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JP7690938B2 - ロボット制御方法、ロボット制御システム、及びプログラム - Google Patents
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JP7690938B2 - ロボット制御方法、ロボット制御システム、及びプログラム - Google Patents

ロボット制御方法、ロボット制御システム、及びプログラム Download PDF

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Description

本開示は、ロボット制御方法、ロボット制御システム、及びプログラムに関する。
特許文献1には、被操作体の起立姿勢を維持する自律制御のみでは得られ難い臨機応変で安定した高速動作を被操作体にさせることを目的とした遠隔操作システムが記載されている。
特許文献1に記載の遠隔操作システムは、操作者の遠隔操作により所定の部位が動作可能となる機構を有する被操作体と、操作者の身体の動作状況を検出する動作検出装置と、操作者に刺激を提示するように動作する刺激提示装置と、被操作体及び刺激提示装置の動作制御を行う制御装置とを備える。ここで、被操作体は、人体の腕部、体幹部、及び脚部に対応する部位を含む人体模擬形状をなし、脚部に対応する部位には、起立状態で所定の接地面に接地する足部が設けられる。また、刺激提示装置は、足部の接地により足部が受ける反力となる接地圧の作用部位に対応する操作者の足裏の部位に、接地圧の大きさに応じた足裏力覚情報として圧力刺激を付与するように動作制御される。そして、被操作体は、圧力刺激の提示後に、動作検出装置の検出結果から、操作者の腕部や体幹部の動作に追従するように、これら腕部や体幹部に対応する部位が動作制御される。
特開2021-160061号公報
このように、特許文献1に記載の技術では、操作者に圧力刺激を提示して操作者自身に転倒を回避させている。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、操作者が常に脚も含めた被操作体の全身姿勢を指示するためリアルタイムに腰位置の操縦と歩行が両立するように見えるものの、実際には操作者がフィードバックとして圧力刺激を受けながら歩行を行うことは困難であり、歩行安定性に欠ける。よって、二足歩行ロボットにおいて、歩行安定性を向上させることが望まれる。特に、二足歩行ロボットでは、歩行時から両足立脚時に移行した場合に転倒し易いため、この場合の歩行安定性を向上させるような制御が望まれる。
本開示は、このような問題を解決するためになされたもので、その目的は、操縦者の姿勢に合わせて二足歩行ロボットを制御するに際し、歩行時から両足立脚時に移行した場合における歩行安定性を向上させることが可能なロボット制御方法、ロボット制御システム、及びプログラムを提供することにある。
本開示の一態様に係るロボット制御方法は、操縦者の姿勢を示す操縦者姿勢情報を入力し、歩行モードと立脚モードとの間でモード切り替えが可能な二足歩行のロボットの動作制御を、前記操縦者姿勢情報に基づき実行し、前記動作制御は、前記歩行モードから前記立脚モードに切り替えられた場合に、前記操縦者の初期姿勢に対応した前記ロボットの初期姿勢を示す初期姿勢情報と現在の前記ロボットの足の位置を示す足位置情報とに基づいて、前記ロボットの基準姿勢を示す基準姿勢情報を算出し、前記操縦者姿勢情報と算出した前記基準姿勢情報とに基づいて、前記ロボットの姿勢を制御する立脚移行時制御を含む、ものである。
本開示の一態様に係るロボット制御システムは、操縦者の姿勢を示す操縦者姿勢情報を入力する入力部と、歩行モードと立脚モードとの間でモード切り替えが可能な二足歩行のロボットの動作制御を、前記操縦者姿勢情報に基づき実行する制御部と、備え、前記制御部は、前記歩行モードから前記立脚モードに切り替えられた場合に、前記操縦者の初期姿勢に対応した前記ロボットの初期姿勢を示す初期姿勢情報と現在の前記ロボットの足の位置を示す足位置情報とに基づいて、前記ロボットの基準姿勢を示す基準姿勢情報を算出し、前記操縦者姿勢情報と算出した前記基準姿勢情報とに基づいて、前記ロボットの姿勢を制御する、ものである。
