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JP7689843B2 - 硬質物品の洗浄方法 - Google Patents
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JP7689843B2 - 硬質物品の洗浄方法 - Google Patents

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Description

本発明は、硬質物品の洗浄方法及び洗浄剤組成物に関する。
界面活性剤を含有する洗浄剤組成物は油性汚れに高い洗浄効果を有するため多くの洗浄剤に使用されている。洗浄剤組成物は、汚れの洗浄効果に加え、対象物、組成物の形態、使用方法などに応じた要求特性を考慮して、種々組成を調整して構成される。
特許文献1には、スルホコハク酸ジアルキルエステルを含有する液体洗浄剤組成物が開示されている。
特許文献2には、所定の構造を有するスルホコハク酸ジエステルを含有する液体組成物が湿潤剤、乳化剤として用いられることが開示されている。
特許文献3には、多分岐構造を有する所定のスルホコハク酸アルキルエステルを含有する食器用洗浄剤組成物が開示されている。
特許文献4には、スルホブタン二酸ジエステル等の特定の化合物のアンモニウム塩を含む組成物を、基板、及びそれに支持されている、ライン幅が50nm以下のライン-スペース構造を有するパターン化材料層を含む製品を洗浄する、またはすすぐために使用する方法が開示されている。
特許文献5には、スルホコハク酸ジ2-エチルヘキシルを含有する手洗い用食器洗浄剤組成物が、洗浄時には豊かな泡立ちと洗浄時の泡の持続性を示すが、すすぎ時には瞬時に泡が消え、少量の水ですすぎが完了する技術を開示されている。
特開昭63-207900号公報 特表平9-500884号公報 特開2017-214554号公報 特表2018-529989号公報 特開2013-100462号公報
界面活性剤を含有する洗浄剤は泡立ちも界面活性剤の特性として有する。この泡立ち性は手洗い用の洗浄剤のように好まれる特性である場合も多いが、食器洗浄機を用いて洗浄する場合は、庫内に泡が充満すると逆に洗浄効果を低下させることがある。そのため、例えば、食器を自動食器洗浄機で洗浄する場合は、洗浄剤は、洗浄力、特に油汚れに対する洗浄力に優れることに加え、過度な泡を発生せずに、抑泡性に優れることが望ましい。
また、医療用物品やメガネなどの光学物品を超音波洗浄機などを用いて洗浄する場合があるが、このような洗浄においても高い洗浄力と抑泡性が求められる。さらに硬質表面用の清拭剤などは汚れの除去を効率的に行うために泡立ちを抑制することも期待される。
このような抑泡性を洗浄剤に付与するためにはシリコーンなどの消泡剤を応用することが通常行われているが、高い洗浄効果を有し且つ抑泡性を発現する洗浄方法や洗浄剤組成物を開発することは消泡剤を用いなくてもよい点から上述のような技術に非常に有益である。
本発明は、油汚れの洗浄性と抑泡性に優れた硬質物品の洗浄方法及び液体洗浄剤組成物を提供する。
本発明は、(a)炭素数9又は10の分岐アルキル基を有するスルホコハク酸分岐アルキルエステルを[以下(a)成分という]1ppm以上500ppm未満、及び水を含有する洗浄液で、油汚れが付着した硬質物品を洗浄する、硬質物品の洗浄方法に関する。
また、本発明は、(a)成分、及び水を含有する液体洗浄剤組成物であって、使用時の(a)成分の濃度が1ppm以上500ppm未満である、液体洗浄剤組成物に関する。
本発明によれば、油汚れの洗浄性と抑泡性に優れた硬質物品の洗浄方法及び液体洗浄剤組成物が提供される。
<液体洗浄剤組成物>
(a)成分は、分岐アルキル基を有するスルホコハク酸分岐アルキルエステルであって、前記分岐アルキル基が炭素数9又は10の分岐アルキル基である、スルホコハク酸分岐アルキルエステルである。
(a)成分は、エステルがモノエステルであるもの、ジエステルであるものが挙げられる。好ましくは、分岐アルキル基が炭素数9又は10の分岐アルキル基であるスルホコハク酸分岐アルキルジエステルである。
(a)成分の分岐アルキル基は、炭素数6又は7の主鎖と1以上の側鎖とを有し側鎖の炭素数の合計が3である分岐アルキル基が好ましい。
