特許文献1に開示される技術では、第一偏光フィルタを透過した偏光を電子部品に照射するとともに、偏光の照射に応じて電子部品で反射して第二偏光フィルタを透過した偏光を撮像装置で受光する。この技術は、電子部品の電極が光を鏡面反射する特性を有し、電子部品の背景を形成する背景形成板が光を拡散反射する特性を有することに着目した技術である。すなわち、第一偏光フィルタを透過した偏光の照射に応じて電子部品で鏡面反射した偏光は第二偏光フィルタを透過する一方、背景形成板で拡散反射した非偏光の光は第二偏光フィルタの透過が規制される。このように、電子部品と背景形成板との光の反射特性の違いを利用して、撮像装置の受光に基づく画像における部品画像領域のコントラストを高める。
しかしながら、電子部品の種類によっては、光の反射特性が鏡面反射の特性を示さず、拡散反射の特性を示す場合がある。この場合、電子部品で拡散反射した非偏光の光は、背景形成板と同様に第二偏光フィルタの透過が規制されるので、撮像装置により撮像された画像における部品画像領域のコントラストを高めることができない虞がある。すなわち、特許文献1に開示される技術では、部品画像領域とその周囲の領域との間のコントラストが高い状態の画像を取得できない場合がある。したがって、特許文献1に開示される技術では、保持ノズルの保持面で保持された電子部品を的確に画像認識することができない場合がある。
本発明の目的は、保持ノズルの保持面で保持された電子部品を的確に画像認識することが可能な部品実装機を提供することである。
本発明の一の局面に係る部品実装機は、電子部品を保持する保持面を有する保持ノズルが装着され、前記保持面で保持された前記電子部品を基板に搭載する部品搭載動作を行うヘッドユニットと、前記保持面で保持された前記電子部品に光を照射する光照射部と、前記光照射部により照射された光の入射に応じて前記電子部品で反射した光に基づいて、部品画像を取得する画像取得部と、を備える。前記光照射部は、非偏光の光を出射する光出射部と、前記保持面が光の入射に応じて特定方向の偏光である保持面反射偏光を反射する特性を有するか否かに基づいて前記光出射部の光が出射される側の位置に着脱自在に配置され、前記光出射部から出射された光について特定方向の偏光である特定照射偏光の透過を許容する照射偏光部と、を含む。前記光照射部は、前記保持面が前記保持面反射偏光を反射する特性を有することに伴って前記照射偏光部の配置が省略された場合には、前記光出射部から出射された非偏光の光を前記電子部品に向けて照射する一方、前記照射偏光部が配置された場合には、前記特定照射偏光を前記電子部品に向けて照射する。前記画像取得部は、特定方向の偏光の透過を規制又は許容する撮像偏光部と、前記撮像偏光部を透過した光を受光することにより前記部品画像を生成する撮像部と、を含む。前記撮像偏光部は、前記照射偏光部が配置されるか否かに応じて、透過を規制又は許容する偏光の偏光方向が切り替えられる。
この部品実装機によれば、保持ノズルの保持面で保持された電子部品に対して光照射部から光を照射し、電子部品で反射した光に基づいて画像取得部が部品画像を取得する。光照射部は、非偏光の光を出射する光出射部と、保持面が特定方向の偏光である保持面反射偏光を反射する特性を有するか否かに基づいて光出射部の光が出射される側の位置に着脱自在に配置される照射偏光部と、を含む。画像取得部は、撮像偏光部と、撮像偏光部を透過した光を受光することにより部品画像を生成する撮像部と、を含む。
光照射部においては、保持面が保持面反射偏光を反射する特性を有する場合には、照射偏光部の配置が省略される。この場合、光照射部は、光出射部から出射された非偏光の光を、保持ノズルの保持面で保持された電子部品に向けて照射する。一方、照射偏光部が配置された場合、光照射部は、照射偏光部を透過した特定方向の偏光である特定照射偏光を電子部品に向けて照射する。このように、保持ノズルの保持面が保持面反射偏光を反射する特性を有するか否かに応じて照射偏光部が配置されるか否かが決められ、それに伴って、電子部品に照射される光が非偏光の光と特定照射偏光との間で切り替わる。