本開示の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、操縦者の姿勢を示す操縦者姿勢情報を入力し、歩行モードと立脚モードとの間でモード切り替えが可能な二足歩行のロボットの動作制御を、前記操縦者姿勢情報に基づき実行するロボット制御であって、前記動作制御は、前記歩行モードから前記立脚モードに切り替えられた場合に、前記操縦者の初期姿勢に対応した前記ロボットの初期姿勢を示す初期姿勢情報と現在の前記ロボットの足の位置を示す足位置情報とに基づいて、前記ロボットの基準姿勢を示す基準姿勢情報を算出し、前記操縦者姿勢情報と算出した前記基準姿勢情報とに基づいて、前記ロボットの姿勢を制御する立脚移行時制御を含む、ロボット制御を実行させるプログラムである。
上記のロボット制御方法、上記のロボット制御システム、上記のプログラムのいずれかによれば、操縦者の姿勢に合わせて二足歩行ロボットを制御するに際し、歩行時から両足立脚時に移行した場合における歩行安定性を向上させることができる。
本開示により、操縦者の姿勢に合わせて二足歩行ロボットを制御するに際し、歩行時から両足立脚時に移行した場合における歩行安定性を向上させることが可能なロボット制御方法、ロボット制御システム、及びプログラムを提供することができる。
実施の形態に係るロボット制御システムの一構成例を示すブロック図である。 図1のロボット制御システムの外観を示す模式図である。 図1のロボット制御システムにおけるロボット制御方法の一例を説明するためのフロー図である。 図3に続くフロー図である。 図3及び図4のロボット制御方法で用いることが可能な姿勢情報を説明するための模式図である。 図3及び図4のロボット制御方法における補間処理の一例を説明するための模式図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、特許請求の範囲に係る発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、実施の形態で説明する構成の全てが課題を解決するための手段として必須であるとは限らない。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態に係るロボット制御システムの一構成例を示すブロック図で、図2は、図1のロボット制御システムの外観を示す模式図である。図1及び図2に示すように、本実施の形態に係るロボット制御システム1は、二足歩行ロボット(以下、単にロボットと称す)10及び操縦装置20を備えることができる。
ロボット10は、二足歩行が可能で、且つ歩行モードと立脚モードとの間でモード切り替えが可能なロボットであり、操縦装置20から操縦者Uの動作を再現するように操縦可能なロボットであればよい。ロボット10は、例えば図2に示すように、脚の上に腰があり、腕や頭など人の身体に近い構成をもつ人型のロボットとすることができるがこれに限らず、例えば腕や頭は必ずしも全て具備しておく必要はない。立脚モードとは両足で立脚したモード、つまり両足立脚モードを指す。立脚モードと歩行モードとは、例えば、主に目標とする重心姿勢及び腰角度を互いに異ならせたモードとすることができる。
ロボット10は、制御部11、センサ群12、入力部13、及び駆動部14を備えることができる。操縦装置20は、ロボット10の腰姿勢等の動作を操縦者Uが操縦(操作)するための装置であり、制御部21、センサ群22、及び出力部23を備えることができる。
制御部11は、ロボット10の動作制御を行う部位であり、ロボット10の全体を制御する部位とすることもできる。制御部11は、例えば、集積回路(Integrated Circuit)によって実現されることができ、例えば、MPU(Micro Processor Unit)やCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、作業用メモリ、及び不揮発性の記憶装置などによって実現されることができる。この記憶装置にプロセッサによって実行される制御用のプログラムを格納しておき、プロセッサがそのプログラムを作業用メモリに読み出して実行することで、ロボット10の機能を果たすことができる。
