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JP7660464B2 - 熱交換器 - Google Patents
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JP7660464B2 - 熱交換器 - Google Patents

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Description

熱交換器は、温かい流体から冷たい流体へ熱を移動させる(熱交換させる)機器であり、流体には液体や気体などが使用される。流体に固形異物等が混じっている場合、当該固形異物が流路内に留まり堆積することがある。この固形異物の堆積は、流路の閉塞や熱交換効率の低下をもたらす等、熱交換器に悪影響を及ぼす。
堆積した固形異物を取り除く手段として、熱交換器内部に酸、アルカリ等の薬液を循環させたり、熱交換器内部を薬液で充たした状態で流路にノズルを挿入して高圧空気を挿入し、バブリング作用によって洗浄除去したりすることが知られている。しかしながら、この手段は、一時的に運転を停止することになり、さらにはバブリング作用が局所的効果に留まる等欠点を有するものであった。
特許文献1は、この欠点に対処するものとして、罐胴内に固定設置される管状のバッフル板保持棒に空気噴出孔を穿設し、罐胴外からバッフル板保持棒と連絡する空気送入管を配設してなる構造の熱交換器に係る技術を開示している。この技術によれば、罐胴内全域が効果的にバブリング洗浄され、固形異物の管壁付着は十分に予防されあるいは完全に洗浄除去でき、正常かつ安全な運転が保障されるとの効果が奏されるとしている。
実公昭57-41593号公報 特開平9-61072号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、液体中に高圧気体を噴出させてバブリング洗浄するものであって熱交換器に流す流体が液体である場合を想定しており、気体である場合にはそもそもバブリング洗浄が起こるかは不明である。そこで、本発明が解決しようとする課題は、気体が流れる流路を効率よく洗浄できる熱交換器を提供することにある。
上記課題を解決するための発明の態様は、次に示すものである。
(第1の態様)
上下方向に延在し並列に複数配置された伝熱管を介して、当該伝熱管の外側を流れる第1のガスと当該伝熱管の内側を流れる第2のガスとで熱交換を行う熱交換器であって、
前記第1のガスが固形異物を含むガスであり、
前記第1のガスの流れ方向を変えるバッフル板と、
前記伝熱管に並列に配置された、圧縮空気が流れる空気管と、
前記空気管に圧縮空気が吹出される吹出部が備わり、
吹出された圧縮空気がバッフル板を吹き付ける構成とした、
ことを特徴とする多管式熱交換器。
流す流体がガスであるタイプの熱交換器を使用し続けると、供給されるガスには埃や塵、ダストといった固形異物が含まれているので、流路にそれら固形異物も流入することになる。流路は、例えば伝熱管や管胴の内壁、バッフル板等で構成されているので、ガスが流れることによって固形異物が当該伝熱管や管胴の内壁、バッフル板に付着して徐々に堆積していくことになる。そのため、従来は特許文献1に記載される洗浄手段を設けたり、そもそも固形異物を含むガスをシェル側の流路に流さない取り扱いを行ったりして、制約された利用がなされていた。
本態様では、吹出された圧縮空気がバッフル板を吹き付ける構成になっているので、バッフル板に堆積された固形異物が圧縮空気の吹き付けにより吹き飛ばされて取り除かれる。また、圧縮空気が流路に吹出されると、流路の内圧が瞬間的に加圧され、加圧の衝撃が伝熱管や管銅の内壁、バッフル板といった流路の構成要素にも及ぶ。これらの構成要素に付着・堆積した固形異物が、当該衝撃を受けることにより、結果として舞い上がったり、移動したりする。そして衝撃を受けた固形異物は、流路を流れるガスと共に流れ、熱交換器から排出される。なお、特許文献2は多孔質伝熱材料を有する熱交換器であり、圧縮空気の吹出の機構が本態様とは異なるものである。
