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JP7684530B2 - 動物用トイレ砂 - Google Patents
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JP7684530B2 - 動物用トイレ砂 - Google Patents

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Description

本発明は、猫や犬等の動物用トイレの敷材として使用される動物用トイレ砂に関する。
従来、室内で飼育されている猫や犬等の動物用トイレとして、上部が開放された箱型のトイレ容器と、このトイレ容器に収容される複数の粒状物からなるトイレ砂と、を備えたものが知られている。さらに、動物用トイレの一種として、液透過可能な底面を有する上側容器と、この上側容器の下方に配置され、吸液性部材が収容される下側容器と、を備えた動物用システムトイレが知られている。このような動物用システムトイレの上側容器にはトイレ砂が収容され、動物の尿は上側容器に収容されたトイレ砂の粒状物間を通過して、下側容器内の吸液性部材に吸収される。
動物用システムトイレの上側容器に収容されるトイレ砂は、動物の尿を下側容器に素早く移行させるための所定の液透過性を有している。同時に、トイレ砂は、粒状物の表面に残留した尿によって悪臭が発生するのを抑制するために、粒状物の表面に残留した尿を吸収し得る所定の吸液性を有している。
このように、動物用システムトイレに用いられるトイレ砂は、液透過性と吸液性の両立が求められており、そのような観点から、種々のトイレ砂が提案されている。例えば、特許文献1には、複数の粒状物を含む動物用トイレ砂であって、複数の粒状物のそれぞれが、無機多孔質材料からなる粒子群と、シリカゲルと、該粒子群及び該シリカゲルを一体的に固定する無機バインダーと、を含む動物用トイレ砂が提案されている。
特開2009-125000号公報
無機多孔質材料を主原料として用いた従来の動物用トイレ砂は、バインダーとしてセメント等の固化剤を用いている。しかし、セメント等の固化剤は、硬化反応により水酸化カルシウムが生じるため、pHが高くなる。その結果、動物用トイレ砂が尿と接触すると、尿に含まれる尿素の分解が促進されてしまい、悪臭の原因となるアンモニアが発生するおそれがあった。そのため、特許文献1のような動物用トイレ砂では、粒状物のpHの上昇を抑制するために、粒状物にシリカゲルを混合していた。
しかしながら、特許文献1のような動物用トイレ砂であっても、シリカゲルが動物用トイレ砂の使用前から周囲環境の臭気物質を吸着する場合があり、その吸着された臭気物質が徐々に放出されることで、不快な悪臭を発生するおそれがあった。なお、臭気物質としては、飼育環境の空間内に存在し得る臭気物質のほか、シリカゲルや動物用トイレ砂の製造環境の空間内に存在し得る臭気物質などが考えられる。さらに、シリカゲルは、尿などの排泄物から生じる臭気物質を吸着した後においても、その吸着された臭気物質が徐々に放出されることで、不快な悪臭を発生するおそれがあった。
このようなシリカゲルに吸着された臭気物質に起因する悪臭のほかにも、従来の動物用トイレ砂には、依然として様々な原因によって悪臭が発生する場合があり、悪臭抑制に関する更なる改善が求められている。
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであり、悪臭の発生を十分に抑制し得る動物用トイレ砂を提供することを目的とする。
本発明は、以下の各態様を含むものである。
(態様1)
複数の粒状物を含む動物用トイレ砂であって、上記複数の粒状物のそれぞれは、無機多孔質材料と固化剤とを含み、シリカゲルを0.0質量%以上2.5質量%以下の含有量で更に含み、かつ、着色水滴下試験後の水滴跡の面積が12.6mm未満であることを特徴とする、動物用トイレ砂。
本態様1の動物用トイレ砂は、シリカゲルをまったく含まないか、あるいは、シリカゲルを含んでいても2.5質量%以下という低い含有量で含むものであり、シリカゲルに吸着される臭気物質がないか、あるいは、シリカゲルに吸着される臭気物質の量が少ないため、結果的にシリカゲルに吸着される臭気物質の放出量を低減することができる。これにより、本態様1の動物用トイレ砂は、シリカゲルに吸着される臭気物質の放出に起因する悪臭の発生を抑制することができる。
また、従来の動物用トイレ砂では、複数の粒状物が尿などの排泄物から生じる臭気物質を吸着した後に、その吸着された臭気物質が徐々に放出されることで、不快な悪臭を発生させるおそれがあった。さらに、従来の動物用トイレ砂では、粒状物の表面に残留した尿が蒸発することによって生じる、アンモニアの不快な悪臭を発生させるおそれもあった。一方、本態様1の動物用トイレ砂では、着色水滴下試験後の水滴跡の面積が12.6mm未満であり、粒状物の吸収面積が小さいため、尿が粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすくなっている。これにより、本態様1の動物用トイレ砂は、粒状物の表面に尿が残留しにくく、尿に含まれる尿素の分解によって生成されるアンモニアが発生しにくい。
以上のとおり、本態様1の動物用トイレ砂は、シリカゲル及び粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、並びにアンモニアに起因する悪臭の発生を抑制することができ、優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
(態様2)
複数の粒状物を含む動物用トイレ砂であって、上記複数の粒状物のそれぞれは、無機多孔質材料と固化剤とを含み、かつ、シリカゲルを0.0質量%以上2.5質量%以下の含有量で更に含み、上記複数の粒状物は、液通過試験後のイオン交換水のpHが7.62未満であることを特徴とする、動物用トイレ砂。
本態様2の動物用トイレ砂も、シリカゲルをまったく含まないか、あるいは、シリカゲルを含んでいても2.5質量%以下という低い含有量で含むものであり、シリカゲルに吸着される臭気物質がないか、あるいは、シリカゲルに吸着される臭気物質の量が少ないため、結果的にシリカゲルに吸着される臭気物質の放出量を低減することができる。これにより、本態様2の動物用トイレ砂も、シリカゲルに吸着される臭気物質の放出に起因する悪臭の発生を抑制することができる。
また、従来の動物用トイレ砂では、シリカゲルを含むものであっても、複数の粒状物のpHを適切な範囲に制御できない場合があり、悪臭の原因となるアンモニアが発生するおそれがあった。一方、本態様2の動物用トイレ砂では、複数の粒状物の液通過試験後のイオン交換水のpHが7.62未満となるものであるため、尿と接触しても悪臭の原因となるアンモニアが発生しにくい。これにより、本態様2の動物用トイレ砂は、アンモニアに起因する悪臭の発生を抑制することができる。
以上のとおり、本態様2の動物用トイレ砂は、シリカゲルに吸着される臭気物質に起因する悪臭、及びアンモニアに起因する悪臭の発生を抑制することができ、優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
(態様3)
複数の粒状物を含む動物用トイレ砂であって、
前記複数の粒状物のそれぞれは、無機多孔質材料と固化剤とを含み、かつ、撥水性を有し、
前記複数の粒状物のそれぞれは、シリカゲルを0.0質量%以上2.5質量%以下の含有量で更に含み、かつ、複数の凸部からなる凹凸構造を有することを特徴とする、動物用トイレ砂。
本態様3の動物用トイレ砂も、シリカゲルをまったく含まないか、あるいは、シリカゲルを含んでいても2.5質量%以下という低い含有量で含むものであり、シリカゲルに吸着される臭気物質がないか、あるいは、シリカゲルに吸着される臭気物質の量が少ないため、結果的にシリカゲルに吸着される臭気物質の放出量を低減することができる。これにより、本態様3の動物用トイレ砂も、シリカゲルに吸着される臭気物質の放出に起因する悪臭の発生を抑制することができる。
