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JP7660345B2 - 山椒の実の加工物及びその製造方法 - Google Patents
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JP7660345B2 - 山椒の実の加工物及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、山椒の実の加工物及びその製造方法に関する。
山椒は、熟した実の皮を乾燥させて粉末状に加工した粉山椒が広く流通し、香辛料や調味料として活用されている。また、山椒の実は、粉山椒よりも流通量が多くはないが、調味料として用いられている。
山椒の実が調味料として用いられている例としては、かに入り加工食品の調理方法において、塩漬けした山椒の実を入れて加工することが特許文献1に開示されている。
また、山椒の実が調味料として用いられている他の例としては、ちりめん山椒の味付け調味液が染み込んだ、ちりめんじゃこ状に細片化された実山椒を含むこんにゃく加工食品が特許文献2に開示されている。
特開昭61-268158号公報
特開2017-131243号公報
しかしながら、従来の山椒の実は、調味料であることから弾力性が乏しく、加工食品として山椒の実をそのまま喫食するには食感や風味が足りず、例えば、ヒトが食した際にプチっとした食感が得られにくい問題がある。
また、従来の山椒の実の水煮等の加工品は、開栓、開封前であっても収穫時の鮮やかな緑色から褐色に変化していたり、開栓、開封後においてはさらに時間の経過とともに、山椒の実の鮮やかな緑色から褐色ないし黒っぽく変化していたりし、新鮮な色味を長期に亘って維持することが困難である。
さらに、従来の山椒の実は、塩水とともに瓶詰又は袋詰めされていることが多く、使用時に水切りを行わなければならず、調理の際に手間を要する問題があるばかりか、時間の経過により塩水に風味の成分が流出するためか、山椒の実の風味を長期に亘って一定に維持することが困難である。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、新鮮な食感及び色味を長期に亘って維持することができ、かつユーザにとって使い勝手がよい山椒の実の加工物及びその製造方法を提供する。
本発明の山椒の実の加工物は、塩分濃度が2.0~15.0質量%であり、水分含量が85質量%以下であり、水分活性が0.95以下であることを特徴とする。
本発明の山椒の実の加工物によれば、山椒の実の加工物がこれらの物性値を有することにより、新鮮な食感及び色味を長期に亘って維持することができ、かつユーザにとって使い勝手がよい山椒の実の加工物を提供することが可能となる。また、山椒の実の加工物が上記の塩分濃度及び水分活性であることにより、山椒の実の加工物の保存性を高めることが可能となる。
本発明の山椒の実の加工物において、圧縮前後の山椒の実の加工物の厚さに基づいて下記圧縮率測定方法で測定される圧縮率が30~70%であり、前記山椒の実の加工物の圧縮に用いる治具を1mm/秒で移動させた際に、前記治具が前記圧縮前の前記山椒の実に触れた時点から2秒以上経過した後に前記圧縮後の前記山椒の実の加工物の厚さとなることが好ましい。
テクスチャーアナライザーによる圧縮率測定方法:
下記計算式により圧縮率(%)を求める。
圧縮率(%)={(T1-T2)/T1}×100
T1:圧縮前の山椒の実の加工物の厚さ
T2:圧縮後の山椒の実の加工物の厚さ
T2は、台座及び前記台座に対向して配置された治具の間に載置された山椒の実の加工物に対して、前記治具を1mm/秒で移動させて前記山椒の実の加工物を押圧して圧縮させた場合に当該山椒の実の加工物が破裂する直前の厚さである。
本発明の山椒の実の加工物において、台座及び前記台座に対向して配置された治具の間に載置された前記山椒の実の加工物に対して、前記治具を1mm/秒で移動させて前記山椒の実の加工物を押圧させた場合に、第1の荷重のピークが計測されてから、その後に計測される第2の荷重のピークまで時間が1.2秒未満であることが好ましい。
本発明の山椒の実の加工物において、水に対して浮遊性を有することが好ましい。
本発明の山椒の実の加工物において、内種皮、前記内種皮の表面を覆う外種皮、前記外種皮の表面を覆う内果皮及び前記内果皮の表面を覆う外果皮を有し、前記外種皮、前記内果皮及び前記外果皮の各々を個別に剥離可能であることが好ましい。
本発明の山椒の実の加工物の製造方法は、山椒の実を4質量%以上の塩水に浸漬する浸漬工程と、前記浸漬工程後の前記山椒の実を脱水する脱水工程と、前記脱水工程後の前記山椒の実を容器に密封して包装する包装工程と、前記包装工程後の前記山椒の実を53~98℃で5~60分の条件下で加熱殺菌する加熱殺菌工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の山椒の実の加工物の製造方法によれば、上記の色味、風味及び保存期間を有し、かつユーザにとって使い勝手がよい山椒の実の加工物を製造することが可能となる。