(a)成分の分岐アルキル基は、2-プロピルヘプチル基及び3,5,5-トリメチルヘキシル基から選ばれる分岐アルキル基が好ましい。
(a)成分は、塩であってもよい。すなわち、(a)成分は、炭素数9又は10の分岐アルキル基を有するスルホコハク酸分岐アルキルエステル及びその塩から選ばれる化合物であってよい。塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、マグネシウム塩等の無機塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モルホリン塩等の有機塩が挙げられる。(a)成分の塩は、好ましくはナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、及びマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩から選ばれる無機塩であり、より好ましくはアルカリ金属塩である。
(a)成分としては、下記一般式(a1)で表されるスルホコハク酸分岐エステルが挙げられる。
〔式中、R1a、R2aは、それぞれ独立して、炭素数9又は10の分岐アルキル基である。A、Aはそれぞれ独立に炭素数2以上4以下のアルキレン基、x、yは平均付加モル数でありそれぞれ独立に0以上6以下である。Mは水素原子又は陽イオンである。〕
1a、R2aの炭素数は、同一あるいは異なっていてもよい。
本発明においては、第2級アルコールから水酸基を除去した炭化水素残基を、鎖式分岐炭化水素基に含める。
本発明において、R1a、R2aの鎖式分岐炭化水素基(分岐アルキル基)のうち、酸素原子に結合している炭素原子から数えて炭素数が最も大きい炭化水素鎖を主鎖とし、主鎖から分岐して結合している炭化水素鎖を側鎖とする。
主鎖が2つ以上考えられる場合、即ち炭素数が最も大きい炭化水素鎖(以下、最長炭化水素鎖ともいう)が2つ以上ある場合、下記の順序で主鎖を決める。
1.最長炭化水素鎖から分岐する側鎖の炭素原子数が大きい方を主鎖とする。
2.次に、最長炭化水素鎖から分岐する側鎖の炭素原子数が同じである場合は、最長炭化水素鎖から分岐する側鎖の数が多い方を主鎖とする。
3.次に、最長炭化水素鎖から分岐する側鎖の数が同じである場合は、酸素原子に結合している炭素原子から数えて、酸素原子により近い炭素原子に側鎖を有する方を主鎖とする。
4.次に、酸素原子に最も近い、側鎖を有する炭素原子の位置が同じ場合は、酸素原子に最も近い側鎖の炭素原子数が多い方を主鎖とする。
なお、2つ以上の最長炭化水素鎖が、同一の対称構造を有する場合は、どちらを主鎖としてもよい。
1a、R2aのそれぞれの分岐アルキル基において、側鎖を構成する炭素数の合計は、同一あるいは異なっていてもよく、固体脂などの洗浄性と抑泡性の観点から、好ましくは3である。
本発明において、側鎖を構成する炭素数の合計とは、一つの分岐アルキル基において、主鎖以外の全側鎖の炭素数を合計したものであり、側鎖が複数ある場合は、それら全側鎖の炭素数の合計である。
1a、R2aの側鎖の数は、同一あるいは異なっていてもよく、固体脂などの洗浄性と抑泡性の観点から、1以上、そして、好ましくは3以下、より好ましくは2以下である。
本発明において、側鎖の数とは、主鎖から分岐する側鎖の数であり、側鎖が、更に当該側鎖から分岐する側鎖を有していても側鎖の数としては変わらない。但し、固体脂などの洗浄性と抑泡性の観点から、側鎖が更に当該側鎖から分岐する側鎖を有していてもよい。
1a、R2aの分岐炭素の数は、同一あるいは異なっていてもよく、固体脂などの洗浄性と抑泡性の観点から、1以上、そして、好ましくは3以下、より更に好ましくは2以下である。
本発明において、分岐炭素の数とは、鎖式分岐炭化水素基中の第3級炭素原子と第4級炭素原子の数の合計である。
1a、R2aの好ましい態様は、R1a、R2aの鎖式分岐炭化水素基の総炭素数が、それぞれ独立して、9又は10、主鎖の炭素数が、それぞれ独立して、6又は7、側鎖を構成する炭素数が、それぞれ独立して、1以上3以下、側鎖の数が、それぞれ独立して、1である。
1a、R2aの具体的な分岐アルキル基は、それぞれ同一あるいは異なっていてもよく、2-プロピルヘプチル基及び3,5,5-トリメチルヘキシル基から選ばれる分岐アルキル基が好ましい。
