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JP7688286B2 - 位置推定装置、位置推定方法、及び、位置推定プログラム - Google Patents
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位置推定装置、位置推定方法、及び、位置推定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、位置推定装置、位置推定方法、及び、位置推定プログラムに関する。
様々な機器がインターネットに繋がるIOT(Internet of things)の実現が進んでいる。自動車、ドローン、建設機械車両等、様々な機器が無線で接続されつつある。無線通信規格についても、標準化規格IEEE 802.11で規定される無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、LTEや5Gによるセルラー通信、IOT向けのLPWA(Low Power Wide Area)通信、車両用の通信に用いられるETC(Electronic Toll Collection System)、VICS(Vehicle Information and Communication System)、ARIB-STD-T109等、サポートする無線通信規格も発展しており、今後の普及が期待されている。
無線通信機器は、高いスループットや信頼性能を確保するため、複数のアンテナを用いたMIMO(Multiple input multiple output)通信技術が導入されている。MIMO通信技術は、送信側と受信側との間でどのように電波が伝搬しているかを示すチャネル情報を利用することで、スループットや信頼性能を向上できる。例えば、送信側の無線通信機器には、受信側の無線通信機器に対してチャネル情報を伝えるフィードバック信号の送信機能がサポートされている(非特許文献1参照)。
また、電波伝搬に関するチャネル情報を無線通信機器の位置を推定するために用いる技術が知られている(非特許文献2、3参照)。例えば、複数の基地局と無線通信した無線信号の到達時間やレベル等を基に、無線通信機器の位置を特定する。
"Part 11: Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) Specifications"、IEEE Computer Society、IEEE Std 802.11、2016年、p.2396-p.2400 Y. Tao、外1名、"A Novel System for WiFi Radio Map Automatic Adaptation and Indoor Positioning"、in IEEE Transactions on Vehicular Technology、 vol. 67、 no. 11、2018年11月、p.10683-p.10692 H. CAO、外5名、"Indoor Positioning Method Using WiFi RTT Based on LOS Identification and Range Calibration"、in Proc., ISPRS International Journal of Geo-Information、2020年9月
しかしながら、従来の位置推定技術は、無線通信機器において、複数の基地局と同時に無線通信を行い、かつ、高性能な時間分解性能を備える機器を必要とするため、物体の位置推定に大きなコストを要するという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、物体の位置を低コストで推定可能な技術を提供することである。
本発明の一態様の位置推定装置は、固定端末の無線通信部から送信される無線信号を受信し、前記無線信号から電波伝搬に関するチャネル情報を取得する無線通信部と、前記チャネル情報を位置推定モデルに入力可能な入力特徴量に変換する入力特徴量生成部と、前記入力特徴量を、前記電波伝搬に関するチャネル情報と前記固定端末と同じ環境内に位置する位置推定対象の位置情報との関係性を機械学習によりモデル化した位置推定モデルに入力することで、前記位置推定対象の位置を推定計算する位置推定モデル利用部と、を備える。
本発明の一態様の位置推定方法は、位置推定装置で行う位置推定方法において、固定端末の無線通信部から送信される無線信号を受信し、前記無線信号から電波伝搬に関するチャネル情報を取得するステップと、前記チャネル情報を位置推定モデルに入力可能な入力特徴量に変換するステップと、前記入力特徴量を、前記電波伝搬に関するチャネル情報と前記固定端末と同じ環境内に位置する位置推定対象の位置情報との関係性を機械学習によりモデル化した位置推定モデルに入力することで、前記位置推定対象の位置を推定計算するステップと、を行う。
本発明の一態様の位置推定プログラムは、上記位置推定装置としてコンピュータを機能させる。
本発明によれば、物体の位置を低コストで推定可能な技術を提供できる。
図1は、本実施形態に係る無線通信システムの全体構成(第1例)を示す図である。 図2は、本実施形態に係る無線通信システムの全体構成(第2例)を示す図である。 図3は、位置推定モデル利用部の構成(変形例)を示す図である。 図4は、無線通信システムの動作(第1例)を示す図である。 図5は、無線通信システムの動作(第2例)を示す図である。 図6は、実験環境エリアを示す図である。 図7は、実験環境エリアの分割例を示す図である。 図8は、位置推定誤差の測定結果(固定端末の無線信号のみを用いた場合)を示す図である。 図9は、位置推定誤差の測定結果(位置測定対象の無線信号を更に用いた場合)を示す図である。 図10は、位置推定の測定結果を示す図である。 図11は、位置推定装置のハードウェア構成を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。図面の記載において同一部分には同一符号を付し説明を省略する。
[発明の概要]
本発明は、通常用いられる汎用的な無線通信情報を用いて、つまり、無線通信端末の無線信号に含まれる電波伝搬に関するチャネル情報と位置推定モデルとを用いて、特定物体の位置を推定する。具体的には、無線信号に含まれるチャネル情報と特定物体の位置情報との関係性を機械学習によりモデル化した位置推定モデルを予め生成しておき、無線信号から取得したチャネル情報(チャネル情報を位置推定モデルに入力可能に変換した入力特徴量)を上記位置推定モデルに入力することで、位置推定時における特定物体の実世界内での位置を推定する。
このように、本発明は、無線通信端末の無線信号に含まれる電波伝搬に関するチャネル情報と位置推定モデルとを用いて特定物体の位置を推定するので、特定物体の位置推定を汎用的な無線通信で行うことが可能となり、特定物体の位置を低コストで推定可能な技術を提供できる。
なお、チャネル情報とは、送信側の無線通信端末と受信側の無線通信端末との間でどのように電波が伝搬しているか、及び無線通信の通信品質に関する情報である。例えば、無線通信における受信電力や電波伝搬係数、MIMO(Multiple Input Multiple Output)通信技術において、送信側の無線通信端末の備える複数のアンテナと受信側の無線通信端末の備える複数のアンテナとの間での電波伝搬の状態を表すチャネル行列、信号対雑音干渉電力に関する情報である。
入力特徴量とは、チャネル情報を位置推定モデルに入力可能に変換したチャネル情報の特徴量である。例えば、入力特徴量は、変換しないチャネル情報そのもの、チャネル情報に様々な演算を施して得られる数値である。
特定物体とは、無線通信端末と同じ環境内に位置する移動可能な位置推定対象である。特定物体の位置とは、例えば、特定物体が移動している経路上の位置、2次元空間内(地図等)の位置、3次元空間内の位置である。これらの位置情報に加え、向きや速度等、より詳細な物理的な状態を更に推定してもよい。
[無線通信システムの全体構成(第1例)]
図1は、本実施形態に係る無線通信システムの全体構成(第1例)を示す図である。
