JP7654956B2 - 偏光板の製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、以下を提供する。
前記保護フィルム(A)が、環状オレフィン系重合体を含み、
前記保護フィルム(A)が、下記条件(a)及び(b)を満たし:
0≦Rab≦0.15% かつ 0≦Rtr≦0.15% (a)
|Rtr-Rab|≦0.08% (b)
(前記条件(a)及び(b)において、
Rabは、前記保護フィルム(A)を85℃の環境中に500時間置いたときの、前記保護フィルム(A)の面内方向であって前記偏光子の吸収軸と平行な方向における前記保護フィルム(A)の寸法変化率(%)を表し、
Rtrは、前記保護フィルム(A)を85℃の環境中に500時間置いたときの、前記保護フィルム(A)の面内方向であって前記偏光子の吸収軸と垂直な方向における前記保護フィルム(A)の寸法変化率(%)を表す。)、
前記保護フィルム(B)は、JIS Z0208に従い25℃及び90%RHの条件で測定された透湿度が、20g/m2・24hr以下である、偏光板。
[2] 前記保護フィルム(A)に含まれる環状オレフィン系重合体のガラス転移温度TgAが、130℃以上である、[1]に記載の偏光板。
[3] 前記保護フィルム(A)は、JIS Z0208に従い25℃及び90%RHの条件で測定された透湿度が、10g/m2・24hr以下である、[1]又は[2]に記載の偏光板。
[4] 前記保護フィルム(A)の厚みが、20μm以上50μm以下である、[1]~[3]のいずれか一項に記載の偏光板。
[5] 前記保護フィルム(A)の測定波長590nmにおける面内レターデーションReAが、10nm以下である、[1]~[4]のいずれか一項に記載の偏光板。
[6] 前記保護フィルム(B)の測定波長590nmにおける面内レターデーションReBが、40nm以上80nm以下である、[1]~[5]のいずれか一項に記載の偏光板。
[7] [1]~[6]のいずれか一項に記載の偏光板と、液晶パネルとを含み、
前記液晶パネルと前記偏光子との間に、前記保護フィルム(B)が配置されている、液晶表示装置。
フィルム又は層の幅方向(TD)は、通常搬送方向と直交する方向であり、通常長尺であるフィルム又は層の短手方向と一致する。
本発明の一実施形態に係る偏光板は、保護フィルム(A)と、偏光子と、保護フィルム(B)とをこの順で含む。
図1は、本発明の一実施形態に係る偏光板を模式的に示す断面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る偏光板を模式的に示す分解斜視図である。
偏光板100は、保護フィルム(A)としての保護フィルム110と、偏光子120と、保護フィルム(B)としての保護フィルム130とをこの順で備える。本実施形態では、保護フィルム110と偏光子120とが、直接しており、保護フィルム130と偏光子120とが、直接している。別の実施形態では、保護フィルム110と偏光子120とが、接着剤層を介して積層されていてもよい。また別の実施形態では、保護フィルム130と偏光子120とが、接着剤層を介して積層されていてもよい。
偏光板100は長尺であってもよく、枚葉の形態であってもよい。
(加熱試験における寸法変化率)
保護フィルム(A)は、通常、加熱試験後の寸法変化率が、下記条件(a)及び(b)を満たすフィルムである。加熱試験は、保護フィルム(A)を単独で85℃の環境中に500時間置く条件で行われる。以下、本条件における加熱試験を、単に加熱試験ともいう。
|Rtr-Rab|≦0.08% (b)
85℃の環境中に置く前の、保護フィルム(A)の所定の方向における寸法をL0とし、85℃の環境中に500時間置いた後の、保護フィルムの所定の方向における寸法をL500とすると、所定の方向における保護フィルム(A)の寸法変化率R(%)は、下記の式に従い算出される。加熱試験により保護フィルム(A)が収縮した場合に、寸法変化率Rは正の値となる。
R(%)=(L0-L500)/L0×100