電子部品としては、鏡面反射の反射特性を有する部品と、拡散反射の反射特性を有する部品とが存在する。例えば、保持面に当接する側とは反対の下面に対して金属からなる電極が露出するような電子部品は鏡面反射の反射特性を有し、電極が露出していないような電子部品は拡散反射の反射特性を有する。照射偏光部の配置が省略された光照射部から照射された非偏光の光が電子部品に入射したときには、鏡面反射及び拡散反射のいずれの反射特性を有する電子部品であっても、電子部品からの反射光は非偏光の光となる。一方、照射偏光部が配置された光照射部から照射された特定照射偏光が電子部品に入射したときには、鏡面反射の反射特性を有する部品の場合の反射光は特定照射偏光と同一の偏光方向の偏光となり、拡散反射の反射特性を有する部品の場合の反射光は非偏光の光となる。このように、照射偏光部が配置されるか否かに応じて光照射部から照射される光の偏光特性が変化することに伴って、電子部品からの反射光の偏光特性が変化する。
電子部品で反射した光に基づく部品画像を取得する画像取得部では、撮像偏光部は、照射偏光部が配置されるか否かに応じて、透過を規制又は許容する偏光の偏光方向が切り替えられる。そして、撮像部は、撮像偏光部を透過した光を受光することにより部品画像を生成する。これにより、部品画像は、電子部品に対応した部品画像領域と保持面に対応した保持面画像領域との間のコントラストが高められた画像となる。このため、画像取得部により取得された部品画像に基づいて、保持ノズルの保持面で保持された電子部品を的確に画像認識することが可能となる。
上記の部品実装機において、前記撮像偏光部は、前記照射偏光部の配置が省略された場合、前記光照射部による非偏光の光の照射に応じて前記保持面で反射した前記保持面反射偏光と同一の偏光方向の偏光の透過を規制するとともに、前記電子部品で反射した非偏光の光の透過を許容する。
この態様では、照射偏光部の配置が省略された場合、撮像偏光部は、光照射部による非偏光の光の照射に応じて保持面で反射した保持面反射偏光と同一の偏光方向の偏光の透過を規制するとともに、電子部品で反射した非偏光の光の透過を許容する。この場合、撮像部は、撮像偏光部を透過した光であって、電子部品で反射した非偏光の光を受光することにより部品画像を生成する。保持面で反射した保持面反射偏光は撮像偏光部の透過が規制され、電子部品で反射した非偏光の光は撮像偏光部を透過するので、部品画像は、部品画像領域が明領域となるとともに保持面画像領域が暗領域となって、各領域間のコントラストが高められた画像となる。このため、画像取得部により取得された部品画像に基づいて、保持ノズルの保持面で保持された電子部品を的確に画像認識することが可能となる。
上記の部品実装機において、前記撮像偏光部は、前記照射偏光部が配置された場合であって、前記保持面が拡散反射する反射特性を有し、前記電子部品が鏡面反射する反射特性を有する場合、前記光照射部による前記特定照射偏光の照射に応じて前記保持面で拡散反射した非偏光の光の透過を規制するとともに、前記電子部品で鏡面反射した前記特定照射偏光と同一の偏光方向の偏光の透過を許容する。
この態様では、照射偏光部が配置された場合であって、保持面が拡散反射する反射特性を有し、電子部品が鏡面反射する反射特性を有する場合、撮像偏光部は、光照射部による特定照射偏光の照射に応じて保持面で拡散反射した非偏光の光の透過を規制するとともに、電子部品で鏡面反射した特定照射偏光と同一の偏光方向の偏光の透過を許容する。この場合、撮像部は、撮像偏光部を透過した光であって、電子部品で鏡面反射した偏光を受光することにより部品画像を生成する。保持面で拡散反射した非偏光の光は撮像偏光部の透過が規制され、電子部品で鏡面反射した偏光は撮像偏光部を透過するので、部品画像は、部品画像領域が明領域となるとともに保持面画像領域が暗領域となって、各領域間のコントラストが高められた画像となる。このため、画像取得部により取得された部品画像に基づいて、保持ノズルの保持面で保持された電子部品を的確に画像認識することが可能となる。
上記の部品実装機において、前記撮像偏光部は、前記照射偏光部が配置された場合であって、前記保持面が鏡面反射する反射特性を有し、前記電子部品が拡散反射する反射特性を有する場合、前記光照射部による前記特定照射偏光の照射に応じて前記保持面で鏡面反射した前記特定照射偏光と同一の偏光方向の偏光の透過を許容するとともに、前記電子部品で拡散反射した非偏光の光の透過を規制する。
