実施の形態1
(1A)
以下、図面を参照して本開示の実施の形態1について説明する。この(1A)では、コンピュータ等の監視対象となる装置に対応して設けられる周辺機器について説明する。
図1は、周辺機器の一例を示すブロック図である。周辺機器10は、電力受給部11、環境センサ12、送信部13及び充電池14を備える。周辺機器10の各部は、不図示の制御部(コントローラ)により制御される。以下、各構成要素について説明する。
電力受給部11は、監視対象の装置(以下、対象装置と記載)から電力の供給を受ける部分である。電力受給部11は、例えば物理的に周辺機器10に接続されるコネクタであり、不図示の1台の対象装置のコネクタから電力受給部11を抜き差しすることにより、周辺機器10を対象装置から着脱することが可能である。なお、コネクタは、USBポート、LAN(Local Area Network)ポート等の端子が一例である。コネクタがUSBポートである場合には、周辺機器はUSB(Universal Serial Bus)ペリフェラルのような、周辺機器接続用のペリフェラルバスによって対象装置に外付けで接続される機器となる。また、電力受給部11を経由した対象装置からの給電により、後述の充電池14の充電が可能となる。例えば、電力受給部11がLANポートである場合は、対象装置は、PoE(Power over Ethernet)により周辺機器10に給電する。
ただし、電力受給部11は、周辺機器10と対象装置とを物理的に接続せず、対象装置から無線によって給電を受けても良い。この場合、電力受給部11は、電磁誘導方式、磁界共鳴方式、電波受信方式、電界結合方式等の任意の方法で給電を受けることができる。
環境センサ12は、対象装置周辺の環境情報を取得するセンサである。環境情報は、例えば、温度、湿度、加速度、振動(例えば衝撃)、音(例えば音圧)、気圧、風、照度、紫外光、VOC(Volatile Organic Compounds)等の空気中のある物質の含有量といったものの少なくとも1つの検出値が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのファクターは、短期又は長期の少なくともいずれかにおいて、対象装置の動作に影響を及ぼす可能性がある。
送信部13は、環境センサ12が取得した環境情報を送信するトランスミッタである。環境情報の送信先は、例えば、環境情報を用いて対象装置の状態(例えば動作状態)を判定する監視サーバであっても良い。この例では、送信部13は、無線R1で環境情報を送信するが、有線による送信であっても良い。送信部13が環境情報を送信するタイミングは、周期的であっても良いし、検出された環境情報に特徴がある場合に送信がなされるようにしても良い。環境センサ12及び送信部13は、通常、電力受給部11を介して給電を受けることができる。
充電池14は、対象装置から電力受給部11を介して給電を受けることにより充電される。充電池14は、少なくとも、環境センサ12及び送信部13に電力を供給することができる。特に、環境センサ12及び送信部13は、電力受給部11を介して給電を受けることができなくなった場合に、充電池14からの放電電力によって動作することができる。環境センサ12及び送信部13が電力受給部11を介して給電を受けることができなくなった場合は、例えば、対象装置が異常終了等の異常な動作をした場合である。
図2は、周辺機器10の代表的な処理の一例を示したフローチャートであり、このフローチャートによって、周辺機器10の処理が説明される。まず、周辺機器10は、対象装置との電力受給部11を介して給電を受けることにより、充電池14を充電する(ステップS11)。
そして、給電を受けることができなくなった場合に、環境センサ12は、充電池14からの放電電力を用いて、対象装置周辺の環境情報を取得する(ステップS12)。送信部13は、充電池14からの放電電力を用いて、その環境情報を送信する(ステップS13)。周辺機器10は、以上のように動作することができる。
このように、周辺機器10は、対象装置が異常終了(例えばシステムダウン)したことによって給電が停止された状態であっても、充電池14によって、環境情報の取得及び送信が可能となる。つまり、周辺機器10は、対象装置の異常終了の前後の情報、すなわち、対象装置の異常を予測するための情報を正確に取得することができる。また、周辺機器10は電力受給部11によって対象装置からの電力供給を受けることができる。そのため、状態監視の機能を有していないコンピュータ等に対しても、専用のハードウェア又はデバイスドライバを事前に組み込ませる必要がなく、周辺機器10を後付で設けることで、この機能を追加することができる。
また、この例では、1台の周辺機器10が対応して設けられる対象装置は1台であるが、対象装置が複数台設けられ、1台の周辺機器10がそれら複数台の対象装置に対応して設けられても良い。その場合、電力受給部11は、複数台の対象装置の少なくともいずれか1台から電力の供給を受ける。環境センサ12は、複数の対象装置周辺の環境情報を取得し、送信部13は、複数の対象装置に関する環境情報を送信する。
なお、周辺機器10は、環境情報を記憶する記憶部(ストレージ)をさらに備えても良い。送信部13は、電力受給部11を介して給電を受けている場合には、記憶部に記憶された環境情報を定期的なタイミングで送信する一方、電力受給部11を介して給電を受けることができなくなった場合には、記憶部に記憶された環境情報を定期的なタイミングに関わらず送信しても良い。また、別の例として、周辺機器10は、環境センサ12が検出した環境情報の検出値が所定の閾値以上であるか否かを判定する判定部をさらに備えても良い。送信部13は、その検出値が所定の閾値未満であることを判定部が判定した場合には、記憶部に記憶された環境情報を定期的なタイミングで送信する一方、検出値が所定の閾値以上であることを判定部が判定した場合には、記憶部に記憶された環境情報を定期的なタイミングに関わらず送信しても良い。
上述の「定期的なタイミングに関わらず送信する」とは、例えば、周辺機器10が給電を受けることができなくなった場合、又は検出値が所定の閾値以上である場合に、送信のための本来の定期的なタイミングが到来していなくても、環境情報を送信することをいう。また、送信部の送信タイミングを短くする、すなわち、環境情報を送信する頻度を増加させることであっても良い。これにより、対象装置に異常が生じた場合、又は異常の予兆がある場合に、対象装置の異常を予測するための情報を確実に取得することができる。
送信部13が環境情報を監視サーバに送信し、その後、周辺機器10は、その監視サーバから、環境情報を送信する頻度を増加させる指示を受信した場合に、送信部13が環境情報を送信する頻度を増加させるように制御しても良い。これにより、周辺機器10は、監視サーバからの指示に応じて、対象装置の異常を予測するための情報を確実に取得することができる。
(1B)
次に、(1B)では、周辺機器10及び監視サーバを備えた監視システムについて説明する。
図3は、監視システムの一例を示すブロック図である。監視システムS1は、周辺機器10及び監視サーバ20を備える。周辺機器10の説明は、(1A)で示した通りであるため、説明を省略する。監視サーバは、受信部(レシーバ)21、稼働情報取得部22及び状態判定部23を備える。以下、この各構成要素について説明する。
受信部21は、監視対象となる1又は複数の周辺機器10から環境情報を受信する。つまり、監視サーバ20は、周辺機器10の送信部13が環境情報を送信する送信先であり、この例では、周辺機器10と無線で接続されている。しかしながら、監視サーバ20は、周辺機器10と有線で通信を実行することで、環境情報を取得しても良い。
稼働情報取得部22は、受信部21が環境情報を受信した1又は複数の対象装置に関して、その稼働状況を稼働情報として取得する。稼働状況は、対象装置が正常に稼働しているか否かを示す指標としての情報であり、例えば、対象装置の温度、装置内の電圧値、装置のファン回転数といったものの少なくとも1つの検出値が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
稼働情報取得部22は、無線又は有線により、1又は複数の対象装置に関する稼働情報を取得する。稼働情報取得部22は、例えば対象装置からこの稼働情報を取得しても良いし、周辺機器10等、他の装置からこの稼働情報を取得しても良い。周辺機器10からこの稼働情報を取得する場合には、周辺機器10は、電力受給部11を介して稼働情報を取得する稼働情報部がさらに設けられる。
状態判定部23は、受信部21が受信した環境情報と、稼働情報取得部22が取得した稼働情報を用いて、1又は複数の対象装置の状態を判定する。状態判定部23は、例えば、稼働情報及び環境情報を用いて、対象装置が現在正常に稼働しているか否か(異常が発生しているか否か)を判定しても良い。他の例では、状態判定部23は、稼働情報及び環境情報を用いて、異常の予兆があるか否か(すなわち、将来において稼働に異常が発生しそうか否か)を予測しても良い。状態判定部23は、例えば機械学習等のAI(Artificial Intelligence)によって、環境情報と稼働情報を教師データとして用いたモデルを生成することで、この予測をしても良い。この予測の詳細については後述する。状態判定部23は、複数の対象装置の状態を判定する場合には、各対象装置の状態を個別に判定することができる。
図4は、監視システムS1の代表的な処理の一例を示したシーケンス図であり、このシーケンス図によって、監視システムS1の処理が説明される。まず、周辺機器10の環境センサ12は、給電を受けることができなくなった場合に、充電池14からの放電電力を用いて、装置周辺の環境情報を取得する(ステップS21)。そして、送信部13は、充電池14からの放電電力を用いて、取得した環境情報を監視サーバ20に送信する(ステップS22)。なお、ステップS21の前に、充電池14は、電力受給部11から給電を受けることにより充電されている。この詳細については(1A)で記載された通りである。
監視サーバの受信部21は、ステップS22で送信された環境情報を受信する(ステップS23)。また、稼働情報取得部22は、対象装置の稼働状況を稼働情報として取得する(ステップS24)。なお、ステップS24は、ステップS23の前又は後のタイミングで実行されても良いし、ステップS23と同じタイミングで実行されても良い。状態判定部23は、ステップD23、S24でそれぞれ取得した環境情報と稼働情報を用いて、対象装置の状態を判定する(ステップS25)。