センサ群12は、ロボット10の各所における位置や角度等を検知し、制御部11に渡す複数のセンサで構成され、各センサの種類などは問わず、センサ群12によりロボット10の姿勢が直接又は演算により検知できるものであればよい。センサ群12に含まれるセンサは、図2では例示を省略するが、センサ群22のセンサと一対一に対応する位置に配設されることができる。但し、センサ群12に含まれるセンサは、一部のみ対応する位置に配設されることも、一つも対応する位置に配設されないこともでき、後述するような動作のための各種情報が演算により得ることができればよい。
入力部13は、操縦装置20からの操縦に関する情報を入力し、制御部11に渡す。入力部13で入力される情報は、操縦者Uの姿勢を示す操縦者姿勢情報を含む。操縦者姿勢情報は、操縦者Uの姿勢そのものを示す情報とすることができるが、操縦者Uの足や腰等の各所の変位を示す情報とすることもできる。制御部11は、操縦者姿勢情報に基づき、センサ群12で検知されたロボット10の姿勢に関する情報も参照しながらロボット10の動作制御を実行することができる。この動作制御にはロボット10の姿勢の制御を含むことになる。なお、図2で示す制御部11、入力部13の位置は例示に過ぎない。
駆動部14は、ロボット10の各所に配設された可動部を駆動する部位であり、各所に設けられたモータ等を含むことができる。駆動部14は制御部11からの制御に従い、各所に配設された可動部を可動させて、ロボット10の姿勢を変更することができる。制御部21は、操縦装置20の全体を制御する部位で、例えば制御部11と同様の構成を採用できるが、制御用のプログラムは操縦装置20の機能を果たすためのものとなる。
センサ群22は、操縦者Uの各所における位置や角度等を検知し、制御部21に渡す複数のセンサで構成され、各センサの種類などは問わず、センサ群22により操縦者Uの姿勢が直接又は演算により検知でき、操縦者Uの動きがトラッキングできるものであればよい。センサ群22の各センサが取り付けられる位置は、操縦者Uの腰、足平を含むことができるが、より多くの関節に配置させることもできる。例えば、操縦装置20は、センサ群22として、例えば、図2に示すように、操縦者Uが足平、膝、腰などの各所に装着したセンサ22a~22eを備えることができる。各センサが取り付けられる位置は、ロボット10に動作を反映させたい範囲や精度により異なることになる。
また、詳細な説明は省略するが、センサ群22又はセンサ群22に含まれる一部のセンサは、操縦者Uが装着しないものとすることもでき、例えば、操縦者Uを動画像又は所定間隔の静止画像として撮像するカメラと撮像した画像データを解析してモーショントラッキングを行う解析装置とで構成することもできる。このように、操縦装置20には、操縦者Uの各所の位置及び角度を取得できるモーションキャプチャ装置を含むことができる。モーションキャプチャ装置は、ここで例示するように操縦者Uがセンサ群22を装着する方式に限らず、カメラ画像から推定する方式など、操縦者Uの動きが取得できる方式であればよい。操縦者Uの各所とは、操縦者Uの各関節を指すことができる。また、各関節の位置のみを取得し、逆運動学計算により角度を取得することもできる。
制御部21は、センサ群22で検知された操縦者Uの姿勢に関する情報から、ロボット10側に送信する情報である操作者姿勢情報を生成するなどして得て、出力部23に渡す。出力部23は、制御部21から受け取った操縦者姿勢情報をロボット10へ出力、つまり入力部13へ出力することで、歩行の指令を行う。なお、図2では、制御部21、出力部23を腰のセンサ22aを取り付けたベルトに設けた例を挙げているが、これらの配置は例示したものに限らない。
このように、操縦装置20は、ロボット10に操縦者姿勢情報が示す歩行指令を出力するためのコントローラとすることができ、例えば靴型のコントローラ、フットペダルや手で操作するコントローラなどであってもよい。歩行指令は、歩行の踏み出す足、踏み出し幅、向きなどの指令を含むことができる。
なお、入力部13及び出力部23はいずれも有線又は無線の通信部とすることができる。また、操縦装置20は、制御部21を省き、センサ群22での検知結果をそのまま出力部23がロボット10に出力する構成とすることもできる。
