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JP7666881B2 - ウェーハの加工方法 - Google Patents
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JP7666881B2 - ウェーハの加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、グリーンレーザービームに対して吸収性を有するウェーハをパルス状のグリーンレーザービームで加工するウェーハの加工方法に関する。
複数の分割予定ラインが表面に格子状に設定され、複数の分割予定ラインで区画された各領域にSAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ等のデバイスが形成された酸化物単結晶ウェーハにレーザービームを照射してアブレーション加工を行い、各分割予定ラインに沿ってレーザー加工溝を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記文献には、ニオブ酸リチウム(LiNbO、以下、LNと略記する)の単結晶ウェーハに対して、当該単結晶ウェーハに吸収される波長(266nm)を有するパルス状のレーザービームを照射してアブレーション加工を行う方法が記載されている。
また、タンタル酸リチウム(LiTaO、以下、LTと略記する)の単結晶ウェーハに対して、当該単結晶ウェーハに吸収される波長(193nm)を有するパルス状のレーザービームを照射してアブレーション加工を行う方法も記載されている。
この様に、LN、LT等の単結晶ウェーハに対しては、通常、紫外線(UV)帯域の波長を有するパルス状のレーザービームを使用してアブレーション加工が行われる。また、紫外線帯域の波長を有するパルス状のレーザービームとしては、Nd:YAGレーザーの第3高調波(波長355nm)が使用されることもある。
ところで、ウェーハに対してアブレーション加工を行う場合には、樹脂製の保護テープを介して金属製の環状フレームにウェーハが支持されたウェーハユニットを作成し、保護テープを介してウェーハをチャックテーブルで吸引保持した状態で、ウェーハに対してアブレーション加工を行うこともある。
しかし、上述の様なパルス状の紫外線レーザービームを使用して、アブレーション加工によりウェーハを分割しようとすると、レーザービームが保護テープにまで達し、保護テープが焼き切れるという問題がある。
そこで、保護テープへのダメージを抑制するために、Nd:YAGレーザーの第2高調波(波長が532nmであり、可視光帯域の波長である)に対応するグリーンレーザービームを用いることが考えられる。
しかし、LN及びLT等の単結晶ウェーハは、グリーンレーザービームの吸収率がUVレーザービームに比べて低いので、アブレーション加工によりレーザー加工溝を形成し難い。グリーンレーザービームの出力を上げれば、レーザー加工溝を形成できるものの、レーザー加工溝からクラックが延伸しデバイスにまで達するという問題がある。
特開平10-305420号公報
本発明は係る問題点に鑑みてなされたものであり、グリーンレーザービームを用いてウェーハにアブレーション加工を行ってレーザー加工溝を形成する場合に、クラックがデバイスに達することを抑制することを目的とする。
本発明の一態様によれば、表面に設定された複数の分割予定ラインによって区画されたそれぞれの領域にデバイスが形成されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲む外周余剰領域と、を該表面側に有し、グリーンレーザービームに対して吸収性を有するウェーハを、パルス状の該グリーンレーザービームで加工するウェーハの加工方法であって、該ウェーハの外周に沿って該ウェーハに該グリーンレーザービームを照射して、該外周余剰領域に環状の第1レーザー加工溝又は第1レーザー加工穴を形成する第1レーザー加工ステップと、該第1レーザー加工ステップの後、各分割予定ラインに沿って該第1レーザー加工溝又は第1レーザー加工穴を通る様に、該第1レーザー加工ステップにおける該グリーンレーザービームの出力よりも低い出力で該ウェーハに該グリーンレーザービームを照射して、複数の第2レーザー加工溝を形成する第2レーザー加工ステップと、を備えるウェーハの加工方法が提供される。