(1A)で示した通り、周辺機器10は、対象装置の異常終了の前後の情報、すなわち、対象装置の異常を予測するための情報を正確に取得することができる。したがって、監視サーバ20は、対象装置の異常を予測するための情報に基づいて、対象装置の状態をより精度よく判定することができる。
(1C)
以下、(1C)~(1E)では、対象装置の状態に関して予測又は判定を実行する装置の例について説明する。この装置は、(1B)の監視サーバ20として適用されても良いし、それ以外の装置として適用されても良い。
図5は、予測装置の一例を示すブロック図である。予測装置30は、取得部31、予測モデル生成部32及び予測部33を備える。以下、この各構成要素について説明する。
取得部31は、1台の対象装置の稼働状況を稼働情報として取得するとともに、その対象装置周辺の環境情報を取得する。稼働情報、環境情報については、(1A)で説明した通りである。取得部31は、稼働状況を対象装置から取得しても良いし、他の装置(例えば周辺機器)から取得しても良い。また、取得部31は、環境状況を、対象装置に対応して設けられた周辺機器から取得しても良い。なお、取得部31が取得した稼働情報及び環境情報は、予測装置30内部の記憶部に格納されても良いし、予測装置30外のDB(データベース)等の記憶部に記憶されても良い。
予測モデル生成部32は、取得部31が取得したデータについて、所定の時間領域における少なくとも環境情報を含む説明変数と、その所定の時間領域直後のタイミングにおける少なくとも稼働情報を含む目的変数と、を変数のセットとして設定する。そして、予測モデル生成部32は、その変数のセットにおけるタイムスロットを順にずらすことで定義される複数の変数のセットを教師データとして、稼働状況の予測モデルを生成する。予測モデル生成部32は、記憶部に記憶された稼働情報及び環境情報を抽出して、この予測モデルを生成することができる。
予測部33は、生成された予測モデル及び取得部31で新たに取得された環境情報を用いて、対象装置の稼働状況を予測する。
予測装置30の各部は、以上の処理を、複数の対象装置に関してそれぞれ実行しても良い。以下、予測モデル生成部32、予測部33の処理例の詳細について説明する。
図6は、予測モデル生成部32が生成するモデルの構成の一例である、CNN(Convolutional Neural Network)モデル部321を示す。CNNモデル部321は、入力データV1に基づいて出力データV2を出力する。後述するが、説明変数である入力データV1は5種類の環境情報を含み、その入力サイズは5*Nである。なお、Nはタイムスロットの範囲であって、所定の時間領域(学習に用いられる過去データの範囲)を示す。また、目的変数である出力データV2は5種類の環境情報V2aと1種類の稼働情報V2bを含むため、出力データV2の出力サイズは6である。環境情報V2aは、所定の時間領域の次の時刻(直後)の環境情報の予測値であり、稼働情報V2bは、所定の時間領域の次の時刻(直後)の稼働情報の予測値である。また、各データのサイズは、以上に説明した場合に限られない。
CNNモデル部321は、計算のための畳み込み層321a及び全結合層321bを少なくとも有する。以下、各部について説明する。
畳み込み層321aは、入力データV1における特徴量を抽出する層である。畳み込み層321aは、畳み込みフィルタを有しているほか、必要に応じてReLU(Rectified Linear Unit)層を備えても良い。また、畳み込み層321aは、後段(全結合層321bに接続される箇所)にプーリング層を備えても良い。このように、畳み込み層321aは、畳み込み処理に必要な公知の任意の処理を実行することができる。
全結合層321bは、畳み込み層321aが抽出した特徴量に基づいて、分類処理又は回帰処理を実行する。例えば、全結合層321bが稼働情報V23bの予測をする場合には、稼働状況についての閾値を設定し、その閾値と、予測された稼働情報V23bとの大小関係を判定することにより、稼働状態が正常か異常かを判定しても良い。また、全結合層321bが環境情報V22aの予測をする場合には、回帰処理を実行しても良い。全結合層321bは、全結合層それ自体だけでなく、必要に応じて、ReLU層、ドロップアウト層、バッチ正規化層、レイヤー正規化層等の少なくともいずれかの層を、1又は複数、さらに備えても良い。また、全結合層321bの中間層には、auxiliary lossを追加する目的で、1又は複数の出力層が設けられても良い。全結合層321bは、出力データV2として、環境情報V2aと、稼働情報V2bを、不図示の出力層を介して出力する。
各畳み込み層321a、全結合層321bにおいて、モデルの層の数、活性化関数、最適化手法、エポック数等は、ユーザが自由に決定できるハイパーパラメータであっても良い。
CNNモデル部321は、実際に対象装置の稼働状況の予測をする前に、機械学習が実行される必要がある。以下、CNNモデル部321の学習時と運用時(すなわち予測実行時)の処理について説明する。
(学習時)
図7A、7Bは、教師データとしてCNNモデル部321に与えられるデータである。この教師データは、時刻T1~T8の各々について、温度、湿度、照度、音量及び振動を含む環境情報E1と、対象装置の稼働状況を含む。図7Aの各時刻において、温度の情報はTH1~TH8、湿度の情報はHU1~HU8、照度の情報はIL1~IL8、音量の情報はVO1~VO8、振動の情報はVI1~VI8で表されている。また、稼働状況は、0以上1以下の数値で表されており、稼働状況が1に近いほど対象装置の稼働が正常であり、0に近いほど対象装置の稼働が異常であることを示している。図7A、7Bでは、単純化された例として、対象装置が正常稼働している場合に稼働状況として1が設定され、対象装置に異常が発生していた場合に稼働状況として0が設定されている。
まず、図7Aに関する状況について説明する。この例では、CNNモデル部321は、説明変数である入力データV11を用いて、環境情報V21aと稼働情報V21bを含む出力データV21を予測するモデルを学習する。詳細には、CNNモデル部321は、時刻T1~T4までの過去N(=4)タイムスロットの環境情報の検出値から、次の時刻T5における環境情報V21aの検出値と稼働情報V21bの値を予測するモデルの学習を行う。このとき、予測モデル生成部32は、図7Aのテーブルで示されたデータから、入力データV11、環境情報V21a及び稼働情報V21bの範囲のデータを変数のセットとして抜き出し、CNNモデル部321の教師データとする。CNNモデル部321は、この教師データを用いて、予測された目的変数と、実際の教師データの中の目的変数に対して、例えば損失関数として二乗和誤差を用いる。データの各パラメータの正則化項としては、L1ノルム又はL2ノルムが用いられても良い。例えば、L1ノルムは、モデルにおける特徴量選択の用途において好ましい。ただし、損失関数や正則化項は、以上に例示したものに限られない。例えば、損失関数として、絶対値誤差、フーバー損失等の他の種類の損失関数が用いられても良い。
次に、図7Bに関する状況について説明する。この例では、CNNモデル部321は、説明変数である入力データV12を用いて、環境情報V22aと稼働情報V22bを含む出力データV22を予測するモデルを学習する。入力データV12、出力データV22は、入力データV11、出力データV21から、タイムスロットが1時刻分ずれたものである。詳細には、CNNモデル部321は、時刻T2~T5までの過去N(=4)タイムスロットでの環境情報の検出値から、次の時刻T6における環境情報V22aの検出値と稼働情報V22bの値を予測するモデルの学習を行う。このとき、予測モデル生成部32は、図7Bのテーブルで示されたデータから、入力データV12、環境情報V22a及び稼働情報V22bの範囲のデータを変数のセットとして抜き出し、CNNモデル部321の教師データとする。CNNモデル部321は、この教師データを用いて、予測された目的変数と、実際の教師データの中の目的変数に対して、損失関数を用いる。この処理の詳細は、図7Aに関する説明の通りである。
以下、予測モデル生成部32は、入力データV11、出力データV21のそれぞれのタイムスロットを順に1時刻分ずらす設定をする。CNNモデル部321は、ずらすことにより得られた各入力データV11、出力データV21を教師データとして、上述と同様の処理を行う。この処理が教師データの全タイムスロットの範囲にわたり実行されることによって、予測モデル生成部32は、CNNモデル部321におけるモデルの重みを更新し、予測モデルの精度を向上させる。
(運用時)
図7Cは、運用時にCNNモデル部321に与えられるデータである。この教師データは、時刻T11~T14の各々について、温度、湿度、照度、音量及び振動を含む環境情報E1と、対象装置の稼働状況を含む。なお、時刻T14は現在時刻であり、時刻T15は、予測対象となる将来の時刻である。図7Cの各時刻において、温度の情報はTH11~TH14、湿度の情報はHU11~HU14、照度の情報はIL11~IL14、音量の情報はVO11~VO14、振動の情報はVI11~VI14で表されている。また、稼働状況は、図7A、7Bと同様、0以上1以下の数値で表されている。予測部33は、図7Cのテーブルで示されたデータから、入力データV13を抜き出して、CNNモデル部321の入力データとする。ここで、入力データV13は、時刻T11~T14までのN(=4)タイムスロットでの環境情報の検出値である。
図8は、予測装置30の代表的な処理の一例を示したフローチャートである。まず、予測装置30の取得部31は、教師データとして、対象装置の稼働状況を稼働情報として取得するとともに、対象装置周辺の環境情報を取得する(ステップS31)。次に、予測モデル生成部32は、教師データを用いて予測モデルを生成する(ステップS32)。例えば、予測モデル生成部32は、上述のCNNモデル部321を学習させることで、予測モデルを生成する。ここまでが予測モデルの学習ステップである。そして、予測部33は、生成された予測モデルに、取得部31で新たに取得された環境情報(例えば、現在の環境情報を含む)を入力させることで、将来の対象装置の稼働状況を予測する(ステップS33)。