本発明の山椒の実の加工物の製造方法において、前記山椒の実は、山椒の実を加熱するブランチング工程、前記ブランチング工程を経た前記山椒の実を冷凍する冷凍工程及び前記冷凍工程後の前記山椒の実を解凍する解凍工程を経たものを用いることが好ましい。
本発明の山椒の実の加工物の製造方法において、前記浸漬工程は、前記山椒の実の水分活性が0.95以下となるように行われることが好ましい。
本発明の山椒の実の加工物によれば、新鮮な食感及び色味を長期に亘って維持することができ、かつユーザにとって使い勝手がよい山椒の実の加工物を提供することが可能となる。また、山椒の実の加工物が上記の塩分濃度及び水分活性であることにより、山椒の実の加工物の保存性を高めることが可能となる。
また、本発明の山椒の実の加工物の製造方法によれば、上記の色味、風味及び保存期間を有し、かつユーザにとって使い勝手がよい山椒の実の加工物を製造することが可能となる。
本発明の山椒の実の加工物の断面を示す断面図である。 本発明の山椒の各部を示す分解図である。 テクスチャーアナライザーによる荷重試験における荷重の遷移の一例を示した図である。 試験例1における各サンプルの圧縮率を示すグラフである。 試験例1における各サンプルの第1の荷重のピークから第2の荷重のピークが計測されるまでの時間を示すグラフである。 試験例2における各サンプルの状態を示す図である。 試験例3における各サンプルの状態を示す図である。
本発明において、山椒の実の加工物とは、例えば、保存性を高めるために山椒の実に塩味等の加工が施されたものである。本発明の山椒の実の加工物は、そのまま喫食しても爽やかな山椒の風味を保有し、乾燥した食材等へトッピング剤として添加し使用した場合でも乾燥食材の食感等を損なわない等の特徴を有する。本発明の山椒の実の加工物は、山椒の実を塩水に一定期間漬け、表面に付着している山椒の実の水分を除去した後、殺菌することによって製造される。以下、本発明の山椒の実の加工物の製造方法について詳細に説明する。
まず、山椒の実を4質量%以上の塩水に浸漬する浸漬工程が行われる。
山椒の実は、例えば、収穫後洗浄等を行った状態のものを室温もしくは冷蔵保管したものを用いることもできるが、安定供給の観点から、収穫後に冷凍されたものを解凍して用いるとよい。具体的には、山椒の実は、山椒の実を加熱するブランチング工程を行うことが好ましく、前述の通り安定供給の観点からブランチング工程を経た山椒の実を冷凍する冷凍工程及び冷凍工程後の山椒の実を解凍する解凍工程を経たものを用いることが好ましい。
ブランチングは、公知の方法で行えばよく、例えば、60~100℃の熱水に山椒の実を1~180秒間浸漬することや、山椒の実に1~120秒間水蒸気をあててもよい。ブランチングすることにより、山椒の実の食感等の安定、微生物の増殖の抑制、収穫時の色味(緑色)が維持された山椒の実を得ることができる。
ブランチングの温度が60℃以上であれば、山椒の実の収穫時に付着する山椒の樹脂を取り除くことができ食感が安定し、75℃以上であれば、大腸菌等の微生物の殺菌効果を得ることができるのでより好ましい。また、ブランチングの温度が100℃以下であれば、山椒の実の内部の物性に影響が少なく大腸菌等の微生物の殺菌効果を得られ、90℃以下であれば、山椒の実の表皮の状態が安定する効果が得られるので好ましい。
熱水の浸漬時間は、浸漬時間を長くすることでブランチングする山椒の実への効果の均一性を得やすくなる反面、長すぎるとブランチングする山椒の実の物性、食感及び風味に変化が生じやすくなる。従って、浸漬時間は、1~180秒が好ましく、5~150秒がより好ましく、10~120秒がさらに好ましく、20~100秒が最も好ましい。
ブランチング後の山椒の実は、表面の水を除いて容器に収容し冷凍保管するとよい。冷凍保管の温度は-30~-5℃であることが好ましい。
浸漬工程に用いる冷凍保管された山椒の実は、必要に応じて、解凍工程を行ってもよい。解凍工程は、例えば、冷凍保管された山椒の実を室温、冷蔵環境で保管を行い又は、当該山椒の実を水(流水)に漬けることによって行ってもよい。
尚、解凍工程における解凍の程度は、実施態様に応じて適宜設定するとよい。例えば、山椒の実を半解凍の状態で浸漬工程を行ってもよいし、山椒の実が冷凍の状態で浸漬工程を行ってもよい。