第1例の無線通信システムは、位置推定装置1と、固定端末3-1~3-Mと、位置推定対象2-1~2-Pと、を備える。
位置推定装置1は、固定端末3-1~3-Mのうち少なくとも1つの固定端末から送信される無線信号のチャネル情報を収集することで、固定端末3-1~3-Mと同じ環境内に位置する特定物体の位置、つまり、複数の位置推定対象2-1~2-Pのうち少なくとも1つの位置推定対象の位置を推定する。
固定端末3-1~3-Mは、無線通信部3-1-1~3-M-1を備える。無線通信部3-1-1~3-M-1は、それぞれ、送受で既知となるパイロット信号、又は、任意の無線通信部との間のチャネル情報を含む無線信号を送信する。任意の無線通信部とは、位置推定装置1に備わる無線通信部1-1~1-R、又は、それ以外の無線通信部である。
位置推定装置1は、無線通信部1-1~1-Rを介して上記無線信号を受信する。位置推定装置1は、受信した無線信号から、複数の固定端末3-1~3-Mのうちいずれかの無線通信部3-i-1(1≦i≦M)と任意の自身の無線通信部1-1~1-Rとの間のチャネル情報を取得する。そして、位置推定装置1は、取得したチャネル情報を入力特徴量生成部1-2に入力する。入力特徴量生成部1-2は、チャネル情報を位置推定モデルへの入力に適した入力特徴量に変換し、変換した入力特徴量を位置推定モデル利用部1-3に入力する。
その後、位置推定モデル利用部1-3は、複数の固定端末3-1~3-Mのうち少なくとも1つの固定端末3-i(1≦i≦M)から収集したチャネル情報の入力特徴量を、位置推定対象の位置情報とチャネル情報の入力特徴量との関係性を機械学習によりモデル化した位置推定モデルに入力することで、移動中又は停止中の位置推定対象2-j(1≦j≦P)の位置を推定する。
[固定端末の構成]
固定端末3-iは、無線通信部3-i-1を備え、所定環境内に設置された無線通信端末である。固定端末3-iは、例えば、壁、床、天井等に固定され、動かないように固定されていることが望ましい。固定端末3-iは、特殊な専用装置を用いて実現してもよいし、スマートフォン、PC、ドングル等の無線通信部を内蔵する任意の端末を用いて実現してもよい。1つの固定端末3-iが複数の無線通信部3-i-1を備えてもよい。固定端末3-iは、複数でもよい。
[位置推定装置の構成]
位置推定装置1は、例えば、主要場所に設置された基地局である。位置推定装置1は、固定端末3-iと通信可能な無線通信部、又は、固定端末3-iから送信される無線信号を復号可能な無線通信部を備えるいかなる構成でもよい。位置推定装置1は、無線信号を送信する機能は必ずしも必要ではなく、受信を行うだけの装置であってもよい。
位置推定装置1は、図1に示したように、例えば、無線通信部1-1~1-Rと、入力特徴量生成部1-2と、位置推定モデル利用部1-3と、位置推定モデル訓練部1-4と、を備える。
無線通信部1-1~1-Rは、無線通信を行うか、無線信号の受信を行う通信部である。無線通信部1-1~1-Rは、複数の周波数、複数の周波数帯域、又は、複数の無線通信システムに対応してもよい。図1では、無線通信部1-1~1-Rは、M台の固定端末3-1~3-Mから送信された無線信号を受信する構成を示す。
無線通信部1-1~1-Rのうちいずれかは、固定端末3-1~3-Mの無線通信部3-1-1~3-M-1と通信を行う基地局であってもよい。固定端末3-1~3-Mは、図1に示されていない任意の基地局と通信し、自身が当該任意の基地局へ送信する無線信号を受信してもよい。それらを混合した構成であってもよい。受信側の無線通信部1-1~1-Rは、単一の搬送波周波数による無線信号を復号可能なので、固定端末3-1~3-Mは、無線信号を同じ周波数で送信することで、無線通信部3-1-1~3-M-1の回路の複雑性を軽減してもよい。
無線通信部1-1~1-Rは、それぞれ、無線信号を受信し、受信した無線信号から、固定端末3-iと位置推定装置1との間の電波伝搬に関するチャネル情報、又は、固定端末3-i以外の無線通信機器と位置推定装置1との間の電波伝搬に関するチャネル情報を取得する機能を備える。無線通信部1-1~1-Rは、固定端末3-iに対応するチャネル情報を取得すると、取得したチャネル情報を入力特徴量生成部1-2へ入力する。
入力特徴量生成部1-2は、入力されたチャネル情報を、位置推定モデルに入力可能な入力特徴量に変換する機能を備える。入力特徴量生成部1-2は、変換後のチャネル情報の入力特徴量を位置推定モデル利用部1-3へ入力する。
位置推定モデル利用部1-3は、入力特徴量を位置推定モデルに入力することで、移動中又は停止中の位置推定対象2-1~2-Pのうち少なくとも1つの位置推定対象2-jの位置を推定計算し、推定計算した位置情報を出力する機能を備える。位置推定モデル利用部1-3は、予め生成済みの位置推定モデルを用いてもよいし、位置推定モデル訓練部1-4で生成されアップデートされる位置推定モデルを用いてもよい。
位置推定モデルとは、位置推定対象2-jの位置情報と、固定端末3-iから取得される電波伝搬に関するチャネル情報(≒入力特徴量)と、の関係性を、機械学習により訓練することで生成されたモデルであり、入力特徴量を用いて位置情報を出力するモデルである。その他、位置推定モデルは、デジタルツイン技術等により、シミュレーション空間に実空間と同等の空間を生成し、仮想的に生成した位置推定対象とシミュレーションにより計算したチャネル情報との間の関係性を用いて生成してもよい。位置推定モデルは、他の位置推定部で計測したチャネル情報と位置推定対象との関係性から作成した位置推定モデルを用いてもよい。
位置推定モデル訓練部1-4は、位置推定対象2-jの位置情報に関するデータを別途取得し、取得した位置情報とチャネル情報との関係性を基に位置推定対象2-jの位置を推定可能な推定位置推定モデルを訓練することで、位置推定モデルを生成する機能を備える。また、位置推定モデル訓練部1-4は、生成した位置推定モデルをアップデートする更に機能を備える。
位置推定対象2-jの位置情報については、位置推定対象2-jに搭載された位置測定機能による位置測定データを何らかの手段で定期的に収集することで取得できる。また、機械学習アルゴリズムを用いることで、位置推定対象2-jの位置情報と固定端末3-iから得られるチャネル情報との間の関係性を学習可能である。位置測定データを取得する何らかの手段は、例えば、位置推定対象2-jに搭載されたセンサ、カメラ、無線測位、SLAM(Simultaneous Localization And Mapping)、GPS(Global Positioning System)、および、環境に設置されたセンサ、カメラ等を用いて実現され、本発明により提供される位置推定システム及び位置推定方法とは別の機器及び方法が必要となる。位置測定データは、例えば位置推定対象2-jの位置及び時間情報であり、記憶部に記憶される。また、少なくとも当該時間を含む入力特徴量のデータが入力特徴量生成部1-2において生成される。
位置推定モデル訓練部1-4は、記憶された位置推定対象2-jの位置及び時間情報と、同じく記憶部に記憶している入力特徴量及び時間情報とを、同じ時間軸で整理した教師データを用いて両者の関係性を学習することで、位置推定モデルを訓練できる。
[無線通信システムの全体構成(第2例)]
図2は、本実施形態に係る無線通信システムの全体構成(第2例)を示す図である。
第2例の無線通信システムは、位置推定対象4-k(1≦k≦Q)が無線通信部4-k-1(1≦k≦Q)を備える点で第1例と異なる。位置推定装置1の無線通信部1-1~1-Rは、固定端末3-iから送信される無線信号を受信するだけでなく、位置推定対象4-kから送信される無線信号も受信する。位置推定モデル利用部1-3は、固定端末3-iからの無線通信に係るチャネル情報から生成される入力特徴量と、位置推定対象4-kからの無線通信に係るチャネル情報から生成される入力特徴量とを、位置推定モデルに入力し、位置推定対象4-kの位置を出力として得る。
