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JP7685155B2 - 放電ランプ、及び当該放電ランプに使用される電極 - Google Patents
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JP7685155B2 - 放電ランプ、及び当該放電ランプに使用される電極 - Google Patents

放電ランプ、及び当該放電ランプに使用される電極 Download PDF

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Description

本発明は、放電ランプ、及び当該放電ランプに使用される電極に関する。
従来、半導体素子、液晶表示素子等の製造工程に用いられる露光装置には、光源として放電ランプ、特にショートアーク型の放電ランプが用いられている。この放電ランプは、発光管内に陽極及び陰極が軸方向に対向配置されると共に、当該発光管内に水銀等の発光物質が封入される。
斯かる放電ランプにおいては、点灯時に電極にかかる熱的負荷が高いことから、陽極の過熱等に起因する電極材料の蒸発が生じることがある。この蒸発物が発光管の内壁に付着すると、放電ランプがいわゆる黒化を引き起こし、発光管の光透過率が低下する問題が生じる。
この問題を解決するため、陽極内部の密閉空間内に伝熱体を封入した構造を持つ放電ランプが提案されている。伝熱体は、ランプ点灯状態では溶融しており、陽極全体の温度分布によって密閉空間内で対流する。この伝熱体の対流が、陽極の先端(陰極に最も近い端)の熱を後端(陰極から最も遠い端)に伝達することで、陽極先端の温度が下がり、電極材料の蒸発量が抑制される。
特許文献1及び特許文献2には、伝熱体の周方向の対流を規制する規制体を、密閉空間内に設けることが記載されている。規制体を密閉空間内に設けることにより、伝熱体の周方向の対流に起因する電極先端の穴開きを防止している。
特開2012-028168号公報 特開2017-016761号公報
昨今、放電ランプのさらなる高出力化及び長寿命化が、市場より求められている。放電ランプを高出力化すると電極にかかる熱的負荷が増すため、熱的負荷に長時間耐える電極を設計する必要がある。本発明の課題は、高出力化及び長寿命化を図った放電ランプと、当該放電ランプに使用される電極とを提供することである。
本発明者は、放電ランプを高出力で使用した場合の電極の熱的負荷を調査するため、放射温度計を使用して点灯時の電極表面の温度分布を測定した。測定の結果、電極先端の温度が大きい放電ランプと、電極表面の局所的な温度変動幅が大きい放電ランプがあることに気付いた。温度変動とは、短時間(例えば、1分間)の中で温度が変動することを指す。電極先端の温度が大きな状態、又は、電極内表面において温度変動幅が大きな状態が、長時間続くと、高温クリープ変形によって電極先端の内表面から突起が突出するような変形が生じる。その結果、電極先端に穴が開き、伝熱体が漏出するに至る。そうすると、電極の排熱性が失われてしまうため、放電ランプが短寿命になる。
本発明者は、このような電極先端の温度上昇又は温度変動幅の拡大は、伝熱体の対流量又は伝熱体の乱流化に問題があると考えた。そして、詳細は後述するが、この問題を解消するには、密閉空間に、伝熱体の対流を規制する規制体を単に配置するだけでなく、規制体及び伝熱体を含めた電極の寸法設計が重要であると考え、以下の放電ランプを案出した。
本発明の放電ランプは、軸方向に対向配置される一対の電極を内部に有する放電ランプにおいて、
前記一対の電極のうち、少なくとも一つの電極は、
密閉空間を有する本体と、
前記密閉空間内に、前記本体を構成する材料よりも融点の低い伝熱体と、
前記密閉空間内に、前記伝熱体より融点の高い材料で構成され、前記伝熱体の対流を規制する規制体と、
前記密閉空間内に、前記伝熱体に接するガス空間と、を備え、
前記規制体は、前記軸方向及び前記軸方向に直交する径方向に延在するブレードを少なくとも一枚含み、
前記少なくとも一つの電極の先端を下に、後端を上になるように配置して、前記密閉空間の底面における前記軸方向の最低位置を基準位置P0とし、前記底面に最も近い前記ブレードの端部位置を前記ブレードの最低位置P1とし、前記底面に最も遠い前記ブレードの端部位置を前記ブレードの最高位置P2とし、前記伝熱体と前記ガス空間との界面の前記軸方向の位置を界面位置P3とするとき、
前記基準位置P0と前記最低位置P1との前記軸方向における間隔である第一間隔B1(mm)、前記最低位置P1と前記最高位置P2との前記軸方向における間隔である第二間隔L1(mm)、前記最高位置P2と前記界面位置P3との前記軸方向における間隔である第三間隔H1(mm)、及び、前記軸方向である軸を含む断面における、前記最低位置P1と前記界面とに挟まれた伝熱体の充填領域である、伝熱体の上部面積S1(mm)は、以下の(1)~(3)式を満たす。
