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JP7681606B2 - バナナ植物におけるパナマ病を防除するか又は防止する方法 - Google Patents
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バナナ植物におけるパナマ病を防除するか又は防止する方法 Download PDF

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Description

本発明は、バナナ植物におけるパナマ病を防除するか又は防止する方法に関する。
パナマ病はまた、バナナの立ち枯れ病(Fusarium wilt)とも呼ばれている。この病気は、バナナ生産に最も脅威を与える病気である。1890年代に「バナナ産業」が確立された直後に、この病気が、バナナ品種「グロス・ミッチェル(Gros Michel)」で初めて観察された。その後60年にわたり、立ち枯れ病はバナナ産地全体に急速に広がり、あらゆる努力が払われたにもかかわらず、バナナ植物が枯れた。この病気の特定された病原体は、フサリウム・オキシスポラムf.種(Fusarium oxysporum f.sp.)(分化型)キュベンス(cubense)(Foc)という真菌であった。20世紀の50年代に、抵抗性を示すバナナ品種:「キャベンディッシュ(Cavendish)」の適応により救済がもたらされた。残念ながら、キャベンディッシュの導入直後に、台湾のキャベンディッシュクローンが、立ち枯れ病を引き起こすFocの新たな株に再度屈した。キャベンディッシュに対して病原性のこの新たな株は、現在、熱帯種4(TR4)として既知であるのに対して、グロス・ミッチェルに対して病原性のFoc株は、品種1と呼ばれた。近年、Foc TR4は、フサリウム・オドラティシウム(Fusarium odoratissium)と改名された(Maryani,Lombard et al.,1992,Stud.Mycol.,155-194)。この株は緩やかに広がり、その間に、東南アジアの国々、オーストラリア、中東、インド、及びアフリカへと達した(Ordonez,Seidl et al.2015,PLoS Pathog,11(11))。Foc TR4拡散の主な媒介者は、ヒトである(Marquardt 2001)。新たな地域からのこの病原体の排除は、最も重要な防衛線なはずであるが、国際貿易、労働者、設備、及び植物材料の移動が、このバナナ病原体の急速な世界的拡散の大きな一因となっている。無自覚が、局所的伝播の核心である。このことは、バナナ農場の職員の行動、消毒浴の欠如、器具の洗浄設備の有無、及び適切な消毒測定が行われていない感染物質の輸送に当てはまる。Foc TR4は土壌媒介病であることから、この病気を防除するための検証された効果的管理戦略は存在していない。土壌中に定着すると、Foc胞子は、数十年にわたり生存する可能性がある。この病原体は一般的な殺真菌薬に対して耐性を示しており、これまで、その防除は、植物検疫対策に限られている(Ploetz,R.C.(2015).“Fusarium Wilt of Banana.”Phytopathology 105(12):1512-1521)。
したがって、パナマ病に対するさらなる処置が強く求められている。本発明は、植物病原性微生物フサリウム・オキシスポラムf.種(Fusarium oxysporum f.sp.)(分化型)キュベンス(cubense)(Foc)(特に、Foc熱帯種4、即ち、フサリウム・オドラティシウム(Fusarium odoratissium))により引き起こされるバナナ植物におけるパナマ病を防除するか又は防止するための改善された方法を提供する。したがって、本発明は、バナナ農家がパナマ病を防除するか又は防止するための重要な手段を提供する。