この態様では、照射偏光部が配置された場合であって、保持面が鏡面反射する反射特性を有し、電子部品が拡散反射する反射特性を有する場合、撮像偏光部は、光照射部による特定照射偏光の照射に応じて保持面で鏡面反射した特定照射偏光と同一の偏光方向の偏光の透過を許容するとともに、電子部品で拡散反射した非偏光の光の透過を規制する。この場合、撮像部は、撮像偏光部を透過した光であって、保持面で鏡面反射した偏光を受光することにより部品画像を生成する。保持面で鏡面反射した偏光は撮像偏光部を透過し、電子部品で拡散反射した非偏光の光は撮像偏光部の透過が規制されるので、部品画像は、部品画像領域が暗領域となるとともに保持面画像領域が明領域となって、各領域間のコントラストが高められた画像となる。このため、画像取得部により取得された部品画像に基づいて、保持ノズルの保持面で保持された電子部品を的確に画像認識することが可能となる。
上記の部品実装機において、前記画像取得部は、前記撮像部を構成する撮像素子と、前記撮像偏光部を構成する偏光フィルタとが光軸上に並んで配置されたカメラである。
この態様では、画像取得部は、撮像部を構成する撮像素子と、撮像偏光部を構成する偏光フィルタとが光軸上に並んで配置されたカメラによって実現することができる。
上記の部品実装機において、前記画像取得部は、前記撮像部を構成する撮像素子の各画素に、前記撮像偏光部を構成する偏光子が積層された偏光子積層撮像素子が搭載された偏光カメラである。
この態様では、画像取得部を偏光カメラによって構成することにより、保持ノズルの保持面で保持された電子部品に対する1回の撮像で、偏光方向が異なる複数の偏光画像を取得することができる。画像取得部は、複数の偏光画像の中から、部品画像領域と保持面画像領域との間のコントラストが最も高くなる画像を、部品画像として取得することができる。
上記の部品実装機は、前記画像取得部により取得された前記部品画像に基づいて、前記保持面で保持された前記電子部品を画像認識する画像認識部と、前記画像認識部による認識結果に基づいて、前記ヘッドユニットの前記部品搭載動作を制御するヘッド制御部と、を更に備える。
この態様では、画像認識部は、画像取得部により取得された部品画像に基づいて、保持ノズルの保持面で保持された電子部品を画像認識する。ヘッド制御部は、画像認識部による認識結果に基づいて、ヘッドユニットの部品搭載動作を制御する。画像認識部による認識結果に基づき制御されるヘッドユニットの部品搭載動作によって、基板に対する電子部品の搭載精度の向上が図られる。
以上説明したように、本発明によれば、保持ノズルの保持面で保持された電子部品を的確に画像認識することが可能な部品実装機を提供することができる。
以下、本発明の実施形態に係る部品実装機について、図面に基づいて説明する。なお、以下では、方向関係については水平面上において互いに直交するXY直交座標を用いて説明する。
図1及び図2に示される部品実装機1は、基板PPに電子部品を搭載(実装)して電子回路基板を生産する装置である。電子部品は、形状の違いなどに応じて分類される複数種類の部品を有する。電子部品としては、部品本体の一方端及び他方端にそれぞれ電極が設けられたチップ部品、SOP(Small Outline Package)、QFP(Quad Flat Package)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、BGA(Ball Grid Array)などの複数種類の部品が挙げられる。SOPは、部品本体におけるX軸方向の一端及び他端に複数の電極が配列された部品である。QFP及びPLCCは、部品本体におけるX軸方向の一端及び他端に複数の電極が配列されるとともに、部品本体におけるY軸方向の一端及び他端に複数の電極が配列された部品である。BGAは、部品本体の下面に複数のボール状の電極が設けられた部品である。なお、電子部品としては、部品本体の下面に対して電極が露出していない部品も存在する。
部品実装機1は、実装機本体2と、制御装置3と、画像認識装置4と、記憶装置5とを備える。
実装機本体2は、電子回路基板の生産時において、基板PPに電子部品を搭載する部品搭載動作等を行う構造部分を構成する。実装機本体2による電子部品の搭載前において基板PPには、半田ペーストのパターンが印刷されている。つまり、実装機本体2は、半田ペーストのパターンが印刷された基板PPに電子部品を搭載する。実装機本体2は、本体フレーム21と、基板搬送部22と、部品供給装置23と、ヘッドユニット25と、基板支持装置28とを備える。