本実施の形態に係るロボット制御システム1は、次のような特徴を備える。即ち、制御部11は、歩行モードから立脚モードに切り替えられた場合に、ロボット10の初期姿勢情報と現在のロボット10の足位置情報とに基づいて、ロボット10の基準姿勢を示す基準姿勢情報を算出する。上記のロボット10の初期姿勢情報とは、操縦者Uの初期姿勢に対応したロボット10の初期姿勢を示す情報である。上記の現在のロボット10の足位置情報は、現在のロボット10の足の位置を示す情報であり、センサ群12で取得されることができるが、直前の制御値から得ることもできる。
そして、制御部11は、算出した基準姿勢情報と入力された操縦者姿勢情報とに基づいて、ロボット10の姿勢を制御する。無論、ここで用いられる操縦者姿勢情報は現在の情報、つまり最新の情報とすることができる。なお、ロボット10や操縦者Uについての足や腰等の位置や角度等に関する情報は、ある基準からの相対的な位置や角度等を示す情報とすることができる。また、歩行モードから立脚モードに切り替えられた場合の制御は、立脚移行時制御と称することができる。
次に、ロボット制御システム1におけるロボット制御方法の一例について、図3~図6を参照しながら説明する。図3はロボット制御システム1におけるロボット制御方法の一例を説明するためのフロー図で、図4は図3に続くフロー図である。図5は図3及び図4のロボット制御方法で用いることが可能な姿勢情報を説明するための模式図で、図6はそのロボット制御方法における補間処理の一例を説明するための模式図である。
ロボット制御システム1では、まず、ロボット10の初期姿勢を決定する(ステップS1)。この決定は、例えば次のように行うことができる。操縦開始時に、あるいは操縦開始前に、操縦装置20が操縦者Uの腰の位置(Xdw,Ydw,Zdw)及び角度(Αdw,Βdw,Γdw)を計測する。このとき、後述のロボット10の初期姿勢の設定のために、操縦者Uがリラックスして腰の位置に縛られずに余裕をもって足を動かせるように、膝を曲げた状態で腰の位置(Xdw,Ydw,Zdw)及び角度(Αdw,Βdw,Γdw)を計測しておくとよい。操縦装置20は、計測した結果を、初期姿勢を示す操縦者初期姿勢情報として、ロボット10に出力する。
ロボット10では、この操縦者初期姿勢情報を入力し、この操縦者初期姿勢情報に対応するロボット10の初期姿勢を示す初期姿勢情報を設定する。設定される初期姿勢情報は、図5のINIで例示されるように、初期足平位置(左足平SLの位置(xdl,ydl,zdl),右足平SRの位置(xdr,ydr,zdr))及び初期の重心Gの高さzdwとすることができる。ステップS1では、このようにしてロボット10の初期姿勢を動作制御の前に予め決めておくことができる。なお、操縦者初期姿勢情報に含まれる情報(パラメータ)と、その操縦者姿勢情報に対応するロボット10の初期姿勢情報に含まれる情報(パラメータ)とは、それぞれ腰の姿勢を示す情報と、重心の位置及び向きを示す情報とであり、同じ位置の情報ではないが、腰と重心との関係は既知であるため両者は互いに対応している情報であると言える。
初期姿勢情報について図5のINIを参照しながら説明する。まず、右足平SRの基準位置と左足平SLの基準位置を予め決め、ゼロモーメントポイント(zmp)の基準位置のxy座標をそのxy平面上の中間点に来るものと定義する。初期姿勢での重心Gの高さZdwは、右足平SRから重心Gまでの距離lや左足平SLから重心Gまでの距離(所置姿勢では左右対称とするため距離l)が本来の脚の長さより短めになるように設定される。右足平SRで例示すると、ロボット10の脚そのものの長さは脚を伸ばした場合の右足平SRから腰までの距離として定義されることができ、本来の脚の長さより短めとは、この距離より右足平SRから腰までの距離が短めであること、つまり脚における膝又は膝に相当する部位を少し曲げた状態であることを指す。左足平SLについても同様である。
このようにして初期姿勢情報を設定することができる。上述のように、ロボット10が膝や膝に相当する部位を曲げた状態で重心Gの高さZdwが設定されるため、ロボット10に外力が働いても腰の動きでならい制御を行うことができるような余裕のある姿勢を、初期姿勢とすることができる。
