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JP7666216B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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JP7666216B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関する。
エンジンから車輪までの動力伝達経路に、クラッチ、モータ、トルクコンバータ、及び自動変速機が順に設けられているハイブリッド車が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2019-084880号公報
停車状態でのエンジンの回転数が低いと、エンジンの爆発一次成分の振動が搭乗者に不快感を与えるおそれがある。このため、停車状態でのエンジンの目標回転数を高い値に設定することが考えられる。しかしながら、停車状態からクリープ走行状態に移行してクラッチが係合状態となった場合にエンジンの回転数が高いと、クリープ走行時での車速が速くなりすぎるおそれがある。これにより、渋滞時や車庫入れ時等でのクリープ走行の利便性が低下するおそれがある。
例えばエンジン車両でのクリープ走行状態では、エンジンの目標回転数を所望の回転数に設定したとしても、クリープ走行時の車速が増加するにつれてトルクコンバータの回転によるエンジンへの負荷が低減する。これにより、エンジン回転数が目標回転数よりも増大する場合がある。ハイブリッド車両では、クリープ走行状態でクラッチが係合状態においてエンジン及びモータの目標回転数が同じに設定し、モータの回転数が目標回転数を維持するようにフィードバック制御を実行することが考えられる。この場合、モータへのフィードバック制御によりエンジン及びモータの回転数が目標回転数に維持され、クリープ走行時の車速が遅くなりすぎるおそれがある。これにより、かえってクリープ走行の利便性が低下するおそれがある。
そこで本発明は、停車状態での搭乗者への不快感を抑制しつつクリープ走行の利便性を確保したハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的は、エンジンから車輪までの動力伝達経路に、クラッチ、モータ、トルクコンバータ、及び自動変速機が順に設けられているハイブリッド車両に適用され、アクセル操作に応じて前記モータの回転数を前記モータの目標回転数に維持するためのフィードバック制御を実行するハイブリッド車両の制御装置において、前記自動変速機のシフトレンジが前進レンジで当該ハイブリッド車両が停車した停車状態において、前記エンジンの目標回転数を第1回転数に設定する第1制御部と、前記停車状態からアクセル操作によらないクリープ走行状態に移行して前記クラッチが解放状態の場合において、前記エンジンの目標回転数を前記第1回転数よりも小さい第2回転数に設定し、前記モータの目標回転数を前記第2回転数に設定してオープンループ制御により前記モータを制御し、前記クリープ走行状態で前記クラッチが係合状態となった場合には、前記エンジンの目標回転数を前記第2回転数に設定して前記エンジンを制御し、前記モータの目標回転数を前記第2回転数に設定してオープンループ制御により前記モータを制御する第2制御部と、を備え、前記第1回転数は、前記エンジンのストールを防止できる限度での最小回転数よりも高く、前記停車状態で前記エンジンが駆動している場合に前記エンジンの爆発一次成分の振動が搭乗者に不快感を与えるおそれが少ない回転数に設定されており、前記第2回転数は、前記最小回転数に設定されている、ハイブリッド車両の制御装置によって達成できる。
本発明によれば、停車状態での搭乗者への不快感を抑制しつつクリープ走行の利便性を確保したハイブリッド車両の制御装置を提供できる。
図1は、ハイブリッド車両の概略構成図である。 図2は、エンジン及びモータの制御の一例を示したタイミングチャートである。 図3は、ECUが実行するエンジン及びモータの制御の一例を示したフローチャートである。
[ハイブリッド車両の概略構成]