以上の例では、CNNモデル部321に説明変数である入力データV13が入力されることで、CNNモデル部321は、環境情報V23aと稼働情報V23bを含む出力データV23(予測対象)を出力する。環境情報V23aは、次の時刻T15の環境情報の検出値であり、稼働情報V23bは、時刻T15の振動状況の値である。予測装置30は、以上のようにして、将来の環境情報及び稼働情報を予測する。
なお、予測装置30は、予測結果に応じて、例えば以下のような処理を実行することができる。例えば、稼働情報V23bが0である場合には、予測装置30は、画像表示、音声等の通知が可能な通知部を介して、ユーザに対して「対象装置に異常が発生中」という警告を通知しても良い。また、稼働情報V23bが0ではないが、所定の閾値X1(X1は0以上1未満)よりも小さい場合には、予測装置30は、画像表示、音声等の通知が可能な通知部を介して、ユーザに対して「対象装置に異常の予兆あり」という警告を通知しても良い。
また、予測装置30は、環境情報V23aを予測後、実際の環境情報V23aの検出値を取得部31で取得したタイミングで、予測された環境情報V23aの値と実際の環境情報V23aの値とを比較し、それぞれについて差分を計算しても良い。一例として、5種類の環境情報のうち少なくともいずれか1つの差分値が、所定の閾値X2よりも大きな場合には、環境に急激な変化が発生していることが想定される。その場合に、予測装置30は通知部を介して、ユーザに対して「対象装置に異常の予兆あり」という警告を通知しても良い。
予測装置30は、以上に示したように、説明変数と目的変数についてタイムスロットを順に1つずつずらすことで定義される変数のセットを複数設定し、この複数の変数のセットを教師データとして、稼働状況の予測モデル(CNNモデル部321)を生成する。そして、生成された予測モデル及び取得部31で新たに取得された環境情報V13を用いて、対象装置の稼働状況V23bを予測する。この処理により、予測装置30は、対象装置の稼働状況V23bを精度良く予測することができる。
この稼働状況の予測モデルを予測装置30が精度良く生成するためには、「どのような状況で対象装置がダウンしたか」という情報を精度良く取得することが好ましい。そこで、予測装置30を(1B)に示した監視サーバ20に適用すると、周辺機器10から対象装置がダウンした時の環境情報を予測装置30が取得できるため、予測装置30が予測モデルを精度良く生成することができる。したがって、予測装置30を、より効果的に運用することができる。
特に、対象装置が工場内に設けられたコンピュータである場合には、製品製造等に伴い、対象装置が何らかの処理を繰り返し実行することが予想される。それに伴い、環境情報の値の変動が周期的になることが予測される。CNNは、このような周期的なデータの変動を検出するのに適している。予測装置30は、このような周期的な処理を監視し、上述の通り、対象装置の異常を発見した段階で、工場の作業員に異常を通知することができる。データの周期性は、例えば、数十秒~数時間の単位であり、予測装置30は、そのような周期性が含まれる直近のデータを教師データとして用いることで、対象装置の異常の予兆を検出しても良い。
また、予測装置30は、予測対象である目的変数として、所定の時間領域直後のタイミングにおける環境情報を含んでも良い。これにより、予測装置30は、上述の通り、環境に異常が発生している可能性を判定できるため、対象装置の異常を検出できる可能性を高めることができる。ただし、予測装置30は、予測対象である目的変数として、所定の時間領域直後のタイミングにおける稼働情報を含むが、環境情報を含んでいなくても良い。
(1D)
図9は、判定装置の一例を示すブロック図である。判定装置40は、複数の対象装置を監視するものであり、受信部(トランスミッタ)41、稼働情報取得部42、記憶部(ストレージ)43、状態判定部44及び指示出力部45を備える。以下、この各構成要素について説明する。
受信部41は、複数の対象装置の各々に対応して設けられた複数の周辺機器から、複数の装置周辺の環境情報を受信する。なお、周辺機器は、(1A)に示された周辺機器10であっても良いし、充電池を有さない公知の環境センサであっても良い。また、周辺機器は、環境情報を無線で送信しても良いし、有線で送信しても良い。
なお、各周辺機器は、自身を識別するための識別情報を、環境情報とともに送信する。判定装置40は、予め内部に記憶された各周辺機器の識別情報と照合することにより、どの周辺機器から環境情報が送信されたか(すなわち、どの対象装置に関する環境情報が送信されたか)を判定する。
稼働情報取得部42は、無線又は有線により、複数の装置の各々の稼働状況を稼働情報として取得する。稼働情報取得部22は、例えば対象装置からこの稼働情報を取得しても良いし、周辺機器10等、他の装置からこの稼働情報を取得しても良い。
記憶部43は、複数の対象装置のうち類似した環境下にある第1の装置と、第1の装置とは別の第2の装置とを関連付けて記憶する。なお、「類似した環境」は、例えば、第1の装置と第2の装置周辺の環境において、温度、湿度、加速度、振動、音、気圧、風、照度、紫外光、VOC等の空気中のある物質の含有量のうち、周辺機器で検出される少なくとも1つの検出値に関する差分が所定の閾値以下であることを意味しても良い。
また、「類似した環境」の他の例として、複数の対象装置がある場所に設けられている場合に、複数の対象装置のうち、第1の装置と第2の装置が互いに最近接している場合を意味しても良い。さらに別の例として、複数の対象装置が工場に設けられている場合に、第1の装置と第2の装置がライン上の同じ工程処理を実施する場合を意味しても良い。このような場合でも、第1の装置と第2の装置の周辺環境が類似したものになると想定される。
状態判定部44は、稼働情報取得部42が取得した稼働情報及び受信部41が取得した環境情報を用いて、第1の装置の異常の有無を判定する。状態判定部44は、例えば、稼働情報及び環境情報を用いて、対象装置が現在正常に稼働しているか否かを判定することで、異常の有無を判定しても良い。他の例では、状態判定部44は、稼働情報及び環境情報を用いて、異常の予兆があるか否か(すなわち、将来において稼働に異常が発生しそうか否か)を予測し、異常の予兆がある場合に、異常があると判定しても良い。例えば、状態判定部23は、(1C)に示した通り、環境情報と稼働情報を教師データとして用いたモデルを生成することで、この予測をしても良い。
指示出力部45は、状態判定部44によって第1の装置が異常を有すると判定された場合に、次のいずれかの指示を少なくとも出力する。すなわち、第2の装置に対応して設けられる周辺機器に対して、環境情報を送信する頻度を増加させる指示を出力すること、及び、第2の装置に対して処理を停止させる指示を出力することである。なお、処理の停止とは、オペレータからの指示がない限り第2の装置が処理を実行しないことを意味しても良いし、第2の装置が処理を所定の期間停止し、所定の期間が経過後、処理を再開することを意味しても良い。指示出力部45は、記憶部43を参照し、状態判定部44によって判定された第1の装置に第2の装置が関連付けられていることを把握することで、第1の装置以外に注意が必要な対象が第2の装置であることを認識する。
なお、指示出力部45は、上記の処理と並行して、第1の装置に対応して設けられる周辺機器に対して、環境情報を送信する頻度を増加させる指示を出力すること、及び、第1の装置に対して処理を停止させる指示を出力することの少なくともいずれかを実行しても良い。また、指示の出力先であるこれらの装置又は周辺機器の宛先については、例えば、記憶部43に格納されていても良い。指示出力部45は、この情報を参照することにより、指示を出力することができる。
図10は、判定装置40の代表的な処理の一例を示したフローチャートである。まず、判定装置40の受信部41は、複数の周辺機器から、複数の装置周辺の環境情報を受信する(ステップS41)。また、稼働情報取得部42は、複数の装置の各々の稼働状況を稼働情報として取得する(ステップS42)。なお、ステップS42は、ステップS41の前又は後のタイミングで実行されても良いし、ステップS41と同じタイミングで実行されても良い。
状態判定部44は、稼働情報取得部42が取得した稼働情報及び受信部41が取得した環境情報を用いて、第1の装置の異常の有無を判定する(ステップS43)。第1の装置に異常がある場合には(ステップS43のYes)、指示出力部45は、第2の装置に対して、上述に記載の指示を出力する(ステップS44)。一方、第1の装置に異常がない場合には(ステップS43のNo)、指示出力部45は、第2の装置に対して指示を出力しない。
上述の通り、第1の装置と第2の装置とは類似した環境下にある。したがって、第1の装置に異常が判定された場合、類似した環境下にある第2の装置にも異常が生じている、又は将来生ずる可能性がある可能性が考えられる。したがって、指示出力部45は、その可能性に対応した処理を実行することができる。例えば、指示出力部45が、第2の装置に対応して設けられる周辺機器に対して、環境情報を送信する頻度を増加させる指示を出力することにより、その周辺機器は、環境情報を送信する頻度を増加させる。これにより、判定装置40は、第2の装置周辺における異常に関連するデータをより確実に取得することができる。また、指示出力部45が、第2の装置に対して処理を停止させる指示を出力することで、第2の装置に異常が発生している場合に第2の装置が実行する処理の不具合を抑制することや、第2の装置に異常の予兆が発生している場合に実際に異常が発生することを抑制することができる。
(1E)
図11は、判定装置の一例を示すブロック図である。判定装置50は、対象装置を監視するものであり、取得部51、パワースペクトル算出部52、類似度算出部53及び判定部54を備える。以下、この各構成要素について説明する。
取得部51は、1台の対象装置の状態を、音及び振動の少なくともいずれかに関する状態情報として取得する。対象装置は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やファン等、比較的大きな音を発する部品を有し、判定装置50は、その部品の異常検出に用いられることができる。取得部51は、稼働状況を対象装置から取得しても良いし、対象装置に対応して設けられ、音圧センサや振動センサ等を有する周辺機器等、他の装置から取得しても良い。この周辺機器の例として、(1A)に記載された周辺機器10が挙げられる。
