以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。
以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る印刷装置の概略構成図である。以下の説明において、図1における紙面の上下左右を上下左右方向とする。
図1に示すように、本実施の形態に係る印刷装置1は、給紙部2と、印刷部3と、画像検査部4と、排紙部5と、制御部6とを備える。
給紙部2は、それぞれ用紙(印刷媒体に相当)Pが積載される複数の給紙台11を備え、給紙台11から印刷部3に用紙Pを給紙する。
印刷部3は、給紙部2から給紙された用紙Pに印刷を行う。印刷部3は、複数のインクジェットヘッド16と、循環搬送部17と、連絡搬送部18とを備える。
インクジェットヘッド16は、循環搬送部17により搬送される用紙Pにインクを吐出して画像を印刷する。
循環搬送部17は、給紙部2から給紙された用紙Pを搬送する。循環搬送部17は、用紙Pを表裏反転するための反転部19を有する。
循環搬送部17は、フェイスアップ排紙の片面印刷の際には、インクジェットヘッド16により一方の面に印刷された用紙Pをそのまま連絡搬送部18へ搬送する。
循環搬送部17は、両面印刷の際には、インクジェットヘッド16により表面に印刷された用紙Pを反転部19まで搬送し、反転部19により表裏反転してインクジェットヘッド16へ再給紙する。そして、循環搬送部17は、インクジェットヘッド16により裏面に印刷された両面印刷済みの用紙Pを連絡搬送部18へ搬送する。また、循環搬送部17は、フェイスダウン排紙の際には、インクジェットヘッド16により表面に印刷された用紙Pを反転部19まで搬送し、反転部19により表裏反転してインクジェットヘッド16へ再給紙する。そして、循環搬送部17は、裏面に印刷せずインクジェットヘッド16を通過した印刷済みの用紙Pを連絡搬送部18へ搬送する。
連絡搬送部18は、印刷済みの用紙Pを循環搬送部17から画像検査部4へ搬送する。
画像検査部4は、印刷部3により印刷された用紙Pにおける検査用画像61(図3参照)の読み取りを行う。画像検査部4は、読取搬送部21と、2つの読取部22a,22bとを備える。
読取搬送部21は、連絡搬送部18により搬送されてきた用紙Pを排紙部5へ搬送する。
読取部22a,22bは、読取搬送部21により搬送される用紙Pに印刷された検査用画像61を読み取る。読取部22a,22bは、CIS(Contact Image Sensor)等により構成される。2つの読取部22a,22bのうちの一方の読取部22aは、読取搬送部21の上方に配置され、読取搬送部21により搬送される用紙Pの上面の検査用画像61を読み取る。他方の読取部22bは、読取搬送部21の下方に配置され、読取搬送部21により搬送される用紙Pの下面の検査用画像61を読み取る。2つの読取部22a,22bは、用紙Pの搬送方向(左右方向)においては、印刷部3と排紙部5との間において、互いに同じ位置に配置されている。
読取搬送部21によって搬送される用紙Pがフェイスアップ排紙の片面印刷である場合は、印刷面である表面Paを上向きにして用紙Pが印刷部3から画像検査部4に搬送される。したがって、画像検査部4では、用紙Pの表面Pa(図3参照)が上面側に配置され、裏面Pb(図3参照)が下面側に配置される。このため、表面Paに印刷された検査用画像61は、上方の読取部22a(この場合の表面読取部)が読み取る。
読取搬送部21によって搬送される用紙Pが両面印刷またはフェイスダウン排紙の片面印刷である場合は、表面Paを下向きにして用紙Pが印刷部3から画像検査部4に搬送される。したがって、画像検査部4では、用紙Pの裏面Pbが上面側に配置され、表面Paが下面側に配置される。このため、表面Paに印刷された検査用画像61は、下方の読取部22b(この場合の表面読取部)が読み取り、裏面Pbに印刷された検査用画像61は、上方の読取部22a(この場合の裏面読取部)が読み取る。
排紙部5は、印刷部3により印刷された用紙Pを排紙(排出)する。排紙部5は、排紙搬送部31と、積載部32A,32Bとを備える。
排紙搬送部31は、読取搬送部21により搬送されてきた用紙Pを受け取って搬送し、積載部32A,32Bに選択的に排紙する。なお、読取搬送部21と排紙搬送部31とが、印刷部3で印刷された用紙Pを積載部32A,32Bのいずれかへ搬送する搬送部を構成する。
排紙搬送部31は、共通排紙経路41と、上流排紙経路42と、下流排紙経路43と、反転経路44と、導入ローラ対45と、上昇ローラ対46と、上流排紙搬送ローラ対47と、複数の下流排紙搬送ローラ対48と、反転ローラ対49と、切替部50,51とを備える。
共通排紙経路41は、積載部32Aへ搬送される用紙Pと積載部32Bへ搬送される用紙Pとに共通の搬送経路である。
上流排紙経路42は、用紙Pの搬送方向における共通排紙経路41の下流端に接続され、積載部32Aへ用紙Pを搬送して排紙するための搬送経路である。
下流排紙経路43は、共通排紙経路41の下流端に接続され、積載部32Bへ用紙Pを搬送して排紙するための搬送経路である。
反転経路44は、用紙Pをスイッチバックして表裏反転させるための搬送経路である。反転経路44は、共通排紙経路41に接続されている。反転経路44は、導入ローラ対45の下流側近傍で共通排紙経路41から分岐し、この分岐地点の下流側において、上昇ローラ対46の上流側近傍で共通排紙経路41に合流している。
導入ローラ対45は、読取搬送部21により搬送されてきた用紙Pを排紙部5に導入する。導入ローラ対45は、共通排紙経路41の上流端部に配置されている。
上昇ローラ対46は、導入ローラ対45または反転ローラ対49により搬送されてきた用紙Pを、上流排紙搬送ローラ対47または下流排紙搬送ローラ対48へ搬送する。上昇ローラ対46は、導入ローラ対45の下流側において共通排紙経路41に沿って配置されている。
上流排紙搬送ローラ対47は、上昇ローラ対46により搬送されてきた用紙Pを積載部32Aへ搬送して排紙する。上流排紙搬送ローラ対47は、上流排紙経路42の下流端部に配置されている。
下流排紙搬送ローラ対48は、上昇ローラ対46により搬送されてきた用紙Pを積載部32Bへ搬送して排紙する。下流排紙搬送ローラ対48は、下流排紙経路43に沿って配置されている。
反転ローラ対49は、導入ローラ対45により搬送されてきた用紙Pをスイッチバックして上昇ローラ対46へ搬送する。反転ローラ対49は、反転経路44に沿って配置されている。
切替部50は、導入ローラ対45の下流側近傍において、用紙Pの搬送経路を共通排紙経路41と反転経路44との間で切り替える。
切替部51は、共通排紙経路41の下流側における用紙Pの搬送経路を上流排紙経路42と下流排紙経路43との間で切り替える。換言すれば、切替部51は、積載部32A,32Bの間で用紙Pの搬送先(排出先)を切り替える。
積載部32A,32Bは、排紙搬送部31により排紙された印刷済みの用紙Pが積載されるものである。上流側の積載部32Aには、上流排紙搬送ローラ対47により排紙された用紙Pが積載されて保持される。下流側の積載部32Bには、下流排紙搬送ローラ対48により排紙された用紙Pが積載されて保持される。
制御部6は、印刷装置1の各部の動作を制御する。制御部6は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。
制御部6は、検査用画像61を含む印刷対象画像の用紙Pへの印刷を行った場合、読取部22a,22bが検査用画像61を読み取って生成された読取データの検査結果に基づき、積載部32A,32Bの間で用紙Pの搬送先を切り替えるよう切替部51を制御する。
また、制御部6は、検査用画像61を含む印刷対象画像の印刷を行う際、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における後述の読取後切替到達時間が後述の検査時間Tk未満であり、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷することで読取後切替到達時間を検査時間Tk以上とすることが可能な場合、読取後切替到達時間が検査時間Tk以上となるよう、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷するよう印刷部3を制御する。
ここで、印刷対象画像の本来の向きは、当該印刷対象画像を印刷するための印刷ジョブにおいて当初に設定されている印刷対象画像の向きである。
上述の読取後切替到達時間は、読取部22a,22bが用紙Pの検査用画像61を読み取ってから当該用紙Pの先端(下流端)が切替部51に到達するまでの時間である。ここで、読取後切替到達時間は、基本的には、用紙Pが反転経路44を経由しない場合における、読取部22a,22bが用紙Pの検査用画像61を読み取ってから当該用紙Pの先端(下流端)が切替部51に到達するまでの時間である。用紙Pが反転経路44を経由する場合には、読取後切替到達時間は、読取部22a,22bが用紙Pの検査用画像61を読み取ってから、当該用紙Pが反転経路44を通過してスイッチバックされた後の先端(下流端)が切替部51に到達するまでの時間である。
上述の検査時間Tkは、読取部22a,22bが検査用画像61を読み取ってから、当該検査用画像61の読取データの検査結果に基づき制御部6が切替部51を制御するまでに要する時間である。検査時間Tkは、検査用画像61の読取データの検査(画像検査)に要する時間を含むものである。検査時間Tkは、制御部6において予め把握されている固定の時間である。
検査用画像61は、バーコード等からなる。検査用画像61は、ページ順を示す情報等の検査用の情報を含む。
次に、検査用画像61を含む印刷対象画像の印刷を行う際の印刷装置1の動作について説明する。
図2は、検査用画像61を含む印刷対象画像の印刷を行う際の印刷装置1の動作を説明するためのフローチャートである。図2のフローチャートの手順は、検査用画像61を含む印刷対象画像を印刷するための印刷ジョブが印刷装置1に入力されたことにより開始となる。
図2のステップS1において、制御部6は、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間T1が、検査時間Tk以上であるか否かを判断する。
ここで、読取後切替到達時間T1は、下記の式(1)で表される。
T1=L1/V …(1)
ここで、Vは、読取搬送部21および排紙搬送部31の共通排紙経路41における用紙Pの搬送速度である。搬送速度Vは、予め設定された速度である。