好ましくは、ウェーハの加工方法は、該第2レーザー加工ステップの後、各第2レーザー加工溝の幅よりも小さい刃厚を有する切削ブレードで、該複数の第2レーザー加工溝に沿って該ウェーハを分割する分割ステップを更に備える。
また、好ましくは、該ウェーハは、タンタル酸リチウムの単結晶基板を有し、該第1レーザー加工ステップでは、該単結晶基板に該第1レーザー加工溝又は該第1レーザー加工穴が形成され、該第2レーザー加工ステップでは、該単結晶基板に該複数の第2レーザー加工溝が形成される。
本発明の一態様に係る第1レーザー加工ステップでは、所定の出力のグリーンレーザービームを外周余剰領域に照射することにより、第1レーザー加工溝又は第1レーザー加工穴を形成する。このとき、第1レーザー加工溝又は第1レーザー加工穴の近傍には、加工前に比べてグリーンレーザービームの吸収率が向上した変質領域が形成される。
第1レーザー加工ステップ後の第2レーザー加工ステップでは、第1レーザー加工溝又は第1レーザー加工穴近傍の変質領域を起点にアブレーション加工が進行する。それゆえ、第1レーザー加工溝を通る様にグリーンレーザービームを照射すれば、デバイス領域では、第1レーザー加工ステップに比べてグリーンレーザービームの出力を下げてもアブレーション加工を行うことができる。
従って、分割予定ラインに沿ってアブレーション加工を行う第2レーザー加工ステップでは、クラックがデバイスに達することを抑制できる。例えば、第1レーザー加工ステップと同じ出力で第2レーザー加工ステップを行う場合に比べて、デバイスが損傷しておらず、クラックの数が少なく、且つ、クラックの長さが短い(即ち、加工品質の良い)第2レーザー加工溝をデバイス領域に形成できる。
ウェーハの斜視図である。 ウェーハの加工方法のフロー図である。 第1レーザー加工ステップを示す図である。 第1レーザー加工溝の断面図である。 第2レーザー加工ステップを示す図である。 図6(A)は1つの分割予定ラインにつき2本のレーザー加工溝が形成されたウェーハの断面図であり、図6(B)は2本のレーザー加工溝の間の残留領域が除去されたウェーハの断面図であり、図6(C)は第2レーザー加工ステップ後のウェーハの断面図である。 分割ステップを示す斜視図である。 分割ステップを示す断面図である。 第2の実施形態に係る第1レーザー加工ステップを示す図である。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。まず、加工対象となるウェーハ11について説明する。図1は、ウェーハ11の斜視図である。本実施形態のウェーハ11は、TL(タンタル酸リチウム)製の円板状の単結晶基板13を有する。
単結晶基板13の径は、例えば、約150mm(6インチ)であり、単結晶基板13の表面13aから裏面13bまでの厚さは、例えば、約200μmである。しかし、単結晶基板13の径及び厚さは、この例に限定されるものではない。
なお、単結晶基板13の表面13aはウェーハ11の表面11aに対応し、単結晶基板13の裏面13bはウェーハ11の裏面11bに対応する。表面11aには、複数の分割予定ライン(ストリート)15が格子状に設定されている。
複数の分割予定ライン15で区画された矩形領域の各々には、それぞれSAWフィルタとして機能する複数のデバイス17が形成されている。デバイス領域17aを囲む様に、デバイス領域17aの周囲には、デバイス17が形成されておらず略平坦な外周余剰領域17bが存在する。
この様に、ウェーハ11の表面11a側には、複数のデバイス17を有するデバイス領域17aと、外周余剰領域17bとが、存在する。なお、図1では、便宜的に、デバイス領域17aと外周余剰領域17bとの境界を破線で示す。