例えば、溶融押出法により環状オレフィン系重合体を含む樹脂をフィルム状に成形する際の条件を、下記のように調整することにより、保護フィルム(A)を条件(a)及び(b)を満たすフィルムとしうる。
これにより、製造されるフィルムに残留するひずみを低減して、保護フィルム(A)を加熱した際の寸法変化率を、小さくでき、ひいては保護フィルム(A)が条件(a)及び条件(b)を満たしうる。
保護フィルム(A)は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。
また、保護フィルム(A)は、その表面に、コロナ処理などの表面処理が施されていてもよい。
環状オレフィン系単位を構成する炭素原子数は、好ましくは4個以上、より好ましくは5個以上であり、好ましくは30個以下、より好ましくは20個以下、特に好ましくは15個以下の範囲である。環状オレフィン系単位を構成する炭素原子数をこの範囲にすることにより、環状オレフィン系重合体を含む樹脂の機械的強度、耐熱性及び成形性が高度にバランスされる。
易滑層は、環状オレフィン系重合体の他に、通常アンチブロッキング材を含む。アンチブロッキング材の例としては、シリカ粒子などの無機粒子;有機重合体粒子などの有機粒子;が挙げられる。
有機粒子としては、易滑層の屈折率の調整を容易とする観点から、アクリル-スチレン系共重合体の架橋体粒子が好ましい。好ましい有機粒子の具体例としては、積水化成品工業社製「テクポリマー(登録商標)」が挙げられる。
保護フィルム(A)におけるアンチブロッキング材の含有割合は、例えば、0.01重量%~2重量%の範囲としうる。
紫外線吸収層は、環状オレフィン系重合体の他に、通常紫外線吸収剤を含む。紫外線吸収剤の例としては、特に限定されず、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及びトリアジン系紫外線吸収剤が挙げられる。紫外線吸収剤の市販品の例としては、ADEKA社製「アデカスタブシリーズ」(例、アデカスタブLA-31RG)が挙げられる。
保護フィルム(A)における紫外線吸収剤の含有割合は、例えば、0.01重量%~10重量%の範囲としうる。
保護フィルム(A)の透湿度が低いことにより、吸湿による偏光子の品質低下(例えば、偏光度の低下)を効果的に低減しうる。
本実施形態に係る偏光子として、任意の偏光子を用いうる。偏光子は、通常直線偏光子である。
偏光子の例としては、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着させる工程を含む製造方法により製造されうる、直線偏光子が挙げられる。
かかる直線偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色することにより二色性色素を吸着させる工程、二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、及びホウ酸水溶液による処理後に二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水洗する工程を含む方法により製造されうる。
酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体の例としては、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、及びアンモニウム基を有するアクリルアミド類が挙げられる。
一軸延伸における延伸倍率は、通常、3~8倍程度としうる。
水溶液への浸漬時間(染色時間)は、通常、20~1,800秒程度である。
水溶液への浸漬時間(染色時間)は、通常、10~1,800秒程度である。
(保護フィルム(B)の透湿度)
保護フィルム(B)は、JIS Z0208に従い25℃及び90%RHの条件で測定された透湿度が、通常20g/m2・24hr以下、好ましくは10g/m2・24hr以下、より好ましくは5g/m2・24hr以下であり、通常0g/m2・24hr以上であり、0g/m2・24hrであってもよい。