シクロブチルカルボキサミド化合物、及びその調製プロセスは、国際公開第2013/143811号及び同第2015/003951号で開示されている。ここで、驚くべきことに、国際公開第2013/143811号及び/又は同第2015/003951号で開示されている特定のシクロブチルカルボキサミド化合物が、植物病原性微生物フサリウム・オキシスポラムf.種(Fusarium oxysporum f.sp.)(分化型)キュベンス(cubense)(Foc)(特に、Foc熱帯種4、即ち、フサリウム・オドラティシウム(Fusarium odoratissium))によるバナナ植物におけるパナマ病の防除又は防止で極めて有効であることが発見された。そのため、この極めて有効な化合物は、農家がバナナ植物におけるパナマ病を防除するか又は防止するための重要な新規の解決策を示す。
したがって、実施形態1として、植物病原性微生物フサリウム・オキシスポラムf.種(Fusarium oxysporum f.sp.)(分化型)キュベンス(cubense)(Foc)(特に、Foc熱帯種4、即ち、フサリウム・オドラティシウム(Fusarium odoratissium))によるバナナ植物の被害を防除するか又は防止する方法であって、式(I)
Figure 0007681606000001
(式中、
Yは、O、C=O、又はCR12R13であり;
Aは、それぞれ独立して酸素、窒素、及び硫黄から選択される1~3個のヘテロ原子を含む5又は6員の芳香族複素環であるか、又はフェニル環であり;この芳香族複素環又はこのフェニルは、1個又は複数個のR6で任意に置換されていてもよく;
R6は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、C1~C4-アルキル、C1~C4-ハロアルキル、C1~C4-アルコキシ、C1~C4-ハロアルコキシ、C1~C4-ハロアルキルチオ、C1~C4-アルコキシ-C1~4-アルキル、又はC1~C4-ハロアルコキシ-C1~C4-アルキルであり;
R1、R2、R3、R4、R12、及びR13は、互いに独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1~C4-アルキル、C1~C4-アルコキシ、又はC1~C4-ハロアルキルであり、
R5は、水素、メトキシ、又はヒドロキシルであり、
Bは、1個又は複数個のR8で置換されているフェニルであり、
R8は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、又は基-L-R9であり、各Lは、互いに独立して、結合、-O-、-OC(O)-、-NR7-、-NR7CO-、-NR7S(O)n-、-S(O)n-、-S(O)nNR7-、-COO-、又はCONR7-であり、
nは、0、1、又は2であり、
R7は、水素、C1~C4-アルキル、C1~C4-ハロアルキル、ベンジル、又はフェニルであり、ベンジル及びフェニルは、非置換であるか、又はハロゲン、シアノ、C1~C4-アルキル、若しくはC1~C4-ハロアルキルで置換されており、
R9は、互いに独立して、C1~C6-アルキルであって、非置換であるか又は1個若しくは複数個のR10で置換されているC1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキルであって、非置換であるか又は1個若しくは複数個のR10で置換されているC3~C6-シクロアルキル、C6~C14-ビシクロアルキルであって、非置換であるか又は1個若しくは複数個のR10で置換されているC6~C14-ビシクロアルキル、C2~C6-アルケニルであって、非置換であるか又は1個若しくは複数個のR10で置換されているC2~C6-アルケニル、C2~C6-アルキニルであって、非置換であるか又は1個若しくは複数個のR10で置換されているC2~C6-アルキニル、フェニルであって、非置換であるか又はR10で置換されているフェニル、又はヘテロアリールであって、非置換であるか又は1個若しくは複数個のR10で置換されているヘテロアリールであり、
R10は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、C1~C4-アルキル、C1~C4-ハロアルキル、C1~C4-アルコキシ、C1~C4-ハロアルコキシ、C1~C4-アルキルチオ、C1~C4-ハロアルキルチオ、C3~C6-アルケニルオキシ、又はC3~C6-アルキニルオキシであり、
ここで、B及びA-CO-NR5は、4員環上で互いにシスである)
