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JP7683382B2 - キャニスタ - Google Patents
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JP7683382B2 - キャニスタ - Google Patents

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Description

本発明は、キャニスタに関する。
鞍乗型車両として、燃料タンクからの蒸発燃料を処理するキャニスタが搭載されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の鞍乗型車両ではエンジンの後面にスロットルボディ等を介してエアクリーナが接続されており、エアクリーナの前方でスロットルボディの側方に円筒状のキャニスタが配置されている。キャニスタの一端には、燃料タンクから延びるサージホースと、スロットルボディから延びるパージホースとが接続されている。燃料タンクからの蒸発燃料がキャニスタに吸着され、キャニスタからスロットルボディに蒸発燃料が再燃焼のために導入される。
特開2020-104837号公報
キャニスタの他端には大気に連通する大気開放ニップルが設けられているが、鞍乗型車両が全体的に艤装品で覆われていないと、キャニスタの配置箇所によっては大気開放ニップルが露出して車両外観が悪化する。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、蒸発ガスの回収機能を阻害することなく、車両の外観性を向上させることができるキャニスタを提供することを目的とする。
本発明の一態様のキャニスタは、燃料タンクの蒸発燃料を回収して吸気通路に導入するキャニスタであって、一端面に大気開放ニップルが形成された筒状のキャニスタケースと、前記キャニスタケースの一端面を覆うように装着されたキャップと、を備え、前記キャップには、前記大気開放ニップルの内部を大気に連通させる開口が形成され、前記キャップの外周部分の内側で当該キャップの内面に、前記大気開放ニップルの一部を除いて周囲を囲む周壁が形成されていることで上記課題を解決する。
本発明の一態様のキャニスタによれば、大気開放ニップルがキャップに隠され、キャップによってキャニスタが目立たなくなって車両の外観性が向上される。また、開口を通じて大気開放ニップルの内部が大気に連なるため、キャップによってキャニスタの性能が阻害されることがない。
本実施例の鞍乗型車両の左側面図である。 本実施例のエンジン周辺を右側から見た斜視図である。 本実施例のエンジン周辺を左側から見た斜視図である。 本実施例のキャニスタを右側から見た斜視図である。 本実施例のキャニスタを左側から見た斜視図である。 本実施例のキャップ及びキャニスタの断面図である。 本実施例のキャップの斜視図である。 本実施例のエンジン周辺の右側面図である。 本実施例のエンジン及びキャニスタの上面図である。 本実施例のエンジン及びキャニスタの後面図である。
本発明の一態様のキャニスタは、燃料タンクの蒸発燃料を回収して吸気通路に導入する。キャニスタのキャニスタケースの一端面には大気開放ニップルが形成され、このキャニスタケースの一端面を覆うようにキャップが装着されている。キャップには、前記大気開放ニップルの内部を大気に連通させる開口が形成されている。大気開放ニップルがキャップに隠され、キャップによってキャニスタが目立たなくなって車両の外観性が向上される。また、開口を通じて大気開放ニップルの内部が大気に連なるため、キャップによってキャニスタの性能が阻害されることがない。
以下、添付図面を参照して、本実施例について詳細に説明する。図1は本実施例の鞍乗型車両の左側面図である。また、以下の図では、矢印FRは車両前方、矢印REは車両後方、矢印Lは車両左方、矢印Rは車両右方をそれぞれ示している。
図1に示すように、鞍乗型車両1は、パイプ・板金によって形成されるダイヤモンド型の車体フレーム10に、エンジン30や電装系等の各種部品を搭載して構成されている。車体フレーム10はヘッドパイプ11から左右に分岐して後方に延びる一対のメインフレーム12と、ヘッドパイプ11から左右に分岐して下方に延びる一対のダウンフレーム13とを有している。一対のメインフレーム12によってエンジン30の後部が支持され、一対のダウンフレーム13によってエンジン30の前部が支持されている。エンジン30が車体フレーム10に支持されることで車両全体の剛性が向上されている。