3≦B1≦15 …(1)
0.0≦H1/L1≦1.0 …(2)
S1≧40 …(3)
このように寸法設計された電極は伝熱体の十分な対流量を有する。そのため、電極先端の温度を低下させやすい。また、伝熱体の乱流化が抑制されるから、電極表面の局所的な温度変動幅が小さくなる。その結果、高温クリープ変形による電極先端の穴開きが抑制される。よって、放電ランプの高出力化及び長寿命化が可能となる。
前記ブレードを3枚以上備えても構わない。規制体の傾きを抑制して、伝熱体の乱流を抑制できる。
前記密閉空間の底面は、曲面を含んでいても構わない。伝熱体の対流の停滞又は乱流を抑制できる。
前記本体の外径をD1とし、前記密閉空間の外径をD2とするとき、以下の(4)式を満たしても構わない。電極先端の温度を低下させ、かつ、温度変動幅を小さくすることができる。
0.45×D1+1.5 ≦ D2 ≦ 0.55×D1+1.5 …(4)
本発明の、放電ランプに使用される電極は、
密閉空間を有する本体と、
前記密閉空間内に、前記本体を構成する材料よりも融点の低い伝熱体と、
前記密閉空間内に、前記伝熱体より融点の高い材料で構成され、前記伝熱体の対流を規制する規制体と、
前記密閉空間内に、前記伝熱体に接するガス空間と、を備え、
前記規制体は、前記軸方向及び前記軸方向に直交する径方向に延在するブレードを少なくとも一枚含み、
前記少なくとも一つの電極の先端を下に、後端を上になるように配置して、前記密閉空間の底面における前記軸方向の最低位置を基準位置P0とし、前記底面に最も近い前記ブレードの端部位置を前記ブレードの最低位置P1とし、前記底面に最も遠い前記ブレードの端部位置を前記ブレードの最高位置P2とし、前記伝熱体と前記ガス空間との界面の前記軸方向の位置を界面位置P3とするとき、
前記基準位置P0と前記最低位置P1との前記軸方向における間隔である第一間隔B1(mm)、前記最低位置P1と前記最高位置P2との前記軸方向における間隔である第二間隔L1(mm)、前記最高位置P2と前記界面位置P3との前記軸方向における間隔である第三間隔H1(mm)、及び、前記軸方向である軸を含む断面における、前記最低位置P1と前記界面とに挟まれた伝熱体の充填領域である、伝熱体の上部面積S1(mm)は、以下の(1)~(3)式を満たす。
3≦B1≦15 …(1)
0.0≦H1/L1≦1.0 …(2)
S1≧40 …(3)
高出力化及び長寿命化を図った放電ランプと、当該放電ランプに使用される電極とを提供できる。
放電ランプの概要を示す図である。 図1の放電ランプにおける陽極の拡大断面図である。 図2のA-A矢視断面図である。 伝熱体の対流の例を示す図である。 伝熱体の対流の例を示す図である。 規制体の側面図である。 規制体の上面図である。 陽極の中心軸を通る断面図を表す。 第三間隔H1と陽極の先端の温度TEとの関係を示すグラフである。 第一間隔B1と温度変動幅の最大値TXとの関係を示すグラフである。 第三間隔H1/第二間隔L1と温度変動幅の最大値TXとの関係を示すグラフである。 伝熱体の上部面積S1と陽極の先端の温度TEとの関係を示すグラフである。 (2)式を満たし(3)式を満たさない陽極を示す図である。 (2)式及び(3)式をいずれも満たす陽極を示す図である。 陽極A~Fの6個についてシミュレーション結果を示すグラフである。 伝熱体の表面が内部である中心軸付近で凹んでいる陽極を示す図である。 規制体の変形例を示す図である。 規制体の変形例を示す図である。 規制体の変形例を示す図である。 陽極のYZ平面での断面図である。 陽極本体の変形例を示す断面図である。
放電ランプの実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の、グラフを除く各図面は模式的に図示されたものであり、図面上の寸法比は必ずしも実際の寸法比と一致しておらず、各図面間においても寸法比は必ずしも一致していない。
以下において、グラフを除く各図面は、XYZ座標系を参照しながら説明される。本明細書において、方向を表現する際に、正負の向きを区別する場合には、「+X方向」、「-X方向」のように、正負の符号を付して記載される。正負の向きを区別せずに方向を表現する場合には、単に「X方向」と記載される。すなわち、本明細書において、単に「X方向」と記載されている場合には、「+X方向」と「-X方向」の双方が含まれる。Y方向及びZ方向についても同様である。以下に述べる実施形態では、-Z方向は重力方向を表す。
[放電ランプの概要]
図1を参照しながら、本発明の一実施形態である放電ランプの概要を説明する。放電ランプ100は、発光管1と、発光管1の内部で中心軸Z1の延在方向に対向配置される陽極2及び陰極3と、陽極2及び陰極3をそれぞれ支持するリード棒4と、を備えるショートアーク型放電ランプである。本実施形態では、陽極2が陰極3の上方(+Z方向)に位置するように放電ランプ100を配置して、放電ランプ100を点灯させる。