また、従来の動物用トイレ砂では、複数の粒状物が尿などの排泄物から生じる臭気物質を吸着した後に、その吸着された臭気物質が徐々に放出されることで、不快な悪臭を発生させるおそれがあった。さらに、従来の動物用トイレ砂では、粒状物の表面に残留した尿が蒸発することによって生じる、アンモニアの不快な悪臭を発生させるおそれもあった。一方、本態様3の動物用トイレ砂では、複数の粒状物のそれぞれが、撥水性を有するとともに凹凸構造を有することにより、撥水性を有するとともに凹凸構造を有しないものと比べてより一層尿が粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすくなっている。これにより、本態様3の動物用トイレ砂は、粒状物の表面に尿が残留しにくく、尿に含まれる尿素の分解によって生成されるアンモニアが発生しにくい。
以上のとおり、本態様3の動物用トイレ砂は、シリカゲル及び粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、並びにアンモニアに起因する悪臭の発生を抑制することができ、優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
(態様4)
上記複数の粒状物のそれぞれが、撥水剤によって表面が被覆されていることを特徴とする、上記態様1~3のいずれかに記載の動物用トイレ砂。
本態様4の動物用トイレ砂は、粒状物の表面が撥水剤によって被覆されているため、尿が粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすい上、尿が粒状物の内部に接触しにくく、尿中の尿素の分解により生じるアンモニアが発生しにくい。
以上より、本態様4の動物用トイレ砂は、粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、及びアンモニアに起因する悪臭の発生を、より確実に抑制することができ、より一層優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
(態様5)
上記複数の粒状物のそれぞれが、エチレン-酢酸ビニル共重合体によって表面が被覆されていることを特徴とする、上記態様1~3のいずれかに記載の動物用トイレ砂。
本態様5の動物用トイレ砂は、粒状物の表面がエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)によって被覆されているため、尿が粒状物の内部に接触しにくく、尿中の尿素の分解により生じるアンモニアが発生しにくい。
以上より、本態様5の動物用トイレ砂は、アンモニアに起因する悪臭及び粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭の発生を、より確実に抑制することができ、より一層優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
(態様6)
上記複数の粒状物のそれぞれが、撥水剤とエチレン-酢酸ビニル共重合体との混合物によって表面が被覆されていることを特徴とする、上記態様1~3のいずれかに記載の動物用トイレ砂。
本態様6の動物用トイレ砂は、粒状物の表面が撥水剤とEVAの混合物によって被覆されているため、尿が複数の粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすくなっている上、尿が粒状物の内部に接触しにくく、尿中の尿素の分解により生じるアンモニアが発生しにくい。
以上より、本態様6の動物用トイレ砂は、粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、及びアンモニアに起因する悪臭の発生を、より一層抑制することができ、更に優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
(態様7)
上記複数の粒状物のそれぞれが、少なくともその表面において撥水性粒子を含むことを特徴とする、上記態様1~6のいずれかに記載の動物用トイレ砂。
本態様7の動物用トイレ砂は、粒状物が少なくともその表面において撥水性粒子を含むため、尿が粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすい上、尿が粒状物の内部に接触しにくく、尿中の尿素の分解により生じるアンモニアが発生しにくい。
以上より、本態様7の動物用トイレ砂は、粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、及びアンモニアに起因する悪臭の発生を、より確実に抑制することができ、より一層優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
(態様8)
前記複数の粒状物のそれぞれが、Ra(算出平均粗さ)が0.26μm以上0.95μm以下であることを特徴とする、上記態様1~7のいずれかに記載の動物用トイレ砂。
本態様8の動物用トイレ砂は、粒状物が所定の範囲のRa(算出平均粗さ)を有するため、尿が粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすい上、尿が粒状物の内部に接触しにくく、尿中の尿素の分解により生じるアンモニアが発生しにくい。
以上より、本態様8の動物用トイレ砂は、粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、及びアンモニアに起因する悪臭の発生を、より確実に抑制することができ、より一層優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
(態様9)
前記複数の粒状物のそれぞれが、Rsm(凹凸平均間隔)が20μm以上25μm以下であることを特徴とする、上記態様1~8のいずれかに記載の動物用トイレ砂。
本態様9の動物用トイレ砂は、粒状物が所定の範囲のRsm(凹凸平均間隔)を有するため、尿が粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすい上、尿が粒状物の内部に接触しにくく、尿中の尿素の分解により生じるアンモニアが発生しにくい。
以上より、本態様9の動物用トイレ砂は、粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、及びアンモニアに起因する悪臭の発生を、より確実に抑制することができ、より一層優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
(態様10)
前記凹凸構造が、前記動物用トイレ砂を構成する粒子を含むことを特徴とする、上記態様3に記載の動物用トイレ砂。
本態様10の動物用トイレ砂は、粒状物の凹凸構造が可塑変形し難い粒状物構成粒子を含むため、動物用トイレ砂の使用中においても凹凸構造の変形が少なく、尿が粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすい上、尿が粒状物の内部に接触しにくく、尿中の尿素の分解により生じるアンモニアが発生しにくいという作用効果を持続できる。
以上より、本態様10の動物用トイレ砂は、粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、及びアンモニアに起因する悪臭の発生を、より確実に抑制することができ、より一層優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