解凍工程を行った山椒の実は、浸漬工程に用いる塩水の塩分濃度(塩水濃度)を設定しやすくなることから、表面に付着した水を除くことが好ましい。表面に付着した水を除く方法としては、山椒の実の表面を傷つけない方法であることが好ましく、例えば、ざるや遠心分離器等の器具を用いて行ってもよいし、スポンジや布巾などの吸水素材を用いて行ってもよい。尚、上述の冷凍状態又は半解凍状態の山椒の実を浸漬工程に用いる場合は、当該山椒の実が含む水の量に応じて塩水(以下、浸漬水とも称する)の塩水濃度調整を行うことが好ましい。例えば、冷凍状態又は半解凍状態の山椒の実が、収穫直後の山椒の実よりも多く水分を含んでいる場合は、塩水の塩水濃度を濃くするとよい。
浸漬工程の塩水濃度は、設定する山椒の実の加工物の塩分濃度に出来れば制限はないが、4~30質量%であることが好ましく、5~25質量%であることがより好ましく、10~20質量%であることがさらに好ましい。尚、塩水の濃度は、飽和溶液であってもよい。また、塩水は、飽和溶液以上の塩を含んでいてもよい。このような塩水の濃度で浸漬工程が行われることにより、山椒の実の水分活性を0.95以下とすることができる。
浸漬工程は、3時間以上72時間以下行われるとよく、好ましくは6時間以上、より好ましくは12時間以上、最も好ましくは15時間以上行われるとよい。そして、浸漬工程は、生産性などの観点から好ましくは60時間以下、より好ましくは48時間以下で行われるとよい。
浸漬時間が3時間以上であることにより、山椒の実の加工物に浸漬による下記の効果を付与することができる。また、浸漬時間が、72時間を超えると、山椒の実の加工物の食感が損なわれる虞がある。
浸漬時間が、6時間以上であることにより、浸漬している山椒の実の加工物の塩分濃度を概ね均等化することができる。
浸漬時間が、12時間以上であることにより、山椒の実の加工物の塩分濃度を内部まで均等化することができ、浸漬工程における菌の増殖を抑制することができ、生産性も保ちやすくすることができる。
また、浸漬時間が、15時間以上であることにより、互いに隣接し重なり合っている山椒の実に対しても塩分が浸透し、安定して、山椒の実の加工物の塩分濃度を内部まで均等化することができる。
尚、浸漬工程において、山椒の実に傷がつかない程度に適度に撹拌等を行うことも可能である。また、浸漬工程における塩水の温度は、1~30℃であると良く、5~20℃であることが好ましい。
次に、浸漬工程後の山椒の実を脱水する脱水工程が行われる。
脱水工程においては、当該山椒の実の表面に付着している水がきれる程度に行われるとよい。脱水工程は、例えば、遠心脱水による方法や、メッシュ状のトレイ上に山椒の実を並べ、扇風機等の風力を用いる方法や、吸水性素材に水分を移行させる方法等によって行うことができる。
次いで、脱水された山椒の実は、密封可能な容器に収容される前に必要に応じて一時保管することができる。
次いで、脱水工程後の山椒の実を、耐熱性を有する容器に密封して包装する包装工程が行われる。
容器は、100℃以上の耐熱性を有するものが好ましく、例えば、レトルトパウチ等のプラスチックフィルム若しくは金属はく又はこれらを多層に合わせたものを袋状にしたものが挙げられる。容器は、袋状に限られず、例えば、ボトル形状、筒状、ガラス瓶等であってもよい。これらの容器の素材は、金属、100℃以上の耐熱性を有する樹脂を用いることができる。100℃以上の耐熱性を有する樹脂としては、例えば、PET(Polyethylene Terephthalate)樹脂、PP(Polypropylene)樹脂が挙げられる。
尚、容器は、上記の耐熱性に加え気密性を有するものが好ましい。さらに、容器は遮光性があることが好ましい。金属製以外の光を通す素材の容器を用いる場合は、各種印刷を容器に施すことにより遮光性を付与したり、後工程の加熱殺菌後に、必要に応じて紙箱や遮光性のある袋に当該容器を詰めたり、シールやシュリンクラベル等を容器に貼付することにより容器を適切に遮光することができる。
次いで、包装工程後の山椒の実を加熱殺菌する加熱殺菌工程が行われる。
加熱殺菌工程は、密封した山椒の実を加熱する工程である。加熱は、例えば蒸気、熱水等を用いた公知の方法により行うことができ、山椒の実が密封された容器に対して53~98℃で、5~60分の条件下で加熱を行うことが好ましく、55~95℃で、10~50分の条件下で加熱を行うことがより好ましい。
加熱時間が5分以上であり、かつ加熱温度が53℃であればコウジカビや酵母等の微生物に対する殺菌効果を得ることができる。加熱温度が98℃よりも高い、又は、加熱時間が60分を超えると、山椒の実の生の香りとさわやかな風味が減少する傾向がある。また、上記範囲で加熱殺菌工程を行うことで、山椒の実の独特な風味を維持し、かつ山椒の実を充分に殺菌することができる。
図1は、本発明の山椒の実の加工物100の断面を示している。図1に示すように、本発明の山椒の実の加工物100は、胚珠10、胚珠10の表面を覆う内種皮20、内種皮20の表面を覆う外種皮30、外種皮30の表面を覆う内果皮40及び内果皮40の表面を覆う外果皮50を有する。