ショートアーク型放電ランプとは、陽極2の先端と陰極3の先端とが40mm以下の間隔(熱膨張をしていない常温時の値)を空けて配置されるものをいう。このような放電ランプの例として、半導体素子、液晶表示素子等の製造工程で使用される露光装置において使用される、定格電力が2kW~35kWの放電ランプがある。なお、本実施形態の放電ランプ100は、陽極2の先端と陰極3の先端とが6mmの間隔を空けて配置される。
発光管1、陽極2、陰極3及びリード棒4は、いずれも中心軸Z1を中心とするように配置される。陽極2が、陰極3の上方(+Z方向)に配置される。中心軸Z1の延在方向における発光管1の両端には、封止管11が設けられる。封止管11には、リード棒4に電気的に接続される口金12が取り付けられる。
発光管1はガラス管から形成される。発光管1は、中心軸Z1の両端からそれぞれ中央に向かうにつれて、ガラス管の内径が大きくなる領域を有する。内径が大きくなるこの領域は、球体又は楕円体の形状を呈しても構わない。ガラス管には、例えば石英ガラスが使用できる。内径が大きくなる領域は発光空間として機能する。発光空間には、水銀などの発光物質が封入される。
[陽極の概要]
図2及び図3を参照しながら、陽極2の概要を説明する。図2は、図1の放電ランプにおける陽極2の拡大断面図である。図2では、中心軸Z1を通る平面における陽極2の断面を、対向する陰極3に近い陽極2の先端13を下側(-Z側)に、リード棒4が接続される後端14を上側(+Z側)に位置するように、示している。なお、図2では、規制体の形状を理解しやすくするため、規制体については、規制体の断面に代えて、表面の凹凸を含んだ規制体の側面を示している。図3は、図2のA-A矢視断面図である。
図2に示すように、陽極2は中心軸Z1を中心とする回転体形状を呈する。陽極2は、本体5、伝熱体9、及び伝熱体9の対流を規制する規制体10を有する。
[本体]
本体5は、容器5aと蓋5bを含む。蓋5bを容器5aに装着したとき、密閉空間が本体5の内部に形成される。その密閉空間は、伝熱体9、規制体10、伝熱体9及び規制体10で満たされないガス空間8を含む。このガス空間8に、空気に代えて不活性ガス(例えば、アルゴン)が封入されても構わない。放電ランプ100の点灯時に本体5が溶融し難いように、本体5は、高融点材料で構成される。本実施形態において、本体5(容器5aと蓋5b)は、主にタングステンを含む材料から構成される。
[伝熱体]
伝熱体9は、放電ランプ100を点灯させた高温時に液体であり、放電ランプ100を消灯させた低温時に固体である材料から構成される。伝熱体9の融点は、本体5を構成する材料の融点よりも低い。伝熱体9を構成する材料は、熱伝導性材料から構成される。伝熱体9は、本体5よりも高熱伝導率を呈するとよい。本実施形態では、伝熱体9に主に銀を含む材料が使用される。伝熱体9に、主に金を含む材料が使用されても構わない。詳細は後述するが、放電ランプ100の点灯によって溶融した伝熱体9は、規制体10により、密閉空間の中で主にZ方向(鉛直方向)に対流する。このようなZ方向の対流が、陽極2の先端13付近に生じた熱を陽極2の後端14へ伝達する。後端14に伝達された熱は、リード棒4(図2では不図示)に伝達される。これにより、陽極2の先端13の温度が低下する。
[規制体]
規制体10は少なくとも一枚のブレード10bを備える。本実施形態の規制体10は、図3にみられるように、4枚のブレード10bを有する。4枚のブレード10bは、中心軸Z1軸を中心に径方向へ延びる十字形状を呈する。4枚のブレード10bのうち2枚のブレードはZ方向とX方向に延在する。残りの2枚のブレード10bはZ方向とY方向に延在する。
規制体10の製造方法について、4枚のブレード10bを、Z1軸を中心に90度間隔をなすように配置して、接合しても構わない。規制体10は、X方向に延在する平板とY方向に延在する平板とをZ1軸で交差させて、接合しても構わない。規制体10を一体成型で製造しても構わない。
図4及び図5は、それぞれ、伝熱体9が対流する例を示す図である。規制体10は伝熱体9に覆われた状態にある。放電ランプの点灯時、伝熱体9は溶融して対流を始める。図4及び図5に、対流する方向の一例をf1で示す。規制体10は、中心軸Z1を回る方向の対流の障害となって規制し、Z方向の対流を促進する。これにより、規制体10は、陽極2の先端13から後端14への熱移動を促進するとともに、伝熱体9の乱流を抑制する。したがって、陽極2の先端13の温度が低下して、温度変動幅が小さくなる。
規制体10を構成するブレード10bと陽極2の密閉空間を構成する内壁15との間には、通常、隙間G1がある(図3参照)。隙間G1があるため、伝熱体9が溶融したとき、ブレード10bが伝熱体9の中心軸Z1を回る方向の対流に押されて、規制体10が中心軸Z1を中心に回転できる。
図6,7を参照しながら規制体10を説明する。図6は、規制体10を+Y方向に見た規制体10の側面図である。図7は規制体10を-Z方向に見た、規制体10の上面図である。