本体フレーム21は、実装機本体2を構成する各部が配置される構造体であり、X軸方向及びY軸方向の両方向と直交する方向(鉛直方向)から見た平面視で略矩形状に形成されている。基板搬送部22は、コンベアによって構成され、X軸方向に延びるように本体フレーム21に配置される。基板搬送部22は、基板PPをX軸方向に搬送する。基板搬送部22により搬送される基板PPは、所定の作業位置(基板PP上に部品が搭載される部品搭載位置)に、基板支持装置28によって位置決めされるようになっている。基板支持装置28は、基板PPを下方側から支持することによって、当該基板PPを部品搭載位置に位置決めする。
部品供給装置23は、本体フレーム21におけるY軸方向の両端部のそれぞれの領域部分に配置される。部品供給装置23は、電子部品を供給可能に構成されていれば、その部品供給方式は特に限定されるものではない。部品供給装置23としては、例えば、テープを担体(キャリア)として電子部品を供給する方式のテープフィーダー、電子部品が載置されたトレイを含むパレットを移動させることにより電子部品を供給する方式のトレイフィーダー、筒状のスティックに収納された電子部品を当該スティックから押し出しながら供給する方式のスティックフィーダーなどを採用することができる。
ヘッドユニット25は、移動フレーム27に保持されている。本体フレーム21上には、Y軸方向に延びる固定レール261と、Y軸サーボモータ263により回転駆動されるボールねじ軸262とが配設されている。移動フレーム27は固定レール261上に配置され、この移動フレーム27に設けられたナット部分271がボールねじ軸262に螺合している。また、移動フレーム27には、X軸方向に延びるガイド部材272と、X軸サーボモータ274により駆動されるボールねじ軸273とが配設されている。このガイド部材272にヘッドユニット25が移動可能に保持され、このヘッドユニット25に設けられたナット部分がボールねじ軸273に螺合している。そして、Y軸サーボモータ263の作動により移動フレーム27がY軸方向に移動するとともに、X軸サーボモータ274の作動によりヘッドユニット25が移動フレーム27に対してX軸方向に移動するようになっている。すなわち、ヘッドユニット25は、移動フレーム27の移動に伴ってY軸方向に移動可能であり、且つ、移動フレーム27に沿ってX軸方向に移動可能である。ヘッドユニット25は、部品供給装置23と基板支持装置28に支持された基板PPとの間を移動可能である。
図3~図6に示されるように、ヘッドユニット25は、複数の保持ノズル251を備えている。各保持ノズル251は、例えば、部品供給装置23により供給された電子部品Pの吸着保持が可能なノズルである。この場合、各保持ノズル251は、電動切替弁を介して負圧発生装置、正圧発生装置及び大気の何れかに連通可能とされている。つまり、各保持ノズル251に負圧が供給されることで当該保持ノズル251による電子部品Pの吸着保持が可能となり、その後、正圧が供給されることで当該電子部品Pの吸着保持が解除される。
各保持ノズル251は、ヘッドユニット25のフレームに対してX軸方向及びY軸方向の両方向と直交する鉛直方向(Z軸方向)に昇降可能であるとともに、Z軸方向に延びるノズル軸回りの回転が可能である。各保持ノズル251は、部品供給装置23により供給された電子部品Pの保持が可能な保持可能位置と、保持可能位置に対して上方側の退避位置との間で、Z軸方向に沿って昇降可能である。つまり、部品供給装置23により供給された電子部品Pを保持するときには、各保持ノズル251は、退避位置から保持可能位置へ向かって下降し、当該保持可能位置において電子部品Pを保持する。一方、電子部品Pの保持後の各保持ノズル251は、保持可能位置から退避位置へ向かって上昇する。更に、各保持ノズル251は、保持した電子部品Pを基板PP上の予め定められた目標搭載位置に搭載することが可能な搭載可能位置と、前記退避位置との間で、Z軸方向に沿って昇降可能である。
