JP7657866B2 - 発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革及びその製造方法 - Google Patents
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Description
重合度の高いポリ塩化ビニルは、溶融温度が高く、そのメルトの流動性が低いため、加工し難いという問題がある。
しかし、従来の技術で使用されたフタル酸系可塑剤は、刺激臭を放出することがあり、また、発泡剤などの他の添加剤をポリ塩化ビニル加工過程に添加すると、刺激臭が放出されることがある。
既存の表面処理方法は、主に、溶剤型の表面処理剤が使用されているが、溶剤型の表面処理剤には臭気指数が高いという問題がある。
既存の表面処理を施した人工皮革は、一般的な自動車臭気試験方法であるPV3900C3に基づいて測定された臭いレベルが、4.0以上となり、使用者の快適性に大きな影響する。
さらに、従来の技術のポリ塩化ビニル系人工皮革(PVC人工皮革とも呼ばれる)には、通常、緻密的な表地層とレザーの手触りを提供するための発泡層とが含まれている。
しかし、既存の発泡層が発泡剤で形成された発泡構造であるため、依然として刺激臭を放出することがある。
これによって、ほとんどの中級車または高級車の要求を満たすことができる。
前記表地層の前記ベース層から離れた表面から前記ベース層に延びるように、表地組成物で形成された実体構造が形成される。
前記表地組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂30重量部~60重量部と、1,500~6,000である第1の重量平均分子量を有する高分子可塑剤30重量部~60重量部と、グラフェン材料0.01重量部~5重量部と、を含む。
前記高分子可塑剤の分子構造には、少なくとも一つの直鎖状のソフトセグメントを含む。
前記ソフトセグメントは、エーテル基を含有する。
前記エーテル基を含有する前記ソフトセグメントの高分子可塑剤での濃度は、20wt%以上であり、前記グラフェン材料の表面電位は、-5mV(ミリボルト)~-50mVである。
前記発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革の製造方法は、グラフェン材料及び高分子可塑剤を混合することで第1の混合材料を得て、前記第1の混合材料及びポリ塩化ビニル樹脂を混合することで第2の混合材料を得て、前記第2の混合材料を圧延及び分散させることで、グラフェンプレミックスシート材料を得ることと、前記グラフェンプレミックスシート材料、追加の前記ポリ塩化ビニル樹脂及び追加の前記高分子可塑剤を更に混合することで、表地組成物を得ることと、前記表地組成物を混合及び高温溶融を行うと共に、圧延させて表地層を形成することと、前記表地層を更にベース層に貼り合わせることと、を含む。
前記高分子可塑剤の分子構造には、少なくとも一つの直鎖状のソフトセグメントを含む。
前記ソフトセグメントは、エーテル基を含有する。
前記エーテル基を含有する前記ソフトセグメントの高分子可塑剤での濃度は、20wt%以上であり、前記グラフェン材料の表面電位は、-5mV(ミリボルト)~-50mVである。
しかし、提供される添付図面は、参考と説明のために提供するものに過ぎず、本発明の請求の範囲を制限するためのものではない。
本発明は、他の異なる具体的な実施態様によって実行または適用でき、本明細書における各細部についても、異なる観点と用途に基づいて、本発明の構想から逸脱しない限り、各種の修正と変更を行うことができる。
また、事前に説明するように、本発明の添付図面は、簡単な模式的説明であり、実際のサイズに基づいて描かれたものではない。
以下の実施形態に基づいて本発明に係る技術内容を更に詳細に説明するが、開示される内容によって本発明の保護範囲を制限することはない。
また、本明細書において使用される「または」という用語は、実際の状況に応じて、関連して挙げられる項目におけるいずれか1つ又は複数の組み合わせを含むことがある。
上記の従来の技術における技術的課題を解決するために、本発明の実施形態において、ポリ塩化ビニル系人工皮革100(polyvinyl chloride artificial leather)を提供する。
特に、発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革100を提供する。