図1は、ハイブリッド車両1の概略構成図である。ハイブリッド車両1には、エンジン10から車輪13までの動力伝達経路に、K0クラッチ14、モータ15、トルクコンバータ18、及び自動変速機19が順に設けられている。エンジン10及びモータ15は、走行用動力源としてハイブリッド車両1に搭載されている。エンジン10は、例えばV型6気筒ガソリンエンジンであるが気筒数はこれに限定されず、また直列エンジンであってもよいし、ディーゼルエンジンであってもよい。K0クラッチ14、モータ15、トルクコンバータ18、及び自動変速機19は、変速ユニット11内に設けられている。変速ユニット11と左右の車輪13とは、ディファレンシャル12を介して駆動連結されている。
K0クラッチ14は、同動力伝達経路上のエンジン10とモータ15との間に設けられている。K0クラッチ14は、油圧の供給を受けて係合状態となって、エンジン10とモータ15との動力伝達を接続する。K0クラッチ14は、油圧供給の停止に応じて開放状態となって、エンジン10とモータ15との動力伝達を遮断する。
モータ15は、インバータ17を介してバッテリ16に接続されている。モータ15は、バッテリ16からの給電に応じて車両の駆動力を発生するモータとして機能する一方で、エンジン10や車輪13からの動力伝達に応じてバッテリ16に充電する電力を発電する発電機としても機能する。モータ15とバッテリ16との間で授受される電力は、インバータ17により調整されている。
インバータ17は、後述するECU40によって制御され、バッテリ16からの直流電圧を交流電圧に変換するか、またはモータ15からの交流電圧を直流電圧に変換する。モータ15がトルクを出力する力行運転の場合、インバータ17はバッテリ16の直流電圧を交流電圧に変換してモータ15に供給される電力を調整する。モータ15が発電する回生運転の場合、インバータ17はモータ15からの交流電圧を直流電圧に変換してバッテリ16に供給される電力を調整する。
トルクコンバータ18は、トルク増幅機能を有した流体継ぎ手である。自動変速機19は、ギア段の切替えにより変速比を多段階に切替える有段式の自動変速機である。自動変速機19は、動力伝達経路上のモータ15と車輪13の間に設けられている。トルクコンバータ18を介して、モータ15と自動変速機19とが連結されている。トルクコンバータ18には、油圧の供給を受けて係合状態となってモータ15と自動変速機19とを直結するロックアップクラッチ20が設けられている。
変速ユニット11には、更にオイルポンプ21と油圧制御機構22とが設けられている。オイルポンプ21で発生した油圧は、油圧制御機構22を介して、K0クラッチ14、トルクコンバータ18、自動変速機19、及びロックアップクラッチ20にそれぞれ供給されている。油圧制御機構22には、K0クラッチ14、トルクコンバータ18、自動変速機19、及びロックアップクラッチ20のそれぞれの油圧回路と、それらの作動油圧を制御するための各種の油圧制御弁と、が設けられている。
ハイブリッド車両1には、同車両の制御装置としてのECU(Electronic Control Unit)40が設けられている。ECU40は、車両の走行制御に係る各種演算処理を行う演算処理回路と、制御用のプログラムやデータが記憶されたメモリと、を備える電子制御ユニットである。ECU40は、ハイブリッド車両の制御装置の一例であり、詳しくは後述する第1制御部及び第2制御部を機能的に実現する。
ECU40は、エンジン10及びモータ15の駆動を制御する。例えばECU40は、エンジン10のスロットル開度、点火時期、燃料噴射量を制御することにより、エンジン10のトルクや回転数を制御する。またECU40は、油圧制御機構22の制御を通じて、K0クラッチ14やロックアップクラッチ20、自動変速機19の駆動制御を行う。
ECU40は、インバータ17を制御して、モータ15とバッテリ16との間での電力の授受量を調整することで、モータ15の回転数やトルクを制御する。例えばECU40は、力行運転においてモータ15の回転数が目標回転数となるように、インバータ17がモータ15に供給する電力をフィードバック制御する。モータ15に供給される電力が調整されることにより、モータ15が出力するトルクも調整され、力行運転でのモータ15の回転数を目標回転数に維持することができる。またECU40は、回生運転においてモータ15の回転数が目標回転数となるように、インバータ17がモータ15からバッテリ16へ供給される電力をフィードバック制御する。モータ15からバッテリ16へ供給される電力が調整されることにより、モータ15を回転させるために必要となる負トルクも調整され、回生運転でのモータ15の回転数を目標回転数に維持することができる。尚、上記のフィードバック制御はアクセル操作に応じた走行時には実行されるが、詳しくは後述するがアクセル操作によらないクリープ走行時にはオープンループ制御が実行される。
