JP7689414B2 - 二軸配向ポリプロピレン系フィルム - Google Patents
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Description
ここで、表面層(B)の基材層(A)とは反対側の表面の算術表面粗さSRaとは、三次元粗さ計を使用し、触針圧20mgにて、X方向の測定長さ1mm、Y方向の送りピッチ2μmで収録ライン数99本、高さ方向倍率20000倍、カットオフ80μmの測定を行い、JISB 0601(1994)に記載の算術平均粗さの定義に準じて、のである。
また、表面層(B)の基材層(A)とは反対側の表面の表面固有抵抗値は、表面に存在する帯電防止剤の量を羽異するものであり、表面に存在する帯電防止剤の量が少ないほど表面抵抗値は大きくなる。
さらに、表面層(B)の濡れ張力は、フィルム表面をぬらすと判定された混合液試薬の表面張力(μN/cm)の数値を表わし、印刷インキや接着剤の濡れやすさと関係するものである。
さらに下記で詳細に説明する。
本発明の二軸配向ポリプロピレン系フィルムの基材層(A)に用いるポリプロピレン系樹脂は、プロピレンの重合体もしくは、プロピレンとエチレンおよび/または炭素数4以上のα-オレフィンを0.5モル%以下で共重合した重合体をいう。共重合体における共重合成分は0.3モル%以下が好ましく、0.1モル%以下がより好ましく、共重合成分を含まない完全ホモポリプロピレンが最も好ましい。
エチレンおよび/または炭素数4以上のα-オレフィンは、0.5モル%を超えて共重合すると、結晶性や剛性が低下し過ぎて、高温での熱収縮率が大きくなることがある。この様な樹脂をブレンドして用いても良い。
180,000より小さいと、溶融粘度が低いため、キャスト時に安定せず、製膜性が悪くなることがある。Mwが500,000を超えると、分子量10万以下の成分の量が35質量%となり、高温での熱収縮率が低減する。
より好ましいMwの下限は190,000、さらに好ましくは200,000であり、より好ましいMwの上限は320,000、さらに好ましくは300,000、特に好ましくは250,000である。
20,000より小さいと、溶融粘度が低いため、キャスト時に安定せず、製膜性が悪くなることがある。200,000を超えると、高温での熱収縮率が低減する。
より好ましいMnの下限は30,000、さらに好ましくは40,000、特に好ましくは50,000であり、より好ましいMnの上限は80,000、さらに好ましくは70,000、特に好ましくは60,000である。
また、上記ポリプロピレンに高分子量成分を加えると、高分子量成分が低分子量成分の結晶化を促進する面があるが、分子同士の絡み合いが強くなり、結晶性が高くても熱収縮率が大きくなる傾向もある。ある。Mw/Mnが大きくなりすぎると高分子量成分が多くなり熱収縮率が大きくなる場合があり好ましくない。高分子量成分を加えても、Mw/Mnを5.5~20以下の範囲とするのが良い。
なお、ポリプロピレン系樹脂の分子量分布は、異なる分子量の成分を多段階に一連のプラントで重合したり、異なる分子量の成分をオフラインで混錬機でブレンドしたり、異なる性能をもつ触媒をブレンドして重合したり、所望の分子量分布を実現できる触媒を用いたりすることで調整することが可能である。
基材層(A)のポリプロピレン系樹脂のMFRの下限は、5g/10分であることがより好ましく、6g/10分であることがさらに好ましく、7g/10分であることが特に好ましい。基材層(A)のポリプロピレン系樹脂のMFRの上限は、15g/10分であることがより好ましく、12g/10分であることがさらに好ましい。
基材層(A)のポリプロピレン系樹脂のMw/Mn及びMFRが、この範囲であると、高温での熱収縮率も小さく保つことができる、また、冷却ロールへの密着性も良好で製膜性に優れる。
本発明の二軸配向ポリプロピレン系フィルムの表面層(B)の基材層(A)とは反対側の表面の表面粗さが0.027μm以上、0.040μm以下であることが好適である。0.027μm未満であると、印刷インキとの密着性や他部材フィルムとのラミネート強度が十分でなく、0.040μm以上を越えると、ヘイズが大きくなったり、印刷の発色性が悪くなるという問題が生じる。
表面層(B)の基材層(A)とは反対側の表面の表面粗さは0.028μm以上がより好ましく、0.029μm以上がさらに好ましく、0.030μm以上が特に好ましい。