図6及び図7に示すように、本実施形態における、ブレード10bの上面10tは、XY平面に沿う平面10t1とテーパ面10t2とを含む。図6に示すように、平面10t1の径方向の長さB2は、ブレード10bの下面10uの径方向の長さB3より小さい。テーパ面10t2では、中心軸Z1から離れるにしたがって、ブレード10bの高さ(Z方向の長さ)が低下する。
図7に示すように、規制体10を構成する4枚のブレード10bの厚みT1は、対流する伝熱体9の衝突に耐える厚みを有する。厚みT1は、例えば、1mm以上であるとよく、好ましくは、2mm以上3mm以下であるとよい。
規制体10が放電ランプ100の点灯時に溶融しないように、規制体10を構成する材料の融点は、伝熱体9を構成する材料の融点よりも高い。規制体10の材料を、本体5を構成する材料と同じにしても構わない。規制体10には、例えば、主にタングステンを含む材料から構成される。
[陽極の寸法設計]
図8を参照しながら陽極2の寸法設計について説明する。図8は、陽極2の中心軸Z1を通る断面図を表す。密閉空間に設けられた伝熱体9とガス空間8との界面8iより-Z方向の密閉空間には、規制体10を除いて伝熱体9で充填されている。なお、図8において、斜線でハッチングされた領域のみが、伝熱体9の存在する領域ではないことに留意されたい。図13A、図13B、図19においても同様である。
図8に示すように、密閉空間の底面18におけるZ軸方向における最低位置を基準位置P0とする。底面18に最も近いブレード10bの端部位置(本実施形態では、下面10uの位置)を、ブレード10bの最低位置P1とする。底面18に最も遠いブレード10bの端部位置(本実施形態では、上面10tのうち平面10t1の位置)をブレード10bの最高位置P2とする。密閉空間に設けられた伝熱体9とガス空間8との界面8iのZ軸方向位置を、伝熱体9の界面位置P3とする。
このように位置P0~P3を設定したとき、第一間隔B1、第二間隔L1、第三間隔H1は、次のように表される。
第一間隔B1=最低位置P1-基準位置P0
第二間隔L1=最高位置P2-最低位置P1
第三間隔H1=界面位置P3-最高位置P2
伝熱体9が存在する領域は、上部領域と下部領域とに分けられる。上部領域は、ブレード10bの最低位置P1から界面位置P3までの間の領域9s(図8において斜線でハッチングされた領域)である。上部領域9sの面積を、伝熱体9の上部面積S1(mm)とする。本体5の外径をD1(mm)とし、密閉空間の外径をD2(mm)とする。
上述した陽極2の寸法に関する、第一間隔B1、第二間隔L1、第三間隔H1、上部面積S1、本体5の外径D1、及び密閉空間の外径D2は、伝熱体9の対流量と対流状態に密接に関連し、陽極2の温度に影響を与える。そこで、本発明者は、これらのパラメータを変化させたときの陽極2の温度を、伝熱体9の対流シミュレーション又は実際に点灯させた放電ランプ100を実測して求めた。伝熱体9の対流シミュレーション及び実際に点灯させた放電ランプ100の条件を、以下に示す。
<放電ランプ>
図1に示される形状を呈する。
発光管1の材料:石英ガラス
陽極2と陰極3との間隔:6mm
発光管1内の封入物:水銀2.0mg/cc、アルゴン100kPa
定格電流:200A
定格電力:12kW
<陽極2>
図2に示される形状を呈する。
密閉空間の容積:17cm
伝熱体9の材料:銀
ガス空間8の封入ガス:アルゴン100kPa
<規制体>
図2及び図3に示される形状を呈する。
平面10t1の径方向の長さB2:8.15mm
ブレード10bの下面10uの径方向の長さB3:10.75mm
厚みT1:3mm
図9は、伝熱体9の対流シミュレーションより、第三間隔H1(mm)と、陽極2の密閉空間の底面18の温度TE(K)との関係を示すグラフである。温度TEは、定常状態となったモデルにおいて、底面18の中心点とXY平面上での周辺1mmの4点の計5点の空間的な平均温度について、計算結果2000回をさらに平均した温度である。なお、(X,Y,Z)座標系において、中心点を(0,0,0)とすると、周辺点は(1,0,0)、(0,1,0)、(-1,0,1)、及び(0,-1,0)となる。
陽極2の密閉空間の底面18の温度TEは1800K以下であると好ましい。図9を参照すれば、第三間隔H1の変化に対する温度TEの変化が小さいことがわかる。つまり、温度TEを1800K以下にするための、第三間隔H1の制約は小さい。
第一間隔B1について、温度TEを1800K以下にするために、第一間隔B1を3(mm)以上にする必要があることがわかった。第一間隔B1を3(mm)以上にすると、規制体10の下部(規制体10の-Z側)を通過する伝熱体9の対流量が増加し、陽極2の密閉空間の底面18の熱を安定して後端14側へ送ることができ、その結果、温度TEを低下させられると推察される。温度TEを低下させると、陽極2に掛かる熱的負荷を小さくして、高温クリープ変形による陽極2の密閉空間の底面18の破損(穴開き等)を抑制できる。よって、放電ランプの高出力化及び長寿命化が可能となる。