本発明によれば、悪臭の発生を十分に抑制し得る動物用トイレ砂を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態である動物用トイレ砂3を用いたシステムトイレ1の構成を模式的に示す斜視図である。 図2は、撥水剤によって表面処理された、本発明の第1の実施形態である動物用トイレ砂3を構成する粒状物の表面のSEM画像である。 図3は、エチレン-酢酸ビニル共重合体によって表面処理された、本発明の第1の実施形態である動物用トイレ砂3を構成する粒状物の表面のSEM画像である。 図4は、撥水剤とエチレン-酢酸ビニル共重合体との混合物によって表面処理された、本発明の第3の実施形態である動物用トイレ砂3を構成する粒状物の表面のSEM画像である。 図5は、表面処理されていない本発明の第3の実施形態である動物用トイレ砂3を構成する粒状物の表面のSEM画像である。
以下、本発明の一実施形態に係る動物用トイレ砂の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書において各種数値範囲は、特に断りがない限り、その上下限値を含む範囲を意味する。
本発明者らは、上記目的を達成するために、悪臭の発生原因に着目して鋭意検討を行った結果、次の各種手法によって、発生原因の異なる複数種類の悪臭の発生を抑制し得ることを見出した。具体的には、本発明者らは、動物用トイレ砂を構成する粒状物のシリカゲル含有量を低減し、かつ、粒状物の吸収面積を小さくする手法、及び、動物用トイレ砂を構成する粒状物のシリカゲル含有量を低減し、かつ、複数の粒状物の液通過後のpHを適切な範囲内に制御する手法の少なくとも一方の手法によって、発生原因の異なる複数種類の悪臭の発生を抑制し得ることを見出した。
本発明は、このような知見に基づいて完成されたものであり、以下の各実施形態を含むものである。
<第1の実施形態>
まず、本発明の一実施形態である、第1の実施形態の動物用トイレ砂3について、図1を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態である動物用トイレ砂3を用いたシステムトイレ1の構成を模式的に示す斜視図である。図1に示すように、システムトイレ1は、カバー2と、本発明の第1の実施形態の動物用トイレ砂3と、トイレ砂収容容器4と、使い捨ての排泄物処理シート5と、排泄物処理シート収容容器6と、を備えている。
なお、カバー2は、猫などの動物の出入り口を限定するとともに、排泄物や動物用トイレ砂3の飛び散りを防ぐための囲いとなる外壁を形成する部材である。トイレ砂収容容器4は、動物用トイレ砂3を収容するための容器であり、動物から排泄された尿を通過させることのできる構造(例えば、多孔構造や網目構造など)を有する底面部(例えば、スノコ)を備えた容器である。また、排泄物処理シート5は、トイレ砂収容容器4の底面部の下方に配置され、動物用トイレ砂3及び上記底面部を通過した尿を吸収して保持するための使い捨ての吸液性シートである。排泄物処理シート収容容器6は、排泄物処理シート5を収容するための容器であり、トイレ砂収容容器4の下方において出し入れ自在に組み込まれる容器である。
図1に示すシステムトイレ1は、カバー2の内側において、動物が尿を排泄したときに、尿が動物用トイレ砂3を通過し、該動物用トイレ砂3の下方に位置する排泄物処理シート5にて吸収され、保持されるように構成されている。なお、尿が動物用トイレ砂3を通過する際は、尿は、動物用トイレ砂3を構成する複数の粒状物に少しずつ吸収されながら、粒状物間を通って下方へ流れ落ちるように通過する。
システムトイレ1は、尿が動物用トイレ砂3と排泄物処理シート5の内部に吸収保持されることと、動物用トイレ砂3が排泄物処理シート5を含む排泄物処理シート収容容器6の内部空間を上方から覆うこととによって、尿から生じる悪臭の拡散を抑制することができるように構成されている。したがって、システムトイレ1において、動物用トイレ砂3は、所定の液透過性と吸液性を有しているとともに、排泄物から生じる臭気物質を吸着し得る所定の吸着性を有している。
本実施形態の動物用トイレ砂3は、複数の粒状物を含む動物用トイレ砂であり、複数の粒状物のそれぞれが無機多孔質材料と固化剤とを含んでいる。そして、本実施形態においては、複数の粒状物のそれぞれは、シリカゲルを0.0質量%以上2.5質量%以下の含有量で更に含んでおり、かつ、着色水滴下試験後の水滴跡の面積が12.6mm未満である。
ここで、本明細書において、「シリカゲルを0.0質量%以上2.5質量%以下の含有量で更に含み」とは、シリカゲルをまったく含まないか、あるいは、シリカゲルを含んでいても2.5質量%以下の含有量で含むことを意味する。
本実施形態の動物用トイレ砂3は、シリカゲルをまったく含まないか、あるいは、シリカゲルを含んでいても2.5質量%以下という低い含有量で含むものであり、シリカゲルに吸着される臭気物質がないか、あるいは、シリカゲルに吸着される臭気物質の量が少ないため、結果的にシリカゲルに吸着される臭気物質の放出量を低減することができる。これにより、本実施形態の動物用トイレ砂3は、シリカゲルに吸着される臭気物質の放出に起因する悪臭の発生を抑制することができる。
また、上述のとおり、従来の動物用トイレ砂では、粒状物が尿などの排泄物から生じる臭気物質を吸着した後に、その吸着された臭気物質が徐々に放出されることで、不快な悪臭を発生させるおそれがあった。さらに、従来の動物用トイレ砂では、粒状物の表面に残留した尿が蒸発することによって生じる、アンモニアの不快な悪臭を発生させるおそれもあった。一方、本実施形態の動物用トイレ砂3では、着色水滴下試験後の水滴跡の面積が12.6mm未満であり、粒状物の吸収面積が小さいため、尿が粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすい。これにより、本実施形態の動物用トイレ砂3は、尿に含まれる尿素の分解によって生成されるアンモニアが発生しにくい。
以上のとおり、本実施形態の動物用トイレ砂3は、シリカゲル及び粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、並びにアンモニアに起因する悪臭の発生を抑制することができ、優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
なお、本実施形態において、粒状物の着色水滴下試験後の水滴跡の面積を12.6mm未満にする手段は、特に限定されず、当分野において公知の吸水性の調整手段を採用することができる。具体的な例としては、粒状物を構成する成分の組成を調整すること、及び/又は、粒状物の表面を撥水剤等の表面処理剤で被覆し、かつ、その量や被覆形態を調整することなどが挙げられる。
(着色水滴下試験後の水滴跡の面積の測定方法)
着色水滴下試験後の水滴跡の面積は、次のようにして測定することができる。
(1)まず、マイクロピペットを用いて、青色に着色された水5μLを測り取り、測定対象となる粒状物のサンプル上に滴下する。
(2)次いで、ADVANTEC社製のろ紙を用いて、粒状物上の水滴を吸い取る。
(3)粒状物の表面に残った水滴跡の大きさを測定する。このとき、水滴跡を楕円形とみなしてその長径(mm)と短径(mm)に該当する箇所の長さをそれぞれ測定する。
(4)そして、次式により水滴跡の面積(mm)を算出する。
水滴跡の面積=(長径/2)×(短径/2)×3.14
以下、本実施形態の動物用トイレ砂3を構成する粒状物について詳細に説明する。
(粒状物の構成成分)
本実施形態において、動物用トイレ砂3を構成する粒状物は、無機多孔質材料と固化剤とを含み、さらに、シリカゲルをまったく含まないか、あるいは、シリカゲルを含んでいても2.5質量%以下という低い含有量で含むものである。以下、これらの構成成分について説明する。
(無機多孔質材料)
粒状物の一構成成分である無機多孔質材料は、本発明の効果を阻害しない限り特に限定されず、動物用トイレ砂の構成成分として用い得る任意の無機多孔質材料を用いることができる。そのような無機多孔質材料としては、例えば、ゼオライト、セピオライト、アタパルジャイト、珪藻土、珪藻頁岩などが挙げられる。
なお、無機多孔質材料の粒子径は、特に限定されないが、例えば、400μm以下であり、好ましくは300μm以下であり、更に好ましくは200μm以下である。