表面層(B)の基材層(A)とは反対側の表面の表面粗さが0.027μm以上、0.040μm以下とするためには、表面層(B)を形成するポリプロピレン系樹脂組成物として、メルトフローレート(MFR)が異なる2種以上のポリプロピレン系樹脂の混合物を使用することが好ましい。この場合、のMFRの差は3g/10分以上であることが好ましく、3.5g/10分以上であることがより好ましい。
上記のように、ポリプロピレン系樹脂の混合物中の2種以上のポリプロピレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)の差が異なると、それぞれのポリプリピレンの結晶化速度や結晶化度が異なるため、表面層(B)の基材層(A)とは反対側の表面の算術平均粗さが0.028μm以上となるものと推測している。また、表面層(B)の基材層(A)とは反対側の表面の算術平均粗さは0.040μmを超えにくくなる。
MFRが小さい方のポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンとエチレンおよび/または炭素数4以上のα-オレフィンを共重合した重合体も用いることができる。炭素数4以上のα-オレフィンとしては、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル・1-ペンテン、1-オクテンなどが挙げられる。また、その他の共重合成分として極性を有するマレイン酸等を使用しても良い。
エチレンおよび/または炭素数4以上のα-オレフィン、その他の共重合成分は合計で8.0モル%以下であることが好ましい。8.0モル%を超えて共重合すると、フィルムが白化して外観不良となったり、粘着性が生じて製膜が困難となったりする場合がある。
また、これらの樹脂は2種以上をブレンドして用いても良い。ブレンドする場合、個々の樹脂は8.0モル%を超えて共重合されたものであっても良いが、ブレンド物はモノマー単位でプロピレン以外のモノマーは8.0モル%以下であることが好ましい。
また、MFRが大きい方のポリプロピレン系樹脂としては、上記プロピレンとエチレンおよび/または炭素数4以上のα-オレフィンを共重合した重合体を用いることも出来るし、プロピレン単独重合体を使用することも出来る。プロピレン単独重合体を使用することが好ましい。
表面層(B)のポリプロピレン系樹脂組成物のMFRが1.0g/10分より小さいと、基材層(A)のポリプロピレン系樹脂のMFRが大きい場合に基材層(A)と表面層(B)の粘度差が大きくなるので、製膜の際にムラ(原反ムラ)が発生しやすくなる。表面層(B)のポリプロピレン系樹脂組成物のMFRが8g/10分を超えると、冷却ロールへの密着性が悪くなって、空気を巻き込み、平滑性が悪く、それが起点となる欠点が多くなって、適切な表面粗さになりにくいおそれがある。
表面固有抵抗値を15LogΩ以上とするにはコロナ処理、火炎処理などの物理化学的な表面処理を行うことが好ましい。
例えば、コロナ処理では、予熱ロール、処理ロールを用い、空中で放電を行うことが好ましい。
濡れ張力を38mN/m以上とするには、帯電防止剤や界面活性剤などの添加剤を使用することが通常行われているが、これらの方法では、表面固有抵抗値を下げる効果があるため、コロナ処理、火炎処理などの物理化学的な表面処理を行うことが好ましい。
例えば、コロナ処理では、予熱ロール、処理ロールを用い、空中で放電を行うことが好ましい。
ここで表面固有抵抗値は主にコロナ処理の強さの程度と関係するが、濡れ張力は帯電防止剤のブリードアウト量とも関係するためそれぞれを好適な範囲にするのが効果的である。
ここで、表面層(B)の基材層(A)とは反対側の表面の表面粗さ中心面山高さSRp、中心面谷深さSRvとは、三次元粗さ計を使用し、触針圧20mgにて、X方向の測定長さ1mm、Y方向の送りピッチ2μmで収録ライン数99本、高さ方向倍率20000倍、カットオフ80μmの測定を行い、JISB 0601(1994)に記載の算術平均粗さの定義に準じて、の求められる。
本発明の二軸配向ポリプロピレン系フィルムの表面層(B)の基材層(A)とは反対側の表面の中心面山高さSRp+中心面谷深さSRvが1.0μm以上であると、ロールフィルムからの巻き出し性が向上し、2.0μm以下であると透明性が維持される。
表面層(B)の基材層(A)とは反対側の表面の中心面山高さSRp+中心面谷深さSRvは1.1μm以上が好ましく、1.2μm以上がより好ましく、1.3μm以上が特に好ましい。