メインフレーム12の前側部分はエンジン30の上方に位置するタンクレール14になっており、タンクレール14によって燃料タンク21が下方から支持されている。メインフレーム12の後側部分はエンジン30の後方に位置するボディフレーム15になっており、ボディフレーム15の下半部にはスイングアーム22が揺動可能に支持されている。ボディフレーム15の上半部にはアッパーレール17及びロアレール18から成るシートレール16が取り付けられている。アッパーレール17の上部には、燃料タンク21の後方においてライダーシート23及びピリオンシート24が支持されている。
ヘッドパイプ11には、ステアリングシャフト(不図示)を介して一対のフロントフォーク25が操舵可能に支持されており、フロントフォーク25の下部には前輪26が回転可能に支持されている。スイングアーム22はボディフレーム15から後方に向かって延びており、スイングアーム22の後端には後輪27が回転可能に支持されている。後輪27にはチェーンドライブ式の変速機構を介してエンジン30が連結されており、変速機構を介してエンジン30からの動力が後輪27に伝達されている。また、左側のボディフレーム15の下部には、車両を傾けて自立させるサイドスタンド28が設けられている。
ところで、燃料タンク21からの蒸発燃料を処理するキャニスタ51が搭載された機種では、車両全体が艤装品で覆われていないと、キャニスタ51の配置場所によってはキャニスタ51のホースやニップルが露出して車両の外観性が悪化する。また、キャニスタ51の端面には大気開放ニップルが形成されており、キャニスタ51の配置場所によっては大気開放ニップルから水や埃等の異物がキャニスタ51の内部に侵入する。そこで、本実施例では、キャニスタ51の大気開放ニップルが形成された端面をキャップ81で覆い、キャップ81に大気開放ニップルを大気に連ねる開口を形成してキャニスタ51の機能を維持している(図6参照)。
図2及び図3を参照して、エンジンの周辺構成について説明する。図2は本実施例のエンジン周辺を右側から見た斜視図である。図3は本実施例のエンジン周辺を左側から見た斜視図である。
図2及び図3に示すように、エンジン30は、2気筒エンジンであり、上下割構造のクランクケース31を有している。クランクケース31の上部にはシリンダ32、シリンダヘッド33、シリンダヘッドカバー34が取り付けられている。クランクケース31の左側面には、マグネト(不図示)を側方から覆うマグネトカバー35が取り付けられている。クランクケース31の右側面にはクラッチ(不図示)を側方から覆うクラッチカバー36が取り付けられている。シリンダヘッド33の後面には一対のインテークパイプ37を介してスロットルボディ41が接続されている。
スロットルボディ41の上流(後側)には、エアクリーナ38(図1参照)が接続されている。エアクリーナ38は一対のシートレール16(図1参照)の間に配置され、後斜め下方に傾けられている。スロットルボディ41の内側には一対の吸気通路89の上流側が形成され、一対のインテークパイプ37の内側には一対の吸気通路89の下流側が形成されている。スロットルボディ41及び一対のインテークパイプ37によって一対の吸気通路89が形成されて、この一対の吸気通路89を通じてエアクリーナ38からシリンダヘッド33の一対の吸気ポートに空気が導入される。
スロットルボディ41は、一対のインテークパイプ37及びエアクリーナ38の一対のアウトレットチューブ(不図示)を接続する一対の円筒部42を有している。一対の円筒部42の吸気通路89には、電子制御式の一対のスロットルバルブ43が配置されている。一対のスロットルバルブ43は一対の円筒部42を貫通するシャフト(不図示)に取り付けられており、このシャフトの右端側には駆動モータ44が連結されている。駆動モータ44によって一対のスロットルバルブ43が開閉駆動されて、エアクリーナ38からシリンダヘッド33に向かう吸入空気量が調整されている。
駆動モータ44は、駆動力を出力するモータ本体45と、モータ本体45の出力をシャフトに伝える伝達ギアを収容したギアケース46と、を有している。モータ本体45は右側の円筒部42の下方に連なり、ギアケース46は右側の円筒部42及びモータ本体45の右側(車幅方向の一方側)に連なっている。モータ本体45は吸気通路89の下方に位置し、ギアケース46の下端はモータ本体45よりも下方に位置している。このように、スロットルボディ41の右側及びスロットルボディ41の下方スペースの右側は、ギアケース46及びモータ本体45の配置スペースになっている。