に係る化合物、又はその塩若しくはN-オキシド、又はこの化合物の互変異性体若しくは立体異性体を、バナナ植物の作物又はその場所に施用することを含む方法が提供される。
実施形態1に記載のより好ましい方法が以下の実施形態に示される。
実施形態2として、
Yは、O又はCH2であり、
Aは、1~2つの窒素原子を含有する6員芳香族複素環又はフェニル環であり、芳香族複素環又はフェニルは、1つ以上のR6によって任意に置換されていてもよく、
R6は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、C1~C4-アルキル、C1~C4-ハロアルキル又はC1~C4-ハロアルコキシであり、
R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ水素であり、
Bは、1つ以上のR8によって置換されるフェニルであり、
R8は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、C1~C4-アルキル、C1~C4-ハロアルキル、C1~C4-ハロアルコキシ及びC3~C6-シクロアルキルから選択される、実施形態1に記載の方法が提供される。
実施形態3として、Aは、1~2つの窒素原子を含有し、且つR6から選択される1~3つの置換基を有する6員芳香族複素環又はR6から選択される1つ若しくは3つの置換基を有するフェニル環である、実施形態1又は実施形態2に記載の方法が提供される。
実施形態4として、Bは、1~3つの置換基R8によって置換されるフェニルである、実施形態1~3のいずれか1つに記載の方法が提供される。
実施形態5として、
Bは、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、シクロプロピル、ジフルオロメトキシ及びトリフルオロメトキシから独立して選択される1~3つの置換基によって置換されるフェニルであり、
Aは、フェニル、ピリジル又はピラジニルであり、それらの環は、互いに独立して、非置換であるか、又はクロロ、ブロモ、フルオロ、メチル、シアノ及びトリフルオロメチルから独立して選択される1~3つの置換基によって置換され、Yは、O又はCH2であり、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ水素である、実施形態1~4のいずれか1つに記載の方法が提供される。
実施形態6として、
Yは、CH2であり、
Bは、モノ又はジ-ハロゲン置換フェニルであり、
Aは、フェニル、ピラジニル及びピリジルから選択され、これらのそれぞれは、ハロゲン及びC1~C4-ハロアルキルから独立して選択される置換基によって一置換又は二置換され、
R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ水素である、実施形態1~5のいずれか1つに記載の方法が提供される。
実施形態1~6のいずれか1つに開示される式(I)の化合物は、左側のフェニル環及び右側のA-C(=O)-NH基がシクロブチル環上で互いに対してシスである、シスラセミ化合物:
Figure 0007681606000002
を表す。
したがって、式(I)のラセミ化合物は、式(Ia)及び(Ib)の化合物の1:1混合物である。式(Ia)及び(Ib)の化合物中に示されるくさび形の結合は、絶対立体化学を表す一方、式(I)の化合物について示されるものなどの太い直線の結合は、ラセミ化合物における相対立体化学を表す。
また、式(I)の化合物の1つの鏡像異性体は、植物病原性微生物プソイドセルコスポラ・フィジエンシス(Pseudocercospora fijiensis)によるバナナ植物の被害を防除するか又は防止するのに特に有用であることが意外にも分かった。
したがって、実施形態7として、化合物は、式(Ia)
Figure 0007681606000003
のものである、実施形態1~6のいずれか1つに記載の方法が提供される。