L1は、図3に示すように、印刷対象画像を本来の向き(回転なし)で用紙Pに印刷した場合の読取部22a,22bによる検査用画像61の読み取りが終了した時点における用紙Pの先端(下流端)と切替部51との間の距離である。なお、図3では、印刷対象画像における検査用画像61以外の部分については図示を省略している。
距離L1は、下記の式(2)で表される。
L1=Lr-Lt1 …(2)
ここで、Lrは、読取部22a,22bの読取対象位置と切替部51との間の、反転経路44を経由しない用紙Pの搬送経路上の距離である。距離Lrは固定値である。
Lt1は、印刷対象画像を本来の向き(回転なし)で用紙Pに印刷した場合の用紙Pの先端(下流端)と検査用画像61の後端(上流端)との間の距離である。
制御部6は、印刷ジョブに含まれる、印刷対象画像における検査用画像61の位置を示す情報、および用紙サイズ(搬送方向における用紙長さ)を示す情報に基づき、距離Lt1を算出する。次いで、制御部6は、式(1),(2)を用いて読取後切替到達時間T1を算出する。そして、制御部6は、算出した読取後切替到達時間T1が検査時間Tk以上であるか否かを判断する。
T1≧Tkであると判断した場合(ステップS1:YES)、ステップS2において、制御部6は、印刷対象画像を回転なし(本来の向き)で印刷し、反転経路44を経由せずに排紙するように印刷動作を実行する。
具体的には、制御部6は、給紙部2から印刷部3に用紙Pを順次給紙させ、印刷部3において検査用画像61を含む印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷するよう制御する。
印刷部3で印刷された用紙Pは、画像検査部4を通過して排紙部5へ順次搬送される。画像検査部4では、読取部22aが、順次通過する各用紙Pの上面の検査用画像61を読み取り、読取部22bが、各用紙Pの下面の検査用画像61を読み取って、それぞれの読取データを生成する。
制御部6は、各用紙Pの検査用画像61の読取データを検査し、用紙Pごとに、当該用紙Pが正常な印刷物(正常用紙)であるか否かを判断する。例えば、制御部6は、検査用画像61の読取データを解析して検査用画像61が示す情報を取得し、取得した情報が正常であれば、当該検査用画像61が印刷された用紙Pは正常用紙であると判断する。検査用画像61の読取データを解析して取得した情報が異常であれば、制御部6は、当該検査用画像61が印刷された用紙Pは異常用紙であると判断する。
そして、制御部6は、正常用紙が積載部32Aへ排紙され、異常用紙が積載部32Bへ排紙されるように、切替部51を制御する。ここで、制御部6は、用紙Pが導入ローラ対45から反転経路44を経由せずに、共通排紙経路41に沿って切替部51へ搬送されるように、切替部50の向きを設定している。
ここでは、T1≧Tkであるため、用紙Pの先端が切替部51に到達するまでに、当該用紙Pの検査用画像61の読取データの検査結果に基づく切替部51の切り替え制御が可能である。すなわち、検査用画像61の読取データの検査(画像検査)のための時間を確保できる。
ここで、用紙Pの両面に検査用画像61が印刷される場合、表面Paにおける距離Lt1と裏面Pbにおける距離Lt1とが等しくなるように印刷される。このため、表面Paの検査用画像61と裏面Pbの検査用画像61とは、互いに同じタイミングで、それぞれに対応する読取部22b,22aに読み取られる。用紙Pの表面Paの検査用画像61および裏面Pbの検査用画像61の少なくともいずれかの読取データの検査結果が異常であれば、当該用紙Pは異常用紙と判断される。
印刷ジョブにおける印刷枚数分の用紙Pが印刷部3で印刷され、排紙部5で排紙されると、一連の動作が終了となる。
ステップS1において、T1<Tkであると判断した場合(ステップS1:NO)、ステップS3において、制御部6は、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間T2が、検査時間Tk以上であるか否かを判断する。
ここで、読取後切替到達時間T2は、下記の式(3)で表される。
T2=L2/V …(3)
ここで、L2は、図3に示すように、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷した場合の読取部22a,22bによる検査用画像61の読み取りが終了した時点における用紙Pの先端(下流端)と切替部51との間の距離である。距離L2は、下記の式(4)で表される。
L2=Lr-Lt2 …(4)
Lt2は、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷した場合の用紙Pの先端(下流端)と検査用画像61の後端(上流端)との間の距離である。
制御部6は、印刷ジョブに含まれる、印刷対象画像における検査用画像61の位置を示す情報、および用紙サイズ(搬送方向における用紙長さ)を示す情報に基づき、距離Lt2を算出する。次いで、制御部6は、式(3),(4)を用いて読取後切替到達時間T2を算出する。そして、制御部6は、算出した読取後切替到達時間T2が検査時間Tk以上であるか否かを判断する。
T2≧Tkであると判断した場合(ステップS3:YES)、ステップS4において、制御部6は、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて印刷し、反転経路44を経由せずに排紙するように印刷動作を実行する。
ステップS4の印刷動作は、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて印刷すること以外は、前述したステップS2の印刷動作と同様である。
ここでは、T1<Tkであるため、用紙Pの先端が切替部51に到達するまでに、当該用紙Pの検査用画像61の読取データの検査結果に基づく切替部51の切り替え制御を行うことはできない。しかし、T2≧Tkであるため、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて印刷することで、用紙Pが反転経路44を経由しなくても、用紙Pの先端が切替部51に到達するまでに、当該用紙Pの検査用画像61の読取データの検査結果に基づく切替部51の切り替え制御が可能である。すなわち、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて印刷することで、検査用画像61の読取データの検査(画像検査)のための時間を確保できる。
ステップS3において、T2<Tkであると判断した場合(ステップS3:NO)、ステップS5において、制御部6は、印刷対象画像を回転なしで印刷し、反転経路44を経由して排紙するように印刷動作を実行する。
ステップS5の印刷動作では、制御部6は、用紙Pが導入ローラ対45から反転経路44へ導かれるように切替部50の向きを設定する。これにより、排紙搬送部31において反転経路44を経由して切替部51へ用紙Pが搬送される。
ここでは、T1<TkかつT2<Tkであるため、印刷対象画像を本来の向きで印刷しても、本来の向きから180°回転させて印刷しても、用紙Pが反転経路44を経由しない場合は、用紙Pの先端が切替部51に到達するまでに、当該用紙Pの検査用画像61の読取データの検査結果に基づく切替部51の切り替え制御を行うことはできない。すなわち、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて印刷しても、用紙Pが反転経路44を経由しない場合は、検査用画像61の読取データの検査(画像検査)のための時間を確保できない。
用紙Pが反転経路44を経由する場合は、反転経路44を経由しない場合に比べて、用紙Pが搬送される距離が長くなるとともに、スイッチバックの動作が行われる。このため、用紙Pが反転経路44を経由する場合、用紙Pにおける検査用画像61の位置に関わらず、読取後切替到達時間が、検査時間Tkよりも長い時間となる。
そこで、ステップS5の印刷動作では、制御部6は、上述のように、排紙搬送部31において反転経路44を経由して切替部51へ用紙Pを搬送するよう制御する。すなわち、既存の反転経路44を、時間稼ぎ用の経路として利用する。これにより、読取後切替到達時間が検査時間Tk以上となる。この結果、用紙Pの先端が切替部51に到達するまでに、当該用紙Pの検査用画像61の読取データの検査結果に基づく切替部51の切り替え制御が可能となる。
なお、ステップS5の印刷動作では、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて印刷してもよい。
以上説明したように、印刷装置1では、制御部6は、検査用画像61を含む印刷対象画像の印刷を行う際、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間が検査時間Tk未満であり、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷することで読取後切替到達時間を検査時間Tk以上とすることが可能な場合、読取後切替到達時間が検査時間Tk以上となるよう印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷するよう印刷部3を制御する。
これにより、読取部22a,22bから切替部51までの搬送経路が過度に長い構成とすることなく、画像検査の時間を確保できない状況の発生を低減できる。また、反転経路44を時間稼ぎ用の経路として利用しなくても、画像検査の時間を確保できない状況の発生を低減できる。したがって、装置の大型化、および反転経路44を時間稼ぎ用の経路として利用する場合に生じる消費電力の増加を抑えつつ、画像検査の時間を確保できない状況の発生を低減できる。
また、印刷装置1では、制御部6は、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間が検査時間Tk未満であり、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷しても読取後切替到達時間を検査時間Tk以上にできない場合には、排紙搬送部31において反転経路44を経由して切替部51へ用紙Pを搬送するよう制御することで、読取後切替到達時間が検査時間Tk以上となるよう制御する。
これにより、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷しても読取後切替到達時間を検査時間Tk以上にできない場合でも、反転経路44で時間を稼ぐことで、画像検査の時間を確保することができる。この結果、画像検査の時間を確保できないために用紙Pの搬送を停止することを回避できる。