図10は、伝熱体9の対流シミュレーションより、第一間隔B1と温度変動幅の最大値TXとの関係を求めて示すグラフである。温度変動幅とは、放電ランプ点灯時の、電極表面の任意の場所での、所定時間(例えば、1分間)における、最大温度と最小温度の差で表される。温度変動幅の大きい状態が長く続くと、高温クリープ変形によって電極先端の内表面から突起が突出するような変形が生じて、電極先端に穴が開き、伝熱体9が漏出するに至る。そうすると、電極の排熱性が失われてしまうため、電極が過熱状態となり、急速に放電ランプの劣化が進行する。温度変動幅は、電極表面の場所によって異なる値を示す。温度変動幅の最大値TX(℃)は、電極表面の場所によって異なる温度変動幅の最大値を示す。温度変動幅の最大値TXを抑制すると、陽極2に掛かる熱的負荷を小さくして、高温クリープ変形による電極先端の穴開き等の破損を抑制できる。よって、放電ランプの高出力化及び長寿命化が可能となる。
温度変動幅の最大値TXは13℃以下であることが好ましい。図10より、第一間隔B1が15mm以下であるとき、最大値TXを13℃以下にできることがわかった。
図9、図10から、放電ランプの高出力化及び長寿命化のために、第一間隔B1は(1)式を満たすとよい。
3≦B1≦15 …(1)
また、第一間隔B1は4以上であるとさらに好ましい。
上述したように、陽極2の密閉空間の底面18の温度TEを低下させるための第三間隔H1の制約は小さい。しかしながら、伝熱体9の対流シミュレーションの結果から、第三間隔H1が、第二間隔L1(すなわち、規制体10の高さ)に比べて大きすぎると、規制体10の上部(+Z側)での伝熱体9の対流を十分に規制できず、乱流が発生することが判明した。乱流が発生すると、温度変動幅が大きくなる。
そこで、実際に点灯させた放電ランプ100の陽極2を実測することにより、第二間隔L1を基準にした第三間隔H1の大きさ(すなわち第三間隔H1と第二間隔L1との比)と温度変動幅の最大値TX(℃)との関係を求めて、図11のグラフに示した。上述したように、温度変動幅の最大値TXは13℃以下であることが好ましいことから、H1/L1の値は、(2)式を満たすとよい。
0.0≦H1/L1≦1.0 …(2)
この式は、ブレード10bの上面10tと界面8iとの距離でもある第三間隔H1が、規制体10の高さでもある第二間隔L1よりも小さく、第三間隔H1が0以上であることを表している。
密封空間内で、規制体10の上部領域9s(図8においてハッチングされた領域)の大部分を占める、ブレード10bの上面10tと界面8iとに挟まれた領域は、ブレード10bを越えて伝熱体9を対流させるために必要である。図12は、伝熱体9の対流シミュレーションにより、伝熱体9の上部領域9sの面積である上部面積S1と、陽極2の密閉空間の底面18の温度TE(K)との関係を求めて示すグラフである。上述したように、温度TEは1800K以下が好ましいことから、上部面積S1は、次の(3)式を満たすとよい。
S1≧40 …(3)
(3)式を満たすとき、伝熱体9の対流量が十分となり、陽極2の先端13の熱を安定して後端14へ送ることができる。
図13A及び図13Bを参照しながら、陽極2の寸法を、(2)式だけでなく、(2)式と(3)式の両方で特定することの必要性を説明する。図13Aと図13Bは、基準位置P0、最低位置P1、最高位置P2及び界面位置P3が互いに同値となるように設定されている。よって、図13Aと図13Bは、第一間隔B1、第二間隔L1及び第三間隔H1も互いに同値である。ただし、図13Aに示される陽極2では、ブレード10bの上面10tが平坦であるが、図13Bに示される陽極2では、ブレード10bの上面10tに凹凸がある。
図13Aに示される陽極2は、H1/L1が(2)式を満たすが、上部領域9sの面積S1が(3)式を満たさない、本発明の比較形態である。他方、図13Bに示される陽極2は、H1/L1が(2)式を満たし、かつ、上部面積S1が(3)式を満たす、本発明の実施形態である。よって、本発明は、(2)式だけで特定できず、(2)式と(3)式の両方で特定することが求められる。
上述したシミュレーション及び温度の実測は、陽極2の外径D1を40mmに、及び陽極2の密閉空間の外径D2を22mmに固定して行った結果である。しかしながら、外径D1又は外径D2が異なっても、(1)、(2)、(3)式を満たせば、温度TEを1800K以下に、かつ、温度変動幅の最大値TXを13℃以下に設定することができることを説明する。
陽極G(D1:40mm、D2:22mm)を基準にして、D1又はD2を変更した陽極A~Fの6個について、伝熱体9の対流シミュレーションを行った。陽極A~Fの6個の陽極は、以下の点と伝熱体9の量を除き、陽極Gと同様である。当該陽極を使用したランプの定格電流及び定格電力は、陽極のサイズに応じて最適な値を選択した。陽極A~Fの伝熱体9の量は、H1/L1の値が陽極Gのそれと同等となるように調整した。図14は、陽極A~Fを、外径D1を横軸に、外径D2を縦軸に取ったグラフとして示している。