一対の円筒部42の下面には後面視U字状のパージパイプ47が接続されている。パージパイプ47には、後述するキャニスタ51から延びるパージホース62が接続されている。一対の円筒部42の上面には一対のインジェクタ48が取り付けられており、一対のインジェクタ48にはデリバリパイプ49が接続されている。一対のインジェクタ48は円筒部42を貫通しており、前斜め下方を向くように一対のインジェクタ48が傾けられている。デリバリパイプ49から一対のインジェクタ48に燃料が供給されて、一対のインジェクタ48から一対のインテークパイプ37の下流の一対の吸気ポート(不図示)に向けて燃料が噴射される。
スロットルボディ41の下方には、燃料タンク21(図1参照)の蒸発燃料を回収するキャニスタ51が配置されている。キャニスタ51の右端面(一端面)を覆うようにキャップ81が装着されており、キャニスタ51の左端面(他端面)にはサージホース61及びパージホース62が接続されている。サージホース61を介してキャニスタ51が燃料タンク21に接続され、パージホース62を介してキャニスタ51がパージパイプ47に接続されている。燃料タンク21の蒸発燃料がサージホース61を通じてキャニスタ51に回収され、パージホース62及びパージパイプ47を通じて吸気通路89に導入される。
パージホース62は、第1のパージホース63及び第2のパージホース64を有している。第1のパージホース63はキャニスタ51とパージバルブ71を接続し、第2のパージホース64はパージバルブ71とパージパイプ47を接続している。パージバルブ71の開閉によってキャニスタ51からスロットルバルブ43の吸気通路89への蒸発燃料のパージ流量が調整される。また、キャニスタ51の外周面にはゴムバンド57が装着され、ゴムバンド57にはキャニスタブラケット65が挿し込まれている。キャニスタ51はキャニスタブラケット65を介してフレーム部材(不図示)に浮動状態で固定されている。
図4から図7を参照して、キャニスタについて説明する。図4は本実施例のキャニスタを右側から見た斜視図である。図5は本実施例のキャニスタを左側から見た斜視図である。図6は本実施例のキャップ及びキャニスタの断面図である。図7は本実施例のキャップの斜視図である。なお、図4(A)はキャニスタにキャップが装着された状態、図4(B)はキャニスタからキャップが外された状態を示している。
図4及び図5に示すように、キャニスタ51は、吸着室が形成された樹脂製のキャニスタケース52を有している。キャニスタケース52の吸着室には蒸発燃料を一時的に吸着可能な活性炭等が収容されている。キャニスタケース52の右端面(一端面)には、大気に連なる大気開放ニップル53と吸着室内の水分や燃料を排出するドレンニップル54が形成されている。大気開放ニップル53が端面中央に位置し、ドレンニップル54が大気開放ニップル53の下方に位置している。キャニスタケース52には右端面を覆うようにゴム製のキャップ81が装着されている。
キャニスタケース52の左端面(他端面)には、サージホース61(図3参照)が接続されるサージニップル55とパージホース62(図3参照)が接続されるパージニップル56が形成されている。サージニップル55にはサージホース61を介して燃料タンク21(図1参照)が接続され、パージニップル56にはパージホース62(図3参照)を介して吸気通路89(図3参照)が接続されている。サージニップル55が端面中央に位置し、パージニップル56がサージニップル55の上方に位置している。このように、キャニスタケース52の左右両端には複数のニップルが形成されている。
キャニスタケース52の外周面において長手方向の中央にゴムバンド57が装着されている。ゴムバンド57の上下部分はキャニスタブラケット65が取り付けられる取付部58になっており、取付部58には扁平穴が形成されている。上側の取付部58から右方に突き出した部分には凹部59が形成されており、この凹部59にキャップ81の凸部82が入り込んでゴムバンド57に対してキャップ81が周方向で位置決めされている。また、ゴムバンド57の圧着力によってゴムバンド57とキャニスタケース52が密着され、キャニスタケース52に対するゴムバンド57の周方向の位置ズレが防止されている。
キャニスタブラケット65は、フレーム部材に固定される固定ブラケット66と、ゴムバンド57に取り付けられるC字ブラケット69とを有している。固定ブラケット66には下方に折り曲げられた右側の下片部67と、上方に折り曲げられた左側の上片部68とを有している。固定ブラケット66の下片部67にはC字ブラケット69の中間部分が接合されており、C字ブラケット69の両端がゴムバンド57の上下の取付部58の扁平穴に挿し込まれている。フレーム部材からキャニスタブラケット65にエンジン振動が伝わるが、ゴムバンド57でエンジン振動が吸収されてキャニスタ51に伝わり難くなっている。
