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JP7665366B2 - 浸水抑制通気装置 - Google Patents
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Description

この発明は、洪水時等に外壁パネルの下側の外気取り入れ口から水が浸入するのを抑制する浸水抑制通気装置に関する。
特許文献1には、構造物の土台と上記土台を支持する基礎との間の空間と上記基礎の屋外側とを繋げる通路の少なくとも一部を構成する壁部と、上記壁部と固定され、上記通路の一部である開口部が設けられ、上記通路を遮る隔壁と、上記隔壁の下方に位置し、水に浮くよう構成され、上記開口部の周縁部に全周に渡って下方から接触した状態で上記開口部を被覆可能なシール部を有し、上記隔壁から離間して上記開口部が開放される離間位置と上記シール部が上記開口部を被覆してシールする接触位置との間を移動可能に設けられた可動部材と、を備えた土台水切りが開示されている。
また、特許文献2にも、水害時に構造物内の浸水を抑制することができる土台水切りが開示されており、さらに、特許文献3には、止水板を引き戸の如く枠本体の溝体内を摺動させて床下換気口を開閉し、上記枠本体や溝体内で他の部材と接する面にゴム又はゴムのような軟質な樹脂を塞材として使用して防水機能を施した止水機能付き床下換気口装置が開示されている。
特開2017-95999号公報 特開2016-132869号公報 特開2007-239181号公報
しかしながら、上記従来の土台水切り等は、止水を担う部材同士を圧接させるための部材移動機構等を備えるため、構造が複雑になるという問題があった。
この発明は、上記の事情に鑑み、止水を担う部材同士を圧接させるための部材移動機構等を必要としない浸水抑制通気装置を提供することを課題とする。
この発明の浸水抑制通気装置は、外壁パネルの下部側に位置し、上下方向に気流を通す通気開口が水平方向に所定間隔で複数形成された空気取入面部と、
上記空気取入面部の下面側で上記水平方向と同方向にスライド可能に設けられており、上下方向に気流を通す開放開口と気流を通さない閉鎖面部とを上記スライド方向に交互に有し、上記通気開口に上記開放開口を位置させる通気状態と、上記通気開口に上記閉鎖面部を位置させる閉鎖状態とを切り替える蓋部材と、を備え、
上記閉鎖状態で上記蓋部材が下側から水圧を受けて上記空気取入面部に圧接することで上記閉鎖面部から上記通気開口への水の浸入を抑制することを特徴とする。
上記の構成であれば、洪水時等の水によって、上記蓋部材が下側から水圧を受け上記空気取入面部に圧接するので、上記空気取入面部と上記蓋部材とを圧接させる部材移動機構は不要となる。これにより、浸水抑制通気装置の構造を簡単化して低コスト化を図ることができる。
上記蓋部材の少なくとも上面部にシール性を有する弾性部を有し、上記弾性部が上記空気取入面部に密着してもよい。これによれば、上記弾性部が上記空気取入面部に密着することで、洪水時において、水圧を上記蓋部材の上記空気取入面部に対する圧接力に的確に変換させることができる。
或いは、上記蓋部材は、水に浮いて上記空気取入面部に密着してもよい。これによれば、洪水時において、上記蓋部材が水に浮いて上記空気取入面部に密着するので、水圧を上記蓋部材の上記空気取入面部に対する圧接力に的確に変換させることができる。
上記通気開口の下側の周囲縁に面取部が形成されていてもよい。これによれば、上記蓋部材をスライドさせる際に、上記通気開口の下側の周囲縁のバーリング突起等が原因で移動が円滑に行われない事態や、上記蓋部材の上面が傷付いてシール性が低下する事態を防止できる。
上記蓋部材がスライドして上記閉鎖状態となる位置で当該蓋部材のさらなるスライドが規制されてもよい。これによれば、上記蓋部材のスライド操作において上記閉鎖状態を確実に得ることができる。
操作摘みを上記蓋部材の下面に備えてもよい。これによれば、上記蓋部材を手で容易にスライドさせることができる。
本発明であれば、止水を行う部材同士を圧接させるための部材移動機構が不要になり、浸水抑制通気装置の構造を簡単化して低コスト化を図ることができるという効果を奏する。