各保持ノズル251は、電子部品Pを保持する保持面2511を有し、ヘッドユニット25に対して着脱自在に装着される。保持ノズル251は、保持面2511の反射特性に応じて複数種類のノズルを有する。第1の種類の保持ノズル251は、保持面2511が、非偏光の光L1の入射に応じて特定方向の偏光である保持面反射偏光L2(図3)を反射する特性を有している。このような特性を有する保持面2511は、例えば、炭素繊維からなる炭素繊維強化プラスチックや炭素繊維強化炭素複合材料などによって構成される。この場合、保持面2511は、炭素繊維が延びる方向などによって保持面反射偏光L2の偏光方向が規定される。第2の種類の保持ノズル251は、保持面2511が保持面反射偏光L2を反射する特性を有しておらず、保持面2511が入射光を拡散反射する反射特性を有している。このような拡散反射の反射特性を有する保持面2511は、例えば、セラミックスや多結晶焼結ダイヤモンド(PCD;Polycrystalline Diamond)などの非金属によって構成される。第3の種類の保持ノズル251は、保持面2511が保持面反射偏光L2を反射する特性を有しておらず、保持面2511が入射光を鏡面反射する反射特性を有している。このような鏡面反射の反射特性を有する保持面2511は、例えば、金属によって構成される。
ヘッドユニット25は、各保持ノズル251により保持された電子部品Pを基板PPに搭載する部品搭載動作を、基板PPに設定された複数の目標搭載位置の各々に対応して行う。
また、図2に示されるように、ヘッドユニット25には、第1撮像カメラ252と第2撮像カメラ253とが設けられている。第1撮像カメラ252及び第2撮像カメラ253は、例えばCMOS(Complementary metal-oxide-semiconductor)やCCD(Charged-coupled device)等の撮像素子を備えたカメラである。
第1撮像カメラ252は、基板搬送部22によって部品搭載位置に搬送された基板PPの上面に付されているマークMを画像認識するために、当該マークMを上方側から撮像して画像を取得する。第1撮像カメラ252により撮像された画像に基づいて基板PP上のマークMを画像認識することによって、基板PPの原点座標に対する位置ずれ量が検知される。
第2撮像カメラ253は、部品供給装置23における電子部品Pの供給位置を斜め上方から撮像する。第2撮像カメラ253の撮像によって取得された画像は、部品供給装置23により部品供給位置に供給された電子部品Pの姿勢を認識する際に参照される。
記憶装置5は、制御装置3によって参照される管理データD1を記憶する管理データ記憶部51と、画像認識装置4によって参照される部品データD2を蓄積して記憶する蓄積記憶部52と、を含む。
管理データ記憶部51に記憶される管理データD1は、制御装置3による部品搭載処理等の制御に必要な各種情報によって構成されるデータである。管理データD1を構成する情報としては、例えば、部品情報、部品供給情報、ノズル情報、ヘッド情報、目標保持位置情報、目標搭載位置情報、などが挙げられる。部品情報は、電子部品Pの種類を特定するための情報である。部品供給情報は、部品供給装置23を特定するための情報である。ノズル情報は、保持ノズル251の種類を特定するための情報である。ヘッド情報は、ヘッドユニット25を特定するための情報である。目標保持位置情報は、保持ノズル251が電子部品Pを保持するときの目標保持位置を示す情報である。目標搭載位置情報は、基板PPに設定された電子部品Pの目標搭載位置を示す情報である。
図1を参照しながら、蓄積記憶部52に蓄積記憶される部品データD2について説明する。部品データD2は、電子部品Pの特徴に関するデータによって構成される。電子部品Pの特徴に関するデータとしては、電子部品Pの外形寸法、電子部品Pにおける電極P2(図3)のサイズ、電極P2の形状、部品本体P1(図3)に対して複数の電極P2が所定の配列方向に配列されている電子部品Pの場合には電極P2間のピッチ、などの各データが挙げられる。蓄積記憶部52は、電子部品Pの種類ごとに部品データD2を蓄積して記憶する。なお、蓄積記憶部52は、部品実装機1に備えられる記憶装置5に含まれることに限定されない。例えば、蓄積記憶部52は、部品実装機1とは別個独立のサーバ装置に組み込まれていてもよい。
制御装置3は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。制御装置3は、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、実装機本体2の各構成要素の動作を制御する。制御装置3は、管理データ記憶部51に記憶された管理データD1に従って各構成要素の動作を制御する。図1に示されるように、制御装置3は、主たる機能構成として、基板搬送制御部31と、部品供給制御部32と、ヘッド制御部33とを含む。