ウェーハ11の加工前には、ウェーハ11の裏面11b側に、樹脂製で円形のダイシングテープ19(図6(A)等参照)の中央部を貼り付ける。また、ダイシングテープ19の外周部には、ウェーハ11よりも大径の開口を有する金属製の環状フレーム(不図示)の一面を貼り付ける。
この様にして、ウェーハ11がダイシングテープ19を介して環状フレームで支持されたウェーハユニットを形成する。そして、表面11a側にグリーンレーザービームL(図3参照)を照射することで、ウェーハ11にアブレーション加工を行う。
図2は、ウェーハ11の加工方法のフロー図である。第1レーザー加工ステップS10では、レーザー加工装置2(図3参照)が用いられる。図3に示す様に、レーザー加工装置2は、円板状のチャックテーブル4を有する。
チャックテーブル4は、金属製の円板状の枠体を有する。枠体には円板状の凹部が形成されており、この凹部には多孔質セラミックス製の円板状の多孔質板(不図示)が固定されている。
多孔質板には、枠体中に形成されている流路(不図示)を介してエジェクタ等の吸引源(不図示)からの負圧が作用する。多孔質板の上面と、枠体の上面とは、略面一であり、ウェーハ11を吸引保持する保持面4a(図6(A)参照)を構成する。
チャックテーブル4の下部には、回転駆動源(不図示)が設けられており、この回転駆動源によりチャックテーブル4は、高さ方向A(例えば、鉛直方向)に略平行な所定の回転軸の周りに回転可能である。
回転駆動源の下方には、ボールねじ式の第1移動機構(例えば、X軸方向移動機構)が設けられている。また、第1移動機構と、回転駆動源との間には、ボールねじ式の第2移動機構(例えば、Y軸方向移動機構)が設けられている。
第2移動機構は、チャックテーブル4、回転駆動源等を一体的に割り出し送り方向Aへ移動させ、第1移動機構は、チャックテーブル4、回転駆動源、第2移動機構等を一体的に加工送り方向Aへ移動させる。なお、加工送り方向A、割り出し送り方向A、高さ方向Aは、互いに直交する。
チャックテーブル4の上方には、レーザービーム照射ユニット6が設けられている。レーザービーム照射ユニット6は、レーザー発振器(不図示)を有する。レーザー発振器は、レーザー媒質としてのNd:YAGを含む。
レーザー発振器から出射されたパルス状のレーザービームは、KTP(KTiOPO)結晶、LBO(LiB)等の非線形結晶により第2高調波に変換され、532nmの中心波長を有するパルス状のグリーンレーザービームLとなる。
なお、本実施形態では、中心波長が532nmのグリーンレーザービームLを用いるが、これに限定されず、501nm以上561nm以下の所定の中心波長を有するグリーンレーザービームLを利用してもよい。
レーザービーム照射ユニット6は、ミラー、集光レンズ等(不図示)を収容しているヘッド部8を有する。グリーンレーザービームLは、ヘッド部8を経て保持面4aに向かって照射される。なお、ヘッド部8の近傍には、集光レンズ、撮像素子等を含む顕微鏡カメラユニット10が設けられている。
ウェーハ11は、グリーンレーザービームLに対する吸収性を一応有するが、グリーンレーザービームLの吸収率は、UVレーザービームの吸収率に比べて低い。それゆえ、一般的に、グリーンレーザービームLを用いて、アブレーション加工を行うのは難しい。
そこで、アブレーション加工によりレーザー加工溝を形成するために、グリーンレーザービームLの出力を上げることが考えられる。しかし、レーザー加工溝を形成できる程度にグリーンレーザービームLの出力を上げると、形成されたレーザー加工溝からクラックが延伸するという問題がある。
仮に、クラックがデバイス17に達すると、デバイス17が損傷する。この様な問題に直面した出願人は、デバイス領域17aにレーザー加工溝を形成しつつも、デバイス領域17aに形成されるクラックの数、長さを低減する加工方法を探索した。
出願人は、比較的高い出力でアブレーション加工を行い、レーザー加工溝を形成すると、レーザー加工溝からクラックが延伸するが、このレーザー加工溝の近傍では、アブレーション加工前に比べてグリーンレーザービームLの吸収率が向上した変質領域が形成されることに注目した。