実施形態の浸水抑制通気装置を示した説明図である。 同図(A)は、図1の浸水抑制通気装置の本体部を示した斜視図であり、同図(B)は、当該浸水抑制通気装置の蓋部材を示した斜視図である。 図1の浸水抑制通気装置における通気状態から閉鎖状態への切り替えを示した説明図である。 同図(A)は、図1の浸水抑制通気装置の本体部の変形例を示した説明図であり、同図(B)は当該浸水抑制通気装置の蓋部材の変形例を示した説明図である。 図4の蓋部材による通気状態から浸水抑制のための閉鎖状態への切り替えおよび蓋部材のスライド終端位置を示した説明図である。 実施形態の浸水抑制通気装置の家屋への配置態様を示した説明図である。 図1の浸水抑制通気装置の蓋部材の変形例を示すとともに、当該蓋部材による通気状態から閉鎖状態への切り替えを示した説明図である。 図7の部分拡大図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1に示すように、この実施形態の浸水抑制通気装置4は、1階の外壁パネル1の外装材11における下部の裏面側に取り付けられた長尺の換気スリット部材2の空気取入口20の下方側に設置されている。なお、上記換気スリット部材2を設けずに浸水抑制通気装置4を設置してもよい。
上記外壁パネル1は、例えば、フレーム材12と、このフレーム材12の屋外側に設けられたグラスウールボード13と、このグラスウールボード13の屋外側に通気層を介して設けられた上記外装材11と、上記フレーム材12内に設けられたグラスウール14とを備える。そして、上記換気スリット部材2を取り付けるための取付部材6が、上記フレーム材12の下面側に螺子61によって固定されている。
上記取付部材6は、下側が開放された形状を有しており、その内壁面側には係止爪62が形成されている。また、上記換気スリット部材2の鋼製の本体部も下側が開放された形状を有しており、その外側面には上記係止爪62に係合する弾性爪21が形成されている。上記換気スリット部材2の本体部を上記取付部材6に下側から差し込むことで、上記弾性爪21が上記係止爪62に係合し、上記換気スリット部材2が上記取付部材6に取り付けられる。
また、上記換気スリット部材2の屋内側垂下部22と基礎5の側面との間には、バックアップ材51が設けられている。そして、上記換気スリット部材2の屋外側垂下部23には、通気のためのスリット部が形成されており、上記外壁パネル1の通気層と外気との間で通気が行われるようになっている。また、上記屋外側垂下部23の下部側は、屋外側に略水平に延びた先端側で下がる下げ箇所24が形成されている。
浸水抑制通気装置4は、本体部41と蓋部材42とを備えている。本体部41および蓋部材42は、アルミニウム合金の押出成形品、鋼板折り曲げ品、或いは樹脂成型品等からなる。また、本体部41は、基礎延設方向に長い長尺(例えば、1~3m等)の略箱形状を有している。そして、本体部41は、底側の空気取入面部411と、屋内側に位置する屋内側立上部412と、屋外側に位置する屋外側立上部413と、上記空気取入面部411の下方に位置するガイド部414とを有する。
本体部41は、換気スリット部材2を利用して外壁パネル1の下側に装着されている。例えば、屋内側立上部412には、係合凹部412aが形成されており、この係合凹部412aに屋内側垂下部22の先端返し部が係合される。また、屋外側立上部413の上端側から屋内方向に延びる部位の先端側には、取付立上部413aが形成されており、この取付立上部413aが留め部材によって上記下げ箇所24に固定される。
外装材11の下端面と取付立上部413aとの間にシール材15が塗布され、このシール材15によって上記留め部材の周囲が封止されている。また、屋内側立上部412の下部と基礎5の立上面との間には、シール材52が塗布されている。
そして、空気取入面部411には、図2(A)にも示すように、上下方向に気流を通す通気開口411aが上記外装材11の壁面に平行となる水平方向に所定間隔で複数形成されている。通気開口411aは、四角形に限らず、円形でもよい。