保護フィルム(B)の透湿度が、前記上限値以下であることにより、保護フィルム(B)の側面からの透湿を低減し、また保護フィルム(A)の主面から透過する湿気が偏光子に到達することを抑制して、偏光板の品質低下(例、偏光度の変化)を抑制しうる。
保護フィルム(B)は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。
また、保護フィルム(B)は、その表面に、コロナ処理などの表面処理が施されていてもよい。
保護フィルム(B)の易滑層に含まれうるアンチブロッキング材の好ましい例については、保護フィルム(A)に含まれうるアンチブロッキング材と同様の例が挙げられる。アンチブロッキング材の好ましい平均粒子径、アンチブロッキング材の好ましい含有割合は、保護フィルム(A)の説明において例示した範囲と同様の範囲としうる。これにより、保護フィルム(A)に含まれうる易滑層による効果と同様の効果を得うる。
偏光板は、前記の保護フィルム(A)、偏光子、保護フィルム(B)に加えて、任意の層を含みうる。
例えば、偏光板は、保護フィルム(A)と偏光子との間に、接着剤の層である接着剤層を含んでいてもよい。例えば、偏光板は、保護フィルム(B)と偏光子との間に、接着剤の層である接着剤層を含んでいてもよい。
例えば、偏光板は、保護フィルム(B)の面上に、粘着剤(感圧性接着剤)の層である、粘着剤層を含んでいてもよい。
例えば、偏光板は、保護フィルム(A)の面上に、ハードコート層を含んでいてもよい。
偏光板は、例えば偏光子と保護フィルム(A)とを接着するための接着剤層を含んでいてもよい。また偏光板は、例えば偏光子と保護フィルム(B)とを接着するための接着剤層を含んでいてもよい。
接着剤層を形成する接着剤としては、任意の接着剤を用いうる。接着剤の例としては、水に成分が分散又は溶解している水系接着剤、有機溶剤に成分が分散又は溶解している溶剤系接着剤、及び無溶剤系接着剤が挙げられる。
偏光板の側面からの透湿を低減し、偏光板の耐湿性を向上させる観点から、接着剤層を形成する接着剤は、好ましくは、溶剤系接着剤又は無溶剤系接着剤であり、生産性の向上の観点から、好ましくは、紫外線硬化型接着剤である。
偏光板は、例えば偏光板を液晶パネルなどの光学素子と貼り合わせるための粘着剤層を含んでいてもよい。粘着剤層は、例えば保護フィルム(B)の面上に設けられる。
粘着剤層を形成する粘着剤(感圧性接着剤)としては、任意の粘着剤を用いうる。粘着剤は、通常ベースポリマーを含む。粘着剤に含まれうるベースポリマーの例としては、アクリル系重合体;シリコーン系ポリマー;ポリエステル;ポリウレタン;ポリアミド;ポリビニルエーテル;酢酸ビニル/塩化ビニルコポリマー;変性ポリオレフィン;エポキシ系ポリマー;フッ素樹脂系ポリマー;天然ゴム、合成ゴム等のゴム系ポリマーが挙げられる。粘着剤は、ベースポリマーを、1種単独で含んでいてもよく、2種以上の組み合わせで含んでいてもよい。粘着剤には、ベースポリマーに加えて、シランカップリング剤などの添加剤が含まれていてもよい。
偏光板は、例えば偏光板の表面に耐擦傷性を付与するためのハードコート層を含んでいてもよい。ハードコート層は、例えば保護フィルム(A)の面上に設けられる。
ハードコート層として、アンチグレア機能を備えた層を用いてもよい。また、反射防止(AR)機能又は低反射(LR)機能を備えた層を用いてもよい。
偏光板が、アンチグレア機能を備えたハードコート層を含む場合、ハードコート層のヘイズは、好ましくは2%以下、より好ましくは1%以下であり、通常0%以上である。このようにハードコート層が低ヘイズであることにより、偏光板を用いた画像表示装置の視認性を向上させうる。
前記の偏光板は、任意の方法で製造されうる。例えば、偏光板は、保護フィルム(A)と保護フィルム(B)とを、偏光子に貼り合わせることで製造しうる。貼り合わせには、接着剤を用いうる。
長尺の偏光板は、長尺の偏光子と、長尺の保護フィルム(A)と、長尺の保護フィルム(B)とを、それぞれの長手方向が互いに平行となるようにロール・トゥ・ロールの方法により貼り合わせることで製造しうる。貼り合わせには接着剤を用いうる。