一般式(a1)中、A、Aは、それぞれ独立に、炭素数2以上、そして、炭素数4以下、好ましくは3以下のアルキレン基である。
一般式(a1)中、x、yは、平均付加モル数であり、固体脂などの洗浄性と抑泡性の観点から、それぞれ独立に、0以上、そして、6以下、好ましくは4以下、より好ましくは2以下であり、更に好ましくは0である。
また、x+yは、固体脂などの洗浄性と抑泡性の観点から、好ましくは0以上、そして、好ましくは12以下、より好ましくは6以下、更に好ましくは3以下、より更に好ましくは0である。
一般式(a1)中、Mは、水素原子又は陽イオンである。陽イオンとしては、ナトリウムイオン、アンモニウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン等の無機陽イオン、モノエタノールアンモニウムイオン、ジエタノールアンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオン、モルホリニウムイオン等の有機陽イオンが挙げられる。Mは、好ましくはナトリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属イオン、及びマグネシウムイオンなどのアルカリ土類金属イオンから選ばれる無機陽イオンであり、より好ましくはアルカリ金属イオンである。
一般式(a1)中、R1a、R2aが同一の化合物の調製方法としては、特に限定されるものではないが、例えば米国特許明細書第2,028,091号公報に記載の方法を参考にして製造することができ、また、R1a、R2aが異なる非対称の化合物の調製方法としては、例えば特開昭58-24555号公報を参考にして製造することができる。(a)成分の原料として、所定炭素数のアルコールにアルキレンオキシドを付加したものを用いることもできる。
本発明の(a)成分の製造に用いられる好適なアルコールとしては、
(1)3,5,5-トリメチルヘキサン-1-オール、2-プロピルヘプタン-1-オールなどに代表される第1級アルコール、
(2)5-ノナノール、2,6-ジメチル-4-ヘプタノールなどに代表される第2級アルコール
が挙げられる。
本発明では、(a)成分を用いることで、固体脂などの洗浄性と抑泡性に優れた液体洗浄剤組成物を提供できる。ここで、本発明でいう抑泡性とは、洗浄時に生じる泡を抑制する程度を示すものであり、例えば、洗浄機で機械力をかけて洗浄した場合に泡の形成が少ない場合は、抑泡性に優れると判断できる。具体的には、洗浄液を貯留する洗浄槽を備えた洗浄での洗浄の際に、洗浄槽内の洗浄液に形成される泡の層の厚みが1cm未満であることは抑泡性が良好であり、更に、厚み1cm未満の前記泡の層の液面の面積に占める割合が1/2以下であることは抑泡性がより良好であると判断できる。
通常、自動食器洗浄機用洗浄剤などの抑泡性を必要とする技術に界面活性剤を応用する場合、固体脂や液体脂などの負荷の大きい汚れを洗浄する必要があるため、高い界面活性能が必要とされる。一方、そのような界面活性剤は起泡性が高く、洗浄時に洗浄機庫内に泡が充満し、すすぎに負荷がかかると共に、泡の影響で洗浄力が低下する。特に陰イオン界面活性剤、及び非イオン界面活性剤は油汚れに優れた洗浄効果を有する反面、高い起泡性を示すため自動食器洗浄機用洗浄剤などの抑泡性を必要とする技術には応用しにくい界面活性剤であった。従って固体脂や液体脂などに高い界面活性能を有し、しかも抑泡性に優れた界面活性剤が要求される。
本発明の(a)成分は、一般的な界面活性剤と比べると気液界面への吸着速度が遅く、表面張力の低下速度も遅い。そのため、単独で用いた場合には気液界面が不安定となり、泡が形成されにくい。一方、理由は明らかになっていないが、1つないし2つの所定炭素数の分岐アルキル基と1つの親水基とを有する構造の(a)成分のスルホコハク酸型界面活性剤は、油水界面への吸着性に優れる。したがって、低濃度で油水界面張力を効果的に低下させることができる。その結果、(a)成分は、起泡性は非常に低い反面、非常に高い洗浄力を実現できる界面活性剤として機能し、これを含有する液体洗浄剤は(a)成分が低濃度においても低泡性で優れた油汚れの洗浄力を有することができる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、固体脂などの洗浄性と抑泡性の観点から、使用時の(a)成分の濃度が1ppm(質量基準、以下同様)以上、好ましくは5ppm以上、より好ましくは10ppm以上、そして、500ppm未満、好ましくは400ppm以下、より好ましくは300ppm以下、更に好ましくは200ppm以下、より更に好ましくは150ppm以下、より更に好ましくは100ppm以下、より更に好ましくは50ppm以下である。