パワースペクトル算出部52は、取得部51が取得した状態情報についてのパワースペクトルを、3以上の異なる複数のタイミングにおいてそれぞれ算出する。このタイミングは、任意の時間間隔であって良い。例えば、タイミングは、数週間、1~数か月、数年単位といった比較的長期の間隔であっても良い。後述の通り、判定装置50は、対象装置の異常だけでなく、経年劣化を判定しても良いからである。ただし、タイミングは、数十秒~数時間といった短期の時間間隔であっても良い。
類似度算出部53は、第1のタイミングでのパワースペクトルと、第2のタイミングでのパワースペクトルとの類似度、及び、第1のタイミングでのパワースペクトルと、第3のタイミングでのパワースペクトルとの類似度を少なくとも算出する。第1のタイミングは、例えば複数のタイミング中で直近のタイミングであっても良いが、それ以外のタイミングであっても良い。また、類似度算出部53は、第1のタイミング以外の全てのタイミングでのパワースペクトルについて、第1のタイミングでのパワースペクトルとの類似度をそれぞれ算出しても良い。類似度算出部53は、第1のタイミングでのパワースペクトル同士の類似度の値を設定(例えば1に設定)し、それを、上述の通り算出された各類似度の比較のために用いても良い。
判定部54は、類似度算出部53が算出した複数の類似度を用いて、対象装置の稼働状況(特に劣化状態)を判定する。例えば、判定部54は、異なる類似度(すなわち、異なるタイミングでのパワースペクトルに関する類似度)を比較した場合の両者の差分が所定の閾値以上である場合に、対象装置に不具合が生じたと判定しても良い。なお、不具合とは、装置が所望の処理を実行できないといった故障の事象だけでなく、装置が所望の処理を実行可能であるが、対象装置における音又は振動が、正常な場合(例えば初期状態)と異なる場合も含む。その他の判定の例については、実施の形態2の(2B)で後述する。
判定装置50の各部は、以上の処理を、複数の対象装置に関してそれぞれ実行しても良い。
図11は、判定装置50の代表的な処理の一例を示したフローチャートである。まず、判定装置50の取得部51は、音及び振動の少なくともいずれかに関する状態情報を取得する(ステップS51)。パワースペクトル算出部52は、状態情報についてのパワースペクトルを、3以上の異なる複数のタイミングにおいてそれぞれ算出する(ステップS52)。
類似度算出部53は、パワースペクトル同士の類似度を複数算出する(ステップS53)。判定部54は、算出された複数の類似度を用いて、対象装置の稼働状況を判定する(ステップS54)。
以上の処理により、判定装置50は、対象装置の状態(例えば部品の状態)を、音及び振動の少なくともいずれかのデータに基づいて、精度良く判定することができる。
以上に示した実施の形態1における(1A)~(1E)は、適宜組み合わせて用いられることができる。実施の形態2では、そのような具体例について説明する。
実施の形態2
(2A)
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。(2A)では、上述の実施の形態1の(1B)~(1D)を組み合わせた例について説明する。
図13は、(2A)に係る監視システムの一例を示すブロック図である。監視システムS2は、工場に設けられ、複数台(この例では3台)の周辺機器であるUSBセンサ100及び1台の監視サーバ200を備える。USBセンサ100A、100B、100Cは、USBペリフェラルであり、それぞれの対象装置であるファクトリーコンピュータFC1、FC2、FC3に接続されている。以下、USBセンサ100A~100Cを総称してUSBセンサ100と記載し、ファクトリーコンピュータFC1~FC3を総称してコンピュータFCと記載する。
なお、図13において、コンピュータFCから監視サーバ200に向けた実線の矢印は、コンピュータFCが自身の稼働情報を監視サーバ200に出力していることを示す。また、USBセンサ100から監視サーバ200に向けた破線の矢印は、USBセンサ100が環境情報を監視サーバ200に無線で送信していることを示す。
図14は、(2A)に係るUSBセンサの一例を示すブロック図である。USBセンサ100は、接続部101、コントローラ102、不揮発性保存領域103、照度センサ104、衝撃・振動センサ105、温度・湿度センサ106、無線通信モジュール107及び充電池108を備える。USBセンサ100の各部は、コントローラ102により制御される。以下、各構成要素について説明する。
接続部101は、(1A)の電力受給部11に対応する部分であり、対象装置であるコンピュータFCのUSBポートに挿入されることで、コンピュータFCと周辺機器10とを接続し、コンピュータFCから電力の供給を受ける。
コントローラ102は、プロセッサで構成されており、不揮発性保存領域103に格納されたソフトウェアモジュール群を読みだして実行することにより、USBセンサ100の各部に対し、後述の処理を実行させる。また、コントローラ102は、照度センサ104、衝撃・振動センサ105、温度・湿度センサ106、無線通信モジュール107に対して電力を供給する。
なお、コントローラ102は、コンピュータFCから接続部101を介して給電を受けられる場合には、図14に示したように、コンピュータFCから電力が供給されることにより、動作する。一方、コンピュータFCから給電を受けられない場合には、充電池108から電力が供給されることにより、動作する。
不揮発性保存領域103には、コントローラ102が実行するソフトウェアモジュール群のほか、照度センサ104、衝撃・振動センサ105、温度・湿度センサ106で検出された検出値が記憶される。この検出値のデータは、コントローラ102によって格納されるほか、コントローラ102から読みだされることもできる。不揮発性保存領域103は、任意の種類の不揮発性保存領域で構成されて良いが、SSD(Solid State Drive)がその一例として挙げられる。
照度センサ104は、対象装置であるコンピュータFC周辺の照度を検出するセンサであり、検出値をコントローラ102に出力する。衝撃・振動センサ105は、コンピュータFC周辺の振動(特に衝撃)を検出するセンサであり、検出値をコントローラ102に出力する。温度・湿度センサ106は、コンピュータFC周辺の温度及び湿度を検出するセンサであり、検出値をコントローラ102に出力する。以上の各センサは、(1A)の環境センサ12に対応する部分である。コントローラ102は、各センサが出力した検出値(環境情報)を不揮発性保存領域103に格納する。
無線通信モジュール107は、(1A)の送信部13に対応する部分であり、不揮発性保存領域103に格納された環境情報をコントローラ102から取得し、その環境情報を無線で監視サーバ200に送信する。無線通信モジュール107は、例えば、LPWA(Low Power Wide Area)の通信方式により通信を実行することができる。
コントローラ102は、不揮発性保存領域103に格納された環境情報を定期的(周期的)に、監視サーバ200に送信させる。コントローラ102は、環境情報を送信後、次に環境情報を送信するまでの期間に各センサが取得した環境情報を不揮発性保存領域103に格納させ、次に環境情報を送信する時に、その格納された環境情報を送信させる。環境情報を送信する周期は、1分、10分等、任意の周期を採用することができる。また、送信に際しては、コントローラ102は、USBセンサ100の識別情報を、環境情報とともに送信する。
充電池108は、(1A)の充電池14に対応する部分である。充電池108は、コンピュータFCから接続部101を介して給電を受けられる場合には、図14に示したように、コンピュータFCから電力が供給されることにより、充電される。一方、コンピュータFCから給電を受けられない場合には、充電された電力をコントローラ102に供給する。コントローラ102は、この電力を各センサ104~106及び無線通信モジュール107に対して供給する。つまり、充電池108は、コンピュータFCが異常終了等の異常な動作をした後でも、所定の期間、各センサで環境情報を取得して無線で送信することができるように、コントローラ102に電力を供給する。この所定の期間は、監視サーバ200が環境情報に基づいて精度の良い予測モデルを生成するために十分な期間であり、例えば数分間といった期間である。
図15は、図13における監視システムS2において、コンピュータFC3が異常終了した場合の状態を示す。コンピュータFC3は、異常終了しているため、監視サーバ200に対して、自身の稼働情報を送信できない。しかしながら、USBセンサ100Cは、所定の期間、コンピュータFC3周辺の環境情報を取得し、送信することができる。
図16は、図15におけるUSBセンサ100Cの状態を示すブロック図である。上述の理由で、USBセンサ100Cは、コンピュータFC3から給電を受けられない。しかしながら、USBセンサ100C内の充電池108がコントローラ102に給電することにより、USBセンサ100Cの環境情報の取得及び送信を可能にしている。
なお、コントローラ102は、故障判定部として機能することもできる。具体的には、コントローラ102は、コンピュータFCからの給電が途絶えた、又は電力供給が不安定になったことを検出し、その場合に、コンピュータFCに異常が発生したと判定しても良い。また、コントローラ102は、照度センサ104~温度・湿度センサ106の少なくともいずれかのセンサが検出した環境情報の検出値が所定の閾値以上になったことを検出し、その場合に、コンピュータFCに異常の予兆があると判定しても良い。例えば、衝撃・振動センサ105が所定の閾値以上の衝撃を検出した(つまり、爆発を検出した)ような場合が該当する。以上のような場合には、(1A)に記載した通り、コントローラ102は、不揮発性保存領域103に記憶された環境情報を、定期的なタイミングに関わらず送信することができる。例えば、コントローラ102は、上述のような事象を検出した時点で環境情報を送信することができる。
次に、監視サーバ200の詳細について説明する。図17は、監視サーバ200の一例を示すブロック図である。監視サーバ200は、その外部に接続されたデータベースDBと接続されており、データベースDBと情報の入出力が可能である。ただし、データベースDBは、監視サーバ200内部に設けられていても良い。監視サーバ200は、受信部201、学習部202、モデル保存部203、推論部204及び通知部205を備える。以下、この各構成要素について説明する。