基板搬送制御部31は、基板搬送部22による基板PPの搬送動作を制御する。部品供給制御部32は、管理データD1の部品情報及び部品供給情報に従って、部品供給装置23による電子部品Pの供給動作を制御する。ヘッド制御部33は、管理データD1の部品情報、ノズル情報、ヘッド情報、目標保持位置情報及び目標搭載位置情報に従って、ヘッドユニット25を制御することにより保持ノズル251を制御する。これにより、ヘッド制御部33は、基板PPに設定された複数の目標搭載位置の各々に対応して、保持ノズル251による電子部品Pを保持する保持動作を実行させるとともに、ヘッドユニット25を移動させて部品搭載動作を実行させる。
画像認識装置4は、保持ノズル251の保持面2511で保持された電子部品Pを画像認識するための装置である。この画像認識装置4について、図1及び図2に加えて図3~図6を参照しながら説明する。
画像認識装置4による画像認識の対象となる電子部品Pは、部品本体P1と電極P2とを有している。電子部品Pにおいては、金属からなる電極P2が入射光を鏡面反射する反射特性を有し、セラミックスや樹脂などの非金属からなる部品本体P1が入射光を拡散反射する反射特性を有している。また、部品本体P1の下面に対して電極P2が露出していない電子部品Pは、入射光を拡散反射する反射特性を有している。以下では、鏡面反射の反射特性を有する電極P2が設けられた電子部品Pを鏡面反射の反射特性を有する部品として取り扱い、電極Pが露出していない電子部品Pを拡散反射の反射特性を有する部品として取り扱う。
また、既述の通り、保持ノズル251は、保持面2511の反射特性に応じて複数種類のノズルを有する。第1の種類の保持ノズル251において保持面2511は、非偏光の光L1の入射に応じて特定方向の偏光である保持面反射偏光L2を反射する特性を有する。第2の種類の保持ノズル251において保持面2511は、入射光を拡散反射する反射特性を有する。第3の種類の保持ノズル251において保持面2511は、入射光を鏡面反射する反射特性を有する。
画像認識装置4は、保持ノズル251の保持面2511で保持された電子部品Pが基板PPに搭載される前において、保持面2511で保持された電子部品Pを画像認識する。画像認識装置4は、光照射部41と、画像取得部42と、画像認識部43とを備える。光照射部41及び画像取得部42は、本体フレーム21上に配置される(図2参照)。一方、画像認識部43は、上記の制御装置3とは別個独立のマイクロコンピュータにより構成されていてもよいし、制御装置3に一体に組み込まれていてもよい。
光照射部41は、保持ノズル251の保持面2511で保持された電子部品Pに斜め下方から光を照射する。画像取得部42は、保持ノズル251の保持面2511で保持された電子部品Pの下方側に配置された状態で、光照射部41から照射された光の入射に応じて電子部品Pで反射した光に基づいて、部品画像G1を取得する。部品画像G1は、電子部品Pに対応した部品画像領域AR1と、保持面2511に対応した背景となる保持面画像領域AR2とを含む。部品画像領域AR1は、電極P2に対応した電極画像領域AR11と、部品本体P1に対応した部品本体画像領域AR12とを含む。
光照射部41は、非偏光の光L1を出射する光出射部411と、保持面2511が特定方向の偏光である保持面反射偏光L2を反射する特性を有するか否かに基づいて光出射部411の光が出射される側の位置に着脱自在に配置される照射偏光部412と、を含む。画像取得部42は、特定方向の偏光の透過を規制又は許容する撮像偏光部422と、撮像偏光部422を透過した光を受光することにより部品画像G1を生成する撮像部421と、を含む。本実施形態では、画像取得部42は、撮像部421を構成する撮像素子と、偏光部422を構成する偏光フィルタとが光軸上に並んで配置されたカメラである。
光照射部41においては、保持面2511が保持面反射偏光L2を反射する特性を有する場合には、照射偏光部412の配置が省略される。この場合、光照射部41は、光出射部411から出射された非偏光の光L1を、保持ノズル251の保持面2511で保持された電子部品Pに向けて照射する。一方、照射偏光部412が配置された場合、光照射部41は、照射偏光部412を透過した特定方向の偏光である特定照射偏光L11を電子部品Pに向けて照射する。このように、保持ノズル251の保持面2511が保持面反射偏光L2を反射する特性を有するか否かに応じて照射偏光部412が配置されるか否かが決められ、それに伴って、電子部品Pに照射される光が非偏光の光L1と特定照射偏光L11との間で切り替わる。