ステップS1に次いで、制御部11はモードの切り替え判定を行う。切り替え判定はいくつかの例が考えられるが、一例としては、モードの切り替えを自動で行う場合、その切り替えがなされたか否かで判定することができる。また、立脚モードの場合に操縦者Uが新たに歩行を指示することで、歩行モードへ移行させることもでき、この場合、歩行の指示を受け付けたことで立脚モードから歩行モードへ切り替わったことを判定することができる。また、歩行モードの場合に歩行終了後一定時間次の歩行指示がないといった条件を満たした場合、立脚モードに移行させることができ、この場合には上記条件を満たした場合に歩行モードから立脚モードへ切り替わったことを判定することができる。これ以外にも、操縦装置20に設けた手動スイッチ等の操作に基づき、歩行モード、立脚モードの切り替えを行うようにしてもよい。
このように、モード切り替えは、操縦者姿勢情報が示す歩行又は立脚の指示及び操縦者Uによる切り替え操作に基づく指示の少なくとも一方である切り替え指示に従い実行されることができる。そして、歩行モードから立脚モードへの切り替えは、歩行モード時において、歩行終了後、所定期間、歩行を示す切り替え指示がなかった場合にも実行されることができる。立脚モードから歩行モードへの切り替えは、立脚モード時において、操縦者姿勢情報が示す立脚の指示及び操縦者Uによる切り替え操作の少なくとも一方に基づき実行されることができる。
図3及び図4の例では、ステップS1に次いで、制御部11がまずモード判別を行い(ステップS2)、判別結果が立脚モードである場合(ステップ3でYESの場合)、前回からモードが変化したか否かを判定する(ステップS4)。一方で判定結果が歩行モードである場合(ステップS3でNOの場合)にも、前回からモードが変化したか否かを判定する(ステップS10)。前回からモードが変化したか否かは、前回のモード判別の結果を記憶しておき、それを参照することで判定することができる。
歩行モードであり且つ前回からモード変化した場合(ステップS10でYESの場合)、指示された歩行を安定して達成するための目標値である重心位置及び腰角度の指令値を歩行計算器側でリアルタイムに生成し(ステップS11)、ロボット10の現在姿勢と目標値とを補間する指令値を生成する(ステップS12)。歩行モードであり且つ前回からモード変化しなかった場合(ステップS10でNOの場合)、指示された歩行を安定して達成するための目標値である重心位置及び腰角度の指令値を歩行計算器側でリアルタイムに生成する(ステップS13)。ステップS11,S13の処理は既存の技術を用いることができる。ステップS12の処理はステップS7について後述する処理と同様である。
立脚モードであり且つ前回からモード変化した場合(ステップS4でYESの場合)、制御部11がロボット10の基準姿勢を計算する(ステップS5)。なお、ステップS4の判定からも分かるように、ステップS5の処理は立脚モードへの移行後初回のみ実行されることになる。ステップS5において、基準姿勢は、ロボットの基準zmp(xnz,ynz,znz)、重心高さznw を含む重心位置(x nw ,y nw ,z nw 及び腰角度(α nw β nw ,γnw)を、現在足平姿勢(左足平位置(xnl,ynl,znl)、左足ヨー角度θnl、右足平位置(xnr,ynr,znr)、右足ヨー角度θnr)から計算することで決定されることができる。基準姿勢のこれらの値は下記の式(1)~(5)で求められる。なお、α nw ,β nw はいずれも0としておくことができ、また、図5から分かるように重心位置x nw ,y nw ,はそれぞれx nz ,y nz の値をそのまま利用できる。
Figure 0007690938000001
図5のREFを参照して、上記式(1)~(5)で表される基準位置の設定について説明する。目標zmpのxy座標は両足のxy座標の中間点に、重心Gの高さ(z座標)はlが変化しない高さにそれぞれ設定され、腰Wの角度は両足向きの中間に変化する。例えば、左足平SLを図5の右下方向に踏み出した場合には、図5のREFで例示するように、目標zmpのxy座標が足が開くのに合わせて図5の右下方向へ移動する。重心Gのxy座標は目標zmpと全身姿勢から計算され、重心Gのz座標は足幅が開いた分腰を落として脚を曲げた姿勢を維持する値となり、腰Wの角度は両足の向きが開いたため、その中間方向を向くように設定されることになる。