受信部201は、(1C)の取得部31に対応するものであり、USBセンサ100から無線R2で送信された環境情報と、コンピュータFCから送信された稼働情報を受信する。なお、USBセンサ100は定期的に環境情報を送信するため、受信部201は、定期的に新たな環境情報を受信する。
受信部201は、監視サーバ200内部に記憶された各USBセンサ100の識別情報と照合することにより、どのUSBセンサ100から環境情報が送信されたか(すなわち、どのコンピュータFCに関する環境情報が送信されたか)を判定する。また、コンピュータFCから送信された稼働情報には、コンピュータFCにより自身を識別するための識別情報が付されている。受信部201は、監視サーバ200内部に記憶された各コンピュータFCの識別情報と照合することにより、どのコンピュータFCから環境情報が送信されたかを判定する。受信部201は、このようにして特定したあるコンピュータFCについての環境情報、稼働情報を、特定したコンピュータFCの識別情報と関連付けて、学習用データとしてデータベースDBに格納させる。
学習部202は、(1C)の予測モデル生成部32に対応するものであり、あるコンピュータFCについて、そのコンピュータFCの識別情報を用いて、データベースDBに格納された環境情報と稼働情報を読みだし、教師データを生成する。そして、この教師データを用いて、各コンピュータFCに関する予測モデルを生成する。この処理の詳細は(1C)に記載の通りである。なお、学習部202の処理は、監視サーバ200を操作するオペレータの指示によってなされても良いし、監視サーバ200が自動で実行しても良い。例えば、あるコンピュータFCについて、学習部202は、前回の予測モデルを生成又は更新してから所定の期間が経過した後に、前回以降にデータベースDBに格納されたそのコンピュータFCに関するデータを用いて、予測モデルを更新しても良い。
モデル保存部203は、学習部202が生成した各コンピュータFCの予測モデルを、そのコンピュータFCの識別情報と関連付けて保存する。なお、モデル保存部203に保存された予測モデルは、学習部202がその予測モデルについて更新したものを生成した場合には、学習部202が生成したものに更新される。また、モデル保存部203は、監視サーバ200内部でなく、外部に設けられても良い。
推論部204は、(1C)の予測部33に対応するものである。推論部204は、あるコンピュータFCについて、受信部201が新たな環境情報を受信したタイミングで、そのコンピュータFCの識別情報に関連付けられた予測モデルをモデル保存部203から取得する。推論部204は、その予測モデルに、新たに取得した環境情報を説明変数として入力させることによって、目的変数である将来の環境情報及び稼働情報の予測値を取得する。この処理の詳細は(1C)に記載の通りである。そして、推論対象のコンピュータFCに関する異常又は異常の予兆の有無を示す情報を、通知部205に出力する。推論部204は、各USBセンサ100について新たな環境情報を受信したタイミングで、対応するコンピュータFC毎に、この処理を実行する。また、推論部204は、推論結果を、事前にデータベースDBに格納された推論対象のコンピュータFCに関するデータと関連付けて、データベースDBに格納しても良い。
通知部205は、推論部204から出力された情報に基づいて、表示、音声の少なくともいずれかによって、コンピュータFCの異常又は異常の予兆の有無を通知する。通知部205は、例えばディスプレイ、スピーカ等を有する。また、通知部205は、異常又は異常の予兆が判定されたコンピュータFCに対して、そのコンピュータFCに異常又は異常の予兆があることを通知させる指示を出力しても良い。さらに、必要な場合には、通知部205は、そのコンピュータFCの処理を停止させる指示を出力しても良い。
また、推論部204は、不定期なタイミングで受信部201が環境情報を受信した場合に、どのUSBセンサ100から、どのような内容の情報が送信されたかを判定し、それを通知部205によってオペレータに通知しても良い。例えば、衝撃・振動センサ105が所定の閾値以上の強い衝撃を検出したことによってUSBセンサ100が環境情報を送信した場合には、推論部204は、その環境情報から、強い衝撃が検出されたことを判定する。また、温度・湿度センサ106が所定の閾値以上の高温を検出したことによってUSBセンサ100が環境情報を送信した場合には、推論部204は、その環境情報から、高温が検出されたことを判定する。推論部204は、この判定に関する情報を通知部205に出力する。通知部205は、推論部204から出力された情報に基づいて、表示、音声の少なくともいずれかによって、この判定に関する情報を通知する。
以上に記載の通り、USBセンサ100はコンピュータFCのUSBポートに挿入されているため、通常時はコンピュータFCから常に給電されている。そのため、USBセンサ100は、通常時には電力を使わずにすむため、コンピュータFCがシステムダウン等した場合に動作する電力を充電池108に蓄えることができる。また、コンピュータFCがシステムダウンした場合(特に給電が途絶えた後)でも、環境情報を取得し、送信することができる。
監視サーバ200は、各USBセンサ100から送られてきた情報を集約し、解析することによって、コンピュータFCに異常又は異常の予兆がないかを判定することができる。また、異常又は異常の予兆を検出した場合は、監視サーバ200は、通知部205によって、コンピュータFCのメンテナンスに必要な処理を実行することができる。
なお、モデル保存部203は、類似した環境下にある複数のコンピュータFCを関連付けて記憶しても良い。類似した環境の定義は、(1D)に記載の通りである。以下、類似した環境下にある2台のコンピュータFCを、C1、C2とする。推論部204は、この情報を用いて、モデル保存部203が保存したC1の予測モデルを、類似した環境下にあるC2に対して流用することで、学習時間の削減を図ることができる。つまり、推論部204は、C1の予測モデルに、新たに取得したC2の環境情報を入力させることで、C2の異常に関する判定を実行することができる。もちろん、C1とC2を逆にした処理も可能である。
さらに、推論部204は、C1の予測モデルに、新たに取得したC1の環境情報を入力させた推論結果1のほか、C2の予測モデルに、新たに取得したC1の環境情報を入力させた推論結果2を導出しても良い。推論部204は、両者を参照して、C1に異常又は異常の予兆が発生していないか否かを判定することができる。例えば、推論結果1に異常が発生していなくても、推論結果2に異常が発生している場合、推論部204は、C1に異常が発生していると判定することができる。
(2B)
(2B)では、(1B)に(1E)を組み合わせた例について説明する。(2B)に係る監視システムの全体構成は、(2A)の図13について説明した通りであるため、説明を省略する。
図18は、(2B)におけるUSBセンサの一例を示すブロック図である。このUSBセンサ100は、USBセンサ100と比較すると、照度センサ104の代わりに音センサ109を備える。
音センサ109は、対象装置であるコンピュータFC周辺の音(例えば音圧)を検出するセンサであり、検出値をコントローラ102に出力する。コントローラ102は、他のセンサが出力した検出値と同様に、音センサ109の検出値を環境情報として不揮発性保存領域103に格納する。コントローラ102は、定期的(周期的)に、無線通信モジュール107を用いてこの格納された環境情報を監視サーバ200に送信する。なお、音センサ109以外の(2B)におけるUSBセンサ100の構成は、(2A)と同じであるため、説明を省略する。
次に、(2B)における監視サーバ200の詳細について説明する。図19は、監視サーバ200の一例を示すブロック図である。監視サーバ200は、その外部に接続されたデータベースDBと接続されており、データベースDBと情報の入出力が可能である。ただし、データベースDBは、監視サーバ200内部に設けられていても良い。監視サーバ200は、受信部211、パワースペクトル算出部212、類似度算出部213、判定部214及び通知部215を備える。以下、この各構成要素について説明する。
受信部211は、受信部201と同様の処理を実行することにより、受信した環境情報がどのコンピュータFCについての環境情報であるかを特定し、その環境情報を、学習用データとしてデータベースDBに格納させる。この処理の詳細は(2A)に記載の通りである。なお、ここでは詳述しないが、受信部211は、稼働情報をコンピュータFCから取得し、そのデータも学習用データとしてデータベースDBに格納しても良い。
図20は、DBに格納されたコンピュータFC1の音データの例を示す図である。DBには、コンピュータFC1について、現在の音データD0、1か月前の音データD1、2か月前の音データD2、・・・Nか月前の音データDNが格納されている。これらの音データDは、USBセンサ100Aから受信したものである。監視サーバ200は、このデータを用いて、コンピュータFC1について1か月間隔で監視を行う。
パワースペクトル算出部212は、(1E)におけるパワースペクトル算出部52に対応しており、データベースDBに格納された各音データDをフーリエ変換して、周波数に関するパワースペクトル(周波数特性)をそれぞれ算出する。
類似度算出部213は、(1E)における類似度算出部53に対応する。具体的には、類似度算出部213は、現在の音データD0のパワースペクトル(直近のタイミングでのパワースペクトル)P0と、1か月前の音データD1のパワースペクトルP1を選択し、その2つの類似度R1を算出する。同様に、類似度算出部213は、パワースペクトルP0と、2か月前の音データD2のパワースペクトルP2を選択し、その2つの類似度R2を算出する。そのようにして、類似度算出部213は、パワースペクトルP0と、過去のいずれか1つの音データDのパワースペクトルとの類似度Rを、過去の全ての音データについて算出する。最終的に、類似度算出部213は、パワースペクトルP0と、Nか月前の音データDNのパワースペクトルPNを選択し、その2つの類似度RNを算出する。また、類似度算出部213は、類似度の比較のため、パワースペクトルP0同士の類似度R0を1と設定する。
このとき、類似度算出部213は、各パワースペクトルPの分布について、平均を0、分散を1とするような正規化をした後に、パワースペクトルP同士の相互相関を計算することによって、類似度を算出する。ただし、正規化の手法は、これには限られない。類似度算出部213は、異なるタイミング間のパワースペクトルPの類似度を、サイズNの数列として、判定部214に出力する。また、類似度算出部213は、パワースペクトルP0同士の類似度R0が1であることも、判定部214に出力する。