当業者は、実施形態2に記載の方法に従い、式(Ia)の化合物が一般に殺有害生物組成物の一部として施用されることを認識している。したがって、実施形態8として、植物病原性微生物プソイドセルコスポラ・フィジエンシス(Pseudocercospora fijiensis)によるバナナ植物の被害を防除又は防止する方法であって、バナナ植物の作物又はその場所に、実施形態1~7のいずれか1つに記載の化合物及び1つ以上の製剤助剤を含む殺有害生物組成物を施用する工程を含む方法が提供される。実施形態9として、植物病原性微生物プソイドセルコスポラ・フィジエンシス(Pseudocercospora fijiensis)によるバナナ植物の被害を防除又は防止する方法であって、バナナ植物の作物又はその場所に、式(Ia)の化合物及び1つ以上の製剤助剤を含む殺有害生物組成物を施用する工程を含む方法が提供される。実施形態9に記載の方法において、式(Ia)の化合物及び式(Ib)の化合物の両方を含む殺有害生物組成物では、式(Ia)の化合物対その鏡像異性体(式(Ib)の化合物)の比率は、1:1を超えなければならない。好ましくは、式(Ia)の化合物対式(Ib)の化合物の比率は、1.5:1超、より好ましくは、2.5:1超、特に4:1超、有利には9:1超、望ましくは20:1超、特に35:1超である。
50%以下、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下、特に20%以下、有利には10%以下、望ましくは5%以下、特に3%以下の、式(I)の化合物のトランス立体異性体(すなわち、式中、B及びA-C(=O)-NH基は、互いに対してトランスである)を含有する混合物は、本発明の一部であることも理解される。好ましくは、式(I)の化合物対そのトランス異性体の比率は、1.5:1超、より好ましくは2.5:1超、特に4:1超、有利には9:1超、望ましくは20:1超、特に35:1超である。
好ましくは、式(Ia)の化合物、そのトランス異性体(すなわち、式中、B及びA-CO-NR2基は、互いに対してトランスである)及び式(Ib)の化合物を含む組成物において、組成物は、式(Ia)の化合物、そのトランス異性体及び式(Ib)の化合物の総量をそれぞれ基準にして少なくとも50%、より好ましくは70%、さらにより好ましくは85%、特に90%超、特に好ましくは95%超の濃度の式(Ia)の化合物を含む。
さらに、実施形態10として、植物病原性微生物プソイドセルコスポラ・フィジエンシス(Pseudocercospora fijiensis)によるバナナ植物の被害を防除するか又は防止する方法であって、バナナ植物の作物又はその場所に、式(Ic)
Figure 0007681606000004
(式中、
R11及びR12は、独立して、ハロゲンから選択され、
Aは、ハロゲン及びC1~C4-ハロアルキルから独立して選択される1つ又は2つの置換基によって置換されるピリジルである)
による化合物を施用する工程を含む方法が提供される。
実施形態11として、
R11及びR12は、独立して、クロロ及びフルオロから選択され、
Aは、1つ又は2つのC1~C4-ハロアルキル置換基によって置換されるピリダ-2-イル又はピリダ-3-イルである、実施形態10に記載の方法が提供される。
実施形態12として、
Aは、
Figure 0007681606000005
から選択され、
R13は、C1~C4-ハロアルキル、好ましくはトリフルオロメチルである、実施形態10又は11に記載の方法が提供される。
実施形態13として、化合物は、式(Ic)
Figure 0007681606000006
の化合物1~12のいずれか1つから選択され、式中、R11、R12及びAは、以下の表において定義されるとおりである、実施形態10~12のいずれか1つに記載の方法が提供される。
Figure 0007681606000007
実施形態14として、実施形態1~13のいずれか1つに記載の方法であって、
実施形態1~13のいずれか1つで定義された化合物を含む組成物を準備する工程;
この組成物を、バナナ植物の作物又はその場所に施用する工程
を含む方法が提供される。
実施形態15として、植物病原性微生物フサリウム・オキシスポラムf.種(Fusarium oxysporum f.sp.)(分化型)キュベンス(cubense)(Foc)(特に、Foc熱帯種4、即ち、フサリウム・オドラティシウム(Fusarium odoratissium))によるバナナ植物の被害を防除するか又は防止するための実施形態1~13のいずれか1つで定義された化合物の使用が提供される。