図2は、本発明の山椒の実の加工物100の各部を示している。図2に示すように、山椒の実の加工物100は、内種皮20、外種皮30、内果皮40及び外果皮50の各々を個別に剥離可能である。尚、内種皮20は、胚珠10(図示せず)を内包している。
ここで「個別に剥離可能である」とは、例えば、外果皮50に内包されている内果皮40、外種皮30及び内種皮20を順次個別に取り出すことができることをいう。例えば、山椒の実の加工物100は、外果皮50を等分するようにメスで切れ目を入れ、その切れ目から外果皮50に内包されている内果皮40(内種皮20及び外種皮30を含む)を取り出すことができる。また、山椒の実の加工物100は、同様に、内果皮40を等分するようにメスによって切れ目を入れ、内果皮40に内包されている外種皮30(内種皮20を含む)を取り出すことができる。さらに、山椒の実の加工物100は、外種皮30を等分するようにメスによって切れ目を入れ、外種皮30に内包されている内種皮20(胚珠を含む)を取り出すことができる。
本発明の山椒の実の加工物100の塩分濃度は、2.0~15.0質量%とするとよく、好ましくは4.0~13.0質量%とするとよく、より好ましくは6.0~12.0質量%とするとよい。塩分濃度が低い、すなわち、塩分濃度が2.0質量%よりも低いと長期の保存を行い難い傾向がある。また、塩分濃度が高い、すなわち、塩分濃度が15.0質量%を超えると風味において塩味が強く山椒の実の風味が弱くなる傾向がある。従って、山椒の実の加工物100の塩分濃度は、保存性、および風味のバランスの観点で調整するとよい。
本発明の山椒の実の加工物100は、一般生菌の菌数(以下、生菌数ともいう)が10000cfu/g以下とするとよく、好ましくは5000cfu/g以下とするとよく、より好ましくは1000cfu/g以下とするとよい。山椒の実の加工物100がこのような生菌数とすることにより、山椒の実の加工物100の保存性を高めることが可能となる。
尚、一般生菌の菌数は、標準寒天培地を用いた段階希釈法によって測定することができる。一般生菌の菌数を上記のようにすることにより、山椒の実の加工物100の保存性を向上させることができる。
尚、本発明の山椒の実の加工物の生菌数は、上記の浸漬工程の浸漬時間及び加熱殺菌工程の加熱温度並びに加熱時間の条件によって10000cfu/g以下とすることができる。
すなわち、山椒の実の加工物の生菌数を10000cfu/g以下とするために、浸漬工程の塩水濃度は10質量%以上、好ましくは15質量%以上とするとよい。また、浸漬工程の浸漬時間を12時間以上72時間以下、好ましくは、18時間以上60時間以下、より好ましくは、24時間以上48時間以下とするとよい。
また、山椒の実の加工物の生菌数を10000cfu/g以下とするために、加熱工程の加熱温度を50℃以上100℃以下、好ましくは、60℃以上90℃以下、より好ましくは、70℃以上80℃以下とするとよい。
また、山椒の実の加工物の生菌数を10000cfu/g以下とするために、加熱工程の加熱時間を1分以上60分以下、好ましくは、5分以上55分以下、より好ましくは、10分以上50分以下とするとよい。
本発明の山椒の実の加工物100は、水分含量が85質量%以下とすることで水分活性(AW)を0.95以下に調整しやすくなる。山椒の実の加工物の水分含量は、任意の塩分濃度で水分活性(AW)の調整を行いやすくするために、好ましくは80質量%以下とするとよく、より好ましくは75質量%以下とするとよい。
また、本発明の山椒の実の加工物100は、水分含量が少ないと食感が著しく悪くなることから水分含量が50質量%以上であることがよく、山椒の風味の成分を流出させないで維持するために60質量%以上であるとさらによい。
本発明の山椒の実の加工物100は、水分活性(AW)が0.95以下であるとよく、0.90以下であることが好ましく、0.85以下であることがより好ましい。山椒の実の加工物100がこのような水分活性を有することにより、保存性を高めることが可能となる。
本発明の山椒の実の加工物100は、圧縮前後の山椒の実の加工物100の厚さに基づいて下記圧縮率測定方法で測定される圧縮率が30~70%であることが好ましく、40~65%であることがより好ましく、50~60%であることがさらに好ましい。
これによって、山椒の実の加工物100の食感を、果皮に弾力があり、かつヒトが噛んだ際にプチっとした食感を得ることができる。圧縮率が30%未満であると、弾力のある食感を感じにくくなり、またヒトが噛んだ際にプチッとする食感が得られにくくなる傾向がある。また、圧縮率が70%を超えると、果皮が柔らかく粘りのある食感となる傾向にある。
テクスチャーアナライザーによる圧縮率測定方法:
下記計算式により圧縮率(%)を求める。
計算式1:圧縮率(%)={(T1-T2)/T1}×100
