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JP7655567B2 - 植物の生長を促進し、植物病害を予防及び抑制するための方法及び植物抽出物組成物 - Google Patents
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JP7655567B2 - 植物の生長を促進し、植物病害を予防及び抑制するための方法及び植物抽出物組成物 - Google Patents

植物の生長を促進し、植物病害を予防及び抑制するための方法及び植物抽出物組成物 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本特許出願は、2019年7月25日に米国特許商標庁に提出された、同一出願人による、「植物の生長を促進し、植物病害を予防及び抑制するための方法及び植物抽出物 CELEXT07 組成物」と題する、米国特許出願第62/878,600号の優先権の利益を主張する。
本発明は、一般に、植物の生長及び保護のための植物抽出物に関する。
植物の生長や病害からの治癒を助けるための複数の方法が市場に出回っている。その中には、化学物質を使用するものもあれば、オーガニック成分を使用するものもある。化学的な解決方法は、たとえしばしば最良の結果を提供するとしても、処理された植物と接触する人の健康に悪影響を及ぼすことがある。他方、オーガニックな解決方法は、しばしば、必要なほど効率的ではない。したがって、植物の生長や、病害からの治癒を助けるために、市場で見られるたいていの化学的な解決方法以上ではないにしても、同程度に効率的であるオーガニックな解決法が必要とされている。
農業で使用される植物抽出物は、栽培者、消費者にとってより有毒であり、環境にとってより有害であり得る合成化学物質の代替物として、天然に存在する植物(又は他の生物)から作られる。そのような製品の利点は、合成化学代替物と比較して、有害な残留物がないことから、生分解性であること、及び自然によりエコフレンドリーであることを含み得る。上に挙げた利点のため、世界中の農産業が、持続可能な農業に貢献するために植物製品を開発している。植物の生長サイクルの初期段階(発芽及び実生の初期生長)にとってのこれらの製品の有効性を試験することは、費用がかかり、時間のかかるプロセスである。発芽率は、通常、ペトリ皿アッセイによって判定される。初期生長には、水耕栽培又は温室栽培(直接発芽)を含む別のシステムが通常使用される。標準作業手順(SOP)は、ハーブ抽出物が発芽及び初期生長に与える影響の分析のために開発された。これは、国際種子検査協会(International Seed Testing Association, ISTA,1985)によって開発されたロールペーパータオル試験を修正することによって、定義されたシステムにおいて行われた。SOPの有効性は直接発芽試験との比較により判定された。SOPは、以下の利点を有する:(1)種子発芽及び初期生長に対する潜在的生長刺激剤の効果を試験するために効率的であること;(2)時間(2週間の持続時間)及び空間が効率的であること;(3)反復可能であること;生育チャンバ内の規定された条件下で実施されること;(4)業界において、最低限の訓練を受けたスタッフ及び容易に入手可能な材料によって実施可能な比較的単純かつ低コストな方法であること。
本発明の上述の及び他の目的は、植物の生長を促進し、植物病害を予防又は抑制するための植物組成物を広く提供することによって実現される。
本発明の一態様では、植物組成物が提供される。植物組成物は、タイムの葉の粒状抽出物と、クサノオウ(Chelidonium majus)の根の抽出物と、クサノオウ(Chelidonium majus)の葉の抽出物と、を含有する。上記組成物は、0.2%~5%の濃度で希釈されており、また上記組成物は、植物の生長を促進し、植物病害を予防又は抑制するために使用される。
上記植物組成物は、クサノオウの根の抽出物を0.1%~99%、クサノオウ葉の抽出物を0.1%~99%、及びタイムの葉の粒状抽出物を0.1%~30%含有していてもよい。
上記植物組成物は、0.5%~5%の濃度で希釈されていてもよい。上記植物組成物は、抗細菌性及び/又は抗真菌性を有してもよい。上記植物組成物は、チンキ又は海藻を更に含有してもよい。海藻は、アスコフィルム・ノドスム(Ascophyllum nodosum)であってもよい。上記組成物は、海藻を0.5~2g/L含有してもよい。
上記組成物は、タイムの葉の他の抽出物を更に含有してもよい。当該タイムの葉の抽出物は、50%アルコール中で1:2に希釈されたタイムの葉の抽出物であってもよい。
上記組成物は、チモール又はノコギリソウ(yarrow)の葉の抽出物を更に含有してもよい。ノコギリソウの葉の抽出物は、50%アルコール中で1:2に希釈されていてもよい。
上記植物組成物は、土壌配合物を更に含有してもよい。土壌配合物は、ココナッツ殻繊維を含んでいてもよい。土壌配合物は、ピートモス及びパーライト、又は菌根を更に含んでいてもよい。
本発明の他の態様では植物組成物が提供される。当該植物組成物は、50%アルコール中で1:2に希釈されたノコギリソウ葉の抽出物を含有し、この組成物は、植物の生長を促進し、植物病害を予防又は抑制するために使用される。この植物組成物は、更に、抗細菌性及び/又は抗真菌性を有してもよい。
上記抽出物は、コールドプレス又は凍結乾燥により調製されるものであってよい。抽出物は更に、発酵を使う処理を含む技術を使用して調製されてもよい。発酵は、好気性発酵であってもよく、嫌気性発酵であってもよい。使用される細菌は、乳酸菌であってもよく、又はバシラス種由来であってもよい。
本発明の更に別の態様では、植物組成物を用いて植物を処理する方法が提供される。当該植物組成物は、タイムの葉の粒状抽出物と、クサノオウ(Chelidonium majus)抽出物とを含み、濃度が0.2%~5%であり、当該方法は、濃度0.2%~5%の上記植物組成物を用いて植物を灌注処理することを更に含む。そのような方法では、灌注処理は、1回投与で適用されてもよく、又は所定の期間に亘って複数回投与で適用されてもよい。
本発明の更なる態様では、植物組成物を用いて植物を処理する方法が提供される。当該植物組成物は、タイムの葉の粒状抽出物と、クサノオウ(Chelidonium majus)抽出物とを含み、濃度が0.2%~5%である。この方法は、濃度0.2%~5%の上記植物組成物を植物の葉に施用することを含む。植物組成物の施用は、当該植物組成物中に葉を浸漬することを含んでもよい。植物組成物の施用は更に、葉に上記植物組成物を噴霧することを含んでもよい。
植物組成物は、葉に対する噴霧又は浸漬により、1回投与又は所定の期間に亘って複数回投与で施用されてもよい。
新規であると考えられる本発明の特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に記載されている。
本発明の上記及び他の目的、特徴及び利点は、添付の図面を参照した以下の説明からより容易に明らかになるであろう。
図1Aは、例示的なトマト植物を示す図である。1番目のトマト植物はコントロールであり、その他のトマト植物は、本発明の原理による異なる植物抽出物組成物により処理されており、草丈を示す図である。 図1Bは、図1Aのトマト植物を示す図であり、クロロフィル量を示す。 図2は、温室条件下で生育した例のレタス植物を示す図であり、1番目のレタス植物はコントロールであり、その他のレタス植物は、本発明の原理による異なる植物抽出物組成物により処理されたものである。 図3は、図2のレタス植物の根を示す図である。 図4Aは、個々のポットで生育したレタス植物を例示的に示す図であり、1番目のレタス植物はコントロールであり、その他のレタス植物は、本発明の原理による異なる植物抽出物組成物で処理されたものである。 図4Bは、図4Aのレタス植物を示す図であり、ポットから抜かれて土のついていない状態を示している。 図5Aは、個々のポットで生育した例のタバコ植物を示す図であり、1番目のタバコ植物はコントロール(Control)であり、その他のタバコ植物は、本発明の原理による異なる植物抽出物組成物で処理されたものである。 図5Bは、図4Aのタバコ植物の図であり、ポットから抜かれて土のついていない状態を示している。 図6は、本発明の原理によるダイズ発芽のための標準作業手順(SOP)の説明図である。 図7は、同じ遺伝的特徴を持つ例示的な大麻芽を示す図であり、左側の大麻芽は、本発明の原理による植物抽出物の生体刺激組成物で処理されたものである。 図8Aは、第1の試験においてボトリチスプラグに感染した例示的なレタス葉を示す図であり、1番目のレタス葉はコントロールであり、その他のレタス葉は、本発明の原理による異なる植物抽出物組成物で処理されたものである。 図8Bは、第2の試験においてボトリチスプラグに感染した例示的なレタス葉を示す図であり、1番目のレタス葉はコントロールであり、その他のレタス葉は、本発明の原理による異なる植物抽出物組成物で処理されたものである。 図9Aは、本発明の原理により水及び植物抽出物組成物で灌注処理され、その後ボトリチス・シネレアに感染させた健康な摘み取り葉の病害指数(Disease Index)を示すグラフであり、1番目の葉はコントロール(Control)であり、その他の葉は、水と植物抽出物を含む異なる組成物で処理されたものである。 図9Bは、図9Aの摘み取り葉を示す図である。 図10Aは、本発明の原理による異なる植物抽出物組成物によって灌注処理されたトマト植物を示す図である。図10Bは、図10Aの感染トマト植物の上に配置された湿潤テントを示す図である。図10Cは、図10Aに示したコントロール植物と、異なる植物抽出物組成物により灌注処理されたトマト植物との非摘み取り葉の病害指数を示すグラフ表示である。図10Dは、図10Aに示したトマト植物の葉の上のボトリチス・シネレアを示す図であり、左側の植物はコントロールであり、右側の植物は植物抽出物を1%の濃度で含む組成物により処理されたものである。 図11Aは、灌注処理が施されたトマト植物を示す図であり、1番目の植物はコントロール(Control)であり、その他は、本発明の原理による異なる濃度の植物抽出物によって処理されたものである。 図11Bは、灌注処理が施された図11Aのトマト植物の病害指数を示す図である。 