また、粒状物中の無機多孔質材料の含有量は、本発明の効果を阻害しない限り特に限定されず、所望の悪臭抑制効果や強度等に応じた任意の含有量を採用することができる。そのような含有量としては、例えば、50~98質量%の含有量が挙げられる。粒状物中の無機多孔質材料の含有量は、好ましくは50~95質量%であり、更に好ましくは60~90質量%である。なお、粒状物中の無機多孔質材料の含有量は、粒状物1粒子当たりに含まれる無機多孔質材料の質量の割合を意味する。
(固化剤)
粒状物の一構成成分である固化剤は、本発明の効果を阻害しない限り特に限定されず、動物用トイレ砂の構成成分として用い得る任意の固化剤を用いることができる。そのような固化剤としては、例えば、セメント系固化剤、非セメント系固化剤などが挙げられる。なお、セメント系固化剤と非セメント系固化剤は、それぞれを単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
セメント系固化剤は、セメントからなる固化剤であり、ケイ酸カルシウムを主成分とし、水と反応(水和)して硬化する固化剤である。セメントとしては、例えば、ポルトランドセメント、ホワイトセメントなどが挙げられる。このようなセメントを固化剤として用いることで、動物用トイレ砂を構成する粒状物の強度を高めることができる。
また、セメント系固化剤として、低アルカリ性セメントを用いてもよい。低アルカリ性セメントは、セメント中に含まれるアルカリ金属(Na、K)が所定の含有量以下に調整された、pHが11程度の低アルカリ性のセメントである。低アルカリ性セメントを固化剤として用いることで、動物用トイレ砂を構成する粒状物のpHを低くすることができる。このようにして粒状物のpHを低くすると、粒状物が尿と接触しても悪臭の原因となるアンモニアが発生しにくくなるため、アンモニアに起因する悪臭の発生をより抑制することができる。
一方、非セメント系固化剤は、セメント系固化剤以外の固化剤であり、ケイ酸カルシウムを主成分としていない固化剤である。非セメント系固化剤としては、例えば、ドロマイト、酸化カルシウム、硫酸カルシウム、酸化マグネシウムなどが挙げられる。特に、固化剤として、セメント系固化剤と非セメント系固化剤との混合物を用いた場合は、粒状物の強度を高めつつ、pHを低くすることができ、アンモニアに起因する悪臭の発生をより確実に抑制することができる。
非セメント系固化剤としては、硫酸カルシウム及び酸化マグネシウムを主成分とする水硬化性の固化剤を用いてもよい。このような水硬化性の固化剤は、ほぼ中性の性質を示す。さらに、固化剤の硬化時に生成される水酸化マグネシウムは、弱塩基性を示す。したがって、非セメント系固化剤としてこのような水硬化性の固化剤を用いると、粒状物のpHを低くすることができ、アンモニアに起因する悪臭の発生をより確実に抑制することができる。
なお、硫酸カルシウム及び酸化マグネシウムを主成分とする水硬化性の固化剤において、硫酸カルシウムの含有量は、好ましくは50~95質量%であり、酸化マグネシウムの含有量は、好ましくは5~50質量%である。ここで、硫酸カルシウムの含有量は、無水物に換算した場合の含有量である。
粒状物中の固化剤の含有量は、本発明の効果を阻害しない限り特に限定されず、所望の悪臭抑制効果や強度等に応じた任意の含有量を採用することができる。そのような含有量としては、例えば5~30質量%の含有量が挙げられる。粒状物中の固化剤の含有量は、悪臭抑制効果や強度等の点から、好ましくは10~25質量%である。
(シリカゲル)
上述のとおり、本実施形態において、動物用トイレ砂3を構成する粒状物は、シリカゲルをまったく含まないか、あるいは、シリカゲルを含んでいても2.5質量%以下という低い含有量で含む。すなわち、シリカゲルは、動物用トイレ砂3を構成する粒状物の任意の構成成分である。
本実施形態において、粒状物の構成成分として用い得るシリカゲルは、0.0質量%以上2.5質量%以下の含有量であれば、その種類や構造等は特に限定されず、動物用トイレ砂の構成成分として用い得る任意のシリカゲルを用いることができる。そのようなシリカゲルとしては、例えば、A型シリカゲル、B型シリカゲル、C型シリカゲルなどの市販品のシリカゲルが挙げられる。
粒状物中のシリカゲルの含有量は、上述のとおり0.0質量%以上2.5質量%以下である。粒状物中のシリカゲルの含有量がこのような範囲内にあると、シリカゲルに吸着される臭気物質がないか、あるいは、シリカゲルに吸着される臭気物質の量が少ないため、結果的にシリカゲルに吸着される臭気物質の放出量を低減することができる。これにより、本実施形態の動物用トイレ砂3は、シリカゲルに吸着される臭気物質の放出に起因する悪臭の発生を抑制することができる。
(その他の成分)
本実施形態において、動物用トイレ砂3を構成する粒状物は、無機多孔質材料、固化剤及びシリカゲル以外の任意の添加成分を更に含んでいてもよい。そのような添加成分としては、特に限定されないが、例えば香料成分や抗菌成分、検査薬成分、親水化成分、疎水化成分、他の消臭成分、防腐成分、殺菌成分、防カビ成分、着色成分などの各種機能性成分が挙げられる。これらの機能性成分は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
なお、香料成分としては、芳香性を有する化合物を含むものであれば特に限定されず、例えば、ゲランオール、シトロネロール、シトラール、オイゲノール、フェネチルアルコール、チモール、リナロール、青葉アルコール、メントール、ベンジルアルコール等のアルコール類;ヘキシルシンナムアルデヒド等のアルデヒド類;オイル類などが挙げられる。また、香料成分は、芳香性を有する化合物を水に分散させるための分散剤を更に含んでいてもよい。なお、分散剤としては、例えば、常温(25℃)で液体であるグリコール及びその重合体などが挙げられる。
抗菌成分としては、細菌等の増殖を抑制できるものであれば特に限定されず、例えば、有機系、無機金属系、光触媒系、天然系等の任意の抗菌剤を用いることができる。なかでも、粒状物が尿などの排泄物を吸収した後でも細菌等の増殖を抑制できるという点から、有機系の界面活性剤型の抗菌剤を用いることが好ましい。
検査薬成分としては、動物の健康状態を検知できるものであれば特に限定されず、例えば、pH検査薬、蛋白質検査薬、ブドウ糖検査薬、潜血検査薬、ウロビリノーゲン検査薬等の尿の成分に応じて変色する薬剤などを用いることができる。
親水化成分としては、粒状物を親水化できるものであれば特に限定されず、例えば、界面活性剤などを用いることができる。さらに、疎水化成分としては、粒状物を疎水化できるものであれば特に限定されず、例えば、脂肪族炭化水素、シリコーン樹脂、脂肪酸及びその金属塩、ポリグリコール類、脂肪酸エステル、ワックス、低分子量ポリオレフィン、フッ素系樹脂などを用いることができる。
他の消臭成分としては、上述の無機多孔質材料及びシリカゲル以外の成分で、消臭作用を有するものであれば特に限定されず、例えば、クエン酸や重曹などのアンモニア臭を中和するものなどが挙げられる。
また、動物用トイレ砂3を構成する粒状物は、上述のシリカゲルの代わりに活性炭を含んでいてもよい。すなわち、粒状物は、上述の無機多孔質材料及び固化剤のほかに、活性炭を含んでいてもよい。粒状物がこのような活性炭を含んでいると、活性炭によっても臭気物質を吸着することができる上、活性炭が徐々に酸化されることで、粒状物のpHを低減させることができるため、悪臭の原因となるアンモニアを発生しにくくすることができる。
(表面被覆)
また、本実施形態において、動物用トイレ砂3を構成する粒状物は、撥水剤やエチレン-酢酸ビニル共重合体等の任意の表面処理剤によって、表面が被覆されていてもよい。
なかでも、本実施形態の動物用トイレ砂3を構成する粒状物は、撥水剤によって表面が被覆されていることが好ましい。粒状物の表面が撥水剤によって被覆されていると、尿が粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすい上、尿が粒状物の内部に接触しにくく、尿中の尿素の分解により生じるアンモニアが発生しにくくなる。したがって、このような粒状物によって構成された動物用トイレ砂3は、粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、及びアンモニアに起因する悪臭の発生を、より確実に抑制することができ、より一層優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