ECU40には、イグニッションスイッチ31、クランク角センサ32、モータ回転数センサ33、アクセル開度センサ34、ブレーキ開度センサ35、シフトポジションセンサ36、車速センサ37、SOCセンサ38等からの信号が入力される。クランク角センサ32は、エンジン10のクランクシャフトの回転速度を検出する。モータ回転数センサ33は、モータ15の出力軸の回転速度を検出する。アクセル開度センサ34は、運転者のアクセルペダルの踏込量であるアクセルペダル開度を検出する。ブレーキ開度センサ35は、運転者のブレーキペダルの踏込量であるブレーキペダル開度を検出する。シフトポジションセンサ36は、シフトレバーの選択位置を検出することで選択されているシフトレンジ、具体的にはパーキングレンジP、後進レンジR、ニュートラルレンジN、前進レンジD等の何れであるかを検出する。車速センサ37は、ハイブリッド車両1の車速を検出する。SOCセンサ38は、バッテリ16の残量を検出する。
ECU40は、電気走行モード及びハイブリッド走行モードの何れかの走行モードでハイブリッド車両を走行させる。電気走行モードでは、ECU40はK0クラッチ14を解放し、モータ15を走行用駆動力源とする。ハイブリッド走行モードでは、ECU40はK0クラッチ14を係合して少なくともエンジン10を走行用駆動力源とする。また、ハイブリッド走行モードでは、モータ15を力行運転させてエンジン10及びモータ15の双方を走行用駆動力源として走行することもできる。また、ハイブリッド走行モードでは、エンジン10によりモータ15を回生運転させることにより発電しながらエンジン10を走行用駆動力源として走行することもができる。
走行モードの切り替えは、車速やアクセル開度から求められた車両の要求駆動力と、バッテリ16の充電状態などに基づいて行われる。例えば、要求駆動力が比較的小さく、バッテリ16の残量が比較的多い場合には、燃費を向上させるためにエンジン10を停止した電気走行モードが選択される。要求駆動力が比較的大きい場合や、バッテリ16の残量が比較的少ない場合には、少なくともエンジン10が駆動したハイブリッド走行モードが選択される。
[エンジン及びモータの制御]
次に、ECU40が実行するエンジン10及びモータ15の制御について説明する。図2は、エンジン10及びモータ15の制御の一例を示したタイミングチャートである。図2には、アクセルペダル及びブレーキペダルの状態、エンジン10の回転数[rpm]、モータ15の回転数[rpm]、エンジン10のトルク[Nm]、モータ15のトルク[Nm]、及びK0クラッチ14の状態を示している。図2では、シフトレンジとして前進レンジDが選択されており、クリープ走行時にモータ15によりエンジン10を始動して、電気走行モードかハイブリッド走行モードに移行する場合を示す。また、図2には詳しくは後述するが、エンジン10の目標回転数を一点鎖線で示し、後述する時刻t1から仮にエンジン10によりクリープ走行を開始した場合のエンジン10の回転数Crとトルクを点線で示している。また、図2にはエンジン10のみでクリープ走行を実現可能なトルクCte、及びモータ15のみでクリープ走行を実現可能なトルクCtmを示している。
時刻t0では、アクセルがOFFでありブレーキがONの状態、即ち停車状態であってK0クラッチ14が解放状態であるため、エンジン10及びモータ15のそれぞれの回転数及びトルクはゼロである。ここで、詳しくは後述するがこの際のエンジン10の目標回転数は回転数αに設定されている。
時刻t1でブレーキがONからOFFに切り替えられると、モータ15が駆動を開始する。この際に、エンジン10は停止中であるが、エンジン10の目標回転数は回転数αよりも小さい回転数βに設定され、同様にモータ15の目標回転数も回転数βに設定される。また、この際にアクセル及びブレーキが共にOFFであるため、モータ15のトルクがトルクCtmとなってモータ15の回転が開始し、これによりクリープ走行を開始する。従って、エンジン10のみによるクリープ走行時でのエンジン10の回転数Crと同様に、モータ15の回転数が回転数βから徐々に増大し、時刻t2では一定となる。クリープ走行時にモータ15の回転数が増大するのは、クリープ走行の開始によりトルクコンバータ18が回転し、モータ15のトルクコンバータ18に対する回転抵抗が減少するからである。