判定部214は、(1E)における判定部54に対応しており、類似度算出部213が算出した類似度を用いて、コンピュータFC1の稼働状況を判定する。具体的には、判定部214は、算出された複数の類似度Rを、R0~RNまで時系列順にプロットし、そのプロットされたグラフについて直線フィッティングを行い、グラフが直線と近似しているか否かを判定する。グラフが直線と近似しているか否かは、例えば、ある1か月間の類似度の差分が、他の期間におけるグラフの傾きと、所定の閾値以上の差分があるか否かで判定することができる。グラフが直線と近似していない場合には、判定部214は、グラフにおける湾曲点の箇所を特定し、その湾曲点の箇所に基づいて、コンピュータFC1に不具合が生じた時期を推定することができる。このようにして、判定部214は、コンピュータFC1に不具合が生じたことを判定する。
(i)例えば、判定部214は、類似度R0と類似度R1との差分DI(つまり、直近1か月間のグラフの傾き)が、他の期間のグラフの傾きと、所定の閾値以上大きいか否かを判定する。DIが他の期間のグラフの傾きより所定の閾値以上大きい場合、直近1か月間でグラフの傾き(類似度の変化率)が急激に変化しているため、プロットされたグラフが直線と近似していないと判定する。そのため、判定部214は、直近1か月間にグラフの湾曲点があると特定し、直近1か月間にコンピュータFC1に不具合が生じたと推定する。なお、判定部214は、直近1か月間に限らず、他の期間についても、不具合が生じたことを推定することができる。
判定部214は、グラフが直線と近似している場合には、グラフ全体の傾きが所定の閾値以上であるか否かを判定する。(ii)グラフの傾きが所定の閾値以上である場合には、判定部214は、コンピュータFC1に経年劣化が生じていると推定する。この場合は、経時的に略一定の割合で、音データが変化していると解釈できるからである。(iii)判定部214は、グラフの傾きが所定の閾値未満である場合には、コンピュータFC1に異常が生じていないと推定する。この場合は、音データが現在と過去とで、ほとんど変化していないと解釈できるからである。
図21は、類似度R0~RNをプロットしたグラフの一例である。図21の(i)~(iii)のグラフは、上述の(i)~(iii)に相当するグラフの形状の一例である。このようにして、判定部214は、コンピュータFC1の状態を正確に判定することができる。
判定部214は、以上の判定結果を、通知部215に出力する。なお、判定部214は、コンピュータFC1に不具合が生じたこと、及びコンピュータFC1に経年劣化が生じたことの少なくともいずれかを判定した場合に、オペレータに対してコンピュータFC1の点検又は交換を促す通知内容を生成して、判定結果と合わせて通知部215に出力しても良い。
通知部215は、(2A)における通知部205と同様の構成を有し、表示、音声の少なくともいずれかによって、コンピュータFCについての判定結果をオペレータに通知する。例えば、判定部214が、コンピュータFC1に直近1か月間で不具合が生じた時期を特定した場合には、通知部215は、「コンピュータFC1の駆動音には直近1か月間で急激な変化が認められます。不具合が生じている可能性があるため、コンピュータFC1の速やかな点検又は交換をお勧めします。」の内容を表示する。また、判定部214が、コンピュータFC1に経年劣化が生じていると判定した場合には、通知部215は、「コンピュータFC1には不具合は認められませんが、経年劣化が生じている可能性があります。コンピュータFC1の点検をお勧めします。」の内容を表示する。判定部214が、コンピュータFC1に異常が生じていないと判定した場合には、「コンピュータFC1には異常は認められませんでした。」の内容を表示する。
以上の処理は、複数のコンピュータFCのそれぞれについて実行される。また、音データを例に説明したが、振動(例えば衝撃)のデータについても、同様の処理が実行できる。
図22Aは、監視サーバ200の代表的な処理の一例を示したフローチャートである。まず、監視サーバ200の受信部211は、各USBセンサ100から、環境情報である音及び振動データを受信する(ステップS61)。受信した音及び振動データは、データベースDBに格納される。
パワースペクトル算出部212は、データベースDBに格納された各音データDをフーリエ変換して、パワースペクトルをそれぞれ算出する(ステップS62)。類似度算出部213は、各パワースペクトルを用いて、パワースペクトル同士の類似度Rを算出する(ステップS63)。
判定部214は、算出された複数の類似度Rを時系列順にプロットし、そのプロットされたグラフが直線と近似しているか、すなわち、直線状であるか否かを判定する(ステップS64)。グラフが直線状でない場合には(ステップS64のNo)、判定部214は、グラフにおける湾曲点の箇所を特定することで、コンピュータFC1に不具合が生じたことと、不具合が生じた時期を判定する(ステップS65)。
ステップS64の判定において、グラフが直線状である場合には(ステップS64のYes)、判定部214は、グラフ全体の傾きが所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS66)。グラフの傾きが所定の閾値以上である場合には(ステップS66のYes)、判定部214は、コンピュータFC1に経年劣化が生じていると判定する(ステップS67)。一方、グラフの傾きが所定の閾値未満である場合には(ステップS66のNo)、判定部214は、コンピュータFC1に異常が生じていないと判定する(ステップS68)。また、判定部214は、ステップS65、S67、S68の各ステップにおいて、判定結果に基づいた通知内容を通知部215に出力する。
以上に記載したように、監視サーバ200は、音や振動の値の変動を比較的長い間隔で調べることにより、HDDやファンの状態変化を検出することができる。
また、(2B)に、(1C)で示した監視サーバの処理をさらに組み合わせても良い。これにより、監視サーバは、長期間のコンピュータFCの状態変化のみならず、短期間のコンピュータFCの異常の有無も判定することができる。
コンピュータの監視システムは、OS(Operation System)と連携して動作するタイプのものや、別系統の電源又はOSが組み込まれているタイプのものが知られている。また、監視対象となるコンピュータの異常を検出するためには、そのコンピュータに異常が起きた前後での各種情報を検出することが好ましい。しかしながら、前者の監視システムは、監視対象のコンピュータがある程度正常に稼働している必要があり、コンピュータがダウンした瞬間の情報を取得できない可能性がある。後者の監視システムは、コンピュータがダウンした後に別系統の電源やシステムを使って、障害情報の調査やデータの退避を行うものである。したがって、前者と同様、コンピュータのシステムダウンの瞬間の情報を取得できない可能性がある。また、後者の場合、専用のハードウェア又は別系統の電源システムを用意する必要があるため、基本的に、コンピュータに後付が可能なシステムではない。そのため、状態監視の機能を持ち合わせていないコンピュータに対して、容易に状態監視の機能を追加することができなかった。
これに対し、(2A)、(2B)に例示したコンピュータの監視システムは、工場の設備等、高い信頼性が要求されるシステムにおいて、コンピュータの情報を取得する。監視システムは、取得した情報を活用することにより、コンピュータの障害発生時の状況を把握したり、コンピュータの故障の予兆を検出したりすることで、コンピュータの可用性を向上させることができる。例えば、監視システムは、コンピュータのシステムダウンの瞬間の情報を精度よく取得することができるため、障害発生時の情報を詳細に把握することや、コンピュータの故障の予兆を高精度に判定することができる。また、工場において24時間動作し続けるコンピュータについて、漏れのない監視を実現することができる。
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、(1E)と(2B)において、パワースペクトルを算出するタイミングは、同一間隔でなくても良い。
(2B)において、判定部214は、グラフが直線と近似している場合に、グラフ全体の傾きについて、2つ以上の異なる閾値との大小関係を判定しても良い。例えば、コンピュータFC1のグラフ全体の傾きが、大きな閾値Th1以上である場合、判定部214は、経年劣化が急速に進んでいると判定する。判定部214は、オペレータに対し、コンピュータFC1の速やかな点検又は交換が必要と思われる点を通知内容として生成し、通知部215に出力する。
一方、コンピュータFC1のグラフ全体の傾きが、大きな閾値Th1未満であるが小さな閾値Th2以上(Th1>Th2)である場合、判定部214は、経年劣化が緩やかに進んでいると判定する。判定部214は、オペレータに対し、コンピュータFC1の定期的な点検を薦める点を通知内容として生成し、通知部215に出力する。また、コンピュータFC1のグラフ全体の傾きが小さな閾値Th2未満である場合、判定部214は、経年劣化が生じていないと判定する。これは、図22BのステップS68に記載の通りである。このようにして、判定部214は、2つ以上の異なる閾値との大小関係に基づいてコンピュータFC1の異なる状態を判定し、それに応じて、通知部215でオペレータに通知する内容を変更しても良い。
(1D)又は(2A)において、複数の対象装置(コンピュータ)のうち類似した環境下にあると記憶された複数の装置の情報は、オペレータ及び判定装置40(又は監視サーバ200)によって更新が可能である。例えば、(1D)の判定装置40は、対象装置の環境情報及び稼働情報のデータを用いて、類似した環境下にある対象装置を判定しても良い。
詳細には、判定装置40の状態判定部44は、対象装置同士に関して、環境情報の所定期間の時系列データ(温度、湿度等、前述した各種パラメータのうちの少なくとも1つを含む)の類似度を算出する。そして、状態判定部44は、類似度が所定の閾値以上となった場合に、その2台の対象装置が類似した環境下にあると判定し、類似度が所定の閾値未満となった場合に、その2台の対象装置が類似した環境下にないと判定する。