固定端末3-1~3-Mは、無線通信部3-1-1~3-M-1を備える。位置推定対象4-1~4-Qは、無線通信部4-1-1~4-Q-1を備える。無線通信部3-1-1~3-M-1及び無線通信部4-1-1~4-Q-1は、送受で既知となるパイロット信号、又は、任意の通信部との間のチャネル情報を含む無線信号を送信する。任意の通信部とは、位置推定装置1に備わる無線通信部1-1~1-R、又は、それ以外の無線通信部である。
位置推定装置1は、無線通信部1-1~1-Rを介して、固定端末3-iからの無線信号と、位置推定対象4-kからの無線信号と、を受信する。位置推定装置1は、受信した各無線信号から各チャネル情報をそれぞれ取得し、取得した各チャネル情報を入力特徴量生成部1-2に入力する。入力特徴量生成部1-2は、各チャネル情報を位置推定モデルへの入力に適した入力特徴量に変換し、変換した入力特徴量を位置推定モデル利用部1-3に入力する。
その後、位置推定モデル利用部1-3は、入力特徴量を、位置推定対象の位置情報とチャネル情報の入力特徴量との関係性を機械学習によりモデル化した位置推定モデルに入力することで、位置推定対象4-kの位置を推定する。
第2例の位置推定モデルは、入力情報に位置推定対象4-kのチャネル情報が加わる点で第1例の位置推定モデルと異なる。第2例の位置推定モデルは、無線通信部3-i-1及び無線通信部4-k-1の各チャネル情報と、同一時刻・同一時間帯における位置推定対象4-kの位置情報と、の関係性を学習するように訓練される。第2例の位置推定モデルの訓練方法及び生成方法は、第1例の方法と同様である。位置推定モデル訓練部1-4は、位置推定対象4-kの位置情報及び時間情報を収集し、収集した位置推定対象4-kの位置情報及び時間情報と、同一時刻・同一時間帯における無線通信部3-i-1及び無線通信部4-k-1の各チャネル情報と、の関係性を学習することで、位置推定モデルを訓練できる。
また、第2例の無線通信システムは、位置推定対象4-kに関する情報を生成する位置推定対象情報生成部1-5を更に備える点でも第1例と異なる。位置推定対象情報生成部1-5は、例えば、位置推定対象4-kの無線通信における位置推定対象ID、無線通信ID等を取得する。その他、位置推定対象情報生成部1-5は、位置推定対象4-kの検出性能を上げるための固有情報として、例えば、所有者情報、ヒト・車・ドローン等の形態、無線通信部4-k-1のアンテナ構成・アンテナ高・アンテナ数・アンテナ形状・端末種別・通信モード・消費電力モード・利用アプリケーション等の通信部情報等により分類されたカテゴリIDを生成することもできる。位置推定対象情報生成部1-5で取得・生成された情報は、位置推定モデル利用部1-3の位置推定モデルへ入力され、又は、位置推定モデル訓練部1-4へ入力される。
第1例と第2例との各無線通信システムの構成は、共存可能、組み合わせて構成可能である。無線通信部を備えていない位置推定対象2-jと、無線通信部を備える位置推定対象4-kと、の両方の位置推定を位置推定モデル利用部1-3で行ってもよい。その両方の位置を推定可能な位置推定モデルを位置推定モデル訓練部1-4で生成して訓練してもよい。
[位置推定モデル利用部の構成(変形例)]
図3は、位置推定モデル利用部1-3の構成(変形例)を示す図である。この構成では、位置推定モデル利用部1-3は、複数の位置推定モデルを備える。
[位置推定モデル利用部の構成]
位置推定モデル利用部1-3は、チャネル情報源組み合わせ判定部1-3-0と、複数の位置推定モデル1-3-1-1~1-3-1-Sと、位置情報算出部1-3-2と、を備える。
チャネル情報源組み合わせ判定部1-3-0は、複数の無線通信部(固定端末の無線通信部3-1-1~3-M-1、位置推定対象の無線通信部4-1-1~4-Q-1)から複数の無線通信部を組み合わせた組み合わせを複数予め設定しておき、各組み合わせに対して、組み合わせ内の無線通信部に係るチャネル情報から入力特徴量をそれぞれ生成する機能を備える。
複数の位置推定モデル1-3-1-1~1-3-1-Sは、上記複数の組み合わせに対応し、それぞれの組み合わせに対してチャネル情報源組み合わせ判定部1-3-0で生成される入力特徴量を入力し、それぞれの位置情報を出力する機能を備える。
位置情報算出部1-3-2は、複数の位置推定モデル1-3-1-1~1-3-1-Sから出力される複数の位置情報を用いて、位置推定対象4-kの位置を算出する機能を備える。
[位置推定モデル利用部の動作]
まず、入力特徴量が位置推定モデル利用部1-3に入力されると、チャネル情報源組み合わせ判定部1-3-0は、無線信号の送信源である固定端末3-iや位置推定対象4-kの識別IDから、入力特徴量をいくつかの組み合わせに分岐する。
例えば、ここで、4台の固定端末3-1~3-4からチャネル情報を収集している場合において、位置推定モデルを4つ具備する場合を考える(S=4)。位置推定モデル利用部1-3は、{3-1,3-2,3-3,3-4}、{3-1,3-2}、{3-2,3-3}、{3-1,3-4}等、4台の固定端末3-1~3-4の候補から任意を組み合わせた4つの組み合わせが予め設定される。そして、チャネル情報源組み合わせ判定部1-3-0は、このような4つの組み合わせに対し、入力特徴量をコピーする等して分岐し、分岐した入力特徴量を、4つの位置推定モデル1-3-1-1~1-3-1-4に入力する。例えば、チャネル情報源組み合わせ判定部1-3-0は、固定端末3-2から送信された無線信号に係るチャネル情報の入力特徴量が、当該固定端末3-2を含む{3-1,3-2,3-3,3-4}、{3-1,3-2}、{3-2,3-3}に割り当てられるように、その入力特徴量を3つに分岐する。
位置推定モデル1-3-1-1~1-3-1-4は、予め、上記4つの組み合わせ{3-1,3-2,3-3,3-4}、{3-1,3-2}、{3-2,3-3}、{3-1,3-4}のチャネル情報と位置推定対象4-kの位置情報との間の関係性をそれぞれ学習している。位置推定モデル1-3-1-1~1-3-1-4は、4台の固定端末3-iの組み合わせに対するチャネル情報がそれぞれ入力されると、位置推定対象4-kの位置情報をそれぞれ出力する。位置予測対象がK個あり、2-i又は4-kのうち、合計K個の位置を予測する場合、それぞれに個別に対応した位置推定モデル利用部を具備してもよいし、共通で用いるモデルを生成し、位置予測モデルにおいてK個の位置推定対象の予測された位置を出力してもよい。又は、位置予測モデルが現時点で推定したい位置推定対象を含む複数の位置情報を出力し、このうち、予測したい位置予測対象の情報のみを選択して用いることもできる。
ここでは、固定端末3-iの無線通信部3-i-1からチャネル情報を取得する場合を例に説明したが、位置推定対象4-kの無線通信部4-k-1からの無線信号から得られるチャネル情報を組み合わせに含めてもよい。無線信号を受信する無線通信部1-1~1-Rの組み合わせに対して位置推定モデルを生成してもよい。さらに、受信する無線通信部1-1~1-Rのうちいずれかで取得した情報も組み合わせて構成してもよい。
その後、位置情報算出部1-3-2は、入力された複数の位置情報を用いて、最終的な位置情報を出力する。最終的な位置情報の計算方法の例を以下説明する。
[位置情報の計算方法(第1例)]
第1の計算方法は、複数の位置情報の中から位置情報を選択する方法である。後述の実験結果に示すように、位置情報の精度は、位置情報の計算に用いる固定端末や位置推定対象の状態に依存する。簡単には、固定端末3-iは、当該端末の近くに位置推定対象が存在するほど、検出精度を高めるため、検出対象から距離が近い、推定精度に貢献する固定端末3-iが選択されたモデルの通信予測精度が高くなりやすい。このため、位置情報算出部1-3-2は、位置推定対象2-jや4-kの位置情報に基づき、どの位置推定モデルの出力を用いるかを決定することもできる。
例えば、位置情報算出部1-3-2は、入力された複数の位置情報を一度平均し、仮位置情報に変換した後、位置情報の平均値や仮位置情報を基に複数の仮位置情報の中で最も高い推定精度となる位置推定モデルの出力のみを用いる。仮位置情報に対し、どの位置推定モデルを選択するべきかは、位置推定モデルを生成するための訓練データを用いて評価することができる。それぞれの位置推定モデルを生成後、教師データ(入力特徴量と正解である位置情報とからなる)をそれぞれの組み合わせで入力し、どの位置推定モデルの出力の精度が高いか評価すればよい。予測時には、複数の位置推定モデルの出力結果を仮位置情報として、予測性能がより高くなる位置推定モデルを再選択してもよい。再選択後の位置推定モデルの出力と、一度目の仮位置情報の出力と、を平均化してもよい。