なお、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間が検査時間Tk未満であり、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷しても読取後切替到達時間を検査時間Tk以上にできない場合において、排紙搬送部31における用紙Pの搬送速度を調整する制御により、読取後切替到達時間が検査時間Tk以上となるようにしてもよい。この場合、排紙搬送部31において、用紙Pが反転経路44を経由してもしなくてもよい。
また、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間が検査時間Tk未満であり、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷しても読取後切替到達時間を検査時間Tk以上にできない場合において、印刷対象画像中における検査用画像61の位置を調整して印刷するよう印刷部3を制御することで、読取後切替到達時間が検査時間Tk以上となるようにしてもよい。
すなわち、制御部6は、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間が検査時間Tk未満である場合には、読取後切替到達時間が検査時間Tk以上となるよう印刷部3を制御するようにしてもよい。具体的には、制御部6は、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間が検査時間Tk未満である場合において、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷することで読取後切替到達時間を検査時間Tk以上とすることが可能な場合には、読取後切替到達時間が検査時間Tk以上となるよう印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷するよう印刷部3を制御し、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷しても読取後切替到達時間を検査時間Tk以上にできない場合には、印刷対象画像中における検査用画像61の位置を調整して印刷するよう印刷部3を制御するようにしてもよい。
上述の排紙搬送部31において反転経路44を経由して切替部51へ用紙Pを搬送する制御、排紙搬送部31における用紙Pの搬送速度を調整する制御、印刷対象画像中における検査用画像61の位置を調整して印刷する制御のうちの2つまたは3つを組み合わせてもよい。すなわち、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間が検査時間Tk未満であり、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷しても読取後切替到達時間を検査時間Tk以上にできない場合、排紙搬送部31において反転経路44を経由して切替部51へ用紙Pを搬送する制御、排紙搬送部31における用紙Pの搬送速度を調整する制御、印刷対象画像中における検査用画像61の位置を調整して印刷する制御のうちの少なくともいずれかにより、読取後切替到達時間が検査時間Tk以上となるよう制御してもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る印刷装置1について説明する。本実施形態の印刷装置1は、図4(a),(b)に示すように、画像検査部4及び排紙部5の構成が、第1の実施の形態に係る図1の印刷装置1とは異なっている。
図4(a)に示す本実施形態の画像検査部4は、読取部22a,22bの位置が、読取搬送部21による用紙Pの搬送方向(左右方向)において異なっている。読取搬送部21の上方の読取部22aは、画像検査部4における印刷部3寄りの位置に配置されている。読取搬送部21の下方の読取部22bは、画像検査部4における排紙部5寄りの位置に配置されている。印刷部3から画像検査部4に搬送された用紙Pは、読取搬送部21により搬送されて読取部22aの下方を通過した後、読取部22bの上方を通過する。読取部22a,22bが用紙Pの検査用画像61を読み取るタイミングは、下方の読取部22bの方が上方の読取部22aよりも、用紙Pが排紙部5側に搬送されてからとなる。
図4(b)に示す排紙部5の排紙搬送部31は、パージ排紙経路52と切替部53とをさらに有している。パージ排紙経路52は、下流排紙経路43から分岐し、排紙部5の上方に延出している。パージ排紙経路52は、下流排紙経路43の用紙Pを排紙部5の上方のパージ排紙部(図示せず)に搬送して排紙するための搬送経路である。
切替部53は、下流排紙経路43の途中において、用紙Pの搬送経路を積載部32Bに続く下流排紙経路43のさらに先の部分とパージ排紙経路52との間で切り替える。
印刷部3で印刷された用紙Pは、画像検査部4を通過して排紙部5へ順次搬送される。画像検査部4では、読取部22aが、順次通過する各用紙Pの上面の検査用画像61を読み取り、読取部22bが、各用紙Pの下面の検査用画像61を読み取って、それぞれの読取データを生成する。
制御部6は、各用紙Pの検査用画像61の読取データを検査し、用紙Pごとに、当該用紙Pが正常な印刷物(正常用紙)であるか否かを判断する。例えば、制御部6は、検査用画像61を読み取った読取部22a,22bの読取データを解析して検査用画像61が示す情報を取得する。
検査用画像61を読み取ったのが読取部22a,22bのどちらか一方である場合は、一方の読取部22a,22bが取得した情報が正常であれば、当該検査用画像61が印刷された用紙Pは正常用紙であると判断する。一方の読取部22a,22bが取得した情報が異常であれば、制御部6は、当該検査用画像61が印刷された用紙Pは異常用紙であると判断する。
検査用画像61を読み取ったのが読取部22a,22bの両方である場合は、両方の読取部22a,22bが取得した情報が正常であれば、当該検査用画像61が印刷された用紙Pは正常用紙であると判断する。どちらか一方の読取部22a,22bが取得した情報だけでも異常であれば、制御部6は、当該検査用画像61が印刷された用紙Pは異常用紙であると判断する。
そして、制御部6は、正常用紙が積載部32Aまたは積載部32Bへ排紙され、異常用紙が不図示のパージ排紙部へ排紙されるように、切替部51または切替部53を制御する。ここで、制御部6は、例えば、排紙枚数が規定数に達するまで正常用紙が積載部32Aへ排紙され、排紙枚数が規定数を超えた後の正常用紙が積載部32Bへ排紙されるように、切替部51または切替部53を制御することができる。
規定数は、例えば、積載部32Aの最大積載可能枚数(例えば4000枚)とすることができる。また、規定数は、例えば、ユーザによって指定された積載部32Aの排紙枚数とすることができる。排紙枚数の指定は、例えば、印刷ジョブの印刷設定において予め設定しておくことができる。なお、制御部6は、用紙Pが導入ローラ対45から反転経路44を経由せずに、共通排紙経路41に沿って切替部51へ搬送されるように、切替部50の向きを設定している。
本実施形態では、図1の印刷部3での印刷を終えた印刷済みの用紙Pが、画像検査部4の読取搬送部21を経て、排紙部5の共通排紙経路41に搬送される。この用紙Pは、表裏反転させる必要がない場合、切替部50により、反転経路44を経由しない最短の経路で共通排紙経路41から上流排紙経路42に搬送され、切替部51に搬送される。
最短経路で搬送中の用紙Pは、図5に示すように、読取搬送部21の上方の読取部22a、読取搬送部21の下方の読取部22b、切替部51の順に搬送される。制御部6は、例えば、積載部32Aへの正常用紙の排紙枚数が規定数に達するまで、切替部51を制御対象とする。切替部51は、正常用紙を上流排紙経路42に搬送させて積載部32Aに排紙させ、異常用紙を下流排紙経路43に搬送させて、パージ排紙経路52を経て不図示のパージ排紙部に排紙させる。ここで、制御部6は、下流排紙経路43に搬送された異常用紙がパージ排紙経路52に搬送されるように、切替部53の向きを設定する。
また、制御部6は、例えば、積載部32Aへの正常用紙の排紙枚数が規定数を超えた後は、切替部53を制御対象とする。ここで、制御部6は、共通排紙経路41に搬送された用紙Pが下流排紙経路43に搬送されるように、切替部51の向きを設定する。切替部53は、正常用紙を下流排紙経路43の終端に搬送させて積載部32Bに排紙させ、異常用紙をパージ排紙経路52に搬送させて、不図示のパージ排紙部に排紙させる。
印刷部3から画像検査部4を経て、反転経路44を経由しない最短経路で共通排紙経路41以降の排紙経路に搬送される用紙Pの搬送経路上において、読取部22aと読取部22bとは距離L11離れており、読取部22bと切替部51とは距離L12離れており、切替部51と切替部53とは距離L13離れている。
印刷部3から最短経路で切替部51または切替部53に搬送される用紙Pがフェイスアップ排紙で片面印刷されたものである場合、画像検査部4では、用紙Pの上面側に配置される表面Paに印刷された検査用画像61を、画像検査部4の読取部22a(この場合の表面読取部)が読み取る。
切替部51または切替部53に搬送される用紙Pが両面印刷またはフェイスダウン排紙で片面印刷されたものである場合、画像検査部4では、用紙Pの下面側に配置される表面Paに印刷された検査用画像61を、画像検査部4の読取部22b(この場合の表面読取部)が読み取る。また、用紙Pの上面側に配置される裏面Pbに印刷された検査用画像61を読取部22a(この場合の裏面読取部)が読み取る。
制御部6は、検査用画像61を含む印刷対象画像の用紙Pへの印刷を行った場合、読取部22a及び読取部22bのうち少なくとも一方が検査用画像61を読み取って生成された読取データの検査結果に基づき、用紙Pの搬送先を切り替えるよう切替部51または切替部53を制御する。
また、制御部6は、検査用画像61を含む印刷対象画像の印刷を行う際、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間T1が検査時間Tk未満である場合は、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷することで読取後切替到達時間T2を検査時間Tk以上とすることが可能かどうかを判断する。そして、印刷対象画像の180°回転により、読取後切替到達時間T2を検査時間Tk以上とすることが可能な場合、制御部6は、読取後切替到達時間T2が検査時間Tk以上となるように、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷するよう印刷部3を制御する。
検査時間Tkは、読取部22a,22bが検査用画像61を読み取ってから、当該検査用画像61の読取データの検査結果に基づき制御部6が切替部51または切替部53を制御するまでに要する時間である。