本発明によると、気体が流れる流路を効率よく洗浄できる熱交換器となる。
本件発明の一実施形態を表す図である。 図1のA-A断面を表す図である。 図1のB-B断面を表す図である。 図1のA-A断面を表す図である。 伝熱管の配置例を示す図である。
<第1実施形態>
次に、発明を実施するための形態を説明する。なお、本実施の形態は、本発明の一例である。本発明の範囲は、本実施の形態の範囲に限定されない。
本形態の多管式熱交換器1は、上下方向に延在し並列に複数配置された伝熱管12を介して、当該伝熱管12の外側を流れる第1のガスと当該伝熱管12の内側を流れる第2のガスとで熱交換を行う熱交換器1であって、前記第1のガスが固形異物を含むガスであり、前記第1のガスの流れ方向を変えるバッフル板13(13a,13b,13c,13d,・・・)と、前記伝熱管12に並列に配置された、圧縮空気が流れる空気管11と、前記空気管11に圧縮空気が吹出される吹出部11aが備わり、吹出された圧縮空気がバッフル板13を吹き付ける構成としたことを特徴とする。以下、図1を参照しつつ、本件発明の一実施態様を説明する。
(流路)
本形態の多管式熱交換器1は、相互に交わらない2種の流路であるチューブ側流路とシェル側流路を有する。第2のガス32は、伝熱管12の内側、すなわちチューブ側流路を流れるものであり、管胴2の上部に備わる第2流入部51から流入して伝熱管12の内側を通過し、管胴2の下部に備わる第2流出部6aから、熱交換後の第2のガス33として流出する。第1のガス30は、管胴2内における伝熱管12の外側、すなわちシェル側流路を流れるものであり、管胴2における第2流入部51よりも下側に備わる第1流入部3から流入して伝熱管12の外側を通過し、管胴2における第2流出部6aよりも上側に備わる第1流出部4から、熱交換後の第1のガス31として流出する。第2流入部51と第1流入部3は隔壁5aで隔てられており、第2流入部51から流入した第2のガス32と第1流入部3から流入した第1のガスとは混じり合うことはない。また、第2流出部6aと第1流出部4は隔壁5bで隔てられており、伝熱管12の内側を通過した第2のガスと伝熱管12の外側を通過した第1のガスとは混じり合うことはない。なお、本形態の熱交換器1は、管胴2の軸心方向が上下方向に沿うように設置することができ、上下方向のうちの、上方向が図1における符号Uの方向を、下方向が図1における符号Dの方向を表す。
(上室、中室、下室)
管胴2は、上側から上室52、中室53、下室54に区分される。上室52と中室53が隔壁5aによって仕切られ、両室間の流体の出入りはない。中室53と下室54が隔壁5bによって仕切られ、両室間の流体の出入りはない。伝熱管12は基端が上室52に位置し、先端が下室54に位置する。第2流入部51から上室52に流入した第2のガスは、伝熱管12の基端から伝熱管12の内側に流れ込み、伝熱管12の先端から下室54に放出され、第2流出部6aから熱交換器1の外に流出される。なお、下室54は第2のガスが流出しやすいようにホッパー形状6にするとよい。
中室53には、第1のガスの流れ方向を遮るようにバッフル板13が設けられている。第1のガスは、仮にバッフル板13がなければ中室53内の上側に備わる第1流入部3から中室53に流入し、中室53内の下側に備わる第1流出部4に向かって流れるところであるが、本形態のバッフル板13の存在により流れ方向が変えられて、蛇行しつつ第1流出部4に進む。
バッフル板13の形態は上下方向に延在する管胴2に対して、水平方向に延在する面状となっており、伝熱管12の径の開口部と空気管11の径の開口部が形成され、これらの開口部に伝熱管12及び空気管11が挿通される形態とすることができる。また、バッフル板13は切欠き部14を有し、第1のガスは当該切欠き部14を通って、第1流出部4に近づく。