T1:圧縮前の山椒の実の加工物の厚さ
T2:圧縮後の山椒の実の加工物の厚さ
T2は、台座及びこの台座に対向して配置された治具(直径25mmの円筒状のプランジャ)の間に載置された山椒の実の加工物に対して、当該治具を1mm/秒で移動させて山椒の実を押圧させた場合に当該山椒の実の加工物が破裂する直前の厚さである。
図3は、テクスチャーアナライザーによる荷重試験における荷重の遷移の一例を示している。図3に示すように、上記の測定条件でプランジャを山椒の実の加工物100に対して移動させると、このプランジャが山椒の実の加工物100を押圧する荷重は時間の経過とともに上昇し、当該荷重が第1のピークに達した後に降伏する。
第1の荷重のピークにおいては、山椒の実の加工物100が当該荷重に達した際に、内包されている水分や空気等が外果皮50及び内果皮40を破って、外果皮50の外部に放出される。言い換えれば、第1のピークにおいて山椒の実の加工物100が破裂したといえる。
第1の荷重のピークが観測された後に上記の測定条件でプランジャを山椒の実の加工物100に対してさらに移動させると、このプランジャが山椒の実の加工物100を押圧する荷重は時間の経過とともに再度上昇し、第2の荷重のピークに達した後に降伏する。
第2の荷重のピークにおいては、山椒の実の加工物100が当該荷重に達した際に、内包されている水分や空気等が内種皮20、外種皮30又は内果皮40を破って、外果皮50の外部に放出される。言い換えれば、第2の荷重のピークにおいて山椒の実が破断したといえる。
上記の計算式1において、山椒の実の加工物100が破裂する直前の厚さT2は、第1の荷重のピークが観測された際の山椒の実の加工物100の厚さである。言い換えれば、厚さT2は、上記の測定において実質的に最初に荷重が最大となった際の山椒の実の加工物100の厚さである。
本発明の山椒の実の加工物100において、第1の荷重のピークは、プランジャによる山椒の実の加工物100の押圧開始から2.0秒以上、好ましくは、2.1秒以上3.0秒以内、より好ましくは2.2秒以上2.5秒以内の時間が経過した後に計測される。
言い換えれば、本発明の山椒の実の加工物100は、山椒の実の加工物100の圧縮に用いる治具を1mm/秒で移動させた際に、治具が山椒の実の加工物100に触れた時点から2.0秒以上、好ましくは、2.1秒以上3.0秒以内、より好ましくは2.2秒以上2.5秒以内の時間が経過した後に圧縮後の山椒の実の厚さT2となる。
また、上記の条件で山椒の実を押圧させた場合に、第1の荷重のピークが計測されてから、その後に計測される第2の荷重のピークまで時間は、1.2秒未満、好ましくは、0.8以上1.2秒以内、より好ましくは0.9以上1.2秒以内であるとよい。
本発明の山椒の実の加工物100は、水又は濃度が10%以下の塩水に対して浮遊性を有する。本発明においては、全ての山椒の実の加工物が水又は塩水に対する浮遊性を有する必要はない。本発明の山椒の実の加工物は、任意に取り出した10個のうち、2個以上、好ましくは3個以上、より好ましくは5個以上が水又は塩水に浮く、すなわち、浮遊性を有していればよい。
以上のように、本発明の山椒の実の加工物100によれば、新鮮な食感及び色味を長期に亘って維持することができ、かつユーザにとって使い勝手がよい山椒の実の加工物を提供することが可能となる。また、山椒の実の加工物が上記の生菌数及び水分活性であることにより、山椒の実の加工物の保存性を高めることが可能となる。
また、本発明の山椒の実の加工物の製造方法によれば、上記の色味、風味及び保存期間を有し、かつユーザにとって使い勝手がよい山椒の実の加工物を製造することが可能となる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を何ら限定するものではない。
[試験例1](山椒の実加工物の保存性、物性値及び食感の検証)
(山椒の実の加工物の製造)
下記の態様で、比較例1及び実施例1乃至4の山椒の実の加工物を製造した。
(山椒の実の用意)
収穫された山椒の実を洗浄し、85℃の湯に浸漬して50秒間ブランチングを行い、次いで、山椒をざるに入れて水切りしたのち、-20℃で冷凍保管した。この山椒の実を後日流水で自然解凍し、水切りして山椒の実を得た。
(浸漬工程)
解凍した山椒の実を塩水に入れ、10℃で24時間浸漬した。塩水の濃度は、比較例1を5質量%とし、実施例1を10質量%とし、実施例2を15質量%とし、実施例3を20質量%とし、実施例4を25質量%とした。
(脱水工程)
浸漬工程後の各山椒の実について遠心分離機により脱水を行った。脱水工程は、山椒の実の表面に付着している水滴がなくなることを目安に行った。
(加熱殺菌工程)
脱水工程後の山椒の実をガラス瓶に充填して密封し、80℃で20分間の加熱を行い、25℃で2日間保管した山椒の実の加工物を得た。
(参考例の山椒の実の加工物)