また、蓋部材42は、上記空気取入面部411の下面側で上記ガイド部414に支持されて上記水平方向と同方向にスライド可能に設けられている。なお、蓋部材42の厚みは、ガイド部414の上面と空気取入面部411の下面との間の幅と同程度であり、蓋部材42の上面は空気取入面部411の下面に密着し、蓋部材42の下面はガイド部414の上面に密着する。また、蓋部材42は、図2(B)にも示すように、上下方向に気流を通す開放開口42aと気流を通さない閉鎖面部42bとを上記スライド方向に交互に有している。開放開口42aの形成ピッチは通気開口411aの形成ピッチに等しくされる。開放開口42aは、四角形に限らず、円形でもよい。なお、ガイド部414の先端上部側に半円等の凸部を形成し、この凸部が蓋部材42の下面に線接触させてもよく、これによれば、上記密着を確保しつつ蓋部材42のスライド時の抵抗を軽減することができる。
上記蓋部材42は、上記水平方向と同方向にスライド操作されることで、通気開口411aに開放開口42aを位置させる通気状態と、通気開口411aに閉鎖面部42bを位置させる閉鎖状態とを切り替える。蓋部材42は、上記閉鎖状態で当該蓋部材42が下側から水圧を受けて空気取入面部411に圧接し、閉鎖面部42bから通気開口411aへの水の浸入を抑制する。開放開口42aは、通気開口411aよりも小さくされており、上記閉鎖状態において、通気開口411aがこれよりも大面積の閉鎖面部42bで覆われる。
上記蓋部材42の上面の所定位置には複数の係合凹部42cが開放開口42aを避けた位置において形成されている。また、空気取入面部411の下面には、蓋部材42の上記閉鎖状態となるスライド位置で係合凹部42cにそれぞれ係合する係合凸部411bが形成されている。すなわち、係合凹部42cと係合凸部411bとにより、蓋部材42がスライドして上記閉鎖状態となる位置で当該蓋部材42のさらなるスライドが規制される。なお、係合凹部42cと係合凸部411bとの凹凸関係は逆でもよい。
また、蓋部材42の下面には、操作摘み42dが設けられている。この操作摘み42dは、閉鎖面部42bの下面から下方に突出している。
上記の構成において、浸水抑制通気装置4の通気状態では、図3に示すように、浸水抑制通気装置4における空気取入面部411の通気開口411aから、外気を取り入れて、換気スリット部材2側へと外気が導入される。一方、洪水等のおそれが在ると家人が判断したとき、家人は、浸水抑制通気装置4の蓋部材42をスライド操作して、浸水抑制通気装置4において閉鎖状態を形成する。この閉鎖状態において、洪水時等の水によって、蓋部材42が下側から水圧を受け空気取入面部411に圧接するので、空気取入面部411と蓋部材42とを圧接させる部材移動機構は不要となる。これにより、浸水抑制通気装置4の構造を簡単化して低コスト化を図ることができる。
操作摘み42dを蓋部材42の下面に備えると、蓋部材42を手で容易にスライド操作できる。
蓋部材42がスライドして上記閉鎖状態となる位置で当該蓋部材42のさらなるスライドが規制されると、蓋部材42のスライド操作において上記閉鎖状態を確実に得ることができる。
なお、上記スライド規制の手段は、係合凹部42cと係合凸部411bとによる構造に限らない。例えば、空気取入面部411が図4(A)に示す通気開口411aを有し、蓋部材42が図4(B)に示す開放開口42aおよび突起部42eを有してもよい。
上記突起部42eに隣接する開放開口42aは、他の開放開口42aよりも小さく、これら突起部42eおよびこれに隣接する開放開口42aに対応する箇所に位置する通気開口411aは、上記突起部42eおよび開放開口42aを包含する大きさを有する。例えば、浸水抑制通気装置4の工場生産時において、本体部41に蓋部材42をセットした後に、蓋部材42の下面側から螺子部材をねじ込んで、その先端側を空気取入面部411内に突出させ、この突出する部分を上記突起部42eとすることができる。
そして、図5に示すように、通気開口411a内に開放開口42aが位置する通気状態から、蓋部材42をスライドさせると、通気開口411a外に開放開口42aが位置する閉鎖状態が形成され、このときに、突起部42eが通気開口411aの縁部に当たる。すなわち、蓋部材42がスライドして上記閉鎖状態となる位置で当該蓋部材42のさらなるスライドが規制される。通気開口411a内に突起部42eが位置すると、蓋部材42と空気取入面部411との密着が容易になる。
なお、図6に示すように、建物100の周囲に複数の浸水抑制通気装置4を配置してもよい。各浸水抑制通気装置4の端部は、建物100の出隅1001や入隅1002の近傍箇所に位置し、水が浸入しないように封止される。建物100の出隅1001や入隅1002に浸水抑制通気装置4を配置できない場合、出隅1001や入隅1002の空気取入口には、固定的に蓋を設けておいてもよい。