なお、本発明では、(a)成分の量に関する記述(ppmや質量比)は、ナトリウム塩に換算した化合物の質量、例えば、前記一般式(a1)中のMをナトリウムと仮定したときの質量に基づくものとする。
本発明では(a)成分以外の界面活性剤[以下(b)成分という]を含有することができるが、抑泡性を損なう恐れがあるため、用いる場合には注意が必要である。(b)成分の含有量は(a)成分の効果を損なわない範囲である。本発明では、(b)成分の含有量は、(a)成分の含有量と(b)成分の含有量の合計に対して、好ましくは50質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下であり、0質量%であってもよい。特に、(a)成分以外の、炭素数12以上の14以下の炭化水素基、例えばアルキル基を有する界面活性剤[以下(b1)成分という]は、抑泡性を損なうおそれがあるため、本発明では、(b1)成分の含有量は、(a)成分の含有量と(b1)成分の含有量の合計に対して、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは1質量%以下であり、0質量%であってもよい。
本発明の液体洗浄剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、(a)成分以外の任意成分を含有してもよい。任意成分としては、溶剤、ハイドロトロープ剤、分散剤、pH調整剤、増粘剤、粘度調整剤、香料、着色剤、酸化防止剤、防腐剤、抑泡剤、漂白剤、漂白活性化剤などの成分(ただし、(a)成分に該当しないもの)を配合することができる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、所定量の(a)成分と水とを混合することにより製造できる。その際、(a)成分を含有する前駆組成物を水で希釈して、本発明の組成物を得ることができる。例えば、本発明の液体洗浄剤組成物を使用する直前にこのような希釈を行って本発明の組成物を調製してもよい。前駆組成物としては、例えば、(a)成分を、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、そして、5質量%以下、より好ましくは3質量%以下と、水とを含有する組成物が挙げられる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、手肌への刺激性の観点から、25℃でのpHが、好ましくは2以上、より好ましくは4以上、更に好ましくは5以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは9以下、更に好ましくは8以下である。なお、pHはガラス電極法で測定することができる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、用途などにもよるが、例えば、25℃での粘度が、好ましくは3mPa・s以上、より好ましくは10mPa・s以上、そして、好ましくは5,000mPa・s以下、より好ましくは2500mPa・s以下である。粘度は、通常使用される増粘剤、溶剤、ハイドロトロープ剤などで調整することができる。
本発明では液体洗浄剤組成物を水により、例えば、10倍以上10000倍未満、好ましくは50倍以上5000倍未満に希釈して液体洗浄剤組成物(洗浄液)を調製し、洗浄に用いる方法が好適である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、硬質物品用として好適であり、食器用としてより好適である。更に、本発明の液体洗浄剤組成物は、食器を自動食器洗浄機で洗浄する際の洗浄剤として好適である。よって、本発明の液体洗浄剤組成物は、自動食器洗浄機用液体洗浄剤組成物であることが好ましい。本発明の液体洗浄剤組成物は、低泡性液体洗浄剤組成物であってよい。