市販の山椒の実の加工物を参考例1,2及び3とした。参考例1,2及び3の山椒の実の加工物は、いずれも山椒の実を塩漬け又は塩水に浸漬されて製造され、塩水と共に容器に収容されたものである。
(物性値の測定)
上記の比較例1及び実施例1乃至4の山椒の実の加工物の物性値(塩分濃度、水分活性、含水率、圧縮率)を測定した。各々の物性値は、下記の態様で測定した。その結果を表1に示す。
(塩分濃度の測定)
塩分濃度は、塩分濃度計(製品名「電位差自動滴定装置AT-610」、京都電子工業株式会社製)により測定した。
(水分活性(AW)の測定)
水分活性は、水分活性測定装置(製品名「Aqua Lab」、デカゴン社製)により測定した。
(含水率の測定)
水分含量を常圧加熱乾燥法により測定し、含水率を算出した。
(圧縮率及び荷重のピークの測定)
山椒の実の加工物の当初の厚さを測定し、次に「テクスチャーアナライザー」(TA.XT plus、Stable Micro Systems社製)を用いて、直径25mmの円形板からなるプランジャにより、速度1mm/秒で押圧していき、実が破裂する直前の実の厚さを求め、前述した計算式1により圧縮率(%)を求めた。
また、圧縮率(%)の測定の際に荷重も計測し、第1の荷重のピーク及び第2の荷重のピークを求めた。また、第1の荷重のピークが計測されてから第2の荷重のピークが計測されるまでの時間、すなわち、第1及び第2の荷重のピーク間の時間(秒)を算出した。また、第1の荷重のピーク及び第2の荷重のピークに基づいて、第1の応力のピーク及び第2の応力のピークを求めた。
(保存性及び風味の評価)
保存性は2日間室内(20℃)で保管したあと一般生菌の菌数及び色の変化によって評価した。風味は、6人の評価訓練を受けたパネリストにより、食感及び味わいについてそれぞれ評価した。それぞれの評価の基準は以下のものとした。
保存性
◎:生菌数が1000cfu/g以下であり、全体的に緑色が保たれている状態
〇:生菌数が1000cfu/g以下であるが、一部若しくは全体的に緑色から褐色または脱色等の変化が少し生じているが概ね緑色が保たれている状態
△:生菌数が10000cfu/g以下であるが、全体的に緑色から褐色または脱色等の変化が生じている状態(商品として風味食感は問題がない)
×:生菌数が10000cfu/gより高い状態
無:冷蔵保存・冷凍保存が必要とされる状態
食感
◎:弾力があり、果皮の弾けるときのプチっとした食感が備わっている
〇:弾力があるが、果皮の弾けるときのプチっとした食感が弱いが備わっている。
△:弾力はあるが、果皮の弾けるときのプチっとした食感が感じられない。
×:弾力も弱く、果皮の弾けるときのプチっとした食感が感じられない。
味わい
◎:山椒としての刺激を備えた爽やかな辛味と適度な塩味のバランスがとれた、新鮮な山椒の味わいを強く感じられる。
〇:山椒としての爽やかな辛みより、塩味がやや強く、又は弱く感じられるが、新鮮な山椒の味わいを感じられる。
△:山椒としての爽やかな辛みと塩味のバランスが悪く、山椒の味わいが感じられにくい(加工品としては物足りない)。
×:山椒としての爽やかな辛みが残っていない。
上記の物性値測定の測定結果及び、保存性並びに風味の評価を表1に示す。
Figure 0007660345000001
(山椒の実の加工物の塩分濃度について)
表1に示すように、参考例1乃至3の塩分濃度は1.14~4.23質量%となった。比較例1及び実施例1乃至4の塩分濃度は、2.10~11.50質量%となった。いずれも塩水の塩分濃度の上昇に応じて山椒の実の加工物の塩分濃度も上昇する傾向にあった。しかし、例えば参考例3と、実施例1及び2と、を比較すると、本発明の製造方法で行った場合には、山椒の実の加工物の塩分濃度が高くなると考えられる。
(水分活性及び含水率について)
参考例1乃至3の水分活性は、0.92~0.99であった。参考例1乃至3の水分含量(含水率)は、74.14~88.17質量%であった。山椒の実の加工物の塩分濃度の上昇に伴って、いずれも減少する傾向があった。
また、比較例1の水分活性は、0.97であった。比較例1の水分含量(含水率)は、81.60質量%であった。
これに対して実施例1乃至4の水分活性は、0.80~0.94であった。また、実施例1乃至4の水分含量(含水率)は、66.20~78.20質量%であった。比較例1及び実施例1乃至4においても、山椒の実の加工物の塩分濃度の上昇に伴って、いずれの物性値も減少する傾向があった。
(圧縮率について)
図5は、比較例1、参考例1乃至3及び実施例1乃至4の山椒の実の加工物の圧縮率を示している。表1及び図5に示すように、参考例1乃至3の圧縮率は、38.87~48.18%であった。また比較例1の圧縮率は、58.20%であった。