本発明に係るポリ塩化ビニル系人工皮革100は、発泡構造を備えなくても、通常の人工皮革に必要されたレザーの手触りを与えられる。
即ち、従来の技術に比べて、本発明の実施形態に係るポリ塩化ビニル系人工皮革100の臭いレベルが低いため、一般消費者の製品を使用する際の快適度合いや健康的な要望を満たすことができる。
また、本発明の実施形態に係るポリ塩化ビニル系人工皮革100は、改良された引裂強度を備える。
ここで、従来の技術では、発泡層は、通常、レザーの手触りを提供するように、発泡剤によって発泡構造を生成する。
特筆すべきことは、本発明の実施形態に係るポリ塩化ビニル系人工皮革100は、発泡構造(foam structure)を備えていない。
前記表地層2の実体構造は、前記表地層2とベース層1との間に発泡層を備えないように、ベース層1に直接に接触している。
前記表地層2の実体構造は、発泡されないため、フォームポア(foam pores)などの発泡構造を含まれず、レザーの手触りを提供することができる。
しかし、人工皮革の製造過程において、異なる高分子材料又は添加された材料との間の相溶性、若しくは、製造方法のパラメータなどの原因によって、実体構造には、少量のポアを含むことがあるが、発泡によるフォームポアではない。
前記表地組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂(polyvinyl chloride resin)と、高分子可塑剤(polymer plasticizer)と、グラフェン材料(graphene material)と、を含む。
前記表地組成物の総重量を100重量部として、前記高分子可塑剤の使用量は、30重量部~60重量部であり、30重量部~50重量部であることが好ましい。
また、前記表地組成物の総重量を100重量部として、前記グラフェン材料の使用量は、0.01重量部~5重量部であり、0.01重量部~1重量部であることが好ましい。
前記高分子可塑剤は、高い分子量を有する可塑剤であり、人工皮革の臭いレベルを改善するだけでなく、表地層2にレザーの手触りを与えられる。
また、前記グラフェン材料は、表地組成物が導入された後に、材料の引裂強度を提供することができ、前記表地層2が、従来の発泡構造を備えた人造皮革より薄い厚みを有する場合でも、優れた引裂強度を有する。
ここで、前記エーテル基を含有する前記ソフトセグメントの高分子可塑剤での濃度は、20wt%以上であり、20wt%~40wt%であることが好ましく、20wt%~30wt%であることが特に好ましい。
前記エーテル基を有するソフトセグメントは、例えば、ジエチレングリコール(DEG)で構成されてもよい。
また、前記高分子可塑剤のガラス転移温度は、-15℃~-80℃であり、-40℃~-80℃であることが好ましい。
なお、前記表地層2の実体構造の厚みDは、100μm~600μmであり、150μm~550μmであることが好ましいが、本発明は、これに制限されるものではない。
前記エーテル基を有するソフトセグメントの高分子可塑剤での濃度が、20wt%未満であると、前記グラフェン材料の表地組成物での引裂強度を向上する効果が、顕著ではない。
また、前記エーテル基を有するソフトセグメントは、前記二塩基酸原料及び前記二価アルコール原料の少なくとも1つで構成される。
前記末端封止脂肪アルコールは、モノアルコールであると共に、前記末端封止脂肪アルコールは、イソオクチルアルコール(2-EH)、2-プロピル-1-ヘプタノール(2-PH)、ラウリルアルコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(DGBE)、およびジエチレングリコールメチルエーテル(DGME)からなる群のうちの少なくとも1つである。
前記高分子可塑剤を合成するための二価アルコール原料は、ジエチレングリコール及び他の種類の二価アルコール(例えば、2-メチル-1,3-プロパンジオール(MPO))を選択的に用いることができる。
また、前記重縮合反応を中止するための末端封止脂肪アルコールは、ジエチレングリコールメチルエーテル(DGME)及び/又はイソオクチルアルコール(2-EH)であってもよい。
特筆すべきことは、本実施形態において、前記グラフェン材料の表面電位は、-5mV(ミリボルト)~-50mVであり、-10mV~-30mVであることが好ましい。
それによって、前記グラフェン材料は、上述の表面電位の特性及び高分子可塑剤によって、表地組成物に効果的に分散することができる。