ここで、モータ15のトルクに対してモータ15の回転数を回転数βに維持するためのフィードバック制御は実行されず、オープンループ制御が実行される。例えば、上記のフィードバック制御を実行すると、モータ15の回転数が回転数βに維持されることになる。この結果、クリープ走行時の車速が遅くなりすぎ、クリープ走行の利便性が低下するおそれがある。従って、上述したフィードバック制御を実行しないことにより、クリープ走行時の車速が遅くなりすぎることを抑制し、クリープ走行の利便性を確保することができる。
尚、時刻t1や時刻t2のようにモータ15の力行運転時に上記のようにオープンループ制御が実行される場合では、インバータ17からモータ15が受ける電力は所定の固定値に制御されている。ここで所定の固定値とは、予め実験などにより算出されており、シフトレンジが前進レンジDでありK0クラッチ14が開放状態でありアクセル及びブレーキが共にOFFであり車速が0の場合に、モータ15の回転数が回転数βとなることが想定される電力値である。
時刻t3でK0クラッチ14がスリップ状態となると、モータ15のトルクが予め定められたエンジン10のクランキングに必要な分だけ増大されエンジン10のクランキングが開始される。ここで、エンジン10からの反力によりモータ15の回転数は一時的に低下する。その後に時刻t4でK0クラッチ14が係合すると、エンジン10の回転数が自立運転可能な回転数にまで上昇して燃焼が開始されて始動し、時刻t5でモータ15への電力供給が停止してトルクは低下し始める。ここで、エンジン10の目標回転数は上述したように回転数βに設定されており、エンジン10のトルクはエンジン10のみによりクリープ走行可能なトルクCteに制御される。これにより、エンジン10の実際の回転数も回転数βよりも高い値に維持され、クリープ走行が継続する。
モータ15のトルクがゼロにまで低下して、モータ15の発電要求により時刻t6でモータ15が回生運転を開始する。これに伴ってモータ15のトルクが負トルクとなり、この負トルクに対応するようにエンジン10のトルクがトルクCteよりも増大する。時刻t7でモータ15への発電要求がなくなると、エンジン10のトルクはトルクCteに戻り、モータ15のトルクもゼロに戻り、クリープ走行が継続される。ここで、モータ15がエンジン10により回生運転する場合にも、モータ15の負トルクに対してモータ15の回転数を回転数βに維持するためのフィードバック制御は実行されず、オープンループ制御が実行される。これによりモータ15の回生運転の際にも、エンジン10及びモータ15の実際の回転数を回転数βよりも高い値に維持され、クリープ走行が継続する。
上記の時刻t6や時刻t7のようにモータ15の回生運転時に上記のようにオープンループ制御が実行される場合では、モータ15からインバータ17が受ける発電電力は所定の固定値に制御される。ここで所定の固定値とは、予め実験などにより算出されており、シフトレンジが前進レンジDでありK0クラッチ14が係合状態でありアクセル及びブレーキが共にOFFであり車速が0の場合であってエンジン10の目標回転数が回転数βに設定されている場合に、モータ15の回転数が回転数βとなることが想定される発電電力値である。このように、モータ15によりエンジン10を始動する場合においても、一般的なエンジン車両と同様にクリープ走行を実現できる。
また、上述したように時刻t0で停車状態でシフトレンジが前進レンジDの場合には、エンジン10の目標回転数は回転数αに設定される。図2の例では時刻t0でエンジン10が停止している場合を例に示しているが、エンジン10がアイドル運転状態で駆動している場合にも、エンジン10の目標回転数は回転数αに設定される。ここで回転数αは、エンジンストールを防止できる限度での最小回転数よりも高く、停車状態でエンジン10の爆発一次成分の振動が搭乗者に不快感を与えるおそれが少ない程度の回転数に設定されている。このため、停車状態でエンジン10が駆動しておりシフトレンジが前進レンジDである場合には、搭乗者に不快感を与えることを回避できる。