<硬質物品の洗浄方法>
本発明は、(a)成分を1ppm以上500ppm未満、及び水を含有する洗浄液(以下、本発明の洗浄液という場合もある)で、油汚れ汚れが付着した硬質物品を洗浄する、硬質物品の洗浄方法に関する。
本発明の洗浄液は、本発明の液体洗浄剤組成物と水とを混合して得ることができる。また、本発明の洗浄液は、前記した(a)成分を含有する前駆組成物を水で希釈して得ることができる。また、本発明の洗浄液は、本発明の液体洗浄剤組成物をそのまま用いたものであってもよい。
本発明の液体洗浄剤組成物で述べた事項は、本発明の硬質物品の洗浄方法に適宜適用することができる。(a)成分の具体例や好ましい態様などは、本発明の液体洗浄剤組成物と同じである。
油汚れは、食品由来の油汚れであってよい。油汚れは、固体脂を含む油汚れであってよい。油汚れは、食品由来の固体脂を含む油汚れであってよい。
硬質物品としては、食器、更に固体脂を含む油汚れが付着した食器が挙げられる。また、硬質物品としては、界面活性剤の残留が厳しく制限される医療器具や光学器具が挙げられる。本発明では、自動食器洗浄機を用いて食器、更に固体脂を含む油汚れが付着した食器を洗浄することが好ましい。
自動食器洗浄機は、一般に市場で入手可能な自動食器洗浄機であればよく、例えば、家庭用自動食器洗浄機、業務用自動食器洗浄機の何れを使用してもよい。
洗浄条件は特に限定されず、洗浄温度、洗浄時間などは、自動食器洗浄機による公知の洗浄条件に準じて行うことができる。
本発明の洗浄液は、(a)成分を、固体脂などの洗浄性と抑泡性の観点から、1ppm以上、好ましくは5ppm以上、より好ましくは10ppm以上、そして、500ppm未満、好ましくは400ppm以下、より好ましくは300ppm以下、更に好ましくは200ppm以下、より更に好ましくは150ppm以下、より更に好ましくは100ppm以下、より更に好ましくは50ppm以下、含有する。
本発明の洗浄液は、手肌への刺激性の観点から、pHが、好ましくは2以上、より好ましくは4以上、更に好ましくは5以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは9以下、更に好ましくは8以下である。このpHは洗浄温度でのpHである。
本発明の洗浄方法は、洗浄温度が、洗浄性の観点から、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上であり、そして、洗浄性及び生産性の観点から、好ましくは80℃以下、より好ましくは70℃以下である。この洗浄温度は、本発明の洗浄液の温度であってよい。
前記の(a)成分の含有量、洗浄時間、洗浄温度は、自動食器洗浄機で食器を洗浄する場合にも好ましい条件である。
食器は、自動食器洗浄機で洗浄された後、通常、同じ自動食器洗浄機にて速やかに、水、温水ないし熱水、例えば、70℃以上、90℃以下の熱水で5秒以上、15秒以下濯ぎが行われる。
<本発明の態様>
以下に、本発明の態様を例示する。これらの態様には、本発明の硬質物品の洗浄方法及び液体洗浄剤組成物で述べた事項を適宜適用することができる。
<1>
(a)炭素数9又は10の分岐アルキル基を有するスルホコハク酸分岐アルキルエステル[以下(a)成分という]を1ppm以上500ppm未満、及び水を含有する洗浄液で、油汚れが付着した硬質物品を洗浄する、硬質物品の洗浄方法。
<2>
(a)成分の分岐アルキル基が、炭素数6又は7の主鎖と1以上の側鎖とを有し側鎖の炭素数の合計が3である分岐アルキル基である、<1>に記載の硬質物品の洗浄方法。
<3>
(a)成分の分岐アルキル基が、2-プロピルヘプチル基及び3,5,5-トリメチルヘキシル基から選ばれる分岐アルキル基である、<1>又は<2>に記載の硬質物品の洗浄方法。
<4>
(a)成分が、下記一般式(a1)で表されるスルホコハク酸分岐エステルである、<1>~<3>の何れかに記載の硬質物品の洗浄方法。
〔式中、R1a、R2aは、それぞれ独立して、炭素数9又は10の分岐アルキル基である。A、Aはそれぞれ独立に炭素数2以上4以下のアルキレン基、x、yは平均付加モル数でありそれぞれ独立に0以上6以下である。Mは水素原子又は陽イオンである。〕