外周余剰領域17bに比較的高い出力で変質領域を形成し、次いで、変質領域を起点として、分割予定ライン15に比較的低い出力のグリーンレーザービームLを照射すれば、デバイス領域17aでは、クラックの数及び長さが低減しつつレーザー加工溝を形成できると考えるに至った。
当該思想を具体化した本実施形態の加工方法を説明する。まず、保護膜形成ユニット(不図示)を用いて、水溶性樹脂を有する保護膜(不図示)をウェーハ11の表面11a側に一様に形成した後、ウェーハ11の裏面11b側を保持面4aで保持する。
次いで、外周余剰領域17bにおいてウェーハ11の外周縁から所定の距離B(図3参照)に位置する箇所に、グリーンレーザービームLの集光点を高さ方向Aで略位置付けた状態で、チャックテーブル4を所定方向に回転させる(第1レーザー加工ステップS10)。
例えば、チャックテーブル4を1回転させることで、環状の第1レーザー加工溝21を形成する。図3は、第1レーザー加工ステップS10を示す図である。なお、図3では、ダイシングテープ19、環状フレーム等を省略している。第1レーザー加工ステップS10での加工条件は、例えば、次の様に設定する。
中心波長 :532nm
繰り返し周波数:50kHz
パルス幅 :110ns
平均出力 :2.5W
集光点での周速:100mm/s
デフォーカス量:0.1mm(集光点の表面11aの上側へのずれ量)
図4は、ウェーハ11の外周に沿って形成された第1レーザー加工溝21の一例を示す断面図である。第1レーザー加工溝21は、例えば、9μm程度の深さ21aと、20μm程度の幅21bと、を有する。
第1レーザー加工溝21の底部及び側部には、アブレーション加工時の熱に伴い変質した変質領域21c(図4においてドット付す)が形成される。第1レーザー加工溝21の近傍には、その底面及び側面を起点として、最大で、60μm程度延伸するクラック21dが形成される。
しかし、第1レーザー加工溝21の内周側面から、最も外周縁に近いデバイス17の端部までの所定の距離B(図3)は、例えば、1mm以上であり、クラック21dがデバイス17に達することは無い。
第1レーザー加工ステップS10の後、まず、顕微鏡カメラユニット10を利用してアライメントを行い、一の方向の分割予定ライン15を加工送り方向Aと略平行に位置付ける。
その後、グリーンレーザービームLの集光点を高さ方向Aにおいて所定の高さに位置付けた状態で、集光点が第1レーザー加工溝21を通り各分割予定ライン15に沿って移動する様に、チャックテーブル4を加工送り方向Aに移動させる。
これにより、一の方向の各分割予定ライン15に沿って第2レーザー加工溝23(図5参照)を形成する。一の方向に平行な各分割予定ライン15に沿ってグリーンレーザービームLを照射した後、チャックテーブル4を90度回転させる。
これにより、一の方向に直交する他の方向の各分割予定ライン15を加工送り方向Aと略平行にする。そして、他の方向に沿う各分割予定ライン15にグリーンレーザービームLを照射する。
この様にして、各分割予定ライン15に沿って第2レーザー加工溝23を形成する(第2レーザー加工ステップS20)。図5は、第2レーザー加工ステップS20を示す図である。第2レーザー加工ステップS20での加工条件は、例えば、次の様に設定する。
中心波長 :532nm
繰り返し周波数:50kHz
パルス幅 :110ns
平均出力 :1.25W
集光点の周速 :100mm/s
デフォーカス量:なし(所謂、ジャストフォーカス状態)
この様に、第2レーザー加工ステップS20におけるグリーンレーザービームLの出力は、第1レーザー加工ステップS10におけるグリーンレーザービームLの出力よりも低くする。第2レーザー加工ステップS20での平均出力は、第1レーザー加工ステップS10での平均出力の25%以上50%以下の所定値とする。
25%未満の場合、アブレーション加工をほとんど行うことができない。また、50%超の場合、アブレーション加工を行うことはできるが、形成される第2レーザー加工溝23からクラックが延伸してデバイス17に達する恐れがある。それゆえ、第1レーザー加工ステップS10での平均出力の25%以上50%以下の所定値とすることが好ましい。