次に、検査用画像61を含む印刷対象画像の印刷を行う際の印刷装置1の動作について説明する。図6は、検査用画像61を含む印刷対象画像の印刷を行う際の印刷装置1の動作を説明するためのフローチャートである。図6のフローチャートは、後述する第3の実施形態に係る印刷装置1において、検査用画像61を含む印刷対象画像の印刷を行う際の印刷装置1の動作を説明するためのフローチャートを兼ねている。このため、図6のフローチャート中の一部のステップには、第2の実施形態の印刷装置1が行う動作と第3の実施形態の印刷装置1が行う動作とが併記されている。図6のフローチャートの手順による動作は、検査用画像61を含む印刷対象画像を印刷するための印刷ジョブが印刷装置1に入力されたことにより開始となる。
制御部6は、検査用画像61を含む印刷対象画像を印刷するための印刷ジョブが印刷装置1に入力されると、図6のステップS11において、検査用画像61を含む印刷対象画像の印刷を開始する。次のステップS12において、制御部6は、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間(搬送時間)T1を算出する。
印刷対象画像を本来の向き(回転なし)で用紙Pに印刷した場合、読取後切替到達時間T1は、下記の式(5)で表される。
T1=L21/V …(5)
Vは、印刷部3から最短経路で切替部51または切替部53に搬送される用紙Pの搬送速度である。
L21は、図7に示すように、印刷対象画像を本来の向き(回転なし)で用紙Pに印刷した場合の読取部22a,22bによる検査用画像61の読み取りが終了した時点における、用紙Pの先端(下流端)と、制御部6の制御対象の切替部51または切替部53との間の距離である。
距離L21は、下記の式(6)で表される。
L21=L-Lt1 …(6)
ここで、Lは、検査用画像61を読み取った読取部22a,22bの読取対象位置と、制御部6の制御対象の切替部51または切替部53との間の、反転経路44を経由しない用紙Pの搬送経路上の距離である。Lt1は、印刷対象画像を本来の向き(回転なし)で用紙Pに印刷した場合の用紙Pの先端(下流端)と検査用画像61の後端(上流端)との間の距離である。
制御部6は、印刷ジョブに含まれる、印刷対象画像における検査用画像61の位置を示す情報、および用紙サイズ(搬送方向における用紙長さ)を示す情報に基づき、距離Lt1を算出する。
用紙Pの両面に検査用画像61が印刷される場合、制御部6は、用紙Pの両面について、読取後切替到達時間T1をそれぞれ算出する。
次のステップS13において、制御部6は、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間(搬送時間)T2を算出する。
印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷した場合、読取後切替到達時間T2は、下記の式(7)で表される。
T2=L22/V …(7)
L22は、図7に示すように、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷した場合の読取部22a,22bによる検査用画像61の読み取りが終了した時点における、用紙Pの先端(下流端)と、制御部6の制御対象の切替部51または切替部53との間の距離である。
距離L22は、下記の式(8)で表される。
L22=L-Lt2 …(8)
Lt2は、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷した場合の用紙Pの先端(下流端)と検査用画像61の後端(上流端)との間の距離である。
制御部6は、印刷ジョブに含まれる、印刷対象画像における検査用画像61の位置を示す情報、および用紙サイズ(搬送方向における用紙長さ)を示す情報に基づき、距離Lt2を算出する。
次いで、制御部6は、ステップS14において、印刷対象画像を本来の向き(回転なし)で用紙Pに印刷した場合の読取後切替到達時間T1が、検査時間Tk以上であるか否かを判断する。
T1≧Tkであると判断した場合(ステップS14:YES)、ステップS15において、制御部6は、印刷対象画像を回転なし(本来の向き)で印刷し、反転経路44を経由せずに排紙するように印刷動作の制御内容を決定する。具体的には、制御部6は、給紙部2から印刷部3に用紙Pを順次給紙させ、印刷部3において検査用画像61を含む印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷するよう制御内容を決定する。
印刷部3で印刷された用紙Pは、画像検査部4を通過して排紙部5へ順次搬送される。画像検査部4では、読取部22aが、順次通過する各用紙Pの上面の検査用画像61を読み取り、読取部22bが、各用紙Pの下面の検査用画像61を読み取って、それぞれの読取データを生成する。
制御部6は、各用紙Pの検査用画像61の読取データを検査し、用紙Pごとに、当該用紙Pが正常な印刷物(正常用紙)であるか否かを判断する。そして、制御部6は、正常用紙が積載部32Aまたは積載部32Bへ排紙され、異常用紙がパージ排紙部へ排紙されるように、切替部51または切替部53を制御する。
ここでは、T1≧Tkであるため、用紙Pの先端が制御対象の切替部51または切替部53に到達するまでに、当該用紙Pの検査用画像61の読取データの検査結果に基づく切替部51または切替部53の切り替え制御が可能である。すなわち、検査用画像61の読取データの検査(画像検査)のための時間を確保できる。
ここで、用紙Pの両面に検査用画像61が印刷される場合、表面Paにおける距離Lt1と裏面Pbにおける距離Lt1とが等しくなるように印刷される。このため、表面Paの検査用画像61と裏面Pbの検査用画像61とは、互いに異なるタイミングで、それぞれに対応する読取部22b,22aに読み取られる。用紙Pの表面Paの検査用画像61および裏面Pbの検査用画像61の少なくともいずれかの読取データの検査結果が異常であれば、当該用紙Pは異常用紙と判断される。
ステップS14において、T1<Tkであると判断した場合(ステップS14:NO)、ステップS16において、制御部6は、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間T2が、検査時間Tk以上であるか否かを判断する。
T2≧Tkであると判断した場合(ステップS16:YES)、ステップS17において、制御部6は、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて印刷し、反転経路44を経由せずに排紙するように印刷動作の制御内容を決定する。ステップS17の制御内容による印刷動作は、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて印刷すること以外は、前述したステップS15の印刷動作と同様である。ステップS17における「or表裏反転」の記載は、第3の実施形態の印刷装置1が行う動作の手順に関するので、ここでは説明しない。
ここでは、T1<Tkであるため、用紙Pの先端が制御部6の制御対象の切替部51または切替部53に到達するまでに、当該用紙Pの検査用画像61の読取データの検査結果に基づく切替部51または切替部53の切り替え制御を行うことはできない。しかし、T2≧Tkであるため、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて印刷することで、用紙Pが反転経路44を経由しなくても、用紙Pの先端が制御対象の切替部51または切替部53に到達するまでに、当該用紙Pの検査用画像61の読取データの検査結果に基づく切替部51または切替部53の切り替え制御が可能である。すなわち、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて印刷することで、検査用画像61の読取データの検査(画像検査)のための時間を確保できる。
ステップS16において、T2<Tkであると判断した場合(ステップS16:NO)、ステップS18において、制御部6は、印刷対象画像を回転なしで印刷し、用紙Pの搬送経路及び搬送速度のうち少なくとも一方を変更して排紙するように印刷動作の制御内容を決定する。搬送経路の変更は、例えば、排紙部5の共通排紙経路41から反転経路44を経由して上流排紙経路42に用紙Pを搬送することで、用紙Pの搬送距離を増やす変更とすることができる。搬送速度の変更は、例えば、排紙部5の排紙搬送部31の各経路41~44,52における搬送速度を下げることで、排紙搬送部31における用紙Pの搬送速度を下げる変更とすることができる。
ステップS18で用紙Pの搬送距離を増やす場合、制御部6は、用紙Pが導入ローラ対45から反転経路44へ導かれるように切替部50の向きを設定する。これにより、排紙搬送部31において反転経路44を経由して切替部51または切替部53へ用紙Pが搬送される。
ステップS18で排紙搬送部31における用紙Pの搬送速度を下げる場合、制御部6は、ローラ対45~49の回転速度を下げる。これにより、排紙搬送部31において用紙Pが通常よりも遅い速度で搬送される。
ここでは、T1<TkかつT2<Tkであるため、印刷対象画像を本来の向きで印刷しても、本来の向きから180°回転させて印刷しても、用紙Pの先端が切替部51に到達するまでに、当該用紙Pの検査用画像61の読取データの検査結果に基づく切替部51または切替部53の切り替え制御を行うことはできない。すなわち、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて印刷しても、検査用画像61の読取データの検査(画像検査)のための時間を確保できない。
用紙Pが反転経路44を経由する場合は、反転経路44を経由しない場合に比べて、用紙Pが搬送される距離が長くなるとともに、スイッチバックの動作が行われる。このため、用紙Pが反転経路44を経由する場合、用紙Pにおける検査用画像61の位置に関わらず、読取後切替到達時間が、検査時間Tkよりも長い時間となる。
ローラ対45~49の回転速度を下げる場合は、ローラ対45~49の回転速度を下げない場合に比べて、排紙搬送部31において用紙Pを搬送するのにかかる所要時間が長くなる。このため、ローラ対45~49の回転速度を下げる場合、用紙Pにおける検査用画像61の位置に関わらず、読取後切替到達時間が、検査時間Tkよりも長い時間となる。
そこで、ステップS18では、制御部6は、上述のように、排紙搬送部31において反転経路44を経由して切替部51へ用紙Pを搬送するよう制御する。または、制御部6は、排紙搬送部31において用紙Pを通常よりも遅い速度で搬送するよう制御する。あるいは、制御部6は、排紙搬送部31において、通常よりも遅い速度で、反転経路44を経由して切替部51または切替部53へ用紙Pを搬送するよう制御する。