実施形態16として、植物病原性微生物フサリウム・オキシスポラムf.種(Fusarium oxysporum f.sp.)(分化型)キュベンス(cubense)(Foc)(特に、Foc熱帯種4、即ち、フサリウム・オドラティシウム(Fusarium odoratissium))によるバナナ植物の被害を防除するか又は防止するための実施形態1~13のいずれか1つで定義された化合物の使用が提供される。
実施形態17として、バナナ植物を栽培する方法であって、実施形態1~13のいずれか一項で定義された化合物をバナナ植物に施用するか又はこの化合物でバナナ植物を処理することを含む方法が提供される。
好ましくは、実施形態1~17のいずれか1つに記載の方法及び使用を、灌注施用(drench application)により実行する。
実施形態1~13のいずれか1つに記載の方法において定義される化合物の調製は、参照により本明細書に援用される国際公開第2013/143811号及び国際公開第2015/003951号に開示されている。
定義:
「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード、特にフルオロ、クロロ又はブロモを表す。
本明細書において使用される際の「アルキル」又は「alk」という用語は、単独で又はより大きい基(アルコキシ、アルキルチオ、アルコキシカルボニル及びアルキルカルボニルなど)の一部として、直鎖状又は分枝鎖状であり、例えばメチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、イソプロピル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソ-ペンチル又はn-ヘキシルである。アルキル基は、好適には、C1~C4-アルキル基である。
本明細書において使用される際の「ハロアルキル」は、同じであるか又は異なるハロゲン原子の1つ以上で置換される、上に定義されるアルキル基であり、例えばCF3、CF2Cl、CF2H、CCl2H、FCH2、ClCH2、BrCH2、CH3CHF、(CH32CF、CF3CH2又はCHF2CH2である。
実施形態1~17のいずれか1つに係る方法及び使用は、好ましくは、他の殺真菌薬に対して耐性を示す植物病原性微生物フサリウム・オキシスポラムf.種(Fusarium oxysporum f.sp.)(分化型)キュベンス(cubense)(Foc)(特に、Foc熱帯種4、即ち、フサリウム・オドラティシウム(Fusarium odoratissium))による作物の被害を防除するか又は防止するためのものである。特定の殺真菌薬に対して「耐性を示す」フサリウム・オキシスポラムf.種(Fusarium oxysporum f.sp.)(分化型)キュベンス(cubense)(Foc)(特に、Foc熱帯種4、即ち、フサリウム・オドラティシウム(Fusarium odoratissium))は、例えば、同一種のフサリウム・オキシスポラムf.種(Fusarium oxysporum f.sp.)(分化型)キュベンス(cubense)(Foc)真菌の予想される感受性と比較して、この殺真菌薬に対する感受性が低いセルコスポラ属(cercospora)の真菌の株を指す。この予想される感受性を、例えば、この殺真菌薬にこれまで曝露されたことがない株を使用して測定し得る。
実施形態1~17のいずれか1つに係る方法又は使用に係る施用は、好ましくは、バナナ植物の作物又はその場所に対してである。好ましくは、施用は、バナナ植物の作物に対してである。本発明の化合物の施用を、通常の施用様式(例えば、葉面、灌注、土壌、溝中等)の内のいずれかに従って実施し得る。好ましくは、実施形態1~17のいずれか1つに係る方法又は使用に係る施用を、灌注施用により実行する。
実施形態1~13のいずれか1つで定義された化合物を、好ましくは、100~500g有効成分(AI)/ヘクタール(ha)(好ましくは、150~250g AI/ha)にて、実施形態1~17のいずれか1つに係る方法で使用する。