バッフル板13は、中室53に少なくとも1枚以上設けることができる。便宜上、上側のバッフル板から順にバッフル板13a、バッフル板13b、バッフル板13c、…と区別する(図1にはバッフル板13aからバッフル板13eまで合計5枚のバッフル板13を示している。)。また、バッフル板13aの切欠き部に符号14aを付し、上側の切欠き部から順にバッフル板13aの切欠き部14a、バッフル板13bの切欠き部14b、バッフル板13cの切欠き部14c、…と区別してある。
バッフル板13が上下方向に間隔を空けて複数備わる形態は好ましい形態である。バッフル板13が複数あると、第1のガスが蛇行して流れ、直線的に流れて第1流出部4に向かいにくくなる。また、隣接するバッフル板13それぞれにおける切欠き部14の位置が相互に熱交換器1の周方向に相違している形態も好ましい。この形態は、上下方向に中室53を見たときに、隣接する切欠き部14がぴったりと重ならないものとなっており、中室53内を第1のガスが大きく蛇行して進み、中室53に相対的に長く滞留することになるので熱交換の効率が高まる。なお、熱交換器1の周方向とは、熱交換器1の伝熱管12が上下方向に沿うように軸芯を仮定したときの軸芯を中心に円弧を描く方向をいう。
また、隣接するバッフル板13それぞれにおける切欠き部14の位置が相互に熱交換器1の周方向に相違している形態においては、例えば、切欠き部14aと切欠き部14bが熱交換器1の周方向に角度150°~180°、相違していると、第1のガスが大きく蛇行して進行し好ましい。切り欠き部14の形状は、例えばバッフル板13の周上の任意の2点を端点とする線分とすることができるが、当該線分が直線であっても曲線であってもよいし、線分上に伝熱管12や空気管11が位置する場合は、当該伝熱管12や空気管11に接しない(当たらない)ように切り欠いておくとよい。
なお、第1のガスの流れ方向は、第1流入部3から第1流出部4へ向かってもよいし、それとは逆に第1流出部4から第1流入部3へ向かってもよい。また、第2のガスの流れ方向は、第2流入部51から第2流出部6aへ向かってもよいし、それとは逆に第2流出部6aから第2流入部51へ向かってもよい。
(隔壁)
隔壁5a,5bの形態は上下方向に延在する管胴2に対して、水平方向に延在する面状の形態となっており、伝熱管12の径の開口部と空気管11の径の開口部が形成され、これらの開口部に伝熱管12及び空気管11が挿通される形態とすることができる。伝熱管12及び空気管11は、その先端部が隔壁5aで固定され、その下端部が隔壁5bで固定されるように配置することができる。伝熱管12と空気管11はそれぞれ少なくとも1本以上備えることができる。
(伝熱管)
伝熱管12は、上下方向に延在し並列に複数配置される。
(空気管)
空気管11は、伝熱管12に並列に配置され、圧縮空気が流れるものである。空気管11は、基端11bが送気管20に接続され、送気管20には空気ヘッダー9から圧縮空気が供給される形態を例示できる。空気管11が複数備わる場合は、送気管20も空気管11の本数分で構成された送気管20群ならなり、空気管11それぞれの基端11b側が送気管それぞれと接続されている。なお、空気ヘッダー9としては、例えばブロワやコンプレッサで生成された圧縮空気を空気管11に送る形態や、熱交換器を有する焼却設備に備わるバグフィルタの逆洗浄に用いられるパルスエアーを用いる形態を挙げることができる。送気管20には、圧縮空気の送気量を調節するためのバルブ7(例えば、パルスジェットバルブ等)及び当該バルブ7の開度を調節する開度調節手段8を設けることができる。空気管11の先端部は有底となっており、中室53の底部に位置するものとするとよい。空気管11は、少なくとも1本以上設けると良く、例えば1~6本設けると、バッフル板13に圧縮空気を万遍なく吹出すことができ、堆積した固形異物を効果的に浮遊させることができる。