すなわち、既存の反転経路44を、時間稼ぎ用の経路として利用し、あるいは、排紙搬送部31における用紙Pの搬送速度を時間稼ぎのために下げる。これにより、読取後切替到達時間が検査時間Tk以上となる。この結果、用紙Pの先端が切替部51または切替部53に到達するまでに、当該用紙Pの検査用画像61の読取データの検査結果に基づく切替部51または切替部53の切り替え制御が可能となる。
なお、ステップS18では、制御部6が、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて印刷するように制御してもよい。
ステップS15、ステップS17、ステップS18に続くステップS19では、制御部6は、正常用紙の排紙先の積載部32Aから積載部32Bへの切り替えが発生するか否かを判断する。ステップS19における「or読取部の切り替え」の記載は、第3の実施形態の印刷装置1が行う動作の手順に関するので、ここでは説明しない。
正常用紙の排紙先の積載部32Aから積載部32Bに切り替わると、式(5)及び式(7)で距離L11,L12を求めるのに用いる距離L(図7参照)が変わる。本実施形態では、積載部32Aへの排紙枚数が規定数に達したら、正常用紙の排紙先の積載部32Aから積載部32Bに切り替えるので、制御部6は、積載部32Aへの排紙枚数が規定数に達したか否かによって、正常用紙の排紙先の切り替えが発生するか否かを判断することができる。
正常用紙の排紙先の切り替えが発生する場合(ステップS19:YES)、ステップS20において、制御部6は、式(5)及び式(7)で距離L11,L12を求めるのに用いる距離Lを、切り替え後の排出先(例えば、積載部32B)に合わせて変更し、ステップS12にリターンする。正常用紙の排紙先の切り替えが発生しない場合(ステップS19:NO)、ステップS21において、制御部6は、ステップS15、ステップS17、ステップS18の制御内容による印刷動作をそのまま実行する。
印刷ジョブにおける印刷枚数分の用紙Pが印刷部3で印刷され、排紙部5で排紙されると、一連の動作が終了となる。
以上に説明した第2の実施形態の印刷装置1でも、制御部6は、検査用画像61を含む印刷対象画像の印刷を行う際、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間が検査時間Tk未満である場合は、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷することで読取後切替到達時間を検査時間Tk以上とすることが可能か否かを判断する。そして、印刷対象画像の180°回転により、読取後切替到達時間を検査時間Tk以上とすることが可能な場合、制御部6は、読取後切替到達時間が検査時間Tk以上となるように、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷するよう印刷部3を制御する。
これにより、読取部22a,22bから切替部51または切替部53までの搬送経路が過度に長い構成とすることなく、画像検査の時間を確保できない状況の発生を低減できる。また、反転経路44を時間稼ぎ用の経路として利用しなくても、画像検査の時間を確保できない状況の発生を低減できる。
また、本実施形態の印刷装置1でも、制御部6は、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間が検査時間Tk未満であり、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷しても読取後切替到達時間を検査時間Tk以上にできない場合に、制御部6は、次のような制御を行う。すなわち、制御部6は、排紙搬送部31において反転経路44を経由して切替部51または切替部53へ用紙Pを搬送し、または、排紙搬送部31における搬送速度を下げて用紙Pを搬送し、あるいは、それらを両方行って用紙Pを搬送するよう制御することで、読取後切替到達時間が検査時間Tk以上となるよう制御する。
これにより、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷しても読取後切替到達時間を検査時間Tk以上にできない場合でも、反転経路44で時間を稼ぎ、あるいは、搬送速度の低下により時間を稼ぐことで、画像検査の時間を確保することができる。この結果、画像検査の時間を確保できないために用紙Pの搬送を停止することを回避できる。
なお、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間が検査時間Tk未満であり、印刷対象画像を本来の向きから180°回転させて用紙Pに印刷しても読取後切替到達時間を検査時間Tk以上にできない場合に、制御部6は、次のような制御を行ってもよい。すなわち、制御部6は、印刷対象画像中における検査用画像61の位置を調整して印刷するよう印刷部3を制御することで、読取後切替到達時間が検査時間Tk以上となるようにしてもよい。
上述の排紙搬送部31において反転経路44を経由して切替部51または切替部53へ用紙Pを搬送する制御、排紙搬送部31における用紙Pの搬送速度を調整する制御、印刷対象画像中における検査用画像61の位置を調整して印刷する制御のうちの2つまたは3つを組み合わせてもよい。
第2の実施形態の印刷装置1でも、第1の実施形態の印刷装置1と同様の効果を得ることができる。すなわち、装置の大型化、および反転経路44を時間稼ぎ用の経路として利用する場合に生じる消費電力の増加を抑えつつ、画像検査の時間を確保できない状況の発生を低減できる。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る印刷装置1について説明する。本実施形態の印刷装置1は、図1及び図4(a),(b)に示す第2の実施形態の印刷装置1と同じ構造の給紙部2と、印刷部3と、画像検査部4と、排紙部5とを備える。本実施形態の印刷装置1は、制御部6が行う処理の内容の一部が、第2の実施形態の印刷装置1の制御部6と異なっている。
本実施形態の制御部6は、検査用画像61を含む印刷対象画像の印刷を行う際、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間が検査時間Tk未満であり、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷することで読取後切替到達時間を検査時間Tk以上とすることが可能な場合、読取後切替到達時間が検査時間Tk以上となるように、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷するよう印刷部3を制御する。
ここで、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷するとは、本来は用紙Pの表面Paに印刷する印刷対象画像を裏面Pbに印刷し、本来は裏面Pbに印刷する印刷対象画像を表面Paに印刷することである。
図4(a)に示すように、本実施形態の画像検査部4は、読取部22a,22bの位置が、読取搬送部21による用紙Pの搬送方向(左右方向)において異なっている。読取搬送部21の上方の読取部22aが用紙Pの上面の検査用画像61を読み取るときの用紙Pの位置は、読取搬送部21の下方の読取部22bが用紙Pの下面の検査用画像61を読み取るときの用紙Pの位置よりも、搬送方向における手前(上流側)の位置となる。下方の読取部22bが用紙Pの検査用画像61を読み取るタイミングは、上方の読取部22aが用紙Pの検査用画像61を読み取るタイミングよりも遅れる。
制御部6の制御対象が切替部51である場合は、下方の読取部22bが検査用画像61を読み取った時点で、図8に示すように、用紙Pの先端(下流端)と切替部51との間が距離L31となる。距離L31は、読取部22bと切替部51との距離L12の合計から、用紙Pの先端(下流端)と検査用画像61の後端(上流端)との間の距離Lt11を差し引いた距離である。この場合の読取後切替到達時間T1は、印刷部3から最短経路で切替部51に搬送される用紙Pの搬送速度Vを用いて、下記の式(9)で表される。
T1=L31/V …(9)
制御部6の制御対象が切替部51である場合は、上方の読取部22aが検査用画像61を読み取った時点で、用紙Pの先端(下流端)と切替部51との間が距離L32となる。距離L32は、読取部22aと読取部22bとの距離L11、読取部22aと切替部51との距離L12の合計から、用紙Pの先端(下流端)と検査用画像61の後端(上流端)との間の距離Lt11を差し引いた距離である。この距離L32は、読取部22bが検査用画像61を読み取ったときの距離L31よりも、読取部22aと読取部22bとの距離L11分だけ長い。この場合の読取後切替到達時間T2は、印刷部3から最短経路で切替部51に搬送される用紙Pの搬送速度Vを用いて、下記の式(10)で表される。
T2=L32/V …(10)
例えば、両面印刷またはフェイスダウン排紙の片面印刷により表面Paに印刷対象画像を印刷した用紙Pは、図8の上側に示すように、読取搬送部21により表面Paを下面側にして搬送される。この用紙Pの検査用画像61は、下方の読取部22b(この場合の表面読取部)で読み取られる。この用紙Pの先端(下流端)は、検査用画像61を読み取った時点からさらに距離L31搬送されると、切替部51に到達する。
また、例えば、フェイスアップ排紙の片面印刷により表面Paに印刷対象画像を印刷した用紙Pは、図8の下側に示すように、読取搬送部21により表面Paを上面側にして搬送される。この用紙Pの検査用画像61は、上方の読取部22a(この場合の表面読取部)で読み取られる。この用紙Pの先端(下流端)は、検査用画像61を読み取った時点からさらに、距離L31よりも長い距離L32搬送されると、切替部51に到達する。
このように、検査用画像61を含む印刷対象画像が用紙Pの一方の面のみに存在する場合、検査用画像61が印刷される面は、表面Paおよび裏面Pbのどちらとすることもできる。そこで、本実施形態の印刷装置1では、必要に応じて、用紙Pの印刷対象画像を印刷する面を、本来の面とは反対側の面に印刷し、読取後切替到達時間を検査時間Tk以上となるようにする。
制御部6の制御対象が切替部53である場合、読取部22a,22bが検査用画像61をそれぞれ読み取った時点で、用紙Pの先端(下流端)と切替部53との距離は、上述の距離L31,L32に、切替部51と切替部53との距離L13を加えた距離となる。また、この距離を用紙Pの搬送速度Vで割ると、読取後切替到達時間T1,T2を求めることができる。検査用画像61が読取部22a,22bでそれぞれ読み取られた用紙Pの先端(下流端)は、検査用画像61を読み取った時点からさらに、距離L31,L32に距離L13を加えた距離搬送されると、切替部53に到達する。