固定ブラケット66の上片部68にはパージバルブ71の駆動部72が固定されている。パージバルブ71はゴムバンド57よりも左側に位置付けられ、パージバルブ71とパージニップル56が近づけられている。駆動部72の左側面にはバルブケース73が設けられ、バルブケース73内にはバルブ(不図示)が収容されている。駆動部72はソレノイド又はモータ等によって構成されており、駆動部72によってバルブケース73内のバルブが駆動される。駆動部72の前面にはコネクタ74が設けられており、コネクタ74にはケーブル(不図示)を通じて制御ユニット(不図示)が接続されている。
バルブケース73の先端側には導入ニップル75が形成され、バルブケース73の基端側には排出ニップル76が形成されている。導入ニップル75には第1のパージホース63を介してキャニスタ51のパージニップル56が接続され、排出ニップル76には第2のパージホース64を介してスロットルボディ41のパージパイプ47(図3参照)が接続されている。導入ニップル75及び排出ニップル76はバルブケース73から前方に向かって延びてパージニップル56及びパージパイプ47に近づけられている。これにより、第1、第2のパージホース63、64を短く形成することができる。
図6及び図7に示すように、キャニスタケース52の右端面側にはドーム状のキャップ81が装着されており、キャップ81によって大気開放ニップル53及びドレンニップル54が覆われている。キャップ81の頂点部分が大気開放ニップル53に対向し、キャップ81の頂点部分よりも下方部分がドレンニップル54に対向している。キャップ81の外周部分には一対の切欠き83が形成され、一対の切欠き83によってキャップ81の外周部分が変形し易くなって、キャニスタケース52に対するキャップ81の装着性が向上されている。キャップ81の上側の外周部分には上記した位置決め用の凸部82が形成されている。
キャップ81の内面には大気開放ニップル53の下方を除いて周囲を囲むU字壁(周壁)84が形成されている。U字壁84の下方にはドレンニップル54の出口を覆う挿込穴(封止部)85が形成されている。挿込穴85によってドレンニップル54が封止されることで、ドレンニップル54の出口から燃料が漏れ難くなって部品の汚染が防止される。一般的なキャニスタではキャニスタケースから漏れた燃料がドレンホースを通じて部品が汚染されない位置まで導かれるが、本実施例のキャニスタ51にはキャップ81が装着されているため、ドレンホースが不要になって部品点数が低減されている。
挿込穴85の下方にはキャップ81の内側を大気に連通させる開口86が形成されている。開口86はキャップ81の外周部分に沿った円弧状に形成されている。U字壁84の下方の開放部分を通じて大気開放ニップル53の内部がキャップ81の内側に連通しているため、大気開放ニップル53の内部が開口86を通じて大気に連通している。外観性向上のために大気開放ニップル53及びドレンニップル54がキャップ81によって隠されていても、大気開放ニップル53の内部が開口86を通じて大気に連なることで、キャップ81によってキャニスタ51の性能が阻害されることがない。
大気開放ニップル53が大気に連通しているため、水や埃等の異物が大気開放ニップル53の内部に入り込み難くなるようにキャップ81には様々な工夫が施されている。例えば、挿込穴85の挿込口87よりもキャニスタケース52の右端面に開口86が近づけられている(特に図6参照)。また、挿込穴85の上部には、開口86の長さよりも大きく、U字壁84の横幅よりも大きな突壁88が形成されている。開口86と大気開放ニップル53の間にドレンニップル54の基端部分及び突壁88が位置することで、開口86から大気開放ニップル53への異物の侵入が抑えられている。
さらに、キャップ81の外周部分の一対の切欠き83はU字壁84の側方に形成されている。一対の切欠き83からキャップ81内に異物が入り込んでも、U字壁84は下方を除いて大気開放ニップル53の周囲を囲んでいるため、一対の切欠き83から大気開放ニップル53への異物の侵入が抑えられている。このとき、一対の切欠き83の下端よりもU字壁84の開放面(下面)が下方に位置することで、一対の切欠き83から大気開放ニップル53へのダイレクトな侵入が抑えられる。キャニスタ51にキャップ81が装着されることで、外観性や異物の入り込み易さによってキャニスタ51の配置場所が制限されない。
図8から図10を参照して、キャニスタのレイアウトについて説明する。図8は本実施例のエンジン周辺の右側面図である。図9は本実施例のエンジン及びキャニスタの上面図である。図10は本実施例のエンジン及びキャニスタの後面図である。