アンチブロッキング剤としては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、ゼオライト等の無機系の粒子やアクリル系、ポリメタアクリル系、ポリスチレン系等の有機系の粒子の中から、適宜選択して使用することができる。これらの中でも、ポリメタアクリル系の粒子を用いるのが特に好ましい。アンチブロッキング剤の好ましい平均粒子径は1.0~2.5μmであり、より好ましくは1.0~2.0μmである。ここでいう平均粒径の測定法は、走査電子顕微鏡で写真撮影し、イメージアナライザー装置を用いて水平方向のフェレ径を測定し、その平均値で表示したものである。
アンチブロッキング剤は、ポリプロピレン樹脂あるいはその混合物全体に対して中0.15質量%とすることが好ましい。
重合方法としては、公知の方法を採用すればよく、例えば、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の不活性溶剤中で重合する方法、液状のモノマー中で重合する方法、気体のモノマーに触媒を添加し、気相状態で重合する方法、または、これらを組み合わせて重合する方法等が挙げられる。
その他の樹脂としては、本発明で用いられるポリプロピレン樹脂以外のポリプロピレン樹脂、プロピレンとエチレンおよび/または炭素数4以上のα-オレフィンとの共重合体であるランダムコポリマーや、各種エラストマー等が挙げられる。これらは、多段の反応器を用いて逐次重合するか、ポリプロピレン樹脂とヘンシェルミキサーでブレンドするか、事前に溶融混錬機を用いて作製したマスターペレットを所定の濃度になるようにポリプロピレンで希釈するか、予め全量を溶融混練して使用してもよい。
基材層(B)には、添加剤やその他の樹脂を含有させてもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、造核剤、粘着剤、防曇剤、難燃剤、無機または有機の充填剤等が挙げられる。
本発明の二軸配向ポリプロピレン系フィルムは、基材層(A)と表面層(B)とを1層ずつ有する2層構造のフィルムであってもよいが3層以上の構成としてもよい。好ましいのは基材層(A)/表面層(B)の2層構造であるが、表面層(B)/A層/表面層(B)、/基材層(A)/中間層(C)/表面層(B)の3層構造やそれ以上の多層構造であってもよい。
なお、基材層(A)や表面層(B)が複数ある場合、それぞれの層がその特性を満たすものであれば、組成は異なっていてもよい。
本発明の二軸配向ポリプロピレン系フィルム全体の厚みは9~200mが好ましく、10~150μmがより好ましく、12~100μmがさらに好ましく、12~80μmが特に好ましい。
延伸された積層ポリプロピレン系フィルムは、一般的に結晶配向を有し、その方向や程度がフィルム物性に大きな影響を及ぼす。結晶配向の程度は、用いられるポリプロピレン系樹脂の分子構造や、フィルム製造におけるプロセスや条件によって変化する傾向であり、これらを調節することで上記の範囲内とすることが出来る。面配向係数の測定方法は後述する。
本発明の二軸配向ポリプロピレン系フィルムは、基材層(A)用ポリプロピレン系樹脂組成物と表面層(B)用ポリプロピレン系樹脂組成物を別々の押出機により溶融押し出しし、ダイスから共押出しして、冷却ロールで冷却して、未延伸シートを形成し、その未延伸シートを縦方向(MD)及び幅方向(TD)に延伸した後、熱固定処理することによって得ることができる。
溶融押出し温度は200~280℃程度が好ましく、この温度範囲内で層を乱さずに良好な外観の積層フィルムを得るには、基材層(A)用ポリプロピレン原料と表面層(B)用ポリプロピレン原料の粘度差(MFR差)が6g/10分以下となるようにすることが好ましい。粘度差が6g/10分より大きいと、層が乱れて外観不良となりやすい。より好ましくは5.5g/10分以下、さらに好ましくは5g/10分以下である。
実施例および比較例で得られたフィルム物性の測定方法は、以下の通りである。
メソペンタッド分率([mmmm]%)の測定は、13C-NMRを用いて行った。メソペンタッド分率は、「Zambelliら、Macromolecules,第6巻,925頁(1973)」に記載の方法に従って算出した。13C-NMR測定は、BRUKER社製「AVANCE500」を用い、試料200mgをo-ジクロロベンゼンと重ベンゼンの8:2(体積比)の混合液に135℃で溶解し、110℃で行った。