圧縮空気の吹出しの制御については、圧縮空気が間欠に100~2000ミリ秒間吹出されるものとすることができる。圧縮空気が間欠に吹出すとは、例えば吹出す間隔をタイマー制御する手法、温度差を基準にして制御する手法等を挙げることができる。
タイマー制御する手法については、継続して稼働する熱交換器1に対して例えば、30分間~48時間おきに1度、より好ましくは8時間~24時間おきに1度圧縮空気が吹出されるようにするとよい。8時間より短い間隔だと、プレートにおける固形異物の堆積量が少なく効果が乏しい。48時間より短い間隔だと、堆積した固形異物が十分に除去されず洗浄効果に乏しい。しかしながら、ガスに含まれる固形異物の濃度により、この間隔は長くも短くしてもよく一概に定まるものではない。
温度差を基準にして制御する手法については、まず、バッフル板13に固形異物が堆積していない状態における、熱交換器1における第1のガスの流入温度と流出温度の温度差(この温度差のことを「正常運転時の適正値」ともいう。)をΔT0とすると、当該温度差ΔTは、運転の継続とともに低下していくことになる。そこで、当該温度差ΔTが所定値以下になったときに、圧縮空気が吹出す構成にするとよい。温度差ΔTは、一概に定めることはできないが、実施製品による運転を行うときの一例として、当該温度差ΔTがΔT0の90%以下になったときに、圧縮空気が吹出されるものとすることができる。熱交換器1における第1のガスの流入温度とは、第1流入部3を流れる第1のガスの温度をいい、例えば第1流入部3に設置した温度センサで測定することができる。熱交換器1における第1のガスの流出温度とは、第1流出部4を流れる第1のガスの温度をいい、例えば第1流出部4に設置した温度センサで測定することができる。例えば、正常運転時の適正値ΔT0が200℃であった場合、ΔTが180℃以下になったときに、圧縮空気が吹出されるものとすることができる。固形異物が流路に堆積すると流路が狭くなり、流入した第1ガスが当初よりも速く第1流出部4から流出してしまう。そのため熱交換効率が下がり第1流入部3と第1流出部4それぞれにおける第1のガスの温度の差が小さくなる。したがって、流路における固形異物の堆積量を当該温度差ΔTから推定でき、温度差ΔTをもって圧縮空気の吹出しのタイミングを制御することができるのである。圧縮空気が吹出された直後は、固形異物が取り除かれ当該温度の差が大きくなる。
また、タイマー制御による手法と温度差を基準にして制御する手法を併用する手法も効果的である。当該併用する手法とした場合、(1)熱交換器1を稼働させてから、又は最後に圧縮空気が吹出されてから30~1500分経過する、(2)上記第1のガスの流入温度と流出温度の差ΔTが90%以下になる、のいずれか早い方が到来したときに圧縮空気が吹出されるように制御されると、効果的な洗浄が期待できる。
圧縮空気はバッフル板13に吹出されれば、固形異物に直接吹出されなくても、固形異物は舞い上がる。これは次のような作用による。圧縮空気がシェル側流路に吹出されると、シェル側流路内のガスが瞬間的に加圧され、その衝撃が固形異物にも及ぶ。バッフル板13に堆積した固形異物は、その衝撃によって運動力を得て、結果として舞い上がったり、スライドしたりする。
空気管11には圧縮空気がシェル側流路に吹出される吹出部11aが備わる。空気管11それぞれに、吹出部11aが上下方向に間隔を空けて複数備わる形態であれば、中室53内の上下方向にわたり圧縮空気が吹出される結果、各所に堆積する固形異物が風圧で舞い上がることになり好ましい。
また、吹出部11aは、バッフル板13それぞれの近傍かつ上部に少なくとも1つ以上位置するものであると、圧縮空気が直接的にバッフル板13に当たり好ましい。ここで、バッフル板13の近傍とは、吹出された圧縮空気の流速にもよるところがあり一概にはいえないが、バッフル板13と当該バッフル板13に最も近い吹出部11aとの距離(例えばバッフル板13に最も近い吹出部11aから当該バッフル板13に垂らした垂線の距離)が50mm以下、より好ましくは10mm以下であることをいう。