次いで、制御部11は、ステップS5で算出された基準姿勢の値に、現在の操縦者Uの腰姿勢(位置( nw nw nw)、角度(Αnw,Βnw,Γnw))のそれらの基準値からの変位に操縦者Uとロボット10との体格差を考慮した変換定数Dをかけ合わせた値を印加(加算)して、指令値を生成する(ステップS6)。上記の基準値とはステップS1で説明した操縦者Uの初期の腰姿勢を指す。立脚モードで且つ前回からモード変化がなかった場合(ステップS4でNOの場合)にも、ステップS6と同様の処理がなされる(ステップS9)。ステップS9では、基準姿勢の値として立脚モードへ移行した際に算出された値を記憶しておけば参照して得ることができる。このように、立脚モードでのロボット10の目標zmpの位置(x,y,0)、重心Gの高さz及び腰角度(α,β,γ)は以下の式で算出されることができる。
=xnw+D(Xnw-Xdw)、α=αnw+D(Αnw-Αdw)、
=ynw+D(Ynw-Ydw)、β=βnw+D(Βnw-Βdw)、
z=znw+D(Znw-Zdw)、γ=γnw+D(Γnw-Γdw


そして、この目標zmpの位置を元に、上半身姿勢及び重心Gの高さzを拘束条件として、重心Gの位置のx,y座標を求めることができる。また、この重心Gの位置(x,y,z)を含む情報から自動的に腰位置を決定することができる。
また、立脚モードへの移行の直後は、前回モードでのロボット10の目標zmp及び腰姿勢とロボット10の前回値には差異があるため、この間を一気に変位させると転倒してしまう可能性がある。したがって、ステップS6の処理後、現在姿勢と目標姿勢間は、予め定めた任意の遷移時間について補間値を生成し、緩やかに指令値を遷移させるようにする(ステップS7)。歩行モードへの移行の直後においても、同様の理由から転倒の可能性があるため、同様に補間する指令値を生成し、緩やかに指令値を遷移させるようにする(ステップS12)。
モード切り替え時の遷移時期を含む姿勢を制御する指令値の生成に関して、図6を参照しながら説明する。なお、図6では、立脚モードで動作される両足立脚期、歩行モードで動作される歩行期(1歩分)、及び立脚モードで動作される両足立脚期でなる区間を抽出して図示している。また、図6では、操縦者Uの腰の姿勢Ynwを上段の破線で示し、歩行計算により生成されるロボット10の目標zmpのynzを中段の実線で示し、制御に使用されるロボット10の目標zmpのyを下段で示している。なお、図6では、zmpのy方向のみを示しているが、zmpのx方向及び腰姿勢α,β,γにおいても同様である。
図6の下段で示すように、両足立脚期では操縦者Uの腰の姿勢をロボット11のサイズにスケーリングして反映した姿勢になるように制御され、続く歩行期では歩行計算で生成された目標zmpが示す安定な腰姿勢の軌道になるように制御され、続く両足立脚期では最初の両足立脚期と同様に制御される。但し、モード切り替え直後には目標zmpが安定な姿勢を保てないため、図6の点51,52間及び点53,54間では、一点鎖線で示すような補間された指令値を用いて制御がなされる。このような補間のため、立脚モードへの遷移の場合は、遷移中も常に目標姿勢として最新の操縦者Uの腰姿勢を取得し、更新し続ける。これにより、安定且つ見た目で違和感のない状態遷移を達成することができる。
ステップS7,S9,S12,S13の処理後はいずれも、制御部11が指令値をロボット11に反映することで、その指令値を達成するように全身の姿勢を制御し(ステップS8)、処理を終了する。ステップS8において、上半身の姿勢は、固定しておくか、あるいは、モーショントラッカーなどで取得した操縦者Uの各関節角度に基づき制御を行うこともできる。
このように、本実施の形態では、歩行モードから立脚モードに切り替えられた場合(ステップS4でYESの場合)に、操縦者Uの初期姿勢に対応したロボット10の初期姿勢を示す初期姿勢情報と現在のロボット10の足(足平等)の位置を示す足位置情報とに基づいて、ロボット10の基準姿勢を示す基準姿勢情報を算出する(ステップS5)。そして、本実施の形態では、操縦者姿勢情報と基準姿勢情報とに基づいて、ロボット10の姿勢を制御する(ステップS6~S8)。無論、ここで用いられる操縦者姿勢情報は現在の情報、つまり最新の情報とすることができる。また、上述のように、操縦者姿勢情報は操縦者Uの腰の位置及び角度を含むことができ、この場合、ロボット10の姿勢を制御する際には、操縦者姿勢情報が示す操縦者Uの現在の腰の姿勢(位置及び角度)に基づく制御がなされることになる。また、上述のように、ロボット10の姿勢情報(基準姿勢情報、立脚移行時制御でのロボット10の姿勢を示す情報などの、姿勢を示す情報)は、ロボット10のzmpの位置、重心Gの高さ、及び腰の角度を含むことができる。