これに対して、実施例1乃至4の圧縮率は、55.68~57.68%であった。参考例1乃至3は、山椒の実の加工物の塩分濃度が上昇するにつれて圧縮率が低下する傾向がみられた。これに対して、実施例1乃至4は、山椒の実の加工物の塩分濃度の上昇に伴う大きな圧縮率の変化はみられなかった。
(第1の荷重のピークが計測されるまでの時間について)
実施例1乃至4の第1の荷重のピークが計測されるまでの時間は、参考例1乃至3の時間差よりも長いことが分かった。実施例1乃至4は、果皮に張りがあるため、参考例1乃至3よりもその表面の摩擦係数が低いことが考えられる。すなわち、実施例1乃至4においては、プランジャが山椒の実の加工物を押圧する際に山椒の実の加工物の表面とプランジャとの間に滑りが生じ、第1の荷重のピークが参考例1乃至3よりも遅く計測されると考えられる。言い換えれば、プランジャによって山椒の実の加工物をしっかり押さないと潰れない傾向があると考えられる。
(第1の荷重のピーク及び第2の荷重のピークの時間差について)
図6は、比較例1、参考例1乃至3及び実施例1乃至4の山椒の実の加工物の第1の荷重のピーク及び第2の荷重のピークの時間差(以下、時間差とも称する)を示している。表1及び図6に示すように、参考例1乃至3は、時間差が1.26~2.04秒であった。また、比較例1の時間差は、0.89秒であった。実施例1乃至4の時間差は、0.98~1.14秒であった。実施例1乃至4の時間差は、参考例1乃至3の時間差よりも短いことが分かった。実施例1乃至4の時間差は、後述の食感に影響を及ぼすと考えられる。
(第1の荷重のピーク及び第2の荷重のピークの応力の差について)
実施例1乃至4の第1の荷重のピーク及び第2の荷重のピークの応力の差は、参考例1及び2よりも概ね大きいことが分かった。この応力の差が大きくなると、食感、特に食べ応えを強く感じる傾向がある。
(保存性、食感及び味わいについて)
参考例1乃至3は、保存性、食感及び味わいについて、保存性が悪く、食感は弾力が少なく新鮮な味わいが感じられないものであった。
比較例1は、保存性が劣るものの、食感及び味わいについて、良好な結果が得られた。
これに対して、実施例1乃至4は、保存性、食感及び味わいについて、全て良好な結果が得られた。
さらに、実施例2及び実施例3は、室温(10~25℃)で2週間保存した結果、生菌数が1000cfu/g以下であり、色味が緑色に保たれている状態であり、風味及び食感も変化がほとんどなかった。
[試験例2](山椒の実の加工物の色味の経時変化の検証)
試験例1で作製した参考例1、3及び実施例4について、色味の経時変化を検証した。
(山椒の実の加工物の乾燥)
参考例1、3及び実施例4を棚式乾燥機内において80℃で3時間乾燥させた。
図6は、本試験を行った後の参考例1、3及び実施例4の態様を示している。図6に示すように、参考例1は、試験前が緑色であったのに対し、試験後は褐色が加わり、市販のドライ実山椒のような色味であった。また、参考例1は、乾燥によってその体積が減少、すなわち山椒の実の表面の組織が収縮し、山椒の実の表面にある凹凸が少なくなっていることが視覚的に確認された。
参考例3は、試験前が褐色であった。参考例3は、試験前後による色味の変化が乏しいことが確認された。参考例3の乾燥による体積への影響は、視覚的には確認されなかった。
実施例4は、試験前は緑色であり、試験後の色味は参考例1及び3よりも緑色をはっきりと感じられた。また、実施例4の乾燥による体積への影響は、視覚的には確認されなかった。尚、試験後の実施例4を食したところ、サクッとした食感を有していた。このように、実施例4では、参考例1及び3よりも色味の経時変化が少なく、かつ乾燥による体積の減少が少ないことが確認された。
[試験例3](山椒の実の加工物の水又は塩水に対する浮遊性の検証)
試験例1で作製した参考例1乃至3及び実施例1乃至4について、水又は塩水に対する浮遊性を検証した。尚、塩による加工が施されていない山椒の実を比較例2として用い同様に実験を行った。
(浮遊性の検証)
浮遊性の検証は、次のようにして行った。
(1)トールビーカーに純水を100mL入れた。
(2)トールビーカーに検証対象の山椒の実の加工物を10個入れ、浮いた個数を確認した。
(3)全ての山椒の実の加工物が浮かなければ、全ての山椒の実の加工物が浮くまで精製塩を純水に添加し、その塩水の塩分濃度を確認した。
Figure 0007660345000002
図7は、水に対する各山椒の実の加工物の浮遊性の態様を示している。表2は、同表に記された濃度の塩水が入ったトールビーカーに、検証対象の山椒の実の加工物を10個入れた際に浮いた山椒の実の加工物の数を示している。表2及び図7に示すように、比較例1,2及び実施例1乃至3は、水に対して10個中10個の山椒の実の加工物が浮くことが確認された。実施例4は、水に対して10個中5個の山椒の実の加工物が浮くことが確認された。食塩濃度が5%の塩水では、実施例4は、水に対して10個中6個の山椒の実の加工物が浮くことが確認された。食塩濃度が10%の塩水では、実施例4は、水に対して10個中7個の山椒の実の加工物が浮くことが確認された。食塩濃度が15%の塩水では、実施例4は、水に対して10個中10個の山椒の実の加工物が浮くことが確認された。