[位置情報の計算方法(第2例)]
第2の計算方法は、複数の位置情報に対してそれぞれ重み付け演算処理を行う方法である。位置推定対象2-jの位置情報を(X,Y,Z)の3次元情報とし、位置推定モデル1-3-1-1~1-3-1-4からそれぞれ出力される位置推定対象2-jの位置情報を(X1,Y1,Z1)~(X4,Y4,Z4)とする場合、位置情報算出部1-3-2は、式(1)を用いて、最終的に出力する位置推定対象2-jの位置情報(Xout,Yout,Zout)を計算する。
Figure 0007688286000001
w1~w4は、重み値である。w1+w2+w3+w4=1とする。w1=w2=w3=w4=0.25としてもよい。重み値は、例えば、対応する無線信号を送信した固定端末とその通信相手の位置とを結ぶ直線、対応する複数の無線信号を送信した固定端末とその通信相手の位置とを結んで得られる図形からの距離等、固定端末と通信相手との間の空間的な位置関係から算出してもよいし、線形回帰により、訓練データを用いた評価結果で決定してもよい。さらに、位置により重みを変更できるよう、位置情報の関数として、w1(x’,y’)~w4(x’,y’),w1(x’,y’)+w2(x’,y’)+w3(x’,y’)+w4(x’,y’)=1、としてもよい。ここで、(x’,y’)は前述の仮位置情報を用いることができる。
位置情報算出部1-3-2は、サポートベクターマシン、決定木回帰、ランダムフォレスト回帰、ニューラルネットワーク等、機械学習のアルゴリズムを用いて、訓練データを用いて入力された(X1,Y1,Z1)~(X4,Y4,Z4)から最も確からしい(Xout,Yout,Zout)を計算するようにしてもよい。
[無線通信システムの動作(第1例)]
図4は、無線通信システムの動作(第1例)を示す図である。
まず、固定端末3-iの無線通信部3-i-1、位置推定対象4-kの無線通信部4-k-1、又は、その両方が、予め定められた無線通信機(位置推定装置1の無線通信部1-1と仮定する)との間で無線通信を行い、パイロット信号又はチャネル情報を含む無線信号の送信を開始する(ステップS1)。
次に、位置推定装置1の無線通信部1-1が、固定端末3-iの無線通信部3-i-1や位置推定対象4-kの無線通信部4-k-1から送信された無線信号を受信し、受信した無線信号から電波伝搬に関するチャネル情報を取得する(ステップS2)。
次に、入力特徴量生成部1-2が、取得した電波伝搬に関するチャネル情報を、位置推定モデルへの入力に適した入力特徴量に変換する(ステップS3)。入力特徴量とは、例えば、変換しないチャネル情報、チャネル情報に様々な演算を施して得られる数値である。例えば、アンテナに対応するチャネル行列やチャネルベクトルを一定の値で割ったものである。チャネル行列やチャネルベクトルの絶対値やフロベニウムノルム等を一定にするよう規格化したものである。チャネル行列やチャネルベクトルを角度情報に変換したものである。チャネル行列やチャネルベクトルの絶対値やフロベニウムノルムを一定値で割ったものである。チャネル行列やチャネルベクトルをデシベル単位に変換して一定値で減算したものである。また、アンテナにおける受信電力値や、無線通信部に対応する信号電力や信号対雑音電力費の情報も、チャネル情報に含む。また、移動平均を用い、直近の一定時間におけるチャネル情報から得られる値の平均値を取得し、その値との比率や、その値で規格化した値である。それらの情報のうち少なくとも1つの時系列情報を用いることができる。入力特徴量の具体的な計算方法については、後述する。
また、位置推定装置1は、位置推定モデルに入力するチャネル情報以外の補助情報を別途生成し、生成した補助情報を入力特徴量に追加してもよい(ステップS4)。補助情報とは、例えば、位置推定対象2-j又は位置推定対象4-kを特定する特定情報、カメラ・センサ等の温度・位置情報、推定対象装置やその周辺の反射構造体に関する位置・速度・設定等の状態情報、気温、湿度、混雑状況、無線通信システムの設定情報である。
最後に、位置推定モデル利用部1-3が、変換したチャネル情報の入力特徴量を位置推定モデルに入力することで、位置推定対象2-jの位置情報を推定計算して出力する(ステップS5)。
[無線通信システムの動作(第2例)]
図5は、無線通信システムの動作(第2例)を示す図である。
ステップS4までの動作は第1例の動作と同じなので、ステップS4までの説明は省略し、ステップS5以降の動作を説明する。
ステップS3、S4の後、位置推定モデル利用部1-3のチャネル情報源組み合わせ判定部1-3-0が、チャネル情報の入力特徴量を複数に分岐し、分岐した複数の入力特徴量を複数の位置推定モデル1-3-1-1~1-3-1-Sに入力し、複数の位置推定モデル1-3-1-1~1-3-1-Sが、位置推定対象2-jの複数の位置情報の候補を出力する(ステップS5)。
最後に、位置情報算出部1-3-2が、複数の位置情報の候補に対して平均化処理、フィルター処理、線形処理等を行い、更には統合モデルを用いることで、位置推定対象2-jの最終的な位置情報を計算する(ステップS6)。
[チャネル情報の収集方法、入力特徴量の計算方法]
チャネル情報の収集方法、入力特徴量の計算方法の例を以下説明する。
[チャネル情報の収集方法、入力特徴量の計算方法(第1例)]
第1の方法では、固定端末3-i、又は、位置推定対象4-kは、送受で既知となるパイロット信号を送信する。予め、既知のパターンを送信することで、位置推定装置1の無線通信部1-r(1≦r≦R)は、自身の無線通信部1-rのアンテナ(受信アンテナ数:Mr)と、パイロット信号を送信した無線通信部3-i-1又は無線通信部4-k-1のアンテナ(送信アンテナ数:Ni)と、の間のチャネル行列を取得できる。様々な無線通信システムで利用されているOFDM(直交波分割多重方式)であれば、複数の周波数に対応するサブキャリアのチャネル行列を得ることが可能である。
このようにして得られた「送信アンテナ数Ni×受信アンテナ数Mr」のチャネル行列Hから、位置推定モデル利用部1-3に入力する入力特徴量を生成する。例えば、OFDMにより複数のサブキャリアに対してチャネル行列を得る場合、η番目のサブキャリアのチャネル行列をHηと定義する。そして、入力特徴量に変換する方法としては、まず、式(2)のように、チャネル行列Hηを、予め定めたノルムで規格化した規格化チャネル行列Gηと、振幅情報γη又は電力情報γη 2と、に分離する。
Figure 0007688286000002
Gηは、例えば、||Gη||F=1となるように設定できる。||・|| Fは、フロベニウムノルムを表す。γηは、一般に大きな振れ幅を持ち、10の5乗やそれ以上の値の変化がありうる。このため、γηやγη 2をdBに変換し、その最大値と最小値を規定し、その範囲を0~1の範囲内等で規格化した値で表現するように変換した値を用いてもよい。これを異なる周波数条件やアンテナ条件に対して複数選択したり平均したりした値γallを用いてもよい。
その他、式(3)のように、振幅情報γηをアンテナ毎に分離し、ノルム値をある値に規格化した各列ベクトルg1,η~gMr,ηと、その振幅値γ1,η~γMr,ηと、を得るようにしてもよい。
Figure 0007688286000003
ga,ηは、例えば、||ga,η||F=1となるように規定ベクトルとして設定できる。γa,ηやγa,η 2をdBに変換し、その最大値と最小値を規定し、その範囲を0~1の範囲内等で規格化した値で表現するように変換した値を用いてもよい。これをηに対して複数選択したり平均したりしたa番目の列ベクトルに対応する値γa,allを用いてもよい。
その他、式(4)のように、振幅情報γηをアンテナ毎に分離し、ノルム値をある値に規格化した各行ベクトルg’1,η~g’Ni,ηと、その振幅値γ’1,η~γ’Ni,ηと、を得るようにしてもよい。