以上に説明したように、本実施の形態によれば、操縦者Uの姿勢に合わせて二足歩行のロボット10を制御するに際し、歩行モードから立脚モードへの切り替えをシームレスに行うことができ、歩行により両足姿勢が変化しても転倒の危険なく操縦者Uの腰姿勢を反映させることができる。よって、本実施の形態によれば、歩行時から両足立脚時に移行した場合における歩行安定性を向上させることができる。
このような効果について補足する。本実施の形態に限らず、2足歩行のロボットを操縦する方法として、操縦者がモーショントラッカーなどを装着し、全身の動きを反映する方法が挙げられる。この際、脚の動きに関しては、フットペダルや靴型のセンサにより歩行指示を行い、ロボットはその指令値を用いて脚動作、及び転倒せずに歩行を達成する腰姿勢を計算して追従する方法が一般的である。一方で、両足立脚時には、操縦者の腰姿勢を反映することにより、人の動きに近い表現力の高い動作を行う手法も考えられる。以上を両立するためには、歩行時の安定性の高い腰姿勢及び両足立脚時の表現力の高い腰姿勢を、リアルタイムに切り替える必要がある。本実施の形態では、歩行モードと立脚モードをシームレスに切り替えるとともに、特に立脚移行時において、歩行により両足姿勢が変化しても転倒の危険なく操縦者Uの腰姿勢を反映することができる。例えば、足幅が開いた場合、開く前の腰高さを基準姿勢にしてしまうと、足が伸びきってしまい腰の前後左右の動きが反映できないことがあるが、本実施の形態では、このような問題を解決することができ、モードの切り替えをダイナミックかつ安全に行うことができる。
また、本実施の形態における制御部11は、ロボット10について予め定められた最大値を超える目標zmp変位値を、ロボット10の制御に反映させないようにすることもできる。これにより、操縦者Uの腰位置の動きがロボット11の安定範囲を超えることを防ぐことができる。また、このような処理を実行するか否かを決めるモードを設けておき、操縦者Uに選択されたモードに従いこのような処理を実行するか否かを決定してもよい。
また、上述のステップS7では、モード変化時の腰姿勢変位について遷移時間を設定した例を挙げたが、代替例として、速度基準で遷移を実行してもよい。この場合、目標速度、目標加速度を設定しておき、その値を満たしながら遷移先の指令値へと移行する。これにより現在腰姿勢と目標腰姿勢が近い場合は、より短時間で遷移することができる。
また、本実施の形態における制御部11は、操縦者姿勢情報が、初期姿勢と所定値以上の乖離があることを示している場合、操縦者姿勢情報をロボット10の制御に反映させないようにすることもできる。あるいは、制御部21が出力部23からこのような条件を満たす操縦者姿勢情報をロボット10に出力しないようにすることもできる。
例えば、センサ群22の計測エラーなどにより、腰姿勢の入力に異常値が入る場合がある。これを指令として採用してしまうとロボット10が転倒する可能性が高いため、一定以上の初期姿勢との乖離がある(既定範囲外の)指令値が入力された場合にそれを検出し、値が一定範囲内に復帰するまで待つようにする。また、このような処理を実行するか否かを決めるモードを設けておき、操縦者Uに選択されたモードに従いこのような処理を実行するか否かを決定してもよい。選択対象のモードには、次の固定モードと遷移モードとを含むことができる。固定モードでは、既定範囲外の値が入力された場合、ロボット10がそれを検出し、その指令値を破棄し、既定範囲外になる直前の指令値に固定する。遷移モードでは、規定範囲内に復活した場合それを検出し、その指令値から目標姿勢を算出し、現在姿勢と目標姿勢間で任意時間での補間値を作り、緩やかに遷移させる。これにより、復帰後の指令値が既定範囲外になる直前の指令値から乖離していた場合でも安定且つ見た目に違和感なく復帰させることができる。
また、ロボット10側の制御部11で、ロボット10の姿勢を制御する制御値(指令値)の算出が行われることを前提として説明したが、これに限ったものではない。例えば、操縦者Uが装着する操縦装置20が上記制御値を算出してもよいし、別途、中継用の操縦装置を設け、その操縦装置が上記制御値を算出してもよい。つまり、制御部11の特徴として説明した制御のうちの基準姿勢情報の算出、あるいは全部の制御は、操縦装置20側の制御部21により出力部23及び入力部13を介して実行されることや、中継用の操縦装置で実行されることもできる。