実施形態1~13のいずれか1つに記載の化合物は、除草剤などの有効成分に耐性があるように遺伝子組み換えされたものを含む任意のバナナ植物に対して使用するか、又は植物有害生物による被害を防除する生物学的に活性な化合物を生成するのに好適である。
一般に、実施形態1~13のいずれか1つに記載の化合物は、担体を含有する組成物(例えば、製剤)の形態で使用される。実施形態1~13のいずれか1つに記載の化合物及びその組成物は、エアゾールディスペンサ、カプセル懸濁液、冷煙霧濃縮物、粉剤、乳化性濃縮物、水中油乳剤、油中水乳剤、カプセル化した粒剤、細粒剤、種子処理のためのフロアブル剤、(加圧)ガス、ガス生成剤、粒剤、温煙霧濃縮物、大型粒剤、微粒剤、油分散性粉剤、油混和性フロアブル剤、油混和性液体、ペースト、植物用棒状剤、乾燥種子処理のための粉剤、農薬で被覆された種子、可溶性濃縮物、可溶性粉剤、種子処理のための液剤、懸濁液濃縮物(フロアブル剤)、微量散布用(ulv)液剤、微量散布用(ulv)懸濁剤、顆粒水和剤又は水分散性錠剤、スラリー処理のための水和剤、水溶性粒剤又は水溶性錠剤、種子処理のための水溶性粉剤及び水和剤などの様々な形態で使用され得る。
製剤は、典型的に、液体又は固体担体及び任意に固体又は液体助剤であり得る1つ以上の通常の製剤助剤、例えば非エポキシ化又はエポキシ化植物油(例えば、エポキシ化ヤシ油、ナタネ油又はダイズ油)、消泡剤、例えばシリコーン油、防腐剤、粘土、無機化合物、粘性調節剤、界面活性剤、結合剤及び/又は粘着付与剤を含む。この組成物は、本発明の化合物と、殺菌剤、殺真菌剤、抗線虫剤、植物活性化剤、殺ダニ剤及び殺虫剤などの1つ以上の他の生物学的に活性な物質との組合せを含むだけでなく、肥料、微量栄養素供与体又はバナナ植物の成長に影響を与える他の調製物もさらに含み得る。
この組成物は、例えば、本発明の固体化合物を粉砕し、篩にかけ、且つ/又は圧縮することにより、助剤の非存在下において、及び例えば本発明の化合物を1つ又は複数の助剤と均質混合し、且つ/又は粉砕することにより、少なくとも1つの助剤の存在下においてそれ自体公知の方法で調製される。本発明の固体化合物の場合、化合物の粉砕/ミリングは、特定の粒径を確保するために行われる。
農業に使用するための組成物の例は、乳化性濃縮物、懸濁液濃縮物、マイクロエマルション、油分散性の直接噴霧可能又は希釈可能な液剤、延展可能なペースト、希釈乳剤、可溶性粉剤、分散性粉剤、水和剤、ダスト剤、粒剤又はポリマー物質中への封入物であり、これは、- 少なくとも - 実施形態1~13のいずれか1つに記載の化合物を含み、組成物のタイプは、意図される目的及びそのときの状況に合わせて選択されるべきである。
通常、組成物は、0.1~99%、特に0.1~95%の、実施形態1~13のいずれか1つに記載の化合物及び1~99.9%、特に5~99.9%の少なくとも1つの固体又は液体担体を含み、通常、組成物の0~25%、特に0.1~20%が界面活性剤であることが可能である(%は、いずれの場合にも重量パーセントを意味する)。濃縮された組成物が商品に好ましい傾向があるが、最終消費者は、通常、かなり低い濃度の有効成分を有する希釈組成物を使用する。
プレミックス組成物のための茎葉製剤タイプの例は、以下のとおりである:
GR:粒剤
WP:水和剤
WG:水和性顆粒(粉剤)
SG:水溶性粒剤
SL:可溶濃縮剤
EC:乳化性濃縮物
EW:水中油乳剤
ME:マイクロエマルション
SC:水性懸濁液濃縮物
CS:水性カプセル懸濁剤
OD:油系懸濁液濃縮物、及び
SE:水性サスポエマルション(suspo-emulsion)。
一方、プレミックス組成物のための種子処理製剤タイプの例は、以下のとおりである:
WS:種子処理スラリーのための水和剤
LS:種子処理のための液剤
ES:種子処理のための乳剤
FS:種子処理のための懸濁液濃縮物
WG:水和性顆粒、及び
CS:水性カプセル懸濁剤。
タンクミックス組成物に好適な製剤タイプの例は、液剤、希釈乳剤、懸濁剤又はそれらの混合物及びダスト剤である。
製剤の性質と同様に、葉面施用、潅注、噴霧、霧化、散布、拡散、塗布又は注ぎかけなどの施用方法は、意図される目的及びそのときの状況に応じて選択される。