ゼータ電位は、ナノスケール材料が滑り面で持つ電位を示すためのものであり、その単位は、通常、ミリボルト(mV)で表される。
ゼータ電位の測定方法は、例えば、電気泳動法(レーザードップラー法)を採用して、溶液中のナノスケール材料に電場を印加することで、荷電粒子は、電泳運動を引き起こし、この電泳運動を観察することでゼータ電位を求めることができる。
また、前記加工助剤は、300~800である第2の重量平均分子量を有する。
即ち、前記加工助剤の重量平均分子量は、前記高分子可塑剤の重量平均分子量より低い。
なお、前記加工助剤も、可塑剤の役割を果たせると共に、前記表地層のレザーの手触りを向上することができる。
前記充填剤は、無機粒状材料である。
ここで、前記充填剤は、炭酸カルシウムであることが好ましいが、本発明は、これに制限されるものではない。
ここで、前記難燃剤は、三酸化アンチモンであることが好ましいが、本発明は、これに制限されるものではない。
本発明の実施形態の表地層2は、発泡構造を備えていないか、若しくは、発泡剤を用いていない前提において、通常の人工皮革に必要されたレザーの手触りを提供することができる。
好ましくは、前記表地組成物には、何らの分散剤が含まれていない。
例えば、前記表地組成物には、ポリエチレングリコール(PEG)分散剤が含まれていない。
なお、前記表地層2は、例えば、人工的な合成によって、基布からなるベース層1が形成されることによって、天然皮革に似た人工皮革を形成してもよい。
前記表面処理層3は、水性表面処理剤で塗布するように、表地層2のベース層1から離れた表面に形成される。
前記表面処理層3は、ポリ塩化ビニル系人工皮革100の光沢、手触り、耐光性、耐熱性、耐汚れ性、耐摩耗性、及び耐スクラッチ性を改善することができる。
それによって、前記表面処理層3の配合も、ポリ塩化ビニル系人工皮革100の臭いレベルを低減することができるため、使用者の使用者の快適性を向上することができる。
例えば、ドアパネル、インストルメントパネル、コンソール、コラム、シートバックパネル、シートファブリックなどが挙げられる。
当然ながら、本発明の実施形態に係る発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革は、自動車内装に類似する他の分野に応用することができる。
以上の内容は、本発明の実施形態に係る発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革の構造特徴及び材料特徴の説明である。
また、本発明の実施形態においても、ポリ塩化ビニル系人工皮革の製造方法を提供する。
前記ポリ塩化ビニル系人工皮革の製造方法は、工程S110、工程S120、工程S130及び工程S140を含む。
説明すべきことは、本実施形態における各工程の順番や操作方式は、ニーズに応じて調整することは可能であり、これに制限されるものではない。
前記工程S110は、グラフェン材料及び高分子可塑剤を混合することによって、前記グラフェン材料が高分子可塑剤に第1回の予め分散を行うと共に、第1の混合材料を得ることを含む。
また、前記超音波振動器のウォーターバス温度は、40℃~60℃に制御され、45℃~55℃に制御されることが好ましい。
前記高分子可塑剤の分子構造には、直鎖状のソフトセグメント(soft segment)を含むと共に、前記ソフトセグメントは、エーテル基(ether group)を有する。
前記エーテル基を含有する前記ソフトセグメントの高分子可塑剤での濃度は、20wt%以上であり、20wt%~40wt%であることが好ましく、20wt%~30wt%であることが特に好ましい。
前記工程S120は、前記グラフェンプレミックスシート材料と、追加のポリ塩化ビニル樹脂と、追加の高分子可塑剤とを更に混合すると共に、他の添加剤(例えば、加工助剤、安定剤、充填剤、難燃剤)を選択的に添加することによって、表地組成物を得ることを含む。
即ち、前記表地組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂、高分子可塑剤、グラフェンプレミックスシート材料、及び他の添加剤を少なくとも含む。
前記表地組成物の総重量を100重量部として、前記高分子可塑剤の使用量は、30重量部~60重量部であり、30重量部~50重量部であることが好ましい。
また、前記表地組成物の総重量を100重量部として、前記グラフェンプレミックスシートの使用量は、0.5重量部~10重量部であり、2重量部~8重量部であることが好ましい。