本発明の一実施形態に係る液晶表示装置は、前記偏光板と、液晶パネルとを含み、液晶パネルと偏光子との間に、保護フィルム(B)が配置されている。
液晶表示装置1000は、偏光板200と、液晶パネル10と、偏光板300と、バックライト20とをこの順で含む。
液晶パネル10としては、例えば、インプレーンスイッチング(IPS)モード、VA(バーティカルアライメント)モードなどの、任意のモードの液晶パネルを用いうる。
偏光板300は、保護フィルム(A)としての保護フィルム310と、接着剤層340aと、偏光子320と、接着剤層340bと、保護フィルム(B)としての保護フィルム330と、粘着剤層350とをこの順で備える。偏光板300は、液晶パネル10と偏光子320との間に保護フィルム(B)としての保護フィルム330が配置されるように、偏光板300が備える粘着剤層350により液晶パネル10の他方の面と貼り合わされている。偏光板300の保護フィルム(A)としての保護フィルム310は、バックライト20と接している。
偏光板300を構成する、保護フィルム(A)としての保護フィルム310、偏光子320、保護フィルム(B)としての保護フィルム330は、偏光板100を構成する、保護フィルム(A)としての保護フィルム110、偏光子120、保護フィルム(B)としての保護フィルム130とそれぞれ同様の構成を有しているので説明を省略する。
偏光板300を構成する接着剤層340a,340b、粘着剤層350は、項目[1.偏光板]において説明された接着剤層、粘着剤層の好ましい例とそれぞれ同様の構成としうる。
液晶表示装置1000が、偏光板300を備えることにより、液晶パネル10の反りを低減しうるとともに、偏光子320の品質低下による画像表示性能の劣化を低減しうる。
(保護フィルム(A)の寸法変化率)
保護フィルム(A)を150×150mmの大きさの正方形に切り出してサンプルを得た。切り出しは、正方形の対向する一組の辺が、保護フィルム(A)の長手方向と平行となるように行った。
前記の条件で加熱されたサンプルを、オーブンから取り出し、室温中で冷却した。
L0及びL500から、下記式に従い、寸法変化率R(%)を算出した。
R(%)=(L0-L500)/L0×100
また、寸法変化率R(TD)(%)と寸法変化率R(MD)(%)との差の絶対値(|R(TD)-R(MD)|)を算出した。
JIS Z0208(カップ法)に従い、保護フィルム(A)及び保護フィルム(B)の透湿度を測定した。透湿カップに封入する吸湿剤は、無水塩化カルシウムとした。試験条件は、25℃、95%RHとした。透湿カップを24時間毎に秤量する操作を繰り返し、透湿カップの重量増加量に基づき、透湿度を算出した。
保護フィルム(A)及び保護フィルム(B)の面内方向におけるレターデーション(面内レターデーションRe)を、AXOMETRICS社製「AXOSCAN」を用いて測定した。
保護フィルム(A)、保護フィルム(B)、偏光子の厚みを、ミツトヨ社製シックネスゲージにより測定した。その他の層の厚みについては、偏光板を直接ミクロトーム(大和光機社製「RV-240」)を用いて0.05μm厚にスライスし顕微鏡下で断面観察を行い、層の厚みを測定した。
樹脂のガラス転移温度を、示差走査熱量測定法により、日立製作所製「DSC7020」を用いて測定した。測定は窒素雰囲気下で行い、昇温速度20℃/min、保持時間30minで行った。
液晶パネルに偏光板を貼り付けて得られる積層体の反り低減の効果を評価するために、ガラス板の両面に偏光板を貼り付けて得られた積層体を加熱し、積層体の反りを測定した。
厚みが0.4mm、長辺の長さが200mm、短辺の長さが110mmである、長方形のガラス板を用意した。実施例又は比較例で得られた偏光板を、ガラス板の大きさと同様の大きさの長方形に切断して、2枚の偏光板サンプルを得た。切断は、偏光板に含まれる偏光子の吸収軸が長手方向又は短手方向と平行となるようにして行った。これにより、偏光子の吸収軸が長手方向と平行である、偏光板サンプル1と、偏光子の吸収軸が短手方向と平行である、偏光板サンプル2を得た。
下記の実施例及び比較例に係る、加熱された積層体は、偏光板サンプル1の側が凹となるように反っていた。