空気管11における吹出部11aの形態は、図3に示される。図3では、吹出部11aが空気管11の周方向に間隔を空けて複数設けられており、また、空気管11の底にも設けられている。図3では、吹出部11aが空気管11の周方向に6つ設けられているが、数は限定されるものではなく、6~12つ設けることができる。空気管11の底に設けられた吹出部11aは、隔壁5bに堆積した固形異物を吹き飛ばすため設けられている。
吹出部11aがバッフル板13の近傍かつ上部にある場合は、吹出部11aから圧縮空気が下方に吹出される形態となっていると好ましい。固形異物はその大部分がバッフル板13の上面に堆積するので、上方から吹き付けられることで、舞い上がり易くなる。
吹出部11aは圧縮空気が吹出される形態であれば特に限定されないが、例えば、径1~10mmのノズルを挙げることができる。そして、当該ノズルから流速20~100Nm/秒の圧縮空気が吹出されるようにするとよい。圧縮空気は、流速が小さすぎると固形異物を吹き飛ばす力が弱く、流速が大き過ぎると大きな騒音となるおそれがある。
空気管11の具体的形態の一例を次に示すと、吹出部11aを37箇所設け、吹出部11aのノズル径が5mm、空気管1本当たりの風量が0.65Nm3/秒、1回あたりの圧縮空気の吹出時間が200ミリ秒、空気管1本あたりの圧縮空気の吹出量が0.13Nm3/1回、吹出しの間隔が30分、圧縮空気必要量が5NL/分、空気ヘッダー9の容積が0.15m3とすることができる。
図2は、図1のA-A断面である。管胴2には伝熱管12と空気管11が多数配されている。空気管11は管胴2の周方向に間隔を空けて配されている。またバッフル板13b(紙面左上から右下に引かれた複数の直線からなるハッチング部)とその下方に隣接するバッフル板13cが記載されている。バッフル板13cはバッフル板13bの下方にあるので、実際には、バッフル板13cのうちバッフル板13bの切欠き部14bと対向する部分(ハッチング部を除く部分)が見えることになる。バッフル板13cの切欠き部14cは実際には見えないので、破線で示している。図2では、隣接するバッフル板13b,13cそれぞれにおける切欠き部の位置が相互に熱交換器の周方向に180°相違して(ズレて)いる形態が示されている。なお、図2では、切欠き部14bに管胴2の軸芯から垂線(一点鎖線)を垂らし、同様に切欠き部14cに管胴2の軸芯から垂線(一点鎖線)を垂らし、両垂線からなる角度が180°となっている。図示していないが、バッフル板13a,13bそれぞれにおける切欠き部の位置や、バッフル板13c,13dそれぞれにおける切欠き部の位置、バッフル板13d,13eそれぞれにおける切欠き部の位置が相互に熱交換器の周方向に180°相違している形態を挙げることができる。また、これに限らず、隣接するバッフル板それぞれにおける切欠き部の位置が相互に熱交換器の周方向に150°~180°相違して(ズレて)いる形態であってもよい。図4は隣接するバッフル板それぞれにおける切欠き部の位置が相互に熱交換器の周方向に150°相違して(ズレて)いる形態である。なお、図4では、切欠き部14bに管胴2の軸芯から垂線(一点鎖線)を垂らし、同様に切欠き部14cに管胴2の軸芯から垂線(一点鎖線)を垂らし、両垂線からなる角度が150°となっている。
伝熱管12の配列は、熱交換効率が良好であれば特に限定されないが、例えば、図5に示すように、(a)四角配置直列、(b)四角配置錯列、(c)三角配置錯列、(d)三角配置直列等を挙げることができる。