これに対して、参考例1乃至3は、いずれも水及び食塩濃度が5%までの塩水に対して浮いたものは10個中0個であった。従って、実施例1乃至4の山椒の実の加工物は、参考例1乃至3よりも比重が軽いことが確認された。このことから、実施例1乃至4の山椒の実の加工物は、外皮によって画定された間隙をその内部に有すると推測される。当該間隙は、参考例1乃至3よりも広いことが推測され、この間隙には参考例1乃至3より多くの空気が内包されていると推測される。
言い換えれば、本発明の山椒の実の加工物は、この間隙に空気が内包され、かつ外皮の張りを有することで、良好な食感を有する。また、間隙に内包されている空気は、山椒の実の加工物の風味に影響を与える香り成分が分散された状態で含む。このため、山椒の実の加工物が喫食されると、喫食者の口内全体に山椒の香り成分が広がる。上述のように、本発明の山椒の実の加工物は、水に対する浮遊性を有することから、参考例よりも多くの空気がその間隙に含まれていると考えられる。その結果、本発明の山椒の実の加工物は、参考例の山椒の実の加工物よりも豊かな風味を提供することができる。
100 山椒の実の加工物
10 胚珠
20 内種皮
30 外種皮
40 内果皮
50 外果皮

Claims (7)

  1. 内種皮、前記内種皮の表面を覆う外種皮、前記外種皮の表面を覆う内果皮及び前記内果皮の表面を覆う外果皮を有する、山椒の実の加工物であって、
    塩分濃度が4.0~12.0質量%であり、
    水分含量が60~80質量%であり、
    水分活性が0.95以下であり、
    テクスチャーアナライザーによる下記圧縮率測定方法で測定される圧縮率が50~60%であり、かつ、下記圧縮率測定方法において、治具が圧縮前の山椒の実に触れた時点から2秒以上経過した後に、T2の厚さとなることを特徴とする山椒の実の加工物。
    テクスチャーアナライザーによる圧縮率測定方法:
    下記計算式により圧縮率(%)を求める。
    圧縮率(%)={(T1-T2)/T1}×100
    T1:圧縮前の山椒の実の加工物の厚さ
    T2:圧縮後の山椒の実の加工物の厚さ
    T2は、台座及び前記台座に対向して配置された治具の間に載置された山椒の実の加工物に対して、前記治具を1mm/秒で移動させて前記山椒の実の加工物を押圧して圧縮させた場合に当該山椒の実の加工物が破裂する直前の厚さである。
  2. 台座及び前記台座に対向して配置された治具の間に載置された前記山椒の実の加工物に対して、前記治具を1mm/秒で移動させて前記山椒の実の加工物を押圧させた場合に、第1の荷重のピークが計測されてから、その後に計測される第2の荷重のピークまで時間が1.2秒未満であることを特徴とする請求項に記載の山椒の実の加工物。
  3. 水に対して浮遊性を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の山椒の実の加工物。
  4. 前記外種皮、前記内果皮及び前記外果皮の各々を個別に剥離可能であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の山椒の実の加工物。
  5. 請求項1乃至のいずれに記載の山椒の実の加工物の製造方法であって、
    山椒の実を4質量%以上の塩水に浸漬する浸漬工程と、
    前記浸漬工程後の前記山椒の実を脱水する脱水工程と、
    前記脱水工程後の前記山椒の実を容器に密封して包装する包装工程と、
    前記包装工程後の前記山椒の実を53~98℃で5~60分の条件下で加熱殺菌する加熱殺菌工程と、を含むことを特徴とする山椒の実の加工物の製造方法。
  6. 前記山椒の実は、山椒の実を加熱するブランチング工程、前記ブランチング工程を経た前記山椒の実を冷凍する冷凍工程及び前記冷凍工程後の前記山椒の実を解凍する解凍工程を経たものを用いることを特徴とする請求項に記載の山椒の実の加工物の製造方法。
  7. 前記浸漬工程は、前記山椒の実の水分活性が0.95以下となるように行われることを特徴とする請求項5又は6に記載の山椒の実の加工物の製造方法。
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内藤一夫,新特産シリーズ サンショウ 実・花・木ノ芽の安定多収栽培と加工利用,第3刷,2005年09月10日,172-175頁

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