本実施形態の印刷装置1が行う動作の手順は、図6のフローチャートに示す内容である。但し、一部の手順の具体的な内容が第2の実施形態の印刷装置1と若干異なる。以下、第2の実施形態と異なる手順を中心として、本実施形態の印刷装置1が行う動作の手順を説明する。なお、以下の説明では、検査用画像61を含む印刷対象画像を両面印刷またはフェイスダウン排紙の片面印刷により表面Paに印刷するための印刷ジョブが印刷装置1に入力されたことにより、図6のフローチャートの手順による動作が開始するものとする。
制御部6は、ステップS11で検査用画像61を含む印刷対象画像の印刷を開始した後、ステップS12において、印刷対象画像を本来の向き(回転なし)で用紙Pに印刷した場合の読取後切替到達時間T1を、上述した式(9)により算出する。また、制御部6は、ステップS13において、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷した場合の読取後切替到達時間T2を、上述した式(10)により算出する。
次いで、制御部6は、ステップS14において、印刷対象画像を本来の向き(回転なし)で用紙Pに印刷した場合の読取後切替到達時間T1が、検査時間Tk以上であるか否かを判断する。
T1≧Tkであると判断した場合(ステップS14:YES)、ステップS15において、制御部6は、印刷対象画像を回転なし(本来の向き)で印刷し、反転経路44を経由せずに排紙するように印刷動作の制御内容を決定する。
ここでは、T1≧Tkであるため、用紙Pの先端が制御対象の切替部51または切替部53に到達するまでに、当該用紙Pの検査用画像61の読取データの検査結果に基づく切替部51または切替部53の切り替え制御が可能である。すなわち、検査用画像61の読取データの検査(画像検査)のための時間を確保できる。
ステップS14において、T1<Tkであると判断した場合(ステップS14:NO)、ステップS16において、制御部6は、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷した場合の読取後切替到達時間T2が、検査時間Tk以上であるか否かを判断する。
T2≧Tkであると判断した場合(ステップS16:YES)、ステップS17において、制御部6は、印刷対象画像を表裏反転させて印刷し、反転経路44を経由せずに排紙するように印刷動作の制御内容を決定する。ステップS17の制御内容による印刷動作は、印刷対象画像を表裏反転させて印刷すること以外は、前述したステップS15の印刷動作と同様である。
ここでは、T1<Tkであるため、用紙Pの先端が制御部6の制御対象の切替部51または切替部53に到達するまでに、当該用紙Pの検査用画像61の読取データの検査結果に基づく切替部51または切替部53の切り替え制御を行うことはできない。しかし、T2≧Tkであるため、印刷対象画像を表裏反転させて印刷することで、用紙Pが反転経路44を経由しなくても、用紙Pの先端が制御対象の切替部51または切替部53に到達するまでに、当該用紙Pの検査用画像61の読取データの検査結果に基づく切替部51または切替部53の切り替え制御が可能である。すなわち、印刷対象画像を表裏反転させて印刷することで、検査用画像61の読取データの検査(画像検査)のための時間を確保できる。
ステップS16において、T2<Tkであると判断した場合(ステップS16:NO)、ステップS18において、制御部6は、印刷対象画像を表裏反転なしで印刷し、搬送経路及び搬送速度のうち少なくとも一方を変更して排紙するように印刷動作の制御内容を決定する。
ここでは、T1<TkかつT2<Tkであるため、印刷対象画像を本来の向きで印刷しても、表裏反転させて印刷しても、用紙Pの先端が切替部51または切替部53に到達するまでに、当該用紙Pの検査用画像61の読取データの検査結果に基づく切替部51または切替部53の切り替え制御を行うことはできない。すなわち、印刷対象画像を表裏反転させて印刷しても、検査用画像61の読取データの検査(画像検査)のための時間を確保できない。
そこで、ステップS18では、制御部6は、上述のように、排紙搬送部31において反転経路44を経由して切替部51へ用紙Pを搬送するよう制御する。または、制御部6は、排紙搬送部31において用紙Pを通常よりも遅い速度で搬送するよう制御する。あるいは、制御部6は、排紙搬送部31において、通常よりも遅い速度で、反転経路44を経由して切替部51または切替部53へ用紙Pを搬送するよう制御する。
なお、ステップS18では、制御部6が、印刷対象画像を表裏反転させて印刷するように制御してもよい。
ステップS19では、制御部6は、検査用画像61を読み取る読取部22a,22bの切り替えが発生するか否かを判断する。
例えば、読取搬送部21によって搬送される用紙Pの一方の面だけに印刷対象画像を印刷する場合、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷すると、本来は用紙Pの表面Paに印刷されるはずの検査用画像61が裏面Pbに印刷され、本来は裏面Pbに印刷されるはずの検査用画像61が表面Paに印刷される。このため、読取搬送部21によって搬送される用紙Pの検査用画像61を読み取る表面読取部が、読取部22aから読取部22bに切り替わり、あるいは、読取部22bから読取部22aに切り替わる。即ち、検査用画像61を読み取る読取対象面の切り替えが発生する。
用紙Pの検査用画像61を読み取る読取部22a,22bが切り替わると、式(9)及び式(10)で読取後切替到達時間T1,T2を求めるのに用いる距離L(具体的には距離L31または距離L32)が変わる。本実施形態では、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷すると、検査用画像61を読み取る読取部22a,22bが切り替わるので、制御部6は、ステップS17において、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷するように印刷動作の制御内容を決定したか否かによって、検査用画像61を読み取る読取部22a,22bの切り替えが発生するか否かを判断することができる。
検査用画像61を読み取る読取部22a,22bの切り替えが発生する場合(ステップS19:YES)、ステップS20において、制御部6は、式(9)及び式(10)で読取後切替到達時間T1,T2を求めるのに用いる距離L(距離L31または距離L32)を、切り替え後に検査用画像61を読み取る読取部22aまたは読取部22bの位置に合わせて変更し、ステップS12にリターンする。検査用画像61を読み取る読取部22a,22bの切り替えが発生しない場合(ステップS19:NO)、ステップS21において、制御部6は、ステップS15またはステップS18の制御内容による印刷動作をそのまま実行する。
以上に説明した第3の実施形態の印刷装置1では、制御部6は、検査用画像61を含む印刷対象画像の印刷を行う際、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間T1が検査時間Tk未満である場合は、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷することで読取後切替到達時間T2を検査時間Tk以上とすることが可能か否かを判断する。そして、印刷対象画像の表裏反転により、読取後切替到達時間T2を検査時間Tk以上とすることが可能な場合、制御部6は、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷するよう印刷部3を制御する。
これにより、読取部22a,22bから切替部51または切替部53までの搬送経路が過度に長い構成とすることなく、画像検査の時間を確保できない状況の発生を低減できる。また、反転経路44を時間稼ぎ用の経路として利用しなくても、画像検査の時間を確保できない状況の発生を低減できる。
また、本実施形態の印刷装置1では、制御部6は、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間T1が検査時間Tk未満であり、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷しても読取後切替到達時間T2を検査時間Tk以上にできない場合に、制御部6は、次のような制御を行う。すなわち、制御部6は、排紙搬送部31において反転経路44を経由して切替部51または切替部53へ用紙Pを搬送し、または、排紙搬送部31における搬送速度を下げて用紙Pを搬送し、あるいは、それらを両方行って用紙Pを搬送するよう制御することで、読取後切替到達時間T1が検査時間Tk以上となるよう制御する。
これにより、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷しても読取後切替到達時間T2を検査時間Tk以上にできない場合でも、反転経路44で時間を稼ぎ、あるいは、搬送速度の低下により時間を稼ぐことで、画像検査の時間を確保することができる。この結果、画像検査の時間を確保できないために用紙Pの搬送を停止することを回避できる。
なお、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における読取後切替到達時間T1が検査時間Tk未満であり、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷しても読取後切替到達時間T2を検査時間Tk以上にできない場合に、制御部6は、次のような制御を行ってもよい。すなわち、制御部6は、印刷対象画像中における検査用画像61の位置を調整して印刷するよう印刷部3を制御することで、読取後切替到達時間T1が検査時間Tk以上となるようにしてもよい。
上述の排紙搬送部31において反転経路44を経由して切替部51または切替部53へ用紙Pを搬送する制御、排紙搬送部31における用紙Pの搬送速度を調整する制御、印刷対象画像中における検査用画像61の位置を調整して印刷する制御のうちの2つまたは3つを組み合わせてもよい。
第3の実施形態の印刷装置1でも、第1及び第2の実施形態の印刷装置1と同様の効果を得ることができる。すなわち、装置の大型化、および反転経路44を時間稼ぎ用の経路として利用する場合に生じる消費電力の増加を抑えつつ、画像検査の時間を確保できない状況の発生を低減できる。