図12Aは、レタス(左側)及びトマト(右側)の葉を示す図であり、上段の葉はコントロール(Control)であり、下段の葉は、本発明の原理による植物抽出物中に浸漬されたものであり、ボトリチス・シネレアを投与したものである。 図12Bは、図12Aのレタス及びトマトの葉の病害指数を示す図である。 図13は、本発明の原理による1%及び2%濃度の植物抽出物で処理された摘み取りホップ葉と、1.5%漂白剤(bleach)及び水(コントロール)との例示的な植物毒性応答を示す図であり、処理後48時間の葉を示している。 図14は、摘み取りホップ葉へのボトリチス・シネレアの接種の例を示す図であり、上側の葉は本発明の原理による1%濃度の植物抽出物で処理され、下側の葉は水で処理されたものであり、接種後約48時間の葉を示している。 図15は、制御された生育チャンバ内で生育され、本発明の原理による灌注処理法を用いて植物組成物により処理された例示的なホップの図である。 図16Aは、本発明の原理による植物抽出物で灌注処理により処理されたホップのボトリチスに因る壊死病変の割合を示す図であり、左側部分はImageJソフトウェアを使用した病害重症度のソフトウェアレンダリングであり、右側部分はソフトウェアレンダリング処理される前の画像である。 図16Bは、摘み取り葉を用いて、ボトリチス・シネレアを投与した、灌注処理されたホップを示す図であり、1番目の葉は水(コントロール)で処理されたものであり、その他は、本発明の原理による異なる濃度の植物抽出物により処理されたものである。 図17は、コントロールと、本発明の原理による異なる濃度の植物抽出物に対応した、感染したホップ葉の領域の割合及び発症率を示すグラフである。 図18は、水処理(T5)及び本発明の原理による1%濃度の植物抽出物により処理した大麻の摘み取り葉の例示的な植物毒性応答を示す図であり、葉は、処理後6日のものを示している。 図19Aは、接種原としてうどんこ病(PM)に感染した葉を用い、本発明の原理による植物抽出物又は水で処理された大麻の摘み取り葉に接種する方法を示す図である。 図19Bは、PMに感染した図19Aの葉を示す図であり、本発明の原理による接種後8日を示す。矢印は感染の兆候を示す。 図20は、PMに感染し、本発明の原理による植物抽出物により処理された大麻葉の病害重症度を示すソフトウェアレンダリングである。 図21は、コントロール又はチモールを使った本発明の原理による植物抽出物により3種類の大麻を処理した第2の試験を示す図である。 図22は、図21に示す種類の関数として、水(コントロール)又は本発明の原理による植物抽出物で処理された大麻摘み取り葉における感染した領域の割合を示すグラフである。 図23は、水(コントロール)及びチモールを使った本発明の原理による1%植物抽出物で処理された異なる種類の大麻葉における39DPI(接種後経過日数)の病害進行度を示す図である。 図24は、うどんこ病に高レベルで侵された大麻植物の図である。 図25Aは、本発明の原理による1%~5%の濃度の植物抽出物を加えたキサントモナス属細菌(Xanthomonas)の図である。 図25Bは、タイム抽出物(50%アルコール中1:2)を混合したキサントモナス属細菌を示す図である。 図25Cは、ノコギリソウ抽出物(50%アルコール中1:2)を混合したキサントモナス属細菌を示す図である。 図26Aは、タイム及びノコギリソウと共に、本発明の原理による植物抽出物で処理された環境由来サルモネラ菌(S22)を示す図である。 図26Bは、タイム及びノコギリソウと共に、本発明の原理による植物抽出物で処理された環境由来サルモネラ菌(S22)を示す図である。 図26Cは、タイム及びノコギリソウと共に、本発明の原理による植物抽出物で処理された環境由来サルモネラ菌(S22)を示す図である。 図27は、病原性サルモネラ菌(S1)を示す図であり、一方はコントロールで処理され、他方は、タイム、ノコギリソウ抽出物及び本発明の原理による各濃度の植物抽出物により処理されたものである。 図28は、タイムで処理されたサルモネラ菌(S31-緑豆もやしの分離株)を示す図である。 図29は、タイム(上図)及びノコギリソウ抽出物(下図)を加えたストレプトマイセス・スカビー(Streptomyces scabies)を示す図である。 図30は、本発明の原理による異なる濃度の植物組成物を接種した後のフザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearum)の増殖を示す図であり、左側プレートは、フザリウム・グラミネアラム接種後24時間のPDAプレートであり、右側は、フザリウム・グラミネアラム接種後72時間のPDAプレートである。 図31は、タイム及びノコギリソウ抽出物と組み合わせたフザリウム・グラミネアラムの増殖を示す図であり、左側のPDAプレートは、フザリウム・グラミネアラム接種後24時間であり、右側のPDAプレートは、フザリウム・グラミネアラム接種後72時間である。Tはタイムの葉であり、Yはノコギリソウ抽出物であり、TとYはどちらも、出願人によって開発及び調製されたものである。T+及びY+はそれぞれ、市場で入手可能なタイム及びノコギリソウ抽出物である。 図32Aは、抗菌及びMICアッセイを示す図であり、一部は対照処理され、一部は本発明の原理による異なる濃度の植物抽出物で処理されたものである。 図32Bは、本発明の原理による異なる濃度の植物抽出物と市販のチモールとの混合物を使用した抗菌及びMICアッセイを示す図である。 図33は、チモール、又は、本発明の原理による植物抽出物と市販のチモールとの混合物を使用したアスペルギルス・オクラセウス(Aspergillus ochraceus)の抗真菌性MICアッセイを示す図である。 図34は、異なる時間(24時間~48時間)において、本発明の原理による異なる濃度の植物抽出物溶液中で異なる時間インキュベートしたフザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearum)胞子の発芽を示す図を含む。 図35は、本発明の原理による異なる濃度の植物抽出物溶液中で異なる時間インキュベートしたフザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearum)胞子の発芽を示す20倍の図を含む。
植物の生長を促進し、植物病害を予防及び抑制するための植物抽出物の新規な方法及び組成物を以下に記載する。本発明は、特定の例示的な実施形態に関して記載されているが、本明細書に記載されている実施形態は、単に例としてのものであり、本発明の範囲は、それによって限定されることを意図していないことを理解されたい。
植物の生長を促進し、植物病害を予防又は抑制するための、タイム(タチジャコウソウ(Thymus vulgaris))の粒状抽出物と、クサノオウ(Chelidonium majus)の根、葉又はそれらの混合物の抽出物との植物組成物又は混合物が提供される。植物組成物は、これらに限定されないが、0.2%、0.5%、1.0%、1.5%、2%及び5%等の異なる濃度(w/v)であってもよい。それらの濃度は、典型的には蒸留水中で調製され、濾過滅菌される。本開示では、特に言及しない限り、チモールという用語は、一般に、植物組成物又は混合物に添加される前に50%アルコールチンキで1:2に希釈されたタイム葉抽出物を指す。さらに、いくつかの実験について述べられるように、ノコギリソウの花の抽出物は、使用前に50%アルコールチンキで1:2に希釈した。
上に述べたように、タイム(タチジャコウソウ(Thymus vulgaris))の粒状抽出物とクサノオウ(Chelidonium majus)の根、葉又はそれらの混合物の抽出物との植物組成物又は混合物は、バイオスティミュラント(生物刺激剤)として使用することができる。根、葉又はその両方の抽出物は、タイムの特定量と組み合わせることができる。
混合物において使用されるタイムと根及び葉の相対量は、以下の範囲であってよい:
・クサノオウの根の抽出物が0.1%~99%、
・クサノオウの葉の抽出物が0.1%~99%、及び、
・タイムの葉の粒状抽出物が0.1%~30%。
クサノオウの抽出プロセスは、慣用的に行い(10:1-70%エタノール)、続いて噴霧乾燥によって、又はコールドプレス若しくは凍結乾燥を用いて行うことができる。
クサノオウの抽出プロセスは、更に、好気性発酵又は嫌気性発酵のいずれかを使用して、種々の細菌を用いて行われてもよい。抽出プロセスにおいて使用される細菌の1つのそのような例は、LABとも呼ばれる乳酸菌である。バシラス属の細菌もまた、このプロセスにおいて使用され得る。
より多くのタイム葉及び/又はノコギリソウ葉、又はタイム若しくはノコギリソウの任意の他の部分を組成物に更に添加してもよい。
実施例I:組織培養で育成したトマト植物に対する、タイム及びクサノオウの植物組成物の育成効果:
第1の実施例では、異なる例示的組成(0.5%、1%及び2%)の植物組成物により、トマト実生の根を組織培養において処理した。処理の3週間後、トマト植物を組織培養管から取り出し、クロロフィル含有量と草丈を記録した。
結果は、3週間後、組織培養により植物組成物(0.5%、1%及び2%)で処理したトマト実生の根は、コントロールと比較してクロロフィル含有量が多く、総じて草丈がより高かったことを示している。
ここで、図1A及び図1Bを参照すると、例示的にトマト植物が示されており、トマト植物は、異なる濃度の植物組成物(0.0%(コントロール)、0.5%、1%及び2%)で処理されている。図1Aは草丈を示し、図1Bはクロロフィル含有量を示す。
表1:コントロール及び植物組成物により処理されたトマト植物のクロロフィル含有量(μg.cm-2)。表中の数字は、植物当たり2枚の複葉の平均を表す。葉当たり3つの別々の測定値を記録した。
Figure 0007655567000001
実施例II-温室条件下での若い植物の生長にもたらされる植物抽出物の効果:
生育チャンバ内に設置されたトレイ内の温室条件下での植物抽出物に関するA実験:
この例示的な実験に関して、200個のセルトレイを用い、Agro mix(登録商標)G6(ファファード社))のような土壌配合物にレタス種子を蒔いて発芽させた。2週間の生育後、根圏(約1ml/植物)への水やりのみ(コントロールとして)、又は1%濃度の植物抽出物のいずれかでレタス植物を処理した。各処理を7回繰り返した。
図2及び図3を参照すると、温室条件下で生育されて3週間後のレタス植物が示されている。左から右にかけて順に、レタス植物はコントロール、それぞれ0.5%、1%及び2%濃度で処理されている。図2は、ポット中のレタスを示し、図3は、土から抜かれて根が現れたレタス植物を示している。