本実施形態の動物用トイレ砂3に用い得る撥水剤は特に限定されず、動物用トイレ砂に用い得る任意の撥水剤を用いることができる。そのような撥水剤としては、例えば、パラフィンワックス等のワックス、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。
また、本実施形態の動物用トイレ砂3を構成する粒状物は、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)によって表面が被覆されていてもよい。粒状物の表面がEVAによって被覆されていると、尿が粒状物の内部に接触しにくく、尿中の尿素の分解により生じるアンモニアが発生しにくくなる。したがって、このような粒状物によって構成された動物用トイレ砂3は、アンモニアに起因する悪臭及び粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭の発生を、より確実に抑制することができ、より一層優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
また、本実施形態の動物用トイレ砂3を構成する粒状物は、上述の撥水剤とエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)との混合物によって表面が被覆されていてもよい。粒状物の表面が撥水剤とEVAの混合物によって被覆されていると、尿が複数の粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすい上、尿が粒状物の内部に接触しにくく、尿に含まれる尿素の分解によって生成されるアンモニアが発生しにくくなる。したがって、このような粒状物によって構成された動物用トイレ砂3は、粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭及び粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、アンモニアに起因する悪臭の発生を、より一層抑制することができる。
図2~図4は、撥水剤、エチレン-酢酸ビニル共重合体、撥水剤とエチレン-酢酸ビニル共重合体との混合物、のそれぞれによって表面処理された、本実施形態の動物用トイレ砂3を構成する粒状物の表面のSEM(走査型電子顕微鏡)画像であり、図5は、表面処理されていない本実施形態の動物用トイレ砂3を構成する粒状物の表面のSEM画像である。図5に示す粒状物の表面と比較すると、図2~図4に示す粒状物の表面が粗く、特に図4の撥水剤とエチレン-酢酸ビニル共重合体との混合物によって表面処理された粒状物には顕著な凹凸構造が認められ、表面処理の有無は、粒状物の表面の凹凸状態に影響を及ぼすことがわかる。
なお、粒状物表面の被覆に用いられる表面処理剤は、上述の撥水剤やEVAのほかに、任意の無機紛体や添加成分を更に含んでいてもよい。そのような無機紛体としては、例えば、タルク、マイカ、カオリン、炭酸カルシウム、酸化アルミニウムなどが挙げられる。一方、添加成分としては、特に限定されないが、例えば、上述の粒状物の添加成分と同様の機能性成分、すなわち香料成分や抗菌成分、検査薬成分、親水化成分、疎水化成分、消臭成分、防腐成分、殺菌成分、防カビ成分、着色成分などの各種機能性成分が挙げられる。なお、これらの機能性成分は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
粒状物の表面を上述の表面処理剤によって被覆する手段は特に限定されず、任意の塗布手段を採用することができる。そのような塗布手段としては、例えば、粒状物の表面に表面処理剤をスプレー塗布する手段や、粒状物を表面処理液中に浸漬する手段などが挙げられる。
粒状物の表面を上述の表面処理剤によって被覆する場合、その被覆量は本発明の効果を阻害しない限り特に限定されず、所望の悪臭抑制効果や強度等に応じた任意の被覆量を採用することができる。そのような被覆量としては、例えば、粒状物の質量に対して、0.01~5.00質量%であり、好ましくは0.05~3.00質量%であり、更に好ましくは0.10~1.00質量%である。
なお、複数の粒状物の個々の被覆形態は、本発明の効果を阻害しない限り特に限定されず、個々の粒状物の表面全体が表面処理剤によって被覆されていてもよいし、個々の粒状物の表面の一部分のみが表面処理剤によって被覆されていてもよい。また、複数の粒状物は、すべての粒状物の表面が表面処理剤によって被覆されていてもよいし、一部の粒状物の表面のみが表面処理剤によって被覆されていてもよい。
本実施形態の動物用トイレ砂3を構成する複数の粒状物は、それぞれ略円柱状の外形形状を有しているが、粒状物の形状はこのような形状に限定されない。粒状物の形状は、例えば、略球状、不定形の粒状等の任意の外形形状を採用することができる。ただし、動物用トイレ砂の使用時に粒状物の飛び散りを少なくするなどの点から、粒状物の形状は、略円柱状であることが好ましい。
また、粒状物の大きさは、本発明の効果を阻害しない限り特に限定されず、所望の悪臭抑制効果や強度等に応じた任意の大きさを採用することができる。そのような粒状物の大きさとしては、例えば3.0~8.0mmの範囲内の粒子径が挙げられる。
粒状物の粒子径は、好ましくは3.5~6.0mmの範囲内である。粒状物の粒子径がこのような範囲内にあると、粒状物間に隙間を形成しやすく、尿が複数の粒状物の粒状物間を通過しやすくなる。したがって、このような粒子径の粒状物によって構成された動物用トイレ砂は、粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、及び粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭の発生を、より確実に抑制することができる。また、上記の特定範囲の粒子径は、猫などの動物の足裏の肉球に挟まりにくいサイズの粒子径であるため、動物用トイレ砂の上に載った動物が部屋中を歩き回ったとしても、粒状物が部屋中に撒き散らされるようなことが起こりにくく、かかる粒状物に伴う悪臭の拡散も抑制することができるという利点がある。
なお、粒状物の粒子径は、ふるい分け法、すなわち、ふるいの目開きによって決定される粒状物の大きさである。具体的には、粒状物の粒子径は、ふるい分け法によって得られる粒子径分布から求められる質量中位、すなわち、50質量%に相当する粒状物の粒子径(mm)を意味する。なお、粒子径分布は、目開きの異なる複数のふるいを備えた振動ふるい機(例えば、Retsch社製「AS-200型」)を用いて、所定質量(例えば、150g)の粒状物を所定時間(例えば、3分間)ふるい掛けし、各ふるいに残留する粒状物の質量(g)から質量百分率(%)を算出することによって得ることができる。
本発明の動物用トイレ砂を構成する複数の粒状物は、上述の無機多孔質材料と固化剤とを含む粒状物の構成成分を任意の造粒機を用いて造粒することにより得ることができる。
なお、粒状物の造粒に用いられる造粒機としては、特に限定されないが、例えば、ディスクペレッター、ブリケットマシーン、打錠機等の圧縮造粒機や、押出造粒機などが挙げられる。また、造粒後の粒状物の表面を上述の表面処理剤によって被覆する場合は、造粒後の粒状物の表面に、任意の塗布手段を用いて表面処理剤を付着させればよい。
<第2の実施形態>
以下、上述の第1の実施形態とは、液通過後のpH特性のみが異なる、本発明の別の実施形態、すなわち本発明の第2の実施形態について説明する。なお、上述の第1の実施形態と異なる液通過後のpH特性以外の点は、基本的に上述の第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