次に、本発明の第4の実施の形態に係る印刷装置1について説明する。本実施形態の印刷装置1は、図1及び図4(a),(b)に示す第2及び第3の実施形態の印刷装置1と同じ構造の給紙部2と、印刷部3と、排紙部5とを備える。本実施形態の印刷装置1は、画像検査部4の読取部22a,22bの構成と、制御部6が行う処理の内容の一部とが、第2及び第3の実施形態の印刷装置1の制御部6と異なっている。
図9に示すように、本実施形態の画像検査部4の読取部22aは、読み取る検査用画像61の内容に応じて使い分ける複数種類のセンサとして、2つの読取部221a,222aを有している。読取部221a,222aは、読取搬送部21における用紙Pの搬送方向に位置をずらして配置されている。読取部22bも読取部22aと同様に、読み取る検査用画像61の内容に応じて使い分ける複数種類のセンサとして、2つの読取部221b,222bを有している。読取部221a,222aは、読取搬送部21における用紙Pの搬送方向に位置をずらして配置されている。図9では、制御部6の制御対象が切替部51である場合を示している。
各読取部22a,22bにおいて、読み取る検査用画像61の内容に応じて使い分けるセンサとする読取部は、本実施形態の2種類に限らず、3種類以上であってもよい。
各読取部22a,22bの印刷部3側に配置された読取部221a,221bは、イメージ画像を読み取る全面検査用のイメージセンサである。読取部221a,221bは、例えば、CIS(Contact Image Sensor)で構成することができる。各読取部22a,22bの排紙部5側に配置された読取部222a,222bは、コードパターンを読み取るコード検査用のスキャナである。読取部222a,222bは、例えば、1次元コード及び2次元コードの両方の読み取りに対応したスキャナで構成することができる。全面検査用の読取部221a,221bによる検査用画像61の読取データの検査に要する検査時間Tkは、コード検査用の読取部222a,222bによる検査用画像61の読取データの検査に要する検査時間Tkよりも長い。
制御部6は、各読取部221a,222a,221b,222bが検査用画像61を読み取ってから、検査用画像61を読み取った用紙Pの先端(下流端)が制御対象の切替部51に到達するまでの間に、読取データの検査を終えて切替部51を制御する必要がある。
図9に示すように、各読取部221a,221bの読取データによる全面検査に制御部6がかけられる時間は、各読取部221a,221bと切替部51との間の距離にそれぞれ比例する。各読取部222a,222bの読取データによるによるコード検査に制御部6がかけられる時間は、各読取部222a,222bと切替部51との間の距離にそれぞれ比例する。
本実施形態の印刷装置1では、用紙Pの両面印刷が印刷部3で行われる。用紙Pの表面Pa及び裏面Pbのうち一方の面には、全面検査用のイメージ画像の検査用画像61が印刷され、他方の面には、全面検査用のイメージ画像よりもエリアが小さいコードパターンの検査用画像61が印刷される。
したがって、切替部51からの距離が遠く検査にかけられる時間が長い、上方の読取部22aの読取部221aで、イメージ画像の検査用画像61を読み取り、切替部51に近く検査にかけられる時間が短い、下方の読取部22bの読取部222bで、コードパターンの検査用画像61を読み取れば、イメージ画像の読取データの検査にかける時間を長く確保することができる。
本実施形態の制御部6は、検査用画像61を含む印刷対象画像の印刷を用紙Pの表面Pa及び裏面Pbに行う際、上方の読取部22aで読み取る検査用画像61の検査時間Tk1よりも、下方の読取部22bで読み取る検査用画像61の検査時間Tk2の方が長い場合は、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷することで、読取部22aで読み取るのを長い検査時間Tk2の検査用画像61とし、読取部22bで読み取るのを短い検査時間Tk1の検査用画像61とすることが可能か否かを判断する。そして、印刷対象画像の表裏反転により、読取部22aで長い検査時間Tk2の検査用画像61を読み取り、読取部22bで短い検査時間Tk1の検査用画像61を読み取るようにすることが可能な場合、制御部6は、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷するよう印刷部3を制御する。
本実施形態の印刷装置1が行う動作の手順は、図10のフローチャートに示す内容である。本実施形態では、検査用画像61を含む印刷対象画像を両面印刷により表面Paに印刷するための印刷ジョブが印刷装置1に入力されたことにより、図10のフローチャートの手順による動作が開始するものとする。
制御部6は、検査用画像61を含む印刷対象画像を印刷するための印刷ジョブが印刷装置1に入力されると、図10のステップS31において、検査用画像61を含む印刷対象画像の印刷を開始する。次のステップS32及びステップS33において、制御部6は、印刷対象画像を本来の向きで用紙Pに印刷した場合における、読取部22a(図10の読取部1)及び読取部22b(図10の読取部2)の読取データの検査に要する検査時間Tk1,Tk2をそれぞれ算出する。
制御部6は、印刷ジョブに含まれる、印刷対象画像における検査用画像61の内容及び位置を示す情報、および用紙サイズ(搬送方向における用紙長さ)を示す情報に基づき、各読取部22a,22bに対応する検査時間Tk1,Tk2をそれぞれ算出することができる。検査用画像61の内容は、例えば、イメージ画像かコードパターンかを識別できる情報であってもよい。制御部6は、検査用画像61の内容に代えて、印刷ジョブに含まれる、読取部22a,22bがそれぞれ読み取る検査用画像61のエリアの大きさを示す情報に基づいて、検査時間Tk1,Tk2をそれぞれ算出してもよい。
次のステップS34において、制御部6は、読取部22aに対応する検査時間Tk1が読取部22bに対応する検査時間Tk2よりも長いか否かを判断する。
Tk1>Tk2であると判断した場合(ステップS34:YES)、ステップS35において、制御部6は、印刷対象画像を回転なし(本来の向き)で印刷し、反転経路44を経由せずに排紙するように印刷動作の制御内容を決定する。具体的には、制御部6は、給紙部2から印刷部3に用紙Pを順次給紙させ、印刷部3において検査用画像61を含む印刷対象画像を本来の向きで用紙Pの表面Pa及び裏面Pbにそれぞれ印刷するよう制御内容を決定する。
印刷部3で印刷された用紙Pは、画像検査部4を通過して排紙部5へ順次搬送される。画像検査部4では、読取部22aが、順次通過する各用紙Pの上面の検査用画像61を読み取り、読取部22bが、各用紙Pの下面の検査用画像61を読み取って、それぞれの読取データを生成する。
制御部6は、各用紙Pの検査用画像61の読取データを検査し、用紙Pごとに、当該用紙Pが正常な印刷物(正常用紙)であるか否かを判断する。そして、制御部6は、正常用紙が積載部32Aへ排紙され、異常用紙がパージ排紙部へ排紙されるように、切替部51を制御する。ここで、制御部6は、用紙Pが導入ローラ対45から反転経路44を経由せずに、共通排紙経路41に沿って切替部51へ搬送されるように、切替部50の向きを設定する。また、制御部6は、切替部53に到達した用紙Pが下流排紙経路43からパージ排紙経路52に搬送されるように、切替部50の向きを設定する。
ここでは、Tk1>Tk2であるため、用紙Pの先端が制御対象の切替部51に到達するまでに、当該用紙Pの表面Pa及び裏面Pbの各検査用画像61の読取データの検査結果に基づく切替部51の切り替え制御が可能である。すなわち、検査用画像61の読取データの検査(画像検査)のための時間を確保できる。
ステップS34において、Tk1>Tk2でない(Tk1<Tk2である)と判断した場合(ステップS34:NO)、ステップS36において、制御部6は、次のような制御内容を決定する。すなわち、制御部6は、読取部22aが読み取る検査用画像61の読取データの検査に要する検査時間が、ステップS33で算出した読取部22bに対応する検査時間Tk2となり、読取部22bが読み取る検査用画像61の読取データの検査に要する検査時間が、ステップS32で算出した読取部22aに対応する検査時間Tk1となるように、印刷対象画像を用紙Pの表面Pa及び裏面Pbにそれぞれ印刷するよう制御内容を決定する。具体的には、制御部6は、印刷対象画像を表裏反転させて印刷し、反転経路44を経由せずに排紙するように印刷動作の制御内容を決定する。ステップS36の制御内容による印刷動作は、印刷対象画像を表裏反転させて印刷すること以外は、前述したステップS35の印刷動作と同様である。
ステップS35、ステップS36に続くステップS37では、制御部6は、各用紙Pの検査用画像61の表面Pa及び裏面Pbの読取データを検査し、用紙Pごとに、当該用紙Pが正常な印刷物(正常用紙)であるか否かを判断する。例えば、制御部6は、表面Pa及び裏面Pbの検査用画像61の読取データを解析して検査用画像61が示す情報を取得し、取得した情報が表面Pa及び裏面Pbの両方とも正常であれば、当該検査用画像61が印刷された用紙Pは正常用紙であると判断する。検査用画像61の読取データを解析して取得した情報が表面Pa及び裏面Pbのどちらか一方だけでも異常であれば、制御部6は、当該検査用画像61が印刷された用紙Pは異常用紙であると判断する。
なお、制御部6は、正常用紙が積載部32Aへ排紙され、異常用紙がパージ排紙部へ排紙されるように、切替部51を制御する。ここで、制御部6は、用紙Pが導入ローラ対45から反転経路44を経由せずに、共通排紙経路41に沿って切替部51へ搬送されるように、切替部50の向きを設定する。また、制御部6は、切替部53に到達した用紙Pが下流排紙経路43からパージ排紙経路52に搬送されるように、切替部50の向きを設定する。
以上に説明した第4の実施形態の印刷装置1では、制御部6は、用紙Pの表面Pa及び裏面Pbのうち一方の面に、全面検査用のイメージ画像による検査用画像61を含む印刷対象画像を印刷し、他方の面に、コードパターンによる検査用画像61を含む印刷対象画像を印刷する際に、次の判断を行う。すなわち、制御部6は、各印刷対象画像を本来の向きで用紙Pの表面Pa及び裏面Pbに印刷した場合における、読取部22aに対応する検査時間Tk1よりも読取部22bに対応する検査時間Tk2の方が長い場合、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷することで、読取部22aに対応する検査時間Tk2よりも読取部22bに対応する検査時間Tk1を短くすることが可能か否かを判断する。そして、印刷対象画像の表裏反転により、読取部22aに対応する検査時間Tk2よりも読取部22bに対応する検査時間Tk1を、印刷対象画像の表裏反転前よりも短くすることが可能な場合、制御部6は、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷するよう印刷部3を制御する。