また、上述したように時刻t1以降でクリープ走行に移行した場合には、エンジン10及びモータ15の目標回転数は、回転数αよりも小さい回転数βに設定されている。このため、クリープ走行での車速が速くなりすぎることを防止でき、クリープ走行の利便性が確保されている。例えば回転数βは、エンジンストールを防止できる限度での最小回転数に設定していてもよい。尚、図2の例では、エンジン10の始動後にモータ15が回生運転を実行する場合を例にしたがこれに限定されない。例えば、エンジン10と共にモータ15が力行運転する場合も、クリープ走行時にはエンジン10及びモータ15の目標回転数は回転数βに設定され、モータ15に関して上述したオープンループ制御が実行される。
[ECUが実行するエンジン及びモータの制御]
図3は、ECU40が実行するエンジン10及びモータ15の制御の一例を示したフローチャートである。本制御は、イグニッションがオンの状態で所定の周期ごとに繰り返し実行される。
ECU40は、シフトレンジが前進レンジDでハイブリッド車両1が停車状態にあるか否かを判定する(ステップS1)。例えば上述した各種センサによりブレーキペダル開度が0より大きく、シフトレンジが前進レンジDであり、車速が0であることが検出された場合には、ステップS1でYesと判定される。ステップS1でNoの場合には本制御を終了する。
ステップS1でYesの場合には、ECU40はエンジン10の目標回転数を回転数αに設定する(ステップS2)。例えば図2の例では、時刻t0でエンジン10が停止状態でステップS2の処理が実行されている。尚、エンジン10が駆動状態の場合には、上述したようにエンジン10の回転数が回転数αに維持されることにより、エンジン10の爆発一次成分の振動により搭乗者に不快感を与えることを回避できる。
次にECU40は、K0クラッチ14が係合状態にあるか否かを判定する(ステップS3)。例えばクランク角センサ32及びモータ回転数センサ33によって検出されるエンジン10及びモータ15の各回転数が0以外の同じ値であった場合には、K0クラッチ14が係合状態にあると判定される。
ステップS3でYesの場合に、ECU40はモータ15への発電要求があるか否かを判定する(ステップS4)。例えばSOCセンサ38により検出されるバッテリ16の残量が所定値以下の場合には、発電要求があると判定される。ステップS4でYesの場合、ECU40はモータ15の目標回転数を回転数αに設定して、モータ15の回転数が回転数αに維持されるようにフィードバック制御を実行する(ステップS5)。これにより、停車状態でエンジン10及びモータ15の回転数を回転数αに維持したまま、モータ15の回生運転が実行される。
ステップS3及びS4の何れかでNoの場合には、ECU40はモータ15の制御を停止する(ステップS6)。これにより、ステップS3でNoの場合にはモータ15の回転は停止状態にあり、ステップS3でYesであってステップS4でNoの場合にはモータ15はエンジン10により回転させられている場合である。図2の例では、時刻t0でステップS3でNoと判定されてステップS6の処理が実行されている。
ステップS3又はS4でNoの場合、又はステップS5の実行後、ECU40はクリープ走行が開始されたか否かを判定する(ステップS7)。シフトレンジが前進レンジDのまま、各種センサによりアクセルペダル開度及びブレーキペダル開度が0であり、車速が0より大きいことが検出された場合に、クリープ走行が開始されたと判定される。ステップS7でNoの場合には、本制御は終了する。
ステップS7でYesの場合、ECU40はエンジン10の目標回転数を回転数αよりも小さい回転数βに設定する(ステップS8)。次にECU40はK0クラッチ14が係合状態にあるか否かを判定する(ステップS9)。ステップS9でYesの場合には、ECU40はモータ15への発電要求があるか否かを判定する(ステップS10)。
ステップS9でNoの場合、及びステップS10でYesの場合、ECU40はモータ15の目標回転数を回転数βに設定し、上述したようにオープンループ制御を実行する(ステップS11)。即ちECU40は、インバータ17を制御することにより、モータ15への供給電力、又はモータ15の発電電力を、モータ15の回転数が回転数βとなることが想定される固定値に制御する。モータ15のフィードバック制御を停止することにより、クリープ走行でのモータ15の回転数を回転数βよりも増大することが許容される。これにより、クリープ走行時での車速が遅すくなりすぎることを抑制できる。