偏光板を、ガラス板の片面に貼り合わせて偏光度測定用のサンプルを作成した。サンプルの偏光度を測定し、P0(%)とした。
次いで、サンプルを60℃90%RHの条件のオーブン中に500時間置く、耐湿熱性試験を行った。オーブンとして、エスペック社製「PR3KPH」を用いた。500時間の耐湿熱性試験の後、サンプルの偏光度を測定し、P500(%)とした。
偏光度の測定は、紫外可視近赤外分光光度計(日本分光社製「V7200」)及び偏光フィルム測定装置(日本分光社製「VAP7070」)を用いて実施した。耐湿熱性試験前の偏光度と当該試験後の偏光度との差(P0-P500)(%)を算出して、以下の基準で、偏光度の変化を評価した。
不良:偏光度の差が0.01%より大きく0.05%以下である。
悪い:偏光度の差が0.05%より大きい。
(保護フィルム(A)の製造)
環状オレフィン系重合体(ノルボルネン系重合体の水素化物)としての、シクロオレフィンポリマー(日本ゼオン社製「ZEONOR1600」、ガラス転移温度Tg:160℃)に、アクリル-スチレン系共重合体の架橋体粒子(積水化成品工業社製「テクポリマー」、平均粒子径0.38μm)を樹脂の総重量に対して5重量%となるように配合して、樹脂Aを製造した。
環状オレフィン系重合体(ノルボルネン系重合体の水素化物)としての、シクロオレフィンポリマー(日本ゼオン社製「ZEONOR1600」、ガラス転移温度Tg:160℃)に、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(ADEKA社製「アデカスタブLA-31RG」)を樹脂の総重量に対して5重量%となるように配合して、樹脂Bを製造した。
押出機として、Tダイを備えるTダイ成形押出機(Labtech社製)を用いた。ダイスとして、幅350mmのものを用いた。ダイスの幅方向における平均リップ開度は、400μmとした。冷却ドラムの温度は、140℃とした。樹脂Aの層1及び樹脂Aの層3の厚みは、いずれも5μmであった。樹脂Bの層2の厚みは、30μmであった。層1~層3を合わせた保護フィルム(A)の総厚みは、40μmであった。保護フィルム(A)の幅は、250mmであった。
得られた保護フィルム(A)について、前記の方法により寸法変化率、透湿度、面内レターデーションReAを測定した。
ポリビニルアルコールフィルム(クラレ社製「ポバール」)を長手方向に搬送しながら、ヨウ化カリウムを含む溶液中で染色し、ホウ酸水溶液中で処理し、染色及びホウ酸水溶液中の処理と同時に、搬送方向への一軸延伸を行った。延伸倍率は、5.8倍とした。
延伸したフィルムを乾燥して、厚み25μmの偏光子を得た。得られた偏光子の吸収軸は、長手方向(搬送方向)と平行である。
保護フィルム(B)として、環状オレフィン系重合体(ノルボルネン系重合体の水素化物)を含むフィルムである、シクロオレフィンポリマーフィルム(日本ゼオン社製:ゼオノアフィルムZB、厚み52μm)を用意した。保護フィルム(B)について、前記の方法で透湿度、面内レターデーションReBを測定した。
製造された保護フィルム(A)の片面に、コロナ処理を施した。用意した保護フィルム(B)の片面に、コロナ処理を施した。
偏光子の一方の面に、保護フィルム(A)を貼り合わせた。その際、偏光子の長手方向(吸収軸の方向)と、保護フィルム(A)の長手方向とが平行となるようにした。また、保護フィルム(A)のコロナ処理を施した面が、偏光子側となるようにした。偏光子と保護フィルム(A)との貼り合わせには、紫外線硬化型接着剤(ADEKA社製「ハードロック」)を用いた。
次いで、偏光子の他方の面に保護フィルム(B)を貼り合わせた。その際、偏光子の長手方向(吸収軸の方向)と、保護フィルム(B)の長手方向が平行となるようにした。また、保護フィルム(B)のコロナ処理を施した面が、偏光子側となるようにした。偏光子と保護フィルム(B)との貼り合わせには、紫外線硬化型接着剤(ADEKA社製「ハードロック」)を用いた。