前記工程S130は、前記表地組成物の混合及び高温溶融を行うと共に、圧延させて表地層を形成することを含む。
より具体的に説明すると、前記表地組成物は、小型ミキサー及びバンブリミキサーをこの順で混合及び高温溶融を行うと共に、圧延機により圧延させて、前記表地組成物を表地層として形成することである。
前記工程S140は、前記表地層を圧延機を介してベース層に貼り合わせて、そして、表地層の表面に水性ポリウレタン系処理剤を塗布・乾燥することによって、表面処理層を形成して、ポリ塩化ビニル系人工皮革の製造を完成することを含む。
以下、実験データにより、本発明の内容を詳しく説明するが、それらの実施例は、本発明を理解するためのものであり、本発明は、これに制限されるものではない。
下表に記載された調製例1の表地組成物は、小型ミキサー及びバンブリミキサーをこの順で混合及び高温溶融を行い、次に、前記表地組成物を圧延機により圧延させて、前記表地組成物を表地層として形成すると共に、表地層を圧延によりベース層に張り合わせて、そして、表地層の表面に水性ポリウレタン系処理剤を塗布・乾燥することによって、表面処理層を形成した。
調製例1のポリ塩化ビニル系人工皮革の物理化学特性の測定を行い、その結果は、下表1に示すとおりである。
特筆すべきことは、調製例1の表地組成物においては、グラフェンプレミックスシートを添加しておらず、即ち、グラフェン材料を含まなかった。
グラフェン材料及び高分子可塑剤を混合すると共に、超音波振動器(40kHz、50W)を用いて、30分振動(ウォーターバス温度が50℃に制御された)することによって、第1の混合材料を得た。
次に、第1の混合材料にポリ塩化ビニル樹脂(PVC粉末)を添加することによって、第2の混合材料を得た。
次に、前記第2の混合材料を三本ロールミを用いて圧延及び分散を行うことによって、グラフェンプレミックスシート材料(I)を得た。
ここで、前記高分子可塑剤の材料に関するパラメータは、調製例1と同一であり、例えば、エーテル基を有するソフトセグメントの濃度(wt%)は、22.5wt%であった。
グラフェンプレミックスシート材料(I)において、グラフェン材料の含有量は、10wt%であり、高分子可塑剤の含有量は、40wt%であり、ポリ塩化ビニル(PVC粉末)の含有量は、50wt%であった。
また、グラフェン材料の表面電位は、-20mV(誤差±10)であった。
<実施例1>において、下表1に記載された実施例1の表地組成物の配合に基づいて、グラフェンプレミックスシート材料(I)を表地組成物に添加すると共に、表地組成物は、小型ミキサー及びバンブリミキサーをこの順で混合及び高温溶融を行い、次に、前記表地組成物を圧延機により圧延させて、前記表地組成物を表地層として形成すると共に、表地層を圧延によりベース層に張り合わせて、そして、表地層の表面に水性ポリウレタン系処理剤を塗布・乾燥することによって、表面処理層を形成した。
実施例1のポリ塩化ビニル系人工皮革の物理化学特性の測定を行い、その結果は、下表1に示すとおりである。
特筆すべきことは、実施例1の表地組成物においては、グラフェン材料が添加された。
下表に記載された調製例2の表地組成物は、小型ミキサー及びバンブリミキサーをこの順で混合及び高温溶融を行い、次に、前記表地組成物を圧延機により圧延させて、前記表地組成物を表地層として形成すると共に、表地層を圧延によりベース層に張り合わせて、そして、表地層の表面に水性ポリウレタン系処理剤を塗布・乾燥することによって、表面処理層を形成した。
調製例2のポリ塩化ビニル系人工皮革の物理化学特性の測定を行い、その結果は、下表1に示すとおりである。
特筆すべきことは、調製例2の表地組成物においては、グラフェンプレミックスシートを添加しておらず、即ち、グラフェン材料を含まなかった。
グラフェン材料及び高分子可塑剤を混合すると共に、超音波振動器(40kHz、50W)を用いて、30分振動(ウォーターバス温度が50℃に制御された)することによって、第1の混合材料を得た。
次に、第1の混合材料にポリ塩化ビニル樹脂(PVC粉末)を添加することによって、第2の混合材料を得た。
次に、前記第2の混合材料を三本ロールミを用いて圧延及び分散を行うことによって、グラフェンプレミックスシート材料(II)を得た。
ここで、前記高分子可塑剤の材料に関するパラメータは、調製例2と同一であり、例えば、エーテル基を有するソフトセグメントの濃度(wt%)は、15.0wt%であった。
グラフェンプレミックスシート材料(II)において、グラフェン材料の含有量は、10wt%であり、高分子可塑剤の含有量は、40wt%であり、ポリ塩化ビニル(PVC粉末)の含有量は、50wt%であった。