図2及び図3は、3週間の生育後において、植物抽出物で処理したレタス植物はコントロール(水やりのみ)と比較して健康であり、草丈が高いことを示している。0.5%濃度の植物抽出物とノコギリソウとの組み合わせ投与は、これらに限定されないが、良好な草丈、緑色の葉及び丈夫な茎等の健康な植物特性を示した(データは示さず)。タイムと組み合わせた濃度1%又は2%の植物抽出物で処理したレタス植物は、コントロールの植物特性とほぼ類似した植物特性を示した(データは示さず)。
Figure 0007655567000002
表2を参照すると、1%濃度の植物組成物で処理されたレタス植物において、平均32.2μg.cm-2という最も多いクロロフィル含有量が見出された。
Figure 0007655567000003
ここで表3を参照すると、1.0%濃度の植物抽出物は、5.75gと最も多い生質量(FW)をもたらした。下記の表4に示すように、処理にかかわらず根の全長は、コントロール処理との対比で、1%濃度の植物組成物においてわずかに長かった。
Figure 0007655567000004
本実施例に関して言えば、異なる濃度の植物組成物は、植物(すなわち、レタス及びタバコ)に対する促進効果を示し、それらの生長パラメータを上昇させた。上記植物組成物は、Agro mix(登録商標)G6(ファファード社)に対する改良剤となって、植物に対するプラスの促進効果をもたらし、それらの生長パラメータを上昇させた。植物組成物の成分及び分子は、これに限定されるものではないが、汎用の土壌配合物Agro mix(登録商標)G6(ファファード社)のような土壌配合物の成分と正に相互作用している可能性がある。湿潤化、根の生長及び鉱物保持の助けとなるように、ココナッツ殻繊維、繊維ピート、パーライト、石灰石、石膏(gypsum)及び/又は菌根を含む土壌配合物を使用することは、更に有利になり得る。Agro mix(登録商標)のような市販の土壌配合物を、植物組成物を用いて土壌改良することは、レタスにおいて示されるように、より健康な植物の生産に役立ち得るものであり、更に他の植物においても同様の結果を示し得る。
温室条件下においてポットで生育されるレタスとタバコにもたらされる植物組成物の効果に関するB実験:
他の実験では、200個のセルトレイを用い、タバコ及びレタスの種子を第1の土壌配合物(例えば、Agro mix(登録商標)S4)に蒔いて発芽させた。1週間の生育後、第2の土壌配合物(例えば、14-14-14 TYPE 70 ニュートリコートNPKで改質された市販のAGRO mix(登録商標)G6(ファファード社))を入れたポット(6インチ)に実生を移植した。使用される土壌配合物は一般に、土壌配合物の特定のピート組成のために優れた排水性及びガス拡散性をもたらす高い多孔性を有する。移植した実生を、水やり(コントロールとして)、又は1%濃度の植物組成物のうちの1つで処理した。各ポットに、5日間の間隔で3回、灌注(10ml/ポット)処理を施した。4週間後に植物を収穫した。このような実験では、全ての処理を7回繰り返した。
ここで図4A及び図4Bを参照すると、本実験において個々のポットで生育した例示的なレタス植物が、ポットに入った状態及びポットから取り出されて土が洗い流された状態で示されている。1%濃度の植物組成物のみで処理されたレタス植物の葉は、コントロール(コントロールは第2の土壌配合物(Agro mix(登録商標)G6のみ)を含む)と比較して、より緑色が濃く、より強く、栄養欠乏の兆候がなかった。1%濃度で処理されたレタス植物の生質量及び乾燥質量は、図4A及び図4B、並びに以下の表5に示すように、コントロール処理された植物よりも実質的に高かった。
Figure 0007655567000005
興味深いことに、1%濃度で処理したレタス植物のクロロフィル含有量は、下記の表6に示すように、コントロール処理したレタス植物の含有量と同様であった。
Figure 0007655567000006
本実験から、異なる濃度の植物組成物は、温室条件下で生育した植物(すなわちレタス)に対する促進効果を示し、そのような植物の生長パラメータを上昇させたといえる。植物組成物によるAgro mix(登録商標)G6(ファファード社)のような第1の土壌配合物の改質は更に、植物に対するプラスの促進効果をもたらし、植物の生長パラメータを上昇させた。結果として、植物組成物の成分及び分子は、Agro mix(登録商標)G6(ファファード社)のような第1の土壌配合物の成分と正に相互作用している可能性がある。
表5を参照すると、1%植物組成物により処理された植物は、コントロール処理された植物と比較して、生質量、乾燥質量及び草丈が高かった。要約すると、1%濃度植物組成物で処理されたレタス植物では、コントロール処理されたレタス植物と比較して、乾燥質量において8%、生質量において10%、及び草丈において9.6%の増加がみられた。
さらに、1.0%植物組成物により処理された植物とコントロールとで、クロロフィル含有量に認識可能な差がないことが観察され得る。
次に図5A及び図5Bを参照すると、個々のポットで生育した例示的なタバコ植物が示されている。図5Aを参照すると、個々のポットで生育したタバコ植物が示され、図5Bを参照すると、同じ植物がポットから取り出されて土が洗い流された状態で示されている。図5A及び図5Bにおける左側のタバコ植物はコントロール(土壌配合物のみ)で処理され、右側の植物は1.0%濃度の植物組成物により処理されたものである。土壌配合物(例えば、Agro mix(登録商標)G6)のみを用いてコントロールとしてポットで生育されたタバコ植物は、草丈、緑色及び葉のサイズの見た目は普通であるが、下の方の葉が栄養欠乏の兆候を示している。1.0%濃度の植物組成物により処理されたタバコ植物は、より健康的であり、より背が高く、より緑色であり、色あせた葉がずっと少ないなど、より良く育つ特徴を有していた。1%組成物で処理されたタバコ植物の方が、コントロール処理された植物よりも、生質量、乾燥質量及び草丈が高かった。
Figure 0007655567000007
表7を参照しつつ要約すれば、コントロールと比較して、乾燥質量は31%、生質量は28%、草丈は9.6%の増加であった。
Figure 0007655567000008
表8を参照すると、最も多いクロロフィル含有量は、1%植物組成物による処理で記録され、コントロールと比較して5.42%の増加であった。
結論として、温室条件下で生育した場合、異なる濃度での植物組成物による処理は、これに限られないが、タバコのような植物に対する促進効果を示し、植物の生長パラメータを促進した。植物組成物をAgro mix(登録商標)G6(ファファード社)のような土壌配合物と組み合わせた場合、植物に対する促進効果は更に増大し、そのような組成物は、植物の生長パラメータを促進した。植物組成物の成分及び分子は、Agro mix(登録商標)G6(ファファード社)のような土壌配合物の成分と正に相互作用している可能性がある。
III- 大豆の発芽及び初期生長における植物組成物及びスティミュラグロを混合した植物組成物の実験
この例示的実験では、SOP方法論を使用して、異なるハーブ処理製品(例えば、これに限られないが、C7(クサノオウ抽出物とスティミュラグロ(Stimulagro):A.(ST)ノドスム抽出物とを含有する植物組成物の効果を評価した。スティミュラグロは、主に藻類から作られる組成物である。このハーブ製品を大豆の発芽及び初期生長において、単独で及び組み合わせて使用し、水によるコントロール処理と比較した。この実験は、これらに限定されないが、生長特性、バイオマス、クロロフィル含有量、及びガス交換パラメータ等の生理学的特性を測定することを更に含む。
実験は、SOPを適用することを更に含む。実験は、いくつかの修正を伴ったISTA (1985)によるロールタオル試験を使用することを含む。ISTA法では、乾燥種子及び湿らせた紙を使用した。1つ目の修正は、種子を一晩(20~24時間)二重蒸留水に浸漬することと、予め折られた乾いた紙を使用することである。こうして、発芽時間のずれを少なくし、また種子が紙に付着するようにし、容易に紙を巻くことができるようにした。試験は、紙のロールから例えば60×20cmに紙(すなわち、Classique Kraft brown, Servicorp,QC,Canada)を切り取り、長さ方向に沿って(例えば、60×10cmの切片に)折り畳んだ紙の上で行った。上端から1cm離れたところに、種子を5cm間隔で1列に配置した。種子を覆うために紙を再度長さ方向に折って、種子の位置を固定した。種子を含む紙の長方形を短軸に沿って巻き、のり又はテープ(例えば、スコッチテープ-Scotch(登録商標)MagicTM Tape 3/4”×1296”、MN、米国)で固定した。それぞれの処理溶液の一部(この場合、例えば40ml)が入ったプラスチック容器(例えば1L容器)中に、種子の方を上に向けつつ、紙を巻いたものを縦に置いた。容器を所定条件下(例えば、25±2℃の温度で、16時間:8時間の明暗周期、400μMm-2 s-1の流束密度の冷白色光及び白熱光、50%の相対湿度)に設定された生育チャンバ(例えば、Conviron(登録商標)環境チャンバ、ウィニペグ、カナダ)に保管した。ペーパータオルは決して乾燥させなかった。毎朝、残留溶液を廃棄し、同じ割合(すなわち40ml)の新鮮な処理溶液を添加した。発芽は毎日観察した。15日齢の実生を用いて、生育状況(芽の長さ、芽の生及び乾燥質量),クロロフィル含有量及び光合成速度を測定した。
光合成測定:光合成速度(例えば、μmol m-2 s-1 CO2)を、携帯型赤外線ガス分析器(例えば、IRGA-LI-6400, LI-COR Inc., Lincoln, NB, USA)を使用して測定した。測定は、種子処理用には完全に開いた初生葉、葉面散布には完全に開いた第三本葉、のように、大豆植物葉の離れた領域で行った。このような実験では、赤外線ガス分析器(すなわちIRGA)を調整し、測定期間中に約30分ごとにゼロ調整した。
クロロフィル含有量測定:完全に開いた葉の葉クロロフィル含有量を、SPAD 502メーター(例えば、Konica Minolta Optics, Inc., New Jersey, U.S.A.)を使用して、1処理あたり10測定値を平均することによって推定した。結果を土壌作物分析開発(SPAD)単位で示す。