第2レーザー加工ステップS20では、表面11aにおけるクラックの形成を抑制するために、ウェーハ11の厚さ方向でウェーハ11を完全には切断しない。ウェーハ11の切断は、第2レーザー加工ステップS20の後に、切削ブレード22(図7参照)を用いて行う。
第2レーザー加工ステップS20では、1つの分割予定ライン15に沿ってグリーンレーザービームLの集光点を複数回移動させることにより、切削ブレード22の刃厚22a(図8参照)よりも広い幅の第2レーザー加工溝23を形成する。
より詳細に、第2レーザー加工ステップS20について説明する。本実施形態の第2レーザー加工ステップS20では、所謂πカットと呼ばれる手法で各分割予定ライン15に第2レーザー加工溝23を形成する。図6(A)から図6(C)を用いて、第2レーザー加工ステップS20におけるπカットについて説明する。
πカットでは、まず、1つの分割予定ライン15につき2本のレーザー加工溝25を形成する。図6(A)は1つの分割予定ライン15につき2本のレーザー加工溝25が形成されたウェーハ11の断面図である。
1本のレーザー加工溝25は、例えば、5μm程度の深さ25aと、数μmから5μm程度の幅25bと、を有する。2本のレーザー加工溝25の間の残留領域25cも、アブレーション加工により同様に除去される。
なお、残留領域25cを除去する際には、クラックがデバイス17に達することがないので、1本のレーザー加工溝25の形成時に比べて、グリーンレーザービームLの出力を上げてもよい。
図6(B)は、2本のレーザー加工溝25間の残留領域25cが除去されたウェーハ11の断面図であり、図6(C)は、第2レーザー加工ステップS20後の第2レーザー加工溝23を含むウェーハ11の断面図である。第2レーザー加工溝23は、例えば、5μm程度の深さ23aと、20μm程度の幅23bと、を有する。
本実施形態の第2レーザー加工ステップS20では、第1レーザー加工溝21の変質領域21cを起点にアブレーション加工が進行する。それゆえ、第1レーザー加工溝21を通る様にグリーンレーザービームLを照射すれば、デバイス領域17aでは、第1レーザー加工ステップS10に比べて出力を下げてもアブレーション加工を行うことができる。
従って、第2レーザー加工ステップS20では、クラックがデバイス17に達することを抑制できる。例えば、第1レーザー加工ステップS10と同じ出力で第2レーザー加工ステップS20を行う場合に比べて、デバイス17が損傷しておらず、クラックの数が少なく、且つ、クラックの長さが短い(即ち、加工品質の良い)第2レーザー加工溝23をデバイス領域17aに形成できる。
第2レーザー加工ステップS20の後、切削装置12(図7参照)を用いて第2レーザー加工溝23に切削ブレード22を切り込み、ウェーハ11を分割する(分割ステップS30)。まず、分割ステップS30で使用する切削装置12について説明する。
切削装置12は、円板状のチャックテーブル14を有する。チャックテーブル14は、上述のチャックテーブル4と略同じであるので、詳細な説明を省略する。チャックテーブル14の下方には、モータ等の回転駆動源(不図示)が設けられている。
回転駆動源の下部には、ボールねじ式の第3移動機構(例えば、不図示のX軸方向移動機構)が設けられている。チャックテーブル14及び回転駆動源は、第3移動機構により加工送り方向Aに沿って一体的に移動可能に構成されている。
チャックテーブル14の保持面14a(図8参照)の上方には、切削ユニット16が配置されている。図8に示す様に、切削ユニット16は、長手部が割り出し送り方向Aに沿って配置された筒状のスピンドルハウジング18を有する。
スピンドルハウジング18には、円柱状のスピンドル20の一部が回転可能に収容されている。スピンドル20の基端部には、モータ等の回転駆動源が設けられている。スピンドル20の先端部は、スピンドルハウジング18から突出しており、スピンドル20の先端部には、環状の切り刃を有する切削ブレード22が装着されている。