Figure 0007688286000004
g’b,ηは、例えば、||g’b,η||F=1となるように規定ベクトルとして設定できる。γ’b,ηやγ’b,η 2をdBに変換し、その最大値と最小値を規定し、その範囲を0~1の範囲内等で規格化した値で表現するように変換した値を用いてもよい。これをηに対して複数選択したり平均したりしたb番目の列ベクトルに対応する値γ’b,allを用いてもよい。
チャネル行列Hη、規格化チャネル行列Gη、規格化ベクトルga,η、規格化ベクトルg’b,ηは、各要素の実部と虚部をそれぞれ入力特徴量としたり、虚数のまま入力情報としたり、角度情報等の別形式に変換したり、量子化したりすることができる。
また、上記のように、受信した信号からHのようなチャネル行列を取得することなく、単に、何かを受信した段階で、受信信号の電力をγη 2として取得してもよい。このような情報は、多くのシステムでRSSI(Received Signal Strength Index)として得ることができる。そのほか、LTEや5GシステムにおけるRSRQ(Reference Signals Received Power)やRSRP(Reference Signal Received Quality)等、電力に関するあらゆる情報を用いてもよい。
また、電力情報は、時間とともに、電波伝搬環境の湿度や温度、端末や基地局の温度等により、時間変動するため、振幅値情報には、移動平均や比較情報とすることも有効である。つまり、ある時間に取得した振幅情報や電力情報やRSSIなどの値をγ[t]とすると、電力比情報ω[t]として、式(5)のような計算値を用いてもよい。
Figure 0007688286000005
得られた値をそのまま用いてもよいし、dB単位としてもよい。
また、チャネル行列Hηを用いて生成される相関行列HηHη H、Hη HHηを用いることができる。規格化チャネル行列Gηを用いて生成される相関行列GηGη H、Gη HGηを用いることができる。チャネル行列Hη、規格化チャネル行列Gη、それらの相関行列HηHη H、Hη HHη、GηGη H、Gη HGηを、複数の周波数に対して和や平均をとった行列ΣHη、ΣGη、ΣHηHη H、ΣHη HHη、ΣGηGη H、ΣGη HGηを用いることができる。これら行列のQR分解、SVD(Singular value decomposition)、固有ベクトル分解等をすることで得られる固有値、対角行列、ユニタリ行列を用いることができる。
また、上記行列ΣHη、ΣGη、ΣHηHη H、ΣHη HHη、ΣGηGη H、ΣGη HGηを用いて、到来波方向推定技術により得られる、通信機に対する到来方向に対する電力特性を入力特徴量としてもよい。例えば、ベクトル成分に、(1,exp(jdθ),exp(j2dθ),…,exp(jNdθ))をそれぞれ乗算して得られる値をθに対して計算できる。0~2πまでのθを任意の角度間隔で生成し、複数のθに対しての出力を入力特徴量とすることもできる。dは、予め定めた定数である。Nは、ベクトルの要素数である。
つまり、入力特徴量生成部1-2は、入力特徴量として、無線信号の受信電力、信号電力、受信電力や信号電力の移動平均から得られる電力比情報、複数アンテナ間の電波伝搬係数からなるチャネル行列、チャネル行列の相関行列、チャネル行列を信号処理して得られる演算行列、相関行列を信号処理して得られる演算行列、複数の周波数に対応するチャネル行列若しくは相関行列を信号処理して得られる演算行列、チャネル行列を線形演算して得られるユニタリ行列、相関行列を線形演算して得られるユニタリ行列、演算行列を線形演算して得られるユニタリ行列、チャネル行列を線形演算して得られる対角行列、相関行列を線形演算して得られる対角行列、演算行列を線形演算して得られる対角行列、チャネル行列を線形演算して得られる三角行列、相関行列を線形演算して得られる三角行列、演算行列を線形演算して得られる三角行列に関する特徴量のうち、1つ以上の特徴量の位相、振幅、実数成分、虚数成分の値、及びそれら1つ以上の値の係数の範囲を規格化した値を生成する。入力特徴量生成部1-2は、このような入力特徴量を時系列のデータとして記憶し、過去から現在までの複数の時間に対応する入力特徴量を位置推定モデルに出力する。
等化技術を用いる無線通信システムであれば、到来する電気信号のパスの到来時間と電力と位相条件を推定することができる。このように時系列で得られたチャネル情報であっても、電力の規格化、周波数成分への変換、既存の到来波方向技術で抽出される特徴量や角度情報を用いて位置推定モデルの入力特徴量とすることができる。
[チャネル情報の収集方法、入力特徴量の計算方法(第2例)]
第2の方法では、固定端末3-i、又は、位置推定対象4-kは、ある特定の無線基地局と通信を行い、当該特定の無線基地局から送信され受信するパイロット信号からチャネル情報を推定し、何らかの形で量子化してフィードバック情報を生成し、生成したフィードバック情報を含む無線信号を送信する。位置推定装置1の無線通信部1-rは、当該無線信号を受信し、受信した無線信号の中に含まれる特定の無線基地局と固定端末3-i又は位置推定対象4-kとの間のチャネル情報を取得する。
まず、特定の無線既知基地局から、送受で既知となるパイロット信号を送信する。予め、既知のパターンを送ることで、固定端末3-iの無線通信部3-i-1又は位置推定対象4-kの無線通信部の4-k-1は、自身の受信するアンテナ(受信アンテナ数:Ni)と、パイロット信号を送信した特定の無線基地局のアンテナ(送信アンテナ数:Mt)と、の間のチャネル行列を取得できる。様々な無線通信システムで利用されているOFDMであれば、複数の周波数に対応するサブキャリアのチャネル行列を得ることができる。
このようにして得られた「送信アンテナ数Mt×受信アンテナ数Ni」のチャネル行列Hαから、位置推定モデル利用部1-3に入力する入力特徴量を生成する。例えば、OFDMにより複数のサブキャリアに対してチャネル行列を得る場合、η番目のサブキャリアのチャネル行列をHα,ηと定義する。ここで、特定の無線基地局が位置推定装置1の無線通信部1-rである場合、送信アンテナ数Mtは、第1の方法において無線通信部1-rに対して定義した受信アンテナ数Mrと等しい。また、この場合、チャネル行列Hα,ηは、チャネル行列Hηの転置行列に対応する。
そこで、入力特徴量に変換する方法としては、第1の方法と同じように、式(6)のように、チャネル行列Hα,ηを、予め定めたノルムで規格化した規格化チャネル行列Gα,ηと、振幅情報γα,η又は電力情報γη 2と、に分離する。
Figure 0007688286000006
Gα,ηは、例えば、||Gα,η||F=1となるように設定できる。||・||Fは、フロベニウムノルムを表す。γα,ηやγα,η 2をdBに変換し、その最大値と最小値を規定し、その範囲を0~1の範囲内等で規格化した値で表現するように変換した値を用いてもよい。これを複数選択したり平均したりした値γα,allを用いてもよい。γα,allを平均化して得る場合には、真値で平均化してもよいし、dBにしてから平均にしてもよいし、真値で平均化したものをdB単位にしてもよい。
その他、式(7)のように、振幅情報γα,ηをアンテナ毎に分離し、ノルム値をある値に規格化した各列ベクトルgα,1,η~gα,Ni,ηと、その振幅値γα,1,η~γα,Ni,ηと、を得るようにしてもよい。
Figure 0007688286000007
gα,a,ηは、例えば、||gα,a,η||F=1となるように規定ベクトルとして設定できる。γα,a,ηやγα,a,η 2をdBに変換し、その最大値と最小値を規定し、その範囲を0~1の範囲内等で規格化した値で表現するように変換した値を用いてもよい。これをηに対して複数選択したり平均したりしたa番目の列ベクトルに対応する値γα,a,allを用いてもよい。
その他、式(8)のように、振幅情報γα,ηをアンテナ毎に分離し、ノルム値をある値に規格化した各行ベクトルg’α,1,η~g’α,Mt,ηと、その振幅値γ’α,1,η~γ’α,Mt,ηと、を得るようにしてもよい。