陽極A D1:25mm、D2:15.25mm、定格電流:150A、定格電力:5kW
陽極B D1:35mm、D2:20.75mm、定格電流:175A、定格電力:10kW
陽極C D1:45mm、D2:26.25mm、定格電流:250A、定格電力:15kW
陽極D D1:25mm、D2:12.75mm、定格電流:150A、定格電力:5kW
陽極E D1:35mm、D2:17.25mm、定格電流:175A、定格電力:10kW
陽極F D1:45mm、D2:21.75mm、定格電流:250A、定格電力:15kW
伝熱体9の対流シミュレーションの結果、陽極Gと同じように(1)、(2)、(3)式を満たせば、陽極A~Fの6個の陽極も、温度TEを1800K以下に、かつ、温度変動幅の最大値TXを13℃以下にできた。これより、図14のグラフにおける、本体5の外径D1及び密閉空間の外径D2の関係が四角形ADFC内に位置する範囲においても、(1)、(2)、(3)式を満たすことにより、温度TEを1800K以下に、かつ、温度変動幅の最大値TXを13℃以下となる。
陽極A~Cを通る直線f11は、D2=0.55×D1+1.5で表される。陽極D~Fを通る直線f12は、D2=0.45×D1+1.5で表される。これより、陽極2の外径D1及び密閉空間の外径D2は、以下の(4)式を満たすとよい。
0.45×D1+1.5 ≦ D2 ≦ 0.55×D1+1.5 …(4)
また、外径D1は、以下の(5)式を満たすとよい。
25 ≦ D1 ≦ 45 …(5)
[製造された陽極から寸法設計値を求める方法]
製造された陽極2から寸法設計値を求める方法について述べる。以下に述べる方法は、放電ランプの製造後に、使用又は試験のために点灯された放電ランプ内の陽極2の寸法設計値を求める際、界面8iが平坦でない場合に、伝熱体9の界面位置P3を求めるのに特に適している。
界面8iが平坦にならない主な理由を説明する。放電ランプ100の製造後に、使用又は試験のために点灯された放電ランプ100の陽極2は、その内部の伝熱体9が一度溶融している。消灯に伴い陽極2が冷却される際、陽極2の表面から陽極2の内部に向かって温度が低下していく。その結果、凝固に伴う熱収縮のタイミングが、陽極2の表面と陽極2の内部との間で異なるため、図15に示すように、伝熱体9とガス空間8の界面8iが中心軸Z1付近で凹むことがある。
製造された陽極2から寸法設計値を求めるには、以下の手順に従う。
(手順1)陽極2を放電ランプから取り出し、陽極2の外径D1を計測する。密閉空間の比較的上方のガス空間8(伝熱体9が含まれていない部分)で、容器5aをXY平面に沿って切断し、伝熱体9、規制体10を含む第一電極部分と、蓋5bを含む第二電極部分とに分ける。
(手順2)第一電極部分の重量aを測定する。また、切断面から伝熱体9を微小量採取し、成分の分析と密度ρを推定する。成分の分析には、例えば、蛍光X線装置等を使用しても構わない。
(手順3)第一電極部分を、陽極2が溶解せず、伝熱体9が溶解する液体に浸漬し、第一電極部分から、伝熱体9を溶解し規制体10を取り外す。このような液体として、例えば、陽極2がタングステンであり、伝熱体9が銀である場合には、硝酸が使用される。そして、第一電極部分から、伝熱体9を除き、規制体10を含む重量bを測定する。これにより、伝熱体9の体積VMは、(6)式により求められる。
VM=(a-b)/ρ …(6)
(手順4)ブレード10bの高さである第二間隔L1と、陽極2の密閉空間の外径D2と、基準位置P0と、ブレード10bの最低位置P1とを測定する。基準位置P0と最低位置P1から第一間隔B1を求める。最低位置P1と第二間隔L1からブレードの最高位置P2を求める。
(手順5)陽極2の密閉空間に、規制体10と、伝熱体9の体積VMと同じ体積の液体(例えば、水)を入れて、液面を水平に保つ。このときの液面の位置を伝熱体9とガス空間8の界面8iの位置P3とみなす。規制体10の最高位置P2と伝熱体9の界面位置P3から第三間隔H1を求める。第三間隔H1、密閉空間の外径D2と、規制体10の形状の寸法測定結果から、上部面積S1を求める。
なお、詳細は後述するが、規制体10を構成する複数のブレード10bが互いに異なる形状を有していても構わない。斯かる規制体10は、上部面積S1がブレード10bによって異なる場合がある。その場合には、上部面積S1が最も大きくなるブレード10bを選択して、選択したブレード10bから最高位置P2と上部面積S1を設定する。
[規制体の変形例]
図16、図17及び図18は、規制体の変形例を示す図である。これらの図は、規制体を-Z方向に見た図である。
図16に示された規制体20は、中心軸Z1を中心に2枚のブレード20bが径方向に延びるともに、2枚のブレード20bが一方向に並んでいる。この規制体20は一枚の板から構成されても構わない。しかし、一枚の板から構成される場合であっても、当図に示されたブレード20bの枚数は、2枚と数える。伝熱体9の対流により規制体20は傾くことがあるが、ブレード20bが密閉空間の内壁15に接触すると、それ以上規制体20が傾くことを抑制する。