図8に示すように、エンジン30のシリンダ軸線が縦向きであり、エンジン30下部のクランクケース31が後方に広がっている。メインフレーム12のタンクレール14にシリンダヘッド33が支持され、メインフレーム12のボディフレーム15にクランクケース31が支持されている。側面視にてエンジン30とメインフレーム12に囲まれたシリンダ後方のスペースにスロットルボディ41とキャニスタ51が配置されている。シリンダ後方のスペースの上部前寄りにスロットルボディ41が配置され、このスペースの下部後寄りにキャニスタ51が配置されている。
スロットルボディ41の駆動モータ44は後斜め下方に広がっており、キャニスタ51のキャップ81が駆動モータ44、メインフレーム12、クランクケース31に囲まれた空間に配置されている。このとき、側面視にてキャニスタ51の上端P1が駆動モータ44の下端P2よりも上方に位置し、キャニスタ51の前端P3が駆動モータ44の後端P4よりも前方に位置している。駆動モータ44に対して上下方向及び前後方向にキャニスタ51が近づけられて、スロットルボディ41とキャニスタ51がコンパクトに配置されることで車両の大型化が抑えられている。
また、キャニスタ51の一部、すなわちキャップ81の一部がクランクケース31及びクラッチカバー36に重なっている。キャップ81とクランクケース31の隙間はエンジン振動で接触するほど詰められているが、キャップ81と駆動モータ44の隙間はエンジン振動でも接触しない程度に確保されている。エンジン振動でキャニスタ51がクランクケース31に接触しても、ゴム製のキャップ81によってキャニスタ51が衝撃から保護される。クランクケース31に対して上下方向にキャニスタ51が近づけられ、クランクケース31の上方にキャニスタ51がコンパクトに配置されて車両の大型化が抑えられている。
図9に示すように、上面視にてキャニスタ51の右端面(一端面)が駆動モータ44よりも車幅方向内側に位置しており、キャニスタ51の全長がスロットルボディ41の全長よりも短く形成されている。駆動モータ44に対して車幅方向にキャニスタ51が近づけられ、駆動モータ44とキャニスタ51がコンパクトに配置されることで車両の大型化が抑えられている。キャニスタ51の長手方向の中心位置Oがエンジン30の中心面Cよりも右寄りに偏倚して、キャニスタ51の左側にサージホース61及びパージホース62の配置スペースが確保されている。
図9及び図10に示すように、サージホース61はキャニスタ51の左端面からスロットルボディ41の左側方を通って上方に延びた後に、燃料タンク21(図1参照)の排気口に向かって後方に延びている。第1のパージホース63はキャニスタ51の左端面からキャニスタ51上部のパージバルブ71に向かって延びている。このとき、上面視にて第1のパージホース63がキャニスタ51の前後幅Wに収められている。第2のパージホース64はパージバルブ71からスロットルボディ41のパージパイプ47に向かって前後に延びている。側面視にて第2のパージホース64は駆動モータ44に重なっている(図8参照)。
このように、エンジン30の中心面Cよりも右側にスロットルボディ41の駆動モータ44が設けられ、エンジン30の中心面Cよりも左側にサージホース61及びパージホース62の配設ルートが確保されている。車両振動によってサージホース61及びパージホース62が駆動モータ44に接触することがないため、キャニスタ51を駆動モータ44に近づけて車両の大型化が抑えられている。サージホース61及びパージホース62の配設ルートが駆動モータ44に阻害されることがなく、キャニスタ51から延びるサージホース61及びパージホース62を短くできる。
後面視にてキャニスタ51の右端面の大気開放ニップル53が駆動モータ44の下方に位置している。より詳細には、キャニスタ51の上部はモータ本体45と重なり、大気開放ニップル53がギアケース46よりも下方に位置している(特に図10参照)。大気開放ニップル53の先端はギアケース46の外端よりも車両内側に位置している。また、キャニスタ51の右端面にはドレンニップル54(図4(B)参照)も形成されている。大気開放ニップル53及びドレンニップル54にはホースが接続されないため、駆動モータ44とキャニスタ51が接触しない程度の隙間を空けて駆動モータ44にキャニスタ51が近づけられている。
キャニスタ51のキャップ81が左側のサイドスタンド28(図1参照)とは逆側に位置している。サイドスタンド28によって車両が左側に傾いた姿勢で自立するため、キャニスタ51の左端面が下方に向けられてサージホース61及びサージホース61が目立ち難くなる。キャニスタ51の右端面が上方に向けられるが、キャニスタ51の右端面の大気開放ニップル53がキャップ81に覆われて、大気開放ニップル53の露出による外観性の低下が抑えられる。キャップ81の上方にメインフレーム12が位置しており、キャップ81自体もメインフレーム12に上方から覆われて、キャップ81が目立たなくなって車両の外観性の低下が抑えられている。