本発明の第2の実施形態の動物用トイレ砂も、複数の粒状物を含む動物用トイレ砂であり、複数の粒状物のそれぞれが無機多孔質材料と固化剤とを含み、かつ、シリカゲルを0.0質量%以上2.5質量%以下の含有量で更に含んでいる。そして、本実施形態においては、複数の粒状物は、液通過試験後のイオン交換水のpHが7.62未満である。
本実施形態の動物用トイレ砂も、シリカゲルを含まないか、あるいは、シリカゲルを含んでいても2.5質量%以下という低い含有量で含むものであり、シリカゲルに吸着される臭気物質がないか、あるいは、シリカゲルに吸着される臭気物質の量が少ないため、結果的にシリカゲルに吸着される臭気物質の放出量を低減することができる。これにより、本実施形態の動物用トイレ砂も、シリカゲルに吸着される臭気物質の放出に起因する悪臭の発生を抑制することができる。
また、上述のとおり、従来の動物用トイレ砂では、シリカゲルを含むものであっても、複数の粒状物のpHを適切な範囲に制御できない場合があり、悪臭の原因となるアンモニアが発生するおそれがあった。一方、本実施形態の動物用トイレ砂では、複数の粒状物の液通過試験後のイオン交換水のpHが7.62未満となるものであるため、尿と接触しても悪臭の原因となるアンモニアが発生しにくい。これにより、本実施形態の動物用トイレ砂は、アンモニアに起因する悪臭の発生を抑制することができる。
以上のとおり、本実施形態の動物用トイレ砂は、シリカゲルに吸着される臭気物質に起因する悪臭、及びアンモニアに起因する悪臭の発生を抑制することができ、優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
なお、本実施形態において、粒状物の液通過試験後のイオン交換水のpHを7.62未満にする手段は、特に限定されないが、例えば、上述の粒状物を構成する成分の組成を調整すること、及び/又は、粒状物の表面を上述の表面処理剤で被覆し、かつ、その量や被覆形態を調整することなどが挙げられる。
(液通過試験後のイオン交換水のpHの測定方法)
粒状物の液透過試験後のイオン交換水のpHは、次のようにして測定することができる。
(1)まず、内径84mm、深さ30mmの円筒の内部に、測定対象となる粒状物サンプルを充填する。
(2)次いで、円筒内の粒状物サンプルの上方2cmの高さから、あらかじめ質量(g)を測定した約20gのイオン交換水を滴下する。
(3)そして、円筒内を通過して、円筒の下方から流れ出たイオン交換水を回収し、その質量(g)を測定する。
(4)円筒を通過した後のイオン交換水の質量を、滴下前のイオン交換水の質量で除して100を乗ずることにより、粒状物の液透過率(%)を算出する。
(5)さらに、円筒を通過した後のイオン交換水のpHを、任意のpH計(例えば、HORIBA社製、コンパクトpHメータ「LAQUAtwin pH-22」)を用いて測定する。このようにして得られたpHの測定値を、粒状物の液透過試験後のイオン交換水のpHとする。
また、本発明の動物用トイレ砂は、上述の第1の実施形態と第2の実施形態とを組み合わせた形態の動物用トイレ砂であってもよい。すなわち、この組み合わせた形態の動物用トイレ砂は、複数の粒状物を含む動物用トイレ砂であり、複数の粒状物のそれぞれが、無機多孔質材料と固化剤とを含み、また、シリカゲルを0質量%以上2.5質量%以下の含有量で更に含んでいる。そして、本実施形態においては、複数の粒状物のそれぞれは、着色水滴下試験後の水滴跡の面積が12.6mm未満である。さらに、複数の粒状物は、液通過試験後のイオン交換水のpHが7.62未満である。
本実施形態の動物用トイレ砂は、上述の第1の実施形態と第2の実施形態の両方の効果を奏することができる。すなわち、本実施形態の動物用トイレ砂は、シリカゲル及び粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、並びにアンモニアに起因する悪臭の発生を抑制することができる。
<第3の実施形態>
以下、上述の第1の実施形態とは、粒状物が撥水性を有し、凹凸構造を有する点のみが異なる、本発明の別の実施形態、すなわち本発明の第3の実施形態について説明する。なお、上述の第1の実施形態と異なる、撥水性及び凹凸構造以外の点は、基本的に上述の第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
本発明の第3の実施形態の動物用トイレ砂も、複数の粒状物を含む動物用トイレ砂であり、複数の粒状物のそれぞれが無機多孔質材料と固化剤とを含み、かつ、シリカゲルを0.0質量%以上2.5質量%以下の含有量で更に含んでいる。そして、本実施形態においては、複数の粒状物は、撥水性を有し、複数の凸部からなる凹凸構造を有する。本明細書において、粒状物が凹凸構造を有するとは、粒状物を本明細書の記載に従って測定したRa(算出平均粗さ)が0.20μm以上であり且つRsm(凹凸平均間隔)が20μm以上である場合をいう。
本実施形態の動物用トイレ砂も、シリカゲルを含まないか、あるいは、シリカゲルを含んでいても2.5質量%以下という低い含有量で含むものであり、シリカゲルに吸着される臭気物質がないか、あるいは、シリカゲルに吸着される臭気物質の量が少ないため、結果的にシリカゲルに吸着される臭気物質の放出量を低減することができる。これにより、本実施形態の動物用トイレ砂も、シリカゲルに吸着される臭気物質の放出に起因する悪臭の発生を抑制することができる。
本実施形態の動物用トイレ砂では、粒状物のそれぞれが撥水性を有する。本明細書にて粒状物が撥水性を有するとは、粒状物の表面の水接触角が90°以上であることを意味する。粒状物のそれぞれが撥水性を有するものとする手段は、特に限定されず、当分野において公知の撥水性の調整手段を採用することができる。具体的な例としては、粒状物を構成する成分の組成を調整すること、及び/又は、粒状物の表面を撥水剤等の表面処理剤で被覆し、かつ、その量や被覆形態を調整することなどが挙げられる。
なお、粒状物の表面の水接触角は、以下の通り測定することができる。
(1)温度:20±5℃及び湿度:65±5%RHの恒温恒湿室に、アルミ製リング(外径:430mm,内径:400mm,高さ:50mm)と、120℃で60分乾燥した粒状物とを準備し、24時間静置する。
(2)1個の粒状物を、アルミ製リング内に均等に充填し、粒状物を、アルミ製リングごと、底面の平滑なプレス機を用いて、3Mpaの圧力で1分間圧縮し、粒状物の表面を平滑化する。
(3)圧縮された粒状物の水接触角を、JIS R 3257:1999の「基板ガラス表面のぬれ性試験方法」の6.静滴法に準拠して測定する。接触角測定装置としては、協和界面科学株式会社製自動接触角計CA-V型が挙げられる。上記水接触角は、脱イオン水を滴下後、200ms後の値を意味する。
(4)異なる20のサンプルにおいて水接触角を測定し、それらの平均値を採用する。
粒状物のそれぞれが撥水性を有するものとする手段として、粒状物を構成する成分の組成を調整する場合、粒状物が少なくともその表面において撥水性粒子を含むことが好ましい。撥水性粒子は、粒状物の原料に混入させてもよいし、粒状物の形成過程においてその表面にまぶしてもよい。
撥水性粒子としては、特に限定されず、例えば、四フッ化エチレン樹脂(以下「PTFE」という。)、フッ化ピッチ、フッ化黒鉛、シリコーンパウダー、メチルシリコーンパウダー、PTFE溶剤分散体などが挙げられる。撥水性粒子としては粒子状フッ素樹脂が好ましく、粒子状フッ素樹脂としては、PTFEが特に好ましい。また、撥水性樹脂としては、撥水性を有する限り、後述の好ましい熱可塑性樹脂として列挙したものの粒子でもよい。
撥水性粒子としてPTFEを採用する場合、その調整方法は特に限定されないが、PTFEは、高撥水効果を有し、固化剤と混合させることが良好であるため、低分子量のもの、具体的には平均分子量500から5000までのものが好ましい。
撥水性粒子の平均一次粒子径としては、0.05μm~60μmであることが好ましく、0.05μm~30μmがより好ましい。