<比較例1>において、下表1に記載された比較例1の表地組成物の配合に基づいて、グラフェンプレミックスシート材料(II)を表地組成物に添加すると共に、表地組成物は、小型ミキサー及びバンブリミキサーをこの順で混合及び高温溶融を行い、次に、前記表地組成物を圧延機により圧延させて、前記表地組成物を表地層として形成すると共に、表地層を圧延によりベース層に張り合わせて、そして、表地層の表面に水性ポリウレタン系処理剤を塗布・乾燥することによって、表面処理層を形成した。
比較例1のポリ塩化ビニル系人工皮革の物理化学特性の測定を行い、その結果は、下表1に示すとおりである。
用いた可塑剤は、フタル酸エステル系可塑剤であった。
物理化学特性として、例えば、臭いレベル、引張強度、引裂強度である。
ここで、臭いレベルは、80℃、2時間での一般的な自動車臭気試験方法であるPV3900C3に基づいて測定された。
臭いレベルのシステムは、六つのレベルが含まれている。
1=臭いなし。
2=臭いがあるが困ることがない。
3=臭いが顕著だが、不快な臭いがない。
4=不快な臭いがある。
5=強い不快な臭がある。
6=耐えられない臭いがある。
ここで、引張強度は、ASTM D412に基づいて測定した。
引裂強度は、ASTM D624に基づいて測定した。
前記実験結果によれば、実施例1において高分子可塑剤を用いることによって、最適化された分子量の範囲及びポリ塩化ビニル樹脂(PVC)に優れた相溶性を有すると共に、優れた耐寒性及び手触りを与えられる。
実施例1は、高分子可塑剤を用いていなかった比較例2に比べて、臭いレベルが顕著に改良された。
実験の結果によれば、実施例1は、前記条件において引張強度及び引裂強度を顕著に向上させることができた。
例えば、MD引張強度が、569N/3cmから605N/3cmに向上され、CD引張強度が、506N/3cmから525N/3cmに向上され、MD引裂強度が、34N/3cmから38N/3cmに向上され、CD引裂強度が、38N/3cmから40N/3cmに向上された。
実験の結果によれば、比較例1は、前記条件において引張強度及び引裂強度に対する向上が顕著でない。
本発明の効果として、本発明に係る発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革及びその製造方法は、「前記表地組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂30重量部~60重量部と、1,500~6,000である第1の重量平均分子量を有する高分子可塑剤30重量部~60重量部と、グラフェン材料0.01重量部~5重量部と、を含む」、「前記高分子可塑剤の分子構造には、少なくとも一つの直鎖状のソフトセグメントを含む。前記ソフトセグメントは、エーテル基を含有する。前記エーテル基を含有する前記ソフトセグメントの高分子可塑剤での濃度は、20wt%以上であり、前記グラフェン材料の表面電位は、-5mV(ミリボルト)~-50mVである」といった技術的特徴により、ポリ塩化ビニル系人工皮革の臭気レベルを改良し、発泡構造を備えなくても、レザーの手触りを提供することができると共に、優れた引裂強度を有する。
そのため、本発明の明細書及び図面内容を利用して成される全ての等価な技術変更は、いずれも本発明の請求の範囲に含まれる。
100a…ポリ塩化ビニル系人工皮革
1a…ベース層
2a…発泡層
3a…表地層
4a…表面処理層
<本発明の実施例>
100…ポリ塩化ビニル系人工皮革
1…ベース層
2…表地層
3…表面処理層
D…厚み
Claims (10)
- ベース層と、
前記ベース層に直接に形成された表地層とを含む、発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革であって、
前記表地層の前記ベース層から離れた表面から前記ベース層に延びるように表地組成物で形成された実体構造が形成され、
前記表地組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂30重量部~60重量部と、1,500~6,000である第1の重量平均分子量を有する高分子ポリエステルである高分子可塑剤30重量部~60重量部と、グラフェン材料0.01重量部~5重量部とを含み、
前記高分子ポリエステルの分子構造には、少なくとも一つの直鎖状のソフトセグメントを含み、