以上、本実施例によれば、大気開放ニップル53がキャップ81に隠され、キャップ81によってキャニスタ51が目立たなくなって車両の外観性が向上される。また、開口86を通じて大気開放ニップル53の内部が大気に連なるため、キャップ81によってキャニスタ51の性能が阻害されることがない。
なお、本実施例では、エンジンとして2気筒エンジンを例示したが、エンジンの種類は特に限定されない。
また、本実施例では、サージニップル及びパージニップルがキャニスタの左側に形成され、駆動モータがスロットルボディの右側に設けられたが、サージニップル及びパージニップルがキャニスタの右側に形成され、駆動モータがスロットルボディの左側に設けられてもよい。
また、本実施例では、大気開放ニップル及びドレンニップルがキャニスタの右側に形成されたが、大気開放ニップル及びドレンニップルがキャニスタの左側に形成されてもよい。キャニスタにはドレンニップルが形成されていなくてもよい。
また、本実施例では、キャップの開口が円弧状に形成されているが、開口は大気開放ニップルの内部を大気に連通可能な形状であれば特に限定されない。
また、本実施例では、キャップの周壁として下方を開放したU字壁を例示したが、周壁は大気開放ニップルの一部を除いて周囲を囲むように形成されていればよい。
また、本実施例では、キャップの封止部として挿込穴を例示したが、封止部はドレンニップルの出口を覆うことができる形状であれば特に限定されない。
また、本実施例では、キャップの開口が挿込穴の下方に設けられたが、開口は大気開放ニップルの内部を大気に連通可能であれば、キャップの開口と挿込穴の位置関係は特に限定されない。
また、本実施例では、側面視にてキャップの下部がクランクケースに重なっているが、キャップとクランクケースが重なっていなくてもよい。
また、本実施例では、サイドスタンドの反対側にキャップが設けられているが、サイドスタンドと同じ側にキャップが設けられていてもよい。例えば、サイドスタンドとキャップが左側に設けられていてもよい。
また、キャニスタは、図示の鞍乗型車両に限らず、他のタイプの鞍乗型車両に採用されてもよい。鞍乗型車両とは、ライダーがシートに跨った姿勢で乗車する車両全般に限定されず、ライダーがシートに跨らずに乗車する小型のスクータタイプの車両も含んでいる。
以上の通り、本実施例のキャニスタ(51)は、燃料タンク(21)の蒸発燃料を回収して吸気通路(89)に導入するキャニスタであって、一端面に大気開放ニップル(53)が形成された筒状のキャニスタケース(52)と、キャニスタケースの一端面を覆うように装着されたキャップ(81)と、を備え、キャップには、大気開放ニップルの内部を大気に連通させる開口(86)が形成されている。この構成によれば、大気開放ニップルがキャップに隠され、キャップによってキャニスタが目立たなくなって車両の外観性が向上される。また、開口を通じて大気開放ニップルの内部が大気に連なるため、キャップによってキャニスタの性能が阻害されることがない。
本実施例のキャニスタにおいて、キャップには、大気開放ニップルの一部を除いて周囲を囲む周壁(U字壁84)が形成されている。この構成によれば、キャップに開口が形成されていても、大気開放ニップルに埃や水等の異物が入り込み難くなってキャニスタの性能が維持される。
本実施例のキャニスタにおいて、周壁は、大気開放ニップルの下方を除いて周囲を囲んでおり、キャップには、キャニスタケースに対する装着用の切欠き(83)が周壁の側方に形成されている。この構成によれば、キャップに切欠きが形成されていても、大気開放ニップルに異物が入り込み難くなってキャニスタの性能が維持される。
本実施例のキャニスタにおいて、キャニスタケースの一端面にドレンニップル(54)が形成されており、キャップには、ドレンニップルの出口を覆う封止部(挿込穴85)が形成されている。この構成によれば、ドレンニップルの出口から燃料が漏れ難くなって部品の汚染が防止される。また、ドレンホースが不要になって部品点数を低減することができる。
本実施例のキャニスタにおいて、開口が封止部の下方で当該封止部よりもキャニスタケースの一端面側に形成されている。この構成によれば、ドレンニップルが壁になって開口から大気開放ニップルに異物が入り込み難くなってキャニスタの性能が維持される。