発芽、生長特性及びバイオマス測定:発芽を毎日観察した。定規を用いて、基部の節から頂芽までの草丈を測定した。例示的な測定プロセスでは、芽の生質量(FM)及び乾燥質量(DM)を、3つの無作為に選択された植物/ロール(6つの植物/反復実験)で採取し、Highland(登録商標) balance、Adam Equipment Inc., Oxford, CT, USAなどの分析天秤で秤量した。また、FM用にはペーパータオルのすぐ上で芽を収穫し、それからDM用には例えば60℃で72時間乾燥させて秤量した。
実験方法と統計解析:
実験方法は、完全無作為化方法(CRD)であった。そのような例示的な方法では、CRDは、容器当たり2個のロール、ロール当たり10個の種子の各々20個の種子を5回繰り返し実験した。データは、平均値±平均値の標準誤差(SEM)として表し、分散分析(例えば、1ウェイANOVA)の後に、例えばGraphPad Prism version 5.01, 2007, Graf Pad Software, Inc., CA, USA.のソフトウェアを使用して、事後にNewman-Keuls多重比較テストを行った。この実験方法では、有意水準は*P <0.05であった。
1%植物組成物単独での大豆種子の処理は、乾燥質量において統計的に有意な増加、例えば、12.9%の増加をもたらした。さらに、実験結果は、植物組成物とスティミュラグロ(Stimulagro)との両方の組み合わせによる大豆の種子処理が、一般に、処理された大豆の生理学的特性において正の増強をもたらすことを示した。他の処理方法の中でも、スティミュラグロと組み合わせた1%植物組成物での処理が、最も有益な処理方法として観察された。当該処理方法は、水による対照実験と比較して、有意に(P<0.05)、大豆実生(この場合、2週齢)の草丈(すなわち13.2%)、乾燥質量(すなわち10.7%)、及び光合成速度(すなわち20.3%)を増加させた(表9の例示的な結果を参照のこと)。
Figure 0007655567000009
表9に見られるように、実験結果は、スティミュラグロと組み合わせた植物組成物により処理した場合に、大豆の生理学的特性、生長パラメータ及び光合成速度が増強されていることを明らかに示している。
この結果は更に、図6に示すように、SOP-大豆の識別値及び特に大豆の生長刺激剤としてのハーブ抽出物による処理の可能性を強調した。SOPは、大豆の発芽及び初期生長に対する植物組成物及び植物組成物とスティミュラグロとの組み合わせの影響を分析するために、大豆の発芽及び生長に対して使用される。さらに図6には、国際種子試験協会(ISTA,1985)によって開発されたロールペーパータオル試験の修正版も示されている。
従ったプロトコル(SOP-大豆)は、以下のように要約される:
・大豆(SOP-大豆)の発芽と初期生長に対するハーブ抽出物の影響の分析のために開発されたSOP。
・国際種子試験協会(ISTA,1985)によって開発されたロールペーパータオル試験を修正したものである。
図6を参照すると、プロトコルは、次のものを含む:
a)アッセイを行う前に、大豆種子を、所定の時間、例えば一晩(20時間)浸漬する。
b)ペーパータオル(すなわち、60cm×20cm)のような吸収性材料を長手方向に沿って半分に折り畳む。
c)予め浸漬させた所定数の種子(すなわち10個)を、上から1cm離し、各端部に5cmずつ残しつつ、5cm間隔で1列に配置する。
d)予め折り畳まれた紙を種子の上に予め配置することによって、種子を所定の位置に保持する。
e)ロールの基部を強化するために、吸収性材料を再度、例えば1cm折る。
f)種子を含んだ乾燥した紙を長手方向に素早く巻き、テープで留める。
g)所定の量の処理溶液(例えば40ml)の入った透明容器中に、ロールした紙を縦に置く。
h)上記容器を所定条件下の生育チャンバに保管する(例えば、25±2℃,昼夜周期16時間:8時間、流速密度400μMm m-2 s-1に保持)
i)所定量(例えば40ml)の新鮮な処理溶液を毎日与える。
本プロトコルは一般に、以下の利点を提供することを目的とする:
・種子発芽及び初期生長に対する潜在的な生長刺激剤の効果を試験するための効率的な方法。
・迅速な試験(すなわち、2週間の期間)及び空間効率。
・反復可能であること;規定された生育条件下で実施される。
・業界において、最低限の訓練を受けたスタッフ及び容易に入手可能な材料によって実施され得る比較的単純かつ非常に低コストである方法。
IV.鉢植え大麻についての植物抽出物による収量改善効果を評価する実験
本実験は、「キャンディランド(Candyland)」雑種栽培品種を用いて行った。生物刺激特性と開花及び収量に対する効果とを同定又は調査するために、パイロット試験を実施するのに十分な材料を持ち、認可のある勤勉な栽培者により行った。
この実験は、0.03~2%の濃度の植物抽出物により大麻植物に対し試験を行い、芽の大きさ及び収量に対する効果を評価することを含む。試験には、同じ遺伝的特徴を持つ同じ系統を用いた。試験した植物の総数は120であった。合計60の植物を植物組成物による処理に使用し、60の植物を処理しない対照実験群に使用した。処理した植物を対照植物と比較し、両方を従来の家庭温室条件下で水耕栽培した。葉面散布、根元灌注、又は葉面散布と灌注処理との併用のいずれかを植物に適用した。
生体刺激効果を試験するために、0.03~2%の範囲の植物組成物による種々の処理(例えば、根元灌注単独、又は根元灌注と葉面散布との併用を合計4回~30回適用)を用いた。これらの処理は、図7に示すように、より健康な作物をもたらし、大麻花の収量及びサイズを実質的に増大させた。図7は、左側に、従来の施肥及び管理方法に加えて、0.03~2%の植物組成物で処理した大麻(Cannabis sativa)植物の芽の結果物を示す。図7の右側には、従来の施肥及び管理方法のみを受けた大麻植物の芽の結果物が示されている。この実験では、全収量は、対照処理植物と比較した場合、植物抽出物で処理された植物において25%改善された。対照群と処理群との試験には、同じ遺伝的特徴を持つ同種の植物系統を用いた。
生物殺菌剤(BIOFUNGICIDE)としての植物組成物
別の実施形態によれば、植物組成物は更に、生物殺菌剤として使用され得るものであり、植物病害の広がりに対処又は停止する助けとなり得る。
I ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)を処置又は抑制するための植物組成物単独又はノコギリソウ(Yarrow)との併用によるレタス葉の葉面処理
第1の試験では、処理した植物(植物組成物による1回処理、又は植物組成物とノコギリソウ(Y)との混合物による1回処理及びコントロール(水))の摘み取り葉の上にボトリチス・シネレアプラグ(5mm)を載置した。湿った濾紙を敷いたトレイ(パイレックス(登録商標)トレイ等)に葉を保持した。処理した葉を毎日観察した。レタス葉の感染の結果を72時間後に記録した。
ここで図8及び表10を参照すると、ボトリチスプラグに感染させ、上述のように処理したレタス葉の2つの試験結果が一方は左側に、他方は右側に示されている。レタス葉壊死病斑の直径は、コントロール処理した植物ではより大きく、植物組成物単独で処理した植物ではより小さかった。
Figure 0007655567000010
II-トマト及びレタスの灰色かび病抑制における植物抽出物の有効性評価のための温室試験
例示的試験では、所定数(例えば20個)のセルトレイに入れた土壌配合物(例えば、Agro mix(登録商標)S4(ファファード社))中で、有機トマトとレタスの種子を発芽させた。2週間の生育後、別の土壌配合物(例えば、14-14-14 TYPE 70 ニュートリコートNPKで改質されたAGRO mix(登録商標)G6(ファファード社))を入れたポット(例えば、直径6インチのポット)に実生を移植した。乱塊法(RBD)に沿って、標準的な温室生育条件下にポットを置き、自動システムで潅漑した。全ての試験は2回繰り返した。繰り返し行った試験の適切なデータを集めた。
植物組成物が病害を抑制し得るかどうかを判定するため、灌注処理及び葉の浸漬という異なる方法に1%植物抽出物を適用した。
灌注処理
第1の処理方法では、4週齢の鉢植え植物に、灌注処理により1回あたり10ml又は20mlの1%植物組成物を与えた。それを96時間の間に例えば24時間ごとに繰り返した。コントロール処理では代わりに水を与えた。表11に示すように、植物の近くの土壌に異なる量により計8回の処理を施した。植物組成物の処理の24時間後に、摘み取った葉と植物に付いたままの葉に、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)を投与した。さらに、異なる濃度の植物組成物を灌注処理により与え、灰色かび病進行中の病害抑制におけるその役割を調べた。
病害の接種:
新しく生長させたボトリチス菌からの菌糸体プラグを、灌注処理により植物組成物又は水を施用した植物の均一な葉の上に置いた。図9B及び図10に見られるように、感染した葉を湿ったプラスチック袋で覆い、その上に湿潤テントを作った。植物を別々の高湿度の生長チャンバに入れ、72時間後に感染を記録した。
病害測定:
摘み取った葉及び摘み取っていない葉について、接種の72時間後に病害指数を記録した。病害指数は、Haliem(2012),Steward及びMacdonald (2014)の指南に従って、ImageJなどのレンダリングソフトウェアを使用して、健康な組織領域に対する壊死病変領域の比率として測定し、パーセンテージとして記録した。処理は全て10回繰り返し行い、試験を2回繰り返した。収集したデータを平均化し、JMP11(SAS-one-way ANOVA、Tukey HSD、α 0.05)を用いて処理間の差を解析し、処理間の有意性を示した。
摘み取り葉:
1%植物組成物を10mlずつ複数回施された植物、又は20mlを1回施された植物(例えば、下の表11のT1からT5を参照のこと)では、コントロール処理と比較して首尾よく病変面積が減少した。図9Aは、水(コントロール)又は10mlから40mlの植物組成物を灌注処理し、その後ボトリチス・シネレアに感染させた健康な摘み取り葉の病害指数を示している。図9Aの値は、処理当たり10枚の葉の平均である。さらに、図9Bは、コントロール及び種々の量の植物組成物で処理した植物の壊死病変を示す。図9A及び図9Bに示すように、1%植物組成物を10ml単回投与したもの(表11の処理T1参照)では、壊死病変領域が平均2%と、壊死病変領域が葉組織の15%より多かったコントロール処理と比較して、壊死病変を有意に(P<0.05)に84%減少させた。さらに、1%植物組成物10mlを複数回投与したもの(表11の処理T2、T3、T4)は、互いに有意に異なることなく、コントロールと比較して病変領域を減少させるのに有意に有効であった。