切削ブレード22の切り刃は、各第2レーザー加工溝23の幅23b(例えば、20μm)よりも小さい刃厚22a(例えば、15μm)を有する。切削ブレード22は、例えば、切り刃のみから構成されるハブレス型(ワッシャー型)である。
スピンドルハウジング18には、切削ブレード22の上方を覆う様にブレードカバー24が連結されている。ブレードカバー24には、切削時に切削ブレード22に純水等の切削水を供給するための複数のノズル26が設けられている。
スピンドルハウジング18には、ボールねじ式の第4移動機構(例えば、Z軸方向移動機構、不図示)が設けられている。第4移動機構により、スピンドルハウジング18は、高さ方向Aに沿って移動可能である。
また、第4移動機構には、ボールねじ式の第5移動機構(例えば、Y軸方向移動機構、不図示)が設けられている。第5移動機構により、スピンドルハウジング18は、割り出し送り方向Aに沿って移動可能である。
分割ステップS30では、まず、スピンドルハウジング18に固定されている不図示の顕微鏡カメラユニットを利用して一の方向の第2レーザー加工溝23を加工送り方向Aと略平行に位置付ける。
その後、回転する切削ブレード22の下端をダイシングテープ19と保持面14aとの間の高さに位置付け、更に、切削ブレード22の切り刃を、割り出し送り方向Aにおける第2レーザー加工溝23の幅の略中央に位置付ける。
次いで、チャックテーブル14を加工送り方向Aに沿って移動させることにより、一の方向の各第2レーザー加工溝23に沿って切削溝27を形成し、ウェーハ11を切断する。
図7は、分割ステップS30を示す斜視図であり、図8は、分割ステップS30を示す断面図である。分割ステップS30での加工条件は、例えば、次の様に設定する。
スピンドル回転数:32,000rpm
加工送り速度 :20mm/s
切削水の流量 :1L/min
一の方向に平行な各第2レーザー加工溝23に沿ってウェーハ11を切断した後、チャックテーブル14を90度回転させて、一の方向に直交する他の方向の各第2レーザー加工溝23に沿ってウェーハ11を切断する。この様にして、ウェーハ11は、各々デバイス17を有するデバイスチップ(不図示)に分割される。
表面11a側には、既に第2レーザー加工溝23が形成されているので、分割ステップS30において形成されるクラックはデバイス17に達しない。分割ステップS30の後、スピンナ洗浄装置(不図示)を用いて保護膜を洗浄して除去すると共に、各デバイスチップを洗浄する。
本実施形態では、第1レーザー加工ステップS10と同じ出力で第2レーザー加工ステップS20を行う場合に比べて、デバイス17が損傷しておらず、クラックの数が少なく、且つ、クラックの長さが短い第2レーザー加工溝23をデバイス領域17aに形成できるので、デバイスチップの良品率を向上できる。
次に、図9を用いて第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の第1レーザー加工ステップS10では、複数のドット状の第1レーザー加工穴31を外周余剰領域17bに環状に形成する。より具体的には、1つの分割予定ライン15(図9において破線で示す)の両端部のそれぞれに第1レーザー加工穴31を形成する。
図9は、第2の実施形態に係る第1レーザー加工ステップS10を示す図である。各第1レーザー加工穴31は、9μm程度の深さと、20μm程度の径と、を有する円柱状の穴であり、各第1レーザー加工穴31の底部及び側部には、アブレーション加工時の熱に伴い変質した変質領域(不図示)が形成されている。
続く第2レーザー加工ステップS20では、一の分割予定ライン15の一端部に形成された第1レーザー加工穴31から、当該一の分割予定ライン15の他端部に形成された第1レーザー加工穴31まで、第1レーザー加工穴31を通る様に当該一の分割予定ライン15に沿って第2レーザー加工溝23(図5参照)を形成する。