尚、ステップS9でNoの場合には、モータ15の制御によってクリープ走行が実現される場合である。例えば図2の例では、時刻t1でステップS7でYesと判定され、ステップS8の処理が実行され、ステップS9でNoと判定され、ステップS11の処理が実行されている。ステップS9及びS10でYesの場合には、エンジン10によるクリープ走行を実現しつつモータ15の回生運転をも実行される場合である。例えば図2の例では、時刻t4から時刻t7までステップS8の処理が実行され、ステップS9及びS10でYesと判定され、ステップS11の処理が実行されている。
ステップS10でNoの場合には、モータ15の制御を停止する(ステップS12)。この場合には、エンジン10によってクリープ走行が実現される場合である。例えば図2の例では、時刻t7以降でステップS8が実行され、ステップ9でYesと判定され、ステップS10でNoと判定され、ステップS12の処理が実行されている。
ステップS10で説明したように、モータ15の回転数を回転数βに維持するためのフィードバック制御を停止してオープンループ制御を実行するという簡易な方法により、クリープ走行時での車速が遅すくなりすぎることを抑制できる。
尚、クリープ走行時での車速を確保するために、上述したように「オープンループ制御を実行する」という方法以外に以下の方法が考えられる。予め実験によりエンジン車両でのクリープ走行時でのエンジンの回転数を算出しておき、クリープ走行を開始した場合にはモータ15の目標回転数をこの回転数に維持するようにモータ15のトルクをフィードバック制御することが考えられる。しかしながら、クリープ走行時でのエンジンの回転数は、エンジンの目標回転数とトルクコンバータの回転抵抗等により定まり、トルクコンバータの回転抵抗はトルクコンバータに供給される作動油の種類や温度に応じて異なる。即ち、クリープ走行時でのエンジンの回転数にはばらつきがある。このため、エンジン車両でのクリープ走行時でのエンジンの回転数を一義的に定めることは難しい。従って、上述したように「オープンループ制御を実行する」ことにより、エンジン車両と同様にクリープ走行時での車速を確保することができる。
上記実施例では、回転数αを一定値として用いたが、モータ15への発電要求が大きいほど、回転数αを大きい値として設定してもよい。
上記実施例では、単一のECU40によりハイブリッド車両を制御する場合を例示したが、これに限定されず、例えばエンジン10を制御するエンジンECU、モータ15を制御するモータECU、K0クラッチ14を制御するクラッチECU等の複数のECUによって、上述した制御を実行してもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 エンジン
13 車輪
14 K0クラッチ
15 モータ
18 トルクコンバータ
19 自動変速機
40 ECU(ハイブリッド車両の制御装置、第1制御部、第2制御部)

Claims (1)

  1. エンジンから車輪までの動力伝達経路に、クラッチ、モータ、トルクコンバータ、及び自動変速機が順に設けられているハイブリッド車両に適用され、アクセル操作に応じて前記モータの回転数を前記モータの目標回転数に維持するためのフィードバック制御を実行するハイブリッド車両の制御装置において、
    前記自動変速機のシフトレンジが前進レンジで当該ハイブリッド車両が停車した停車状態において、前記エンジンの目標回転数を第1回転数に設定する第1制御部と、
    前記停車状態からアクセル操作によらないクリープ走行状態に移行して前記クラッチが解放状態の場合において、前記エンジンの目標回転数を前記第1回転数よりも小さい第2回転数に設定し、前記モータの目標回転数を前記第2回転数に設定してオープンループ制御により前記モータを制御し、前記クリープ走行状態で前記クラッチが係合状態となった場合には、前記エンジンの目標回転数を前記第2回転数に設定して前記エンジンを制御し、前記モータの目標回転数を前記第2回転数に設定してオープンループ制御により前記モータを制御する第2制御部と、
    を備え、
    前記第1回転数は、前記エンジンのストールを防止できる限度での最小回転数よりも高く、前記停車状態で前記エンジンが駆動している場合に前記エンジンの爆発一次成分の振動が搭乗者に不快感を与えるおそれが少ない回転数に設定されており、
    前記第2回転数は、前記最小回転数に設定されている、
    ハイブリッド車両の制御装置。
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