Figure 0007688286000008
g’α,b,ηは、例えば、||g’α,b,η||F=1となるように規定ベクトルとして設定できる。γ’α,b,ηやγ’α,b,η 2をdBに変換し、その最大値と最小値を規定し、その範囲を0~1の範囲内等で規格化した値で表現するように変換した値を用いてもよい。これをηに対して複数選択したり平均したりしたb番目の列ベクトルに対応する値γ’α,b,allを用いてもよい。
チャネル行列Hα,η、規格化チャネル行列Gα,η、規格化ベクトルgα,a,η、規格化ベクトルg’α,b,ηは、各要素の実部と虚部をそれぞれ入力特徴量としたり、虚数のまま入力情報としたり、角度情報等の別形式に変換したり、量子化したりすることができる。
また、チャネル行列Hα,ηを用いて生成される相関行列Hα,ηHα,η H、Hα,η HHα,ηを用いることができる。規格化チャネル行列Gα,ηを用いて生成される相関行列Gα,ηGα,η H、Gα,η HGα,ηを用いることができる。チャネル行列Hα,η、規格化チャネル行列Gα,η、それらの相関行列Hα,ηHα,η H、Hα,η HHα,η、Gα,ηGα,η H、Gα,η HGα,ηを、複数の周波数に対して和や平均をとった行列ΣHα,η、ΣGα,η、ΣHα,ηHα,η H、ΣHα,η HHα,η、ΣGα,ηGα,η H、ΣGα,η Hα,ηを用いることができる。これら行列のQR分解、SVD、固有ベクトル分解等をすることで得られる固有値、対角行列、ユニタリ行列を用いることができる。
一例として、無線LAN規格であるIEEE 802.11n/ac/axで用いられているチャネル情報のフィードバックを用いる場合を示す。これは、上述の例のうちチャネル行列Hα,ηのSVDで得られる右特異行列を角度情報に圧縮し、量子化したものを複数の周波数に対応して生成し、フィードバックするものである。
Figure 0007688286000009
ここで、UηはNi×Niの左特異行列、Σηは固有値λ1,η~λNi,ηを対角要素とするNi×Niの対角行列、0はNi×(Mt-Ni)のゼロを要素とする行列、(VS,η VN,ηHはMt×Mtの右特異行列であり、VS,ηは、固有値に対応するベクトルで、VN,ηは0行列に対応している。Niは、受信アンテナ数である。Mtは、送信アンテナ数である。フィードバックでは、空間多重するストリーム数分だけのベクトルと固有値を生成する。以下、受信アンテナ数Ni分のフィードバックを行う想定で記載するが、Ni以下の任意の数としてもよい。フィードバックされるのは右得意行列のうち、Ni個のベクトルVηと、固有値から得られるSNRの値となる。SNRは各サブキャリアではなく、平均化処理がなされ、例えば、λ1,η~λNi,ηを、産出されたサブキャリアで平均し、λ1,~λNiを熱雑音レベルで割った値をS1~SNiをフィードバックできる。Vηと、式(10)のように、角度情報(φ,ψ)に変換してフィードバックできる。
Figure 0007688286000010
この表現は、ある周波数に注目して表記しており、式(10)のV行列は、指定されたサブキャリア数分存在し、サブキャリア毎に角度情報が生成される。更に、指定された量子化ビット数で量子化され、無線信号に格納されて送信される。位置推定装置1の無線通信部1-rは、この角度情報及びSNR情報を得ることができ、更には当該無線信号のRSSI情報を得ることができる。
角度情報は、そのまま入力特徴量としてもよい。角度情報から算出した正弦と余弦成分を入力特徴量としてもよい。式(10)を用いて、角度情報を右特異行列に戻した行列を用いてもよい。角度情報を右特異行列に戻した後、右特異行列又はその相関行列を周波数方向に平均化した平均化行列を用いてもよい。平均化行列に更にQR分解等の信号処理を加えた行列を用いてもよい。たとえば、相関行列に戻す場合には、η番目のサブキャリアに対応するVηが得られる一方、SNRは全体での代表値しか得られない。このため、近似としてえられる、疑似相関行列は、例えば式(11)のように計算される。
Figure 0007688286000011
ここでΘは、Vηを取得したサブキャリアのグループを表し、NΘはΘの要素数である。ここで得られる相関行列は非対角要素の下三角部分と、上三角部分が互いに複素共役の関係であるため、機械学習における入力特徴量として用いる場合には、ここで得られる疑似相関行列Rのうち、対角要素、および非対角要素のうちした左下半分、又は右上半分を用いることができる。非対角要素は虚数であるため、実部と虚部をそれぞれ実数として、入力特徴量とすることで、一般的な機械学習アルゴリズムが適用できる。
また、式(11)において、フィードバックされるVηの列数や、SNR(固有値)の数が、時間的に変わることが生じても、式(11)の相関行列が影響を受けないように、Vηのうち、1番目のベクトルと、1番目のSNRのみを用いて、式(11)による相関行列を求めたり、現在得られている列数(式(11)の場合では、NΘ)より小さい数のベクトル数NΘ’の列数とSNR数を選択し、相関行列を求めて、入力特徴量として求めてもよい。また、このとき、
Figure 0007688286000012
として計算することで、算出されるRの要素が0~1または-1~1の範囲となるようにすることもでき、深層学習に入力するさいの規格化の処理を省くこともできる。
さらに、前述のように、1番目のベクトルを選択する方法で相関行列を求める場合には、1番目の対角要素は1となるため、単に、
Figure 0007688286000013
として相関行列を計算できる。ここで、Vη,1はVηの1番目の列ベクトルを表す。
また、右得意行列Vを角度情報から復元した場合、各列ベクトルの最後の要素の虚部は必ず0になるため、右特異行列をM×Niの行列として得たとすると、各要素の実部と虚部の数値から、2×Mt×Ni-Niの数値が意味のある情報となる。例えば、右特異行列を4×1の行列とした場合、実部4、虚部3の計7つの要素が意味のある情報であり、4×2の行列を得た場合は、実部8、虚部6の計14つの要素が意味のある情報である。各列の最後の要素の虚部は0であるため、各列の最後の要素は用いなくてもよい。
[実験結果]
具体的な例と屋内実験結果を交えて、本実施形態の位置推定方法とその効果を説明する。
図6に示す屋内の実験環境エリア内に、4台の固定端末3-1~3-4と、1台の位置推定対象2-1、4-1と、2つの無線通信部1-1、1-2が接続された位置推定装置1と、を配置した。位置推定対象2-1、4-1は、実験環境エリア内の中央部を8の字で走行している。固定端末3-1~3-4は、アクセスポイントである基地局(AP:Access Point)と無線通信を行っている。
固定端末3-1~3-4と位置推定対象4-1は、APから100ms毎にチャネル情報の報告を求められており、無線LANの標準化規格IEEE 802.11acで定められたチャネル情報のフィードバック方法によりチャネル情報の角度情報をフィードバック送信している。APのアンテナ数は、4つである。固定端末3-1~3-4と位置推定対象2-1と無線通信部1-1と1-2の各アンテナ数は、それぞれ、2つである。
2つの無線通信部1-1、1-2は、固定端末3-1~3-4とAPとの間のチャネル行列の右特異行列から生成した角度情報、SNR、及び、固定端末3-1~3-4からの無線信号の無線通信部1-1、1-2におけるRSSIの値を得ることができる。無線通信部1-1、1-2からのRSSIは、各1つ取得した。
入力特徴量生成部1-2は、前述の数式に従い角度情報からユニタリ行列を算出し、算出したユニタリ行列を周波数で平均化する。これにより、実部8、虚部6の計14つの成分が得られる。また、2つのSNR情報のdB値を0から1の範囲で分布するように規格化したものと、無線通信部1-1、1-2の受信アンテナにおけるRSSIのdB値を0から1の範囲で分布するように規格化したものと、の14+2+2=18の入力特徴量が、固定端末毎に100ms周期で取得される。
ここで、位置推定モデルの生成方法を説明する。