JIS K7210に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgfで測定した。
原料樹脂の場合はペレット(パウダー)をそのまま必要量を秤り取って用いた。フィルムの場合は必要量切り出した後、約5mm角にカットしたサンプルを用いた。
原料樹脂及びフィルムの分子量および分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて単分散ポリスチレン基準により求めた。GPC測定での使用カラム、溶媒等の測定条件は以下のとおりである。
溶媒:1,2,4-トリクロロベンゼン
カラム:TSKgel GMHHR-H(20)HT×3
流量:1.0ml/min
検出器:RI
測定温度:140℃
数平均分子量:Mn=Σ(Ni・Mi)/ΣNi
質量平均分子量:Mw=Σ(Ni・Mi 2)/Σ(Ni・Mi)
分子量分布:Mw/Mn
ベースラインが明確でないときは、標準物質の溶出ピークに最も近い高分子量側の溶出ピークの高分子量側のすそ野の最も低い位置までの範囲でベースラインを設定することとした。
基材層(A)と表面層(B)各層の厚みは、二軸延伸積層ポリプロピレン系フィルムを変性ウレタン樹脂で固めたものの断面をミクロトームで切り出し、微分干渉顕微鏡で観察して、測定した。
JIS Z1712に準拠して、以下の方法で測定した。フィルムを、MD方向とTD方向のそれぞれにおいて、幅20mm、長さ200mmにカットし、150℃の熱風オーブン中に吊して5分間加熱した。加熱前後の長さを測定し、加熱前の長さから加熱後の長さを引いた長さをの加熱前の長さに対する割合(%)を求め、熱収縮率を求めた。
JIS K7127に準拠してフィルムのMD方向およびTD方向の引張弾性率を23℃にて、下記条件で測定した。
測定機器:島津製作所、オートグラフ ASS-100NJ
サンプルサイズ:幅15mm×長さ200mm
クロスヘッド速度:200mm/min
チャック間距離:100mm
弾性率測定の歪範囲:0.1~0.6%
JIS K7105に従って測定した。
JIS K7125に準拠して、2枚のフィルムの表面層(B)面同士を重ね合わせ、23℃で測定した。
JIS K7142-1996 5.1(A法)により、アタゴ製アッベ屈折計を用いて測定した。MD、TD方向に沿った屈折率をそれぞれNx、Nyとし、厚み方向の屈折率をNzとした。面配向係数(ΔP)は、(Nx+Ny)/2-Nzで求めた。
得られたフィルムの表面粗さ評価は、三次元粗さ計(小坂研究所社製、型番ET-30HK)を使用し、触針圧20mgにて、X方向の測定長さ1mm、送り速さ100μm/秒、Y方向の送りピッチ2μmで収録ライン数99本、高さ方向倍率20000倍、カットオフ80μmの測定を行い、JISB 0601(1994)に記載の算術平均粗さの定義に準じて、計算した。
算術平均粗さ(SRa)、中心面山高さ(SRp)、及び中心面谷深さ(SRv)はそれぞれ3回の試行を行い、その平均値で評価した。
JIS K6911に準拠し、フィルムを23℃、24時間エージング後、フィルムの表面層(B)面を測定した。
K 6768 : 1999に順じて、フィルムを23℃、相対湿度 50%で24時間エージング後、下記手順でフィルムのコロナ処理面を測定した。
手順1)
測定は,温度 23℃,相対湿度 50%の標準試験室雰囲気(JIS K 7100 参照)で行う。
手順2)
試験片をハンドコータ(4.1)の基板の上に置き、試験片の上に試験用混合液を数滴滴下して、直ちにワイヤバーを引いて広げる。
綿棒又はブラシを使用して試験用混合液を広げる場合は、液体は少なくとも6cm2以上の面積に速やかに広げる。液体の量は、たまりを作らないで、薄層を形成する程度にする。
濡れ張力の判定は,試験用混合液の液膜を明るいところで観察し、3秒後の液膜の状態で行う。液膜破れを生じないで、3秒以上、塗布されたときの状態を保っているのは、ぬれていることになる。濡れが3秒以上保つ場合は、さらに、次に表面張力の高い混合液に進み、また逆に、3秒以下で液膜が破れる場合は、次の表面張力の低い混合液に進む。
この操作を繰り返し、試験片の表面を正確に、3秒間で濡らすことができる混合液を選ぶ。
手順3)
各々の試験には,新しい綿棒を使用する。ブラシ又はワイヤバーは,残留する液体が蒸発によって組成及び表面張力を変化させるので、使用ごとにメタノールで洗浄し、乾燥させる。
手順4)