状態判定部44は、さらに、稼働情報の所定期間の時系列データの類似度を算出し、その類似度を判定に反映させても良い。例えば、上述の環境情報に関する類似度の比較で、2台の対象装置が類似した環境下にあると判定された場合に、その2つの装置における稼働情報の時系列データの類似度が所定値未満なら、状態判定部44は、その2台の対象装置が類似した環境下にないと判定しても良い。その2つの装置における稼働情報の時系列データの類似度が所定値以上なら、状態判定部44は、その2台の対象装置が類似した環境下にないと判定する。
そして、状態判定部44は、類似した環境下にあると判定された対象装置の情報を記憶部43に格納し、類似した環境下にないと判定された対象装置の情報を記憶部43に格納しない(又は、記憶部43からその情報を削除する。)。なお、状態判定部44は、例えばユークリッド距離等の距離計算、クラスタリング(k平均法、階層型等)といった公知の技術を適用して、上述の環境情報、稼働情報の類似度を算出する。
また、(2A)又は(2B)に示したUSBセンサ100のコントローラ102は、充電池108を、ある充電の値(例えばフル充電の80%程度)まで第1の充電速度で充電させた後に、充電速度をそれまでよりも遅い第2の充電速度とする、又は充電を停止させても良い。これにより、コントローラ102は、充電池108の寿命を延ばすことができる。
監視サーバ200は、あるコンピュータFCについて、実施の形態1、2で示した通り、異常又は異常の予兆があることが判定された場合に、そのコンピュータFCに接続されたUSBセンサ100に対して、充電池108の充電方法を変更するように指示を送信しても良い。例えば、監視サーバ200は、充電池108をある充電の値まで充電させた場合でも、充電の速度を変えずに第1の充電速度とする(又は、第2の充電速度よりも速い充電速度とする)ことで、充電池108に対し、早期に100%の充電を達成させても良い。監視サーバ200は、例えば、次のような場合に、このような処理を実行することができる。
・(1C)のステップS33で異常(又は異常の予兆)があると判定された場合
・(1D)のステップS43で異常があると判定された場合
・(2A)において、対象装置であるC1に類似した対象装置C2の予測モデルを使用したことで、対象装置C1に異常が発生していると判定された場合
・(2B)のステップS65で不具合が発生したと判定された場合
・(2B)のステップS67で経年劣化が発生したと判定された場合であって、グラフ全体の傾きが経年劣化を判定するための上述の閾値Th1より大きく、経年劣化が急速に進んでいると判定された場合
これらの場合では、近い将来、対象装置に異常終了(例えばシステムダウン)が起こる可能性が比較的高いと考えられる。そのため、異常終了が起こった際の環境情報を確実に取得できるよう、充電池108を100%に近づけて充電させた方がよいと考えられる。
以上に示した実施の形態では、この開示をハードウェアの構成として説明したが、この開示は、これに限定されるものではない。この開示は、上述の実施形態において説明された装置(周辺機器、監視サーバ、判定装置、予測装置のいずれか)の処理(ステップ)を、コンピュータ内のプロセッサにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
図23は、以上に示した各実施の形態の処理が実行される情報処理装置(信号処理装置)のハードウェア構成例を示すブロック図である。図23を参照すると、この情報処理装置90は、信号処理回路91、プロセッサ92及びメモリ93を含む。
信号処理回路91は、プロセッサ92の制御に応じて、信号を処理するための回路である。なお、信号処理回路91は、送信装置から信号を受信する通信回路を含んでいても良い。
プロセッサ92は、メモリ93からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、上述の実施形態において説明された装置の処理を行う。プロセッサ92の一例として、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、DSP(Demand-Side Platform)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)のうち一つを用いてもよいし、そのうちの複数を並列で用いてもよい。
メモリ93は、揮発性メモリや不揮発性メモリ、またはそれらの組み合わせで構成される。メモリ93は、1個に限られず、複数設けられてもよい。なお、揮発性メモリは、例えば、DRAM (Dynamic Random Access Memory)、SRAM (Static Random Access Memory)等のRAM (Random Access Memory)であってもよい。不揮発性メモリは、例えば、PROM (Programmable Random Only Memory)、EPROM (Erasable Programmable Read Only Memory) 等のROM (Random Only Memory)や、SSD(Solid State Drive)であってもよい。
メモリ93は、1以上の命令を格納するために使用される。ここで、1以上の命令は、ソフトウェアモジュール群としてメモリ93に格納される。プロセッサ92は、これらのソフトウェアモジュール群をメモリ93から読み出して実行することで、上述の実施形態において説明された処理を行うことができる。
なお、メモリ93は、プロセッサ92の外部に設けられるものに加えて、プロセッサ92に内蔵されているものを含んでもよい。また、メモリ93は、プロセッサ92を構成するプロセッサから離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ92は、I/O(Input / Output)インタフェースを介してメモリ93にアクセスすることができる。
以上に説明したように、上述の実施形態における各装置が有する1又は複数のプロセッサは、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1又は複数のプログラムを実行する。この処理により、各実施の形態に記載された信号処理方法が実現できる。
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
監視対象の装置から給電を受ける電力受給部と、
前記装置周辺の環境情報を取得する環境センサと、
前記環境情報を送信する送信部と、
前記装置から前記電力受給部を介して給電を受けることにより充電される充電池と、を備え、
前記環境センサ及び前記送信部は、前記電力受給部を介して給電を受けることができなくなった場合に、前記充電池からの放電電力によって動作する、
周辺機器。
(付記2)
前記環境情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記送信部は、前記電力受給部を介して給電を受けている場合には、前記記憶部に記憶された前記環境情報を定期的なタイミングで送信し、前記電力受給部を介して給電を受けることができなくなった場合には、前記記憶部に記憶された前記環境情報を前記定期的なタイミングに関わらず送信する、
付記1に記載の周辺機器。
(付記3)
前記環境情報を記憶する記憶部と、
前記環境センサが検出した前記環境情報の検出値が所定の閾値以上であるか否かを判定する判定部と、をさらに備え、
前記送信部は、前記検出値が所定の閾値未満であることを前記判定部が判定した場合には、前記記憶部に記憶された前記環境情報を定期的なタイミングで送信し、前記検出値が所定の閾値以上であることを前記判定部が判定した場合には、前記記憶部に記憶された前記環境情報を前記定期的なタイミングに関わらず送信する、
付記1に記載の周辺機器。
(付記4)
前記送信部は、前記環境情報を監視サーバに送信し、
前記周辺機器は、前記監視サーバから、前記環境情報を送信する頻度を増加させる指示を受信した場合に、前記送信部が前記環境情報を送信する頻度を増加させるように制御する、
付記1乃至3のいずれか1項に記載の周辺機器。
(付記5)
前記周辺機器はUSBペリフェラルである、
付記1乃至4のいずれか1項に記載の周辺機器。
(付記6)
監視対象の装置に対応して設けられる周辺機器と、
前記周辺機器と通信を実行する監視サーバと、を備え、
前記周辺機器は、
前記装置から給電を受ける電力受給部と、
前記装置周辺の環境情報を取得する環境センサと、
前記環境情報を送信する送信部と、
前記装置から前記電力受給部を介して給電を受けることにより充電される充電池と、を有し、
前記環境センサ及び前記送信部は、前記電力受給部を介して給電を受けることができなくなった場合に、前記充電池からの放電電力によって動作し、
前記監視サーバは、
前記周辺機器から前記環境情報を受信する受信部と、
前記装置の稼働状況を稼働情報として取得する稼働情報取得部と、
前記稼働情報及び前記環境情報を用いて、前記装置の状態を判定する状態判定部と、を有する
監視システム。
(付記7)
前記状態判定部は、
所定の時間領域における少なくとも前記環境情報を含む説明変数と、前記所定の時間領域直後のタイミングにおける少なくとも前記稼働情報を含む目的変数とを変数のセットとして設定し、前記変数のセットにおけるタイムスロットを順にずらすことで定義される複数の前記変数のセットを教師データとして、前記稼働状況の予測モデルを生成する予測モデル生成部と、
前記予測モデル及び新たに取得された前記環境情報を用いて、前記稼働状況を予測する予測部と、を有する
付記6に記載の監視システム。
(付記8)
前記監視システムは、複数の前記監視対象の装置のそれぞれに対応する複数の前記周辺機器を備え、
前記監視サーバは、
前記複数の装置のうち類似した環境下にある第1の装置と第2の装置とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記第1の装置について前記状態判定部が異常を判定した場合に、前記第2の装置に対応する前記周辺機器に対して、前記環境情報を前記送信部が送信する頻度を増加させる指示を出力すること、及び、前記第2の装置に対して、処理を停止させる指示を出力すること、の少なくともいずれかを実行する指示出力部と、をさらに有する
付記6に記載の監視システム。
(付記9)
監視対象の装置から給電を受けることにより充電池を充電する充電ステップと、
前記装置から給電を受けることができなくなった場合に、前記充電池からの放電電力を用いて、前記装置周辺の環境情報を取得する環境情報取得ステップと、