電子部品Pとしては、鏡面反射の反射特性を有する部品と、拡散反射の反射特性を有する部品とが存在する。照射偏光部412の配置が省略された光照射部41から照射された非偏光の光L1が電子部品Pに入射したときには、鏡面反射及び拡散反射のいずれの反射特性を有する電子部品Pであっても、電子部品Pからの反射光は非偏光の光L3となる。一方、照射偏光部412が配置された光照射部41から照射された特定照射偏光L11が電子部品Pに入射したときには、鏡面反射の反射特性を有する部品の場合の反射光は特定照射偏光と同一の偏光方向の偏光L31となり、拡散反射の反射特性を有する部品の場合の反射光は非偏光の光L32となる。このように、照射偏光部412が配置されるか否かに応じて光照射部41から照射される光の偏光特性が変化することに伴って、電子部品Pからの反射光の偏光特性が変化する。
電子部品Pで反射した光に基づく部品画像G1を取得する画像取得部42では、撮像偏光部422は、照射偏光部412が配置されるか否かに応じて、透過を規制又は許容する偏光の偏光方向が切り替えられる。そして、撮像部421は、撮像偏光部422を透過した光を受光することにより部品画像G1を生成する。これにより、部品画像G1は、電子部品Pに対応した部品画像領域AR1と保持面2511に対応した保持面画像領域AR2との間のコントラストが高められた画像となる。このため、画像取得部42により取得された部品画像G1に基づいて、保持ノズル251の保持面2511で保持された電子部品Pを的確に画像認識することが可能となる。
画像認識部43は、画像取得部42により取得された部品画像G1と、蓄積記憶部52に記憶された部品データD2とに基づいて、保持ノズル251により保持された電子部品Pを画像認識する。具体的には、画像認識部43は、部品データD2を参照しながら部品画像G1に基づいて、保持ノズル251に対する電子部品Pの保持状態として、保持ノズル251に対する電子部品Pの位置を認識するとともに、保持ノズル251に保持された電子部品Pの姿勢を認識する。
画像認識部43による認識結果は、ヘッド制御部33に入力される。ヘッド制御部33は、画像認識部43による認識結果に基づいて、ヘッドユニット25による部品搭載動作を制御する。画像認識部43による認識結果に基づき制御されるヘッドユニット25の部品搭載動作によって、基板PPに対する電子部品Pの搭載精度の向上が図られる。
図3に示されるように、保持面2511が保持面反射偏光L2を反射する特性を有することに伴って光照射部41において照射偏光部412の配置が省略された場合、撮像偏光部422は、光照射部41による非偏光の光L1の照射に応じて保持面2511で反射した保持面反射偏光L2と同一の偏光方向の偏光の透過を規制するとともに、電子部品Pで反射した非偏光の光L3の透過を許容する。この場合、撮像部421は、撮像偏光部422を透過した光L4であって、電子部品Pで反射した非偏光の光L3を受光することにより部品画像G1を生成する。保持面2511で反射した保持面反射偏光L2は撮像偏光部422の透過が規制され、電子部品Pで反射した非偏光の光L3は撮像偏光部422を透過するので、部品画像G1は、部品画像領域AR1が明領域となるとともに保持面画像領域AR2が暗領域となって、各領域間のコントラストが高められた画像となる。このため、画像取得部42により取得された部品画像G1に基づいて、保持ノズル251の保持面2511で保持された電子部品Pを的確に画像認識することが可能となる。
図4に示されるように、光照射部41において照射偏光部412が配置された場合であって、保持面2511が拡散反射する反射特性を有し、電子部品Pが鏡面反射する反射特性を有する場合、撮像偏光部422は、光照射部41による特定照射偏光L11の照射に応じて保持面2511で拡散反射した非偏光の光L21の透過を規制するとともに、電子部品Pで鏡面反射した特定照射偏光L11と同一の偏光方向の偏光L31の透過を許容する。この場合、撮像部421は、撮像偏光部422を透過した光L4であって、電子部品Pで鏡面反射した偏光L31を受光することにより部品画像G1を生成する。保持面2511で拡散反射した非偏光の光L21は撮像偏光部422の透過が規制され、電子部品Pで鏡面反射した偏光L31は撮像偏光部422を透過するので、部品画像G1は、部品画像領域AR1が明領域となるとともに保持面画像領域AR2が暗領域となって、各領域間のコントラストが高められた画像となる。このため、画像取得部42により取得された部品画像G1に基づいて、保持ノズル251の保持面2511で保持された電子部品Pを的確に画像認識することが可能となる。