試験片の表面を3秒間でぬらすことができる混合液を選ぶ操作を少なくとも3回行う。このようにして選ばれた混合液の表面張力をフィルムの濡れ張力として報告する。
フィルムの表面層(B)上に、グラビア印刷機(三谷鉄工所社製)を使用して速度50m/minでグラビア全面印刷(印刷インキ量2g/m2)を実施した。このときのインキは、水性インキ(大日本インキ化学工業社製:商品名エコファイン709白)である。
(登録商標)この印刷サンプルを用い、碁盤目剥離(2mmマス×25個、ニチバン社製セロテープ(登録商標)18mm幅使用しての、90°剥離法)により評価し(もう少し詳しく)実用性から判断して次のランク別けを行った。
碁盤目剥離部分 0個・・・・◎:印刷インキ密着性に優れる。
〃 1~5個・・・・○:印刷インキ密着性が良好。
〃 6~15個・・・・△:印刷インキ密着性に劣る。
〃 1個以上・・・・×:印刷インキ密着性がない。
ラミネート強度は以下のような手順により測定した。
手順1)シーラントフィルムとのラミネートフィルムの作成
連続式のドライラミネート機を用いて以下の様に行った。
実施例、比較例で得られた二軸配向ポリプロピレン系フィルムの表面層(B)面に接着剤を乾燥時塗布量が3.0g/m2となるようにグラビアコートした後、乾燥ゾーンに導き80℃、5秒で乾燥した。引き続き下流側に設けられたロール間でシーラントフィルムと貼り合わせた(ロール圧力0.2MP、ロール温度:60℃)。得られたラミネートフィルムは巻き取った状態で40℃、3日間のエージング処理を行った。
なお、接着剤は主剤(東洋モートン社製、TM329)17.9質量%、硬化剤(東洋モートン社製、CAT8B)17.9質量%および酢酸エチル64.2質量%を混合して得られたエーテル系接着剤を使用し、シーラントフィルムは東洋紡社製無延伸ポリプロピレン系フィルム(パイレン(登録商標)CT P1128、厚み30μm)を使用した。
手順2)ラミネート強度の測定
上記で得られたラミネートフィルムを二軸配向ポリプロピレン系フィルムの縦方向に長辺を持つ短冊状(長さ200mm、幅15mm)に切り出し、引張試験機(テンシロン、オリエンテック社製)を用いて、23℃の環境下200mm/分の引張速度でT字剥離した際の剥離強度(N/15mm)を測定した。測定は3回行い、その平均値をラミネート強度とした。
下記実施例、比較例で使用したポリプロピレン系樹脂原料の詳細を表1に示す。
基材層(A)には、表1に示すポリプロピレン単独重合体PP-1を用いた。
また、表面層(B)には、表1に示すポリプロピレン単独重合体PP-1が49重量%と表1に示すエチレン共重合ポリプロピレン重合体PP-3が51重量部の割合で混合された組成物に、市販のポリメチルメタクリレート(PMMA)粒子(平均粒子径:1.4μm)をアンチブロッキング剤として、前記混合物の0.15質量%に相当する量を配合したものを使用した。このとき、ポリプロピレン単独重合体PP-1が49重量%部とエチレン共重合ポリプロピレン重合体PP-3が51重量%の混合物のメルトフローレート(g/10分)は5.3であった。
基材層(A)は60mm押出機、表面層(B)は65mm押出機を用いて、それぞれ原料樹脂を250℃で溶融し、Tダイからシート状に2層に共押し出しし、基材層(A)側が冷却ロールに接するようにして、30℃の冷却ロールで冷却固化した後、125℃縦方向(MD)に4.5倍に延伸した。次いでテンター内で、フィルム幅方向両端をクリップで挟み、170℃で予熱後、158℃で幅方向(TD)に8.2倍に延伸し、幅方向(TD)に6.7%緩和させながら、165℃で熱固定した。
このときの製膜条件を製膜条件aとした。
こうして、基材層(A)と表面層(B)が1層ずつ積層された二軸配向ポリプロピレン系フィルムを得た。
二軸配向ポリプロピレン系フィルムの表面層(B)側にソフタル・コロナ・アンド・プラズマGmbH社製のコロナ処理機を用いて、印加電流値:0.75Aの条件で、コロナ処理を施した後、ワインダーで巻き取った。得られたフィルムの厚みは20μmであった。
基材層(A)に使用する樹脂をポリプロピレン樹脂PP-2に変更し、基材層(A)は60mm押出機、表面層(B)は65mm押出機を用いて、それぞれ原料樹脂を250℃で溶融し、Tダイからシート状に共押し出しし、30℃の冷却ロールで冷却固化した後、135℃縦方向(MD)に4.5倍に延伸した。次いでテンター内で、フィルム幅方向両端をクリップで挟み、175℃で予熱後、160℃で幅方向(TD)に8.2倍に延伸し、幅方向(TD)に6.7%緩和させながら、170℃で熱固定した。このときの製膜条件を製膜条件bとした。
