ることによる(式6)。
ポリマー全体に存在するジブロックの量をさらに推定するためには、PE画分におけるジブロックの推定量に、HTLCから測定されたPE画分の重量分率を掛ける。結晶性ブロック複合体指数を推定するため、ジブロックコポリマーの量を式11によって求める。CBCIを見積もるため、式10を使用して計算したPE画分中のジブロックの重量分率を、PPの全重量分率(式6において計算した通り)で割り、次いで、これにPE画分の重量分率を掛ける。
式中、wPP-ジブロックは、HTLCによってPE画分とともに分離されたジブロックにおけるPPの重量分率(式10)であり、wPPは、ポリマー中のPPの重量分率であり、wPE-画分は、ジブロックおよび非結合PEを含有する、HTLCにより分離されたPEの重量分率(式9)である。
実施例4-EP1の合成
100重量%のエチレンコポリマーを含むEP1は、CBC2の生成に使用されたものと同じ触媒および共触媒を使用して生成され、ただし、EP1は、単一の反応器で生成された。試料EP1の場合、最終生成物のMFRは、DEZ流量を操作することによって調整された。EP1は、12ガロンの反応器中で生成された。
実施例5-アイオノマー1の合成
アイオノマー1を調製するため、前駆体酸コポリマー(例えば、エチレンとメタクリル酸との非中和コポリマー)を、以下の例外:(1)エチレン対メタクリル酸の比率および開始剤の流量を制御することにより、反応器条件を、約200℃~約260℃の温度および170MPa~240MPaの圧力に維持することができ、(2)プロパンテロゲンは反応器に供給されず、(3)反応器中のメタノールの全濃度を、エチレン、メタクリル酸、メタノール、および開始剤の溶液の全供給量に基づいて約2~5モル%に維持することでき、(4)系は、反応器を通過して流れる物質の滞留時間が約5秒~2分である定常状態に維持される、を除いて、米国特許第5,028,674号の実施例1に記載されている手順に実質的に従って、断熱連続撹拌オートクレーブでのフリーラジカル重合によって生成する。Tert-ブチルペルアセタートは、50%濃度の無臭ミネラルスピリットの溶液として利用され得る開始剤である。
実施例6-比較ブレンドA~Cおよび本発明ブレンド1の調製
比較ブレンドA~Cおよび本発明ブレンド1の生成に使用した材料は、前述のようにアイオノマー1ならびにCBC1、CBC2、およびEP1であった。比較ブレンドA~Cおよび本発明ブレンド1の組成が表9で提供される。
表9の配合物は、溶融押出プロセスにより作製される(二軸スクリュー押出機、さらに、バレル温度は210℃前後)。
実施例7-比較ブレンドA~Cおよび本発明ブレンド1の分析
引張試験およびHDT試験のために、ブレンドは、次いで、ISO 527のタイプ1A試験棒に射出成形された。オーブンクリープ試験および内部ヘイズ測定のために、配合物は、それぞれ、3インチ×1インチ×10ミル(長さ×幅×厚さ)および6インチ×6インチ×10ミルのフィルムに圧縮成形された。結果は、以下の表10、11、および12に明記される。
表10に示されるように、本発明ブレンド1は、50重量%のiPPのみを含む比較ブレンドBおよびEPコポリマーのみを含む比較ブレンドCよりはるかに低い内部ヘイズを示した。比較ブレンドCの内部ヘイズは許容されないものであったため、オーブンクリープ試験および荷重たわみ温度は測定されなかった。また、本発明ブレンド1は、アイオノマーのみを含む比較ブレンドAおよび比較ブレンドBより高い荷重たわみ温度を示した。表10および11に示されるように、オーブンクリープ試験では、本発明ブレンド1が150分で113%の寸法変化を示し、一方で比較ブレンドAおよびBは両方不合格となった。
表12に示されるように、本発明ブレンド1は、比較A~Cと比較したときに、より高い引張強度、引張モジュラス、および破断点伸びを示した。したがって、本発明ブレンド1、すなわち、50重量%超のiPPを有する結晶性ブロック複合体は、50重量%以下のiPPを有するブロック複合体を含むブレンドと比較したときに、改善された熱的、機械的、および光学的特性を示し得る、得られるブレンドを可能にする。
実施例8-アイオノマー1、CBC1、CBC2、およびEP1の屈折率の分析