タンクミックス組成物は、一般に、異なる有害生物防除剤及び任意にさらなる助剤を含有する1つ以上のプレミックス組成物を溶媒(例えば、水)で希釈することによって調製される。
好適な担体及び補助剤は、固体又は液体であり得、製剤化技術に通常用いられる物質、例えば天然又は再生鉱物物質、溶媒、分散剤、湿潤剤、粘着付与剤、増粘剤、結合剤又は肥料である。
一般に、葉面施用又は土壌施用のためのタンクミックス製剤は、0.1~20%、特に0.1~15%の所望の成分及び99.9~80%、特に99.9~85%の固体又は液体助剤(例えば、水などの溶媒を含む)を含み、助剤は、タンクミックス製剤を基準にして0~20%、特に0.1~15%の量の界面活性剤であり得る。
典型的に、葉面施用のためのプレミックス製剤は、0.1~99.9%、特に1~95%の所望の成分及び99.9~0.1%、特に99~5%の固体又は液体補助剤(例えば、水などの溶媒を含む)を含み、助剤は、プレミックス製剤を基準にして0~50%、特に0.5~40%の量の界面活性剤であり得る。
通常、種子処理施用のためのタンクミックス製剤は、0.25~80%、特に1~75%の所望の成分及び99.75~20%、特に99~25%の固体又は液体助剤(例えば、水などの溶媒を含む)を含み、助剤は、タンクミックス製剤を基準にして0~40%、特に0.5~30%の量の界面活性剤であり得る。
典型的に、種子処理施用のためのプレミックス製剤は、0.5~99.9%、特に1~95%の所望の成分及び99.5~0.1%、特に99~5%の固体又は液体補助剤(例えば、水などの溶媒を含む)を含み、助剤は、プレミックス製剤を基準にして0~50%、特に0.5~40%の量の界面活性剤であり得る。
市販の製品は、好ましくは、濃縮物(例えば、プレミックス組成物(製剤))として製剤化されるであろうが、最終使用者は、通常、希釈製剤(例えば、タンクミックス組成物)を用いるであろう。
好ましい種子処理プレミックス製剤は、水性懸濁液濃縮物である。この製剤は、流動床技術、ローラーミル法、ロトスタティック種子処理機及びドラムコータなど、従来の処理技術及び機械を用いて種子に施用され得る。噴流床などの他の方法も有用であり得る。種子は、塗布前に予め分級され得る。塗布後、種子は、典型的に、乾燥され、次に分級のために分級機に移される。このような手順は、当技術分野において公知である。本発明の化合物は、土壌及び種子処理用途に使用するのに特に適している。
一般に、本発明のプレミックス組成物は、0.5~99.9、特に1~95、有利には1~50質量%の所望の成分及び99.5~0.1、特に99~5質量%の固体又は液体補助剤(例えば、水などの溶媒を含む)を含有し、助剤(又は補助剤)は、プレミックス製剤の質量を基準にして0~50、特に0.5~40質量%の量の界面活性剤であり得る。
ここで、本発明は、以下の非限定的な実施例によって例示される。全ての引用文献は、参照により援用される。
生物学的実施例
バナナにおけるパナマ病(フサリウム・オドラティシウム(Fusarium odoratissium))に対する様々な殺真菌薬処理の効果
バナナ温室試験を2018年に実行して、バナナにおけるフサリウム・オドラティシウム(Fusarium odoratissium)(フサリウム・オキシスポラムf.種(Fusarium oxysporum f.sp.)(分化型)キュベンス(cubense)熱帯種4)に対する実施形態1~13のいずれか1つで定義された化合物の有効性を評価した。
この試験で使用するフサリウム・オキシスポラムf.種(Fusarium oxysporum f.sp.)キュベンス(cubense)株及び組織フサリウム・オキシスポラムf.種(Fusarium oxysporum f.sp.)キュベンス(cubense)熱帯種4の単離株(Foc TR4、株II5)を、Wageningen University(The Netherlands)and Research collectionから得た。株を、液体N2培養物から採取し、PDA(ポテトデキストロース寒天)プレート上で増殖させた。PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)分析による検証の後、3ヶ月にわたり厚膜胞子が産生された。蒔くことにより厚膜胞子密度を決定し、100,000個の厚膜胞子/グラムを含む温室中の土壌が得られるように、胞子密度を適応させた。