本実施形態の動物用トイレ砂において、粒状物が少なくともその表面において撥水性粒子を含む場合、尿が粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすい上、尿が粒状物の内部に接触しにくく、尿中の尿素の分解により生じるアンモニアが発生しにくい。
以上より、本実施形態の動物用トイレ砂において、粒状物が撥水性粒子を含む場合、粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、及びアンモニアに起因する悪臭の発生を、より確実に抑制することができ、より一層優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
粒状物のそれぞれが撥水性を有するものとする手段として、粒状物の表面処理を行う場合、粒状物の表面を撥水剤等の表面処理剤で被覆することが好ましく、その量や被覆形態の調整する手段も粒状物の表面の水接触角が90°以上とすることができる限り上述の「(表面被覆)」の説明で挙げたものを採用することができる。
本実施形態の動物用トイレ砂では、粒状物のそれぞれが複数の凸部からなる凹凸構造を有する。粒状物に凹凸構造を形成する方法は特に限定されず、例えば粒状物の原料を内側に凹凸構造を有する鋳型に充填後、加熱して固化させたり、粒状物の原料を加熱して固化させた後、粒状物に物理的衝撃を与えて動物用トイレ砂を構成する粒子の一部を振るい落として粒状物に複数の凹部を形成し、当該複数の凹部以外の部分において複数の凸部を生じせしめたりすることができる。
上述のとおり従来の動物用トイレ砂では、複数の粒状物が尿などの排泄物から生じる臭気物質を吸着した後に、その吸着された臭気物質が徐々に放出されることで、不快な悪臭を発生させるおそれがあった。さらに、従来の動物用トイレ砂では、粒状物の表面に残留した尿が蒸発することによって生じる、アンモニアの不快な悪臭を発生させるおそれもあった。一方、本実施形態の動物用トイレ砂では、複数の粒状物のそれぞれが、撥水性を有するとともに凹凸構造を有することにより、撥水性を有するとともに凹凸構造を有しないものと比べてより一層尿が粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすくなっている。これにより、本実施形態の動物用トイレ砂は、粒状物の表面に尿が残留しにくく、尿に含まれる尿素の分解によって生成されるアンモニアが発生しにくくすることができる。
以上のとおり、本実施形態の動物用トイレ砂は、シリカゲル及び粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、並びにアンモニアに起因する悪臭の発生を抑制することができ、優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
また、上述の第1の実施形態でも記載したとおり、粒状物の表面処理によっても、粒状物の表面に凹凸構造を形成することができる。特に、撥水剤とエチレン-酢酸ビニル共重合体との混合物によって表面処理された粒状物に顕著な凹凸構造が認められるのは、エチレン-酢酸ビニル共重合体が熱可塑性樹脂であることにより、粒状物の原料を成型後、攪拌しつつ加熱して固化する際に、他の粒状物とぶつかり合って振るい落とされた粒子を再び接着しやすいためと考えられる。
粒状物の表面に凹凸構造を形成しやすくする観点から、動物用トイレ砂を構成する粒状物は、無機多孔質材料、固化剤及びシリカゲル以外に、熱可塑性樹脂をさらに含んでいてもよい。熱可塑性樹脂としては、特に制限されず、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン-αオレフィン共重合体、ホモ、ブロック、あるいはランダムポリプロピレン、プロピレン-αオレフィン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。例えば、エチレン-αオレフィン共重合体であれば、プロピレンとα-オレフィンとのブロック共重合体、ランダム共重合体等ということができる。αオレフィン成分としては、エチレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、4-メチル-1-ペンテンなどを例示することができる。なお、熱可塑性樹脂の融点は、本実施形態の動物用トイレ砂の成型のしやすさ、撥水性の発現のしやすさ、及び悪臭抑制効果の観点から例えば、50~135℃であり、好ましくは60~120℃である。
本実施形態の動物用トイレ砂を構成する粒状物のRa(算出平均粗さ)は、尿が粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすくする観点から、0.20μm以上であるとともに、好ましくは1.0μm以下であり、さらに好ましくは0.26μm以上0.95μm以下である。
本実施形態の動物用トイレ砂は、粒状物が所定の範囲のRa(算出平均粗さ)を有するため、尿が粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすい上、尿が粒状物の内部に接触しにくく、尿中の尿素の分解により生じるアンモニアが発生しにくい。
以上より、本実施形態の動物用トイレ砂は、粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、及びアンモニアに起因する悪臭の発生を、より確実に抑制することができ、より一層優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
本実施形態の動物用トイレ砂を構成する粒状物のRsm(凹凸平均間隔)は、尿が粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすくする観点から、20μm以上であるとともに、好ましくは30μm以下であり、さらに好ましくは20μm以上25μm以下である。
本実施形態の動物用トイレ砂は、粒状物が所定の範囲のRsm(凹凸平均間隔)を有するため、尿が粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすい上、尿が粒状物の内部に接触しにくく、尿中の尿素の分解により生じるアンモニアが発生しにくい。
以上より、本実施形態の動物用トイレ砂は、粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、及びアンモニアに起因する悪臭の発生を、より確実に抑制することができ、より一層優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
なお、本明細書において、粒状物のRa(算出平均粗さ)及びRsm(凹凸平均間隔)は、の測定に際しては、株式会社キーエンス製レーザー変位計(型式:KS-1000)を使用し、以下の測定条件の下、粒状物の長手方向における表面粗さを異なる10か所において測定し、その平均値を採用した。
測定範囲 :X軸500μm、Y軸5000μm
測定ピッチ:X軸10μm、Y軸10μm
移動速度 :500μm/s
本実施形態の動物用トイレ砂において、粒状物の凹凸構造が、動物用トイレ砂を構成する粒子を含むことが好ましい。動物用トイレ砂を構成する粒子とは、上述のとおり、無機多孔質材料、固化剤及びシリカゲルや任意の添加成分を意味する。
本実施形態の動物用トイレ砂は、粒状物の凹凸構造が可塑変形し難い粒状物構成粒子を含むため、動物用トイレ砂の使用中においても凹凸構造の変形が少なく、尿が粒状物に吸収されずに粒状物間を通過しやすい上、尿が粒状物の内部に接触しにくく、尿中の尿素の分解により生じるアンモニアが発生しにくいという作用効果を持続できる。
以上より、本実施形態の動物用トイレ砂は、粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、及びアンモニアに起因する悪臭の発生を、より確実に抑制することができ、より一層優れた悪臭抑制効果を発揮することができる。