本実施形態に係る位置推定モデルを生成するため、屋内の実験環境エリア内において、位置推定対象2-1である自律走行ロボットを8時間走行させた。図6における8の字状に残る線がロボットの実際の経路であり、まったく同じ経路は通らないように、60cmの区間にランダムに設定された途中ゴールを通過しながら走行するように、走行データを設定した。この際、位置推定モデル訓練部1-4は、位置推定対象に具備されたLIDAR(light detection and ranging)とタイヤの制御情報とから得られる高精度な自律走行ロボットの位置情報と、上述の伝搬伝搬に関する入力特徴量と、を200ms周期で同じ時系列で整理した訓練データを生成する。前述のように、入力特徴量の生成周期は100msであるが、200ms周期で区切った時間幅で得られる最新の情報を選択して用いて訓練データを生成した。
そして、生成した8時間分の訓練データを用いて、GRU(Gated Reccurent Unit)と直接結合とを用いた深層ニューラルネットワークによる位置推定モデルを訓練した。学習率は0.0002、最適化アルゴリズムはADAMを用いた。GRUは隠れ層1、次元を35とし、入力35、出力35の2つの直接結合層と、入力35、出力2の1つの直接結合層と、を用いて、実験環境エリア内におけるX座標とY座標情報を出力するように、重みとバイアスを逆伝搬により更新した。バリデーション用として用いる15分のデータにより、MSEが最小となる更新後の位置推定モデルを用いた。
入力特徴量生成部1-2は、1つの固定端末3-iに対して、前述の通り18の入力特徴量を生成する。位置推定モデル利用部1-3は、固定端末3-1~3-4のそれぞれの入力特徴量(18×1=18)のセットのみを用いた4つの位置推定モデルをモデル1A~モデル4Aとして用い、固定端末3-1~3-4の全ての入力特徴量(18×4=72)を用いた1つの位置推定モデルをモデル5Aとして用いた。また、実験環境エリアを図7に示すようにArea A~Fの6つに分割した。
そして、8の字走行を行う位置推定対象2-1の位置を5つの位置推定モデル1A~5Aでそれぞれ推定した後、推定した5つの位置情報の平均値を基に、位置推定対象2-1がArea A~Fのうちどのエリアに所属するか判定する。その後、位置情報算出部1-3-2において、所属するエリアで最も良い位置推定モデルの出力を選択し、その位置推定モデルをモデル6Aとして位置推定精度の結果を評価した。
具体的には、前述の訓練データとは別に、3時間、チャネル情報を収集させ、このとき生成した位置推定結果を、前述と同様に予め収集していた高精度の位置推定対象の正解位置情報と照合して、誤差[m]を評価する。位置情報算出部1-3-2は、Area A、Bではモデル5A、Area Cではモデル4A、Area Dではモデル2A、Area Eではモデル4A、Area Fではモデル2Aを選択した。
位置推定誤差を評価した評価結果を図8に示す。単位はメートルである。いずれも1m以下の高い推定精度を得ており、4台の固定端末からチャネル情報を収集したモデル5Aで50cm以下の精度を得た。さらに、場所により、適切な入力特徴量に対応する位置推定モデルを選択したモデル6Aは、全てのチャネル情報を常に用いる場合よりも、更に高い位置推定精度を得ており、30cmを下回ることが確認できる。
更に、位置推定対象が無線通信部を備える場合を考えるため、図6において、位置推定対象4-1から100ms周期で無線信号を送信させた。この無線信号を更に用いて位置推定モデルを生成する場合を説明する。位置推定対象4-1と固定端末3-1の両チャネル情報から生成した入力特徴量(18×2=36)により位置推定モデルを生成した位置推定モデルをモデル1Bとした。位置推定対象4-1と固定端末3-2の両チャネル情報から生成した入力特徴量(18×2=36)により位置推定モデルを生成した位置推定モデルをモデル2Bとした。位置推定対象4-1と固定端末3-3の両チャネル情報から生成した入力特徴量(18×2=36)により位置推定モデルを生成した位置推定モデルをモデル3Bとした。位置推定対象4-1と固定端末3-4の両チャネル情報から生成した入力特徴量(18×2=36)により位置推定モデルを生成した位置推定モデルをモデル4Bとした。位置推定対象4-1と固定端末3-1~3-4の5つの固定端末から収集した入力特徴量(18×5=90)で生成した位置推定モデルをモデル5Bとした。更に、モデル1B~5Bで生成した位置推定結果を平均した結果からどのエリアに存在するか判定し、最も適した位置推定モデルを選択した結果をモデル6Bとした。
この場合の位置推定誤差を評価した評価結果を図9に示す。Area A,Bではモデル5B、Area Cではモデル1B、Area Dではモデル3B、Area E、Fではモデル4Bが選択された。前述の固定端末のみを用いる場合と選択モデルが異なるのは、基本的に位置推定対象4-1のチャネル情報の寄与が大きいため、位置推定対象4-1と相関の低い情報ほど重要となっているためである。また、位置推定対象の情報が得られることで位置推定精度が全体に向上していることも確認できる。この場合では、全ての固定端末のチャネル情報を用いて単一の位置推定モデルを生成したモデル5Bは、モデル1B、3B、4Bより顕著な改善がない。一方、複数の位置推定モデルのうち、位置情報算出部1-3-2で選択処理を行ったモデル6は位置推定精度を大きく改善しており、モデル5Bよりも20%誤差を低減している。
さらに、用いる入力特徴量の種類と、生成した位置推定モデルの有効期限を確認するため、追加の実験を行った。この実験では、図6において示される固定端末3-1~3-4をそのまま用い、無線通信機は1-1だけとした。さらに、位置推定モデルに入力する入力特徴量の時間間隔は500msとして取得する頻度を1/5にした。さらに、時系列方向に15サンプル(7.5秒)を用いた。このとき、7日間の中で実験を行った4日分のデータ(27時間)のデータを用いて、GRU(Gated Reccurent Unit)と直接結合とを用いた深層ニューラルネットワークによる位置推定モデルを訓練した。学習率は0.0002、最適化アルゴリズムはADAMを用いた。GRUは隠れ層1、次元を35とし、入力35、出力35の2つの直接結合層と、入力35、出力2の1つの直接結合層と、を用いて、実験環境エリア内におけるX座標とY座標情報を出力するように、重みとバイアスを逆伝搬により更新した。
ここでは、4つの固定端末からは、フィードバック情報から数式Cにより算出した相関行列Rの対角要素(4)と非対角項の左下三角行列の虚数と実数(12)、フィードバック情報に含まれるSNR(2)、及びフィードバック信号を受信したRSSI(2)の計20の情報を、各端末から取得して入力特徴量とした。固定端末は4台あるため、入力特徴量は80となる。
まず、深層学習において、27時間分で訓練し、当該7日間の実験期間で、訓練とは別に測定した、3時間分の自律走行ロボットの位置とチャネル情報のデータから、予測結果の精度を評価すると、0.1969[m]という高い予測精度となることが確認された。今度は、この位置予測モデルがどの程度の時間有効であるか確認するため、この7日間の測定から、さらに7日後に当該モデルを用いた位置予測実験を行った。その結果が図10である。まずアップデート無し、と記載された行と時間に対しての推定精度を見ると、予測精度は6mを超えており、まったく使い物にならない状態となったことがわかる。固定端末による位置予測では、モデルのアップデートが重要である。
次に、その日の朝10:30から、33分、訓練データを収集し、GRUと全結合のモデルを学習率は0.0001、最適化アルゴリズムはADAMを用い、ファインチューニングを行い、同じようにこの日の自律走行ロボットの位置を予測した。この結果が図10のファインチューニングの結果である。1日の間でも、推定精度が変化するが、チューニング後、5時間程度は1m以下の位置予測精度を有することがわかる。このように、位置推定モデル訓練部は、定期的に、訓練データを収集して、位置推定モデルのアップデートを行うことで、高い推定精度を維持することができる。
[本実施形態の効果]