また、上述したロボット10、操縦装置20はいずれも、例えば、プロセッサ、メモリ、及び通信インターフェース等を備えるようなハードウェア構成とすることができる。これらの装置は、プロセッサがメモリに記憶されたプログラムを読み込んで実行することにより実現される。このようなプログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、ロボット制御システムは、図1の構成に限ったものではなく、機能を適宜分散又は集約したようなシステムとして構築することができる。また、二足歩行のロボット10や、操縦装置20のセンサ群などは、図2で例示したような外観に限ったものではない。例えば、二足歩行ロボットは、頭部又は上半身がなく下半身だけで構成されるロボットであってもよい。
U…操縦者、1…ロボット制御システム、10…二足歩行ロボット(ロボット)、11…制御部、12…センサ群、13…入力部、14…駆動部、20…操縦装置、21…制御部、22…センサ群、23…出力部。

Claims (3)

  1. 操縦者の姿勢を示す操縦者姿勢情報を入力し、
    遊脚期に対応する歩行モードと立脚期に対応する立脚モードとの間でモード切り替えが可能な二足歩行のロボットの動作制御を、現在の前記操縦者姿勢情報に基づき実行し、
    前記動作制御は、前記歩行モードから前記立脚モードに切り替えられた場合に、前記操縦者の操縦開始時の初期姿勢に対応した前記ロボットの初期姿勢を示す初期姿勢情報と現在の前記ロボットの足の位置を示す足位置情報とに基づいて、前記ロボットの現在の基準姿勢を示す基準姿勢情報を算出し、現在の前記操縦者姿勢情報と算出した前記基準姿勢情報とに基づいて、前記ロボットの姿勢を制御する立脚移行時制御を含み、
    前記操縦者姿勢情報は、前記操縦者の腰の位置及び角度を含み、
    前記基準姿勢情報、及び、前記立脚移行時制御での前記ロボットの姿勢を示す情報は、前記ロボットのゼロモーメントポイントの位置、重心の高さ、及び腰の角度を含む、
    ロボット制御方法。
  2. 操縦者の姿勢を示す操縦者姿勢情報を入力する入力部と、
    遊脚期に対応する歩行モードと立脚期に対応する立脚モードとの間でモード切り替えが可能な二足歩行のロボットの動作制御を、現在の前記操縦者姿勢情報に基づき実行する制御部と、
    備え、
    前記制御部は、前記歩行モードから前記立脚モードに切り替えられた場合に、前記操縦者の操縦開始時の初期姿勢に対応した前記ロボットの初期姿勢を示す初期姿勢情報と現在の前記ロボットの足の位置を示す足位置情報とに基づいて、前記ロボットの現在の基準姿勢を示す基準姿勢情報を算出し、現在の前記操縦者姿勢情報と算出した前記基準姿勢情報とに基づいて、前記ロボットの姿勢を制御する立脚移行時制御を実行し
    前記操縦者姿勢情報は、前記操縦者の腰の位置及び角度を含み、
    前記基準姿勢情報、及び、前記立脚移行時制御での前記ロボットの姿勢を示す情報は、前記ロボットのゼロモーメントポイントの位置、重心の高さ、及び腰の角度を含む、
    ロボット制御システム。
  3. コンピュータに、
    操縦者の姿勢を示す操縦者姿勢情報を入力し、
    遊脚期に対応する歩行モードと立脚期に対応する立脚モードとの間でモード切り替えが可能な二足歩行のロボットの動作制御を、現在の前記操縦者姿勢情報に基づき実行するロボット制御であって、
    前記動作制御は、前記歩行モードから前記立脚モードに切り替えられた場合に、前記操縦者の操縦開始時の初期姿勢に対応した前記ロボットの初期姿勢を示す初期姿勢情報と現在の前記ロボットの足の位置を示す足位置情報とに基づいて、前記ロボットの現在の基準姿勢を示す基準姿勢情報を算出し、現在の前記操縦者姿勢情報と算出した前記基準姿勢情報とに基づいて、前記ロボットの姿勢を制御する立脚移行時制御を含む、
    ロボット制御を実行させるプログラムであって、
    前記操縦者姿勢情報は、前記操縦者の腰の位置及び角度を含み、
    前記基準姿勢情報、及び、前記立脚移行時制御での前記ロボットの姿勢を示す情報は、前記ロボットのゼロモーメントポイントの位置、重心の高さ、及び腰の角度を含む、
    プログラム
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