図5に示されるように、光照射部41において照射偏光部412が配置された場合であって、保持面2511が鏡面反射する反射特性を有し、電子部品Pが拡散反射する反射特性を有する場合、撮像偏光部422は、光照射部41による特定照射偏光L11の照射に応じて保持面2511で鏡面反射した特定照射偏光L11と同一の偏光方向の偏光L22の透過を許容するとともに、電子部品Pで拡散反射した非偏光の光L32の透過を規制する。この場合、撮像部421は、撮像偏光部422を透過した光L5であって、保持面2511で鏡面反射した偏光L22を受光することにより部品画像G1を生成する。保持面2511で鏡面反射した偏光L22は撮像偏光部422を透過し、電子部品Pで拡散反射した非偏光の光L32は撮像偏光部422の透過が規制されるので、部品画像G1は、部品画像領域AR1が暗領域となるとともに保持面画像領域AR2が明領域となって、各領域間のコントラストが高められた画像となる。このため、画像取得部42により取得された部品画像G1に基づいて、保持ノズル251の保持面2511で保持された電子部品Pを的確に画像認識することが可能となる。
以上、本発明の実施形態に係る画像認識装置4が適用された部品実装機1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を採用することができる。
上記の実施形態では、画像認識装置4の画像取得部42は、撮像部421を構成する撮像素子と、撮像偏光部422を構成する偏光フィルタとが、所定の間隔を隔てて光軸上に並んで配置されたカメラによって構成されることについて説明したが、このような構成に限定されない。
変形実施形態では、画像取得部42は、図6に示される構造を有するカメラであってもよい。図6に示される例では、画像取得部42は、撮像部421を構成するCMOSやCCD等の撮像素子の各画素に、撮像偏光部422を構成する偏光方向の異なる偏光子が積層された偏光子積層撮像素子42Aが搭載された偏光カメラによって構成される。偏光子積層撮像素子42Aを構成する各画素には、それぞれ特定方向に偏光した光だけを透過させる撮像偏光部422として機能する偏光子が設けられている。撮像偏光部422を構成する偏光子の下に偏光子を透過した光を受光する撮像部421を構成する撮像素子が設けられている。
偏光子積層撮像素子42Aを構成する各画素に設定される偏光子は、複数画素(例えば4画素)を一単位として、これら複数画素(4画素)が、それぞれ異なる偏光方向の光のみを透過させる構成となっている。4画素を一単位とする偏光子が積層された偏光子積層撮像素子42Aの場合、その偏光子積層撮像素子42Aの4つの画素a,b,c,dの偏光方向は、例えば、以下のように設定される。すなわち、画素aの偏光方向は水平方向の0度の方向であり、この場合、画素aは0度の方向の偏光のみを受光する。画素bの偏光方向は右上斜め方向の45度の方向であり、この場合、画素bは45度の方向の偏光のみを受光する。画素cの偏光方向は垂直方向の90度の方向であり、この場合、画素cは90度の方向の偏光のみを受光する。画素dの偏光方向は右下斜め方向の135度の方向であり、この場合、画素dは135度の方向の偏光のみを受光する。
なお、上述の説明において、水平方向、右上斜め方向、右下斜め方向、垂直方向とは、画像取得部42を構成する偏光カメラに対する方向であり、偏光カメラの光軸に垂直な方向を水平方向、偏光カメラの光軸に平行な方向を垂直方向とする。従って、偏光カメラの傾きに応じて各画素の偏光方向は変化する。
4画素を一単位とする偏光子が積層された偏光子積層撮像素子42Aを備えた偏光カメラによって構成される画像取得部42は、光照射部41から照射された光L1の入射に応じて電子部品Pで反射した光L3に基づいて、偏光方向が0度、45度、90度、及び135度の各方向の偏光画像を取得する。画像取得部42を偏光カメラによって構成することにより、保持ノズル251の保持面2511で保持された電子部品Pに対する下方側からの1回の撮像で、偏光方向が異なる4枚の偏光画像を取得することができる。画像取得部42は、4枚の偏光画像の中から、部品画像領域AR1と保持面画像領域AR2との間のコントラストが最も高くなる画像を部品画像G1として取得することができる。