試料の屈折率は、圧縮成形プラーク(6ミル)を使用して、周囲温度および湿度で、632.8nmのHeNeレーザーを使用する、Metriconモデル2010/Mプリズムカプラーを使用して測定された。比較アイオノマーAは190°Cで成形されたが、CBC1、CBC2、およびEP1は210°Cで成形された。材料は、滑らかな表面用に、PET(マイラー)シートを背景にして成形され、また、急冷冷却が使用された。これらの材料の屈折率が試験され、表13に要約される。
表13に示されるように、アイオノマー1は1.4963の屈折率を示した。0重量%のiPPを有するEP1では、屈折率は1.5107であった。50重量%のiPPを有するCBC1では、屈折率は1.5025であった。50重量%超のiPPを有するCBC2(70重量%iPP)では、屈折率は1.5068であった。これらの結果は、試料にiPPを含めると、アイオノマー1の屈折率に近い屈折率が得られる可能性があることを示す。同様の屈折率により、ブレンドの透明度を向上させることができると考えられている。
本明細書に開示される寸法および値は、列挙されたまさにその数値に厳密に限定されると理解されるべきではない。代わりに、別段明記されない限り、そのような各寸法は、列挙された値とその値を取り巻く機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
本明細書で引用される文書は、存在する場合は、すべて、いかなる相互参照された、または関連する特許もしくは出願、および本出願がその優先権または利益を主張するいかなる特許出願または特許を含めて、明示的に除外または別途制限されない限り、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文書の引用も、本明細書で開示または特許請求されるいかなる実施形態に関しても、それが先行技術であること、またはそれ単独もしくはいかなる他の単一もしくは複数の参照文献との組み合わせにおいても、いかなるそのような実施形態も教示、示唆、または開示することを認めるものではない。さらに、本文書における任意の用語の意味または定義が、参照により組込まれた文書における同じ用語の任意の意味または定義と矛盾する場合は、本文書においてその用語に割り当てられた意味または定義が適用されるものとする。
本願は以下の態様にも関する。
(1)
ポリマーブレンドであって、
EP-iPPジブロックポリマー、iPP、およびEPを含む、1~40重量%の結晶性ブロック複合体であって、iPPがアイソタクチックポリプロピレンホモポリマーであり、EPがエチレンとプロピレンとのコポリマーであり、前記結晶性ブロック複合体が50重量%超のiPPを含む、結晶性ブロック複合体と、
部分的に中和された前駆体酸コポリマーから形成された、60重量%~99重量%のアイオノマーと、を含み、前記前駆体酸コポリマーが、(a)エチレンの共重合単位と、
前記前駆体酸コポリマーの総重量に基づいて、5重量%~30重量%の、3~8個の炭素原子を有するα,β-エチレン性不飽和カルボン酸の共重合単位と、を含み、前記前駆体酸コポリマーの前記α,β-エチレン性不飽和カルボン酸に由来する酸基の約25%~約65%が中和されている、ポリマーブレンド。
(2)
前記アイオノマーが、0.1g/10分~50g/10分のメルトインデックスI2(190℃、2.16kgでASTM D1238による)を有する、上記(1)に記載のポリマーブレンド。
(3)
前記結晶性ブロック複合体が、2g/10分~50g/10分のメルトフローレートMFR(230℃、2.16kgでASTM D1238による)を有する、上記のいずれかに記載のポリマーブレンド。
(4)
前記結晶性ブロック複合体が、60重量%超のiPPを含む、上記のいずれかに記載のポリマーブレンド。
(5)
前記酸基が、亜鉛イオン含有塩基、マグネシウムイオン含有塩基、およびナトリウムイオン含有塩基のうちの1つ以上によって中和されている、上記のいずれかに記載のポリマーブレンド。
(6)
前記ポリマーブレンドが、5~15重量%の前記結晶性ブロック複合体と、85~95重量%の前記アイオノマーとを含む、上記のいずれかに記載のポリマーブレンド。
(7)