<5>
一般式(a1)中、R1a、R2aの側鎖の数が、同一又は異なっている、<4>に記載の硬質物品の洗浄方法。
<6>
一般式(a1)中、R1a、R2aの側鎖の数が、それぞれ、1以上、そして、好ましくは3以下、より好ましくは2以下である、<4>又は<5>に記載の硬質物品の洗浄方法。
<7>
一般式(a1)中、R1a、R2aの分岐炭素の数が、同一又は異なっている、<4>~<6>の何れかに記載の硬質物品の洗浄方法。
<8>
一般式(a1)中、R1a、R2aの分岐炭素の数が、それぞれ、1以上、そして、好ましくは3以下、より更に好ましくは2以下である、<4>~<7>の何れかに記載の硬質物品の洗浄方法。
<9>
一般式(a1)中、R1a、R2aの分岐アルキル基の総炭素数が、それぞれ独立して、9又は10であり、主鎖の炭素数が、それぞれ独立して、6又は7であり、側鎖を構成する炭素数が、それぞれ独立して、1以上3以下であり、側鎖の数が、それぞれ独立して、1である、<4>~<8>の何れかに記載の硬質物品の洗浄方法。
<10>
一般式(a1)中、R1a、R2aが、同一又は異なって、2-プロピルヘプチル基及び3,5,5-トリメチルヘキシル基から選ばれる分岐アルキル基である、<4>~<9>の何れかに記載の硬質物品の洗浄方法。
<11>
一般式(a1)中、x、yが、それぞれ独立に、0である、<4>~<10>の何れかに記載の硬質物品の洗浄方法。
<12>
一般式(a1)中、Mが、アルカリ金属イオンである、<4>~<11>の何れかに記載の硬質物品の洗浄方法。
<13>
(a)成分が、炭素数9又は10の分岐アルキル基を有するスルホコハク酸分岐アルキルジエステルである、<1>~<12>の何れかに記載の硬質物品の洗浄方法。
<14>
(a)成分が、アルカリ金属塩である、<1>~<13>の何れかに記載の硬質物品の洗浄方法。
<15>
洗浄液が(a)成分を1ppm以上、好ましくは5ppm以上、より好ましくは10ppm以上、そして、500ppm未満、好ましくは400ppm以下、より好ましくは300ppm以下、更に好ましくは200ppm以下、より更に好ましくは150ppm以下、より更に好ましくは100ppm以下、より更に好ましくは50ppm以下含有する、<1>~<14>の何れかに記載の硬質物品の洗浄方法。
<16>
洗浄液が任意に(a)成分以外の界面活性剤[以下(b)成分という]を含有し、(b)成分の含有量が、(a)成分の含有量と(b)成分の含有量の合計に対して、好ましくは50質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下である、又は0質量%である、<1>~<15>の何れかに記載の硬質物品の洗浄方法。
<17>
洗浄液が任意に(a)成分以外の、炭素数12以上の14以下の炭化水素基、例えばアルキル基を有する界面活性剤[以下(b1)成分という]を含有し、(b1)成分の含有量が、(a)成分の含有量と(b1)成分の含有量の合計に対して、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは1質量%以下である、又は0質量%である、<1>~<16>の何れかに記載の硬質物品の洗浄方法。
<18>
硬質物品が食器である、<1>~<17>の何れかに記載の硬質物品の洗浄方法。
<19>
硬質物品が固体脂を含む油汚れが付着した食器である、<1>~<18>の何れかに記載の硬質物品の洗浄方法。
<20>
自動食器洗浄機を用いて食器を洗浄する、<18>又は<19>に記載の硬質物品の洗浄方法。
<21>
(a)炭素数9又は10の分岐アルキル基を有するスルホコハク酸分岐アルキルエステル[以下(a)成分という]、及び水を含有する液体洗浄剤組成物であって、使用時の(a)成分の濃度が1ppm以上500ppm未満である、液体洗浄剤組成物。
<22>
(a)成分の分岐アルキル基が、炭素数6又は7の主鎖と1以上の側鎖とを有し側鎖の炭素数の合計が3である分岐アルキル基である、<21>に記載の液体洗浄剤組成物。
<23>
(a)成分の分岐アルキル基が、2-プロピルヘプチル基及び3,5,5-トリメチルヘキシル基から選ばれる分岐アルキル基である、<21>又は<22>に記載の液体洗浄剤組成物。