本実施例のキャニスタにおいて、エンジン(30)の後方にエアクリーナ(38)が配置され、エアクリーナからエンジンに空気が導かれており、キャップがゴム製であり、側面視にてキャップの一部がエンジンのクランクケース(31)に重なっている。この構成によれば、エンジン後方の狭いスペースにキャニスタが配置され、エンジン振動でキャニスタがクランクケースに接触しても、ゴム製のキャップによってキャニスタが衝撃から保護される。よって、クランクケースにキャニスタを近づけて、車両の大型化を抑えることができる。
本実施例のキャニスタにおいて、ヘッドパイプから後方に一対のメインフレーム(12)が延びており、一方のメインフレームにサイドスタンド(28)が取り付けられており、キャップの上方に他方のメインフレームが位置し、サイドスタンドとは逆側にキャップが位置している。この構成によれば、サイドスタンドの使用時に車両が傾けられると、キャニスタの他端面によりもキャニスタの一端面が上方に向けられる。キャニスタの一端面の大気開放ニップルがキャップに覆われて、大気開放ニップルの露出による外観性の低下が抑えられている。さらに、キャップ自体もメインフレームに上方から覆われて目立たなくなって車両の外観性が損なわれることがない。
なお、本実施例を説明したが、他の実施例として、上記実施例及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
また、本発明の技術は上記の実施例に限定されるものではなく、技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
12:メインフレーム
21:燃料タンク
28:サイドスタンド
30:エンジン
31:クランクケース
38:エアクリーナ
51:キャニスタ
52:キャニスタケース
53:大気開放ニップル
54:ドレンニップル
81:キャップ
83:切欠き
84:U字壁(周壁)
85:挿込穴(封止部)
86:開口
89:吸気通路

Claims (6)

  1. 燃料タンクの蒸発燃料を回収して吸気通路に導入するキャニスタであって、
    一端面に大気開放ニップルが形成された筒状のキャニスタケースと、
    前記キャニスタケースの一端面を覆うように装着されたキャップと、を備え、
    前記キャップには、前記大気開放ニップルの内部を大気に連通させる開口が形成され
    前記キャップの外周部分の内側で当該キャップの内面に、前記大気開放ニップルの一部を除いて周囲を囲む周壁が形成されていることを特徴とするキャニスタ。
  2. 前記周壁は、前記大気開放ニップルの下方を除いて周囲を囲んでおり、
    前記キャップには、前記キャニスタケースに対する装着用の切欠きが前記周壁の側方に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のキャニスタ。
  3. 燃料タンクの蒸発燃料を回収して吸気通路に導入するキャニスタであって、
    一端面に大気開放ニップル及びドレンニップルが形成された筒状のキャニスタケースと、
    前記キャニスタケースの一端面を覆うように装着されたキャップと、を備え、
    前記キャップには、前記大気開放ニップルの内部を大気に連通させる開口と、前記ドレンニップルの出口を覆う封止部と、が形成されていることを特徴とするキャニスタ。
  4. 前記開口が前記封止部の下方で当該封止部よりも前記キャニスタケースの一端面側に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のキャニスタ。
  5. 燃料タンクの蒸発燃料を回収して吸気通路に導入するキャニスタであって、
    一端面に大気開放ニップルが形成された筒状のキャニスタケースと、
    前記キャニスタケースの一端面を覆うように装着されたゴム製のキャップと、を備え、
    前記キャップには、前記大気開放ニップルの内部を大気に連通させる開口が形成され
    エンジンの後方にエアクリーナが配置され、前記エアクリーナから前記エンジンに空気が導かれており、
    側面視にて前記キャップの一部が前記エンジンのクランクケースに重なっていることを特徴とするキャニスタ。
  6. ヘッドパイプから左右に分岐して後方に一対のメインフレームが延びており、一方のメインフレームにサイドスタンドが取り付けられており、
    前記キャップの上方に他方のメインフレームが位置し、前記サイドスタンドとは車両に対して左右方向で逆側に前記キャップが位置していることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のキャニスタ。
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