隣接する前記バッフル板それぞれにおける切欠き部の位置が相互に熱交換器の周方向に相違している形態であれば、第1のガスが熱交換器の周方向に相違した切欠き部群を通るように蛇行する。具体的には、シェル側流路に流入した第1のガスは、バッフル板13aによって流れ方向が変わり、バッフル板13aの面に沿うように流れ、当該バッフル板13aの切欠き部14aを通って隣接するバッフル板13bに向かう。その後、第1のガスは、バッフル板13bの面に沿うように流れ、当該バッフル板13bの切欠き部14bを通って隣接するバッフル板13cに向かう。さらに、第1のガスは、バッフル板13cの面に沿うように流れ、当該バッフル板13cの切欠き部14cを通って隣接するバッフル板13dに向かう。以後、更なる隣接するバッフル板13があれば、上記要領で第1のガスが流れ、最終的に第1流出部4に到達する。このとき、バッフル板13に既に付着している固形異物は、流れる第1のガスの風圧によって流れ始めるものもあれば、付着したまま留まるものもある。
また、第1のガスが第1流入部3から管胴2内に流入し、第1流出部4から流出するものである場合は、バッフル板13aに堆積する固形異物が圧縮空気の吹き付けにより飛ばされて、切欠き部14aから下方に備わるバッフル板13bに落下する。落下した固形異物は、更なる圧縮空気の吹き付けにより飛ばされ、切欠き部14bから下方に備わるバッフル板13cに落下する。この圧縮空気による吹き飛ばしが繰り返されて、固形異物が、順次、下の段のバッフル板13に落下し、最終的には第1流出部4から第1のガスと共に流出する。
(その他)
熱交換器1に流す第1のガスは、固形異物が含まれるものであり、特に限定されるものではなく、例えば自動車やガスタービン、焼却炉、火力発電所、工場で発生する排ガス、乾燥排ガスを挙げることができる。第2のガスは、固形異物が含まれていても、いなくてもよく、特に限定されるものではなく、例えば自動車やガスタービン、焼却炉、火力発電所、工場で発生する排ガス、乾燥排ガス、外気を挙げることができる。第1のガスに含まれる固形異物の濃度が0.001~0.1g/m3であれば固形異物が流路に堆積しても、除去が容易であり好ましい。
<別の態様>
本願発明の第1の態様は、上記に説明したところであるが、この態様のほかに、以下の態様も望ましい。
(第2の態様)
前記吹出部が前記バッフル板の近傍かつ上部に位置する、
第1の態様の多管式熱交換器。
バッフル板は、板状であるので固形異物が堆積し易い。本態様は、吹出部がバッフル板の近傍かつ上部に位置するので、吹出された圧縮空気がバッフル板に堆積している固形異物に当たりやすいものとなっている。よって、流路の洗浄が効率的に行われるという効果を奏する。
(第3の態様)
前記バッフル板が上下方向に間隔を空けて複数備わる、
第1の態様の多管式熱交換器。
本態様であれば、第1のガスは複数のバッフル板によって流れ方向が変わり直線的に流れないので、流路内に滞留する時間が長くなり熱交換の効率が高まるという効果を奏する。
(第4の態様)
前記空気管が間隔を空けて並列に複数配置され、
当該空気管それぞれに、吹出部が上下方向に間隔を空けて複数備わるものであり、
前記バッフル板が上下方向に間隔を空けて複数備わり、
前記バッフル板それぞれの近傍かつ上部に、前記吹出部が少なくとも1つ以上位置する、
第1の態様の多管式熱交換器。
バッフル板それぞれの近傍かつ上部に吹出部が位置しているので、バッフル板それぞれに堆積した固形異物が圧縮空気によって取り除かれるという効果を奏する。
(第5の態様)
前記バッフル板が切欠き部を有し、
隣接する前記バッフル板それぞれにおける切欠き部の位置が相互に熱交換器の周方向に相違している、
第4の態様の多管式熱交換器。
隣接する切欠き部の位置が相互に相違しているので、第1のガスが蛇行して流れて行き、熱交換の効率が高まる。
(第6の態様)
前記吹出部から圧縮空気が下方に吹出される、
第2の態様の多管式熱交換器。
バッフル板の上方に備わる吹出部からバッフル板へ向かって圧縮空気が吹出されるので、バッフル板に堆積した固形異物が効果的に取り除かれる。