これにより、読取部22a,22bから切替部51までの搬送経路が過度に長い構成とすることなく、画像検査の時間を確保できない状況の発生を低減できる。また、反転経路44を時間稼ぎ用の経路として利用しなくても、画像検査の時間を確保できない状況の発生を低減できる。
したがって、第4の実施形態の印刷装置1でも、第1~第3の実施形態の印刷装置1と同様の効果を得ることができる。すなわち、装置の大型化、および反転経路44を時間稼ぎ用の経路として利用する場合に生じる消費電力の増加を抑えつつ、画像検査の時間を確保できない状況の発生を低減できる。
次に、本発明の第5の実施の形態に係る印刷装置1について説明する。本実施形態の印刷装置1は、図1及び図4(a),(b)に示す第2及び第3の実施形態の印刷装置1と同じ構造の給紙部2と、印刷部3と、画像検査部4と、排紙部5とを備える。本実施形態の画像検査部4の読取部22a,22bは、第4実施形態の読取部222a,222bと同じく、1次元コード及び2次元コードの両方の読み取りに対応したスキャナで構成することができる。本実施形態の印刷装置1では、制御部6が行う処理により、図10に示す第4実施形態の印刷装置1と同様の手順による動作が行われる。
本実施形態の印刷装置1では、用紙Pの両面印刷が印刷部3において行われる。用紙Pの表面Pa及び裏面Pbには、コードパターンの検査用画像61がそれぞれ印刷される。表面Pa及び裏面Pbのうち一方の面には、検査時間が相対的に長い2次元コードの検査用画像61が印刷され、他方の面には、検査時間が相対的に短い1次元コードの検査用画像61が印刷される。
したがって、切替部51からの距離が遠く検査にかけられる時間が長い、上方の読取部22aで、2次元コードの検査用画像61を読み取り、切替部51に近く検査にかけられる時間が短い、下方の読取部22bの読取部222bで、1次元コードの検査用画像61を読み取れば、2次元コードの読取データの検査にかける時間を長く確保することができる。
本実施形態の印刷装置1が行う動作の手順は、第4実施形態の印刷装置1が行う手順と同じ、図10のフローチャートに示す内容である。
以上に説明した第5の実施形態の印刷装置1では、制御部6は、用紙Pの表面Pa及び裏面Pbのうち一方の面に、2次元コードの検査用画像61を含む印刷対象画像を印刷し、他方の面に、1次元コードの検査用画像61を含む印刷対象画像を印刷する際に、次の判断を行う。すなわち、制御部6は、各印刷対象画像を本来の向きで用紙Pの表面Pa及び裏面Pbに印刷した場合における、読取部22aに対応する検査時間Tk1よりも読取部22bに対応する検査時間Tk2の方が長い場合、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷することで、読取部22aに対応する検査時間Tk2よりも読取部22bに対応する検査時間Tk1を短くすることが可能か否かを判断する。そして、印刷対象画像の表裏反転により、読取部22aに対応する検査時間Tk2よりも読取部22bに対応する検査時間Tk1を、印刷対象画像の表裏反転前よりも短くすることが可能な場合、制御部6は、印刷対象画像を表裏反転させて用紙Pに印刷するよう印刷部3を制御する。
第5の実施形態の印刷装置1でも、第4の実施形態の印刷装置1と同様の効果を得ることができる。
上述した実施の形態では、時間稼ぎ用の経路として反転経路44を用いる場合について説明したが、時間稼ぎ用の経路は、用紙Pの反転を伴わないものであってもよい。読取部から切替部までの用紙Pの経路の一部を変更することで、時間稼ぎを行い、読取後切替到達時間が検査時間以上となるよう制御するものであればよい。
上述した実施の形態では、印刷対象画像を本来の向きから回転させる場合には180°回転させる場合について説明したが、これに限らない。例えば、回転角度が90°でもよい。印刷対象画像を90°回転させる場合には、用紙Pの向きも90°回転させてもよい。
なお、複数ページの印刷ジョブにおいて、印刷対象画像の検査用画像61の読取後切替到達時間T1,T2が検査時間Tk未満となる条件を満たすページが存在する場合、そのページだけ、印刷対象画像を本来の向きから回転させて印刷してもよい。あるいは、条件を満たす検査用画像61が存在するページに加えて、条件を満たす検査用画像61が存在しないページも、印刷対象画像を本来の向きから回転させて印刷してもよい。
後者の場合、例えば、印刷ジョブの全ページを本来の向きから回転させて印刷すれば、用紙Pの給紙元、あるいは、排紙先を、印刷の向きに応じて分ける必要をなくし、用紙Pの給紙または排紙に要する時間を抑えて、印刷処理の速度を向上させることができる。
上述した実施の形態では、印刷装置1が積載部32A,32Bの2つの積載部を備える構成で説明したが、積載部が3つ以上であってもよい。検査用画像61の読取データの検査結果に基づき、複数の積載部の間で用紙Pの搬送先を切り替えるものであればよい。
上述した実施の形態では、制御部6が検査用画像61の読取データの検査を行うものとして説明したが、検査用画像61の読取データの検査を外部の装置が行い、その検査結果を制御部6が取得する構成でもよい。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
[付記]
本出願は、以下の発明を開示する。
(付記1)
検査用画像を含む印刷対象画像を印刷媒体に印刷する印刷部と、
前記印刷部により印刷された印刷媒体がそれぞれに積載される複数の積載部と、
前記複数の積載部の間で印刷媒体の搬送先を切り替える切替部を有し、前記印刷部で印刷された印刷媒体を前記複数の積載部のいずれかへ搬送する搬送部と、
前記搬送部による印刷媒体の搬送方向における前記印刷部と前記切替部との間に配置され、前記搬送部により搬送される印刷媒体の前記検査用画像を読み取る読取部と、
前記読取部が前記検査用画像を読み取って生成された読取データの検査結果に基づき、前記複数の積載部の間で印刷媒体の搬送先を切り替えるよう前記切替部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記印刷対象画像を本来の向きで印刷媒体に印刷した場合における、前記読取部が印刷媒体の前記検査用画像を読み取ってから当該印刷媒体の先端が前記切替部に到達するまでの時間である読取後切替到達時間が、前記読取部が前記検査用画像を読み取ってから前記検査結果に基づき前記切替部を制御するまでに要する時間である検査時間未満である場合、前記読取後切替到達時間が前記検査時間以上となるよう前記印刷部を制御することを特徴とする印刷装置。
(付記2)
前記制御部は、
前記印刷対象画像の印刷ジョブに基づいて、印刷媒体の搬送先の切り替えが発生した場合、前記読取後切替到達時間を印刷媒体の搬送先の切り替え内容に応じて変更し、
前記読取後切替到達時間が前記検査時間未満であり、前記印刷対象画像を本来の向きから回転させて印刷媒体に印刷することで前記読取後切替到達時間を前記検査時間以上とすることが可能な場合、前記読取後切替到達時間が前記検査時間以上となるよう前記印刷対象画像を本来の向きから回転させて印刷媒体に印刷するよう前記印刷部を制御することを特徴とする付記1に記載の印刷装置。
(付記3)
前記読取部は、印刷媒体の表面の前記検査用画像と裏面の前記検査用画像とを前記搬送方向において異なる位置でそれぞれ読み取る表面読取部および裏面読取部を有しており、
前記制御部は、
前記印刷対象画像の印刷ジョブに基づいて、印刷媒体の前記検査用画像を読み取る読取対象面の切り替えが発生した場合、前記読取後切替到達時間を前記読取対象面の切り替え内容に応じて変更し、
前記読取後切替到達時間が前記検査時間未満であり、前記印刷対象画像を本来の向きから回転させて印刷媒体に印刷することで前記読取後切替到達時間を前記検査時間以上とすることが可能な場合、前記読取後切替到達時間が前記検査時間以上となるよう前記印刷対象画像を本来の向きから回転させて印刷媒体に印刷するよう前記印刷部を制御することを特徴とする付記1又は付記2に記載の印刷装置。
(付記4)
検査用画像を含む印刷対象画像を印刷媒体に印刷する印刷部と、
前記印刷部により印刷された印刷媒体がそれぞれに積載される複数の積載部と、
前記複数の積載部の間で印刷媒体の搬送先を切り替える切替部を有し、前記印刷部で印刷された印刷媒体を前記複数の積載部のいずれかへ搬送する搬送部と、
前記搬送部による印刷媒体の搬送方向における前記印刷部と前記切替部との間に配置され、前記搬送部により搬送される印刷媒体の前記検査用画像を読み取る読取部と、
前記読取部が前記検査用画像を読み取って生成された読取データの検査結果に基づき、前記複数の積載部の間で印刷媒体の搬送先を切り替えるよう前記切替部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記印刷対象画像を本来の向きで印刷媒体に印刷した場合における、前記読取部が印刷媒体の前記検査用画像を読み取ってから当該印刷媒体の先端が前記切替部に到達するまでの時間である読取後切替到達時間が、前記読取部が前記検査用画像を読み取ってから前記検査結果に基づき前記切替部を制御するまでに要する時間である検査時間未満であり、
前記印刷対象画像を本来の向きから回転させて印刷媒体に印刷することで前記読取後切替到達時間を前記検査時間以上とすることが可能な場合、前記読取後切替到達時間が前記検査時間以上となるよう前記印刷対象画像を本来の向きから回転させて印刷媒体に印刷するよう前記印刷部を制御することを特徴とする印刷装置。
(付記5)
前記制御部は、
前記印刷対象画像を本来の向きで印刷媒体に印刷した場合における前記読取後切替到達時間が前記検査時間未満であり、前記印刷対象画像を本来の向きから回転させて印刷媒体に印刷しても前記読取後切替到達時間を前記検査時間以上にできない場合、
前記搬送部において印刷媒体が搬送される経路の一部を変更する制御、前記搬送部における印刷媒体の搬送速度を調整する制御、および前記印刷対象画像中における前記検査用画像の位置を調整して印刷する制御のうちの少なくともいずれかにより、前記読取後切替到達時間が前記検査時間以上となるよう制御することを特徴とする付記2~付記4のいずれかに記載の印刷装置。
(付記6)
前記制御部は、前記印刷対象画像の印刷ジョブから取得した、前記印刷媒体の前記検査用画像を読み取るエリアの大きさに基づいて、前記検査時間を特定することを特徴とする付記5に記載の印刷装置。
(付記7)
前記制御部は、前記印刷対象画像の印刷ジョブから取得した、前記検査用画像の内容に基づいて、前記検査時間を特定することを特徴とする付記5に記載の印刷装置。