<24>
(a)成分が、下記一般式(a1)で表されるスルホコハク酸分岐エステルである、<21>~<23>の何れかに記載の液体洗浄剤組成物。
〔式中、R1a、R2aは、それぞれ独立して、炭素数9又は10の分岐アルキル基である。A、Aはそれぞれ独立に炭素数2以上4以下のアルキレン基、x、yは平均付加モル数でありそれぞれ独立に0以上6以下である。Mは水素原子又は陽イオンである。〕
<25>
一般式(a1)中、R1a、R2aの側鎖の数が、同一又は異なっている、<24>に記載の液体洗浄剤組成物。
<26>
一般式(a1)中、R1a、R2aの側鎖の数が、それぞれ、1以上、そして、好ましくは3以下、より好ましくは2以下である、<24>又は<25>に記載の液体洗浄剤組成物。
<27>
一般式(a1)中、R1a、R2aの分岐炭素の数が、同一又は異なっている、<24>~<26>の何れかに記載の液体洗浄剤組成物。
<28>
一般式(a1)中、R1a、R2aの分岐炭素の数が、それぞれ、1以上、そして、好ましくは3以下、より更に好ましくは2以下である、<24>~<27>の何れかに記載の液体洗浄剤組成物。
<29>
一般式(a1)中、R1a、R2aの分岐アルキル基の総炭素数が、それぞれ独立して、9又は10であり、主鎖の炭素数が、それぞれ独立して、6又は7であり、側鎖を構成する炭素数が、それぞれ独立して、1以上3以下であり、側鎖の数が、それぞれ独立して、1である、<24>~<28>の何れかに記載の液体洗浄剤組成物。
<30>
一般式(a1)中、R1a、R2aが、同一又は異なって、2-プロピルヘプチル基及び3,5,5-トリメチルヘキシル基から選ばれる分岐アルキル基である、<24>~<29>の何れかに記載の液体洗浄剤組成物。
<31>
一般式(a1)中、x、yが、それぞれ独立に、0である、<24>~<30>の何れかに記載の液体洗浄剤組成物。
<32>
一般式(a1)中、Mが、アルカリ金属イオンである、<24>~<31>の何れかに記載の液体洗浄剤組成物。
<33>
(a)成分が、炭素数9又は10の分岐アルキル基を有するスルホコハク酸分岐アルキルジエステルである、<21>~<32>の何れかに記載の液体洗浄剤組成物。
<34>
(a)成分が、アルカリ金属塩である、<21>~<33>の何れかに記載の液体洗浄剤組成物。
<35>
使用時の(a)成分の濃度が1ppm以上、好ましくは5ppm以上、より好ましくは10ppm以上、そして、500ppm未満、好ましくは400ppm以下、より好ましくは300ppm以下、更に好ましくは200ppm以下、より更に好ましくは150ppm以下、より更に好ましくは100ppm以下、より更に好ましくは50ppm以下である、<21>~<34>の何れかに記載の液体洗浄剤組成物。
<36>
任意に(a)成分以外の界面活性剤[以下(b)成分という]を含有し、(b)成分の含有量が、(a)成分の含有量と(b)成分の含有量の合計に対して、好ましくは50質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下である、又は0質量%である、<21>~<35>の何れかに記載の液体洗浄剤組成物。
<37>
任意に(a)成分以外の、炭素数12以上の14以下の炭化水素基、例えばアルキル基を有する界面活性剤[以下(b1)成分という]を含有し、(b1)成分の含有量が、(a)成分の含有量と(b1)成分の含有量の合計に対して、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは1質量%以下である、又は0質量%である、<21>~<36>の何れかに記載の液体洗浄剤組成物。
<38>
自動食器洗浄機用である、<21>~<37>の何れかに記載の液体洗浄剤組成物。
(1)実施例1-1、1-2及び比較例1-1~1-4
表1の液体洗浄剤組成物を、自動食器洗浄機(S45VS6SD、Panasonic社製)で用いて洗
浄性と抑泡性をそれぞれ以下の方法で評価した。結果を表1に示した。
(1-1)洗浄性
自動食器洗浄機内に、牛脂を合計6g塗ったポリプロピレン製の食器4枚を設置し、液体洗浄剤組成物を3g投入し、標準コースで洗浄を行った。合計3名のパネラーが洗浄後の皿を触り、以下の基準で評価点をつけ、その平均値を表に示した。同様の方法で液体洗浄剤組成物を6g、又は12g投入し、標準コースで洗浄し、同様の方法で評価した。