前記ソフトセグメントは、エーテル基を含有し、
前記エーテル基を含有する前記ソフトセグメントの前記高分子可塑剤での濃度は、20wt%以上であり、
前記グラフェン材料の表面電位は、-5mV(ミリボルト)~-50mVであることを特徴とする、発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革。 - 前記エーテル基を含有する前記ソフトセグメントの前記高分子可塑剤での濃度は、20wt%~40wt%であり、
前記ソフトセグメントが、ジエチレングリコールで構成され、
前記表地組成物は、ポリエチレングリコール分散剤が含まれていない、請求項1に記載の発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革。 - 前記グラフェン材料は、膨張グラフェン(Expanded Graphene,EG)及び酸化グラフェン(Graphene Oxide)の少なくとも一つである、請求項1に記載の発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革。
- 前記表地組成物は、加工助剤15重量部以下と安定剤0.5重量部~5重量部と充填剤0重量部~15重量部と難燃剤2重量部~8重量部とを更に含む、請求項1に記載の発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革。
- 前記加工助剤は、直鎖状の脂肪族二塩基酸エステルであり、
前記加工助剤は、300~800である第2の重量平均分子量を有し、
前記表地組成物は、発泡剤が含まれていない、請求項4に記載の発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革。 - グラフェン材料及び高分子ポリエステルである高分子可塑剤を混合することで第1の混合材料を得て、前記第1の混合材料及びポリ塩化ビニル樹脂を混合することで第2の混合材料を得て、前記第2の混合材料を圧延及び分散させることによって、グラフェンプレミックスシート材料を得ることと、
前記グラフェンプレミックスシート材料、追加の前記ポリ塩化ビニル樹脂及び追加の前記高分子可塑剤を更に混合することで、表地組成物を得ることと、
前記表地組成物を混合及び高温溶融を行うと共に、圧延させて表地層を形成した後に、前記表地層を更にベース層に貼り合わせることと、を含み、
前記高分子ポリエステルの分子構造には、少なくとも一つの直鎖状のソフトセグメントを含み、
前記ソフトセグメントは、エーテル基を含有し、
前記エーテル基を含有する前記ソフトセグメントの高分子可塑剤での濃度は、20wt%以上であり、
前記グラフェン材料の表面電位は、-5mV(ミリボルト)~-50mVであることを特徴とする、発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革の製造方法。 - 前記グラフェンプレミックスシート材料において、前記グラフェン材料の含有量は、5wt%~15wt%であり、
前記高分子可塑剤の含有量は、30wt%~50wt%であり、
前記ポリ塩化ビニル樹脂の含有量は、40wt%~60wt%である、請求項6に記載の発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革の製造方法。 - 前記表地組成物の総重量を100重量部として、
ポリ塩化ビニル樹脂の使用量は、30重量部~60重量部であり、
前記高分子可塑剤の使用量は、30重量部~60重量部であり、
前記グラフェン材料の使用量は、0.01重量部~5重量部である、請求項6に記載の発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革の製造方法。 - 前記グラフェン材料及び前記高分子可塑剤は、超音波振動器のウォーターバス環境において、15分~45分の振動時間で振動され、
前記超音波振動器のウォーターバス温度は、40℃~60℃に制御される、請求項6に記載の発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革の製造方法。 - 前記表地層の表面に水性ポリウレタン系処理剤を塗布・乾燥することによって、表面処理層を形成して、ポリ塩化ビニル系人工皮革の製造を完成することを更に含む、請求項6に記載の発泡構造を備えないポリ塩化ビニル系人工皮革の製造方法。
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