(第7の態様)
前記吹出部が前記空気管の周方向に間隔を空けて複数備わる、
第1の態様の多管式熱交換器。
吹出方向が一方向のみだと圧縮空気の吹き付けを行っても、吹出方向以外の方向にある固形異物が取り除かれづらく居付くことがある。本態様であれば、圧縮空気が多方向に吹出するものとなっているので、吹き溜まりが発生しづらく固形異物の居付きが抑制される。
(第8の態様)
圧縮空気が間欠に100~2000ミリ秒間吹出される、
第1の態様の多管式熱交換器。
圧縮空気の吹出しが連続的に行われると、第1のガスの流れが干渉を受け、熱交換の効率が低下するおそれがある。本態様であれば、間欠に吹出されるので第1のガスの流れに対する干渉が少なく熱交換の効率が維持されるという効果を奏する。
(第9の態様)
前記熱交換器における第1のガスの流入温度と流出温度の温度差ΔTが90%以下になったときに、圧縮空気が吹出されるものである、
第1の態様の多管式熱交換器。
流路における固形異物の堆積が多くなると当該差が小さくなる。当該差が上記範囲内になったときに圧縮空気が吹出されるようにすれば、堆積した固形異物が所定の堆積量になったときに圧縮空気によって取り除かれるので、洗浄が効果的なものとなる。
本発明は、多管式熱交換器として利用可能である。
1 熱交換器
11 空気管
11a 吹出部
12 伝熱管
13a、13b,13c,13d,13e バッフル板
14a、14b,14c,14d,14e 切欠き部
30 第1のガス(流入ガス)
31 第1のガス(流出ガス)
32 第2のガス(流入ガス)
33 第2のガス(流出ガス)

Claims (9)

  1. 上下方向に延在し並列に複数配置された伝熱管を介して、当該伝熱管の外側を流れる第1のガスと当該伝熱管の内側を流れる第2のガスとで熱交換を行う熱交換器であって、
    前記第1のガスが固形異物を含むガスであり、
    前記第1のガスの流れ方向を変えるバッフル板と、
    前記伝熱管に並列に配置された、圧縮空気が流れる空気管と、
    前記空気管に圧縮空気が吹出される吹出部が備わり、
    吹出された圧縮空気がバッフル板を吹き付ける構成とした、
    ことを特徴とする多管式熱交換器。
  2. 前記吹出部が前記バッフル板の近傍かつ上部に位置する、
    請求項1に記載の多管式熱交換器。
  3. 前記バッフル板が上下方向に間隔を空けて複数備わる、
    請求項1に記載の多管式熱交換器。
  4. 前記空気管が間隔を空けて並列に複数配置され、
    前記空気管それぞれに、吹出部が上下方向に間隔を空けて複数備わるものであり、
    前記バッフル板が上下方向に間隔を空けて複数備わり、
    前記バッフル板それぞれの近傍かつ上部に、前記吹出部が少なくとも1つ以上位置する、
    請求項1に記載の多管式熱交換器。
  5. 前記バッフル板が切欠き部を有し、
    隣接する前記バッフル板それぞれにおける切欠き部の位置が相互に熱交換器の周方向に相違している、
    請求項4に記載の多管式熱交換器。
  6. 前記吹出部から圧縮空気が下方に吹出される、
    請求項2に記載の多管式熱交換器。
  7. 前記吹出部が前記空気管の周方向に間隔を空けて複数備わる、
    請求項1に記載の多管式熱交換器。
  8. 圧縮空気が間欠に100~2000ミリ秒間吹出される、
    請求項1に記載の多管式熱交換器。
  9. 前記バッフル板に固形異物が堆積していない状態における、前記熱交換器における前記第1のガスの流入温度と流出温度の温度差をΔT とし、
    前記熱交換器における前記第1のガスの流入温度と流出温度の温度差ΔTがΔT 90%以下になったときに、圧縮空気が吹出されるものである、
    請求項1に記載の多管式熱交換器。
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