以上の操作により、保護フィルム(A)/接着剤の層/偏光子/接着剤の層/保護フィルム(B)の層構成を有するフィルムを得て、フィルムに紫外線を照射してフィルムに含まれる接着剤の層を硬化させ、偏光板を得た。
得られた偏光板を用いて、前記方法により偏光度の変化及び積層体の反りを評価した。
保護フィルム(A)として、アクリル樹脂(ポリメチルメタクリレート)フィルム(大倉工業社製:OXIS、厚み40μm)を用いた。
以上の事項以外は実施例1と同様に操作して偏光板を得た。得られた偏光板を用いて、前記方法により偏光度の変化及び積層体の反りを評価した。
保護フィルム(A)として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製:コスモシャインSRF、厚み80μm)を用いた。
以上の事項以外は実施例1と同様に操作して偏光板を得た。得られた偏光板を用いて、前記方法により偏光度の変化及び積層体の反りを評価した。
保護フィルム(B)として、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(コニカミノルタ社製:VA-TACフィルム、厚み40μm)を用いた。
以上の事項以外は実施例1と同様に操作して偏光板を得た。得られた偏光板を用いて、前記方法により偏光度の変化及び積層体の反りを評価した。
保護フィルム(A)として、アクリル樹脂(ポリメチルメタクリレート)フィルム(大倉工業社製:OXIS、厚み40μm)を用いた。
保護フィルム(B)として、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(コニカミノルタ社製:VA-TACフィルム、厚み40μm)を用いた。
以上の事項以外は実施例1と同様に操作して偏光板を得た。得られた偏光板を用いて、前記方法により偏光度の変化及び積層体の反りを評価した。
保護フィルム(A)として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製:コスモシャインSRF、厚み80μm)を用いた。
保護フィルム(B)として、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(コニカミノルタ社製:VA-TACフィルム、厚み40μm)を用いた。
以上の事項以外は実施例1と同様に操作して偏光板を得た。得られた偏光板を用いて、前記方法により偏光度の変化及び積層体の反りを評価した。
保護フィルム(A)として、TACフィルム(富士フイルム社製:0-TAC、厚み40μm)を用いた。
保護フィルム(B)として、TACフィルム(富士フイルム社製:0-TAC、厚み40μm)を用いた。
偏光子と保護フィルム(A)又は保護フィルム(B)との貼り合わせに用いる接着剤を、水系接着剤(三菱化学社製「ゴーセノール(商標)Z200」及び三菱化学社製「Sefelink(商標)SPM-01」を含む変性ポリビニルアルコール系接着剤)に変更した。フィルムに紫外線を照射して接着剤の層を硬化させる工程を行わなかった。
以上の事項以外は実施例1と同様に操作して偏光板を得た。得られた偏光板を用いて、前記方法により偏光度の変化及び積層体の反りを評価した。
保護フィルム(B)として、TACフィルム(富士フイルム社製:0-TAC、厚み40μm)を用いた。
偏光子と保護フィルム(A)又は保護フィルム(B)との貼り合わせに用いる接着剤を水系接着剤(三菱化学社製「ゴーセノール(商標)Z200」及び三菱化学社製「Sefelink(商標)SPM-01」を含む変性ポリビニルアルコール系接着剤)に変更した。フィルムに紫外線を照射して接着剤の層を硬化させる工程を行わなかった。
以上の事項以外は実施例1と同様に操作して偏光板を得た。得られた偏光板を用いて、前記方法により偏光度の変化及び積層体の反りを評価した。
保護フィルム(A)として、アクリル樹脂(ポリメチルメタクリレート)フィルム(大倉工業社製:OXIS、厚み40μm)を用いた。
保護フィルム(B)として、TACフィルム(富士フイルム社製:0-TAC、厚み40μm)を用いた。