図17に示された規制体30は、中心軸Z1を中心に3枚のブレード30bが径方向に延びるともに、そのうち2枚のブレード30bが一方向に並んでいる。当図に示されたブレード30bの枚数は、3枚と数える。ブレード30bの数が3枚の規制体30は、ブレードの数が2枚である規制体20よりも、規制体30が傾くことを抑制しやすい。
図18に示された規制体40は、中心軸Z1を中心に3枚のブレード40bが、互いに等角度をなすように径方向に延びている。当図に示されたブレード40bの枚数は3枚と数える。ブレード40bが互いに等角度をなすため、規制体40の傾きを、規制体20及び規制体30よりも抑制できる。
また、規制体10をY方向(側方)からみたとき、ブレード10bの上面10tにテーパ面が無くても構わない。規制体10をY方向からみたとき、ブレード10bは矩形でも構わないし、図13Bのようにブレード10bの上面10tが凹凸を備えていても構わない。
規制体10の中で、ブレード10bが互いに異なる形状を有していても構わない。例えば、中心軸Z1を通るXZ平面での断面を見たとき、図8に示すように、テーパを有し、かつ、第二間隔L1が16mmのブレード10bであるが、中心軸Z1を通るYZ平面での断面を見たとき、図19に示すように、テーパを有さない矩形であり、かつ、第二間隔L1が14mmのブレード10bであるような規制体10でも構わない。
[密閉空間の形状]
図20は陽極2の本体5の変形例である。図20では本体5のみを示している。当図に示すように、中心軸Z1を通る断面図において、対向する二つの内壁15が接続される底面18は、曲面から構成されている。角度の変化する面が、角を有さず曲面で構成されると、伝熱体9の対流の停滞又は乱流を抑制できる。また、点灯時の伝熱体9の膨張による応力集中を回避することもできる。底面18は、少なくとも一部分が曲面(角のない面)で構成されても構わない。
以上で、実施形態及び変形例を説明した。本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、上述の実施形態及び変形例に、種々の改良又は変更を施すことができる。
上記では、陽極2が、伝熱体9及び規制体10を有する例について述べたが、陽極2と同様に、陰極3が規制体10及び伝熱体9を有していても構わない。放電ランプ100は、陰極3が陽極2より上方に位置するように配置しても構わない。放電ランプ100は、陽極2と陰極3が水平方向に並ぶように配置しても構わない。
上記では、陽極2の本体5、陽極2の密閉空間内の規制体10、リード棒4、陰極3及び発光管1が、共通する中心軸Z1を有していたが、必ずしも各パーツの中心軸が共通の軸を有していなくても構わない。
以下の寸法を有し、以下の条件以外は上述したシミュレーション条件と同様の寸法を有する陽極2を作製した。そして、この陽極2は、上記(1)~(5)式を満たす。
第一間隔B1:6.2mm
第二間隔L1:16mm
第三間隔H1:14mm
陽極2の外径D1:40mm
陽極2の密閉空間の外径D2:22mm
陽極2の肉厚:9.0mm
陽極2内の伝熱体9の封入量:11.4cm
この陽極2を備える放電ランプ100を、上述した定格電力にて基準時間点灯させたところ、規格値を超える照度を維持することを確認した。その後、点灯15分、消灯12分を1セットとして、点灯と消灯を30セット繰り返したが、その間、照度が規格値を下回ることはなかった。試験終了後、陽極2を解体して陽極2の本体5を確認したところ、本体5に破損は確認されなかった。これより、放電ランプ100の寿命が向上することが推定される。
以下の寸法を有し、以下の条件以外は上述したシミュレーション条件と同様の寸法を有する陽極3を作製した。そして、この陽極2は、上記(1)、(3)~(5)式を満たすが、H1/L1=1.3となり(2)式を満たさない。
第一間隔B1:6.2mm
第二間隔L1:13mm
第三間隔H1:17mm
陽極2の外径D1:40mm
陽極2の密閉空間の外径D2:22mm
陽極2の肉厚:9.0mm
陽極2内の伝熱体9の封入量:11.4cm
この陽極2を備える放電ランプ100を、上述した定格電力にて点灯させたところ、温度変動幅の最大値TXが、基準値(13℃)を超える16℃となった。そして、放電ランプ100を基準時間点灯させている最中に、底面に穴開きが発生した。これは、温度変動幅が基準値を超えたことにより、クリープ変形により底面が変形したことが原因であると推定される。
1 :発光管
2 :陽極
3 :陰極
4 :リード棒
5 :本体
5a :容器
5b :蓋
8 :ガス空間
8i :界面
9 :伝熱体
9s :上部領域
10 :規制体
10b :ブレード
10t :(ブレードの)上面
10t1 :平面
10t2 :テーパ面
10u :(ブレードの)下面
11 :封止管