非摘み取り葉:
灌注処理を施した植物の摘み取っていない葉への感染は、図10に示す植物組成物灌注処理の結果、有意に減少した。また、図9A及び図9Bに示すように、インビトロの摘み取り葉と比較してより有効であった。図10を参照すると、灌注処理の方法と、当該方法の結果が示されている。それぞれ、ステップAでは、ポット中のトマト植物に灌注処理を施す。ステップBでは、感染したトマトの葉の上に湿潤テントを設置する。ステップCでは、コントロール及び10mlから40mlの範囲の植物組成物により処理されたトマトの感染し且つ摘み取っていない葉の数を示した病害指数が作成されている。ステップDでは、コントロール及び1%植物組成物で処理したトマト植物の葉の上のボトリチス・シネレアを示している。病害指数は、コントロール処理と比較してほぼ90%減少した。病害指数は、表11に示した4種類の処理、すなわちT1~T4のすべてで有意に低かった。
Figure 0007655567000011
1%及び2%の濃度の植物組成物の灌注処理は、病害進行中のトマトに対する灰色かび病の有効な抑制を示した。1%及び2%の濃度の植物組成物は、対照植物と比較してトマト葉の病害を抑制するのに有意に有効であることが見出された。さらに、1%の植物組成物は、2%濃度の植物組成物よりも有効であると判定された。ここで図11Aを参照すると、トマト植物は、灌注処理によって植物組成物で処理されている。左から右に、コントロール、1.0%の植物組成物及び2.0%の濃度の植物組成物で処理されたものである。図11Bでは、灌注処理により植物組成物で処理したトマト植物の病害指数が示されている。
別の実施形態では、Agro mix(登録商標)G6(ファファード社))のような土壌配合物に植物組成物を添加すると、トマト植物が灰色かび病の原因物質であるボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)に対して抵抗力を獲得することを可能にする。植物組成物の成分及び分子は、Agro mix(登録商標)G6(ファファード社)のような土壌配合物の成分と正に相互作用している可能性がある。その結果、トマト植物などの植物に、病気に対する抵抗力を誘導することができる。したがって、植物組成物によるAgro mix(登録商標)G6(ファファード社)の改質が、トマト植物の灰色かび病を抑制することとなった。
葉浸漬法:
第2の処理方法は、均一な大きさのトマト及びレタスの葉を摘み取り、その摘み取った葉を1%植物組成物中に所定の時間(例えば30秒)浸漬することを含む。この方法は、湿った濾紙を敷いたプレート(例えば、パイレックス(登録商標)プレート)に、浸漬した葉を置くことを更に含む。この方法は、コントロールの葉を水に浸漬することを更に含む。この方法は、活発に増殖させた培養物のボトリチス・シネレアプラグを、コントロール及び植物組成物で処理した植物から摘み取った葉に載置することを更に含む。プレートは、図12Aに示すように、ラッピング手段(すなわち、サランラップ(登録商標))を用いて密封し、室温で培養する。72時間の培養後に病害指数を記録した。
図12Aを参照すると、左側にレタス葉、右側にトマト葉が示されている。このような例示的な実験では、下の列は、1%植物組成物にごく短い時間漬ける(dip)か、あるいは沈め(submerge)、そしてボトリチス・シネレアプラグを投与したもので、上の列は、水系のコントロールに漬けた(dip)ものである。ここで図12Bを参照すると、病害指数がグラフとして示されている。これらの例では、10の生物学的反復に基づいて病害指数を計算した。植物組成物により処理したものでは、対照処理と比較して、レタスでは33%の減少、トマトでは45%までの減少と有意な病害減少が観察された。
III.温室生産システム下での大麻及びホップの生長に対する真菌病の抑制における植物抽出物の植物組成物の有効性
1.ホップ(Humulus lupulus)中の植物抽出物組成物の生物活性:葉面散布後のホップの摘み取り葉に対する植物毒性試験:
更なる他の例示的な実験では、ウィラメット(Willamette)種ホップの根茎を得た。実験方法は、土壌配合物を入れたポットに根茎の切片を移植することを含む。一例として、ポットは6インチであり、土壌配合物はAgro mix(登録商標)G6(ファファード社)であった。実験方法は、所定条件(例えば、昼/夜 12/12時間、昼/夜温度 23/21℃,210フォトンμm-2s-1、及び1日を通して湿度65%で保持)下の生育チャンバに置くことを含む。
実験方法は、2ヶ月齢の植物からホップ葉を摘み取り、摘み取った葉を、湿った濾紙を敷いたプレート(例えば、パイレックス(登録商標)プレート)に置くことを更に含む。次に、図13を参照すると、この方法は、異なる濃度の植物組成物(例えば、3mlの植物組成物)に葉を浸漬することを更に含む。このような実験では、3つの別々の植物から採った3枚の葉を各処理用に使用し、室温で培養した。対照処理は、陽性対照として1.5%の漂白剤及び陰性対照として水を含む。
植物毒性は、植物が毒性のある外的要因に晒されたときに生じ、葉の縁部の壊死や褐変、黄化(クロロシス)、黄色や褐色又は黒色の斑点(例えば、Kristin Getter, Michigan State University Extension, Department of Horticulture参照)の際に症状が現れることがある。処理された葉が、水処理と比較して上述の症状のいずれかを示した場合、その濃度の植物組成物に植物毒性があると考えた。
再度図13を参照すると、植物抽出物で処理された摘み取りホップ葉の、処理後2日の植物毒性応答が示されている。これらの葉は、所定の量(すなわち3ml)の2つの異なる濃度の植物組成物か、同じ所定量(すなわち3ml)の漂白剤又は水(コントロール)に浸漬したものである。本実験は、摘み取り葉を1%及び2%の植物組成物の処理液でコーティングすることを更に含む。コーティングは、ホップの上に植物毒性を生じさせなかった。したがって、0.2%から2%までの植物組成物の葉面散布は、温室生育条件下で商業的に使用される場合、安全であると考えられる。
葉面散布後における植物組成物の灰色かびに対する殺菌活性:
さらに他の実験では、ホップ植物から2ヶ月齢の葉を摘み取り、それぞれ3mlの処理液(種々の濃度の植物組成物)に浸漬し、湿った濾紙を敷いたパイレックス(登録商標)プレート中に24時間置いた。処理ごとに3枚の葉とした。図14に示すように、1週間活発に増殖するボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)のコロニーを含む寒天プラグをそれらの葉の中心に接種し、プレートを室温で48時間培養した。対照処理では、水のみで葉を処理した。さらに図14では、ボトリチス・シネレアと共に、上側の葉は1%濃度の植物組成物により処理したものであり、下側の葉は水で処理したものである。1%の植物組成物の1回の葉面散布が、ホップ上の灰色かびの病害抑制をもたらしたことが観察され得る。
灌注処理適用後のホップの摘み取り葉の植物毒性試験:
この実験の目的は、植物組成物を1回又は所定の期間に複数回に分割して灌注した場合における、鉢(ポット)植え植物、すなわちAgromix G6(ファファード社)中で生育したホップ及びその葉に対する植物組成物の植物毒性効果について試験することであった。この実験において、そのような実験の期間は連続する3日間とした。
図15に示すように、2ヶ月齢のホップ植物を、水単独又は1%濃度植物組成物のいずれかで処理した。表12に示すように、各植物のクラウン領域周りの3cm深さに、適用する植物性物質の必要量をピペッティングすることによって与えた。各処理は、2つの鉢植え植物に行った。1つの処理当たり計6枚の葉について、処理の24時間後に植物毒性症状が観察された。
Figure 0007655567000012
1%濃度の植物組成物は、1回又は複数回の施用(表12のT4~T6処理を参照)により、ホップに植物毒性を何ら引き起こさなかった。事実、植物性物質の分割施用は、一般に、植物に有害な影響を及ぼさないことに寄与した。
灌注処理後の植物組成物における灰色かびに対する殺菌活性:
他の実験では、実験は、処理後のホップ植物に、真菌病原体:ボトリチス・シネレアをインビトロで投与することを含む。
このような例示的な実験では、Agromix G6(ファファード社)などの土壌配合物中で生育した処理植物及び対照植物から、6つの均一な大きさの葉を摘み取った。この実験は更に、摘み取った葉の中心に、ボトリチス・シネレアを含む寒天プラグ(すなわち、5mmプラグ)を接種することを含む。この実験は更に、図16Aに示すように、底に湿った濾紙を敷いたトレイ中に、感染した葉を置くことを含む。次いで、置いた感染葉を、特定の期間(例えば、5日間)、室温で培養する。実験は、基準となる葉を設けることを更に含む。対照処理は、葉を水のみで処理することを含む。実験は、コンピュータプログラムを用いて病害の重症度を評価することを更に含んでもよい。このような実験では、重症度のスコア付け又はマッピングをするのに、図16Aに示すように、ソフトウェアImageJを使用した(Haliem, 2012; Steward and Macdonald, 2014)。これらの実験では、全体の葉領域に対する感染した葉領域の割合として病害重症度を定義した。
統計分析
結果の統計分析は、データを平均化すること、及び二元分散分析(ANOVA)によって処理とコントロールとの間の差異を分析すること、及び必要な場合には、SPSS統計パッケージv.22.0(IBM Corp., Armonk, NY, USA)を使用して、P<0.05での最小有意差(LSD)によって分析することを含んでもよい。