また、本発明の動物用トイレ砂は、上述の第3の実施形態と上述の第1の実施形態又は第2の実施形態とを組み合わせた形態の動物用トイレ砂であってもよい。すなわち、この組み合わせた形態の動物用トイレ砂は、複数の粒状物を含む動物用トイレ砂であり、複数の粒状物のそれぞれが、無機多孔質材料と固化剤とを含み、また、シリカゲルを0質量%以上2.5質量%以下の含有量で更に含み、撥水性を有し、複数の凸部からなる凹凸構造を有する。そして、本実施形態においては、複数の粒状物のそれぞれは、着色水滴下試験後の水滴跡の面積が12.6mm未満であるか、又は複数の粒状物は、液通過試験後のイオン交換水のpHが7.62未満である。
本実施形態の動物用トイレ砂は、上述の第3の実施形態と第1の実施形態又は第2の実施形態との両方の効果を奏することができる。すなわち、本実施形態の動物用トイレ砂は、シリカゲル及び粒状物に吸着される臭気物質に起因する悪臭、粒状物の表面に残留した尿に起因する悪臭、並びにアンモニアに起因する悪臭の発生を抑制することができる。
本発明の動物用トイレ砂は、上述の各実施形態や後述する実施例に制限されることなく、本発明の目的、趣旨を逸脱しない範囲内において、適宜組み合わせや代替、変更等が可能である。なお、本明細書において、「第1」、「第2」等の序数は、当該序数が付された事項を区別するためのものであり、各事項の順序や優先度、重要度等を意味するものではない。
以下、実施例及び比較例を例示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこのような実施例のみに限定して解釈されるものではない。
(動物用トイレ砂の作製)
ゼオライト粉末(宮城県愛子産、60メッシュパス品、平均粒径150μm、水分7%以下)を80質量%と、ホワイトセメント(太平洋セメント株式会社製)20質量%とを、レディゲミキサーにて撹拌混合した。得られた混合物をディスクペレッター(株式会社ダルトン製)にて圧縮造粒した。なお、ディスクの出口開口寸法は直径5.5mmであり、ディスク厚みは35mmであり、有効長は12mmであった。
このようにして得られた複数の造粒物を室温20℃において72時間放置し、セメントの固化反応を進行させた。次いで、複数の粒状物を、ロータリーキルン乾燥機を用いて仕上がり水分率が10%以下になるまで乾燥させた。
乾燥後の複数の粒状物に対して、撥水剤であるワックス系樹脂(日華化学株式会社製、TH-44)50質量%と、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)50質量%との混合物からなる表面処理剤を、粒状物の質量に対して1.00質量%となる量で塗布した。塗布の際は、乾燥後の複数の粒状物を撹拌混合しながら、上述の表面処理剤をスプレーにより噴霧した。
次いで、上述の表面処理剤によって表面が被覆された複数の粒状物を、目開き10mm×10mmのふるいを用いてふるい分けし、所定の大きさよりも大きい粒状物を除去した。その後、目開き5mm×10mmのふるいで再度ふるい分けして、所定の大きさよりも小さい粒状物や粉状物を除去し、所定の範囲内の大きさの複数の粒状物を得た。
このようして、実施例1の動物用トイレ砂を得た。
粒状物の組成及び表面被覆(表面処理剤の種類)を下記の表1に示すものに変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2~6及び比較例1~10の動物用トイレ砂を得た。なお、シリカゲルは、市販のC型シリカゲル(中国青島産)を用いた。
得られた実施例1~6及び比較例1~10の動物用トイレ砂について、上述の着色水滴下試験後の水滴跡の面積、液通過率及び液通過試験後のイオン交換水のpHをそれぞれ測定した。また、各実施例及び比較例の動物用トイレ砂について、上述の表面粗さ(Ra(算出平均粗さ)及びRsm(凹凸平均間隔))をそれぞれ測定するとともに、撥水性の有無及び凹凸構造の有無を確認した。さらに、以下の<尿臭の官能評価方法>に従って、各実施例及び比較例の動物用トイレ砂の尿に対する悪臭抑制効果について官能評価を行った。これらの測定結果及び官能評価結果を下記の表1に示す。なお、撥水性の有無及び凹凸構造の有無のそれぞれについては、有りの場合は〇、無しの場合は×と示す。
<尿臭の官能評価方法>
(1)スノコ上に設置した内径84mm、深さ30mmの円筒の内部に、評価対象となる動物用トイレ砂のサンプルを充填させる。
(2)円筒内に充填した動物用トイレ砂のサンプルの上方から実尿(実際の猫の尿)20mLを3回滴下する。なお、総滴下量は60mLとなる。
(3)実尿滴下後のサンプルを700mL容量の密閉可能な容器に入れる。
(4)容器内のサンプルの臭いを嗅いで、以下の尿臭強度及び快不快度の各評価基準に基づき評価する。なお、評価に当たっては、20回分の評価点の平均値を採用する。
(尿臭強度の評価基準)
1:やっと感知できる程度の臭い又は無臭
2:何の臭いかが分かる弱さの臭い
3:容易に感知できる程度の臭い
4:強い臭い
5:非常に強烈な臭い
(快不快度の評価基準)
1:非常に快適
2:快適
3:快適及び不快のいずれでもない
4:不快
5:非常に不快
Figure 0007684530000001
表1に示すように、本発明の実施例1~6の動物用トイレ砂はいずれも、尿臭強度及び快不快度の評価点が低く、悪臭の発生を十分に抑制できることがわかった。一方、比較例1~10の動物用トイレ砂はいずれも、尿臭強度及び快不快度のうちの少なくとも一方の評価点が高く、悪臭の発生を十分に抑制できないことがわかった。
1 システムトイレ
2 カバー
3 動物用トイレ砂
4 トイレ砂収容容器
5 排泄物処理シート
6 排泄物処理シート収容容器

Claims (7)

  1. 複数の粒状物を含む動物用トイレ砂であって、
    前記複数の粒状物のそれぞれは、無機多孔質材料と固化剤とを含み、
    シリカゲルを0.0質量%以上2.5質量%以下の含有量で更に含み、かつ、着色水滴下試験後の水滴跡の面積が12.6mm未満であり、
    前記複数の粒状物のそれぞれは、撥水剤とエチレン-酢酸ビニル共重合体との混合物によって表面が被覆されていることを特徴とする、動物用トイレ砂。
  2. 複数の粒状物を含む動物用トイレ砂であって、
    前記複数の粒状物のそれぞれは、無機多孔質材料と固化剤とを含み、かつ、シリカゲルを0.0質量%以上2.5質量%以下の含有量で更に含み、
    前記複数の粒状物は、液通過試験後のイオン交換水のpHが7.62以下であり、
    前記複数の粒状物のそれぞれは、撥水剤とエチレン-酢酸ビニル共重合体との混合物によって表面が被覆されていることを特徴とする、動物用トイレ砂。
  3. 複数の粒状物を含む動物用トイレ砂であって、
    前記複数の粒状物のそれぞれは、無機多孔質材料と固化剤とを含み、かつ、撥水性を有し、
    前記複数の粒状物のそれぞれは、シリカゲルを0.0質量%以上2.5質量%以下の含有量で更に含み、かつ、複数の凸部からなる凹凸構造を有し、
    前記複数の粒状物のそれぞれは、撥水剤とエチレン-酢酸ビニル共重合体との混合物によって表面が被覆されていることを特徴とする、動物用トイレ砂。
  4. 前記複数の粒状物のそれぞれは、少なくともその表面において撥水性粒子を含むことを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の動物用トイレ砂。
  5. 前記複数の粒状物のそれぞれは、Ra(算出平均粗さ)が0.26μm以上0.95μm以下であることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の動物用トイレ砂。
  6. 前記複数の粒状物のそれぞれは、Rsm(凹凸平均間隔)が20μm以上25μm以下であることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の動物用トイレ砂。
  7. 前記凹凸構造は、前記動物用トイレ砂を構成する粒子を含むことを特徴とする、請求項に記載の動物用トイレ砂。
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