偏光子と保護フィルム(A)又は保護フィルム(B)との貼り合わせに用いる接着剤を、水系接着剤(三菱化学社製「ゴーセノール(商標)Z200」及び三菱化学社製「Sefelink(商標)SPM-01」を含む変性ポリビニルアルコール系接着剤)に変更した。フィルムに紫外線を照射して接着剤の層を硬化させる工程を行わなかった。
以上の事項以外は実施例1と同様に操作して偏光板を得た。得られた偏光板を用いて、前記方法により偏光度の変化及び積層体の反りを評価した。
保護フィルム(A)として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製:コスモシャインSRF、厚み80μm)を用いた。
保護フィルム(B)として、TACフィルム(富士フイルム社製:0-TAC、厚み40μm)を用いた。
偏光子と保護フィルム(A)又は保護フィルム(B)との貼り合わせに用いる接着剤を、水系接着剤(三菱化学社製「ゴーセノール(商標)Z200」及び三菱化学社製「Sefelink(商標)SPM-01」を含む変性ポリビニルアルコール系接着剤)に変更した。フィルムに紫外線を照射して接着剤の層を硬化させる工程を行わなかった。
以上の事項以外は実施例1と同様に操作して偏光板を得た。得られた偏光板を用いて、前記方法により偏光度の変化及び積層体の反りを評価した。
保護フィルム(A)として、環状オレフィン系重合体(ノルボルネン系重合体の水素化物)を含むフィルム(日本ゼオン社製:ゼオノアフィルムZF14-023、厚み23μm)を用いた。
以上の事項以外は実施例1と同様に操作して偏光板を得た。得られた偏光板を用いて、前記方法により偏光度の変化及び積層体の反りを評価した。
表1及び表2において、略号は以下の意味を表す。
「COP1」:(樹脂Aの層1)/(樹脂Bの層2)/(樹脂Aの層3)の層構成を有する環状オレフィン系重合体を含む保護フィルム
「COP-ZF」:環状オレフィン系重合体を含むフィルム(日本ゼオン社製:ゼオノアフィルムZF14-023)
「COP-ZB」:環状オレフィン系重合体を含むフィルム(日本ゼオン社製:ゼオノアフィルムZB)
「PMMA」:ポリメチルメタクリレートフィルム(大倉工業社製:OXIS)
「PET」:ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製:コスモシャインSRF)
「0-TAC」:トリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム社製:0-TAC)
「VA-TAC」:トリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタ社製:VA-TACフィルム)
「UV」:紫外線硬化型接着剤(ADEKA社製「ハードロック」)
「水系」:水系接着剤(三菱化学社製「ゴーセノールZ200」及び三菱化学社製「SefelinkSPM-01」を含む変性ポリビニルアルコール系接着剤)
「ReA」:保護フィルム(A)の面内レターデーション
「ReB」:保護フィルム(B)の面内レターデーション
したがって、保護フィルム(A)の寸法変化率R(TD)は、保護フィルム(A)の面内方向であって偏光子の吸収軸と垂直な方向における前記保護フィルム(A)の寸法変化率Rtr(%)に相当する。また、保護フィルム(A)の寸法変化率R(MD)は、保護フィルムの面内方向であって前記偏光子の吸収軸と平行な方向における前記保護フィルム(A)の寸法変化率Rab(%)に相当する。|R(TD)-R(MD)|の値は、|Rtr-Rab|の値に相当する。
結果を表3及び表4に示す。
表3及び表4において、「測定不能」とは、偏光度が測定できないほど著しく偏光板の偏光透過性が悪化したことを意味する。
一方、保護フィルム(A)が前記の条件(a)及び(b)を満たさない、比較例1、2、4~6、及び8~10に係る偏光板とガラス板との積層体は、加熱試験後の反り量が大きい。
また、保護フィルム(B)の透湿度が、20g/m2・24hrよりも大きい比較例3~9に係る偏光板は、耐湿熱性試験後において、偏光度の変化が大きい。
110、210、310:保護フィルム(保護フィルム(A))
120、220、320:偏光子