なお、第2レーザー加工ステップS20の開始時には、1つの分割予定ライン15の一端部に形成された第1レーザー加工穴31よりもウェーハ11の外側に、グリーンレーザービームLの集光点を位置付けてもよい。
また、第2レーザー加工ステップS20の終了時には、1つの分割予定ライン15の他端部に形成された第1レーザー加工穴31よりもウェーハ11の外側に、グリーンレーザービームLの集光点を位置付けてもよい。
いずれにしても、第2レーザー加工ステップS20では、1つの分割予定ライン15の両端部の形成された2つの第1レーザー加工穴31間を集光点で走査すれば、第2レーザー加工溝23を形成できる。第2の実施形態においても、加工品質の良い第2レーザー加工溝23をデバイス領域17aに形成できる。
その他、上述の実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。例えば、第2レーザー加工ステップS20では、上述のπカット以外の手法で第2レーザー加工溝23を形成することもできる。
また、LTの単結晶基板13に限定されず、炭化珪素(SiC)、ガリウムヒ素(GaAs)又はインジウムリン(InP)の単結晶基板を有するウェーハ11を、上述の加工方法に従い加工することもできる。
2:レーザー加工装置、4:チャックテーブル、4a:保持面
6:レーザービーム照射ユニット、8:ヘッド部、10:顕微鏡カメラユニット
11:ウェーハ、11a:表面、11b:裏面、
13:単結晶基板、13a:表面、13b:裏面、15:分割予定ライン
12:切削装置、14:チャックテーブル、14a:保持面
16:切削ユニット、18:スピンドルハウジング、20:スピンドル
17:デバイス、17a:デバイス領域、17b:外周余剰領域
19:ダイシングテープ
21:第1レーザー加工溝
21a:深さ、21b:幅、21c:変質領域、21d:クラック
22:切削ブレード、22a:刃厚、24:ブレードカバー、26:ノズル
23:第2レーザー加工溝、23a:深さ、23b:幅
25:レーザー加工溝、25a:深さ、25b:幅、25c:残留領域
27:切削溝、31:第1レーザー加工穴
:加工送り方向、A:割り出し送り方向、A:高さ方向、B:所定の距離
L:グリーンレーザービーム

Claims (3)

  1. 表面に設定された複数の分割予定ラインによって区画されたそれぞれの領域にデバイスが形成されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲む外周余剰領域と、を該表面側に有し、グリーンレーザービームに対して吸収性を有するウェーハを、パルス状の該グリーンレーザービームで加工するウェーハの加工方法であって、
    該ウェーハの外周に沿って該ウェーハに該グリーンレーザービームを照射して、該外周余剰領域に環状の第1レーザー加工溝又は第1レーザー加工穴を形成する第1レーザー加工ステップと、
    該第1レーザー加工ステップの後、各分割予定ラインに沿って該第1レーザー加工溝又は第1レーザー加工穴を通る様に、該第1レーザー加工ステップにおける該グリーンレーザービームの出力よりも低い出力で該ウェーハに該グリーンレーザービームを照射して、複数の第2レーザー加工溝を形成する第2レーザー加工ステップと、
    を備えることを特徴とするウェーハの加工方法。
  2. 該第2レーザー加工ステップの後、各第2レーザー加工溝の幅よりも小さい刃厚を有する切削ブレードで、該複数の第2レーザー加工溝に沿って該ウェーハを分割する分割ステップを、更に備えることを特徴とする請求項1に記載のウェーハの加工方法。
  3. 該ウェーハは、タンタル酸リチウムの単結晶基板を有し、
    該第1レーザー加工ステップでは、該単結晶基板に該第1レーザー加工溝又は該第1レーザー加工穴が形成され、
    該第2レーザー加工ステップでは、該単結晶基板に該複数の第2レーザー加工溝が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のウェーハの加工方法。
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