本実施形態によれば、位置推定装置1は、固定端末の無線通信部から送信される無線信号を受信し、前記無線信号から電波伝搬に関するチャネル情報を取得する無線通信部1-1~1-Rと、前記チャネル情報を位置推定モデルに入力可能な入力特徴量に変換する入力特徴量生成部1-2と、前記入力特徴量を、前記電波伝搬に関するチャネル情報と前記固定端末と同じ環境内に位置する位置推定対象の位置情報との関係性を機械学習によりモデル化した位置推定モデルに入力することで、前記位置推定対象の位置を推定計算する位置推定モデル利用部1-3と、を備える。つまり、無線通信端末の無線信号に含まれる電波伝搬に関するチャネル情報と位置推定モデルとを用いて位置推定対象の位置を推定するので、位置推定対象の位置推定を汎用的な無線通信で行うことが可能となり、位置推定対象の位置を低コストで推定可能な技術を提供できる。
[その他]
本発明は、上記実施形態に限定されない。本発明は、本発明の要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
上記説明した本実施形態の位置推定装置1は、例えば、図11に示すように、CPU901と、メモリ902と、ストレージ903と、通信装置904と、入力装置905と、出力装置906と、を備えた汎用的なコンピュータシステムを用いて実現できる。メモリ902及びストレージ903は、記憶装置である。当該コンピュータシステムにおいて、CPU901がメモリ902上にロードされた所定のプログラムを実行することにより、位置推定装置1の各機能が実現される。
位置推定装置1は、1つのコンピュータで実装されてもよい。位置推定装置1は、複数のコンピュータで実装されてもよい。位置推定装置1は、コンピュータに実装される仮想マシンであってもよい。位置推定装置1用のプログラムは、HDD、SSD、USBメモリ、CD、DVD等のコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶できる。位置推定装置1用のプログラムは、通信ネットワークを介して配信することもできる。
1:位置推定装置
1-1~1-R:無線通信部
1-2:入力特徴量生成部
1-3:位置推定モデル利用部
1-3-0:チャネル情報源組み合わせ判定部
1-3-1-1~1-3-1-S:位置推定モデル
1-3-2:位置情報算出部
1-4:位置推定モデル訓練部
1-5:位置推定対象情報生成部
2-1~2-P:位置推定対象
3-1~3-M:固定端末
3-1-1~3-M-1:無線通信部
4-1~4-Q:位置推定対象
4-1-1~4-Q-1:無線通信部
901:CPU
902:メモリ
903:ストレージ
904:通信装置
905:入力装置
906:出力装置

Claims (6)

  1. 固定端末の無線通信部から送信される無線信号を受信し、前記無線信号から電波伝搬に関する第1のチャネル情報を取得する無線通信部と、
    前記第1のチャネル情報を第1の位置推定モデルに入力可能な第1の入力特徴量に変換する入力特徴量生成部と、
    前記第1の入力特徴量を、前記固定端末の無線通信部から過去に送信された無線信号の電波伝搬に関する第2のチャネル情報と前記固定端末と同じ環境内に位置する第1の位置推定対象の位置情報との関係性を機械学習によりモデル化した前記第1の位置推定モデルに入力することで、前記環境内に含まれる第2の位置推定対象の第1の位置を推定計算する位置推定モデル利用部と、を備え、
    前記固定端末の無線通信部は、複数の無線通信部であって、
    前記位置推定モデル利用部は、
    前記複数の無線通信部の中から2つ以上の無線通信部を相異なるように組み合わせた無線通信部に関する複数の組み合わせを有し、前記複数の無線通信部のうちいずれかの無線通信部から送信された無線信号の電波伝搬に関する第3のチャネル情報に関する第2の入力特徴量を、前記複数の組み合わせのうち当該無線通信部を含む複数の組み合わせに対して生成するチャネル情報源組み合わせ判定部と、
    当該複数の組み合わせに対応する相異なる複数の第2の位置推定モデルであって、前記第2の入力特徴量をそれぞれ入力し、前記第2の位置推定対象の第2の位置をそれぞれ出力する前記複数の第2の位置推定モデルと、
    前記複数の第2の位置推定モデルから出力された複数の前記第2の位置推定対象の前記第2の位置を用いて、前記第2の位置推定対象の前記第1の位置を算出する位置情報算出部と、
    を備える位置推定装置。
  2. 前記位置推定モデル利用部は、
    前記第1の入力特徴量と、前記第1の位置推定対象又は前記第2の位置推定対象の無線通信部から送信され無線信号の電波伝搬に関する第4のチャネル情報に関する第3の入力特徴量とを、前記第1の位置推定モデルに入力することで、前記第2の位置推定対象の前記第1の位置を推定計算する請求項1に記載の位置推定装置。
  3. 前記入力特徴量生成部は、
    前記第1の入力特徴量として、前記無線信号の受信電力、信号電力、受信電力又は信号電力の移動平均から得られる電力比情報、複数アンテナ間の電波伝搬係数からなるチャネル行列、前記チャネル行列の相関行列、前記チャネル行列を信号処理して得られる演算行列、前記相関行列を信号処理して得られる演算行列、複数の周波数に対応する前記チャネル行列又は前記相関行列を信号処理して得られる演算行列、前記チャネル行列を線形演算して得られるユニタリ行列、前記相関行列を線形演算して得られるユニタリ行列、前記演算行列を線形演算して得られるユニタリ行列、前記チャネル行列を線形演算して得られる対角行列、前記相関行列を線形演算して得られる対角行列、前記演算行列を線形演算して得られる対角行列、前記チャネル行列を線形演算して得られる三角行列、前記相関行列を線形演算して得られる三角行列、前記演算行列を線形演算して得られる三角行列に関する特徴量のうち、つ以上の特徴量の位相、振幅、実数成分、虚数成分の値、及び当該1つ以上の値の係数の範囲を規格化した値を生成する請求項1又は2に記載の位置推定装置。
  4. 前記入力特徴量生成部は、
    前記第1の入力特徴量を時系列のデータとして記憶し、過去から現在までの間に記憶していた前記第1の入力特徴量を前記第1の位置推定モデルに対して出力する請求項に記載の位置推定装置。
  5. 位置推定装置で行う位置推定方法において、
    固定端末の無線通信部から送信される無線信号を受信し、前記無線信号から電波伝搬に関する第1のチャネル情報を取得する第1のステップと、
    前記第1のチャネル情報を第1の位置推定モデルに入力可能な第1の入力特徴量に変換する第2のステップと、
    前記第1の入力特徴量を、前記固定端末の無線通信部から過去に送信された無線信号の電波伝搬に関する第2のチャネル情報と前記固定端末と同じ環境内に位置する第1の位置推定対象の位置情報との関係性を機械学習によりモデル化した前記第1の位置推定モデルに入力することで、前記環境内に含まれる第2の位置推定対象の第1の位置を推定計算する第3のステップと、を行い、
    前記固定端末の無線通信部は、複数の無線通信部であって、
    前記第3のステップでは、
    チャネル情報源組み合わせ判定部が、前記複数の無線通信部の中から2つ以上の無線通信部を相異なるように組み合わせた無線通信部に関する複数の組み合わせを有し、前記複数の無線通信部のうちいずれかの無線通信部から送信された無線信号の電波伝搬に関する第3のチャネル情報に関する第2の入力特徴量を、前記複数の組み合わせのうち当該無線通信部を含む複数の組み合わせに対して生成し、
    当該複数の組み合わせに対応する相異なる複数の第2の位置推定モデルが、前記第2の入力特徴量をそれぞれ入力し、前記第2の位置推定対象の第2の位置をそれぞれ出力し、
    位置情報算出部が、前記複数の第2の位置推定モデルから出力された複数の前記第2の位置推定対象の前記第2の位置を用いて、前記第2の位置推定対象の前記第1の位置を算出する、
    位置推定方法。
  6. 請求項1乃至のいずれかに記載の位置推定装置としてコンピュータを機能させる位置推定プログラム。
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