こうして、基材層(A)と表面層(B)が1層ずつ積層された二軸配向ポリプロピレン系フィルムを得た。
基材層(A)の厚みを38μmに変更した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸積層ポリプロピレン系フィルムを得た。
基材層(A)の厚みを18μmに変更した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸積層ポリプロピレン系フィルムを得た。
表面層(B)には、ポリプロピレン単独重合体PP-1に対して、アンチブロッキング剤として、ポリメチルメタクリレート(PMMA)粒子(平均粒子径:1.4μm)を0.15質量%配合したものを使用した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸積層ポリプロピレン系フィルムを得た。
表面層(B)には、ポリプロピレン単独重合体PP-1とPP-4を使用した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸積層ポリプロピレン系フィルムを得た。
表面層(B)には、アンチブロッキング剤を使用しないこと以外は、実施例1と同様にして二軸延伸積層ポリプロピレン系フィルムを得た。
基材層(A)には、ポリプロピレン単独重合体PP-1に、帯電防止剤として、ステアリルジエタノールアミンステアレート(松本油脂(株) KYM-4K)をポリプロピレン単独重合体PP-1に対して1.0質量%配合したものを使用した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸積層ポリプロピレン系フィルムを得た。得られたフィルムの物性は、表3に示すとおりである。
二軸配向ポリプロピレン系フィルムの表面層(B)側にコロナ処理を施さない以外は、実施例1と同様にして二軸延伸積層ポリプロピレン系フィルムを得た。
40℃の冷却ロールで冷却固化した後、135℃縦方向(MD)に4.5倍に延伸し、次いでテンター内で、フィルム幅方向両端をクリップで挟み、175℃で予熱後、163℃で幅方向(TD)に8.2倍に延伸し、幅方向(TD)に6.7%緩和させながら、1772℃で熱固定し、コロナ処理を施さない以外は、実施例1と同様に行った。
このときの製膜条件を製膜条件cとした。
それに対して、比較例1~5のフィルムは、いずれも印刷インキ密着性に劣るものであった。
また、比較例6のフィルムは、いずれもヘイズが高く、透明性に劣るものであった。
Claims (4)
- 共重合成分を含まない完全ホモポリプロピレン樹脂及び/又はエチレンおよび/または炭素数4以上のα-オレフィンを共重合したポリプロピレン樹脂からなるポリプロピレン系樹脂を主成分とする基材層(A)と共重合成分を含まない完全ホモポリプロピレン樹脂及び/又はエチレンおよび/または炭素数4以上のα-オレフィンを共重合したポリプロピレン樹脂からなるポリプロピレン系樹脂を主成分とする表面層(B)とを有し、基材層(A)/表面層(B)、表面層(B)/基材層(A)/表面層(B)のいずれかの構造であり、表面層(B)の基材層(A)とは反対側の表面の算術平均粗さが0.027μm以上、0.040μm以下であり、表面層(B)の基材層(A)とは反対側の表面の表面固有抵抗値が15LogΩ以上、16.5LogΩ以下であり、表面層(B)の基材層(A)とは反対側の表面の濡れ張力が38mN/m以上であり、かつ、表面層(B)の基材層(A)とは反対側の表面の中心面山高さSRp+中心面谷深さSRvが1.1μm以上、1.57μm以下であり、フィルム厚みが9μm以上、200μm以下であり、及びフィルムのヘーズ値が5%以下であることを特徴とする二軸配向ポリプロピレン系フィルム。
- 表面層(B)の表面の濡れ張力が38mN/m以上、41mN/m以下である、請求項1に記載の二軸配向ポリプロピレン系フィルム。
- フィルムの縦方向および横方向の150℃での熱収縮率が11%以下である請求項1又は2に記載の二軸配向ポリプロピレン系フィルム。
- 請求項1~3のいずれかに記載の二軸配向ポリプロピレン系フィルムの表面層(B)の基材層(A)とは反対側の表面に印刷層を有する積層体。
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