また、図7に示すように、蓋部材42の上面部に、シール性を有するゴム等からなる弾性部421を設け、この弾性部421を空気取入面部411に密着させてもよい。これによれば、上記弾性部421が空気取入面部411に密着することで、洪水時の水圧を蓋部材42の空気取入面部411に対する圧接力に的確に変換させることができる。なお、蓋部材42のスライド抵抗軽減のため、弾性部421を閉鎖面部42bの箇所にのみ設けてもよい。一方、蓋部材42の上下面全面に弾性部421を設けてもよい。
さらに、図8に示すように、上記通気開口411aの下側の周囲縁角に面取部411cが形成されていてもよい。これによれば、上記蓋部材42をスライドさせる際に、上記通気開口411aの下側の周囲縁のバーリング突起等が原因で移動が円滑に行われない事態や、上記蓋部材42の上面が傷付いてシール性が低下する事態を防止できる。
また、上記蓋部材42は、水よりも小さな比重を有し、水に浮いて上記空気取入面部411に密着してもよい。これによれば、洪水時に上記蓋部材42が水に浮いて上記空気取入面部411に密着することで、洪水時の水圧を蓋部材42の空気取入面部411に対する圧接力に的確に変換させることができる。なお、蓋部材42は、その素材自体が水よりも小さな比重を有してもよいし、中心部に空洞部を有する構造、底部に軽量発泡素材部を有する構造等によって、水に浮くようになっていてもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1 :外壁パネル
2 :換気スリット部材
4 :浸水抑制通気装置
5 :基礎
6 :取付部材
11 :外装材
12 :フレーム材
13 :グラスウールボード
14 :グラスウール
15 :シール材
20 :空気取入口
21 :弾性爪
22 :屋内側垂下部
23 :屋外側垂下部
24 :下げ箇所
41 :本体部
42 :蓋部材
42a :開放開口
42b :閉鎖面部
42c :係合凹部
42d :操作摘み
42e :突起部
51 :バックアップ材
52 :シール材
61 :螺子
62 :係止爪
100 :建物
411 :空気取入面部
411a :通気開口
411b :係合凸部
411c :面取部
412 :屋内側立上部
412a :係合凹部
413 :屋外側立上部
413a :取付立上部
414 :ガイド部
421 :弾性部
1001 :出隅
1002 :入隅

Claims (5)

  1. 外壁パネルの下部側に位置し、上下方向に気流を通す通気開口が水平方向に所定間隔で複数形成された空気取入面部と、
    上記空気取入面部の下面側でガイド部に支持されて上記水平方向と同方向にスライド可能に設けられており、上下方向に気流を通す開放開口と気流を通さない閉鎖面部とを上記スライド方向に交互に有し、上記通気開口に上記開放開口を位置させる通気状態と、上記通気開口に上記閉鎖面部を位置させる閉鎖状態とを切り替える蓋部材と、を備えており
    上記蓋部材の厚みは、上記ガイド部の上面と上記空気取入面部の下面との間の幅と同程度であり、当該蓋部材の上面は上記空気取入面部の下面に密着し、当該蓋部材の下面は上記ガイド部の上面に密着し、
    上記閉鎖状態で上記蓋部材が下側から水圧を受けて上記空気取入面部に圧接することで上記閉鎖面部から上記通気開口への水の浸入を抑制することを特徴とする浸水抑制通気装置。
  2. 請求項1に記載の浸水抑制通気装置において、上記蓋部材の少なくとも上面部にシール性を有する弾性部を有し、上記弾性部が上記空気取入面部に密着することを特徴とする浸水抑制通気装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の浸水抑制通気装置において、上記通気開口の下側の周囲縁に面取部が形成されていることを特徴とする浸水抑制通気装置。
  4. 請求項1~請求項のいずれか1項に記載の浸水抑制通気装置において、上記蓋部材がスライドして上記閉鎖状態となる位置で当該蓋部材のさらなるスライドが規制されることを特徴とする浸水抑制通気装置。
  5. 請求項1~請求項のいずれか1項に記載の浸水抑制通気装置において、操作摘みを上記蓋部材の下面に備えることを特徴とする浸水抑制通気装置。
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