12 :口金
13 :先端
14 :後端
15 :内壁
20、30、40 :規制体
20b、30b、40b :ブレード
100 :放電ランプ
B1 :第一間隔
D1 :外径
D2 :外径
G1 :隙間
H1 :第三間隔
L1 :第二間隔
P0 :基準位置
P1 :最低位置
P2 :最高位置
P3 :界面位置
S1 :上部面積
T1 :厚み
Z1 :中心軸

Claims (4)

  1. 軸方向に対向配置される一対の電極を内部に有する放電ランプにおいて、
    前記一対の電極のうち、少なくとも一つの電極は、
    密閉空間を有し、主にタングステンを含む材料から構成される本体と、
    前記密閉空間内に、前記本体を構成する材料よりも融点の低い材料であり、主に銀を含む材料で構成される伝熱体と、
    前記密閉空間内に、前記伝熱体より融点の高い材料で構成され、前記伝熱体の対流を規制する規制体と、
    前記密閉空間内に、前記伝熱体に接するガス空間と、を備え、
    前記規制体は、前記軸方向及び前記軸方向に直交する径方向に延在するブレードを4枚有し、前記ブレードの厚みT1は、1mm以上3mm以下であり、前記ブレードの上面は、平面とテーパ面から構成され、前記平面の径方向の長さB2が前記ブレードの下面の径方向の長さB3より小さく、
    前記少なくとも一つの電極の先端を下に、後端を上になるように配置して、前記密閉空間の底面における前記軸方向の最低位置を基準位置P0とし、前記底面に最も近い前記ブレードの端部位置を前記ブレードの最低位置P1とし、前記底面に最も遠い前記ブレードの端部位置を前記ブレードの最高位置P2とし、前記伝熱体と前記ガス空間との界面の前記軸方向の位置を界面位置P3とするとき、
    前記基準位置P0と前記最低位置P1との前記軸方向における間隔である第一間隔B1(mm)、前記最低位置P1と前記最高位置P2との前記軸方向における間隔である第二間隔L1(mm)、前記最高位置P2と前記界面位置P3との前記軸方向における間隔である第三間隔H1(mm)、及び、前記軸方向である軸を含む断面における、前記最低位置P1と前記界面とに挟まれた伝熱体の存在する上部領域の面積を表す、前記伝熱体の上部面積S1(mm)は、以下の(1)~(3)式を満たす
    3≦B1≦15 …(1)
    0.0≦H1/L1≦1.0 …(2)
    S1≧40 …(3)
    ことを特徴とする、放電ランプ。
  2. 前記密閉空間の前記底面は、曲面を含むことを特徴とする、請求項1に記載の放電ランプ。
  3. 前記本体の外径をD1とし、前記密閉空間の外径をD2とするとき、以下の(4)式を満たす
    0.45×D1+1.5 ≦ D2 ≦ 0.55×D1+1.5 …(4)
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の放電ランプ。
  4. 軸方向に対向配置される一対の電極を内部に有する放電ランプに使用される電極であって、前記使用される電極は、
    密閉空間を有し、主にタングステンを含む材料から構成される本体と、
    前記密閉空間内に、前記本体を構成する材料よりも融点の低い材料であり、主に銀を含む材料で構成される伝熱体と、
    前記密閉空間内に、前記伝熱体より融点の高い材料で構成され、前記伝熱体の対流を規制する規制体と、
    前記密閉空間内に、前記伝熱体に接するガス空間と、を備え、
    前記規制体は、前記軸方向及び前記軸方向に直交する径方向に延在するブレードを4枚有し、前記ブレードの厚みT1は、1mm以上3mm以下であり、前記ブレードの上面は、平面とテーパ面から構成され、前記平面の径方向の長さB2が前記ブレードの下面の径方向の長さB3より小さく、
    前記少なくとも一つの電極の先端を下に、後端を上になるように配置して、前記密閉空間の底面における前記軸方向の最低位置を基準位置P0とし、前記底面に最も近い前記ブレードの端部位置を前記ブレードの最低位置P1とし、前記底面に最も遠い前記ブレードの端部位置を前記ブレードの最高位置P2とし、前記伝熱体と前記ガス空間との界面の前記軸方向の位置を界面位置P3とするとき、
    前記基準位置P0と前記最低位置P1との前記軸方向における間隔である第一間隔B1(mm)、前記最低位置P1と前記最高位置P2との前記軸方向における間隔である第二間隔L1(mm)、前記最高位置P2と前記界面位置P3との前記軸方向における間隔である第三間隔H1(mm)、及び、前記軸方向である軸を含む断面における、前記最低位置P1と前記界面とに挟まれた伝熱体の存在する上部領域の面積を表す、前記伝熱体の上部面積S1(mm)は、以下の(1)~(3)式を満たす
    3≦B1≦15 …(1)
    0.0≦H1/L1≦1.0 …(2)
    S1≧40 …(3)
    ことを特徴とする、電極。
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