130、230、330:保護フィルム(保護フィルム(B))
240a,240b,340a,340b:接着剤層
250、350:粘着剤層
260:ハードコート層
1000:液晶表示装置
10:液晶パネル
20:バックライト
Claims (6)
- 偏光板の製造方法であって、
前記偏光板は、
保護フィルム(A)と、偏光子と、保護フィルム(B)とをこの順で含み、
前記保護フィルム(A)が、ガラス転移温度TgAが150℃以上である環状オレフィン系重合体を含み、
前記保護フィルム(A)が、下記条件(a)及び(b)を満たし:
0≦Rab≦0.15% かつ 0≦Rtr≦0.15% (a)
|Rtr-Rab|≦0.08% (b)
(前記条件(a)及び(b)において、
Rabは、前記保護フィルム(A)を85℃の環境中に500時間置いたときの、前記保護フィルム(A)の面内方向であって前記偏光子の吸収軸と平行な方向における前記保護フィルム(A)の寸法変化率(%)を表し、
Rtrは、前記保護フィルム(A)を85℃の環境中に500時間置いたときの、前記保護フィルム(A)の面内方向であって前記偏光子の吸収軸と垂直な方向における前記保護フィルム(A)の寸法変化率(%)を表す。)、
前記保護フィルム(B)は、JIS Z0208に従い25℃及び90%RHの条件で測定された透湿度が、20g/m2・24hr以下であり、
前記製造方法は、
溶融押出法により前記環状オレフィン系重合体を含む樹脂を成形して前記保護フィルム(A)を製造する工程を含み、
前記溶融押出法による成形を、冷却ドラムの温度を(TgA-30℃)以上(TgA-10℃)以下として行う、偏光板の製造方法。 - 偏光板の製造方法であって、
前記偏光板は、
保護フィルム(A)と、偏光子と、保護フィルム(B)とをこの順で含み、
前記保護フィルム(A)が、ガラス転移温度TgAが150℃以上である環状オレフィン系重合体を含み、
前記保護フィルム(A)が、下記条件(a)及び(b)を満たし:
0≦Rab≦0.15% かつ 0≦Rtr≦0.15% (a)
|Rtr-Rab|≦0.08% (b)
(前記条件(a)及び(b)において、
Rabは、前記保護フィルム(A)を85℃の環境中に500時間置いたときの、前記保護フィルム(A)の面内方向であって前記偏光子の吸収軸と平行な方向における前記保護フィルム(A)の寸法変化率(%)を表し、
Rtrは、前記保護フィルム(A)を85℃の環境中に500時間置いたときの、前記保護フィルム(A)の面内方向であって前記偏光子の吸収軸と垂直な方向における前記保護フィルム(A)の寸法変化率(%)を表す。)、
前記保護フィルム(B)は、JIS Z0208に従い25℃及び90%RHの条件で測定された透湿度が、20g/m2・24hr以下であり、
前記製造方法は、
溶融押出法により前記環状オレフィン系重合体を含む樹脂を成形して前記保護フィルム(A)を製造する工程を含み、
前記溶融押出法による成形を、ダイリップの開度の前記保護フィルム(A)の厚みに対する倍率を、400/40以下として行う、偏光板の製造方法。 - 前記保護フィルム(A)は、JIS Z0208に従い25℃及び90%RHの条件で測定された透湿度が、10g/m2・24hr以下である、請求項1又は2に記載の偏光板の製造方法。
- 前記保護フィルム(A)の厚みが、20μm以上50μm以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の偏光板の製造方法。
- 前記保護フィルム(A)の測定波長590nmにおける面内レターデーションReAが、10nm以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の偏光板の製造方法。
- 前記保護フィルム(B)の測定波長590nmにおける面内レターデーションReBが、40nm以上80nm以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の偏光板の製造方法。
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