前記充電池からの放電電力を用いて、前記環境情報を送信する送信ステップと、
を周辺機器が実行する監視方法。
(付記10)
監視対象の装置から給電を受けることにより充電池を充電する充電ステップと、
前記装置から給電を受けることができなくなった場合に、前記充電池からの放電電力を用いて、前記装置周辺の環境情報を取得する環境情報取得ステップと、
前記充電池からの放電電力を用いて、前記環境情報を送信する送信ステップと、
を監視方法として周辺機器に実行させるプログラム。
(付記11)
前記変数のセットにおける前記目的変数は、前記所定の時間領域直後のタイミングにおける前記環境情報をさらに含み、
前記予測モデル生成部は、前記複数の変数のセットを教師データとして、前記稼働状況及び前記環境情報の予測モデルを生成し、
前記予測部は、前記予測モデル及び新たに取得された前記環境情報を用いて、前記装置の前記稼働状況を予測する、
付記7に記載の監視システム。
(付記12)
前記環境情報は、前記装置の稼働状況を示す音及び振動の少なくともいずれかの稼働データを含み、
前記状態判定部は、
前記稼働データについてのパワースペクトルを、3以上の異なる複数のタイミングにおいてそれぞれ算出するパワースペクトル算出部と、
第1のタイミングでの前記パワースペクトルと、第2のタイミングでの前記パワースペクトルとの類似度、及び、前記第1のタイミングでの前記パワースペクトルと、第3のタイミングでの前記パワースペクトルとの類似度を少なくとも算出する類似度算出部と、
前記類似度算出部が算出した複数の前記類似度を用いて、前記装置の劣化状態を判定する劣化状態判定部と、を有する
付記6に記載の監視システム。
(付記13)
監視対象の装置に対応して設けられる周辺機器が、
前記装置から給電を受けることにより充電池を充電する充電ステップと、
前記給電を受けることができなくなった場合に、前記充電池からの放電電力を用いて、前記装置周辺の環境情報を取得する環境情報取得ステップと、
前記充電池からの放電電力を用いて、前記環境情報を監視サーバに送信する送信ステップと、を実行し、
前記監視サーバが、
前記周辺機器から前記環境情報を受信する受信ステップと、
前記装置の稼働状況を稼働情報として取得する稼働情報取得ステップと、
前記稼働情報及び前記環境情報を用いて、前記装置の状態を判定する状態判定ステップと、を実行する
監視方法。
(付記14)
監視対象となる装置の稼働状況を稼働情報として取得するとともに、前記装置周辺の環境情報を取得する取得部と、
所定の時間領域における少なくとも前記環境情報を含む説明変数と、前記所定の時間領域直後のタイミングにおける少なくとも前記稼働情報を含む目的変数とを変数のセットとして設定し、前記変数のセットにおけるタイムスロットを順にずらすことで定義される複数の前記変数のセットを教師データとして、前記稼働状況の予測モデルを生成する予測モデル生成部と、
前記予測モデル及び新たに取得された前記環境情報を用いて、前記装置の前記稼働状況を予測する予測部と、を備える
予測装置。
(付記15)
前記変数のセットにおける前記目的変数は、前記所定の時間領域直後のタイミングにおける前記環境情報をさらに含み、
前記予測モデル生成部は、前記複数の変数のセットを教師データとして、前記稼働状況及び前記環境情報の予測モデルを生成し、
前記予測部は、前記予測モデル及び新たに取得された前記環境情報を用いて、前記装置の稼働状況を予測する、
付記14に記載の予測装置。
(付記16)
監視対象となる複数の装置の各々にそれぞれ対応して設けられた複数の周辺機器から、前記複数の装置周辺の環境情報を受信する受信部と、
前記複数の装置の稼働状況を稼働情報として取得する稼働情報取得部と、
前記複数の装置のうち類似した環境下にある第1の装置と第2の装置とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記稼働情報及び前記環境情報を用いて、前記第1の装置の異常の有無を判定する状態判定部と、
前記第1の装置が異常を有すると前記状態判定部が判定した場合に、前記第2の装置に対応して設けられる前記周辺機器に対して前記環境情報を送信する頻度を増加させる指示を出力すること、及び、前記第2の装置に対して処理を停止させる指示を出力すること、の少なくともいずれかを実行する指示出力部と、を備える、
判定装置。
(付記17)
監視対象となる装置の稼働状況を音及び振動の少なくともいずれかに関する稼働情報として取得する取得部と、
前記稼働情報についてのパワースペクトルを、3以上の異なる複数のタイミングにおいてそれぞれ算出するパワースペクトル算出部と、
第1のタイミングでの前記パワースペクトルと、第2のタイミングでの前記パワースペクトルとの類似度、及び、前記第1のタイミングでの前記パワースペクトルと、第3のタイミングでの前記パワースペクトルとの類似度を少なくとも算出する類似度算出部と、
前記類似度算出部が算出した複数の前記類似度を用いて、前記装置の稼働状況を判定する判定部と、を備える
判定装置。
(付記18)
前記判定部は、前記複数の類似度を時系列順にプロットしたグラフが、直線と近似しているか否かを判定し、前記グラフが直線と近似していない場合には、前記グラフにおける湾曲点の箇所を特定し、前記湾曲点の箇所に基づいて、前記装置に不具合が生じた時期を推定する、
付記17に記載の判定装置。
(付記19)
前記判定部は、前記グラフが直線と近似している場合には、前記グラフ全体の傾きが所定の閾値以上であるか否かを判定し、前記グラフの傾きが所定の閾値以上である場合には、前記装置に経年劣化が生じていると推定する、
付記18に記載の判定装置。
(付記20)
前記判定部は、前記グラフの傾きが所定の閾値未満である場合には、前記装置に異常が生じていないと推定する、
付記19に記載の判定装置。
(付記21)
監視対象となる装置の稼働状況を稼働情報として取得するとともに、前記装置周辺の環境情報を取得する取得ステップと、
所定の時間領域における少なくとも前記環境情報を含む説明変数と、前記所定の時間領域直後のタイミングにおける少なくとも前記稼働情報を含む目的変数とを変数のセットとして設定し、前記変数のセットにおけるタイムスロットを順にずらすことで定義される複数の前記変数のセットを教師データとして、前記稼働状況の予測モデルを生成する予測モデル生成ステップと、
前記予測モデル及び新たに取得された前記環境情報を用いて、前記装置の前記稼働状況を予測する予測ステップと、
を予測装置が実行する監視方法。
(付記22)
監視対象となる複数の装置の各々に対応して設けられた複数の周辺機器から、前記複数の装置周辺の環境情報を受信する受信ステップと、
前記複数の装置の稼働状況を稼働情報として取得する稼働情報取得ステップと、
前記稼働情報及び前記環境情報を用いて、前記複数の装置のうちの前記第1の装置の異常の有無を判定する状態判定ステップと、
前記第1の装置が異常を有すると判定した場合に、前記第1の装置と類似した環境下にあると関連付けられて記憶された第2の装置に対応して設けられる前記周辺機器に対して前記環境情報を送信する頻度を増加させる指示を出力すること、及び、前記第2の装置に対して処理を停止させる指示を出力すること、の少なくともいずれかを実行する指示出力ステップと、
を判定装置が実行する監視方法。
(付記23)
監視対象となる装置の稼働状況を音及び振動の少なくともいずれかに関する稼働情報として取得する取得ステップと、
前記稼働情報についてのパワースペクトルを、3以上の異なる複数のタイミングにおいてそれぞれ算出するパワースペクトル算出ステップと、
第1のタイミングでの前記パワースペクトルと、第2のタイミングでの前記パワースペクトルとの類似度、及び、前記第1のタイミングでの前記パワースペクトルと、第3のタイミングでの前記パワースペクトルとの類似度を少なくとも算出する類似度算出ステップと、
算出された複数の前記類似度を用いて、前記装置の稼働状況を判定する判定ステップと、
を判定装置が実行する監視方法。
(付記24)
監視対象となる装置の稼働状況を稼働情報として取得するとともに、前記装置周辺の環境情報を取得する取得ステップと、
所定の時間領域における少なくとも前記環境情報を含む説明変数と、前記所定の時間領域直後のタイミングにおける少なくとも前記稼働情報を含む目的変数とを変数のセットとして設定し、前記変数のセットにおけるタイムスロットを順にずらすことで定義される複数の前記変数のセットを教師データとして、前記稼働状況の予測モデルを生成する予測モデル生成ステップと、
前記予測モデル及び新たに取得された前記環境情報を用いて、前記装置の前記稼働状況を予測する予測ステップと、
を監視方法として予測装置に実行させるプログラム。
(付記25)
監視対象となる複数の装置の各々に対応して設けられた複数の周辺機器から、前記複数の装置周辺の環境情報を受信する受信ステップと、
前記複数の装置の稼働状況を稼働情報として取得する稼働情報取得ステップと、
前記稼働情報及び前記環境情報を用いて、前記複数の装置のうちの前記第1の装置の異常の有無を判定する状態判定ステップと、
前記第1の装置が異常を有すると判定した場合に、前記第1の装置と類似した環境下にあると関連付けられて記憶された第2の装置に対応して設けられる前記周辺機器に対して前記環境情報を送信する頻度を増加させる指示を出力すること、及び、前記第2の装置に対して処理を停止させる指示を出力すること、の少なくともいずれかを実行する指示出力ステップと、
を監視方法として判定装置に実行させるプログラム。
(付記26)
監視対象となる装置の稼働状況を音及び振動の少なくともいずれかに関する稼働情報として取得する取得ステップと、
前記稼働情報についてのパワースペクトルを、3以上の異なる複数のタイミングにおいてそれぞれ算出するパワースペクトル算出ステップと、
第1のタイミングでの前記パワースペクトルと、第2のタイミングでの前記パワースペクトルとの類似度、及び、前記第1のタイミングでの前記パワースペクトルと、第3のタイミングでの前記パワースペクトルとの類似度を少なくとも算出する類似度算出ステップと、
算出された複数の前記類似度を用いて、前記装置の稼働状況を判定する判定ステップと、
を監視方法として判定装置に実行させるプログラム。
以上、実施の形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上記によって限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。