バナナ(キャベンディッシュ、Grand Naine)の組織培養小植物体を、標準土壌(ピート5%、粉砕粘土顆粒41%、ガーデンピート(garden peat)5%、ビームストラクチャ(beam structure)4%、蒸気処理された140堆肥33%)が入った小さい鉢に移し、28℃及び約100%相対湿度(RH)にて2週間にわたり維持して気候順応させた。その後、相対湿度を約90%まで低下させた。
植物を、2018年の春に3ヶ月にわたり栽培した。この植物を引き抜き、次いで、厚膜胞子が蔓延した土壌2リットル体積に再度植え付けることにより感染させた。その後、この植物を、化合物1(実施形態13を参照されたい)又は水に個別に浸して、化合物1及びFoc TR4厚膜胞子の希釈又は流出を回避した。最も長期間のインキュベーション時間を可能とするために、植物を、20週間後の10月に収穫した。
収穫時に、後者を、パナマ病の発症に関して評価した。
Figure 0007681606000008
評価:
移植から20週間後に、各植物の球茎を分析することにより、感染レベルを決定した。
Figure 0007681606000009
結論:
100000個の厚膜胞子/mlを施用した場合には、感染させていない対照植物(確認)を除く全てが感染した。この条件下で、200g/haでの化合物1により、このバッチの7本の植物の中では、視覚的にも定量的にも感染が起きなかった。
化合物1(100又は200g/ha)による全ての処理により、感染した植物の数が減少した。このことは、化合物1が、バナナ植物においてFoc TR4の厚膜胞子の感染を強力に減少させ得たことを示す。化合物1により処理された感染植物は、低い感染レベルしか示さなかった。

Claims (9)

  1. 植物病原性微生物フサリウム・オキシスポラムf.種(Fusarium oxysporum f.sp.)(分化型)キュベンス(cubense)(Foc)によるバナナ植物の被害を防除するか又は防止する方法であって、式(I
    Figure 0007681606000010

    (式中、R11、R12、及びAは、下記表
    Figure 0007681606000011


    で定義されたとおりである)
    の化合物1から7の内のいずれか1から選択される化合物、又は前記化合物の互変異性体若しくは立体異性体を、バナナ植物の作物又はその場所に施用することを含む方法。
  2. R11及びR12がClであり、Aが2-トリフルオロメチル-ピリド-3-イルである、請求項1に記載の方法。
  3. 式(Ic)の化合物が殺有害生物組成物の一部として施用され、式(Ic)の化合物対その鏡像異性体の比率は1.5:1超である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記植物病原性微生物は、フサリウム・オドラティシマム(Fusarium odoratissimum)である、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記方法は、請求項1又は2記載の化合物の灌注施用を含む、請求項1から4のずれか一項に記載の方法。
  6. 請求項1又は2に記載の化合物をバナナ植物に施用するか又は前記化合物でバナナ植物を処理することを含むバナナ植物を栽培する方法。
  7. 植物病原性微生物フサリウム・オキシスポラムf.種(Fusarium oxysporum f.sp.)(分化型)キュベンス(cubense)(Foc)によるバナナ植物の被害を防除するか又は防止するための請求項1又は2に記載の化合物の使用。
  8. 植物病原性微生物フサリウム・オドラティシウム(Fusarium odoratissium)によるバナナ植物の被害を防除するか又は防止するための請求項1又は2に記載の化合物の使用。
  9. 請求項1又は2に記載の化合物の使用は、灌注施用である、請求項7又8に記載の使用。
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