水のみにより灌注処理した植物(対照処理)と、1%植物組成物を灌注処理した植物とを比較した。処理は3日間連続で3回投与することを含んだ(T6、1日目=20、2日目=30、3日目=20)。比較の結果、図16B、図17及び下記の表13に見られるように、病害発生率及び病害重症度はそれぞれ50%及び31%と、有意な減少であった。次に図17を参照すると、対照植物と処理植物とにおける摘み取りホップ葉の感染した領域の割合が示されている。病害重症度は、感染葉のみ(感染した葉領域/全体の葉領域)について算出した。病害発生率は、6枚の葉(感染した葉の数/葉の総数)について算出した。「*」は、最小有意差(LSD)(P<0.05)テストによる、処理物と水コントロールとの間の有意な差を示す。
Figure 0007655567000013
1.大麻(Cannabis)における植物組成物抽出物の生物活性:
他の実施形態では、例示的な異なる濃度の植物性物質を大麻(Cannabis)実生に使用した。
葉面散布後のホップの摘み取り葉の植物毒性試験:
他の例示的な実験では、実験は、特定の期間(例えば4ヶ月)生育した植物から大麻の葉を摘み取ることを含む。実験は更に、図18に示すように、次の濃度(T3:1%,T5:水)の植物組成物に葉(すなわち、1処理当たり6枚の葉)を浸漬することによって摘み取り葉を処理することを含む。実験は更に、湿った濾紙を敷いたプレート(例えば、パイレックス(登録商標)プレート)の上に葉を置き、室温で培養することを含む。図16を参照すると、上述の処理の6日後の葉が示されている。
本実験に基づくと、植物組成物(T3)の単回施用は、大麻に対して植物毒性効果を何らもたらさなかった。
試験I:大麻のうどんこ病予防における植物抽出物の有効性(葉面散布)
試験Iは、摘み取った大麻の葉を使用することを含む。異なる処理物(T3及びT5)に予め浸漬した上記の葉を使用した(上記参照)。うどんこ病(PM)接種原は、PM分生子に均一に感染した葉片(例えば、1cmの葉片)を含む。図19Aに示すように、植物組成物処理(T3)又は水処理(T5)を適用した葉の中心に各葉片を置いた。この試験は更に、プレートを室温で培養すること、及び経時的に(例えば、接種後8日間)病害の進行を観察することを含む。試験は更に、水のみとした対照処理T5の結果と比較することにより、病害重症度及び処理の有効性を評価することを含む。
大麻に関する試験Iの予備的な結果は、1%植物組成単独(T3)でうどんこ病(PM)の病気進行を阻止し、葉の緑色と健康を保持することを実証した。感染の兆候は、図19A及び図19Bの水処理の葉でのみ観察された。図19Bは、接種後(8日)の葉を示し、矢印は感染の兆候又は症状を示す。試験Iは予備的なスクリーニング実験であったため、別の試験である試験IIを行い、本結果を確認するとともに、うどんこ病に対する異なる感受性レベルを示す異なる大麻品種を含む実験に拡張した。
試験II:3種類の大麻のうどんこ病予防における植物抽出物の有効性(葉面散布)
この試験IIは、うどんこ病(PM)に対する異なる感受性を示すものとして知られている3品種の大麻の摘み取り葉を用いて、2つの生物学的複製を使用して実施した。品種は、品種I(感受性あり)、品種II(感受性あり)及び品種III(高い感受性あり)であった。各品種を、1%の植物組成物とチモールとの併用による施用により処理し、水のみを含む対照処理と比較した。試験IIは、各品種の葉を摘み取り、その摘み取った葉を、1%植物組成物とチモールとの併用又は水(コントロール)に浸漬することを含む。本試験IIでは、各処理を5枚の大麻葉に対して行い、実験を2回繰り返した。試験IIは更に、感染した葉の切片(例えば1cm)を葉に植え付けることを含む。それぞれの切片は、試験Iで既に記載したように、うどんこ病を含む。試験IIは、試験Iで使用した1つの葉の切片に代えて、2倍の葉の切片を使用する。試験IIは、プレートを室温で培養し、経時的に病害の進行を観察することを更に含む。
試験IIは、所定の期間(例えば、29感染後経過日数(DPI,days post infection))中に病害重症度測定値を記録又は収集することを含む。図20に示すように、コンピュータプログラム(例えば、ソフトウェアImageJ)を用いて病害の重症度をスコア化した。病害重症度は、全体の葉領域に対する感染した葉領域の割合(%)として定義する。今回の試験IIでは、病害発生率は、12、18、26、29DPIに記録又は収集した。分析は、収集されたデータを平均化すること、及び処理物とコントロールとの間の差を分析することを更に含む。例示的な分析は、二元分散分析(ANOVA)を使用し、必要な場合には、SPSS統計パッケージv.22.0(IBM Corp., Armonk, NY, USA)を使用して、P<0.05での最小有意差(LSD)によって行う。
試験IIは、PM病害の存在及びPM病害の進行を立証したものと考えられる。試験IIは更に、この病害の存在及び進行は、2つの接種原の存在と、より長い培養時間によるものであることを立証した。なぜなら、図21に示すように、それらが有効な病害の広がり及び成功した感染を助けたと考えられるからである。
表14を参照すると、12DPIにおける病害発生の割合は、1%の植物組成物とチモール(20%)との組み合わせ施用により処理された葉と比較して、水により処理された葉では60~80%と高かった。26DPI以上では、品種Sachigoを除くほとんどの葉が病害の兆候を示し、水コントロールと植物性物質処理の両方で発生率はほぼ100%に達した。病害重症度は、チモールと組み合わせた1%濃度の植物組成物により処理した葉では常に低かった。
Figure 0007655567000014
ここで図22を参照すると、水処理によるコントロール(cont)と、チモールと組み合わせた1%植物組成物による処理植物(Trt)とにおける感染した摘み取り大麻葉の面積割合が示されている。病害重症度は、感染した葉領域を全体の葉領域で除して算出した。「*」という用語は、最小有意差(LSD)テスト(P<0.05)を用いた処理と水コントロールとの間の有意差を示す。
ここで図23を参照すると、39DPIにおけるPM感染は、水コントロールにおける葉の大部分に及ぶ症状と比較して、1%の植物組成物とチモールとの組み合わせ施用で処理された葉では、限られた壊死領域に限定されているようである。更に図23を参照すると、表示した円は、チモールと組み合わせた1%濃度の植物組成物により処理した葉における真菌の封じ込めを示す一方、黒い矢印は、水処理した葉における黄変を示し、これは真菌が依然として生存していることを意味する。図示のように、灰色の矢印はPMの兆候を示す。
IV.鉢植え大麻のうどんこ病の病害抑制における植物抽出物の有効性を評価するためのパイロット実験
更なる他のパイロット試験は、「キャンディランド(Candyland)」雑種栽培品種を使用することを含む。図24を参照すると、うどんこ病は、ほとんどの植物に高強度で存在した。
パイロット実験は、大麻植物について、数種類の濃度の植物組成物の抽出物(例えば、0.03~2%)を試験して、うどんこ病の予防能力又は治癒能力/特性を評価することを含む。試験には、同じ遺伝的特徴を有する同じ系統を用いた。うどんこ病予防管理のためのこのような例示的なパイロット実験において、試験した植物の総数は120であった。この実験は、試験される植物を、うどんこ病に感染した植物(接種材料)で満たされた部屋に置くことを含む。例示的な試験は、植物組成物により処理された合計60植物を含む第1群と、コントロールにより処理された60の植物を含む第2群とを含む。この実験は更に、うどんこ病に感染した合計20個の植物を試験して、病害の排除を測定すること(治癒的処理)を含む。実験は更に処理群を含み、処理群は、種々の濃度(一般に0.2%~2%の範囲)の植物組成物で処理された10個の植物を含む。実験は、対照群を更に含む。対照群は、水のみで処理された10個の植物を含む。処理群及び対照群の植物を常に比較し、両方の群の植物を従来の家庭温室条件下で水耕栽培した。両群の植物を葉面散布、根元灌注、又は葉面散布と灌注処理の併用のいずれかで処理した。
病害の制御の状況において使用される場合、葉面経由、根元灌注経由、又はその両方の組み合わせによる植物組成物の施用は、病気の植物からのうどんこ病を完全に排除するのに有効であることが証明された。処理された植物から病害を排除するために0.03~2%の範囲の濃度で十分であることが見出された。植物組成物を与えなかった植物は、高度の病害を示した。また、植物成分を投与した健康な植物は、処理後に病害の兆候を示さなかったか又は発現させなかったことにも言及する価値がある。さらに、濃度0.03~2%の範囲の植物組成物の2種類の施用が、病気の植物からうどんこ病を排除するのに更に適切であり得る。これらの結果は、大麻に対して実施された以前の試験と一致し、製品の殺菌特性を更に裏付けるものである。
V.種々の植物病原菌及び食品由来病原菌の増殖抑制に対する植物性組成物とチモールとの組合せの抗菌特性の評価
更なる他の実験方法では、種々の濃度の植物組成物、タイム葉の抽出物、ノコギリソウ抽出物,チモール、及び植物組成物と上記のものの組み合わせを使用して、それらの抗菌特性について試験した。
植物抽出物の調製:
単独施用剤(single-dose)の調製:
植物組成物の植物抽出物の単独施用剤を調製する方法が提供される。単独施用剤を調製する方法は、植物組成物を水に溶解し、0.5%、1.0%、及び2.0%(w/v)の溶液を得るために連続希釈することを含む。この方法は、5%(w/v)まで連続的に希釈することを更に含み得る。
この方法は、1:256,1:512,及び1:768の濃度でチモールを調製することを更に含む。
この方法はまた、タイム葉抽出物とノコギリソウ抽出物とを次の割合、すなわち50%アルコール中で1:2の割合で調製することを含む。
複合施用剤(combined-dose)の調製:
植物組成物の植物抽出物の複合施用剤を調製する方法も提供される。
この方法は、植物組成物の各々を希釈し、希釈した植物組成物を特定の濃度のチモールに混合することを含む。
この方法は、陰性対照として水及びPDBを使用すること、並びに陽性対照としてエタノールを使用することを更に含む。
MIC判定:培養病原菌について植物製品の最小発育阻止濃度(MIC)を判定した。
バークホルダー(Burkholder's)アッセイ:図1A~図5Bを参照すると、植物組成物の植物抽出物、チモール、タイム葉抽出物及びノコギリソウ葉抽出物を用いてバイオアッセイを実施するために、各濃度の溶解抽出物を所定量(例えば10μl)、一面に覆う細菌/真菌の上に滴下した。陰性対照として、同じ所定量の水滴を使用した。図1A~図5Bに示すように、所定時間(例えば48時間)後にクリアゾーンの形態での発育阻止が観察された。