前記α,β-エチレン性不飽和カルボン酸が、アクリル酸、メタクリル酸、またはそれらの組み合わせを含む、上記のいずれかに記載のポリマーブレンド。
(8)
上記のいずれかに記載のポリマーブレンドを含む、成形品。
(9)
前記成形品が、射出成形品、または圧縮成形品である、上記に記載の成形品。
(10)
前記成形品が、20%以下の内部ヘイズを示す、上記(8)または(9)に記載の成形品。
(11)
前記成形品が、160分後に150%未満の伸びのオーブンクリープを示す、上記(8)~(10)のいずれかに記載の成形品。
(12)
前記成形品が、少なくとも30MPaの引張強度を示す、上記(8)~(11)のいずれかに記載の成形品。
(13)
前記成形品が、0.45MPaの荷重を使用して、ISO 75に従って、35℃超の荷重たわみ温度(HDT)を示す、上記(8)~(12)のいずれかに記載の成形品。
(14)
前記結晶性ブロック複合体が、1.49~1.52の屈折率(RI)を示す、上記(8)~(13)のいずれかに記載の成形品。

Claims (12)

  1. ポリマーブレンドであって、
    EP-iPPジブロックポリマー、iPP、およびEPを含む、1~40重量%の結晶性ブロック複合体であって、iPPがアイソタクチックポリプロピレンホモポリマーであり、EPがエチレンとプロピレンとのコポリマーであり、前記結晶性ブロック複合体が50重量%超85重量%以下のiPPを含む、結晶性ブロック複合体と、
    部分的に中和された前駆体酸コポリマーから形成された、60重量%~99重量%のアイオノマーと、を含み、前記前駆体酸コポリマーが、(a)エチレンの共重合単位と、
    前記前駆体酸コポリマーの総重量に基づいて、5重量%~30重量%の、3~8個の炭素原子を有するα,β-エチレン性不飽和カルボン酸の共重合単位と、を含み、前記前駆体酸コポリマーの前記α,β-エチレン性不飽和カルボン酸に由来する酸基の25%~65%が中和されている、ポリマーブレンド。
  2. 前記アイオノマーが、0.1g/10分~50g/10分のメルトインデックス (190℃、2.16kgでASTM D1238による)を有する、請求項1に記載のポリマーブレンド。
  3. 前記結晶性ブロック複合体が、2g/10分~50g/10分のメルトフローレートMFR(230℃、2.16kgでASTM D1238による)を有する、請求項1または2に記載のポリマーブレンド。
  4. 前記結晶性ブロック複合体が、60重量%超85重量%以下のiPPを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のポリマーブレンド。
  5. 前記酸基が、亜鉛イオン含有塩基、マグネシウムイオン含有塩基、およびナトリウムイオン含有塩基のうちの1つ以上によって中和されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のポリマーブレンド。
  6. 前記ポリマーブレンドが、5~15重量%の前記結晶性ブロック複合体と、85~95重量%の前記アイオノマーとを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のポリマーブレンド。
  7. 前記α,β-エチレン性不飽和カルボン酸が、アクリル酸、メタクリル酸、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のポリマーブレンド。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載のポリマーブレンドを含む、成形品。
  9. 前記成形品が、射出成形品、または圧縮成形品である、請求項8に記載の成形品。
  10. 前記成形品が、20%以下の内部ヘイズを示す、請求項8または9に記載の成形品。
  11. 前記成形品が、160分後に150%未満の伸びのオーブンクリープを示す、請求項8~10のいずれか一項に記載の成形品。
  12. 前記結晶性ブロック複合体が、1.49~1.52の屈折率(RI)を示す、請求項8~11のいずれか一項に記載の成形品。
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