なお、食器に適用される洗浄液(液体洗浄剤組成物組成物が水で希釈されて形成された洗浄液)における(a)成分又は(b)成分の濃度は、組成物の投入量が3gの場合は5ppmであり、組成物の投入量が6gの場合は10ppm、組成物の投入量が12gの場合は20ppmであった。
*洗浄性の評価基準
1:ヌルつきを感じる
2:ヌルつきを感じない
3:ヌルつきがなく、更に適度なきしみ感がある
数字が大きい方が、洗浄性が高い。
(1-2)抑泡性
自動食器洗浄機に液体洗浄剤組成物を3g、6g又は12g投入し、標準コースで洗浄を行った。自動食器洗浄機の洗浄工程時に、自動食器洗浄機内の水面の泡量を確認し、以下の基準で評価した。
*抑泡性の評価基準
×:泡が水面全体を覆っており、水面からの泡の厚みが1cm以上である。
△:泡が水面全体を覆っており、水面からの泡の厚みが1cm未満である。
○:泡が水面全体を覆っておらず、泡が存在する部分ついては水面からの泡の厚みが1cm未満である。
(2)実施例1-3、1-4
実施例1-1等と同様に、ただし、表1の実施例1-3又は1-4の液体洗浄剤組成物を6g又は18g投入して洗浄を行って、洗浄性と抑泡性を評価した。これらの例では、洗浄液における(a)成分の濃度は、組成物の投入量が6gの場合は100ppmであり、組成物の投入量が18gの場合は300ppmであった。
(3)実施例2-1~2-4
実施例1-1等と同様に、ただし、表2の実施例2-1~2-4の液体洗浄剤組成物を6.67g又は7.5g投入して洗浄を行って、洗浄性と抑泡性を評価した。これらの例では、洗浄液における(a)成分の濃度は100ppmであり、組成物の投入量は、実施例2-1、2-3が6.67gであり、実施例2-2、2-4は7.5gであった。
表中の成分は、以下のものである。
・アルキルベンゼンスルホン酸塩:ネオペレックス G-25、花王株式会社
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル:エマルゲン106、花王株式会社
・ポリオキシエチレン第2級アルキルエーテル:ソフタノール50、株式会社日本触媒
・増粘剤:架橋型ポリアクリル酸ナトリウム、アクペックHV-501E、住友精化株式会社製
・ポリプロピレングリコール:重量平均分子量3000g/mol

Claims (8)

  1. (a)炭素数9又は10の分岐アルキル基を有するスルホコハク酸分岐アルキルエステル[以下(a)成分という]を1ppm以上500ppm未満、及び水を含有する洗浄液で、油汚れが付着した硬質物品を洗浄する、硬質物品の洗浄方法であって、自動食器洗浄機を用いて食器を洗浄する、硬質物品の洗浄方法
  2. (a)成分の分岐アルキル基が、炭素数6又は7の主鎖と1以上の側鎖とを有し側鎖の炭素数の合計が3である分岐アルキル基である、請求項1記載の硬質物品の洗浄方法。
  3. (a)成分の分岐アルキル基が、2-プロピルヘプチル基及び3,5,5-トリメチルヘキシル基から選ばれる分岐アルキル基である、請求項1又は2記載の硬質物品の洗浄方法。
  4. 洗浄液が(a)成分を1ppm以上200ppm未満含有する、請求項1~3の何れか1項に記載の硬質物品の洗浄方法。
  5. 硬質物品が固体脂を含む油汚れが付着した食器である、請求項1~4の何れか1項5に記載の硬質物品の洗浄方法。
  6. (a)炭素数9又は10の分岐アルキル基を有するスルホコハク酸分岐アルキルエステル[以下(a)成分という]、及び水を含有する液体洗浄剤組成物であって、使用時の(a)成分の濃度が1ppm以上500ppm未満であり、自動食器洗浄機用である、液体洗浄剤組成物。
  7. (a)成分の分岐アルキル基が、炭素数6又は7の主鎖と1以上の側鎖とを有し側鎖の炭素数の合計が3である分岐アルキル基である、請求項に記載の液体洗浄剤組成物。
  8. (a)成分の分岐アルキル基が、2-プロピルヘプチル基及び3,5,5-トリメチルヘキシル基から選ばれる分岐アルキル基である、請求項又はに記載の液体洗浄剤組成物。
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