胞子又は分生子の調製:
胞子又は分生子の調製は、ボトリチス・シネレア(B. cinerea)及びフザリウム・エクイセティ(Fusarium equiseti)をPDAで3~4週間生育することを含む。調製は、所定量のPDB(例えば、滅菌ガーゼを通過させた1/4強のPDB5ml)を培養プレートの表面に注ぎ入れ、胞子又は分生子を回収することを更に含む。例示的な調製物では胞子濃度/mLを106/mLに調整した。
胞子発育阻止率及びMIC判定:
この判定は、所定量(すなわち5μl)の各処理液又はコントロールをPDAプレートの表面上に二重に配置し、配置した二層を48時間培養して菌糸増殖を測定することを含む。
96ウェルプレートを使用した場合及び生育培地上での真菌胞子発芽阻止の可能性
胞子の回収:標的病原菌:ボトリチス・シネレア(B. cinerea)及びフザリウム・グラミネアラム(F. graminearum)
胞子と混合した植物性物質の連続希釈物の調製:粉末化した植物組成物を測定し、0.5%、1.0%、及び2.0%濃度の溶液に希釈した。植物組成物は、他の実施形態では5.0%までの溶液に更に希釈されていてもよい。タイム及びノコギリソウ抽出物は希釈せず、濾過した。
96ウェル培養:全ての溶液を96マイクロタイタープレートに入れ、フザリウム・グラミネアラム(F. graminearum)及びボトリチス・シネレア(B. cinerea)の胞子を溶液に添加した。次いで、プレートを24時間及び48時間培養した。同じプレートから血球計算器及びPDAプレートのためのサンプルを採取した。
真菌胞子と混合した植物抽出物のPDAへの接種:PDAプレートにおける特定の4又は5箇所に接種する。各箇所は、異なる抽出物溶液と真菌胞子との混合物、又は異なる濃度の植物組成物溶液と真菌胞子との混合物を表す。
3種類の濃度の抽出物の抗真菌又は抗菌効果を試験するために、以下の生物体について試験を行った:
細菌:
1-キサントモナス・キャンペストリス(Xanthomonas campestris) 斑点細菌病
2-サルモネラ属菌(Salmonella spp.)(S531) 食品からの分離株(弱)
3-サルモネラ属菌(Salmonella spp.)(S22) 環境由来(中程度)
4-サルモネラ属菌(Salmonella spp.)(SL1) ヒト病原体(強力)
真菌:
1-ボトリチス・シネレア(B. cinerea) 灰色かび病
2-フザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearum) 小麦や大麦の赤かび病
3-フザリウム・エクイセティ(Fusarium equiseti) 立ち枯れ病及び根腐れ
4-フザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearum) 小麦や大麦の赤かび病
5-アスペルギルス・オクラセウス(Aspergillus ochraceus) オクラトキシンA
植物組成物及び他の抽出物の抗菌能力を判定するためのMICアッセイ
ここで表15及び図25A~23を参照すると、クサノオウ(C. majus)は、直接的な抗細菌性及び抗真菌性を有することが知られているが(Moriczら、2015; Parvuら、2008;)、0.2~5%に水に希釈された植物組成物は、フザリウム・グラミネアラムに対してのみ直接的な効果を示した。ここで表15及び図25A~25Cを参照すると、タイム葉抽出物、ノコギリソウ葉抽出物及びチモールは、表15及び図25A~25Cに見られるように、スクリーニングされた細菌及び真菌に対して非常に有効であった。ここで図25Aを参照すると、1~5%の範囲の濃度を有する植物組成物抽出物と組み合わせたキサントモナスが示されている。図25Bを参照すると、50%アルコール中1:2のタイム抽出物に組み合わせたキサントモナスが示されている。図25Cを参照すると、50%アルコール中1:2のノコギリソウ抽出物に組み合わせたキサントモナスが示されている。バイオアッセイは、植物抽出物(植物組成物、チモール、タイム葉及びノコギリソウ葉の抽出物)を用いて行った。各濃度の溶解抽出物の所定量(例えば10μl)を、一面を覆う細菌の上に滴下した。
次に図26A~26Cを参照すると、タイム、ノコギリソウ、植物組成物及びコントロール(C)で処理された環境由来サルモネラ菌(S22)が示されている。バイオアッセイは、植物抽出物(植物組成物、チモール、タイム葉及びノコギリソウ葉の抽出物)を用いて行った。各濃度の溶解抽出物の所定量(すなわち10μl)を、一面を覆う細菌の上に滴下した。
次に図27を参照すると、左側の図は、コントロールにより処理された病原性サルモネラ菌(S1)を示し、右側の図は、タイム抽出物、ノコギリソウ抽出物及び植物組成物で処理されたサルモネラ菌(S1)を示す。バイオアッセイは、植物抽出物(植物組成物、チモール、タイム葉及びノコギリソウ葉の抽出物)を用いて行い、各濃度の溶解抽出物の所定量(すなわち10μl)を、一面を覆う細菌の上に滴下した。
図28を参照すると、タイムにより処理されたサルモネラ菌(S31-緑豆もやしの分離株)が示されている。このような処理が最も効果的であると思われる。バイオアッセイは、植物抽出物(植物組成物、チモール、タイム葉及びノコギリソウ葉の抽出物)を用いて行い、各濃度の溶解抽出物の所定量(すなわち10μl)を、一面を覆う細菌の上に滴下した。
図29を参照すると、タイム抽出物(上側の画像)及びノコギリソウ抽出物(下側の画像)により処理したストレプトマイセス・スカビー(Streptomyces scabies)が示されている。バイオアッセイは、植物抽出物(植物組成物、チモール、タイム葉及びノコギリソウ葉の抽出物)を用いて行い、各濃度の溶解抽出物の所定量(すなわち10μl)を、一面を覆う細菌の上に滴下した。
Figure 0007655567000015
1.0%及び2.0%の植物組成物(いくらかは0.5%)を接種したフザリウム・グラミネアラムは、コントロールと比較して増殖を低減したようである。タイム混合溶液で処理した真菌では、真菌の増殖は観察されない。植物組成物及びチンキは共に菌糸の生長を阻害する。
図30、図31及び表16を参照すると、ノコギリソウ抽出物は、商業的に入手可能な製品のコントロールよりも効率的にフザリウム病原体の増殖を阻害するようである。ここで図30を参照すると、0.5%、1.0%及び2.0%の例示的濃度の植物組成物を接種した後のフザリウム・グラミネアラムの増殖が示されている。図30において、左側プレートのPDAは、フザリウム・グラミネアラムの接種から24時間後を示し、右側プレートのPDAは、フザリウム・グラミネアラムの接種から72時間後を示している。図31を参照すると、タイム及びノコギリソウ抽出物を接種した後のフザリウム・グラミネアラムの増殖が示されている。図31において、左側のPDAプレートは、フザリウム・グラミネアラムの接種後24時間を示し、右側のPDAプレートは、フザリウム・グラミネアラムの接種後48時間を示す。用語「T」はタイム葉抽出物を意味し、用語「Y」はノコギリソウ抽出物を意味し、このような用語「T」及び「Y」はどちらも、出願人によって開発及び調製されたタイム葉及びノコギリソウの抽出物を意味する。用語「T+」はタイム抽出物を意味し、用語「Y+」はノコギリソウ抽出物を意味し、両方の用語は市場で入手可能なタイム及びノコギリソウの抽出物を指す。
Figure 0007655567000016
表16を参照すると、植物組成物は、チオールを下記の細菌/真菌に対して単独で使用する場合に有効でない濃度において、チモールを抗細菌剤又は抗真菌剤として有効にすることを可能にすると考えられる:
1-キサントモナス・キャンペストリス(Xanthomonas campestris) 斑点細菌病
2-サルモネラ属菌(Salmonella spp.)(S531) 食品からの分離株(弱)
3-サルモネラ属菌(Salmonella spp.)(S22) 環境由来(中程度)
4-サルモネラ属菌(Salmonella spp.)(SL1) ヒト病原体(強力)
5-アスペルギルス・オクラセウス(Aspergillus ochraceus)
相乗効果は、チモールのような他の市販の植物性物質についても考えられる。図32A~33を参照すると、そのような組み合わせは、改善された抗菌特性をもたらした。チモール1:512の単独施用は有効でなかったところ、2%濃度の植物組成物は、チモール1:512との組み合わせで上記細菌(1~4)に対して非常に有効であった。大腸菌(E.coli)の病原性株についても同様のパターンが観察された。
ここで図32を参照すると、アスペルギルス・オクラセウスについては、チモール1:768単独では有効ではなかったところ、チモール1:768と組み合わせた1%濃度の植物性組成物は、アスペルギルス・オクラセウス菌の増殖を有効に停止させるのに十分であることが観察された。ここで図32Aを参照すると、植物組成物を用いた抗菌及びMICアッセイが示されている。図32Bを参照すると、植物組成物と市販のチモールとの組み合わせが示されている。キサントモナス・キャンペストリス(XP)、サルモネラ属菌(S531)、サルモネラ属菌(S22)及びサルモネラ属菌(SL1)を、植物組成物のみ又は植物組成物と市販のチモールとの複合剤で処理した。上記の植物抽出物を用いてバイオアッセイを行った。バイオアッセイの実施は、一面を覆う細菌の上に、所定量(すなわち10μl)の各濃度の溶解抽出物を滴下することを含む。
ここで図33を参照すると、植物組成物又は植物組成物と市販のチモールとの組み合わせを用いたアスペルギルス・オクラセウスに対する抗真菌及びMICアッセイが示されている。アスペルギルス・オクラセウスを植物組成物単独で、又は植物組成物と市販のチモールとの組み合わせにより処理した。バイオアッセイは、一面を覆う菌類の上に、各濃度の溶解抽出物を所定量(すなわち10μl)滴下することにより行った。
ここで図34、図35及び表17を参照すると、ボトリチス・シネレア及びフザリウム・グラミネアラムの発芽率を評価するインビトロ試験を実施した。インビトロ試験は、植物組成物が胞子発芽に対して促進作用を有することを示した。標的病原菌にかかわらず、植物組成物は、曝露の24時間後において、濃度が増加するにつれて胞子発芽の促進作用を有するようである。興味深いことに、曝露の48時間後の発芽率(%)は、コントロールを含む全ての処理において同様であった。48時間後、PDB中で増殖させたフザリウム・グラミネアラムは、ノコギリソウ及びタイムで処理した場合に53%の胞子が発芽した。
ここで図35及び表17を参照すると、35%エタノールでの処理と同様、タイム及びノコギリソウでの処理は、完全な発育阻害を示した。このような結果は、35%のエタノールが有毒であることを示す。ここで図34を参照すると、植物組成物溶液中で培養した後に発芽したフザリウム・グラミネアラム胞子の図(20倍)が示されている。図35は、左上から時計回りに、24時間での2%植物組成物溶液、24時間での1%濃度植物組成物溶液、24時間での植物組成物の対照溶液、及び48時間での1%植物組成物溶液を示す。ウサリウム胞子は、植物組成物の濃度に関係なく発芽していることを観察することができる。更に図35を参照すると、ノコギリソウ抽出物溶液中で培養した後に発芽するフザリウム・グラミネアム胞子の図(20倍)が示されている。図35は、左上から時計回りに、24時間での陽性対照、48時間での本発明の原理によるノコギリソウ製品、48時間での市販製品のノコギリソウ、及び48時間での陰性対照を示す。
Figure 0007655567000017
要約すれば、表17及び図32A~図35を参照すると、インビトロ試験は、水のみで希釈された植物組成物は、直接的な抗真菌活性又は抗細菌活性を有さないことを示した。フザリウム・グラミネアラムについてのみ抗真菌性が観察された。さらに、インビトロ試験では、タイム及びノコギリソウ抽出物が、抗真菌及び抗細菌阻害特性を有する唯一の植物抽出物であることが示された。一方、植物組成物は、組み合わせて使用された場合にタイム葉抽出物又はチモールの抗真菌特性及び抗菌特性を改善することが示された。植物組成物は、チモールが単独で使用されるときに有効でない濃度において、チモールが抗細菌剤又は抗真菌剤として有効になることを可能にすると考えられる。最終的に、ボトリチス・シネレア及びフザリウム・グラミネアラムの発芽率を評価するインビトロ試験は、植物組成物が胞子発芽に対して促進作用を有することを示した。
葉面散布又は灌注処理に適用した場合に、植物組成物の2%未満の濃度では、レタス、トマト、タバコ、ホップ及び大麻の葉に植物毒性応答を引き起こさない。植物組成物は、農作業における適用にとって安全な選択肢であると考えられる。植物組成物の適用は、コントロールと比較して、クロロフィル含有量(トマト及びレタス実生、並びにタバコ成熟植物)、草丈(トマト実生、レタス及びタバコ)及び生質量及び乾燥質量(レタス及びタバコ)の有意な増加をもたらした。
大麻植物についてのパイロット実験は、0.03~2%の範囲の濃度の植物組成物の灌注、葉面散布、又は組み合わせ(灌注及び葉面散布)が、芽の大きさ及び収量の増大をもたらすことを示した。さらに、1%濃度の植物組成物及び/又は植物組成物と海藻類スティミュラグロ(Stimulagro)との組み合わせによる大豆種子の処理は、水コントロールと比較して、大豆生長及び初期生長に有意な増強をもたらす。これらの試験では、スティミュラグロを使用したが、他のタイプの海藻又は海藻組成物を植物組成物と組み合わせて使用することができる。使用される海藻の1つの例は、アスコフィルム・ノドスム(Ascophyllum nodosum)であり得る。植物組成物は、海藻類の抽出方法又は処理方法にかかわらず、海藻類と相乗作用を有することが見出された。結果は、植物組成物が、植物の生長を促進するためのバイオスティミュラント(生物刺激剤)として使用され得ることを意味する。さらに、植物組成物による市販のAgro mix(登録商標)G6(ファファード社)などの土壌配合物の改質は、これらに限定されないが、レタス及びタバコ等の植物にプラスの促進効果をもたらし、このような植物において、これらに限定されないがクロロフィル含有量、草丈、生質量及び乾燥質量等の生長パラメータを促進した。改良された植物組成物は更に、灰色カビ病を抑制する。したがって、植物組成物によるAgro mix(登録商標)(レタス及びタバコ)等の土壌配合物の土壌改質は、レタス及びタバコを用いて示されたように、より健康な植物の生産を助けることができ、他の植物に対しても同様の結果を示すものと推測される。植物組成物の成分及び分子は、Agro mix(登録商標)G6(ファファード社)などの土壌配合物の成分と正に相互作用し得る。
植物組成物の植物抽出物は、細菌及び真菌に対する直接的な阻害効果を有さない。フザリウム・グラミネアラム(F. graminarium)についてのみ抗真菌性が観察された。インビトロ試験は、これらに限定されないがタイム葉及びノコギリソウの抽出物、並びにチモール等の他の植物性物質との潜在的な相乗効果が、重要な細菌又は真菌植物病原体に対する改善された抗菌特性をもたらすことを示した。ボトリチス・シネレア及びフザリウム・グラミネアラムの発芽率を評価したインビトロ試験は、植物組成物が胞子発芽の促進作用を有することを示した。
予防的及び治療的な抗真菌効果の反復実証に基づいて言えば、植物組成物は一般的に、潜在的に一種の抵抗力を含む感染症に対する植物由来の応答を誘発する。また、治癒(例えば、大麻のうどんこ病)したり、葉面散布や灌注処理による真菌性病害(例えば、大麻のうどんこ病や、トマト、レタス及びホップの灰色かび病)、葉面散布による大麻のうどんこ病を予防したりする植物組成物の能力は、一般にコントロールよりも改善される。植物組成物は、病害と闘う植物の抵抗力を促進するための生物農薬として使用することができる。
VI.植物抽出物の代謝物組成物及び生物活性分析
更なる他の実験において、上記に示した実施形態による植物抽出物を含む組成物を分析し、成分に存在する代謝産物を判定した。
このような実験では、2つの一連の試験を行い、第1の試験は葉抽出物について、第2の試験は根抽出物について行った。このような例示的な実験において、分析方法は、QE Orbitrap MS (LC/MS/MS)及びGC/EI/MS代謝産物プロファイリングを含んだ。
葉抽出物
葉抽出物に関する試験において、同定された生物活性代謝物は、以下の中から選択されることが見出された:アピゲニン、ゲニステイン、ゲニピン、p-クマロイルチラミン18-ヒドロキシオレイン酸、4-クマロイルキネート、クロロゲン酸、ゲニスチン、カフェオイルシキメート、15-HETE、p-ヒドロキシ安息香酸、コハク酸、チロソール、γ-ヒドロキシ酪酸、バニリン酸、3-ヒドロキシ安息香酸、酢酸、コーヒー酸、フェニル酢酸、リン酸。
葉抽出物試験に関して更に言及すると、外傷性酸、アブシジン酸、エピジャスモン酸、ジャスモン酸、サリチル-HCH、トラウマチン、ジベレリン、7-イソメチル-ジャスモン酸、a-リノレナート、インドール-3-酢酸、a,a-トレハロース、a-リノレン酸、D-フルクトースは、植物の生理学において異なる役割を持つことが分かった。
根抽出物
葉抽出物に関する試験において、同定された生物活性代謝物は、13-エポキシオクタデカ-9;11-ジエン酸、フェルラ酸、9(S);12(S);13(S)-トリヒドロキシ-10(E)-オクタデセン酸、アピゲニン、ゲニステイン、p-クマロイルチラミン 18-ヒドロキシオレイン酸、4-クマロイルキナート、クロロゲン酸、ゲニスチン、カフェオイルシキメート、バニリン、コハク酸、チロゾル、γ-ヒドロキシ酪酸、バニル酸、4-クマリン酸、酢酸、コーヒー酸、リン酸、パントテン酸の中から選ばれることが見い出された。
葉抽出物試験に関し更に言及すると、以下の代謝産物は、植物の生理学において異なる役割を有することがわかった:トラウマチン酸、アブシジン酸、エピジャスモン酸、7-イソ-ジャスモン酸、ジャスモン酸、サリチル-HCH、トラウマチン、ジベレリン、7-イソメチル-ジャスモン酸、a-リノレン酸、インドール-3-酢酸、a,a-トレハロース、グルタチオン、サリチル酸、a-トコフェロール、a-リノレン酸、D-フルクトース、GABA。
メタボロミクス解析
メタボロミクス解析を更に実施した。結果を表18に示した。表18は、化合物中のアルカロイドの相対的かつ例示的な濃度を示す。アルカロイドは、植物の保護及び生長において多くの利点を有し得る。
Figure 0007655567000018
以上、本発明の例示的で、かつ現時点で好ましい実施形態を詳細に説明してきたが、本発明の概念は、他の方法で様々に具現化され、使用されてもよく、添付の特許請求の範囲は、先行技術によって限定される限りを除いて、そのような変形形態を含むものと解釈されることを意図していることを理解されたい。

Claims (15)

  1. タイムの葉の粒状抽出物と、
    クサノオウ(Chelidonium majus)の根の抽出物と、
    クサノオウの葉の抽出物と、
    を含有する植物組成物であって、
    前記組成物は0.2%~5%の濃度に希釈されており、植物の生長を促進し、植物病害を予防又は抑制するために使用される、植物組成物。
  2. 希釈前の前記植物組成物が、クサノオウの根の抽出物を0.1%~99%、クサノオウの葉の抽出物を0.1%~99%、及びタイムの葉の粒状抽出物を0.1%~30%含有する、請求項1に記載の植物組成物。
  3. 0.5%~5%の濃度に希釈されている、請求項1に記載の植物組成物。
  4. 抗細菌性及び/又は抗真菌性を有する、請求項1に記載の植物組成物。
  5. チンキを更に含有する、請求項1に記載の植物組成物。
  6. 海藻を更に含有する、請求項1に記載の植物組成物。
  7. 前記海藻が、アスコフィルム・ノドスム(Ascophyllum nodosum)である、請求項6に記載の植物組成物。
  8. 希釈後の前記植物組成物が、前記海藻を0.5~2g/L含有する、請求項6に記載の植物組成物。
  9. チモールを更に含有する、請求項1に記載の植物組成物。
  10. ノコギリソウ(yarrow)の葉の抽出物を更に含有する、請求項1に記載の植物組成物。
  11. ノコギリソウの葉の抽出物が、50%アルコール中で1:2に希釈されたノコギリソウの葉の抽出物である、請求項1に記載の植物組成物。
  12. 土壌配合物を更に含有する、請求項1に記載の植物組成物。
  13. 前記土壌配合物はココナッツ殻繊維を含む、請求項1に記載の植物組成物。
  14. 前記土壌配合物はピートモスとパーライトとを含む、請求項1に記載の植物組成物。
  15. 前記土壌配合物は菌根を含む、請求項1に記載の植物組成物。
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